JP2004085947A - 転写手段及び画像形成装置 - Google Patents

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長谷川 隆史
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Abstract

【課題】多重現像により感光体等である像担持体上に形成された現像剤像を、転写紙を通し直接転写する、いわゆる多重現像一括転写システムの転写装置において、転写バイアス印加時の転写電流が少ないことによって生じる転写不良、及び、転写電流が多量であることによって生じる像担持体の破損と画像上の斑点不良や白抜け等の画像不良を回避した転写手段及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】順次複数の現像器を用いて潜像が多重現像されることにより現像剤像が形成された像担持体3から、現像剤像を、転写バイアスを印加することによって一括して記録材に転写する転写手段9において、像担持体3と記録材とが物理的に当接又は近接する像転写領域Tn内にて、電界ピークを複数箇所形成する電界付与手段91、92、93、94を有す。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式か又は静電記録方式を用いて画像を形成する、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、像担持体としてベルト又はドラム状の感光体(感光体ベルト又は感光体ドラム)上に多重現像により形成された現像剤像(トナー像)を、記録材である転写紙を通し直接転写する、いわゆる多重現像一括転写システムの画像形成装置が一般化されている。
【0003】
その一例である画像形成装置全体の動きを、図4を用いて簡単に説明する。
【0004】
像担持体であるベルト状の感光体(感光体ベルト)3は、既知の技術によって作成されており、有機感光体を表層に具有し、その下層にはPET等強度のあるフィルム、又、最下層にはアルミ等の導電性の材料を有す、3層の構成となっている。
【0005】
この感光体ベルト3は、図示されない駆動装置により、図面上で反時計方向に回動される。又、複数の支持ローラ8により、固定される。
【0006】
感光体ベルト3上の、作像過程を簡単に説明する。感光体ベルト3周囲には、第1、第2、第3、第4ステーションSm、Sc、Sy、Skである4つの画像形成部を有し、それぞれにおいて1色ずつ計4色の現像剤を用いてトナー像を作成する。
【0007】
そのトナー像作成工程を説明する。先ず、全面均一露光され、表面電位がほぼゼロ電位に安定化された状態の感光体ベルト3は、第1ステーション帯電露光ユニット1mを通過する。
【0008】
第1〜第4ステーションSm、Sc、Sy、Skに備えられた同様の構成である帯電露光ユニット1m、1c、1y、1kの詳細は図5に示されているように、前露光ランプ11、ベルト帯電器12、LED露光装置13、表面電位センサー14を有し、ベルト帯電器12には、表面電位コントロール用のグリッド線15が帳架されている。
【0009】
ベルト帯電器12は、感光体ベルト3を全面一様に、所定の電位に帯電させる。その後LED露光装置13により、図示されない画像処理装置より送られてくる画像信号に応じ、画素毎に点滅動作を行い、特にLEDが点灯した部分に相当する感光体ベルト3の表面電位は減衰し、感光体ベルト3上には、潜像(見えない静電像)が形成される。
【0010】
次に、第一現像器2mに潜像が形成された感光体ベルト3が移動し、潜像は現像器2m内の現像剤(トナー)により可視像である現像剤像(トナー像)となる。本例において、第1ステーションSmにおける第1現像器2mは、マゼンタ色の現像剤(トナー)を収容した現像器である。以下、第2ステーションScの第2現像器2cはシアン、第3ステーションSyの第3現像器2yはイエロー、第4ステーションSkの第4現像器2kはブラック、それぞれのトナーを収容する。
【0011】
以下第1ステーションSmと同様の動さを繰り返し、順に、第2、第3、第4ステーションSc、Sy、Skを通過後には、感光体ベルト3上に、4色のトナーが積層した現像剤像(トナー像)が形成される。
【0012】
