JP2004085814A - コロナ放電装置 - Google Patents

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曽我 達也
Kenichi Mishina
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Abstract

【課題】放電ワイヤーの長手方向に沿って接触移動させてそのワイヤーを清掃する清掃部材を備えたコロナ放電装置として、かかる清掃部材を頻繁に接触移動させることなく放電ワイヤーの全域を良好に清掃することができる放電装置を提供する。
【解決手段】上記清掃部材3として、例えば、放電ワイヤー2を挟んで対向するワイヤー近傍部分の放電ワイヤー2の周面との対峙位置が互いに異なるように設定された2以上の清掃部材30、31を組み合わせたものを使用する。これにより、その対峙位置に対応する放電ワイヤーの部位に清掃部材によって付着物が除去されずに残存してしまうことが少なくなる。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等を利用したプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に使用されるコロナ放電装置に係り、特に、コロナ放電を発生させる放電ワイヤーを挟んだ状態で接触移動させてそのワイヤーに付着する付着物を除去する清掃部材が装備されたコロナ放電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コロナ放電装置は、例えば、プリンタ等の画像形成装置における感光体を一様に帯電させるための帯電装置や、感光体等に形成されるトナー像を記録用紙等に静電的に転写させるための転写装置や、感光体等に静電的に接触する記録用紙等を容易に剥離させるための剥離装置などとして使用されている。
【0003】
そして、このようなコロナ放電装置は、一般にシールドケース内に金属等の細長い放電ワイヤーを張架した状態で取り付けた基本的な構造からなり、その放電ワイヤーに所定の電圧を印加することによりコロナ放電を発生させて感光体の帯電等を行うものである。このため、放電ワイヤーに微小な異物が静電的に付着するようになり、その付着物の存在によって放電性能が経時的に劣化する等の性質を有している。
【0004】
そこで、かかる放電装置に、放電ワイヤーを挟んだ状態でそのワイヤーの長手方向に沿って接触移動して清掃するフェルト材、研磨材等からなる清掃部材を装備させ、その清掃部材の接触移動により放電ワイヤーの付着物を除去するようにしている。具体的には、図18aに例示するように2つの清掃部材200a,200bで放電ワイヤー100を挟んだ状態で使用する清掃部材200を矢印方向に片道または往復移動させる方式のものや(特開平9−138548号公報、特開平2−118586号公報など)、図18bに例示するように貫通孔210に放電ワイヤー100を通した状態で使用する清掃部材200を移動させる方式のものなどが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の清掃部材を備えたコロナ放電装置にあっては以下のような課題がある。
【0006】
放電ワイヤーを挟むタイプの清掃部材を使用する場合(図18a)には、図19aに示すように放電ワイヤー100を挟んで対向するワイヤー近傍部分200cが対向して通過するワイヤー部分に付着物300aが除去されず局所的に残ってしまい、かかる付着物300aの存在が原因で異常放電が発生し、ひいては異常放電に起因した画質不良を誘発することがある。このような問題は、放電ワイヤーを貫通孔に通すタイプの清掃部材を使用する場合(図18b)においても、図19bに示すように貫通孔210と放電ワイヤー100との間で発生する非接触部が通過するワイヤー部分に付着物300bが除去されず局所的に残ってしまうため、同様に発生する。
【0007】
ちなみに、上述したような放電ワイヤーの一部に残った付着物を取り除くため、その清掃部材を何回も往復移動させて清掃作業を複数回繰り返すことが可能である。しかし、かかる対応では、清掃部材の接触移動回数の増加により放電ワイヤーにかかる負荷が増加してその寿命が著しく低下してしまい、最悪の場合にはワイヤーが破断することもある。また、この対応によっても上記放電ワイヤーの一部における付着物を除去できない場合には、放電装置を分解して放電ワイヤーを単品として取り外した後、そのワイヤーをウエス等の清掃用具により手作業で清掃しなければならない。この場合にはその清掃作業中にワイヤーがより破断しやすいという傾向がある。
