JP2004087375A - 電熱線制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成により、発熱温度の検出が正確で温度のバラツキを抑えることができ、かつ、安全な電熱線制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】通電により発熱する内部導体1と、内部導体1を被覆すると共に温度降下に伴ってサーミスター電流が減少する高分子半導体2と、高分子半導体2に巻回されサーミスター電流を検知する外部導体3と、を備えた電熱線4の発熱温度を制御する装置である。外部導体3に接続されサーミスター電流を検出して電熱線4の発熱を制御する温度制御回路5と、高分子半導体2の溶融により内部導体1と外部導体3とが短絡した際にのみ外部導体3と導通し電熱線4への通電を強制停止させる安全回路6と、を有する。
【選択図】 図4
【解決手段】通電により発熱する内部導体1と、内部導体1を被覆すると共に温度降下に伴ってサーミスター電流が減少する高分子半導体2と、高分子半導体2に巻回されサーミスター電流を検知する外部導体3と、を備えた電熱線4の発熱温度を制御する装置である。外部導体3に接続されサーミスター電流を検出して電熱線4の発熱を制御する温度制御回路5と、高分子半導体2の溶融により内部導体1と外部導体3とが短絡した際にのみ外部導体3と導通し電熱線4への通電を強制停止させる安全回路6と、を有する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気毛布や電気カーペット等に用いられる電熱線制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、主として電気毛布、電気カーペットや電気布団などに用いられる絶縁電熱線は、図7と図8に示すように、ヒータとしての発熱線40と温度センサーとしての検知線41の2本で構成されるいわゆる「II線式」のものが一般的であり、この2本の発熱線40と検知線41の一部を密着させて、通電により発熱する発熱体45の温度を検知線41に熱伝導させている。
【0003】
この検知線41では、電極42,43の間に、温度上昇により電気抵抗が低下しサーミスター電流が増加する高分子半導体44を、介在させてあり、このサーミスター電流の変化を利用し、従来、次のようにして、絶縁電熱線が設定温度となるように、その発熱温度の制御を行なっていた。
【0004】
即ち、図9に示すように、発熱体45の発熱によるサーミスター電流の変化を電極42,43を通じてサーミスター電流検出抵抗52により電圧に変換し制御回路51にて検出し、そのサーミスター電流値がOFF設定温度に対応する設定サーミスター電流値に至れば、トランジスタ53及びリレースイッチ54をOFFして通電を停止し、逆にサーミスター電流値がON設定温度に対応する設定サーミスター電流値以下になれば、トランジスタ53及びリレースイッチ54をONして通電を開始し、設定温度に保持するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように、発熱線40と検知線41の2本で構成される絶縁電熱線で構成されるカーペット等は、図7と図8に示す高温溶融絶縁体46、信号体47及び外装絶縁体48と、高分子電極43、セパレータ49及び外装絶縁体50と、を介して、発熱体45の温度を高分子半導体44に熱伝導させるため、両者45,44の間に大きな熱抵抗が生じる。しかも、図10に示すように、電気カーペット等では、2本の発熱線40,40に対して1本の検知線41を配置する隔列配線となっている。
【0006】
そのため、高分子半導体44で、発熱体45の正確な温度を検出することができず、発熱体45の温度が上昇し過ぎた状態をつくりだす。また、熱抵抗により、図11に示すように、例えば、55℃の設定温度に制御しようとしても、発熱体45の実際のピーク温度は80℃を越えてしまう。
しかも、発熱線40を設定温度に制御するために必要な温度の変動幅が、熱抵抗のために大きなものとなる。その結果、電気カーペット等の表面では、発熱線40の近接部の高温部と、低い温度の低温部との温度差が大きくなってしまう。
【0007】
また、発熱線40では、使用者が断熱性の良い座布団等を上布として使用すれば(局部保温)、センサーの熱劣化を促進し、短期間で制御不能となり、発熱線40の温度が上昇しすぎると高温溶融絶縁体46が溶融し、図9に示すように、発熱体45と信号体47が短絡して温度ヒューズ溶断抵抗55が発熱し、近接させた温度ヒューズ56が溶断して電源が切れるようになっているが、この場合には、電気カーペットは再使用できない。
【0008】
