JP2004088126A - 多層プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 気泡を混入させることなく、スルーホールにペースト状の充填材を充填し、表面平滑性に優れた多層プリント配線板を得る。
【解決手段】 基体にスルーホール用の貫通孔を設けた後、貫通孔内壁に導体を形成してスルーホールを有する基板とし、スルーホールに充填材料を充填後、基板上に層間絶縁材層を形成した。
【選択図】 図1

Description

 本発明はプリント配線板とその製造方法に関し、特にはスルーホールの接続信頼性と基板表面の平滑性に優れた多層プリント配線板に関する。
 近年、電子機器の小型化、モジュール化が進む中で、ハイブリッドモジュールに使用されるプリント配線板も、より高密度化が要求されている。このような要求に対して、スルーホールを有する両面(多層)プリント配線板が製造されている。スルーホールを有するプリント配線板を製造する場合には、感光性ドライフィルムを用いて、パターンをエッチングして回路を形成するテンティング法が使用されている。しかしながら、この方法は、ドライフィルムがスルーホール部分で破損しやすく、エッチングの際、スルーホール内壁を溶解させてしまうという欠点があった。また、感光性ドライフィルムの代わりに液状の感光性樹脂液を塗布する方法があるが、スルーホールの存在のため、基板表面に均一に塗布することが困難であるという問題があった。また、スルーホールを有する基板をビルドアップ多層配線板の内層に使用すると、層間絶縁材層を設けた際、スルーホール部分が窪んでしまい、層間絶縁材層の層厚みがばらつくため、インピーダンスの制御が困難であり、パッド部分に凹部が生じた場合、ICの実装信頼性が低下するという問題が見られた。
 以上のような問題のため、従来は、スルーホール用の貫通孔内壁に導体を形成し、スルーホールとした後、このスルーホールにペースト状の充填材料を充填し、プリント配線基板の表面を平滑にする方法がとられていた。
 しかしながら、ペースト状の充填材料を充填する場合、ペースト中に空気が巻き込まれた状態で充填されやすく、しかも前記充填された材料の表層は、比較的容易に硬化するため、気泡が抜けがたくなり、基板表面の残余の充填材料を研磨等で除去すると、基板表面に窪みが残ってしまう。また、充填材料中に空気が閉じ込められると、熱圧着などにより、電子部品を搭載する際、熱膨張などで破壊がおこり、耐熱性が低下してしまう、さらに吸湿しやすく絶縁性が悪いなどの問題が見られた。
 このため、充填材料を充填するにあたり、充填材料中の気泡を除去する方法が種々開発されており、例えば、特許文献1には、セラミック基板のスルーホールに充填材料を充填した後、溶剤に充填材料を接触させ、表面の粘度と表面張力を低下させることにより、気泡を除去する方法が開示されている。
特開昭62−173794号
 しかし、この方法は、充填材料表面の粘度と表面張力を低下させるので、充填材料が流れ出さないようにその粘度と表面張力を管理しなければならず、量産の際、品質管理しにくいという問題が見られた。
 以上のように、気泡を混入させることなく、スルーホールにペースト状の充填材料を充填し、表面平滑性の優れたプリント配線板の開発が望まれていた。本発明者らは、鋭意研究した結果、通気性基体を利用することにより、上述の問題を解決できることを見出した。
 本発明は、基体にスルーホール用の貫通孔を設け、この貫通孔内壁に導体を形成してスルーホールを有する基板とし、前記スルーホールに充填材料を充填するとともに、前記基板上には層間絶縁材層を設け、さらに、この層間絶縁材層表面に導体回路を形成したことを特徴とする多層プリント配線板である。
 本発明は、スルーホールを有するプリント配線板の一方の面に、通気性基体を密着させ、ペースト状の充填材料を圧入して充填することが望ましい。この理由は、ペースト状の充填材料中に気泡が入っていたとしても、圧入の際、通気性基体を透過してしまい、また充填材料自体は、基体を透過することはないため、スルーホール中に充填材料が密に充填される。このため、基板の表面平滑性が優れ、また、スルーホールの内壁が確実に保護されるため、エッチングの際に溶解することがないため、スルーホールの接続信頼性が向上する。
 本願発明で、使用される通気性基体とは、空気は透過するが、充填材料は透過しないような膜や板状のものを指し、例えば、繊維質フィルム、多孔質基体などがよい。
