JP2004082198A - ばね成形機の線材送り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送り出される線材が芯ずれで線材案内筒に強く押圧され疵が発生する問題、下送りローラまたは上送りローラの案内溝の軸方向位置合わせに面倒なライナー調整を要する問題、上下送りローラの各案内溝を軸方向へ移動調整できないので安定した初張力を付与することができないという問題などの解決を目的とする。
【解決手段】下送りローラ11を前端に止着して一体的に回動可能でかつ軸方向へ進退移動可能に支承された下ローラ軸12と、上送りローラ21を前端に止着して一体的に回動可能でかつ軸方向へ進退移動可能に支承された上ローラ軸22と、下ローラ軸12を軸方向へ進退移動させて下送りローラ11の案内溝位置を軸方向に調整するねじ筒13と、上ローラ軸22を軸方向へ進退移動させて上送りローラ21の案内溝位置を軸方向に調整する軸受筒23とを設けた。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線材をクイル前方のコイルばね成形空間へ送り出すばね成形機の線材送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術としては、例えば、図4に示すばね成形機の線材送り装置(以下、従来技術Aという)や、特開平7−32078号公報に開示された線材の予備加工方法及び予備加工装置に係る発明(以下、従来技術Bという)が知られている。 まず、従来技術Aにおいては図4に示すように、下ローラ軸113は下送りローラ111を止着して回動可能に機枠体115に支承され、上ローラ軸114は上送りローラ112を止着して回動可能に機枠体115に支承されている。 これらの下ローラ軸113と上ローラ軸114とは、軸方向に移動調整できない。
【0003】
このため、線材を挟持して送り出す下送りローラ111の案内溝111aの軸心と基準面との距離L101と、上送りローラ112の案内溝112aの軸心と基準面との距離L102とが、送り出される線材を前方に案内する図示しない線材案内筒の案内穴の軸心と基準面との距離L100に対して最大で加工公差分だけ偏心する。 この偏心量が線材径に対して大きくなるにしたがい、案内溝111a,112aから送り出される線材が、線材案内筒の案内穴の入口側面に強く押圧され、線材の外周に疵が発生する問題があった。
【0004】
これら案内溝111a,112aと、線材案内筒の案内穴との偏心の要因となる各部の加工公差には最小限度があるから、特に線材径が0.4mm以下の細い線材においては、線材径に対して加工公差による偏心の比率が高く、傷がつきやすい。 そして、前記偏心量を僅少にするためには、線材径が変わる段取り替えのたびに、上下送りローラ112,111の案内溝112a,111aの軸方向位置を下ローラ軸113,上ローラ軸114との間でライナー調整などにより芯出しする無駄時間を要す問題があった。
【0005】
また、密着コイルばねに安定した初張力を付与して巻回する場合には、下送りローラ111の案内溝111aの軸心と基準面との距離L101と、上送りローラ112の案内溝112aの軸心と基準面との距離L102とを設定量だけ異ならせ両案内溝の軸心を偏心させて、送り出す線材に曲げ応力を付加し一定方向の湾曲した流れを与えるとよいが、この従来技術Aの発明では、案内溝111a,112aを軸方向へ移動調整できないので、安定した初張力を付与することができないという問題があった。 このような従来技術Aの問題を解決するために改良されたものが、次の従来技術Bの発明である。
【0006】
