JP2004083184A - 用紙折り装置、用紙処理装置および画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】折りローラ対81a,81bはそれぞれ一端が支軸509a,509bによって揺動可能に支持された加圧板510a,510bのほぼ中央部で回転可能にローラ軸508a,508bによって軸支され、他端は引っ張りばね511によって互いに近接する方向に弾性付勢されている。ローラ軸508a,508bは、折りプレート74の移動軌跡線501上を移動する移動軸520とリンク521a,521bにより連結され、移動軌跡線501に対してほぼ対称に加圧板510a,510bは揺動する。搬送路560は移動軌跡線501と同じギャップ中央になるように配置され、折りプレートによる折り位置と折りローラによる折り位置が一致するようにしている。
【選択図】 図15
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成済みの用紙(記録媒体)に対して折り処理を行う用紙折り装置、用紙に対して前記用紙折り装置による折り処理を含む所定の処理を行って排紙する用紙処理装置、およびこの用紙処理装置と複写機、プリンタ、印刷機等の画像形成装置とが一体もしくは別体に構成された画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の画像出力装置の下流側に配置され、出力される記録紙(用紙−記録媒体)に綴じ、穴あけなどの後処理を行う後処理装置は広く知られている。昨今その機能は多機能化され、従来の端面綴じに加えて中綴じ処理や中折り処理も可能としたのもが提案されている。
【0003】
従来、この種のシート処理装置では、中綴じ製本の折り手段として中央を綴じられた用紙束の綴じ部を用紙束の紙面に対して略垂直な方向に折りプレートにより押出し、用紙束を含む折りプレートの移動方向に設けた折りローラ対を通過させることによりシート束の半折り(中折り)を行っている。このような中綴じ中折り製本においては、折りローラによる折り位置と綴じ位置が正確に一致していることが重要となる。すなわち、折りローラによる折り位置と綴じ位置が正確に一致していれば、見栄えもよく、また、ページをめくったときの見開き具合も非常によくなる。したがって、前記折り位置と綴じ位置の一致がユーザの強い要望でもある。
【0004】
このような要望に応えて例えば特開平10−279177号公報記載の発明が提案されている。この発明は、用紙束を折りローラ対に通過させて折り癖をつける際に、前記折りローラが離反して生じる隙間の中央位置が常に接触時における共通接線位置と一致するように、一方の折りローラの移動に追従して他方の折りローラを相反する方向に移動させるようにしたものである。この移動は、一端部に前記折りローラがそれぞれ支持され、他端部を回動軸心として回動する一対のスイングアームと、前記回動軸の軸心間に設けられ、前記一方のスイングアームの回動に応じて他方のスイングアームを相反する方向にギヤ等の連結手段を用いて同一角度回動させることにより行われる。これにより、用紙束折り位置に対し、一対の折りローラは折り中心に対し対称的に変位しつつ加圧するため、用紙束が折りローラ対を通過する際に折り位置がずれることなく折り位置と綴じ位置を一致させることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように前記公知技術では、用紙束が折りローラ対を通過する際に折り位置がずれることなく折り位置と綴じ位置を一致させることができるが、一方のスイングアームの回動に応じて他方のスイングアームを相反する方向に回動する手段として、前記回動軸心間にギヤ等の連結手段を用いている。一般的には用紙束に強い折りぐせを施すには、折りローラの加圧力をそれに応じて高い加圧力に設定する必要がある。しかし、前記回動軸心間にギヤ等の連結手段を用いて折りローラを変位させるには強度的に限界があるため、折りローラの加圧力も比較的低く設定しなくてはならない。そのため、折りぐせを施すことができる範囲に限界が生じる。このような折りぐせの弱さは中綴じ製本された冊子において、見栄えの低下や、積載トレイ上において崩れなどが発生しやすく、ユーザにとって望まれないものである。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、折りローラによる折り位置と綴じ位置を精度よく一致させることができるとともに、強い折りぐせを施すことが可能な折り装置、用紙処理装置および画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、折りプレートを用紙あるいは用紙束の用紙面に対してほぼ垂直な方向から当接させて折りローラ対のニップに押し込んで用紙を折る用紙折り装置において、折り動作を行わないときには、前記折りプレートの移動軌跡もしくは起動軌跡の延長線上に前記折りローラ対のニップが位置するように支持し、折り動作を行うときには、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に関してほぼ対称に移動可能に前記折りローラ対を支持する支持手段を備えていることを特徴とする。第1の手段によれば、折り位置の中心となる折りプレートの移動方向の延長線上(移動軌跡上あるいは移動軌跡の延長線上)に折りローラのニップが位置するように折りローラ対が支持手段によって支持されるので、折られる用紙束は常に対となる折りローラに対し中心がずれないように加圧搬送される。これにより、折りローラによる折り位置と綴じ位置を正確に一致させることが可能となる。
【0008】
第2の手段は、第1の手段において、前記折りローラ対の後段に、折られて用紙束の折り目を再加圧する第2の折りローラ対を備え、前記第2の折りローラ対が、折り動作を行わないときには、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線上に前記折りローラ対のニップが位置するように支持し、折り動作を行うときには、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に関してほぼ対称に移動可能に前記折りローラ対を支持する支持手段を備えていることを特徴とする。第2の手段によれば、第2の折りローラ対の前段の折りローラ対で綴じ位置で精度良く折られた用紙束は、第2の折りローラ対においても折り位置が折りプレートの移動方向の延長上に位置しているので、再加圧する際、すでに折られた折り目とこれから再加圧する位置がずれることがない。これにより、折り目ずれが発生することがなくなり、良好な折ぐせのついた冊子を提供できる。
【0009】
第3の手段は、第1または第2の手段において、前記支持手段が、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に沿って移動可能に設けられた移動軸と、前記移動軸と前記折りローラ対のそれぞれのローラ軸とを連結する連結部材と、前記ローラ軸の移動方向を規制する規制部材とからなることを特徴とする。
【0010】
第4の手段は、第3の手段において、前記規制部材を互いに近接する方向に弾性付勢する弾性付勢手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
第5の手段は、第3の手段において、前記規制部材が、支軸に関してそれぞれ揺動可能に設けられ、前記ローラ軸を予め設定された位置でそれぞれ支持する一対の揺動部材からなることを特徴とする。
【0012】
第6の手段は、第3の手段において、前記規制部材が、前記折りプレートの移動方向の延長線に対してほぼ垂直な方向に設けられたガイド孔と、前記ローラ軸を支持すると共に、前記ガイド孔にスライド移動可能に設けられたスライド部材とからなることを特徴とする。
【0013】