【0008】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、放電ワイヤーの長手方向に沿って接触移動させてそのワイヤーを清掃する清掃部材を備えたコロナ放電装置として、かかる清掃部材を頻繁に接触移動させることなく放電ワイヤーの全域を良好に清掃することができる放電装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明(第1発明)は、コロナ放電を発生させる放電ワイヤーを挟んだ状態でそのワイヤーの長手方向に沿って接触移動して清掃する清掃部材を備えたコロナ放電装置を前提としたものであって、前記清掃部材が、前記放電ワイヤーを挟んで対向するワイヤー近傍部分の当該放電ワイヤーの周面との対峙位置が互いに異なるように設定された2以上の清掃部材を組み合わせたものであることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明(第2発明)は、前記第1発明で前提としたコロナ放電装置において、前記清掃部材が、前記放電ワイヤーを挟んで対向するワイヤー近傍部分の当該放電ワイヤーの周面との対峙位置を所定の時期に変更するようにそのワイヤーを中心にして回動可能に支持されていることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明(第3発明)は、前記第1発明で前提としたコロナ放電装置において、前記放電ワイヤーが、そのワイヤーの周面の前記清掃部材における当該放電ワイヤーを挟んで対向するワイヤー近傍部分との対峙位置を所定の時期に変更するように回動可能に支持されていることを特徴とするものである。
【0012】
ここで、上記いずれの発明のコロナ放電装置も、通常はその放電ワイヤーが、少なくともコロナ放電等による帯電処理、帯電調整処理等を施す対象物が位置する側の1面が開口した箱型構造のシールド用ケースの内部に張架された状態で取り付けられ、その放電ワイヤーが電源と接続されている。また、コロナ放電装置は、その放電ワイヤーと清掃部材の以外にも、放電装置として必要な他の構成要素を装備してよいことは言うまでもない。
【0013】
このようなコロナ放電装置は、既述したように電子写真方式等を利用した画像形成装置における帯電装置、転写装置、剥離装置等として使用することができるが、勿論それ以外の用途に使用することも構わない。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るコロナ放電装置を示す概要図である。
【0015】
このコロナ放電装置1Aは、画像形成装置における感光ドラム等の被帯電物の表面を所定の表面電位に帯電させるための帯電装置として使用するものであり、概略、感光ドラム等の被帯電物と対向する例えば下方面が開口した長方体状のケース10の内部に放電ワイヤー2を張架してなるとともに、その放電ワイヤー2(の有効領域)に付着する付着物を除去するための接触移動型の清掃部材3を装備してなるものである。
【0016】
放電ワイヤー2は、断面が円状の形状からなる線材であり、この例では断面外径が30〜60μmφ程度の太さからなるタングステンワイヤーを使用している。放電ワイヤー2としては、この他にも、例えばタングステンワイヤーにメッキ、樹脂コート等の表面処理を施した線材を使用することも可能である。
【0017】
清掃部材3は、第1清掃部材30および第2清掃部材31という2つの清掃部材にて構成されている。この2つの清掃部材30、31はいずれも、2つの清掃ブロック体32,33を放電ワイヤー2を挟んだ状態でそれぞれ接合一体化してなるものである。清掃ブロック体32,33は、布、フェルト、発泡体(発泡ポリウレタン等)、非発泡プラスチック、人工皮革等やこれらを適宜組み合わせた材料にて構成されたものであって図示しない保持部材によって保持されている。放電ワイヤー2を挟んで対向する清掃ブロック体32,33どうしは、その接合面部(合わせ目)のワイヤーを清掃する範囲は少なくとも接着していない。その清掃する範囲以外の接合部については接着している。
【0018】
