JP2004080853A - 車両用発電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置構成の簡略化および小型化が可能な車両用発電制御装置を提供すること。
【解決手段】電圧調整器2は、電源回路21と電圧制御回路24とを備える。電源回路21は、充電線8に重畳したパルスを検出して、電圧制御回路24の動作電圧を生成する。電圧制御回路24は、電源回路21による動作電源の供給が開始された後、励磁巻線11に通電する励磁電流を調整することにより、車両用発電機1の出力電圧を所定範囲内に制御する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用発電機の出力電圧を調整する車両用発電制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用発電機は、バッテリや各種の電気機器に電力を供給しており、その出力電圧が所定値となるように車両用発電制御装置によって制御されている。車両用発電制御装置は、励磁巻線に流す励磁電流を断続させることにより、車両用発電機の出力電圧を調整するが、エンジン回転が停止しているときに不必要な励磁電流が流れない工夫がなされている。
【0003】
例えば、特開2000−253699号公報には、スタータの始動により車両用発電機の出力端子の電圧が瞬間的に大きく落ち込んだときの電圧を検出して、電源回路を起動する車両用発電機の制御装置が開示されている。この制御装置では、電源トリガ回路によって車両用発電機の出力端子の電圧の落ち込みを検出したときに電源回路が起動され、その後電源保持回路によってこの電源回路による電源電圧の生成動作が維持される。また、エンジンの回転が停止したときなどに、電源回路による電源電圧の生成動作を終了させる必要があり、このために電源リセット回路が設けられている。この電源リセット回路は、電機子巻線の1相電圧がないときに電源保持回路の動作を停止させ、これにより電源回路による電源電圧の生成動作を終了させている。これにより、エンジンの回転が停止したときに無駄な励磁電流が流れてバッテリが上がってしまうことを防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の車両用発電機の制御装置では、車両用発電機が回転しているか否かを電源リセット回路によって検出するために、電機子巻線の1相電圧を出力する機構と、この1相電圧を制御装置に入力する機構と、これらを相互に結合する機構とが必要になり、装置構成が複雑かつ大型化してしまうという問題があった。
【0005】
また、上述した従来の制御装置では、例えばエンジンを停止した直後にエンジンを再起動するような場合に車両用発電機の出力端子の電圧の落ち込みが少ないと、エンジンは回転しているにもかかわらず電源トリガ回路が動作せずに、車両用発電機が発電していない状態で車両が走行してしまうおそれがある。また、バッテリ電圧の落ち込みを検出するこの方式では、一発の電源トリガ信号(電圧の落ち込み)を利用しているため、運転者のキースイッチの操作状態やバッテリの状態などによってこの電源トリガ信号が発生しないおそれもあり、このような場合であっても確実に電源回路を起動して正常な発電状態を維持できる工夫が必要になる。
【0006】
さらに、電機子巻線の1相に所定の端子(P端子)を接続して、このP端子に現れる1相電圧を検出する場合には、車両用発電機の整流器に用いられているダイオード等の半導体素子の特性劣化によるリーク電流や、水、塩水などによるリーク電流によって、P端子に現れる電圧がバイアスされてしまう場合があり、エンジンの回転が停止しているにもかかわらず車両用発電機が回転しているものと誤検出して励磁巻線に電流が流れ続けてバッテリ上がりを起こすおそれがある。この誤検出を防止するために、P端子に現れる電圧の他にF/V(回転/電圧)変換器を用いることも考えられるが、リーク電流がどの程度発生するかによって、P端子に現れる電圧の検出レベルを設定する必要があり、その調整が煩雑になる。また、結線不良や接続線の切断等によってP端子が外れた状態になると電源リセット回路が動作しなくなるため、エンジンの回転が停止しているにもかかわらず励磁巻線に電流が流れ続けてバッテリ上がりを起こすおそれもある。このように、P端子を用いる場合には、リーク電流や端子外れ状態を考慮して何らかの対策を行う必要があり、さらに装置構成が複雑かつ大型化してしまう。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、装置構成の簡略化および小型化が可能な車両用発電制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の車両用発電制御装置は、車両用発電機の励磁巻線に通電される電流を制御することにより車両用発電機の出力電圧を調整しており、車両用発電機の出力端子の電圧に重畳されるエンジン回転に同期した信号を検出したときに動作する電源手段と、電源手段が動作した後に、励磁巻線に流れる電流を制御して車両用発電機の出力電圧を調整する電圧制御手段とを備えている。