第3ないし第6の手段によれば、一方の折りローラがニップ位置から離れる方向に変位すると、それを連結している連結部材の他端が移動軸を折りプレート移動軌跡に沿って変位させる。この変位に伴い他方の折りローラを保持している連結部材を変位させ、また、折りプレートのローラ軸の移動方向は規制部材により規制されているので、結果的に、2つの折りローラはほぼ同時に折り位置の中心となる折りプレートの移動方向の延長線を中心にほぼ対称に変位する。これにより、用紙束枚数に関わらず、折られる用紙束は常に2つの折りローラに対し中心がずれないように加圧搬送されることになり、折りローラによる折り位置と綴じ位置を正確に一致させることができる。
【0014】
また、一般的に高荷重でも耐えられ、規制部材に精度も出し易いリンク機構を用いれば、その機構の強度不足により、折りぐせを強化させるに必要な折りローラの加圧力を制限されることなく適正な条件で用紙束に折りを施すことが可能となり、折りローラによる折り位置と綴じ位置が正確に一致させつつ、強い折りぐせを施した中綴じ製本のされた冊子を提供できる。その際、前記加圧力は弾性付勢手段により得られるので、対となる規制部材の距離が離れれば離れるほど弾性付勢力(加圧力)が大きくなり、折り目をより強く付けることが可能になる。
【0015】
第7の手段は、第3の手段において、前記移動軸の移動量を制限する移動量制限手段を備えていることを特徴とする。第7の手段によれば、最大折りローラ間間隔がその前後の搬送路GAP以下になるように対となる折りローラの変位量を規制することが可能となり、これにより、用紙束の搬送がスムーズに行われ搬送不良の発生を防止するとともに、搬送音を低下させることができる。
【0016】
第8の手段は、第1の手段において、前記折りプレートの移動方向の延長線が、前記折りローラ対の後段に配置された搬送路の用紙の厚さ方向に対応する搬送路幅の中央と一致するように前記搬送路が配置されていることを特徴とする。第8の手段によれば、搬送路の中心位置と折り位置とが常に一致するので、後段の第2の折りローラ対のニップ位置に折り位置を一致させた状態で後段に送り出すことができる。
【0017】
第9の手段は、第2の手段において、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線が、前記第2の折りローラ対の後段に配置された搬送路の用紙の厚さ方向に対応する搬送路幅の中央と一致するように前記搬送路が配置されていることを特徴とする。第9の手段によれば、前段の折りローラ対および前段の搬送路において搬送時の中心位置と折り位置とが常に一致した状態で送り込まれ、第2のローラ対の折り位置と第2のローラ対の後段の搬送路の中心位置とが常に一致するので、折りプレートの移動軌跡の延長線を折り位置として2段にわたって折り込まれ、搬送の中心が一致した状態で搬送される。これにより、折り目ずれが発生することがなくなり、良好な折ぐせのついた冊子を提供できる。
【0018】
第10の手段は、用紙束の中央部を綴じる綴じ手段と、第1ないし第9の手段に係る折り装置とを備えた用紙処理装置を特徴とする。第10の手段によれば、第1ないし第10の折り装置の特徴を有する用紙処理装置を提供することができる。
【0019】
第11の手段は、第10の手段に係る用紙処理装置と、用紙に対して可視画像を形成する画像形成装置とを一体または別体に構成して画像形成システムを構築したことを特徴とする。第11の手段によれば、第10の用紙処理装置の特徴を有する画像形成システムを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0021】
1.機械的構成
1.1 全体構成
図1は本発明の実施形態に係る用紙処理装置としての用紙後処理装置と画像形成装置とからなる画像形成システムのシステム構成を示す図であり、図では、用紙後処理装置の全体と画像形成装置の一部を示している。
【0022】
図1において、用紙後処理装置PDは、画像形成装置PRの側部に取付けられており、画像形成装置PRの搬出口95から排出された記録媒体、ここでは用紙は用紙後処理装置PDの搬入口18に導かれる。前記用紙は、1枚の用紙に後処理を施す後処理手段(この実施形態では穿孔手段としてのパンチユニット100)を有する搬送路Aを通り、上トレイ201へ導く搬送路B、シフトトレイ202へ導く搬送路C、整合およびスティプル綴じ等を行う処理トレイF(以下スティプル処理トレイとも称する)へ導く搬送路Dへ、それぞれ分岐爪15および分岐爪16によって振り分けられるように構成されている。
【0023】
搬送路AおよびDを経てスティプル処理トレイFへ導かれ、スティプル処理トレイFで整合およびスティプル等を施された用紙は、偏向手段である分岐ガイド板54と可動ガイド55により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、折り等を施す処理トレイG(以下、中折り処理トレイとも称する)へ振り分けられるように構成され、中折り処理トレイGで折り等を施された用紙は搬送路Hを通り下トレイ203へ導かれる。また、搬送路D内には分岐爪17が配置され、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持されており、用紙後端がこれを通過した後、搬送ローラ9、10、スティプル排紙ローラ11の内少なくとも搬送ローラ9を逆転し、さらにプレスタックローラ8を逆転させて用紙後端を用紙収容部Eへ導いて滞留させ、次用紙が搬送されてきた際に少なくとも搬送ローラ9およびプレスタックローラ8を正転させて前用紙を次用紙と重ね合せて搬送することが可能なように構成されている。この動作を繰り返すことによって2枚以上の用紙を重ね合せて搬送することも可能である。
【0024】
搬送路B、搬送路Cおよび搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置から受け入れる用紙を検出する入口センサ301、その下流に入口ローラ1、パンチユニット100、パンチかすホッパ101、搬送ローラ2、分岐爪15および分岐爪16が順次配置されている。分岐爪15、分岐爪16は図示しないバネにより図1の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方に、各々回動することによって、搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分ける。なお、符号101aはパンチかすの受入口を示す。
【0025】
搬送路Bへ用紙を導く場合は、分岐爪15は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、搬送路Cへ用紙を導く場合は、図1の状態から前記ソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方にそれぞれ回動した状態となり、搬送路Dへ用紙を導く場合は、分岐爪16は図1の状態で前記ソレノイドはOFF、分岐爪15は図1の状態から前記ソレノイドをONすることにより、上方に回動した状態となる。
【0026】
この用紙後処理装置では、用紙に対して、穴明け(パンチユニット100)、用紙揃え+端部綴じ(ジョガーフェンス53、端面綴じスティプラS1)、用紙揃え+中綴じ(ジョガーフェンス53、中綴じスティプラS2)、用紙の仕分け(シフトトレイ202)、中折り(折りプレート74、折りローラ81,82)などの各処理を行うことができる。
【0027】
1.2シフトトレイ部
この用紙後処理装置PDの最下流部に位置するシフトトレイ排紙部Iは、シフト排紙ローラ6と、戻しコロ13と、紙面検知センサ330と、シフトトレイ202と、図2に示すシフト機構Jと、図3に示すシフトトレイ昇降機構Kとにより構成される。なお、図2はシフト機構Jの詳細を示す要部を拡大した斜視図、図3はシフトトレイ昇降機構Kの要部を拡大した斜視図である。
【0028】