また、制御装置(コントローラー)と絶縁電熱線の接続箇所も多くなり───例えば、2畳用の電気カーペット等の場合、発熱線で4箇所、検知線で2箇所の合計6箇所───、図8の如く発熱線40と検知線41を均一に密着させて正確に配線しなければならず、また、発熱線40と検知線41との2本線構成であるため、材料及び製造工程が多く発生するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明では、簡単な構成により、発熱温度の検出が正確で温度のバラツキを抑えることができ、かつ、安全な電熱線制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る電熱線制御装置は、通電により発熱する内部導体と、該内部導体を被覆すると共に温度降下に伴ってサーミスター電流が減少しかつ過熱により溶融する高分子半導体と、該高分子半導体に巻回され該サーミスター電流を検知する外部導体と、を備えた電熱線の発熱温度を制御する装置であって、該外部導体に接続され該サーミスター電流を検出して該電熱線の発熱を制御する温度制御回路と、上記内部導体の過熱による上記高分子半導体の溶融により該内部導体と上記外部導体とが短絡する非常状態にのみ上記外部導体と導通し該電熱線への通電を強制停止させる安全回路と、を有するものである。
また、上記温度制御回路は、上記内部導体への通電をタイマー手段にて所定時間で停止させ、上記高分子半導体の温度低下に従ってサーミスター電流が減少して所定電流値に達すると上記内部導体への通電を開始させるようにしたものである。
また、上記内部導体は、加熱により溶断し通電が停止する温度ヒューズに接続され、上記安全回路は、該温度ヒューズに近接させて配置した温度ヒューズ溶断用抵抗を有し、上記非常状態において、該温度ヒューズ溶断用抵抗が通電して発熱し、該温度ヒューズを溶断させるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0012】
図1は、本発明の電熱線制御装置が有する電熱線4の実施の一形態を示す側面図であり、説明を容易にするため、各構成部材の一部を切断し内層側の部材を露出状としている。また、図2は、電熱線4の横断面図である。本発明の電熱線制御装置は、例えば、電気毛布や電気カーペット等に発熱体(ヒータ)として配線される電熱線4の温度制御(発熱温度制御)に用いられる装置であり、図3に示すように、電熱線4は、製品組み立て工程において、毛布やカーペットの内部に面上に蛇行状に配置されるものである。
【0013】
図1と図2に示すように、電熱線4は、強靱で耐熱性に優れた合成樹脂繊維等からなる芯体10と、芯体10の周囲へスパイラル状に巻回されると共に通電により発熱する内部導体1と、内部導体1を被覆して導通すると共に温度変化に応じてサーミスター電流を発生させる高分子半導体(高分子サーミスター)2と、高分子半導体2の周囲へスパイラル状に巻回されて導通する外部導体3と、外部導体3を被覆するセパレータ11と、セパレータ11の周囲を被覆する外装絶縁体12と、からなる。
【0014】
内部導体1は、耐酸化性を有する電気硬銅線の丸線又は箔線に錫めっきしたもの等からなり、高分子半導体2のサーミスタ電極として機能すると共に、電源との通電により発熱体(ヒータ)として機能する。
【0015】
高分子半導体2は、温度上昇に伴って電気抵抗(インピーダンス)が小さくなって、サーミスター電流が増加し、温度降下に伴ってサーミスター電流が減少する特性を有しており、内部導体1の発熱温度を検知する温度センサーとして機能する。また、高分子半導体2は、内部導体1が異常過熱状態となって所定温度以上となると溶融するものである。
【0016】
また、この高分子半導体2には、ポリアミドをベースとした化合物等の経年耐久性に優れた素材を用いる。このような素材を用いれば、従来よりも高分子半導体2の寿命が延び、例えば、100 ℃・100 Vの雰囲気で12000 時間───12年の使用期間に相当する───劣化しない。高分子半導体2には、高分子中にイオン伝導付与剤が混練されており、電極となる内部導体1及び外部導体3に加えられる電圧を、本発明に係る電熱線制御装置では、対象交流電圧とすることで、イオン伝導付与剤の偏りの発生を防止し、サーミスター電流が経時減少するのを防いでいる。
【0017】
外部導体3は、内部導体1と同様の素材からなり、また、高分子半導体2のサーミスタ電極であり、高分子半導体2のサーミスター電流を後述する温度制御回路5に送る信号体として機能している。さらに、外部導体3は、内部導体1が異常過熱状態となって所定温度以上となると高分子半導体2が溶融し、内部導体1と接触(短絡)するようにしている。即ち、外部導体3は、高分子半導体2に巻回し、正常時、温度変化によるサーミスター電流を検知し、かつ、異常時、内部導体1からの短絡による電流を検知する検知導体である。
【0018】
セパレータ11は、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂等からなり、外装絶縁体12が及ぼす化学的・物理的影響から高分子半導体2を守るための分離層として機能する。
外装絶縁体12は、ポリビニルクロライドをベースとした耐熱性配合の高分子化合物等からなり、外部導体3を絶縁すると共に、電熱線4の全体を保護(絶縁)する機能をもつ。
【0019】
