JP2004081177A - 生イカの足からなる成形食材及びその製法並びにその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】量産用の加工食品の原料として使用できる生イカの足からなる成形食材を提供すること、また、その生イカの足からなる成形食材を略均一の大きさで多量に製造する方法を提供すること、さらに、その生イカの足からなる成形食材の好ましい用途、すなわち、その生イカの足からなる成形食材を原料として用いるイカ加工食品の製造方法とそのイカ加工食品の数種類を提供することを課題とする。
【解決手段】複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向にそって、又は並べたイカの足の方向に対向するように、切断してなる生イカの足からなる成形食材。複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させて板状のイカ足凍結物とし、このイカ足凍結物を凍結状態のまま略均一の大きさに切断して生イカの足からなる成形食材を製造する方法。本発明によって、生イカの足からなる昆布巻食品、酢漬け食品、塩辛食品などのイカ加工食品を作ることができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生イカ(生の烏賊)の足からなる成形食材及びその成形食材の製造方法並びにその成形食材の用途に関する。詳しくは、生イカの足からなり、加工食品の原料として用いることができる成形食材とその成形食材を量産する方法並びにその成形食材を原料として用いるイカ加工食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
イカの足(通称「げそ」)は、食通の間では、胴体の部分よりもおいしいと言われている。しかし、通常「げそ」は、見た目も悪いので、下級品とみなされており、また、煮たり焼いたりすると身が締まり、硬くなって食べにくい。現在イカの足は、原形のまま、居酒屋でのから揚げとか、屋台でのげそ焼きなどに使用される他、乾燥粉末化してイカ菓子(いかあられ)の原料として使用されている程度である。現在、上記以外の「げその加工食品」は、イカの本場の函館方面においてもほとんど見られない。
【0003】
イカの足を原料とする加工食品について、特許出願状況を調べると、上記イカ菓子について、特開平10−225278『いかあられの製造』が開示されている。また、イカの足をその形状を保ったままで、減圧下で加熱処理してスナック風乾燥食品とする特開平10−225277『イカの足の乾燥食品』や、生のイカの足の皮を除去し、調味液に所定時間浸漬し、乾燥し、焙焼した後、圧延機にかけて伸展してノシイカ様嗜好食品とする特開平10−179094『イカ足を用いたノシイカ様嗜好食品』が開示されている。また、風味付与のためにイカの足などの細切物を混合した魚肉ねり製品について、特開平9−168375『魚肉ねり製品及びその製造法』などが見られる。また、加工食品用ではないが、生イカの足やタコ足をプレス加工してしゃぶしゃぶ用の食材とする方法として、特開2001−252052『イカ・タコの加工食材及びその製造方法』が開示されている。
【0004】
以上を概括すると、従来、イカの足を加工食品の食材として使用するときは、そのままの形状で加熱して使用するか、細切ないし擂潰して加熱するか、乾燥粉末化するかのいずれかであり、生イカの足を、生のままで細切りして加工食品の原料として使用するという発想のものは、塩辛食品の他は、見られない。
なお、イカの塩辛食品は、通常はイカの胴体の細切物や内蔵を塩蔵して発酵させたものであるが、コスト低減のために、イカの足の細切物を添加した製品が販売されているが、イカの足の大きさや形状が不揃いであるため、食感が劣り、商品としての評価は低いものである。
【0005】
生イカの足は、細くて柔らかく、形状が不揃いであり、表面にぬめりがあるため、現在イカの加工場で使用されている裁断機では固定が難しいので、均一の大きさに切断しにくい。したがって、従来、イカの足を略均一に切断するには、イカの足を天日もしくは乾燥機によって乾燥させたものか又は熱湯中で煮熟して収縮・硬直化させたものを裁断機にかけて切断する方法が採られている。しかし、このような切断方法は、生イカの足を原料として用いる加工食品には応用できない。
【0006】
従来、生イカの足を原料として用いた加工食品がほとんど見られない理由は、生イカの足を生のままで略均一にかつ容易に切断する方法が開発されていないため、略均一の大きさに揃った生イカの足からなる成形食材を量産できないからであると考えられる。すなわち、現時点では量産用の加工食品の原料として生イカの足を使用する方法(塩辛食品を除く)や、量産用の加工食品の原料として生のままで使用できる生イカの足からなる有用な成形食材は、開発されていない。
