JP2004082396A - フルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搭載方向に係りなく記録素子列の論理的方向が簡単に切り替えできるフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法を提供することである。
【解決手段】記録媒体の搬送方向に従った制御信号を記録装置からフルライン記録ヘッドに転送してやると、その制御信号に従って、所定の順番に整列して入力される記録データの整列順が逆転される一方、その所定の順番に整列した記録データ、或いは、整列順が逆転した記録データを用いて、複数の記録素子を時分割駆動するために、その制御信号に従って、複数の記録素子が複数のグループに分割され、その分割されたグループ毎に複数の記録素子が時分割駆動される。
【選択図】 図4
【解決手段】記録媒体の搬送方向に従った制御信号を記録装置からフルライン記録ヘッドに転送してやると、その制御信号に従って、所定の順番に整列して入力される記録データの整列順が逆転される一方、その所定の順番に整列した記録データ、或いは、整列順が逆転した記録データを用いて、複数の記録素子を時分割駆動するために、その制御信号に従って、複数の記録素子が複数のグループに分割され、その分割されたグループ毎に複数の記録素子が時分割駆動される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法に関し、特に、インクジェット方式に従うフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクを加熱発泡して吐出するインクジェット記録方式に従う記録ヘッドが記録媒体の幅に相当する記録幅をもつ、所謂、フルライン記録ヘッドである場合、その記録ヘッドに備えられた発熱素子の駆動は、一般に、次のようになされる。
【0003】
即ち、その駆動回路は発熱素子数と同じ数のビット数のシフトレジスタ回路とラッチ回路を設け、例えば、ホストコンピュータなど記録データを生成する機器からシリアル転送される記録データをシフトレジスタ回路で発熱素子に対応する並びに揃えて取り込み、その記録データが揃ったところでラッチ信号を与えてラッチ回路に保存すると同時に、次段のグループ化回路に記録データを一度に入力する。そのグループ化回路は、グループ選択データによって定められて選択される各ビットの集まりをグループ化し、そのグループ選択データに基づいて、対応するグループの印加信号をスイッチ素子群(例えば、トランジスタ)に与える。このグループ選択データはデコーダ回路に入力され、そこで、グループ番号が得られ、そのグループ毎に順次、発熱素子を駆動する。
【0004】
また、別な駆動方法として、ダイオードやトランジスタを備えた種々のマトリクス駆動方式も提案されている。
【0005】
例えば、ダイオードマトリクス方式と呼ばれる駆動方式では、複数の行選択ラインと列選択ラインの交点に発熱素子とダイオードからなる複合素子を配置し、発熱素子の一端に接続した列選択ライン群に記録データに応じて信号を印加した状態でダイオードのカソード側の一端に接続した任意の行選択ラインを選択することにより、特定の発熱素子が駆動される。
【0006】
また、別の例としては、トランジスタマトリクス方式がある。この方式によれば、複数の行選択ラインと列選択ラインの交点に発熱素子とトランジスタからなる複合素子を配置し、発熱素子の一端に接続した列選択ライン群に記録データに応じて信号を印加した状態で、トランジスタの制御端子に接続した任意の行選択ラインを選択することにより、特定の発熱素子が駆動される。
【0007】
さらに別の例としては、ANDゲートを用いたロジックマトリクス駆動方式がある。この方式によれば、発熱素子とスイッチ素子とレベルコンバータとANDゲートとからなる複合素子が、記録データが入力されるセグメント配線と行選択ライン信号が入力されるコモン配線のマトリクス配線とにわたって配置され、このセグメント配線とコモン配線のAND条件が揃った特定の発熱素子が駆動される。
【0008】
このようにシリアル型の記録ヘッドとは異なり、フルライン記録ヘッドはその記録ヘッド自体が移動する必要はないので、一般にはフルライン記録ヘッドは固定されて記録動作を実行する構成が採られる。
【0009】
これとは逆に、記録媒体側を固定してフルライン記録ヘッドを移動させる構成も採用することも可能である。
【0010】
どちらの構成の場合も相対的にフルライン記録ヘッドが記録媒体に対して、特に、その記録媒体の搬送方向に対して移動するという点では変わらない。
【0011】
さて、記録データやグループ選択データなどの転送は、予め決められたフルライン記録ヘッドと記録媒体との相対的な位置関係を踏まえ、その記録ヘッドが記録装置に搭載されるときの搭載方向(これを主走査方向という)と記録媒体の搬送方向(これを副走査方向という)とに対応するように記録データとグループ選択データとを転送する。同様に、マトリクス駆動方式では列選択ライン群に対応する記録データと行選択ラインの選択データを転送する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例では、同一機種のフルライン記録ヘッドを記録媒体の搬送方向やその記録ヘッドを記録装置に搭載するときの搭載方向が異なる複数機種の記録装置に用いる場合、それぞれの記録装置に特有の搬送方向と搭載方向の関係に応じて記録データの転送順番が正しくなるように記録データを転送するために記録装置側或いは記録データを生成するホスト側で転送制御を行なわねばならなかった。
【0013】
もしくは、記録装置やホスト側でのそのような制御を実行することが困難な場合、主走査方向の異なる2種類のフルライン記録ヘッドを使い分ける必要があった。
【0014】
更には、記録媒体の搬送方向の往路ではその表面に、そして、その復路ではその裏面を記録を行なうような搬送制御を行なって両面記録を行なう場合においては、フルライン記録ヘッドの主走査方向が変化しないと、搬送方向の往路方向に実行する表面記録と復路方向に行なう裏面記録がミラー関係になってしまうので、記録データの転送順番をその往路における記録と復路における記録とでしかるべき記録向きに合うように記録データ転送側(記録装置やホスト)で記録データ並べ替えの処理をしなければならない。このように、主走査方向に関する記録方向が固定された従来のフルライン記録ヘッドの場合、記録装置の設計面に制約を与えたり、両面記録においては往路における記録と復路における記録とに応じた複雑な記録データ転送処理が必要になってくるという問題があった。
【0015】
本発明は上記従来例とのその問題点に鑑みてなされたものであり、記録データ転送順番を変化させることなく、フルライン記録ヘッドに搭載された記録素子列の記録方向が選択でき、更には簡単な制御で記録媒体の両面記録に対応することができ、これを搭載する記録装置設計の自由度を広げることのできるフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のフルライン記録ヘッドは以下の構成からなる。
【0017】
即ち、少なくとも記録媒体の幅分の記録幅をもつように複数の記録素子を配列したフルライン記録ヘッドであって、所定の順番に整列した記録データを入力する入力回路と、外部から入力される制御信号に従って前記所定の順番に整列した記録データの整列順を反転させる反転回路と、前記反転回路から出力される記録データをラッチするラッチ回路と、前記所定の順番に整列した記録データ、或いは、前記所定の順番とは整列順が逆転した記録データを用いて、前記複数の記録素子を時分割駆動するために、前記制御信号に従って、前記複数の記録素子を複数のグループに分割する分割回路と、前記ラッチ回路から出力される記録データを用いて前記分割回路によって分割されたグループ毎に前記複数の記録素子を時分割駆動する時分割駆動回路とを有することを特徴とするフルライン記録ヘッドを備える。
