JP2004088896A - 振動型アクチュエータの制御装置および光学機器 - Google Patents

振動型アクチュエータの制御装置および光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】振動型モータに印加する駆動パルス信号のPWMデューティの分解能が高くなると、振動型アクチュエータの駆動回路が大規模かつ高価なものとなる。
【解決手段】電気−機械エネルギ変換素子に駆動パルス信号を印加して振動体に振動を励起し、振動体とこの振動体に接触する接触体とを相対駆動する振動型アクチュエータの制御装置において、上記駆動パルス信号を生成するとともに、設定時間ごとに駆動パルス信号のデューティ比を変化させる信号生成手段2,7と、電源の電圧を検出する電圧検出手段31とを設ける。そして、信号生成手段に、電圧検出手段による検出電圧に応じて上記設定時間を変更させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズその他の光学素子を駆動するため等に用いられる振動型アクチュエータの制御装置およびこれを備えた光学機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振動波モータ等と称される振動型アクチュエータは、環状に形成された振動弾性体(金属等)に電気−機械エネルギー変換素子である圧電素子(電歪素子)を接合したものを振動子とし、圧電素子に互いに位相の異なる2相の周波電圧を印加することによって振動弾性体の表面に面外振動モードによる振動波(進行性振動波)を励起し、この振動子と振動弾性体の表面に加圧接触する接触体と相対的に移動させ、駆動力を得るものである。
【0003】
このような振動型アクチュエータの制御方式として、圧電素子に印加する周波電圧の周波数を変化させて駆動速度を制御するものが知られている。これは、振動型アクチュエータの共振周波数で得られる駆動速度を最大速度とし、この周波数よりも高い周波数領域を用いて駆動制御を行う。ここで、駆動速度と周波電圧の周波数との関係は、温度等の環境条件に影響され、さらには振動型アクチュエータの個体差によるばらつきを生じることがある。
【0004】
環境条件や個体差による影響に対する対策として、振動型アクチュエータを起動する際に、周波信号の周波数(以下、駆動周波数という)を高周波数側から低下させていき、アクチュエータの起動が確認された後は、所定のサンプリング周期で実際の速度と目標速度とを比較し、実際の速度が目標速度よりも速い場合は駆動周波数を高周波数側へ移行させ、実際の速度が目標速度よりも遅い場合は駆動周波数を低周波数側へ移行する制御方法(以下、周波数速度制御方法という)がある。
【0005】
そしてこの周波数速度制御方法においては、起動後の周波数操作における周波数を上げ下げする量を、一律にする方法や、実際の速度と目標速度との比に応じて変化させる等の方法がある。
【0006】
また、近年、振動型アクチュエータの駆動電圧の低電圧化が進み、電池電圧で駆動可能な振動型アクチュエータが実用化されている。このような振動型アクチュエータを駆動する場合、電池電圧の変動により振動型アクチュエータの駆動速度(回転数)と駆動周波数との関係(f―N特性)が変化する。この様子を図8に示す。
【0007】
図8に示すように、電源電圧(この例では3Vと6V)によって、同一駆動周波数での回転数が異なるとともに、周波数変化に対する回転数変化の比も異なる。
【0008】
ところが、上述した周波数速度制御方法では、電源電圧の変動には対応できない。そこで、電源電圧の変動による振動型アクチュエータの特性変動の対策として、特開平7−322651号公報にて提案されているように、上述した周波数速度制御における周波数を上げ下げする量を、電源(電池)電圧に応じて変更する方法がある。
【0009】
また、特開平11−215855号公報にて提案されているように、電源電圧をマイクロコンピュータ内のADコンバータ回路で検出し、その検出電圧値に応じて、振動型アクチュエータに印加する駆動パルスのPWMデューティを設定することにより、入力電力を一定化させる方法がある。
【0010】
また、振動型アクチュエータの特徴として、図8に示すように、共振周波数frの近辺では駆動周波数の変化に対する回転数の変化が大きいのに対し、駆動周波数が共振周波数frより大きくなる程、駆動周波数の変化に対する回転数の変化が小さくなることがある。このため、低速回転域では回転数を変化させるためには駆動周波数を大きく変化させなければならない。
【0011】
これに対し、低速回転域の速度制御を駆動パルスのPWMデューティを操作することで行う方法がある。例えば、駆動周波数を低下させていき、図8中にF0で示す回転数となったときに、駆動周波数をF0に固定し、その状態で駆動パルスのPWMデューティを操作する。