図4は、本発明のI線式の電熱線4の発熱温度を制御する電熱線制御装置の実施の一形態を示す回路図であり、この制御装置は、一つの交流電源13に内部導体1が接続された回路を備え、その回路は、電源13からの電力により発熱を目的とする主回路と、上記電熱線4の外部導体3に接続されサーミスター電流を検出して電熱線4(内部導体1)の発熱を制御する温度制御回路5と、内部導体1の過熱による高分子半導体2の溶融により内部導体1と外部導体3とが短絡する非常状態にのみ、外部導体3と導通し電熱線4への通電を強制停止させる安全回路6と、を有している。
【0020】
また、温度制御回路5はタイマー手段9を備えており、内部導体1への通電をタイマー手段9にて所定時間(一定時間)で停止させるようにしている。即ち、内部導体1による加熱時間は常に、一定としている。さらに、温度制御回路5は、高分子半導体2の温度低下によりサーミスター電流が減少して所定電流値に達すると内部導体1への通電を開始させ、加熱を始めるようにしている。
【0021】
さらに、内部導体1は、温度ヒューズ7に直列接続されており、温度ヒューズ7自体が加熱されると、温度ヒューズ7(内部素子)が溶断し、内部導体1への電源13からの電力の供給を停止させるように構成している。そして、安全回路6は、温度ヒューズ7に(物理的に)近接させて配置した温度ヒューズ溶断用抵抗8を有し、内部導体1と外部導体3とが短絡する非常状態において、温度ヒューズ溶断用抵抗8が通電して電源13からの電力により発熱し、温度ヒューズ7を溶断させるように構成している。
【0022】
次に、この図4に示した回路について具体的に説明すると、主回路は、交流電源13の一端側端子aには、スイッチ14、温度ヒューズ7、電熱線4の内部導体1及びリレー接点15、が直列接続され、交流電源13の他端側端子bに戻る。また、サーミスター電流は、交流電源13の端子a側から、スイッチ14、温度ヒューズ7、内部導体1、高分子半導体2、検知導体としての外部導体3、サーミスター電流検出抵抗16が、直列接続され、交流電源13の端子bに戻る第一回路により検出される。なお、外部導体3とサーミスター電流検出抵抗16との間に第一接点Aを設けている。
【0023】
また、ダイオード17のアノードを電源13の一端側端子aに接続し、別のダイオード18のアノードを他端側端子bに接続し、これらのカソード同士を接続し、その間に第二接点Bを設けている。
【0024】
そして、温度制御回路5は、この第一回路のうちサーミスター電流検出抵抗16を有し、さらに、サーミスター電流検出抵抗16によりサーミスター電流を電圧に変換し検知する制御手段19と、トランジスタ20と、リレー接点15、を有している。これらの動作について説明すると、制御手段19は、外部導体3を介して流れてくるサーミスター電流を制御手段19に予め設定されている設定ON値と比較し、サミスター電流が設定ON値まで減少すると、制御手段19が、トランジスタ20とリレー接点15をONの状態にし、電熱線4の内部導体1が通電状態となって、加熱が開始される。
さらに、制御手段19は、内部導体1の通電状態を所定時間経過後に自動解除させるタイマー手段9を有しており、タイマー手段9は、上記トランジスタ20とリレー接点15がONの状態となると同時にカウントを開始するようにしている。
【0025】
安全回路6は、上記第一接点Aと第二接点Bとの間の電圧値に依存して導通するサイリスタ(SW素子)21と、サイリスタ21に直列接続される温度ヒューズ溶断用抵抗8と、を有している。即ち、電熱線4に発熱導体と検知導体と両方の機能を供えさせるためには、外部導体3から、サーミスター電流検出抵抗16と温度ヒューズ溶断用抵抗8とを並列に接続する必要がある。しかし、検出抵抗16の抵抗値は、溶断用抵抗8の抵抗値より大きいので、単純に並列接続すると、サーミスター電流は、抵抗値の小さい溶断用抵抗8に多く流れ、検出抵抗16に流れる電流が少なく制御手段19による検出が不安定となり加熱温度を上手く制御することができない。しかし、本発明の制御装置によれば、温度検出する際には、検出抵抗16のみにサーミスター電流が流れ、溶断用抵抗8にはサーミスター電流が流れず、温度異常時(非常状態)にのみ溶断用抵抗8に電流が流れるようにさせる。
【0026】
また、安全回路6には、図4に示すように、第一接点Aと第二接点Bとの間に、上記サイリスタ21と溶断用抵抗8に対して並列接続される、ツエナーダイオード22と抵抗23とサイリスタゲート24と抵抗25とが、第二接点Bから第一接点Aへと順に接続されている。
【0027】
従って、第一接点Aでは、交流電圧が高分子半導体2とサーミスター電流検出抵抗16とで分圧しており、通常動作状態においては、ツエナーダイオード22はこの分圧された電圧では電流を流さない。しかし、内部導体1が異常高温となり高分子半導体2が溶融し、内部導体1と外部導体3とが短絡接続されると、内部導体1と外部導体3の抵抗値は小さいため、第二接点Bと第一接点Aとの間には、交流電源電圧と略等しい電圧が作用し、ツエナーダイオード22が導通し、サイリスタゲート24に電流が流れ、サイリスタ21をON(作動)させる。これにより、、溶断用抵抗8に電流が流れ、発熱し、近傍に設置した温度ヒューズ7を溶断し、主回路を開とし(開回路とし)、電源13から内部導体1への通電を停止させることができる。
