JP2004088126A - 多層プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基体にスルーホール用の貫通孔を設けた後、貫通孔内壁に導体を形成してスルーホールを有する基板とし、スルーホールに充填材料を充填後、基板上に層間絶縁材層を形成した。
【選択図】 図1
Description
繊維質フィルムとしては、濾紙、和紙、などの紙類が、多孔質基体としては、セラミック板などがよい。この理由は、これらは、通気性に優れ、スルーホール内のエアー抜けを容易にし、充填樹脂の抜けおちを防止する効果があるからである。
(a)絶縁板あるいは金属板などの基板上に、後述のような無電解めっき用の接着剤層を形成、粗化し、これを基体とし、スルーホール用の貫通孔を設けた後、パラジウムなどの触媒核を付与し、ついで必要に応じてめっきレジストを形成し、さらに貫通孔内壁および基板表面に導体回路を形成し、導体回路、スルーホールを有する基板を製造する工程。
(b)スルーホールを有する基板の一方の面に、通気性基体を密着あるいは接触させる工程。
(c)通気性基体を密着あるいは接触させた面の反対側の面からペースト状の充填材料を圧入する工程。
(d)充填材料を硬化させる工程。さらに必要に応じて残余の充填材料を研磨などにより除去する工程などを採用してもよい。
(a)両面に金属層が設けられた基板を基体とし、これに、スルーホール用の貫通孔を設け、触媒核を付与して無電解めっきを行い、貫通孔内に導体を設け、スルーホールを有する基板を製造する工程。
(b)スルーホールを有する基板の一方の面に、通気性基体を密着あるいは接触させる工程。
(c)通気性基体を密着あるいは接触させた面の反対側の面からペースト状の充填材料を圧入する工程。
(d)充填材料を硬化させる工程。
(e)エッチングレジストを形成、エッチングして導体回路を形成する工程。 必要に応じて残余の充填材料を研磨などにより除去する工程などを採用してもよい。
実施例1
実施例1の多層プリント配線板の製造工程(1)〜(9)について、図1(a)〜(e)に基づき説明をする。
工程(1):両面銅張積層板に、ドリルにて口径0.2mmの貫通孔3を形成した。全面に、活性触媒付与、活性化を行った後、常法に従い、無電解めっきを行い、貫通孔3の内壁に銅を析出させ、スルーホール4を形成した。
工程(2):前記スルーホール4の形成された積層板に、和紙5を乗せた。
工程(3):フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製)60重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)40重量部およびイミダゾール系硬化剤(四国化成製)5重量部をブチルセルソルブアセテートに溶解させて、この組成物の固形分100重量部に対して、エポキシ樹脂微粉末を、粒径0.5μmのものを15重量部、粒径5.5μmのものを30重量部の割合で混合し、その後3本ロールで混練して、さらにブチルセロソルブアセテートを添加し、固形分濃度75%のペースト状充填材料14を作成した。この溶液の粘度は、JIS−K7117に準じ、東京計器製デジタル粘度計を用い、20℃で60秒間測定したところ、回転数6rpmで5.2Pa・s、60rpmで2.6Pa・sであり、そのSVI値(チキソトロピック性)は2.0であった。
工程(4):ロールコータ7により、面圧力3kg/cm2で上記充填材料14をスルーホール4に圧入した。
工程(5):上記充填材料14を乾燥、加熱、硬化させ、余剰の充填材料14を研磨により除去し、平坦化した。
工程(6):和紙5を除去した後、ドライフィルムをラミネートし、これを露光現像し、エッチングレジストとした。
工程(7):塩化第二銅水溶液によりエッチングを行い、両面プリント基板(内層回路8)とした。スルーホール4は充填材料14で保護されているため、エッチングされなかった。また、充填されたスルーホール4内には気泡も窪みも見られなかった。
工程(8):基板を酸性脱脂、ソフトエッチング硫酸活性触媒付与、活性化を行った後、次の無電解めっき浴にてめっきを施し、Ni−P−Cu共晶の厚さ1μmの凹凸面9を得た。
無電解めっき浴
硫酸銅:10.1g/l
硫酸ニッケル:1.0g/l
次亜リン酸ナトリウム:20.2g/l
水酸化ナトリウム:適量
pH=9.0
工程(9):クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:エピコート180S)50%アクリル化物60重量部に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:E−1001)40重量部、ジアリルテレフタレート15重量部、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕2−モルフォリノプロパノン−1(チバ・ガイギー製,商品名:イルガキュア−907)4重量部、粒径が5.5μmのエピキシ樹脂微粉末(東レ製)10重量部、及び粒径が0.5μmのエポキシ樹脂微粉末(東レ製)25重量部を配合した。そして、この混合物にブチルセロソルブを適量添加しながらホモディスパー攪拌機で攪拌し、接着剤のワニスを作成した。
工程(11):次に、前記工程(10)の処理を施した配線板に直径100μmの黒円及び打ち抜き切断部位が黒く印刷されたフォトマスクフィルムを密着させ、超高圧水銀灯により500mj/cm2で露光した。これをクロロセン溶液で超音波現像処理することにより配線板上に直径100μmのバイアホール13となる開口を形成した。
工程(12):次いで、前記配線板を超高圧水銀灯により約300mj/cm2で露光し、更に100℃で1時間及び150℃で3時間加熱処理した。これらの処理により、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた開口を有する層間絶縁層12を形成した。
