JP2004080100A - 色変換テーブル作成方法及び装置並びに色変換方法及び装置及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】データ検出部201は、N次元の第1色空間によって表されたソース画像より、色変換テーブルの格子点値近傍の画素値を有する画素を検出する。データ比較部202は、データ検出部201で検出された画素の画素値と、ディスティネーション画像中の対応する画素の画素値の、上記第1色空間における信号値の差と、各次元毎の差とを取得する。データリミット部203は、取得された信号値の差が所定値以上であった場合に、色変換テーブルを用いた色変換における入力値から出力値への変化量が所定値を超えないように、各次元毎の差を調整する。テーブル作成部204は、必要に応じて調整された各次元毎の差に基づいて、N次元の色変換テーブルの各格子点値を決定する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、色変換テーブル作成方法及び装置並びに色変換方法及び装置及び撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラやスキャナで取り込んだ画像の色を好みの色合いに変更する等の色変換を行う手法として、色変換テーブル(ルックアップテーブル)を作成し、これを用いて色変換を行なう手法が提案されている。例えば、RGB等の3次元の色空間で表された色は、3次元ルックアップテーブルを用意することにより、色変換を行うことができる。このようなルックアップテーブルを用いた色変換は色空間上の局所的な色だけを変換できる等、自由に色変換を行うパラメータを設計することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、局所的な色の変更ができる反面、極端に色を変化させるパラメータが設定された場合にはテーブルデータの連続性が失われる場合があった。例えば、ルックアップテーブル中のあるデータが入力色を極端に変化させるように設定された場合、その周辺の入力色に対しても大きな変化が生じる。このため、出力色が不自然になってしまうという課題がある。
【0004】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、色変換テーブルによる色変換の不連続性を防止することを目的とする。
【0005】
【発明が解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による色変換テーブル作成装置は以下の構成を備える。すなわち、
N次元の第1色空間によって表された第1及び第2の画像を格納する格納手段と、
前記第1及び第2の画像において対応する画素の画素値の差分値に基づいてN次元の色変換テーブルを生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された色変換テーブルを用いた色変換における入力値から出力値への変化量が所定値を超えないように前記色変換テーブルの生成に用いられるデータを調整する調整手段とを備える。
【0006】
また、上記の目的を達成するための本発明による色変換テーブル作成方法は、
N次元の第1色空間によって表された第1及び第2の画像において対応する画素の画素値の差分値に基づいてN次元の色変換テーブルを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成された色変換テーブルを用いた色変換における入力値から出力値への変化量が所定値を超えないように前記色変換テーブルの生成に用いられるデータを調整する調整工程とを備える。
【0007】
更に、本発明によれば、
画像データを入力する入力手段と、
上記色変換テーブル作成装置によって作成された色変換テーブルを用いて、前記入力手段で入力された画像データを変換する変換手段と、
前記変換手段で変換された画像データを出力する出力手段とを備える色変換装置が提供される。
【0008】
更に、本発明によれば、
画像データを入力する入力工程と、
上記色変換テーブル作成方法によって作成された色変換テーブルを用いて、前記入力手段で入力された画像データを変換する変換工程と、
前記変換工程で変換された画像データを出力する出力工程とを備える色変換方法が提供される。
また、本発明によれば、上記色変換テーブルテ作成方法を実行する撮像装置、及び上記色変換装置を搭載した撮像装置が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0010】
〈第1実施形態〉
図1は第1実施形態による色変換テーブル(以下、ルックアップテーブルという)の生成と、ルックアップテーブルを用いた色変換処理を実行する情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、11はCPUであり、ROM12に記憶されているプログラム、或いはRAM13にロードされた制御プログラムを実行することにより各種処理を実現する。12はROMであり、当該情報処理装置の立ち上げ時に実行されるブート処理プログラムや各種データが記憶されている。13はRAMであり、CPU11のメインメモリとして機能する。14はディスプレイであり、CPU11の制御の下、各種表示を行なう。ディスプレイ14はCRT或いはLCDにより構成される。15は外部記憶装置であり、例えばハードディスクで構成される。外部記憶装置15にはソース画像15a、ディスティネーション画像15b、ルックアップテーブル15c、ルックアップテーブル生成処理プログラム15d、色変換処理プログラム15eが格納される。各データ、処理プログラムの内容については後述の説明より明らかとなろう。
【0012】
16はキーボード、17はポインティングデバイスであり、ユーザはこれらを用いて情報処理装置に対して各種操作入力を行なう。18はインターフェースであり、周辺機器を接続する。本実施形態では、周辺機器として、ディジタルカメラ21、スキャナ22、プリンタ23等を接続する。
【0013】
