JP2004082205A - レベラーフィードに於けるロールマーク防止装置 - Google Patents

レベラーフィードに於けるロールマーク防止装置 Download PDF

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Hiroaki Yuya
油谷 絋明
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Abstract

【課題】プレス機にコイル材を供給するレベラー又はレベラーフィードにおいて、運転停止時に発生するロールマークを防止する方法と、その装置を提供する。
【解決手段】数本の矯正ロール5,13を上下に適宜配置し、上側の矯正ロール5を供給材の板厚に対応して調整加圧し、巻癖歪みを矯正する装置とし、装置の停止前に、矯正ロールの加圧力を供給材料の降伏点以内に軽減出来る機構を備え、再起動時には、矯正に必要な加圧力に復元する。これらの動作は、レベラーフィードの送りサイクルに同調して繰り返される。
【選択図】図2

Description

【発明の属する技術分野】
「図1」「図2」「図4」を参照の事
本発明は、本体フレーム(1)と上側の矯正ロール(5)を持つ支軸受フレーム(6)との間に補助フレーム(8)を設け、之に支点軸(7)で軸受けフレーム(6)の片側を支え、又、反対側にはエアーシリンダー(9)の出力をリリーシングレバー(10)にて軸受フレーム(6)を上下にリンク動作が出来る構造とする。更に、エアーシリンダーのストローク調整ネジ(12)によって、軸受フレーム(6)の運動量を細かく調整出来得る機構を備える。
本体フレーム(1)のヘッド板(2)には、圧下装置(3)と補助フレーム(8)の吊り装置(4)を設けて、供給材料の板厚に対応した圧下量を調整できるものとする。
「図3」応力・ひずみ線図を参照の事
一般的な線図で説明しているが、(O)点に始まり(A)点の弾性限界までは(P)の応力に対して、(δ)の歪み量は応力に比例して直線を描いている、しかるに(A)から(E)点までは材質により異なるが不規則な曲線を描いている。(B)〜(C)の降伏点はこの曲線上に当たるが、本発明の説明を解りやすくするために便宜上、(O)〜(A)の延長線で(O)〜(F)上に有るものとして仮定する。即ち応力に対して歪み量は正比例するものと仮定する。
供給材料の矯正には、あらかじめ装置本体の圧下装置(3)により、供給材料の板厚に対して、降伏点を超えるまで歪み(圧下量)を与えなければならない。之は従来の技術思考であって、矯正ロールの運転を停止すると、供給材料に永久歪みを与えた儘になる。即ち之が俗に言うロールマークの原因である。
【従来の技術】
レベラー及び、レベラーフィードの概念として、供給材料の矯正に関しては、数本の矯正ロールを上下に適宜配置するが、下側の矯正ロールは定位置に配置し、これに対して上側の矯正ロールは専用の軸受けフレームにまとめ、本体フレームの圧下装置にて、供給材料の板厚に対応した矯正状況に依り、圧下量を上下に調節される。此の上側矯正ロールの加圧力は、供給材料の降伏点を超えて加圧されなければならない。
従って、この状態でレベラー又は、レベラーフィードの駆動を停止すると、矯正ロールは供給材料に対して加圧状態の儘であるから、永久変形を残すロールマークの傷が残る欠点があった。
【発明の実施の形態】
レベラーフィードは運転に際して、供給材料を矯正し乍らプレスに送るため起動停止のサイクルを頻繁に繰り返す。「図5」送り装置の、フィードサイクル線図を参照のこと。
図中のX軸は送りに要する時間を示し、Y軸は送りの速度を示す。(CT)は送りの1サイクルに要する時間、(FT)は送り装置の送り時間、(WT)は送り装置の停止時間で、この停止中にプレス機が作動する。(WT)の(P2)点は送りの停止点で、(P3)点は送りの起動点である、茲で本発明の重要なる点は、(P2)の停止点前の(P1)点で上側の矯正ロール(5)を僅かに上昇させて、供給材料の降伏点以内に調整して矯正加圧力を軽減する。また(P3)の起動点より少し遅れて(P4)点で上側の矯正ロールの加圧力を復元する。(UT)は上側の矯正ロール(5)の上昇時間で、(WT)との差、(U1)(U2)を実際に作動するタイムラグと見なす。
【発明の効果】
上下に適宜配置された矯正ロールの内で、上側の矯正ロール(5)を補助フレーム(8)内での、軸受けフレーム(6)をエアーシリンダー(9)により、僅かに上昇させる構造とし、更に、補助フレーム(8)を本体のヘッド板(2)に設けた圧下装置(3)と、補助フレームの吊り装置(4)で、一群の上側の矯正ロール(5)を、共に供給材料の板厚に対応して調節可能とし、電気制御により送りの停止時には矯正ロールの加圧力を降伏点以内に軽減して、ロールマークを防止するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を実装した組立正面図である。
【図2】実施例説明用の断面図である。
【図3】一般的な、応力・ひずみ線図である。
【図4】実施例の説明図である。
【図5】送り装置の、フィードサイクル線図である。
【符号の説明】
1 本体フレーム
2 本体のヘッド板
3 圧下装置
4 補助フレームの吊り装置
5 上側矯正ロール
6 軸受フレーム
7 軸受フレームの支点軸
8 補助フレーム
9 エアーシリンダー
10 リリーシングレバー
11 レバー支点軸
12 ストローク調整ネジ
13 下側矯正ロール
14 下側フィードロール
15 上側フィードロール
16 エアーシリンダー
17 供給材料
18 供給材料の送り方向

Claims (2)

  1. 本体フレーム(1)の内側に補助フレーム(8)を設け、之に圧下用の上側矯正ロール(5)を持つ軸受フレーム(6)を支軸(7)で支え、其の他端にリリーシングレバー(10)を介してエアーシリンダー(9)に依り、一連の圧下用矯正ロールが傾斜上昇を可能とした機構で、併せてエアーシリンダー(9)のストローク調整機能により、上側矯正ロール(5)の移動量を微調整可能にしている。尚、本体のヘッド板(2)には、此の補助フレーム(8)を板厚に対応させるための圧下装置(3)を備えるものである。
  2. 請求項1の構造に相関して、送り装置が停止する以前に、圧下用矯正ロールを送り材料の降伏点以内まで上昇させて矯正加圧力を軽減する。再び送り装置が起動してから少し遅れて圧下用矯正ロールは矯正加圧力を復元する。送りのサイクル毎に之を反復作動して、起動停止時のロールマークを防止するものである。
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