一方で、記録材である転写紙は、給紙カセット71にセットされているが、やはり図示されない給紙装置によりカセット71より一枚ずつピックアップされ、記録材搬送手段である転写前搬送ベルト72へと運ばれる。その後、転写紙は感光体ベルト3と迎合し、後述する転写手段5により感光体ベルト3上のトナー像を転写紙上へと電気的に転写する。
【0013】
続いて、トナー像を表面に担持した転写紙は、記録材搬送手段である転写後搬送ベルト73により、定着装置6へと送られる。定着装置6は主に、定着ローラ61、加圧ローラ62より構成され、搬送されてきた転写紙上のトナー像を、熱により転写紙上に定着しトナー像を、発色及び混色させ、フルカラーの画像を完成させる。
【0014】
定着後の転写紙は、排紙トレー74に送り出され、順次重ねられる。
【0015】
転写手段5は、従来技術において、図6の模式図に示されるような、トナー像を記録紙に転写するための電界付与手段として、転写帯電器である転写帯電ローラ5’を1個と、この転写帯電ローラ5’に転写バイアスを印加する不図示の転写バイアス印加手段と、で構成される。転写帯電ローラ5’は、導電性ゴム層51、及び回転軸52により構成され、回転軸52には、図示されない転写バイアス印加手段である高圧電源装置が接続されている。本体動作プロセスと同期し、転写紙が通過する際に高圧電源が働き、感光体ベルト3上のトナー像を転写紙上に引きつけて転写させる。導電性ゴム層51は、カーボン等の導電性フィラーが分散された、ウレタンゴム材料により形成される。
【0016】
一方、電子写真方式において、転写ムラ等の画像欠陥をほとんど見えない状態にするためには、一般に90%以上の転写効率が必要である。
【0017】
こうした転写効率を得る為の最適転写電流値、又は電圧値は、画像形成装置の特性により異なる。本従来例の画像形成装置では、次の条件で動作している。
【0018】
搬送スピード; 450mm/秒
最大トナー量 ; 2.5mg/平方センチメートル
転写紙 ; 80g/普通紙
【0019】
図7は、本従来例にて使用される図6に示す構成の転写手段5による転写バイアスの転写電流と印加電圧、及び転写効率を示す。図7から解釈できるように、本従来例では、45μA以上の転写電流を流すと、転写効率で90%以上を確保が可能である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の画像形成装置において、55μA以上を流すと、画像上に斑点状の白抜けが発生した。これは転写紙と感光体ベルト3との間の空隙で、放電現象が発生し、その放電によりトナー像が乱されてしまったことによると考えられる。
【0021】
又、感光体ベルト3に、8KV以上の電圧を印加した場合、電気的なメモリーを発生する、つまり高電界の印加によって感光体ベルトに欠陥が生じることが問題となる。一般に用いられる感光体には、帯電限界値があり、通常この限界値は、7〜8KVである。これ以上の電圧を印加すると、感光層が電気的に破壊され、破壊された部分は普通電気的に導通状態となり、画像上には、白ポチ、あるいは黒ポチ等の斑点不良となって現れ、適正な画像形成をすることができなくなってしまう。
【0022】
これらの状況を解り易く整理し、図8に示した。ここから解釈できるように、転写電流が45μAより小さいと転写不良が生じ、それ以上だと感光体の感光層が破壊される。更には、55μAより大きいと画像上に上記斑点状の白抜けが現れる。つまり、転写性を適正に維持し、且つ感光体ベルト3へ悪影響を与えないような条件設定は不可能である。
【0023】
又、付け加えると、転写に必要な電圧の大きさは、記録材搬送手段である転写前搬送ベルト及び転写後搬送ベルトの搬送スピード、即ち感光体ベルトの回動速度に依存し、高速の場合にはより大きな電界が必要とされる。検証の結果、感光体の電気破壊につながる問題は、特に400mm/secでとくに顕著であることがわかった。そして、このような多重現像により感光体ベルト表面に、2.0mg/cm以上の密度のトナー像を担持するものは、転写するのに高電流の電界が必要であるため、該問題が特に顕著であることがわかった。
【0024】
こうした現象が発生してしまうことの理由は、第一に4色のトナー像を多重現像した複合現像剤像(トナー像)を構成する多量のトナーを一度に転写紙上に転写するということ、第二に、その際に転写高圧を印加する対象物が、中間転写体等の誘電体ではなく、作像に直接関与する感光体であり、高圧の印加に弱いことがあげられる。
【0025】