【0007】
上記の状況に鑑み、本発明者は、生イカの足を量産用の加工食品の原料として使用する方法を開発すべく、そのために、生イカの足を略均一の大きさに切断する方法について研究を続けた結果、生イカの足を凍結させてから切断する方法を採ることによって解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】
すなわち、本発明は、量産用の加工食品の原料として、使用できる生イカの足からなる成形食材を提供することを第一の課題とする。また、本発明は、その生イカの足からなる成形食材を略均一の大きさで多量に製造する方法を提供することを第二の課題とする。さらに、本発明は、その生イカの足からなる成形食材の好ましい用途を提供すること、すなわち、その生イカの足からなる成形食材を原料として用いるイカ加工食品の製造方法とそのイカ加工食品を数種類提供することを第三の課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち上記第一の課題を解決するための発明は、請求項1ないし2に記載してある。
請求項1に記載する発明は、複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向にそって切断してなる生イカの足からなる成形食材である。
請求項1に記載のイカの足からなる成形食材は、その成形食材を構成するイカの足の形状が比較的大きいので、そのまま、イカの足の昆布巻食品、イカの足の酢漬け食品、イカの足の佃煮食品などの原料として使用するのに好適である。
【0010】
請求項2に記載する発明は、複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向に対向するように切断してなる生イカの足からなる成形食材である。
請求項2に記載のイカの足の成形食品は、その成形食材を構成するイカの足の形状が比較的小さいので、解凍して、イカの塩辛食品の原料などに使用するのに好適である。
【0011】
本発明のうち上記第二の課題を解決するための発明は、請求項3に記載してある。
請求項3に記載する発明は、複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させて板状のイカ足凍結物とし、このイカ足凍結物を凍結状態のまま略均一の大きさに切断して生イカの足からなる成形食材を製造する方法である。
請求項3に記載の方法において、板状のイカ足凍結物を、並べたイカの足の方向にそって切断すると、構成するイカの足の形状が比較的大きい成形食材を得ることができる。また、板状のイカ足凍結物を、並べたイカの足の方向に対向するように切断すると、構成するイカの足の形状が比較的小さい成形食材を得ることができる。
【0012】
本発明のうち上記第三の課題を解決するための発明は、請求項4ないし11に記載してある。
請求項4に記載する発明は、請求項1又は2に記載の生イカの足からなる成形食材を原料としてイカ加工食品を製造する方法である。
請求項5に記載する発明は、イカ加工食品が昆布巻食品である請求項4に記載の製造方法である。
請求項6に記載する発明は、イカ加工食品が酢漬け食品である請求項4に記載の製造方法である。
請求項7に記載する発明は、イカ加工食品が塩辛食品である請求項4に記載の製造方法である。
【0013】
請求項8に記載する発明は、請求項1に記載の生イカの足からなる成形食材をシート状の昆布で巻いてあり、その昆布シートの表面を紐状の干瓢又は紐状のコラーゲンで固結してあるイカの足の昆布巻食品用具材である。
【0014】
請求項9に記載する発明は、請求項8に記載のイカの足の昆布巻食品用具材を調味液と共に煮込んでなる調味済みのイカの足の昆布巻食品である。
【0015】
請求項10に記載する発明は、請求項1に記載の生イカの足からなる成形食材と生野菜とをシート状の昆布で巻いてあり、その昆布の表面を紐状の干瓢又は紐状のコラーゲンで固結したものをボイルした後、甘酢に浸漬して調味してなるイカの足の酢漬け食品である。
【0016】
請求項11に記載する発明は、粒状の大きさに切断した生イカの足からなる成形食材にイカの内蔵と食塩と所要の調味料を添加して塩蔵・熟成してなるイカの足の塩辛食品である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明において、「生イカ」とは、加熱していないイカ、という意味であり、冷凍イカや冷凍したものを解凍したイカを含む。
また、本発明において、「量産用の加工食品の原料として使用する」とは、略同じ大きさの加工食品を複数個製造できる原料として好適に用いることを意味する。また、本発明において、「略均一の大きさに」という意味は、量産用の加工食品の原料として適する程度に揃った大きさにする、という意味である。
【0018】