図1および図3において、符号13はシフト排紙ローラ6から排出された用紙と接して前記用紙の後端を図2に示すエンドフェンス32に突き当てて揃えるためのスポンジ製のコロを示す。この戻しコロ13は、シフト排紙ローラ6の回転力で回転するようになっている。戻しコロ13の近傍にはトレイ上昇リミットスイッチ333が設けられており、シフトトレイ202が上昇して戻しコロ13を押し上げると、前記トレイ上昇リミットスイッチ333がオンしてトレイ昇降モータ168が停止する。これによりシフトトレイ202のオーバーランが防止される。また、戻しコロ13の近傍には、図1に示すように、シフトトレイ202上に排紙された用紙もしくは用紙束の紙面位置を検知する紙面位置検知手段としての紙面検知センサ330が設けられている。
【0029】
図1に詳細には図示していないが、紙面検知センサ330は、図3に示す紙面検知レバー30と、紙面検知センサ(スティプル用)330aと紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bとから構成されている。紙面検知レバー30は、レバーの軸部を中心に回動可能に設けられ、シフトトレイ202に積載された用紙の後端上面に接触する接触部30aと扇形の遮蔽部30bとを備えている。上方に位置する紙面検知センサ(スティプル用)330aは主にスティプル排紙制御に用いられ、紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bは主にシフト排紙制御に用いられる。
【0030】
本実施形態では、紙面検知センサ(スティプル用)330aおよび紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bは、遮蔽部30bによって遮られたときにオンするようになっている。したがって、シフトトレイ202が上昇して紙面検知レバー30の接触部30aが上方に回動すると、紙面検知センサ(スティプル用)330aがオフし、さらに回動すると紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bがオンする。用紙の積載量が所定の高さに達したことが紙面検知センサ(スティプル用)330aと紙面検知センサ(ノンスティプル用)330bによって検知されると、シフトトレイ202はトレイ昇降モータ168の駆動により所定量下降する。これにより、シフトトレイ202の紙面位置は略一定に保たれる。
【0031】
1.2.1 シフトトレイの昇降機構
シフトトレイ202の昇降機構について詳細に説明する。
【0032】
図3に示すようにシフトトレイ202は、駆動ユニットLにより駆動軸21が駆動されることにより昇降する。駆動軸21と従動軸22との間にはタイミングベルト23がタイミングプーリを介してテンションをもって掛けられ、このタイミングベルト23にシフトトレイ202を支持する側板24が固定されている。
【0033】
このように構成することにより、シフトトレイ202を含むユニットが昇降可能にタイミングベルト23に吊り下げられている。
【0034】
駆動ユニットLは、トレイ昇降モータ168とウォームギア25とから構成され、駆動源としての正逆転可能なトレイ昇降モータ168で発生した動力が、ウォームギヤ25を介して駆動軸21に固定されたギヤ列の最終ギヤに伝達され、シフトトレイ202を上下方向に移動させるるようになっている。動力伝達系統がウォームギヤ25を介しているため、シフトトレイ202を一定位置に保持することができ、このギア構成により、シフトトレイ202の不意の落下事故等を防止することが可能となっている。
【0035】
シフトトレイ202の側板24には、遮蔽板24aが一体に形成され、下方には積載用紙の満載を検出する満杯検知センサ334と下限位置を検出する下限センサ335が配置されており、遮蔽板24aによって満杯検知センサ334と下限センサ335とがオン・オフされるようになっている。満杯検知センサ334と下限センサ335はフォトセンサであり、遮蔽板24aによって遮られたときにオンするようになっている。なお、図3において、シフト排紙ローラ6は省略している。
【0036】
シフトトレイ202の揺動(シフト)機構は図2に示すように、シフトモータ169とシフトカム31とからなり、シフトモータ169を駆動源としてシフトカム31を回転させることにより、シフトトレイ202は用紙排紙方向と直交する方向に往復動する。シフトカム31には回転軸中心から一定量離れた位置にピン31aが立てられ、そのピン31aの他端部がエンドフェンス32の係合部材32aの長孔部32bに遊嵌されている。係合部材32aはエンドフェンス32の背面(シフトトレイ202が位置しない側の面)に固定され、前記シフトカム31のピン31aの回動位置に応じて、用紙排紙方向と直交する方向に往復動し、これにともなってシフトトレイ202も用紙排紙方向と直交する方向に移動する。シフトトレイ202は図1において手前側と奥側の2つの位置で停止し(図2のシフトカム31の拡大図に対応)、その停止制御はシフトカム31の切り欠きをシフトセンサ336により検出し、この検出信号に基づいてシフトモータ169をON、OFF制御することにより行われる。
【0037】
エンドフェンス32の前面側には、前記シフトトレイ202の案内用の突条32cが設けられ、シフトトレイ202の後端部がこの突条32cに上下動自在に遊嵌され、これにより、シフトトレイ202は上下動可能かつ用紙搬送方向と直交する方向に往復動可能にエンドフェンス32に支持される。なお、エンドフェンス32はシフトトレイ202上の積載紙の後端をガイドし、後端を揃える機能を有する。
【0038】
1.2.2 排紙部
図4はシフトトレイ202への排紙部の構造を示す斜視図である。
【0039】
図1および図4において、シフト排紙ローラ6は、駆動ローラ6aと従動ローラ6bを有し、従動ローラ6bは用紙排出方向上流側を支持され、上下方向に揺動自在設けられた開閉ガイド板33の自由端部に回転自在に支持されている。従動ローラ6bは自重または付勢力により駆動ローラ6aに当接し、用紙は両ローラ6a,6b間に挟持されて排出される。綴じ処理された用紙束が排出される時は、開閉ガイド板33が上方に引き上げられ、所定のタイミングで戻されるようになっており、このタイミングはシフト排紙センサ303の検知信号に基づいて決定される。その停止位置は排紙ガイド板開閉センサ331の検知信号に基づいて決定され、排紙ガイド板開閉モータ167により駆動される。なお、排紙ガイド板開閉モータ167は排紙ガイド板開閉リミットスイッチ332のオンオフにより駆動制御される。
【0040】
1.3 スティプル処理トレイ
1.3.1 スティプル処理トレイの全体構成
スティプル処理を施すスティプル処理トレイFの構成を詳細に説明する。
【0041】
図5はこのスティプル処理トレイFを用紙搬送面に垂直な方向から見た平面図、図6はスティプル処理トレイFとその駆動機構を示す斜視図、図7は用紙束の放出機構を示す斜視図である。まず、図6に示すように、スティプル排紙ローラ11によってスティプル処理トレイFへ導かれた用紙は、スティプル処理トレイF上に順次積載される。この場合、用紙ごとに叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53によって横方向(用紙搬送方向と直交する方向−用紙幅方向とも称す)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、用紙束の最終紙から次の用紙束先頭紙までの間で、制御装置(図16参照)からのスティプル信号により端面綴じスティプラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束は、ただちに放出爪52aが突設された放出ベルト52によりシフト排紙ローラ6へ送られ、受取り位置にセットされているシフトトレイ202に排出される。
【0042】
1.3.2 用紙放出機構