本実施形態による色変換処理の概要について説明すると次のとおりである。ディジタルカメラ21やスキャナ22等の画像入力装置から入力された画像がソース画像15aとして外部記憶装置15に格納される。また、ディスティネーション画像15bはソース画像15aに対して別途用意されたアプリケーションによりレタッチ処理等を施して生成された画像である。CPU11によってルックアップテーブル生成処理プログラム15dが実行されると、ソース画像15aとディスティネーション画像15bとの間の各対応画素の変化量に基づいてルックアップテーブル15cが生成される。このとき、変化量が極端に大きい場合には、その変化量に制限が加えられ、ルックアップテーブルはこの制限された変化量に基づいて生成される。
【0014】
その後、色変換処理プログラム15eを実行することにより、所望の入力画像に対してルックアップテーブル15cを参照して色変換が行われ、出力画像が得られる。以下、ルックアップテーブル生成処理、色変換処理について詳細に説明する。
【0015】
図2は、第1実施形態によるルックアップテーブル生成処理及び色変換処理の機能構成を示すブロック図である。各機能部は、CPU11がRAM13にロードされたルックアップテーブル生成処理プログラム15d及び色変換処理プログラム15eを実行することで実現される。以下、図2のブロック図を用いて第1実施形態によるルックアップテーブル生成処理を及び色変換処理について説明する。なお、本実施形態では説明を簡単にするために、N次元ルックアップテーブルのNを3にして、すなわち、3次元の色空間(RGB空間とする)におけるルックアップテーブルの生成、色変換処理を説明する。
【0016】
図2において、テーブル作成用画像データ入力部101では、3次元ルックアップテーブルを作成する基となる画像データ(ソース画像15a、ディスティネーション画像15b)が入力される。例えば、ユーザは、変換元となる画像データであるソース画像15aをディジタルカメラ21やスキャナ22から入力する。また、このソース画像15aを自分の好みに応じて局所的または、全体的に色をレタッチ処理することによりディスティネーション画像15bが生成され、格納される。
【0017】
ソース画像15aおよびディスティネーション画像15bはカスタマイズ3次元ルックアップテーブル作成部102(以下、ルックアップテーブル作成部102と記す)へと送られ、ソース画像およびディスティネーション画像に基づき3次元ルックアップテーブルが作成される。なお、ルックアップテーブル作成部102はルックアップテーブル生成処理プログラム15dをCPU11が実行することで実現される。
【0018】
カスタマイズされた3次元ルックアップテーブルが作成されると、次にこのカスタマイズされた3次元ルックアップテーブルを用いて変換する対象としての画像データが変換画像データ入力部103へと入力される。ここでは画像データのフォーマットに基づき信号値が読み出され、3次元色変換処理部104へと送られる。3次元色変換処理部104ではルックアップテーブル作成部102において作成された3次元ルックアップテーブルを用いて、色変換処理が行われる。色変換処理が行われた画像の信号値は画像データ出力部105において、ユーザが指定した画像データフォーマットに基づき、フォーマット変換されて出力される。以上が本実施形態におけるルックアップテーブル生成と色変換処理の簡単な流れである。次に各処理についてより詳しく説明する。
【0019】
図3はルックアップテーブル作成部102の詳細な機能構成を示すブロック図である。
【0020】
本実施形態においては、格子点間隔(ステップ間隔)を32とすることにより9×9×9の729個の格子点を持つ3次元ルックアップテーブルとし、さらにR方向にI、G方向にJ、B方向にK番目の3次元ルックアップテーブルの格子点値を、
Rg = 32×I …式(1)
Gg = 32×J …式(2)
Bg = 32×K …式(3)
とする。また、この格子点値に対応する格子点格納値を、
Rt = 3DTblR(I,J,K) …式(4)
Gt = 3DTblG(I,J,K) …式(5)
Bt = 3DTblB(I,J,K) …式(6)
(ただしI=0〜8、J=0〜8、K=0〜8)
と表現するものとする。
【0021】
例えば、I=1、J=2、K=3であれば、格子点値で(32×1,32×2,32×3)=(32,64,96)にあたる格子点格納値は(3DTblR(1,2,3), 3DTblG(1,2,3), 3DTblB(1,2,3))である。そして、この3次元ルックアップテーブルを用いてデータ変換を行えば、(32,64,96)という入力信号は、(3DTblR(1,2,3), 3DTblG(1,2,3), 3DTblB(1,2,3))という信号に変換されることを意味している。また、すべての格子点においてRt= Rg、Gt = Gg、Bt = Bgとなるよう3次元ルックアップテーブルを設定すると、入力と出力が等しくなる3次元ルックアップテーブルとなる。
【0022】
データ検出部201では格子点値(Rg,Gg,Bg)近辺の信号値を有する画素が検出される。ここで、ソース画像(Src画像)の信号値を(Rs(x,y),Gs(x,y),Bs(x,y))(ただしx,yは画像の座標値)とすると、まず格子点値と信号値の差Eは、
E=√((Rg −Rs(x,y))2 + (Gg−Gs(x,y))2+(Bg−Bs(x,y))2) …式(7)
により求められる。
【0023】
この信号値の差(色空間における距離)Eが予め決定されている値L以下であれば、格子点近辺の値ということになる。格子点近辺の値、すなわちE≦Lを満たす画素がソース画像からサーチされると、データ比較部202にてその画素の座標(x,y)に対応するディスティネーション画像(Dst画像)の信号値(Rd(x,y),Gd(x,y),Bd(x,y))が読みだされ、次式によりソース画像とディスティネーション画像のRGB信号値の各成分毎の差(各次元毎の差)dR,dG,dBおよび、信号値差(色空間における距離)Diffが、
dR = Rs(x,y)−Rd(x,y) …式(8)
dG = Gs(x,y)−Gd(x,y) …式(9)
dB = Bs(x,y)−Bd(x,y) …式(10)
Diff = √((Rs(x,y)−Rd(x,y))2+(Gs(x,y)−Gd(x,y))2+( Bs(x,y)−Bd(x,y))2)…式(11)