【0028】
次に、本発明の制御装置により温度制御を行う動作を順に説明する。図5は、サーミスター電流の値と内部導体1の温度の関係を表す説明図であり、図6は、内部導体1のON・OFFの状態を時間の経過と共に表した説明図である。
まず、図4のリレー接点15及びスイッチ14をONにする(図6の点h)と、内部導体1が通電状態(ON)となり、それと同時に、制御手段19のタイマー手段9が作動開始する。そして、一定時間(Δt)が経過すると、タイマー手段9が作動して信号を発信し、トランジスタ20とリレー接点15をOFFにし、内部導体1への通電を停止(OFF)させる(図6の点i)。
【0029】
この時、高分子半導体2は内部導体1の発熱を受け温度上昇しており、内部導体1と高分子半導体2と外部導体3を通じてサーミスター電流が、検出抵抗16へ流れる。そして、サーミスター電流を検出抵抗16により電圧変換し、制御手段19により検出し、予め設定しておいた設定ON温度に対応する設定ONサーミスター電流値fと比較する。
【0030】
内部導体1の熱は外部へと熱伝導し、通電が停止されているときは、内部導体1の各部の温度が徐々に低くなっていく。従って、検出・比較しているサーミスター電流は徐々に減少し(図5の矢印e)、設定ONサーミスター電流値fまで減少すれば、トランジスタ20とリレー接点15とタイマー手段9をON状態にし、通電を再開させ内部導体1により加熱を始める(図6の点j)。そして、タイマー手段9が一定時間(Δt)経過すれば、トランジスタ20とリレー接点15をOFFとし(図6の点k)、温度制御回路5は、上記動作を繰り返す。これにより、カーペット等の表面温度を一定に保つことができる。
(なお、上記において、検出・比較の対象を、説明を容易にするため電流として説明している。)
【0031】
即ち、図6において、内部導体1がOFFの状態にある時に、温度制御回路5は、サーミスター電流を検出・比較・判定しており、サーミスター電流が設定ONサーミスター電流値fまで減少すると、内部導体1の加熱を開始させる。従って、内部導体1がONの状態にある時間(加熱時間)は一定とされる(Δt=一定)が、電熱線4の放熱の条件によりOFFの状態にある時間は、夫々のサイクルで異なることとなり、省エネルギーに貢献している。
【0032】
また、制御手段19には、設定OFFサーミスター電流値gをさらに設定し、タイマー手段9により一定時間(Δt)が経過する前に、サーミスター電流が設定OFFサーミスター電流値g以上となると、トランジスタ20等をOFFとするようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0034】
(請求項1によれば)内部導体1の発熱温度を正確に検出でき、かつ、電熱線4の全長にわたって温度センサーである高分子半導体2が存在するので、内部導体1のピーク温度を低く抑えることができ、安全性が高いものとすることができる。
さらに、内部導体1が過熱状態となっても、確実に内部導体1への導通を停止させるため、カーペットや毛布等に於て、安全に使用が可能となる。
【0035】
(請求項2によれば)温度制御を行う構成が非常に簡単であり、誤動作のおそれがなく、また、故障も少ない。従って安価に装置を構成でき、コストダウンが図れる。
【0036】
(請求項3によれば)簡単な構成により、内部導体1への通電を確実に停止させることができ、安全に対する信頼性が高い装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電熱線制御装置が有する電熱線の実施の一形態を示す側面図である。
【図2】電熱線の横断面図である。
【図3】電熱線の配線状態を示す平面図である。
【図4】本発明の電熱線制御装置の実施の一形態を示す回路図である。
【図5】サーミスター電流の値と内部導体の温度の関係を表す説明図である。
【図6】内部導体のON・OFFの状態を説明する説明図である。
【図7】従来の電熱線及び検知線の側面図である。
【図8】従来の電熱線及び検知線の横断面図である。
【図9】従来の電熱線制御装置の回路図である。
【図10】従来の電熱線及び検知線の配線状態を示す平面図である。
【図11】従来の電熱線制御装置の動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 内部導体
2 高分子半導体
3 外部導体
4 電熱線
5 温度制御回路
6 安全回路
7 温度ヒューズ
8 溶断用抵抗
9 タイマー手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気毛布や電気カーペット等に用いられる電熱線制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、主として電気毛布、電気カーペットや電気布団などに用いられる絶縁電熱線は、図7と図8に示すように、ヒータとしての発熱線40と温度センサーとしての検知線41の2本で構成されるいわゆる「II線式」のものが一般的であり、この2本の発熱線40と検知線41の一部を密着させて、通電により発熱する発熱体45の温度を検知線41に熱伝導させている。
