JP2004080876A - ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステージの位置制御性の向上を図る。
【解決手段】リニアモータ36Xにより、ステージWSTがガイド部材42に沿ってX軸方向に駆動される。このとき、ステージに設けられたエアベアリング52A、52Bから対向するガイド面62a、62bに対して加圧空気が噴き付けられ、その加圧空気の静圧によりガイド面とステージとの間に所定のクリアランスが形成されている。また、ガイド部材の剛性中心LLとガイド面の受圧中心(PA、PB)とが重力方向に関して一致している。このため、加圧空気の静圧の作用により、ガイド面が対向する軸受け面に対して傾斜することなく、平行度を維持した状態となっている。この場合、エアベアリングの剛性を高くしても前記の平行度が維持されるので、ステージに予期せぬヨーイングや制御不能なヨーイング、ピッチング(又はローリング)などが殆ど生じることがない。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステージ装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、長手方向に直交する方向の両端面にガイド面をそれぞれ有するガイドに沿って移動するとともに、ガイド面と軸受け面との間に所定のクリアランス(軸受け隙間)を形成する気体静圧軸受け、すなわちいわゆるヨーベアリングを有するステージを備えたステージ装置、及び該ステージ装置を具備する露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体素子(集積回路)又は液晶表示素子等を製造するリソグラフィ工程では、種々の露光装置が用いられている。近年では、半導体素子の高集積化に伴い、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、このステッパに改良を加えたステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等の逐次移動型の投影露光装置が主流となっている。
【0003】
この種の露光装置では、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパターンをウエハ又はガラスプレート等の感光性の基板(以下、「ウエハ」又は「感光物体」と記述する)上の複数のショット領域に順次転写する必要から、2次元平面内で移動するウエハステージを備えたステージ装置が用いられている。特に、走査型露光装置の場合には、レチクルを保持して所定の走査方向に移動可能なレチクルステージを備えたステージ装置も用いられる。
【0004】
かかるステージ装置では、高スループットでかつ高精度な露光を実現する必要から、ステージの高加速度化及び高速化に加え、高い位置制御性能(位置決め性能を含む)が要求されている。これに応じて、近年ではウエハやレチクルをより高速で、機械的な案内面の精度等に影響されず高精度に位置制御を行うとともに、機械的な摩擦を回避して長寿命とする必要から、ウエハ等を保持するステージを非接触で駆動するステージ装置が開発されている。かかるステージ装置の駆動源としては、電磁力駆動方式を採用したリニアモータが主流となっている。
【0005】
ウエハ側のステージ装置としては、例えばリニアモータ駆動方式の二軸駆動ステージが用いられる。この二軸駆動ステージとしては、所定間隔で相互に平行に配置された走査方向に延びる一対のリニアガイド(スキャンリニアガイド:走査方向駆動用リニアモータの固定子)と、これらのリニアガイドに沿ってそれぞれ移動する一対のスライダ(走査方向駆動用リニアモータの可動子)と、該一対のスライダがその両端にそれぞれ設けられた非走査方向(走査方向に直交する方向)を長手方向とするリニアガイド(非スキャンリニアガイド:非走査方向駆動用リニアモータの固定子)と、該リニアガイドに沿って移動するステージ(非走査方向駆動用リニアモータの可動子を具備するステージ)とを備えているものがある。この場合、ステージの走査方向の移動は、一対のスライダを介して非スキャンリニアガイドを走査方向に駆動することによって行う必要があるが、この駆動の際に非スキャンリニアガイドにステージが接触したり、あるいはステージがヨーイング方向に回転したりするのを防止する必要がある。
【0006】
このため、非スキャンリニアガイドの走査方向への駆動に伴ってステージを走査方向に移動させるとともに、非スキャンリニアガイドとステージとを非接触な状態に維持し、両者間に所定のクリアランスを形成する特別な機構が必要となる。この機構の代表的なものとして、非スキャンリニアガイドの非走査方向の一側及び他側の端面にそれぞれ設けられたガイド面に対して所定の加圧気体を噴出する気体静圧軸受け装置(いわゆるヨーベアリング)が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
露光装置では、スループットの向上は本質的な命題であり、このためステージの更なる高加速度化、高速化が常に求められている。しかし、このステージの更なる高加速度化により、前述の気体静圧軸受け装置の軸受け面とガイド面との間のクリアランス(軸受け隙間)を所望の寸法に保つことが困難となり、その結果、非スキャンリニアガイドとステージとを一体的に駆動することができず、このため、ステージに予期せぬヨーイング、あるいは制御不可能なヨーイングが発生することがあった。このようなステージのヨーイングの発生を効果的に低減させる、あるいは阻止するには、気体静圧軸受け装置の剛性を高くする必要があり、そのための有力な手段として、気体静圧軸受け装置の軸受け面の大面積化及びこれに対応する非スキャンリニアガイドの受圧面の大面積化が挙げられる。
【0008】
発明者は、気体静圧軸受け装置の軸受け面の大面積化及びこれに対応する非スキャンリニアガイドの受圧面の大面積化の実験等(シミュレーションを含む)を行った。その結果、軸受け面などを単に大型化すると、所望の(設計通りの)性能が得られず、ステージの位置制御性を却って低下させてしまうおそれがあることが判明した。
【0009】
一軸駆動のステージであっても、ステージをガイドに対して非接触な状態で駆動する場合には、ステージの高加速化によるステージの振動などに起因して同様の事態が生じるおそれがある。
【0010】
また、二軸駆動ステージなどは、露光装置に限らず、レーザリペア装置、半導体検査装置、その他の試料を所定の移動面内で移動させる必要がある装置であれば、その試料が搭載される試料ステージとして採用されており、用途の如何を問わず、ステージの高加速度化に伴って前述と同様の事態が生じる可能性がある。
【0011】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、ステージの位置制御性の向上を図ることができるステージ装置を提供することにある。
【0012】
本発明の第2の目的は、高精度な露光を実現することが可能な露光装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
発明者は、前述した軸受け面、受圧面などの大型化について更なる研究を行った結果、受圧面の大型化に伴って、気体静圧軸受け装置による加圧気体の静圧によりガイド面の変形が生じ、軸受け面とガイド面とが平行に維持されていないことが原因であることが判明した。そして、発明者が、更にその原因について解析した結果、上記ガイド面の変形が生じるのは、ガイドの受圧面中心とガイドの剛性中心との位置がずれていることが主要因であるとの結論が得られた。本発明は、発明者の得た上記の新規知見に基づいてなされたものであり、以下のような構成を採用する。
