JP2004080629A - 機器のグルーピングシステム、機器のグルーピング方法、およびこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親機の建設機械20には監視側グルーピング手段41が設けられているため、ローカル通信時の送受信状態に応じて子機を再グルーピングできる。例えば子機が当初のグループの親機と通信不通になったときには、その時点で通信可能な別なグループの親機が存在する場合などには、不通となった子機をこのグループに組み入れて再グルーピングできるとともに、このグループの親機を介して稼働情報を情報管理者側に送信できる。このため、グループから孤立する建設機械を少なくでき、孤立した建設機械の公衆通信を減らすことで通信料金の削減を確実に促進できる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器のグルーピングシステム、機器のグルーピング方法、およびこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、建設機械等に設けられたアワーメータで計測される稼働時間や、稼働時の燃料噴射量、あるいは各種のセンサ類で検出された検出信号を稼働情報として生成し、この稼働情報を建設機械から中央の管理者側のサーバに送信することが知られている。これによれば、送信された情報に基づき、多くの建設機械の稼動状況を効率よく管理することが可能である。
【0003】
ところが、建設機械からの管理者側への情報通信は、例えば回線の使用頻度等によって課金される公衆の通信網を介して行われる。このため、現場に配車された全ての建設機械から公衆通信網を介して稼働情報を送信すると、全ての建設機械分だけ公衆通信網を個別に使用することになり、通信料金も嵩む。
【0004】
これを解決するために、複数の建設機械でグループを形成するとともに、グループ内で親機と子機とを決定し、親機が子機分の情報をローカル通信によってアップロードし、各情報をまとめて送信することが考えられている。こうすれば、親機のみが公衆通信網を使用すればよく、コストを削減できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、広大な現場などでは、親機と子機とが離れすぎてローカル通信が困難な場合があり、このような場合には、子機の情報を親機がアップロードできず、管理者側での子機の稼動状況を管理できないことが生じる。
【0006】
これに対し、このような状況に陥った場合には、子機にも公衆通信網の使用を許可し、離れすぎた子機からの情報を管理者側に直接送信させることも可能であるが、ローカル通信が困難な子機が多くなると、通信料金が嵩んでしまうために、グループ化したメリットが十分に活かされないという問題がある。
【0007】
一方、グループ内では、親子の関係が予め固定されているため、特定の親機と子機とでしかローカル通信できない。従って、建設機械がレンタルである場合のように、レンタルされる度にグループ構成が変化すると、この変化にスムーズに対応できないという問題がある。つまり、同一グループ内では、親機には子機の識別情報が記憶され、子機には親機の識別情報が記憶され、互いに通信すべき相手が認識できるようになっているのであるが、グループの再編成によって構成が変わると、その度に専用の記憶部書換器を用いて各建設機械(親機および子機)の記憶内容を更新する必要があり、煩雑である。また、各レンタル業者の店舗やレンタル先の建設現場等に記憶部書換器を用意する必要があり、コストおよび作業性の面でも問題がある。
【0008】
本発明の目的は、一旦グループ化された複数の機器内でのローカル通信が不通になった場合でも、公衆通信網の使用を極力少なくして通信料金を確実に削減できる機器のグルーピングシステム、機器のグルーピング方法、およびこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、グループの再編成に容易に対応できる機器のグルーピングシステム、機器のグルーピング方法、およびこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用効果】
本発明の請求項1に係る機器のグルーピングシステムは、複数の機器をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器と情報管理者側との間で情報通信するための機器のグルーピングシステムであって、前記機器および情報管理者側のそれぞれに設けられた公衆通信網送受信部と、前記機器に設けられたローカル通信送受信部と、前記機器に設けられて公衆通信とローカル通信とを切り換える通信手段切換部と、前記複数の機器の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手段とを備え、このグルーピング手段は、公衆通信時およびローカル通信時の送受信状態に応じて前記複数の機器を再グルーピング可能に設けられていることを特徴とする。
【0011】
このようなグルーピングシステムによれば、親機として設定された機器を中心にグループが形成されるので、子機として設定された機器は、ローカル通信に切り換えて自身の稼働情報を親機に送信し、親機のみが公衆通信により自身の稼働情報および子機の稼働情報まとめて情報管理者側に送信する。こうすることで、正常な通信状態では、公衆通信が親機のみで行われるので、通信料金が削減される。
そして、グルーピング手段は、ローカル通信時の送受信状態に応じて機器を再グルーピング可能であるから、万が一、一部の子機が当初のグループの親機と通信不通になったときには、例えばその時点で通信可能な他のグループの親機が存在する場合など、この親機のグループに当該子機を組み入れて再グルーピングを行うとともに、新たなグループの親機を介して稼働情報を情報管理者側に送信すればよい。このことにより、グループから孤立する機器が少なくなり、孤立した機器の公衆通信が減るので、通信料金の削減が確実に図られる。
【0012】
本発明の請求項2に係る機器のグルーピングシステムは、請求項1に記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記グルーピング手段による親機および子機の決定は、それぞれの機器の機器情報に基づいて自動的に行われることを特徴とする。
機器の情報としては、機器のモデル名、号機、クラスの大小、機器を所有する顧客名、あるいはレンタルである場合には、貸出先への納入日や貸出先からの返却日等のレンタル期間などがあげられる。
このようなグルーピングシステムでは、上述のような機器情報に基づき、グループ内の親機と子機とがグルーピング手段によって自動的に決定されるため、このような機器情報を管理しておくだけで、グルーピングを容易に行え、再グルーピングが頻繁に行われる場合でも、迅速に対応可能である。
【0013】
本発明の請求項3に係る機器のグルーピングシステムは、請求項2に記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記グルーピングされた機器がレンタル機器である場合、前記グルーピング手段による親機および子機の決定は、それぞれの機器のレンタル期間に関連した情報い基づいて行われることを特徴とする。
機器がレンタルである場合には、レンタル期間に基づいて、例えば返却日の最も遅い機器を親機にすれば、親機の変更が頻繁に行われずにすむ。このため、情報管理者側にとっては、稼働情報を送信してくる親機が頻繁に変更されることがないうえ、子機にとっては、稼働情報の送信先の変更が少ないので、親機を認識する上での煩雑性が軽減され、システム運用が容易になる。
また、納入日や返却日等のレンタル期間は予め決められているので、このようなレンタル期間に基づいて親機と子機とを決定すれば、再グルーピングの必要時期や、再グルーピングによっていずれを親機または子機に設定するかといったことが予め予定されるようになり、この点でもシステム運用がスムーズに行われるようになる。
【0014】
本発明の請求項4に係る機器のグルーピングシステムは、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記機器に設けられた送信情報生成手段は、機器自身の位置情報を生成して前記情報管理者側に送信可能であることを特徴とする。
機器にGPS(Global Positioning System)等を搭載することにより、ここから得られる情報に基づいて送信情報生成手段が位置情報を生成する。例えば親機と不通になった子機が、公衆通信を介してこの位置情報を情報管理者側に送信すれば、その子機に対して情報管理者側は、親機との位置関係や最も近くにいるグループとの位置関係を知らせることができ、本来のグループへの復帰または必要な再グルーピングが促進され、機器からの稼働情報の送信がより確実に行われるようになる。
【0015】
本発明の請求項5に係る機器のグルーピングシステムは、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記機器には、子機として設定された機器の増減を判定する機器変動判定手段が設けられており、子機が増えたとの判定結果に基づいて、前記グルーピング手段が再グルーピングを行うことを特徴とする。