放出爪52aは、図7に示すように、放出ベルトHPセンサ311によりそのホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりオン・オフする。この放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置され、スティプル処理トレイFに収容された用紙束を交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転し、これから用紙束を移動するように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52a’の背面でスティプル処理トレイFに収容された用紙束の搬送方向先端を揃えるようにすることもできる。したがって、この放出爪52aは用紙束の用紙搬送方向の揃え手段としても機能する。
【0043】
また、図5に示すように、放出モータ157により駆動される放出ベルト52の駆動軸には、用紙幅方向の整合中心に放出ベルト52とその駆動プーリ62とが配置され、駆動プーリ62に対して対称に放出ローラ56が配置、固定されている。さらに、これらの放出ローラ56の周速は放出ベルト52の周速より速くなるように設定されている。
【0044】
1.3.3 処理機構
図6に示すように、叩きコロ12は支点12aを中心に叩きSOL(ソレノイド)170によって振り子運動を与えられ、スティプル処理トレイFへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙を後端フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12は反時計回りに回転する。
【0045】
ジョガーフェンス53は、正逆転可能なジョガーモータ158によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙幅方向に往復移動する。
【0046】
端面綴じスティプラS1は、図8のステイプラS1を移動機構とともに示す斜視図から分かるように、正逆転可能なスティプラ移動モータ159によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙端部の所定位置を綴じるために用紙幅方向に移動する。その移動範囲の一側端には、端面綴じスティプラS1のホームポジションを検出するスティプラ移動HPセンサ312が設けられており、用紙幅方向の綴じ位置は、前記ホームポジションからの端面綴じスティプラS1移動量により制御される。端面綴じスティプラS1は、図9の斜視図に示すように針の打ち込み角度を用紙端部と平行あるいは斜めに変更できるように、さらには、前記ホームポジション位置でスティプラS1の綴じ機構部だけを所定角度斜めに回転させ、スティプル針の交換が容易にできるように構成されている。スティプラS1は斜めモータ160によって斜め回転し、針交換位置センサ313によって所定の斜めの角度に、あるいは、前記針の交換位置まで達したことが検出されると、斜めモータ160は停止する。斜め打ちが終了し、あるいは針交換が終了すると、元の位置まで回転して次のスティプルに備える。
【0047】
中綴じスティプラS2は図1および図5に示すように、後端フェンス51から中綴じスティプラS2の針打ち位置までの距離が、中綴じ可能な最大用紙サイズの搬送方向長の半分に相当する距離以上となるように配置され、かつ、用紙幅方向の整合中心に対して対称に2つ配置され、ステー63に固定されている。中綴じスティプラS2自体は公知の構成なので、ここでは詳細についての説明は省略するが、中綴じを行う場合、ジョガーフェンス53で用紙の搬送方向に直交する方向が整合され、後端フェンス51と叩きコロ12用紙の搬送方向が整合された後、放出ベルト52を駆動して放出爪52で用紙束の後端部を持ち上げ、中綴じスティプラS2の綴じ位置に用紙束の搬送方向の中央部が位置するようにし、この位置で停止して、綴じ動作を実行させる。そして、綴じられた用紙束は、中折り処理トレイG側に搬送され、中折りされる。詳細は後述する。
【0048】
なお、図中符号64aは前側板、64bは後側板であり、符号310はスティプル処理トレイF上の用紙の有無を検出する紙有無センサである。
【0049】
1.4 用紙束偏向機構
前記スティプル処理トレイFで中綴じが行われた用紙束は用紙の中央部で中折りされる。この中折りは中折り処理トレイGで行われる。そのためには、綴じた用紙束を中折り処理トレイGに搬送する必要がある。この実施形態では、スティプル処理トレイFの搬送方向最下流側に、用紙束偏向手段が設けられ、中折り処理トレイG側に用紙束を搬送する。
【0050】
用紙束偏向機構は、図1および図15のスティプル処理トレイFと中折り処理トレイG部分の拡大図に示すように分岐ガイド板54と可動ガイド55とからなる。分岐ガイド板54は図10ないし図12の動作説明図に示すように支点54aを中心に上下方向に揺動自在に設けられ、その下流側に回転自在な加圧コロ57が設けられ、スプリング58により放出ローラ56側に加圧される。また、分岐ガイド板54の位置は、束分岐駆動モータ161より駆動力を得て回転するカム61のカム面61aとの当接位置によって規定される。
【0051】
可動ガイド55は放出ローラ56の回転軸に揺動自在に支持され、可動ガイド55の一端(分岐ガイド板54とは反対側の端部)には連結部60aで回動自在に連結されたリンクアーム60が設けられている。リンクアーム60は図5に示す前側板64aに固定された軸と長孔部60bでされており、これにより可動ガイド55の揺動範囲は規制される。また、スプリング59により下方に付勢されることによって図10の位置に保持される。さらに、束分岐駆動モータ161より駆動を得て回転するカム61のカム面61bによりリンクアーム60が押されると、連結されている可動ガイド55は上方へ回動する。束分岐ガイドHPセンサ315はカム61の遮蔽部61cを検知してカム61のホームポジションを検知する。これにより、カム61はそのホームポジションを基準として束分岐駆動モータ161の駆動パルスをカウントすることにより、停止位置の制御が行われる。
【0052】
図10は、カム61がホームポジションに位置した時の分岐ガイド板54と可動ガイド55の位置関係を示す動作説明図である。可動ガイド55のガイド面55aはシフト排紙ローラ6への経路において、用紙をガイドする機能を有する。
【0053】
図11は、カム61が回転することにより、分岐ガイド板54が支点54aを中心として図において反時計方向(下方)へ回動し、加圧コロ57が放出ローラ56側に接触して加圧している状態を示す動作説明図である。
【0054】
図12は、カム61がさらに回転することにより、可動ガイド55が図において時計方向(上方)に回動し、スティプル処理トレイFから中折り処理トレイGに導く経路を分岐ガイド板54と可動ガイド55とで形成した状態を示す動作説明図である。また、図5には奥行き方向の位置関係を示す。
【0055】
この実施形態では、分岐ガイド板54と可動ガイド55は1つの駆動モータにより動作するが、個々に駆動モータを設けて、用紙サイズや綴じ枚数に応じて、移動タイミングや停止位置を制御可能に構成しても良い。
【0056】
1.5 中折り処理トレイ
1.5.1 各部構成
図13および図14は中折りを行うための折りプレート74の移動機構の動作説明図である。
【0057】
折りプレート74は前後側板64a、64bに立てられた各2本の軸64cに長孔部74aを遊嵌することにより支持され、さらに、折りプレート74から立設された軸部74bがリンクアーム76の長孔部76bに遊嵌され、リンクアーム76が支点76aを中心に揺動することにより、折りプレート74は図13および図14中を左右に往復移動する。すなわち、リンクアーム76の長孔部76cに折りプレート駆動カム75の軸部75bは遊嵌されており、折りプレート駆動カム75の回転運動によりリンクアーム76は揺動し、これに応じて、図15において、折りプレート74は束搬送ガイド板下上91,92に対して垂直な方向に往復動する。