で求められる。
【0024】
以上のようにして求められたソース画像とディスティネーション画像のRGB信号値の成分毎の差dR、dG、dBおよび信号値差Diffは、データリミット部203へと送られる。データリミット部203では予め決定されたしきい値Tと信号値差Diffが比較され、信号値差Diffがしきい値Tを超えた場合には、次式により、dR、dG、dBを補正した値dR’、dG’、dB’が求められる。
【0025】
Gain = T/Diff …式(12)
dR’ = dR × Gain …式(13)
dG’ = dG × Gain …式(14)
dB’ = dB × Gain …式(15)
なお、信号値差Diffがしきい値Tを超えていない場合はdR’=dR、dG’=dG、dB’=dBとなる。
【0026】
上記の処理により、ある格子点値(Rg,Gg,Bg)に関して、ソース画像全域のdR’、dG’、dB’の平均値 dRave、dGave、dBaveを求める。但し、ソース画像中に格子点近辺の値を持つ画素が存在しない場合は、dRave=dGave=dBave=0 とする。
【0027】
上記手法で求められたdRave、dGave、dBaveは、テーブル作成部204に送られ、次式によりカスタマイズされた3次元ルックアップテーブルの格子点値(Rg,Gg,Bg)に対応する格子点格納値(Rt,Gt,Bt)が求められる。
【0028】
Rt = Rg + dRave …式(16)
Gt = Gg + dGave …式(17)
Bt = Bg + dBave …式(18)
以上の処理を3次元ルックアップテーブルの全ての格子点について行うことにより、カスタマイズされた3次元ルックアップテーブルが作成される。
【0029】
図4は第1実施形態によるルックアップテーブル生成処理を説明するフローチャートである。以下、図4のフローチャートを参照して、上述したルックアップテーブル生成処理をより詳細に説明する。
【0030】
ステップS101において、ルックアップテーブル上の1つの格子点を選択する。ステップS102からS103はデータ検出部201の処理である。まず、ステップS102において、ソース画像より1つの画素を選択する。そして、ステップS103において、ステップS102で選択した画素の画素値が格子点値の近傍であるかを判定する。これは、上述の(7)式で得られるEが、所定値L以下か否かによって判定される。選択された画素の画素値が、ステップS101で選択された格子点の格子点値近傍にない場合(E>Lの場合)は、ステップS109へ進む。ステップS109では、ソース画像中の全ての画素について処理を終えたか否かを判定する。未処理の画素があればステップS102に戻り、ソース画像より次の画素が選択される。
【0031】
ステップS103において、選択された画素の画素値が格子点値の近傍であった場合は、ステップS104へ進む。ステップS104〜S106はデータ比較部202における処理である。ステップS104では、ディスティネーション画像中の、ステップS102で選択された画素に対応する画素の画素値を取得する。そして、ステップS105において、ソース画像における画素値とディスティネーション画像における画素値とを比較し、各成分毎の差と信号値差(dB、dG、dR、Diff)を取得する(式(8)〜式(11))。
【0032】
ステップS106〜S110はデータリミット部203による処理内容である。ステップS106では信号値差Diffと所定値Tが比較され、信号値差Diffが所定値Tを超えた場合にはステップS107へ進み、式(12)〜式(15)によって、信号値差Diff及び閾値Tに基づいて成分毎の差dB、dG、dRが調整される。
【0033】
ステップS108では、ステップS105で得られ、ステップS107で必要に応じて調整された各成分毎の差(dB,dG,dR)が累積される。以上のステップS102からステップS108の処理をソース画像中の全ての画素について行なったならば(ステップS109)、ステップS110へ進み、ステップS108で累積した各変化量の平均値(dBave,dGave,dRave)が算出される。
【0034】
ステップS111〜S112はテーブル作成部204による処理内容である。ステップS111において、ステップS110で算出された平均値を用いて格子点値を更新し、ルックアップテーブルの格子点格納値とする(式(16)〜式(18))。以上の処理をルックアップテーブルの全ての格子点について繰り返すことにより(ステップS112)、カスタマイズされたルックアップテーブルが生成されることになる。
【0035】
次に、上述の如く生成されたルックアップテーブルを用いた3次元色変換処理部104について説明する。図5は、本実施形態による3次元色変換処理を説明するフローチャートである。
【0036】
まず、変換画像入力部103から送られてくる画像のRGB信号値R、G、Bから格子点のインデックスを示す値I、J、Kが求められる(ステップS201、S202)。
【0037】
I = R/32 …式(19)
J = G/32 …式(20)
K = B/32 …式(21)
(ただしI,J,Kは小数点以下は切捨て)。
【0038】
さらに画像のRGB信号値R,G,Bの値が、それぞれの格子点からどれぐらい離れているかを示す値(Rf,Gf,Bf)を次式、
Rf = R − I×32 …式(22)
Gf = G − J×32 …式(23)
Bf = B − K×32 …式(24)
によって求める(ステップS203)。
【0039】
以上の値を用いて、画像のRGB信号値R、G、Bを3次元ルックアップテーブルと立方体補間演算を用いて、求められる変換後の値Ro、Go、Boは、
Ro =
(3DtblR (I,J,K)×(32 −Rf)×(32 −Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblR (I+1,J,K)×(Rf)×(32 −Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblR (I,J+1,K)×(32−Rf)×(Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblR (I,J,K+1)×(32−Rf)×(32−Gf)×(Bf)