このようなグルーピングシステムにおいては、子機が増えた場合にのみ再グルーピングを行い、子機が減少した場合には、減少した状態での再グルーピングを即座に行うことをしない。これによれば、親機との通信が不通になった子機は、他のグループで認識されるまでは、当初のグループに何らかの形で属することになるので、システム上での完全な孤立が免れ、当初のグループに復帰した場合の処理が容易に行われる。
【0016】
本発明の請求項6に係る機器のグルーピングシステムは、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記機器には、子機として設定された機器のみで再グルーピングが必要であるか否かを判定する再グルーピング判定手段が設けられており、再グルーピングが必要であるとの判定結果に基づいて、前記グルーピング手段が再グルーピングを行うことを特徴とする。
このようなグルーピングシステムによれば、子機において親機との通信が全く途絶えてしまった場合で、しかも、他のグループの親機との通信もできない場合には、再グルーピング判定手段により、子機のみで新たなグループが構築される。これによれば、親機と通信できない子機が複数存在する場合など、複数の子機の中から親機となる機器が選定され、この親機を中心にしたグループが構築される。そして、稼働情報は、当該親機から公衆通信を介して情報管理者側に送信されるようになり、本来の親機に対して不通になった子機が多く存在する場合でも、それぞれの子機が単独で公共通信を介して送信する必要がなく、やはり、通信料金が削減される。
【0017】
本発明の請求項7に係る機器のグルーピングシステムは、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記機器には、親機として設定された機器を含む他のグループとの統合が必要であるとの判定を行うグループ統合判定手段が設けられており、グループ統合が必要であるとの判定結果に基づいて、前記グルーピング手段が再グルーピングを行うことを特徴とする。
このようなグルーピングシステムにおいては、異なるグループが互いに近接した位置で稼働している場合などには、それぞれのグループを統合させることをグループ統合判定手段によって判定し、統合させる。従って、統合させた場合には、各グループの親機での情報管理者側への情報送信が一台の親機に集約され、公衆通信を行う親機の数を減らして通信料金の削減が図られる。
【0018】
本発明の請求項8に係る機器のグルーピングシステムは、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、前記機器には、他の機器および/または前記情報管理者側に送信する送信情報を生成するための送信情報生成手段が設けられており、子機として設定された機器の送信情報生成手段は、他の子機と前記親機との通信が不可能な場合に、当該他の子機の送信情報を受信した後、前記親機またはさらに別の子機に転送可能に設けられていることを特徴とする。
このようなグルーピングシステムにおいては、複数の子機が存在する場合で、一部の子機が親機と不通になった場合、正常な通信状態にある子機を経由して稼働情報が親機に送信される。従って、不通になった子機が即座に別なグループに組み込まれるといったことがなく、安易な再グルーピングが抑制され、グループの安定維持が図られる。
【0019】
本発明の請求項9に係る機器のグルーピングシステムは、複数の機器をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器と情報管理者側との間で情報通信するための機器のグルーピングシステムであって、前記機器の識別情報を登録する登録手段と、前記情報管理者側で前記複数の機器の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手段と、同一グループ内の親機には子機の識別情報を、子機には親機の識別情報を送信する送信手段と、前記グルーピングを行う度に前記識別情報を自動的に更新する更新手段とを備えていることを特徴とする。
【0020】
このようなグルーピングシステムによれば、グループの再編成によって親子関係が異なっても、グルーピングする度に親機では通信相手の子機の識別番号を、子機では通信相手の親機の識別番号をそれぞれ更新するので、再編成時の対応がスムーズに行えるようになる。また、そのような識別番号は、情報管理者側のサーバよ機器との通信や、機器同士間の通信によって自動的に更新されるため、従来のような記憶部書換器等を用意する煩雑さが解消され、コスト削減および作業の効率化が促進される。このことにより、本発明の他の目的を達成できる。
【0021】
本発明の請求項10に係る機器のグルーピング方法は、複数の機器をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器と情報管理者側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法であって、前記機器および情報管理者側の間で行う公衆通信と、前記機器の間で行うローカル通信と、前記機器での公衆通信とローカル通信とを切り換える通信手段切換手順と、前記複数の機器の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順とを備え、このグルーピング手順により、公衆通信時およびローカル通信時の送受信状態に応じて前記複数の機器の再グルーピングを行うことを特徴とする。
以上のグルーピング方法は、請求項1の機器のグルーピングシステムを実施する方法であり、請求項1で説明した作用効果が同様に得られ、本発明の目的を達成できる。
【0022】
本発明の請求項11に係る機器のグルーピング方法は、複数の機器をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器と情報管理者側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法であって、前記機器の識別情報を登録する登録手順と、前記情報管理者側で前記複数の機器の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順と、同一グループ内の親機には子機の識別情報を、子機には親機の識別情報を送信する送信手順とを備え、前記グルーピング手順を行う度に前記識別情報を自動的に更新することを特徴とする。
以上のグルーピング方法は、請求項9の機器のグルーピングシステムを実施する方法であり、請求項9で説明した作用効果が同様に得られ、本発明の他の目的を達成できる。
【0023】
一方、本発明の請求項12に係るプログラムは、複数の機器をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器と情報管理者側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記機器および情報管理者側の間で行う公衆通信と、前記機器の間で行うローカル通信と、前記機器での公衆通信とローカル通信とを切り換える通信手段切換手順と、前記複数の機器の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順とを実行させるとともに、このグルーピング手順により、公衆通信時およびローカル通信時の送受信状態に応じて前記複数の機器の再グルーピングを実行させることを特徴とする。
以上のプログラムは、請求項1の機器のグルーピングシステムをコンピュータで実行するためのプログラムであり、請求項1で説明した作用効果が同様に得られ、本発明の目的を達成できる。
【0024】
本発明の請求項13に係るプログラムは、複数の機器をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器と情報管理者側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記機器の識別情報を登録する登録手順と、前記情報管理者側で前記複数の機器の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順と、同一グループ内の親機には子機の識別情報を、子機には親機の識別情報を送信する送信手順とを実行させるとともに、前記グルーピング手順を行う度に前記識別情報の自動更新を実行させることを特徴とする。
以上のプログラムは、請求項9の機器のグルーピングシステムをコンピュータで実行するためのプログラムであり、請求項9で説明した作用効果が同様に得られ、本発明の他の目的を達成できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る機器のグルーピングシステムの概略全体を示す模式図、図2は、情報管理者1側のサーバ10を示すブロック図、図5、図6は、グルーピングされる建設機械(機器)20を示すブロック図である。
【0026】
〔全体の概略説明〕
