JP2004088290A - 半導体集積回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線タグ等の応答器が複数重ねて置かれた場合にもリーダ・ライタからの電力を確実に受け、通信距離を延ばす。
【解決手段】外付けのアンテナコイルと同調容量とにより生成される交流電流は、整流回路により直流電圧に変換される。同調制御回路は、電圧検出回路が検出した直流電圧値に応じて制御信号を出力する。同調容量は、制御信号を受けたときに容量値を変更する。例えば、複数のアンテナコイルが近接することでインダクタンスが増加し、直流電圧が所定値に達しないときに、同調制御回路の制御により同調容量の容量値は下げられる。このため、共振周波数が最適な値まで上昇し、直流電圧は半導体集積回路が動作できる値まで上昇する。したがって、アンテナコイルが重なっている場合にも、リーダ・ライタ等との通信を確実に行うことができる。また、リーダ・ライタ等の通信距離を増加できる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線により電力およびデータを送受信する無線タグまたは非接触型ICカードに搭載される半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、工場の自動搬送システム、小売店での物品管理、あるいは図書館での蔵書管理等に、非接触インタフェースを持つ無線タグ(RFID(Radio Frequency IDentification)応答器とも称する)が使用されている。また、研究所あるいは駅の改札などでは、個人情報を記録した非接触インタフェースを持つIDカード等のICカードが使用されている。この種の無線タグおよび非接触型ICカード(以下、応答器とも称する)は、今後、銀行カード、クレジットカード、住民登録カード等にも適用されていくと考えられる。
【0003】
一般に、この種の無線タグおよび非接触型ICカードは、リーダ・ライタとの間でデータ通信を行う。応答器は、電池を持っていない。このため、応答器は、リーダ・ライタから放出される磁界エネルギーを電気エネルギーに変換し、応答器内の制御用の論理回路、強誘電体メモリに代表される不揮発性メモリおよび通信回路等を動作させる。
【0004】
無線タグおよび非接触型ICカードの電波インタフェースとして、例えば、ISO/IEC 15693 Part 2に記載された物理インタフェースがあり、物品の管理等に広く使用され始めている。このインタフェースのデータ転送レートは、別途定められたISO/IEC 14443 Part 2(高機能非接触スマート・カード用インタフェース)に比べて低いが、通信距離は、ISO/IEC 14443 Part 2より長い。具体的には、ISO/IEC 14443 Part 2では、通信距離は10cm程度であるが、ISO/IEC 15693 Part 2では、通信距離は50cm以上にできる。このため、ISO/IEC 15693 Part 2は、特に、1m程度の幅を有するゲートを人や物品が通過する際の盗難防止等のセキュリティ用途の応答器に有用とされている。
【0005】
ISO/IEC 15693 Part 2のインタフェース仕様では、リーダ・ライタから応答器に、13.56MHzの短波帯キャリア周波数を使用して、電力とデータが送信される。変調は、ASK(Amplitude Shift Keying)方式であり、変調度は、公称100%と10%の2種類が存在する。また、ASK変調(Manchester Coding)あるいはFSK変調により、応答器からリーダ・ライタにデータが転送される。これ等種々の通信方式は、国際標準として登録されている。
【0006】
例えば、図書館では、リーダ・ライタは、貸し出しカウンタおよび出入口に設置された入退室ゲートに組み込まれている。貸し出しカウンタのリーダ・ライタと、書籍に付けられた無線タグとの間で無線通信をすることにより、書籍の貸し出し処理が行われる。また、入退室ゲートのリーダ・ライタと、書籍に付けられた無線タグとの間で無線通信をすることにより、書籍の盗難が防止される。
【0007】
この際、リーダ・ライタは、所定の周期で特定のリクエストコマンドを送信する。無線タグは、貸し出しカウンタおよび入退室ゲートにおいてリーダ・ライタから電力およびリクエストコマンドを受信し、対応するレスポンスをリーダ・ライタに返信する。
無線タグおよび非接触型ICカードは、外部のリーダ・ライタから電力の供給を受けて動作する。このため、無線タグおよび非接触型ICカードを動作させるためには、リーダ・ライタから所定の距離だけ近づける必要がある。一方、入退室ゲート等では、車椅子での利用等を考慮して、所定の幅が必要であり、無線タグとリーダ・ライタとの距離は、長くなる傾向にある。
【0008】
無線タグがリーダ・ライタから受ける電力は、リーダ・ライタと無線タグの距離が大きくなるほど小さくなる。小さい電力で、通信できる距離を延ばすためには、無線タグの消費電力をできるだけ小さくする必要がある。
なお、通信距離を決定する要因の一つとして、無線タグおよび非接触型ICカードに実装された同調容量がばらつきが存在する。特開平7−321697号公報では、温度によって変化する同調容量の容量値を補正することで、通信距離が短くなることを防止する手法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図書館では、一度に複数の書籍を借りることができる。各書籍に無線タグが付いている場合、複数の無線タグは近接して存在する。貸し出しカウンタのリーダ・ライタは、複数の無線タグに対して磁界の電力を放出する。
図22は、無線タグが積層して置かれた場合のインダクタンスの変化を示している。
無線タグ内の半導体集積回路に形成された同調容量の値は、予め式(1)の関係を満たす値に設定されている。ここで、frは、リーダ・ライタから送信されるキャリア周波数である。
【0010】
fr=1/[2*π*sqrt(L*Cr)] ‥‥‥(1)
予めLのインダクタンスを持っている2つの無線タグのアンテナコイルが、図22に示すように、リーダ・ライタ上に重なって置かれた場合、2つのアンテナコイル間に存在する相互インダクタンスMによって、各アンテナコイルのインダクタンスは、L+2Mに増加する。この結果、無線タグのアンテナ共振周波数frは、式(2)に示すように減少してしまう。
【0011】
fr=1/[2*π*sqrt{(L+2M)*Cr}] ‥‥‥(2)
共振周波数の変化は、複数の無線タグとリーダ・ライタとの通信距離を減少させてしまう。あるいは、貸し出しカウンタのリーダ・ライタ上に置かれた無線タグの読み取り可能数(通信可能数)が減少してしまう。
具体的には、無線タグにおいて、例えば、同調容量Cr=23pF、インダクタンスL=6.0nHのアンテナ用同調回路が採用されている場合、共振周波数frは、13.5MHzになる。無線タグが図22に示したように重ねられ、相互INタグタンスM=1.0nHが生じたとき、各無線タグの見かけのインダクタンスL+2Mは、8.0nHとなる。このため、共振周波数frは、11.7MHzに変化してしまう。すなわち、共振周波数frは、予め設定された値より1.8MHz減少する。
【0012】
一般に、リーダ・ライタと無線タグとの通信距離を増加するためには、無線タグの消費電力を下げればよい。無線タグに搭載される半導体集積回路を一つの抵抗で表現した場合、無線タグの消費電力を下げると、抵抗値Rは高くなる。抵抗値Rの増加は、無線タグを1つの共振回路で表現した場合の急峻度Q(Quality Factor;R/ωCr)が高くなることに相当する。急峻度Qが高くなるほど、上述したように無線タグがリーダ・ライタ上に重ねて置かれた場合、無線タグへの入力電力は、共振周波数frのずれによって減少しやすくなる。この結果、リーダ・ライタから各無線タグに、こら等無線タグ内の半導体集積回路を動作させるために必要な電力が供給されず、通信ができなくなるという問題が発生する。
【0013】
この問題を解決するためには、無線タグが重なっていることを検出する必要があるが、上述した特開平7−321697号公報では解決できない。
本発明の目的は、無線タグまたは非接触型ICカード等の応答器が複数重ねて置かれた場合にも、リーダ・ライタからの電力を確実に受けることにある。
本発明の別の目的は、無線タグまたは非接触型ICカード等の応答器とリーダ・ライタとの間の通信距離を延ばすことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の半導体集積回路では、外付けされるアンテナコイルに接続されている同調容量は、制御信号に応じて容量値を変更可能である。MOSトランジスタで構成された整流回路は、同調容量に接続され、アンテナコイルが磁界に応じて生成する交流電流を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を電源線に出力する。平滑容量は、電源線に接続され、整流された直流電圧を平滑化する。電圧検出回路は、平滑容量により平滑された直流電圧の値を検出する。同調制御回路は、電圧検出回路が検出した直流電圧値に応じて制御信号を出力する。
【0015】
例えば、同調制御回路は、直流電圧が所定の値に達していないときに、複数のアンテナコイルが近接することでインダクタンスが増加し、共振周波数が減少していると判断する。そして、同調制御回路は、同調容量の容量値を下げるための制御信号を出力する。同調容量の容量値が下がることで、共振周波数が最適な値まで上昇し、直流電圧は、半導体集積回路が動作できる値まで上昇する。したがって、アンテナコイルおよび同調容量によって受信される電力を、半導体集積回路が動作するために最適な値にできる。この結果、複数のアンテナコイルが重なっている場合にも、リーダ・ライタ等との通信を確実に行うことができる。また、リーダ・ライタ等の通信距離を増加できる。
【0016】
ここで、整流回路は、例えば、後述する図2に示すように、ダイオード接続された第1MOSトランジスタM1、ダイオード接続された第2MOSトランジスタM2、第3nMOSトランジスタM3、および第4nMOSトランジスタM4とを有している。第1および第2MOSトランジスタM1、M2は、一端がアンテナコイルの第1端子RF1および第2端子RF2にそれぞれ接続され、他端が電源線VDD1に接続されている。第3MOSトランジスタM3は、ソースが半導体集積回路上の接地端子GNDに接続され、ドレインがアンテナコイルの第1端子RF1に接続され、ゲートがアンテナコイルの第2端子RF2に接続されている。第4MOSトランジスタM4は、ソースが接地端子GNDに接続され、ドレインがアンテナコイルの第2端子RF2に接続され、ゲートがアンテナコイルの第1端子RF1に接続されている。
【0017】
第3および第4nMOSトランジスタの電極を上記のように接続することで、高周波入力端子である第1および第2端子RF1、RF2に入力される信号の低電圧レベルを、半導体集積回路の接地レベルとほぼ同じにすることができる(誤差電圧は、0.1V以下)。この結果、整流回路のリーク電流や、後述するスイッチ用のトランジスタの寄生ダイオードのリーク電流をなくすことができる。これに対して、整流回路の接地端子側に、ジャンクション・ダイオードを使用したり、ダイオード接続されたMOSトランジスタを使用した場合、上記リーク電流をなくすことはできない。