このように、車両用発電機の出力端子の電圧に重畳されるエンジン回転に同期した信号に基づいて電源手段が動作するため、従来のようにこの出力端子とは別に電機子巻線の1相電圧を検出するための端子が不要になり、これに伴って装置構成の簡略化および小型化が可能になる。また、電圧制御手段は、電源手段が動作した後に励磁巻線に励磁電流を流すため、実際にエンジンが回転を開始してエンジン回転に同期した信号が発生するまでの間、車両用発電機による発電を停止することができ、エンジン始動時に発電トルクを発生せずにエンジン始動の負担を軽減する効果もある。
【0009】
また、上述した電源手段は、エンジン回転に同期した信号を検出する信号検出手段と、信号検出手段によってエンジン回転に同期した信号が検出されてから所定時間動作するタイマ手段と、タイマ手段が動作している期間に所定の動作電圧を発生する動作電圧設定手段とを備えることが望ましい。電源手段は、タイマ手段が動作している間だけ電源電圧を生成するため、エンジン回転に同期した信号が検出されなくなるとこの電源電圧の生成動作も停止する。このため、エンジン回転が停止した後に、誤って励磁電流が流れ続けることがなく、バッテリ上がりを防止することができる。
【0010】
また、上述した信号検出手段は、出力端子の電圧に重畳して繰り返し発生するパルス信号を、エンジン回転に同期した信号として検出することが望ましい。このように繰り返し発生するパルス信号に応じて電源手段が動作しているため、偶然発生したノイズによる誤動作を防止することができる。また、スタータ起動時に発生する出力端子の電圧の落ち込みを検出する場合と異なり、例えばキック始動のように出力端子の電圧の落ち込みがない他の起動方法を採用した車両にも適用することができる。
【0011】
また、上述したタイマ手段は、パルス信号の繰り返し間隔よりも長い期間動作することが望ましい。これにより、繰り返し入力されるパルス信号に応答して動作する簡素な構成のタイマ手段を用いることができ、装置の小型化を図ることができる。
【0012】
また、上述した出力端子には、エンジン用の点火コイルを有する電気機器が接続されており、信号検出手段は、出力端子の電圧に重畳する点火コイルの逆起電圧を、エンジン回転に同期した信号として検出することが望ましい。これにより、エンジン回転に同期した信号を車両用発電機の出力端子の電圧に重畳させるために特別な構成を備える必要がなくなるため、車両側の追加構成等が不要になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用発電機について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、一実施形態の車両用発電機の構成を示す図であり、あわせてこの車両用発電機とバッテリや各種の車載機器との接続状態が示されている。図1に示すように、本実施形態の車両用発電機1は、励磁巻線11、電機子巻線12、整流器13、電圧調整器2を含んで構成されている。
【0014】
励磁巻線11は、電機子巻線12に電圧を誘起させるために必要な鎖交磁束を発生する。この励磁巻線11は、界磁極(図示せず)に巻装されて回転子を構成している。
電機子巻線12は、多相巻線(例えば三相巻線)であって、電機子鉄心に巻装されて電機子を構成している。励磁巻線11がエンジン9によって回転駆動されると、励磁巻線11の発生する磁界の変化によって電機子巻線12に起電力(交流出力)が発生する。電機子巻線12に誘起される交流出力が整流器13に供給される。
【0015】
整流器13は、電機子巻線12の交流出力を直流出力に整流する全波整流回路である。この整流器13の出力が、車両用発電機1の出力として外部に取り出され、バッテリ3、エンジン回転制御装置4、電気機器5に供給される。
電圧調整器2は、車両用発電機1の出力電圧を制御する車両用発電制御装置であって、電源回路21と電圧制御回路24とを含んで構成されている。電源回路21は、車両用発電機1の出力端子(B端子)に結線された充電線8に重畳したパルスを検出して、電圧制御回路24の動作電圧(電源電圧)を生成する。また、電圧制御回路24は、電源回路21による電源電圧の供給が開始された後、励磁巻線11に流す励磁電流を調整することにより、車両用発電機1の出力電圧(バッテリ充電電圧)を所定範囲内に制御する。
【0016】
