JP2004076036A - 皮膜形成方法およびその装置 - Google Patents

皮膜形成方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004076036A
JP2004076036A JP2002234548A JP2002234548A JP2004076036A JP 2004076036 A JP2004076036 A JP 2004076036A JP 2002234548 A JP2002234548 A JP 2002234548A JP 2002234548 A JP2002234548 A JP 2002234548A JP 2004076036 A JP2004076036 A JP 2004076036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
work
film
supply pipe
working fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002234548A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Kobayashi
小林 雅彦
Naoki Ozaki
尾▲崎▼ 直樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2002234548A priority Critical patent/JP2004076036A/ja
Publication of JP2004076036A publication Critical patent/JP2004076036A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

【課題】皮膜形成に用いられる電極を交換することなく多数のワークに対して連続的に皮膜を形成することのできる皮膜形成方法およびその装置を提供する。
【解決手段】皮膜を形成する金属粉を加工液10中に分散させた状態で電極2とバルブシート部102との間で放電を行うことでシリンダヘッド101のバルブシート部102の表面に炭化物の皮膜を形成する。加工液10中の金属粉を利用して皮膜の形成作業を行うことで電極2の消耗を防止し、電極2を交換することなく長時間に亘る皮膜形成作業の継続を達成した。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム合金等の金属から成るワークの表面に炭化物の皮膜を形成する皮膜形成方法およびその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の皮膜形成技術としては、バルブシートリングに代わるバルブシート皮膜を放電エネルギーを利用してシリンダヘッドのバルブシート部に形成するものが、本出願人らによって既に特願2001−041075として提案されている。
【0003】
この技術は、簡潔に言えば、図4(a)に示されるように、バルブシート皮膜を形成するための圧粉体電極100とシリンダヘッド101のバルブシート部102との間に所定の放電ギャップを維持した状態で両者間に間欠的な絶縁破壊を励起し、この際に生じる放電エネルギーで圧粉体電極100の圧粉体成分を溶融し、更に、加工槽中の加工液(油)103の炭素原子と反応させ、硬質の炭化物を生成してバルブシート部102に移着させ積層することによってバルブシート部102の表面にバルブシート皮膜104を形成するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような技術を適用して皮膜の形成加工を継続していくと、特に、シリンダヘッド101のバルブシート部102のように小面積の部分を皮膜形成対象箇所としたような場合では、圧粉体電極100の縁部に比べて中央部の消耗が激しくなるため、圧粉体電極100の形状が図4(b)のような状態に変化し、これをそのまま使用していると、バルブシート部102に形成されるバルブシート皮膜104の形状にも異常が生じてしまう。
【0005】
この結果、別のシリンダヘッド101に対して皮膜形成の加工を行う際には必ず圧粉体電極100の交換作業が必要となり、特に、多数のシリンダヘッド101に対して皮膜形成の作業を行わなければならないような場合では、全体としての作業の所要時間が大幅に増長されるといった問題に突き当たる。
【0006】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、皮膜形成に用いられる電極を交換することなく多数のワークに対して連続的に皮膜を形成することのできる皮膜形成方法およびその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の皮膜形成方法は、放電エネルギーを利用してワークの表面に炭化物の皮膜を形成する皮膜形成方法であり、前記目的を達成するため、特に、
金属粉を分散させた加工液中に所定の電圧を印加した電極とワークを浸漬し、電極とワークとの間で間欠的に絶縁破壊を励起し、この際に生じる放電エネルギーによって加工液中の金属粉を加工液中の炭素原子と反応させて硬質の炭化物を生成し、この炭化物をワークの表面に移着させ積層することでワークの表面に炭化物の皮膜を形成することを特徴とした構成を有する。
【0008】
