JP2004077632A - プリズムシート - Google Patents
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Abstract
【課題】広い波長領域に渡って光の利用効率が向上したプリズムシートを提供する。
【解決手段】プリズムシートの少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とする。該プリズムシートは、片面にモスアイ構造を有するフィルムの、モスアイ構造を有さない面をプリズムシートに積層してなることが好ましく、モスアイ構造は、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング、及び微粒子の貼付けからなる群から選ばれた一種以上により形成し、プリズムシートを製造することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】プリズムシートの少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とする。該プリズムシートは、片面にモスアイ構造を有するフィルムの、モスアイ構造を有さない面をプリズムシートに積層してなることが好ましく、モスアイ構造は、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング、及び微粒子の貼付けからなる群から選ばれた一種以上により形成し、プリズムシートを製造することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリズムシートに関し、特にバックライト等の面光源装置に使用可能な、モスアイ構造を有するプリズムシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のIT産業の進展に伴い情報電子端末装置の普及が期待されている。該情報電子端末装置には各種の表示装置が使用されており、液晶ディスプレイは最も普及している表示素子の一種である。
液晶ディスプレイは液晶自体が発光しないため、一般に、面光源装置として液晶ディスプレイ画面を裏面から照射するバックライトが使用されている。このバックライトは導光板、反射板、拡散板、プリズムシート等のシート、フィルムと共に、冷陰極管や熱陰極管等の光源等から構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレイは上記の様に数多くのフィルムが使用されている為に全体での光利用効率は低く、数%しか無いと言われており、光源からの光の利用効率を改善するため、多くの方法が試みられてきた。バックライトに使用されるプリズムシートも、通常は合成樹脂で作られている為に、シート界面における光の出入射過程で反射による光の損失が生じる。
【0004】
一方、代表的な反射防止処理としては、無機多層膜を真空中で蒸着積層させるドライ法にて作られた反射防止膜や、有機系の多層膜を積層させるウエット法により作られた反射防止膜等が用いられてきた。バックライトに用いられる面光源装置についても、反射防止膜を用いて光利用効率を向上させることは既に特開平9−133812号公報に提案されている。しかし同公報では、具体的には、低屈折材料を用いた反射防止膜、無機多層膜を用いた反射防止膜が記載されているが、前者の方法では、反射防止効果が不十分であり、また後者の方法においては工程が複雑になり、さらに波長依存性の影響が現れるおそれが有った。
【0005】
従って、プリズムシートの光利用効率を向上させる方法において、十分な効果があり、波長依存性の無い反射防止方法が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は従来の課題に鑑み種々検討した結果、プリズムシートにおいていわゆるモスアイ構造を設けることにより、光利用効率を充分に上げ、かつ広い波長にわたって高い反射防止効果が得られることを見出して、本発明に到達した。すなわち、本発明の第一の要旨は、少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とするプリズムシートに存する。
【0007】
第二の要旨は、モスアイ構造を、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング、及び微粒子の貼付けからなる群から選ばれた一種以上により形成することを特徴とする上記プリズムシートの製造方法に存する。
第三の要旨は、プリズムシート、拡散板、導光板及び反射板を積層してなり、光源を有する面光源装置において、プリズムシートとして上記記載のプリズムシートを用いることを特徴とする面光源装置に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、プリズムシートがその少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とする。プリズムシートとは、プリズムによりシートを通過する光の進行方向を制御するシートのことであり、一般的なプリズムシートでは、シートの一方の面に対して垂直な方向のみに光を選択的に進行させる機能を有する。
