JP2004076014A - 自己消炎性を有する熱可塑的に加工可能(または成形可能)なポリウレタン(tpu)およびその製造方法 - Google Patents

自己消炎性を有する熱可塑的に加工可能(または成形可能)なポリウレタン(tpu)およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 自己消炎性であり、また、低い収縮(または収縮率)と高い引張強さを同時に示し、ブルーミングの影響を全く示さない又は僅かに示す、熱可塑的に加工できるポリウレタンエラストマー(TPU)を提供する。
【解決手段】 本発明は、>35MPaの引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、<3%の収縮を有し、組み込まれ得る少なくとも1つの難燃剤の使用に基づいて自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)に関し、また、その製造方法およびその使用に関する。
【選択図】なし

Description

 本発明は、自己消炎性を有する熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)、その製造方法およびその使用に関する
 熱可塑性のポリウレタン(TPU)は、その良好なエラストマー特性および熱可塑的な加工性のために、工業的に非常に重要である。TPUの製造、特性および用途の概要は、例えば、「合成物質ハンドブック(kunststoff Handbuch)」(G. Becker、D. Braun)第7巻「ポリウレタン(Polyurethane)」、ミュンヘン、ウィーン、Carl Hanser Verlag、1983に示されている。
 TPUは通常、線状(または直鎖状)ポリオール(例えば、ポリエステル−、ポリオール−またはポリカーボネートジオール)、有機ジイソシアネート、および通常二官能である短鎖アルコール(即ち、鎖延長剤)から成る。それらは、連続的にまたは不連続的に調製され得る。最もよく知られた製造方法は、ベルト・プロセス(例えば、英国特許出願公開明細書(GB−A)第1057018号参照)、および押出機プロセスである(例えば、独国特許出願公開明細書(DE−A)第1964834号参照)。
 熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマーは、段階的に(例えば、プレポリマー計量供給プロセスによって)、または全ての成分を1つの段階で同時に反応させることによって(例えば、ワンショット計量供給((または1回計量供給:one-shot metering)プロセスによって)形成することができる。
 ポリマーにおいて良好な耐炎性を達成するために、種々のタイプの添加剤を使用することができる。ハロゲン含有物質、無機充填剤、もしくは有機リン化合物、またはそれらの混合物が、このためにしばしば用いられる。ポリマーにおける難燃剤の使用に関する概要は、例えば、H. Zweifelの「プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbook)」第5版、Hanser Verlag、ミュンヘン、2001、第12章;J. Green、J. of Fire Sciences、1997、15、第52頁〜第67頁;またはカークオスマー化学辞典(Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)第4版、第10巻、John Wiley & Sons、ニューヨーク、第930頁〜第998頁に示されている。
 種々の物質またはそれらの混合物が、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)において難燃剤として利用できる。
 欧州特許明細書(B)第0508072号は、TPUにおいて、メラミンを難燃剤として30〜40重量%の量で使用することを説明している。このように処理したTPUは、15MPaの引張強さを有し、UL−94に関してV−0の等級を有する。
 国際公開第WO00/66658号パンフレットおよび欧州特許(B)明細書第617079号は、メラミンシアヌレートと、ホスフェート、ホスホネート、および/またはそれらの誘導体との組合せを説明している。対応するTPUは≦35MPaの引張強さを有し、難燃性はUL−94に関してV−0の等級である。
 無機系の難燃剤またはメラミン誘導体を使用する場合においては、大量に使用することが必要とされるために、機械特性のレベルが著しく減少し、このことは、問題となっていた。使用される有機誘導体(例えばホスフェートまたはホスホネート)の望ましくない移動もまた、認められている。
英国特許出願公開第1057018号明細書 独国特許出願公開第1964834号明細書 欧州特許第0508072号明細書 国際公開第WO00/66658号パンフレット 欧州特許第617079号明細書 独国特許第2520180号明細書
 したがって、本発明の目的は、自己消炎性であり、また、低い収縮(または収縮率)と高い引張強さを同時に示し、ブルーミングの影響を全く示さない又は僅かに示す、熱可塑的に加工できるポリウレタンエラストマー(TPU)を提供することである。
 この目的を達成することは、いわゆるプレポリマープロセスによって、組み込まれ得るある種のリン含有化合物をTPUに、組み込むことによって可能であった。
 組み込まれ得る難燃剤としてのジオール−ホスホネートは、ポリウレタンフォームの分野において公知であり、独国特許明細書(C)第2520180号に説明されている。これらの難燃剤を用いると、収縮が非常に大きい熱可塑性ポリウレタンが得られる。
 本発明は、35MPaよりも大きい引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、収縮(または収縮率)が3%未満であり、自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(thermoplastically processable polyurethane elastomer;TPU)を提供する。これらのTPUは:
(1)NCO基を含むプレポリマーであって、
A)少なくとも1つの有機ジイソシアネート、および
