JP2004078697A - 画像処理方法、画像形成方法、画像処理装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、2次元方向の非立体画像から画像の種類に関係することなく、容易に立体画像を画像形成することが可能な画像形成方法及びそのシステムを提供する。
【解決手段】非立体画像の明度、彩度等の特徴量を検出し、壁紙や版画など、画像の種類に応じて適切な特徴量を用いると共に、処理を施して立体画像データを形成し、発泡トナー等を用いて立体で画像を形成することが可能な画像形成装置に非立体画像の色を示す色画像形成データ共に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】非立体画像の明度、彩度等の特徴量を検出し、壁紙や版画など、画像の種類に応じて適切な特徴量を用いると共に、処理を施して立体画像データを形成し、発泡トナー等を用いて立体で画像を形成することが可能な画像形成装置に非立体画像の色を示す色画像形成データ共に送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成方法及びそのシステムに関し、特に、非立体的な画像から物理的に立体を有する立体画像を形成する画像形成方法、及びそのシステムに間する。
【0002】
【従来の技術】
2次元方向に広がる非立体画像を記録紙などの媒体に画像形成した印刷物は、日常の様々な場面で広く利用されている。
【0003】
また、非立体画像中に物理的に立体形状を形成した印刷物もあり、このような印刷物では、例えば、次のような付加価値を提供している。
【0004】
・非立体画像で表現されている物体を擬似的に立体的な物体として認識できる。
・油絵など、独特な質感を表現できる。
・文字や模様等を部分的に突出させて強調したり、印刷物に高級感を与えることができる。
・視覚だけでなく、触覚で絵柄を楽しむことができ、視覚障害者も利用可能なユニバーサルな印刷物を提供できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような立体形状を形成する方法としては、例えば、立体形状を示すデータを作成し、この情報に基づいて光硬化型樹脂に光線を照射して版を形成し、記録紙などの媒体に押し当てて立体を形成する方法がある。
【0006】
しかし、この方法では、画像に応じた立体見本を作成し、立体見本の表面形状の測定・加工するなど、画像に応じて立体形状を示すデータを一からの設計するため、多く手間と時間及びコストを要していた。
【0007】
また、特開平7−175201号公報には、写真フィルムを通過させた光を感熱性樹脂版に露光、現像し、画像データの濃淡に応じた立体形状版を製作する方法が開示されている。
【0008】
しかし、この方法では、高さ情報は、フィルムを通過した光量に応じて高さを示す情報を直接書き込む(感熱タイプ)ため、写真フィルム等を用意する必要があると共に、他の方式で広く用いることはできなかった。
【0009】
特開平6−320855号公報には、非立体画像のカラー画像濃度に応じた高さで紫外線硬化型の透明樹脂層を非立体画像上に形成する方法が開示されている。
【0010】
しかし、この方法では、本来であれば凸部で表現されない物体の影などの画像部分が、濃度が高いことから凸形状で作成されてしまうなど、視覚的に立体的な効果が必ずしも得られなるとは限らなかった。
【0011】
また、立体の透明樹脂層を通して非立体画像を観察するため、レンズ効果等で画像が歪んで見える等の問題も有していた。
【0012】
そこで本発明では、画像の種類に関係することなく、容易に立体画像を画像形成することが可能な画像形成方法及びそのシステムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する工程と、抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する工程と、生成された立体画像データと非立体画像データとを画像形成装置に送信する工程とを有する。。
【0014】
また、特徴量は、明度、彩度、画像のエッジ、画像密度の少なくともいずれかである。
【0015】
また、特徴量は、明度、彩度、画像のエッジ、画像密度であり、特徴量の任意の組み合わせから立体画像データを生成する。
【0016】
また、立体画像データを生成する特徴量を指定する工程をさらに有し、立体画像データは、指定された特徴量を用いて生成される。
【0017】
また、非立体画像の任意の領域を指定する工程をさらに有し、立体画像データは、指定された領域について生成する。
【0018】
次に、本発明の画像形成方法は、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する工程と、抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する工程と、生成された立体画像データと前記非立体画像データとに従って画像を形成する工程とを有する。
【0019】
本発明の画像形成装置は、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、特徴量抽出手段により抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する立体画像データ生成手段と、立体画像データ生成手段により生成された立体画像データと非立体画像データとを画像形成装置に送信する手段とを備える。
【0020】