【0058】
折りプレート駆動カム75は折りプレート駆動モータ166により図13中の矢印方向に回転する。その停止位置は半月形状の遮蔽部75a両端部を折りプレートHPセンサ325により検知することで決定される。
【0059】
図13は、処理トレイGの用紙束収容領域から完全に退避したホームポジション位置を示す。折りプレート駆動カム75を矢印方向に回転させると折りプレート74は矢印方向に移動し、処理トレイGの用紙束収容領域に突出する。図14は、処理トレイGの用紙束中央を折りローラ81のニップに押し込む位置を示す。折りプレート駆動カム75を矢印方向に回転させると折りプレート74は矢印方向に移動し、処理トレイGの用紙束収容領域から退避する。
【0060】
なお、この実施形態では、中折りについては用紙束を折ることを前提にしているが、この発明は1枚の用紙を折る場合でも適用できる。この場合は、1枚だけで中綴じが不要なので、1枚排紙された時点で中折り処理取り柄G側に送り込み、折りプレート74と折りローラとによって折り処理を実行して下トレイに排紙するようにする。
【0061】
2.制御装置
制御装置350は、図16に示すように、CPU360、I/Oインターフェース370等を有するマイクロコンピュータからなり、画像形成装置PR本体のコントロールパネルの各スイッチ等、および入口センサ301、上排紙センサ302、シフト排紙センサ303、プレスタックセンサ304、スティプル排紙センサ305、紙有無センサ310、放出ベルトホームポジションセンサ311、スティプル移動ホームポジションセンサ312、スティプラ斜めホームポジションセンサ313、束分岐ガイドホームポジションセンサ315、束到達センサ321、可動後端フェンスホームポジションセンサ322、折り部通過センサ323、下排紙センサ324、折りプレートホームポジションセンサ325、紙面検知センサ330,330a,330b、排紙ガイド板開閉センサ331等の各センサからの信号がI/Oインターフェース370を介してCPU360へ入力される。
【0062】
CPU360は、入力された信号に基づいて、シフトトレイ202用のトレイ昇降モータ168、開閉ガイド板を開閉する排紙ガイド板開閉モータ167、シフトトレイ202を移動するシフトモータ169、叩きコロ12を駆動する図示しない叩きコロモータ、叩きSOL170等の各ソレノイド、各搬送ローラを駆動する搬送モータ、各排紙ローラを駆動する排紙モータ、放出ベルト52を駆動する放出モータ157、端面綴じスティプラS1を移動するスティプラ移動モータ159、端面綴じスティプラS1を斜めに回転させる斜めモータ160、ジョガーフェンス53を移動させるジョガーモータ158、分岐ガイド板54および可動ガイド55を回動する束分岐駆動モータ161、その束を搬送する搬送ローラを駆動する図示しない束搬送モータ、可動後端フェンス73を移動させる図示しない後端フェンス移動モータ、折りプレート74を移動させる折りプレート駆動モータ166、折りローラ81を駆動する図示しない折りローラ駆動モータ等の駆動を制御する。スティプル排紙ローラを駆動する図示しないスティプル搬送モータのパルス信号はCPU360に入力されてカウントされ、このカウントに応じて叩きSOL170およびジョガーモータ158が制御される。なお、折りローラ駆動モータはステッピングモータからなり、CPU360からモータドライバを介して直接的に、あるいは、I/O370とモータドライバを介して間接的に制御される。
【0063】
また、パンチユニット100もクラッチやモータを制御することによりCPU360の指示によって穴明けを実行する。
【0064】
なお、用紙後処理装置PDの制御は前記CPU360が図示しないROMに書き込まれたプログラムを、図示しないRAMをワークエリアとして使用しながら実行することにより行われる。
【0065】
3.動作
以下、前記CPU360によって実行される本実施形態に係る用紙後処理装置の動作について説明する。
【0066】
本実施形態では、後処理モードに応じて下記の排出形態をとる。
【0067】
本実施例では、後処理モードに応じて下記の排出形態をとる。
【0068】
▲1▼ ノンスティプルモードa:搬送路A、搬送路Bを通り搬送ローラ3,4によって用紙を搬送し、上トレイ201へ排出するモードである。
【0069】
▲2▼ ノンスティプルモードb:搬送路A、搬送路Cを通り、搬送ローラ5によってシフト排紙ローラ6に搬送され、シフトトレイ202へ排出するモードである。
【0070】
▲3▼ ソート、スタックモード:搬送路A、搬送路Cを通り、搬送ローラ5によってシフト排紙ローラ6に搬送され、シフトトレイ202へ排出される。その際、シフトトレイ202が、部の区切れ毎に排紙方向と直交方向に揺動することにより排出する用紙を仕分ける。
【0071】
▲4▼ スティプルモード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び綴じを施し、搬送路Cを通りシフトトレイ202へ排出するモードである。
【0072】
▲5▼ 中綴じ製本モード:搬送路A、搬送路Dを経て処理トレイFで整合及び中央綴じを施し、更に処理トレイGで中央折りを施して搬送路Hを通り、下トレイ203へ排出するモードである。
【0073】
ノンスティプルモードやスティプルモードは折り処理を行わないので、ここでの説明は省略する。中綴じ製本モードは、用紙を搬送路Aと搬送路Dを経てスティプル処理トレイFに搬送し、スティプル処理トレイFで整合および中央綴じを行った後、さらに中折り処理トレイGで中折りし、中折りされた用紙束を搬送路Hを経て下トレイ203へ排出するモードである。このモードでは、分岐爪15と分岐爪16はともに反時計方向に回動し、搬送路AからDに至る経路が開放された状態になる。また、分岐ガイド板54と可動ガイド板55が閉鎖状態となって用紙束を中折り処理トレイGに導き、中折りが行われる。
【0074】
このモードは、用紙を搬送路Aと搬送路Dを経てスティプル処理トレイFに搬送し、スティプル処理トレイFで整合および中央綴じを行った後、さらに中折り処理トレイGで中折りし、中折りされた用紙束を搬送路Hを経て下トレイ203へ排出するモードである。このモードでは、分岐爪15と分岐爪16はともに反時計方向に回動し、搬送路AからDに至る経路が開放された状態になる。また、分岐ガイド板54と可動ガイド板55が後述の図20に示すように閉鎖状態となって用紙束を中折り処理トレイGに導き、中折りが行われる。このときの処理手順を図17に示す。
【0075】
このモードでは、動作がスタートし、用紙が画像形成装置PR側から搬入される状態になると、用紙後処理装置PDの搬送路Aの入口ローラ1および搬送ローラ2、搬送路Dの搬送ローラ7,9,10およびスティプル排紙ローラ11、スティプル処理トレイFの叩きコロ12がそれぞれ回転を開始する(ステップS101)。そして、分岐爪15と分岐爪16をスティプル処理トレイFに導く搬送路D側に切り替える(ステップS102)。
【0076】
次いで、放出ベルト52のホームポジションも放出ベルトHPセンサ311で検知し、その位置を確認した後、放出モータ157を駆動して放出ベルト52を待機位置に(ステップS103)、また、ジョガーフェンス53もジョガーフェンスHPセンサでホームポジション位置を検出した後、待機位置に、さらに、分岐ガイド板54と可動ガイド55をホームポジション(搬送路C側(上方)に搬送する位置)にそれぞれ移動させる(ステップS104,S105)。
【0077】