【0012】
すなわち、駆動パルスのPWMデューティと回転数の関係は、PWMデューティが大きい程、回転数が速くなり、PWMデューティが小さい程、回転数は遅くなるというものであるため、所定のサンプリング周期で実際の速度と目標速度とを比較し、実際の速度が目標速度よりも速い場合はPWMデューティを小さい方へ移行させ、実際の速度が目標速度よりも遅い場合はPWMデューティを大きい方へ移行させる。
【0013】
駆動電圧の低電圧化が図られた、電池電圧で駆動可能な振動型アクチュエータをこの方法で駆動する場合、電源電圧の変動に対応するために、特開平11−215855号公報にて提案されているように、電源電圧に応じて駆動パルスのPWMデューティを設定し、入力電力を一定化した上で、さらに低速回転域の速度制御を駆動パルスのPWMデューティを操作することで行うことができる。但し、この場合、以下のような問題がある。
【0014】
図9には、駆動周波数がF0のときの振動型アクチュエータの回転数とPWMデューティとの関係を示している。この図において、電池電圧(Vbat)が6Vである場合の、図8に示した電池電圧が3Vの場合(PWMデューティはD2(50%))の特性に合わせるためのPWMデューティをD1とする。また、駆動周波数F0における回転数をN0とする。
【0015】
図9から分かるように、電源電圧が6Vの場合と3Vの場合とでは、同一のPWMデューティにおける回転数が異なるとともに、PWMデューティの変化に対する回転数の変化の比も異なる。
【0016】
ここで、アクチュエータの起動時の加速制御について、図9と図10とを併せ用いて考える。所定の時間(T1)毎にPWMデューティをD0から所定量(デルタD)ずつ上げて回転数を上げていく場合、図10(a)に示すように電源電圧が6Vと3Vとでは、目標回転数N0に達するまでの時間が異なる。したがって、アクチュエータの加速時間が電源電圧によって異なることになる。
【0017】
また、起動後の速度制御においては、電源電圧が高い場合の特性に基づいてPWMデューティの変更量(デルタD)を設定すると、電源電圧が低い場合に目標回転数に到達するまでの時間が長くなる。さらに、負荷変動等による速度変動への対応が鈍感になるため、負荷変動等による速度変動を低減することができなくなる。逆に、電源電圧が低い場合の特性に基づいてPWMデューティの変更量(デルタD)を設定すると、電源電圧が高い場合に目標回転数に到達するまでの時間は短くなるが、負荷変動等による速度変動に対する対応が敏感となり、発振することになる。
【0018】
これに対し、図9(b)に示すようにPWMデューティを上げる量を電源電圧に応じて変更する方法がある。例えば、電源電圧が6Vの場合のPWMデューティの変更量をデルタD1、電源電圧が3Vの場合のPWMデューティの変更量をデルタD2とすることにより、電源電圧の差に依存せず、目標回転数N0に達するまでの時間を同じにすることができる。また、起動後の制御では、目標回転数に到達するまでの時間が安定し、さらに負荷変動等による速度変動も抑制することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9(b)にて説明した制御方法でも以下の問題がある。すなわち、電源電圧が高い場合には、PWMデューティの操作レンジが狭い。このため、電源電圧が高い場合のPWMデューティの変更量は極端に小さくなり、必要なPWMデューティの分解能が高い分解能となってしまう。したがって、振動型アクチュエータの駆動回路が、大規模かつ高価なものとなってしまう。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明では、電気−機械エネルギ変換素子に駆動パルス信号を印加して振動体に振動を励起し、振動体とこの振動体に接触する接触体とを相対駆動する振動型アクチュエータの制御装置又は上記振動型アクチュエータにより光学素子を駆動する光学機器において、上記駆動パルス信号を生成するとともに、設定時間ごとに駆動パルス信号のデューティ比を変化させる信号生成手段と、電源の電圧を検出する電圧検出手段とを設ける。そして、信号生成手段に、電圧検出手段による検出電圧に応じて上記設定時間を変更させる。
【0021】
より具体的には、上記信号生成手段に、電圧検出手段による検出電圧にかかわらず振動型アクチュエータの所定駆動速度までの速度変化時間(例えば、加速時間)が略等しくなるように上記設定時間を変更させるようにする。
【0022】
これにより、駆動パルス信号のデューティ比の分解能を高くすることなく、電源電圧の変動の影響を受けにくい振動型アクチュエータの速度制御を行うことが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施形態であるレンズ装置(光学機器)内の振動型モータ制御装置を示すブロック図である。