また、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、特徴量抽出手段により抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する立体画像データ生成手段と、立体画像データ生成手段により生成された立体画像データと非立体画像データとに従って画像を形成する画像形成手段とを備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成方法及びそのシステムの実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る画像形成方法を用いたシステムの構成の一例を示す概略ブロック図であり、スキャナーやデジタルカメラの記録メディアから画像データを読み取るリーダなど、非立体画像(2次元方向に広がる画像)の画像データを入力する画像入力装置10、非立体画像データを処理して高さ方向のデータを有する立体画像を生成する画像処理装置20、画像形成データに基づいて画像形成する画像形成装置30とが設けられている。
【0023】
また、画像処理装置20には、非立体画像データから立体画像データを生成する立体画像データ生成部21、非立体画像の色彩から色画像データを生成する色画像データ生成部22、出力階調の補正を行う出力階調補正部23と、適切な立体画像を画像形成する処理を実施するための指示をユーザが行う図示しないユーザインターフェイスが設けられている。
【0024】
ここで、画像形成装置30は、例えば、結着樹脂と発泡剤からなり、トナーを定着させる際の熱により体積膨張する発泡トナーを用いて立体画像を形成することが可能な電子写真形成装置など、色トナーを用いて色画像を画像形成すると共に、立体を用いて立体画像を画像形成することが可能な画像形成装置である。
【0025】
そして、印刷物などの原画は、スキャナーなどの画像入力装置によって画像データとして入力され、RGBからなるカラーデータ、あるいはモノクロのデジタルデータとして画像処理装置20に送信される。
【0026】
ここで、立体画像データ生成部21では、画像データから立体で画像を形成する立体画像データを生成し、出力階調補正部23に立体画像データを送信する。
【0027】
なお、立体画像データの階調値が最大(例えば、100)のときは、画像形成装置で形成可能な最大の高さを示し、最小(例えば、0)のときは、最小値となる立体画像を示す。
【0028】
また、色画像データ生成部22では、非立体画像の色を画像形成するために、RGBあるいはモノクロで送られてきた画像データを画像形成装置で用いられる記録材料の色に合わせて色変換し、出力階調補正部23に色画像データを送信する。
【0029】
そして、出力階調補正部23では、立体画像データと色画像データとの出力階調を補正し、立体画像と色画像とを重畳させた重畳画像形成データを画像形成装置30に送信する。ここで重畳とは、立体画像データと色画像データとの単なる合成でも良い。
【0030】
なお、立体画像と色画像とを重畳させることなく、立体画像を画像形成する立体画像形成データと、色画像を画像形成する色画像形成データとを画像形成装置に送信するように構成することもできる。
【0031】
画像形成装置30では、重畳画像形成データに基づいて、色画像、及び立体画像を重畳させた重畳画像を画像形成する。
【0032】
また、立体画像形成データと色画像形成データとを受信すると、各画像形成データに基づいて、立体画像と色画像をそれぞれ画像形成する。
【0033】
次に、図2は、本実施の形態における立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャートであり、この図を用いて本実施の形態における画像処理の流れを説明する。
【0034】
まず、画像データが入力されると、立体画像を形成する立体画像領域が指定されているかの判断を行い(ステップ100)、立体画像領域が指定されていると判断する(ステップ100でYES)と、指定された領域の画像を切り出し(ステップ101)、画像情報(特徴量:明度、彩度、輪郭、密度)を抽出する(ステップ102)。
【0035】
また、立体画像領域が指定されていないと判断する(ステップ100でNO)と、全領域の画像データから画像情報を抽出する(ステップ102)。
【0036】
そして、ユーザから指定された非立体画像の画像種(例えば、油絵・壁紙、版画・デザイン画、線図・触図、写真・自然画 etc.)、あるいは変換時に用いる特徴量である明度(B)、彩度(S)、画像の輪郭を示すエッジ(E)、画像密度(C)(ネガ・ポジ指定も含む)に応じて立体画像を画像形成するための立体画像を生成する画像データ処理を行う(ステップ103)。
【0037】
なお、特徴量が直接指定されたときは、特徴量から画像種を判断すると共に、必要に応じて階調を反転して立体画像を生成する。
【0038】
そして、立体画像の出力階調を補正(ステップ104)し、立体画像データを生成する(ステップ105)。
【0039】
ここで、出力階調の補正は、高さや立体形状などのユーザからの指定に従った処理が施される。
【0040】
例えば、実際に形成される画像の高さは画像形成装置の性能や設定により上下限が決定されるため、具体的な高さ指定または、高、中、低等の段回指定等に階調を補正する。
【0041】
また、立体形状をシャープにするという指定があった場合は、階調に対する傾きを大きくし、マイルドにするという指定があった場合は、緩やかするなど、階調カーブの補正を行うことにより、好みに応じた形状に制御することが可能である。
【0042】
図3は、画像データから画像情報を抽出する処理の流れを示すフローチャートである。
【0043】
まず、RGBまたはモノクロの画像情報である画像データを明度、彩度、色相で表現されるHSBモデルに基づいたカラー変換を行い(ステップ200)、明度(B)および彩度データ(S)を抽出する(ステップ201)。
【0044】
このとき、明度は0(ブラック)〜100(%)(ホワイト)、彩度は0(グレー)〜100(%)(純色)の範囲の値をとり、この値を多値のデータとして用いる。
【0045】
そして、明度(B)、彩度データ(S)から画像のエッジを検出(ステップ202)し、エッジ方向のある特定の周辺画素を輪郭とした輪郭データ(E)を生成する(ステップ203)。
【0046】
