JP2004080707A - 無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の無線通信システムの無線ベアラからユーザが希望する最適な無線ベアラを自動的に選択可能な無線通信装置を提供すること。
【解決手段】無線ベアラ判別部102aによって現在使用可能な複数の無線通信システムの無線ベアラを判別し、無線ベアラ伝送速度判別部102b及び通信料金判別部102cによって各無線ベアラの伝送速度及び通信料金を判別する。そして、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が通信料金を優先する設定である場合には、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も通信料金の安い無線ベアラに自動的に切り替える。一方、無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が伝送速度の高い無線ベアラを優先する設定である場合には、使用可能な複数の無線ベアラの中から最もデータ伝送速度の高い無線ベアラに自動的に切り替える。
【選択図】 図1
【解決手段】無線ベアラ判別部102aによって現在使用可能な複数の無線通信システムの無線ベアラを判別し、無線ベアラ伝送速度判別部102b及び通信料金判別部102cによって各無線ベアラの伝送速度及び通信料金を判別する。そして、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が通信料金を優先する設定である場合には、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も通信料金の安い無線ベアラに自動的に切り替える。一方、無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が伝送速度の高い無線ベアラを優先する設定である場合には、使用可能な複数の無線ベアラの中から最もデータ伝送速度の高い無線ベアラに自動的に切り替える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと接続可能な無線通信装置に関し、特に、複数の無線ベアラからユーザが希望する最適な無線ベアラを自動的に選択する無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線通信装置として、例えば特開2001−309432号公報には、複数の呼の制御を行うマルチコール端末が開示されている。このマルチコール端末は、複数の呼の増加・減少に関する特別メッセージを受信して呼数変更情報を抽出し、この呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示手段に表示し、ユーザが複数の呼の中で接続希望呼を入力手段で選択し、この接続希望呼に関する情報を基地局に送信するものである。これにより、ユーザにより通話中の複数の呼を選択することが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のマルチコール端末は、網の輻輳状態の変動等の環境変化によって、マルチコールをシングルコールに変更するか、又は現在通話設定されている呼数以下の呼数に変更する必要が生じた場合に、ユーザに対してその旨を表示手段で通知し、通話中の複数の呼の中からユーザに希望する呼を選択させるものであり、ユーザが呼を選択する方法や呼の選択において補助となる情報を提供することはできなかった。このため、例えば、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラからユーザが希望する最適な無線ベアラを容易に選択するようなことはできなかった。
【0004】
また、無線通信システムの無線ベアラを利用する際の通信料金、無線ベアラを伝送するデータの伝送速度、及び無線ベアラを伝送する音声データの品質等が異なる複数の無線通信システムが存在する環境下において、無線通信装置で通信する場合に、ユーザが希望する最適な無線ベアラを選択することは困難であった。例えば、通信料金の低い無線通信システムが提供する無線ベアラを利用して通信料金を低く抑えたい、又は通信料金を考慮せずにデータ伝送速度の高い無線通信システムの無線ベアラを使用したいとユーザが希望しても、これらユーザの希望に沿って所望の無線通信システムの無線ベアラを自動的に変更・選択する無線通信装置は従来存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、通信料金や通信品質、伝送速度、音声品質等が異なる複数の無線通信システムの無線ベアラを使用可能な無線通信装置において、ユーザの設定などによる優先度基準情報や通信環境などの条件に従って適切な無線通信システムの無線ベアラを選択可能な無線通信装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信装置は、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと接続可能な無線通信装置であって、当該無線通信装置において使用可能な前記無線通信システムの無線ベアラにおける無線ベアラ種別情報を得る無線ベアラ情報獲得手段と、当該無線通信装置で無線通信を行う無線ベアラを選択する基準を示す無線ベアラ優先度基準情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ情報獲得手段によって得られた無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替える無線ベアラ切替手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
上記構成により、ユーザは使用目的に基づいて無線ベアラ優先度基準情報を設定することが可能であり、当該無線通信装置は、複数の無線通信システムの無線ベアラからユーザの希望に応じて通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0008】
また、当該無線通信装置で無線通信を行うデータの容量を検出するデータ容量検出手段をさらに有し、前記無線ベアラ切替手段は、前記データ容量検出手段で検出された前記データの容量と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする。
【0009】
上記構成により、当該無線通信装置で送受信するデータの容量に応じて通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0010】
また、当該無線通信装置に接続される無線通信機能を有する外部接続機器の種別を検出する外部機器種別検出手段をさらに有し、前記無線ベアラ切替手段は、前記外部機器種別検出手段で検出された前記外部接続機器の種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする。
【0011】
また、前記外部接続機器の種別情報は、前記外部接続機器が処理可能なデータ伝送速度を含むことを特徴とする。
【0012】
上記構成により、当該無線通信装置を介して無線通信を行う外部接続機器が、当該無線通信装置に接続された場合に、この外部接続装置の種別情報、例えば処理可能なデータ伝送速度に応じて、通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0013】
また、当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションの種別を検出するアプリケーション種別検出手段をさらに有し、前記無線ベアラ切替手段は、前記アプリケーション種別検出手段で検出された前記通信用アプリケーションの種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする。
【0014】
上記構成により、当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションの種別情報によって、例えば通信用アプリケーションで送受信可能なデータ伝送速度などに基づいて、通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0015】
また、前記通信用アプリケーションの種別情報は、前記通信用アプリケーションで送受信可能なデータ伝送速度、前記通信用アプリケーションのリアルタイム性、インタラクティブ性、前記アプリケーションが保障するQoSのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする。
【0016】
上記構成により、当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションが処理可能なデータ伝送速度、通信用アプリケーションが保障するQoS、及び通信用アプリケーションが要求するリアルタイム性、インタラクティブ性に基づいて、通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0017】
また、前記無線ベアラ種別情報は、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの伝送速度であり、前記無線ベアラ優先度基準情報は、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの伝送速度のいずれかを優先する設定であることを特徴とする。
【0018】
上記構成により、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの伝送速度を含む無線ベアラ種別情報によって、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの伝送速度を優先するよう無線ベアラ優先度基準情報を設定可能となる。
【0019】
また、前記無線ベアラ種別情報は、前記無線ベアラの通話料金及び前記無線ベアラの音声品質であり、前記無線ベアラ優先度基準情報は、前記無線ベアラの通話料金又は前記無線ベアラの音声品質のいずれかを優先する設定であることを特徴とする。
【0020】
上記構成により、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの音声品質を含む無線ベアラ種別情報によって、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの音声品質を優先するよう無線ベアラ優先度基準情報を設定可能となる。
【0021】
また、前記記憶手段に記憶された前記無線ベアラ優先度基準情報は、ユーザが設定する前に予めデフォルト値が設定されていることを特徴とする。
【0022】
上記構成により、ユーザがまだ設定しない状態でも装置やアプリケーションの仕様などによって予め設定されたデフォルト値によって適切な無線ベアラを選択することが可能となる。
【0023】
また、前記無線ベアラ優先度基準情報のデフォルト値は、当該無線通信装置の利用が想定されたユーザ層毎に設定されていることを特徴とする。
【0024】