工程(13):そして、前記配線板をクロム酸に10分間浸漬することにより、層間絶縁層12の表面を粗化した。更に、中和後に水洗及び湯洗して、配線板からクロム酸を除去した。
工程(14):その後、配線板を市販のPd−Snコロイド触媒に浸漬して、開口の内壁面及び粗化された層間絶縁層12の表面にPd−Snコロイドを吸着させた。その後、120℃で30分加熱処理した。
工程(15):前記配線板上にドライフィルムフォトレジストをラミネートすると共に、露光現像を行ってめっきレジスト10を形成した。
工程(16):その後、還元剤としての37%のホルムアルデヒド水溶液に前記配線板を浸漬し、Pdを活性化させた。このときの処理温度は40℃,処理時間は5分である。
次いで、常法に従う無電解メッキ液に配線板を直ちに浸漬し、その状態で15時間保持した。以上の各工程に経ることによって、厚さ約35μm,L/S=75μm/75μmの導体回路11を備える4層プリント配線板を形成した。内層にスルーホールを有していても上層の膜厚が均一になり、インピーダンスのばらつきは見られなかった。また、内層にスルーホールを有していてもパッドが平滑になるため、ICを実装しても不良は発生しなかった。また、特開昭62−173794号に見られたような量産の際の品質管理の困難性もない。
実施例1と概ね同じであるが、充填材料14を感光性樹脂であるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:エピコート180S)50%アクリル化物60重量部に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:E−1001)40重量部、ジアリルテレフタレート15重量部、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕2−モルフォリノプロパノン−1(チバ・ガイギー製,商品名:イルガキュア−907)4重量部を混合した溶液とし、通気性基体として、セラミックス板を使用した。
ガラスエポキシ絶縁基板に、実施例1で調製した無電解めっき用接着剤を塗布し、露光、加熱により硬化、クロム酸溶液で粗化した後、ドライフィルムをラミネート、露光現像し、めっきレジスト10を設けた。さらに、パラジウム触媒核を付与、無電解めっきを行い、導体回路11とスルーホール4を形成した。ついで、充填用ペーストとして熱可塑性樹脂であるポリエーテルスルホン(PES)を用い、実施例1と同様に充填を行い、4層プリント配線板を形成した。
比較例1では、基板にポリエチレンフィルムを密着させ、充填材料を圧入し、実施例1と同様に4層ビルドアップ配線板を得た。しかしながら、内層のスルーホール部分に気泡が入り、これが窪みとなり、表面のパッド部分に凹部が形成されてしまい、ICを実装できなかった。また、内層のスルーホール上の窪みにより、上層の膜厚制御が困難になり、その膜厚のバラツキがインピーダンスのばらつきになり、不良になってしまった。
スルーホール基板に、ポリエチレンフィルムを密着させ、実施例1で得られた充填材料を圧入し、ついで特開昭62−173794号でメチルエチルケトンをスプレーにより吹きつけ、充填材料中の気泡を除去した。しかしながら、一部スルーホールの充填材料が流れ出していることが確認された。
2 絶縁板
3 貫通孔
4 スルーホール
5 和紙(通気性基体)
6 充填材料受け
7 ロールコータ
8 内層回路
9 凹凸面(Ni−P−Cu共晶めっき)
10 めっきレジスト
11 導体回路
12 層間絶縁層
13 バイアホール
14 充填材料
Claims (3)
- 基体にスルーホール用の貫通孔を設け、この貫通孔内壁に導体を形成してスルーホールを有する基板とし、前記スルーホールに充填材料を充填するとともに、前記基板上には層間絶縁材層を設け、さらに、この層間絶縁材層表面に導体回路を形成したことを特徴とする多層プリント配線板。
- 前記充填材料は、熱硬化性耐熱樹脂、感光性耐熱樹脂、熱可塑性耐熱樹脂である請求項1に記載の多層プリント配線板。
- 前記充填材料は、フィラーを含有する請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003366598A JP2004088126A (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | 多層プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003366598A JP2004088126A (ja) | 2003-10-27 | 2003-10-27 | 多層プリント配線板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003148432A Division JP2003309360A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | 多層プリント配線板 |
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ID=32064664
Family Applications (1)
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2003
- 2003-10-27 JP JP2003366598A patent/JP2004088126A/ja active Pending
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