【0024】
図1において、1は振動型モータ(USM)16を制御する制御装置の全体の動作を司る制御回路(信号生成手段)であり、マイクロコンピュータ(以下、CPUという)2、発振回路(以下、VCOという)3、位相比較回路、コンパレータ回路5,6、USMロジック回路7およびデータメモリ(以下、EEPROMという)8等により構成されている。
【0025】
発振回路(VCO)3は、CPU2の出力VCOONによりON/OFFし、出力VCODACにより発振周波数を変える。発振周波数はVCODAC(8bit)により決まる内部設定電圧と抵抗9により決まる電流をコンデンサ10に充放電することにより決まる。
【0026】
この発振周波数は、振動型モータの駆動周波数(F)の4倍の周波数4Fである。
【0027】
VCODAC(8bit)と発振周波数の関係の一例を示すと、
VCODAC=00H → 4F=160KHz
VCODAC=32H → 4F=156KHz
VCODAC=FFH → 4F=139.6KHz
となる。
【0028】
また、抵抗9の抵抗値を変えることにより、回路のばらつきによる発振周波数のばらつきを修正することができる。
【0029】
VCO3の出力4Fは、USMロジック回路7に入力される。USMロジック回路7は、CPU2の出力(USMON)により駆動出力をモータドライバ11に出力する。また、USMロジック回路7は、VCO3の出力(4F)とCPU2の出力(DIR、PWM)からA,B,−A,−Bの4相の駆動パルス信号を生成し、モータドライバ11に入力する。
【0030】
生成される4相の駆動パルス信号はそれぞれ、互いに90度位相がずれたものであり、信号DIRによってその位相関係が90度と−90度に変更されることにより、振動型モータ16の回転方向が変更される。また、4相の駆動パルス信号の周波数は、4Fの1/4であるFである。
【0031】
ここで、図7には、本実施形態のレンズ装置101と、このレンズ装置101が着脱交換可能なカメラ105とからなるカメラシステムを示している。レンズ装置101内のCPU2とカメラ105内のCPU104とは、レンズ装置101側とカメラ105側のマウントに設けられた通信接点(図示せず)を介して各種情報の通信が可能に接続されている。また、カメラ105内には電池(電源)17が設けられており、この電池17からの電力は、カメラ105内の電気回路およびレンズ装置101内の電気回路に供給される。
【0032】
カメラ105内には、レンズ装置101内の撮影光学系(レンズ102を含む)により形成された被写体像を光電変換するCCD等の撮像素子が設けられている。
【0033】
図1に戻り、31は電池17の電圧を検出するためのADコンバータ回路(電圧検出手段)である。CPU2はその検出値に応じた上記駆動パルス信号のパルス幅を決定し、このパルス幅の情報を含んだ信号PWMをUSMロジック回路7に出力する。USMロジック回路7は、信号PWMにより表されるパルス幅を持った4相の駆動パルス信号を生成する。なお、上記パルス幅の決定方法については後述する。
【0034】
図2には、VCO3の出力と4相の駆動パルス信号(A,B,−A,−B)との関係を示している。駆動パルス信号において、実線はPWMデューティ(デューティー比)を50%とした場合であり、破線はPWMデューティを25%とした場合を示す。
【0035】
モータドライバ11は、入力された4相の駆動パルス信号を電力増幅し、コイル12,13およびコンデンサ14,15を介して振動型モータ16に出力する。モータドライバ11にも電池17の電力が供給されている。
【0036】
次に、位相比較回路4の動作を説明する。位相比較回路4は、コンパレータ回路5,6の出力が変化する期間をカウントするカウンタ回路と、そのカウント値とCPU2により変更される比較値とを比較する比較回路とから構成される。そして、コンパレータ回路5,6には、振動型モータ16の駆動状況により変化する、振動型モータ16に設けられた電気−機械エネルギ変換素子からなるセンサ(S相)からの出力信号と、駆動パルス信号であるA相の入力信号とが、抵抗18〜26とコンデンサ27〜29より構成される分圧回路兼バンドパスフィルタ回路を介して入力される。
【0037】
位相比較回路4は、振動型モータ16のセンサ(S相)からの出力信号とA相入力信号との時間差を検出し、その時間差が前述した比較値に達したときにPLE信号をCPU2に出力する。
【0038】
