JP2004083882A - 脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脂肪族ジオール単位35〜50モル%、脂肪族ジカルボン酸単位35〜50モル%及び脂肪族オキシカルボン酸単位0〜30モル%からなる脂肪族ポリエステル部分とポリエーテル部分を有し、ηsp/Cが1.40以上、ポリエーテル部分の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体に対する重量割合が0.1〜90重量%である脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子量の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体及びその製造方法に関する。詳しくは、生分解性を有し、実用上十分な高分子量であり機械的物性に優れた脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、生分解性高分子としてはポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリカプロラクトン及びポリヒドロキブチレート等の種々の樹脂が提案されている。
これら生分解性高分子は生分解性を有するという特徴を有するが、ポリオレフィン、芳香族ポリエステル樹脂及びエンジニアリングプラスチックス等の樹脂と比較すると、物性面、特に機械的強度が実用に耐え得るほど十分なものでないという問題があった。そして、これの問題を解決するために、生分解性ポリエステル樹脂にポリエチレングリコールのようなポリエーテルを共重合させた樹脂が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、ここで提案されている共重合体では、十分な分子量が得られず、機械的物性が実用上十分なものではなかった。そのため、生分解性を有し、十分な機械的物性を有する重合体が要望されていた。
一方、2種以上の脂肪族ポリエステルをブレンドすることにより、機械的物性を改良する方法も試みられている。例えば、ポリブチレンサクシネートは、十分な伸びを有するものの、用途によっては弾性率などの強度がやや低く、柔らかすぎるものであったり、一方、ポリ乳酸は、剛性率は高いものの、伸びに欠け、硬くて脆い性質であるため、その用途に限界があった。そこで、これらを溶融ブレンドした組成物が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、ここで開示されている組成物は、フィルム等の成形に好適な組成物であるが、より高い衝撃強度と剛性の要求される射出成形品、具体的には車内装部品、家電部品及び筐体等の用途分野には、物性面で不十分なものであり、より高い衝撃強度と剛性とを兼ね備えた組成物が要望されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−59808号公報
【特許文献2】
特開平9−272789号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生分解性を有し、十分な機械的物性を有する脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の要旨は、請求項1に記載の、脂肪族ジオール単位35〜50モル%、脂肪族ジカルボン酸単位35〜50モル%及び脂肪族オキシカルボン酸単位0〜30モル%からなる脂肪族ポリエステル部分と下記式(1)で表されるポリエーテル部分とを有し、ηsp/Cが1.40以上、、ポリエーテル部分の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体に対する重量割合が0.1〜90重量%である脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体に関する。
【0008】
【化3】
(式(1)中、Rは水素またはアルキル基、mは1〜10の整数、そしてnは4〜1000の整数を示す。)
また、本発明の第2の要旨は、触媒の存在下、脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体脂肪族オキシカルボン酸、及び下記式(2)で表されるポリエーテルを重縮合反応させて、脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を製造するに際し、脂肪族ジカルボン酸100重量部に対し脂肪族オキシカルボン酸を0.1〜100重量部の割合で配合することを特徴とする脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体の製造方法、に関する。
【0009】
【化4】
(式(2)中、R1は水素又はアルキル基、R2、R3はそれぞれ独立に水素又は有機基を示し、R2及びR3の少なくとも一つは水素である。また、mは1〜10の整数、そしてnは4〜1000の整数を示す。)
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体
<脂肪族ジオール単位>
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を構成する脂肪族ジオール単位をなす脂肪族ジオール成分としては、脂肪族及び脂環族の化合物であって、水酸基を2個持つ化合物であるが、その好ましい具体例は下記の式(3)で表されるものである。
【0011】
【化5】
HO−R4−OH (3)
式中、R4は2価の脂肪族炭化水素基であり、その炭素数は下限が通常2以上、上限が通常11以下、好ましくは6以下である。R4はシクロアルキレン基を包含するものであり、また分岐鎖を有するものであってもよい。好ましいR4は−(CH2)p−、であり、pは下限が通常2以上、上限が通常11以下、好ましくは6以下の整数を示す。
【0012】