グルーピングシステムは、図示しないレンタル業者が複数の建設機械(含む発電機やコンプレッサ等の機器)20を例えば顧客A(A土木)および顧客B(B工業)に貸し出すにあたり、情報管理者1が各顧客A,B毎に建設機械20をグルーピングし、建設現場からグループ単位で送られてくる建設機械20の稼働情報(稼働時間情報、燃料消費量情報、各種センサーによる検出信号から得られるエラー情報、建設機械の存在情報等)をサーバ10で管理するシステムであり、そのグルーピングがコンピュータを用いたネットワーク技術により、情報管理者1のサーバ10や特定の建設機械20で自動的に行われる。ここで、情報管理者1とは例えば、建設機械20のメーカー等である。このようなシステムでは、メーカーである情報管理者1は、稼働情報に基づく様々なサービスをレンタル業者または顧客A,Bに提供することが可能である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態では具体的に、顧客Aは、レンタル業者から建設機械201〜204をレンタルし、顧客Bは、建設機械205〜208をレンタルし、それぞれ同じ建設現場の離れた位置でこれらを稼働させている。このような状況下で、情報管理者1は、図3に示すように、顧客Aに貸し出された建設機械201〜204をグループA001として設定し、顧客Bに貸し出された建設機械205〜208をグループB001として設定してある。また、現時点でのグループA001においては、一台の建設機械201が親機として設定され、他の建設機械202〜204が子機として設定されている。同様に、グループB001においては、建設機械205が親機として設定され、他の建設機械206〜208が子機として設定されている。
【0028】
各グループA001,B001の親機である建設機械201,205は、子機である建設機械202〜204,206〜208からローカル通信を介してそれぞれの稼働情報を受信し、これらの稼働情報と自身の稼働情報をまとめて公衆通信網2を用いた公衆通信を介してサーバ10に送信している。ローカル通信は、PHS(Personal Handyphone System)のトランシーバー機能や、無線LAN、Bluetooth等の近距離無線などを利用した無償通信であり、公衆通信は、携帯電話や、PHSの携帯端末機能、るいは通信衛星等の公衆通信網2を利用した有償通信である。
【0029】
〔情報管理者側のサーバの説明〕
このためにサーバ10は、図2に示すように、公衆通信網2を介して情報の送受信を行う公衆通信網送受信部11を備えている。また、サーバ10は、制御部12と、CRTやLCDなどのディスプレイ装置などの表示装置13と、キーボードなどの入力装置14と、それぞれ磁気ディスク装置等で構成された機器情報蓄積手段15および稼働情報蓄積手段16とを備えている。
【0030】
これらのうち、制御部12は、機器登録手段31、グルーピング手段32、データベース更新手段33、探索状態設定解除手段34を備えている。これらの各手段31〜34は実際には、制御部12で実行されるコンピュータプログラムであり、通常は図示しない適宜な記憶手段内に格納され、必要に応じて呼び出されて制御部12内で実行される。
【0031】
より具体的に、機器登録手段31は、レンタル業者が保有する建設機械20をグループA001,B001等として登録する機能を備えており、表示装置13や入力装置14を利用して、各建設機械20毎に登録するグループ名を入力したり、モデル名、号機、レンタル先の顧客名、納入日、返却日、および後述する識別情報等を入力する。登録された建設機械20の各情報は機器情報として扱われ、図3に示す状態で機器情報蓄積手段15に記憶される(識別情報については後述するために、図3では図示が省略されている)。なお、ここでは、図3に示す号機1001が建設機械201であり、以下の号機が順次建設機械202〜208に対応している。
【0032】
グルーピング手段32は、各グループA001,B001内での親機および子機を自動的に設定する機能を備えている。親機および子機の設定は、機器情報であるモデル名、号機、レンタル期間等に基づいて行われる。本実施形態では、各グループA001,B001内におけるレンタル期間に関連した返却日が最も遅い建設機械201および建設機械205を自動的に親機に設定するようになっている。そして、返却日が同じの場合には、次に号機等を参照し、号機の若い建設機械20を親機として設定するようになっている。この際、親機として設定された建設機械201,205には、親機である旨の情報が付与され、他の機器情報と共に記憶される。また、そのような機器情報には、各グループA001,B001内での建設機械20同士のローカル通信状態が正常であるか否か示す情報が含まれており、送受信が正常であれば「正常」が付与されて記憶される。
【0033】
データベース更新手段33は、機器情報蓄積手段15および稼働情報蓄積手段16内の情報を更新する機能を備えている。例えば上述のような機器情報を変更する場合や、グループ名、あるいは通信状態を変更する場合に、データベース更新手段33は機器情報蓄積手段15内の情報を変更、更新する。更新する場合としては、サーバ10自身が変更の必要性があると判断して更新する場合と、建設機械20側から更新された機器情報を受信し、これをそのままアップロードして書き換える場合とがある。また、建設機械20の稼働情報は、所定時間毎に建設機械20からアップロードされるのであるが、データベース更新手段33は最新の稼働情報がアップロードされる度に、機器情報蓄積手段15内の情報を変更、更新する。
【0034】
探索状態設定解除手段34は、特定の建設機械20が他の建設機械20との通信が不通になった場合に、不通となった建設機械20の通信状態を「正常」から「探索中」に変更したり、逆に、通信状態が復帰した場合には、通信状態を「探索中」から「正常」に戻す機能を備えている。
【0035】
一方、機器情報蓄積手段15および稼働情報蓄積手段16は、これらに記憶された全建設機械20の情報により、図1に示す情報管理データベースを構築している。機器情報蓄積手段15には、前述したように、機器情報や、グループ名、親機であるか否かを示す情報、および通信状態を示す情報が記憶されている(図3)。稼働情報蓄積手段16には、前述したように、稼働時間情報、燃料消費量情報、各種センサーによる検出信号から得られるエラー情報等の稼働情報が記憶されている。加えて、稼働情報蓄積手段16には、GPSを用いて得られる各建設機械20の位置情報や地図情報も記憶されており、図4に示すように、位置情報に基づいた地図3を表示装置13に出力し、建設機械20の位置を表示させることが可能である。
【0036】
〔建設機械の説明〕
建設機械20は、図5に示すように、公衆通信網2(図1)を介して情報管理者1側との通信を行うための公衆通信網送受信部21と、トランシーバー機能等の近距離無線を用いて建設機械20同士の通信を行うためのローカル通信送受信部22と、通信を行うにあたって公衆通信網送受信部21およびローカル通信送受信部22を切り換える通信手段切換部23と、制御部24と、GPS衛星4(図1)との交信用に設けられたGPS受信部25と、図6に示すように、モニタパネルなどの表示装置26と、操作盤に設けられた入力装置27と、自身の稼働情報や機器情報が記憶された機器情報蓄積手段28および稼働情報蓄積手段29とを備えている。
【0037】
これらのうち、制御部24は、監視側グルーピング手段(グルーピング手段)41、データベース更新手段42、探索状態設定解除手段43、監視用確認信号生成手段(送信情報生成手段)44、監視側送信情報生成手段(送信情報生成手段)45、機器変動判定手段46、機器追加手段47、グループ統合判定手段48、被監視側送信情報生成手段(送信情報生成手段)51、再グルーピング判定手段52、被監視側グルーピング手段(グルーピング手段)53、切換信号生成手段61、稼働情報入力手段62、および位置情報入出力手段63を備えている。これらの各手段41〜47,51〜53,61〜63も実際には、制御部24で実行されるコンピュータプログラムであり、通常は図示しない適宜な記憶手段内に格納され、必要に応じて呼び出されて制御部24内で実行される。この際、手段41〜47は、建設機械20が親機として設定されている場合に多く使用され、手段51〜53は、子機として設定されている場合に多く使用される。
【0038】
より具体的に、監視側グルーピング手段41は、親機として設定された建設機械20において、再グルーピングが必要だと自身で判断した場合に、この親機が中心となって再グルーピングを行う機能を備えている。
【0039】
データベース更新手段42は、サーバ10のデータベース更新手段33と同様に、機器情報蓄積手段28および稼働情報蓄積手段29内の情報を変更、更新する機能を備えている。更新する場合としては、建設機械20自身が変更の必要性があると判断して更新する場合と、サーバ10側から更新された機器情報を受信し、これをそのままダウンロードして書き換える場合とがある。また、稼働情報蓄積手段29には、自身の稼働情報の他、同一グループ内の子機の稼働情報や、他のグループの親機や子機から稼働情報を受信した場合など、その稼働情報も記憶されるようにしてもよい。
【0040】
探索状態設定解除手段43も、建設機械20が他の建設機械20との通信が不通になった場合に、不通となった建設機械20の通信状態を「正常」から「探索中」に変更し、復帰した場合に「探索中」から「正常」に戻す機能を備えている。
【0041】