30は振動型モータ16の回転状態(回転速度、回転角度)を検出するための回転状態検出器である。この回転状態検出器30は、本実施形態では、振動型モータ16の出力軸と一体回転する、放射状に複数のスリット部が形成されたパルス板と、このパルス板のスリット部および非スリット部による光の透過、遮断によりH(High)信号L(Low)信号を交互に出力するフォトインタラプタとで構成されている。フォトインタラプタからの出力信号は、増幅されてデジタル信号に変換され、CPU2に入力される。
【0039】
CPU2は、PLE信号と回転状態検出器30からの出力とによりVCODAC値を変え、振動型モータ16を制御する。
【0040】
振動型モータ16は、その共振周波数より高い周波数領域において、駆動パルス信号の周波数(以下、駆動周波数という)が高いときは回転数が低く、駆動周波数が低いときは回転数が高くなるという駆動特性を持つ。なお、駆動周波数を共振周波数よりも下げると、回転数は急激に低下する。前述したように、CPU2がPLE信号によりVCODAC値を変えるよう制御するのはこの回転数の急激な低下を防ぐためである。
【0041】
図3から図5は、CPU2で実行される振動型モータ16の制御動作のプログラムを示すフローチャートである。図3はモータ駆動時の初期設定処理のフローチャートであり、図4は初期加速処理のフローチャートである。また、図5は起動加速後の速度制御処理および回転量制御処理のフローチャートである。
【0042】
まず、図3に示す初期設定処理について説明する。振動型モータ16を駆動する際にははじめにこの初期設定処理を行う。
【0043】
<ステップ1>
CPU2は、A/Dコンバータ回路31によりA/D変換された電池17の電圧をAD0に格納する。
【0044】
<ステップ2>
CPU2は、ステップ1で得たAD0をもとに、予め記憶されたテーブルデータからPWMデューティデータを読み込み、PWM_3Vに格納する。PWM_3Vは、現在の電池電圧で振動型モータ16を駆動した場合、電池電圧が3Vの場合と同等のモータ入力電力とするためのPWMデューティデータである。
【0045】
<ステップ3>
CPU2は、振動型モータ16の起動時の周波数データFREQ0をVCODACに、PWMデューティデータPWM0をPWMに設定する。
【0046】
<ステップ4>
CPU2は、駆動方向を判別し、DIRを設定する。
【0047】
<ステップ5>
CPU2は、ステップ1で得たAD0をもとに、テーブルデータから設定するタイマー値データを読み込み、TIMER0に格納する。TIMER0は、CPU2に内蔵されたタイマー割り込みのインターバル時間であり、後に説明する初期加速処理、速度制御処理および回転量制御処理はこのタイマー割り込み処理内で設定したタイマー時間(設定時間)ごとに行われる。
【0048】
また、CPU2は、ステップ1で得たAD0をもとに、テーブルデータからPWMデューティ変化量を読み込み、DEL_PWM0に格納する。DEL_PWM0は、後に説明する初期加速処理、速度制御処理および回転量制御処理においてPWMデューティ操作による加速および減速を行うときにPWMデューティを上げ下げする量である。
【0049】
但し、本実施形態では、電池17の電圧(AD0)が3VのときのDEL_PWM0を最小値とし、これよりも電池電圧が高いときのDEL_PWM0を3VのときのDEL_PWM0と同じとした(つまり、PWMデューティの分解能を高くしない)上で、TIMER0を変更する(長くする)ことで対処する。
【0050】
さらに、CPU2は、ステップ1で得たAD0をもとに、テーブルデータから周波数変化量を読み込み、DEL_FREQ0に格納する。DEL_FREQ0は、後に説明する初期加速処理、速度制御処理および回転量制御処理において周波数操作による加速および減速を行うときに周波数を上げ下げする量である。
【0051】
<ステップ6>
CPU2は、TIMER0をタイマー値として設定してタイマー割り込み機能を起動する。また、CPU2に内蔵されたカウンタのカウンタ値(PLS_C)をクリアする。このカウンタにより、前述した回転状態検出器30の出力をカウントすることによってモータ回転量を計測する。
【0052】
また、CPU2は、内蔵したパルス幅計測機能を起動する。このパルス幅計測により、回転状態検出器30の出力信号のパルス幅、つまりは回転速度を計測する。
【0053】
<ステップ7>
CPU2は、起動確認フラグ(KIDO_F)をクリアする。
【0054】
<ステップ8>
CPU2は、VCOONおよびUSMONをONとすることにより、VCO3およびUSMロジック回路7をオンし、モータドライバ11へ4相の駆動パルス信号(A,B,−A,−B)を入力する。モータドライバ11は4相の駆動パルス信号を、電力増幅した後、コイル12,13およびコンデンサ14,15を介して振動型モータ16に供給する。これにより、振動型モータ16が駆動を開始(起動)する。