【0018】
ここで、前記入力回路は、外部から入力される記録データを一時的に保持するシフトレジスタを含むことが望ましい。
【0019】
また、前記時分割駆動回路は、複数の記録素子各々を駆動するためにこれら複数の記録素子に1対1に対応した複数の駆動セルに関し、同時駆動する駆動セル群を行方向に、時分割駆動によって時系列的に駆動される駆動セル群を列方向に配列したマトリクス構造を採用することが望ましい。
【0020】
この場合、前記分割回路は、列方向に配列された駆動セル群のいずれかを選択する選択信号を出力し、さらに、ラッチ回路から出力される記録データは、その選択信号によって選択された駆動セル群に対応した記録素子を駆動すると良い。
【0021】
なお、前記フルライン記録ヘッドはインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録ヘッドであることが望ましく、そのインクジェット記録ヘッドには、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え、その電気熱変換素子が記録素子に対応しているように構成することがさらに望ましい。
【0022】
また他の発明によれば、上記構成のフルライン記録ヘッドを用いた記録装置であって、前記所定の順番に整列した記録データを前記フルライン記録ヘッドに出力する出力手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体の搬送方向に従って前記制御信号を発生して前記フルライン記録ヘッドに出力する発生手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0023】
さらに他の発明によれば、上記構成のフルライン記録ヘッドを用いた記録方法であって、前記所定の順番に整列した記録データを前記フルライン記録ヘッドに出力する出力工程と、前記記録媒体を搬送する搬送工程と、前記記録媒体の搬送方向に従って前記制御信号を発生して前記フルライン記録ヘッドに出力する発生工程とを有することを特徴とする記録方法を備える。
【0024】
ここで、前記記録媒体の搬送方向が第1の方向の場合には前記所定の順番に整列した記録データの整列順をそのままとする制御信号を発生し、第1の方向とは逆の第2の方向の場合には、その所定の順番に整列した記録データの整列順を逆転させる指示となる制御信号を発生することが望ましい。
【0025】
また、前記記録媒体の両面に記録をさせるときには、前記記録媒体の表裏を反転させる反転機構や、記録媒体の表面に記録をする場合には記録媒体の搬送方向を第1の方向とし、前記記録媒体の裏面に記録をする場合には前記記録媒体の搬送方向を第2の方向とするように記録媒体の搬送を制御することが望ましい。
【0026】
以上の構成により本発明によれば、記録媒体の搬送方向に従った制御信号を記録装置からフルライン記録ヘッドに転送してやると、その制御信号に従って、所定の順番に整列して入力される記録データの整列順が逆転される一方、その所定の順番に整列した記録データ、或いは、整列順が逆転した記録データを用いて、複数の記録素子を時分割駆動するために、その制御信号に従って、複数の記録素子が複数のグループに分割され、その分割されたグループ毎に複数の記録素子が時分割駆動される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0028】
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置を例に挙げて説明する。
【0029】
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0030】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0031】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0032】
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
【0033】
<記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット方式の記録装置の主要部の構成を示す外観斜視図である。
【0034】
このインクジェット方式の記録装置は、図1に示すように、記録用紙(連続シート)Pの全幅にわたる範囲にインクジェットを吐出する記録ヘッド(フルライン記録ヘッド)IJHを記録用紙の幅方向に配列した構成をもっている。これらの記録ヘッドIJHの吐出口INからはインクが所定のタイミングで記録用紙Pに向けて吐出される。
【0035】
この実施形態では、折畳の可能な連続シートである記録用紙Pが以下に説明する制御回路からの制御によって搬送モータを駆動し、図1に示すVS方向に搬送され、記録用紙上に画像記録がなされる。なお、図1において、5018はシート送り用ローラ、5019はシート送りローラ5018と共に連続シートである記録用紙Pを記録位置に保持すると共に、駆動モータ(不図示)によって駆動されるシート送りローラ5018に連動して記録用紙Pを矢印VS方向にシート送りする排出側のローラである。
【0036】
なお、記録ヘッドIJHが記録を行なう記録媒体としては図1に示したような連続シートの記録用紙の他に、給紙カセット(不図示)に収納されたカット紙を用い、これを自動給紙装置(不図示)を用いて給紙するようにしても良い。また、記録媒体として、紙以外にも上述したような多種多様なものが用いられる。
【0037】
さらに、図1にはフルライン記録ヘッドIJHを1つ備えた構成を図示しているが、記録用紙の搬送方向に複数の(例えば、4つ)フルライン記録ヘッドを配置して、これらの記録ヘッドから異なるインク、例えば、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを吐出してカラー記録を行なうように記録装置を構成しても良い。
【0038】
図2はフルライン記録ヘッドIJHの外観を示す斜視図である。
【0039】
図2に示されているように、フルライン記録ヘッドIJHは、インクを吐出するノズル202と吐出口ITからインクを吐出するために各ノズル内に設けられた発熱素子を駆動させる駆動回路203が作り込まれたシリコン基板201が支持基板205上に固定される構造となっている。ここではノズルを一列に配置した並びとしている。
【0040】
フルライン記録ヘッドIJHにはさらに、支持基板205を介してインクを貯留するサブタンク206が配され、支持基板205を介し、シリコン基板201に設けられたインク供給口を通してシリコン基板201に形成された発熱素子へとインクが供給される。そして、駆動回路203がその発熱素子を駆動させることでノズル202のインクが吐出口ITから吐出される。
【0041】
サブタンク206にはインク供給チューブ207が接続され、別途備えてある大型インクタンク(不図示)からインクがそのチューブを通して供給される。また、ケーブル204を介して後述する制御回路からの駆動回路用の信号と電源、及び発熱素子用の電源が供給される。
【0042】
図3は図1に示す記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【0043】