従って、本発明の目的は、多重現像により感光体等である像担持体上に形成された現像剤像を、転写紙を通し直接転写する、いわゆる多重現像一括転写システムの転写装置において、転写バイアス印加時の転写電流が少ないことによって生じる転写不良、及び、転写電流が多量であることによって生じる像担持体の破損と画像上の斑点不良や白抜け等の画像不良を回避した転写手段及びそれを備えた画像形成装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る転写手段及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、順次複数の現像器を用いて潜像が多重現像されることにより現像剤像が形成された像担持体から、前記現像剤像を、電界を形成することによって一括して記録材に静電転写する転写手段において、
前記像担持体と前記記録材とが当接又は近接する像転写領域内にて、前記電界のピークを複数箇所形成する電界付与手段を有することを特徴とする転写手段を提供する。
【0027】
第2の本発明は、表面に潜像が形成される像担持体と、該像担持体上の潜像を順次多重現像し、現像剤像を形成する複数の現像器と、該現像剤像を記録材に一括して転写する第1の本発明の転写手段と、を有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る転写装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0029】
実施例1
本発明は、図4に示すような全体構成の画像形成装置において実現され、その感光体ベルト3において、複数(本例では各色の4つ)の現像器2m、2c、2y、2kによって多重現像されて、複数色の現像剤像が重ねられた状態に形成された現像剤像(トナー像)の、記録材である転写紙への転写以外の画像形成動作については、従来例に説明したものと同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0030】
図1は、実施例1による転写手段9及びその周囲の断面を示した模式図である。本発明においては、このように、転写手段として、像担持体である感光体と記録材である転写紙とが物理的に当接又は近接する像転写領域内にて、電界ピークを複数箇所形成する電界付与手段を有すことを特徴とする。本実施例では、電界付与手段として、2つの転写帯電器91、92と、それぞれに接続された転写バイアス印加手段である電源94、95と、を有す。この転写手段9の動作について詳しく説明する。
【0031】
像担持体であるベルト状の感光体(感光体ベルト)3上には、既に従来例に示した作像方法に従い、図4に示す4台の現像器2m、2c、2y、2kに収容された4色の現像剤が多重現像されて、トナー像が形成されている。感光体ベルト3は、支持ローラ8を含め、複数の支持ローラ8により、回動軌道を固定されている。図面上で、感光体ベルト3は、左より右に一定速度で移動する。
【0032】
一方で、転写紙は、記録材搬送手段である転写前搬送ベルト72により、給紙部71より、感光体ベルト3からトナー像が転写される領域である像転写領域(転写ニップ)Tnへと運ばれる。転写紙は、転写前搬送ベルト72より離れるとすぐに、タイミングローラ75に迎合する。タイミングローラ75は、適正なタイミングで、転写紙を転写ニップTnへと正確に送り込む働きがあり、図示されない駆動装置により、所定のタイミングになると、駆動が伝達され、転写ニップTnへと転写紙を送り込む。こうして正確にタイミングを調整された転写紙上には、正しい位置にトナー像が形成されることとなる。
【0033】
図面上において、物理的に転写紙と感光体ベルト3とが当接又は近接する領域Tnの区間は像転写領域(転写ニップ)と呼ばれる。
【0034】
本実施例では、転写ニップTnにおいて、トナー像を転写紙に転写するために、第1転写帯電器91と第2転写帯電器92との2個の転写帯電器が設けられている。そして、本実施例では、第1及び第2転写帯電器91、92としてコロナ帯電器を用いているがこれに限定されるものではない。
【0035】
タイミングローラ75より送り出された転写紙は、感光体ベルト3と転写入り口ローラ76との間に搬送される。その後、第1転写帯電器91を通過する。
【0036】
第1転写帯電器91には、高圧電源94が接続されており、所定のタイミングで、高圧電源94が動作し、感光体ベルト3上のトナー像を転写紙の方へと、静電気的にひきつける。