+ 3DTblR (I+1,J+1,K)×(Rf)×(Gf)×(32−Bf)
+ 3DTblR (I+1,J,K+1)×(Rf)×(32−Gf)×(Bf)
+ 3DTblR (I,J+1,K+1)×(32−Rf)×(Gf)×(Bf)
+ 3DTblR (I+1,J+1,K+1)×(Rf)×(Gf)×(Bf))/(32×32×32) …式(25)
Go =
(3DTblG (I,J,K)×(32 −Rf)×(32 −Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblG (I+1,J,K)×(Rf)×(32 −Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblG (I,J+1,K)×(32−Rf)×(Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblG (I,J,K+1)×(32−Rf)×(32−Gf)×(Bf)
+ 3DTblG (I+1,J+1,K)×(Rf)×(Gf)×(32−Bf)
+ 3DTblG (I+1,J,K+1)×(Rf)×(32−Gf)×(Bf)
+ 3DTblG (I,J+1,K+1)×(32−Rf)×(Gf)×(Bf)
+ 3DTblG (I+1,J+1,K+1)×(Rf)×(Gf)×(Bf))/(32×32×32) …式(26)
Bo =
(3DTblB (I,J,K)×(32 −Rf)×(32 −Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblB (I+1,J,K)×(Rf)×(32 −Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblB (I,J+1,K)×(32−Rf)×(Gf)×(32 −Bf)
+ 3DTblB (I,J,K+1)×(32−Rf)×(32−Gf)×(Bf)
+ 3DTblB (I+1,J+1,K)×(Rf)×(Gf)×(32−Bf)
+ 3DTblB (I+1,J,K+1)×(Rf)×(32−Gf)×(Bf)
+ 3DTblB (I,J+1,K+1)×(32−Rf)×(Gf)×(Bf)
+ 3DTblB (I+1,J+1,K+1)×(Rf)×(Gf)×(Bf))/(32×32×32) …式(27)
で求められる(ステップS204)。
【0040】
以上の変換を対象画像の全ての画素について行なう(ステップS205)。以上の処理により、変換画像データ入力部103に入力された画像のR、G、B信号は、画素毎に3次元ルックアップテーブルと補間演算を用いてRo、Go、Boへと変換され、画像データ出力部105へと送られる。
【0041】
画像データ出力部105では、例えば、変換されたRGB値を用いてディスプレイ14への画像表示を行なう。或いは、変換されたRGB値をYMCK値に変換してプリンタ23による画像出力を行なう。
【0042】
以上のように、上記実施形態によれば、ソース画像とディスティネーション画像を用いてルックアップテーブルを生成するにおいて、変化量の大きい格子点についてその変化量が制限されるので、トーンジャンプの発生しないルックアップテーブルが生成される。
【0043】
なお、第1実施形態においてソース画像とディスティネーション画像の信号値差Diffを求めるのに式(11)を用いたが、式(8)、(9)、(10)で求められる値dR、dG、dBのうちのいずれかが閾値Tを超えるか否かで変化量調整の要否を決定するようにしてもよい。この場合、信号値差Diffは次式、
Diff = Max(|dR|,|dG|,|dB|) …式(28)
によって求められることになる。ただし|A|はAの絶対値を求める関数、またMax(A1,A2,A3)はA1、A2、A3のうちの最大値を求める関数を表す。
【0044】
さらにソース画像とディスティネーション画像の信号値差Diffを求めるにあたり、均等色空間(CIE L*a*b*)等の人間の視覚特性を考慮した色空間、またYuv、HSB、NTSC−RGB、sRGB等のさまざまな色空間に変換してから、信号値差を求めるようにしてもよい。
【0045】
また、データリミット部203で求められるGain値の求め方は式(12)に限定されるものではなく、例えば信号値差Diffの値としきい値Tの値を引数としたテーブル演算を用いてもよい。また、3次元色変換処理部104で補間演算は立方体補間であったが、四面体補間等のデータを補間することの可能な演算であれば、どのようなものであっても構わない。また本実施形態においては信号をRGB空間で変換する例について説明したが、これに限られるものではなく、CMYG等の4つの値を持つ色空間等の4次元ルックアップテーブル、ひいてはN個の値を持つ色空間のN次元ルックアップテーブルで実現してもよい。
【0046】
〈第2実施形態〉
次に、第2実施形態を説明する。第1実施形態では、ソース画像とディスティネーション画像間の各画素毎の信号値差が所定値を超えるか否かにより、変化量の調整(制限)を行なうか否かを決定した。第2実施形態では、変化量の総和が所定を超えるか否かによって変化量の調整を行なうか否かを決定する。
【0047】
第2実施形態による装置構成(図1)と、ルックアップテーブル生成処理及び色変換処理の基本的な流れ(図2)は第1実施形態と同様である。以下では、第1実施形態と異なる部分について重点的に説明する。
【0048】
図6は第2実施形態によるルックアップテーブル作成部102の詳細な機能構成を示すブロック図である。また、図7は第2実施形態によるルックアップテーブル生成処理の手順を説明するフローチャートである。データ検出部301では格子点値(Rg,Gg,Bg)近辺の信号値を有する画素が検出される。ここでソース画像の信号値を(Rs(x,y),Gs(x,y),Bs(x,y))(ただしx,yは画像の座標値)とすると、まず格子点値と信号値の差Eは、
E=√((Rg−Rs(x,y))2+(Gg−Gs(x,y))2+(Bg−Bs(x,y))2) …式(29)
により求められる。
【0049】
