JP2004082383A - 床面被覆体 - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を有する平滑な塗膜を容易に得られること。および極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を極めて長期間にわたり提供する。
【解決手段】1分子当たりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを必須成分とする被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを貼付し、光硬化させた床材表面被覆体と、意図的にプラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを剥がすことができること。
【選択図】なし
【解決手段】1分子当たりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを必須成分とする被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを貼付し、光硬化させた床材表面被覆体と、意図的にプラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを剥がすことができること。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は床材を被覆する床材表面被覆体および、その使用方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、病院、ファーストフード店、コンビニエンスストア、百貨店、体育館、事務所、住居、工場などにおける床材としては、1)塩ビタイルなどの樹脂系タイルおよびシート、2)フローリングなどの木質系床材、3)磁器タイルなどのセラミックス系材料、4)大理石などの石材料、5)モルタルなどのコンクリート系材料、6)上記1)〜5)の床材上に塗膜を設けた塗り床材などが使用されている。これらの床材はそのまま用いることもできるが、一般的には床材表面に高い光沢性を付与したり、床材の劣化を防止して耐久性を向上させたり、スリップを防止するなどの歩行適性を付与したりするため、フロアーポリッシュなどのつや出し剤を床材表面に塗布して用いている。
【0003】
しかしながら、それら従来のつや出し剤を極めて多くの顧客が訪れる場所、例えば店舗、病院等の床面に塗布した場合、施工数日から1週間ほどで床面表面の光沢が大きく低下し、汚れが付きやすいという問題があった。
そのため、大きな歩行負荷でも優れた光沢保持性を有し、かつ強い汚染物質に対しても強い耐汚染性を付与する床用組成物として、床材の樹脂組成物(特開2001−98041、特開2002−69371)を提案している。しかしながら、塗布にかなりの時間とノウハウを要する人的作業に頼るため、床材として使用可能な平滑性をだすには熟練を要していた。
そのため、特願2002−135297のごとく、片面に光硬化型オリゴマーからなる被覆組成物を塗布し光硬化させたプラスチックフィルムを床材に貼付する方法が提案されている。この方法は極めて優れているが、プラスチックフィルムを剥がすことができないため、工事期間中の塗膜を保護し、かつ、光沢保持性を極めて長期間(プラスチックフィルムを剥がす前と剥がした後の2倍期間)維持することはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、工事期間中塗膜を保護し、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を有する平滑な塗膜を容易に得られる床材表面被覆体を提供すること、および極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を極めて長期間維持する、床面表面被覆体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることにより、表面の平滑性、ゴミ等異物の付着防止ができ、被覆組成物の酸素による硬化阻害を防止でき、プラスチックフィルムを剥がすことができるため、工事期間中の保護が可能になり、プラスチックフィルムを剥がした後は極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性を有する床材表面被覆体となること。また、光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを貼付した場合、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性を有する床材表面被覆体であっても歩行等の傷などにより、光沢低下等を招いた際に、通常の歩行負荷では剥がれることがなく、意図的に剥がすことができるため、光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを剥がすことにより、光沢保持性および耐汚染性に優れる塗膜を発現させることになり、複数層形成の場合、例えば、2層形成時は3倍、3層形成時は4倍期間、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を保持できることを見いだし、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1) 床材表面に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、更にプラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(2) 床材上に装飾フィルムを載置後、該装飾フィルム表面に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、更にプラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(3) (1)、(2)において、上記光硬化型オリゴマーの1分子あたりの平均官能基数が5以上であることを特徴とする床材表面被覆体。
(4) (1)、(2)において、上記光硬化型オリゴマーの1分子あたりの平均官能基数が6以上であることを特徴とする床材表面被覆体。
(5) (1)〜(4)のいずれかの上記被覆組成物が伸び率200%以上のモノマーを全固形分に対し20〜60重量%含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(6) (1)〜(5)のいずれかの上記被覆組成物が無溶剤系であることを特徴とする床材表面被覆体。
(7) (1)〜(6)のいずれかの上記プラスチックフィルムがPETフィルム、好ましくは易接着性処理を施したPETフィルムであることを特徴とする床材表面被覆体。
(8) (1)〜(7)のいずれかの上記プラスチックフィルムの床材側の反対面に光硬化型被覆組成物硬化塗膜が塗布してあることを特徴とする床材表面被覆体。