この従来技術Bの発明は、図5に示すように、上ローラ軸214が回動自在にかつ摺動不能に連結された軸受部材216と、回転運動を軸受部材216の進退方向に沿う直線運動に変換するよう回転運動部217と直線運動部218で構成された変換機構を備えたものである。 そして、密着コイルばねに初張力を付与して巻回する場合には、前記軸受部材を回動させることで上ローラ軸214を軸方向に移動させ、下送りローラ211の案内溝に対して上送りローラ212の案内溝を設定量偏心させて送り出す線材に曲げ応力を付加し一定方向の湾曲した流れ(予備曲げ)を与え、巻回するコイルばねに安定した初張力を付与するようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術Bの発明は、上ローラ軸214のみが軸方向に移動調整可能であるから、下送りローラ211の案内溝は、線材案内筒の案内穴に対して位置調整ができない。 すなわち、従来技術Aの発明と同様に下送りローラ211の案内溝が、線材案内筒の案内穴に対して加工公差分だけ偏心した場合には、送り出される線材が線材案内筒の案内穴の入口側面に強く押圧されないように、下送りローラ211の案内溝の軸方向位置を下ローラ軸213との間でライナー調整などにより芯出しする無駄時間を要す問題があった。 なお、初張力を付与して巻回する場合に上送りローラ212の案内溝を偏心させる偏心量は、線材に疵をつけない範囲内において偏心させるものである。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、送り出される線材が線材案内筒の案内穴の入口側面に強く押圧され線材の外周に疵が発生する問題、下送りローラまたは上送りローラの案内溝の軸方向位置を線材径が変わる段取り替えのときにライナー調整などにより芯出しする無駄時間を要す問題、上下送りローラの各案内溝を軸方向へ移動調整できないので安定した初張力を付与することができないという問題などを解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に係る発明は、線材をクイル前方のコイルばね成形空間へ送り出すばね成形機の線材送り装置であって、線材の下半部を案内可能な案内溝が外周に形成された下送りローラと、線材の上半部を案内可能な案内溝が外周に形成された上送りローラと、前記下送りローラを前端に止着して一体的に回動可能でかつ軸方向へ進退移動可能に支承された下ローラ軸と、前記下送りローラと相互の外周が平行して近接する位置で前記上送りローラを前端に止着して一体的に回動可能でかつ軸方向へ進退移動可能に支承された上ローラ軸と、前記下ローラ軸を軸方向へ進退移動させて前記下送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する下軸調整機構と、前記上ローラ軸を軸方向へ進退移動させて前記上送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する上軸調整機構とを備えてなるものである。
【0010】
この請求項1の発明によれば、下ローラ軸を軸方向へ進退移動させて下送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する下軸調整機構と、上ローラ軸を軸方向へ進退移動させて上送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する上軸調整機構とを備えて、上下送りローラの各案内溝を軸方向へ移動調整することで、線材案内筒の案内穴に対する上下送りローラの各案内溝の偏心量を僅少にし、送り出される線材が線材案内筒の案内穴の入口側面に強く押圧されないようにして、線材の外周に疵を発生させずにコイルばねの成形加工ができる。
【0011】
また、下軸調整機構または上軸調整機構により、上下送りローラの各案内溝を軸方向へ移動調整できるのでライナー調整の必要がなく、巻回する線材径が変わる段取り替えの際などにおける、線材案内筒の案内穴に対する上下送りローラの各案内溝の芯出し時間を短縮できる。 さらに、下軸調整機構または上軸調整機構により、下送りローラと上送りローラとの各案内溝の相互の偏心量を調整することで、送り出す線材に曲げ応力を付加し一定方向の湾曲した流れ(予備曲げ)を与え、密着コイルばねに安定した初張力を付与して巻回することができる。
【0012】