図3において、1700は記録信号を例えば、ホストコンピュータなどの外部装置から入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラム(必要によっては文字フォントを含む)を格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドに供給される記録データ等)を一時的に保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1701、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1708は記録用紙(この実施形態では連続シート)搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドライバ、1706は搬送モータ1708を駆動するためのモータドライバである。
【0044】
上記制御回路の動作概要を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録動作が行われる。
【0045】
なお、MPU1701は記録媒体の搬送方向に従って後述する主走査方向設定信号を記録ヘッドIJHにヘッドドライバ1705を介して出力する。
【0046】
図4は記録ヘッドIJHの駆動回路203の構成を示すブロック図である。この実施形態で用いる記録ヘッドIJHには14080個の発熱素子と、これに1対1に対応する14080個のノズルが備えられている。
【0047】
図4に示されているように、14080個配列される発熱素子H1〜H14080夫々の一方の端子に電流を供給する駆動電源を接続し、片方の端子には発熱素子毎にスイッチ素子FET(T1〜T14080)を接続し、ANDゲートマトリクス301で処理した印加信号をレベルコンバータ302でスイッチ素子FETを駆動する電圧振幅に変換し、スイッチ素子FET(T1〜T14080)にゲート信号を与えて記録データに対応する発熱素子を駆動する。
【0048】
ここでは、スイッチ素子FETとして、NMOSエンハンスメント型のトランジスタを用い、また駆動電源を15Vとしているためゲート信号を0V/15Vの電圧振幅のパルスとしている。駆動上、発熱素子H1〜H14080は、その配列の順序で、320個毎の44のグループに分割されて各グループ毎に駆動される。なお、14080個の発熱素子はその配列方向に関して論理的に正方向にH1〜H14080と定められることもあれば、負方向にH1〜H14080と定められることもある。
【0049】
この320(個)×44(グループ)のグループ化がANDゲートマトリクス301において実現される。
【0050】
ここで、ANDゲートマトリクス301の構造を図4とさらに図5とを参照して説明する。
【0051】
図5はANDゲートマトリクス301の構造を示すブロック図である。
【0052】
図5に従えば、発熱素子(H1)とスイッチ素子FET(T1)とレベルコンバータ(LC1)とANDゲート(AND1)とからなる構成のセル401が、ラッチ回路306と接続されたセグメント配線のS1〜S320とANDゲート304に接続されたコモン配線のC1〜C44のマトリクス配線にわたって合計で14080個配置される。
【0053】
そして、320個のセル分に相当する記録データがラッチ回路306から一度に列配線であるセグメントラインS1〜S320に出力されるのと同期して、その記録データに対応するコモン配線C1〜C44のコモンラインから選択する。このセグメントラインとコモンラインのAND条件が揃ったセル群のみが印加信号に対してオンとなる。ヒータ配置の観点で見ると、44ピッチ毎の発熱素子320個が同時に選択されて、端から順に記録動作を行なう。
【0054】
この一回の動作、即ち、1グループ320記録素子による記録を44グループ分繰り返して14080ドット/ラインの記録を行なう。
【0055】
これら一連の動作の中で、セグメント側の記録データ列選択回路307と駆動走査方向選択回路308には主走査設定信号が入力されて各グループのどの記録素子を選択するのかを設定する。主走査設定信号とは14080個の発熱素子に対して、記録ヘッドIJHが記録装置に搭載されたときに記録媒体の搬送方向VSの上流側から下流側への方向(図1では矢印VS方向)に関し、左側から昇順にH1〜H14080と設定するのか、或いは降順にH14080〜H1と設定するのかを定める信号である。なお、これら14080個の発熱素子が配列されている方向を主走査方向と呼び、一方、記録媒体が搬送される方向を副走査方向と呼ぶ。
【0056】
ここで、記録データ列選択回路307の構成を図4とさらに図6とを参照して説明する。
【0057】
図6は記録データ列選択回路307の構成を示すブロック図である。
【0058】
記録データ列選択回路307は、図6から分かるように、ANDゲートとORゲートから成る2入力1出力セレクト機能をもつセレクタ回路で、シフトレジスタ305の出力Q1〜Q320を昇順に配線したグループと降順に配線したグループの2グループを入力する。ここにグループの選択信号として主走査設定信号を入力し、その信号に従って、昇順または降順に配線された出力Q1〜Q320を後段のラッチ回路306に出力する。
【0059】
ここで、駆動走査方向選択回路308の構成を図4とさらに図7とを参照して説明する。
【0060】
図7は駆動走査方向選択回路308の構成を示すブロック図である。
【0061】
図7に示す構成によれば、駆動走査方向選択回路308は、6ビットのコモンアドレス信号の入力すると共にこの入力に対して反転した信号を作り、ANDゲートとORゲートから成るセレクタ回路に入力する。一方、このセレクタ回路にグループの選択信号として主走査設定信号とその反転信号を入力する。
【0062】
その結果、コモンアドレスが非反転または反転信号となることにより、コモンラインの選択順番が昇順または降順で選択される。
【0063】
ここで、入力される記録データ転送順番に対する記録データ列選択回路307と駆動走査方向選択回路308とヒータ配置の関係を図8と図9に示す。
【0064】
図8は入力記録データのタイムチャートであり、図9は主走査方向設定信号と記録データと発熱素子との関係を示す表である。
【0065】
図8に示されているように、記録データはシフトクロックに同期して記録データ0〜15の信号線上に、セグメントラインS1〜S320に対応する記録データが転送される。このシリアルに転送される記録データは16個のシフトレジスタ305でQ1〜Q320のパラレルデータに展開され記録データ列選択回路307に出力される。
【0066】
図9によれば、主走査設定信号が“H”レベルの時は、まず、グループ1に属する発熱素子H1、H44、H89、……、H14037に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC1を選択して記録を行なう。次に、グループ2に属する発熱素子H2、H45、H90、……、H14038に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC2を選択して記録を行なう。さらに、グループ3に属する発熱素子に対し、グループ4に属する発熱素子に対する記録を行い、以降このような動作を繰り返して、最後にグループ44に属するH44、H88、H132……、H14080に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC44を選択して記録を行い、このようにして1ライン分の記録を完了する。
【0067】