皮膜を形成する金属粉を加工液中に分散させた状態で放電を行うことでワークの表面に炭化物の皮膜を形成するようにしたので、電極それ自体の消耗は殆どない。従って、電極の形状さえ適切に加工しておけば、電極を交換することなく、所望する形状で所望する箇所に長時間に亘って安定した形状の皮膜を形成することができる。つまり、電極を交換することなく多数のワークに対して皮膜形成の作業を連続して行うことができ、特に、多数のワークに対して皮膜形成の作業を行わなければならないような場合において、全体としての作業の所要時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0009】
具体的には、電極とワークとの対向面に臨んで加工液供給管を設けることで、この加工液供給管を介して、電極およびワークの周辺に金属粉を均一に分散させた加工液を供給することができるようになる。
【0010】
このようにして電極とワークとの対向面に加工液を供給することで、少なくとも、実際に放電の発生する箇所、つまり、皮膜形成の対象となる箇所を加工液に浸漬することが可能となる。
【0011】
加工液供給管としては、ワーク上に位置する環状の皮膜形成対象箇所と連絡して予めワークに設けられている貫通孔を利用することが可能である。
【0012】
例えば、シリンダヘッドのバルブシート皮膜の形成に関して言えば、バルブシート部が環状の皮膜形成対象箇所に、また、シリンダヘッドのインテークマニホールドやエキゾーストマニホールドが予めワークに設けられている貫通孔に相当する。
【0013】
また、これとは逆に、加工液供給管を電極におけるワークとの対向面に開口させて電極内に設けると共に、電極とワークを前記対向面に平行する平面内で繰り返し相対移動させるようにしてもよい。
【0014】
加工液供給管を電極におけるワークとの対向面に開口して設けた場合には、この開口とワークとの間では放電が発生せず、結果として、開口の位置に対応するワーク表面には皮膜が形成されないことになる。そこで、本発明では、電極とワークとの対向面に平行な平面内で電極とワークを繰り返し相対移動させることで、開口の位置に対応するワーク表面に対する皮膜の形成作業を、電極におけるワーク対向面の他部、要するに、開口の設けられていない電極表面の放電によってカバーするようにした。
【0015】
また、前述した何れの構成においても、電極とワークを包囲するようにして加工液を貯溜するための加工槽を設け、加工槽内に、電極とワークを沈めた状態でワークの表面に炭化物の皮膜を形成することができる。
【0016】
このような構成は、ワークにおける皮膜形成対象箇所が広く、加工液供給管からの加工液の供給だけでは電極とワークとの対向面、つまり、実際に放電の発生する箇所を完全に覆いつくすことが困難な場合に適用することが望ましい。
【0017】
本発明の皮膜形成装置は、放電エネルギーを利用してワークの表面に炭化物の皮膜を形成するための皮膜形成装置であり、前記と同様の目的を達成するため、電極を装着するサーボヘッドと、ワーク載置用のテーブルを有してサーボヘッドの下方に位置する加工槽と、電極およびテーブルにパルス電圧を印加する加工電源と、サーボヘッドとテーブルとを相対移動させるための各軸のサーボモータと、前記加工電源および各軸のサーボモータを駆動制御するコントローラと、加工液を貯溜するための予備貯溜槽とを備え、
前記加工槽には、電極とワークとの対向面に臨んで開口する加工液供給管と該加工槽内の加工液を排出するための加工液排出管とが設けられ、加工槽と予備貯溜槽とが加工液排出管を介して相互に連絡され、前記予備貯溜槽には、該予備貯溜槽内の加工液を攪拌するための攪拌手段と、加工液供給管に該予備貯溜槽内の加工液を送出するための循環ポンプとが併設されていることを特徴とした構成を有する。
【0018】
このうち、サーボヘッド,テーブル,加工槽,加工電源,各軸のサーボモータ,コントローラの構造に関しては従来の型彫り放電加工機と同様である。本発明では、更に、電極とワークとの対向面に臨んで開口する加工液供給管と加工槽内の加工液を排出するための加工液排出管を加工槽に設けると共に、加工槽と予備貯溜槽とを加工液排出管を介して相互に連絡し、予備貯溜槽内の加工液を攪拌するための攪拌手段と加工液供給管に予備貯溜槽内の加工液を送出するための循環ポンプとを予備貯溜槽に併設するようにしている。
このようにして一旦使用した加工液を回収して攪拌しながら皮膜の形成作業を継続することで、ランニングコストの低減が可能となる。また、予備貯溜槽にある加工液の比重を測定し、この比重が初期値に近似するように金属粉を予備貯溜槽の加工液に添加する作業を行うことで、電極を交換することなく更に多数のワークに対して皮膜形成の作業を連続して行うことができるようになる。
【0019】
ここで、ワーク上に位置する環状の皮膜形成対象箇所と連絡してワークに設けられている貫通孔を加工液供給管の先端部として利用すると共に、該加工液供給管の他部の先端に、前記貫通孔に接続するためのアダプターを設けるようにしてもよい。
【0020】
例えば、シリンダヘッドのバルブシート皮膜の形成に関して言えば、バルブシート部が環状の皮膜形成対象箇所に、また、シリンダヘッドのインテークマニホールドやエキゾーストマニホールドが予めワークに設けられている貫通孔に相当する。この場合、循環ポンプから送出される加工液は、加工液供給管の他部(循環ポンプ側)とアダプターおよびシリンダヘッドのインテークマニホールドやエキゾーストマニホールドを介して電極とバルブシート部との対向面に供給されることになる。
【0021】