【0037】
その後第2転写帯電器92を通過するが、第2転写帯電器92にも同様の高圧電源95が接続されているが、やはり所定のタイミングで動作し、第1、第2合わせて感光体ベルト3上の90%以上のトナーの転写を、後述する詳細な条件にて適正に行う。
【0038】
第2転写帯電器92を通過した後、トナー像を静電気的にひきつけた転写紙は、分離部へと移動する。通常、支持ローラ8により形成される曲率により、感光体ベルト3から自然に剥離するが、条件によっては図に示した分離帯電器93を用いる必要がある。分離帯電器93は、交流電源96により極弱い交流電流を発生し、転写紙と感光体ベルト3と転写紙との吸着力を低減せしめ、転写紙の感光体ベルト3からの剥離を補助する。そして、分離帯電器93も本実施例ではコロナ帯電器を用いている。
【0039】
そして、本実施例においては、次の条件で転写動作が行われる。
搬送スピード; 450mm/ 秒
最大トナー量 ; 2.5mg/平方センチメートル
転写紙 ; 80g/普通紙
第1転写帯電器 ; +400μA(+5KV)定電流制御
第2転写帯電器 ; +300μA(+6.5KV)定電流制御
分離帯電器 ; AC 8KV(ピークからピークまで)
【0040】
本実施例に示した、条件を決定した根拠、及び考察結果を示す検証を次に説明する。
【0041】
図3(a)、(b)には、それぞれ第1転写帯電器91、第2転写帯電器92における、転写バイアスの出力総電流、印加電圧、及びそのときのトナー像の転写効率を表すグラフが示される。
【0042】
図3(a)における第1帯電器91の転写効率とは、第1転写帯電器91を通過した後の、転写紙上に転写されたトナーの量を測定し、転写効率を求めたものである。
【0043】
ここでは、設計上のおおよその目標であるが、第1転写後の転写効率を、約50%程度に設定することとする。又、高圧電源94は、一定電流値を制御する、定電流の高圧電源であり、図3(a)に示すように、設定電流値を+400μAとした時、電圧は、約5KVとなる。
【0044】
こうした転写効率を得る為の最適転写電流値、または電圧値は、画像形成装置の特性により異なる。
【0045】
一方、電子写真方式においては、転写ムラ等の画像欠陥をほとんど見えない状態にするためには、一般に90%以上の転写効率が必要である。
【0046】
しかし、図3(a)に示すように、高圧電源94に接続された第1帯電器のみで90%の転写効率にするためには、8KVの電圧を有する転写バイアスを印加する必要が生じる。
【0047】
そこで、本発明では、転写帯電器を複数にし、転写ニップにおいて2回転写バイアスが印加されるように、即ち2回電界ピークが存在するように構成する。
【0048】
即ち、第1転写後に、第1転写帯電器91の設定を上記決定した数値に固定し、第2転写帯電器92の出力設定を行う。
【0049】
図3(b)に、第2転写帯電器における転写効率、転写バイアスの電圧値及び電流値の相関を示す。ここでの転写効率とは、第2転写帯電器92を通過した後の、転写紙上に転写されたトナーの総量より計算された効率である。
【0050】
第2転写帯電器92は転写紙搬送方向で第1帯電器91より下流に備えられ、第2転写帯電器92を転写紙が通過する時は、前述のとおり第1転写帯電器91により、約50%のトナーが転写されているわけであるから、このグラフの転写効率値より、50を引いたものが、実際に第2転写帯電器92により転写されたトナーということになる。
【0051】
従って、後50%のトナーが転写されれば約100%の転写が完了するので、第2転写帯電器92においては、図3(b)のグラフにて示されるような転写効率をなすような転写バイアスの設定にすればよい。図3(b)より、その時の設定電流値は、+300μA,そのときの電圧値は約6.5KVである。
【0052】
以上のことから、第1転写帯電器に5.5KVの電圧値を有する転写バイアスを印加した後に、第2転写帯電器92には、6.5KVの電圧値の転写バイアスを高圧電源95より印加すれば、90%以上の、約100%の転写動作が完了する。
【0053】