監視用確認信号生成手段44は、自身が親機である場合に、所定の時間間隔で子機に対して確認信号を出力する機能を備えている。親機は、この確認信号に対する子機側からの返信信号を受信することで(本実施形態では、子機から受信した稼働情報を返信信号と見なしている)、子機が自身の監視下にあると認識可能である。
【0042】
監視側送信情報生成手段45は、自身が親機である場合に、自身の稼働情報と同一グループ内の子機から受信した稼働情報とをまとめ、これらを監視側送信情報としてサーバ10に送信する機能を備えている。また、機器情報に変更があり、更新した場合でも、この最新の機器情報を監視側送信情報としてサーバ10に送信するようになっている。そして、この監視側送信情報は、公衆通信網送受信部21から公衆通信網2を介してサーバ10に送信されることになる。
【0043】
機器変動判定手段46は、自身が親機である場合に、子機から受信した稼働情報に基づいて、子機の数に変更があるか否かを判定する機能を備え、変更がある場合には、前記監視側グルーピング手段41に再グルーピング等を指示する。
【0044】
機器追加手段47は、機器変動判定手段46によって特に子機の数が増えていると認識した場合に、増えた子機を自身のグループに組み入れて再グルーピングを行うよう、前記監視側グルーピング手段41に指示する機能を備えている。
【0045】
グループ統合判定手段48は、数が増えたのは子機ではなく、別のグループの親機である場合に、この親機を含めた別のグループと自身のグループとを統合させることを決定する機能を備え、統合に伴う再グルーピングを監視側グルーピング手段41に指示する。
【0046】
被監視側送信情報生成手段51は、自身が子機である場合に、自身の稼働情報を被監視側送信情報として親機に送信する機能を備えている。また、親機に対して不通になっている他の子機がある場合には、当該子機の稼働情報をも受信し、この稼働情報を親機または親機と通信可能な別の子機に転送する機能をも備えている。そして、この被監視側送信情報は、ローカル通信送受信部22からローカル通信によって親機または親機と通信可能な別の子機に送信されることになる。このとき、前記別の子機の識別記号は、事前にサーバ10から設定されていてもよいし、子機同士で設定するようにしてもよい。
【0047】
再グルーピング判定手段52は、自身が子機である場合に、自身が親機と不通である状態に陥っているか否か、または、親機だけではなく、他の子機とも不通となって完全に孤立しているか否かを判定する機能を備えている。
【0048】
被監視側グルーピング手段53は、前記再グルーピング判定手段52により、子機である自身が親機とは不通の状態であるか、または、他の子機とも不通となって完全に孤立していると判定された場合に、他の子機と一緒になって新たなグループを構築したり、自身が単独で親機になる機能を備えている。
【0049】
切換信号生成手段61は、公衆通信網送受信部21とローカル通信送受信部22との両方を起動させておくか、またはローカル通信送受信部22のみを起動させておくかを切り換える機能を備えている。親機では通常、切換信号生成手段61により両方の送受信部21,22を起動させておき、公衆通信網送受信部21を介してサーバ10との送受信を行うとともに、ローカル通信送受信部22を介して他の親機や子機との送受信が可能である。子機では通常、切換信号生成手段61によってローカル通信送受信部22のみを起動させておき、親機や他の子機との送受信は可能であるが、サーバ10との直接の送信はできないようになっている。あるいは、子機がサーバ10からの受信を受け付けるようにするために、公衆通信網送受信部21とローカル通信送受信部22とを定期的に切り換えるようにしてもよい。
【0050】
稼働情報入力手段62は、建設機械20に設けられた各種のメータやセンサ等から稼働時間や、燃料噴射量、あるいはその他の検出信号を稼働情報として取り込む機能を備え、入力された稼働情報は、稼働情報蓄積手段29に記憶され、サーバ10や他の建設機械20に送信される場合には、監視側送信情報あるいは被監視側送信情報として扱われる。
【0051】
位置情報入出力手段63は、図1に示すGPS衛星4との交信用であり、GPS衛星4からの信号を経度、緯度といった位置情報に変換する機能を備えている。この位置情報も、稼働情報蓄積手段29に記憶されるとともに、他に送信される場合には、監視側送信情報あるいは被監視側送信情報として扱われる。
【0052】
〔具体的な事例の説明〕
以下には、図7ないし図19をも参照し、グルーピングシステムの具体的な事例を説明する。なお、本事例は、レンタル業者が顧客A,Bに建設機械20を貸し出す場合であり、図1に示した状況下を想定したものである。なお、以下での「Sサ」とはサーバ側のステップを、「S親」とは親機側のステップを、「S子」とは子機側のステップをそれぞれ意味する。
【0053】
(Sサ1):図7において先ず、レンタル業者が保有する複数の建設機械20の中から、顧客A,Bに貸し出す建設機械20を決定したら、情報管理者1側では、サーバ10の機器登録手段31を起動させて対象建設機械の登録を行い、図3に示すように、各建設機械20毎に機器情報を入力するとともに、顧客Aの建設機械20(201〜204)をグループA001として設定し(図8)、顧客Bの建設機械20(205〜208)をグループB001として設定し、これらの機器情報を機器情報蓄積手段15に記憶させる。
【0054】
(Sサ2):この後、サーバ10のグルーピング手段32により、各グループA001,B001での親機および子機を決定する。ここで、グループA001の場合では、返却日が最も遅い建設機械201が親機として設定され、他の建設機械202〜204,206〜208が子機として設定される。グループB001の場合では、返却日が同じであるので、号機番号の一番小さい(若い)建設機械205(号機番号1101)が親機として設定される。この際、親機である建設機械201,205では、切換信号生成手段61によって公衆通信網送受信部21およびローカル通信送受信部22の双方が使用可能とされ、子機である建設機械202〜204,206〜208では、切換信号生成手段61によってローカル通信送受信部22のみが使用可能とされる。
【0055】
(Sサ3、S親1、S子1):ここでは、親機である建設機械201,205がグループ登録時や建設現場に配置されるごとに、公衆通信網2を介してサーバ10との通信を行い、通信状態が「正常」であることを確認する。
【0056】
(S親2,S子2):また、子機である建設機械202〜204,206〜208がグループ登録時や現場に配置されるごとに、建設機械201,205とのローカル通信を行い、各グループA001,B001内での建設機械201〜204,205〜208間相互のローカル通信が「正常」であることを確認する。
【0057】
この通信状態が確認される度に、各機器情報蓄積手段15,28内には、通信状態を示す情報としての「正常」が入力されることになる。そして、確認が済むと、親機が子機を監視する(子機は親機に監視される)モードに入り、建設機械201〜204,205〜208が作業に供されることになる。以下には、親機側の監視モードおよび子機側の被監視モードを並行して説明する。
【0058】
(S親3、S子3):監視モードにある親機としての例えば建設機械201は、同じグループA001内の子機、すなわち建設機械202〜204に対し、必要に応じて所定の時間間隔で確認信号を出力する。これは、建設機械201の監視用確認信号生成手段44を起動させることで行われる。一方、子機としての建設機械202〜204側では、この確認信号の受信待機状態にあり、通常では、所定の時間間隔内に確認信号を受信すると被監視側送信情報生成手段51が起動し、自身の稼働情報を被監視側送信情報として生成し、この情報を前記確認信号に対する返信信号として建設機械201に送信し、建設機械201はこれを受信する。
【0059】
(S親4,Sサ4):さらに、建設機械201側では、建設機械202〜204から稼働情報を受信すると、必要に応じて(サーバ10への送信が必要と判定されると)監視側送信情報生成手段45が起動し、受信した稼働情報と自身の稼働情報とをまとめて監視側送信情報を生成し、この情報を公衆通信網2を介してサーバ10に送信する。サーバ10側では、これを受信するとデータベース更新手段33が起動し、受信した情報を稼働情報蓄積手段29に記憶する。
【0060】
(S親5,6):ここで、建設機械201では、子機からの稼働情報(被監視側送信情報)の受信に際して機器変動判定手段46が起動しており、子機から受信した稼働情報が建設機械201〜204の台数分だけ受信したか否かを所定時間の間に確認する。何も問題がなく、建設機械201〜204の台数分に相当する稼働情報を受信しているのであれば、S親6に進む。なお、台数だけではなく、稼働情報に建設機械201〜204のID情報を含ませておくことで、受信した稼働情報が間違いなく建設機械201〜204からのものであるか否かをも確認可能である。S親6では、受信した稼働情報の中に他のグループの親機、例えばグループB001の建設機械205の稼働情報が含まれていないかを確認する。このような確認も、機器変動判定手段46によって行われる。他の親機の稼働情報が含まれていない場合にはS親3に戻る。
【0061】