 繊維質フィルムとしては、濾紙、和紙、などの紙類が、多孔質基体としては、セラミック板などがよい。この理由は、これらは、通気性に優れ、スルーホール内のエアー抜けを容易にし、充填樹脂の抜けおちを防止する効果があるからである。
 本発明で使用されるぺースト状充填材料としては、熱硬化性耐熱樹脂、感光性耐熱樹脂、熱可塑性耐熱樹脂などの絶縁性樹脂が望ましく、例えば、エポキシ系樹脂においては、エピコート828、1001(いづれも油化シェルの商品名)、EOCN−104S(日本化薬の商品名)などがよい。また、前記ぺースト状充填材料は、フィラーを含有してもよい。フィラーとしては、エポキシ樹脂微粉末、アミノ樹脂粉末、無機質微粉末などがよい。この理由は、充填樹脂の硬化収縮の緩和などの効果があるからである。
 前記ペースト状充填材料の粘度は、塗布法にもよるが、1〜10Pa・sが望ましい。この理由は、1Pa・s未満では、スルーホール内に充填された樹脂が基体にしみ込みその結果、スルーホール内の樹脂が不足し、くぼみや樹脂抜けが発生し、10Pa・sを超えると充填材料中の気泡が抜けにくく、レベリング性が悪いからである。前記ペースト状充填材料の粘度調整は、メチルエチルケトン、メチルセロソルソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトール、ブチルセルロース、テトラリン、ジメチルホルムアミド、ノルマルメチルピロリドンなどの溶剤を使用することが望ましい。
 本発明において、ペースト状充填材料を圧入充填する手段は、ロールコータ、スージなどが望ましい。前記圧入の際の圧力は、1〜4kg/cmが望ましい。この理由は、1kg/cm未満では樹脂が完全に充填しきらない可能性があり、また4kg/cmを超えると表面に窪みが発生しやすくなる。
 前記ペースト状充填材料を圧入充填した後、ペースト状充填材料を乾燥硬化させ、また、乾燥硬化させた後、必要に応じて研磨やサンドブラストなどの方法にて、不要な充填材料を除去して表面を平坦にすることが望ましい。
 本発明において、スルーホールの形成方法としては、常法の無電解めっき、あるいは電解めっきを行うことができる。めっきとしては、銅、ニッケル、金などが好適に用いられる。
 本発明において、導体回路の形成方法としては、金属層をエッチングするサブトラクティブ法、導体回路を無電解めっき等で形成するアディティブ法など、種々の方法を利用できる。アディティブ法を使用した場合、次のような工程によりプリント配線板を製造できる。
(a)絶縁板あるいは金属板などの基板上に、後述のような無電解めっき用の接着剤層を形成、粗化し、これを基体とし、スルーホール用の貫通孔を設けた後、パラジウムなどの触媒核を付与し、ついで必要に応じてめっきレジストを形成し、さらに貫通孔内壁および基板表面に導体回路を形成し、導体回路、スルーホールを有する基板を製造する工程。
(b)スルーホールを有する基板の一方の面に、通気性基体を密着あるいは接触させる工程。
(c)通気性基体を密着あるいは接触させた面の反対側の面からペースト状の充填材料を圧入する工程。
(d)充填材料を硬化させる工程。さらに必要に応じて残余の充填材料を研磨などにより除去する工程などを採用してもよい。
 サブトラクティブ法を使用した場合、次のような工程によりプリント配線板を製造できる。
(a)両面に金属層が設けられた基板を基体とし、これに、スルーホール用の貫通孔を設け、触媒核を付与して無電解めっきを行い、貫通孔内に導体を設け、スルーホールを有する基板を製造する工程。
(b)スルーホールを有する基板の一方の面に、通気性基体を密着あるいは接触させる工程。
(c)通気性基体を密着あるいは接触させた面の反対側の面からペースト状の充填材料を圧入する工程。
(d)充填材料を硬化させる工程。
(e)エッチングレジストを形成、エッチングして導体回路を形成する工程。 必要に応じて残余の充填材料を研磨などにより除去する工程などを採用してもよい。
 このようにして得られた多層プリント配線板が、基体にスルーホール用の貫通孔を設け、この貫通孔内壁に導体を形成してスルーホールを有する基板とし、前記スルーホールに充填材料を充填するとともに、前記基板上には層間絶縁材層を設け、さらに、この層間絶縁材層表面に導体回路を形成した多層プリント配線板、である。本発明の多層プリント配線板は、両面(無論多層も含む)配線板であることが望ましい。