【0014】
請求項1に記載の発明は、第1軸方向を長手方向とし、該長手方向に直交する第2軸方向の少なくとも一側の端面にガイド面(62a、62b)が形成されたガイド部材(42)と;前記ガイド部材に沿って前記第1軸方向に移動可能なステージ(WST)と;前記ステージに前記ガイド面に対向して設けられ、前記ガイド面に対して加圧気体を噴出し、該加圧気体の静圧により前記ガイド面との間に所定のクリアランスを形成する気体静圧軸受け装置(52A、52B)と;前記ステージを前記第1軸方向に駆動する第1駆動系(36X)と;を備え、前記ガイド部材の剛性中心と前記ガイド面の受圧中心とが少なくとも前記第1軸と前記第2軸とで規定される平面の法線方向に関してほぼ一致していることを特徴とするステージ装置である。
【0015】
これによれば、第1駆動系により、ステージがガイド部材に沿って第1軸方向に駆動される。このとき、ステージに設けられた気体静圧軸受け装置から対向するガイド面に対して加圧気体が噴き付けられ、その加圧気体の静圧によりガイド面とステージとの間に所定のクリアランスが形成された状態となっている。また、ガイド部材の剛性中心とガイド面の受圧中心とが少なくとも前記第1軸と前記第2軸とで規定される平面の法線方向に関してほぼ一致しているので、加圧気体の静圧の作用により、ガイド面が対向する軸受け面に対して傾斜することなく、平行度を維持した状態となっている。また、この場合、気体静圧軸受け装置の剛性を高くしても前記の平行度が維持される。従って、気体静圧軸受け装置の剛性を高くすることにより、ステージに予期せぬヨーイングや制御不能なヨーイング、あるいはピッチング(又はローリング)などが殆ど生じることがなく、所望の姿勢が維持される。従って、ステージの位置制御性の向上を図ることができる。
【0016】
この場合において、請求項2に記載のステージ装置の如く、前記ガイド部材を前記第2軸方向に駆動することにより前記ステージを前記クリアランス内の前記加圧気体を介して前記第2軸方向に駆動する第2駆動系(36Y、36Y)を、更に備えることとすることができる。
【0017】
この場合において、請求項3に記載のステージ装置の如く、前記第2駆動系は、リニアモータであることとすることができる。
【0018】
上記請求項1〜3に記載の各ステージ装置において、請求項4に記載のステージ装置の如く、前記ガイド部材(42)には、前記第2軸方向の一側と他側の端面に第1ガイド面(62a)、第2ガイド面(62b)がそれぞれ形成され、前記ステージには、前記第1ガイド面、第2ガイド面にそれぞれ対向し、それぞれが対向するガイド面に対して加圧気体を噴出し、該加圧気体の静圧により前記対向するガイド面との間に所定のクリアランスを形成する第1、第2の気体静圧軸受け装置(52A、52B)が設けられ、前記第1、第2のガイド面それぞれの受圧中心と前記ガイド部材の剛性中心とが少なくとも前記第1軸と前記第2軸とで規定される平面の法線方向に関してほぼ一致していることとすることができる。
【0019】
この場合において、請求項5に記載のステージ装置の如く、前記ガイド部材は、前記第1、第2ガイド面がそれぞれ形成された第1、第2のガイド部(43A、43B)と、該第1、第2のガイド部同士を連結する連結部(43C)との3部分を有し、前記第1、第2のガイド部の少なくとも一方には、前記第2軸方向に関して所定幅を有し、前記第1軸方向に延びる隙間が形成されていることとすることができる。
【0020】
この場合において、請求項6に記載のステージ装置において、前記所定幅は、10μm以下であることとすることができる。
【0021】
上記請求項5及び6に記載のステージ装置において、請求項7に記載のステージ装置の如く、前記ガイド部材は、前記第1、第2ガイド面がそれぞれ形成された第1、第2のガイド面形成部材と、該第1、第2のガイド面形成部材とともに、前記第1、第2のガイド部をそれぞれ形成するガイド固定部を前記第2軸方向の一側と他側にそれぞれ有し、その中央部に前記連結部を有する連結部材とを含むこととすることができる。
【0022】
上記請求項1〜7に記載の各ステージ装置において、請求項8に記載のステージ装置の如く、前記ガイド部材は、前記第1軸方向に直交する断面が概略H字状の形状を有することとすることができる。
【0023】
上記請求項1〜8に記載のステージ装置において、請求項9に記載のステージ装置の如く、前記第1駆動系は、リニアモータであることとすることができる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、第1物体(R)に形成されたパターンを第2物体(W)上に転写する露光装置であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載のステージ装置を、前記第1物体と前記第2物体との少なくとも一方の駆動装置として具備することを特徴とする露光装置である。
【0025】
これによれば、請求項1〜9のいずれか一項に記載のステージ装置を第1物体及び第2物体の少なくとも一方の駆動装置として具備するので、その駆動装置を構成するステージ、ひいてはそのステージに載置される物体の位置制御性の向上が可能となる。この結果、第1物体の駆動装置と第2物体の駆動装置がともに請求項1〜9のいずれか一項に記載のステージ装置である場合には、第1物体及び第2物体の位置制御性が向上し、第1物体の駆動装置と第2物体の駆動装置のいずれかが請求項1〜9のいずれか一項に記載のステージ装置である場合には、第1物体若しくは第2物体の位置制御性が向上する。いずれの場合にも、第1物体に形成されたパターンを第2物体上の所望の位置により転写する際に、第1物体と第2物体との位置関係をより高精度に調整することが可能となり、露光精度(重ね合わせ精度を含む)の向上が可能となる。
【0026】
この場合において、請求項11に記載の露光装置の如く、前記第2物体の駆動装置として具備されるステージ装置は、前記ステージを前記第1軸方向と前記第2軸方向とにそれぞれ駆動する第1及び第2駆動系を備えることとすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図3(B)に基づいて説明する。
【0028】
図1には、一実施形態に係る露光装置10の概略構成が示されている。この露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置である。この露光装置10は、照明ユニットILU、第1物体(マスク)としてのレチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、第2の物体としてのウエハWの駆動装置を構成するステージ装置としてのウエハステージ装置50、及び装置全体を統括制御する主制御装置20等を備えている。
【0029】
前記照明ユニットILUは、不図示の光源に不図示の送光光学系(引き回し光学系)を介して接続されている。光源としては、KrFエキシマレーザ(出力波長248nm)やArFエキシマレーザ(出力波長193nm)などの遠紫外域のパルス光を出力する遠紫外光源が用いられている。なお、光源としてFレーザ(出力波長157nm)などの真空紫外域のパルス光を出力する真空紫外光源などを用いても良い。
【0030】
照明ユニットILUは、照明系ハウジングと、該照明系ハウジング内に所定の位置関係で配置されたオプティカルインテグレータを含む照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図示)を含む照明光学系とから構成されている。オプティカルインテグレータとしては、例えばフライアイレンズ、ロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ、あるいは回折光学素子などが用いられる。光源及び照明ユニットILUを含む、照明系と同様の構成は、例えば特開平6−349701号公報などに開示されている。