B)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および450〜10000の数平均分子量Mnを有する、少なくとも1つのポリオール
の反応生成物を含んで成るプレポリマーと、
C)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および60〜400の数平均分子量Mnを有する、鎖延長剤としての少なくとも1つの低分子量ポリオールまたはポリアミンと
D)平均で1.5以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および60〜10000の数平均分子量Mnを有し、下記の構造式に相当する、
Figure 2004076014
(式中、式中、RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン(aralkylene)基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン(alkarylene)基を示し;
 Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール(alkaryl)基を示し;
 xおよびyはそれぞれ独立して1〜50の数を示す)
Figure 2004076014
(式中、Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール(alkaryl)基を示し;
 RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン(aralkylene)基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン(alkarylene)基を示す)
ホスホネートまたはホスフィンオキシドをベースとする、TPUの全重量を基準として1〜15重量%の少なくとも1つの有機リン含有化合物とを、
場合により、
E)1または複数の触媒、
F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および
G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
を存在させて、
イソシアネートインデックスを85〜120として、
反応させた反応生成物を含んで成る。
 本明細書で使用される「イソシアネートインデックス」という用語は、系の固有値を示す。イソシアネートインデックスは、成分A)に由来するイソシアネート基と、成分B)、C)およびD)のツェレウィチノフ活性水素原子の合計の当量比に100を掛けた指数である。本発明に関して、適当なイソシアネートインデックスは、85〜120である。
 少なくとも理論的には、ポリオールB)および成分D)として同じ化合物を、また、鎖延長剤C)および成分D)として同じ化合物を使用することが可能であるが、これらの化合物は実際の使用においては異なっている。
 成分A)として使用される適当な有機ジイソシアネートとして、例えば、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族(araliphatic)、芳香族、およびヘテロ環式ジイソシアネート、またはこれらのジイソシアネートの望ましい混合物が挙げられる(HOUBEN-WEYL「有機化学の方法(Methoden der organischen Chemie)」第E20巻、「高分子材料(Macromolekulare Stoffe)」、Georg Thieme Verlag、シュトゥットガルト、ニューヨーク、1987、第1587頁〜第1593頁、またはJustus Liebigs Annalen der Chemie、562、第75頁〜第136頁参照)。
 詳細に言及し得る具体的な例には、
 例えば、エチレンジイソシアネート、1,4-テトラメチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、および1,12-ドデカンジイソシアネートである、脂肪族ジイソシアネート;
 例えば、イソホロンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1-メチル-2,4-シクロへキサンジイソシアネート、および1-メチル-2,6-シクロへキサンジイソシアネートならびにそれらの異性体混合物、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよび2,2'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートならびにそれらの異性体混合物である、脂環式ジイソシアネート;ならびに
 例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネートおよび2,6-トリレンジイソシアネートの混合物、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、および2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートおよび4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物、ウレタン−変性液状4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/または2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ジイソシアナト-1,2-ジフェニルエタン、ならびに1,5-ナフチレンジイソシアネートである芳香族ジイソシアネート