【0018】
なお、接地端子は、集積回路上に形成されており(通例では基板端子)、接地端子の電圧は、実際の接地電圧ではない。
請求項2の半導体集積回路では、同調制御回路は、電源が入力された直後に直流電圧の変換が開始されたときに、不定値である制御信号を第1レベルに設定する。その後、同調制御回路は、電圧検出回路により検出される直流電圧が第1電圧に達しないときに、同調容量の容量値を減少させるために、制御信号を第2レベルに変化させる。同調容量の容量値を、動作の開始時に増加させておき、直流電圧値に応じて容量値を下げることで、同調制御回路の制御は、容量値を減少する方向のみになる。この結果、容量値の増加および減少を両方制御する場合に比べ、同調制御回路を簡易に構成できる。したがって、半導体集積回路の消費電力を削減できる。
【0019】
請求項3の半導体集積回路では、同調容量は、主容量と少なくとも1つの副容量とを並列に接続して構成されている。副容量は、制御信号が第2レベルのときに、同調容量と整流回路とを接続するノードから切り離される。主容量に並列接続された副容量を切り離すことで、容量値を下げるため、同調容量を簡易に構成できる。
【0020】
請求項4の半導体集積回路では、スイッチは、副容量を、同調容量と整流回路とを接続するノードに接続する。スイッチは、制御信号が第1レベルのときにオンし、制御信号が第2レベルのときにオフする。このため、副容量の切り離し制御を容易にできる。
ここで、スイッチは、制御信号をゲートで受けるnMOSトランジスタで構成される。このため、トランジスタがオンしているときに、ソース・ドレイン間の電圧ドロップをなくすことができる。すなわち、副容量を主容量に確実に接続できる。
【0021】
請求項5の半導体集積回路では、昇圧回路は、直流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する。同調制御回路は、制御信号の第1レベルを昇圧電圧に設定する。このため、副容量を主容量に接続すべきときに、nMOSトランジスタを、nMOSトランジスタのソース電圧にかかわらず常時オンできる。この結果、副容量を主容量に確実に接続できる。
【0022】
請求項6の半導体集積回路では、スイッチは、副容量を、同調容量と整流回路とを接続するノードに接続する。スイッチは、制御信号が第1レベルのときにオンし、制御信号が第2レベルのときにオフする。このため、副容量の切り離し制御を容易にできる。
ここで、スイッチは、制御信号をゲートで受けるpMOSトランジスタで構成される。このため、トランジスタがオンしているときに、ソース・ドレイン間の電圧ドロップをなくすことができる。すなわち、副容量を主容量に確実に接続できる。
【0023】
請求項7の半導体集積回路では、昇圧回路は、直流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する。同調制御回路は、制御信号の第2レベルを昇圧電圧に設定する。このため、副容量を主容量から切り離すべきときに、pMOSトランジスタを、pMOSトランジスタのソース電圧にかかわらず常時オフできる。この結果、副容量を主容量から確実に切り離すことができる。
【0024】
請求項8の半導体集積回路では、容量値記憶回路は、同調容量の補正の有無を記憶し、補正が必要なことを記憶しているときに調整信号を出力する。同調容量は、制御信号および調整信号に応じて容量値を変更可能である。このため、例えば、容量値記憶回路を、半導体集積回路の製造誤差による同調容量の容量値の変動に応じてプログラムすることで、共振周波数を最適な値に設定できる。
【0025】
あるいは、容量値記憶回路を、通信距離等の仕様が異なる通信システムに応じてプログラムすることで、1つの半導体集積回路を、複数の通信システムに適用できる。すなわち、1つの半導体集積回路で様々なインダクタンスを有する複数のアンテナに対応できる。この結果、半導体集積回路の開発コストを削減できる。
請求項9の半導体集積回路では、容量値記憶回路は、補正値を記憶する不揮発性メモリを有している。このため、直流電圧が供給されないときにも補正値を記憶できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の半導体集積回路の第1の実施形態を示している。この実施形態は、請求項1〜請求項5に対応している。図1は、リーダ・ライタが組み込まれた図書館の貸し出しカウンタと、書籍に取り付けられている無線タグRTAGとで構成される書籍の貸し出しシステムを示している。このシステムは、通信インタフェースとして、ISO/IEC 15693 Part 2を採用している。しかし、本発明は、通信インタフェースに依存するものではなく、国際標準として登録されている種々の通信インタフェースを採用できる。
【0027】
貸し出しカウンタは、パーソナルコンピュータまたはオフィスコンピュータ等のシステム管理装置10と、リーダ・ライタ12とを有している。リーダ・ライタ12は、システム管理装置10とのインターフェースIF、発振回路14、変調回路16、送信回路18、受信回路20およびアンテナコイル22を有している。
システム管理装置10から出力されるデータは、インターフェースIFを介して変調回路16に転送される。変調回路16は、発振回路14から出力されるキャリアに応じてデータを変調する。変調されたデータは、送信回路18およびアンテナコイル22を介して送信される。なお、アンテナコイル22からは、変調されたデータとともに、電力も送信される。
【0028】
無線タグRTAGは、半導体集積回路IC(システムLSI)および半導体集積回路ICに外付けされたアンテナコイル24を有している。半導体集積回路ICは、容量値が可変の同調容量26、全波整流回路28、電圧安定回路30、不揮発性メモリである強誘電体メモリ32、電圧検出回路34、同調制御回路36、制御回路38、データ復調回路40、データ変調回路42、クロック抽出回路44、および平滑容量CL1、CL2を有している。アンテナコイル24のインダクタンスLrは、例えば4nHに設定されている。アンテナコイル24および同調容量26は、入力される高周波電力を受信するための同調回路として動作する。
【0029】
全波整流回路28は、アンテナコイル24で受信した交流電波(交流電流)を整流し、直流電圧を生成する。整流により生じた電荷は平滑容量CL1に蓄積される。平滑容量CL1により、整流された電圧が平滑化され、安定した電源電圧VDD1(例えば、3V)がノードND1(電源線)に生成される。電源電圧VDD1は、DC負荷である電圧安定回路30、不揮発性メモリである強誘電体メモリ32、電圧検出回路34および同調制御回路36等に供給される。
【0030】
電圧安定回路30は、電源電圧VDD1を降圧し、ノードND2に内部電源電圧VDD2(例えば、2V)を生成する。ノードND2と接地線GNDとの間に接続された平滑容量CL2により、安定した内部電源電圧VDD2が制御回路38等に供給される。制御回路38の電源を内部電源電圧VDD2をすることで、制御回路38等の消費電力を削減し、同時に電圧安定回路30、強誘電体メモリ32および電圧検出回路34を駆動するための電源電圧VDD1を低い出力インピーダンスで供給できる。
【0031】
強誘電体メモリ32は、例えば、64kビットの記憶容量を有している。強誘電体メモリ32には、無線タグRTAGが付けられている書籍の固有情報(書名、作者、出版日、および貸出日等)が書き込まれている。強誘電体メモリ32の書き込み動作および読み出し動作は、図書館の貸し出しカウンタに設置されたリーダ・ライタ12により行われる。
【0032】
電圧検出回路34は、電源電圧VDD1が0.6V以上になったときに検出信号DET06を低レベルから高レベルに変化させ、さらに電源電圧VDD1が3.0V以上になったときに検出信号DET30を低レベルから高レベルに変化させる。
同調制御回路36は、高レベルの検出信号DET06を受けたときに制御信号CNTを高レベル(第1レベル)に設定する。その後、同調制御回路36は、検出信号DET06の検出から一定時間内に検出信号DET30が高レベルになった場合、制御信号CNTを高レベルに保持する。一方、検出信号DET06の検出から一定時間内に検出信号DET30が高レベルにならない場合、同調制御回路36は、制御信号CNTを低レベルに変化させる。後述するように、同調容量26は、低レベルの制御信号CNTを受けている間、容量値を小さくする。なお、同調制御回路36は、電源電圧VDD1が0.5V以上のときに動作するように設計されている。また、同調制御回路36は、上記一定時間として300μsの待ち時間を計測するために遅延回路37を有している。この待ち時間は、システムによって変更および最適化が可能である。
【0033】
制御回路(ロジック回路)38は、不揮発性メモリとしての強誘電体メモリ32の読み書き動作、およびリーダ・ライタ12に対するデータの入出力動作を行う。制御回路34は、CMOS回路で構成されているため、降圧された内部電源電圧VDD2によっても確実に動作する。制御回路34に内部電源電圧VDD2を供給することで、制御回路34の消費電力を小さくでき、半導体集積回路ICの消費電力を小さくできる。
【0034】
データ復調回路40は、アンテナコイル24を介して受信したデータを復調し、復調したデータを制御回路38に出力する。データ変調回路42は、制御回路38からのデータを変調する。変調されたデータは、アンテナコイル24を介してリーダ・ライタ12に出力される。クロック抽出回路44は、アンテナコイル24で受信した電波からクロックを抽出し、抽出したクロックを制御回路38に出力する。
【0035】
図2は、図1に示した同調容量26および全波整流回路28の詳細を示している。
同調容量26は、ノードRF1(第1端子)およびノードRF2(第2端子)の間に並列に接続された主容量CR1、副容量CR2と、副容量CR2とノードRF2の間に配置されたnMOSトランジスタM5とを有している。主容量CR1の容量値は、23pFに設定され、副容量CR2の容量値は、11pFに設定されている。nMOSトランジスタM5のゲートは、制御信号CNTを受けている。nMOSトランジスタM5は、高レベルの制御信号CNTを受けたときに、副容量CR2をノードRF2に接続するスイッチとして動作する。MOSトランジスタは、バイポーラトランジスタと異なり、ゲインこそ小さいものの、オンしたときにトランジスタのソース・ドレイン間の電圧降下はない。このため、理想的なスイッチとして動作する。なお、ノードRF1、RF2は、位相が互いに逆の交流ノードであるため、nMOSトランジスタM5は、副容量CR2とノードRF1との間に配置してもよい。また、バイポーラトランジスタを使わない利点として、ベース電流による電力の消費を減らせることや、プロセスコストの削減も挙げることができる。
【0036】
前述のように、全波整流回路28は、4つのnMOSトランジスタM1、M2、M3、M4で構成されている。nMOSトランジスタM1(第1MOSトランジスタ)は、ダイオード接続されており、ノードRF1と電源線VDD1との間に配置されている。nMOSトランジスタM2(第2MOSトランジスタ)は、ダイオード接続されており、ノードRF2と電源線VDD1との間に配置されている。