これに対して、主走査設定信号が“L”レベルの時は、まず、グループ44に属する発熱素子H14080、H14036、H13992、……、H44に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC44を選択して記録を行なう。次に、グループ43に属する発熱素子H14079、H14035、H13991、……、H43に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC43を選択して記録を行なう。さらに、グループ42に属する発熱素子に対し、グループ41に属する発熱素子に対する記録を行い、以降このような動作を繰り返して、最後にグループ1に属する発熱素子H14037、H13993、H13949、……、H1に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC1を選択して記録を行い、このようにして1ライン分の記録を完了する。
【0068】
なお、この実施形態では、1ライン分の記録を16kHzの繰り返し周波数に設定し、この周波数に対応するように記録データを取り込むシフトレジスタ305には20ビットレジスタを16個並べ、シフトクロックを14.08MHzとし、16個分のシフトレジスタ全体としては、14.08MHz×16パイプ=225.28MHzの転送レートで記録データを取り込む。
【0069】
一方、コモンライン側の駆動は以下のように行なう。
【0070】
即ち、セグメントライン側に同期して、具体的にはラッチのタイミングに合わせてグループ選択するコモンアドレスを順次切り替え、デコーダ303でコモンラインを選択走査する。この時、印加信号のパルス幅となる駆動パルスをANDゲート304に入力し、ANDゲート304を通して、選択されたコモンラインに印加信号パルス幅の選択走査パルスを出力する。
【0071】
次に、記録装置にこの実施形態に従うフルライン記録ヘッドを搭載したときに主走査方向と副走査方向との夫々に記録方向が異なる場合を組み合わた実施例を説明する。なお、いずれの場合も記録データ転送順番は同じとしている。
【0072】
<実施例1>
図10は記録媒体の転送方向が逆の関係にある2つの記録装置(プリンタAとプリンタB)における記録制御を示す図である。
【0073】
図10において、プリンタAは▲1▼から▲2▼への方向に記録紙が搬送される。このとき、紙面の左から右に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められて記録がなされる。この場合、図9に示した主走査方向設定信号は“L”レベルである。
【0074】
これに対して、プリンタBでは図10において、▲2▼から▲1▼への方向に記録紙が搬送される。なお、プリンタBに対して記録ヘッドの搭載方向はプリンタAとは変えずに搭載してある。このとき、紙面の右から左に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められる。この場合、図9に示した主走査方向設定信号は“H”レベルである。
【0075】
<実施例2>
図11は記録媒体の両面に記録する場合の記録制御を示す図である。
【0076】
まず、▲1▼から▲2▼への方向に記録紙を搬送して、記録紙の表面に記録を行なう。このとき、主走査方向設定信号は“L”レベルにして、紙面の左から右に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められて記録がなされる。
【0077】
次に、記録装置の搬送機構(不図示)により記録紙の表裏を反転させ、▲2▼から▲1▼の方向に折り返す搬送にして裏面に記録を行なう。このとき、主走査方向設定信号は“H”レベルになり、紙面の右から左に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められて記録がなされる。
【0078】
従って以上説明した実施形態によれば、記録媒体の搬送方向に合わせて主走査方向設定信号を適宜切り替えれば記録ヘッドの主走査方向が逆転されるので、記録ヘッドの記録装置への搭載方向を変更せずとも、或いは、記録装置から記録ヘッドへのデータ転送順を記録装置が制御しなくとも、記録装置からの主走査方向設定信号の切り替え制御だけで簡単に適切な記録を行うことができる。
【0079】
また、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0080】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0081】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0082】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0083】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0084】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0085】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0086】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0087】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0088】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0089】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0090】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録媒体の搬送方向に従った制御信号を記録装置からフルライン記録ヘッドに転送してやると、その制御信号に従って、所定の順番に整列して入力される記録データの整列順が逆転される一方、その所定の順番に整列した記録データ、或いは、整列順が逆転した記録データを用いて、複数の記録素子を時分割駆動するために、その制御信号に従って、複数の記録素子が複数のグループに分割され、その分割されたグループ毎に複数の記録素子が時分割駆動されるので、記録装置から転送される記録データの順番を変えることなく一機種の記録ヘッドで、記録媒体の搬送方向が異なる記録装置に対応できるという効果がある。
【0092】
更には簡単な制御で両面記録にも対応でき、記録装置の機器設計の自由度を広げるフルライン記録ヘッドが提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるフルラインのインクジェット記録ヘッドを備えた記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
【図2】フルラインのインクジェット記録ヘッドの外観図である。
【図3】図1に示す記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】記録ヘッドIJHの駆動回路203の構成を示すブロック図である。
【図5】ANDゲートマトリクス301の構造を示すブロック図である。
【図6】記録データ列選択回路307の構成を示すブロック図である。
【図7】駆動走査方向選択回路308の構成を示すブロック図である。
【図8】入力記録データのタイムチャートである。
【図9】主走査方向設定信号と記録データと発熱素子との関係を示す表である。
【図10】記録媒体の転送方向が逆の関係にある2つの記録装置における記録制御を示す図である。
【図11】記録媒体の両面に記録する場合の記録制御を示す図である。
【符号の説明】
1700 インタフェース
1701 MPU
1702 ROM
1703 DRAM
1704 ゲートアレイ(G.A.)