また、第1清掃部材30と第2清掃部材31は、放電ワイヤー2を挟んで対向するワイヤー近傍部分32c,32d,33c,33dの放電ワイヤー2の周面との対峙位置Pが互いに異なるように設定されている。この例では、図2および図3に示すように、第1清掃部材30におけるワイヤー近傍部32cの対峙位置(第1対峙位置)E1を基準にした場合、第2清掃部材31のワイヤー近傍部32cの対峙位置E2を第1対峙位置E1に対して90°程度だけずらした位置関係となるように設定している。換言すれば、第1清掃部材30の合わせ目の面が水平状態になっているのに対し、第2清掃部材31の合わせ目の面が90°程度ずれた垂直状態にある。この各清掃部材どうしの対峙位置のずらす角度θは0°<θ<180°の範囲、好ましくは45°≦θ≦135°の範囲、より好ましくは75°≦θ≦105°の範囲内で適宜設定される。
【0019】
清掃部材3は、図4に示すように、駆動モータの動力を利用して自動的に移動する機構になっている。図中の符号40は駆動モータ、41はケース10の上方面側に放電ワイヤー2の長手方向にそって平行状態で設置され、駆動モータ40の回転がギヤ等を介して伝達されて回転するとともに清掃部材3を移動可能に支持する回転支持軸、42は回転支持軸41を回転自在に支持する軸受け、45は第1清掃部材30と第2清掃部材31とを連結した状態で保持する連結保持部材、46は回転支持軸41が螺合して貫通する螺子孔が形成された連結保持部材45の取り付け部、12はケース10の上方面に放電ワイヤー2の長手方向にそって平行に開口形成された連結支持部材45の移動案内用のガイド孔である。
【0020】
この移動機構によれば、駆動モータ40を所定の方向に回転駆動させると、その回転方向に応じて回転支持軸41もギヤ等を介して所定の方向に回転し、これにより連結保持部材42がケース10の長手方向の一端部側から他端部側に又はその他端部側から一端部側にむけてガイド孔12にそって往復移動し、もって清掃部材3を放電ワイヤー2の長手方向にそって往復移動させる仕組みになっている。この移動機構の動作時期すなわち清掃部材3による清掃時期は、コロナ放電装置などの起動時や、画像形成枚数または画像密度出力が所定値に達した時点(例えば10,000枚ごと)や、操作パネル等に設けた清掃実行用の指示スイッチ等の押下による任意の時や、これら各時期を適宜組み合わせた時期などに設定される。また、この動作時期が到来したときの往復移動は、1回、又は画質と放電ワイヤーの寿命との関係から判断される最適な回数に設定されている。
【0021】
そして、このような清掃部材3を備えたコロナ放電装置1Aは、その使用に際しては、放電ワイヤー2に電源装置から所定の電圧が印加される。これにより、放電ワイヤー2と感光ドラム等の被帯電物5との間でコロナ放電が発生し、もって被帯電体5の表面を所定の表面電位に帯電させることができる。
【0022】
また、予め設定された清掃部材3による清掃時期が到来すると、自動の移動機構が稼動することにより、清掃部材3である第1清掃部材30および第2清掃部材31が放電ワイヤー2の長手方向に沿って一度矢印方向Jに往動するとともに矢印方向Kに復動する。この清掃部材3の1回の往復移動により放電ワイヤー2に付着する付着物がふき取られるようにして除去される。
【0023】
往動時には、第1清掃部材30と第2清掃部材31がこの順で放電ワイヤー2を同時に接触移動することになる。この際、図5に示すように、第1清掃部材30が接触移動したときに、その清掃ブロック体32どうしの合わせ目のうちワイヤー近傍部32c,32dと対峙する放電ワイヤー2の部位に付着物6aが除去されることなく残ったとしても、その後に第1清掃部材30とはワイヤー近傍部の位置が異なるように設置された第2清掃部材31が接触移動することにより、その残った付着物6aが第2清掃部材31の清掃ブロック体33(ワイヤー近傍部33c,33d以外の部位)によって取り除かれる。
【0024】
一方、復動時には、第2清掃部材31と第1清掃部材30がこの順で放電ワイヤー2を同時に接触移動することになる。この際、仮に第2清掃部材31が接触移動したときに、その清掃ブロック体33どうしの合わせ目のうちワイヤー近傍部33c,33dと対峙する放電ワイヤー2の部位に付着物6bが除去されることなく残っていたとしても、その後に通過する第1清掃部材30により、その残った付着物6bが第1清掃部材30の清掃ブロック体32(ワイヤー近傍部32c,32d以外の部位)によって取り除かれる。