以下、本発明について、図面に基づき、さらに詳細に説明する。
図1の(イ)(ロ)(ハ)は、本発明に係る「生イカの足」の説明図であり、図2と図3は、本発明に係る「板状のイカ足凍結物」の平面図である。
まず、本発明に係るイカ足凍結物の作り方を手順にしたがって説明する。
(1)生イカの足の部分を胴体から抜き取り、足から内蔵を切断分離する。図1の(イ)は、胴体から抜き取って内蔵を除去した生イカの足を示す。
(2)生イカの足の付け根部分を切開して、10本の足を揃えて拡げる。図1の(ロ)は、生イカの足を拡げた状態を示す。
(3)生イカの足にそって、2〜3本ごとに切断する。図1の(ハ)は、生イカの足を4つに切断した状態を示す。
(4)2〜3本ごとに区切りした複数の生イカの足を、厚さの薄い容器に方向を揃えて積み重ねて並べ、容器一杯に詰めた後、上部から蓋や重しをして圧縮し、板状に固める。このとき、生イカの足の他に、細切りした人参やキウリや昆布片などの適宜の食材や調味料を加えて固めてもよい。
(5)上記のようにして製した容器詰めの生イカの足を冷凍庫に入れて凍結し、板状のイカ足凍結物を製する。図2と図3は、製了して容器から取り出したイカ足凍結物の平面図である。
なお、本発明では、上記(1)(2)(3)の処理をすることなく、1本又は2〜3本に切断済みの生イカの足を集めて固形状に凍結した凍結物を仕入れて解凍し、得られる生イカの足を用いて上記(4)(5)の手順にしたがい、「板状のイカ足凍結物」を作ってもよい。
【0019】
次に、本発明の「生イカの足からなる成形食材」について説明する。
図2は、弁当箱様の長方形の容器に、複数の生イカの足を容器の短辺方向に揃えて詰め、板状に固めて凍結してなるイカ足凍結物である。このイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べた生イカの足の方向にそって、すなわち、図2のX−X’線にそって所定のサイズに略均一に切断すると、構成するイカの足の形状が比較的大きい成形食材(請求項1に記載の生イカの足からなる成形食材)を容易かつ確実に得ることができる。このようにして製したイカ足凍結物の切断には、スライサーを使用できる。
【0020】
また、図3は、弁当箱様の長方形の容器に、複数の生イカの足を容器の長辺方向に揃えて詰め、板状に固めて凍結してなるイカ足凍結物である。このイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べた生イカの足の方向に対向するように、すなわち、図3のY−Y’線にそって所定のサイズに略均一に切断すると、構成するイカの足の形状が比較的小さい、例えば、粒状の生イカの足からなる成形食材(請求項2に記載の生イカの足からなる成形食材)を容易かつ確実に得ることができる。このようにして製したイカ足凍結物の切断には、スライサーを使用できる。
【0021】
本発明において、イカ足凍結物の使いやすいサイズは、平面が50〜100mm×150〜300mm程度、厚みが15〜30mm程度であり、さらに好ましいのは、平面が80mm×200mm程度、厚みが20mm程度のものである。このイカ足凍結物を、幅10〜20mm程度の大きさに均等に切断すると、イカの足の昆布巻食品(請求項8)やイカの足の酢漬け食品(請求項10)などの原料として用いるのに適した大きさの生イカの足からなる成形食材を得ることができる。また、このイカ足凍結物を、幅5〜10mm程度の粒状に切断し、解凍すると、粒状の生イカの足を作ること5ができる。このようにして製した粒状の生イカの足は、塩辛食品(請求項11)などの原料として用いるのに適している。
【0022】
上記の方法によって製したイカ足凍結物は、凍結状態のままであるとスライサーなどにかけやすいので、容易かつ確実に、略均一の大きさに切断できる。したがって、イカ足凍結物を凍結状態のまま切断する方法によって、複数個の生イカの足からなる成形食材を、容易かつ確実に量産できる。
また、図2と図3のイカ足凍結物は、生イカの足を並べて詰める方向と切断する方向を変えることによって、どちらも同じ容器を用いて作ることができる。
なお、図2ないし図3のイカ足凍結物は、上記の説明にかぎらず、略均一の大きさに切断するのであれば、どのような大きさに切断してもよく、また、どのような切断方法を採ってもよいことは勿論である。
また、本発明のイカ足凍結物の大きさは、特に限定されるものではない。
次に、このようにして製した生イカの足からなる成形食材を原料として用いるイカ加工食品とその製法について、実施例をもって説明する。
【0023】
【実施例1】
<イカの足の昆布巻食品用具材の製法>
生のイカの足を図2のように並べて製したイカ足凍結物(80mm×200mm×H20mm)を、凍結状態のまま、並べたイカの足の方向にそって10等分に切断し、長さ80mmで幅20mm、厚さ20mm程度の、略均一の大きさの生イカの足からなる成形食材10個を製する。