1705 ヘッドドライバ
1706 モータドライバ
1709 搬送モータ
5018 シート送り用ローラ
5019 排出側ローラ
IJH 記録ヘッド
【発明の属する技術分野】
本発明はフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法に関し、特に、インクジェット方式に従うフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクを加熱発泡して吐出するインクジェット記録方式に従う記録ヘッドが記録媒体の幅に相当する記録幅をもつ、所謂、フルライン記録ヘッドである場合、その記録ヘッドに備えられた発熱素子の駆動は、一般に、次のようになされる。
【0003】
即ち、その駆動回路は発熱素子数と同じ数のビット数のシフトレジスタ回路とラッチ回路を設け、例えば、ホストコンピュータなど記録データを生成する機器からシリアル転送される記録データをシフトレジスタ回路で発熱素子に対応する並びに揃えて取り込み、その記録データが揃ったところでラッチ信号を与えてラッチ回路に保存すると同時に、次段のグループ化回路に記録データを一度に入力する。そのグループ化回路は、グループ選択データによって定められて選択される各ビットの集まりをグループ化し、そのグループ選択データに基づいて、対応するグループの印加信号をスイッチ素子群(例えば、トランジスタ)に与える。このグループ選択データはデコーダ回路に入力され、そこで、グループ番号が得られ、そのグループ毎に順次、発熱素子を駆動する。
【0004】
また、別な駆動方法として、ダイオードやトランジスタを備えた種々のマトリクス駆動方式も提案されている。
【0005】
例えば、ダイオードマトリクス方式と呼ばれる駆動方式では、複数の行選択ラインと列選択ラインの交点に発熱素子とダイオードからなる複合素子を配置し、発熱素子の一端に接続した列選択ライン群に記録データに応じて信号を印加した状態でダイオードのカソード側の一端に接続した任意の行選択ラインを選択することにより、特定の発熱素子が駆動される。
【0006】
また、別の例としては、トランジスタマトリクス方式がある。この方式によれば、複数の行選択ラインと列選択ラインの交点に発熱素子とトランジスタからなる複合素子を配置し、発熱素子の一端に接続した列選択ライン群に記録データに応じて信号を印加した状態で、トランジスタの制御端子に接続した任意の行選択ラインを選択することにより、特定の発熱素子が駆動される。
【0007】
さらに別の例としては、ANDゲートを用いたロジックマトリクス駆動方式がある。この方式によれば、発熱素子とスイッチ素子とレベルコンバータとANDゲートとからなる複合素子が、記録データが入力されるセグメント配線と行選択ライン信号が入力されるコモン配線のマトリクス配線とにわたって配置され、このセグメント配線とコモン配線のAND条件が揃った特定の発熱素子が駆動される。
【0008】
このようにシリアル型の記録ヘッドとは異なり、フルライン記録ヘッドはその記録ヘッド自体が移動する必要はないので、一般にはフルライン記録ヘッドは固定されて記録動作を実行する構成が採られる。
【0009】
これとは逆に、記録媒体側を固定してフルライン記録ヘッドを移動させる構成も採用することも可能である。
【0010】
どちらの構成の場合も相対的にフルライン記録ヘッドが記録媒体に対して、特に、その記録媒体の搬送方向に対して移動するという点では変わらない。
【0011】
さて、記録データやグループ選択データなどの転送は、予め決められたフルライン記録ヘッドと記録媒体との相対的な位置関係を踏まえ、その記録ヘッドが記録装置に搭載されるときの搭載方向(これを主走査方向という)と記録媒体の搬送方向(これを副走査方向という)とに対応するように記録データとグループ選択データとを転送する。同様に、マトリクス駆動方式では列選択ライン群に対応する記録データと行選択ラインの選択データを転送する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例では、同一機種のフルライン記録ヘッドを記録媒体の搬送方向やその記録ヘッドを記録装置に搭載するときの搭載方向が異なる複数機種の記録装置に用いる場合、それぞれの記録装置に特有の搬送方向と搭載方向の関係に応じて記録データの転送順番が正しくなるように記録データを転送するために記録装置側或いは記録データを生成するホスト側で転送制御を行なわねばならなかった。
【0013】
もしくは、記録装置やホスト側でのそのような制御を実行することが困難な場合、主走査方向の異なる2種類のフルライン記録ヘッドを使い分ける必要があった。
【0014】
更には、記録媒体の搬送方向の往路ではその表面に、そして、その復路ではその裏面を記録を行なうような搬送制御を行なって両面記録を行なう場合においては、フルライン記録ヘッドの主走査方向が変化しないと、搬送方向の往路方向に実行する表面記録と復路方向に行なう裏面記録がミラー関係になってしまうので、記録データの転送順番をその往路における記録と復路における記録とでしかるべき記録向きに合うように記録データ転送側(記録装置やホスト)で記録データ並べ替えの処理をしなければならない。このように、主走査方向に関する記録方向が固定された従来のフルライン記録ヘッドの場合、記録装置の設計面に制約を与えたり、両面記録においては往路における記録と復路における記録とに応じた複雑な記録データ転送処理が必要になってくるという問題があった。
【0015】
本発明は上記従来例とのその問題点に鑑みてなされたものであり、記録データ転送順番を変化させることなく、フルライン記録ヘッドに搭載された記録素子列の記録方向が選択でき、更には簡単な制御で記録媒体の両面記録に対応することができ、これを搭載する記録装置設計の自由度を広げることのできるフルライン記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いる記録装置及び記録方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のフルライン記録ヘッドは以下の構成からなる。
【0017】
即ち、少なくとも記録媒体の幅分の記録幅をもつように複数の記録素子を配列したフルライン記録ヘッドであって、所定の順番に整列した記録データを入力する入力回路と、外部から入力される制御信号に従って前記所定の順番に整列した記録データの整列順を反転させる反転回路と、前記反転回路から出力される記録データをラッチするラッチ回路と、前記所定の順番に整列した記録データ、或いは、前記所定の順番とは整列順が逆転した記録データを用いて、前記複数の記録素子を時分割駆動するために、前記制御信号に従って、前記複数の記録素子を複数のグループに分割する分割回路と、前記ラッチ回路から出力される記録データを用いて前記分割回路によって分割されたグループ毎に前記複数の記録素子を時分割駆動する時分割駆動回路とを有することを特徴とするフルライン記録ヘッドを備える。
【0018】
ここで、前記入力回路は、外部から入力される記録データを一時的に保持するシフトレジスタを含むことが望ましい。
【0019】
また、前記時分割駆動回路は、複数の記録素子各々を駆動するためにこれら複数の記録素子に1対1に対応した複数の駆動セルに関し、同時駆動する駆動セル群を行方向に、時分割駆動によって時系列的に駆動される駆動セル群を列方向に配列したマトリクス構造を採用することが望ましい。
【0020】
この場合、前記分割回路は、列方向に配列された駆動セル群のいずれかを選択する選択信号を出力し、さらに、ラッチ回路から出力される記録データは、その選択信号によって選択された駆動セル群に対応した記録素子を駆動すると良い。
【0021】
なお、前記フルライン記録ヘッドはインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録ヘッドであることが望ましく、そのインクジェット記録ヘッドには、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え、その電気熱変換素子が記録素子に対応しているように構成することがさらに望ましい。
【0022】
また他の発明によれば、上記構成のフルライン記録ヘッドを用いた記録装置であって、前記所定の順番に整列した記録データを前記フルライン記録ヘッドに出力する出力手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体の搬送方向に従って前記制御信号を発生して前記フルライン記録ヘッドに出力する発生手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0023】
さらに他の発明によれば、上記構成のフルライン記録ヘッドを用いた記録方法であって、前記所定の順番に整列した記録データを前記フルライン記録ヘッドに出力する出力工程と、前記記録媒体を搬送する搬送工程と、前記記録媒体の搬送方向に従って前記制御信号を発生して前記フルライン記録ヘッドに出力する発生工程とを有することを特徴とする記録方法を備える。
【0024】
ここで、前記記録媒体の搬送方向が第1の方向の場合には前記所定の順番に整列した記録データの整列順をそのままとする制御信号を発生し、第1の方向とは逆の第2の方向の場合には、その所定の順番に整列した記録データの整列順を逆転させる指示となる制御信号を発生することが望ましい。
【0025】
また、前記記録媒体の両面に記録をさせるときには、前記記録媒体の表裏を反転させる反転機構や、記録媒体の表面に記録をする場合には記録媒体の搬送方向を第1の方向とし、前記記録媒体の裏面に記録をする場合には前記記録媒体の搬送方向を第2の方向とするように記録媒体の搬送を制御することが望ましい。
【0026】