【0037】
nMOSトランジスタM3(第3nMOSトランジスタ)は、ノードRF1と接地線GND(接地端子)との間に配置されている。nMOSトランジスタM3のゲートは、ノードRF2に接続されている。nMOSトランジスタM4(第4nMOSトランジスタ)は、ノードRF2と接地線GNDとの間に配置されている。nMOSトランジスタM4のゲートは、ノードRF1に接続されている。
【0038】
ノードRF1、RF2の電圧の位相は、入力周波数の半周期毎に互いに逆になる。このため、nMOSトランジスタM3、M4は、一方がオンしているときに他方がオフするスイッチとして動作し、ノードRF1、RF2のうち低電圧側のノードは、ほぼ接地電圧GNDになる(接地電圧GNDとの電圧差は0.1V以下)。この結果、nMOSトランジスタM5のソース電圧(ノードRF2)は、常に接地レベルになり、nMOSトランジスタM5のオン・オフ制御が容易になる。これに対し、全波整流回路をダイオードブリッジ回路で構成する場合には、ノードRF2は、負電圧になるため、制御が複雑になり、かつ、寄生ダイオードにおけるリーク電流が問題になる。
【0039】
なお、図2に示したトランジスタで構成される全波整流回路28は、S. Masui, ”A 13.56MHz CMOS RF Identification Transponder Integrated Circuit withA Dedicated CPU”, ISSCC Digest of Technical Papers, pp.162−163, 1999に記載されている。
図3は、図1に示した電圧検出回路34の詳細例を示している。
【0040】
電圧検出回路34は、0.6Vの電源電圧VDD1を検出する検出回路34aと、3.0Vの電源電圧VDD1を検出する検出回路34bとを有している。
検出回路34aは、電源線VDD1と接地線GNDとの間に直列に接続された負荷抵抗R1およびnMOSトランジスタM6と、入力がnMOSトランジスタM6のドレインに接続されているCMOSインバータとを有している。nMOSトランジスタM6の閾値電圧は、0.6Vに設定されている。CMOSインバータを構成するpMOSトランジスタおよびnMOSトランジスタの閾値電圧は、同様に、例えば、−0.6V、0.6Vに設定されている。
【0041】
この検出回路34aでは、電源電圧VDD1が0.6Vに達するまでは、nMOSトランジスタM6はオフし、検出信号DET06は、低レベル(論理”L”)を保持する。電源電圧が0.6V以上になったときに、nMOSトランジスタM6はオンし、検出信号DET06は、低レベルから高レベル(論理”H”)に変化する。すなわち、電圧検出回路34は、電源電圧VDD1が0.6Vになったことを検出する。
【0042】
検出回路34bは、電源線VDD1と接地線GNDとの間に直列に接続された負荷抵抗R2および複数のnMOSトランジスタM7、M8、M9、...と、入力がnMOSトランジスタM7のドレインに接続されているCMOSインバータとを有している。nMOSトランジスタM7のゲートは、電源線VDD1に接続されている。nMOSトランジスタM8、M9、...は、ダイオード接続されている。nMOSトランジスタM7、M8、M9、...の段数および閾値電圧は、電源電圧VDD1が3.0Vに達したときに、インバータの入力に論理”L”が入力される値に設定されている。CMOSインバータを構成するpMOSトランジスタおよびnMOSトランジスタの閾値電圧は、例えば、−0.6V、0.6Vに設定されている。
【0043】
この検出回路34bでは、電源電圧VDD1が0.3Vを超え3.0Vに達するまでは、nMOSトランジスタM7はオフし、検出信号DET30は、低レベル(論理”0”)を保持する。電源電圧が3.0V以上になったときに、nMOSトランジスタM7はオンし、検出信号DET30は、低レベルから高レベル(論理”H”)に変化する。すなわち、電圧検出回路34は、電源電圧VDD1が3.0Vになったことを検出する。
【0044】
図4は、第1の実施形態における同調制御回路36の動作を示している。
まず、無線タグRTAGを付けた書籍が、図1に示した貸し出しカウンタのリーダ・ライタ12上にかざされると、同調回路(アンテナコイル24+同調容量26)は、リーダ・ライタ12から放出される磁界(高周波電力)に応じてノードRF1、RF2に交流電流を発生する。全波整流回路28は、交流電流を整流し、電源電圧VDD1(直流電圧)を生成する。
【0045】
ステップS1において、同調制御回路36は、電圧検出回路34からの検出信号DET06をモニタし、電源電圧VDD1が0.6V以上になったか否かを判定する。電源電圧VDD1が0.6V未満のときに、同調制御回路36は、無線タグRTAGを貼付された物体が、その物体の動きによって十分な電圧を得られるようになることを期待し、検出動作を継続する。そして、同調制御回路36は、再び検出信号DET06をモニタする。電源電圧VDD1が0.6V以上のとき、処理はステップS2に移行する。
【0046】
なお、0.6Vという電圧は、極めて小さい電圧である。この電圧では、無線タグRTAGを構成する半導体集積回路の消費電力は、極めて小さい。このため、0.6Vの電源電圧VDD1は、リーダ・ライタ12からの磁界強度が小さくても容易に生成される。
スッテプS2において、同調制御回路36は、パワーオン時に不確定だった制御信号CNTを高レベル(論理”H”)に変化させる。図2に示した同調容量26のnMOSトランジスタM5は、高レベルの制御信号CNTによりオンする。nMOSトランジスタM5のオンにより、同調容量の容量値は、主容量CR1に副容量CR2を加えた33pFになる。1つの無線タグRTAGがリーダ・ライタ12にかざされたとき、容量CR1、CR2およびインダクタンスLRで構成される同調回路の共振周波数は13.6MHzとなる。すなわち、同調回路のパラメータは、無線タグRTAGがリーダ・ライタ12にかざされた直後、1個の無線タグRTAGで最も大きい電力が無線タグRTAGに入力されるように設定されている。
【0047】
なお、nMOSトランジスタM5のソースに接続されているノードRF2には、交流電圧が供給される。このため、厳密には、nMOSトランジスタM5は、高レベルの制御信号CNTを受けても常時オンするわけではない。しかし、本発明の動作には影響しない。この点についての詳細は、図5で説明する。
ステップS3において、同調制御回路36は、遅延回路37を利用して300μs待機し、電源電圧VDD1が上昇し安定するのを待つ。
【0048】
ステップS4において、同調制御回路36は、検出信号DET30をモニタし、電源電圧VDD1が3.0V以上になったか否かを判定する。電源電圧VDD1が3.0V未満のときに、処理はステップS5に移行する。電源電圧VDD1が3.0V以上のとき、処理はステップS7に移行する。
ここまでの処理において、無線タグRTAGの動作状態は3つに分けられる。第1は、相互インダクタンスの影響により共振周波数がずれたが、リーダ・ライタ12からの入力電力が大きく、コマンドを正常に授受できる状態である。このときは、電源電圧VDD1は、3.0V以上になり、処理はステップS7に移行する。
【0049】
第2は、共振周波数がずれたことにより、無線タグRTAGが動作するための電源電圧VDD1を得ることができない状態である。具体的には、無線タグRTAGとリーダ・ライタ12との通信距離が規格を超えたか、無線タグRTAGの読み取り枚数が規格を超えたときの状態である。この場合、電源電圧VDD1は、0.6V未満であり、上述したように、電圧の検出を継続する。
【0050】
第3は、共振周波数がずれたが、電源電圧VDD1は0.6V以上、かつ3.0V未満の状態である。この場合、処理はステップS4からステップS5に移行する。このとき、同調制御回路36は、複数の無線タグRTAGが、リーダ・ライタ12のアンテナ内に配置されたと判断する。これは、書籍の貸し出しシステムにおいて、複数の書籍(無線タグRTAG)が重ねられてリーダ・ライタ12にかざされた場合に相当する。複数の無線タグRTAGが重ねられたとき、アンテナコイル24の実効的なインダクタンスは、図22で説明したように、LR+2M(=6nH)に変化する。このとき、同調回路の共振周波数は11.1MHzとなる。このため、同調制御回路36は、ステップS5、S6で共振周波数を13.5MHzに戻す制御を行う。
【0051】
但し、このステップS5において、同調制御回路36は、制御信号CNTを低レベル(論理”L”)に変更すべきかどうかを判定する。例えば、制御信号CNTの低レベルの設定を規定回数以上繰り返したかどうか、あるいは電源電圧VDD1の電圧変化の履歴をもとにして、判定を行う。同調制御回路36は、変更可と判定したとき、制御信号CNTを低レベルにし、変更不可と判定したとき、エラー処理を実行する。このエラー処理は、本システムLSIの初期化処理に相当する複雑なものであり、本発明の範囲外であるため説明を省略する。
【0052】
ステップS6において、同調制御回路36は、制御信号CNTを低レベルに変化させる。低レベルの制御信号CNTにより同調容量26のnMOSトランジスタM5はオフする。nMOSトランジスタM5のオフにより、副容量CR2が切り離され、同調容量26の容量値は、23pFに変化する。このとき、容量CR1およびインダクタンスLR+2Mで構成される同調回路の共振周波数は13.6MHzとなる。すなわち、同調回路のパラメータは、無線タグRTAGがリーダ・ライタ12にかざされた直後、複数の無線タグRTAGが重ねられたときに最も大きい電力が各無線タグRTAGに入力されるように設定される。この後、処理は再びステップS3に移行する。共振周波数が13.6MHzになることで、ステップS3の待ち時間の間に電源電圧VDD1は、半導体集積回路ICがリーダ・ライタ12との間で通信できる電圧まで上昇する。そして、処理はステップS7に移行する。
【0053】
ステップS7において、同調制御回路36は、電源電圧VDD1が3.0V以上になったことで、無線タグRTAGとリーダ・ライタ12間での通信が可能と判断し、パワーオンリセットシーケンス(上述したステップS1〜S6)を終了する。この後、処理はステップS8に移行する。
ステップS8において、同調制御回路36は、リーダ・ライタ12からのコマンドが受信可能になったことを制御回路38に通知する。具体的には、同調制御回路36は、コマンドイネーブル信号CENを高レベルに変化させる。
【0054】
この後、制御回路38の制御により、無線タグRTAGが動作し、リーダ・ライタ12との通信が行われ、貸し出し処理が行われる。同調制御回路36が図4に示したフローを実行することで、無線タグRTAGの検出可能枚数(動作可能枚数)を増やすことができる。また、共振周波数を最適に設定できるため、無線タグRTAGの通信距離を長くできる。
【0055】
図5は、第1の実施形態における同調容量26の動作を示している。図中、実線は、ノードRF2の電圧波形を示し、破線は、ノードRF1の電圧波形を示している。ノードRF1、RF2の波形は、全波整流波形を構成している。