【0025】
したがって、このコロナ放電装置1Aによれば、2つの清掃部材30、31からなる清掃部材3が1回だけ往復移動することにより、放電ワイヤー2はその周面に付着物が殆どない良好な状態に清掃される。
【0026】
この結果、本コロナ放電装置1Aを使用した場合には、放電ワイヤー2に清掃部材3により除去できない付着物が残存することが殆どないため、かかる残存付着物の存在に起因した異常放電が発生するおそれがなくなって良好な帯電を行うことができ、ひいては良好な画質を得ることが可能となる。また、清掃部材3の1回の往復移動にて付着物の除去ができない理由で清掃部材3を何度も往復移動させる必要がなくなり、必要以上の清掃部材の移動に伴う放電ワイヤー2の短命化を回避することができる。さらに、残存する付着物を清掃除去するためにコロナ放電装置を分解する必要もなくなり、かかる分解のための手作業が発生することもなく、しかもかかる分解後の放電ワイヤーを清掃する際に発生し得るワイヤー破断を回避することも可能となる。
【0027】
なお、この実施の形態1では、第1清掃部材30および第2清掃部材31の双方とも、2つの清掃ブロック体32、33を互いに接合一体化させた状態にしたものであるため、そのワイヤー近傍部32c,32d,33c,33dについては、図6aに例示するように僅かに離間した微小空間S1、S2が発生する形態となりやすい。一方、第1清掃部材30および第2清掃部材31は、図6bに例示するようにその2つの清掃ブロック体32、33を互いに所定の間隙mだけ形成するように対向配置させた構成としてもよい。この場合には、そのワイヤー近傍部32c,32d,33c,33dについては、図6bに示すように少なくとも所定の間隙m以上の微小空間S3,S4が存在した形態となる。
【0028】
また、第1清掃部材30および第2清掃部材31については、放電ワイヤー2の長手方向にそって少し離間させた状態で配置した構成例を示したが、そのワイヤー2の長手方向にそって互いに接触しあった状態で配置した構成としても構わない。
【0029】
さらに、清掃部材3は、図7に例示するように手動により移動させる構成にしてもよい。図中の符号47は手動把持バー、48は手動把持バー47の支持具である。他の符号は図4中で使用したものと同様のものを示す。この手動の移動機構では、手動把持バー47の一端部(把持部)を手で握って矢印J,K方向に往復移動させることにより、連結保持部材42がケース10の長手方向の一端部側から他端部側に又はその他端部側から一端部側にむけてガイド孔12にそって往復移動し、もって清掃部材3を放電ワイヤー2の長手方向にそって往復移動させることができる。
【0030】
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2に係るコロナ放電装置を示す概要図である。
【0031】
このコロナ放電装置1Bは、清掃部材3として1つのものを使用し、その清掃部材3が放電ワイヤー2を中心にして回動可能に支持している以外は実施の形態1に係る放電装置1Aと同じ構成からなるものである。清掃部材3としては、実施の形態1における第1清掃部材30(2つの清掃ブロック体32を放電ワイヤー2を挟んで接合一体化されたもの)を使用している。
【0032】
この放電装置1Bにおいては、清掃部材3をケース10の少なくとも1端部にまで移動させた時点で、清掃部材3を回転させることにより、放電ワイヤー2を挟んで対向するワイヤー近傍部分32c,32dのワイヤー周面との対峙位置(初期の対峙位置E3)を変更できるようになっている。この例では、図9および図10に示すように、往動時の清掃部材3におけるワイヤー近傍部32cの対峙位置(初期対峙位置)E3を基準にした場合、復動時における清掃部材3のワイヤー近傍部32cの対峙位置E4を初期対峙位置E3に対して90°程度だけずらした位置関係となるように清掃部材3を回転させるように設定している。換言すれば、往動時には清掃部材3の合わせ目の面が水平状態になっているのに対し、復動時には清掃部材3の合わせ目の面が90°程度ずれた垂直状態にある。この清掃部材3の対峙位置Eのずらす角度θは0°<θ<180°の範囲、好ましくは45°≦θ≦135°の範囲、より好ましくは75°≦θ≦105°の範囲内で適宜設定される。なお、必要に応じて、往復移動の途中において清掃部材3を回転させるように構成してもよい。
