JP2004077407A - 車載ナビゲーションシステム - Google Patents

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Naohiro Sakashita
坂下 尚広
Yasuhisa Kojima
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Abstract

【課題】ETC車載器を搭載する車両の車載ナビゲーションシステムにおいて、目的地に到着する予想時間を正確に算出する。
【解決手段】料金前払い式のETCカードの残高から、経路上の通行料金を支払うべき料金所において自動支払いが可能か否かを判定し(ステップS6)、支払い可能ならば、その料金所をETCゲートで通過するように記憶し(ステップS7)、支払い不可能ならば、経路を変更するか否かを判断させる(ステップS10)。そして、経路を変更しない場合には、その料金所を一般ゲートから通過するように記憶する(ステップS11)。ステップS12では、ステップS7及びS11で記憶したETC/一般ゲートの通過予定を加味して到着予想時間を算出する。このETC/一般ゲートを通過する場合の時間差が到着予想時間に加味されることで、より正確な到着予想時間となる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載ナビゲーションシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車載ナビゲーションシステムの一機能として、目的地までの経路を誘導する経路誘導機能を実行しているときに、目的地に到着する予想時間をユーザに報知する到着予想時間報知機能がある。この到着予想時間報知機能は、出発地から目的地までの経路における高速道路/一般道路等の道路種別の違いやユーザによる平均車速の設定等に基づいて、目的地への到着予想時間を算出する。さらに、VICS(Vehicle Information and Communication System)等の外部からリアルタイムに提供される渋滞情報を加味して、到着予想時間の精度向上を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方、周知の自動料金収受システムにおける車載器(以下、ETC車載器と呼ぶ)を搭載した車両では、高速道路等の有料道路の料金所において、自動料金収受ゲート(以下、ETCゲートと呼ぶ)を通過するか否かで、上述の到着予想時間は異なることが予想される。例えば、人手を利用した従来のゲート(以下、一般ゲートと呼ぶ)が混雑している場合、ETCゲートによりノンストップで料金所を通過することができれば、目的地への到着時間は、短縮できることが予想される。
【0004】
しかしながら、従来の車載ナビゲーションシステムでは、ETCゲートを通過するかしないかは、到着予想時間の算出に何ら利用されていなかった。
【0005】
本発明は、かかる問題を鑑みてなされたもので、目的地に到着する予想時間をより正確に算出することが可能な車載ナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の車載ナビゲーションシステムは、道路地図データを格納する地図データ格納手段と、有料道路の通行料金を自動支払いするための自動料金支払い手段と、出発地から目的地までの有料道路を含む経路を道路地図データに基づいて探索する経路探索手段と、この探索した経路を走行した場合の目的地への到着予想時間を算出して、表示する到着予想時間算出表示手段とを備える車載ナビゲーションシステムであって、自動料金支払い手段の自動支払いにより経路に含まれる有料道路の自動料金収受ゲートを通過できるか否かを判定する判定手段を備え、到着予想時間算出表示手段は、判定手段による自動料金収受ゲートの通過可否を加味して到着予想時間を算出することを特徴とする。
【0007】
このように、本発明の車載ナビゲーションシステムは、経路に含まれる有料道路のETCゲートの通過可否を判定している。これにより、ETCゲートの通過可否の判定結果に応じて、ETCゲートを通過する場合と、ETCゲートを通過せず一般ゲートを通過する場合のゲート通過に要する時間のいずれかを到着予想時間の算出に加味することで、到着予想時間をより正確に算出することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の車載ナビゲーションシステムでは、通行料金の自動支払いに利用可能な金額を記憶した記憶媒体と、有料道路の通行料金を記憶する通行料金記憶手段とをさらに備え、判定手段は、経路に含まれる有料道路の通行料金を通行料金記憶手段から参照し、この参照した通行料金が記憶媒体の残高によって支払い可能であるか否かによって、自動料金収受ゲートの通過可否を判定することを特徴とする。
【0009】
