JP5354016B2 - 穴を閉塞する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、放電を利用して皮膜を成長させ、かかる皮膜により対象物の穴を閉塞する方法に関する。
耐摩耗性、耐熱性あるいは耐食性等の種々の特性を向上する目的で、放電を利用して皮膜を成長せしめる種々の技術が提案されている。これらの技術は平坦な表面上に皮膜を成長させることにつき、満足すべき結果を与え得るが、対象物が相当程度の寸法の穴を有する場合には困難に直面する。なぜなら放電は穴のごとき凹所を避けて発生する傾向があるために、皮膜もまた穴の内部やその直上には成長し難く、従って皮膜によって穴を閉塞することは困難だからである。それ故皮膜の成長に先立ち、機械加工を施したり、穴に何らかの物質を充填する等の前処理によって、穴の無い対象面を得ておく工夫がしばしば行なわれている。日本国特許出願公開2005−211156号は関連する技術を開示している。
上述のごとき特別な前処理なしに穴が閉塞できれば、生産性の向上の観点、また皮膜の信頼性の向上の観点から、それは極めて好ましいことである。また特別な状況においては、皮膜によって閉塞されながら、皮膜直下に穴が残されていることが必要である場合がありうる。本発明は特別な前処理なしに皮膜により穴を閉塞する方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面によれば、対象物の穴を閉塞する方法は、放電加工機に前記対象物をワークピースとして取り付け、導電性物質を含む粉末よりなる電極を、前記穴に重なるように前記対象物に近接せしめ、放電を生ずるべく前記電極と前記対象物との間に前記放電加工機により繰り返し電圧を印加して、前記穴を閉塞する皮膜を前記穴の周囲から成長させ、前記電圧を印加する段階より以前に前記穴の縁に、または、前記電圧を印加する段階の間に前記穴の縁に沿って前記皮膜に、斜面を与えるべく機械加工を行うことよりなる。
本発明の第2の局面によれば、対象物の穴を閉塞する方法は、放電加工機に前記対象物をワークピースとして取り付け、導電性物質を含む粉末よりなり前記穴の内部に挿入しうるべく寸法づけられた突起を有する電極を、前記突起が前記穴の前記内部と対向するように前記対象物に近接せしめ、放電を生ずるべく前記電極と前記対象物との間に前記放電加工機により繰り返し電圧を印加して、前記穴を閉塞する皮膜を前記穴の周囲から成長させる、ことよりなる。
図1は、本発明の第1の実施形態を説明する断面図であって、(a)最初の皮膜を成長させた段階、および(b)皮膜に斜面を与えた段階、を表す。 図2は、図1に示した段階に続き、(a)さらに皮膜を成長させた段階、および(b)皮膜を成長させて穴を閉塞する段階、を表す断面図である。 図3は、図2に示した段階に続き、(a)さらに皮膜を成長させた段階、および(b)その表面を研削した段階、を表す断面図である。 図4は、第1の実施形態の変形例を説明する断面図である。 図5は、第1の実施形態の第2の変形例を説明する断面図である。 図6は、本発明の第2の実施形態を説明する断面図である。 図7は、本発明の第3の実施形態を説明する(a)平面断面図、(b)立面断面図、および(c)皮膜を形成した後の立面断面図である。 図8は、本発明の第6の実施形態を説明する(a)平面断面図、および(b)立面断面図である。 図9は、本発明の各実施形態において利用される放電加工機の模式的な立面図である。 図10は、本発明を適用して穴を閉塞した機械部品の例を表す断面図である。 図11は、図10の機械部品の平面図である。
本発明のいくつかの実施形態を添付の図面を参照して以下に説明する。
本発明の各実施形態において、放電加工機を利用して皮膜の成長が為される。放電加工機としては図9に示したごとき公知の装置が適用できる。
放電加工機1は、台3上に固定的に据えられたベッド5と、ベッド5上に水平方向に移動可能に備えられたテーブル9と、テーブル9と一体的に移動する支持具17と、加工液(ないし加工気体)Fを貯留する加工槽15と、を備える。ワークピースWは、加工槽15内であって支持具17上に装着される。放電加工機1は、さらに、ベッド5に対向するように、コラム7と、垂直方向に移動可能にコラム7の下端に装着されたヘッド19とを備える。ヘッド19は、その下端に電極23(または25,27)を脱着可能に支持できるホルダ29を有する。放電加工機1は、さらに、電源31を備えて、テーブル9と電極23との間に電圧を印加できるようになっている。テーブル9には、X軸サーボモータ11とY軸サーボモータ13とがこれを駆動するように連結されており、テーブル9をX軸とY軸の方向に沿って(すなわち水平方向に)制御可能に駆動することができるようになっている。またヘッド19には、Z軸サーボモータ21がこれを駆動するように連結されており、ヘッド19をZ軸方向すなわち垂直方向に制御可能に駆動することができるようになっている。