また、電極におけるワークとの対向面に開口して電極内に設けられた孔によって加工液供給管の先端部を形成し、加工液供給管の他部の先端に前記孔に接続するためのアダプターを設けるようにしてもよい。
【0022】
この場合、循環ポンプから送出される加工液は、加工液供給管の他部(循環ポンプ側)とアダプターおよび電極内の孔を介して電極とワークとの対向面に供給されることになる。
【0023】
電極内に孔を設けて加工液供給管の先端部とした場合には、電極とワークの対向面に平行する平面内で電極を繰り返し相対移動させる電極揺動機構をサーボヘッドに設けることが望ましい。
【0024】
加工液供給管を電極におけるワークとの対向面に開口して設けた場合には、この開口とワークとの間では放電が発生せず、結果として、開口の位置に対応するワーク表面には皮膜が形成されないことになる。そこで、本発明では、電極揺動機構を設け、電極とワークとの対向面に平行な平面内で電極を繰り返し相対移動させることで、開口の位置に対応するワーク表面に対する皮膜の形成作業を、電極におけるワーク対向面の他部、要するに、開口の設けられていない電極表面の放電によってカバーするようにした。
無論、電極に代えてワークを相対移動させることも技術的には可能であるが、加工槽やテーブルのマスが大きいため、電極側を移動させる方が容易である。
【0025】
また、前述の電極揺動機構を設ける代わりに、各軸のサーボモータを駆動制御して電極とワークを繰り返し相対移動させるための動作プログラムをコントローラに予め記憶させておくようにしてもよい。
【0026】
この種の工作機械では、少なくとも、X,Y,Z(直交3軸)の各軸方向、および、X,Y,Z(直交3軸)の合成方向にプログラム制御でサーボヘッドやテーブルを移動させることが可能であるので、各軸のサーボモータを駆動制御して電極とワークを繰り返し相対移動させるための動作プログラムをコントローラに予め記憶させておくようにすれば、格別の付加装置を改めて装備しなくても前述の電極揺動機構と同等の機能を達成することが可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の幾つかについて説明する。図1は本発明の皮膜形成方法を実現するために用いた一実施形態の皮膜形成装置の構成の概略について示した機能ブロック図である。
【0028】
この実施形態の皮膜形成装置1は、図1に示されるように、電極2を装着するサーボヘッド3とワーク載置用のテーブル4および加工槽5、ならびに、電極2およびテーブル4にパルス電圧を印加する加工電源6と、テーブル4に対してサーボヘッド3を相対移動させるための各軸のサーボモータ(図示せず)、および、加工電源6と各軸のサーボモータを駆動制御するための数値制御装置から成るコントローラ7を備える。
【0029】
これらの要素は従来型の型彫り放電加工機の標準的な構成要素であり、本実施形態では、これらの構成要素をそのまま皮膜形成装置1の一部として流用している。
【0030】
つまり、サーボヘッド3は、型彫り放電加工機のコラム部分に固設されており、コントローラ7により設定された加工電圧や加工電流およびパルス幅やデューティ比等の加工条件に基いて加工電源6から電力を供給され、電極ホルダ8を介して電極2に通電する。
【0031】
ワークとなるシリンダヘッド101は、バルブシート部102を上方に向けて電極2に対向させた状態で放電加工機のテーブル4上に固定され、テーブル4にはサーボヘッド3と逆の極性でパルス電源6が接続されている。
【0032】
バルブシート部102はワークとしてのシリンダヘッド101上に位置する環状の皮膜形成対象箇所であり、また、シリンダヘッド101のインテークマニホールド105は、環状の皮膜形成対象箇所となるバルブシート部102に連絡して予めシリンダヘッド101に設けられた貫通孔である。
【0033】
サーボヘッド3は、少なくとも、X,Y,Z(直交3軸)の各軸のサーボモータによって駆動され、コントローラ7からの指令に基いて各軸のサーボ回路が実施するパルス分配処理により、X,Y,Zの各軸方向および合成方向への移動が可能とされている。また、機種によっては垂直軸に対してサーボヘッド3を傾けるための傾斜制御を行う付加軸(U軸,V軸)のサーボモータを備えたものもある。
【0034】
実際の加工に際しては、予め設定された加工プログラムに基いてコントローラ7が各軸のサーボ回路を介して各軸のサーボモータを駆動制御することにより、電極2の先端とワークとなるシリンダヘッド101のバルブシート部102との間の離間距離が一定となるように、サーボヘッド3にZ軸方向の送りが掛けられる。
これは、放電加工機の分野でサーボ送りと呼ばれる制御方式であり、実際には、放電電流の値を予め決められた設定値に保持するようにZ軸のサーボモータによる送り量をフィードバック制御することで、両者間の放電ギャップが一定の値に保たれるようになっている。この実施形態においては、バルブシート部102にバルブシート皮膜が徐々に形成されてゆくことで、その厚みが徐々に増大していくので、結果的に、バルブシート部102に対して電極2が退避する方向、つまり、サーボヘッド3が僅かに上昇する方向の送りが掛けられることになる。バルブシート皮膜の形成を安定化するためにはこの放電ギャップは50μm程度とすることが望ましい。
【0035】
次に、本実施形態に固有の構成について詳細に説明する。まず、加工槽5の下面には、該加工槽5内の加工液10を排出するための加工液排出管9が接続され、この加工液排出管9を介して、加工液10を貯溜するための予備貯溜槽11と加工槽5とが相互に連絡されている。
