JP2004085387A - 測定装置 - Google Patents

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Masakazu Matsumoto
松本 正和
Kenji Ono
小野 憲次
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

【課題】どのような環境下においても安定したプローブ自動交換が可能である測定装置を提供する。
【解決手段】プローブ保持部材74に対して、ストッカ80に格納されたいずれかのプローブを選択的に取り付けて被測定物を測定する測定装置において、ストッカ80の予め定めた位置を測定する測定手段20と、その位置の初期データを記憶する第1記憶手段111と、ストッカ80が初期データに対応する位置に設置されている際の、プローブの各々の格納位置に対応するプローブ格納位置データを記憶した第2記憶手段112と、初期データと測定手段20により測定された位置データとの差を計算する第1演算手段121と、第1演算手段121により得られた結果に基づいてプローブ格納位置データの補正を行う第2演算手段122とを設けた。
【選択図】      図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、三次元測定装置、輪郭測定装置等のプローブを使用して測定を行う装置において、プローブ自動交換機能を備えた測定装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、プローブを使用して被測定物の形状や寸法の測定を行う装置としてハイトゲージ(一次元測定装置)、三次元測定装置、被測定物表面の粗さ、うねり、微細形状を測定する表面性状測定装置、または小穴測定装置等が知られており、それらの中には、プローブの自動交換機能を備えたものがある。
【0003】
たとえば、特表平11−505622号の「座標位置決定装置用検査システム」が知られている。
この検査システムは、被測定物を載置するベースと、ベースに対してX,Y,Zの3軸方向に相対的に移動可能で、かつ、先端にプローブを交換可能に取り付けたアームと、複数種のプローブを格納したプローブストッカとを備えている。プローブを自動交換する際には、まず、アームがプローブストッカまで移動しプローブの分離を行い、次に、目的のプローブが格納されている位置まで移動し新しいプローブを結合していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この検査システムが、環境温度が大きく変化する場所に設置されている場合には、プローブストッカ構成部材の伸縮、変形等により、プローブストッカに格納されているプローブの位置が、予め自動交換プログラムなどに記憶されている位置からずれてしまうことが考えられる。
【0005】
この位置ずれが小さい場合には問題は生じないが、大きい場合にはプローブの正確な分離、結合ができなくなり、そのため着座異常が発生するので、プローブ交換異常が生じ、自動的なワーク測定ができなくなる不具合があった。
このような場合には、自動交換プログラムなどの再登録、検査システムの再調整などを行わなければならなかったので、工数、時間、金額的にも問題が生じていた。
特に大型測定装置は環境温度の影響を受けやすく、そのずれが大きくなり前述のような不具合が発生しやすかった。
ちなみに、自動交換装置の許容取りつけ誤差は、幅で50μm程度と規定されるのが一般的である。
【0006】
本発明の目的は、どのような環境下においても安定したプローブ自動交換が可能である測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の測定装置は、上記目的を達成するために、被測定物を設置するベースと、複数種のプローブを格納したストッカと、プローブ保持部材と、前記プローブ保持部材と前記ベースおよび前記ストッカとを相対移動させる相対移動機構とを備え、プローブ保持部材に対して、前記ストッカに格納されたいずれかのプローブを選択的に取り付けて被測定物を測定する測定装置において、前記ストッカの予め定めた位置を測定する測定手段と、前記位置の初期データを記憶する第1記憶手段と、前記ストッカが前記初期データに対応する位置に設置されている際の、前記プローブの各々の格納位置に対応する、プローブ格納位置データを記憶した第2記憶手段と、前記初期データと前記測定手段により測定された位置データとの差を計算する第1演算手段と、第1演算手段により得られた結果に基づいて、前記プローブ格納位置データの補正を行う第2演算手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