上記構成により、ユーザがまだ設定しない状態でも予め設定されたデフォルト値によって、製品のターゲットとなるユーザ層に応じて適切な無線ベアラを選択することが可能となる。
【0025】
また、本発明は、前記いずれかに記載の無線通信装置の手段としてコンピュータを実行させるためのプログラムを提供する。
【0026】
このプログラムによって、複数の無線通信システムの無線ベアラからユーザの希望に応じて通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る無線通信端末は、通信料金や通信回線の品質(データ伝送速度、音声品質等)が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下において、ユーザやアプリケーションなどによって設定された移動無線通信システムの無線ベアラ優先度基準情報に基づき、移動無線通信ネットワークの無線ベアラを自動的に切替・選択するものである。
【0028】
ここで、移動無線通信システムとは、例えば、公衆回線(PSTN:Public Switched Telephone Network)やインターネット網、地上の移動通信用無線ネットワーク等を含むものである。また、通信とは、インターネット通信のほか、インターネットのIP通信網による音声通信(VoIP:Voice over IP)やFAXの送受信等も含むものとする。また、本実施形態の無線通信端末は、無線電話として利用できる標準の通話機能を備え、複数種類の無線電話システムに対応しているものとする。なお、本実施形態において、無線通信装置の一例としてユーザが手で持ち運べる携帯電話機などの小型の無線通信端末に適用した例を説明するが、自動車や船等に搭載された移動無線通信装置についても同様に適用可能である。
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態の無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャートである。図3は、本実施形態の無線通信端末における無線ベアラ優先度基準情報に基づく無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャートである。
【0030】
図1に示すように、本実施形態の無線通信端末100は、複数の無線通信移動システムが提供する無線ベアラで無線通信可能なマルチモード無線通信端末であり、送受信部101、制御部102、ユーザインタフェース部103、及び記憶部104を備えて構成されている。
【0031】
次に、図1を参照して各構成要素を説明する。まず、ユーザインタフェース部103は、例えば、液晶ディスプレイから成る表示画面、各種機能キーやテンキー等のキーパッド、マイクロフォン、スピーカ等で実現され、ユーザはこのユーザインタフェース部103を介して無線通信端末100の操作を行う。
【0032】
また、送受信部101は、アンテナを通して移動無線通信システムの基地局と無線通信するものであり、例えば、ユーザインタフェース部103を介してユーザが操作および入力することによって通話したい相手にダイヤルし、通話相手と通話する際の音声データの送受信や、インターネットに接続した際のデータの送信受信を行う。
【0033】
また、制御部102は、MPU(マイクロプロセッサ)や、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等で実現され、当該無線通信端末の各構成要素を制御し、無線通信処理、音声信号処理、表示制御、データ送受信制御、移動無線通信システムの無線ベアラの検出処理等を行うものである。
【0034】
特に、無線ベアラ判別部102aは、送受信部101で受信した無線信号から検出した使用可能な無線通信システムの無線ベアラや、端末やアプリケーションの設定などに応じて、現在使用可能な無線ベアラの種別を判別するものである。また、無線ベアラ伝送速度判別部102bは、無線ベアラ判別部102aで判別された無線ベアラによって伝送されるデータの伝送速度を判別するものである。また、通信料金判別部102cは、無線ベアラ判別部102aで判別された無線ベアラの通信料金を判別するものである。さらに、無線ベアラ切替部102dは、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aに基づいて、当該無線通信端末における以後の無線通信を行う際の無線ベアラを切替・選択するものである。なお、無線ベアラ判別部102a、無線ベアラ伝送速度判別部102b、通信料金判別部102c、無線ベアラ切替部102dは、制御部102上で実行されるプログラムによって実現される。
【0035】
また、記憶部104は、例えば揮発性又は不揮発性の半導体メモリ(RAM,ROM,EEPROM,フラッシュメモリ)等で実現され、該半導体メモリには、一般の無線通信端末が持つ各種データの他に、本実施形態では特に、ユーザによって設定される無線ベアラ優先度基準情報104aが記憶されている。無線ベアラ優先度基準情報104aとは、例えば、無線通信を行う移動無線通信システムの無線ベアラの通信料金、データ伝送速度、ネットワークの通信品質などのいずれの要素を優先して無線ベアラを選択するかを示す設定である。
【0036】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る無線通信端末100における無線ベアラ優先度基準情報の設定動作について説明する。まず、ステップS201の判断で、ユーザの操作指示によりユーザインタフェース部103によって無線ベアラ優先度基準情報変更の項目が選択されると、無線ベアラ優先度基準情報変更処理を開始してステップS203に進み、無線ベアラ優先度基準情報の変更メニューを表示画面に表示する。そして、ステップS205の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の選択処理を行う。ここでは、通信料金を優先する項目及びデータ伝送速度を優先する項目を表示し、ユーザインタフェース部103によって通信料金を優先する項目が選択されると、ステップS207に進み、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常に通信料金が最も安い無線ベアラを選択する設定がなされる。
【0037】
一方、ステップS205の判断において、データ伝送速度を優先する項目が選択された場合は、ステップS209に進む。そして、ステップS209において、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常にデータ伝送速度の高い無線ベアラを自動的に選択する設定がなされる。
【0038】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る無線通信端末100における無線ベアラの切替・選択動作を説明する。まず、ステップS301において、無線ベアラ判別部102aによって判別した現在使用可能な複数の無線通信システムの無線ベアラについて、無線ベアラ伝送速度判別部102b及び通信料金判別部102cによって無線ベアラ種別情報として各無線ベアラの伝送速度及び通信料金を判別する。現在使用可能な複数の無線ベアラは、送受信部101で受信した無線信号から検出したり、端末やアプリケーションの設定などに応じて判別する。そして、ステップS303の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の設定がいずれであるか判断する。ここで、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が、通信料金を優先する設定である場合には、ステップS305に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も通信料金の安い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0039】
一方、ステップS303の判断において、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が、伝送速度の高い無線ベアラを優先する設定である場合には、ステップS307に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最もデータ伝送速度の高い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0040】
なお、ステップS305において、当該無線通信装置において現在設定された無線ベアラがもっとも安い通信料金の無線ベアラであった場合、又はステップS307において、現在設定された無線ベアラが最もデータ伝送速度の高い無線ベアラである場合には、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。
【0041】
なお、記憶部104に記憶される無線ベアラ優先度基準情報104aは、端末の仕様、インストールされたアプリケーションの種類や設定などに応じて、ユーザが設定する前に予めデフォルト値を設定しておくこともできる。また、この無線ベアラ優先度基準情報104aのデフォルト値は、例えば、当該無線通信装置の利用が想定されたユーザ層毎に設定することが好ましい。
【0042】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは使用目的や経済状態に応じて、通信料金を優先するか又はデータ伝送速度を優先するかを無線ベアラ優先度情報に設定することができ、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと無線通信可能な環境下において、ユーザの希望に応じた無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0043】
(第2実施形態)
第2実施形態は、通信料金や通信回線の品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下の無線通信装置における、無線ベアラによって伝送されるデータのデータ容量に基づく無線ベアラの切替・選択に関するものである。
【0044】
図4は、本発明の第2実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図5は第2実施形態の無線通信端末における、無線ベアラを伝送されるデータの容量及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャートである。
【0045】
図4に示す第2実施形態の無線通信端末400の構成は、図1に示した第1実施形態と制御部102を除いて同様であるため、ここでは制御部402以外の構成要素の説明を省略する。制御部402は、第1実施形態における制御部102が有する機能に加えてさらにデータ容量検出部402aを有する。データ容量検出部402aは、送受信するデータの容量を、例えばデータのヘッダ情報から算出するものであり、制御部402上で実行されるプログラムによって実現される。
【0046】