本発明に用いることができる脂肪族ジオールは特に限定されないが、その具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。これらの中で、得られる共重合体の物性の面から、1,4−ブタンジオール及びエチレングリコールが好ましく、特に1,4−ブタンジオールが好ましい。これらは単独でも、二種以上の混合物として使用することもできる。
共重合体を構成する全構成成分中、脂肪族ジオール単位の量は、下限が35モル%以上、好ましくは、45モル%以上であり、上限が、50モル%以下、好ましくは49.95モル%以下である。
【0013】
<脂肪族ジカルボン酸単位>
脂肪族ジカルボン酸単位を成す脂肪族ジカルボン成分は、脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体であり、下記の式(4)で表されるジカルボン酸、及び、それらの炭素数1〜4の低級アルキルエステルまたはそれらの無水物などを言う。
【0014】
【化6】
HOOC−R5−COOH (4)
式中、R5は直接結合、または2価の脂肪族炭化水素基であり、その炭素数は下限が通常2以上であり、上限が11以下、好ましくは6以下である。R5はシクロアルキレン基を包含するものであり、また分岐鎖を有するものであってもよい。好ましいR5は、−(CH2)q−、である。ただし、qは下限が0以上、上限が11以下、好ましくは6以下の整数を示す。
【0015】
脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体の好ましい具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸及びドデカン二酸等、が挙げられる。
これらの中で、得られる共重合体の物性の面から、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びドデカン二酸が好ましく、更にコハク酸、アジピン酸が好ましく、特にはコハク酸が好ましい。これらは単独でも2種以上混合して使用することもできる。
共重合体を構成する全構成成分中、脂肪族ジカルボン酸単位の量は、下限が35モル%以上、好ましくは、45モル%以上であり、上限が、50モル%以下、好ましくは49.95モル%以下である。
【0016】
<脂肪族オキシカルボン酸単位>
脂肪族オキシカルボン酸単位をなす脂肪族オキシカルボン酸成分としては、分子中に1個の水酸基と1個のカルボン酸基を有する化合物であれば、特に限定されるものではないが、下記の式(5)の脂肪族オキシカルボン酸、又はそれらの炭素数1〜4の低級アルキルエステル、またはそれらの分子内エステルが好適である。
【0017】
【化7】
HO−R6−COOH (5)
式中、R6は2価の脂肪族炭化水素基である。その炭素数は1以上であり上限が通常11以下、好ましくは6以下である。R6はシクロアルキレン基を包含してもよいが、好ましくは鎖状炭化水素である。「鎖状」は分岐鎖を包含するものとする。
さらに好ましくは、1つの炭素原子に水酸基とカルボキシル基を持つα−ヒドロキシカルボン酸、特には式(6)で表されるものが重合活性の点で最も好ましい。
【0018】
【化8】
式中、aは0または1以上の整数、好ましくは0または1〜10、さらに好ましくは0または1〜5、である。
【0019】
脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸及びカプロラクトン等のラクトン類を開環させたもの、更にはこれらの混合物などが挙げられる。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体、またはラセミ体のいずれでもよく、形状としては固体、液体、あるいは水溶液であってもよい。
【0020】
これらの中で、特に好ましいのは、使用時の重合速度の増大が顕著で、かつ入手の容易な乳酸及び/又はグリコール酸であり、最も好ましくは乳酸である。これらの形態は、30〜95%の水溶液のものが容易に入手することができるので好ましい。
共重合体を構成する全構成成分中、脂肪族オキシカルボン酸単位の量は、下限が0モル%以上、好ましくは、0.1モル%以上であり、上限が、30モル%以下、好ましくは10モル%以下である。
【0021】
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体は、高分子量化を達成することができるという点で、脂肪族オキシカルボン酸を含有することが好ましい。更に、得られる脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体の結晶性が低下し、可撓性が増すという効果、またポリ乳酸とブレンドした場合の相溶性の点からみても脂肪族オキシカルボン酸を含有することが好ましい。
【0022】
<ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を少なくとも3個以上有する単量体単位>
本発明のポリエステルポリエーテル共重合体は、さらに、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を少なくとも3個以上有する単量体単位を含有するものであると、反応の面では高分子量化を達成しやすく、重合反応時間を短縮できる点で好ましい。また物性の面では溶融張力が増加しブロー成型等の成型を行う際に成型しやすいという点で好ましい。この成分としては、具体的には、リンゴ酸、クエン酸、1,2,3−プロパントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン、酒石酸、1,2,4−ブタントリオール等が挙げられる。中でも、リンゴ酸、クエン酸が高分子量化し易い点で好ましい。
これらの含有量は、共重合体を構成する全構成成分中、下限が0モル%以上、好ましくは、0.001モル%以上であり、上限が、通常5モル%以下、好ましくは1モル%以下である。
【0023】
<ポリエーテル部分>