次に、良質の折昆布を裁断して、1枚の大きさが長さ100mmで幅70mmの長方形のシート状の昆布を10枚用意し、洗ってから軽くボイルしておく。
1枚のシート状の昆布を拡げて、その一端に凍結状態のままの上記生イカの足からなる成形食材1個を載せて巻き込んでいく。巻き込んだ昆布シートの上から紐状の干瓢を硬めに結び、略均一の大きさのイカの足の昆布巻食品用具材を10個製する。
【0024】
図4は、上記の方法によって製したイカの足の昆布巻食品用具材の説明図である。図4において、1は生イカの足からなるの成形食材、2はシート状の昆布、3は紐状の干瓢を示す。
本発明によれば、構成するイカの足の形状が比較的大きい生イカの足からなる成形食材を容易に作ることができるので、昆布巻食品用具材についても、図4に示すように、生イカの足が昆布シートの両端からはみ出すように大きいものを作ることができる。昆布巻食品用具材をこのような形状に製すると、その外観からイカの足を用いていることが明らかになるので、顧客の食欲をそそり、購買心を刺激できる。
【0025】
実施例1で製したイカの足の昆布巻食品は、低温下に維持して、そのまま販売できる他、調味液に浸漬して適宜の時間煮熟することで、調味済みの昆布巻食品を作ることができる。また、実施例1の生イカの足の成形食材は、低温下に維持して、昆布巻食品用具材の原料として加工業者へ販売してもよい。
【0026】
【実施例2】
<イカの足の酢漬け食品の製法>
細切りした長さ70mmの生の人参数本を用意し、生イカの足を図2のように並べながら、その所々に彩りのため細切り人参を加えて積み重ねる。このようにして製した人参入りのイカ足凍結物(80mm×200mm×H20mm)を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向にそって10等分に切断し、長さ80mmで幅20mm、厚さ20mm程度の、略均一の大きさの生イカの足からなる成形食材10個を製する。
次に、良質の折昆布を裁断して、1枚の大きさが長さ150mmで幅80mmの長方形のシート状の昆布を10枚用意し、軽く洗っておく。
1枚のシート状の昆布を拡げて、その一端に凍結状態のままの上記生イカの足からなる成形食材1個を載せてしっかり巻き込んでいく。巻き込んだ昆布シートの上から紐状の干瓢を硬めに結び、イカの足と人参の昆布巻を10本製する。この昆布巻を80℃の熱湯で約3分間軽くボイルして、水切りすると、上記昆布巻は、イカの足と人参と昆布が調和して食べやすい硬さになる。 食酢に砂糖を加えて適宜調味した甘酢の液に、上記昆布巻を約10時間浸漬すると、甘酸っぱく調味されたイカの足の酢漬け食品を得ることができる。
【0027】
実施例2では、生イカの足に細切りした生の人参を加えてイカ足凍結物を製したが、本発明のイカ足凍結物には、人参に限らず、キウリ、ピーマン、昆布などの各種の細切物や適宜の調味料などを加えて製してもよい。
また、実施例2では、あらかじめ人参の細切物を加えて製したイカ凍結物を切断した生イカの足からなる成形食材を使用したが、本発明はこれに限るものではなく、生イカの足だけで構成した成形食材に、細切りした生の人参などをそえてシート状の昆布に載せ、巻き込んで、昆布巻食品用具材を作ってもよい。
【0028】
なお、実施例1と実施例2では、シート状の昆布を固着するのに紐状の干瓢を用いたが、これに替えて、紐状に製したコラーゲン(コラーゲンの紐)を使用してもよい。紐状の干瓢や紐状のコラーゲンは、乾燥させたものが市販されているので、これらを水戻しして用いればよい。
【0029】
【実施例3】
<イカの足の塩辛食品の製法>
生のイカの足を図3のように並べて製したイカ足凍結物(240mm×150mm×H80mm)を、凍結状態のまま、並べたイカの足の方向に対向するように10mm幅に切断すると、粒状の生イカの足の成形食材約2kgを製することができる。
この生イカの足の成形食材を解凍し、イカの内蔵、食塩、その他の調味料を加えて、常法にしたがい塩蔵する。およそ20日経過後には、熟成したイカの足の塩辛食品約2.5kgを得ることができる。
【0030】
上記各実施例では、生イカの足を主材とする加工食品について説明したが、本発明は、これに限るものではなく、従来の昆布巻食品、酢漬け食品、塩辛食品などの加工食品の原料に、本発明の生イカの足からなる成形食材又はこれに由来する生イカの足の細切物を副材的に使用することにしてもよい。
塩辛食品についてさらに説明すると、実施例3では生イカの足を主原料とする塩辛食品について説明したが、本発明の塩辛食品はこれに限るものではなく、例えば、生イカの胴体の細切片を主材とする従来の塩辛食品の原料の中に、本発明の方法にしたがって製した生イカの足の細切片を少量添加する方法を採ってもよい。この製法による塩辛食品は、生イカの足の大きさや形状が揃っているため、生イカの胴体だけを用いて製した塩辛食品に比べて違和感がなく、しかも、生イカの足を用いた分だけ製造コストを低減できる。