これにより、経路上の有料道路の料金所において、実際にETCゲートを通過して通行料金を支払いできるか否かを判定することができる。その結果、実際にユーザが走行可能な経路の到着予想時間を算出することが可能となる。なお、ETCゲートを通過して通行料金を自動支払いできるか否かの判定は、これに限定されるものではない。例えば、ETCカードがETC車載器の所定の挿入口に挿入されているかを判定したり、さらに、経路に含まれる有料道路の料金所にETCゲートが設置されているか否かを判定したりすることを加えても良い。
【0010】
請求項3に記載の車載ナビゲーションシステムでは、判定手段により自動料金収受ゲートの通過が可能と判定された場合には、到着予想時間算出表示手段は、経路に含まれる有料道路の料金所を所定の速度で通過するものとして到着予想時間を算出することを特徴とする。
【0011】
例えば、ETCゲートは、所定の速度を保持しながら通過するよう、道路管理団体等から指導されている。従って、車両がこの速度でETCゲートを通過するものとして到着予想時間を算出することで、より正確な到着予想時間とすることができる。
【0012】
請求項4に記載の車載ナビゲーションシステムによれば、判定手段により自動料金収受ゲートの通過が不可能と判定されたとき、記憶媒体の残高が不足していることを報知する報知制御手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0013】
これにより、ユーザは、記憶媒体(ETCカード)の残高が不足していることを把握することができるため、例えば、ETCカードの残高内で支払いできる経路に変更したり、ETCカードの残高の補充をしたりする等の対応を取ることが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の車載ナビゲーションシステムは、経路の変更を指示する経路変更指示手段をさらに備え、報知制御手段によって記憶媒体の残高不足が報知されたとき、経路変更指示手段によって経路の変更指示をユーザが行った場合、経路探索手段は、目的地までの異なる経路を再探索することを特徴とする。
【0015】
これにより、ETCカードの残高で支払い可能な経路を探索することが可能となり、算出される到着予想時間は、実際にユーザが走行可能な経路に対応したものとなる。
【0016】
請求項6に記載の車載ナビゲーションシステムでは、報知制御手段によって記憶媒体の残高不足が報知されたとき、経路変更指示手段によって経路の変更指示がなされない場合、到着予想時間算出表示手段は、経路に含まれる有料道路の料金所で一旦停止したのち通過するものとして到着予想時間を算出することを特徴とする。
【0017】
これにより、一般ゲートを車両が通過するものとして到着予想時間を算出することが可能となる。その結果、ETCゲートを通過した場合との時間差をより正確に算出することができる。
【0018】
請求項7に記載の車載ナビゲーションシステムでは、到着予想時間算出表示手段は、経路に含まれる有料道路の料金所を、所定の速度で通過する場合の到着予想時間と一旦停止したのち通過する場合の到着予想時間の両方を算出して表示することを特徴とする。
【0019】
これにより、ユーザは、ETCゲートを通過した場合と一般ゲートを通過する場合の到着予想時間を比較することが可能となり、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間の短縮程度を確認することができる。
【0020】
なお、ETC車載器を搭載する車両では、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間と、一般ゲートを通過する場合の到着予想時間の差分(余分にかかる時間)を表示しても良い。また、ETCカード非装着の場合や、残高が不足している場合では、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間との差分の時間(到着が早まる時間)を表示するようにしても良い。
【0021】
請求項8に記載の車載ナビゲーションシステムでは、道路地図データを格納する地図データ格納手段と、出発地から目的地までの有料道路を含む経路を道路地図データに基づいて探索する経路探索手段と、この探索した経路を走行した場合の目的地への到着予想時間を算出する到着予想時間算出手段とを備える車載ナビゲーションシステムであって、到着予想時間算出手段は、経路に含まれる有料道路の料金所を、所定の速度で通過する場合の到着予想時間と一旦停止したのち通過する場合の到着予想時間の両方を算出して表示することを特徴とする。
【0022】