ここで、エッジの検出手段としては、例えば、ある画素単位内の平均画素値(明度、あるいは彩度の平均値)を算出し、これらについて微分処理を行い、エッジおよびエッジの方向を検出する方法が挙げられる。
【0047】
また、輪郭データは、輪郭部を100、それ以外の領域の値を0として生成される。
【0048】
一方、画像データから画像密度の画像情報を抽出する処理としては、まず、非立体画像をある単位画素数からなる画像密度抽出領域に分割する(ステップ204)。
【0049】
ここで、画像密度抽出領域は、CCD、スキャナーなどの画像入力装置の解像度より大きく、目視では判別し難い大きさとし、また、デジタルカメラなど、非立体画像がデジタル画像であるものに対しては、画像作成時に設定された解像度以上、かつ目視では判別し難い大きさとする。
【0050】
そして、各画像密度抽出領域の平均画像密度をRGBまたはモノクロの画像情報である画像データから算出し(ステップ205)、各画像密度抽出領域の平均画像密度から画像密度データを生成する(ステップ206)。
【0051】
なお、平均画像密度とは、ある単位面積に画像が形成されている面積の割合で表されるもので、0〜100(%)の値をとる。
【0052】
このように、非立体画像の特徴量である明度(B)、彩度(S)、エッジ(E)、画像密度(C)を画像データから抽出することにより、0から100までの値をとる4種類の画像情報が生成される。
【0053】
また、ユーザが指定した非立体画像の画像種(たとえば、油絵・壁紙、版画・デザイン画、線図・触図、写真・自然画 etc.)、あるいは変換時に用いる特徴量(ネガ・ポジ指定も含む)に応じて必要な画像情報のみを画像データから抽出するように構成することもできる。
【0054】
ここで、画像種が指定された場合の画像情報の選択・組み合わせ処理を行い、立体画像データを生成する画像データ処理の流れの一例を図面を用いて説明する。
【0055】
図4は、画像種が壁紙である非立体画像から立体画像を生成する画像処理の一例を示す非立体図である。
【0056】
油絵、壁紙ともに非立体画像は細かな立体形状を有し、絵柄とは異なる独特の質感を有する。
【0057】
そして、CCDによる読み取り時や、デジタルカメラによる撮影時の照明により、高さを有する凸部は反射光により周囲より明るく輝き、色も鮮やかな画像として取り込まれる。
【0058】
一方、凹部は凸部の影が発生するため、同じ色の記録材で描かれていても凸部よりも暗く、また、彩度は低下したデータとして取り込まれる。
【0059】
従って、このような画像においては、明度、彩度の値が、実際の形状高さと相関関係を有している。
【0060】
なお、立体画像データを生成する際には、明度、彩度のどちらを用いることも可能であり、また、両方を用いて、乗算、加算処理などを行った値でもよい。
【0061】
ただし、明度は値が小さい時ほど高い状態を表すのに対し、彩度は小さい時ほど低い状態を表わすため、一方向に統一する必要がある。
【0062】
図5は、画像種が油絵・壁紙である図4で示した非立体画像の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、まず、非立体画像の明度を示す明度情報を画像情報から選択する(ステップ300)。
【0063】
そして、階調(明度)を反転させ(ステップ301)、立体画像データを生成する(ステップ302)。
【0064】
図6は、画像種が版画である非立体画像から立体画像を生成する画像処理の一例を示す非立体図であり、単位画素領域の画像面積密度が100%、50%、0%の領域で構成されている。
【0065】
版画、デザイン画は、色の有無で形が表現されるものを対象するものであり、色付けされている領域に立体形状を形成するため、明度、または画像面積密度を用いて立体画像データを生成する。
【0066】
図7は、画像種が版画である図6で示した非立体画像の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、まず、非立体画像の画像密度を示す画像密度情報を画像情報から選択する(ステップ400)。
【0067】
そして、密度が100%の領域を100に、50%の領域を50の値に置き換え、立体画像データを生成する(ステップ401)。
【0068】
なお、立体画像データの値が100のときは、画像形成装置で形成可能な高さの最大値となり、0とき最小値となる。
【0069】
図8は、画像種が線画である非立体画像から立体画像を生成する画像処理の一例を示す非立体図である。
【0070】
線画は物の形の輪郭が、線により描かれている画像が対象であり、また、視覚障害者向けの触図は、絵柄の輪郭に沿って、十分な高さを有する凸形状が形成されていれば、指で形を認識することが可能である。
【0071】
よって、線図・触図にはエッジを検出した結果から生成した輪郭データを生成する。
【0072】
このとき、生成する輪郭部の太さの調整は、外部から指定可能である。
【0073】
また、エッジの方向検出結果とあわせて、輪郭で囲まれた領域内をある均一な高さで形成するようなデータを生成することも可能である。
【0074】
図9は、画像種が線画である図8で示した非立体画像の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、まず、非立体画像の輪郭を示すエッジ情報を画像情報から選択し(ステップ500)、エッジ情報を用いて立体画像データを生成する(ステップ501)。
【0075】
図10は、画像種が写真である非立体画像の一部を立体画像とする画像処理の一例を示す非立体図である。
【0076】
写真や自然画は被写体や描画対象および、撮影・描写時の照明条件により、絵柄の質が決定されることが多く、撮影時において被写体が光を受ける方向によって発生する明度の傾斜を、彩度を用いて補正することにより、適切な立体形状画像データを生成することが可能である。
【0077】