次に、図5を参照して、送受信するデータのデータ容量に基づく無線ベアラの切り替え動作を説明する。ここでは一例として画像データなどのファイルデータの送受信について説明する。まず、ステップS501の判断において、ファイルデータの送受信を実行するかを判断する。ここで、データの送受信の実行開始が確認された場合、ステップS503に進み、データ容量検出部402aによって、該ファイルデータのデータ容量を算出する。次に、ステップS505に進み、無線ベアラ判別部102aによって使用可能なそれぞれの無線通信システムの無線ベアラの種別と、設定された無線ベアラ優先度基準情報104aとを判別する。この無線ベアラ優先度基準情報104aは、通信に係るユーザの予算や緊急度などに応じて設定される。そして、ステップS507の判断に進み、検出されたデータ容量と、前記無線ベアラ優先度基準情報104a、無線ベアラ伝送速度判別部102bによって判別された各無線ベアラのデータ伝送速度、通信料金判別部102cによって判別された通信料金とに基づき、現在使用中または現在設定されている無線ベアラが適切か否かを判断する。
【0047】
ステップS507の判断において、現在の無線ベアラが適切である場合は、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。一方、ステップS507の判断において現在の無線ベアラが適切でない場合は、ステップS509に進み、データ容量、無線ベアラ優先度基準情報、データ伝送速度及び通信料金を鑑みて適切な無線ベアラに切り替える。例えば、回線交換無線ベアラとパケット交換無線ベアラとが使用可能な場合、データ容量とデータ伝送速度と無線ベアラ特性との組み合わせ条件によって、通信にかかる時間が短い無線ベアラや通信料金が安い無線ベアラが異なる。
【0048】
通信料金を考えた場合、大容量のデータを送受信するときは可変伝送速度でデータ量課金であるパケット交換無線ベアラを選択する方が好ましい。しかし、さらにデータ容量が大きくかつデータ伝送速度が高い場合、固定伝送速度で時間課金である回線交換無線ベアラの方が安くなることもある。また、データ容量が極小さくかつデータ伝送速度が低い場合はパケット交換無線ベアラの方が安くなることもある。データ通信の緊急度を考えた場合、回線交換無線ベアラの方が確実にデータが送られたか否かを直ちに確認できるため好ましい。したがって本実施形態では、無線ベアラ優先度基準情報における通信料金などの設定条件によって、データ容量に応じて適切な無線ベアラを選択して切り替えるようにする。
【0049】
なお、ステップS507の判断に用いる無線ベアラ優先度基準情報104aは、デフォルト値として工場出荷時に設定されていてもよいし、ユーザによって設定されるようにしてもよいし、使用するアプリケーション毎にデフォルト値を設定してもよい。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、当該無線通信端末で送受信するファイルデータのデータ容量と通信条件とに応じて、適切な無線ベアラを自動的に選択することによって、通信料金を低く抑えたいとの希望や、できるだけ短時間でデータの送受信を完了したいという緊急度などの通信条件に合った無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0051】
(第3実施形態)
第3実施形態は、通信料金や通信回線の品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下における、送受信処理可能なデータの伝送速度が異なる外部接続装置が接続された無線通信端末600であって、該無線通信端末600をモデムとして利用する場合の無線ベアラの変更・選択に関するものである。
【0052】
図6は、本発明の第3実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図7は第3実施形態の無線通信端末における、外部接続装置種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャートである。
【0053】
図6に示す第3実施形態の無線通信端末600の構成は、図1に示した第1実施形態と制御部102及び記憶部104を除いて同様であるため、ここでは制御部602及び記憶部604以外の構成要素の説明を省略する。記憶部604は、第1実施形態における記憶部104に記憶された無線ベアラ優先度基準情報104aに加えて、さらに外部接続装置種別情報604aを記憶している。この外部接続装置種別情報604aは、当該無線通信端末600をモデムとして利用する外部接続装置の種別や該外部接続装置が通信処理可能な伝送速度を示すものである。
【0054】
また、制御部602は、第1実施形態における制御部102の機能に加えて、さらに外部装置接続検出部602aを有する。外部装置接続検出部602aは、記憶部604に記憶されている外部接続装置種別情報604aを参照して、当該無線通信端末600に接続される外部接続装置の種別を検出するものであり、制御部602上で実行されるプログラムによって実現される。なお、外部接続装置とは、例えば、USBポートが搭載された電子機器、家電製品、情報機器、無線機、車載機器、事務機器等である。
【0055】
次に、図7を参照して、外部接続装置が接続された無線ベアラの切り替え動作を説明する。まず、ステップS701の判断において、通信待ち受け状態(アイドル状態)に、外部装置接続検出部602aによって当該無線通信端末600に外部接続装置が接続されたことが検出されたかを判断する。ここで、外部接続装置の接続が検出された場合に、ステップS703に進み、記憶部604に記憶されている外部接続装置種別情報604aを参照して、接続されている外部接続装置が処理可能な伝送速度を判別する。次に、ステップS705に進み、無線ベアラ判別部102aによって使用可能なそれぞれの無線通信システムの無線ベアラの種別と、設定された無線ベアラ優先度基準情報とを判別する。
【0056】
そして、ステップS707の判断に進み、検出された外部接続装置の種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報104a、無線ベアラ伝送速度判別部102bによって判別された各無線ベアラのデータ伝送速度、通信料金判別部102cによって判別された通信料金とに基づき、現在使用中または現在設定されている無線ベアラが適切か否かを判断する。
【0057】
ステップS707の判断において、現在の無線ベアラが適切である場合は、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。一方、ステップS707の判断において現在の無線ベアラが適切でない場合は、ステップS709に進み、外部接続装置の種別、無線ベアラ優先度基準情報、データ伝送速度及び通信料金を鑑みて適切な無線ベアラに切り替える。例えば、回線交換無線ベアラとパケット交換無線ベアラとが使用可能な場合に、大容量かつ高速データ伝送が可能な外部接続装置が接続されたときは、可変伝送速度でデータ量課金であるパケット交換無線ベアラを選択する。なお、通信料金や緊急度などを組み合わせて総合的に考えた場合、外部接続装置によっては固定伝送速度で時間課金である回線交換無線ベアラの方が好ましい場合もあり、通信条件によって好ましい無線ベアラが異なる。したがって本実施形態では、無線ベアラ優先度基準情報における通信料金などの設定条件によって、接続された外部接続装置の種別に応じて適切な無線ベアラを選択して切り替えるようにする。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、当該無線通信端末を介して無線通信を行う外部接続機器が接続された場合に、該外部接続装置が処理可能なデータ伝送速度などの装置仕様の種別情報と通信条件とに応じて、適切な無線ベアラを自動的に選択することによって、通信料金の無駄を抑えることができ、通信条件に合った無線通信システムの無線ベアラを用いてデータの送受信を行うことができる。
【0059】
(第4実施形態)
第4実施形態は、通信料金や通信回線の品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下における無線通信端末において通信用アプリケーションで通信する場合の無線ベアラの変更・選択に関するものである。
【0060】
図8は、本発明の第4実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図9は第4実施形態の無線通信端末における、通信用アプリケーション種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャートである。
【0061】
図8に示す第4実施形態の無線通信端末800の構成は、図1に示した第1実施形態と制御部102及び記憶部104を除いて同様であるため、ここでは制御部802及び記憶部804以外の構成要素の説明を省略する。記憶部804は、第1実施形態における記憶部104に加えてさらに通信用アプリケーション種別情報804aを記憶している。この通信用アプリケーション種別情報804aは、当該無線通信端末800で実行される通信用アプリケーションの種別、該アプリケーションが処理可能な伝送速度、保障するデータのQoS(Quality of Service)、及びリアルタイム性、インタラクティブ性などを示すものである。
【0062】
なお、アプリケーションによって保障するデータのQoS、及びリアルタイム性やインタラクティブ性は異なっており、例えば、音声及び画像データ伝送用のアプリケーションはメール送受信用や、インターネットアクセス用(Web閲覧用)のアプリケーションなどと比較してリアルタイム性が高い。また、メールやデータ伝送用のアプリケーションと比較して、Web閲覧用のアプリケーションの方がインタラクティブ性が高い。
【0063】
また、制御部802は、第1実施形態における制御部102の機能に加えてさらに通信用アプリケーション検出部802aを有する。通信用アプリケーション検出部802aは、記憶部804に記憶されている通信用アプリケーション種別情報804aを参照して、当該無線通信端末800で実行される通信用アプリケーションの種別等を検出するものであり、制御部802上で実行されるプログラムによって実現される。
【0064】
次に、図9を参照して、通信用アプリケーションの種別に基づく無線ベアラの切り替え動作を説明する。まず、ステップS901の判断において、通信待ち受け状態(アイドル状態)に、通信用アプリケーション検出部802aによって当該無線通信端末800で通信用アプリケーションが起動されて実行されているかを判断する。ここで、通信用アプリケーションが起動している場合に、ステップS903に進み、記憶部804に記憶されている通信用アプリケーション種別情報804aを参照して、実行されている通信用アプリケーションが処理可能なデータ伝送速度、QoS、リアルタイム性及びインタラクティブ性を判別する。次に、ステップS905に進み、無線ベアラ判別部102aによって使用可能なそれぞれの無線通信システムの無線ベアラの種別と、設定された無線ベアラ優先度基準情報とを判別する。
【0065】