【0031】
本発明に係る生イカの足の成形食材は、上記の昆布巻食品や酢漬け食品や塩辛食品の他に、例えば、イカ佃煮食品の原料として、また、イカの胴体に詰めてイカめしの具材などとしても使用できる。その他にも、本発明に係る生イカの足の成形食材は、量産用の加工食品の原料として、いろいろな用途に活用できる。
【0032】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したとおり、本発明は、複数の生イカの足を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向にそって、又は並べたイカの足の方向に対向するように、切断してなる生イカの足からなる成形食材であるから、イカの足の大きさが揃っている上、容易かつ確実に作ることができるので、量産される加工食品の原料として使用しにくい「美味なげそ」を有用な成形食材に変換させて、好適に使用できる。
また、本発明によれば、安価なイカの足を量産用の加工食品の原料として使用できるので、イカ加工食品のコストを大きく低減できる。
【0033】
また、本発明は、複数の生イカの足を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物とし、このイカ足凍結物を凍結状態のまま略均一の大きさに切断して生イカの足からなる成形食材を製造する方法であるから、本発明によれば、生のままでは処理しにくい生イカの足を、加工食品用の成形食材として、略均一の大きさでしかも多量に製造することができる。
すなわち、本発明は、一定の容器に一定量の原料(生イカの足)を均等に詰めて、凍結後等間隔に切断するので、同一規格の成形食材を容易に量産できる方法である。
【0034】
また、本発明は、上記生イカの足からなる成形食材を原料とする昆布巻食品、酢漬け食品、塩辛食品などのイカ加工食品とその製造方法であるから、上記生イカの足からなる成形食材を各種の加工食品の原料として活用する途を拓くものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)(ロ)(ハ)とも、本発明に係る「生イカの足」の説明図である。(イ)は内蔵を除去した状態の生イカの足を、(ロ)は付け根部分を切開して拡げた状態の生イカの足を、(ハ)は4つに切断した状態の生イカの足をそれぞれ示す。
【図2】本発明に係る「イカ足凍結物」の平面図である。
【図3】本発明に係る「イカ足凍結物」の別の平面図である。
【図4】本発明に係る「イカの足の昆布巻食品用具材」の外観の説明図である。
【符号の説明】1:生イカの足からなる成形食材、2:昆布シート、3:紐状の干瓢

Claims (11)

  1. 複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向にそって切断してなる生イカの足からなる成形食材。
  2. 複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させたイカ足凍結物を凍結状態のまま、並べたイカの足の方向に対向するように切断してなる生イカの足からなる成形食材。
  3. 複数の生イカの足を方向を揃えて並べ、板状に固めて凍結させて板状のイカ足凍結物とし、このイカ足凍結物を凍結状態のまま略均一の大きさに切断して生イカの足からなる成形食材を製造する方法。
  4. 請求項1又は2に記載の生イカの足からなる成形食材を原料としてイカ加工食品を製造する方法。
  5. イカ加工食品が昆布巻食品である請求項4に記載の製造方法。
  6. イカ加工食品が酢漬け食品である請求項4に記載の製造方法。
  7. イカ加工食品が塩辛食品である請求項4に記載の製造方法。
  8. 請求項1に記載の生イカの足からなる成形食材をシート状の昆布で巻いてあり、その昆布シートの表面を紐状の干瓢又は紐状のコラーゲンで固結してあるイカの足の昆布巻食品用具材。
  9. 請求項8に記載のイカの足の昆布巻食品用具材を調味液と共に煮込んでなる調味済みのイカの足の昆布巻食品。
  10. 請求項1に記載の生イカの足からなる成形食材と生野菜とをシート状の昆布で巻いてあり、その昆布の表面を紐状の干瓢又は紐状のコラーゲンで固結したものをボイルした後、甘酢に浸漬して調味してなるイカの足の酢漬け食品。
  11. 粒状の大きさに切断した生イカの足からなる成形食材にイカの内蔵と食塩と所要の調味料を添加して塩蔵・熟成してなるイカの足の塩辛食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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