この発明によれば、測定手段によって測定されたストッカの位置データと、第1記憶手段に記憶されたストッカの初期データとの差を、第1演算手段で計算することにより、ストッカの位置ずれを検出することができる。
ストッカの位置ずれが検出された場合には、第2記憶手段に記憶されたプローブ格納位置データが、第2演算手段によりその位置ずれ量に応じて補正され、その補正された値に基づいてプローブの自動交換が行われる。
また、ストッカの位置ずれが検出されなかった場合には、第2記憶手段に記憶されたプローブの格納位置データに基づいてプローブの自動交換が行われる。
したがって、プローブを自動交換する際に、どのような環境下においても、補正された現状のプローブ格納位置データに基づきプローブ保持部材が移動されるので、プローブ保持部材とプローブとの間で正確な着脱ができ、着座異常も発生しないので、安定したプローブ自動交換を行うことができる。
【0009】
本発明の測定装置では、前記測定手段により測定された位置データ、前記第1演算手段により得られた結果、および、前記第2演算手段により補正されたデータ、のうちの少なくとも1つを記憶する第3記憶手段とをさらに備え、前記測定手段は、定期的に前記位置を測定することが望ましい。
このような構成にすることにより、測定手段が定期的にストッカの位置測定を行うと、測定手段により測定された位置データ、第1演算手段により得られた結果、および、第2演算手段により補正されたデータ、のうちの少なくとも1つが第3記憶手段に記憶されるので、プローブ自動交換直前にストッカ位置を測定する必要がなくなる。
したがって、作業時間を短縮することができ、緊急時の作業にも直ちに対応することができる。
【0010】
本発明の測定装置では、前記測定手段により測定された位置データ、前記第1演算手段により得られた結果、および、前記第2演算手段により補正されたデータ、のうちの少なくとも1つを記憶する第3記憶手段と、環境温度を測定する温度検出手段とをさらに備え、前記測定手段は、前記温度検出手段が予め設定した温度を検出した際に、測定を行うことが望ましい。
このような構成にすることにより、温度検出手段が予め設定した環境温度を検出すると、測定手段は、ストッカの位置を測定し、この測定手段により測定された位置データ、第1演算手段により得られた結果、および、第2演算手段により補正されたデータ、のうちの少なくとも1つが第3記憶手段に記憶されるので、プローブ自動交換直前にストッカ位置を測定する必要がなくなる。
したがって、環境温度が変化しなくても定期的にストッカ位置を測定する場合に比べて、無駄な作業を削減することができ、かつ、常に環境温度に応じたプローブ格納位置データが得られるので、より正確な着脱ができ、着座異常も発生せず、安定したプローブ自動交換を行うことができる。
【0011】
本発明の測定装置では、前記相対移動機構は、前記プローブ保持部材と前記ベースおよび前記ストッカとを三次元方向に相対移動させることが望ましい。
このような構成にすることにより、被測定物の三次元測定が可能となるだけではなく、ストッカの位置ずれ量も三次元的に測定することが可能となる。
したがって、プローブ保持部材とプローブとの着脱の際に、ストッカの位置ずれ量をより正確に把握でき、プローブ格納位置データもより正確に補正できるので、正確な着脱ができ、着座異常も発生せず、より安定したプローブ自動交換を可能とすることができる。
【0012】
本発明の測定装置では、前記ストッカの予め定めた位置には、前記ストッカの基準位置を示す基準部材をさらに備え、前記測定手段は前記基準部材の前記基準位置を測定することが望ましい。
このような構成にすることにより、測定手段が基準部材を測定した結果からストッカの基準位置を正確に求めることができるので、ストッカ全体の位置ずれや変形を確実に算出できる。
これによって環境温度ムラなどによるストッカの位置ずれや変形が生じている場合でもプローブの交換時において、極めて正確にプローブの装着が可能となるので、測定機の誤差要因を削減でき、測定機の性能を十分に発揮させることが可能となる。
【0013】
本発明の測定装置では、前記基準部材は球状面を備えることが望ましい。
このような構成にすることにより、この球状面上を複数箇所測定した結果から、球面中心座標を一義的に算出することができる。
この球面中心座標の測定、算出は、他の形状の基準部材を用いた場合よりもさらに正確に行えるので、ストッカの基準位置をより正確に求めることができる。したがって、ストッカの位置ずれや変形が生じている場合において、プローブの格納位置の補正がさらに正確に行えるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るプローブ自動交換機能を設けた三次元測定装置の全体構成が示されている。