以上の構成により本発明によれば、記録媒体の搬送方向に従った制御信号を記録装置からフルライン記録ヘッドに転送してやると、その制御信号に従って、所定の順番に整列して入力される記録データの整列順が逆転される一方、その所定の順番に整列した記録データ、或いは、整列順が逆転した記録データを用いて、複数の記録素子を時分割駆動するために、その制御信号に従って、複数の記録素子が複数のグループに分割され、その分割されたグループ毎に複数の記録素子が時分割駆動される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0028】
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置を例に挙げて説明する。
【0029】
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0030】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0031】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0032】
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
【0033】
<記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット方式の記録装置の主要部の構成を示す外観斜視図である。
【0034】
このインクジェット方式の記録装置は、図1に示すように、記録用紙(連続シート)Pの全幅にわたる範囲にインクジェットを吐出する記録ヘッド(フルライン記録ヘッド)IJHを記録用紙の幅方向に配列した構成をもっている。これらの記録ヘッドIJHの吐出口INからはインクが所定のタイミングで記録用紙Pに向けて吐出される。
【0035】
この実施形態では、折畳の可能な連続シートである記録用紙Pが以下に説明する制御回路からの制御によって搬送モータを駆動し、図1に示すVS方向に搬送され、記録用紙上に画像記録がなされる。なお、図1において、5018はシート送り用ローラ、5019はシート送りローラ5018と共に連続シートである記録用紙Pを記録位置に保持すると共に、駆動モータ(不図示)によって駆動されるシート送りローラ5018に連動して記録用紙Pを矢印VS方向にシート送りする排出側のローラである。
【0036】
なお、記録ヘッドIJHが記録を行なう記録媒体としては図1に示したような連続シートの記録用紙の他に、給紙カセット(不図示)に収納されたカット紙を用い、これを自動給紙装置(不図示)を用いて給紙するようにしても良い。また、記録媒体として、紙以外にも上述したような多種多様なものが用いられる。
【0037】
さらに、図1にはフルライン記録ヘッドIJHを1つ備えた構成を図示しているが、記録用紙の搬送方向に複数の(例えば、4つ)フルライン記録ヘッドを配置して、これらの記録ヘッドから異なるインク、例えば、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを吐出してカラー記録を行なうように記録装置を構成しても良い。
【0038】
図2はフルライン記録ヘッドIJHの外観を示す斜視図である。
【0039】
図2に示されているように、フルライン記録ヘッドIJHは、インクを吐出するノズル202と吐出口ITからインクを吐出するために各ノズル内に設けられた発熱素子を駆動させる駆動回路203が作り込まれたシリコン基板201が支持基板205上に固定される構造となっている。ここではノズルを一列に配置した並びとしている。
【0040】
フルライン記録ヘッドIJHにはさらに、支持基板205を介してインクを貯留するサブタンク206が配され、支持基板205を介し、シリコン基板201に設けられたインク供給口を通してシリコン基板201に形成された発熱素子へとインクが供給される。そして、駆動回路203がその発熱素子を駆動させることでノズル202のインクが吐出口ITから吐出される。
【0041】
サブタンク206にはインク供給チューブ207が接続され、別途備えてある大型インクタンク(不図示)からインクがそのチューブを通して供給される。また、ケーブル204を介して後述する制御回路からの駆動回路用の信号と電源、及び発熱素子用の電源が供給される。
【0042】
図3は図1に示す記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【0043】
図3において、1700は記録信号を例えば、ホストコンピュータなどの外部装置から入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラム(必要によっては文字フォントを含む)を格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドに供給される記録データ等)を一時的に保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1701、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1708は記録用紙(この実施形態では連続シート)搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドライバ、1706は搬送モータ1708を駆動するためのモータドライバである。
【0044】
上記制御回路の動作概要を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動され、記録動作が行われる。
【0045】
なお、MPU1701は記録媒体の搬送方向に従って後述する主走査方向設定信号を記録ヘッドIJHにヘッドドライバ1705を介して出力する。
【0046】
図4は記録ヘッドIJHの駆動回路203の構成を示すブロック図である。この実施形態で用いる記録ヘッドIJHには14080個の発熱素子と、これに1対1に対応する14080個のノズルが備えられている。
【0047】
図4に示されているように、14080個配列される発熱素子H1〜H14080夫々の一方の端子に電流を供給する駆動電源を接続し、片方の端子には発熱素子毎にスイッチ素子FET(T1〜T14080)を接続し、ANDゲートマトリクス301で処理した印加信号をレベルコンバータ302でスイッチ素子FETを駆動する電圧振幅に変換し、スイッチ素子FET(T1〜T14080)にゲート信号を与えて記録データに対応する発熱素子を駆動する。
【0048】
ここでは、スイッチ素子FETとして、NMOSエンハンスメント型のトランジスタを用い、また駆動電源を15Vとしているためゲート信号を0V/15Vの電圧振幅のパルスとしている。駆動上、発熱素子H1〜H14080は、その配列の順序で、320個毎の44のグループに分割されて各グループ毎に駆動される。なお、14080個の発熱素子はその配列方向に関して論理的に正方向にH1〜H14080と定められることもあれば、負方向にH1〜H14080と定められることもある。
【0049】
この320(個)×44(グループ)のグループ化がANDゲートマトリクス301において実現される。
【0050】
ここで、ANDゲートマトリクス301の構造を図4とさらに図5とを参照して説明する。
【0051】
図5はANDゲートマトリクス301の構造を示すブロック図である。
【0052】
図5に従えば、発熱素子(H1)とスイッチ素子FET(T1)とレベルコンバータ(LC1)とANDゲート(AND1)とからなる構成のセル401が、ラッチ回路306と接続されたセグメント配線のS1〜S320とANDゲート304に接続されたコモン配線のC1〜C44のマトリクス配線にわたって合計で14080個配置される。
【0053】
そして、320個のセル分に相当する記録データがラッチ回路306から一度に列配線であるセグメントラインS1〜S320に出力されるのと同期して、その記録データに対応するコモン配線C1〜C44のコモンラインから選択する。このセグメントラインとコモンラインのAND条件が揃ったセル群のみが印加信号に対してオンとなる。ヒータ配置の観点で見ると、44ピッチ毎の発熱素子320個が同時に選択されて、端から順に記録動作を行なう。
【0054】
この一回の動作、即ち、1グループ320記録素子による記録を44グループ分繰り返して14080ドット/ラインの記録を行なう。
【0055】
これら一連の動作の中で、セグメント側の記録データ列選択回路307と駆動走査方向選択回路308には主走査設定信号が入力されて各グループのどの記録素子を選択するのかを設定する。主走査設定信号とは14080個の発熱素子に対して、記録ヘッドIJHが記録装置に搭載されたときに記録媒体の搬送方向VSの上流側から下流側への方向(図1では矢印VS方向)に関し、左側から昇順にH1〜H14080と設定するのか、或いは降順にH14080〜H1と設定するのかを定める信号である。なお、これら14080個の発熱素子が配列されている方向を主走査方向と呼び、一方、記録媒体が搬送される方向を副走査方向と呼ぶ。
【0056】
ここで、記録データ列選択回路307の構成を図4とさらに図6とを参照して説明する。
【0057】
図6は記録データ列選択回路307の構成を示すブロック図である。
【0058】
記録データ列選択回路307は、図6から分かるように、ANDゲートとORゲートから成る2入力1出力セレクト機能をもつセレクタ回路で、シフトレジスタ305の出力Q1〜Q320を昇順に配線したグループと降順に配線したグループの2グループを入力する。ここにグループの選択信号として主走査設定信号を入力し、その信号に従って、昇順または降順に配線された出力Q1〜Q320を後段のラッチ回路306に出力する。
【0059】
ここで、駆動走査方向選択回路308の構成を図4とさらに図7とを参照して説明する。
【0060】
図7は駆動走査方向選択回路308の構成を示すブロック図である。
【0061】