エンジン回転制御装置4は、キースイッチ6がオンされたときにエンジン9の回転を制御する。このエンジン回転制御装置4は、点火系制御部を有しており、高電圧を発生してエンジン9内のシリンダ部に装着された点火プラグに火花を発生させるとともに、充電線8にエンジン回転に同期したパルスを重畳させる。このエンジン回転に同期したパルスとしては、例えば、点火コイルの逆起電圧による点火ノイズが用いられる。
【0017】
電気機器5は、車両の運転者の操作によって、あるいはエンジン回転制御装置4によってスイッチ7がオンされたときに動作する。例えば、エアコンやライト類が含まれる。
図2は、電圧調整器2に含まれる電源回路21と電圧制御回路24の詳細構成を示す図である。図2に示すように、電源回路21は、信号検出回路210、タイマ回路220、電圧設定回路230を含んで構成されている。
【0018】
信号検出回路210は、充電線8に重畳されている信号を検出する動作を行っており、抵抗211、212とトランジスタ213とを備えている。抵抗211、212によって構成される分圧回路が車両用発電機1の出力端子(B端子)に接続されており、これら2つの抵抗211、212の接続点に、エミッタ接地されたトランジスタ213のベースが接続されている。また、トランジスタ213のコレクタは後段のタイマ回路220に接続されている。
【0019】
タイマ回路220は、前段の信号検出回路210によって所定の電圧レベル以上のパルスが検出された後一定時間だけ出力をローレベルに維持する動作を行っており、抵抗221、222およびコンデンサ223を備えている。これらの抵抗221、222、コンデンサ223が直列に接続されてCR時定数回路が形成されており、抵抗222とコンデンサ223の接続点に、前段の信号検出回路210に含まれるトランジスタ213のコレクタが接続されている。また、抵抗221、222の接続点が後段の電圧設定回路230に接続されている。
【0020】
電圧設定回路230は、タイマ回路220の出力がローレベルを維持する間、所定の電源電圧Vccを生成する動作を行っており、トランジスタ231、抵抗232、ツェナーダイオード233、コンデンサ234を備えている。トランジスタ231は、前段のタイマ回路220の出力電圧に応じて動作し、オンしたときに抵抗232とツェナーダイオード233からなる直列回路に電流が流れる。このとき、ツェナーダイオード233の両端に定電圧が発生し、この定電圧がコンデンサ234によって安定化されて後段の電圧制御回路24に電源電圧Vccとして供給される。
【0021】
電圧制御回路24は、抵抗241、242、244、245、コンデンサ243、電圧比較器246、パワートランジスタ247、環流ダイオード248を含んで構成されている。
電圧比較器246は、電源回路21内の電圧設定回路230によって生成された電源電圧Vccが供給されて動作する。プラス端子には、この電源電圧Vccを抵抗244、245による分圧回路によって分圧して得られる所定の基準電圧V5が入力される。マイナス端子には、車両用発電機1の出力端子の電圧V1を抵抗241、242による分圧回路によって分圧して得られる電圧V6が入力される。なお、車両用発電機1の出力端子の電圧V1には、点火コイルの逆起電圧や車両用発電機1から出力されるリップルや転流ノイズ等の高調波ノイズが含まれており、これを除去するために抵抗242に並列にコンデンサ243が接続されている。
【0022】
パワートランジスタ247は、ベースが電圧比較器246の出力端子に、コレクタが環流ダイオード248を介して車両用発電機1の出力端子にそれぞれ接続されており、エミッタが接地されている。このパワートランジスタ247のコレクタは、励磁巻線11に接続されている。
【0023】
電源電圧Vccを抵抗244、245による分圧回路によって分圧して生成された基準電圧V5よりも、車両用発電機1の出力端子の電圧V1を抵抗241、242による分圧回路によって分圧した電圧V6の方が低い場合には、電圧比較器246の出力がハイレベルになってパワートランジスタ247がオンされ、励磁巻線11に励磁電流が供給される。反対に、基準電圧V5よりも電圧V6の方が高い場合には、電圧比較器246の出力がローレベルになってパワートランジスタ247がオフされるため、励磁巻線11に対する励磁電流の供給が遮断される。
【0024】
上述した電源回路21が電源手段に、電圧制御回路24が電圧制御手段に、信号検出回路210が信号検出手段に、タイマ回路220がタイマ手段に、電圧設定回路230が動作電圧設定手段にそれぞれ対応する。
本実施形態の車両用発電機1はこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。
【0025】
運転者がキースイッチ6をオンさせて、エンジン9をモータ始動やキック始動などで始動させた後に、エンジン回転制御装置4は、燃料噴射制御、点火系制御およびアイドル回転数制御等を行ってエンジン9の回転を制御する。