これにより、ETC車載機を搭載しない車両であっても、ETCゲートを通過した場合に、目的地への到着予想時間がどの程度短縮されるのかを把握することが可能となる。なお、ユーザが、この短縮の程度を容易に把握できるように、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間との差分の時間(到着が早まる時間)を表示するようにしても良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における車載ナビゲーションシステムに関して、図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係わる車載ナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態の車載ナビゲーションシステムは、位置検出器1、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、外部メモリ9、表示装置10、リモコンセンサ11、及びこれらに接続された制御回路8を備えている。さらに、制御回路8には、携帯電話13及びETC車載器15が接続されている。
【0025】
なお、制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。ROMには、制御回路8が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。なお、このプログラムは、外部メモリ9を介して外部から取得したりすることもできる。
【0026】
位置検出器1は、いずれも周知の地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4、及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(GlobalPositioning System)のためのGPS受信機5を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器1を上述した内の一部で構成してもよく、更に、図示しないステアリングの回転センサ、各転動輪の車速センサ等を用いてもよい。
【0027】
地図データ入力器6は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ及び目印データを含む各種データを入力するための装置である。各種データを記憶する記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROMまたはDVD−ROMを用いるのが一般的であるが、メモリカード、ハードディスク等の記憶媒体を用いてもよい。また、地図データ入力器6は、高速道路等の有料道路の通行料金テーブルを記憶した記憶媒体から、有料道路の通行料金データを入力することが可能になっている。この通行料金テーブルは、有料道路の全インターチェンジ間の通行料金が記憶されている。
【0028】
操作スイッチ群7は、例えば、後述する表示装置10と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、各種入力に使用される。
【0029】
表示装置10は、例えば液晶ディスプレイによって構成され、表示装置10の画面には位置検出器1から入力された車両の現在位置に対応する自車位置マークと、地図データ入力器6より入力された地図データによって生成される車両周辺の道路地図を表示することができる。
【0030】
また、本実施形態の車載ナビゲーションシステムは、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称する)12を介してリモコンセンサ11から、あるいは操作スイッチ群7から目的地の位置を入力すると、現在位置(或いは、ユーザが指定した出発地)から目的地までの最適な経路を自動的に探索して誘導経路を形成し表示する、いわゆる経路誘導機能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定する手法は、周知のダイクストラ法等の手法が知られている。
【0031】
携帯電話13は、外部ネットワーク14と接続するための移動体通信機器であり、この携帯電話13を介して、本実施形態の車載ナビゲーションシステムをインターネットに接続したり、あるいは、通行料金前払い式のETCカードの残金を管理しているセンタ等、専用の情報センタに接続したりすることができる。
【0032】
ETC車載器15は、有料道路の料金所に設置されているETC専用の路側アンテナとの路車間通信を行うことで、自動的に通行料金を支払うものである。なお、このETC車載器15は、図示しない、料金前払い式のETCカードを挿入することで使用可能となる。このETCカードには、通行料金の自動収受に利用可能な金額が記憶され、通行料金を支払う毎に利用可能な金額が減額される仕組みになっている。
【0033】