図7に示す構成によれば、駆動走査方向選択回路308は、6ビットのコモンアドレス信号の入力すると共にこの入力に対して反転した信号を作り、ANDゲートとORゲートから成るセレクタ回路に入力する。一方、このセレクタ回路にグループの選択信号として主走査設定信号とその反転信号を入力する。
【0062】
その結果、コモンアドレスが非反転または反転信号となることにより、コモンラインの選択順番が昇順または降順で選択される。
【0063】
ここで、入力される記録データ転送順番に対する記録データ列選択回路307と駆動走査方向選択回路308とヒータ配置の関係を図8と図9に示す。
【0064】
図8は入力記録データのタイムチャートであり、図9は主走査方向設定信号と記録データと発熱素子との関係を示す表である。
【0065】
図8に示されているように、記録データはシフトクロックに同期して記録データ0〜15の信号線上に、セグメントラインS1〜S320に対応する記録データが転送される。このシリアルに転送される記録データは16個のシフトレジスタ305でQ1〜Q320のパラレルデータに展開され記録データ列選択回路307に出力される。
【0066】
図9によれば、主走査設定信号が“H”レベルの時は、まず、グループ1に属する発熱素子H1、H44、H89、……、H14037に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC1を選択して記録を行なう。次に、グループ2に属する発熱素子H2、H45、H90、……、H14038に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC2を選択して記録を行なう。さらに、グループ3に属する発熱素子に対し、グループ4に属する発熱素子に対する記録を行い、以降このような動作を繰り返して、最後にグループ44に属するH44、H88、H132……、H14080に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC44を選択して記録を行い、このようにして1ライン分の記録を完了する。
【0067】
これに対して、主走査設定信号が“L”レベルの時は、まず、グループ44に属する発熱素子H14080、H14036、H13992、……、H44に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC44を選択して記録を行なう。次に、グループ43に属する発熱素子H14079、H14035、H13991、……、H43に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC43を選択して記録を行なう。さらに、グループ42に属する発熱素子に対し、グループ41に属する発熱素子に対する記録を行い、以降このような動作を繰り返して、最後にグループ1に属する発熱素子H14037、H13993、H13949、……、H1に対応する記録データがセグメントライン群に揃ったところでコモンラインC1を選択して記録を行い、このようにして1ライン分の記録を完了する。
【0068】
なお、この実施形態では、1ライン分の記録を16kHzの繰り返し周波数に設定し、この周波数に対応するように記録データを取り込むシフトレジスタ305には20ビットレジスタを16個並べ、シフトクロックを14.08MHzとし、16個分のシフトレジスタ全体としては、14.08MHz×16パイプ=225.28MHzの転送レートで記録データを取り込む。
【0069】
一方、コモンライン側の駆動は以下のように行なう。
【0070】
即ち、セグメントライン側に同期して、具体的にはラッチのタイミングに合わせてグループ選択するコモンアドレスを順次切り替え、デコーダ303でコモンラインを選択走査する。この時、印加信号のパルス幅となる駆動パルスをANDゲート304に入力し、ANDゲート304を通して、選択されたコモンラインに印加信号パルス幅の選択走査パルスを出力する。
【0071】
次に、記録装置にこの実施形態に従うフルライン記録ヘッドを搭載したときに主走査方向と副走査方向との夫々に記録方向が異なる場合を組み合わた実施例を説明する。なお、いずれの場合も記録データ転送順番は同じとしている。
【0072】
<実施例1>
図10は記録媒体の転送方向が逆の関係にある2つの記録装置(プリンタAとプリンタB)における記録制御を示す図である。
【0073】
図10において、プリンタAは▲1▼から▲2▼への方向に記録紙が搬送される。このとき、紙面の左から右に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められて記録がなされる。この場合、図9に示した主走査方向設定信号は“L”レベルである。
【0074】
これに対して、プリンタBでは図10において、▲2▼から▲1▼への方向に記録紙が搬送される。なお、プリンタBに対して記録ヘッドの搭載方向はプリンタAとは変えずに搭載してある。このとき、紙面の右から左に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められる。この場合、図9に示した主走査方向設定信号は“H”レベルである。
【0075】
<実施例2>
図11は記録媒体の両面に記録する場合の記録制御を示す図である。
【0076】
まず、▲1▼から▲2▼への方向に記録紙を搬送して、記録紙の表面に記録を行なう。このとき、主走査方向設定信号は“L”レベルにして、紙面の左から右に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められて記録がなされる。
【0077】
次に、記録装置の搬送機構(不図示)により記録紙の表裏を反転させ、▲2▼から▲1▼の方向に折り返す搬送にして裏面に記録を行なう。このとき、主走査方向設定信号は“H”レベルになり、紙面の右から左に記録ヘッドの発熱素子がH1からH14080と定められて記録がなされる。
【0078】
従って以上説明した実施形態によれば、記録媒体の搬送方向に合わせて主走査方向設定信号を適宜切り替えれば記録ヘッドの主走査方向が逆転されるので、記録ヘッドの記録装置への搭載方向を変更せずとも、或いは、記録装置から記録ヘッドへのデータ転送順を記録装置が制御しなくとも、記録装置からの主走査方向設定信号の切り替え制御だけで簡単に適切な記録を行うことができる。
【0079】
また、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0080】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0081】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0082】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0083】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0084】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0085】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0086】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0087】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0088】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0089】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0090】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録媒体の搬送方向に従った制御信号を記録装置からフルライン記録ヘッドに転送してやると、その制御信号に従って、所定の順番に整列して入力される記録データの整列順が逆転される一方、その所定の順番に整列した記録データ、或いは、整列順が逆転した記録データを用いて、複数の記録素子を時分割駆動するために、その制御信号に従って、複数の記録素子が複数のグループに分割され、その分割されたグループ毎に複数の記録素子が時分割駆動されるので、記録装置から転送される記録データの順番を変えることなく一機種の記録ヘッドで、記録媒体の搬送方向が異なる記録装置に対応できるという効果がある。
【0092】
更には簡単な制御で両面記録にも対応でき、記録装置の機器設計の自由度を広げるフルライン記録ヘッドが提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるフルラインのインクジェット記録ヘッドを備えた記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
【図2】フルラインのインクジェット記録ヘッドの外観図である。
【図3】図1に示す記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】記録ヘッドIJHの駆動回路203の構成を示すブロック図である。
【図5】ANDゲートマトリクス301の構造を示すブロック図である。
【図6】記録データ列選択回路307の構成を示すブロック図である。
【図7】駆動走査方向選択回路308の構成を示すブロック図である。
【図8】入力記録データのタイムチャートである。
【図9】主走査方向設定信号と記録データと発熱素子との関係を示す表である。
【図10】記録媒体の転送方向が逆の関係にある2つの記録装置における記録制御を示す図である。
【図11】記録媒体の両面に記録する場合の記録制御を示す図である。
【符号の説明】
1700 インタフェース
1701 MPU
1702 ROM
1703 DRAM
1704 ゲートアレイ(G.A.)