そして、入口センサ301がオン、オフし(ステップS106,S107)、スティプル排紙センサ305がオン(ステップS108)、シフト排紙センサ303がオフ(ステップS109)になると、スティプル処理トレイFに用紙が排紙され、用紙が存在しているので、叩きソレノイド170を所定時間オンにし、叩きソレノイド12を用紙に接触させ、後端フェンス51側に付勢して、用紙後端を揃える(ステップS110)。次いで、ジョガーモータ158を駆動することによってジョガーフェンス53を所定量内側に移動させて用紙の幅方向(用紙搬送方向に直交する方向)の揃え動作を行った後、待機位置に戻す(ステップS111)。これによりスティプル処理トレイFに送り込まれた用紙の縦横(搬送方向に平行な方向と直交する方向)が揃えられる。
【0078】
これらステップS106からステップS111までの動作を1枚毎に繰り返し、部の最終紙になると(ステップS112−Y)、ジョガーフェンス53を所定量内側に移動させて用紙端面がずれない状態にする(ステップS113)。この状態を図18に示す。この状態から放出ベルト52をさらに所定量回転させる(ステップS114)。放出ベルト52が所定量回転し、中綴じスティプラS2の綴じ位置に用紙束の綴じ位置が達すると、中綴じステイプラS2の綴じモータがオンし、中綴じされる(ステップS115)。この状態を図19に示す。そして、分岐ガイド板54、可動ガイド55を所定量変位させ(ステップS116)、中折り処理トレイG側への搬送路を形成する。次いで、束搬送ローラ上下71,72が回転を開始し(ステップS117)、可動後端フェンス73はホームポジションを検出した後、待機位置へ移動し(ステップS118)、放出ベルト52が所定量回転して用紙束を押し上げ(ステップS119)、放出ローラ56と加圧コロ57により挟持されて分岐ガイド板54と可動ガイド55とによって形成される経路を下流へ搬送され(図20参照)、中折り処理トレイG側に搬送される。
【0079】
用紙先端が束到達センサ321位置に達し(ステップS120)、その位置から所定距離搬送したら、束搬送ローラ上、下71,72の回転を停止させ(ステップS121−図21参照)、図22に示すように束搬送ローラ下72の加圧状態を解除する(ステップS122)。次いで、図23に示すように折りプレート74による折り動作を開始し(ステップS123)、図24に示すように折りローラ81,82および下排紙ローラ83の回転を開始させる(ステップS124)。
【0080】
折りローラ81,82および下排紙ローラ83が回転を開始すると、折り部通過センサ323によって中折りされた用紙束の通過を監視する(ステップS125,S126)。そして、折り部通過センサ323位置を用紙束の後端が通過すると(ステップS129−Y)、図25に示すように束搬送ローラ下72を加圧し(ステップS127)、折りプレート74、分岐ガイド板54、可動ガイド55をホームポジションに移動させる(ステップS128,S129)。
【0081】
この状態で用紙束の通過を下排紙センサ324によって監視し(ステップS130,S131)、下排紙センサ324を用紙束後端が通過すると(ステップS131−Y)、折りローラ81,82、下排紙ローラ83の回転を停止し(ステップS132)、放出ベルト52およびジョガーフェンス53を待機位置に移動させる(ステップS133,S134)。そして、ジョブの最終部かどうかをチェックし(ステップS135)、ジョブの最終部でなければステップS106に戻って以降の処理を繰り返し、最終部であれば、放出爪52a及びジョガーフェンス53をホームポジションに移動させ(ステップS136,S137)、入口ローラ1,搬送ローラ2,7,9,10、スティプル排紙ローラ11および叩きコロ12の回転を停止し(ステップS138)、分岐爪15、16の分岐ソレノイドを切り替えて(ステップS139)すべて初期状態に戻し、処理を終える。
【0082】
このようにして画像形成装置から搬入されてきた用紙をスティプル処理トレイFで中綴じし、中折り処理トレイGで中折りした後、下トレイ203上に中折りされた用紙束を排紙して積載する。
【0083】
この動作をさらに詳しく説明する。
【0084】
搬送路Aから分岐爪15分岐爪16で振り分けられた用紙は、搬送ローラ対7,9.10によって搬送路Dに導かれ、搬送ローラ7搬送ローラ9搬送ローラ10スティプル排紙ローラ11により処理トレイFに排出される。処理トレイFでは、排紙ローラ11により順次排出される用紙を整合する(図18参照)。その後、用紙束は放出爪52aにより用紙サイズ毎に設定された所定距離下流へ運ばれ図19の位置に位置し、その中央を中綴じスティプラS2により綴じ処理される。綴じられた用紙束は放出爪52aにより下流へ用紙サイズ毎に設定された所定距離搬送され、図20の位置で一旦停止する。この移動距離は放出モータ157の駆動パルスにより管理される。
【0085】
その後、図9に示すように、用紙束先端部は放出ローラ56と加圧コロ57により挟持され、分岐ガイド板54と可動ガイド55とが回動することによって形成される処理トレイGへの経路を再度放出爪52aと放出ローラ56により下流へ搬送される。この放出ローラ56は放出ベルト52の駆動軸に設けられており放出ベルト52と同期して駆動される。そして、図21に示すように、その用紙束は束搬送ローラ上71と束搬送ローラ下72により、予めその用紙サイズに応じた位置にホームポジションから移動し、下側の端面をガイドするべく停止している可動後端フェンス73まで搬送される。このとき、放出爪52aは、放出ベルト52の外周上に対向する位置に配置されたもう1つの放出爪52a′が後端フェンス51近傍に達した位置で停止し、分岐ガイド板54と可動ガイド55はホームポジションへ復帰し、次の用紙に備える。
【0086】
図22に示すように、可動後端フェンス73に突き当てられた用紙束は、束搬送ローラ下72の加圧を解除される。その後、図23に示すように、綴じられた針部近傍は略直角方向に折りプレート74により押され、その対向する折りローラ81のニップへと導かれる。予め回転していた折りローラ81はその用紙束を加圧搬送することで、用紙束中央に折りを施す。図24に示すように、折りを施された用紙束先端は第2の折りローラ82のニップ部に進入する。この時点で折りローラ81と第2の折りローラ82は回転を停止し、所定時間経過した後、再度搬送される。また、前記所定時間は、枚数及びサイズにより変更可能であり、枚数が多ければ次の部の束が折り部に進入するまでの時間が多く存在するので、その時間を前記所定時間に加えることによって機械の生産性を低下させることなく効率的に加圧することができる。このようにして折りぐせは強化される。
【0087】
さらに、前記所定時間内において、第2の折りローラ82に数mm幅存在するニップから用紙束先端が抜けない量をローラの正逆転により折り目にしごきを与え、折りぐせを強化することも可能である。
【0088】
前記動作により折りぐせを強化され、図25に示すように、下排紙ローラ83により下トレイ203へ排出される。このとき、用紙束後端が折り部通過センサ323に検知されると、折りプレート74可動後端フェンス73はホームポジションに復帰し、束搬送ローラ下72の加圧は復帰され、次の用紙に備える。また、次のジョブが同用紙サイズ同枚数であれば、可動後端フェンス73はその位置で待機しても良い。なお、可動後端フェンスは一対のプーリ73a,73bに張設されたタイミングベルト73cによって両プーリ73a,73b間で図示しないモータによって昇降動作を行うことができる。
【0089】
4.折り機構
図26は折りローラ対81a,81bの駆動機構を示す図である。この折りローラ対81a,81bはそれぞれ一端が支軸(回転中心)509a,509bによって揺動可能に支持された加圧板510a,510bのほぼ中央部で回転可能にローラ軸508a,508bによって軸支され、他端は引っ張りばね511によって互いに近接する方向に弾性付勢されている。前記ローラ軸508a,508bは、折りプレート74の移動(移動軌跡)方向の延長(図26では図示1点鎖線で示すが実際には面である。以下、移動軌跡線501と称す)上を移動する移動軸520と各々連結手段であるリンク521a,521bにより連結されている。このように連結することにより、移動軌跡線501に対してほぼ対称な加圧板510a,510bの揺動が可能となる。また、前記揺動に伴い移動軸520は移動軌跡線501上を往復する。移動軸520は移動規制孔530に遊嵌され、当該移動規制孔530の長手方向の長さの範囲内で移動可能であり、この規制された移動範囲に応じて折りローラ81a,81b間の最大ギャップが規定される。なお、搬送路560は移動軌跡線501と同じギャップ中央になるように配置されている。