図11は、画像種が写真である図10で示した非立体画像からユーザが指定した領域の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0078】
まず、非立体画像から立体画像を形成する非立体画像の領域を切り出す(ステップ600)。
【0079】
そして、非立体画像の明度を示す明度情報を画像情報から選択し(ステップ601)、明度の階調を反転する(ステップ601)。
【0080】
また、非立体画像の彩度を示す彩度情報を画像情報から選択し(ステップ602)、彩度を適切な比率で階調を反転させた明度に乗算して(ステップ603)、立体画像データを生成する(ステップ604)。
【0081】
このように、本発明では、非立体画像の二次元画像から立体形状画像形成データを生成するため、これまで要していたデータ作成時間を大幅に短縮することができた。
【0082】
また、立体画像データは、一般的に用いられるカラー・モノクロの画像データと同様に扱うことができるため汎用性に優れ、様々な立体形状の印刷物作成に広く用いることが可能である。
【0083】
ここで、立体画像データは、非立体画像データの濃度情報と同様の形式で持てば良い。濃度情報が高ければ、単位面積当たりに乗る発泡トナー等立体材料の量が多くなり、より高い立体画像が形成される。一方、濃度情報が低ければ、単位面積当たりに乗る発泡トナー等立体材料の量が少なくなり、より低い立体画像が形成される。
【0084】
さらに、原画の種類や用途に応じて、最適な特徴量を用いてデータを生成することができるため、ユーザ意図に沿った、意匠性の高い印刷物を提供することができる。
【0085】
油絵や壁紙などの画像に対しては、彩度、または彩度を用いてデータを生成することにより、原画が有する立体の独特な質感を再現することができる。
【0086】
版画やデザイン画などに対しては、画像密度や明度を用いることにより、絵柄を強調し、インパクトのある画像を形成したり、より高級感のある印刷物を作成することができる。
【0087】
線画等に対しては、明度や彩度等から画像のエッジ部の検出を行い、エッジに対応した輪郭部を凸化することで、特定の絵柄を強調するとともに、視覚障害者も認識可能なユニバーサルな印刷物を提供することができる。
【0088】
さらに自然画、写真画像など立体的な被写体画像に対しては、彩度、明度、画像密度などの組み合わせを用いることにより、擬似的に立体物を再現したり、画像の立体感をさらに強調した画像を形成することができる。
【0089】
また、ユーザの意図や好みに応じて、立体形状や高さ、立体を形成する領域を指定することが可能で、デザイン性の高い印刷物を作成することができる。
【0090】
そして、発泡トナーなど、立体形状を用いて画像形成することが可能な、電子写真方式による画像形成装置に用いることにより、オンデマンドでかつ、少量多品種にも対応することができる。
【0091】
さらに、従来の電子写真装置と同等の簡単な操作性で立体形状の画像が作成可能となるため、エンドユーザも手軽に利用可能な立体形状画像形成装置を提供することができる。
【0092】
【発明の効果】
このように本発明では、非立体画像の画像データから立体で画像を表現する立体画像を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置を用いたシステムの構成の一例を示す概略ブロック図
【図2】本実施の形態における立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図3】本実施の形態における画像データ処理の流れの一例を示すフローチャート
【図4】壁紙の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図5】油絵・壁紙等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図6】版画の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図7】版画・デザイン画等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図8】線画の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図9】線画・触図等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図10】写真の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図11】写真・自然画等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【符号の説明】
10…画像入力装置
20…画像処理装置
21…立体画像データ生成部
22…色画像データ生成部
23…出力階調補正部
30…画像形成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成方法及びそのシステムに関し、特に、非立体的な画像から物理的に立体を有する立体画像を形成する画像形成方法、及びそのシステムに間する。
【0002】
【従来の技術】
2次元方向に広がる非立体画像を記録紙などの媒体に画像形成した印刷物は、日常の様々な場面で広く利用されている。
【0003】
また、非立体画像中に物理的に立体形状を形成した印刷物もあり、このような印刷物では、例えば、次のような付加価値を提供している。
【0004】
・非立体画像で表現されている物体を擬似的に立体的な物体として認識できる。
・油絵など、独特な質感を表現できる。
・文字や模様等を部分的に突出させて強調したり、印刷物に高級感を与えることができる。
・視覚だけでなく、触覚で絵柄を楽しむことができ、視覚障害者も利用可能なユニバーサルな印刷物を提供できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような立体形状を形成する方法としては、例えば、立体形状を示すデータを作成し、この情報に基づいて光硬化型樹脂に光線を照射して版を形成し、記録紙などの媒体に押し当てて立体を形成する方法がある。