三次元測定装置は、三次元測定機1と制御装置2とから構成されている。
三次元測定機1は、ベース10と、測定手段20と、複数種のプローブを格納したストッカ80とを備えている。
【0015】
ベース10は、被測定物を載置するために精密平坦加工された上面を備える偏平四角柱状である。
説明のために、ベース10の上面で互いに直交する二方向をそれぞれX方向、Y方向とし、ベース10の上面に垂直な方向をZ方向とする。
【0016】
測定手段20は、プローブ30と、このプローブ30をX、Y、Z方向へ移動させる相対移動機構40とから構成されている。
【0017】
相対移動機構40は、Y方向スライド機構50と、X方向スライド機構60と、Z方向スライド機構70とから構成されている。
【0018】
Y方向スライド機構50は、ベース10上でY方向に設けられたYガイドレール51と、このYガイドレール51に沿って移動可能に設けられたYスライダ52Rと、Yスライダ52Rと対になってベース10上をY方向へ移動するYスライダ52Lと、このYスライダ52R,52Lのそれぞれの上に立設された支柱53R,53Lと、この2本の支柱53R,53Lに両端を支持されたガイド部材であるXビーム54と、図示しないY方向駆動手段とから構成されている。
Yガイドレール51とYスライダ52R、ベース10とYスライダ52Lとの間には、図示しないエアベアリングが設けられており、Yガイドレール51とYスライダ52Rの相対移動量が、図示しない変位検出器によって測定される。
【0019】
X方向スライド機構60は、Xビーム54の長手方向に沿って移動可能に設けられた可動部材であるXスライダ61と、図示しないX方向駆動手段とから構成されている。
Xビーム54とXスライダ61との相対移動量が、図示しない変位検出器によって測定される。
【0020】
Z方向スライド機構70は、図2に示すように、Xスライダ61に固定されたZ軸支持部材71と、このZ軸支持部材71に対してZ方向に摺動しながら移動する可動アーム72と、この可動アーム72の下端に、関節式プローブヘッド73を介して取り付けられたプローブ保持部材74と、図示しないZ方向駆動手段とから構成されている。
関節式プローブヘッド73には、XY平面と平行な平面上で直交するように設けられたF、G軸回りに、プローブ保持部材74の回転運動を与える図示しないF、G方向駆動手段が設けられている。
プローブ保持部材74の先端面の中心には、永久磁石741が設けられ、外周近傍には、3つの球体742が等間隔に設けられている。
Z軸支持部材71と可動アーム72との相対移動量が、図示しない変位検出器によって測定される。
【0021】
プローブ30は、図2に示すように、基端面の中心に、プローブ保持部材74の永久磁石741と吸着する永久磁石31と、外周近傍に、プローブ保持部材74の3つの球体742に係合する3つの溝32を有する。
プローブ30の基端近傍の側面には、嵌合溝33が設けられている。なお、図2に示すプローブ30は球状の検知端341を有する1本の細長いスタイラス34を備えた形状である。
【0022】
ストッカ80は、図3に示すように、支柱81R,81Lと、この支柱81R,81Lの上端部にそれぞれ設けられた直方体形状のブロック82R,82Lと、このブロック82R,82Lに両端を支持されたガイド部材であるビーム83とから構成されている。
支柱81R,81Lは、ベース10上の端部近傍で、かつ、ビーム83がX方向と平行になるように立設されている。
ブロック82R,82Lは、各々の正面と背面がZX平面と、上面と下面がXY平面と、右側面と左側面がYZ平面と平行となるように設置されている。
ブロック82Lの正面にはストッカ80の位置ずれを検出する際の測定位置Aが、ブロック82Rの正面には測定位置Bが、右側面には測定位置C,Dが、上面には測定位置Eが設けられている。
ビーム83には、プローブ30H,30I,30J,30Kを格納するためのポート84H,84I,84J,84Kが一定間隔毎に設けられており、これらには、各プローブの嵌合溝33と嵌合するU字型の嵌合部85が備えられている。
なお、これら嵌合部85は、開口部が正面(Y軸方向)を向くように備えられている。
【0023】
制御装置2は、命令部90と、駆動回路100と、記憶装置110と、CPU120とを有している。
駆動回路100には、X方向駆動回路101と、Y方向駆動回路102と、Z方向駆動回路103と、F方向駆動回路104と、G方向駆動回路105とが備えられている。