(9) (8)において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(10) (8)において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が5以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(11) (8)において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が6以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(12) (1)〜(11)において、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する単位を2単位以上重ねて形成し、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(13) (1)〜(11)において、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付し、更に光硬化させる単位を2単位以上重ねて形成することを特徴とする床材表面被覆体。
(14) (1)〜(11)において、プラスチックフィルム上に被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する単位を2単位以上重ねて形成した光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを被覆組成物塗布後に貼付し、更に光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(15) (1)〜(14)において、上記被覆組成物を塗布する前にアンダーコート剤塗膜を形成させておくことを特徴とする床材表面被覆体。
(16) (15)において、上記アンダーコート剤が水系、好ましくは水系光硬化型であることを特徴とする床材表面被覆体。
(17) (1)〜(16)において、光硬化させた被覆組成物を傷つけることなく、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを1枚ずつ剥がすことを特徴とする床材表面被覆体。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明における床材とは、どのような形態および状態のものでよく、床用として通常使用される材料からなるものであればどのようなものでもよい。例えば、1)塩ビタイルなどの樹脂系タイルおよびシート、2)フローリングなどの木質系床材、3)磁器タイルなどのセラミックス系材料、4)大理石などの石材料、5)モルタルなどのコンクリート系材料などの床材に適用可能である。このほかにこれら1)〜5)の床材の表面に、いかなる塗膜を設けた塗り床材に対しても、本発明の床材表面被覆体を適用することができる。当該塗り床材表面に設けられた塗膜の材料としては、通常使用されるものであれば特に限定がなく、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、MMA樹脂系、ポリエステル樹脂系などが挙げられる。
【0007】
i)塩化ビニルなどの樹脂系材料の床材としては、コンポジションビニル床タイル、ホモジニアスビニル床タイルなどのビニル床タイル、クッションフロアなどの発泡ビニル床シート、織布積層ビニル床シート、不織布積層ビニル床シートなどのビニル床シート、リノリューム床材、コルクタイル、ゴムタイルなどの自然素材のタイルなどが挙げられる。
ii)フローリングなどの木質系材料の床材としては、単層フローリング、複合フローリング、フローリングボード、フローリングブロック、モザイクパーケット、防音床、遮音二重床、フリーアクセスフロアなどが挙げられる。
iii)磁器タイルなどのセラミック系材料の床材としては、磁器タイルのほかに陶製タイル、陶製ブロック、ノンスリップタイルなどを用いることができる。
iv)大理石などの石材料の床材としては、大理石のほかに、御影石、レジンテラゾやセメントテラゾなどのテラゾなどが挙げられる。
【0008】
本発明におけるプラスチックフィルムとは、塩化ビニルフィルム、アクリルフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポバールフィルム、酢酸セルロースフィルム等のプラスチックフィルムのいずれでもよいが、プラスチックフィルムとしての物理的強度と被覆組成物を硬化させる光に対する透明性に優れ、かつ比較的安価なポリエステルフィルム、すなわちPETフィルムが好ましく、研磨剤やフィラー等を練り込んだPETフィルムやジュアルサーフィス等の表面性を改良したPETフィルムでも良い。またプラスチックフィルムには、少なくともその片面にあらかじめ密着性を向上させるための樹脂膜を形成しておくことが好ましい。密着性を向上させるための樹脂膜としては、通常使用される如何なるものでも良い。こうした樹脂膜を設けることによって、プラスチックフィルムと該被覆組成物の硬化塗膜との間に歩行負荷等に耐える十分な強度の密着力(容易に剥がすことはできる)を付与することができる。プラスチックフィルムがPETフィルムの場合には、密着性を向上させるための樹脂膜として、いわゆる易接着性処理を施したPETフィルムを用いることができる。易接着性処理は、本発明の目的を阻害しなければ通常使用される如何なるものでも良い。該プラスチックフィルムは、本発明の目的を阻害しなければ、床面に貼付する側の面にインキ受容層を設けて意匠(文字、模様、写真画像等の各種画像)を付与したものであってもよい。その際、プラスチックフィルムに付与する意匠(文字、模様、写真画像等)の付与形態は、公知の画像形成法(例えば、手書き、印刷、インクジェット記録、静電記録、電子写真法等)によって画像を担持させて意匠を付与した形態のもの等が挙げられる。もちろん、これら以外の形態であってもよく、写真印画紙等の装飾フィルムを床材に載置した上に、本発明の被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する方法を適用することができる。これら装飾フィルムについては、特願2001−223695に詳しく記載されているものを用いることができる。
【0009】
上記プラスチックフィルムの大きさ、形状等は任意であり、特に限定されない。すなわち、床材に貼付するのに適した大きさ、形状であれば良く、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付後に切断しても良く、光硬化後に切断しても良い。
また、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担持プラスチックフィルムの厚みも特に限定されない。しかし、厚すぎると気泡が残る危険性が高く、被覆組成物を硬化させるための光照射時間が長くなり、薄すぎるとしわの発生する危険性が高くなるため、10ミクロン〜300ミクロンであるのが好ましく、25ミクロン〜100ミクロンであるのがより好ましい。