【0006】
しかし、この方法では、画像に応じた立体見本を作成し、立体見本の表面形状の測定・加工するなど、画像に応じて立体形状を示すデータを一からの設計するため、多く手間と時間及びコストを要していた。
【0007】
また、特開平7−175201号公報には、写真フィルムを通過させた光を感熱性樹脂版に露光、現像し、画像データの濃淡に応じた立体形状版を製作する方法が開示されている。
【0008】
しかし、この方法では、高さ情報は、フィルムを通過した光量に応じて高さを示す情報を直接書き込む(感熱タイプ)ため、写真フィルム等を用意する必要があると共に、他の方式で広く用いることはできなかった。
【0009】
特開平6−320855号公報には、非立体画像のカラー画像濃度に応じた高さで紫外線硬化型の透明樹脂層を非立体画像上に形成する方法が開示されている。
【0010】
しかし、この方法では、本来であれば凸部で表現されない物体の影などの画像部分が、濃度が高いことから凸形状で作成されてしまうなど、視覚的に立体的な効果が必ずしも得られなるとは限らなかった。
【0011】
また、立体の透明樹脂層を通して非立体画像を観察するため、レンズ効果等で画像が歪んで見える等の問題も有していた。
【0012】
そこで本発明では、画像の種類に関係することなく、容易に立体画像を画像形成することが可能な画像形成方法及びそのシステムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する工程と、抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する工程と、生成された立体画像データと非立体画像データとを画像形成装置に送信する工程とを有する。。
【0014】
また、特徴量は、明度、彩度、画像のエッジ、画像密度の少なくともいずれかである。
【0015】
また、特徴量は、明度、彩度、画像のエッジ、画像密度であり、特徴量の任意の組み合わせから立体画像データを生成する。
【0016】
また、立体画像データを生成する特徴量を指定する工程をさらに有し、立体画像データは、指定された特徴量を用いて生成される。
【0017】
また、非立体画像の任意の領域を指定する工程をさらに有し、立体画像データは、指定された領域について生成する。
【0018】
次に、本発明の画像形成方法は、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する工程と、抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する工程と、生成された立体画像データと前記非立体画像データとに従って画像を形成する工程とを有する。
【0019】
本発明の画像形成装置は、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、特徴量抽出手段により抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する立体画像データ生成手段と、立体画像データ生成手段により生成された立体画像データと非立体画像データとを画像形成装置に送信する手段とを備える。
【0020】
また、非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、特徴量抽出手段により抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する立体画像データ生成手段と、立体画像データ生成手段により生成された立体画像データと非立体画像データとに従って画像を形成する画像形成手段とを備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成方法及びそのシステムの実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る画像形成方法を用いたシステムの構成の一例を示す概略ブロック図であり、スキャナーやデジタルカメラの記録メディアから画像データを読み取るリーダなど、非立体画像(2次元方向に広がる画像)の画像データを入力する画像入力装置10、非立体画像データを処理して高さ方向のデータを有する立体画像を生成する画像処理装置20、画像形成データに基づいて画像形成する画像形成装置30とが設けられている。
【0023】
また、画像処理装置20には、非立体画像データから立体画像データを生成する立体画像データ生成部21、非立体画像の色彩から色画像データを生成する色画像データ生成部22、出力階調の補正を行う出力階調補正部23と、適切な立体画像を画像形成する処理を実施するための指示をユーザが行う図示しないユーザインターフェイスが設けられている。
【0024】
ここで、画像形成装置30は、例えば、結着樹脂と発泡剤からなり、トナーを定着させる際の熱により体積膨張する発泡トナーを用いて立体画像を形成することが可能な電子写真形成装置など、色トナーを用いて色画像を画像形成すると共に、立体を用いて立体画像を画像形成することが可能な画像形成装置である。
【0025】
そして、印刷物などの原画は、スキャナーなどの画像入力装置によって画像データとして入力され、RGBからなるカラーデータ、あるいはモノクロのデジタルデータとして画像処理装置20に送信される。
【0026】
ここで、立体画像データ生成部21では、画像データから立体で画像を形成する立体画像データを生成し、出力階調補正部23に立体画像データを送信する。
【0027】
なお、立体画像データの階調値が最大(例えば、100)のときは、画像形成装置で形成可能な最大の高さを示し、最小(例えば、0)のときは、最小値となる立体画像を示す。
【0028】
また、色画像データ生成部22では、非立体画像の色を画像形成するために、RGBあるいはモノクロで送られてきた画像データを画像形成装置で用いられる記録材料の色に合わせて色変換し、出力階調補正部23に色画像データを送信する。