この信号値の差Eが予め決定されている値L以下であれば、格子点近辺の値ということになる。格子点近辺の値、すなわちE≦Lを満たす画像がソース画像からサーチされると、データ比較部302にてその画素の座標(x,y)に対応するディスティネーション画像の信号値(Rd(x,y),Gd(x,y),Bd(x,y))が読みだされ、次式によりソース画像とディスティネーション画像のRGB信号値の各成分の差dR,dG,dBが求められる。
【0050】
dR = Rs(x,y)−Rd(x,y) …式(30)
dG = Gs(x,y)−Gd(x,y) …式(31)
dB = Bs(x,y)−Bd(x,y) …式(32)。
【0051】
上記の処理にッより格子点値(Rg,Gg,Bg)においてソース画像全域のdR、dG、dBの平均値dRave、dGave、dBaveを求める。またソース画像中に格子点近辺の値が存在しない場合は、dRave = dGave = dBave = 0 とする。
【0052】
上記手法で求められたdRave、dGave、dBaveはテーブル作成部303に送られ、次式によりカスタマイズされた3次元ルックアップテーブルの格子点値(Rg,Gg,Bg)に対応する格子点格納値(Rt,Gt,Bt)が求められる。
【0053】
Rt = Rg + dRave …式(33)
Gt = Gg + dGave …式(34)
Bt = Bg + dBave …式(35)
以上の演算を格子点すべてに行うことにより3次元ルックアップテーブルが作成される。
【0054】
次に作成された3次元ルックアップテーブルデータは、テーブルリミット部304へと送られる。ここでは3次元ルックアップテーブルの格子点値(Rg,Gg,Bg)とその格子点格納値(Rt,Gt,Bt)を用いて差Diffを次式、
Diff = √((Rg−Rt)2+(Gg−Gt)2+( Bg−Bt)2) …式(36)
により求める。
【0055】
ここで求めたDiffが予め決定されているしきい値Tを超えていなければRt、Gt、Btの値はそのままで用いられる。一方、Diffの値がしきい値T以上であった場合の格子点格納値Rt’、Gt’、Bt’は次式により求められる。
【0056】
Gain = T/Diff …式(37)
Rt’ = Rg + (Rt − Rg) × Gain …式(38)
Gt’ = Gg + (Gt − Gg) × Gain …式(39)
Bt’ = Bg + (Bt − Bg) × Gain …式(40)。
【0057】
以上の処理をルックアップテーブルの格子点すべてに行うことにより3次元ルックアップテーブルにリミットをかけることが可能となる。
【0058】
図7は第2実施形態によるルックアップテーブル生成処理を説明するフローチャートである。以下、図7のフローチャートを参照して、第2実施形態のルックアップテーブル生成処理をより詳細に説明する。
【0059】
ステップS301において、ルックアップテーブル上の1つの格子点を選択する。ステップS302からS303はデータ検出部301の処理である。まず、ステップS302において、ソース画像より1つの画素を選択する。そして、ステップS303において、ステップS302で選択した画素の画素値が格子点値の近傍であるかを判定する。これは、上述の式(29)で得られるEが、所定値L以下か否かによって判定される。選択された画素の画素値が、ステップS101で選択された格子点の格子点値近傍にない場合(E>Lの場合)は、ステップS307へ進む。ステップS307では、ソース画像中の全ての画素について処理を終えたか否かを判定する。未処理の画素があればステップS302に戻り、ソース画像より次の画素が選択される。
【0060】
ステップS303において、選択された画素の画素値が格子点値の近傍であった場合は、ステップS304へ進む。ステップS304〜S308はデータ比較部202における処理である。
【0061】
ステップS304では、ディスティネーション画像中の、ステップS302で選択された画素に対応する画素の画素値を取得する。そして、ステップS305において、ソース画像における画素値とディスティネーション画像における画素値とを比較し、それらの各成分毎の差(dB、dG、dR)を取得する(式(30)〜式(32))。
【0062】
ステップS306では、ステップS305で取得された変化量の各々を累積していく。以上の処理をソース画像中の全画素について行なったならば、ステップS308へ進み、ステップS306で累積した各変化量の平均値(dBave、dGave、dRave)を算出する。ステップS309〜S310はテーブル作成部303による処理内容である。ステップS309にて、ステップS308で算出した平均値を用いて当該格子点値を更新し、カスタマイズされたルックアップテーブルの格子点格納値とする(式(33)、(34)、(35))。
【0063】
以上の処理を全てのルックアップテーブル中の全格子点について繰返したならば(ステップS310)、処理はステップS311へ進む。
【0064】
ステップS311〜S315はテーブルリミット部304の処理である。まず、ステップS311にて格子点を選択する。次に、ステップS312において、選択された格子点について、格子点値とステップS309で更新された格子点格納値との差Diffを算出する。そして、ステップS313にて、算出された差Diffとしきい値Tを比較する。差Diffが所定値Tを超えた場合にはステップS314へ進み、式(37)〜式(40)によって、差Diff及び閾値Tに基づいて、格子点格納値が調整される。以上のステップS311〜S314の処理を、全ての格子点について行い(ステップS315)、最終的なルックアップテーブルを得る。
【0065】
なお、3次元色変換処理部104の動作は、上述した方法で生成されたルックアップテーブルを用いること以外は第1実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0066】
なお、第2実施形態において格子点値(Rg,Gg,Bg)とその格子点格納値(Rt,Gt,Bt)を用いて差Diffを求めるのに式(36)を用いたが、これに限らない。例えば、各次元毎の変化量の最大値を信号値差Diffとしてもよい。この場合、式(36)に代えて、
Diff = Max(|Rt − Rg|,|Gt − Gg|,|Bt − Bg|) …式(41)