(S子4):ところで、例えば図9に示すように、子機である建設機械203が親機である建設機械201から離れた場所で作業しているために、ローカル通信での通信可能範囲を越えてしまう場合がある。この場合、建設機械203は建設機械201からの確認信号を受信できず、よって自身の稼働情報を親機に直接送信することができない。そこで、建設機械203は、依然として通信可能範囲内にある同一グループA001の他の子機(ここでは、建設機械202のこと)に稼働情報を送信する。すなわち、建設機械202は、このような建設機械203からの稼働情報を所定時間監視しているのであって、この受信待機状態がS子4である。従って、図7に示す子機のフローは、ここでは建設機械202のフローのことである。
【0062】
(S子5,6):建設機械202がそのような建設機械203からの稼働情報を受信すると、被監視側送信情報生成手段51が再度起動し、建設機械203の稼働情報を取り込んで建設機械201に転送する。また、建設機械202が建設機械203からの稼働情報を受信した旨の情報が建設機械203に対して返信され、この後に、S子3に戻る。なお、建設機械201側では、建設機械202から建設機械203の稼働情報が送信されて来ることになるが、その稼働情報にも建設機械203のID情報を付与しておくことで、建設機械201では、その稼働情報が建設機械203のものであることを認識可能であり、これにより、S親5では、建設機械202〜204分の稼働情報を何ら問題なく受信したと判断する。一方、建設機械202がそのような稼働情報を所定時間の間に建設機械203から受信しなかった場合には、その直後にS子3に戻る。
【0063】
続いて、図7に示す子機のフローを図9に示す建設機械203の立場で説明する。つまり、図7に示す子機のフローは、以下では建設機械203のフローのことである。
【0064】
(S子7):建設機械201に対してローカル通信での通信可能範囲外にある建設機械203は、S子3において、建設機械201からの確認信号を受信できないためにS子7に進み、さらに、S子7では、所定時間経過しても建設機械201からの確認信号を受信できないことで、建設機械203自身が建設機械201とは不通であると認識する。
【0065】
(S子8):次いで、建設機械201との不通を認識した後、他の子機である建設機械202,204との通信を試み、やはり不通であれば、建設機械203は完全に孤立したことを認識する(S子9)。
【0066】
(S子10〜12):また、S子8において、同一グループA001の他の建設機械202,204のいずれかと通信可能である場合、例えば前述のように建設機械202との通信が可能であれば、建設機械203は建設機械202に自身の稼働情報を送信する。稼働情報の送信後に、建設機械202から返信があれば、建設機械202が建設機械203の稼働情報を建設機械201に転送したと判断し、S子3に戻る。しかし、建設機械202からの返信がない場合には、建設機械202においてもS子3での親機からの受信待機状態が「No」であり、建設機械201,202が互いに不通状態にあると判断し、建設機械203は、通信状態的には、建設機械202と共に建設機械201からはぐれた状態にあると認識する(S子12)。
これらS子8〜12の各ステップは、再グルーピング判定手段52によって実行される。
【0067】
以上までが、建設機械201〜204での通常のルーチンであり、初期設定および監視、被監視モードである。グループB001での建設機械205〜208においても同様である。そして、このような状態では、全ての建設機械201〜208の稼働情報は、グループA001,B001の再グルーピングを何ら行うことなく、親機である建設機械201,205から公衆通信網2を介してサーバ10に送信される。
【0068】
さて、以下には、図10に示すように、グループA001において、子機である建設機械203のみが完全に孤立し、他の建設機械201,202,204からは全くはぐれてしまい、不通である場合を想定して説明する。すなわち、建設機械203がS子9に陥った場合、親機である建設機械201は以下のフローに従う。
【0069】
(S親7):建設機械201が建設機械203との通信が不通の場合には、S親5において、子機検出数が「小」であるから、S親7に進む。ここでは、不通となった建設機械203を除いて即座に再グルーピングを行うのではなく、探索状態設定解除手段43を起動させ、図11に示すように、機器情報内の通信状態を示す情報を「正常」から「探索中」に変更する。さらに、変更された機器情報は、データベース更新手段42で更新された後、監視側送信情報生成手段45によってサーバ10に送信される。
【0070】
(Sサ5):この機器情報を受信したサーバ10は、これを最新の機器情報としてアップロードし、もともと機器情報蓄積手段15に記憶されていた機器情報が書き換えられる。これは、サーバ10のデータベース更新手段33による。
【0071】
一方、はぐれた建設機械203は、自身が完全に孤立したと判断した段階で、自身の機器情報中の通信状態を「正常」から「探索中」に変更するとともに、通信手段切換部23を切り換えて公衆通信網2にアクセスし、サーバ10との交信を行う。この交信では、自身の稼働情報をサーバ10に送信し、建設機械201からの機器情報とのマッチングを図って互いに探索し合っている建設機械に相違ないことを確認する。この後にサーバ10では、建設機械203からの稼働情報に含まれる位置情報と、親機である建設機械201との位置情報とから、互いの位置関係を地図情報で確認可能である。
【0072】
また、情報管理者1は、建設機械203からの稼働情報を確認することにより、建設機械203の状態を確認できる。さらに、建設機械203からの稼働情報に含まれる位置情報を確認することにより、建設機械203の孤立が単なる通信状態の変化によるものか、盗難等の予期せぬ移動によるものかを確認できる。
【0073】
そして、建設機械203がグループA001に復帰すると、通常通りに建設機械203の稼働情報は建設機械201に送信されるのであるが、S親5において、この稼働情報を受信した建設機械201の機器変動判定手段46は、子機の台数が増加したと判断する。すると、子機追加モードに入る。このモードについて、図12を参照して以下に説明する。
【0074】
(S親8,9):子機の台数が増加したと判断されると、建設機械201の機器追加手段47が起動し、グループA001に子機を追加するとともに、この子機がもともと探索していた「探索中」の子機であるか否かを判定する。ここでは、建設機械203がもともとグループA001に属する子機であって、建設機械201により機器情報が「探索中」に変更された子機であるから、データベース更新手段42が起動し、S親10に進んで機器情報中の「探索中」を「正常」戻し、機器情報を更新する。
【0075】
(Sサ6):そして、サーバ10側では、この更新された最新の情報をアップロードして更新する。
【0076】
ところが、図12のS親9において、追加した子機がもともと同じグループに属していた子機ではない場合が考えられる。これは、例えば図13に示すように、建設機械201〜204によって形成されているグループA001に、他のグループB001の子機である建設機械208が組み込まれるような場合である。各グループA001,B001は本来、同一の建設現場の離れた位置で作業しているのであるが、グループB001の中の建設機械208が、親機である建設機械205との通信が不通となる程に離れる反面、直ちにグループA001に近づいて親機である建設機械201と通信可能になるような場合である。より具体的には、顧客A,Bの作業エリアの境界部分で建設機械208が稼働している場合や、顧客Bが建設機械208を使用して顧客Aの作業を手伝う場合、あるいは顧客Bでのレンタル期間が満了し、建設現場での整備の後に引き続き顧客Aに貸し出す場合等である。
【0077】
(S親11、Sサ7,8):このような場合には、公衆通信網2を用いたサーバ10との位置情報の送受信は行わず、建設機械208をグループA001に組み入れ、このグループA001の再グルーピングを行うことになる。再グルーピングされた後のサーバ10側での機器情報の例を図14に示す。ここでは、建設機械208のグループ名が「A001」に変更される。図14の例では、顧客名でソートされているが、グループ名でソートしてもよい。さらに、変更された機器情報は、サーバ10および双方のグループA001,B001の各建設機械201〜208で共有するために通知される。この後、通常の監視モードに戻る。そして、建設機械208の稼働情報は、新たな親機である建設機械201を介してサーバ10に送信される。なお、建設機械208が抜けたグループB001では、残された建設機器205〜207で再グルーピングされることになる。
【0078】
ここで、建設機械208がグループB001から完全にはぐれて孤立化し(前述した建設機械203と同じケース)、この状態でグループA001の建設機械201に認識される場合もあり、このような場合では、機器情報内の建設機械208の通信状態が「探索中」に変更されているのであるが、建設機械208をグループA001に組み込む際の流れは、以上に説明したのと同じである。そして、この組込による再グルーピングが完了した段階で、機器情報中の「探索中」が「正常」に戻される。