【0055】
次に、図4に示す初期加速処理について説明する。初期加速処理は、回転状態検出器30の出力信号が3回切り換わるまで行う。回転状態検出器30は、前述したようにパルス板とフォトインタラプタにより構成されているものであり、仮に振動型モータ16が一定速で回転していたとしても、その出力信号(パルス信号)はHの時間とLの時間とが確実に同等とはならない。
【0056】
従って、正確に回転状態検出器30からの出力信号のパルス幅を検出するためには、Hの時間とLの時間とを平均化する必要がある。このため、本実施形態では、初期加速処理を回転状態検出器30の出力信号が3回切り換わるまで行うようにしている。回転状態検出器30の出力信号が3回切り換わることにより、正確にパルス幅を検出することができるので、その後、速度制御に移行する。
【0057】
<ステップ11>
CPU2は、現在のPWMデューティ設定値PWMとPWM_3Vとを比較し、PWM=PWM_3Vであるか否かを判別する。PWM=PWM_3Vでない場合はステップ12に移行し、PWM=PWM_3Vであればステップ15に移行する。
【0058】
<ステップ12>
CPU2は、PWMデューティ設定値PWMにDEL_PWM0を加算し、新たなPWMデューティ設定値に設定する。
【0059】
<ステップ13>
CPU2は、ステップ12での加算結果がPWM≧PWM_3Vである場合はステップ14に移行し、PWM<PWM_3Vである場合はステップ16に移行する。
【0060】
<ステップ14>
CPU2は、PWM=PWM_3Vと設定する。また、タイマー割り込みのインターバル時間にTIMERFを設定し、ステップ16に移行する。TIMERFは周波数操作におけるインターバル時間であり、電池17の電圧により変更することはしない。
【0061】
<ステップ15>
CPU2は、現在の周波数設定値VCODACにDEL_FREQ0を加算し、新たな周波数設定値VCODACを設定する。
【0062】
<ステップ16>
CPU2は、回転状態検出器30の出力信号変化のカウンタ値(PLS_C)がPLS_C≧3であるか否かを判別する。PLS_C≧3であればステップ17へ移行し、PLS_C<3であれば本処理を終了する。
【0063】
<ステップ17>
CPU2は、起動確認フラグ(KIDO_F)をセットする。これにより次回のタイマー割り込み処理では、後述する速度制御処理および回転量制御処理を行うことになる。
【0064】
次に、図5に示す起動加速後の速度制御処理および回転量制御処理について説明する。
【0065】
<ステップ21>
CPU2は、回転状態検出器30の出力信号変化のカウンタ値(PLS_C)と目標パルス数(PLS_C_PER)とを比較する。ここで、PLS_C_PERは目標とする駆動位置に相当する値である。PLS_C≧PLS_C_PERであればステップ25へ移行し、PLS_C<PLS_C_PERであればステップ22に移行する。
【0066】
<ステップ22>
CPU2は、パルス幅計測タイマーの値(PLS_W)と目標パルス幅値(PLS_W_PER)を比較する。ここで、PLS_Wは実際の駆動速度に対応する値であり、PLS_W_PERは目標とする駆動速度に相当した値である。PLS_W>PLS_W_PER(目標速度よりも遅い)であればステップ23へ移行し、PLS_W≦PLS_W_PER(目標速度よりも速い)であればステップ24へ移行する。
【0067】
<ステップ23>
CPU2は、加速処理を行う。加速処理の方法は、前述した初期加速処理でのPWMデューティ設定値の操作および周波数設定値の操作と同等である。加速処理を行った後、本処理を終了する。
【0068】
<ステップ24>
CPU2は、減速処理を行う。減速の方法は前述の初期加速処理でのPWMデューティ設定値操作および周波数設定値操作とは逆に、PWMデューティ操作の場合はDEL_PWM0を減算し、周波数操作の場合はDEL_FREQ0を減算する。減速処理を行った後、本処理を終了する。
【0069】
<ステップ25>
ステップ21において、PLS_C≧PLS_C_PERとなり目標パルス数の駆動を終了したので、CPU2は、VCOONおよびUSMONをOFFとすることにより駆動を停止する。また、タイマー割り込み機能、パルス幅計測機能を停止する。
【0070】
以上説明した処理において、図3のステップ5では、電池17の電圧の検出結果に応じて、TIMER0,DEL_PWM0,DEL_FREQ0の値が設定される。これにより、電池電圧が6Vの時と3Vの時の加速パターンは図6ようになる。
【0071】