【0036】
また、予備貯溜槽11には、気泡送出管12とエアポンプ13とによって構成される攪拌器14(攪拌手段)が設けられている。気泡送出管12は予備貯溜槽11の底面近くに配備され、この気泡送出管12にエアポンプ13から空気を送り込むことで予備貯溜槽11内の加工液10に無数の泡が発生し、この泡の流れによって加工液10が攪拌される。攪拌器14を駆動するエアポンプ13の動作状態の切り替えはコントローラ7からのON/OFF信号によって制御される。
【0037】
更に、この実施形態では、シリンダヘッド101の貫通孔であるインテークマニホールド105によって加工液供給管15の先端部15aが構成され、また、加工液供給管15の他部は、循環ポンプ16を介して予備貯溜槽11へと接続する主供給管15bによって構成されている。
【0038】
このうち、加工液供給管15の先端部15aとなるインテークマニホールド105は、図2に示されるように、電極2とワークとしてのシリンダヘッド101との対向面、具体的には、環状の皮膜形成対象箇所であるバルブシート部102に臨んで開口している。また、加工液供給管15の他部を構成する主供給管15bの先端には、この主供給管15bをインテークマニホールド105からなる貫通孔に接続するためのアダプター17が設けられている。
【0039】
このアダプター17にシール機能を持たせて接続部からの加工液10の漏れを防止することで、バルブシート部102と電極2の外周部との環状の対向面の全周に亘り、均一に加工液10を供給することができる。
【0040】
ワーク載置用のテーブル4は、図2に示される通り、傾斜角度の調整が可能な構成を有し、ワークとなるシリンダヘッド101の形状や各部の寸法に応じてワーク載置部4aの傾斜角を調整することで、環状の皮膜形成対象箇所であるバルブシート部102の水平状態を常に維持できるようになっている。
【0041】
図1に示される循環ポンプ16は、加工液供給管15に予備貯溜槽11内の加工液10を送出する際に使用されるもので、循環ポンプ16を駆動するモータは、予め設定された加工液供給圧力を目標値としてコントローラ7によって回転速度を制御される。より具体的には、循環ポンプ16から送出される加工液10の圧力が主供給管15b上の圧力センサ18によって検出され、この検出値が加工液供給圧力の目標値よりも低い場合には循環ポンプ16の回転速度を増大させ、また、圧力センサ18による検出値が加工液供給圧力の目標値よりも高い場合には循環ポンプ16の回転速度を減少させることで、循環ポンプ16から送出される加工液10の圧力を予め設定された加工液供給圧力に保持する。
【0042】
インテークマニホールド105からバルブシート部102に送出される加工液10の液圧は、電極2を上方に押し上げる方向に作用するが、このようにして加工液10の供給圧力を調整することにより、電極2に作用する反力を一定化して電極2の不用意な位置変動を防止して安定した放電を実施することができ、これにより、安定したバルブシート皮膜の形成が達成される。
【0043】
次に、この皮膜形成装置1を利用した皮膜形成作業について一例を挙げて説明する。
【0044】
この実施形態では、加工液10中に分散させる金属粉として、平均粒径が10μm〜150μmのTi,Al,Mn,V,Nbを使用し、原子濃度%でTiが48%,Alが42%,Mnが3%,Vが2%,Nbが5%となるように金属粉の分量を調整し、油から成る1リットルの加工液10に対して15g〜40g程度の金属粉を混入するようにした。
【0045】
皮膜を形成させるために使用する金属粉としては、Ti,Al,Mn,V,Nbの他、シリンダヘッド101の主成分であるAlと反応して合金または金属間化合物を形成する金属粉のうち硬度が十分な物なら何でも構わないが、加工液10に対する体積率が10%を越えるとバルブシート部102に対する皮膜の密着性が劣るようになるので、加工液10に対する金属粉の体積率は10%以下とすることが望ましい。
【0046】
また、循環ポンプ16の加工液供給圧力は10kPaに設定しているが、この値は、加工液供給管15を構成する主供給管15b,アダプター17,先端部15a(インテークマニホールド105)内を圧送される加工液10の中で金属粉が沈殿しなければ十分であり、電極2とバルブシート部102との間の放電に悪影響を与えるほどの圧力であってはならない。
【0047】
また、電極2の材質としては放電による消耗が少ない物が望ましく、銅およびグラファイト等が好適である。
【0048】
以上の構成により、所定量の金属粉を混入した加工液10を予め加工槽5と予備貯溜槽11に貯溜し、コントローラ7による駆動制御のもと、エアポンプ13と循環ポンプ16を作動させて加工槽5および予備貯溜槽11内の加工液10の金属粉の濃度を十分に安定させた後、予め設定された加工電圧や加工電流およびパルス幅やデューティ比等の加工条件に基いて加工電源6を作動させ、コントローラ7でサーボヘッド3の送りを制御しながら、加工液10中に浸漬された電極2の先端部とシリンダヘッド101のバルブシート部102との間で間欠的に絶縁破壊を励起して放電を発生させる。
【0049】
すると、この際に生じる放電エネルギーにより、加工槽5中の加工液10に分散した金属粉が加工液10中の炭素原子と反応して硬質の炭化物を生成し、この炭化物がバルブシート部102の表面に移着して徐々に積層し、バルブシート部102の表面に炭化物の皮膜から成るバルブシート皮膜が形成される。
【0050】