【0031】
照明ユニットILUでは、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたスリット状の照明領域(X軸方向に細長い長方形状の照明領域)IAR部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
【0032】
前記レチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着等によって固定されている。レチクルステージRSTは、レチクルステージ駆動部22によって、照明ユニットILU内の照明光学系の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここでは図1における紙面直交方向であるY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。なお、レチクルステージ駆動部22は、リニアモータ、ボイスコイルモータ等を駆動源とする機構であるが、図1では図示の便宜上から単なるブロックとして示されている。
【0033】
レチクルステージRSTの移動面内の位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。ここで、実際には、レチクルステージRST上にはY軸方向に直交する反射面を有する移動鏡とX軸方向に直交する反射面を有する移動鏡とが設けられ、これらの移動鏡に対応してレチクルY干渉計とレチクルX干渉計とが設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡15、レチクル干渉計16として示されている。なお、例えば、レチクルステージRSTの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡15の反射面に相当)を形成しても良い。また、レチクルステージRSTの走査方向(本実施形態ではY軸方向)の位置検出に用いられるX軸方向に伸びた反射面の代わりに、少なくとも1つのコーナーキューブ型ミラー(レトロリフレクタ)を用いても良い。ここで、レチクルY干渉計とレチクルX干渉計の一方、例えばレチクルY干渉計は、測長軸を2軸有する2軸干渉計であり、このレチクルY干渉計の計測値に基づきレチクルステージRSTのY位置に加え、θz方向(Z軸回りの回転方向)の回転も計測できるようになっている。
【0034】
なお、レチクル干渉計はレチクルステージRSTの下面に設けられる反射面と、投影光学系PLが載置される架台(不図示)に設置される反射面とにレーザビームを照射し、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関する相対位置関係を検出しても良い。このとき、XY平面内の複数点でそれぞれZ軸方向の相対位置関係を検出し、レチクルステージRSTについてZ軸方向の位置情報に加えてXY平面に対する傾斜情報(すなわち、X軸回りの回転量とY軸回りの回転量との少なくとも一方)を求めるようにしても良い。
【0035】
レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報(ヨーイング量を含む)は主制御装置20に供給される。主制御装置20では、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部22を介してレチクルステージRSTを制御する。
【0036】
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/5、又は1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明ユニットILUからの照明光ILによって照明領域IARが照明されると、レチクルRの回路パターンの照明領域IAR部分の縮小像(部分倒立像)が投影光学系PLを介してウエハW上の前記照明領域IARに共役な投影領域(すなわち露光領域)IAに投影され、ウエハW表面のレジスト層に転写される。
【0037】
前記ウエハステージ装置50は、床面(又はベースプレートあるいはフレームキャスターなど)F上に防振ユニット26を介して3点あるいは4点でほぼ水平に支持されたステージベース40と、該ステージベース40の上方に配設されたステージとしてのウエハステージWSTと、該ウエハステージWSTを駆動するウエハステージ駆動部24とを備えている。
【0038】
前記各防振ユニット26は、床面Fからステージベース40に伝達される微振動をそれぞれマイクロGレベルで絶縁する。これらの防振ユニット26として、ステージベース40の所定箇所に固定された半導体加速度計等の振動センサの出力に基づいてステージベース40の振動を積極的に制振する、いわゆるアクティブ防振装置を用いることは勿論可能である。
【0039】
前記ステージベース40の+Z側の面(上面)は、その平坦度が非常に高くなるように加工されており、ウエハステージWSTの移動基準面であるガイド面40aとされている。
【0040】
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方で、ウエハステージ駆動部24によって駆動され、ウエハWを保持して上記ガイド面40aに沿ってXY2次元移動するようになっている。
【0041】
前記ウエハステージWSTは、ウエハWを保持するウエハテーブルWTBと、該ウエハテーブルWTBをZ・チルト駆動機構38を介して下側から支持するウエハステージ本体部30とを備えている。
【0042】
前記ウエハテーブルWTBの上面には、ウエハホルダ25を介してウエハWが真空吸着(又は静電吸着)等により吸着保持されている。前記Z・チルト駆動機構38は、ウエハステージ本体部30上でウエハテーブルWTBを3点で支持する3つのアクチュエータ(例えば、ボイスコイルモータ又はEIコア)等を含んで構成され、ウエハテーブルをZ軸方向、θx方向(X軸回りの回転方向)、θy方向(Y軸回りの回転方向)の3自由度方向に微小駆動する。
【0043】
前記ウエハテーブルWTBの側面には、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)23からのレーザビームを反射する移動鏡21が固定され、外部に配置されたウエハ干渉計23により、ウエハテーブルWTBのX軸方向、Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)の位置が例えば、0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。
【0044】
ここで、ウエハテーブルWTBの上面には、実際には、図2(A)に示されるように、+X側端部近傍に、X軸方向に直交する反射面を有する移動鏡21Xが設けられ、+Y側端部近傍に、Y軸方向に直交する反射面を有する移動鏡21Yが設けられている。また、これに対応して、ウエハ干渉計も移動鏡21X,21Yにそれぞれレーザ光を照射してウエハテーブルWTBのX軸方向、Y軸方向の位置をそれぞれ計測するX軸干渉計、Y軸干渉計が設けられている。本実施形態では、X軸及びY軸干渉計はそれぞれ測長軸を複数有する多軸干渉計であり、ウエハテーブルWTBのθz方向の回転量(ヨーイング量)に加えてθx方向の回転量(ピッチング量)及びθy方向の回転量(ローリング量)の検出が可能となっている。このようにウエハ干渉計、及び移動鏡はそれぞれ複数設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡21、ウエハ干渉計23として示されている。