そして、ステップS907の判断に進み、実行する通信用アプリケーションの種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報104a、無線ベアラ伝送速度判別部102bによって判別された各無線ベアラのデータ伝送速度、通信料金判別部102cによって判別された通信料金とに基づき、現在使用中または現在設定されている無線ベアラが適切か否かを判断する。
【0066】
ステップS907の判断において、現在の無線ベアラが適切である場合は、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。一方、ステップS907の判断において現在の無線ベアラが適切でない場合は、ステップS909に進み、通信用アプリケーションの種別、無線ベアラ優先度基準情報、データ伝送速度及び通信料金を鑑みて適切な無線ベアラに切り替える。例えば、回線交換無線ベアラとパケット交換無線ベアラとが使用可能な場合に、リアルタイム性が低い通信用アプリケーションによってデータの送受信を行うとき、すなわち例えばメール用アプリケーションを使用するときは、可変伝送速度でデータ量課金であるパケット交換無線ベアラを選択する。なお、通信料金や緊急度などを組み合わせて総合的に考えた場合、アプリケーションによっては固定伝送速度で時間課金である回線交換無線ベアラの方が好ましい場合もあり、通信条件によって好ましい無線ベアラが異なる。したがって本実施形態では、無線ベアラ優先度基準情報における通信料金などの設定条件によって、使用する通信用アプリケーションの種別に応じて適切な無線ベアラを選択して切り替えるようにする。
【0067】
以上説明したように、本実施形態によれば、当該無線通信端末で実行される通信用アプリケーションが処理可能なデータ伝送速度、該通信用アプリケーションが保障するQoS、及び該通信用アプリケーションが要求するリアルタイム性やインタラクティブ性等のアプリケーションの仕様に関する種別情報と通信条件とに応じて、適切な無線ベアラを自動的に選択することによって、通信料金を低く抑えたいとの希望や、できるだけ短時間でデータの送受信を完了したいという緊急度などの通信条件に合った無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0068】
(第5実施形態)
第5実施形態は、通信料金や音声通信の音声品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下における無線通信端末において音声通信を行う際の移動無線通信ネットワークの無線ベアラの変更・選択に関するものである。
【0069】
図10は、本発明の第5実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図11は、第5実施形態の無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャートである。図12は第5実施形態の無線通信端末における音声通信時の通信料金判別及び音声品質判別を用いた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャートである。
【0070】
図10に示す第5実施形態の無線通信端末の構成は、図1に示した第1実施形態と、制御部102及び記憶部104を除いて同様であるためここでは制御部1002及び記憶部1004以外の構成要素の説明を省略する。制御部1002は、第1実施形態における制御部102の機能に加えてさらに音声品質判別部1002aを有する。音声品質判別部1002aは、無線通信システムの無線ベアラを伝送される音声データの音声品質を判別するものであり、制御部1002上で実行されるプログラムによって実現される。
【0071】
また、記憶部1004には、図1に示す記憶部104に記憶された無線ベアラ優先度基準情報104aの代替として、音声通信に関する音声品質などの優先度を設定した無線ベアラ優先度基準情報1004aが記憶されている。この無線ベアラ優先度基準情報1004aは、例えば、無線通信を行う移動無線通信システムの無線ベアラの通信料金と該無線ベアラを伝送される音声通信における音声品質とのいずれの要素を優先して無線ベアラを選択するかを示す設定である。
【0072】
次に、図11を参照して、本実施形態に係る無線通信端末1000における無線ベアラ優先度基準情報の設定動作について説明する。まず、ステップS1101の判断で、ユーザの操作指示によりユーザインタフェース部103によって無線ベアラ優先度基準情報変更の項目が選択されると、無線ベアラ優先度基準情報変更処理を開始してステップS1103に進み、無線ベアラ優先度基準情報の切り替えメニューを表示画面に表示する。そして、ステップS1105の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の選択処理を行う。ここで、通信料金を優先する項目が選択されると、ステップS1107に進み、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常に通信料金が最も安い無線ベアラを選択する設定がなされる。
【0073】
一方、ステップS1105の判断において、音声品質を優先する項目が選択された場合は、ステップS1109に進む。そして、ステップS1109において、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常に高い音声品質の無線ベアラを選択する設定がなされる。
【0074】
次に、図12を参照して、本実施形態に係る無線通信端末1000における無線ベアラの切替・選択動作を説明する。まず、ステップS1201において、無線ベアラ判別部102aによって判別した現在使用可能な複数の無線通信システムの無線ベアラについて、音声品質判別部1002a及び通信料金判別部102cによって無線ベアラ種別情報として各無線ベアラの音声品質及び通信料金を判別する。そして、ステップS1203の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の設定がいずれであるか判断する。ここで、記憶部1004に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報1004aの設定が、通信料金を優先する設定である場合には、ステップS1205に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も通信料金の安い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0075】
一方、ステップS1203の判断において、記憶部1004に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報1004aの設定が、音声品質を優先する設定である場合には、ステップS1207に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も音声品質の高い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0076】
なお、ステップS1205において、当該無線通信装置において現在設定された無線ベアラがもっとも安い通信料金の無線ベアラであった場合、又はステップS1207において、現在設定された無線ベアラが最も音声品質の高い無線ベアラである場合には、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。
【0077】
上述したように、本実施形態によれば、ユーザは使用目的や経済状態などに応じて、通信料金を優先するか又は音声通信の音声品質を優先するかを無線ベアラ優先度基準情報に設定することができ、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと無線通信可能な環境下において、ユーザの希望に応じた適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、通信料金や通信品質、伝送速度、音声品質等が異なる複数の無線通信システムの無線ベアラを使用可能な無線通信装置において、ユーザの設定などによる優先度基準情報や通信環境などの条件に従って適切な無線通信システムの無線ベアラを選択することが可能な無線通信装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係る無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャート
【図3】第1実施形態の無線通信端末における無線ベアラ優先度基準情報に基づく無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図5】第2実施形態の無線通信端末における無線ベアラを伝送されるデータの容量及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャート
【図6】本発明の第3実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図7】第3実施形態の無線通信端末における外部接続装置種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャート
【図8】本発明の第4実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図9】第4実施形態の無線通信端末における通信用アプリケーション種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャート
【図10】本発明の第5実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図11】第5実施形態の無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャート
【図12】第5実施形態の無線通信端末の音声通信における通信料金判別及び音声品質判別を用いた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
101 送受信部
102、402、602、802、1002 制御部
102a 無線ベアラ判別部
102b 無線ベアラ伝送速度判別部
102c 通信料金判別部
102d 無線ベアラ切替部
103 ユーザインタフェース部
104、604、804、1004 記憶部
104a、1004a 無線ベアラ優先度基準情報
402a データ容量検出部
602a 外部装置接続検出部
604a 外部接続装置種別情報
802a 通信用アプリケーション検出部
804a 通信用アプリケーション種別情報