【0009】
本発明において、「モスアイ構造」とは、物質の表面に入射電磁波(例えば可視光)の波長以下の構造を持つ突起が密集した結果、その表面の反射率が低減された構造を指す。これはある種類の蛾に見られる構造であるため、「蛾の目」との意味でモスアイ(moth−eye)構造と呼ばれ、スクリーン、ディスプレイ等の反射防止膜として使用することが知られている(例えば、特表2001−517319号公報参照)。
簡単にモスアイ構造による効果について図1に基づいて説明する。図1に屈折率n1の媒質から、屈折率n2を有して表面に微細な凹凸形状を持つ媒質に光が入射した時の関係を示す。▲1▼が入射光、▲2▼がゼロ次の反射光、▲3▼が反射の+1次光、▲4▼が反射の−1次光、▲5▼が透過ゼロ次光、▲6▼が透過の+1次光、▲7▼が透過の−1次光である。これらの他に±2次、±3次等の高次の回折光がある。平滑な界面を有する媒質に光が入射した場合には、入射光▲1▼、反射光▲2▼及び透過光(屈折光)▲5▼のみの関係を議論するが、表面に微細な凹凸が存在する場合にはその他に、上記のような回折光の存在を議論することになる。この微細構造の周期をΛ、高さをhとして、入射する光の波長をλとした場合、i番目の回折光の波数ベクトルのX成分kixは微細構造の周期Λと入射光の波長λによって次のように決まる。
【0010】
【数1】
kix=(2πn1/λ)sinαーi2π/Λ
(α:入射角度、i:回折光の次数)
回折光の波数ベクトルのX成分が入射光の波数ベクトルの絶対値を超えると、回折光の境界面に垂直な成分(図1のZ方向成分)が純虚数となる。この回折光はエバネッセント波になり、Z方向の電場の振幅が急激に減衰するという現象が起こり、その時各回折光の間で振幅の再配分が起こる。
【0011】
L<(λ/2)の時、0次以外の透過と反射の回折光がエバネッセント波となり、この時反射率はアスペクト比h/Λに依存し、表面にモスアイ構造がない平滑な場合の反射率に比べて減少する効果が確認される。理論計算より、アスペクト比が0.5<h/Λ<5.0の時、良好な反射防止効果を得られることが分かっている。同時に表面にモスアイ構造がない平滑な場合の透過光▲5▼よりも透過率が増加する現象が観測される。このような現象が「モスアイ効果」と呼ばれている。
【0012】
以上のような理論的背景のもと、本発明のプリズムシートが有するモスアイ構造としては、表面の凹凸構造における凹凸の度合いが、JIS B 06012001で定義される輪郭曲線の算術平均高さをRa(3)、輪郭曲線要素の平均長さをRSm(3)としたとき、
0.001μm<Ra(3)<5.0μm かつ
0.001μm<RSm(3)<0.5μm かつ
0.01<Ra(3)/RSm(3)<5.0
の関係を満たしていることが好ましく、更には、
0.05μm<Ra(3)<0.5μm かつ
0.05μm<RSm(3)<0.5μm かつ
0.5<Ra(3)/RSm(3)<2.0
の関係を満たしていることが望ましい。また、モスアイ構造は周期的でもランダムな構造でも良い。一次元又は二次元的に周期的な回折格子構造である場合は、その周期をΛ、深さをHとした時、0.05μm<Λ<2.0μm、かつ0.05μm<H<5.0μm、かつ0.2<H/Λ<5.0を満たすことが好ましい。
【0013】
本発明のプリズムシートの材質は、プリズムシートの機能を有し、かつモスアイ構造を持つことができれば特に限定されないが、通常は樹脂を用いる。使用する樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリアリーレンスルフィト樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ケイ素樹脂、ポリイミド樹脂等の非熱可塑性樹脂が挙げられ、樹脂は、通常の非架橋性樹脂、架橋樹脂の双方が可能である。
【0014】
本発明では、プリズムシートのいずれか一方の面又は両面のいずれにモスアイ構造を設けても良く、設ける面は、プリズムシートの用途、素材等に応じて決めれば良い。モスアイ構造を有する面における反射を抑制して、光の利用効率を増進させることができる。モスアイ構造を形成する際の容易さからは、プリズム構造が形成されていない平滑な方の面にモスアイ構造を設ける方が好ましい。
【0015】