 本発明では、スルーホール充填樹脂の抜けおちを防止し、また充填材料中にも空気が混入されておらず、このようなプリント基板を内層基板として、ビルドアップ多層プリント配線板を製造するため、表面の平滑性に優れた多層プリント配線板を製造でき、電子回路部品の実装信頼性やインピーダンス制御が容易となる。ビルドアップ多層プリント配線板の製造方法としては、前記アディティブ、サブトラクティブ法により製造した内層用プリント配線板の表面に感光性の接着剤層を形成、露光、現像して開口部を設け、この接着剤層の表面を粗化した後、無電解めっきを行い、接着剤層表面および開口部に導体回路を形成して、上層の導体回路と内層の導体回路を電気的に接続する。
 本発明において導体回路をアディティブ法にて製造する場合は、接着剤として、酸もしくは酸化剤に対して難溶性の樹脂からなるマトリックス中に酸もしくは酸化剤に対して可溶性の硬化処理された耐熱性樹脂粉末が分散してなることが望ましく、その耐熱性樹脂粉末は、1)平均粒径10μm以下、2)前記耐熱性樹脂粉末は、平均粒径2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させて平均粒径2〜10μmの大きさとした凝集粒子、3)平均粒径2〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径2μm以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、4)平均粒径2〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径2μm以下の耐熱性樹脂粉末もしくは平均粒径2μm以下の無機粉末のいずれか少なくとも1種を付着させてなる擬似粒子から選ばれることが望ましい。
 上記接着剤層は、酸あるいは酸化剤で粗化することにより、粗化面を設けることができ、導体回路を無電解めっきにより形成しても、層間絶縁材層と導体回路との密着を向上させることができるからである。前記マトリックスの樹脂は、感光性であることが望ましい。感光性樹脂を使用することにより、露光、現像でバイアホールを形成できるからである。前記接着剤は、ビルドアップ多層配線板では、層間絶縁材層となる。また、このような接着剤層で形成されるアンカー形状、アンカー深さについては、粒径の異なるフィラーにて表面粗度が1μm〜20μmの範囲内になることが望ましく、その場合には導体の十分な密着強度が得られる。
 本願の多層プリント配線板では、導体回路と層間絶縁材層の界面に設けられる無電解めっき膜からなる粗化層が銅、ニッケル、リンから成る共晶化合物であることが望ましい。この理由は、黒化還元処理面は表面を酸化して酸化銅を表面に形成し、表面を粗化するが、この粗化層である酸化銅の強度が低く、これが熱衝撃により破壊されて層間剥離を起こすが、本発明の共晶めっきにより得られる共晶化合物は、強度が高いため熱衝撃による層間剥離が生じにくく、ヒートサイクル特性が向上するからである。また、このような共晶化合物は、主に針状結晶となるため、アンカーとしての効果が高く、導体回路と層間絶縁材層を密着させることができるため、ヒートサイクル特性が向上する。更に黒化還元処理後では酸化銅が表面に曝露されるため、酸溶液中で溶解されやすく、いわゆるハローイング現象を生じやすいのに対して、このような処理法では金属が酸化されずに表面に形成されているため、溶解されず、高い密着力を確保できる。
 前記共晶化合物の銅、ニッケル、リンの含有量は、それぞれ、90〜96%、1〜3%、0.5〜2wt%程度あることが望ましい。上記範囲では、析出被膜の結晶が針状構造になるため、アンカー効果に優れるからである。前記粗化層の厚さは、5μmであることが望ましく、より望ましくは0.5μm〜2μmが望ましい。この理由は、0.5μm以下では、アンカー効果が低く、5μm以上では、表面粗度が大きくなりすぎ、逆に密着強度が低下してしまう。本発明の多層プリント配線板は、基板上の導体回路と層間絶縁材層上に設けられた導体回路がバイアホールやスルーホールで電気的に接続されていてもよい。 バイアホールで接続する場合、接続箇所の粗化層は、予め除去されているか、粗化層を設けないことが必要である。
 以上のように、本願発明によれば、スルーホールの接続信頼性に優れた多層プリント配線板を容易に製造できるばかりでなく、実装信頼性を確保し、インピーダンス制御を容易に実現できる。