1002a 音声品質判別部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと接続可能な無線通信装置に関し、特に、複数の無線ベアラからユーザが希望する最適な無線ベアラを自動的に選択する無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線通信装置として、例えば特開2001−309432号公報には、複数の呼の制御を行うマルチコール端末が開示されている。このマルチコール端末は、複数の呼の増加・減少に関する特別メッセージを受信して呼数変更情報を抽出し、この呼数変更情報により、通話中の複数の呼を視覚的及び聴覚的に表示手段に表示し、ユーザが複数の呼の中で接続希望呼を入力手段で選択し、この接続希望呼に関する情報を基地局に送信するものである。これにより、ユーザにより通話中の複数の呼を選択することが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のマルチコール端末は、網の輻輳状態の変動等の環境変化によって、マルチコールをシングルコールに変更するか、又は現在通話設定されている呼数以下の呼数に変更する必要が生じた場合に、ユーザに対してその旨を表示手段で通知し、通話中の複数の呼の中からユーザに希望する呼を選択させるものであり、ユーザが呼を選択する方法や呼の選択において補助となる情報を提供することはできなかった。このため、例えば、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラからユーザが希望する最適な無線ベアラを容易に選択するようなことはできなかった。
【0004】
また、無線通信システムの無線ベアラを利用する際の通信料金、無線ベアラを伝送するデータの伝送速度、及び無線ベアラを伝送する音声データの品質等が異なる複数の無線通信システムが存在する環境下において、無線通信装置で通信する場合に、ユーザが希望する最適な無線ベアラを選択することは困難であった。例えば、通信料金の低い無線通信システムが提供する無線ベアラを利用して通信料金を低く抑えたい、又は通信料金を考慮せずにデータ伝送速度の高い無線通信システムの無線ベアラを使用したいとユーザが希望しても、これらユーザの希望に沿って所望の無線通信システムの無線ベアラを自動的に変更・選択する無線通信装置は従来存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、通信料金や通信品質、伝送速度、音声品質等が異なる複数の無線通信システムの無線ベアラを使用可能な無線通信装置において、ユーザの設定などによる優先度基準情報や通信環境などの条件に従って適切な無線通信システムの無線ベアラを選択可能な無線通信装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信装置は、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと接続可能な無線通信装置であって、当該無線通信装置において使用可能な前記無線通信システムの無線ベアラにおける無線ベアラ種別情報を得る無線ベアラ情報獲得手段と、当該無線通信装置で無線通信を行う無線ベアラを選択する基準を示す無線ベアラ優先度基準情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ情報獲得手段によって得られた無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替える無線ベアラ切替手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
上記構成により、ユーザは使用目的に基づいて無線ベアラ優先度基準情報を設定することが可能であり、当該無線通信装置は、複数の無線通信システムの無線ベアラからユーザの希望に応じて通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0008】
また、当該無線通信装置で無線通信を行うデータの容量を検出するデータ容量検出手段をさらに有し、前記無線ベアラ切替手段は、前記データ容量検出手段で検出された前記データの容量と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする。
【0009】
上記構成により、当該無線通信装置で送受信するデータの容量に応じて通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0010】
また、当該無線通信装置に接続される無線通信機能を有する外部接続機器の種別を検出する外部機器種別検出手段をさらに有し、前記無線ベアラ切替手段は、前記外部機器種別検出手段で検出された前記外部接続機器の種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする。
【0011】
また、前記外部接続機器の種別情報は、前記外部接続機器が処理可能なデータ伝送速度を含むことを特徴とする。
【0012】
上記構成により、当該無線通信装置を介して無線通信を行う外部接続機器が、当該無線通信装置に接続された場合に、この外部接続装置の種別情報、例えば処理可能なデータ伝送速度に応じて、通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0013】
また、当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションの種別を検出するアプリケーション種別検出手段をさらに有し、前記無線ベアラ切替手段は、前記アプリケーション種別検出手段で検出された前記通信用アプリケーションの種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする。
【0014】
上記構成により、当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションの種別情報によって、例えば通信用アプリケーションで送受信可能なデータ伝送速度などに基づいて、通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0015】
また、前記通信用アプリケーションの種別情報は、前記通信用アプリケーションで送受信可能なデータ伝送速度、前記通信用アプリケーションのリアルタイム性、インタラクティブ性、前記アプリケーションが保障するQoSのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする。
【0016】
上記構成により、当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションが処理可能なデータ伝送速度、通信用アプリケーションが保障するQoS、及び通信用アプリケーションが要求するリアルタイム性、インタラクティブ性に基づいて、通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0017】
また、前記無線ベアラ種別情報は、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの伝送速度であり、前記無線ベアラ優先度基準情報は、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの伝送速度のいずれかを優先する設定であることを特徴とする。
【0018】
上記構成により、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの伝送速度を含む無線ベアラ種別情報によって、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの伝送速度を優先するよう無線ベアラ優先度基準情報を設定可能となる。
【0019】
また、前記無線ベアラ種別情報は、前記無線ベアラの通話料金及び前記無線ベアラの音声品質であり、前記無線ベアラ優先度基準情報は、前記無線ベアラの通話料金又は前記無線ベアラの音声品質のいずれかを優先する設定であることを特徴とする。
【0020】
上記構成により、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの音声品質を含む無線ベアラ種別情報によって、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの音声品質を優先するよう無線ベアラ優先度基準情報を設定可能となる。
【0021】
また、前記記憶手段に記憶された前記無線ベアラ優先度基準情報は、ユーザが設定する前に予めデフォルト値が設定されていることを特徴とする。
【0022】
上記構成により、ユーザがまだ設定しない状態でも装置やアプリケーションの仕様などによって予め設定されたデフォルト値によって適切な無線ベアラを選択することが可能となる。
【0023】
また、前記無線ベアラ優先度基準情報のデフォルト値は、当該無線通信装置の利用が想定されたユーザ層毎に設定されていることを特徴とする。
【0024】
上記構成により、ユーザがまだ設定しない状態でも予め設定されたデフォルト値によって、製品のターゲットとなるユーザ層に応じて適切な無線ベアラを選択することが可能となる。
【0025】
また、本発明は、前記いずれかに記載の無線通信装置の手段としてコンピュータを実行させるためのプログラムを提供する。
【0026】
このプログラムによって、複数の無線通信システムの無線ベアラからユーザの希望に応じて通信条件に合った適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る無線通信端末は、通信料金や通信回線の品質(データ伝送速度、音声品質等)が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下において、ユーザやアプリケーションなどによって設定された移動無線通信システムの無線ベアラ優先度基準情報に基づき、移動無線通信ネットワークの無線ベアラを自動的に切替・選択するものである。
【0028】
ここで、移動無線通信システムとは、例えば、公衆回線(PSTN:Public Switched Telephone Network)やインターネット網、地上の移動通信用無線ネットワーク等を含むものである。また、通信とは、インターネット通信のほか、インターネットのIP通信網による音声通信(VoIP:Voice over IP)やFAXの送受信等も含むものとする。また、本実施形態の無線通信端末は、無線電話として利用できる標準の通話機能を備え、複数種類の無線電話システムに対応しているものとする。なお、本実施形態において、無線通信装置の一例としてユーザが手で持ち運べる携帯電話機などの小型の無線通信端末に適用した例を説明するが、自動車や船等に搭載された移動無線通信装置についても同様に適用可能である。
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態の無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャートである。図3は、本実施形態の無線通信端末における無線ベアラ優先度基準情報に基づく無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャートである。
【0030】
図1に示すように、本実施形態の無線通信端末100は、複数の無線通信移動システムが提供する無線ベアラで無線通信可能なマルチモード無線通信端末であり、送受信部101、制御部102、ユーザインタフェース部103、及び記憶部104を備えて構成されている。
【0031】
次に、図1を参照して各構成要素を説明する。まず、ユーザインタフェース部103は、例えば、液晶ディスプレイから成る表示画面、各種機能キーやテンキー等のキーパッド、マイクロフォン、スピーカ等で実現され、ユーザはこのユーザインタフェース部103を介して無線通信端末100の操作を行う。