制御信号CNTが低レベル(論理”L”=接地電圧GND)のとき、nMOSトランジスタM5は、副容量CR2を切り離すためにオフしていなくてはならない。nMOSトランジスタM5のゲート・ソース間電圧は、常に0V以下になるため、nMOSトランジスタM5は、常にオフする。
【0056】
なお、全波整流回路28をダイオードブリッジ回路で構成した場合、ノードRF2が負電圧になったときにnMOSトランジスタM5がオンするおそれがある。これを防止するために、ダイオードブリッジ回路では、nMOSトランジスタM5の閾値電圧をダイオードの電圧ドロップ以上に設定する必要があるが、これはプロセスが複雑になるため現実的ではない。一方、この実施形態では、図2に示したように、全波整流回路28をMOSトランジスタで構成しているため、そのような処理は不要である。
【0057】
制御信号CNTが高レベル(論理”H”=電源電圧VDD1)のとき、副容量CR2を付加するために、nMOSトランジスタM5は、オンしていなくてはならない。nMOSトランジスタM5は、ノードRF2の電圧がVDD1−Vthn以下のときにオンするが、ノードRF2の電圧がVDD1−Vthnを超えたときにオフする。ここで、Vthnは、nMOSトランジスタM5の閾値電圧である。しかし、副容量CR2がノードRF2に断続的に接続されることを考慮して、副容量CR2の容量値を設定することで、制御信号CNTが高レベルのときの共振周波数は、最適値の13.5MHzに設定できる。
【0058】
ノードRF1の電圧がノードRF2の電圧より大きいとき、ノードRF2は、接地電圧GNDになっている。図2に示した全波整流回路29のnMOSトランジスタM3、M4のゲート幅W/チャネル長Lを大きくして、駆動能力を高くすることで、ノードRF2を確実に接地電圧GNDにできる。
以上、第1の実施形態では、全波整流回路28が生成し平滑容量CL1により平滑された電源電圧VDD1が3Vに達しないときに、同調容量26の容量値を下げ、共振周波数を最適な値まで上昇させた。このため、例えば、複数の無線タグRTAGがリーダ・ライタ12上に重ねて配置され、アンテナコイル24のインダクタンスが増加した場合にも、電源電圧VDD1をリーダ・ライタ12との通信が可能な値まで上昇させることができる。具体的には、書籍の貸し出しシステムにおいて、無線タグRTAGが取り付けられた複数の書籍が、リーダ・ライタ12上に同時にかざされた場合にも、アンテナコイル24および同調容量26によって受信される電力を、半導体集積回路ICが動作するために最適な値にできる。換言すれば、一度に検出できる無線タグRTAGの数を、大幅に増加できる。また、無線タグRTAGとリーダ・ライタ12との通信距離を増加できる。
【0059】
アンテナコイル24がリーダ・ライタ12からの磁界を受け始めたときに、副容量CR2をノードRF2に接続しておき、その後、電源電圧VDD1が3Vに達しないときに副容量CR2をノードRF2から切り離した。このため、同調制御回路36の制御を容易にでき、同調制御回路36を簡易に構成できる。したがって、半導体集積回路ICの消費電力を削減できる。また、同調容量26を簡易に構成できる。
【0060】
副容量CR2をnMOSトランジスタM5を介してノードRF2に接続したので、nMOSトランジスタM5のゲートを制御するだけで、副容量CR2を容易にノードRF2に接続し、あるいは切り離すことができる。また、nMOSトランジスタM5がオンしているときに、ソース・ドレイン間の電圧ドロップをなくすことができる。すなわち、副容量CR2をノードRF2に確実に接続できる。
【0061】
同調制御回路36に遅延回路37を形成したので、副容量CR2をノードRF2に接続してから所定時間後に、電源電圧VDD1が3Vに達したか否かを判定できる。
図6は、本発明の半導体集積回路の第2の実施形態を示している。この実施形態は、請求項1〜請求項5に対応している。第1の実施形態で説明した回路・信号と同一の回路・信号については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
【0062】
半導体集積回路ICは、図書館の書籍に取り付けられている無線タグRTAGに実装されている。そして、無線タグと図書館の貸し出しカウンタのリーダ・ライタとの間で貸し出し処理が行われる。すなわち、この実施形態は、書籍の貸し出しシステムに適用される。
この実施形態では、無線タグRTAGにおける半導体集積回路IC内の同調制御回路36Aが第1の実施形態の同調制御回路36と相違している。また、半導体集積回路ICに新たに昇圧回路46Aが形成されている。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0063】
昇圧回路46Aは、電源電圧VDD1を昇圧して昇圧電圧VPPを生成し、生成した昇圧電圧VPPを同調制御回路36Aに供給する。
同調制御回路36Aは、昇圧電圧VPPを電源として動作する。このため、同調制御回路36Aは、電源電圧VDD1が0.6V以上のときにも確実に動作する。同調制御回路36Aは、制御信号CNTの高レベル電圧(第1レベル)を昇圧電圧VPPにする。また、同調制御回路36Aは、300μsの待ち時間を計測するために遅延回路37(図示せず)を有している。同調制御回路36Aの動作は、第1の実施形態(図4)と同じである。
【0064】
図7は、図6に示した昇圧回路46Aの詳細を示している。
昇圧回路46Aは、電源線VDD1と昇圧電圧VPPの電源線との間にダイオード接続された2つのnMOSトランジスタと、nMOSトランジスタのソース・ドレインにそれぞれ一端が接続されたポンピング用の容量(カップリング容量)CP1、CP2および昇圧された電圧を平滑するための容量CL3を有している。容量CP1、CP2、CL3は、強誘電体キャパシタで構成されている。
【0065】
強誘電体キャパシタは、図1に示した強誘電体メモリ32を構成する強誘電体キャパシタと同じものである。このため、製造工程を新たに追加することなく、容量CP1、CP2、CL3を強誘電体キャパシタで構成できる。また、容量CP1、CP2、CL3を強誘電体キャパシタで構成した場合、各容量CP1、CP2、CL3の面積を小さくできるため、半導体集積回路ICのチップサイズを削減できる。
【0066】
容量CP1、CP2の他端には、高レベルパルスPHI1、PHI2の供給ノードに接続されている。そして、パルスPHI1、PHI2を順次高レベルに変化させることで、電源電圧VDD1より(VDD1−2Vthn)だけ高い昇圧電圧VPPが生成される。ここで、Vthnは、nMOSトランジスタの閾値電圧である。なお、昇圧電圧VPPをさらに高くしたい場合には、縦続接続するnMOSトランジスタの数を増やせばよい。
【0067】
図7に示した昇圧回路46Aは、一般にチャージポンプ回路と称されている。このチャージポンプ回路の詳細は、J. Wouters et al, ”Analysis and Modelingof On−Chip High−Voltage Generator Circuits for Use in EEPROM Circuits”,IEEE journal of Solid−State Circuit, vol.24, no. 5, pp.1372−1380 [1989]に記載されている。
【0068】
図8は、第2の実施形態における同調容量26の動作を示している。図中、実線は、ノードRF2の電圧波形を示し、破線は、ノードRF1の電圧波形を示している。制御信号CNTが低レベル(論理”L”=接地電圧GND)のときの動作は、第1の実施形態(図5)と同じであるため、説明を省略する。
制御信号CNTが高レベル(論理”H”=昇圧電圧VPP)のとき、nMOSトランジスタM5のゲート・ソース間電圧は、常にVthn以上になる。このため、nMOSトランジスタM5は、常にオンし、副容量CR2は主容量CR1に接続される。したがって、制御信号CNTが高レベルのときの共振周波数は、最適値の13.5MHzに確実に設定できる。具体的には、昇圧電圧VPPをノードRF2の最大電圧よりVthn以上高くなるように設定することで、制御信号CNTが高レベルのとき、nMOSトランジスタM5は、常にオンする。すなわち、昇圧電圧VPPをnMOSトランジスタM5に与えることで、nMOSトランジスタM5のオン動作を確実にできる。
【0069】
以上、この実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、同調制御回路36Bの電源として昇圧電圧VPPを供給したので、電源電圧VDD1が0.6V以上のときにも、同調制御回路36Bを確実に動作できる。
制御信号CNTの高レベル電圧を昇圧電圧VPPに設定したので、副容量CR2をノードRF2に接続すべきときに、ノードRF2の電圧にかかわらず、nMOSトランジスタM5を常時オンできる。この結果、副容量CR2をノードRF2に確実に接続でき、共振周波数を最適値の13.5MHzに設定できる。
【0070】
図9は、本発明の半導体集積回路の第3の実施形態を示している。この実施形態は、請求項1〜請求項4および請求項6に対応している。第1の実施形態で説明した回路・信号と同一の回路・信号については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
半導体集積回路ICは、第1および第2の実施形態と同様に、図書館の書籍に取り付けられている無線タグRTAGに実装されている。そして、無線タグと図書館の貸し出しカウンタのリーダ・ライタとの間で貸し出し処理が行われる。
【0071】
この実施形態では、無線タグRTAGにおける半導体集積回路IC内の同調容量26Bおよび同調制御回路36Bが第1の実施形態の同調容量26および同調制御回路36と相違している。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
同調制御回路36Bは、高レベルの検出信号DET06を受けたときに制御信号/CNTを不定値から低レベル(第1レベル)に変化させ、その後一定時間内に高レベルの検出信号DET30を受けたときに制御信号/CNTを低レベルに維持し、一定時間内に高レベルの検出信号DET30を受けなかったときに制御信号/CNTを高レベル(第2レベル)に変化させる。後述するように、同調容量26は、高レベルの制御信号/CNTを受けている間、容量値を低くする。なお、同調制御回路36Aは、第1の実施形態と同様に、電源電圧VDD1が0.6V以上のときに動作するように設計されている。また、同調制御回路36Bは、300μsの待ち時間を計測するために遅延回路37(図示せず)を有している。
【0072】
図10は、図9に示した同調容量26Bおよび全波整流回路28の詳細を示している。全波整流回路28は、第1の実施形態と同じ構成であるため、説明を省略する。
同調容量26Bは、ノードRF1、RF2の間に並列に接続された主容量CR1、副容量CR2と、副容量CR2とノードRF2の間に配置されたpMOSトランジスタM6とを有している。主容量CR1の容量値は、23pFに設定され、副容量CR2の容量値は、11pFに設定されている。pMOSトランジスタM6のゲートは、制御信号/CNTを受けている。pMOSトランジスタM6は、低レベルの制御信号/CNTを受けたときに、副容量CR2をノードRF2に接続するスイッチとして動作する。なお、ノードRF1、RF2は、位相が互いに逆の交流ノードであるため、pMOSトランジスタM6は、副容量CR2とノードRF1との間に配置してもよい。