これらの回路は、図示しないX,Y,Z方向駆動手段を制御することにより、プローブ保持部材74を、ベース10に対してX,Y,Zの三次元方向へ移動させることができる。
また、図示しないF,G方向駆動手段を制御することにより、プローブ保持部材74を、F,G軸回りに旋回させることができる。
【0024】
記憶装置110には、ストッカ80に設けられた測定位置A,B,C,D,Eの初期位置座標(以下、ストッカ初期位置座標と称す)が記憶された第1記憶手段111と、ストッカ80がストッカ初期位置座標に設置されている際の、各ポートの初期位置座標(以下、ポート初期位置座標と称す)が記憶された第2記憶手段112が備えられている。
【0025】
CPU120には、ストッカ80の位置ずれを演算する第1演算手段121と、第1演算手段によって得られた結果に基づき、第2記憶手段112に記憶されたポート初期位置座標を補正する第2演算手段122が備えられている。
【0026】
図4を用いて、ポート84Hに格納されていたプローブ30H(プローブ保持部材74に装着されている)を、ポート84Iに格納されているプローブ30Iに自動交換する手順について説明していく。
図4は、制御装置2の構成を示したものであるが、各部間の情報の流れと動作に重点を置いて記述したデータフローチャートである。
そのため、たとえば、駆動回路100が2箇所に記述されているが、これらは同一の回路である。また「プローブ自動交換」は装置構成ではなく、プローブの自動交換動作が結果として実行されることを示している。
【0027】
制御装置2に、命令部90に設けられたソフトウェア、あるいは図示しない操作スイッチなどによりプローブ自動交換命令が入力されたとき、制御装置2は、CPU120、駆動回路100を介してプローブ30Hを移動させ、ストッカ80に設けられた測定位置A,B,C,D,Eの測定を実行させる。
たとえば、測定位置Aの測定実行の際に、制御装置2は、駆動回路100を介してプローブ30Hを移動させることにより、検知端341を測定位置Aに当接させ、そのときの検知端341の位置座標をストッカ測定位置座標a1(xa1,ya1,za1)として得る。
他の測定位置も同様に測定すると、これによって得られたストッカ測定位置座標a1,b1,c1,d1,e1は第1演算手段121に出力される。
【0028】
第1演算手段121は、ストッカ測定位置座標a1,b1,c1,d1,e1が入力された後、第1記憶手段111に記憶されたストッカ初期位置座標を読み込み、両者間での位置ずれ量を計算する。
たとえば、測定位置Aにおいては、そこでのストッカ測定位置座標a1(xa1,ya1,za1)と、ストッカ初期位置座標a0(xa0,ya0,za0)との位置ずれ量a’(xa1−xa0,ya1−ya0,za1−za0)を計算する。
他の測定位置も同様に計算すると、これによって得られたストッカ測定位置座標と、ストッカ初期位置座標との位置ずれ量a’,b’,c’,d’,e’は第2演算手段122に出力される。
【0029】
位置ずれ量a’,b’,c’,d’,e’の全てがゼロでない場合には、ストッカ80に位置ずれが生じていると判定し、第2演算手段122は、第2記憶手段112に記憶されているポート84H,84Iのポート初期位置座標h0,i0を読み込み、それらを位置ずれ量a’,b’,c’,d’,e’に応じて補正し、補正された値をポート84H,84Iのポート位置座標h1,i1として駆動回路100に出力する。
たとえば、ポート初期位置座標h0(xh0,yh0,zh0)は、位置ずれ量a’,b’,c’,d’,e’に応じて補正され、ポート位置座標h1(xh1,yh1,zh1)となり駆動回路100に出力される。
ポート初期位置座標i0(xi0,yi0,zi0)も同様に補正され、ポート位置座標i1(xi1,yi1,zi1)が駆動回路100に出力される。
【0030】
たとえば、位置ずれ量c’とd’のX方向の位置ずれ量が略同一で共にゼロでなければ、ストッカは基準位置からX方向に平行なずれを生じていることになり、さらに、位置ずれ量c’とd’のX方向の位置ずれ量が同一でなければ、ストッカのXY平面内における基準位置からの回転量θcdが算出できる。
また、位置ずれ量a’とb’のY方向の位置ずれ量が略同一で共にゼロでなければ、ストッカは基準位置からY方向に平行なずれを生じていることになる。
ここで、位置ずれ量a’とb’のX方向の位置ずれ量が同一でなければ、ストッカのXY平面内における基準位置からの回転量θabが算出できるが、回転量θcdとθabが略同一でなければ、ストッカの変形量が算出できる。さらに、位置ずれ量e’のZ方向の位置ずれ量から、ストッカの基準位置からのZ方向の位置ずれ量が算出できる。