【0003】
この検知線41では、電極42,43の間に、温度上昇により電気抵抗が低下しサーミスター電流が増加する高分子半導体44を、介在させてあり、このサーミスター電流の変化を利用し、従来、次のようにして、絶縁電熱線が設定温度となるように、その発熱温度の制御を行なっていた。
【0004】
即ち、図9に示すように、発熱体45の発熱によるサーミスター電流の変化を電極42,43を通じてサーミスター電流検出抵抗52により電圧に変換し制御回路51にて検出し、そのサーミスター電流値がOFF設定温度に対応する設定サーミスター電流値に至れば、トランジスタ53及びリレースイッチ54をOFFして通電を停止し、逆にサーミスター電流値がON設定温度に対応する設定サーミスター電流値以下になれば、トランジスタ53及びリレースイッチ54をONして通電を開始し、設定温度に保持するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように、発熱線40と検知線41の2本で構成される絶縁電熱線で構成されるカーペット等は、図7と図8に示す高温溶融絶縁体46、信号体47及び外装絶縁体48と、高分子電極43、セパレータ49及び外装絶縁体50と、を介して、発熱体45の温度を高分子半導体44に熱伝導させるため、両者45,44の間に大きな熱抵抗が生じる。しかも、図10に示すように、電気カーペット等では、2本の発熱線40,40に対して1本の検知線41を配置する隔列配線となっている。
【0006】
そのため、高分子半導体44で、発熱体45の正確な温度を検出することができず、発熱体45の温度が上昇し過ぎた状態をつくりだす。また、熱抵抗により、図11に示すように、例えば、55℃の設定温度に制御しようとしても、発熱体45の実際のピーク温度は80℃を越えてしまう。
しかも、発熱線40を設定温度に制御するために必要な温度の変動幅が、熱抵抗のために大きなものとなる。その結果、電気カーペット等の表面では、発熱線40の近接部の高温部と、低い温度の低温部との温度差が大きくなってしまう。
【0007】
また、発熱線40では、使用者が断熱性の良い座布団等を上布として使用すれば(局部保温)、センサーの熱劣化を促進し、短期間で制御不能となり、発熱線40の温度が上昇しすぎると高温溶融絶縁体46が溶融し、図9に示すように、発熱体45と信号体47が短絡して温度ヒューズ溶断抵抗55が発熱し、近接させた温度ヒューズ56が溶断して電源が切れるようになっているが、この場合には、電気カーペットは再使用できない。
【0008】
また、制御装置(コントローラー)と絶縁電熱線の接続箇所も多くなり───例えば、2畳用の電気カーペット等の場合、発熱線で4箇所、検知線で2箇所の合計6箇所───、図8の如く発熱線40と検知線41を均一に密着させて正確に配線しなければならず、また、発熱線40と検知線41との2本線構成であるため、材料及び製造工程が多く発生するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明では、簡単な構成により、発熱温度の検出が正確で温度のバラツキを抑えることができ、かつ、安全な電熱線制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る電熱線制御装置は、通電により発熱する内部導体と、該内部導体を被覆すると共に温度降下に伴ってサーミスター電流が減少しかつ過熱により溶融する高分子半導体と、該高分子半導体に巻回され該サーミスター電流を検知する外部導体と、を備えた電熱線の発熱温度を制御する装置であって、該外部導体に接続され該サーミスター電流を検出して該電熱線の発熱を制御する温度制御回路と、上記内部導体の過熱による上記高分子半導体の溶融により該内部導体と上記外部導体とが短絡する非常状態にのみ上記外部導体と導通し該電熱線への通電を強制停止させる安全回路と、を有するものである。
また、上記温度制御回路は、上記内部導体への通電をタイマー手段にて所定時間で停止させ、上記高分子半導体の温度低下に従ってサーミスター電流が減少して所定電流値に達すると上記内部導体への通電を開始させるようにしたものである。
また、上記内部導体は、加熱により溶断し通電が停止する温度ヒューズに接続され、上記安全回路は、該温度ヒューズに近接させて配置した温度ヒューズ溶断用抵抗を有し、上記非常状態において、該温度ヒューズ溶断用抵抗が通電して発熱し、該温度ヒューズを溶断させるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0012】