【0029】
そして、出力階調補正部23では、立体画像データと色画像データとの出力階調を補正し、立体画像と色画像とを重畳させた重畳画像形成データを画像形成装置30に送信する。ここで重畳とは、立体画像データと色画像データとの単なる合成でも良い。
【0030】
なお、立体画像と色画像とを重畳させることなく、立体画像を画像形成する立体画像形成データと、色画像を画像形成する色画像形成データとを画像形成装置に送信するように構成することもできる。
【0031】
画像形成装置30では、重畳画像形成データに基づいて、色画像、及び立体画像を重畳させた重畳画像を画像形成する。
【0032】
また、立体画像形成データと色画像形成データとを受信すると、各画像形成データに基づいて、立体画像と色画像をそれぞれ画像形成する。
【0033】
次に、図2は、本実施の形態における立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャートであり、この図を用いて本実施の形態における画像処理の流れを説明する。
【0034】
まず、画像データが入力されると、立体画像を形成する立体画像領域が指定されているかの判断を行い(ステップ100)、立体画像領域が指定されていると判断する(ステップ100でYES)と、指定された領域の画像を切り出し(ステップ101)、画像情報(特徴量:明度、彩度、輪郭、密度)を抽出する(ステップ102)。
【0035】
また、立体画像領域が指定されていないと判断する(ステップ100でNO)と、全領域の画像データから画像情報を抽出する(ステップ102)。
【0036】
そして、ユーザから指定された非立体画像の画像種(例えば、油絵・壁紙、版画・デザイン画、線図・触図、写真・自然画 etc.)、あるいは変換時に用いる特徴量である明度(B)、彩度(S)、画像の輪郭を示すエッジ(E)、画像密度(C)(ネガ・ポジ指定も含む)に応じて立体画像を画像形成するための立体画像を生成する画像データ処理を行う(ステップ103)。
【0037】
なお、特徴量が直接指定されたときは、特徴量から画像種を判断すると共に、必要に応じて階調を反転して立体画像を生成する。
【0038】
そして、立体画像の出力階調を補正(ステップ104)し、立体画像データを生成する(ステップ105)。
【0039】
ここで、出力階調の補正は、高さや立体形状などのユーザからの指定に従った処理が施される。
【0040】
例えば、実際に形成される画像の高さは画像形成装置の性能や設定により上下限が決定されるため、具体的な高さ指定または、高、中、低等の段回指定等に階調を補正する。
【0041】
また、立体形状をシャープにするという指定があった場合は、階調に対する傾きを大きくし、マイルドにするという指定があった場合は、緩やかするなど、階調カーブの補正を行うことにより、好みに応じた形状に制御することが可能である。
【0042】
図3は、画像データから画像情報を抽出する処理の流れを示すフローチャートである。
【0043】
まず、RGBまたはモノクロの画像情報である画像データを明度、彩度、色相で表現されるHSBモデルに基づいたカラー変換を行い(ステップ200)、明度(B)および彩度データ(S)を抽出する(ステップ201)。
【0044】
このとき、明度は0(ブラック)〜100(%)(ホワイト)、彩度は0(グレー)〜100(%)(純色)の範囲の値をとり、この値を多値のデータとして用いる。
【0045】
そして、明度(B)、彩度データ(S)から画像のエッジを検出(ステップ202)し、エッジ方向のある特定の周辺画素を輪郭とした輪郭データ(E)を生成する(ステップ203)。
【0046】
ここで、エッジの検出手段としては、例えば、ある画素単位内の平均画素値(明度、あるいは彩度の平均値)を算出し、これらについて微分処理を行い、エッジおよびエッジの方向を検出する方法が挙げられる。
【0047】
また、輪郭データは、輪郭部を100、それ以外の領域の値を0として生成される。
【0048】
一方、画像データから画像密度の画像情報を抽出する処理としては、まず、非立体画像をある単位画素数からなる画像密度抽出領域に分割する(ステップ204)。
【0049】
ここで、画像密度抽出領域は、CCD、スキャナーなどの画像入力装置の解像度より大きく、目視では判別し難い大きさとし、また、デジタルカメラなど、非立体画像がデジタル画像であるものに対しては、画像作成時に設定された解像度以上、かつ目視では判別し難い大きさとする。
【0050】
そして、各画像密度抽出領域の平均画像密度をRGBまたはモノクロの画像情報である画像データから算出し(ステップ205)、各画像密度抽出領域の平均画像密度から画像密度データを生成する(ステップ206)。
【0051】
なお、平均画像密度とは、ある単位面積に画像が形成されている面積の割合で表されるもので、0〜100(%)の値をとる。
【0052】
このように、非立体画像の特徴量である明度(B)、彩度(S)、エッジ(E)、画像密度(C)を画像データから抽出することにより、0から100までの値をとる4種類の画像情報が生成される。
【0053】
また、ユーザが指定した非立体画像の画像種(たとえば、油絵・壁紙、版画・デザイン画、線図・触図、写真・自然画 etc.)、あるいは変換時に用いる特徴量(ネガ・ポジ指定も含む)に応じて必要な画像情報のみを画像データから抽出するように構成することもできる。
【0054】
ここで、画像種が指定された場合の画像情報の選択・組み合わせ処理を行い、立体画像データを生成する画像データ処理の流れの一例を図面を用いて説明する。
【0055】
図4は、画像種が壁紙である非立体画像から立体画像を生成する画像処理の一例を示す非立体図である。
【0056】
油絵、壁紙ともに非立体画像は細かな立体形状を有し、絵柄とは異なる独特の質感を有する。
【0057】