通常の放電加工においては、非消耗性電極を利用するが、本発明の各実施形態においては電極23は消耗性電極である。消耗性電極は、放電によってワークピースよりも優先して消耗する性質を有する電極であって、例えば粉末をプレスによる圧縮によって成形した成形体よりなり、消耗を可能とするよう比較的に粗な構造を有するものが利用できる。あるいは、圧縮による成形体の代わりに、圧縮による成形の後に少なくとも部分的に焼結されるべく加熱処理した電極や、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形したものも消耗性電極として利用できる。
電極の素材としては、金属または合金等の導電性物質の粉末が利用でき、皮膜に要求される特性に応じて適宜に選択することができる。また粉末中に、cBN、TiC、TiN、TiAlN、TiB、WC,SiC、Si、Cr、Al、ZrO−Y、ZrC、VC、BC等のセラミックの何れか一以上を含ませることもできる。あるいは他の非導電性物質を含ませてもよい。加工液Fが鉱物油等の有機物の場合は、炭化物を生成しにくい素材を選択することが好ましい。あるいは、積極的に炭化物を生成せしめて、炭化物セラミックよりなる皮膜を成長させることもできる。導電性物質と非導電性物質とを混合する場合、経験的には、導電性物質の比率が60%以上であると皮膜の成長が容易であるが、必ずしもこれに限られない。
電源31には、公知の放電加工機用の電源、例えば並列に接続された複数のスイッチング素子によってパルス状の電圧を出力しつつ電流値を動的に制御できる電源が利用できる。
通常の放電加工においては、非消耗電極とワークピースとの間に断続的な放電が発生され、かかる放電によってワークピースの表面が徐々に損耗し、以ってワークピースの加工が為される。本発明の各実施形態においては、放電はワークピースを加工する代わりに消耗性電極23を消耗せしめ、以って前記電極23の素材、ないし前記電極23の素材と加工液(ないし加工気体)Fとの反応生成物が、ワークピースW上に皮膜として堆積する。
図9に加えて図1乃至5を参照して本発明の第1の実施形態を以下に説明する。
皮膜を付与する対象物Wは機械部品等であって、金属等の導電性を有する素材よりなることが必要である。あるいは、導電性を付与するべく、表面に金属をフラッシュめっきしてもよい。対象物Wは閉塞の対象である穴Whを有する。穴Whは典型的には円形だが、他のいかなる形状であってもよい。
対象物Wを支持具17に放電加工機のワークピースとして取り付け、鉱物油よりなる加工液F中に没する。鉱物油に代えて非導電性の適宜の液体、あるいは気体であってもよい。上述のごとき導電性物質を含む粉末よりなる電極23をホルダ29に取り付け、サーボモータ11,13を適宜に作動させることにより、電極23が穴Whに重なるように対象物Wを位置せしめる。さらにZ軸サーボモータ21を適宜に作動させることにより電極23を対象物Wに近接せしめる。
次いで電源31より電圧を印加し、電極23と対象物Wとの間で放電を発生させる。上述のごとく電圧はパルス状であるので、放電もまたパルス状に断続的である。電圧は数十〜数百Vであって、電極23と対象物Wとの間の距離や対向する面積、加工液Fの絶縁耐力等に応じて適宜に定める。放電を開始する段階において電圧を高め、放電を維持する段階において電圧を低める動的な制御を行ってもよい。投入する電力は、必要な皮膜の溶融の程度や対象物Wへの熱影響の程度に応じて適宜に定めるべきだが、通常は定常状態において数十〜数百Wの程度である。
放電により電極23の表面が消耗し、電極23の素材が対象物W上に堆積して皮膜33を形成する。かかる過程において、皮膜33と対象物Wとの間、及び/又は皮膜33中の粒子相互に、放電のエネルギの一部によって拡散や溶着が起こされ、皮膜の付着力が向上する。図1(a)に示されるごとく、対象物Wにおいて電極23に対向する部位に限定して、皮膜33が形成される。穴Whの内部に皮膜は形成されず、穴Whの周縁から僅かに内方に張り出した部位33hが生ずるに留まる。電極23の先端面は消耗により図中上方に後退するが、穴Whの直上では放電が起こりにくいので消耗がより小さく、結果的に突起を生ずる。
図1(b)を参照するに、皮膜33において部位33hに機械加工を行って、穴Whに沿って皮膜33に斜面33mを与える。かかる加工は、電極23を非消耗性電極に代えて放電加工を行うことによってもよい。斜面33mの角度θは、下記の効果を得る観点から、好ましくは20°乃至70°である。