この間、バルブシート部102と電極2との対向面には、予備貯溜層11側の攪拌器14で攪拌されて金属粉を分散された加工液10が、循環ポンプ16および加工液供給管15を介して常に供給されるので、バルブシート部102と電極2との対向面における加工液10内の金属粉の濃度は常に略一定の状態に保たれる。
【0051】
このように、マニホールド105を加工液10の供給経路として利用しているので、加工液10を確実にシリンダヘッド101と電極2との間に供給することができる。
【0052】
加工槽5には格別の攪拌手段は設けられていないので、加工槽5に貯溜された加工液10の金属粉の濃度は、相対的にいって表面側で低く、また、底の方では高くなる可能性があるが、実際に放電に晒されるのは、飽くまでも加工液供給管15から送出された攪拌済みの加工液10であるから、加工槽5内の金属粉の濃度に多少のバラツキがあったとしても、このバラツキが皮膜形成に与える影響は、事実上、皆無である。
【0053】
図1に示される通り、加工槽5内の加工液10のレベルと予備貯溜層11内の加工液のレベルとは同一であるから、予備貯溜層11から循環ポンプ16および加工液供給管15を介して加工槽5に送出された分の加工液10と同量の加工液10が加工槽5の加工液排出管9を介して予備貯溜層11に逐次回収されることになる。このようにして加工槽5から予備貯溜層11に回収された加工液10は、攪拌器14で攪拌されて金属粉の濃度を略一定とされた後、循環ポンプ16および加工液供給管15を介してバルブシート部102と電極2との対向面に再び供給される。
【0054】
この実施形態では、予備貯溜層11に加工液10を貯溜すると共に加工槽5にも加工液10を溜めてシリンダヘッド101および電極2を沈めるようにしているため、全体としての加工液10および金属粉の量が多く、これに比べて皮膜形成で消費される金属粉の割合が少ないため、長時間に亘って金属粉の濃度を略一定の状態に保って安定的な皮膜形成作業を継続することができる。
【0055】
また、更に長時間に亘って皮膜形成作業を継続する必要がある場合には、バルブシート皮膜の形成によって消耗した分量に相当する金属粉を改めて加工液10に添加すればよい。この実施形態では、例えば、予備貯溜層11に回収された加工液10に比重計を投入して金属粉の濃度を測定し、比重計の浮き沈みの状態が略一定となるように予備貯溜層11内の加工液10に金属粉を投入するといった簡単な処理操作で、金属粉の濃度を初期値に近似させることが可能である。なお、比重計の構造に関しては写真現像技術に用いられるハイポ計のような簡単な構造のもので十分である。
【0056】
このように、予備貯溜層11を加工槽10に併設しているため、加工液10の成分調整や管理が容易であり、形成されるバルブシート皮膜の成分も安定し、均質なバルブシート皮膜を容易に形成することが可能となる。
【0057】
以上に述べた通り、この実施形態の皮膜形成装置1を利用したバルブシート皮膜の形成作業では、電極2は放電の生成に利用されるのみであり、電極2を構成する成分それ自体が皮膜の形成作業に用いられるわけではないので、電極2自体が消耗することは殆どない。従って、電極2を交換することなく長時間の皮膜形成作業を継続したり、更には、ワークとなるシリンダヘッド101を次々と交換しながら多数のシリンダヘッド101に対してバルブシート皮膜を連続的に加工したりすることが可能である。
【0058】
加工電源6に設定する加工条件のうちパルス幅(1ショットの放電時間)を長く設定することで厚めのバルブシート皮膜を得ることができるが、炭化物を生成し易い金属粉を利用した場合には、余りパルス幅を長くし過ぎるとバルブシート皮膜が脆性化するので、注意が必要である。表1に望ましいパルス幅(パルス時間)の一例を示す。
【0059】
【表1】
Figure 2004076036
【0060】
次に、加工液供給管の先端部を電極の内部に形成した皮膜形成装置の一実施形態について図3を参照して説明する。
【0061】
この実施形態の皮膜形成装置19の構成要素のうち、サーボヘッド3,テーブル4,加工槽5,加工電源6,コントローラ7,電極ホルダ8,加工液排出管9,予備貯溜槽11,攪拌器14,主供給管15b,循環ポンプ16および圧力センサ18の部分に関しては図1で示した皮膜形成装置1と同様である。従って、ここでは図面を簡略化して電極の周辺構造と加工液供給管の構成についてのみ詳細に説明するものとする。
【0062】
皮膜形成装置19の加工液供給管15’のうち先端部15a’の部分は、ワーク20の皮膜形成対象箇所21との対向面に開口して電極2’内に設けられた孔22によって形成され、また、加工液供給管15’の他部は、図1で示した実施形態と同様、循環ポンプ16側に接続された主供給管15bによって構成されている。
【0063】
主供給管15bの先端には、孔22から成る加工液供給管15’の先端部15a’と接続するためのアダプター17’が設けられ、このアダプター17’を介して、加工液供給管15’を構成する先端部15a’と主供給管15bとが接続されるようになっている。
【0064】
この実施形態では、電極2’と皮膜形成対象箇所21との対向面に平行する平面内で皮膜形成対象箇所21に対し電極2’を繰り返し相対移動させるので、電極2’の移動によって生じる主供給管15bの経路変化や屈曲あるいは伸び縮み等を吸収する必要上、少なくとも、電極2’付近の主供給管15bはフレキシブルパイプまたはホース等で形成するようにする。無論、循環ポンプ16付近の主供給管15bについては鋼管パイプ等で形成しても問題はない。