【0032】
また、送受信部101は、アンテナを通して移動無線通信システムの基地局と無線通信するものであり、例えば、ユーザインタフェース部103を介してユーザが操作および入力することによって通話したい相手にダイヤルし、通話相手と通話する際の音声データの送受信や、インターネットに接続した際のデータの送信受信を行う。
【0033】
また、制御部102は、MPU(マイクロプロセッサ)や、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等で実現され、当該無線通信端末の各構成要素を制御し、無線通信処理、音声信号処理、表示制御、データ送受信制御、移動無線通信システムの無線ベアラの検出処理等を行うものである。
【0034】
特に、無線ベアラ判別部102aは、送受信部101で受信した無線信号から検出した使用可能な無線通信システムの無線ベアラや、端末やアプリケーションの設定などに応じて、現在使用可能な無線ベアラの種別を判別するものである。また、無線ベアラ伝送速度判別部102bは、無線ベアラ判別部102aで判別された無線ベアラによって伝送されるデータの伝送速度を判別するものである。また、通信料金判別部102cは、無線ベアラ判別部102aで判別された無線ベアラの通信料金を判別するものである。さらに、無線ベアラ切替部102dは、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aに基づいて、当該無線通信端末における以後の無線通信を行う際の無線ベアラを切替・選択するものである。なお、無線ベアラ判別部102a、無線ベアラ伝送速度判別部102b、通信料金判別部102c、無線ベアラ切替部102dは、制御部102上で実行されるプログラムによって実現される。
【0035】
また、記憶部104は、例えば揮発性又は不揮発性の半導体メモリ(RAM,ROM,EEPROM,フラッシュメモリ)等で実現され、該半導体メモリには、一般の無線通信端末が持つ各種データの他に、本実施形態では特に、ユーザによって設定される無線ベアラ優先度基準情報104aが記憶されている。無線ベアラ優先度基準情報104aとは、例えば、無線通信を行う移動無線通信システムの無線ベアラの通信料金、データ伝送速度、ネットワークの通信品質などのいずれの要素を優先して無線ベアラを選択するかを示す設定である。
【0036】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る無線通信端末100における無線ベアラ優先度基準情報の設定動作について説明する。まず、ステップS201の判断で、ユーザの操作指示によりユーザインタフェース部103によって無線ベアラ優先度基準情報変更の項目が選択されると、無線ベアラ優先度基準情報変更処理を開始してステップS203に進み、無線ベアラ優先度基準情報の変更メニューを表示画面に表示する。そして、ステップS205の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の選択処理を行う。ここでは、通信料金を優先する項目及びデータ伝送速度を優先する項目を表示し、ユーザインタフェース部103によって通信料金を優先する項目が選択されると、ステップS207に進み、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常に通信料金が最も安い無線ベアラを選択する設定がなされる。
【0037】
一方、ステップS205の判断において、データ伝送速度を優先する項目が選択された場合は、ステップS209に進む。そして、ステップS209において、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常にデータ伝送速度の高い無線ベアラを自動的に選択する設定がなされる。
【0038】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る無線通信端末100における無線ベアラの切替・選択動作を説明する。まず、ステップS301において、無線ベアラ判別部102aによって判別した現在使用可能な複数の無線通信システムの無線ベアラについて、無線ベアラ伝送速度判別部102b及び通信料金判別部102cによって無線ベアラ種別情報として各無線ベアラの伝送速度及び通信料金を判別する。現在使用可能な複数の無線ベアラは、送受信部101で受信した無線信号から検出したり、端末やアプリケーションの設定などに応じて判別する。そして、ステップS303の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の設定がいずれであるか判断する。ここで、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が、通信料金を優先する設定である場合には、ステップS305に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も通信料金の安い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0039】
一方、ステップS303の判断において、記憶部104に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報104aの設定が、伝送速度の高い無線ベアラを優先する設定である場合には、ステップS307に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最もデータ伝送速度の高い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0040】
なお、ステップS305において、当該無線通信装置において現在設定された無線ベアラがもっとも安い通信料金の無線ベアラであった場合、又はステップS307において、現在設定された無線ベアラが最もデータ伝送速度の高い無線ベアラである場合には、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。
【0041】
なお、記憶部104に記憶される無線ベアラ優先度基準情報104aは、端末の仕様、インストールされたアプリケーションの種類や設定などに応じて、ユーザが設定する前に予めデフォルト値を設定しておくこともできる。また、この無線ベアラ優先度基準情報104aのデフォルト値は、例えば、当該無線通信装置の利用が想定されたユーザ層毎に設定することが好ましい。
【0042】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは使用目的や経済状態に応じて、通信料金を優先するか又はデータ伝送速度を優先するかを無線ベアラ優先度情報に設定することができ、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと無線通信可能な環境下において、ユーザの希望に応じた無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0043】
(第2実施形態)
第2実施形態は、通信料金や通信回線の品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下の無線通信装置における、無線ベアラによって伝送されるデータのデータ容量に基づく無線ベアラの切替・選択に関するものである。
【0044】
図4は、本発明の第2実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図5は第2実施形態の無線通信端末における、無線ベアラを伝送されるデータの容量及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャートである。
【0045】
図4に示す第2実施形態の無線通信端末400の構成は、図1に示した第1実施形態と制御部102を除いて同様であるため、ここでは制御部402以外の構成要素の説明を省略する。制御部402は、第1実施形態における制御部102が有する機能に加えてさらにデータ容量検出部402aを有する。データ容量検出部402aは、送受信するデータの容量を、例えばデータのヘッダ情報から算出するものであり、制御部402上で実行されるプログラムによって実現される。
【0046】
次に、図5を参照して、送受信するデータのデータ容量に基づく無線ベアラの切り替え動作を説明する。ここでは一例として画像データなどのファイルデータの送受信について説明する。まず、ステップS501の判断において、ファイルデータの送受信を実行するかを判断する。ここで、データの送受信の実行開始が確認された場合、ステップS503に進み、データ容量検出部402aによって、該ファイルデータのデータ容量を算出する。次に、ステップS505に進み、無線ベアラ判別部102aによって使用可能なそれぞれの無線通信システムの無線ベアラの種別と、設定された無線ベアラ優先度基準情報104aとを判別する。この無線ベアラ優先度基準情報104aは、通信に係るユーザの予算や緊急度などに応じて設定される。そして、ステップS507の判断に進み、検出されたデータ容量と、前記無線ベアラ優先度基準情報104a、無線ベアラ伝送速度判別部102bによって判別された各無線ベアラのデータ伝送速度、通信料金判別部102cによって判別された通信料金とに基づき、現在使用中または現在設定されている無線ベアラが適切か否かを判断する。
【0047】
ステップS507の判断において、現在の無線ベアラが適切である場合は、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。一方、ステップS507の判断において現在の無線ベアラが適切でない場合は、ステップS509に進み、データ容量、無線ベアラ優先度基準情報、データ伝送速度及び通信料金を鑑みて適切な無線ベアラに切り替える。例えば、回線交換無線ベアラとパケット交換無線ベアラとが使用可能な場合、データ容量とデータ伝送速度と無線ベアラ特性との組み合わせ条件によって、通信にかかる時間が短い無線ベアラや通信料金が安い無線ベアラが異なる。
【0048】
通信料金を考えた場合、大容量のデータを送受信するときは可変伝送速度でデータ量課金であるパケット交換無線ベアラを選択する方が好ましい。しかし、さらにデータ容量が大きくかつデータ伝送速度が高い場合、固定伝送速度で時間課金である回線交換無線ベアラの方が安くなることもある。また、データ容量が極小さくかつデータ伝送速度が低い場合はパケット交換無線ベアラの方が安くなることもある。データ通信の緊急度を考えた場合、回線交換無線ベアラの方が確実にデータが送られたか否かを直ちに確認できるため好ましい。したがって本実施形態では、無線ベアラ優先度基準情報における通信料金などの設定条件によって、データ容量に応じて適切な無線ベアラを選択して切り替えるようにする。
【0049】