【0073】
図11は、第3の実施形態における同調制御回路36Bの動作を示している。ステップS11、S13、S14、S17およびS18は、第1の実施形態(図4)のステップS1、S3、S4、S7およびS8とそれぞれ同じであるため、説明を省略する。
まず、無線タグRTAGを付けた書籍が、図1に示した貸し出しカウンタのリーダ・ライタ12上にかざされると、同調回路(アンテナコイル24+同調容量26B)は、リーダ・ライタ12から放出される磁界(高周波電力)に応じてノードRF1、RF2に交流電流を発生する。全波整流回路28は、交流電流を整流し、電源電圧VDD1(直流電圧)を生成する。
【0074】
スッテプS12において、同調制御回路36Bは、不定値である制御信号/CNTを低レベル(論理”L”)に変化させる。低レベルの制御信号/CNTにより図10に示した同調容量26BのpMOSトランジスタM6はオンする。pMOSトランジスタM6のオンにより、同調容量の容量値は、第1の実施形態と同様に、主容量CR1に副容量CR2を加えた33pFになる。
【0075】
ステップS15において、同調制御回路36Bは、上述した図4と同様に、制御信号/CNTを高レベルにできるか否かを条件判定する。不可であれば、エラー処理が実施される。可であれば、処理はステップS16に移行する。ステップS15により、図11に示したフローが無限ループになることが防止される。
ステップS16において、同調制御回路36Bは、制御信号/CNTを高レベルに変化させる。高レベルの制御信号/CNTにより同調容量26のpMOSトランジスタM6はオフする。pMOSトランジスタM6のオフにより、副容量CR2が切り離され、同調容量26の容量値は、23pFに変化する。このとき、容量CR1およびインダクタンスLR+2Mで構成される同調回路の共振周波数は13.6MHzとなる。すなわち、同調回路のパラメータは、無線タグRTAGがリーダ・ライタ12にかざされた直後、複数の無線タグRTAGが重ねられたときに最も大きい電力が各無線タグRTAGに入力されるように設定される。この後、処理は再びステップS13に移行する。共振周波数が13.6MHzになることで、ステップS13の待ち時間の間に電源電圧VDD1は、半導体集積回路ICがリーダ・ライタ12との間で通信をできる電圧まで上昇する。そして、処理はステップS17に移行する。
【0076】
なお、pMOSトランジスタM6のソースに接続されているノードRF2には、交流電圧が供給される。このため、厳密には、pMOSトランジスタM6は、低レベルの制御信号/CNTを受けても常時オンするわけではない。しかし、本発明の動作には影響しない。この点についての詳細は、図12で説明する。
そして、電源電圧VDD1が3.0V以上になると、ステップS7において、パワーオンリセットシーケンス(上述したステップS11〜S16)が終了される。この後、コマンドイネーブル信号CENを高レベルに変化され、制御回路38が動作を開始する。そして、無線タグRTAGが動作し、リーダ・ライタ12との通信が行われ、貸し出し処理が行われる。
【0077】
図12は、第3の実施形態における同調容量26Bの動作を示している。図中、実線は、ノードRF2の電圧波形を示し、破線は、ノードRF1の電圧波形を示している。
制御信号CNTが高レベル(論理”H”=電源電圧VDD1)のとき、pMOSトランジスタM6は、副容量CR2を切り離すためにオフしていなくてはならない。pMOSトランジスタM6は、ノードRF2の電圧がVDD1+|Vthp|以下のときにオフするが、ノードRF2の電圧がVDD1+|Vthp|を超えたときにオンする。ここで、Vthpは、pMOSトランジスタM6の閾値電圧である。
【0078】
しかし、pMOSトランジスタM6がオンする期間は、第1の実施形態(図5)において制御信号CNTが高レベルのときにnMOSトランジスタM5がオフしている期間より大幅に短い。
制御信号/CNTが低レベル(論理”L”=接地電圧GND)のとき、pMOSトランジスタM6は、副容量CR2を付加するためにオンしていなくてはならない。pMOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧は、常に負電圧になるため、pMOSトランジスタM6は、ノードRF2が|Vthp|以下の期間を除きオンする。すなわち、pMOSトランジスタM6は、制御信号/CNTが低レベルのほとんど期間でオンする。
【0079】
このように、副容量CR2がノードRF2から切り離される場合にも、ノードRF2に接続される場合にも、共振周波数は、最適値の13.5MHzに設定できる。この結果、無線タグRTAGが1つの場合にも、重ねて配置されている場合にも、電源電圧VDD1を半導体集積回路ICとリーダ・ライタ12との間で通信できる電圧まで上昇できる。
【0080】
以上、この実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらにこの実施形態では、副容量CR2をpMOSトランジスタM6を介してノードRF2に接続したので、pMOSトランジスタM6のゲートを制御するだけで、副容量CR2を容易にノードRF2に接続し、あるいは切り離すことができる。また、pMOSトランジスタM6がオンしているときに、ソース・ドレイン間の電圧ドロップをなくすことができる。すなわち、副容量CR2をノードRF2に確実に接続できる。
【0081】
また、図12に示したように、pMOSトランジスタM6がオフすべき状態でのオン期間を無視できる程度に短くできるので、副容量CR2をノードRF2から確実に切り離すことができる。この結果、同調容量26の容量値を下げるときに、共振周波数を最適な値まで確実に上昇できる。
図13は、本発明の半導体集積回路の第4の実施形態を示している。この実施形態は、請求項1〜請求項4、請求項6および請求項7に対応している。第1、第2、第3の実施形態で説明した回路・信号と同一の回路・信号については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
【0082】
半導体集積回路ICは、上述した実施形態と同様に、図書館の書籍に取り付けられている無線タグRTAGに実装されている。そして、無線タグと図書館の貸し出しカウンタのリーダ・ライタとの間で貸し出し処理が行われる。すなわち、この実施形態は、書籍の貸し出しシステムに適用される。
この実施形態では、無線タグRTAGにおける半導体集積回路IC内の同調制御回路36Cが第3の実施形態の同調制御回路36と相違している。また、半導体集積回路ICに新たに昇圧回路46Cが形成されている。その他の構成は、第3の実施形態と同じである。
【0083】
昇圧回路46Cは、第2の実施形態と同様に、電源電圧VDD1を昇圧して昇圧電圧VPPを生成し、生成した昇圧電圧VPPを同調制御回路36Cに供給する。
同調制御回路36Cは、昇圧電圧VPPを電源として動作する。このため、同調制御回路36Cは、電源電圧VDD1が0.6V以上のときに確実に動作する。同調制御回路36Cは、制御信号/CNTの高レベル電圧(第2レベル)を昇圧電圧VPPにする。また、同調制御回路36Cは、300μsの待ち時間を計測するために遅延回路37(図示せず)を有している。同調制御回路36Cの動作は、第3の実施形態(図11)と同じである。
【0084】
図14は、図13に例示した昇圧回路46Cの詳細を示している。
昇圧回路46Cは、セット信号SETの信号線と昇圧電圧VPPの電源線(昇圧電源線VPP)との間に直列に接続されたCMOSインバータおよびnMOSトランジスタMB1と、制御信号CNT2によりオンまたはオフされ、nMOSトランジスタMB1のゲートに制御信号CNT1を供給するnMOSトランジスタMB3と、昇圧電源線VPPを高レベルのセット信号SETに応じて接地するnMOSトランジスタMB2と、ドライブ信号DRVの信号線と昇圧電源線VPP線との間に直列に接続された2つのCMOSインバータおよびカップリング容量CB1とを有している。
【0085】
カップリング容量CB1は、強誘電体キャパシタで構成されている。このため、第2の実施形態と同様に、容量CB1の面積を小さくでき、半導体集積回路ICのチップサイズを削減できる。図14に示した昇圧回路46Cは、一般にブートストラップ回路と称されている。
図15は、図14に示した昇圧回路46Cの動作を示している。初期状態において、制御信号CNT1、CNT2、セット信号SETおよびドライブ信号DRVは、高レベル、低レベル、高レベルおよび低レベルにそれぞれ設定されている。
【0086】
まず、制御信号CNT2が高レベルに変化すると、制御信号CNT1の高レベルがnMOSトランジスタMB1のゲート(ノードND3)に伝達される(図15(a))。このとき、高レベルのセット信号SETによりnMOSトランジスタMB2がオンしているため、昇圧電源線VPPは接地されている。
次に、セット信号SETが低レベルに変化し、セット信号SETの反転信号/SETは、高レベルに変化する(図15(b))。ノードND3の電圧は、nMOSトランジスタMB1のゲート容量のカップリングにより、昇圧される(図15(c))。ノードND3の昇圧により、nMOSトランジスタMB1のオン抵抗は下がり、反転信号/SETの高レベルは、昇圧電源線VPPに伝達される(図15(d))。すなわち、昇圧電圧VPPは、電源電圧VDD1に上昇する。
【0087】
次に、制御信号CNT1が低レベルに変化した後、制御信号CNT2が高レベルに変化する(図15(e))。制御信号CNT1の低レベルがノードND3に伝達され、nMOSトランジスタMB1はオフする(図15(f))。nMOSトランジスタMB1のオフにより、昇圧電源線VPPは、高インピーダンス状態になる。
この状態で、ドライブ信号DRVが高レベルに変化し、カップリング容量CB1の作用により、昇圧電圧VPPは、昇圧される(図15(g))。
【0088】
図16は、第4の実施形態における同調容量26Bの動作を示している。図中、実線は、ノードRF2の電圧波形を示し、破線は、ノードRF1の電圧波形を示している。制御信号/CNTが低レベル(論理”L”=接地電圧GND)のときの動作は、第3の実施形態(図12)と同じであるため、説明を省略する。
制御信号/CNTが高レベル(論理”H”=昇圧電圧VPP)のとき、pMOSトランジスタM6のゲート・ソース間電圧は、常に正になる。このため、pMOSトランジスタM6は、常にオフし、副容量CR2は主容量CR1から切り離される。したがって、制御信号/CNTが高レベルのときの共振周波数は、最適値の13.5MHzに容易に設定できる。このように、昇圧電圧VPPをpMOSトランジスタM6に与えることで、pMOSトランジスタM6のオフ動作を確実にできる。
【0089】