制御回路8は、操作スイッチ群7、または、リモコン12から入力された目的地により、地図データ入力器6の地図データを用いて経路を計算する。そして、この制御回路8にて探索された誘導経路は、位置検出器1、及び地図データ入力器6の情報を用いて算出される車両の位置を示す自車位置マークとともに、表示装置10に表示される道路地図上に強調して表示する。
【0034】
次に、本実施形態の特徴である、ETCゲートの通過有無を考慮した到着予想時間の算出処理について、図2及び図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0035】
先ず、図2に示すステップS1は、現在位置からユーザが指定した目的地までの経路を計算して、経路誘導する経路を形成する。この経路は、例えば、ユーザによって設定された一般道路優先/高速道路優先/時間優先等の経路を形成する上での優先度に基づいて計算される。
【0036】
ステップS1における経路探索処理が終了すると、ステップS2では、ETC車載器15が搭載されているか否か、さらに、ETC車載器15に設けられた所定の挿入口にETCカードが挿入されているか否かを判定する。ここで、ETC車載器15が搭載されていない、又はETCカードが挿入されていないと判定された場合には、ステップS12へ処理を移行し、ETCゲートを通過しないものとして到着予想時間の算出を行って、本処理を終了する。このステップS2の判定により、ETCゲートを通過できる状態か否かを判定することができる。
【0037】
一方、ETC車載器15が搭載されており、かつ、ETCカードが挿入されていると判定された場合には、ステップS3において、ステップS1において計算された経路(複数経路の計算が可能な経路探索の場合には、ユーザが選択した1つの経路)が、通行料金を支払うべき料金所を通過する経路であるか否かを判断する。
【0038】
ここで、料金所を通過しない経路であると判定された場合には、ステップ12へ処理を移行し、上述と同様な処理を行う。一方、料金所を通過する経路であると判定された場合には、ステップS4へ処理を進める。
【0039】
ステップS4では、経路に含まれる現在位置から最も近い有料道路の料金所出口を特定し、この料金所出口において支払うべき通行料金を抽出する。この通行料金は、上述の通行料金テーブルに基づき、経路に含まれる有料道路の料金所入口から料金所出口の区間に対応する通行料金を抽出する。なお、外部との通信によって通行料金の情報を受信するものであっても良い。
【0040】
ステップS5では、ETC車載器15に挿入されているETCカードの残高を取得する。このETCカードの残高は、ETC車載器15又は車載ナビゲーションシステムが、料金所においてETCゲートを通過して料金を自動支払いする毎に、料金残高と支払った料金の差額を計算して記憶している。なお、外部との通信により、例えば、料金前払い式のETCカードの残金を管理しているセンタ等から、残高情報を受信するものであっても良い。
【0041】
図3に示すステップS6においては、ステップS4において抽出した通行料金をETCカードの残高から支払うことができるか否かを判定する。ここで、支払いが可能である場合には、ステップS7に処理を進め、ステップS4で特定した有料道路の料金所入口及び出口においては、ETCゲートを通過する予定であることを記憶する。さらに、ETCカードの残高から通行料金分の金額を差し引いた残高も記憶しておく。以後、ステップS6の処理を繰り返し実行する場合には、この記憶させた残高から、通行料金が支払い可能であるか否かを判定する。
【0042】
一方、ステップS6において、支払いが不可能である場合(残高が不足している場合)は、ステップS9へ処理を移行し、ユーザに対してETCカードの残高が不足していることを報知するとともに、経路変更するか否かも加えて報知する。これにより、ユーザは、ETCカードの残高が不足していることを把握することができるため、例えば、ETCカードの残高内で支払いできる経路に変更したり、ETCカードの残高の補充をしたりする等の対応を取ることが可能となる。
【0043】
ステップS10において、ユーザが経路を変更しないといった指示をした場合には、ステップS11へ処理を進める。そして、ステップS4で特定した有料道路の料金所入口及び出口においては、ETCゲートを通過せずに一般ゲートを通過する予定であることを記憶する。その後、ステップS8へ処理を進める。また、ユーザが経路を変更するといった指示をした場合には、ステップS1へ処理を移行し、再度、目的地までの異なる経路を探索する。
【0044】
これにより、ETCカードの残高で支払い可能な経路を探索することが可能となり、最終的に算出される到着予想時間は、実際にユーザが走行可能な経路に対応したものとなる。
【0045】
なお、ここで再探索する経路は、現在位置から目的地までの全ての経路を計算してもよいが、ステップS4で特定した有料道路の料金所出口よりも現在位置に近い任意の料金所出口から目的地までの経路を再度計算するようにしてもよい。