これらのストッカの位置ずれ量と回転量、変形量を基にして、各ポートの初期位置座標に対する各ポート毎の座標補正量を求めて、ポート初期位置座標を補正することができる。
【0031】
位置ずれ量a’,b’,c’,d’,e’の全てがゼロの場合には、ストッカ80に位置ずれは生じていないと判定し、第2演算手段122は第2記憶手段112に記憶されているポート初期位置座標h0,i0を読み込んだ後、それらを補正せずに、そのままポート位置座標h1,i1として駆動回路100に出力する。
たとえば、ポート初期位置座標h0(xh0,yh0,zh0)は補正されず、そのままポート位置座標h1(xh0,yh0,zh0)として駆動回路100に出力される。
ポート初期位置座標i0(xi0,yi0,zi0)も同様に補正されず、そのままポート位置座標i1(xi0,yi0,zi0)として駆動回路100に出力される。
【0032】
駆動回路100は、第2演算手段122から入力されたポート位置座標h1、i1に基づいて、プローブ保持部材74を移動させることによりプローブ自動交換を実行する。
ここでは、ストッカ80に位置ずれが生じていた場合について説明していく。まず、駆動回路100は、プローブ保持部材74が、ポート84Hのポート位置座標h1(xh1,yh1,zh1)に一致するように、プローブ保持部材74を移動させる。このとき、プローブ30Hがポート84Hに格納され、嵌合溝33が嵌合部85に嵌合する。
次に、プローブ保持部材74を垂直上方に移動させることにより、嵌合溝33と嵌合部85の下面とを当接させ、その後も、プローブ保持部材74を垂直上方に移動させ続けることにより、プローブ30Hをプローブ保持部材74から強制的に分離させる。
【0033】
次に、駆動回路100は、プローブ保持部材74がポート84Iのポート位置座標i1(xi1,yi1,zi1)に一致するように、プローブ保持部材74を移動させる。
ここで、プローブ保持部材74を下方に移動させることにより、プローブ保持部材74とプローブ30Iとを当接させ、各々に設けられた永久磁石741と31により両者を結合させる。
最後に、プローブ保持部材74を嵌合部85の開口部方向に移動させ、プローブ30Iをポート84Iから取り出すことにより、プローブ自動交換が終了する。
なお、このとき、プローブ保持部材74に等間隔に設けられた3つの球体742と、プローブ30に設けられた3つの溝32との相互接触によって両者は位置決めされているので、両者間に位置ずれを生じない構造となっている。
【0034】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
本実施形態では、プローブ自動交換を実行する前にストッカ80の位置ずれを検出し、その位置ずれに応じてポート84H,84I,84J,84Kの位置座標を補正する工程を設けている。
したがって、環境温度の影響でストッカ80の構成部材に変形が生じ、ポート84H,84I,84J,84Kに位置ずれが生じた場合でも、自動交換プログラムなどに記憶されているそれらの位置座標が補正され、その補正値に従ってプローブ自動交換が行われるので、プローブ保持部材74とプローブ30H,30I,30J,30Kとの間で、正確な着脱ができ、着座異常も発生せず、どんな環境下においても安定したプローブ自動交換を可能とすることができる。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。
たとえば、図5〜8には本発明の他実施形態に係る、ポート位置座標の補正手順を示すデータフローチャートが示されている。
図5〜8においても、図4と同様に複数箇所に駆動回路100が記載されているが、これらは、同一回路が用いられる。
タイマー130はCPU120に新たに追加され、第3記憶手段140は記憶装置110に新たに追加され、温度検出手段150は、制御装置2に新たに追加される。
また「プローブ自動交換」は、図4と同様に、装置構成ではなく、プローブの自動交換動作が結果として実行されることを示している。
【0036】
図5は、図4の構成に、予め設定された間隔で駆動回路100にストッカ80の位置測定を実行させるタイマー130と、ストッカ測定位置座標を記憶する第3記憶手段140とをさらに設けた構成になっている。
このような構成にすることにより、タイマー130によって設定した時間が経過すると、定期的にストッカ80の位置測定が実行され、その結果が第3記憶手段140に記憶される。