以上、この実施形態においても第1、第2、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、制御信号/CNTの高レベル電圧を昇圧電圧VPPに設定したので、副容量CR2をノードRF2から切り離すべきときに、ノードRF2の電圧にかかわらず、pMOSトランジスタM6を常時オフできる。この結果、副容量CR2をノードRF2から確実に切り離すことができる。
【0090】
なお、図7および図14にそれぞれ示した昇圧回路46A、46Cは、図6、図13および後述する図17においても互換して用いることができる。
図17は、本発明の半導体集積回路の第5の実施形態を示している。この実施形態は、請求項1〜請求項4、請求項6〜請求項9に対応している。第1および第2の実施形態で説明した回路・信号と同一の回路・信号については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
【0091】
半導体集積回路ICは、上述した実施形態と同様に、図書館の書籍に取り付けられている無線タグRTAGに実装されている。そして、無線タグと図書館の貸し出しカウンタのリーダ・ライタとの間で貸し出し処理が行われる。
この実施形態では、無線タグRTAGにおける半導体集積回路IC内の同調容量26Dおよび同調制御回路36Dが第2の実施形態の同調容量26および同調制御回路36Aと相違している。また、半導体集積回路IC内に、容量値記憶回路48が新たに形成されている。その他の構成は、第2の実施形態と同じである。
【0092】
同調制御回路36Dは、高レベルの検出信号DET06を受けたときに制御信号CNT4を低レベルから高レベルに変化させ、高レベルの検出信号DET30を受けたときに制御信号CNT4を高レベルから低レベルに変化させる。すなわち、同調制御回路36Dは、第1の実施形態と同様に、電源電圧VDD1が0.6V以上3.0V未満のときに制御信号CNT4を高レベルに変化させる。同調制御回路36Dは、昇圧電圧VPPを電源として動作するため、電源電圧VDD1が0.6Vに達しないときにも動作する。また、同調制御回路36Dは、300μsの待ち時間を計測するために遅延回路37(図示せず)を有している。
【0093】
容量値記憶回路48は、半導体集積回路ICの製造条件に応じて変化する同調容量の製造誤差に対応する補正値を記憶する。具体的には、半導体集積回路ICの試験工程において、同調容量の標準値からのずれが測定され、そのずれ(製造誤差)に対応する補正値が容量値記憶回路48に書き込まれる。容量値記憶回路48は、補正値を記憶する不揮発性メモリを有している。不揮発性メモリは、例えば、強誘電体キャパシタを有する強誘電体ラッチで構成されている。
【0094】
容量値記憶回路48の強誘電体ラッチは、同調容量26Dの容量値が標準値より小さい場合に、例えば、論理”H”が書き込まれる。容量値記憶回路48は、強誘電体ラッチに論理”H”が書き込まれているときに、高レベルの調整信号ADJを出力し、論理”L”が書き込まれているときに、低レベルの調整信号ADJを出力する。
この実施形態では、半導体集積回路ICの製造条件は、同調容量26Dの容量値が標準値より若干小さくになるように設定されている。このため、同調容量26Dの容量値は、製造工程において増える側にシフトしたとき、ほぼ標準値になり、減る側にシフトしたとき、標準値より小さくなる。すなわち、同調容量26Dの容量値は、ほぼ標準値になるか、標準値より小さくなる。
【0095】
図18は、図17に示した容量値記憶回路48を構成する強誘電体ラッチ50およびその制御回路52の詳細を示している。
強誘電体ラッチ30は、入力と出力とを互いに接続した2つのCMOSインバータ(バッファ回路)を有するラッチ回路50a、pMOSトランジスタからなるスイッチ回路50b、nMOSトランジスタからなるスイッチ回路50c、強誘電体キャパシタLFC1、LFC2、LFC3、LFC4、nMOSトランジスタからなるスイッチ回路50d、50e、50f、50g、nMOSトランジスタ50h、50i、50j、50k、およびCMOSスイッチ50m、50nを有している。
【0096】
スイッチ回路50bは、イネーブル信号ENXに応じて、CMOSインバータのpMOSトランジスタのソース(図示せず)を電源線VDD1に接続する。スイッチ回路50cは、イネーブル信号ENに応じて、CMOSインバータのnMOSトランジスタのソース(図示せず)を接地線VSSに接続する。すなわち、ラッチ回路50aは、電源電圧VDD1の供給時にデータを保持する揮発性の記憶回路として動作する。
【0097】
スイッチ回路50dおよび強誘電体キャパシタLFC1は、ラッチ回路50aの一方の入力である第1ノードNと第1プレート線PL1との間に直列に接続されている。スイッチ回路50eおよび強誘電体キャパシタLFC2は、第1ノードNと第2プレート線PL2との間に直列に接続されている。すなわち、強誘電体キャパシタLFC1、LFC2(一対の第1強誘電体キャパシタ)は、第1および第2プレート線PL1、PL2の間に直列に接続されている。
【0098】
スイッチ回路50fおよび強誘電体キャパシタLFC3は、ラッチ回路50aの他方の入力である第2ノードNXと第1プレート線PL1との間に直列に接続されている。スイッチ回路50gおよび強誘電体キャパシタLFC4は、第2ノードNXと第2プレート線PL2との間に直列に接続されている。すなわち、強誘電体キャパシタLFC3、LFC4(一対の第2強誘電体キャパシタ)は、第1および第2プレート線PL1、PL2の間に直列に接続されている。
【0099】
スイッチ回路50d、50fは、ストア信号STO1に応じてオンする。スイッチ回路50e、50gは、ストア信号STO2に応じてオンする。強誘電体キャパシタLFC1−LFC4に付加した矢印の向きは、分極状態の一例を示している。矢印の先端側の電極は、正にチャージされている。
nMOSトランジスタ50hは、リセット信号RES1に応じて強誘電体キャパシタLFC1とスイッチ回路50dとの接続ノードを接地線VSSに接続する。nMOSトランジスタ50iは、リセット信号RES2に応じて強誘電体キャパシタLFC2とスイッチ回路50eとの接続ノードを接地線VSSに接続する。nMOSトランジスタ50iは、リセット信号RES1に応じて強誘電体キャパシタLFC3とスイッチ回路50fとの接続ノードを接地線VSSに接続する。nMOSトランジスタ50kは、リセット信号RES2に応じて強誘電体キャパシタLFC4とスイッチ回路50gとの接続ノードを接地線VSSに接続する。
【0100】
CMOSスイッチ50mは、強誘電体ラッチ30の入力INを第1ノードNに接続する。CMOSスイッチ50mは、クロック信号CKが低レベル(=クロック信号CKXが高レベル)のときにオンする。CMOSスイッチ50nは、ラッチ回路50aの出力(第2ノードNXの逆相)を第1ノードNに接続する。CMOSスイッチ50nは、クロック信号CKが高レベル(=クロック信号CKXが低レベル)のときにオンする。
【0101】
制御回路52は、第1プレート電圧発生回路52a、スイッチ制御回路52bおよび第2プレート電圧発生回路52cを有している。第1プレート電圧発生回路52aは、第1プレート線PL1に第1プレート電圧PL1を供給する。第2プレート電圧発生回路52cは、第2プレート線PL2に第2プレート電圧PL2を供給する。スイッチ制御回路52bは、ストア信号STO1、STO2、リセット信号RES1、RES2、イネーブル信号ENX、ENを出力する。また、制御回路52は、強誘電体ラッチ50に書き込むデータ(同調容量26Dの補正の有無を示す情報)を入力INに供給し、強誘電体ラッチ50から読み出されるデータを出力OUTから受信する。
【0102】
強誘電体ラッチ50は、記憶ビット数が1ビットと小さいため、半導体集積回路ICに占める面積の比率は小さい。このため、強誘電体ラッチ50を形成することによる半導体集積回路ICの面積の増加は、無視できる。
次に、上述した強誘電体ラッチ50の動作を説明する。
まず、同調容量26Dが標準値より小さい場合、入力端子INを介してラッチ回路50aに論理”H”が書き込まれる。論理”H”は、同調容量26Dの容量値を増加する必要があることを示している。このとき、ラッチ回路50aは、第1ノードNおよび第2ノードNXにそれぞれ低レベルおよび高レベルを出力する。以下、ストア信号STO1、STO2が高レベル、リセット信号RES1、RES2が低レベルに保持されているとして説明する。
【0103】
ラッチ回路50aにラッチされた補正値に対応する論理レベルを強誘電体キャパシタLFC1−LFC4に書き込む場合、第1プレート電圧発生回路34aは、第1プレート電圧PL1を、低レベル、高レベル、低レベルに変化する。第2プレート電圧発生回路34cは、第2プレート電圧PL2を、低レベル、高レベル、低レベルに変化する。そして、ノードNの低レベルおよびノードNXの高レベルは、それぞれ強誘電体キャパシタLFC1−LFC4の残留分極として書き込まれる。この後、電源電圧VDD1が生成されなくても、強誘電体ラッチ50に書き込まれたデータは保持される。
【0104】
強誘電体キャパシタLFC1−LFC4に書き込まれた補正値に対応する論理レベルを読み出す場合、クロック信号CK、CKXは、高レベル、低レベルにそれぞれ固定される。すなわち、ラッチ回路50aの一対のCMOSインバータはフィードバックループを形成している。
第1プレート電圧発生回路34aは、第1プレート電圧PL1を電源電圧VDD1まで上昇させる。第2プレート電圧発生回路34cは、接地電圧VSSを第2プレート電圧PL2として出力する。スイッチ制御回路52bは、第1プレート電圧PL1が上昇している期間、高レベルのイネーブル信号ENXと低レベルのイネーブル信号ENを出力する。高レベルのイネーブル信号ENXおよび低レベルのイネーブル信号ENにより、スイッチ回路50b、50cはオフし、ラッチ回路50aは非活性化される。したがって、ノードN、NXはフローティングになる。
【0105】
ノードNの電圧は、強誘電体キャパシタLFC1、LFC2の容量分割に応じて、第1プレート電圧PL1の上昇とともに上昇する。ノードNXの電圧は、強誘電体キャパシタLFC3、LFC4の容量分割に応じて、第1プレート電圧PL1の上昇とともに上昇する。
この後、イネーブル信号EN、ENXがそれぞれ高レベル、低レベルに変化し、ラッチ回路50aが活性化される。ラッチ回路50aは、ノードN、NXの電圧をラッチする。すなわち、強誘電体キャパシタLFC1−LFC4に書き込まれている同調容量26Dの容量値を増加するか否かの情報に対応する論理レベル(=強誘電体キャパシタLFC1−LFC4の残留分極)がラッチ回路32aに読み込まれる。
【0106】
同調容量26Dが標準値より小さく、強誘電体キャパシタLFC1−LFC4からラッチ回路50aに論理”H”が読み出された場合、ノードNXは高レベルに変化する。容量値記憶回路48は、ノードNXの高レベルを、調整信号ADJとして出力する。
強誘電体ラッチ50の読み出しマージンは、一般の強誘電体メモリの読み出しマージンより1桁大きい。このため、電源電圧VDD1が低い場合にも、強誘電体ラッチ50に保持されているデータを確実に読み出すことができる。
【0107】
図19は、図17に示した同調容量26Dの詳細を示している。