プリズムシートにモスアイ構造を形成させる方法は、プリズムシートに直接モスアイ構造を形成させても良いし、モスアイ構造を片面に有する層状物のモスアイ構造が無い面をプリズムシートに積層しても良い。層状物を積層する場合、プリズムシートに積層する層状物としては、モスアイ構造が形成可能であれば材料を選ばず、例としては前記したプリズムシートを形成する樹脂と同じものが挙げられる。層状物は、その厚みも限定されないが、通常、最低の厚みは1μm以上が好ましく、特には、10μm以上が好ましく、1000μm以下が好ましく、特には500μm以下が好ましい。
【0016】
モスアイ構造を形成する方法は、プリズムシートの材質等により適宜選択すれば良いが、好ましい方法としては、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング等の基板表面に加工を施す方法、微粒子の貼付け等により基板表面に無機質の粒子、樹脂等の有機粒子、等の微粒子を比較的平滑な基板表面より凸部として突出させる方法等が挙げられる。
【0017】
モスアイ構造を有するプリズムシートの用途は特に限定されないが、バックライト等の面光源装置に用いることが可能である。図2に液晶ディスプレイに使用するバックライトの構成例を示す。左側に光源を有する導光板の下側には漏れた光をもどす働きをする反射板を配し、導光板の上には拡散板、さらにその上に光の出射方向を変化させ、正面方向の光量を増す役割を果たすプリズムシート(I)、(II)が積層されている。該プリズムシート(I)、(II)はプリズムの方向が互いに直角になるように配置されている。図2では2枚の例を示したが、プリズムシートは1枚のみ使用される場合もある。
【0018】
本発明では、このプリズムシート(I)、(II)の少なくとも一枚の下面、上面一方、もしくは両方にモスアイ構造を施して、その面での反射を抑制して、光の利用効率を増加させる。このモスアイ構造はプリズムシートに直接形成しても良いし、モスアイ構造を持つフィルムを貼り付けても良い。
【0019】
【実施例】
「実施例1」
ポリメチルメタクリレート樹脂の表面にスタンパーによりモスアイ構造を形成し、形成された構造を原子間力顕微鏡(NANOSCOPE−III。デジタルインスツルメント社製)で測定した写真を図3に示す。この表面構造の凹凸はJIS B 06012001で定義される輪郭曲線の算術平均高さをRa(3)、輪郭曲線要素の平均長さをRSm(3)としたときRa(3) が0.15μm、RSm(3)が約0.25μmであった。次にこのサンプルの反射率を測定した結果を図4に、横軸に波長をnm単位で示し、縦軸に反射率を%で示す。Aは参考例として測定した表面が平滑な3mm厚のガラスの反射率、Bはモスアイ構造を表面に形成したポリメチルメタクリレート樹脂フィルムの反射率、Cは従来法であるウエット法で作製した反射防止膜の反射スペクトルである。このグラフからわかるように、モスアイによる反射防止処理を施したBはA,Cより反射率が低く、またCに比べ波長400〜750nmの範囲でグラフがフラットであり、波長に関係無く反射率が少なくなっていることが分かる。
【0020】
「実施例2」
以下の3サンプル(いずれも縦50mm、横50mm)を作製して、その光学特性を評価した。
▲1▼:プリズムシート(比較用3M社製BEF)
▲2▼:▲1▼の裏面(プリズム構造が無い面)に光学用ポリエチレンテレフタレートシートO300E(三菱化学ポリエステルフィルム社製)を光学用粘着剤で貼り付けたもの(比較用)
▲3▼:▲1▼の裏面(プリズム構造が無い面)に光学用ポリエチレンテレフタレートシートO300E(三菱化学ポリエステルフィルム社製)上にモスアイ構造(設計値:∧が250nm、Hが200nm)を有するフィルムを積層したもの。モスアイ構造は、ポリエチレンテレフタレートシート上に紫外線硬化樹脂を塗布し、エンボスロールで成形した後に紫外線を露光して硬化させて得た。
【0021】
上記▲1▼、▲2▼及び▲3▼のサンプルを図5に示す配置でその輝度を測定した。つまり導光板の上面に拡散板を配置し、その上に上記▲1▼、▲2▼又は▲3▼のサンプルを順次配置して各サンプル毎に面内5点ずつの輝度を測定した。測定には輝度計LS−110(ミノルタ社製)を用いた。データを表1に示す。
この結果から明らかにモスアイ構造を付与したプリズムシートであるサンプル▲3▼の輝度が向上し、光利用効率が向上していることが分かる。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】
本発明のプリズムシートは従来の反射防止処理を施したシートと比較して、波長依存性が低く、広い波長に渡って反射防止効果があり、その結果広い波長領域において、光利用効率が向上できる。
また、反射防止処理であるモスアイ構造は容易に形成できるため、本発明により、優れたプリズムシートを容易に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モスアイ構造による、反射防止効果を説明するための凹凸境界面の断面模式図である。
【図2】本発明の、モスアイ構造を有するプリズムシートの断面模式図である。