したがって、命令部90からプローブ自動交換命令が入力された際には、ストッカ80の位置測定を実行することなくプローブ自動交換を実行することができるので、図4の構成と比べてプローブ交換時間を低減することができ、緊急な作業にも対応できる。
【0037】
図6は、図4の構成に、予め設定された間隔で駆動回路100にストッカ80の位置測定を実行させるタイマー130と、ポート位置座標を記憶する第3記憶手段140とをさらに設けた構成となっている。
このような構成にすることにより、タイマー130によって設定した時間が経過すると、定期的にストッカ80の位置測定、ストッカ80の位置ずれ量計算、ポート位置座標補正が実行され、その結果が第3記憶手段140に記憶される。したがって、命令部90からプローブ自動交換命令が入力された際には、ストッカ80の位置測定、ストッカ80の位置ずれ量計算、ポート位置座標補正を実行することなくプローブ自動交換を実行することができるので、図5の構成と比べて、さらにプローブ交換時間を減らすことができ、被測定物測定所要時間を短縮できる。
【0038】
図7は、図4の構成に、常時環境温度を測定し予め設定した温度を検出した際に、駆動回路100にストッカ80の位置測定を実行させる温度検出手段150と、ストッカ測定位置座標を記憶する第3記憶手段140とをさらに設けた構成となっている。
このような構成にすることにより、温度検出手段150が、周囲温度が予め設定した温度になったことを検知すると、ストッカ80の位置測定が実行され、その結果が第3記憶手段140に記憶される。
たとえば、周囲温度が1℃変化する毎に、ストッカ80の位置測定が実行される。
したがって、命令部90からプローブ自動交換命令が入力された際には、ストッカ80の位置測定を実行することなくプローブ自動交換を実行することができ、かつ、ストッカ80の位置測定回数は環境温度に依存するので、環境温度の変化が小さいときには、図4、図5、図6の構成と比べて、プローブ交換時間を減らすことができ、緊急な作業にも対応できる。
さらに、第3記憶手段140に記憶されているストッカ測定位置座標は、環境温度に対応しているので、図5、図6の構成と比べて、より正確なプローブ自動交換が可能となる。
【0039】
図8は、図4の構成に、常時環境温度を測定し予め設定した温度を検出した際に、駆動回路100にストッカ80の位置測定を実行させる温度検出手段150と、ポート位置座標を記憶する第3記憶手段140とをさらに設けた構成となっている。
このような構成にすることにより、温度検出手段150が、周囲温度が予め設定した温度になったことを検知すると、ストッカ80の位置測定、ストッカ80の位置ずれ量計算、ポート位置座標補正が実行され、その結果が第3記憶手段140に記憶される。
したがって、命令部90からプローブ自動交換命令が入力された際には、ストッカ80の位置測定、ストッカ80の位置ずれ量計算、ポート位置座標補正を実行することなくプローブ自動交換を実行することができ、かつ、ストッカ80の位置測定回数は環境温度に依存し、さらに、第3記憶手段140に記憶されているポート位置座標は環境温度に対応しているので、図7の構成と比べて、さらにプローブ交換時間を減らすことができ、緊急な作業にも対応できる。
【0040】
前述の実施形態では、三次元測定装置について説明してきたが、本発明はプローブ自動交換機能を備えるものであれば、一次元、二次元測定装置等にも応用できるし、プローブ自動交換の際に、測定手段ではなくストッカを動かす構造にしても良い。
【0041】
ポート位置座標補正を行うために、ストッカに設けられた測定位置ではなく、各々のポートやプローブの位置座標を直接測定しても良いし、ストッカの位置ずれを検出できるならば、測定点数は5点でなくても良い。
前述の実施形態では、各ポートにつき1点の位置座標を補正により求め、それに基づいてプローブ自動交換を実行していたが、各ポートにつき2点以上の位置座標を求める構成にしても良い。
また、測定手段として、移動機構とは別な計測手段で測定位置A〜Eを測定しても良い。
【0042】
前記実施形態においては、ストッカ80の構成部材であるブロック82R,82Lを基準部材として兼用し、このブロック82R,82Lの平面に測定位置A〜Eを設ける構成としたが、これに限らず、基準部材を別に設けてもよい。
たとえば、ゲージブロックなどのトレーサブルな値付けが行われた基準部材をストッカの所定位置に所定数配設し、この基準部材に設けられた測定位置を測定することによって、さらに正確な位置ずれ量の算出が可能となる。
また、基準部材として半径値が校正された基準球をストッカの所定位置に所定数配設し、これらの基準球面上の複数箇所(通常は6箇所ずつ)を測定して各々の基準球の中心座標を求め、各々の基準球の中心座標値からストッカの位置ずれ量をさらに正確に求めることができる。