同調容量26Dは、第1の実施形態と同じ主容量CR1および副容量CR2と、主補正容量CR3および副補正容量CR4と、スイッチSW1、SW2、SW3と、AND回路とを有している。スイッチSW1、SW2、SW3は、例えば、nMOSトランジスタで形成されている。なお、スイッチSW1、SW2、SW3をpMOSトランジスタで形成し、制御信号CNT4の論理レベルを反転してもよい。
【0108】
スイッチSW1は、制御信号CNT4が高レベルのときにオンし、副容量CR2をノードRF2に接続する。スイッチSW2は、調整信号ADJが高レベルのときにオンし、主補正容量CR3をノードRF2に接続する。スイッチSW3は、制御信号CNT4および調整信号ADJがともに高レベルのときにオンし、副補正容量CR4をノードRF2に接続する。主補正容量CR3および副補正容量CR4の容量値は、それぞれ主容量CR1および副容量CR2の容量値の5%に設定されている(それぞれ1.15pFと0.55pF)。
【0109】
図20は、第5の実施形態における同調容量の容量値を示している。
調整信号ADJが低レベル(論理”L”)のとき、第1の実施形態と同様に、制御信号CNT4が高レベル(論理”H”)のとき、副容量CR2をノードRF2に接続し、同調容量26Dの容量値を増加させる。制御信号CNT4が低レベル(論理”L”)のとき、副容量CR2をノードRF2から切り離し、容量値を減少させる。
【0110】
同調容量26Dの各容量CR1、DR2、CR3、CR4の容量値が小さめに形成されているとき、調整信号ADJは高レベル(論理”H”)を出力する。この場合において、制御信号CNT4が高レベルのとき、副容量CR2をノードRF2に接続し、さらに主容量CR1の容量値を補う主補正容量CR3と副容量CR2の容量値を補う副補正容量CR4を、ノードRF2接続する。制御信号CNT4が低レベルのとき、副容量CR2をノードRF2から切り離し、さらに主容量CR1の容量値を補う主補正容量CR3をノードRF2接続する。
【0111】
上述したように、同調容量の容量値を半導体集積回路ICの製造誤差に合わせて補正することで、製造条件の変動にかかわりなく共振周波数を13.6MHzにできる。このため、無線タグRTAGが重ねて配置されている場合にも、電源電圧VDD1を半導体集積回路ICとリーダ・ライタ12との間で通信できる電圧まで上昇できる。
【0112】
以上、この実施形態においても上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、同調容量26Dの容量値を、容量値記憶回路48にプログラムされた値に応じてチューニングできるようにした。このため、半導体集積回路ICの製造誤差による同調容量26Dの容量値の変動に応じて、共振周波数を最適な値に設定できる。あるいは、容量値記憶回路48を、通信距離等の仕様が異なる通信システムに応じてプログラムすることで、1つの半導体集積回路ICを、複数の通信システムに適用できる。すなわち、1つの半導体集積回路ICで様々なインダクタンスを有する複数のアンテナコイルに対応できる。この結果、半導体集積回路ICの開発コストを削減できる。
【0113】
容量値記憶回路48を、強誘電体ラッチ50で構成したので、容量値記憶回路48のレイアウトサイズを小さくできる。また、電源電圧VDD1が生成されないときにも、同調容量26Dの容量値を増加するか否かの情報を記憶できる。強誘電体ラッチ50は、記憶容量が1ビットのものから形成でき、レイアウトサイズが小さい。このため、容量値記憶回路48のレイアウトサイズを最小限にできる。この結果、半導体集積回路ICのチップサイズを削減できる。
【0114】
なお、上述した実施形態では、本発明を、書籍の貸し出しシステムにおいて書籍に取り付けられる無線タグを構成する半導体集積回路に適用した例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明を、ビデオ、音楽CDまたはDVDの貸し出しシステムにおいて、これ等商品に取り付けられる無線タグを構成する半導体集積回路に適用してもよい。あるいは、本発明を航空手荷物の管理システムあるいは制服の管理システムに適用してもよい。
【0115】
上述した実施形態では、同調制御回路が動作するときの待ち時間(300μs)を遅延回路37を利用して計測した例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、待ち時間は、発振器とカウンタにより計測してもよい。あるいは、半導体集積回路ICにCPU等のコントローラが搭載される場合、待ち時間は、CPUが実行するプログラムで計測してもよい。
【0116】
上述した第5の実施形態では、容量値記憶回路48は、同調容量26Dの容量値を増加するか否かの情報を記憶する不揮発性メモリとして強誘電体ラッチを有する例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、容量値記憶回路は、補正値を記憶する不揮発性メモリとして、ポリシリコン等からなるヒューズを有してもよい。あるいは、強誘電体メモリのメモリセルでもよい。図21に、強誘電体メモリのメモリセルの一例を示す。
【0117】
強誘電体メモリのメモリセルMCは、2つの強誘電体キャパシタFC1、FC2を有している。強誘電体キャパシタFC1は、転送トランジスタT1を介してビット線BLに接続されている。強誘電体キャパシタFC2は、転送トランジスタT2を介してビット線/BLに接続されている。強誘電体キャパシタFC1にデータ”1”が書き込まれるとき、強誘電体キャパシタFC2には、データ”0”が書き込まれる。すなわち、メモリセルMCは、2つの強誘電体キャパシタFC1、FC2で1ビットのデータを記憶する。一般に、この種のメモリセルMCは、2T2C型と称されている。
【0118】
上述した第5の実施形態では、同調容量26Dに、主容量CR1および副容量CR2に対応する主補正容量CR3および副補正容量CR4を形成した例について述べた。本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、主容量CR1および副容量CR2に対応して、複数組の主補正容量および副補正容量を形成してもよい。この場合、同調容量26Dの容量値を製造誤差等に合わせてより細かく補正できる。
【0119】
以上の実施形態において説明した発明を整理して、付記として開示する。
(付記1) 外付けされるアンテナコイルに接続され、制御信号に応じて容量値を変更可能な同調容量と、
前記同調容量に接続され、前記アンテナコイルが磁界に応じて生成する交流電流を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を電源線に出力する整流回路と、
前記電源線に接続され、整流された直流電圧を平滑化する平滑容量と、
前記平滑容量により平滑された直流電圧の値を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路が検出した直流電圧値に応じて前記制御信号を出力する同調制御回路とを備え、
前記整流回路は、
一端が前記アンテナコイルの第1端子に接続され、他端が前記電源線に接続されたダイオード接続された第1MOSトランジスタと、
一端が前記アンテナコイルの第2端子に接続され、他端が前記電源線に接続されたダイオード接続された第2MOSトランジスタと、
ソースが半導体集積回路上の接地端子に接続され、ドレインが前記アンテナコイルの第1端子に接続され、ゲートが前記アンテナコイル端子の第2端子に接続された第3nMOSトランジスタと、
ソースが半導体集積回路上の接地端子に接続され、ドレインが前記アンテナコイルの第2端子に接続され、ゲートが前記アンテナコイルの第1端子に接続された第4nMOSトランジスタとを備えていることを特徴とする半導体集積回路。(1)
(付記2) 付記1記載の半導体集積回路において、
前記同調制御回路は、
前記直流電圧の変換が開始されたときに、不定値である前記制御信号を、前記同調容量の容量値を所定の値に決定する第1レベルに変化させ、
その後、前記電圧検出回路が検出する前記直流電圧が第1電圧に達しないときに、前記制御信号を前記同調容量の容量値を減少させる第2レベルに変化させることを特徴とする半導体集積回路。(2)
(付記3) 付記2記載の半導体集積回路において、
前記同調容量は、主容量と少なくとも1つの副容量とを並列に接続して構成されており、
前記副容量は、前記制御信号が第2レベルのときに、前記同調容量と前記整流回路とを接続するノードから切り離されることを特徴とする半導体集積回路。(3)
(付記4) 付記3記載の半導体集積回路において、
前記副容量を、前記同調容量と前記整流回路とを接続するノードに接続するスイッチを備え、
前記スイッチは、前記制御信号をゲートで受け、前記制御信号が前記第1レベルのときにオンし、前記制御信号が前記第2レベルのときにオフするnMOSトランジスタであることを特徴とする半導体集積回路。(4)
(付記5) 付記4記載の半導体集積回路において、
前記直流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路を備え、
前記同調制御回路は、前記制御信号の前記第1レベルを昇圧電圧に設定することを特徴とする半導体集積回路。(5)
(付記6) 付記3記載の半導体集積回路において、
前記副容量を、前記同調容量と前記整流回路とを接続するノードに接続するスイッチを備え、
前記スイッチは、前記制御信号をゲートで受け、前記制御信号が前記第1レベルのときにオンし、前記制御信号が前記第2レベルのときにオフするpMOSトランジスタであることを特徴とする半導体集積回路。(6)
(付記7) 付記6記載の半導体集積回路において、
前記直流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路を備え、
前記同調制御回路は、前記制御信号の前記第2レベルを昇圧電圧に設定することを特徴とする半導体集積回路。(7)
(付記8) 付記5または付記7記載の半導体集積回路において、
前記昇圧回路は、強誘電体キャパシタからなるカップリング容量を備えていることを特徴とする半導体集積回路。
【0120】
(付記9) 付記8記載の半導体集積回路において、
前記昇圧回路は、ダイオード接続された複数のトランジスタを有し、前記トランジスタの接続ノードに前記カップリング容量が接続されたチャージポンプ回路であることを特徴とする半導体集積回路。
(付記10) 付記8記載の半導体集積回路において、
前記昇圧回路は、昇圧電圧の供給線に前記直流電圧を供給するスイッチを有し、前記供給線に前記カップリング容量が接続されたブートストラップ回路であることを特徴とする半導体集積回路。
【0121】
(付記11) 付記2記載の半導体集積回路において、
前記同調制御回路は、前記制御信号を前記第1レベルに変化させた後、前記直流電圧が前記第1電圧に達したか否かを判定するまでの待ち時間を生成する遅延回路を備えていることを特徴とする半導体集積回路。
(付記12) 付記1記載の半導体集積回路において、
前記同調容量の補正の有無を記憶し、補正が必要なことを記憶しているときに調整信号を出力する容量値記憶回路を備え、
前記同調容量は、前記制御信号とともに前記調整信号に応じて容量値を変更可能であることを特徴とする半導体集積回路。(8)