次の請求項2に係る発明の前記下軸調整機構は前記下ローラ軸に雄ねじが螺刻され、この下ローラ軸を下送りローラ止着側へ常時付勢するコイルばねと、前記下ローラ軸の雄ねじと螺合可能な雌ねじが螺刻され回動されることで前記下ローラ軸を前記コイルばねに抗して進退移動させるねじ筒とで構成するようにしたものである。
【0013】
この請求項2の発明によれば、下ローラ軸の雄ねじと螺合可能な雌ねじが螺刻されたねじ筒を回動することで下ローラ軸を進退移動させるようにしたので、下送りローラの案内溝の軸方向への微調整が容易にでき、しかも芯出し作業時間の短縮を図ることができる。 また、上記ねじ筒を数値制御可能なサーボモータなどにより駆動させるようにすれば、下送りローラの案内溝の軸方向への調整が容易に自動制御化できる。
【0014】
次の請求項3に係る発明の前記上軸調整機構は、前記上ローラ軸の後端側を支承する軸受の軸受筒が前記上ローラ軸と同一軸心で機枠体に設けられた雌ねじに螺合され、この軸受筒を回動することでその軸受を介して前記上ローラ軸を進退移動させる構成するようにしたものである。
【0015】
この請求項3の発明によれば、上ローラ軸と同一軸心で機枠体の雌ねじに螺合された軸受筒を回動することで、その軸受を介して前記上ローラ軸を進退移動させるようにしたので、上送りローラの案内溝の軸方向への微調整が容易にでき、しかも芯出し作業時間の短縮を図ることができる。 また、上記軸受筒を数値制御可能なサーボモータなどにより駆動させるようにすれば、上送りローラの案内溝の軸方向への調整が容易に自動制御化できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のばね成形機の線材送り装置に係る実施の形態について、コイルばね成形機図1〜図3を参照して以下のとおり説明する。 図1は本発明に係るばね成形機の線材送り装置を示す正面図、図2の(a)は図1のA−A矢視断面図、(b)はC部の拡大図、図3は図2のB−B矢視拡大断面図である。
ばね成形機の線材送り装置は、線材Wをクイル4前方のコイルばね成形空間へ送り出す装置であって、線材の下半部に作用する線材下送り装置と、線材の上半部に作用する線材上送り装置と、線材Wを加圧する線材加圧装置とで構成する。
【0017】
線材下送り装置の要部は、線材の下半部を案内可能な下送りローラ11、この下送りローラ11を止着して一体的に回動可能な下ローラ軸12、この下ローラ軸12を軸方向に移動調整する下軸調整機構のねじ筒13などで構成する。 線材上送り装置の要部は、線材の上半部を案内可能な上送りローラ21、この上送りローラ21を止着して一体的に回動可能な上ローラ軸22、この上ローラ軸22を軸方向に移動調整する上軸調整機構の軸受筒23などで構成する。 線材加圧装置の要部は、圧縮コイルばね44を介して加圧ブロック25を加圧する加圧ねじ棒42、調整車43、雌ねじ板45などで構成する。
【0018】
まず、線材送り装置の機枠体1は、その前枠板1Aと後枠板1Bとが一体的に立設されている。 線材下送り装置の下ローラ軸12は、前枠板1Aの軸受穴に嵌入されたころがり玉軸受14A,針状ころ軸受14B,ころがり玉軸受14C,14Dと、後枠板1Bの軸受穴に嵌入された針状ころ軸受14Eとにより回動可能で、かつ、各軸受の内輪に案内されて軸方向へ進退移動可能に支承されている。 この下ローラ軸12には下送りローラ11が、止めピン12Aと抑え板12Bとにより一体的に止着されている。 この下送りローラ11の外周には図2(b)に示す案内溝11aが、線材Wの下半部を案内可能に形成されている。
【0019】
また、下ローラ軸12には針状ころ軸受14Bと、ころがり玉軸受14Cとの間に圧縮コイルばね15が挿入され、ころがり玉軸受14C,14Dは、前枠板1Aに締着された側板16と軸受穴の段部とにより軸方向への移動が拘束されている。 したがって、下ローラ軸12は圧縮コイルばね15の伸張力により、針状ころ軸受14B,ころがり玉軸受14A,鍔部12aを介して下送りローラ11の止着側へ付勢される。
【0020】