機械加工の後、再び電極23を穴Whに重なるように対象物Wに近接せしめる。上述のごとく電極23の先端面は後退しているので、後退分を補償するべく適宜に電極23と対象物Wとを近接せしめる。すると、電極23の突起は皮膜の穴33h中にやや入り込み、斜面33mと対向するように位置する。かかる状態で電源31より電圧を印加して放電を発生させ、皮膜33を成長せしめる。この時、図2(a)に示されるごとく、皮膜33はその図中上面から上方に成長するのみならず、電極23の突起が斜面33mに対向しているので、斜面33mからこれに直交した斜め上方にも成長する。従って皮膜33は穴の内方に向かって成長する。電極23はより成長した突起23pを有するようになり、突起23pは斜面33mと対向する関係を維持するように成長するので、皮膜33はさらに穴の内方に向かって成長する。
皮膜33の成長の過程で適宜放電を中断し、斜面33mを与える機械加工を再度実施する。放電と機械加工とは、交互に繰り返して実施する。あるいは、図4(第1の変形例)に示すごとく、放電を中断せずに継続的に繰り返してもよい。この間、皮膜33の成長に伴い電極23の先端面は後退するので、後退分を補償するべく適宜に電極23を下降せしめる。
あるいはまた、電源31より電圧を印加する段階の以前に、図5(第2の変形例)に示すごとく、予め対象物Wに対して機械加工を行って斜面Wmを与えておいてもよい。放電を発生させる段階の当初において穴Whおよび斜面Wmに皮膜33は生じ難いが、電極23がある程度消耗して突起23pを生ずるようになると、突起23pと斜面Wmとは対向し且つ接近するので、皮膜33は斜面Wmからこれに直交した斜め上方に成長しうる。この場合でも皮膜33の成長の過程で放電を中断し、斜面33mを与える機械加工を実施してもよい。さらに放電と機械加工とを交互に繰り返して実施してもよい。
上述のごとき段階を経過することにより、遂には図2(b)に示すごとく皮膜33は穴Whを閉塞する。さらに適宜に皮膜を成長させ、図3(a)に示すごとく穴Whが十分に閉塞されたと判断されたら、皮膜33の成長を終了する。対象物Wを放電加工機1より取り出し、必要に応じて図3(b)のごとく仕上げ加工を行って、目標厚さtを有する皮膜33を得る。
上述の方法によれば、放電を利用して成長させた皮膜により、特別な前処理なしに対象物の穴を閉塞することができる。放電は電極と接近した部位に発生する傾向があるために、穴のごとき凹所においては放電が発生しにくく、従って皮膜は穴の内部やその直上には成長し難い。上述の方法のごとく穴に沿って斜面を与えるべく機械加工することは、該当部位を電極から遠ざけて放電をさらに生じにくくするので、穴はより閉塞され難くなることが予想された。しかしながらかかる予想に反して、斜面を与えることにより穴を閉塞するべく皮膜を成長せしめることに成功している。すなわち上述の方法は本技術分野における常識に反して為されたものである。かかる効果を生ずる原因は未だ十分に解明されていないものの、斜面が電極の突起を適切に維持する作用を奏し、以って斜面への皮膜の堆積が促されることによると、発明者らは推定している。
機械加工により斜面を与える方法に代えて、あるいはかかる方法と組み合わせて、図6に示す第2の実施形態が可能である。上述の第1の実施形態においては、電極23は斜面と対向することにより突起23pを維持するが、本実施形態においては、電極23は予め穴Whの内部に挿入しうる突起23pを備えている。かかる突起23pは穴Whの周縁との間で放電を生じ、周縁から穴Whの内方へ斜めに成長する皮膜の成長を促す。従って第1の実施形態と同様に、かかる方法は皮膜33によって穴Whを閉塞することができる。第1の実施形態と同様に、電圧を印加する段階より以前に穴Whの周縁に斜面Wmを与えるべく機械加工を行ってもよい。または、電圧を印加する段階の間に穴Whの周縁に沿って皮膜33に斜面33mを与えるべく機械加工を行ってもよい。さらに電圧を印加する段階と機械加工を行う段階とを交互に行ってもよい。
上述の方法に代えて、あるいは組み合わせて、図7に示す第3の実施形態が可能である。電極25は穴Whの内部に挿入しうるべく細長い円筒状に形成されている。図7(a),(b)より理解されるように、電極25と穴Whの内面との間に僅かな隙間が残される。電極25を穴Whに挿入し、かつその中心に位置せしめ、電源31より電圧を印加して放電を発生させると、穴Whの内面に皮膜35が均一に成長する。電極を交換しつつ繰り返しかかる工程を繰り返すと、皮膜によって穴Whを閉塞することができる。あるいは、ある程度まで穴を小さくした後、上述の何れかの実施形態による方法により穴を閉塞してもよい。穴Whは円形に限らず、矩形またはその他の形状であってもよい。その場合、電源25は穴Whの形状に適合した形状であることが好ましい。かかる方法によれば、穴Whを閉塞できるだけでなく、その内部に皮膜を充填することができる。