本発明のポリエーテル部分は上記式(1)で表され、式中Rの具体例としては、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基及びイソブチル基等の炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。この内、水素及びメチル基が好まく、最も好ましくは水素である。式中mは整数を表し、下限が1以上であり、上限が通常10以下、好ましくは6以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは、3以下であり、2が最も好ましい。また、式中のnは整数を表し、下限が通常4以上、好ましくは10以上、より好ましくは20以上であり、上限が通常1000以下、好ましくは500以下、より好ましくは200以下、最も好ましくは50以下の整数である。
【0024】
ポリエーテル部分を構成するポリエーテル成分としては、前記した式(2)のポリエーテルが挙げられる。式(2)中、R1の具体例及び好ましい例は、式(1)のRと同じである。またR2及びR3は、それぞれ独立に水素又は有機基を示し、少なくとも一つは水素である。有機基の例としては、アルキル基、グリシジル基、エポキシ基及びアシル基が挙げられる。好ましいR2及びR3としては、水素、メチル基、エチル基及びグリシジル基が、反応性及び入手のし易さから水素及びメチル基が最も好ましい。これらは、単独でも、2種以上を混合して使用することができる。式(2)中のm及びnの好ましい範囲は式(1)と同様である。
【0025】
好ましいポリエーテル部分としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ1,3−プロパンジオール及びポリテトラメチレングリコールから選択されるものであり、これらを複数併用してもよい。この中でも特にポリテトラメチレングリコール及びポリ1,3−プロパンジオールが好ましく、ポリ1,3−プロパンジオールが最も好ましい。
【0026】
ポリエーテル部分の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体における重量割合は、下限が0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上であり、上限が90重量%以下、好ましくは70重量%以下、より好ましくは50重量%以下、最も好ましくは30重量%以下である。ポリエーテル部分の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体に対する重量割合が小さすぎると機械物性改良効果が小さく、また大きすぎると耐熱性が低下し、成形性が低下する傾向にある。
【0027】
<脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体の製造方法>
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体の製造方法は、公知の溶融重縮合、溶液重縮合などが採用できる。本発明においては、溶媒を使用しない溶融重縮合を採用することが、重合後触媒除去工程を省略できる為、製造コストを低減できる点で好ましい。
【0028】
重縮合における脂肪族ジオールの使用量は、脂肪族ジカルボン酸100モルに対し、実質的に等モルであるが、一般には、エステル化中の留出があることから、通常1〜20モル%過剰に用いられる。
脂肪族オキシカルボン酸を添加する場合は、脂肪族ジカルボン酸100重量部に対し下限が通常、0.1重量部以上、好ましくは1.0重量部以上、より好ましくは2.0重量部以上であり、上限が、通常、100重量部以下、好ましくは、50重量部以下、より好ましくは20重量部以下の割合で添加して重縮合反応を行う。この使用量が少なすぎると添加効果が現れず、多すぎると結晶性が失われ成形性が低下し、また耐熱性及び機械的特性などが不十分となる傾向がある。
【0029】
脂肪族オキシカルボン酸を添加する場合、脂肪族オキシカルボン酸の添加時期及び方法は、重縮合反応以前であれば特に限定されず、例えば、▲1▼ あらかじめ触媒を脂肪族オキシカルボン酸溶液に溶解させた状態で添加する方法、▲2▼ 原料仕込み時触媒を添加すると同時に添加する方法、などが挙げられる。
ポリエーテル成分の導入時期は、重合の初期の他のモノマーと同時に仕込むまたはエステル交換反応後、減圧を開始するの前でもどちらでもよいが、他のモノマーと同時に仕込む方が工程の簡略化の点で好ましい。
【0030】
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を製造する際の重合温度は、下限が通常、150℃以上、好ましくは180℃以上であり、上限が通常260℃以下、好ましくは230℃以下の範囲で選ぶのがよい。重合時間は下限が通常、2時間以上、好ましくは4時間以上であり、上限が通常、15時間以下である。減圧度は通常、1.33×103Pa以下、より好ましくは0.27×103Pa以下である。
【0031】
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体の組成比は、脂肪族ジオールのヒドロキシル基とポリエーテル末端ヒドロキシル基との合計量と脂肪族ジカルボン酸のカルボキシル基量のモル比が、実質的に等しいことが必要である。
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体は、重合触媒の存在下で製造される。触媒としては、チタン化合物、アンチモン化合物、スズ化合物、亜鉛化合物等が挙げられ、中でもゲルマニウム化合物が好適である。ゲルマニウム化合物としては、特に制限されるものではなく、酸化ゲルマニウム及びテトラアルコキシゲルマニウムなどの有機ゲルマニウム化合物、塩化ゲルマニウムなどの無機ゲルマニウム化合物が挙げられる。価格や入手の容易さなどから、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム及びテトラブトキシゲルマニウムなどが好ましく、特には、酸化ゲルマニウムが好適である。また、本発明の目的を損なわない限り、他の触媒の併用を妨げない。
【0032】
触媒の使用量は、得られる共重合体の理論収量に対して下限が通常、10PPM以上、好ましくは20PPM以上、さらに好ましくは50PPM以上であり、上限が通常、30,000PPM以下、好ましくは1,000PPM以下、さらに好ましくは500PPM以下である。