【0065】
図3の例ではワーク20の皮膜形成対象箇所21が水平な状態とるようにしてテーブル4上にセットされているので、電極2’と皮膜形成対象箇所21との対向面は水平であり、従って、電極2’も図3中の矢印aで示されるように、皮膜形成対象箇所21に対して水平面内で繰り返し相対移動させられることになる。
【0066】
電極2’を水平面内で繰り返し移動させるための1つの方法としては、電極2’をサーボヘッド3に取り付けるための電極ホルダ8と電極2’との間に電極揺動機構23を装着することが考えられる。この電極揺動機構23の構造は、水平面内で電極2’を一定方向に往復移動、または、水平面内で所定の角度を成す2方向もしくは複数方向に循環的に移動、あるいは、水平面内で公転移動させることが可能であればどのようなものでも構わない。
【0067】
但し、電極2’の移動距離は、加工液供給管15’の一部を構成する電極2’の孔22の開口の直径Dよりも大く設定し、開口の位置に対応する皮膜形成対象箇所21の部分に対する皮膜の形成作業を、電極2’におけるワーク対向面の他部、要するに、孔22の開口が設けられていない電極2’の先端面からの放電によってカバーし、皮膜形成対象箇所21の全面に亘って皮膜を形成できるようにする必要がある。
【0068】
また、電極揺動機構23を設ける代わりに、各軸のサーボモータをコントローラ7で駆動制御することにより電極2’を水平面内で繰り返し相対移動させることも可能である。この場合、電極揺動機構23を改めて設計製作する必要はなくコストの軽減化の面でメリットがある。
【0069】
既に述べた通り、工作機械としての型彫り放電加工機には、テーブル4に対してサーボヘッド3を相対移動させるために、少なくとも、X,Y,Z(直交3軸)の各軸のサーボモータが配備され、これらのサーボモータを数値制御装置から成るコントローラ7で駆動制御することでサーボヘッド3に送りが掛けられるようになっているので、水平面内におけるサーボヘッド3の移動軌跡を予め動作プログラムとしてコントローラ7に記憶させておき、この動作プログラムを1サイクルの皮膜形成作業が完了するまで何回でも循環的に実行するようにすれば、電極2’を水平面内で繰り返し相対移動させることができる。
【0070】
この場合、水平面内における電極2’の移動方向および移動距離は動作プログラムによって自由に設定することができるので、電極2’におけるワーク20との対向面の他部、要するに、孔22の開口の設けられていない電極2’の先端面からの放電によって皮膜形成対象箇所21の全面をカバーすることが可能である限り、電極2’の移動方向や移動距離に関する制限は何もない。
【0071】
水平面内で電極2’を繰り返し移動させる基本的な目的は、既に述べた通り、孔22の開口と対向する部分の皮膜形成対象箇所21で放電が不足して皮膜の形成に不良が生じるのを防止することにあるが、動作プログラムを設定したコントローラ7でサーボヘッド3を駆動して水平面内で電極2’を移動させる方法を応用することで、電極2’よりも大きな面積の皮膜形成対象箇所21に対する皮膜の形成が可能となり、更には、直線補間や円弧補間を組み合わせた動作プログラムを設定することで、任意形状の皮膜形成対象箇所21に皮膜を形成することも可能となる。
【0072】
加工槽5,加工液排出管9,予備貯溜槽11,攪拌器14,主供給管15b,循環ポンプ16および圧力センサ18に関しては図1で示した皮膜形成装置1と同様であるから、最初に述べた実施形態と同様、長時間に亘って金属粉の濃度を略一定の状態に保って安定的な皮膜形成作業を継続することができる。
【0073】
以上の実施形態では、環状の皮膜形成対象箇所と連絡して予めワークに設けられている貫通孔を加工液供給管の先端部として利用する場合、および、電極におけるワークとの対向面に開口させて電極内に設けた孔を加工液供給管の先端部として利用する場合のセッティングについて述べたが、電極とワークとの対向面に容易に加工液を供給できる程度にワークが小さい場合においては、従来の型彫り放電加工機に標準装備されている通常の加工液供給ノズルをそのまま加工液供給管として流用し、加工槽に加工液を貯溜せずに皮膜の形成作業を行うことも可能である。
【0074】
【発明の効果】
本発明の皮膜形成方法および皮膜形成装置は、金属粉を分散させた加工液中に所定の電圧を印加した電極とワークを浸漬し、電極とワークとの間で間欠的に絶縁破壊を励起し、この際に生じる放電エネルギーによって加工液中の金属粉を加工液中の炭素原子と反応させて硬質の炭化物を生成し、この炭化物をワークの表面に移着させ積層することでワークの表面に炭化物の皮膜を形成するようにしているので、電極それ自体の消耗は極めて僅かであり、電極を交換することなく長時間に亘って安定した形状の皮膜を形成することができ、多数のワークに対して皮膜形成の作業を連続して行うことも可能であり、特に、多数のワークに対して皮膜形成の作業を行わなければならないような場合において、全体としての作業の所要時間を大幅に短縮することができる。
【0075】
しかも、電極およびワークの周辺に金属粉を均一に分散させた加工液を供給するようにしているので、ムラのない安定した皮膜を形成することができる。
【0076】
また、環状の皮膜形成対象箇所と連絡して予めワークに設けられている貫通孔を加工液供給管として利用すること、特に、シリンダヘッドのバルブシート部にバルブシート皮膜を形成する際にインテークマニホールドやエキゾーストマニホールドを加工液供給管として利用することにより、皮膜形成対象箇所となるバルブシート部に攪拌済みの加工液を滞りなく的確に供給することができるようになった。