【0079】
図7のS親6に戻り、例えばグループA001の建設機械201が受信した稼働情報の中に、グループB001の親機である建設機械205の稼働情報が含まれていたとグループ統合判定手段48が判断した場合には、各グループA001,B001を統合するモードに進む。以下には、図15ないし図17を参照し、統合モードについて説明する。図15において、「第1親」とはグループA001の建設機械201のことであり、「第2親」とはグループB001の建設機械205のことである。
【0080】
(Sサ9、S親12):同一の建設現場で顧客A,Bが共同して作業を行うな場合には、各グループA001,B001の建設機械201〜208が混在した状態で稼働することになる。このような状況では、全建設機械201〜208間でローカル通信可能であるため、各親機である建設機械201,205では、互いの稼働情報を受信することになり、グループ統合判定手段48により、建設機械201,205の互いの認識状態がサーバ10側に通知され、サーバ10のグルーピング手段32は、親機である建設機械201,205の台数および所属するグループを確認する。
【0081】
(Sサ10,11、S親13,14):そして、グルーピング手段32により、確認されたグループA001,B001を一つの大きなグループA001として統合するとともに、建設機械201〜208の中で、返却日が最も遅い建設機械201をその親機として設定する。次いで、サーバ10側の機器情報が更新され、更新された機器情報は親機である建設機械201に、また、これを介して子機である他の建設機械202〜208に送信され、それぞれで更新が行われる。更新された機器情報を図17に示す。そして、子機に変更された建設機械205については、通信手段切換部23により、ローカル通信のみが可能に切り換えられ、図7に示すような被監視モードのルーチンに入る。このことにより、統合された大きなグループA001では、一台の建設機械201に対して他の全ての建設機械202〜208の稼働情報が集約され、建設機械201のみが公衆通信可能とされて通信料金が低減される。
【0082】
最後に、子機再グルーピングモードについて、図18および図19を参照して以下に説明する。これは、図7において、例えばグループA001に所属するいずれかの子機が親機である建設機械201に対して不通となり(S子9またはS子12)、しかも、しばらくは不通の状態で作業を続けなければならず、即座にはいずれのグループA001,B001にも復帰できない場合である。なお、図18での第1〜第3子機とは、建設機械202〜204のことである。
【0083】
(S子13):このモードでは先ず、はぐれた建設機械として自分以外に存在するかを判定する。この判定は、S子9を踏まえたか、あるいはS子12を踏まえたか等を認識させることで可能である。ここでは、図19(A)に示すように、例えば建設機械203のみが不通の状態を想定し、S子14に進む。
【0084】
(S子14、Sサ12):建設機械203のみが不通であり、他の建設機械201,202,204との通信ができない場合、建設機械203が親機になり、これ一台のみで新たなグループを構築する。そして、親機になると、通信手段切換部23を切り換えて公衆通信可能にするとともに、自身の機器情報を更新し、更新された機器情報をサーバ10に送信して共有化を図り、最終的に他の建設機械201,202,204〜208での共有化を図る。このサーバ10での機器情報の共有化により、新グループがサーバ10に受け入れられたことになる。また、これ以降において、建設機械203は、自身の稼働情報を直接サーバ10に送信し、図7に示す監視モードのルーチン(ただし、監視する子機は存在しない)に入る。
【0085】
(S子15,16):これに対して、図19(B)に示すように、子機である建設機械202〜204全てが親機である建設機械201からはぐれた場合であって(建設機械201のみがはぐれたといってもよい)、建設機械202〜204同士でのローカル通信が可能な状況では、S子13において自分以外の存在を認識するから、S子15に進む。そして、このような状況下では、建設機械202〜204のいずれかにおいて、被監視側グルーピング手段53により、親機を決定する。この場合では、建設機械201〜204の返却日が同じであるため、号機の若い建設機械202が自動的に親機として設定される。さらに、これらの建設機械202〜204により、新たなグループが構築され、個々の機器情報が更新される。更新された機器情報は、最終的にサーバ10で共有され、新グループが受け入れられる。また、これ以降において、親機となった建設機械202は図7に示す監視モードのルーチンに入り、建設機械203,204は引き続き被監視モードのルーチンを繰り返す。
【0086】
ところで、本実施形態で管理対象となっている全ての建設機械20には、図20に示す識別情報およびサーバ連絡先情報が付与されている。図20に示したものは、号機1001(建設機械201)のものである。識別情報は、例えば携帯電話やPHS等で用いられる電話番号のように、公衆通信およびローカル通信時に用いられるものである。サーバ連絡先情報は、例えば通常の電話番号のように、公衆通信時に用いられるものである。なお、識別情報としては、公衆通信時に用いられる番号と、ローカル通信時に用いられる番号とを別々に付与されていてもよい。これらの識別情報およびサーバ連絡先情報は、建設機械20のレンタル業者側での新規導入時に、それぞれの入力装置27を使用して機器情報蓄積手段28内に号機に関連付けされた状態で記憶される。また、サーバ10の機器情報蓄積手段15内にも同様に、入力装置14を用いて各建設機械20の各情報が任意のタイミングで記憶される。図21には、サーバ10側での記憶内容が、図22には、グループA001の親機である建設機械201(1001号機)での記憶内容が示されている。
【0087】
そして、図22にから理解できるように、親機である建設機械201に記憶される機器情報としては、通信対象である子機(建設機械202〜204)の機器情報も含まれており、この機器情報には子機の識別情報も含まれる。つまり、親機としては、グルーピング後にサーバ10側の公衆通信送受信部(送信手段)11から送信されるこれらの機器情報を公衆通信送受信部(送信手段)21を介して受信し、記憶することにより、自身が親機であることを認識するとともに、通信相手となる子機を特定することが可能である。勿論、サーバ10側のサーバ連絡先情報も記憶されているために、通信するサーバ10を間違える心配もない。
【0088】
一方、図22で示した機器情報(含む識別番号)は、子機である建設機械202〜204でも同様に記憶される。この際の情報は、サーバ10側から公衆回線を介して直接受信してもよく(親機の場合と同じ)、既にグルーピングされている場合では、親機からローカル通信送受信部(送信手段)22を介して受信してもよい。そして、この機器情報により建設機械202〜204側では、通信すべき親機を特定することが可能であり、また、同一グループA001内での通信できる他の子機を特定することが可能である。なお、このような識別情報を有することは、他のグループの建設機械20との送受信を妨げるものではない。親機においても同様である。また、子機である建設機械202〜204としては、最低でも通信が必須である親機(建設機械201)の識別情報が記憶されていればよく、同一グループA001内の他の子機の識別情報等は必要に応じて記憶されていればよい。
【0089】
さらに、これら親機および子機の機器情報は、再グルーピングされる毎、すなわちグループ編成が変更される度に更新される。例えば、図14で説明したように、グループA001に子機として建設機械208が追加された場合には、建設機械201〜204側の機器情報は、図23に示すように更新される。図23では、子機として建設機械208の機器情報(含む識別情報)が追加されている。このことから、親機としては、更新すべき子機が一台追加され、その通信先を特定することが可能である。子機である建設機械201〜204では、新たな子機を特定することが可能でる。加えて、建設機械208でも、機器情報が同様に更新されており、新たな親機および子機を特定することが可能である。また、サーバ10側でも、同様な更新が行われる。このような機器情報の更新は、再グルーピングが行われた後に、前述したように、データベース更新手段(更新手段)33,42によって自動的に実行される。
【0090】
ただし、この際に更新手順としては、例えばサーバ10側で更新した後に、更新された機器情報を親機である建設機械201に送って建設機械201側で更新し、さらに親機から子機である建設機械202〜204に送ってこれらの建設機械201〜204側で更新してもよく、初めに親機である建設機械201で更新した後に、サーバ10および建設機械202側に送って各サイトで更新してもよく、その実施に応じて任意に決められてよい。
【0091】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) すなわち、グルーピングシステムによれば、親機として設定された建設機械201,205を中心にグループA001,B001が形成されるので、子機として設定された建設機械202〜204,206〜208は、ローカル通信のみを使用して自身の稼働情報を建設機械201,205に送信すればよく、建設機械201,205のみが公衆通信により自身の稼働情報および建設機械202〜204,206〜208の稼働情報をまとめて情報管理者1側に送信できる。従って、正常な通信状態では、公衆通信が親機の建設機械201,205みで行われるので、その分通信料金を削減できる。