触媒の添加時期は、重縮合以前であれば特に限定されないが、原料仕込み時に添加しておいてもよく、減圧開始時に添加してもよい。原料仕込み時に乳酸及び/又はグリコール酸等の脂肪族オキシカルボン酸と同時に添加するか、または脂肪族オキシカルボン酸水溶液に触媒を溶解して添加する方法が好ましく、特には、重合速度が大きくなるという点で脂肪族オキシカルボン酸水溶液に触媒を溶解して添加する方法が好ましい。
【0033】
<脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体>
本発明において、脂肪族ポリエステル部分の各成分のモル%は、脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を、1H−NMRにより測定して求めることができる。また、ポリエーテル部分の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体に対する重量割合は、ポリエーテル部分のモル分率よりポリエーテルの重量を求め、共重合体中の重量割合を算出することにより求めることができる。
【0034】
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体の還元粘度ηsp/Cは、1.4以上であるが、さらに好ましくは1.5以上、最も好ましくは1.8以上である。上限は、通常4.0以下であるが、好ましくは3.5以下、さらに好ましくは3.2以下である。
本発明の脂肪族ポリエステルポリエステルポリエーテル共重合体には、実質的に芳香族ジカルボン酸等の芳香族化合物は含まれないものであり、本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体中の芳香族化合物の含有量は通常5モル%以下、好ましくは3モル%以下、更に好ましくは1モル%以下、最も好ましくは全く含まないものである。
【0035】
芳香族化合物が構造中に存在すると生分解性が低下し、また生分解した後の残留物に芳香族化合物が残存するため環境保全の点で好ましくない場合がある。
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を成形して得られたサンプルの引っ張り試験における破断伸度は、400%以上が好ましく、より好ましくは600%以上、さらに好ましくは900%以上、最も好ましくは1000%以上であり、上限は、通常、3000%以下である。
【0036】
引っ張り試験における破断点強度は、15MPa以上が好ましく、より好ましくは、20 MPa以上、さらに好ましくは、30MPa以上であり、上限は、通常60MPa以下である。
また、本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を成形して得られたサンプルの動的粘弾性試験におけるtanδ及び損失弾性率G”のピーク温度は、それぞれ−30℃以下であることが好ましく、より好ましくは−40℃以下である。tanδ及びG”のピーク温度が、実使用温度又は保存する温度内にあると、使用中又は保存中に物性が変化する傾向がある。
【0037】
また、ポリエーテルのようなソフトセグメントの含有量が多いと、tanδ及びG”のピーク温度が低下するが、結晶化度の低下、結晶化速度の低下及び耐熱性の低下等がみられるので、好ましい下限値は−60℃、より好ましくは−50℃である。
また、−50〜60℃の測定温度領域での貯蔵弾性率G’は、下限値が通常、1×105Pa以上、好ましくは1×106Pa以上、より好ましくは1×107Pa以上であり、上限値は通常、1×1010Pa以下である。
【0038】
また、−50〜60℃の測定温度領域での損失弾性率G”は、下限値が通常、1×104Pa以上、好ましくは1×105Pa以上、より好ましくは1×106Pa以上であり、上限値は通常、1×108Pa以下である。
−50〜60℃の測定温度領域での貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”の変化が大きいと機械物性が温度変化によって低下するので、測定温度領域での最大値と最小値の変化は小さい方が好ましい。貯蔵弾性率G’や損失弾性率G”が小さすぎると、応力に対する変化が大きく機械物性の点及び形状保持等の点で劣る場合がある。また、貯蔵弾性率G’や損失弾性率G”が大きすぎると一般に脆くなり、耐衝撃性が低下する傾向にある。
【0039】
また、本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体は、好気性閉鎖式生分解性試験における消費酸の濃度が、ポリブチレンサクシネーとの通常、6倍以下、好ましくは3倍以下である。本発明において好気性閉鎖式生分解性試験とは、JIS K6950の生分解性試験において試料プラスチックの添加量を100mg/lに変えて500mg/lで行う方法を意味する。また、ここで用いるポリブチレンサクシネートは、コハク酸/1,4−ブタンジオール/ヘキサメチレンジイソシアネート=49.5/49.5/1の組成で数平均分子量が3.4万、重量平均分子量が21.7万のものである。
【0040】
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体は、射出成形法、中空成形法および押出成形法などの汎用プラスチック成形法などにより、フィルム、ラミネートフィルム、シート、板、延伸シート、モノフィラメント、マルチフィラメント、不織布、フラットヤーン、ステープル、捲縮繊維、筋付きテープ、スプリットヤーン、複合繊維、ブローボトル及び発泡体などの成形品に利用可能である。その際、結晶核剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、離型剤、フィラー、他のポリマーなど、必要に応じ添加することができる。
【0041】