【0090】
折りローラ81a,81bの駆動は折りローラ駆動モータ164よりギヤ552、551b,551aを介し折りローラ81a,81bに固定されているギヤ550b,550aに噛合し、回転駆動力が伝達される。
【0091】
このように構成すると、折りローラ81a,81bには歯車列551b,551a,550b,550aを介して駆動モータ164の駆動力が伝達され、等速で回転して折り目を付ける。その際、用紙束の厚さに応じて折りローラ81a,81bは折りプレート74の移動軌跡501を中心として対象に離間し、最大離間距離まで引っ張りばね511の弾性付勢力により折り目を付けるための加圧力が付与される。その際、用紙束の厚さが大きくなればなるほど加圧板510a,510bの引っ張りばね511装着側が相対的に離間するので弾性付勢力が大きくなり、折り目を付ける力がより強くなる。なお、用紙束を2つ折りした厚さが前記最大離間距離以上になると、用紙束は折りローラ81a,81b間を通ることができなくなり、折りローラ81a,81b内に用紙束が進入した後にジャムを発生することがない。これにより、ジャム処理が複雑になることもない。
【0092】
また、用紙束が厚くなっても折りプレート74による折り目と折りローラ81a,81bにより折り目で一致するので、折り目と綴じ位置を精度よく一致させることができる。
【0093】
図27は他の実施形態に係る折りローラ対81a,81bの駆動機構を示す図である。この実施形態は、図26に示した実施形態における加圧板510a,510bに代えて折りプレート74の移動軌跡501に対して垂直に設けられた移動ガイド602a,602bと、この移動ガイド602a,602bに沿って直線的に移動するスライド軸受601a,601bとしたもので、引っ張りばね511はスライド軸受601a,601bを互いに近接する方向に弾性付勢している。
【0094】
また、この実施形態では、支軸508a,508bに同軸にタイミングプーリ611a,611bに設置して折りローラ81a,81bと一体に回転するようにし、両タイミングプーリ611a,611b間にタイミングベルト612を袈裟懸けして折りローラ81a,81bを駆動し、用紙束を折るようにしている。その他の各部は前述図15に示した実施形態と同様に構成され、同様の動作を行うので、ここでの説明は省略する。
【0095】
なお、図26および図27に示した実施形態では、第1の折りローラ対81a,81bを図示しているが、図1に示す第2の折りローラ対82についても同様に構成して、折り増しを行う際に綴じ位置と折り位置を一致させた状態で折り目を強化する。その際、折りプレート74の移動軌跡501を示す線上に第2の折りローラ対82のニップが位置し、第2の折りローラ対82の後段の搬送路560も前記移動規制線501がギャップ中央になるように配置される。
【0096】
これらの実施形態によれば、折り位置の中心となる折りプレート81a,81bの移動軌跡上もしくは移動軌跡の延長上に折りローラ81a,81bのニップが位置するように加圧レバー510a,510bと連結部材550a,550bにより折りローラ対81a,81bを支持したので、あるいは、折り位置の中心となる折りプレート81a,81bの移動軌跡上もしくは移動軌跡の延長上に折りローラ81a,81bのニップが位置するようにスライド軸受601a,601bと規制部材521a,521bにより折りローラ対81a,81bを支持したので、折られる用紙束は常に2つの折りローラ81a,81bに対して中心がずれないように加圧搬送される。これにより、折りローラ対81a,81bによる折り位置と綴じ位置を正確に一致させることができる。
【0097】
また、折りプレート74の移動軌跡上もしくは移動軌跡の延長上に移動可能に設けられた移動軸520と各々の折ローラ軸508a,508bとを連結するリンク521a,521bとによって各々の折りローラ81a,81bを保持しているため、一方の折りローラがニップ位置から離れる方向に変位すると、それを連結しているリンク521a,521bの他端が移動軸520を折りプレート移動軌跡501に沿って変位させる。この変位に伴い他方の折りローラを保持しているリンクを変位させ結果的に、2つの折りローラ81a,81bはほぼ同時に折り位置の中心となる折りプレートの移動軌跡線を中心に対称的に変位する。これにより、用紙束枚数に関わらず、折られる用紙束は常に2つの折りローラ81a,81bに対し中心がずれないように加圧搬送されることになり、折りローラ81a,81bによる折り位置と綴じ位置を正確に一致させることが可能となる。また、一般的に高荷重でも耐えられ、精度も出し易いリンク機構を用いたので、その機構の強度不足により、折りぐせを強化させるに必要な折りローラ81a,81bの加圧力を制限されることなく適正な条件で用紙束に折りを施すことが可能となり、折りローラ81a,81bによる折り位置と綴じ位置を正確に一致させつつ、強い折りぐせを施すことができる。
【0098】
また、前記移動軸520の移動量を移動規制孔530により規制することによって、
最大折りローラ間ギャップ≦その前後の搬送路ギャップ
が成り立つように前記一対の折りローラ81a,81bの変位量が規制されるので、用紙束の搬送がスムーズに行われ、搬送不良の発生が防止され、搬送音も低下する。
【0099】
さらに、折られた用紙束の折り目を再加圧する第2の折りローラ82a,82bを付加し、上流の搬送路のギャップ(搬送路の用紙束の厚さ方向の幅)の中央に第2折りローラ82a,82bのニップが位置するようにスライド軸受601a,601bと規制部材521a,521bにより保持し、前記搬送路560により圧縮され、前記搬送路ギャップの中央に沿って搬送される折り済み用紙束の折り位置と第2折りローラのニップ位置が一致するので、再加圧する際、すでに折られた折り目とこれから再加圧する位置がずれることがない。これにより、折り目ずれが発生することがなくなる。
【0100】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、折り動作を行わないときには、折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線上に折りローラ対のニップが位置するように支持し、折り動作を行うときには、折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に関してほぼ対称に移動可能に折りローラ対を支持する支持手段を備えているので、折りローラによる折り位置と綴じ位置を精度よく一致させることができるとともに、強い折りぐせを施すことが可能な折り装置、用紙処理装置および画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置を主に示す用紙処理装置と画像形成装置とからなる画像処理システムのシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置のシフト機構の詳細を示す要部を拡大した斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置のシフトトレイ昇降機構の要部を拡大した斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置のシフトトレイへの排紙部の構造を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置のスティプル処理トレイを用紙搬送面に垂直な方向から見た平面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置のスティプル処理トレイとその駆動機構を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束の放出機構を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の端面綴じステイプラを移動機構とともに示す斜視図である。