なお、ステップS507の判断に用いる無線ベアラ優先度基準情報104aは、デフォルト値として工場出荷時に設定されていてもよいし、ユーザによって設定されるようにしてもよいし、使用するアプリケーション毎にデフォルト値を設定してもよい。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、当該無線通信端末で送受信するファイルデータのデータ容量と通信条件とに応じて、適切な無線ベアラを自動的に選択することによって、通信料金を低く抑えたいとの希望や、できるだけ短時間でデータの送受信を完了したいという緊急度などの通信条件に合った無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0051】
(第3実施形態)
第3実施形態は、通信料金や通信回線の品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下における、送受信処理可能なデータの伝送速度が異なる外部接続装置が接続された無線通信端末600であって、該無線通信端末600をモデムとして利用する場合の無線ベアラの変更・選択に関するものである。
【0052】
図6は、本発明の第3実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図7は第3実施形態の無線通信端末における、外部接続装置種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャートである。
【0053】
図6に示す第3実施形態の無線通信端末600の構成は、図1に示した第1実施形態と制御部102及び記憶部104を除いて同様であるため、ここでは制御部602及び記憶部604以外の構成要素の説明を省略する。記憶部604は、第1実施形態における記憶部104に記憶された無線ベアラ優先度基準情報104aに加えて、さらに外部接続装置種別情報604aを記憶している。この外部接続装置種別情報604aは、当該無線通信端末600をモデムとして利用する外部接続装置の種別や該外部接続装置が通信処理可能な伝送速度を示すものである。
【0054】
また、制御部602は、第1実施形態における制御部102の機能に加えて、さらに外部装置接続検出部602aを有する。外部装置接続検出部602aは、記憶部604に記憶されている外部接続装置種別情報604aを参照して、当該無線通信端末600に接続される外部接続装置の種別を検出するものであり、制御部602上で実行されるプログラムによって実現される。なお、外部接続装置とは、例えば、USBポートが搭載された電子機器、家電製品、情報機器、無線機、車載機器、事務機器等である。
【0055】
次に、図7を参照して、外部接続装置が接続された無線ベアラの切り替え動作を説明する。まず、ステップS701の判断において、通信待ち受け状態(アイドル状態)に、外部装置接続検出部602aによって当該無線通信端末600に外部接続装置が接続されたことが検出されたかを判断する。ここで、外部接続装置の接続が検出された場合に、ステップS703に進み、記憶部604に記憶されている外部接続装置種別情報604aを参照して、接続されている外部接続装置が処理可能な伝送速度を判別する。次に、ステップS705に進み、無線ベアラ判別部102aによって使用可能なそれぞれの無線通信システムの無線ベアラの種別と、設定された無線ベアラ優先度基準情報とを判別する。
【0056】
そして、ステップS707の判断に進み、検出された外部接続装置の種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報104a、無線ベアラ伝送速度判別部102bによって判別された各無線ベアラのデータ伝送速度、通信料金判別部102cによって判別された通信料金とに基づき、現在使用中または現在設定されている無線ベアラが適切か否かを判断する。
【0057】
ステップS707の判断において、現在の無線ベアラが適切である場合は、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。一方、ステップS707の判断において現在の無線ベアラが適切でない場合は、ステップS709に進み、外部接続装置の種別、無線ベアラ優先度基準情報、データ伝送速度及び通信料金を鑑みて適切な無線ベアラに切り替える。例えば、回線交換無線ベアラとパケット交換無線ベアラとが使用可能な場合に、大容量かつ高速データ伝送が可能な外部接続装置が接続されたときは、可変伝送速度でデータ量課金であるパケット交換無線ベアラを選択する。なお、通信料金や緊急度などを組み合わせて総合的に考えた場合、外部接続装置によっては固定伝送速度で時間課金である回線交換無線ベアラの方が好ましい場合もあり、通信条件によって好ましい無線ベアラが異なる。したがって本実施形態では、無線ベアラ優先度基準情報における通信料金などの設定条件によって、接続された外部接続装置の種別に応じて適切な無線ベアラを選択して切り替えるようにする。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、当該無線通信端末を介して無線通信を行う外部接続機器が接続された場合に、該外部接続装置が処理可能なデータ伝送速度などの装置仕様の種別情報と通信条件とに応じて、適切な無線ベアラを自動的に選択することによって、通信料金の無駄を抑えることができ、通信条件に合った無線通信システムの無線ベアラを用いてデータの送受信を行うことができる。
【0059】
(第4実施形態)
第4実施形態は、通信料金や通信回線の品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下における無線通信端末において通信用アプリケーションで通信する場合の無線ベアラの変更・選択に関するものである。
【0060】
図8は、本発明の第4実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図9は第4実施形態の無線通信端末における、通信用アプリケーション種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャートである。
【0061】
図8に示す第4実施形態の無線通信端末800の構成は、図1に示した第1実施形態と制御部102及び記憶部104を除いて同様であるため、ここでは制御部802及び記憶部804以外の構成要素の説明を省略する。記憶部804は、第1実施形態における記憶部104に加えてさらに通信用アプリケーション種別情報804aを記憶している。この通信用アプリケーション種別情報804aは、当該無線通信端末800で実行される通信用アプリケーションの種別、該アプリケーションが処理可能な伝送速度、保障するデータのQoS(Quality of Service)、及びリアルタイム性、インタラクティブ性などを示すものである。
【0062】
なお、アプリケーションによって保障するデータのQoS、及びリアルタイム性やインタラクティブ性は異なっており、例えば、音声及び画像データ伝送用のアプリケーションはメール送受信用や、インターネットアクセス用(Web閲覧用)のアプリケーションなどと比較してリアルタイム性が高い。また、メールやデータ伝送用のアプリケーションと比較して、Web閲覧用のアプリケーションの方がインタラクティブ性が高い。
【0063】
また、制御部802は、第1実施形態における制御部102の機能に加えてさらに通信用アプリケーション検出部802aを有する。通信用アプリケーション検出部802aは、記憶部804に記憶されている通信用アプリケーション種別情報804aを参照して、当該無線通信端末800で実行される通信用アプリケーションの種別等を検出するものであり、制御部802上で実行されるプログラムによって実現される。
【0064】
次に、図9を参照して、通信用アプリケーションの種別に基づく無線ベアラの切り替え動作を説明する。まず、ステップS901の判断において、通信待ち受け状態(アイドル状態)に、通信用アプリケーション検出部802aによって当該無線通信端末800で通信用アプリケーションが起動されて実行されているかを判断する。ここで、通信用アプリケーションが起動している場合に、ステップS903に進み、記憶部804に記憶されている通信用アプリケーション種別情報804aを参照して、実行されている通信用アプリケーションが処理可能なデータ伝送速度、QoS、リアルタイム性及びインタラクティブ性を判別する。次に、ステップS905に進み、無線ベアラ判別部102aによって使用可能なそれぞれの無線通信システムの無線ベアラの種別と、設定された無線ベアラ優先度基準情報とを判別する。
【0065】
そして、ステップS907の判断に進み、実行する通信用アプリケーションの種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報104a、無線ベアラ伝送速度判別部102bによって判別された各無線ベアラのデータ伝送速度、通信料金判別部102cによって判別された通信料金とに基づき、現在使用中または現在設定されている無線ベアラが適切か否かを判断する。
【0066】
ステップS907の判断において、現在の無線ベアラが適切である場合は、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。一方、ステップS907の判断において現在の無線ベアラが適切でない場合は、ステップS909に進み、通信用アプリケーションの種別、無線ベアラ優先度基準情報、データ伝送速度及び通信料金を鑑みて適切な無線ベアラに切り替える。例えば、回線交換無線ベアラとパケット交換無線ベアラとが使用可能な場合に、リアルタイム性が低い通信用アプリケーションによってデータの送受信を行うとき、すなわち例えばメール用アプリケーションを使用するときは、可変伝送速度でデータ量課金であるパケット交換無線ベアラを選択する。なお、通信料金や緊急度などを組み合わせて総合的に考えた場合、アプリケーションによっては固定伝送速度で時間課金である回線交換無線ベアラの方が好ましい場合もあり、通信条件によって好ましい無線ベアラが異なる。したがって本実施形態では、無線ベアラ優先度基準情報における通信料金などの設定条件によって、使用する通信用アプリケーションの種別に応じて適切な無線ベアラを選択して切り替えるようにする。
【0067】
以上説明したように、本実施形態によれば、当該無線通信端末で実行される通信用アプリケーションが処理可能なデータ伝送速度、該通信用アプリケーションが保障するQoS、及び該通信用アプリケーションが要求するリアルタイム性やインタラクティブ性等のアプリケーションの仕様に関する種別情報と通信条件とに応じて、適切な無線ベアラを自動的に選択することによって、通信料金を低く抑えたいとの希望や、できるだけ短時間でデータの送受信を完了したいという緊急度などの通信条件に合った無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0068】
(第5実施形態)
第5実施形態は、通信料金や音声通信の音声品質が異なる複数の移動無線通信システムの無線ベアラが利用可能な環境下における無線通信端末において音声通信を行う際の移動無線通信ネットワークの無線ベアラの変更・選択に関するものである。
【0069】
図10は、本発明の第5実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図である。図11は、第5実施形態の無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャートである。図12は第5実施形態の無線通信端末における音声通信時の通信料金判別及び音声品質判別を用いた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャートである。