【0033】
図11は、清掃部材3の自動の移動機構および回転機構を概念的に示す断面説明図である。移動機構については、連結支持部材41に代えて支持部材43を使用した以外は実施の形態1の場合(図4参照)と基本的に同じである。また、回転機構については、支持部材43の一端部と清掃部材3との間を回転可能に支持する回転支持体44にて連結している。この回転支持体44は、支持部材44側に配置されたモータ、ソレノイド等の回転動力又は直線動力により所定の方向に回転させられ、これにより清掃部材3を放電ワイヤー2の回りに回転させる仕組みになっている。この清掃部材3の回転機構については、これ以外の構成であってもよく、例えば連結部材(カップリング)の噛み合い角度をずらす仕組みなどであっても構わない。この回転機構は、自動で回転動作を実行するように構成されているが、手動で回転動作を行うように構成してもよい。
【0034】
そして、このような清掃部材3を備えたコロナ放電装置1Bによれば、予め設定された清掃部材3による清掃時期が到来すると、実施の形態1の場合と同様に自動の移動機構が稼動することにより、清掃部材3(30)が放電ワイヤー2の長手方向に沿って一度矢印方向Jに往動するとともに矢印方向Kに復動する。この清掃部材3の1回の往復移動により放電ワイヤー2に付着する付着物がふき取られるようにして除去される。
【0035】
その往動時には、清掃部材3が、その合わせ目の面を水平にした状態で放電ワイヤー2を接触移動することになる(図5、図9a)。その往動移動により清掃部材3がケース10の他端部に到達すると、自動の回転機構が稼動することにより、清掃部材3がワイヤー2の回りを図10a中の点線矢印で示すように90°だけ回転させられる(図8b)。そして、復動時には、その回転して合わせ目の面を垂直にした状態で放電ワイヤー2を接触移動することになる(図5、図10a)。その復動移動により清掃部材3がケース10の一端部に到達すると、自動の回転機構が稼動することにより、清掃部材3がワイヤー2の回りを90°だけ回転させられて往動時の状態に戻る(図8a)。
【0036】
したがって、このコロナ放電装置1Bによっても、1つの清掃部材3が1回だけ往復移動することにより、放電ワイヤー2はその周面に付着物が殆どない良好な状態に清掃される。
【0037】
[実施の形態3]
図12は、本発明の実施の形態3に係るコロナ放電装置を示す概要図である。
【0038】
このコロナ放電装置1Cは、1つの清掃部材3(30)を使用してその清掃部材3の取り付け姿勢を一定に保持するように支持する一方で、放電ワイヤー2を回動可能に支持している以外は実施の形態2に係る放電装置1Bと同じ構成からなるものである。清掃部材3としては、実施の形態1における第1清掃部材30(2つの清掃ブロック体32を放電ワイヤー2を挟んで接合一体化されたもの)を使用している。
【0039】
この放電装置1Cにおいては、清掃部材3をケース10の少なくとも1端部にまで移動させた時点で、放電ワイヤー2を回転させることにより、そのワイヤー2を挟んで対向するワイヤー近傍部分32c,32dのワイヤー周面との対峙位置(初期の対峙位置E5)を変更できるようになっている。この例では、図13および図14に示すように、往動時の清掃部材3におけるワイヤー近傍部32cの対峙位置(初期対峙位置)E5を基準にした場合、復動時における清掃部材3のワイヤー近傍部32cの対峙位置E6を初期対峙位置E5に対して90°程度だけずらした位置関係となるように放電ワイヤー2を回転させるように設定している。図中の黒塗り三角記号Pは放電ワイヤー2の基準位置を示す。換言すれば、往動時および復動時とも清掃部材3の合わせ目の面が水平状態になって移動するのに対し、復動時には放電ワイヤー2が往動時に対して90°程度回転してずれた状態におかれる。この放電ワイヤー2のずらすための回転角度θは0°<θ<180°の範囲、好ましくは45°≦θ≦135°の範囲、より好ましくは75°≦θ≦105°の範囲内で適宜設定される。なお、必要に応じて、往復移動の途中において放電ワイヤー2を回転させるように構成してもよい。
【0040】