【0092】
(2) そして、親機の建設機械201,205には監視側グルーピング手段41が設けられているため、ローカル通信時の送受信状態に応じて建設機械202〜204,206〜28を再グルーピングできる。例えば建設機械208が当初のグループB001の親機である建設機械205と通信不通になったときには、その時点で通信可能なグループA001の建設機械201が存在する場合など、このグループA001に建設機械208を組み入れて再グルーピングできるとともに、このグループA001の建設機械201を介して稼働情報を情報管理者1側に送信できる。このため、グループA001,B001から孤立する建設機械を少なくでき、孤立した建設機械の公衆通信を減らすことで通信料金の削減を確実に促進できる。
【0093】
(3) グループA001,B001内においては、機器情報である返却日や号機に基づいて親機と子機とがサーバ10のグルーピング手段32によって自動的に決定されるため、このような機器情報を管理しておくだけで、グルーピングを容易に行え、再グルーピングが頻繁に行われる場合でも、迅速に対応できる。
【0094】
(4) また、グループA001において、建設機械201〜204がレンタルである本実施形態では、先ずレンタル期間に関連した返却日に基づき、この返却日の最も遅い建設機械201を親機にするので、親機の変更が頻繁に行われずにすむ。このため、情報管理者1側にとっては、稼働情報を送信してくる親機が頻繁に変更されることがないうえ、子機にとっては、稼働情報の送信先の変更が少ないので、親機を認識する上での煩雑性を軽減でき、システム運用を容易にできる。
【0095】
(5) そして、納入日や返却日といったレンタル期間は予め決められているので、このようなレンタル期間に基づいて親機と子機とを決定すれば、再グルーピングの必要時期や、再グルーピングによっていずれを親機または子機に設定するかといったことを予め予定でき、この点でもシステム運用をスムーズにできる。具体的には、例えばグループA001では、5月15日に建設機械202〜204が返却されることがわかっているから、5月15日には、建設機械201のみ単独でグループA001が形成されることを容易に把握でき、再グルーピングを予め予定しておくことができる。
【0096】
(6) グルーピングシステムにおいては、例えばグループA001の子機である建設機械202〜204のうち、建設機械203が建設機械201と不通になった場合には、その建設機械203は、建設機械201とは正常な通信状態にある建設機械202等を経由して稼働情報を親機できる。従って、不通になった建設機械203が即座に別なグループB001に組み込まれるのを抑制でき、安易な再グルーピングを抑制してグループの安定維持を図ることができる。
【0097】
(7) また、建設機械203が不通の状態に陥って完全に孤立しても、GPSが搭載されているため、公衆通信を介してこの建設機械203が自身の位置情報を情報管理者1側に送信すれば、情報管理者1側は、建設機械201の位置情報をも参照して互いの稼働状態や位置関係を知ることができ、建設機械203の孤立が正常状態なのか、機器の故障や盗難等の異常状態なのかを確認できる。
【0098】
(8) さらに、建設機械203が他の建設機械201,202,204〜208との通信が全く途絶えてしまった場合には、再グルーピング判定手段52により、建設機械203が親機となって単独で新たなグループを構築でき、公衆通信を介して稼働情報を送信できる。
【0099】
(9) また、この再グルーピング判定手段52によれば、建設機械202〜204の全てが建設機械201と通信できないでも、建設機械202〜204の中から親機となる例えば建設機械202を選定でき、この建設機械202を中心にしたグループを構築できる。そして、稼働情報は、この建設機械202から公衆通信によって情報管理者1側に送信できるため、建設機械202〜204が単独で公共通信を介して送信する必要がなく、やはり、通信料金を削減できる。
【0100】
(10) そして、グループA001,B001が互いに近接した位置で稼働している場合には、それぞれのグループA001,B001の統合をグループ統合判定手段48によって決定し、例えば一つのグループA001に統合できる。従って、各グループA001,B001の建設機械201,205での情報管理者1側への情報送信を一台の建設機械201に集約でき、公衆通信を行う親機の数を減らして通信料金を確実に削減できる。
【0101】
(11) さらに、例えば親機である建設機械201,205では、建設機械の増減を判定する機器変動判定手段46が設けられており、子機が増えたとの判定結果に基づいて、再グルーピングを行うので、減少した状態での再グルーピングを即座に行うことがなく、例えば建設機械201との通信が不通になった建設機械203を他のグループB001で認識されるまでは、グループA001に「探索中」といった形で従属させておくことができ、システム上で完全に孤立するのを防止できるとともに、グループA001に復帰した場合の処理を容易にできる。
【0102】
(12) また、グループA001にグループB001の子機である建設機械208が追加され(図13、図14、図23)、これによって建設機械208に係る親子関係が異なっても、グルーピングする度にグループA001の親機である建設機械201では、機器情報を更新して通信相手の新たな建設機械208(子機)の識別番号を認識して通信でき、建設機械208でも、機器情報を更新して新たな通信相手の建設機械201(親機)の識別番号を認識して通信できるので、再編成時の対応をスムーズにできる。また、そのような識別番号を含んだ機器情報の更新は、情報管理者1側のサーバ10と建設機械20との通信や、建設機械20同士間の通信により自動的に更新されるため、従来のような記憶部書換器等を用意する煩雑さを解消でき、コスト削減および作業の効率化を促進できる。特に建設機械201〜208がレンタルである場合には、稼働中の建設機械20の再グルーピングに限らず、レンタル業者から新たにグルーピングされて貸し出されるといったように、再グルーピングによる親子関係の変更が頻繁に行われるのであるが、このような場合でも容易に対応でき、有用である。
【0103】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
すなわち、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、その記載は、主に特定の実施形態に関して特に図示されかつ説明されているのであって、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱しなければ、以上に述べた実施形態に対し、サーバ10や建設機械20等の詳細な構成などは、当業者が様々に変更可能である。
従って、本発明に係る構成以外の手段等は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの一部もしくは全部を省いた場合でも、本発明に含まれる。
【0104】
具体的には、サーバ10の制御部12を構成する機器登録手段31、データベース更新手段33、探索状態設定解除手段34などは、本発明に必須の構成ではなく、必要に応じて設けられていればよい。建設機械20側でも同様に、本発明に必須の手段以外は、適宜省略可能である。
【0105】
また、前記実施形態では、本システムを建設機械20に関する情報管理に使用したが、例えば、通信不通になっとことを直ちに判定でき、その後の位置を確認できることから、現場からの建設機械の盗難検知、追跡の他、建設機械だけではなく、共同駐車場等における車両の盗難検知、追跡、あるいは団体旅行者等におけるグループを構成する個々の離脱検知や位置管理等にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る機器のグルーピングシステムの概略全体を示す模式図である。
【図2】情報管理者側のサーバを示すブロック図である。
【図3】サーバ側での機器情報を示す図である。
【図4】地図情報によって得られる地図を示す図である。
【図5】機器を示すブロック図である。
【図6】機器をさらに詳細に示すブロック図である。
【図7】グルーピングシステムの通常の流れである監視、被監視モードを示す流れ図である。
【図8】機器の登録を説明するための図である。
【図9】子機による情報転送を説明するための図である。
【図10】子機の数が減少したことを説明するための図である。
【図11】通信不通状態に陥った場合の機器側での機器情報を示す図である。
【図12】子機追加モードを示す流れ図である。
【図13】子機が追加される場合を説明するための図である。
【図14】子機が追加された場合のサーバ側での機器情報を示す図である。
【図15】統合モードを示す流れ図である。
【図16】グループが統合された場合を説明するための図である。