エンジン回転制御装置4は、点火系制御を行うために点火系制御部を有する電気機器であり、この点火系制御部には点火時期制御部、点火コイル、イグナイタ、点火プラグが含まれている。点火時期制御部は、エンジン回転制御装置4に入力される各センサの出力信号に基づいてエンジン9の最適点火時期を算出する。点火コイルは、鉄心、1次コイル、2次コイル等から構成されており、点火プラグの電極間の隙間に火花を飛ばすために必要な高電圧を発生させる。イグナイタは、点火コイルの1次コイルに流れる電流を、点火時期制御部から送られてくる信号により遮断し、2次コイルに高電圧を発生させる。点火プラグは、点火コイルで誘起された高電圧によって電極間の隙間に火花を飛ばし、圧縮された混合気に点火する。
【0026】
点火コイルは、バッテリ3に接続されており、点火系制御部の制御によって点火コイルに発生する逆起電圧の一部が、充電線8の電圧にパルスとして重畳して現れる。本実施形態では、この充電線8に重畳して現れる逆起電圧のパルスを、エンジン回転情報を含んだ信号として検出している。
【0027】
このように、エンジン9が回転しているときには、充電線8にエンジン回転情報を含んだ信号が重畳されており、電圧調整器2内の電源回路21は、この信号を出力端子(B端子)の電圧を監視することにより検出して、電源電圧の生成動作を開始する。電源回路21による電源電圧の生成動作が開始されると、電圧制御回路24は、車両用発電機1の出力電圧(バッテリ充電電圧)が所定値を超えていない場合には励磁巻線11に励磁電流を流し、反対に出力電圧(バッテリ充電電圧)が所定値を超えている場合には励磁巻線11に流す励磁電流を遮断して、励磁電流の通電量を調整することによって車両用発電機1の出力電圧(バッテリ充電電圧)を所定値に制御する。
【0028】
運転者がキースイッチ6をオフすると、充電線8に重畳されたエンジン回転情報を含んだ信号もなくなり、電圧調整器2内の電源回路21が動作を停止する。したがって、電圧制御回路24も動作を停止し、励磁巻線11に励磁電流が流れなくなる。すなわち、エンジン9が停止している状態でエンジン回転情報を含んだ信号をオフすることで、励磁巻線11におけるバッテリ3の電流消費をなくすることができる。
【0029】
図3は、電圧調整器2に含まれる各回路のタイミング図である。図3において、「V1」は車両用発電機1の出力端子の電圧V1を、「V2」はタイマ回路220内の抵抗222とコンデンサ223の接続点の電圧V2を、「V4」は電圧設定回路230内の抵抗232とツェナーダイオード233の接続点の電圧V4をそれぞれ示している。また、「Tr213」はトランジスタ213のオン(ON)/オフ(OFF)状態を、「Tr231」はトランジスタ231のオン/オフ状態をそれぞれ示している。
【0030】
車両用発電機1の出力端子の電圧V1が所定の基準電圧Vref1よりも高い期間では、トランジスタ213がオンされる。このとき、タイマ回路220内のコンデンサ223に蓄えられた電荷は、トランジスタ213を介して瞬時に放電されるため、コンデンサ223と抵抗222の接続点の電圧V2は低下する。
【0031】
電圧V2が所定の基準電圧Vref2よりも低くなるとトランジスタ231がオンするため、抵抗232とツェナーダイオード233からなる直列回路に電流が流れ、抵抗232とツェナーダイオード233の接続点の電圧V4は、ツェナーダイオード233の降伏電圧である定電圧Vccとなる。この定電圧Vccが動作電圧として電圧制御回路24に供給される。
【0032】
また、車両用発電機1の出力端子の電圧V1が基準電圧Vref1よりも低い期間では、トランジスタ213がオフされている。このとき、タイマ回路220内のコンデンサ223は、抵抗221、222を介して流れる電流によって充電されるため、抵抗222とコンデンサ223の接続点の電圧V2は次第に上昇する。電圧V2が基準電圧Vref2に達する前に、再び車両用発電機1の出力端子の電圧V1が基準電圧Vref1よりも高くなると、トランジスタ213がオンされて抵抗222とコンデンサ223の接続点の電圧V2を低下させるため、トランジスタ231のオン状態が維持される。
【0033】
このように、充電線8に重畳されるエンジン回転情報を含んだ信号を検出することにより、電圧調整器2内の電源回路21を動作させて、動作電圧Vccを生成することが可能になる。
一方、充電線8に重畳されているエンジン回転情報を含んだ信号がなくなるとトランジスタ213はオフ状態を維持するため、コンデンサ223が充電されて電圧V2がVref2以上に上昇し、電圧設定回路230内のトランジスタ231はオフされる。この結果、ツェナーダイオード233に対する電流の供給が停止し、電源回路21による動作電圧Vccの生成動作も停止する。このため、電圧比較器246の動作も停止し、パワートランジスタ247がオフされ、励磁巻線11に対する励磁電流の流れが遮断される。