が用いられることになる。ただし|A|はAの絶対値を求める関数、またMax(A1,A2,A3)はA1、A2、A3の最大値を求める関数である。
【0067】
さらに格子点値と格子点格納値の差Diffを求めるにあたり、均等色空間(CIE L*a*b*)等の人間の視覚特性を考慮した色空間、またYuv、HSB、NTSC−RGB、sRGB等のさまざまな色空間に変換してから、信号値差を求めるようにしてもよい。
【0068】
またテーブルリミット部304で求められるGain値の求め方は式(37)に限定されるものではなく、例えば差Diffの値としきい値Tの値を引数としたテーブル演算を用いてもよい。また第2実施形態においては格子点値(Rg,Gg,Bg)とその格子点格納値(Rt,Gt,Bt)を用いて信号値差Diffを求め、この信号値差によりリミットをかける手法を用いたが、予め基準となる3次元ルックアップテーブルを用意しておき、その基準テーブルの格子点格納値(Rtk,Gtk,Btk)を用いてリミットをかけるか否かを判定してもよい。この場合、ステップS312〜S314において、以下の式(42)〜式(46)を用いて3次元ルックアップテーブルデータ格子点格納値(Rt’、Gt’、Bt’)を求めることになる。
Diff = √((Rtk−Rt)2+(Gtk−Gt)2+( Btk−Bt)2) …式(42)
Gain = T/Diff …式(43)
Rt’ = Rtk + (Rt − Rtk) × Gain …式(44)
Gt’ = Gtk + (Gt − Gtk) × Gain …式(45)
Bt’ = Btk + (Bt − Btk) × Gain …式(46)。
【0069】
なお、上記各実施形態において、リミットをかけるための処理として、しきい値Tと距離(或いは成分値の差の最大値)Diffの値を用い、T/Diffを各成分値やテーブル値に作用させたがこれに限られるものではない。例えば、T/Diffをもとに関数f(x)で求められる値y=f(T/Diff)を乗じるようにしてもよい。
【0070】
〈第3実施形態〉
次に、第3実施形態を説明する。上記各実施形態では、N次元からN次元への変換を説明したが、第3実施形態では、N次元からM次元へ変換する(N≠M)場合について説明する。なお、以下では、4次元の色空間で表された色を3次元の色空間で表された色へ変換する場合を例として説明する。
【0071】
図8は第3実施形態によるルックアップテーブル生成処理及び色変換処理の機能構成を示すブロック図である。
【0072】
図8において、テーブル作成用画像データ入力部401では、4次元ルックアップテーブルを作成する基となる画像データ(ソース画像15a、ディスティネーション画像15b)が入力される。例えば、ユーザは、変換元となる画像データであるソース画像15aをディジタルカメラ21やスキャナ22から入力する。また、このソース画像15aを自分の好みに応じて局所的または、全体的に色をレタッチ処理することによりディスティネーション画像15bが生成され、格納される。
【0073】
ソース画像15aおよびディスティネーション画像15bはカスタマイズ4次元ルックアップテーブル作成部402へと送られ、ソース画像およびディスティネーション画像に基づいて4次元ルックアップテーブルが作成される。カスタマイズされた4次元ルックアップテーブルが作成されると、次にこのカスタマイズされた4次元ルックアップテーブルを用いて変換するべき画像データが、変換画像データ入力部403へと入力される。変換画像データ入力部403では画像データのフォーマットに基づき信号値が読み出され、4次元色変換処理部404へと送られる。この4次元色変換処理部では、カスタマイズ4次元ルックアップテーブル作成部402にて作成された4次元ルックアップテーブルを用いて、色変換処理が行われる。色変換処理が行われた画像の信号値は画像データ出力部405において、ユーザが指定した画像データフォーマットに基づき、フォーマット変換されて出力される。以上が簡単な流れである。
【0074】
次にカスタマイズ4次元ルックアップテーブル作成部402と、4次元色変換処理部404の処理部についてより詳しく説明する。
【0075】
図9は、カスタマイズ4次元ルックアップテーブル作成部402の詳細な機能構成を示すブロック図である。第3実施形態における4次元ルックアップテーブルは、格子点間隔(ステップ間隔)を32とすることにより9×9×9×9の個の格子点を持ち、C、M、Y、Gの4つの信号を一組とする入力信号から、Y、U、Vの3つの信号を一組とする出力信号へ変換するものである。
【0076】
データ検出部501では、格子点値(Cg,Mg,Yg,Gg)近辺の信号値が求められる。ここでソース画像の信号値を(Cs(x,y),Ms(x,y),Ys(x,y),Gs(x,y))(ただしx,yは画像の座標値)とすると、まず格子点値と信号値の差Eは以下の式により求められる。
【0077】
E=√((Cg−Cs(x,y))2 +(Mg−Ms(x,y))2+(Yg−Ys(x,y))2+(Gg−Gs(x,y))2) …式(47)
この信号値の差Eが予め決定されている値L以下であれば、格子点近辺の値ということになる。格子点近辺の値、すなわちE≦Lを満たす画素がソース画像からサーチされると、データ比較部502にてその画素の座標(x,y)に対応するディスティネーション画像の信号値(Cd(x,y),Md(x,y),Yd(x,y),Gd(x,y))が読みだされ、次式によりソース画像とディスティネーション画像のCMYG信号値のそれぞれの成分の差dC,dM,dY,dGおよび、信号値差Diffが求められる。
【0078】
dC = Cs(x,y)−Cd(x,y) …式(48)
dM = Ms(x,y)−Md(x,y) …式(49)
dY = Ys(x,y)−Yd(x,y) …式(50)
dG = Gs(x,y)−Gd(x,y) …式(51)
Diff = √(Cs(x,y)−Cd(x,y))2+(Ms(x,y)−Md(x,y))2+(Ys(x,y)−Yd(x,y))2+(Gs(x,y)−Gd(x,y))2) …式(52)。
【0079】