そして、下ローラ軸12の略中央部には雄ねじ12bが螺刻され、この雄ねじ12bにねじ筒13の雌ねじ13aが螺合されているので、圧縮コイルばね15により付勢される下ローラ軸12は、ねじ筒13が側板16に当接することで下送りローラ11の止着側への移動が規定される。 すなわち、下ローラ軸12の差込穴12cに図示しない回動防止棒を差し込んで下ローラ軸12の回動を抑止し、ねじ筒13に穿孔された複数個の差込穴13bのいずれかに図示しない回動棒を差し込んでねじ筒13を回動することで、下ローラ軸12とともに下送りローラ11を軸方向へ移動調整することができる。 調整後には、止めねじ13Aによりねじ筒13の自転を防止する。
【0021】
また、後枠板1Bには、数値制御手段により回動方向、回動量が制御可能なサーボモータ31が取着され、その出力軸に駆動歯車32がキーを介して止着されている。 この駆動歯車32と噛合するように下ローラ軸12に、中間歯車33がキーを介して止着されている。 そして、下ローラ軸12は、数値制御手段の指令により回動制御されるサーボモータ31の駆動力により駆動歯車32と中間歯車33とを介して回動制御される。
【0022】
次いで、線材上送り装置の上ローラ軸22は、後述する加圧ブロック25の軸受穴に嵌入されたころがり玉軸受24A,針状ころ軸受24B,ころがり玉軸受24Cと、後述する軸受筒23の軸受穴に嵌入されたころがり玉軸受24D,24Eとにより回動可能で、かつ、ころがり玉軸受24A,針状ころ軸受24B,ころがり玉軸受24Cの内輪に案内されて軸方向へ進退移動可能に支承されている。 この上ローラ軸22には上送りローラ21が、止めピン22Aと抑え板22Bとにより一体的に止着されている。 この上送りローラ21の外周には図2(b)に示す案内溝21aが、線材Wの上半部を案内可能に形成されている。
【0023】
上ローラ軸22の前端側を支承する加圧ブロック25は、図1に示す前枠板1Aの抜き窓1aの両側面に案内されて上下移動可能に設けられ、前枠板1Aの上部との間に張架された引張コイルばね41により上方へ付勢されている。 後枠板1Bの背面側上部に図3に示す左右対称な一対の揺動軸受板26,26が取着され、両端の水平突出部26b,26bにおいてそれぞれ2個のボルト26A,26Aで締着されていて、この揺動軸受板26,26には、上ローラ軸22の軸心を挟む水平軸線上に軸穴26a,26aが穿孔され、この軸穴26a,26aに支承された揺動駒27に上ローラ軸22の後端側を支承する軸受筒23が螺合されている。
【0024】
すなわち、揺動駒27の内周に雌ねじ27aが螺刻され、軸心と直交する両側には揺動支軸27b,27bが突設されている。 この揺動支軸27b,27bが揺動軸受板26,26の軸穴26a,26a内で回動可能に挿入された揺動駒27は、揺動支軸27b,27bを中心にして揺動自在である。 したがって、軸受筒23は、その外周に螺刻された雄ねじ23aが、揺動駒27の雌ねじ27aに螺合されているので一体的に揺動自在である。 この軸受筒23の軸受穴に嵌入されたころがり玉軸受24D,24Eは、軸受筒23に締着された抑え板28により軸方向への移動が抑止されている。
【0025】
これらのころがり玉軸受24D,24Eに対して上ローラ軸22は、その軸端に締着された軸止め板29により軸方向への移動が抑止されている。 そして、軸受筒23には複数個の差込穴23bが穿孔されており、差込穴23bのいずれかに図示しない回動棒を差し込んで軸受筒23を回動することで、軸受筒23が揺動駒27に対して移動し、上ローラ軸22とともに上送りローラ21を軸方向へ移動調整することができる。 調整後には、止めねじ27Aにより軸受筒23の自転を防止する。 また、上ローラ軸22には中間歯車33と同歯数の従動歯車34が、中間歯車33と噛合するようにキーを介して止着されており、上ローラ軸22は、下ローラ軸12と逆回転方向で同期回動制御される。
【0026】
次いで、線材加圧装置は、前枠板1Aの上部に雌ねじ45bが鉛直に螺刻された雌ねじ板45が取着され、この雌ねじ45bには、上端に調整車43が止着された加圧ねじ棒42が螺合され、その下端近傍の段部と加圧ブロック25の上面との間には圧縮コイルばね44が挟入されている。 そして、調整車43を回動させて、引張コイルばね41に抗して加圧ねじ棒42を下降させることで、加圧ブロック25を下方へ加圧できる。