【0045】
なお、例えば、ウエハテーブルWTBの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡21X、21Yの反射面に相当)を形成しても良い。また、多軸干渉計は45°傾いてウエハテーブルWTBに設置される反射面を介して、投影光学系PLが載置される架台(不図示)に設置される反射面にレーザビームを照射し、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関する相対位置情報を検出するようにしても良い。このとき、XY平面内の複数点でそれぞれZ軸方向の相対位置関係を検出し、ウエハテーブルWTBについてZ軸方向の位置情報に加えてXY平面に対する傾斜情報を求めるようにしても良い。
【0046】
ウエハ干渉計23で計測されるウエハテーブルWTBの位置情報(又は速度情報)は主制御装置20に送られ、主制御装置20では前記位置情報(又は速度情報)に基づいてウエハステージ駆動部24を構成するリニアモータ36X,36Y,36Y(これらのリニアモータを含むウエハステージ駆動部24の構成等については更に後述する)を介してウエハステージWSTの位置を制御する。
【0047】
前記ウエハステージ本体部30は、例えば図2(B)に示されるように、矩形板状の底面部材30C、該底面部材30Cの上面のY軸方向の両端部にそれぞれ固定された一対の支持部材30B,30B、及びこれらの支持部材30B,30Bによって底面部材30Cの上面に平行に支持された天板30A等を備えている。図1では、前記底面部材30Cが、前述のステージベース40上面のガイド面40aに対向して配置されている。
【0048】
前記天板30Aは、図2(B)に示されるように、矩形板状の部材から成り、この天板30Aの上方に、ボイスコイルモータ等を含むZ・チルト駆動機構38を介してウエハテーブルWTBが載置されている(図1参照)。また、この天板30Aの下面には、図2(B)に示されるように、後述するX軸リニアモータ36Xを構成する可動子32Xが固定されている。
【0049】
前記底面部材30Cは、天板30Aとほぼ同一の大きさを有する平板状部材から成り、この底面部材30Cの底面(下面)には、図3(A)及び図3(B)に示されるように、例えば4つの真空予圧型気体静圧軸受け(以下、単に「気体静圧軸受け」と呼ぶ)102が設けられている。これらの気体静圧軸受け102は、不図示ではあるが、その中央部に加圧気体(例えば空気)を噴き出す噴出し口と、該噴出し口の周囲に形成され、不図示の真空吸引路に連通する溝とを備えている。この場合、各気体静圧軸受けからガイド面40aに対して噴出された気体が直ちに真空排気されるので、周囲への気体の漏出を防止することができる。
【0050】
ここで、Fレーザ光などの波長190nm〜120nmの帯域に属する真空紫外と呼ばれる波長域の光束を露光光(照明光IL)として用いる場合には、酸素、水蒸気、炭化水素ガスあるいは有機物等(以下、単に「不純物」と呼ぶ)による吸収が極めて大きいため、照明光IL(露光光)が通る光路上の空間中のこれら不純物の濃度を数ppm以下の濃度にまで下げるべく、その光路上の空間の気体を、吸収の少ない、窒素や、へリウム等の不活性ガスで置換する(パージする)必要があり、本実施形態においても、Fレーザ光などを照明光ILとして用いる場合には、そのようなガス置換が行われる。この場合、ヘリウム等によるガス置換が行われる空間では、そのヘリウム等の純度を高く維持する必要から気体静圧軸受けなどからの気体の流出による周囲気体の汚染を嫌う。しかし、このような環境下においても、本実施形態では、各気体静圧軸受けから周囲への気体の漏出を防止することができるので、加圧気体として空気(例えば、化学的にクリーンなドライエアなど)、あるいは前述のガス置換(パージ)が行われる空間に比べて純度が相対的に低い、すなわち露光光を減衰させる不純物(酸素、有機物、水蒸気など)の濃度が相対的に高い不活性ガスを用いることが可能である。
【0051】
本実施形態では、4つの気体静圧軸受け102の軸受け面からガイド面40aに向かってそれぞれ噴出された加圧気体の軸受け面とガイド面40aとの間の静圧(いわゆる隙間内圧力)と、ウエハステージWST全体の自重と真空予圧力とのバランスにより、ウエハステージWSTがステージベース40の上面(ガイド面)40aの上方に数μm程度のクリアランスを介して非接触で支持されている。
【0052】
前記ウエハステージ駆動部24は、図1に示されるように、ウエハステージWSTを走査方向に直交する非走査方向であるX軸方向に駆動するX軸リニアモータ36Xと、ウエハステージWSTをX軸リニアモータ36Xと一体的に走査方向であるY軸方向に駆動する一対のY軸リニアモータ36Y,36Yとを備えている。
【0053】
前記X軸リニアモータ36Xは、X軸方向を長手方向とする固定子としてのX軸リニアガイド34Xと、X軸リニアガイド34Xに沿ってX軸方向へ移動するウエハステージ本体30に固定されたX可動子32Xとを備えている。
【0054】
X軸リニアガイド34Xは、図2(A)に示されるように、X軸方向を長手方向とし、YZ断面が概略H字状のガイド部材42、及び該ガイド部材42の上方に配置されX軸方向に延びる電機子ユニット60等を備えている。これをさらに詳述すると、ガイド部材42のY軸方向の一側及び他側の端面は、それぞれXZ面に平行で平坦度が良好な第1ガイド面62a及び第2ガイド面62bとされている。前記ガイド部材42は、前記第1、第2ガイド面62a、62bがそれぞれ形成された断面長方形で上端面及び下端面がXY平面に平行な第1、第2のガイド部43A、43Bと、これら第1、第2のガイド部43A、43B同士を連結する連結部としての平板状のリム部43Cとの3部分から構成されている。この場合、リム部43Cは、XY平面、すなわち前述の底面部材30Cに平行になっている。本実施形態では、第1、第2のガイド部43A、43B及びリム部43Cの3部分が一体成形されているが、各部を別々の部材で形成した後一体化しても良い。
【0055】
本実施形態の場合、図3(A)の断面図からわかるように、ガイド部材42は、そのYZ断面が、上下及び左右対称な形状となっており、このため、その剛性中心のZ軸方向位置が中立面LLに一致している。
【0056】
前記電機子ユニット60は、図2(A)等に示されるように、YZ断面がガイド部材42と同様のH字状の形状を有しX軸方向に伸びるコイルプレートと、該コイルプレートの内部(又は外部)に所定間隔(所定ピッチ)でX軸方向に沿って配設された複数の電機子コイルとを備えている。電機子ユニット60は、ガイド部材42のリム部43Cの上方に平行に配設されている。また、この電機子ユニット60は、その長手方向の一側と他側の端部がリム部43C上面に設けられた各一対のスペーサ部材44,44、及び44,44(但し、図2(A)における紙面奥側の一対のスペーサ部材44,44は不図示)によりそれぞれ支持されている。すなわち、リム部43Cの上面と電機子ユニット60との間には、長手方向の両端部を除き、所定の空間が形成されている。
【0057】
前記X可動子32Xは、図2(B)に示されるように、前述したウエハステージ本体部30を構成する天板30Aの下面に固定された断面矩形枠状でX軸方向に伸びる可動子ヨーク(マグネットプレート)48と、該可動子ヨーク48の内面側の上下対向面に、X軸方向に沿って所定間隔で交互に配列されたN極永久磁石46N,S極永久磁石46Sから成る複数の界磁石を備えている。この場合、図3(B)の断面図から明らかなように、相互に隣接する界磁石の極性は相互に逆極性であるとともに、相互に対向する界磁石の極性も相互に逆極性となっている。このため、可動子ヨーク48の内部空間には、X軸方向に沿って交番磁界が形成されている。