基準部材の配設箇所と配設数は、求めるストッカの位置誤差(X,Y,Z方向の位置ずれ、XY,YZ,XZ平面内の回転量、ストッカの変形量など)に応じて、必要な位置に必要数を配設すれば良い。
さらに、基準部材としては、基準球に準じる半球部材を用いても同様な効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係る測定装置によれば、どのような環境下においても安定したプローブ自動交換が可能である、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る三次元測定装置を示す斜視図である。
【図2】前記実施形態におけるZ方向スライド機構を示す斜視図である。
【図3】前記実施形態におけるストッカを示す斜視図である。
【図4】前記実施形態におけるプローブ自動交換手順を示すデータフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態に係るプローブ自動交換手順を示すデータフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施形態に係るプローブ自動交換手順を示すデータフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施形態に係るプローブ自動交換手順を示すデータフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に係るプローブ自動交換手順を示すデータフローチャートである。
【符号の説明】
10 ベース
20 測定手段
30 プローブ
40 相対移動機構
74 プローブ保持部材
80 ストッカ
111 第1記憶手段
112 第2記憶手段
121 第1演算手段
122 第2演算手段

Claims (6)

  1. 被測定物を載置するベースと、複数種のプローブを格納したストッカと、プローブ保持部材と、前記プローブ保持部材と前記ベースおよび前記ストッカとを相対移動させる相対移動機構とを備え、前記プローブ保持部材に対して、前記ストッカに格納されたいずれかのプローブを選択的に取り付けて被測定物を測定する測定装置において、
    前記ストッカの予め定めた位置を測定する測定手段と、
    前記位置の初期データを記憶する第1記憶手段と、
    前記ストッカが前記初期データに対応する位置に設置されている際の、前記プローブの各々の格納位置に対応する、プローブ格納位置データを記憶した第2記憶手段と、
    前記初期データと前記測定手段により測定された位置データとの差を計算する第1演算手段と、
    前記第1演算手段により得られた結果に基づいて、前記プローブ格納位置データの補正を行う第2演算手段と、
    を備えたことを特徴とする測定装置。
  2. 請求項1に記載の測定装置において、
    前記測定手段により測定された位置データ、前記第1演算手段により得られた結果、および、前記第2演算手段により補正されたデータ、のうちの少なくとも1つを記憶する第3記憶手段をさらに備え、
    前記測定手段は、定期的に前記位置を測定する、
    ことを特徴とする測定装置。
  3. 請求項1に記載の測定装置において、
    前記測定手段により測定された位置データ、前記第1演算手段により得られた結果、および、前記第2演算手段により補正されたデータ、のうちの少なくとも1つを記憶する第3記憶手段と、
    環境温度を測定する温度検出手段とをさらに備え、
    前記測定手段は、前記温度検出手段が予め設定した温度を検出した際に、測定を行う、
    ことを特徴とする測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の測定装置において、
    前記相対移動機構は、前記プローブ保持部材と前記ベースおよび前記ストッカとを三次元方向に相対移動させる、
    ことを特徴とする測定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の測定装置において、
    前記ストッカの予め定めた位置には、前記ストッカの基準位置を示す基準部材をさらに備え、
    前記測定手段は、前記基準部材の前記基準位置を測定する、
    ことを特徴とする測定装置。
  6. 請求項5に記載の測定装置において、
    前記基準部材は、球状面を備える、
    ことを特徴とする測定装置。
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