【0027】
この加圧力により、図2(b)に示す下送りローラ11の案内溝11aと、上送りローラ21の案内溝21aとで線材Wを加圧して、下送りローラ11,上送りローラ21の回動により線材Wを送り出す摩擦力が設定される。 また、雌ねじ板45には加圧ねじ棒42に対して直角方向から止めねじ45Aが挿入される雌ねじが穿孔され、この止めねじ45Aを締め込むことで、加圧ねじ棒42の自転を防止している。
【0028】
引き続いて、ばね成形機の線材送り装置により線材Wを送り出す手順について説明する。 まず、コイルばねを成形加工する前には、以下の調整をしてから線材を送り出す。 下送りローラ11,上送りローラ21により送り出される線材Wを前方へ案内する案内筒3の案内穴軸心に対して、下送りローラ11,上送りローラ21に挟持された線材Wの軸心が同一軸心になるように、ねじ筒13の回動調整により下送りローラ11の案内溝11aを、軸受筒23の回動調整により上送りローラ21の案内溝21aを軸方向へ移動調整する。
【0029】
下送りローラ11の案内溝11aと、上送りローラ21の案内溝21aとの相互軸心の偏心量は、送り出す線材Wに曲げ応力を付加し一定方向の湾曲した流れを与え、密着コイルばねに安定した初張力を付与して巻回するか、湾曲した流れがないよう線材Wに曲げ応力を付加しないかによって、ねじ筒13または軸受筒23の回動調整を適時行うことにより加減調整する。 また、下送りローラ11の案内溝11aと、上送りローラ21の案内溝21aとにより線材Wを挟持する加圧力は、加圧ねじ棒42の回動により加減調整する。
【0030】
このようにして下送りローラ11,上送りローラ21の偏心量と加圧力とを調整した後、サーボモータ31の回動制御により図1に示す下送りローラ11を時計方向に回転させると、上送りローラ21は反時計方向に回転する。 その回転に従い加圧力で設定された摩擦力により線材Wは、導入筒2の紙面左側に図示しないリールスタンドなどで貯蔵された位置から引き出されて、案内筒3に送り込まれ、案内筒3の先端に設けられたクイル4を経て成形空間へ送り出され、その線材Wが成形工具T1,T2に衝合することで、コイルばねが成形加工される。
【0031】
なお、本発明に係るばね成形機の線材送り装置は、上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてさまざまな形態に構成することができる。 例えば、成形加工する線材の断面形状は円形に限定されるものではなく、上下送りローラの案内溝や線材案内筒の案内穴を成形加工する線材の断面形状と相似形に形成すれば、四角形や六角形の線材にも対応できる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、上述したように構成したので、以下に記載するような効果を奏する。
【0033】
請求項1の発明によれば、下ローラ軸を軸方向へ進退移動させて下送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する下軸調整機構と、上ローラ軸を軸方向へ進退移動させて上送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する上軸調整機構とを備えて、上下送りローラの各案内溝を軸方向へ移動調整することで、線材案内筒の案内穴に対する上下送りローラの各案内溝の偏心量を僅少にし、送り出される線材が線材案内筒の案内穴の入口側面に強く押圧されないようにして、線材の外周に疵を発生させずにコイルばねの成形加工ができるので、品質の向上を図ることができる。
【0034】