【0010】
本発明の被覆組成物を被覆対象(床材、装飾フィルム)に塗布する前にその被覆対象の表面にアンダーコート剤塗膜を形成させておくことは、被覆対象への被覆組成物の浸透を抑制、または、写真印画紙等の装飾フィルムの場合、表面層を保護できるため好ましい。特に、被覆組成物が浸透し易い被覆対象に対しては、アンダーコート剤皮膜を形成させておくことが好ましい。アンダーコート剤塗膜の塗布厚みは、被覆対象の表面に必要とされる種々の機能により自由に設定することができ、本発明の被覆組成物が被覆対象内部に浸透するのを防ぎ、かつ要求される塗膜性能が発揮される厚みであれば特に限定はされない。
【0011】
アンダーコート剤用樹脂としては、通常アンダーコート剤用塗料として使用される樹脂であれば特に限定はなく、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、酢酸ビニル系などの樹脂などが挙げられ、有機溶剤系、水溶液系、水性エマルション系、水性ディスパーション系などその形態はいずれであってもよい。アンダーコート剤塗膜の乾燥は、光硬化、自然乾燥、熱風乾燥など通常の塗料の乾燥方法で行うことができ、被覆対象内部への浸透防止、写真印画紙等の装飾フィルムの場合の表面保護の観点から、水系が好ましく、被覆組成物により侵されることの少ない水系光硬化型がより好ましい。アンダーコート剤塗膜の乾燥は、本発明の被覆組成物を塗布する前に行うことが好ましい。
【0012】
本発明における光硬化型オリゴマー1分子当たりの平均官能基数とは光硬化型オリゴマー1分子中に含まれる官能基の数の平均値をいう。この平均官能基数は光硬化型オリゴマーが複数種類の場合にはその光硬化型オリゴマーの平均分子量を用いて計算した値となる。
光硬化型オリゴマーが2種類である場合における、平均分子量を用いた1分子当たりの平均官能基数の計算方法について例示説明する。2種類の光硬化型オリゴマーの平均分子量をMa、Mbとし、その添加重量をWa、Wb、1分子当たりの平均官能基数をNa、Nbとすると、1分子当たりの平均官能基数Nは、N={(Wa/Ma)・Na+(Wb/Mb)・Nb}/{(Wa/Ma)+(Wb/Mb)}であらわされる。
被覆組成物がモノマーを含有する場合には、モノマーの平均官能基数は、上記光硬化型オリゴマーの平均官能基数には含まれない。モノマーは光硬化型オリゴマーとともに硬化反応をおこすが、実質的にモノマー配合は塗膜の光沢保持性能に影響を与えないからである。その理由は、モノマー配合量は光硬化型オリゴマーに比べて少ないからであると考えられる。
上記光硬化型オリゴマーは、1分子当たりの平均官能基数が4以上である。これにより、床材表面に、光沢劣化を防止し得る塗膜を形成することができる。一方、4未満の場合には、光沢劣化のおそれがある。
光硬化型オリゴマーの1分子当たりの平均官能基数は、5以上であり、更には6以上であることが好ましい。これにより、光沢劣化防止効果が更に高くなる。また、光硬化型オリゴマーの1分子当たりの平均官能基数の上限は、15〜20程度であることが好ましい。1分子あたりの官能基数が多くなると官能基の反応率が低下するからであり、また官能基を極めて多くすることが合成上困難であるからである。
【0013】
ここでいう「官能基」とは一般的な不飽和結合(炭素−炭素の多重結合であって水素、ハロゲン、ハロゲン化水素などが付加して飽和結合となり得る結合)であり、かつ、光硬化剤の存在下、光(好ましくは紫外線)照射により、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合などで硬化する結合であることを意味する。本発明における「官能基」としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、ビニリデン基などに由来する不飽和結合が挙げられ、好ましくはアクリロイル基、メタクリロイル基またはアリル基に由来する不飽和結合が挙げられ、このうち重合速度が速いことからアクリロイル基に由来する不飽和結合が特に好ましい。これらは、光硬化型オリゴマー中、1種または2種以上含まれていてもよい。また、以下、アクリロイル基とメタクリロイル基とを併せて(メタ)アクリロイル基ともいう。
【0014】
上記光硬化剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、アシルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ベンゾイルアルキルエーテル(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、n−ブチルベンゾインエーテルなど)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジル、ベンゾイル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン類(2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、)、ジベンゾスベロン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンザルアセトン、ビアセチル、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、テトラメチルチウラムジスルフィド、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチルベンゾイルフォルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、アシロキシムエステル、塩素化アセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、フェニルグリオキシル酸メチル、o−ベンゾイル安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾ−ル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、カンファーキノン、3−ケトクマリン、アントラキノン類(例えば、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、α−クロロアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノンなど)、アセナフセン、4,4’−ジメトキシベンジル、4,4’−ジクロロベンジルなどが挙げられ、光硬化剤の使用量は、一般的には、被覆組成物の固形分100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。
【0015】