【図3】モスアイ構造を有するフィルムを測定した結果を示す図である。
【図4】モスアイ構造を有するフィルムと有さないフィルムの、波長毎の透過率を示す図である。
【図5】実施例2の測定方法を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 入射光
2 ゼロ次の反射光
5 透過ゼロ次光
【発明の属する技術分野】
本発明はプリズムシートに関し、特にバックライト等の面光源装置に使用可能な、モスアイ構造を有するプリズムシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のIT産業の進展に伴い情報電子端末装置の普及が期待されている。該情報電子端末装置には各種の表示装置が使用されており、液晶ディスプレイは最も普及している表示素子の一種である。
液晶ディスプレイは液晶自体が発光しないため、一般に、面光源装置として液晶ディスプレイ画面を裏面から照射するバックライトが使用されている。このバックライトは導光板、反射板、拡散板、プリズムシート等のシート、フィルムと共に、冷陰極管や熱陰極管等の光源等から構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレイは上記の様に数多くのフィルムが使用されている為に全体での光利用効率は低く、数%しか無いと言われており、光源からの光の利用効率を改善するため、多くの方法が試みられてきた。バックライトに使用されるプリズムシートも、通常は合成樹脂で作られている為に、シート界面における光の出入射過程で反射による光の損失が生じる。
【0004】
一方、代表的な反射防止処理としては、無機多層膜を真空中で蒸着積層させるドライ法にて作られた反射防止膜や、有機系の多層膜を積層させるウエット法により作られた反射防止膜等が用いられてきた。バックライトに用いられる面光源装置についても、反射防止膜を用いて光利用効率を向上させることは既に特開平9−133812号公報に提案されている。しかし同公報では、具体的には、低屈折材料を用いた反射防止膜、無機多層膜を用いた反射防止膜が記載されているが、前者の方法では、反射防止効果が不十分であり、また後者の方法においては工程が複雑になり、さらに波長依存性の影響が現れるおそれが有った。
【0005】
従って、プリズムシートの光利用効率を向上させる方法において、十分な効果があり、波長依存性の無い反射防止方法が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は従来の課題に鑑み種々検討した結果、プリズムシートにおいていわゆるモスアイ構造を設けることにより、光利用効率を充分に上げ、かつ広い波長にわたって高い反射防止効果が得られることを見出して、本発明に到達した。すなわち、本発明の第一の要旨は、少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とするプリズムシートに存する。
【0007】
第二の要旨は、モスアイ構造を、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング、及び微粒子の貼付けからなる群から選ばれた一種以上により形成することを特徴とする上記プリズムシートの製造方法に存する。
第三の要旨は、プリズムシート、拡散板、導光板及び反射板を積層してなり、光源を有する面光源装置において、プリズムシートとして上記記載のプリズムシートを用いることを特徴とする面光源装置に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、プリズムシートがその少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とする。プリズムシートとは、プリズムによりシートを通過する光の進行方向を制御するシートのことであり、一般的なプリズムシートでは、シートの一方の面に対して垂直な方向のみに光を選択的に進行させる機能を有する。
【0009】
本発明において、「モスアイ構造」とは、物質の表面に入射電磁波(例えば可視光)の波長以下の構造を持つ突起が密集した結果、その表面の反射率が低減された構造を指す。これはある種類の蛾に見られる構造であるため、「蛾の目」との意味でモスアイ(moth−eye)構造と呼ばれ、スクリーン、ディスプレイ等の反射防止膜として使用することが知られている(例えば、特表2001−517319号公報参照)。
簡単にモスアイ構造による効果について図1に基づいて説明する。図1に屈折率n1の媒質から、屈折率n2を有して表面に微細な凹凸形状を持つ媒質に光が入射した時の関係を示す。▲1▼が入射光、▲2▼がゼロ次の反射光、▲3▼が反射の+1次光、▲4▼が反射の−1次光、▲5▼が透過ゼロ次光、▲6▼が透過の+1次光、▲7▼が透過の−1次光である。これらの他に±2次、±3次等の高次の回折光がある。平滑な界面を有する媒質に光が入射した場合には、入射光▲1▼、反射光▲2▼及び透過光(屈折光)▲5▼のみの関係を議論するが、表面に微細な凹凸が存在する場合にはその他に、上記のような回折光の存在を議論することになる。この微細構造の周期をΛ、高さをhとして、入射する光の波長をλとした場合、i番目の回折光の波数ベクトルのX成分kixは微細構造の周期Λと入射光の波長λによって次のように決まる。