【0058】
この場合、図3(A)及び図3(B)からも分かるように、電機子ユニット60のY軸方向中央部の上下の空間に界磁石(46N,46S)が挿入され、電機子ユニット60とガイド部材42との間に形成された前述の空間に可動子ヨーク48の底壁が挿入された状態で、ウエハステージ本体部30とリニアガイド34Xとが装置に組み込まれている。このため、X可動子32Xが、X軸方向に自在に移動可能な構造となっている。そして、X可動子32XとX軸リニアガイド34X、より具体的には電機子ユニット60との間の電磁相互作用により発生する電磁力によりウエハステージWSTがX軸リニアガイド34Xに沿ってX軸方向に駆動される。すなわち、X可動子32XとX軸リニアガイド34X、より具体的には電機子ユニット60とによって、ムービングマグネット型の電磁力駆動方式のX軸リニアモータ36Xが構成され、該X軸リニアモータ36XによってウエハステージWSTをX軸方向(第1軸方向)に駆動する第1駆動系が構成されている。
【0059】
前記X軸リニアガイド34Xの長手方向の一端(+X端)には、図2(A)に示されるように、Y可動子32Yが固定されている。このY可動子32Yは、断面T字状の形状を有し、その内部(又は外部)には不図示の電機子コイルが所定間隔(所定ピッチ)でY軸方向に沿って配設されている。
【0060】
図2(A)等では図示が省略されているが、X軸リニアガイド34Xの長手方向の他端(−X端)には、上記Y可動子32Yと同様に構成されたY可動子32Yが固定されている(図1参照)。
【0061】
前記一方のY可動子32Yは、図1に示されるように、XZ断面U字状のY軸リニアガイド34Yの内部に挿入された状態となっている。Y軸リニアガイド34Yの内側の一対の対向面(上下の対向面)には前述のX可動子32Xと同様に、不図示の複数の界磁石がY軸方向に沿って所定間隔で配列されている。Y軸リニアガイド34Yは、ステージベース40の−X側で床面F上に固定された2本の支持部材64によってその長手方向の両端部近傍を保持されている。
【0062】
このように、本実施形態では、Y可動子32Yと、Y軸リニアガイド34Yとによってムービングコイル型の電磁力駆動方式のリニアモータであるY軸リニアモータ36Yが構成されている。
【0063】
他方のY軸リニアモータ36YもY軸リニアモータ36Yと同様の構成となっている。すなわち、Y軸リニアモータ36Yは、ステージベース40の+X側で床面Fの上方にY軸方向に延設されたY軸リニアガイド34Yと、該Y軸リニアガイド34Yに挿入状態とされた前述のY可動子32Yとを含んで構成されている。Y軸リニアガイド34Yは、2本の支持部材66によってその長手方向の両端部近傍を保持されている。この場合も、Y可動子32Yと、Y軸リニアガイド34Yとによってムービングコイル型の電磁力駆動方式のリニアモータであるY軸リニアモータ36Yが構成されている。
【0064】
前記ステージ本体部30を構成する一方の支持部材30Bの内面には、図3(A)に示されるように、ガイド部材42の第1ガイド面62aに対向して第1の気体静圧軸受け装置としてのエアベアリング機構52Aが設けられている。また、同様に、他方の支持部材30Bの内面には、ガイド部材42の第2ガイド面62bに対向して第2の気体静圧軸受け装置としてのエアベアリング機構52Bが設けられている。本実施形態では、エアベアリング機構52A,52Bそれぞれの軸受け面から第1、第2ガイド面62a、62bにそれぞれ向かって加圧気体としての加圧空気が噴出されるようになっている。そして、エアベアリング機構52A,52Bそれぞれの軸受け面と対向する第1、第2ガイド面62a、62bとの間の隙間(軸受け隙間)における加圧空気の静圧(いわゆる隙間内圧力)により、ガイド部材42の第1ガイド面62aとエアベアリング機構52Aの軸受け面との間、及び第2ガイド面62bとエアベアリング機構52Bの軸受け面との間に、ともに数μm程度のクリアランスが形成されるようになっている。すなわち、このようにしてガイド部材42とステージ本体部30との非接触状態が維持されるようになっている。
【0065】
また、前述のように、X軸リニアガイド34XのY軸方向の両端部にY可動子32Y、32Yがそれぞれ設けられていることから、Y軸リニアモータ36Y,36YがY軸方向の駆動力(ローレンツ力)を発生すると、X軸リニアガイド34XがY軸方向に駆動されるが、前述の如くガイド部材42とステージ本体部30との非接触状態が加圧空気の静圧により維持されているので、結果的に、X軸リニアガイド34XとともにウエハステージWSTがY軸方向に駆動される。すなわち、本実施形態では、Y軸リニアモータ36Y,36YによりウエハステージWSTをY軸方向(第2軸方向)に駆動する第2駆動系が構成されている。
【0066】
本実施形態では、図3(A)に示されるように、エアベアリング機構52A,52Bから噴出される加圧空気の圧力をそれぞれ受ける第1、第2ガイド面62a、62bの受圧領域中心PA、PBのZ軸方向の位置が、前述したガイド部材42の中立面LL(剛性中心)に一致している。このため、何らかの理由により、エアベアリング機構52Aから噴出される加圧空気が第1ガイド面62aに対して及ぼす力と、エアベアリング機構52Bから噴出される加圧空気が第2ガイド面62bに対して及ぼす力とのバランスが崩れた場合であっても、ガイド部材42は、ウエハステージ本体部30に対して+Y側、又は−Y側に僅かに相対的に平行移動するのみであり、ガイド部材42が変形することがない。従って、本実施形態では、ガイド部材42の変形に起因してウエハステージWSTにローリングが発生したり、ガイド部材42とウエハステージ本体部30とが接触したりするおそれをほぼ確実に回避することができるようになっている。
【0067】
また、図3(A)に示されるように、ウエハステージWSTの重心Gの位置がウエハステージWSTがX軸方向に駆動されるときの駆動軸上に設定されているので、ウエハステージWSTをX軸方向に駆動する場合に、不要な回転モーメントが作用しないようになっている。従って、ウエハステージWSTにローリング(Y軸回りの回転)、ヨーイング(Z軸回りの回転)等が発生するのを効果的に抑制することができる。
【0068】
また、エアベアリング機構52A、52Bの軸受け装置としての剛性を高くしても、ガイド部材42に変形は殆ど生じないので、ガイド部材42とウエハステージWSTとは非接触であるにもかかわらず、Y軸リニアモータ36Y,36Yにより両者を一体的駆動することが可能となる。
【0069】
この場合、Y軸リニアモータ36Y,36Yの発生する駆動力を異ならせることにより、ガイド部材42を介してウエハステージWSTのヨーイング(Z軸回りの回転)を正確に制御することが可能となっている。
【0070】
図1に戻り、制御系は、主制御装置20によって主に構成される。主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成され、装置全体を統括して制御する。主制御装置20は、例えば露光動作が的確に行われるように、例えばレチクルRとウエハWの同期走査、ウエハWのステッピング等を制御する。
【0071】
次に、上述のようにして構成された本実施形態の露光装置10により、レチクルRのパターンをウエハW上の各ショット領域に順次転写する際の露光動作について簡単に説明する。なお、前提として、不図示のレチクルアライメント系、ウエハテーブルWTB上の不図示の基準マーク板、及び不図示のウエハアライメント系を用いたレチクルアライメント、ウエハアライメント系のベースライン計測、及びウエハアライメント(例えばEGA方式のウエハアライメント)等の準備作業は終了しているものとする。