【0070】
図10に示す第5実施形態の無線通信端末の構成は、図1に示した第1実施形態と、制御部102及び記憶部104を除いて同様であるためここでは制御部1002及び記憶部1004以外の構成要素の説明を省略する。制御部1002は、第1実施形態における制御部102の機能に加えてさらに音声品質判別部1002aを有する。音声品質判別部1002aは、無線通信システムの無線ベアラを伝送される音声データの音声品質を判別するものであり、制御部1002上で実行されるプログラムによって実現される。
【0071】
また、記憶部1004には、図1に示す記憶部104に記憶された無線ベアラ優先度基準情報104aの代替として、音声通信に関する音声品質などの優先度を設定した無線ベアラ優先度基準情報1004aが記憶されている。この無線ベアラ優先度基準情報1004aは、例えば、無線通信を行う移動無線通信システムの無線ベアラの通信料金と該無線ベアラを伝送される音声通信における音声品質とのいずれの要素を優先して無線ベアラを選択するかを示す設定である。
【0072】
次に、図11を参照して、本実施形態に係る無線通信端末1000における無線ベアラ優先度基準情報の設定動作について説明する。まず、ステップS1101の判断で、ユーザの操作指示によりユーザインタフェース部103によって無線ベアラ優先度基準情報変更の項目が選択されると、無線ベアラ優先度基準情報変更処理を開始してステップS1103に進み、無線ベアラ優先度基準情報の切り替えメニューを表示画面に表示する。そして、ステップS1105の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の選択処理を行う。ここで、通信料金を優先する項目が選択されると、ステップS1107に進み、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常に通信料金が最も安い無線ベアラを選択する設定がなされる。
【0073】
一方、ステップS1105の判断において、音声品質を優先する項目が選択された場合は、ステップS1109に進む。そして、ステップS1109において、複数の移動無線システムの無線ベアラの中から、常に高い音声品質の無線ベアラを選択する設定がなされる。
【0074】
次に、図12を参照して、本実施形態に係る無線通信端末1000における無線ベアラの切替・選択動作を説明する。まず、ステップS1201において、無線ベアラ判別部102aによって判別した現在使用可能な複数の無線通信システムの無線ベアラについて、音声品質判別部1002a及び通信料金判別部102cによって無線ベアラ種別情報として各無線ベアラの音声品質及び通信料金を判別する。そして、ステップS1203の判断に進み、無線ベアラ優先度基準情報の設定がいずれであるか判断する。ここで、記憶部1004に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報1004aの設定が、通信料金を優先する設定である場合には、ステップS1205に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も通信料金の安い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0075】
一方、ステップS1203の判断において、記憶部1004に記憶されている無線ベアラ優先度基準情報1004aの設定が、音声品質を優先する設定である場合には、ステップS1207に進み、使用可能な複数の無線ベアラの中から最も音声品質の高い無線ベアラに自動的に切り替える。
【0076】
なお、ステップS1205において、当該無線通信装置において現在設定された無線ベアラがもっとも安い通信料金の無線ベアラであった場合、又はステップS1207において、現在設定された無線ベアラが最も音声品質の高い無線ベアラである場合には、現在の無線ベアラを使用する設定をそのまま維持する。
【0077】
上述したように、本実施形態によれば、ユーザは使用目的や経済状態などに応じて、通信料金を優先するか又は音声通信の音声品質を優先するかを無線ベアラ優先度基準情報に設定することができ、複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと無線通信可能な環境下において、ユーザの希望に応じた適切な無線通信システムの無線ベアラを自動的に選択することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、通信料金や通信品質、伝送速度、音声品質等が異なる複数の無線通信システムの無線ベアラを使用可能な無線通信装置において、ユーザの設定などによる優先度基準情報や通信環境などの条件に従って適切な無線通信システムの無線ベアラを選択することが可能な無線通信装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係る無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャート
【図3】第1実施形態の無線通信端末における無線ベアラ優先度基準情報に基づく無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図5】第2実施形態の無線通信端末における無線ベアラを伝送されるデータの容量及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャート
【図6】本発明の第3実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図7】第3実施形態の無線通信端末における外部接続装置種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャート
【図8】本発明の第4実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図9】第4実施形態の無線通信端末における通信用アプリケーション種別情報及び無線ベアラ優先度基準情報に基づいた無線ベアラの登録・変更動作を説明するフローチャート
【図10】本発明の第5実施形態に係る無線通信端末の構成を示すブロック図
【図11】第5実施形態の無線通信端末におけるユーザによる無線ベアラ優先度基準情報の設定時の動作を示すフローチャート
【図12】第5実施形態の無線通信端末の音声通信における通信料金判別及び音声品質判別を用いた無線ベアラの切替・選択動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
101 送受信部
102、402、602、802、1002 制御部
102a 無線ベアラ判別部
102b 無線ベアラ伝送速度判別部
102c 通信料金判別部
102d 無線ベアラ切替部
103 ユーザインタフェース部
104、604、804、1004 記憶部
104a、1004a 無線ベアラ優先度基準情報
402a データ容量検出部
602a 外部装置接続検出部
604a 外部接続装置種別情報
802a 通信用アプリケーション検出部
804a 通信用アプリケーション種別情報
1002a 音声品質判別部
Claims (11)
- 複数の無線通信システムが提供する無線ベアラと接続可能な無線通信装置であって、
当該無線通信装置において使用可能な前記無線通信システムの無線ベアラにおける無線ベアラ種別情報を得る無線ベアラ情報獲得手段と、
当該無線通信装置で無線通信を行う無線ベアラを選択する基準を示す無線ベアラ優先度基準情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ情報獲得手段によって得られた無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替える無線ベアラ切替手段と、
を有することを特徴とする無線通信装置。 - 当該無線通信装置で無線通信を行うデータの容量を検出するデータ容量検出手段をさらに有し、
前記無線ベアラ切替手段は、前記データ容量検出手段で検出された前記データの容量と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 当該無線通信装置に接続される無線通信機能を有する外部接続機器の種別を検出する外部機器種別検出手段をさらに有し、
前記無線ベアラ切替手段は、前記外部機器種別検出手段で検出された前記外部接続機器の種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信装置。 - 前記外部接続機器の種別情報は、前記外部接続機器が処理可能なデータ伝送速度を含むことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
- 当該無線通信装置で実行される通信用アプリケーションの種別を検出するアプリケーション種別検出手段をさらに有し、
前記無線ベアラ切替手段は、前記アプリケーション種別検出手段で検出された前記通信用アプリケーションの種別情報と、前記無線ベアラ優先度基準情報と、前記無線ベアラ種別情報とに基づいて前記無線ベアラを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 前記通信用アプリケーションの種別情報は、前記通信用アプリケーションで送受信可能なデータ伝送速度、前記通信用アプリケーションのリアルタイム性、インタラクティブ性、前記アプリケーションが保障するQoSのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
- 前記無線ベアラ種別情報は、前記無線ベアラの通信料金及び前記無線ベアラの伝送速度であり、前記無線ベアラ優先度基準情報は、前記無線ベアラの通信料金又は前記無線ベアラの伝送速度のいずれかを優先する設定であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の無線通信装置。
- 前記無線ベアラ種別情報は、前記無線ベアラの通話料金及び前記無線ベアラの音声品質であり、前記無線ベアラ優先度基準情報は、前記無線ベアラの通話料金又は前記無線ベアラの音声品質のいずれかを優先する設定であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の無線通信装置。
- 前記記憶手段に記憶された前記無線ベアラ優先度基準情報は、ユーザが設定する前に予めデフォルト値が設定されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の無線通信装置。
- 前記無線ベアラ優先度基準情報のデフォルト値は、当該無線通信装置の利用が想定されたユーザ層毎に設定されていることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の無線通信装置の手段としてコンピュータを実行させるためのプログラム。
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