また、本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体は、生分解性を有しており、土中のバクテリアによって、完全に分解する特性があり、環境衛生上極めて有用な重合体である。そのため、ショッピングバッグ、ゴミ袋、農業用フィルム、合成紙、化粧品容器、洗剤容器、漂白剤容器、釣り糸、漁網、ロープ、結束材、手術糸、衛生用カバーストック材、保冷箱及びクッション材などの各種の用途に使用可能である。
【0042】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実施例に限定されるものではない。
(1)還元粘度(ηsp/C):実施例及び比較例で得られた共重合体をフェノール/テトラクロロエタン(1:1重量比)中、30℃で溶液濃度C=0.5g/dlで測定した溶液粘度からもとめた。
【0043】
(2)共重合体のモル%及びポリエーテルの重量割合:得られた共重合体中の各成分のモル分率は、1H−NMRにより測定した。また、ポリエーテル部分のモル分率よりポリエーテルの重量を求め、共重合体中の重量割合を算出した。、1H−NMRの測定は、日本電子(株)製,製品名:JEOL EX270を用いた。
【0044】
(3)引張り試験:実施例及び比較例で得られた共重合体を150℃で熱プレスし、100μmのフィルムを作成した。このフィルムからサンプルをダンベル形状に打ち抜き、引っ張り速度200mm/min、標線間距離10mm、チャック間距離60mmの条件で引っ張り試験を行った。
(4)動的粘弾性試験:実施例及び比較例で得られた共重合体を200℃にて熱プレスし2mmのシートを成形した。このシートから幅12mmの試験片を打ち抜いて粘弾性試験を行った。測定機器はレオメトリックサイエンティフィックFE社製,製品名:RMS800を使用し、チャック間距離45mm、測定周波数1Hz、印加歪みは線形の範囲内で測定温度到達60秒間保持後測定を行った。
【0045】
(5)数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw):ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法によって測定した。サンプルをクロロホルムに溶解し、GPC装置(東ソー製,製品名:HLC−8020型)を用いてポリスチレン換算により測定した。カラムはPLgel−10μ−MIXを使用した。
【0046】
実施例1
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸106.3g、1,4−ブタンジオールを87.6g、数平均分子量1,000のポリエチレングリコール(PEG)17.65g、及び酸化ゲルマニウムをあらかじめ1重量%溶解させた90%乳酸水溶液5.46gを仕込んだ。容器内容物を攪拌下、窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。次に、系内を撹拌しながら220℃に昇温し、この温度で1時間反応させた。次に、30分かけて230℃まで昇温し、同時に1時間30分かけて0.07×103Paになるように減圧し、0.07×103Paで4.5時間反応を行い重合を終了し、白色の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体(以下、「共重合体」という。)を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は2.05であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.2%モル、1,4−ブタンジオール単位49.0モル%、乳酸単位1.8モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、9.6重量%であった。また、得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。厚さ100μmのフィルムの引っ張り試験の結果、破断伸びは410%、破断点強度℃は27MPaであった。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は230mg、分解率は100%であった。
【0047】
実施例2
実施例1において、コハク酸94.5g、1,4−ブタンジオールを76.1g、数平均分子量1,000のPEGを35.31g、及び酸化ゲルマニウムをあらかじめ1重量%溶解させた90%乳酸水溶液4.85gに代えた他は実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで4.5時間反応を行い重合を終了し、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は2.18であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.5モル%、1,4−ブタンジオール単位48.5モル%、乳酸単位2.0モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、19.3重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。厚さ100μmのフィルムの引っ張り試験の結果、破断伸びは650%、破断点強度は38MPaであった。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は165mg、分解率は75%であった。
【0048】
実施例3
実施例1において、数平均分子量1,000のPEGを数平均分子量1000のポリプロピレングリコール(PPG)17.65gに代えた他は実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで6.5時間反応を行い重合を終了し、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は1.85であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.4モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位1.8モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、9.1重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。厚さ100μmのフィルムの引っ張り試験の結果、破断伸びは500%、破断点強度は34MPaであった。