【0072】
まず、主制御装置20は、レチクルRとウエハW、すなわちレチクルステージRSTとウエハステージWSTとのY軸方向の相対走査を開始する。両ステージRST、WSTがそれぞれの目標走査速度に達し、等速同期状態に達すると、照明ユニットILUからの紫外パルス光によってレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光が開始される。上記の相対走査は、主制御装置20が、前述したウエハ干渉計23及びレチクル干渉計16の計測値をモニタしつつ、レチクルステージ駆動部22及びウエハステージ駆動部24を制御することにより行われる。
【0073】
主制御装置20は、特に上記の走査露光時には、レチクルステージRSTのY軸方向の移動速度VrとウエハステージWSTのY軸方向の移動速度Vwとが、投影光学系PLの投影倍率(1/4倍あるいは1/5倍)に応じた速度比に維持されるように同期制御を行う。
【0074】
そして、レチクルRのパターン領域の異なる領域が紫外パルス光で逐次照明され、パターン領域全面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第1ショット領域の走査露光が終了する。これにより、レチクルRのパターンが投影光学系PLを介して第1ショット領域に縮小転写される。
【0075】
上述のようにして、第1ショット領域の走査露光が終了すると、主制御装置20により、ウエハステージ駆動部24を介してウエハステージWSTがX軸方向(又はY軸方向)にステップ移動され、第2ショット領域の露光のための走査開始位置(加速開始位置)に移動される。
【0076】
そして、主制御装置20により、上述と同様に各部の動作が制御され、ウエハW上の第2ショット領域に対して上記と同様の走査露光が行われる。
【0077】
このようにして、ウエハW上のショット領域の走査露光とショット間のステッピング動作とが繰り返し行われ、ウエハW上の露光対象ショットの全てにレチクルRのパターンが順次転写される。
【0078】
ウエハW上の全露光対象ショット領域へのパターン転写が終了すると、次のウエハと交換され、上記と同様にアライメント、露光動作が繰り返される。
【0079】
以上説明したように、本実施形態に係るウエハステージ装置50によると、X軸リニアモータ36Xにより、ウエハステージWSTがリニアガイド34X、より正確にはガイド部材42に沿ってX軸方向に駆動される。このとき、ウエハステージWSTのウエハステージ本体部30に設けられたエアベアリング機構52A、52Bからそれぞれが対向する第1ガイド面62a、第2ガイド面62bに対して加圧空気が噴き付けられ、その加圧空気の静圧により第1ガイド面62a、第2ガイド面62bとウエハステージWST(ウエハステージ本体部30)との間に所定のクリアランスが形成された状態となっている。
【0080】
また、ガイド部材42の剛性中心と第1、第2ガイド面62a、62bの受圧中心(受圧領域の中心)との位置がX軸とY軸とで規定される平面(XY平面)の法線方向(本実施形態では重心方向と一致)に関してほぼ一致しているので、加圧空気の静圧の作用により、第1ガイド面62a、第2ガイド面62bがそれぞれ対向する軸受け面に対して傾斜することなく、平行度を維持した状態となっている。また、この場合、エアベアリング機構52A、52Bの剛性を高くしても前記の平行度が維持される。従って、エアベアリング機構52A、52Bの剛性を高くすることにより、ウエハステージWSTに予期せぬヨーイングや制御不能なヨーイング、ピッチングが殆ど生じることがなく、所望の姿勢が維持される。従って、ウエハステージWSTの位置制御性の向上を図ることができる。
【0081】
また、ウエハステージ装置50によると、Y軸リニアモータ36Y、36Yが、ガイド部材42をY軸方向に駆動することによりウエハステージWSTを前記クリアランス内の加圧空気を介してY軸方向に駆動する。この場合、エアベアリング機構52A、52Bの剛性を高くすることにより、Y軸リニアモータ36Y、36Yによって、ガイド部材42と一体的にウエハステージWSTをY軸方向に正確に駆動することができる。また、この場合、必要に応じてY軸リニアモータ36Y、36Yが発生する推力を僅かに異ならせることによりガイド部材42と一体的にウエハステージWSTをθz方向に回転させることができる。この場合のウエハステージのθz回転(ヨーイング量)は、ガイド部材42の制御量に応じたものであり、制御可能なものである。すなわち、ウエハステージ装置50によると、ウエハステージWSTのヨーイング制御を正確に行うことができる。
【0082】
さらに、ウエハステージ装置50によると、ウエハステージWSTの重心位置がウエハステージWSTがX軸方向に駆動されるときの駆動軸上に設定されているので、ウエハステージWSTをX軸方向に駆動する場合に、不要な回転モーメントが作用しないようになっている。従って、ウエハステージWSTにピッチング(Y軸回りの回転)、ヨーイング(Z軸回りの回転)等が発生するのを効果的に抑制することができ、これによりウエハステージの姿勢安定性及び位置制御性を向上させることが可能となっている。
【0083】
また、本実施形態に係る露光装置10によると、上記のように位置制御性の高いウエハステージ装置50を用いてウエハの移動を行うので、レチクルR(レチクルステージRST)とウエハWとの同期制御精度、ひいてはレチクルRのパターンとウエハW上の各ショット領域との重ね合わせ精度を向上させることができ、これによりパターンの転写精度、すなわち露光精度を向上することが可能となっている。
【0084】
なお、上記実施形態において、前述のガイド部材42に代えて、図4に示されるようなガイド部材142を用いても良い。このガイド部材142は、前述のガイド部材42とほぼ同様の全体形状を有し、そのX軸方向に直交する断面(YZ断面)が概略H字状で上下、左右対称な形状となっている。このガイド部材142は、Y軸方向一側と他側に設けられ、第1、第2ガイド面62a、62bがそれぞれ形成された第1、第2のガイド部143A、143Bと、これら第1、第2のガイド部143A、143B同士を連結する連結部としてのリム部143Cとの3部分を有する。
【0085】
但し、この図4のガイド部材142の場合、第1、第2のガイド部143A、143Bに、図5(B)に第2ガイド部143Bについて代表的に示されるように、Y軸方向に関して所定幅HでX軸方向に延びる隙間70がそれぞれ形成されている。
【0086】
これを更に詳述すると、ガイド部材142は、図5(A)の分解斜視図に示されるように、第1のガイド面形成部材144A、第2のガイド面形成部材144B及び連結部材144Cの3部材によって構成されている。
【0087】
前記第2のガイド面形成部材144Bは、そのYZ断面がZ軸方向に細長い長方形状でX軸方向に延びる四角柱状の部材によって形成されている。また、この第2のガイド面形成部材144Bの+Y側の端面は、平面度が高く仕上げられた第2ガイド面62bとされるとともに、−Y側の端面には、深さH(Hは例えば10μm以下)の凹部148が高さ方向の中央部に形成されている。この第2のガイド面形成部材144Bは上下対称のYZ断面形状を有している。
【0088】
前記連結部材144Cは、図5(A)に示されるように、YZ断面が左右及び上下対称なH字状でX軸方向に延びる、レールのような形状の部材である。この連結部材144Cは、そのY軸方向の中央部に前述の連結部としてのリム部143Cを有し、該リム部143Cの+Y側にガイド固定部143Eが設けられている。このガイド固定部143Eの+Y側の端面に前述の第2のガイド面形成部材144Bが接合されて、第2のガイド面形成部材144Bと連結部材144Cとが一体化されている。そして、この一体化状態では、図5(B)に拡大して示されるように、Y軸方向に関して所定幅H(Hは例えば10μm以下)でX軸方向に延びる前述の隙間70を有する第2のガイド部143Bが、第2のガイド面形成部材144Bと連結部材144Cのガイド固定部143Eとによって形成されている。