図15は、清掃部材3の自動の移動機構と放電ワイヤー2の回転機構を概念的に示す断面説明図である。移動機構については、実施の形態2の場合と基本的に同じである。また、放電ワイヤー2の回転機構については、放電ワイヤー2の一端部をケース10の端部に設置される回転保持体49に取り付けるとともに、そのワイヤー他端部をケース10の他端部に回転可能に取り付けている。この回転保持体49は、ケース10側に配置されたモータ、ソレノイド等の回転動力又は直線動力により所定の方向に回転させられる構造物であり、これにより放電ワイヤー2の全体を回転させる仕組みになっている。この回転機構は、自動で回転動作を実行するように構成されているが、手動で回転動作を行うように構成してもよい。
【0041】
このような清掃部材3を備えたコロナ放電装置1Cによれば、予め設定された清掃部材3による清掃時期が到来すると、自動の移動機構が稼動することにより、清掃部材3(30)が放電ワイヤー2の長手方向に沿って一度矢印方向Jに往動するとともに矢印方向Kに復動する。この清掃部材3の1回の往復移動により放電ワイヤー2に付着する付着物がふき取られるようにして除去される。
【0042】
その往動時には、清掃部材3が、その合わせ目の面を水平にした状態で放電ワイヤー2を接触移動することになる(図5、図13)。その往動移動により清掃部材3がケース10の他端部に到達すると、自動の回転機構が稼動することにより、放電ワイヤー2が90°だけ回転させられる(図14)。そして、復動時には、清掃部材3が往動時と同様にその合わせ目の面を水平にした状態で放電ワイヤー2を接触移動することになるが(図5、図13)、詳しくは放電ワイヤー2が回転していることにより、清掃部材3の清掃ブロック体32におけるワイヤー近傍部32c,32dのワイヤー2との対峙位置が変更された状態になっている(図14)。その復動移動により清掃部材3がケース10の一端部に到達すると、自動の回転機構が稼動することにより、放電ワイヤー2が再び90°だけ回転させられて往動時の状態に戻る(図13)。
【0043】
したがって、このコロナ放電装置1Cによっても、1つの清掃部材3が1回だけ往復移動することにより、放電ワイヤー2はその周面に付着物が殆どない良好な状態に清掃される。
【0044】
[他の実施の形態]
実施の形態1〜3では、清掃部材3として2つの清掃ブロック体32(33)を接合一体化した構成のものを使用する場合について例示したが、これ以外の構成のものを使用してもよい。図16及び図17は、その他の構成の一例を示すものである。
【0045】
図16に示す清掃部材3は、1つの清掃ブロック体35を1箇所で折り返して接合させた形態にし、その折り返し部分で放電ワイヤー2を挟んだ状態にして使用するものである。このような清掃部材3の場合には、原則として、清掃ブロック体35のワイヤー近傍部は接合側の1箇所(35c)となる。
【0046】
図17に示す清掃部材3は、4つの清掃ブロック体36A,36A,36C,36Dを放電ワイヤー2の周囲に適宜配分して当接一体化させた状態にして使用するものである。このような清掃部材3の場合には、原則として、清掃ブロック体36のワイヤー近傍部はその各ブロック体どうしが接合する計4箇所(36e)となる。この場合における清掃部材3(又は放電ワイヤー2)の前記した異なる角度θ又は変更する角度θについては0°<θ<90°の範囲となる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコロナ放電装置によれば、放電ワイヤーの長手方向に沿って接触移動させてそのワイヤーを清掃する清掃部材を、頻繁に接触移動させることなく放電ワイヤーに付着する付着物を全域にわたって除去して良好に清掃することができる。
【0048】
これにより、従来技術のような清掃部材の清掃後において放電ワイヤーの一部に残存していた付着物の存在に起因した異常放電が発生することなくなる。また、放電ワイヤーを清掃部材により必要以上に接触移動させて清掃することがないため、そのワイヤーの低寿命化や破断を防止することができる。さらに、放電ワイヤーに局所的に残る付着物の清掃除去のために放電装置を分解してワイヤー単品の清掃作業を行う必要もなくなり、余分や手作業の回避やその清掃作業によるワイヤー破断の発生も回避もできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るコロナ放電装置の要部を示す概略斜視図。
【図2】第1清掃部材を示すものであり、(a)はその使用状態を示す概略説明図、(b)は第1清掃部材のワイヤー近傍部と放電ワイヤー周面との対峙位置を示す説明図。