本発明における光硬化型オリゴマーとしては例えば、エポキシアクリレートオリゴマー、アルキドアクリレートオリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、メラミンアクリレートオリゴマー、ポリブタジエンアクリレートオリゴマー、ポリオールアクリレートオリゴマー、シリコンアクリレートオリゴマー、不飽和ポリエステル樹脂、および不飽和(メタ)アクリル樹脂のグループから選ばれる1種または2種以上を用いることができ、光沢保持性、耐汚染性の観点からウレタンアクリレートオリゴマーが特に好ましい。
【0016】
本発明における伸び率の測定は「JIS K−7161プラスチック−引張特性の試験方法」によりダンベル型試験片4サンプル測定(引張速度10mm/分)し、平均値で評価した。
本発明における伸び率200%以上のモノマーとしては硬化塗膜が200%以上の伸び率を有するモノマーであれば特に制限はなく、従来公知の種々のモノマーを使用すればよい。このようなモノマーとして、例えば、ノニルフェノールEO変成アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートを挙げることができる。
上記伸び率200%以上のモノマーの添加量(複数種使用する場合はその総量)は被覆組成物中、固形分として20重量%〜60重量%であるのが好ましく、20重量%〜50重量%であるのがより好ましい。伸び率200%以上のモノマーが被覆組成物中、固形分として20重量%未満であると当該被覆組成物を用いた床材のソリや塗膜ワレが抑制できない可能性があり、60重量%を越えると光沢保持性、耐汚染性が低下する可能性がある。
【0017】
本発明の被覆組成物には、必要に応じて、上記伸び率200%以上のモノマー以外の反応性希釈剤や添加剤などを添加することができる。
【0018】
上記反応性希釈剤としては、例えば不飽和結合を1つ有する反応性希釈剤、不飽和結合を2つ有する反応性希釈剤、不飽和結合を3つ以上有する反応性希釈剤などが挙げられる。これらの反応性希釈剤は、いずれも単独で用いることも、複数種組み合わせて用いることもできる。当該反応性希釈剤の使用量は、光硬化型オリゴマー100重量部に対して、400重量部以下であるのが好ましい。この使用量が400重量部を越える場合には、被覆組成物の耐汚染性、耐摩耗性、耐薬品性、耐候性といった塗膜物性が低下する恐れがあるだけでなく、硬化性が低下する恐れもある。
【0019】
上記添加剤としては、例えば、界面活性剤、乳化剤、消泡剤、脱泡剤、レベリング剤、着色剤、増感剤、湿潤剤、帯電防止剤、粘度調整剤、貯蔵安定剤、抗菌剤、離型剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤などが挙げられ、いずれも通常用いられるものを用いることができる。
【0020】
さらに、本発明の被覆組成物には、他の不飽和ポリエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、ビニルエステルウレタン樹脂、ポリイソシアネート、ポリエポキシド(即ち、エポキシ樹脂)、アクリル樹脂類、アルキッド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体、ポリジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類やニトロセルローズ、セルローズアセテートブチレートなどのセルローズ誘導体、ロジン誘導体、アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油、エポキシ化油などの油脂類のごとき天然および合成高分子を添加することができる。
【0021】
本発明における被覆組成物を床材へ塗布する際、塗布適性を与えるために、有機溶剤や水などを加えたものを用いてもよい。有機溶剤の例としては、例えば、キシレン、トルエンのような芳香族系、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル系、メタノール、エタノールのようなアルコール系等が挙げられる。
水を溶剤として用いた場合、その形態には限定なく、例えば、エマルション、ディスパーション等が挙げられる。しかし、有機溶剤や水を含有する場合、被覆組成物を塗布後、プラスチックフィルムを貼付するまでの間に該有機溶剤や水を揮発させる必要があるため、有機溶剤系や水系よりも、有機溶剤や水を含有していない無溶剤系であることが好ましい。
【0022】
被覆組成物の光硬化用光源としては、特に限定されないが、ハロゲンランプ、キセノンランプなどの可視光領域の光源や高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線領域の光源、太陽などを用いて行うことができる。硬化を良好に行うためには紫外線領域の光源を使用するのが好ましい。
【発明の効果】
本発明によれば、工事期間中塗膜を保護し、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を有する平滑な塗膜を容易に得られること。および極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を極めて長期間維持することができることである。本発明は、プラスチック、木材、セラミックス、石材、コンクリート、金属など様々な床材に適用できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は床材を被覆する床材表面被覆体および、その使用方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、病院、ファーストフード店、コンビニエンスストア、百貨店、体育館、事務所、住居、工場などにおける床材としては、1)塩ビタイルなどの樹脂系タイルおよびシート、2)フローリングなどの木質系床材、3)磁器タイルなどのセラミックス系材料、4)大理石などの石材料、5)モルタルなどのコンクリート系材料、6)上記1)〜5)の床材上に塗膜を設けた塗り床材などが使用されている。これらの床材はそのまま用いることもできるが、一般的には床材表面に高い光沢性を付与したり、床材の劣化を防止して耐久性を向上させたり、スリップを防止するなどの歩行適性を付与したりするため、フロアーポリッシュなどのつや出し剤を床材表面に塗布して用いている。
【0003】
しかしながら、それら従来のつや出し剤を極めて多くの顧客が訪れる場所、例えば店舗、病院等の床面に塗布した場合、施工数日から1週間ほどで床面表面の光沢が大きく低下し、汚れが付きやすいという問題があった。
そのため、大きな歩行負荷でも優れた光沢保持性を有し、かつ強い汚染物質に対しても強い耐汚染性を付与する床用組成物として、床材の樹脂組成物(特開2001−98041、特開2002−69371)を提案している。しかしながら、塗布にかなりの時間とノウハウを要する人的作業に頼るため、床材として使用可能な平滑性をだすには熟練を要していた。