【0089】
前記第1のガイド面形成部材144Aは、上述した第2のガイド面形成部材144Bと左右対称ではあるが同様に構成されている。また、第1のガイド面形成部材144Aは、連結部材144Cのリム部143Cの−Y側に設けられたガイド固定部143Dの−Y側の端面に接合され、第1のガイド面形成部材144Aと連結部材144Cとが一体化されている。そして、この一体化状態では、Y軸方向に関して所定幅H(Hは例えば10μm以下)でX軸方向に延びる前述の隙間70を有する第1のガイド部143Aが、第1のガイド面形成部材144Aと連結部材144Cのガイド固定部143Dとによって構成されている。
【0090】
このようにして構成されたガイド部材142を、前述のガイド部材42に代えて用いることにより、上記実施形態と同様の作用効果を得られる他、ウエハステージWSTの駆動に起因する振動などがガイド部材142の第1ガイド面62a又は第2ガイド面62bに作用した際に、前記隙間70内の気体がその隙間70内で移動する、あるいは隙間70から抜け出そうとするため、その気体の粘性によって振動を減衰させることができるというスクイーズ効果をも得ることができる。なお、効果的なスクイーズ効果を得るためには、前述の所定幅Hは、10μmよりも更に小さい方がより望ましい。
【0091】
なお、第1のガイド部143A、第2のガイド部143Bは、2つの部材の組み合わせによって必ずしも構成する必要がなく、単一部材に前述の隙間を形成しても良い。
【0092】
なお、上記実施形態及び変形例では、Y軸方向の両端面に第1、第2ガイド面62a、62bがそれぞれ形成された断面H字状のガイド部材を用い、これに対応して第1ガイド面62a、第2ガイド面62bに対してそれぞれ加圧気体を噴出するエアベアリング機構52A、52Bがウエハステージ本体部30に設けられた場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、ガイド部材の断面形状はH字状に限らず、Y軸方向の両端面に第1ガイド面、第2ガイド面が形成され、上下対称な形状であれば、ロ字状(矩形状)その他の形状であっても良い。また、Y軸方向の一側の端面のみにガイド面が形成され、断面が上下対称な形状のガイド部材を用いても良く、この場合には、ガイド面に対向するステージ本体部の面にのみ気体静圧軸受けが設けられていても良い。
【0093】
また、上記実施形態及び変形例では、ウエハを駆動するウエハステージ装置を本発明のステージ装置によって構成する場合について説明したが、これに限らず、レチクルRを駆動するレチクルステージ装置を本発明のステージ装置によって構成しても良いし、ウエハステージ装置及びレチクルステージ装置を、本発明のステージ装置によって構成しても良い。後者の場合、ウエハの位置制御性に加えて、レチクルの位置制御性も向上するので、レチクルとウエハとの同期制御精度、並びにレチクルRのパターンとウエハW上の各ショット領域との重ね合わせ精度を更に向上させることができる。
【0094】
なお、本発明のステージ装置でレチクルステージ装置を構成する場合、そのステージ装置は二軸駆動(二次元駆動)でも良いが、走査方向のみに駆動可能な一軸駆動(一次元駆動)でも構わない。
【0095】
さらに、上記実施形態ではウエハステージWST(及びレチクルステージRST)を水平面内で二次元駆動するものとしたが、水平面と垂直な平面内で二次元駆動する構成としても良く、この構成では走査方向(本実施形態のY軸方向)を、例えば重力方向とほぼ一致させてウエハステージWSTを駆動する構成としても良い。すなわち、本発明のステージ装置は、上記実施形態のウエハステージWSTのようないわゆる横置きのステージ装置のみではなく、例えば液晶表示素子用の露光装置などに比較的多く採用されているいわゆる縦置きのステージ装置にも好適に適用することができる。
【0096】
また、上記実施形態及び変形例のウエハステージWSTを、例えばウエハステージ本体部30に対してウエハテーブルWTBを少なくともX軸及びY軸方向に微動可能とする粗微動ステージとしても良いし、同様にレチクルステージRSTを、走査方向(Y軸方向)のみに長いストロークで駆動される粗動ステージに対して微動ステージを少なくともX軸及びY軸方向と回転方向(ヨーイング方向)とに相対移動する粗微動ステージとしても良い。
【0097】
なお、上記実施形態では、ステージを駆動する駆動装置としてリニアモータを採用した場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、例えば、駆動装置として送りねじ方式の駆動装置を採用することも可能である。
【0098】
また、図1では図示が省略されているが、上記実施形態の露光装置は、ウエハステージ(ステージベース40)と投影光学系PLとを異なる防振機構でそれぞれ保持する構成となっているが、本発明の露光装置がこれに限定されないことは勿論である。例えば、投影光学系PLを保持するコラムとステージベースとを同一の防振機構により支持しても良い。この場合、ステージベースを前記コラムに吊り下げ支持することもできる。あるいは、ステージベース上に別の防振機構を設け、該防振機構を介して前記コラムを支持することとしても良い。すなわち、露光装置のボディ構造は図1に示されるものに限定されるものではなく、その構成はいかなる構成であっても良い。
【0099】
更に、上記実施形態の露光装置は、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとがそれぞれ1つずつ設けられるシングルステージ方式としたが、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの少なくとも一方で、可動ステージが2つ設けられるツインステージ方式を採用しても良い。また、レチクルステージRSTでは複数枚のレチクルを保持可能なマルチホルダ型のシングルステージを採用しても良い。
【0100】
なお、上記実施形態では図示を省略しているが、レチクルステージRSTやウエハステージWSTの移動によって生じる反力を処理する機構、例えばカウンタマスを移動してその反力を相殺する、運動量保存則を利用したカウンタマス方式、あるいは投影光学系PLが載置される架台とは別設されるフレームを介してその反力を床などに逃がすリアクションフレーム方式などが採用されている。
【0101】
なお、上記実施形態では、光源としてKrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ等の遠紫外域のパルスレーザ光源、あるいはFレーザ(出力波長157nm)等の真空紫外光源を用いるものとしたが、これに限らず、Arレーザ(出力波長126nm)などの他の真空紫外光源、紫外域の輝線(g線、i線など)を出力する超高圧水銀ランプなどを用いても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光源から出力されるレーザ光に限らず、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
【0102】
なお、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれに限定されないことは勿論である。すなわちステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置にも本発明は好適に適用できる。また、露光装置に限らず、レーザリペア装置、半導体検査装置、その他の試料を所定の移動面内で移動させる必要がある装置であれば、本発明のステージ装置を適用することができる。