図1は、本発明の電熱線制御装置が有する電熱線4の実施の一形態を示す側面図であり、説明を容易にするため、各構成部材の一部を切断し内層側の部材を露出状としている。また、図2は、電熱線4の横断面図である。本発明の電熱線制御装置は、例えば、電気毛布や電気カーペット等に発熱体(ヒータ)として配線される電熱線4の温度制御(発熱温度制御)に用いられる装置であり、図3に示すように、電熱線4は、製品組み立て工程において、毛布やカーペットの内部に面上に蛇行状に配置されるものである。
【0013】
図1と図2に示すように、電熱線4は、強靱で耐熱性に優れた合成樹脂繊維等からなる芯体10と、芯体10の周囲へスパイラル状に巻回されると共に通電により発熱する内部導体1と、内部導体1を被覆して導通すると共に温度変化に応じてサーミスター電流を発生させる高分子半導体(高分子サーミスター)2と、高分子半導体2の周囲へスパイラル状に巻回されて導通する外部導体3と、外部導体3を被覆するセパレータ11と、セパレータ11の周囲を被覆する外装絶縁体12と、からなる。
【0014】
内部導体1は、耐酸化性を有する電気硬銅線の丸線又は箔線に錫めっきしたもの等からなり、高分子半導体2のサーミスタ電極として機能すると共に、電源との通電により発熱体(ヒータ)として機能する。
【0015】
高分子半導体2は、温度上昇に伴って電気抵抗(インピーダンス)が小さくなって、サーミスター電流が増加し、温度降下に伴ってサーミスター電流が減少する特性を有しており、内部導体1の発熱温度を検知する温度センサーとして機能する。また、高分子半導体2は、内部導体1が異常過熱状態となって所定温度以上となると溶融するものである。
【0016】
また、この高分子半導体2には、ポリアミドをベースとした化合物等の経年耐久性に優れた素材を用いる。このような素材を用いれば、従来よりも高分子半導体2の寿命が延び、例えば、100 ℃・100 Vの雰囲気で12000 時間───12年の使用期間に相当する───劣化しない。高分子半導体2には、高分子中にイオン伝導付与剤が混練されており、電極となる内部導体1及び外部導体3に加えられる電圧を、本発明に係る電熱線制御装置では、対象交流電圧とすることで、イオン伝導付与剤の偏りの発生を防止し、サーミスター電流が経時減少するのを防いでいる。
【0017】
外部導体3は、内部導体1と同様の素材からなり、また、高分子半導体2のサーミスタ電極であり、高分子半導体2のサーミスター電流を後述する温度制御回路5に送る信号体として機能している。さらに、外部導体3は、内部導体1が異常過熱状態となって所定温度以上となると高分子半導体2が溶融し、内部導体1と接触(短絡)するようにしている。即ち、外部導体3は、高分子半導体2に巻回し、正常時、温度変化によるサーミスター電流を検知し、かつ、異常時、内部導体1からの短絡による電流を検知する検知導体である。
【0018】
セパレータ11は、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂等からなり、外装絶縁体12が及ぼす化学的・物理的影響から高分子半導体2を守るための分離層として機能する。
外装絶縁体12は、ポリビニルクロライドをベースとした耐熱性配合の高分子化合物等からなり、外部導体3を絶縁すると共に、電熱線4の全体を保護(絶縁)する機能をもつ。
【0019】
図4は、本発明のI線式の電熱線4の発熱温度を制御する電熱線制御装置の実施の一形態を示す回路図であり、この制御装置は、一つの交流電源13に内部導体1が接続された回路を備え、その回路は、電源13からの電力により発熱を目的とする主回路と、上記電熱線4の外部導体3に接続されサーミスター電流を検出して電熱線4(内部導体1)の発熱を制御する温度制御回路5と、内部導体1の過熱による高分子半導体2の溶融により内部導体1と外部導体3とが短絡する非常状態にのみ、外部導体3と導通し電熱線4への通電を強制停止させる安全回路6と、を有している。
【0020】
また、温度制御回路5はタイマー手段9を備えており、内部導体1への通電をタイマー手段9にて所定時間(一定時間)で停止させるようにしている。即ち、内部導体1による加熱時間は常に、一定としている。さらに、温度制御回路5は、高分子半導体2の温度低下によりサーミスター電流が減少して所定電流値に達すると内部導体1への通電を開始させ、加熱を始めるようにしている。
【0021】
さらに、内部導体1は、温度ヒューズ7に直列接続されており、温度ヒューズ7自体が加熱されると、温度ヒューズ7(内部素子)が溶断し、内部導体1への電源13からの電力の供給を停止させるように構成している。そして、安全回路6は、温度ヒューズ7に(物理的に)近接させて配置した温度ヒューズ溶断用抵抗8を有し、内部導体1と外部導体3とが短絡する非常状態において、温度ヒューズ溶断用抵抗8が通電して電源13からの電力により発熱し、温度ヒューズ7を溶断させるように構成している。
【0022】
次に、この図4に示した回路について具体的に説明すると、主回路は、交流電源13の一端側端子aには、スイッチ14、温度ヒューズ7、電熱線4の内部導体1及びリレー接点15、が直列接続され、交流電源13の他端側端子bに戻る。また、サーミスター電流は、交流電源13の端子a側から、スイッチ14、温度ヒューズ7、内部導体1、高分子半導体2、検知導体としての外部導体3、サーミスター電流検出抵抗16が、直列接続され、交流電源13の端子bに戻る第一回路により検出される。なお、外部導体3とサーミスター電流検出抵抗16との間に第一接点Aを設けている。