 以下、本発明を具体化した実施例1、比較例1とについて図面に基づき詳細に説明する。
 実施例1
 実施例1の多層プリント配線板の製造工程(1)〜(9)について、図1(a)〜(e)に基づき説明をする。
工程(1):両面銅張積層板に、ドリルにて口径0.2mmの貫通孔3を形成した。全面に、活性触媒付与、活性化を行った後、常法に従い、無電解めっきを行い、貫通孔3の内壁に銅を析出させ、スルーホール4を形成した。
工程(2):前記スルーホール4の形成された積層板に、和紙5を乗せた。
工程(3):フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製)60重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製)40重量部およびイミダゾール系硬化剤(四国化成製)5重量部をブチルセルソルブアセテートに溶解させて、この組成物の固形分100重量部に対して、エポキシ樹脂微粉末を、粒径0.5μmのものを15重量部、粒径5.5μmのものを30重量部の割合で混合し、その後3本ロールで混練して、さらにブチルセロソルブアセテートを添加し、固形分濃度75%のペースト状充填材料14を作成した。この溶液の粘度は、JIS−K7117に準じ、東京計器製デジタル粘度計を用い、20℃で60秒間測定したところ、回転数6rpmで5.2Pa・s、60rpmで2.6Pa・sであり、そのSVI値(チキソトロピック性)は2.0であった。
工程(4):ロールコータ7により、面圧力3kg/cmで上記充填材料14をスルーホール4に圧入した。
工程(5):上記充填材料14を乾燥、加熱、硬化させ、余剰の充填材料14を研磨により除去し、平坦化した。
工程(6):和紙5を除去した後、ドライフィルムをラミネートし、これを露光現像し、エッチングレジストとした。
工程(7):塩化第二銅水溶液によりエッチングを行い、両面プリント基板(内層回路8)とした。スルーホール4は充填材料14で保護されているため、エッチングされなかった。また、充填されたスルーホール4内には気泡も窪みも見られなかった。
工程(8):基板を酸性脱脂、ソフトエッチング硫酸活性触媒付与、活性化を行った後、次の無電解めっき浴にてめっきを施し、Ni−P−Cu共晶の厚さ1μmの凹凸面9を得た。
無電解めっき浴
硫酸銅:10.1g/l
硫酸ニッケル:1.0g/l
次亜リン酸ナトリウム:20.2g/l
水酸化ナトリウム:適量
pH=9.0
工程(9):クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:エピコート180S)50%アクリル化物60重量部に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:E−1001)40重量部、ジアリルテレフタレート15重量部、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕2−モルフォリノプロパノン−1(チバ・ガイギー製,商品名:イルガキュア−907)4重量部、粒径が5.5μmのエピキシ樹脂微粉末(東レ製)10重量部、及び粒径が0.5μmのエポキシ樹脂微粉末(東レ製)25重量部を配合した。そして、この混合物にブチルセロソルブを適量添加しながらホモディスパー攪拌機で攪拌し、接着剤のワニスを作成した。
 工程(10):ロールコータ7を用いて内層回路8上に上記の接着剤ワニスを塗布した後、塗布されたワニスを100℃で1時間乾燥硬化させ、厚さ50μmの感光性接着剤層(層間絶縁層)12を形成した。
工程(11):次に、前記工程(10)の処理を施した配線板に直径100μmの黒円及び打ち抜き切断部位が黒く印刷されたフォトマスクフィルムを密着させ、超高圧水銀灯により500mj/cmで露光した。これをクロロセン溶液で超音波現像処理することにより配線板上に直径100μmのバイアホール13となる開口を形成した。
工程(12):次いで、前記配線板を超高圧水銀灯により約300mj/cmで露光し、更に100℃で1時間及び150℃で3時間加熱処理した。これらの処理により、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた開口を有する層間絶縁層12を形成した。
工程(13):そして、前記配線板をクロム酸に10分間浸漬することにより、層間絶縁層12の表面を粗化した。更に、中和後に水洗及び湯洗して、配線板からクロム酸を除去した。