そのため、特願2002−135297のごとく、片面に光硬化型オリゴマーからなる被覆組成物を塗布し光硬化させたプラスチックフィルムを床材に貼付する方法が提案されている。この方法は極めて優れているが、プラスチックフィルムを剥がすことができないため、工事期間中の塗膜を保護し、かつ、光沢保持性を極めて長期間(プラスチックフィルムを剥がす前と剥がした後の2倍期間)維持することはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、工事期間中塗膜を保護し、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を有する平滑な塗膜を容易に得られる床材表面被覆体を提供すること、および極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を極めて長期間維持する、床面表面被覆体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることにより、表面の平滑性、ゴミ等異物の付着防止ができ、被覆組成物の酸素による硬化阻害を防止でき、プラスチックフィルムを剥がすことができるため、工事期間中の保護が可能になり、プラスチックフィルムを剥がした後は極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性を有する床材表面被覆体となること。また、光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを貼付した場合、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性を有する床材表面被覆体であっても歩行等の傷などにより、光沢低下等を招いた際に、通常の歩行負荷では剥がれることがなく、意図的に剥がすことができるため、光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを剥がすことにより、光沢保持性および耐汚染性に優れる塗膜を発現させることになり、複数層形成の場合、例えば、2層形成時は3倍、3層形成時は4倍期間、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を保持できることを見いだし、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1) 床材表面に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、更にプラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(2) 床材上に装飾フィルムを載置後、該装飾フィルム表面に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、更にプラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(3) (1)、(2)において、上記光硬化型オリゴマーの1分子あたりの平均官能基数が5以上であることを特徴とする床材表面被覆体。
(4) (1)、(2)において、上記光硬化型オリゴマーの1分子あたりの平均官能基数が6以上であることを特徴とする床材表面被覆体。
(5) (1)〜(4)のいずれかの上記被覆組成物が伸び率200%以上のモノマーを全固形分に対し20〜60重量%含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(6) (1)〜(5)のいずれかの上記被覆組成物が無溶剤系であることを特徴とする床材表面被覆体。
(7) (1)〜(6)のいずれかの上記プラスチックフィルムがPETフィルム、好ましくは易接着性処理を施したPETフィルムであることを特徴とする床材表面被覆体。
(8) (1)〜(7)のいずれかの上記プラスチックフィルムの床材側の反対面に光硬化型被覆組成物硬化塗膜が塗布してあることを特徴とする床材表面被覆体。
(9) (8)において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(10) (8)において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が5以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(11) (8)において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が6以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
(12) (1)〜(11)において、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する単位を2単位以上重ねて形成し、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(13) (1)〜(11)において、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付し、更に光硬化させる単位を2単位以上重ねて形成することを特徴とする床材表面被覆体。
(14) (1)〜(11)において、プラスチックフィルム上に被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する単位を2単位以上重ねて形成した光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを被覆組成物塗布後に貼付し、更に光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
(15) (1)〜(14)において、上記被覆組成物を塗布する前にアンダーコート剤塗膜を形成させておくことを特徴とする床材表面被覆体。
(16) (15)において、上記アンダーコート剤が水系、好ましくは水系光硬化型であることを特徴とする床材表面被覆体。
(17) (1)〜(16)において、光硬化させた被覆組成物を傷つけることなく、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを1枚ずつ剥がすことを特徴とする床材表面被覆体。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明における床材とは、どのような形態および状態のものでよく、床用として通常使用される材料からなるものであればどのようなものでもよい。例えば、1)塩ビタイルなどの樹脂系タイルおよびシート、2)フローリングなどの木質系床材、3)磁器タイルなどのセラミックス系材料、4)大理石などの石材料、5)モルタルなどのコンクリート系材料などの床材に適用可能である。このほかにこれら1)〜5)の床材の表面に、いかなる塗膜を設けた塗り床材に対しても、本発明の床材表面被覆体を適用することができる。当該塗り床材表面に設けられた塗膜の材料としては、通常使用されるものであれば特に限定がなく、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、MMA樹脂系、ポリエステル樹脂系などが挙げられる。
【0007】