求められたソース画像とディスティネーション画像のCMYG信号値の各成分毎の差dC,dM,dY,dGおよび信号値差Diffは、データリミット部503へと送られる。データリミット部503では、予め決定されたしきい値Tと信号値差Diffが比較され、信号値差Diffがしきい値Tを超えた場合は次式により、dC,dM,dY,dGを補正したdC’,dM’,dY’,dG’が求められる。また、信号値差Diffがしきい値Tを超えていない場合はdC’ = dC、dM’ = dM、dY’ = dY、dG’ = dGとなる。
【0080】
Gain = T/Diff …式(53)
dC’ = dC × Gain …式(54)
dM’ = dM × Gain …式(55)
dY’ = dY × Gain …式(56)
dG’ = dG × Gain …式(57)。
【0081】
上記の流れで格子点値(Cg,Mg,Yg,Gg)においてソース画像全域のdC’、dM’、dY’、dG’の平均値 dCave、dMave、dYave、dGaveを求める。またソース画像中に格子点近辺の値が存在しない場合は、dCave = dMave = dYave = dGave = 0 とする。上記手法で求められたdCave、dMave、dYave、dGaveはテーブル作成部504に送られ、次式によりカスタマイズされた4次元ルックアップテーブルの格子点値(Cg,Mg,Yg,Gg)に対応する格子点格納値(Yt,Ut,Vt)が求められる。
【0082】
Ct = Cg + dCave …式(58)
Mt = Mg + dMave …式(59)
Yt = Yg+ dYave …式(60)
Gt = Gg+ dGave …式(61)
Rt = ConvR(Cg,Mg,Yg,Gg) …式(62)
Gt = ConvG(Cg,Mg,Yg,Gg) …式(63)
Bt = ConvB(Cg,Mg,Yg,Gg) …式(64)。
【0083】
ただし、ConvRはCMYG信号からR信号を求める変換式、ConvGはCMYG信号からG信号を求める変換式、ConvBはCMYG信号からB信号を求める変換式を示す。
【0084】
Yt = 0.3×Rt + 0.59×Gt + 0.11×Bt …式(65)
Ut = (Bt − Yt)×0.564 …式(66)
Vt = (Rt − Yt)×0.713 …式(67)。
【0085】
以上の処理を格子点すべてに行うことにより4次元ルックアップテーブルが作成される。
【0086】
また、4次元色変換処理部404では、作成された4次元ルックアップテーブルを参照して、変換画像データ入力部403に入力された画像の画素毎に、第1実施形態で説明したような補間演算を用いて、C、M、Y、G信号をYo、Uo、Voへと変換する。得られたYo、Uo、Vo信号は画像データ出力部405へと送られる。
【0087】
なお、上記実施形態では、CMYG信号をYUVへと変換する4次元ルックアップテーブルの生成と色変換処理について説明したが、これに限られるものではなく、N次元の信号をM次元に変換するN次元ルックアップテーブルの生成と色変換処理が実現可能である。
【0088】
以上説明したように、上記各実施形態によれば、N次元ルックアップテーブルの生成時にリミットをかけてテーブルを作成するため、N次元ルックアップテーブルデータの連続性が失われて生じるトーンジャンプ等の現象を防ぐことが可能となる。
【0089】
また、本発明の目的は、実施形態の機能を撮像装置に搭載し、撮像装置において実行することによっても、達成される。
さらに、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0090】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0091】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0092】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0093】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、色変換テーブルによる色変換の不連続性が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態による色変換テーブル(以下、ルックアップテーブルという)の生成と、ルックアップテーブルを用いた色変換処理を実行する情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態によるルックアップテーブル生成処理及び色変換処理の機能構成を示すブロック図である。
【図3】ルックアップテーブル作成部102の詳細な機能構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態によるルックアップテーブル生成処理を説明するフローチャートである。
【図5】第1実施形態による3次元色変換処理を説明するフローチャートである。
【図6】第2実施形態によるルックアップテーブル作成部102の詳細な機能構成を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態によるルックアップテーブル生成処理を説明するフローチャートである。
【図8】第3実施形態によるルックアップテーブル生成処理及び色変換処理の機能構成を示すブロック図である。
【図9】カスタマイズ4次元ルックアップテーブル作成部402の詳細な機能構成を示すブロック図である。
Claims (20)
- N次元の色空間によって画素値が表された第1及び第2の画像を格納する格納手段と、
前記第1及び第2の画像の対応画素の画素値の差に基づいてN次元の色変換テーブルを生成する生成手段と、
前記生成手段で生成される色変換テーブルによる画素値の変化量が所定値を超えないように、該生成手段による色変換テーブルのテーブル値の生成を調整する調整手段と
を備えることを特徴とする色変換テーブル作成装置。 - 前記生成手段は、
前記N次元の色変換テーブルの各格子点について、