そして、CCDによる読み取り時や、デジタルカメラによる撮影時の照明により、高さを有する凸部は反射光により周囲より明るく輝き、色も鮮やかな画像として取り込まれる。
【0058】
一方、凹部は凸部の影が発生するため、同じ色の記録材で描かれていても凸部よりも暗く、また、彩度は低下したデータとして取り込まれる。
【0059】
従って、このような画像においては、明度、彩度の値が、実際の形状高さと相関関係を有している。
【0060】
なお、立体画像データを生成する際には、明度、彩度のどちらを用いることも可能であり、また、両方を用いて、乗算、加算処理などを行った値でもよい。
【0061】
ただし、明度は値が小さい時ほど高い状態を表すのに対し、彩度は小さい時ほど低い状態を表わすため、一方向に統一する必要がある。
【0062】
図5は、画像種が油絵・壁紙である図4で示した非立体画像の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、まず、非立体画像の明度を示す明度情報を画像情報から選択する(ステップ300)。
【0063】
そして、階調(明度)を反転させ(ステップ301)、立体画像データを生成する(ステップ302)。
【0064】
図6は、画像種が版画である非立体画像から立体画像を生成する画像処理の一例を示す非立体図であり、単位画素領域の画像面積密度が100%、50%、0%の領域で構成されている。
【0065】
版画、デザイン画は、色の有無で形が表現されるものを対象するものであり、色付けされている領域に立体形状を形成するため、明度、または画像面積密度を用いて立体画像データを生成する。
【0066】
図7は、画像種が版画である図6で示した非立体画像の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、まず、非立体画像の画像密度を示す画像密度情報を画像情報から選択する(ステップ400)。
【0067】
そして、密度が100%の領域を100に、50%の領域を50の値に置き換え、立体画像データを生成する(ステップ401)。
【0068】
なお、立体画像データの値が100のときは、画像形成装置で形成可能な高さの最大値となり、0とき最小値となる。
【0069】
図8は、画像種が線画である非立体画像から立体画像を生成する画像処理の一例を示す非立体図である。
【0070】
線画は物の形の輪郭が、線により描かれている画像が対象であり、また、視覚障害者向けの触図は、絵柄の輪郭に沿って、十分な高さを有する凸形状が形成されていれば、指で形を認識することが可能である。
【0071】
よって、線図・触図にはエッジを検出した結果から生成した輪郭データを生成する。
【0072】
このとき、生成する輪郭部の太さの調整は、外部から指定可能である。
【0073】
また、エッジの方向検出結果とあわせて、輪郭で囲まれた領域内をある均一な高さで形成するようなデータを生成することも可能である。
【0074】
図9は、画像種が線画である図8で示した非立体画像の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、まず、非立体画像の輪郭を示すエッジ情報を画像情報から選択し(ステップ500)、エッジ情報を用いて立体画像データを生成する(ステップ501)。
【0075】
図10は、画像種が写真である非立体画像の一部を立体画像とする画像処理の一例を示す非立体図である。
【0076】
写真や自然画は被写体や描画対象および、撮影・描写時の照明条件により、絵柄の質が決定されることが多く、撮影時において被写体が光を受ける方向によって発生する明度の傾斜を、彩度を用いて補正することにより、適切な立体形状画像データを生成することが可能である。
【0077】
図11は、画像種が写真である図10で示した非立体画像からユーザが指定した領域の立体画像データを生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0078】
まず、非立体画像から立体画像を形成する非立体画像の領域を切り出す(ステップ600)。
【0079】
そして、非立体画像の明度を示す明度情報を画像情報から選択し(ステップ601)、明度の階調を反転する(ステップ601)。
【0080】
また、非立体画像の彩度を示す彩度情報を画像情報から選択し(ステップ602)、彩度を適切な比率で階調を反転させた明度に乗算して(ステップ603)、立体画像データを生成する(ステップ604)。
【0081】
このように、本発明では、非立体画像の二次元画像から立体形状画像形成データを生成するため、これまで要していたデータ作成時間を大幅に短縮することができた。
【0082】
また、立体画像データは、一般的に用いられるカラー・モノクロの画像データと同様に扱うことができるため汎用性に優れ、様々な立体形状の印刷物作成に広く用いることが可能である。
【0083】
ここで、立体画像データは、非立体画像データの濃度情報と同様の形式で持てば良い。濃度情報が高ければ、単位面積当たりに乗る発泡トナー等立体材料の量が多くなり、より高い立体画像が形成される。一方、濃度情報が低ければ、単位面積当たりに乗る発泡トナー等立体材料の量が少なくなり、より低い立体画像が形成される。
【0084】
さらに、原画の種類や用途に応じて、最適な特徴量を用いてデータを生成することができるため、ユーザ意図に沿った、意匠性の高い印刷物を提供することができる。
【0085】
油絵や壁紙などの画像に対しては、彩度、または彩度を用いてデータを生成することにより、原画が有する立体の独特な質感を再現することができる。
【0086】
版画やデザイン画などに対しては、画像密度や明度を用いることにより、絵柄を強調し、インパクトのある画像を形成したり、より高級感のある印刷物を作成することができる。
【0087】
線画等に対しては、明度や彩度等から画像のエッジ部の検出を行い、エッジに対応した輪郭部を凸化することで、特定の絵柄を強調するとともに、視覚障害者も認識可能なユニバーサルな印刷物を提供することができる。