【図17】グループが統合された場合の機器情報を示す図である。
【図18】子機再グルーピングを示す流れ図である。
【図19】再グルーピングされた子機を示す図である。
【図20】識別情報およびサーバ連絡先情報を示す図である。
【図21】サーバ側での識別情報を含む機器情報を示す図である。
【図22】機器側での識別情報を含む機器情報を示す図である。
【図23】子機が追加された場合の機器側での識別情報を含む機器情報を示す図である。
【符号の説明】
1…情報管理者、11,21…送信手段である公衆通信網送受信部、20,201〜208…機器である建設機械、22…送信手段であるローカル通信送受信部、23…通信手段切換部、32…グルーピング手段、33,42…更新手段であるデータベース更新手段、41…グルーピング手段である監視側グルーピング手段、45…送信情報生成手段である監視側送信情報生成手段、46…機器変動判定手段、48…グループ統合判定手段、51…送信情報生成手段である被監視側送信情報生成手段、52…再グルーピング判定手段、53…グルーピング手段である被監視側グルーピング手段。
Claims (13)
- 複数の機器(20)をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器(20)と情報管理者(1)側との間で情報通信するための機器のグルーピングシステムであって、
前記機器(20)および情報管理者(1)側のそれぞれに設けられた公衆通信網送受信部(11,21)と、
前記機器(20)に設けられたローカル通信送受信部(22)と、
前記機器(20)に設けられて公衆通信とローカル通信とを切り換える通信手段切換部(23)と、
前記複数の機器(20)の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手段(32,41,53)とを備え、
このグルーピング手段(32,41,53)は、公衆通信時およびローカル通信時の送受信状態に応じて前記複数の機器(20)を再グルーピング可能に設けられている
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項1に記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記グルーピング手段(32,41,53)による親機および子機の決定は、それぞれの機器(20)の機器情報に基づいて自動的に行われる
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項2に記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記グルーピングされた機器(20)がレンタル機器である場合、前記グルーピング手段(32,41,53)による親機および子機の決定は、それぞれの機器(20)のレンタル期間に関連した情報に基づいて行われる
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記機器(20)に設けられた送信情報生成手段(45,51)は、機器(20)自身の位置情報を生成して前記情報管理者(1)側に送信可能である
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記機器(20)には、子機として設定された機器(20)の増減を判定する機器変動判定手段(46)が設けられており、
子機が増えたとの判定結果に基づいて、前記グルーピング手段(32,41,53)が再グルーピングを行う
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記機器(20)には、子機として設定された機器のみで再グルーピングが必要であるか否かを判定する再グルーピング判定手段(52)が設けられており、再グルーピングが必要であるとの判定結果に基づいて、前記グルーピング手段(32,41,53)が再グルーピングを行う
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記機器(20)には、親機として設定された機器(20)を含む他のグループ(A001,B001)との統合が必要であるとの判定を行うグループ統合判定手段(48)が設けられており、
グループ統合が必要であるとの判定結果に基づいて、前記グルーピング手段(32,41,53)が再グルーピングを行う
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の機器のグルーピングシステムにおいて、
前記機器(20)には、他の機器(20)および/または前記情報管理者(1)側に送信する送信情報を生成するための送信情報生成手段(45,51)が設けられており、
子機として設定された機器(20)の送信情報生成手段(51)は、他の子機と前記親機との通信が不可能な場合に、当該他の子機の送信情報を受信した後、前記親機またはさらに別の子機に転送可能に設けられている
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 複数の機器(20)をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器(20)と情報管理者(1)側との間で情報通信するための機器のグルーピングシステムであって、
前記情報管理者(1)側で前記複数の機器(20)の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手段(32)と、
同一グループ(A001,B001)内の親機には通信相手となる子機の識別情報を、子機には通信相手となる親機の識別情報を送信する送信手段(11,21,22)と、
前記グルーピングを行う度に前記識別情報を自動的に更新する更新手段(33,42)とを備えている
ことを特徴とする機器のグルーピングシステム。 - 複数の機器(20)をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器(20)と情報管理者(1)側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法であって、
前記機器(20)および情報管理者(1)側の間で行う公衆通信と、
前記機器(20)の間で行うローカル通信と、
前記機器(20)での公衆通信とローカル通信とを切り換える通信手段切換手順と、
前記複数の機器(20)の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順とを備え、
このグルーピング手順により、公衆通信時およびローカル通信時の送受信状態に応じて前記複数の機器(20)の再グルーピングを行う
ことを特徴とする機器のグルーピング方法。 - 複数の機器(20)をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器(20)と情報管理者(1)側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法であって、
前記情報管理者(1)側で前記複数の機器(20)の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順と、
同一グループ(A001,B001)内の親機には通信相手となる子機の識別情報を、子機には通信相手となる親機の識別情報を送信する送信手順とを備え、
前記グルーピング手順を行う度に前記識別情報を自動的に更新する
ことを特徴とする機器のグルーピング方法。 - 複数の機器(20)をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器(20)と情報管理者(1)側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記機器(20)および情報管理者(1)側の間で行う公衆通信と、
前記機器(20)の間で行うローカル通信と、
前記機器(20)での公衆通信とローカル通信とを切り換える通信手段切換手順と、
前記複数の機器(20)の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順とを実行させるとともに、
このグルーピング手順により、公衆通信時およびローカル通信時の送受信状態に応じて前記複数の機器(20)の再グルーピングを実行させる
ことを特徴とするプログラム。 - 複数の機器(20)をグルーピングするとともに、グルーピングされたこれらの機器(20)と情報管理者(1)側との間で情報通信するための機器のグルーピング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記情報管理者(1)側で前記複数の機器(20)の中から親機と子機とを決定してグルーピングするグルーピング手順と、
同一グループ(A001,B001)内の親機には通信相手となる子機の識別情報を、子機には通信相手となる親機の識別情報を送信する送信手順とを実行させるとともに、
前記グルーピング手順を行う度に前記識別情報の自動更新を実行させる
ことを特徴とするプログラム。
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