【0023】
また、ダイオード17のアノードを電源13の一端側端子aに接続し、別のダイオード18のアノードを他端側端子bに接続し、これらのカソード同士を接続し、その間に第二接点Bを設けている。
【0024】
そして、温度制御回路5は、この第一回路のうちサーミスター電流検出抵抗16を有し、さらに、サーミスター電流検出抵抗16によりサーミスター電流を電圧に変換し検知する制御手段19と、トランジスタ20と、リレー接点15、を有している。これらの動作について説明すると、制御手段19は、外部導体3を介して流れてくるサーミスター電流を制御手段19に予め設定されている設定ON値と比較し、サミスター電流が設定ON値まで減少すると、制御手段19が、トランジスタ20とリレー接点15をONの状態にし、電熱線4の内部導体1が通電状態となって、加熱が開始される。
さらに、制御手段19は、内部導体1の通電状態を所定時間経過後に自動解除させるタイマー手段9を有しており、タイマー手段9は、上記トランジスタ20とリレー接点15がONの状態となると同時にカウントを開始するようにしている。
【0025】
安全回路6は、上記第一接点Aと第二接点Bとの間の電圧値に依存して導通するサイリスタ(SW素子)21と、サイリスタ21に直列接続される温度ヒューズ溶断用抵抗8と、を有している。即ち、電熱線4に発熱導体と検知導体と両方の機能を供えさせるためには、外部導体3から、サーミスター電流検出抵抗16と温度ヒューズ溶断用抵抗8とを並列に接続する必要がある。しかし、検出抵抗16の抵抗値は、溶断用抵抗8の抵抗値より大きいので、単純に並列接続すると、サーミスター電流は、抵抗値の小さい溶断用抵抗8に多く流れ、検出抵抗16に流れる電流が少なく制御手段19による検出が不安定となり加熱温度を上手く制御することができない。しかし、本発明の制御装置によれば、温度検出する際には、検出抵抗16のみにサーミスター電流が流れ、溶断用抵抗8にはサーミスター電流が流れず、温度異常時(非常状態)にのみ溶断用抵抗8に電流が流れるようにさせる。
【0026】
また、安全回路6には、図4に示すように、第一接点Aと第二接点Bとの間に、上記サイリスタ21と溶断用抵抗8に対して並列接続される、ツエナーダイオード22と抵抗23とサイリスタゲート24と抵抗25とが、第二接点Bから第一接点Aへと順に接続されている。
【0027】
従って、第一接点Aでは、交流電圧が高分子半導体2とサーミスター電流検出抵抗16とで分圧しており、通常動作状態においては、ツエナーダイオード22はこの分圧された電圧では電流を流さない。しかし、内部導体1が異常高温となり高分子半導体2が溶融し、内部導体1と外部導体3とが短絡接続されると、内部導体1と外部導体3の抵抗値は小さいため、第二接点Bと第一接点Aとの間には、交流電源電圧と略等しい電圧が作用し、ツエナーダイオード22が導通し、サイリスタゲート24に電流が流れ、サイリスタ21をON(作動)させる。これにより、、溶断用抵抗8に電流が流れ、発熱し、近傍に設置した温度ヒューズ7を溶断し、主回路を開とし(開回路とし)、電源13から内部導体1への通電を停止させることができる。
【0028】
次に、本発明の制御装置により温度制御を行う動作を順に説明する。図5は、サーミスター電流の値と内部導体1の温度の関係を表す説明図であり、図6は、内部導体1のON・OFFの状態を時間の経過と共に表した説明図である。
まず、図4のリレー接点15及びスイッチ14をONにする(図6の点h)と、内部導体1が通電状態(ON)となり、それと同時に、制御手段19のタイマー手段9が作動開始する。そして、一定時間(Δt)が経過すると、タイマー手段9が作動して信号を発信し、トランジスタ20とリレー接点15をOFFにし、内部導体1への通電を停止(OFF)させる(図6の点i)。
【0029】
この時、高分子半導体2は内部導体1の発熱を受け温度上昇しており、内部導体1と高分子半導体2と外部導体3を通じてサーミスター電流が、検出抵抗16へ流れる。そして、サーミスター電流を検出抵抗16により電圧変換し、制御手段19により検出し、予め設定しておいた設定ON温度に対応する設定ONサーミスター電流値fと比較する。
【0030】
内部導体1の熱は外部へと熱伝導し、通電が停止されているときは、内部導体1の各部の温度が徐々に低くなっていく。従って、検出・比較しているサーミスター電流は徐々に減少し(図5の矢印e)、設定ONサーミスター電流値fまで減少すれば、トランジスタ20とリレー接点15とタイマー手段9をON状態にし、通電を再開させ内部導体1により加熱を始める(図6の点j)。そして、タイマー手段9が一定時間(Δt)経過すれば、トランジスタ20とリレー接点15をOFFとし(図6の点k)、温度制御回路5は、上記動作を繰り返す。これにより、カーペット等の表面温度を一定に保つことができる。