1705 ヘッドドライバ
1706 モータドライバ
1709 搬送モータ
5018 シート送り用ローラ
5019 排出側ローラ
IJH 記録ヘッド
Claims (13)
- 少なくとも記録媒体の幅分の記録幅をもつように複数の記録素子を配列したフルライン記録ヘッドであって、
所定の順番に整列した記録データを入力する入力回路と、
外部から入力される制御信号に従って前記所定の順番に整列した記録データの整列順を反転させる反転回路と、
前記反転回路から出力される記録データをラッチするラッチ回路と、
前記所定の順番に整列した記録データ、或いは、前記所定の順番とは整列順が逆転した記録データを用いて、前記複数の記録素子を時分割駆動するために、前記制御信号に従って、前記複数の記録素子を複数のグループに分割する分割回路と、
前記ラッチ回路から出力される記録データを用いて前記分割回路によって分割されたグループ毎に前記複数の記録素子を時分割駆動する時分割駆動回路とを有することを特徴とするフルライン記録ヘッド。 - 前記入力回路は、外部から入力される記録データを一時的に保持するシフトレジスタを含むことを特徴とする請求項1に記載のフルライン記録ヘッド。
- 前記時分割駆動回路は、前記複数の記録素子各々を駆動するために前記複数の記録素子に1対1に対応した複数の駆動セルに関し、同時駆動する駆動セル群を行方向に、前記時分割駆動によって時系列的に駆動される駆動セル群を列方向に配列したマトリクス構造をしていることを特徴とする請求項1に記載のフルライン記録ヘッド。
- 前記分割回路は、前記列方向に配列された駆動セル群のいずれかを選択する選択信号を出力することを特徴とする請求項3に記載のフルライン記録ヘッド。
- 前記ラッチ回路から出力される記録データは、前記選択信号によって選択された駆動セル群に対応した記録素子を駆動することを特徴とする請求項4に記載のフルライン記録ヘッド。
- 前記フルライン記録ヘッドはインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のフルライン記録ヘッド。
- 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えており、該電気熱変換素子が前記記録素子に対応していることを特徴とする請求項6に記載のフルライン記録ヘッド。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載のフルライン記録ヘッドを用いた記録装置であって、
前記所定の順番に整列した記録データを前記フルライン記録ヘッドに出力する出力手段と、
前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記記録媒体の搬送方向に従って前記制御信号を発生して前記フルライン記録ヘッドに出力する発生手段とを有することを特徴とする記録装置。 - 前記発生手段は、前記搬送方向が第1の方向の場合には前記所定の順番に整列した記録データの整列順をそのままとする制御信号を発生し、前記第1の方向とは逆の第2の方向の場合には、前記所定の順番に整列した記録データの整列順を逆転させる指示となる制御信号を発生することを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
- 前記記録媒体の両面に記録をさせるために前記記録媒体の表裏を反転させる反転手段と、
前記記録媒体の表面に記録をする場合には前記記録媒体の搬送方向を前記第1の方向とし、前記記録媒体の裏面に記録をする場合には前記記録媒体の搬送方向を前記第2の方向とするように前記搬送手段を制御する搬送制御手段とをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の記録装置。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載のフルライン記録ヘッドを用いた記録方法であって、
前記所定の順番に整列した記録データを前記フルライン記録ヘッドに出力する出力工程と、
前記記録媒体を搬送する搬送工程と、
前記記録媒体の搬送方向に従って前記制御信号を発生して前記フルライン記録ヘッドに出力する発生工程とを有することを特徴とする記録方法。 - 前記発生工程では、前記搬送方向が第1の方向の場合には前記所定の順番に整列した記録データの整列順をそのままとする制御信号を発生する一方、前記第1の方向とは逆の第2の方向の場合には、前記所定の順番に整列した記録データの整列順を逆転させる指示となる制御信号を発生することを特徴とする請求項11に記載の記録方法。
- 前記記録媒体の両面に記録をさせるために前記記録媒体の表裏を反転させる反転工程と、
前記記録媒体の表面に記録をする場合には前記記録媒体の搬送方向を前記第1の方向とし、前記記録媒体の裏面に記録をする場合には前記記録媒体の搬送方向を前記第2の方向とするように前記搬送工程を制御する搬送制御工程とをさらに有することを特徴とする請求項12に記載の記録方法。
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US7719723B2 (en) | 2005-11-16 | 2010-05-18 | Kyocera Mita Corporation | Exposed image input device, printer apparatus, and image data input control program product |
JP2020179572A (ja) * | 2019-04-25 | 2020-11-05 | コニカミノルタ株式会社 | インク供給装置および画像形成装置 |
-
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