第3の実施形態に代えて、あるいは組み合わせて、図8に示す第4の実施形態が可能である。電極27は穴Whの径に対してある程度小さな径を有している。電極27は穴Whの内部に挿入され、その中心よりも何れかの方向に偏っている。かかる状態からサーボモータ11,13を協調的に駆動することにより、穴Whの中心の周りに電極27を回転せしめる。回転させながら電源31より電圧を印加して放電を発生させると、穴Whの内面に皮膜35が均一に成長する。電極を交換しつつ繰り返しかかる工程を繰り返すと、皮膜によって穴Whを閉塞することができる。ある程度まで穴を小さくした後、上述の何れかの実施形態による方法を実施してもよい。穴Whは円形に限らず、矩形またはその他の形状であってもよい。その場合、電極27は回転運動ではなく、矩形またはその他の形状の運動をさせる。
上述の各実施形態による方法は、種々の機械部品等の種々の穴を閉塞することに適用できる。図10および11はレシプロエンジン用のポペットバルブ37の穴を閉塞する例を示している。バルブ37のステムは、矩形に抉られた凹所37gを有しており、凹所37gの底には穴37hが空けられてステムの内部と連通している。熱電対39がステムの内部を通って凹所37gに引き出されている。熱電対に代わり、他の適宜のセンサでもよい。かかる状態で上述の何れかの実施形態による方法を適用すると、皮膜33が熱電対39の先端を巻き込んで凹所37gに充填される。このとき、穴37hは皮膜33により閉塞されるが、穴37h自体は充填されることなく空洞として残されている。穴37hが空洞として残されることを利用して、穴37hに他のセンサ等を設置することもできる。熱電対39がステムに固定される一方、穴37hは閉塞されているので、ステム内部は外部の環境に曝露されることがない。すなわち、皮膜33中に固定された熱電対39は、バルブ37のステムの表面温度を計測するごとき用途に適用することができる。
好適な実施形態により本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記開示内容に基づき、当該技術分野の通常の技術を有する者が、実施形態の修正ないし変形により本発明を実施することが可能である。
皮膜により穴を閉塞することができる方法が提供される。

Claims (6)

  1. 対象物の穴を閉塞する方法であって、
    放電加工機に前記対象物をワークピースとして取り付け、
    導電性物質を含む粉末よりなる電極を、前記穴に重なるように前記対象物に近接せしめ、
    放電を生ずるべく前記電極と前記対象物との間に前記放電加工機により繰り返し電圧を印加して、前記穴を閉塞する皮膜を前記穴の周囲から成長させ、
    前記電圧を印加する段階より以前に前記穴の縁に、または、前記電圧を印加する段階の間に前記穴の縁に沿って前記皮膜に、斜面を与えるべく機械加工を行う、
    ことよりなる方法。
  2. 請求項1の方法であって、前記電圧を印加する段階と前記機械加工を行う段階とを交互に行う、
    ことをさらに含む方法。
  3. 請求項1の方法であって、前記電極は前記穴の内部に挿入しうるべく寸法づけられた突起を有し、前記電圧を印加する段階において、前記突起が前記穴の前記内部と対向するように前記電極を位置せしめる、
    ことをさらに含む方法。
  4. 対象物の穴を閉塞する方法であって、
    放電加工機に前記対象物をワークピースとして取り付け、
    導電性物質を含む粉末よりなり前記穴の内部に挿入しうるべく寸法づけられた突起を有する電極を、前記突起が前記穴の前記内部と対向するように前記対象物に近接せしめ、
    放電を生ずるべく前記電極と前記対象物との間に前記放電加工機により繰り返し電圧を印加して、前記穴を閉塞する皮膜を前記穴の周囲から成長させる、
    ことよりなる方法。
  5. 請求項4の方法であって、前記電圧を印加する段階より以前に前記穴の縁に、または、前記電圧を印加する段階の間に前記穴の縁に沿って前記皮膜に、斜面を与えるべく機械加工を行う、
    ことをさらに含む方法。
  6. 請求項5の方法であって、前記電圧を印加する段階と前記機械加工を行う段階とを交互に行う、
    ことをさらに含む方法。
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