工程(14):その後、配線板を市販のPd−Snコロイド触媒に浸漬して、開口の内壁面及び粗化された層間絶縁層12の表面にPd−Snコロイドを吸着させた。その後、120℃で30分加熱処理した。
工程(15):前記配線板上にドライフィルムフォトレジストをラミネートすると共に、露光現像を行ってめっきレジスト10を形成した。
工程(16):その後、還元剤としての37%のホルムアルデヒド水溶液に前記配線板を浸漬し、Pdを活性化させた。このときの処理温度は40℃,処理時間は5分である。
次いで、常法に従う無電解メッキ液に配線板を直ちに浸漬し、その状態で15時間保持した。以上の各工程に経ることによって、厚さ約35μm,L/S=75μm/75μmの導体回路11を備える4層プリント配線板を形成した。内層にスルーホールを有していても上層の膜厚が均一になり、インピーダンスのばらつきは見られなかった。また、内層にスルーホールを有していてもパッドが平滑になるため、ICを実装しても不良は発生しなかった。また、特開昭62−173794号に見られたような量産の際の品質管理の困難性もない。
 実施例2
 実施例1と概ね同じであるが、充填材料14を感光性樹脂であるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:エピコート180S)50%アクリル化物60重量部に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製,商品名:E−1001)40重量部、ジアリルテレフタレート15重量部、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕2−モルフォリノプロパノン−1(チバ・ガイギー製,商品名:イルガキュア−907)4重量部を混合した溶液とし、通気性基体として、セラミックス板を使用した。
 実施例3
 ガラスエポキシ絶縁基板に、実施例1で調製した無電解めっき用接着剤を塗布し、露光、加熱により硬化、クロム酸溶液で粗化した後、ドライフィルムをラミネート、露光現像し、めっきレジスト10を設けた。さらに、パラジウム触媒核を付与、無電解めっきを行い、導体回路11とスルーホール4を形成した。ついで、充填用ペーストとして熱可塑性樹脂であるポリエーテルスルホン(PES)を用い、実施例1と同様に充填を行い、4層プリント配線板を形成した。
 比較例1
 比較例1では、基板にポリエチレンフィルムを密着させ、充填材料を圧入し、実施例1と同様に4層ビルドアップ配線板を得た。しかしながら、内層のスルーホール部分に気泡が入り、これが窪みとなり、表面のパッド部分に凹部が形成されてしまい、ICを実装できなかった。また、内層のスルーホール上の窪みにより、上層の膜厚制御が困難になり、その膜厚のバラツキがインピーダンスのばらつきになり、不良になってしまった。
 比較例2
 スルーホール基板に、ポリエチレンフィルムを密着させ、実施例1で得られた充填材料を圧入し、ついで特開昭62−173794号でメチルエチルケトンをスプレーにより吹きつけ、充填材料中の気泡を除去した。しかしながら、一部スルーホールの充填材料が流れ出していることが確認された。
図1の(a)〜(g)は、実施例1の4層プリント配線板の工程図。
符号の説明
1 金属層
2 絶縁板
3 貫通孔
4 スルーホール
5 和紙(通気性基体)
6 充填材料受け
7 ロールコータ
8 内層回路
9 凹凸面(Ni−P−Cu共晶めっき)
10 めっきレジスト
11 導体回路
12 層間絶縁層
13 バイアホール
14 充填材料

Claims (3)

  1. 基体にスルーホール用の貫通孔を設け、この貫通孔内壁に導体を形成してスルーホールを有する基板とし、前記スルーホールに充填材料を充填するとともに、前記基板上には層間絶縁材層を設け、さらに、この層間絶縁材層表面に導体回路を形成したことを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 前記充填材料は、熱硬化性耐熱樹脂、感光性耐熱樹脂、熱可塑性耐熱樹脂である請求項1に記載の多層プリント配線板。
  3. 前記充填材料は、フィラーを含有する請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
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