【0103】
なお、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0104】
また、上記実施形態では、本発明が半導体製造用の露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、プラズマディスプレイ、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子、マイクロマシン、DNAチップなどを製造するための露光装置などにも本発明は広く適用できる。
【0105】
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。
【0106】
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、上記実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
【0107】
上述の如く、レチクルのパターンをウエハに転写するステップにおいて、上記実施形態の露光装置が用いられるので、第2物体としてのウエハ上に第1物体としてのレチクルのパターンを高精度に転写することができ、結果的に高集積度のデバイスを生産性良く製造することが可能となる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のステージ装置によれば、ステージの位置制御性の向上を図ることができるという効果がある。
【0109】
また、本発明の露光装置によれば、高精度な露光を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図2(A)は、図1のウエハステージ装置を構成するウエハステージをX軸リニアモータとともに示す概略斜視図、図2(B)は、図2(A)からX軸リニアガイドを取り去った状態を示す図である。
【図3】図3(A)は、図2(A)のウエハステージとX軸リニアモータと−X側から+X側に見て両者の関係を示す図、図3(B)は、図3(A)のB−B線断面図である。
【図4】ガイド部材の変形例をウエハステージとともに示す図である。
【図5】図5(A)は、図4のガイド部材を示す分解斜視図、図5(B)は、図4のガイド部材の一部を拡大して示す図である。
【符号の説明】
10…露光装置、36X…X軸リニアモータ(第1駆動系)、36Y、36Y…Y軸リニアモータ(第2駆動系)、42…ガイド部材、43A…第1ガイド部、43B…第2ガイド部、43C…リム部(連結部)、50…ウエハステージ装置(ステージ装置)、52A…エアベアリング(気体静圧軸受け装置、第1の気体静圧軸受け装置)、52B…エアベアリング…(気体静圧軸受け装置、第2の気体静圧軸受け装置)、62a…第1ガイド面(ガイド面)、62b…第2ガイド面(ガイド面)、70…隙間、143A…第1ガイド部、143B…第2ガイド部、144A…第1のガイド面形成部材、144B…第2のガイド面形成部材、144C…連結部材、WST…ウエハステージ(ステージ)、R…レチクル(第1物体)、W…ウエハ(第2物体)。

Claims (11)

  1. 第1軸方向を長手方向とし、該長手方向に直交する第2軸方向の少なくとも一側の端面にガイド面が形成されたガイド部材と;
    前記ガイド部材に沿って前記第1軸方向に移動可能なステージと;
    前記ステージに前記ガイド面に対向して設けられ、前記ガイド面に対して加圧気体を噴出し、該加圧気体の静圧により前記ガイド面との間に所定のクリアランスを形成する気体静圧軸受け装置と;
    前記ステージを前記第1軸方向に駆動する第1駆動系と;を備え、
    前記ガイド部材の剛性中心と前記ガイド面の受圧中心とが少なくとも前記第1軸と前記第2軸とで規定される平面の法線方向に関してほぼ一致していることを特徴とするステージ装置。
  2. 前記ガイド部材を前記第2軸方向に駆動することにより前記ステージを前記クリアランス内の前記加圧気体を介して前記第2軸方向に駆動する第2駆動系を、更に備えることを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. 前記第2駆動系は、リニアモータであることを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。
  4. 前記ガイド部材には、前記第2軸方向の一側と他側の端面に第1ガイド面、第2ガイド面がそれぞれ形成され、
    前記ステージには、前記第1ガイド面、第2ガイド面にそれぞれ対向し、それぞれが対向するガイド面に対して加圧気体を噴出し、該加圧気体の静圧により前記対向するガイド面との間に所定のクリアランスを形成する第1、第2の気体静圧軸受け装置が設けられ、
    前記第1、第2のガイド面それぞれの受圧中心と前記ガイド部材の剛性中心とが少なくとも前記第1軸と前記第2軸とで規定される平面の法線方向に関してほぼ一致していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のステージ装置。
  5. 前記ガイド部材は、前記第1、第2ガイド面がそれぞれ形成された第1、第2のガイド部と、該第1、第2のガイド部同士を連結する連結部との3部分を有し、
    前記第1、第2のガイド部の少なくとも一方には、前記第2軸方向に関して所定幅を有し、前記第1軸方向に延びる隙間が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のステージ装置。
  6. 前記所定幅は、10μm以下であることを特徴とする請求項5に記載のステージ装置。
  7. 前記ガイド部材は、前記第1、第2ガイド面がそれぞれ形成された第1、第2のガイド面形成部材と、該第1、第2のガイド面形成部材とともに、前記第1、第2のガイド部をそれぞれ形成するガイド固定部を前記第2軸方向の一側と他側にそれぞれ有し、その中央部に前記連結部を有する連結部材とを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載のステージ装置。
  8. 前記ガイド部材は、前記第1軸方向に直交する断面が概略H字状の形状を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のステージ装置。
  9. 前記第1駆動系は、リニアモータであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のステージ装置。
  10. 第1物体に形成されたパターンを第2物体上に転写する露光装置であって、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のステージ装置を、前記第1物体と前記第2物体との少なくとも一方の駆動装置として具備することを特徴とする露光装置。
  11. 前記第2物体の駆動装置として具備されるステージ装置は、前記ステージを前記第1軸方向と前記第2軸方向とにそれぞれ駆動する第1及び第2駆動系を備えることを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007068350A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Tokyo Institute Of Technology 駆動・案内装置

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