(なお、上記において、検出・比較の対象を、説明を容易にするため電流として説明している。)
【0031】
即ち、図6において、内部導体1がOFFの状態にある時に、温度制御回路5は、サーミスター電流を検出・比較・判定しており、サーミスター電流が設定ONサーミスター電流値fまで減少すると、内部導体1の加熱を開始させる。従って、内部導体1がONの状態にある時間(加熱時間)は一定とされる(Δt=一定)が、電熱線4の放熱の条件によりOFFの状態にある時間は、夫々のサイクルで異なることとなり、省エネルギーに貢献している。
【0032】
また、制御手段19には、設定OFFサーミスター電流値gをさらに設定し、タイマー手段9により一定時間(Δt)が経過する前に、サーミスター電流が設定OFFサーミスター電流値g以上となると、トランジスタ20等をOFFとするようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0034】
(請求項1によれば)内部導体1の発熱温度を正確に検出でき、かつ、電熱線4の全長にわたって温度センサーである高分子半導体2が存在するので、内部導体1のピーク温度を低く抑えることができ、安全性が高いものとすることができる。
さらに、内部導体1が過熱状態となっても、確実に内部導体1への導通を停止させるため、カーペットや毛布等に於て、安全に使用が可能となる。
【0035】
(請求項2によれば)温度制御を行う構成が非常に簡単であり、誤動作のおそれがなく、また、故障も少ない。従って安価に装置を構成でき、コストダウンが図れる。
【0036】
(請求項3によれば)簡単な構成により、内部導体1への通電を確実に停止させることができ、安全に対する信頼性が高い装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電熱線制御装置が有する電熱線の実施の一形態を示す側面図である。
【図2】電熱線の横断面図である。
【図3】電熱線の配線状態を示す平面図である。
【図4】本発明の電熱線制御装置の実施の一形態を示す回路図である。
【図5】サーミスター電流の値と内部導体の温度の関係を表す説明図である。
【図6】内部導体のON・OFFの状態を説明する説明図である。
【図7】従来の電熱線及び検知線の側面図である。
【図8】従来の電熱線及び検知線の横断面図である。
【図9】従来の電熱線制御装置の回路図である。
【図10】従来の電熱線及び検知線の配線状態を示す平面図である。
【図11】従来の電熱線制御装置の動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 内部導体
2 高分子半導体
3 外部導体
4 電熱線
5 温度制御回路
6 安全回路
7 温度ヒューズ
8 溶断用抵抗
9 タイマー手段
Claims (3)
- 通電により発熱する内部導体(1)と、該内部導体(1)を被覆すると共に温度降下に伴ってサーミスター電流が減少しかつ過熱により溶融する高分子半導体(2)と、該高分子半導体(2)に巻回され該サーミスター電流を検知する外部導体(3)と、を備えた電熱線(4)の発熱温度を制御する装置であって、該外部導体(3)に接続され該サーミスター電流を検出して該電熱線(4)の発熱を制御する温度制御回路(5)と、上記内部導体(1)の過熱による上記高分子半導体(2)の溶融により該内部導体(1)と上記外部導体(3)とが短絡する非常状態にのみ上記外部導体(3)と導通し該電熱線(4)への通電を強制停止させる安全回路(6)と、を有することを特徴とする電熱線制御装置。
- 上記温度制御回路(5)は、上記内部導体(1)への通電をタイマー手段(9)にて所定時間で停止させ、上記高分子半導体(2)の温度低下に従ってサーミスター電流が減少して所定電流値に達すると上記内部導体(1)への通電を開始させるようにした請求項1記載の電熱線制御装置。
- 上記内部導体(1)は、加熱により溶断し通電が停止する温度ヒューズ(7)に接続され、上記安全回路(6)は、該温度ヒューズ(7)に近接させて配置した温度ヒューズ溶断用抵抗(8)を有し、上記非常状態において、該温度ヒューズ溶断用抵抗(8)が通電して発熱し、該温度ヒューズ(7)を溶断させる請求項1又は2記載の電熱線制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011036166A (ja) * | 2009-08-10 | 2011-02-24 | Oshimo Sangyo Kk | 加熱蒸散装置 |
WO2011052861A1 (ko) * | 2009-10-29 | 2011-05-05 | (주)세라젬 | 온열치료기의 열원에 관한 과열방지 회로 |
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2002
- 2002-08-28 JP JP2002248690A patent/JP2004087375A/ja active Pending
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