【0049】
実施例4
ポリ1,3−プロパンジオール(P1,3PDの合成)
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料として1,3−プロパンジオール152.6gを加え、容器内容物を攪拌下、窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。続いて濃硫酸1.52gを加え、系内を撹拌しながら130℃に加温し、この温度で30分間反応させた。次に、15分かけて180℃まで昇温した。このとき系内は茶褐色であり、脱水量はおよそ20gであった。その後1時間かけて、0.07×103Paになるように減圧し、0.07×103Paで4.5時間反応を行い、重合を終了した。系内の温度を室温まで冷却し100mlのイオン交換水を加え、攪拌し反応系を水洗した。上層の水層を取り出しpHが5〜6になるまで水洗を繰り返した。次に、ポリマー層に水酸化カルシウムを10g加えて中和し、100℃で3時間減圧乾燥を行い、熱時においてセライトろ過した。得られたP1,3−PDは黄淡色の粘性液体で33g(収率、28%)、1H−NMRによる数平均分子量は1050であった。
【0050】
(P1,3PDの共重合)
実施例1において、数平均分子量1,000のPEGを上記合成した数平均分子量1,050のP1,3PD17.65gに代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで4.7時間反応を行い重合を終了し、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は1.83であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.0モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位2.2モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、9.6重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。厚さ100μmのフィルムの引っ張り試験の結果、破断伸びは500%、破断点強度は34MPaであった。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は5mg、分解率は2%であった。
【0051】
実施例5
実施例1において、数平均分子量1,000のPEGを数平均分子量2,000のポリテトラメチレングリコール(PTMG)17.65gに代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで6時間反応を行い重合を終了し、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は1.88であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.4モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位1.8モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、9.4重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。厚さ100μmのフィルムの引っ張り試験の結果、破断伸びは520%、破断点強度は40MPaであった。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は44mg、分解率は20%であった。
【0052】
実施例6
実施例2において、数平均分子量1,000のPEGを数平均分子量2,000のPTMG35.2gに代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで6時間反応を行い重合を終了し、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は1.91であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.4モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位1.8モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、20.0重量%であった。得られた共重合体の引張り試験及び動的粘弾性試験の結果を表−1に示す。
【0053】
実施例7
実施例1において、コハク酸59.1g、1,4−ブタンジオール45.5g、数平均分子量2,000のPTMG88.0g、及び酸化ゲルマニウムをあらかじめ2重量%溶解させた90%乳酸水溶液3.63gに代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで4.5時間反応させて重合を終了し、白色半透明の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は2.34であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.0モル%、1,4−ブタンジオール単位48.7モル%、乳酸単位2.3モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、49.1重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱かつゴム弾性を示した。得られた共重合体の引張り試験及び動的粘弾性試験の結果を表−1に示す。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は30mg、分解率は10%であった。