選択された格子点の格子点値から所定距離内の画素値を有する画素を前記第1の画像より検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された画素に関して、前記第1及び第2の画像における対応画素の画素値の差の平均値を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された平均値に基づいて前記選択された格子点の値を決定する決定手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の色変換テーブル作成装置。 - 前記調整手段は、前記対応画素の画素値の前記色空間における距離がしきい値を超える場合に、該距離としきい値とに基づいて当該対応画素の画素値の差を調整することを特徴とする請求項1に記載の色変換テーブル作成装置。
- 前記調整手段は、前記第1の画像の画素値を(A0,A1,A2,...,AN)、前記第2の画像における対応画素の画素値を(B0,B1,B2,....BN)とし、前記距離をDiffとした場合に、
Diff = √((A0−B0)2+(A1−B1)2+(A2−B2)2+....+(An−Bn)2)
で求められる距離Diffが所定のしきい値Tより大きい場合に、当該対応画素の各成分毎の差にしきい値Tと距離Diffをもとに求められる値を乗じることを特徴とする請求項3に記載の色変換テーブル作成装置。 - 前記調整手段は、前記第1及び第2の画像の対応画素について、画素値の各成分毎の差の最大値Diffを前記距離とし、該距離が所定のしきい値Tより大きい場合に、該各成分毎の差にしきい値TとDiffをもとに求められる値を乗じることを特徴とする請求項3に記載の色変換テーブル作成装置。
- 前記調整手段は、前記生成手段で生成された前記色変換テーブルによる変換前後の画素値の前記色空間における距離がしきい値を超える場合に、該色変換テーブル中の対応するテーブル値を調整することを特徴とする請求項1に記載の色変換テーブル作成装置。
- 前記調整手段は、前記色変換テーブルによる変換前の画素値を(A0,A1,A2,...,AN)、変換後の画素値を(B0,B1,B2,....BN)とし、前記距離をDiffとした場合に、
Diff = √((A0−B0)2+(A1−B1)2+(A2−B2)2+....+(An−Bn)2)
で求められる距離Diffが所定のしきい値Tより大きい場合に、対応するテーブル値にしきい値Tと距離Diffをもとに求められる値を乗じて該色変換テーブルを更新することを特徴とする請求項6に記載の色変換テーブル作成装置。 - 前記調整手段は、前記色変換テーブルによる変換前の画素値と変換後の画素値における各成分毎の差のうちの最大値Diffを前記距離とし、該距離が所定のしきい値Tより大きい場合に、対応するテーブル値にしきい値TとDiffをもとに求められる値を乗じて該色変換テーブルを更新することを特徴とする請求項6に記載の色変換テーブル作成装置。
- 前記調整手段は、前記生成手段で生成された色変換テーブルの格子点データと、基準テーブルの格子点データとの差が所定値以上の場合に、前記色変換テーブルの当該格子点データを調整することを特徴とする請求項1に記載の色変換テーブル作成装置。
- 前記調整手段は、前記色変換テーブルの格子点データを(A0,A1,A2,...,An)、前記基準テーブルの対応する格子点データを(B0,B1,B2,...,Bn)、前記差をDiffとした場合に、
Diff = √((A0−B0)2+(A1−B1)2+(A2−B2)2+....+(An−Bn)2)
で求められる差Diffが所定のしきい値Tより大きい場合、該色変換テーブルの当該格子点データの各成分値にしきい値Tと差Diffをもとに求められる値を乗ずることを特徴とする請求項9に記載の色変換テーブル作成装置。 - 前記調整手段は、前記色変換テーブルと前記基準テーブルの対応する格子点データについて、各成分毎の差のうちの最大値Diffが所定のしきい値Tより大きい場合に、該色変換テーブルの当該格子点データの各成分にしきい値TとDiffをもとに求められる値を乗じることを特徴とする請求項9に記載の色変換テーブル作成装置。
- 前記生成手段で生成された色変換テーブルの各格子点のデータを、M次元の色空間のデータに変換する変換手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の色変換テーブル作成装置。
- N次元の色空間によって画素値が表された第1及び第2の画像の対応画素の画素値の差に基づいてN次元の色変換テーブルを生成する生成工程と、
前記生成工程で生成される色変換テーブルによる画素値の変化量が所定値を超えないように、該生成工程による色変換テーブルのテーブル値の生成を調整する調整工程と
を備えることを特徴とする色変換テーブル作成方法。 - 画像データを入力する入力手段と、
請求項1乃至12のいずれかに記載の色変換テーブル作成装置によって作成された色変換テーブルを用いて、前記入力手段で入力された画像データを変換する変換手段と、
前記変換手段で変換された画像データを出力する出力手段と
を備えることを特徴とする色変換装置。 - 前記変換手段は、前記画像データの各画素値について、
前記色変換テーブルより画素値に近い格子点を抽出し、
前記画素値と前記抽出された格子点との距離を算出し、
前記抽出された格子点及びその近傍の格子点の各格子点値と前記算出された距離とに基づいて前記画素値の変換後の画素値を得ることを特徴とする請求項14に記載の色変換装置。 - 画像データを入力する入力工程と、
請求項13に記載の色変換テーブル作成方法によって作成された色変換テーブルを用いて、前記入力手段で入力された画像データを変換する変換工程と、
前記変換工程で変換された画像データを出力する出力工程と
を備えることを特徴とする色変換方法。 - 請求項13に記載されたテーブル作成方法をコンピュータに実現させるための制御プログラム。
- 請求項13に記載されたテーブル作成方法をコンピュータに実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
- 請求項13に記載された色変換テーブル作成方法を実行することを特徴とする撮像装置。
- 請求項14に記載された色変換装置を搭載したことを特徴とする撮像装置。
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