【0010】
【数1】
kix=(2πn1/λ)sinαーi2π/Λ
(α:入射角度、i:回折光の次数)
回折光の波数ベクトルのX成分が入射光の波数ベクトルの絶対値を超えると、回折光の境界面に垂直な成分(図1のZ方向成分)が純虚数となる。この回折光はエバネッセント波になり、Z方向の電場の振幅が急激に減衰するという現象が起こり、その時各回折光の間で振幅の再配分が起こる。
【0011】
L<(λ/2)の時、0次以外の透過と反射の回折光がエバネッセント波となり、この時反射率はアスペクト比h/Λに依存し、表面にモスアイ構造がない平滑な場合の反射率に比べて減少する効果が確認される。理論計算より、アスペクト比が0.5<h/Λ<5.0の時、良好な反射防止効果を得られることが分かっている。同時に表面にモスアイ構造がない平滑な場合の透過光▲5▼よりも透過率が増加する現象が観測される。このような現象が「モスアイ効果」と呼ばれている。
【0012】
以上のような理論的背景のもと、本発明のプリズムシートが有するモスアイ構造としては、表面の凹凸構造における凹凸の度合いが、JIS B 06012001で定義される輪郭曲線の算術平均高さをRa(3)、輪郭曲線要素の平均長さをRSm(3)としたとき、
0.001μm<Ra(3)<5.0μm かつ
0.001μm<RSm(3)<0.5μm かつ
0.01<Ra(3)/RSm(3)<5.0
の関係を満たしていることが好ましく、更には、
0.05μm<Ra(3)<0.5μm かつ
0.05μm<RSm(3)<0.5μm かつ
0.5<Ra(3)/RSm(3)<2.0
の関係を満たしていることが望ましい。また、モスアイ構造は周期的でもランダムな構造でも良い。一次元又は二次元的に周期的な回折格子構造である場合は、その周期をΛ、深さをHとした時、0.05μm<Λ<2.0μm、かつ0.05μm<H<5.0μm、かつ0.2<H/Λ<5.0を満たすことが好ましい。
【0013】
本発明のプリズムシートの材質は、プリズムシートの機能を有し、かつモスアイ構造を持つことができれば特に限定されないが、通常は樹脂を用いる。使用する樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリアリーレンスルフィト樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ケイ素樹脂、ポリイミド樹脂等の非熱可塑性樹脂が挙げられ、樹脂は、通常の非架橋性樹脂、架橋樹脂の双方が可能である。
【0014】
本発明では、プリズムシートのいずれか一方の面又は両面のいずれにモスアイ構造を設けても良く、設ける面は、プリズムシートの用途、素材等に応じて決めれば良い。モスアイ構造を有する面における反射を抑制して、光の利用効率を増進させることができる。モスアイ構造を形成する際の容易さからは、プリズム構造が形成されていない平滑な方の面にモスアイ構造を設ける方が好ましい。
【0015】
プリズムシートにモスアイ構造を形成させる方法は、プリズムシートに直接モスアイ構造を形成させても良いし、モスアイ構造を片面に有する層状物のモスアイ構造が無い面をプリズムシートに積層しても良い。層状物を積層する場合、プリズムシートに積層する層状物としては、モスアイ構造が形成可能であれば材料を選ばず、例としては前記したプリズムシートを形成する樹脂と同じものが挙げられる。層状物は、その厚みも限定されないが、通常、最低の厚みは1μm以上が好ましく、特には、10μm以上が好ましく、1000μm以下が好ましく、特には500μm以下が好ましい。
【0016】
モスアイ構造を形成する方法は、プリズムシートの材質等により適宜選択すれば良いが、好ましい方法としては、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング等の基板表面に加工を施す方法、微粒子の貼付け等により基板表面に無機質の粒子、樹脂等の有機粒子、等の微粒子を比較的平滑な基板表面より凸部として突出させる方法等が挙げられる。
【0017】
モスアイ構造を有するプリズムシートの用途は特に限定されないが、バックライト等の面光源装置に用いることが可能である。図2に液晶ディスプレイに使用するバックライトの構成例を示す。左側に光源を有する導光板の下側には漏れた光をもどす働きをする反射板を配し、導光板の上には拡散板、さらにその上に光の出射方向を変化させ、正面方向の光量を増す役割を果たすプリズムシート(I)、(II)が積層されている。該プリズムシート(I)、(II)はプリズムの方向が互いに直角になるように配置されている。図2では2枚の例を示したが、プリズムシートは1枚のみ使用される場合もある。