【0054】
実施例8
実施例1において、コハク酸35.3g、1,4−ブタンジオールを24.0g、数平均分子量2,000のPTMGを123.2g、及び酸化ゲルマニウムをあらかじめ6重量%溶解させた90%乳酸水溶液1.91gに代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで5時間反応させて重合を終了し、白色半透明の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は3.04であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.0モル%、1,4−ブタンジオール単位48.5モル%、乳酸単位2.5モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、69.0重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱かつゴム弾性を示した。得られた共重合体の引張り試験及び動的粘弾性試験の結果を表−1に示す。
【0055】
実施例9
実施例5において、1,4−ブタンジオール87.6gを83.6gに変え、酸化ゲルマニウムを1重量%溶解させた90%乳酸水溶液の代わりに酸化ゲルマニウムを4重量%溶解させた27.7重量%リンゴ酸水溶液0.39gを用いた他は実施例5と同様な方法で反応を行い、0.07×103Paで5時間反応させて重合を終了し、白色半透明の共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は1.89であった。共重合体中の脂肪族ポリエステル部分のモル%は、コハク酸単位49.1モル%、1,4−ブタンジオール単位48.4モル%、リンゴ酸単位0.32モル%であった。ポリエーテル部分の重量割合は、9.6重量%であった。得られた共重合体のストランドは非常に強靱であった。得られた共重合体の引張り試験の結果伸びは510破断強さは38MPaであった。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は42mg、分解率は19%であった。
【0056】
比較例1
撹拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、コハク酸118.1g及び1,4−ブタンジオール99.1gを仕込み、窒素−減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。次に、系内を撹拌しながら220℃に昇温し、この温度で1時間反応させた。その後、30分かけて230℃に昇温し、同時に1時間30分かけて0.07×103Paになるように減圧し、0.07×103Paで4時間反応を行い重合を終了し、白色のポリエステルを得た。得られたポリエステル(ポリブチレンサクシネートラクテート)の還元粘度(ηsp/C)は1.97であった。各成分のモル%は、コハク酸単位48.8モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%、乳酸単位2.4モル%であった。得られたポリエステルの引張り試験及び動的粘弾性試験の結果を表−1に示す。サンプル量150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は20mg、分解率は10%であった。
【0057】
比較例2
ポリブチレンサクシネート(コハク酸/1,4−ブタンジオール/ヘキサメチレンジイソシアネート=49.5/49.5/1の組成で数平均分子量が3.4万、重量平均分子量21.7万のサンプル)150mgを用いて好気性閉鎖式生分解性試験を行った結果、28日間の消費酸素量は15mg、分解率は7%であった。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体は、引っ張り試験において良好な物性値を示し、十分な機械的強度を有し、また生分解性を有し、これらの物性が要求される用途に好適に使用できる。また、本発明の製造方法によれば、高分子量の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を製造することができる。
Claims (7)
- ヒドロキシル基および/またはカルボキシル基を少なくとも3個以上有する単量体単位を、脂肪族ジカルボン酸単位に対して0.001モル%以上5モル%以下の範囲で含有する請求項1に記載の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体。
- 引張り試験における破断伸度が400%以上であり、且つ破断点強度が15MPa以上である請求項1または2に記載の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体。
- 動的粘弾性試験におけるtanδ及び損失弾性率G”のピーク温度がそれぞれ−30℃以下である請求項1〜3のいずれかに記載の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体。
- 動的粘弾性試験における−50〜60℃の測定温度領域での貯蔵弾性率G’が1×105Pa以上1×1010Pa以下、損失弾性率G”が1×104Pa以上1×108Pa以下の範囲の値である請求項1〜4のいずれかに記載の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体。
- 好気性閉鎖式生分解性試験における消費酸素量がポリブチレンサクシネートの6倍以下である請求項1〜5のいずれかに記載の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体。
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