ここで、この画像形成装置においても、感光体ベルト3には、帯電限界値があり、通常この限界値は,7〜8KVである。これ以上の電圧を印加すると、電気的なメモリーが生じ、感光層が電気的に破壊され、破壊された部分は普通電気的に導通状態となり、画像上には、白ポチ、あるいは黒ポチ等の斑点不良となって現れ、適正な画像形成をすることができなくなってしまう。又、転写バイアスの電流値が大きいと、転写紙と感光ベルトとの間の放電現象により白抜け等の画像不良が発生しやすい。特に、多重現像によって、感光体ベルト3表面に、2.0mg/cm以上の密度のトナー像を担持し、記録材搬送手段である転写前搬送ベルト72が、転写ニップTnを通過する際に、400mm/s以上の速度で転写紙を搬送するような構成では特に、問題が顕著に現れる。
【0054】
しかし、本実施例のように、2つの転写部材を使用し、転写ニップにて複数の少なくとも2つの電界ピークを形成させる電界付与手段を有す、即ち、2カ所に転写バイアスを印加することによって、各転写部材においては、それほど高い電圧のバイアスを印加しなくても、十分な転写率に達することができ、転写不良を原因とする画像不良を回避することができた。しかも、本実施例では、転写バイアスが、5KV、6.5KVであり、一般帯電限界値である7〜8Vに達しない。
【0055】
従って、転写バイアスとして感光体の限界値より高い電圧を印加しなくてもよいので、感光体が破損されて、斑点不良等が発生することもない。又、電流値も低く抑えられるので、転写紙と感光ベルトとの間の放電現象による白抜け等の画像不良も回避できる。そして、合計して90%以上の転写効率が上げられるので、転写不良による転写ムラ等の画像不良も防止できる。
【0056】
以上に説明したように、転写ニップ内に、少なくとも2つの電界ピークを形成する電界付与手段を有すことによって、感光体を破損することなく十分な転写率を上げることのできる転写手段が実現できた。
【0057】
尚、転写ニップにおける転写バイアス印加位置は2箇所以上設けてもよく、多ければ更に転写バイアスの電圧値を低くすることができる。
【0058】
又、画像形成装置の構成も図4に示したものに限定されるものではない。
【0059】
実施例2
次に本発明による、他の実施例を説明する。図2は、実施例2における転写手段の断面を示す模式図である。
【0060】
実施例1と重複する部分については、説明を割愛するが、第2転写帯電器として、導電性の転写ローラ97を用い、支持ローラ8と対向する位置に配設し、転写バイアス印加手段としてHV3であるDC電源装置98が接続されている。尚、転写ローラ97は、従来例の転写ローラ5’と同様に、回転軸と導電ゴム層とで構成される。
【0061】
本実施例は、原理的には実施例1を踏襲するが、接触型のローラ状の転写帯電器(転写ローラ)97を使い、転写紙に機械的な圧力を加えることにより、更に安定した転写手段を構成することとなる。
【0062】
本実施例での設定条件は以下である。
搬送スピード; 450mm/秒
最大トナー量 ; 2.5mg/平方センチメートル
転写紙 ; 80g/普通紙
第1転写帯電器 ; +400μA(+5KV)定電流制御
第2転写帯電器 ; +30μA(+6.5KV)定電流制御
【0063】
尚、ここでは、転写ニップにて使用される転写帯電器に、コロナ帯電器と転写ローラとを用いたが、使用される複数の転写帯電器全てを転写ローラにしてもよい。又、転写帯電器の構成は、これらに限定されなくてもよく、ブレード状の転写帯電器等も適用することができる。
【0064】
実施例3
実施例1、2において、転写手段を構成する転写帯電器はすべて、転写バイアス印加手段として、一定電流値を制御する定電流の高圧電源に接続されることと記載した。
【0065】
これは、感光体ベルト3上のトナー像を転写する転写効率が、転写電流値によって決定されるためであるが、一方で、本発明の目的である感光体ベルト3に、電気的破壊を発生させないように制御するために、特に第2転写帯電器92又は97に一定電圧を制御する、定電圧電源を採用すると効果的である。
【0066】
たとえば、万が一、転写紙に何がしかの問題があった場合、転写帯電器に加わるインピーダンスが大きく変動する。定電流制御であると、目標電流値を流すために電圧は高圧電源の限界値まで上昇する可能性があり、事故等の発生の場合、感光体ベルトを破壊する可能性もある。
【0067】
こうした不測の状況を考え、第1転写帯電器91よりも電圧が上昇する傾向にある第2転写帯電器92又は97を、定電圧制御に設計することにより、安全且つ安定した転写装置を提供することが可能となる。
【0068】