【図9】図8における端面綴じスティプラの斜め回動機構を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束偏向機構の動作説明図で、用紙あるいは用紙束をシフトトレイに排紙するときの状態を示す。
【図11】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束偏向機構の動作説明図で、図10の状態から分岐ガイド板が放出ローラ側に回動した状態を示す。
【図12】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の用紙束偏向機構の動作説明図で、図11の状態から可動ガイドが分岐ガイド板側に回動し、中折り処理トレイ側に用紙束を偏向する経路を形成した状態を示す。
【図13】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の折りプレートの移動機構の動作説明図で、中折り動作に入る前の状態を示す。
【図14】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の折りプレートの移動機構の動作説明図で、中折り後、初期位置に戻るときの状態を示す。
【図15】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置のスティプル処理トレイと中折り処理トレイの詳細を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係る用紙後処理装置の制御回路を画像形成装置とともに示すブロック図である。
【図17】中折り処理モード時の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、ジョガーフェンスにより用紙端面がずれないようにしたときの状態を示す。
【図19】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、中綴じスティプラによって中綴じを行うときの状態を示す。
【図20】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、分岐ガイド板と可動ガイド板が閉鎖状態となって用紙束を中折り処理トレイに導くときの状態を示す。
【図21】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、中折り処理トレイに用紙束が導かれた状態を示す。
【図22】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、折りプレートが動作を開始するときの状態を示す。
【図23】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、折りプレートが折りローラ対のニップに用紙束を押し込んだときの状態を示す。
【図24】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、前段の折りローラ対から後段の第2の折りローラ対に用紙束が搬送され、折り増しされているときの状態を示す。
【図25】中折り処理モード時の動作を示す動作説明図で、第2の折りローラ対から下排紙ローラ対によって排紙されているときの状態を示す。
【図26】本発明の実施形態に係る折りローラ対の駆動機構を示す図である。
【図27】他の実施形態に係る折りローラ対の駆動機構を示す図である。
【符号の説明】
74 折りプレート
81a,81b 折りローラ
82a,82b 第2の折りローラ
501 移動軌跡線
508a、508b ローラ軸
509a,509b 支軸
510a,510b 加圧板
511 引っ張りばね
520 移動軸
521a,521b リンク
530 移動規制孔
560 搬送路
601a,601b スライド軸受
602a,602b 移動ガイド
Claims (11)
- 折りプレートを用紙あるいは用紙束の用紙面に対してほぼ垂直な方向から当接させて折りローラ対のニップに押し込んで用紙を折る用紙折り装置において、
折り動作を行わないときには、前記折りプレートの移動軌跡上もしくは移動軌跡の延長線上に前記折りローラ対のニップが位置するように支持し、折り動作を行うときには、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に関してほぼ対称に移動可能に前記折りローラ対を支持する支持手段を備えていることを特徴とする用紙折り装置。 - 前記折りローラ対の後段に、折られて用紙束の折り目を再加圧する第2の折りローラ対を備え、
前記第2の折りローラ対が、折り動作を行わないときには、前記折りプレートの移動軌跡上もしくは移動軌跡の延長線上に前記折りローラ対のニップが位置するように支持し、折り動作を行うときには、前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に関してほぼ対称に移動可能に前記折りローラ対を支持する支持手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の用紙折り装置。 - 前記支持手段が、
前記折りプレートの移動軌跡もしくは移動軌跡の延長線に沿って移動可能に設けられた移動軸と、
前記移動軸と前記折りローラ対のそれぞれのローラ軸とを連結する連結部材と、
前記ローラ軸の移動方向を規制する規制部材と、
からなることを特徴とする請求項1または2記載の用紙折り装置。 - 前記規制部材を互いに近接する方向に弾性付勢する弾性付勢手段を備えていることを特徴とする請求項3記載の用紙折り装置。
- 前記規制部材が、支軸に関してそれぞれ揺動可能に設けられ、前記ローラ軸を予め設定された位置でそれぞれ支持する一対の揺動部材からなることを特徴とする請求項3記載の用紙折り装置。
- 前記規制部材が、
前記折りプレートの移動方向の延長線に対してほぼ垂直な方向に設けられたガイド孔と、
前記ローラ軸を支持すると共に、前記ガイド孔にスライド移動可能に設けられたスライド部材と、
からなることを特徴とする請求項3記載の用紙折り装置。 - 前記移動軸の移動量を制限する移動量制限手段を備えていることを特徴とする請求項3記載の用紙折り装置。
- 前記折りプレートの移動軌跡の延長線が、前記折りローラ対の後段に配置された搬送路の用紙の厚さ方向に対応する搬送路幅の中央と一致するように前記搬送路が配置されていることを特徴とする請求項1記載の用紙折り装置。
- 前記折りプレートの移動軌跡の延長線が、前記第2の折りローラ対の後段に配置された搬送路の用紙の厚さ方向に対応する搬送路幅の中央と一致するように前記搬送路が配置されていることを特徴とする請求項2記載の用紙折り装置。
- 用紙束の中央部を綴じる綴じ手段と、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の折り装置と、
を備えていることを特徴とする用紙処理装置。 - 請求項10記載の用紙処理装置と、
用紙に対して可視画像を形成する画像形成装置と、
が一体または別体に構成されていることを特徴とする画像形成システム。
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