また、下軸調整機構または上軸調整機構により、上下送りローラの各案内溝を軸方向へ移動調整できるのでライナー調整の必要がなく、巻回する線材径の変更による段取り替えの際などにおける、線材案内筒の案内穴に対する上下送りローラの各案内溝の芯出し時間を短縮して生産性の向上を図ることができる。 さらに、下軸調整機構または上軸調整機構により、下送りローラと上送りローラとの各案内溝の相互の偏心量を調整することで、送り出す線材に曲げ応力を付加し一定方向の湾曲した流れを与え、密着コイルばねに安定した初張力を付与して巻回することができるので、品質の向上を図ることができる。
【0035】
次の請求項2の発明によれば、下ローラ軸の雄ねじと螺合可能な雌ねじが螺刻されたねじ筒を回動することで下ローラ軸を進退移動させるようにしたので、下送りローラの案内溝の軸方向への微調整が容易にでき、しかも芯出し作業時間を短縮して生産性の向上を図ることができる。 また、上記ねじ筒を数値制御可能なサーボモータなどにより駆動させるようにすれば、下送りローラの案内溝の軸方向への調整が容易に自動制御化できる。
【0036】
次の請求項3の発明によれば、上ローラ軸と同一軸心で機枠体の雌ねじに螺合された軸受筒を回動することで、軸受を介して前記上ローラ軸を進退移動させるようにしたので、上送りローラの案内溝の軸方向への微調整が容易にでき、しかも芯出し作業時間を短縮して生産性の向上を図ることができる。 また、上記軸受筒を数値制御可能なサーボモータなどにより駆動させるようにすれば、上送りローラの案内溝の軸方向への調整が容易に自動制御化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るばね成形機の線材送り装置を示し、その正面図である。
【図2】同じく、(a)は図1のA−A矢視断面図、(b)はC部の拡大図である。
【図3】同じく、図2のB−B矢視拡大断面図である。
【図4】従来技術Aに係るばね成形機の線材送り装置を示し、(a)は縦断面図、(b)はD部の拡大図である。
【図5】従来技術Bに係る線材の予備加工装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 機枠体
3 案内筒
11 下送りローラ
11a 案内溝
12 下ローラ軸
13 ねじ筒
15 圧縮コイルばね
21 上送りローラ
21a 案内溝
22 上ローラ軸
23 軸受筒
25 加圧ブロック
26 揺動軸受板
27 揺動駒
31 サーボモータ
32 駆動歯車
33 中間歯車
34 従動歯車
42 加圧ねじ棒
44 圧縮コイルばね

Claims (3)

  1. 線材をクイル前方のコイルばね成形空間へ送り出すばね成形機の線材送り装置であって、
    線材の下半部を案内可能な案内溝が外周に形成された下送りローラと、線材の上半部を案内可能な案内溝が外周に形成された上送りローラと、
    前記下送りローラを前端に止着して一体的に回動可能でかつ軸方向へ進退移動可能に支承された下ローラ軸と、前記下送りローラと相互の外周が平行して近接する位置で前記上送りローラを前端に止着して一体的に回動可能でかつ軸方向へ進退移動可能に支承された上ローラ軸と、
    前記下ローラ軸を軸方向へ進退移動させて前記下送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する下軸調整機構と、前記上ローラ軸を軸方向へ進退移動させて前記上送りローラの案内溝位置を軸方向に調整する上軸調整機構とを備えてなることを特徴とするばね成形機の線材送り装置。
  2. 前記下軸調整機構は前記下ローラ軸に雄ねじが螺刻され、この下ローラ軸を下送りローラ止着側へ常時付勢するコイルばねと、前記下ローラ軸の雄ねじと螺合可能な雌ねじが螺刻され回動されることで前記下ローラ軸を前記コイルばねに抗して進退移動させるねじ筒とで構成する請求項1に記載のばね成形機の線材送り装置。
  3. 前記上軸調整機構は、前記上ローラ軸の後端側を支承する軸受の軸受筒が前記上ローラ軸と同一軸心で機枠体に設けられた雌ねじに螺合され、この軸受筒を回動することでその軸受を介して前記上ローラ軸を進退移動させる構成にした請求項2に記載のばね成形機の線材送り装置。
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