電池電圧が6Vの場合、ステップ12において、3Vの場合と同じDEL_PWM0をPWMデューティ設定値PWMに加算するが、その加算を行うタイミングは電池電圧が3Vの場合と比べて2倍の長さを有する時間TIMER0ごとである。このため、PWMデューティ変化量(PWMデューティ分解能)を小さくすることなく、電池電圧が6Vの場合と3Vの場合とで目標回転数(目標速度)N0までの加速時間を略等しくすることができる。
【0072】
したがって、PWMデューティの分解能を高分解能なものにすることなく電源電圧の変動に影響されない振動型モータの制御特性を得ることができる。
【0073】
なお、上記実施形態では、レンズ交換型カメラカメラシステムの撮影レンズについて説明したが、本発明は、レンズ一体型のカメラにも適用することができる。また、本発明は、レンズ装置やカメラといった光学機器以外の各種装置に用いられる振動型アクチュエータの制御に適用することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、振動型アクチュエータに印加される駆動パルス信号のデューティ比を高分解能化することなく、電源電圧の変動に影響されない振動型アクチュエータの制御特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である撮影レンズの電気回路の構成を示すブロック図。
【図2】上記撮影レンズに搭載された振動型モータに印加される4相の駆動パルス信号を示す図。
【図3】上記振動型モータの初期設定処理を示すフローチャート。
【図4】上記振動型モータの初期加速処理を示すフローチャート。
【図5】上記振動型モータの速度制御処理および回転量制御処理を示すフローチャート。
【図6】上記振動型モータの加速パターン図。
【図7】上記撮影レンズとカメラとからなるカメラシステムの構成を示す図。
【図8】振動型モータの周波数−回転数特性図。
【図9】振動型モータのPWMデューティ−回転数特性図。
【図10】従来のPWMデューティ変更による振動型モータの加速パターン図。
【符号の説明】
1 制御回路
2 マイクロコンピュータ(CPU)
3 発振回路(VCO)
4 位相比較回路
5,6 コンパレータ回路
7 振動型モータ(USM)ロジック回路
8 データメモリ(EEPROM)
11 モータドライバ
16 振動型モータ
17 電池
30 回転状態検出器
31 ADコンバータ回路

Claims (6)

  1. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動パルス信号を印加して振動体に振動を励起し、前記振動体とこの振動体に接触する接触体とを相対駆動する振動型アクチュエータの制御装置であって、
    前記駆動パルス信号を生成するとともに、設定時間ごとに前記駆動パルス信号のデューティ比を変化させる信号生成手段と、
    電源の電圧を検出する電圧検出手段とを有し、
    前記信号生成手段は、前記電圧検出手段による検出電圧に応じて前記設定時間を変更することを特徴とする振動型アクチュエータの制御装置。
  2. 前記信号生成手段は、前記電圧検出手段による検出電圧が高いほど前記設定時間を短くすることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  3. 前記信号生成手段は、前記電圧検出手段による検出電圧にかかわらず前記振動型アクチュエータの所定駆動速度までの速度変化時間が略等しくなるように前記設定時間を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型アクチュエータの制御装置。
  4. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動パルス信号を印加して振動体に振動を励起し、前記振動体とこの振動体に接触する接触体とを相対駆動する振動型アクチュエータと、この振動型アクチュエータによって駆動される光学素子とを有する光学機器であって、
    前記駆動パルス信号を生成するとともに、設定時間ごとに前記駆動パルス信号のデューティ比を変化させる信号生成手段と、
    電源の電圧を検出する電圧検出手段とを有し、
    前記信号生成手段は、前記電圧検出手段による検出電圧に応じて前記設定時間を変更することを特徴とする光学機器。
  5. 前記信号生成手段は、前記電圧検出手段による検出電圧が高いほど前記設定時間を短くすることを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  6. 前記信号生成手段は、前記電圧検出手段による検出電圧にかかわらず前記振動型アクチュエータの所定駆動速度までの速度変化時間が略等しくなるように前記設定時間を変更することを特徴とする請求項4又は5に記載の光学機器。
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