【0077】
また、これとは逆に、加工液供給管を電極におけるワークとの対向面に開口させて電極内に設け、電極とワークを対向面に平行する平面内で繰り返し相対移動させるようにすれば、電極の開口位置に対応するワーク表面に対しても皮膜の形成作業を行うことができ、更に、この相対移動を大きくすることで、電極よりも大きな面積を有する皮膜形成対象箇所にも容易に対処することが可能となる。
【0078】
更に、電極とワークを包囲するようにして加工液を貯溜するための加工槽を設け、加工槽内に電極とワークを沈めた状態でワークの表面に炭化物の皮膜を形成するようにすれば、金属粉を分散させた加工液の絶対量を増やすことができるので、より長時間に亘る皮膜形成作業の継続が可能となり、同時に、加工液供給管からの供給だけでは加工液の供給が不十分となるような大面積の皮膜形成対象箇所に対しても確実な皮膜形成作業が行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皮膜形成方法を実現するために用いた一実施形態の皮膜形成装置の構成について示した機能ブロック図である。
【図2】ワークとなるシリンダヘッドのセッティングについて示した図である。
【図3】加工液供給管の先端部を電極の内部に形成した皮膜形成装置の一実施形態について示した断面図である。
【図4】放電エネルギーを利用した従来の皮膜形成技術の問題点について示した概念図で、図4(a)は正常な皮膜形成が行われている状態、また、図4(b)は電極の消耗で皮膜形成に支障が生じた場合の状態について示している。
【符号の説明】
1 皮膜形成装置
2 電極
3 サーボヘッド
4 テーブル
4a ワーク載置部
5 加工槽
6 加工電源
7 コントローラ
8 電極ホルダ
9 加工液排出管
10 加工液
11 予備貯溜槽
12 気泡送出管
13 エアポンプ
14 攪拌器(攪拌手段)
15 加工液供給管
15’ 加工液供給管
15a 加工液供給管の先端部
15a’ 加工液供給管の先端部
15b 主供給管(加工液供給管の他部)
16 循環ポンプ
17 アダプター
17’ アダプター
18 圧力センサ
19 皮膜形成装置
20 ワーク
21 皮膜形成対象箇所
22 孔
23 電極揺動機構
100 圧粉体電極
101 シリンダヘッド
102 バルブシート部(環状の皮膜形成対象箇所)
103 加工液(油)
104 バルブシート皮膜
105 インテークマニホールドまたはエキゾーストマニホールド(環状の皮膜形成対象箇所に連絡して予めワークに設けられた貫通孔)

Claims (10)

  1. 放電エネルギーを利用してワークの表面に炭化物の皮膜を形成する皮膜形成方法であって、
    金属粉を分散させた加工液中に所定の電圧を印加した電極とワークを浸漬し、前記電極と前記ワークとの間で間欠的に絶縁破壊を励起し、この際に生じる放電エネルギーによって加工液中の金属粉を加工液中の炭素原子と反応させて硬質の炭化物を生成し、この炭化物を前記ワークの表面に移着させ積層することで前記ワークの表面に炭化物の皮膜を形成することを特徴とした皮膜形成方法。
  2. 前記電極と前記ワークとの対向面に臨んで開口する加工液供給管を設け、この加工液供給管を介して前記電極および前記ワークの周辺に前記金属粉を均一に分散させた加工液を供給することを特徴とした請求項1記載の皮膜形成方法。
  3. 前記ワーク上に位置する環状の皮膜形成対象箇所と連絡して予め前記ワークに設けられている貫通孔を前記加工液供給管として利用することを特徴とした請求項2記載の皮膜形成方法。
  4. 前記加工液供給管を前記電極における前記ワークとの対向面に開口させて前記電極内に設けると共に、前記電極と前記ワークを前記対向面に平行する平面内で繰り返し相対移動させることを特徴とした請求項2記載の皮膜形成方法。
  5. 前記電極と前記ワークを包囲するようにして、前記加工液を貯溜するための加工槽を設け、該加工槽内に、前記電極と前記ワークを沈めた状態で前記ワークの表面に炭化物の皮膜を形成することを特徴とした請求項1,請求項2,請求項3または請求項4記載の皮膜形成方法。
  6. 放電エネルギーを利用してワークの表面に炭化物の皮膜を形成するための皮膜形成装置であって、
    電極を装着するサーボヘッドと、ワーク載置用のテーブルを有して前記サーボヘッドの下方に位置する加工槽と、前記電極およびテーブルにパルス電圧を印加する加工電源と、前記サーボヘッドとテーブルとを相対移動させるための各軸のサーボモータと、前記加工電源および各軸のサーボモータを駆動制御するコントローラと、加工液を貯溜するための予備貯溜槽とを備え、
    前記加工槽には、前記電極とワークとの対向面に臨んで開口する加工液供給管と該加工槽内の加工液を排出するための加工液排出管とが設けられ、前記加工槽と前記予備貯溜槽とが前記加工液排出管を介して相互に連絡され、前記予備貯溜槽には、該予備貯溜槽内の加工液を攪拌するための攪拌手段と、前記加工液供給管に該予備貯溜槽内の加工液を送出するための循環ポンプとが併設されていることを特徴とした皮膜形成装置。
  7. 前記ワーク上に位置する環状の皮膜形成対象箇所と連絡して予め前記ワークに設けられている貫通孔によって前記加工液供給管の先端部が形成され、該加工液供給管の他部の先端には、前記貫通孔に接続するためのアダプターが設けられていることを特徴とした請求項6記載の皮膜形成装置。