【0046】
ステップS8では、ステップS4で特定した料金所から経路の進行方向に、通行料金を支払うべき料金所が存在するか否かを判定する。そして、この料金所が存在する場合には、ステップS4へ処理を移行し、通過料金とETCカードの残高を比較する一連の処理を繰り返す。一方、経路の進行方向に料金所が存在しない場合には、ステップS12へ処理を進める。
【0047】
ステップS12では、ステップS1において計算された経路と、ステップS7及びステップS11において記憶したETC/一般ゲートの通過予定に基づいて、目的地への到着予想時間を計算する。そして、表示装置10等を介して、到着予想時間をユーザに報知する。
【0048】
このステップS12における到着予想時間の算出は、例えば、ユーザが予め設定した道路種別毎の平均車速を参照して、経路を構成する道路の種別と一致する平均車速を抽出し、現在位置から目的地までの経路に沿った距離から算出する。なお、この算出方法に限らず、外部から受信した情報(例えば、VICS等のインフラ情報等)を用いて算出したりしてもよい。
【0049】
但し、ETCゲートを通過する予定の料金所では、料金所の手前から減速を開始し、料金所を所定速度で通過し、その後加速を行うといった車速変動パターンによって走行するとして、その料金所付近を走行する際の平均車速とその所要距離を予め求めておく。そして、この平均車速と所要距離とからETCゲートを通過する所要時間を求め、これを到着予想時間に加味する。なお、上記車速変動パターンに基づいて所要時間を求めてもよい。なお、所定の速度とは、例えば、道路管理団体等から指導されている速度である。
【0050】
一方、一般ゲートを通過する予定の料金所では、料金所の手前から減速を開始し、料金所で一旦停車し、その後加速を行うといった停止を含む車速変動パターンよって走行するものとして、この車速変動パターンに基づいて一般ゲートを通過する所要時間を求め、これを到着予想時間に加味する。なお、この停止を含む車速変動パターンから、平均車速と所要距離とから一般ゲートを通過する所要時間を求めても良い。
【0051】
更に、例えば、VICS等の外部からの通信によって、料金所の手前で渋滞しているなどの情報を取得し、その情報を到着予想時間に加味してもよい。
【0052】
このように、本実施形態の車載ナビゲーションシステムは、経路に含まれる有料道路のETCゲートの通過可否を判定している。例えば、ETC車載器15が車両に搭載されているかは勿論のこと、ETCカードが所定の挿入口に挿入されるか、ETCカードの残高によって通行料金を自動支払いできるか等を判定して、ETCゲートの通過可否を判定している。
【0053】
また、目的地への到着予想時間の算出では、経路上の通行料金を支払うべき料金所において、ETCゲートを通過する場合と、一般ゲートを通過する場合とを判定し、各々の所要時間を到着予想時間に加味している。
【0054】
これにより、ETCゲートを通過した場合と一般ゲートを通過した場合との所要時間の差を明確に算出することができるため、到着予想時間をより正確に算出することが可能となる。その結果、ユーザに対して正確な到着予想時間を提供することができる。
【0055】
(変形例)
上述のステップS12における到着予想時間の算出においては、ステップS7及びステップS11において記憶したETC/一般ゲートの通過予定に基づいて、目的地への到着予想時間を計算しているが、経路上の通行料金を支払うべき料金所において、ETCゲートのみを通過するとした場合の到着予想時間と、一般ゲートのみを通過するとした場合の到着予想時間をそれぞれ算出しても良い。
【0056】
すなわち、経路に含まれる有料道路の料金所をETCゲートのみ通過するとして到着予想時間を算出する(ケース1)、一般ゲートのみ通過するとして到着予想時間を算出する(ケース2)、といった2つのケースにおける各々の到着予想時間を算出し、これらを表示装置10等を介してユーザに報知する。
【0057】
これにより、ユーザは、ETCゲートを通過した場合と一般ゲートを通過する場合の到着予想時間を比較することが可能となり、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間の短縮の程度を確認することができる。なお、ケース1がケース2或いはケース3と同一になる場合には、同一になるケースのいずれか一方のケースのみ報知すればよい。
【0058】
なお、ETC車載器15を搭載する車両では、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間と、一般ゲートを通過する場合の到着予想時間の差分(余分にかかる時間)を表示しても良い。また、ETCカード非装着の場合や残高が不足している場合、さらには、ETC車載器15を搭載していない車両では、ETCゲートを通過した場合の到着予想時間との差分(到着が早まる時間)を表示するようにしても良い。