【0034】
このように、車両用発電機1の出力端子の電圧に重畳されるエンジン回転に同期した信号に基づいて電源回路21が動作するため、従来のようにこの出力端子とは別に電機子巻線の1相電圧を検出するためのP端子が不要になり、これに伴って装置構成の簡略化および小型化が可能になる。また、電圧制御回路24は、電源回路21が動作した後に励磁巻線11に励磁電流を流すため、実際にエンジン9が回転を開始してエンジン回転に同期した信号が発生するまでの間、車両用発電機1による発電を停止することができ、エンジン始動時に発電トルクを発生せずにエンジン始動の負担を軽減することもできる。
【0035】
また、電圧調整器2内の電源回路21は、タイマ回路220が動作している間だけ電源電圧を生成するため、エンジン回転に同期した信号が検出されなくなるとこの電源電圧の生成動作も停止する。これにより、エンジン回転が停止した後に、誤って励磁電流が流れ続けることがなく、バッテリ上がりを防止することができる。
【0036】
また、繰り返し発生するパルス信号に応じて電源回路21が動作しているため、偶然発生したノイズによる誤動作を防止することができる。しかも、スタータ起動時に発生する出力端子の電圧の落ち込みを検出する場合と異なり、例えばキック始動のように出力端子の電圧の落ち込みがない他の起動方法を採用した車両にも適用することが可能になる。
【0037】
また、タイマ回路220が動作する期間(ローレベルの出力信号を維持する期間)を、エンジン回転に同期したパルス信号の繰り返し間隔よりも長く設定することにより、繰り返し入力されるパルス信号に応答して動作する簡素な構成のタイマ回路220(図2に示す構成では簡単なCR時定数回路)を用いることができ、装置の小型化を図ることができる。
【0038】
さらに、エンジン回転に同期した信号として、出力端子の電圧に重畳する点火コイルの逆起電圧を用いる場合には、車両側に特別な構成を備える必要がなく、車両用発電機やその周辺の構成の簡略化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。
【図2】電圧調整器に含まれる電源回路と電圧制御回路の詳細構成を示す図である。
【図3】電圧調整器に含まれる各回路のタイミング図である。
【符号の説明】
1 車両用発電機
2 電圧調整器
3 バッテリ
4 エンジン回転制御装置
5 電気機器
6 キースイッチ
9 エンジン
11 励磁巻線
12 電機子巻線
13 整流器
21 電源回路
24 電圧制御回路
210 信号検出回路
220 タイマ回路
230 電圧設定回路
247 パワートランジスタ
248 環流ダイオード

Claims (5)

  1. 車両用発電機の励磁巻線に通電される電流を制御することにより前記車両用発電機の出力電圧を調整する車両用発電制御装置において、
    前記車両用発電機の出力端子の電圧に重畳されるエンジン回転に同期した信号を検出したときに動作する電源手段と、
    前記電源手段が動作した後に、前記励磁巻線に流れる電流を制御して前記車両用発電機の出力電圧を調整する電圧制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用発電制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記電源手段は、
    前記エンジン回転に同期した信号を検出する信号検出手段と、
    前記信号検出手段によって前記エンジン回転に同期した信号が検出されてから所定時間動作するタイマ手段と、
    前記タイマ手段が動作している期間に所定の動作電圧を発生する動作電圧設定手段と、
    を備えることを特徴とする車両用発電制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記信号検出手段は、前記出力端子の電圧に重畳して繰り返し発生するパルス信号を、前記エンジン回転に同期した信号として検出することを特徴とする車両用発電制御装置。
  4. 請求項3において、
    前記タイマ手段は、前記パルス信号の繰り返し間隔よりも長い期間動作することを特徴とする車両用発電制御装置。
  5. 請求項2において、
    前記出力端子には、エンジン用の点火コイルを有する電気機器が接続されており、
    前記信号検出手段は、前記出力端子の電圧に重畳する前記点火コイルの逆起電圧を、前記エンジン回転に同期した信号として検出することを特徴とする車両用発電制御装置。
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