(付記13) 付記12記載の半導体集積回路において、
前記同調容量は、主容量、副容量、主補正容量および副補正容量を並列に接続して構成されており、
前記副容量は、前記制御信号に応じて前記同調容量と前記整流回路とを接続する接続ノードに接続または遮断され、
前記主補正容量は、前記調整信号に応じて、前記接続ノードに接続または遮断され、
前記副補正容量は、前記制御信号および前記調整信号のAND論理に応じて、前記接続ノードに接続または遮断されることを特徴とする半導体集積回路。
【0122】
(付記14) 付記12記載の半導体集積回路において、
前記容量値記憶回路が記憶する補正値は、半導体集積回路の製造条件に応じて変化する前記同調容量の製造誤差に対応していることを特徴とする半導体集積回路。
(付記15) 付記12記載の半導体集積回路において、
前記容量値記憶回路は、前記補正値を記憶する不揮発性メモリを備えていることを特徴とする半導体集積回路。(9)
(付記16) 付記15記載の半導体集積回路において、
前記不揮発性メモリは、強誘電体キャパシタを有する強誘電体ラッチであることを特徴とする半導体集積回路。
【0123】
(付記17) 付記15記載の半導体集積回路において、
前記不揮発性メモリは、強誘電体メモリであることを特徴とする半導体集積回路。
付記11の半導体集積回路では、同調制御回路は、遅延回路を有している。遅延回路は、制御信号を第1レベルに変化させた後、直流電圧が第1電圧に達したか否かを判定するまでの待ち時間を生成する。すなわち、簡易な遅延回路で、直流電圧の生成が開始された後、所定の時間後に直流電圧値を判定できる。
【0124】
付記16の半導体集積回路では、不揮発性メモリは、強誘電体キャパシタを有する強誘電体ラッチである。強誘電体ラッチは、記憶容量が1ビットのものから形成でき、レイアウトサイズが小さい。このため、容量値記憶回路のレイアウトサイズを最小限にできる。この結果、半導体集積回路のチップサイズを削減でできる。
【0125】
以上、本発明について詳細に説明してきたが、上記の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
【0126】
【発明の効果】
請求項1の半導体集積回路では、アンテナコイルおよび同調容量によって受信される電力を、半導体集積回路が動作するために最適な値にできる。したがって、複数のアンテナコイルが重なっている場合にも、リーダ・ライタ等との通信を確実に行うことができる。また、リーダ・ライタ等の通信距離を増加できる。
請求項2の半導体集積回路では、同調制御回路を簡易に構成でき、半導体集積回路の消費電力を削減できる。
【0127】
請求項3の半導体集積回路では、同調容量を簡易に構成できる。
請求項4の半導体集積回路では、副容量を切り離し制御を容易にできる。
請求項5〜請求項6の半導体集積回路では、副容量を主容量に確実に接続できる。
請求項7の半導体集積回路では、副容量を主容量から確実に切り離すことができる。
【0128】
請求項8の半導体集積回路では、容量値記憶回路を、半導体集積回路の製造誤差による同調容量の容量値の変動に応じてプログラムすることで、共振周波数を最適な値に設定できる。あるいは、容量値記憶回路を、通信距離等の仕様が異なる通信システムに応じてプログラムすることで、1つの半導体集積回路を、複数の通信システムに適用できる。すなわち、1つの半導体集積回路で様々なインダクタンスを有する複数のアンテナに対応できる。この結果、半導体集積回路の開発コストを削減できる。
【0129】
請求項9の半導体集積回路では、直流電圧が供給されないときにも補正値を記憶できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体集積回路の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の同調容量および全波整流回路の詳細を示す回路図である。
【図3】図1の電圧検出回路の詳細を示す回路図である。
【図4】第1の実施形態における同調制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における同調容量の動作を示す波形図である。
【図6】本発明の半導体集積回路の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図7】図6の昇圧回路の詳細を示す回路図である。
【図8】第2の実施形態における同調容量の動作を示す波形図である。
【図9】本発明の半導体集積回路の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図10】図9の同調容量および全波整流回路の詳細を示す回路図である。
【図11】第3の実施形態における同調制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態における同調容量の動作を示す波形図である。
【図13】本発明の半導体集積回路の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図14】図13の昇圧回路46Cの詳細を示す回路図である。
【図15】図14の昇圧回路46Cの動作を示すタイミング図である。
【図16】第4の実施形態における同調容量の動作を示す波形図である。
【図17】本発明の半導体集積回路の第5の実施形態を示すブロック図である。
【図18】図17の容量値記憶回路を構成する強誘電体ラッチおよびその制御回路の詳細を示すブロック図である。
【図19】図17の同調容量の詳細を示す回路図である。
【図20】第5の実施形態における同調容量の容量値を示す説明図である、
【図21】強誘電体メモリのメモリセルの一例を示す回路図である。
【図22】無線タグが積層して置かれた場合のインダクタンスの変化を示す説明図である。
【符号の説明】
10 システム管理装置
12 リーダ・ライタ
14 発振回路
16 変調回路
18 送信回路
20 受信回路
22 アンテナコイル
24 アンテナコイル
26、26B、26D 同調容量
28 全波整流回路
30 電圧安定回路
32 強誘電体メモリ
34 電圧検出回路
36、36A、36B、36C、36D 同調制御回路
38 制御回路
40 データ復調回路
42 データ変調回路
44 クロック抽出回路
46A、46C 昇圧回路
48 容量値記憶回路
CEN コマンドイネーブル信号
CL1、CL2 平滑容量
CNT、/CNT 制御信号
CR1 主容量
CR2 副容量
CR3 主補正容量
CR4 副補正容量
DET06、DET30 検出信号
IC 半導体集積回路
IF インターフェース
VDD1 電源電圧、電源線
VDD2 内部電源電圧
VPP 昇圧電圧、昇圧電源線

Claims (9)

  1. 外付けされるアンテナコイルに接続され、制御信号に応じて容量値を変更可能な同調容量と、
    前記同調容量に接続され、前記アンテナコイルが磁界に応じて生成する交流電流を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を電源線に出力する整流回路と、
    前記電源線に接続され、整流された直流電圧を平滑化する平滑容量と、
    前記平滑容量により平滑された直流電圧の値を検出する電圧検出回路と、
    前記電圧検出回路が検出した直流電圧値に応じて前記制御信号を出力する同調制御回路とを備え、
    前記整流回路は、
    一端が前記アンテナコイルの第1端子に接続され、他端が前記電源線に接続されたダイオード接続された第1MOSトランジスタと、
    一端が前記アンテナコイルの第2端子に接続され、他端が前記電源線に接続されたダイオード接続された第2MOSトランジスタと、
    ソースが半導体集積回路上の接地端子に接続され、ドレインが前記アンテナコイルの第1端子に接続され、ゲートが前記アンテナコイル端子の第2端子に接続された第3nMOSトランジスタと、
    ソースが半導体集積回路上の接地端子に接続され、ドレインが前記アンテナコイルの第2端子に接続され、ゲートが前記アンテナコイルの第1端子に接続された第4nMOSトランジスタとを備えていることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路において、
    前記同調制御回路は、
    前記直流電圧の変換が開始されたときに、不定値である前記制御信号を、前記同調容量の容量値を所定の値に決定する第1レベルに変化させ、
    その後、前記電圧検出回路が検出する前記直流電圧が第1電圧に達しないときに、前記制御信号を前記同調容量の容量値を減少させる第2レベルに変化させることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 請求項2記載の半導体集積回路において、
    前記同調容量は、主容量と少なくとも1つの副容量とを並列に接続して構成されており、
    前記副容量は、前記制御信号が第2レベルのときに、前記同調容量と前記整流回路とを接続するノードから切り離されることを特徴とする半導体集積回路。
  4. 請求項3記載の半導体集積回路において、
    前記副容量を、前記同調容量と前記整流回路とを接続するノードに接続するスイッチを備え、
    前記スイッチは、前記制御信号をゲートで受け、前記制御信号が前記第1レベルのときにオンし、前記制御信号が前記第2レベルのときにオフするnMOSトランジスタであることを特徴とする半導体集積回路。
  5. 請求項4記載の半導体集積回路において、
    前記直流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路を備え、
    前記同調制御回路は、前記制御信号の前記第1レベルを昇圧電圧に設定することを特徴とする半導体集積回路。
  6. 請求項3記載の半導体集積回路において、
    前記副容量を、前記同調容量と前記整流回路とを接続するノードに接続するスイッチを備え、
    前記スイッチは、前記制御信号をゲートで受け、前記制御信号が前記第1レベルのときにオンし、前記制御信号が前記第2レベルのときにオフするpMOSトランジスタであることを特徴とする半導体集積回路。
  7. 請求項6記載の半導体集積回路において、
    前記直流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路を備え、
    前記同調制御回路は、前記制御信号の前記第2レベルを昇圧電圧に設定することを特徴とする半導体集積回路。
  8. 請求項1記載の半導体集積回路において、
    前記同調容量の補正の有無を記憶し、補正が必要なことを記憶しているときに調整信号を出力する容量値記憶回路を備え、
    前記同調容量は、前記制御信号および前記調整信号に応じて容量値を変更可能であることを特徴とする半導体集積回路。
  9. 請求項8記載の半導体集積回路において、
    前記容量値記憶回路は、前記補正値を記憶する不揮発性メモリを備えていることを特徴とする半導体集積回路。
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