【図3】第2清掃部材を示すものであり、(a)はその使用状態を示す概略説明図、(b)は第2清掃部材のワイヤー近傍部と放電ワイヤー周面との対峙位置を示す説明図。
【図4】コロナ放電装置における清掃部材の自動型の移動機構を示す一部断面説明図。
【図5】清掃部材の往復移動による放電ワイヤーの清掃状態と各清掃後に放電ワイヤーに局所的に残存する付着物の状態とを示す説明図。
【図6】(a)は接合させた状態で使用する清掃部材におけるワイヤー近傍部の状態を示す拡大説明図、(b)は離間させた状態で使用する清掃部材におけるワイヤー近傍部の状態を示す拡大説明図。
【図7】コロナ放電装置における清掃部材の手動型の移動機構を示す一部断面説明図。
【図8】実施の形態2に係るコロナ放電装置の要部を示すもので、(a)はその往動時直前の状態を示す概略斜視図、(b)はその復動時直前の状態を示す概略説明図。
【図9】図8の放電装置における清掃部材を示すものであり、(a)はその往動時における使用状態を示す概略説明図、(b)はそのワイヤー近傍部と放電ワイヤー周面との対峙位置を示す説明図。
【図10】図8の放電装置における清掃部材を示すものであり、(a)はその復動時における使用状態を示す概略説明図、(b)はそのワイヤー近傍部と放電ワイヤー周面との対峙位置を示す説明図。
【図11】図8の放電装置における清掃部材の自動型の移動機構および回転機構を示す一部断面説明図。
【図12】実施の形態3に係るコロナ放電装置の要部を示す概略説明図。
【図13】図12の放電装置における清掃部材を示すものであり、(a)はその往動時における使用状態を示す概略説明図、(b)はそのワイヤー近傍部と放電ワイヤー周面との対峙位置を示す説明図。
【図14】図12の放電装置における清掃部材を示すものであり、(a)はその復動時における使用状態を示す概略説明図、(b)はそのワイヤー近傍部と放電ワイヤー周面との対峙位置を示す説明図。
【図15】図12の放電装置における清掃部材の自動型の移動機構と放電ワイヤーの自動型の回転機構とを示す一部断面説明図。
【図16】清掃部材の他の構成例1を示すものであり、(a)はその使用前の分解状態を示す概略説明図、(b)はその使用状態を示す説明図。
【図17】清掃部材の他の構成例2を示すものであり、(a)はその使用前の分解状態を示す概略説明図、(b)はその使用状態を示す説明図。
【図18】従来のコロナ放電装置における清掃部材の代表例を示すもので、(a)は挟むタイプの清掃部材の概略斜視図、(b)は貫通孔に通すタイプの清掃部材の概略斜視図。
【図19】図18の各清掃部材による清掃後に放電ワイヤーに局所的に残存する付着物の各状態を示す説明図。
【符号の説明】
1A,1B,1C…コロナ放電装置、2…放電ワイヤー、3…清掃部材、32c,32d,33c,33d,35c,36e…ワイヤー近傍部、E…対峙位置。

Claims (3)

  1. コロナ放電を発生させる放電ワイヤーを挟んだ状態でそのワイヤーの長手方向に沿って接触移動して清掃する清掃部材を備えたコロナ放電装置において、
    前記清掃部材が、前記放電ワイヤーを挟んで対向するワイヤー近傍部分の当該放電ワイヤーの周面との対峙位置が互いに異なるように設定された2以上の清掃部材を組み合わせたものであることを特徴とするコロナ放電装置。
  2. コロナ放電を発生させる放電ワイヤーを挟んだ状態でそのワイヤーの長手方向に沿って接触移動して清掃する清掃部材を備えたコロナ放電装置において、
    前記清掃部材が、前記放電ワイヤーを挟んで対向するワイヤー近傍部分の当該放電ワイヤーの周面との対峙位置を所定の時期に変更するようにそのワイヤーを中心にして回動可能に支持されていることを特徴とするコロナ放電装置。
  3. コロナ放電を発生させる放電ワイヤーを挟んだ状態でそのワイヤーの長手方向に沿って接触移動して清掃する清掃部材を備えたコロナ放電装置において、
    前記放電ワイヤーが、そのワイヤー周面の前記清掃部材における当該放電ワイヤーを挟んで対向するワイヤー近傍部分との対峙位置を所定の時期に変更するように回動可能に支持されていることを特徴とするコロナ放電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012053333A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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