i)塩化ビニルなどの樹脂系材料の床材としては、コンポジションビニル床タイル、ホモジニアスビニル床タイルなどのビニル床タイル、クッションフロアなどの発泡ビニル床シート、織布積層ビニル床シート、不織布積層ビニル床シートなどのビニル床シート、リノリューム床材、コルクタイル、ゴムタイルなどの自然素材のタイルなどが挙げられる。
ii)フローリングなどの木質系材料の床材としては、単層フローリング、複合フローリング、フローリングボード、フローリングブロック、モザイクパーケット、防音床、遮音二重床、フリーアクセスフロアなどが挙げられる。
iii)磁器タイルなどのセラミック系材料の床材としては、磁器タイルのほかに陶製タイル、陶製ブロック、ノンスリップタイルなどを用いることができる。
iv)大理石などの石材料の床材としては、大理石のほかに、御影石、レジンテラゾやセメントテラゾなどのテラゾなどが挙げられる。
【0008】
本発明におけるプラスチックフィルムとは、塩化ビニルフィルム、アクリルフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポバールフィルム、酢酸セルロースフィルム等のプラスチックフィルムのいずれでもよいが、プラスチックフィルムとしての物理的強度と被覆組成物を硬化させる光に対する透明性に優れ、かつ比較的安価なポリエステルフィルム、すなわちPETフィルムが好ましく、研磨剤やフィラー等を練り込んだPETフィルムやジュアルサーフィス等の表面性を改良したPETフィルムでも良い。またプラスチックフィルムには、少なくともその片面にあらかじめ密着性を向上させるための樹脂膜を形成しておくことが好ましい。密着性を向上させるための樹脂膜としては、通常使用される如何なるものでも良い。こうした樹脂膜を設けることによって、プラスチックフィルムと該被覆組成物の硬化塗膜との間に歩行負荷等に耐える十分な強度の密着力(容易に剥がすことはできる)を付与することができる。プラスチックフィルムがPETフィルムの場合には、密着性を向上させるための樹脂膜として、いわゆる易接着性処理を施したPETフィルムを用いることができる。易接着性処理は、本発明の目的を阻害しなければ通常使用される如何なるものでも良い。該プラスチックフィルムは、本発明の目的を阻害しなければ、床面に貼付する側の面にインキ受容層を設けて意匠(文字、模様、写真画像等の各種画像)を付与したものであってもよい。その際、プラスチックフィルムに付与する意匠(文字、模様、写真画像等)の付与形態は、公知の画像形成法(例えば、手書き、印刷、インクジェット記録、静電記録、電子写真法等)によって画像を担持させて意匠を付与した形態のもの等が挙げられる。もちろん、これら以外の形態であってもよく、写真印画紙等の装飾フィルムを床材に載置した上に、本発明の被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する方法を適用することができる。これら装飾フィルムについては、特願2001−223695に詳しく記載されているものを用いることができる。
【0009】
上記プラスチックフィルムの大きさ、形状等は任意であり、特に限定されない。すなわち、床材に貼付するのに適した大きさ、形状であれば良く、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付後に切断しても良く、光硬化後に切断しても良い。
また、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担持プラスチックフィルムの厚みも特に限定されない。しかし、厚すぎると気泡が残る危険性が高く、被覆組成物を硬化させるための光照射時間が長くなり、薄すぎるとしわの発生する危険性が高くなるため、10ミクロン〜300ミクロンであるのが好ましく、25ミクロン〜100ミクロンであるのがより好ましい。
【0010】
本発明の被覆組成物を被覆対象(床材、装飾フィルム)に塗布する前にその被覆対象の表面にアンダーコート剤塗膜を形成させておくことは、被覆対象への被覆組成物の浸透を抑制、または、写真印画紙等の装飾フィルムの場合、表面層を保護できるため好ましい。特に、被覆組成物が浸透し易い被覆対象に対しては、アンダーコート剤皮膜を形成させておくことが好ましい。アンダーコート剤塗膜の塗布厚みは、被覆対象の表面に必要とされる種々の機能により自由に設定することができ、本発明の被覆組成物が被覆対象内部に浸透するのを防ぎ、かつ要求される塗膜性能が発揮される厚みであれば特に限定はされない。
【0011】
アンダーコート剤用樹脂としては、通常アンダーコート剤用塗料として使用される樹脂であれば特に限定はなく、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、酢酸ビニル系などの樹脂などが挙げられ、有機溶剤系、水溶液系、水性エマルション系、水性ディスパーション系などその形態はいずれであってもよい。アンダーコート剤塗膜の乾燥は、光硬化、自然乾燥、熱風乾燥など通常の塗料の乾燥方法で行うことができ、被覆対象内部への浸透防止、写真印画紙等の装飾フィルムの場合の表面保護の観点から、水系が好ましく、被覆組成物により侵されることの少ない水系光硬化型がより好ましい。アンダーコート剤塗膜の乾燥は、本発明の被覆組成物を塗布する前に行うことが好ましい。
【0012】
本発明における光硬化型オリゴマー1分子当たりの平均官能基数とは光硬化型オリゴマー1分子中に含まれる官能基の数の平均値をいう。この平均官能基数は光硬化型オリゴマーが複数種類の場合にはその光硬化型オリゴマーの平均分子量を用いて計算した値となる。
光硬化型オリゴマーが2種類である場合における、平均分子量を用いた1分子当たりの平均官能基数の計算方法について例示説明する。2種類の光硬化型オリゴマーの平均分子量をMa、Mbとし、その添加重量をWa、Wb、1分子当たりの平均官能基数をNa、Nbとすると、1分子当たりの平均官能基数Nは、N={(Wa/Ma)・Na+(Wb/Mb)・Nb}/{(Wa/Ma)+(Wb/Mb)}であらわされる。
被覆組成物がモノマーを含有する場合には、モノマーの平均官能基数は、上記光硬化型オリゴマーの平均官能基数には含まれない。モノマーは光硬化型オリゴマーとともに硬化反応をおこすが、実質的にモノマー配合は塗膜の光沢保持性能に影響を与えないからである。その理由は、モノマー配合量は光硬化型オリゴマーに比べて少ないからであると考えられる。
上記光硬化型オリゴマーは、1分子当たりの平均官能基数が4以上である。これにより、床材表面に、光沢劣化を防止し得る塗膜を形成することができる。一方、4未満の場合には、光沢劣化のおそれがある。
光硬化型オリゴマーの1分子当たりの平均官能基数は、5以上であり、更には6以上であることが好ましい。これにより、光沢劣化防止効果が更に高くなる。また、光硬化型オリゴマーの1分子当たりの平均官能基数の上限は、15〜20程度であることが好ましい。1分子あたりの官能基数が多くなると官能基の反応率が低下するからであり、また官能基を極めて多くすることが合成上困難であるからである。
【0013】