各実施例の説明では、像担持体として、感光体ベルトを用いたが、感光体ベルトの代わりに、感光体ドラムを用いても、何ら本発明の主旨を損なうものではない。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、順次複数の現像器を用いて潜像が多重現像されることにより現像剤像が形成された像担持体から、現像剤像を、転写バイアスを印加することによって一括して記録材に転写する転写手段において、像転写領域内にて、転写バイアスの電界ピークを複数箇所に形成する電界付与手段を有す転写手段及びそれを備えた画像形成装置であるので、感光体ベルト等の像担持体上に順次形成されたカラー画像を、一括して静電気的に転写紙に転写する転写装置において、良好な転写効率を維持して転写不良を回避し、且つ、感光体ベルトを電気的に破壊したり、斑点不良や白抜け等の画像不良が発生する心配のない安定した転写動作をなすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転写手段の一例及びその周囲を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る転写手段の他の例及びその周囲を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る像転写領域における転写バイアスと転写効率との相関を示すグラフである。
【図4】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図5】帯電露光ユニットの一例を示す概略構成図である。
【図6】従来の転写帯電器の一例を示す断面図である。
【図7】従来の転写手段における転写バイアスと転写効率との相関を示すグラフである。
【図8】従来の転写手段における転写動作の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
3          感光体ベルト(像担持体)
5、9        転写手段
72、75      転写前搬送ベルト(記録材搬送手段)
91、92      第1、第2帯電器(転写帯電器)
93         分離帯電器
94、95、98   高圧電源(転写バイアス印加手段)
97         転写ローラ(転写帯電器)

Claims (7)

  1. 順次複数の現像器を用いて潜像が多重現像されることにより現像剤像が形成された像担持体から、前記現像剤像を、電界を形成することによって一括して記録材に静電転写する転写手段において、
    前記像担持体と前記記録材とが当接又は近接する像転写領域内にて、前記電界のピークを複数箇所形成する電界付与手段を有することを特徴とする転写手段。
  2. 前記電界付与手段は、前記像転写領域に近接又は対向する複数の転写帯電器と、該転写帯電器に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、を有することを特徴とする請求項1の転写手段。
  3. 前記複数の転写帯電器のうち少なくともひとつは、ローラ状であることを特徴とする請求項2の転写手段。
  4. 前記複数の転写帯電器のうち少なくともひとつは、コロナ帯電器であることを特徴とする請求項2の転写手段。
  5. 前記複数の転写帯電器のうち、前記像担持体移動方向下流側に位置する転写帯電器には、前記転写バイアス印加手段として、一定電圧を制御可能な定電圧電源が接続されていることを特徴とする請求項2、3又は4の転写手段。
  6. 表面に潜像が形成される像担持体と、該像担持体上の潜像を順次多重現像し、現像剤像を形成する複数の現像器と、該現像剤像を記録材に一括して転写する請求項1〜5のいずれかの項に記載の転写手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 更に、前記記録材を、前記像担持体からの前記現像剤像の像転写領域に搬送する記録材搬送手段を有し、該記録材搬送手段は、前記像転写領域を通過する際に、400mm/s以上の速度で前記記録材を搬送し、且つ、前記像担持体は、表面に、2.0mg/cm以上の密度の前記現像剤像を担持することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
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