【0018】
本発明では、このプリズムシート(I)、(II)の少なくとも一枚の下面、上面一方、もしくは両方にモスアイ構造を施して、その面での反射を抑制して、光の利用効率を増加させる。このモスアイ構造はプリズムシートに直接形成しても良いし、モスアイ構造を持つフィルムを貼り付けても良い。
【0019】
【実施例】
「実施例1」
ポリメチルメタクリレート樹脂の表面にスタンパーによりモスアイ構造を形成し、形成された構造を原子間力顕微鏡(NANOSCOPE−III。デジタルインスツルメント社製)で測定した写真を図3に示す。この表面構造の凹凸はJIS B 06012001で定義される輪郭曲線の算術平均高さをRa(3)、輪郭曲線要素の平均長さをRSm(3)としたときRa(3) が0.15μm、RSm(3)が約0.25μmであった。次にこのサンプルの反射率を測定した結果を図4に、横軸に波長をnm単位で示し、縦軸に反射率を%で示す。Aは参考例として測定した表面が平滑な3mm厚のガラスの反射率、Bはモスアイ構造を表面に形成したポリメチルメタクリレート樹脂フィルムの反射率、Cは従来法であるウエット法で作製した反射防止膜の反射スペクトルである。このグラフからわかるように、モスアイによる反射防止処理を施したBはA,Cより反射率が低く、またCに比べ波長400〜750nmの範囲でグラフがフラットであり、波長に関係無く反射率が少なくなっていることが分かる。
【0020】
「実施例2」
以下の3サンプル(いずれも縦50mm、横50mm)を作製して、その光学特性を評価した。
▲1▼:プリズムシート(比較用3M社製BEF)
▲2▼:▲1▼の裏面(プリズム構造が無い面)に光学用ポリエチレンテレフタレートシートO300E(三菱化学ポリエステルフィルム社製)を光学用粘着剤で貼り付けたもの(比較用)
▲3▼:▲1▼の裏面(プリズム構造が無い面)に光学用ポリエチレンテレフタレートシートO300E(三菱化学ポリエステルフィルム社製)上にモスアイ構造(設計値:∧が250nm、Hが200nm)を有するフィルムを積層したもの。モスアイ構造は、ポリエチレンテレフタレートシート上に紫外線硬化樹脂を塗布し、エンボスロールで成形した後に紫外線を露光して硬化させて得た。
【0021】
上記▲1▼、▲2▼及び▲3▼のサンプルを図5に示す配置でその輝度を測定した。つまり導光板の上面に拡散板を配置し、その上に上記▲1▼、▲2▼又は▲3▼のサンプルを順次配置して各サンプル毎に面内5点ずつの輝度を測定した。測定には輝度計LS−110(ミノルタ社製)を用いた。データを表1に示す。
この結果から明らかにモスアイ構造を付与したプリズムシートであるサンプル▲3▼の輝度が向上し、光利用効率が向上していることが分かる。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】
本発明のプリズムシートは従来の反射防止処理を施したシートと比較して、波長依存性が低く、広い波長に渡って反射防止効果があり、その結果広い波長領域において、光利用効率が向上できる。
また、反射防止処理であるモスアイ構造は容易に形成できるため、本発明により、優れたプリズムシートを容易に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モスアイ構造による、反射防止効果を説明するための凹凸境界面の断面模式図である。
【図2】本発明の、モスアイ構造を有するプリズムシートの断面模式図である。
【図3】モスアイ構造を有するフィルムを測定した結果を示す図である。
【図4】モスアイ構造を有するフィルムと有さないフィルムの、波長毎の透過率を示す図である。
【図5】実施例2の測定方法を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 入射光
2 ゼロ次の反射光
5 透過ゼロ次光
Claims (4)
- 少なくとも一つの面にモスアイ構造を有することを特徴とするプリズムシート。
- 片面にモスアイ構造を有する層状物の、モスアイ構造を有さない面をプリズムシートに積層してなることを特徴とする請求項1記載のプリズムシート。
- モスアイ構造を、スタンパーによる転写成型、微粒子の吹き付けによるブラスト加工、化学薬品によるエッチング、及び微粒子の貼付けからなる群から選ばれた一種以上により形成することを特徴とする請求項1又は2記載のプリズムシートの製造方法。
- プリズムシート、拡散板、導光板及び反射板を積層してなり、光源を有する面光源装置において、プリズムシートとして請求項1又は2記載のプリズムシートを用いることを特徴とする面光源装置。
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