ここでいう「官能基」とは一般的な不飽和結合(炭素−炭素の多重結合であって水素、ハロゲン、ハロゲン化水素などが付加して飽和結合となり得る結合)であり、かつ、光硬化剤の存在下、光(好ましくは紫外線)照射により、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合などで硬化する結合であることを意味する。本発明における「官能基」としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、ビニリデン基などに由来する不飽和結合が挙げられ、好ましくはアクリロイル基、メタクリロイル基またはアリル基に由来する不飽和結合が挙げられ、このうち重合速度が速いことからアクリロイル基に由来する不飽和結合が特に好ましい。これらは、光硬化型オリゴマー中、1種または2種以上含まれていてもよい。また、以下、アクリロイル基とメタクリロイル基とを併せて(メタ)アクリロイル基ともいう。
【0014】
上記光硬化剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、アシルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ベンゾイルアルキルエーテル(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、n−ブチルベンゾインエーテルなど)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジル、ベンゾイル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン類(2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、)、ジベンゾスベロン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンザルアセトン、ビアセチル、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、テトラメチルチウラムジスルフィド、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチルベンゾイルフォルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、アシロキシムエステル、塩素化アセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、フェニルグリオキシル酸メチル、o−ベンゾイル安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾ−ル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、カンファーキノン、3−ケトクマリン、アントラキノン類(例えば、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、α−クロロアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノンなど)、アセナフセン、4,4’−ジメトキシベンジル、4,4’−ジクロロベンジルなどが挙げられ、光硬化剤の使用量は、一般的には、被覆組成物の固形分100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。
【0015】
本発明における光硬化型オリゴマーとしては例えば、エポキシアクリレートオリゴマー、アルキドアクリレートオリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、メラミンアクリレートオリゴマー、ポリブタジエンアクリレートオリゴマー、ポリオールアクリレートオリゴマー、シリコンアクリレートオリゴマー、不飽和ポリエステル樹脂、および不飽和(メタ)アクリル樹脂のグループから選ばれる1種または2種以上を用いることができ、光沢保持性、耐汚染性の観点からウレタンアクリレートオリゴマーが特に好ましい。
【0016】
本発明における伸び率の測定は「JIS K−7161プラスチック−引張特性の試験方法」によりダンベル型試験片4サンプル測定(引張速度10mm/分)し、平均値で評価した。
本発明における伸び率200%以上のモノマーとしては硬化塗膜が200%以上の伸び率を有するモノマーであれば特に制限はなく、従来公知の種々のモノマーを使用すればよい。このようなモノマーとして、例えば、ノニルフェノールEO変成アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートを挙げることができる。
上記伸び率200%以上のモノマーの添加量(複数種使用する場合はその総量)は被覆組成物中、固形分として20重量%〜60重量%であるのが好ましく、20重量%〜50重量%であるのがより好ましい。伸び率200%以上のモノマーが被覆組成物中、固形分として20重量%未満であると当該被覆組成物を用いた床材のソリや塗膜ワレが抑制できない可能性があり、60重量%を越えると光沢保持性、耐汚染性が低下する可能性がある。
【0017】
本発明の被覆組成物には、必要に応じて、上記伸び率200%以上のモノマー以外の反応性希釈剤や添加剤などを添加することができる。
【0018】
上記反応性希釈剤としては、例えば不飽和結合を1つ有する反応性希釈剤、不飽和結合を2つ有する反応性希釈剤、不飽和結合を3つ以上有する反応性希釈剤などが挙げられる。これらの反応性希釈剤は、いずれも単独で用いることも、複数種組み合わせて用いることもできる。当該反応性希釈剤の使用量は、光硬化型オリゴマー100重量部に対して、400重量部以下であるのが好ましい。この使用量が400重量部を越える場合には、被覆組成物の耐汚染性、耐摩耗性、耐薬品性、耐候性といった塗膜物性が低下する恐れがあるだけでなく、硬化性が低下する恐れもある。
【0019】
上記添加剤としては、例えば、界面活性剤、乳化剤、消泡剤、脱泡剤、レベリング剤、着色剤、増感剤、湿潤剤、帯電防止剤、粘度調整剤、貯蔵安定剤、抗菌剤、離型剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤などが挙げられ、いずれも通常用いられるものを用いることができる。
【0020】
さらに、本発明の被覆組成物には、他の不飽和ポリエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、ビニルエステルウレタン樹脂、ポリイソシアネート、ポリエポキシド(即ち、エポキシ樹脂)、アクリル樹脂類、アルキッド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体、ポリジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類やニトロセルローズ、セルローズアセテートブチレートなどのセルローズ誘導体、ロジン誘導体、アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油、エポキシ化油などの油脂類のごとき天然および合成高分子を添加することができる。