  8. 前記電極における前記ワークとの対向面に開口して前記電極内に設けられた孔によって前記加工液供給管の先端部が形成され、該加工液供給管の他部の先端には、前記孔に接続するためのアダプターが設けられていることを特徴とした請求項6記載の皮膜形成装置。
  9. 前記電極を前記対向面に平行する平面内で繰り返し相対移動させる電極揺動機構が前記サーボヘッドに設けられていることを特徴とした請求項8記載の皮膜形成装置。
  10. 前記各軸のサーボモータを駆動制御して前記電極と前記ワークを前記対向面に平行する平面内で繰り返し相対移動させるための動作プログラムが前記コントローラに予め記憶されていることを特徴とした請求項8記載の皮膜形成装置。
JP2002234548A 2002-08-12 2002-08-12 皮膜形成方法およびその装置 Withdrawn JP2004076036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234548A JP2004076036A (ja) 2002-08-12 2002-08-12 皮膜形成方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002234548A JP2004076036A (ja) 2002-08-12 2002-08-12 皮膜形成方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004076036A true JP2004076036A (ja) 2004-03-11

Family

ID=32019329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002234548A Withdrawn JP2004076036A (ja) 2002-08-12 2002-08-12 皮膜形成方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004076036A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010501730A (ja) * 2006-08-24 2010-01-21 イクストルード ホーン コーポレイション アルミニウムホイール内の凹部を電解研磨する装置および方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010501730A (ja) * 2006-08-24 2010-01-21 イクストルード ホーン コーポレイション アルミニウムホイール内の凹部を電解研磨する装置および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5789070B2 (ja) 分散形アーク電食
KR0154178B1 (ko) 방전가공에 의한 표면처리방법 및 그장치
GB2567992A (en) Device and method for multi-potential liquid-sucking eletrodeposition 3D printing
JP3376174B2 (ja) 放電加工による表面処理方法および装置
TWI503194B (zh) 電解加工裝置及其加工方法
CN108971676B (zh) 电解打孔切割一体化加工用管电极与装置及方法
CN108890052A (zh) 注气辅助绝缘式电解切割阴极及加工方法
JP3662595B2 (ja) 工具表面処理方法及び装置
JP3217999B2 (ja) 部品製作方法及び部品製作装置
JP2004076036A (ja) 皮膜形成方法およびその装置
JP2004358585A (ja) 電解加工用電極、電解加工装置および電解加工方法
JP2000218442A (ja) 放電加工機及び放電加工のフラッシング方法
JP2001279465A (ja) 放電による表面処理方法、並びにこれに用いる表面処理用電極と得られた表面処理膜
JPH10225824A (ja) 放電表面処理方法及びその処理装置
JP5354016B2 (ja) 穴を閉塞する方法
JP4333037B2 (ja) 放電表面処理方法及び装置並びに放電表面処理用電極
JP2001170820A (ja) 細穴放電加工方法および細穴放電加工機
JP2000042838A (ja) プレス加工金型およびプレス加工金型の表面処理方法
JP3884210B2 (ja) ワイヤ電極による加工方法及び装置
KR20060037259A (ko) 방전 표면 처리 방법 및 방전 표면 처리 장치
JP2006213004A (ja) 射出成形機用部材並びに被膜形成方法
JP2000042839A (ja) 引抜き・押出し加工用ダイスおよび引抜き・押出し加工用ダイスの表面処理方法
WO2001036709A1 (fr) Procede et dispositif de traitement de surface par decharge electrique
JP2004277803A (ja) バルブシート皮膜形成用圧粉体電極およびバルブシート皮膜形成方法
WO2023083363A1 (en) System and method of processing aluminum alloy

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051101