【0088】
さらに自然画、写真画像など立体的な被写体画像に対しては、彩度、明度、画像密度などの組み合わせを用いることにより、擬似的に立体物を再現したり、画像の立体感をさらに強調した画像を形成することができる。
【0089】
また、ユーザの意図や好みに応じて、立体形状や高さ、立体を形成する領域を指定することが可能で、デザイン性の高い印刷物を作成することができる。
【0090】
そして、発泡トナーなど、立体形状を用いて画像形成することが可能な、電子写真方式による画像形成装置に用いることにより、オンデマンドでかつ、少量多品種にも対応することができる。
【0091】
さらに、従来の電子写真装置と同等の簡単な操作性で立体形状の画像が作成可能となるため、エンドユーザも手軽に利用可能な立体形状画像形成装置を提供することができる。
【0092】
【発明の効果】
このように本発明では、非立体画像の画像データから立体で画像を表現する立体画像を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置を用いたシステムの構成の一例を示す概略ブロック図
【図2】本実施の形態における立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図3】本実施の形態における画像データ処理の流れの一例を示すフローチャート
【図4】壁紙の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図5】油絵・壁紙等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図6】版画の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図7】版画・デザイン画等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図8】線画の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図9】線画・触図等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【図10】写真の画像の立体画像データ生成の一例を示す非立体図
【図11】写真・自然画等の画像の立体画像データ生成の流れの一例を示すフローチャート
【符号の説明】
10…画像入力装置
20…画像処理装置
21…立体画像データ生成部
22…色画像データ生成部
23…出力階調補正部
30…画像形成装置
Claims (9)
- 非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する工程と、
抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する工程と、
生成された立体画像データと前記非立体画像データとを画像形成装置に送信する工程と
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記特徴量は、
明度、彩度、画像のエッジ、画像密度の少なくともいずれかである
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 前記特徴量は、
明度、彩度、画像のエッジ、画像密度であり、
前記特徴量の任意の組み合わせから立体画像データを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 前記立体画像データを生成する前記特徴量を指定する工程をさらに有し、
前記立体画像データは、
指定された前記特徴量を用いて生成される
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 前記非立体画像の任意の領域を指定する工程
をさらに有し、
前記立体画像データは、
前記指定された領域について生成する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 高さ方向を示すデータとは、画像の濃度を示すデータと同様である
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する工程と、
抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する工程と、
生成された立体画像データと前記非立体画像データとに従って画像を形成する工程と
を有することを特徴とする画像形成方法。 - 非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
前記特徴量抽出手段により抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する立体画像データ生成手段と、
前記立体画像データ生成手段により生成された立体画像データと前記非立体画像データとを画像形成装置に送信する手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 非立体画像が形成される非立体画像データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
前記特徴量抽出手段により抽出された特徴量から、立体画像が形成される立体画像データを生成する立体画像データ生成手段と、
前記立体画像データ生成手段により生成された立体画像データと前記非立体画像データとに従って画像を形成する画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050713 |
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A761 | Written withdrawal of application |
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