【0021】
本発明における被覆組成物を床材へ塗布する際、塗布適性を与えるために、有機溶剤や水などを加えたものを用いてもよい。有機溶剤の例としては、例えば、キシレン、トルエンのような芳香族系、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル系、メタノール、エタノールのようなアルコール系等が挙げられる。
水を溶剤として用いた場合、その形態には限定なく、例えば、エマルション、ディスパーション等が挙げられる。しかし、有機溶剤や水を含有する場合、被覆組成物を塗布後、プラスチックフィルムを貼付するまでの間に該有機溶剤や水を揮発させる必要があるため、有機溶剤系や水系よりも、有機溶剤や水を含有していない無溶剤系であることが好ましい。
【0022】
被覆組成物の光硬化用光源としては、特に限定されないが、ハロゲンランプ、キセノンランプなどの可視光領域の光源や高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線領域の光源、太陽などを用いて行うことができる。硬化を良好に行うためには紫外線領域の光源を使用するのが好ましい。
【発明の効果】
本発明によれば、工事期間中塗膜を保護し、極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を有する平滑な塗膜を容易に得られること。および極めて大きな歩行負荷に対する光沢保持性および極めて強い汚染物質に対する耐汚染性を極めて長期間維持することができることである。本発明は、プラスチック、木材、セラミックス、石材、コンクリート、金属など様々な床材に適用できる。
Claims (17)
- 床材表面に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、更にプラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
- 床材上に装飾フィルムを載置後、該装飾フィルム表面に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有する被覆組成物を塗布し、更にプラスチックフィルムを貼付して、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1、2において、上記光硬化型オリゴマーの1分子あたりの平均官能基数が5以上であることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1、2において、上記光硬化型オリゴマーの1分子あたりの平均官能基数が6以上であることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、上記被覆組成物が伸び率200%以上のモノマーを全固形分に対し20〜60重量%含有することを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜5のいずれか1項において、上記被覆組成物が無溶剤系であることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜6のいずれか1項において、上記プラスチックフィルムがPETフィルム、好ましくは易接着性処理を施したPETフィルムであることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜7のいずれか1項において、上記プラスチックフィルムの床材側の反対面に光硬化型被覆組成物硬化塗膜が塗布してあることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項8において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が4以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項8において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が5以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項8において、上記プラスチックフィルムに塗布された光硬化型被覆組成物硬化塗膜中に1分子あたりの平均官能基数が6以上である光硬化型オリゴマーを含有することを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜11において、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する単位を2単位以上重ねて形成し、光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜11において、被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付し、更に光硬化させる単位を2単位以上重ねて形成することを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜11において、プラスチックフィルム上に被覆組成物を塗布し、プラスチックフィルムを貼付する単位を2単位以上重ねて形成した光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを被覆組成物塗布後に貼付し、更に光硬化させることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜14において、上記被覆組成物を塗布する前にアンダーコート剤塗膜を形成させておくことを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項15において、上記アンダーコート剤が水系、好ましくは水系光硬化型であることを特徴とする床材表面被覆体。
- 請求項1〜16において、光硬化させた被覆組成物を傷つけることなく、プラスチックフィルムまたは光硬化型被覆組成物硬化塗膜担時プラスチックフィルムを1枚ずつ剥がすことを特徴とする床材表面被覆体。
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Cited By (1)
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JP2019073858A (ja) * | 2017-10-12 | 2019-05-16 | 矢島木材乾燥株式会社 | 体育館用床材 |
-
2002
- 2002-08-23 JP JP2002243452A patent/JP2004082383A/ja active Pending
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