【0059】
これにより、ユーザが、到着予想時間の短縮の程度を容易に把握することができる。また、ETC車載機を搭載しない車両であっても、ETCゲートを通過した場合に、目的地への到着予想時間がどの程度短縮されるのかを把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる、車載ナビゲーションシステムの概要構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる、到着予想時間算出処理の前半の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に係わる、到着予想時間算出処理の後半の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 位置検出器
2 地磁気センサ
3 ジャイロスコープ
4 距離センサ
5 GPS受信機
6 地図データ入力器
7 操作スイッチ群
8 制御回路
9 外部メモリ
10 表示装置
11 リモコンセンサ
12 リモコン
13 携帯電話
14 外部ネットワーク
15 ETC車載器

Claims (8)

  1. 道路地図データを格納する地図データ格納手段と、
    有料道路の通行料金を自動支払いするための自動料金支払い手段と、
    出発地から目的地までの前記有料道路を含む経路を前記道路地図データに基づいて探索する経路探索手段と、
    該探索した経路を走行した場合の前記目的地への到着予想時間を算出して、表示する到着予想時間算出表示手段とを備える車載ナビゲーションシステムであって、
    前記自動料金支払い手段の自動支払いにより前記経路に含まれる有料道路の自動料金収受ゲートを通過できるか否かを判定する判定手段を備え、
    前記到着予想時間算出表示手段は、前記判定手段による自動料金収受ゲートの通過可否を加味して到着予想時間を算出することを特徴とする車載ナビゲーションシステム。
  2. 前記通行料金の自動支払いに利用可能な金額を記憶した記憶媒体と、
    前記有料道路の通行料金を記憶する通行料金記憶手段とをさらに備え、
    前記判定手段は、前記経路に含まれる有料道路の通行料金を前記通行料金記憶手段から参照し、該参照した通行料金が前記記憶媒体の残高によって支払い可能であるか否かによって、自動料金収受ゲートの通過可否を判定することを特徴とする請求項1記載の車載ナビゲーションシステム。
  3. 前記判定手段により自動料金収受ゲートの通過が可能と判定された場合には、前記到着予想時間算出表示手段は、前記経路に含まれる有料道路の料金所を所定の速度で通過するものとして到着予想時間を算出することを特徴とする請求項2記載の車載ナビゲーションシステム。
  4. 前記判定手段により自動料金収受ゲートの通過が不可能と判定されたとき、前記記憶媒体の残高が不足していることを報知する報知制御手段とをさらに備えることを特徴とする請求項2又は3記載の車載ナビゲーションシステム。
  5. 前記経路の変更を指示する経路変更指示手段をさらに備え、
    前記報知制御手段によって前記記憶媒体の残高不足が報知されたとき、前記経路変更指示手段によって経路の変更指示をユーザが行った場合、前記経路探索手段は、前記目的地までの異なる経路を再探索することを特徴とする請求項4記載の車載ナビゲーションシステム。
  6. 前記報知制御手段によって前記記憶媒体の残高不足が報知されたとき、前記経路変更指示手段によって経路の変更指示がなされない場合、前記到着予想時間算出表示手段は、前記経路に含まれる有料道路の料金所で一旦停止したのち通過するものとして到着予想時間を算出することを特徴とする請求項5記載の車載ナビゲーションシステム。
  7. 前記到着予想時間算出表示手段は、前記経路に含まれる有料道路の料金所を、所定の速度で通過する場合の到着予想時間と一旦停止したのち通過する場合の到着予想時間の両方を算出して表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車載ナビゲーションシステム。
  8. 道路地図データを格納する地図データ格納手段と、
    出発地から目的地までの有料道路を含む経路を前記道路地図データに基づいて探索する経路探索手段と、
    該探索した経路を走行した場合の前記目的地への到着予想時間を算出する到着予想時間算出手段とを備える車載ナビゲーションシステムであって、
    前記到着予想時間算出手段は、前記経路に含まれる有料道路の料金所を、所定の速度で通過する場合の到着予想時間と一旦停止したのち通過する場合の到着予想時間の両方を算出して表示することを特徴とする車載ナビゲーションシステム。
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