が含まれる。本発明においては、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、および4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートの割合が96重量%以上であるジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物を用いることが好ましく、また、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートおよび1,5-ナフチレンジイソシアネートが好ましく用いられる。前記で挙げたジイソシアネートは、単独で又は互いの混合物の形態で使用することができる。それらはまた、15モル%までの(ジイソシアネートの合計に関して計算される)ポリイソシアネートとともに用いることができるものの、ポリイソシアネートは、多くても熱可塑的になお加工可能である生成物が形成される量で添加され得る。そのようなポリイソシアネートの例は、トリフェニルメタン-4,4,4"-トリイソシアネートおよびポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートである。
 本発明の製品において成分B)として使用するのに適したツェレウィチノフ活性ポリオールは、平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および450〜10000の数平均分子量Mnを有するものである。これらは、それらを生成した結果として、少量の非線状化合物をしばしば含む。したがって、これらは、「実質的に線状のポリオール」としばしば称される。ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、またはポリカーボネートジオールもしくはこれらの混合物が好ましい。
 アミノ基、チオール基またはカルボキシル基を含む化合物に加えて、2つ又は3つの、好ましくは2つのヒドロキシル基を含む化合物が挙げられ、特に、具体的には数平均分子量Mnが450〜6000であるものが挙げられる。これらは、600〜4500の数平均分子量Mnを有することが特に好ましい。好ましい化合物の中には、例えば、ヒドロキシル基を含む、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、およびポリエステルアミドがある。
 本発明の成分B)として使用するのに適したポリエーテルジオールは、例えば、アルキレン基中に2〜4の炭素原子を有する1または複数のアルキレンオキシドを、結合した形態の2個の活性水素原子を含む出発分子と反応させることによって調製できる。言及し得るアルキレンオキシドは、例えば、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、1,2-ブチレンオキシドおよび2,3-ブチレンオキシドである。エチレンオキシド、プロピレンオキシド、および1,2-プロピレンオキシドとエチレンオキシドとの混合物が、好ましく用いられる。アルキレンオキシドは、単独で、連続して交互に、または混合物として使用できる。可能な出発分子は、例えば、水、例えばN−アルキルジエタノールアミン(例えばN−メチルジエタノールアミン)のようなアミノアルコール;ならびに、例えば、エチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、および1,6-へキサンジオールのようなジオールである。出発分子の混合物もまた、必要に応じて使用することができる。適当なポリエーテルポリオールにはまた、ヒドロキシル基を含むテトラヒドロフランの重合生成物が含まれる。三官能ポリエーテルを、二官能ポリエーテルの重量を基準として0〜30重量%の量で使用することも可能である。使用される三官能ポリエーテルの量は、熱可塑的になお加工可能な生成物が生成される量に制限される。本発明において、実質的に線状のポリエーテルジオールは、好ましくは450〜6000の数平均分子量を有する。それらは、単独で、または互いの混合物の形態で使用することができる。
 本発明において成分B)として使用するのに適当なポリエステルジオールは、例えば、2〜12個、好ましくは4〜6個の炭素原子を有するジカルボン酸と、多価アルコールとから調製できる。適当なジカルボン酸は、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、およびセバシン酸のような脂肪族ジカルボン酸;または、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸である。ジカルボン酸は、単独で、または混合物として、例えば、コハク酸とグルタル酸とアジピン酸との混合物の形態で使用できる。ポリエステルジオールの調製に際して、適切な場合には、ジカルボン酸の代わりに、対応するジカルボン酸誘導体、例えば、アルコール基に1〜4個の炭素原子を有するカルボン酸ジエステル、無水カルボン酸、またはカルボン酸塩化物を使用することが好都合であり得る。適当な多価アルコールの例は、2〜10個、好ましくは2〜6個の炭素原子を有するグリコールであり、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-へキサンジオール、1,10-デカンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、またはジプロピレングリコールである。多価アルコールは、要求される性質に応じて、単独で、または互いの混合物として使用することができる。成分B)として使用するのに適している化合物はまた、炭酸と上述したジオール、特に4〜6個の炭素原子を有するジオール(例えば、1,4-ブタンジオールまたは1,6-へキサンジオール)とのエステル、ω−ヒドロキシカルボン酸(例えば、ω−ヒドロキシカプロン酸)の縮合生成物、またはラクトン(例えば、場合により置換されたω−カプロラクトン)の重合生成物である。好ましく使用されるポリエステルジオールは、エタンジオールポリアジペート、1,4-ブタンジオールポリアジペート、エタンジオール-1,4-ブタンジオールポリアジペート、1,6-へキサンジオール-ネオペンチルグリコールポリアジペート、1,6-へキサンジオール-1,4-ブタンジオールポリアジペートおよびポリカプロラクトンである。ポリエステルジオールは、好ましくは450〜10000の数平均分子量を有し、単独で、または互いの混合物の形態で使用され得る。
 本発明の成分C)として使用するのに適したツェレウィチノフ活性ポリオールとして、いわゆる鎖延長剤が挙げられ、平均1.8〜3.0のツェレウィチノフ活性水素原子を有し、60〜400の(数平均)分子量を有する。これらは、アミノ基、チオール基、またはカルボキシル基を有する化合物に加えて、2つ又は3つの、好ましくは2つのヒドロキシル基を含む化合物を意味するものとして理解される。
 本発明において好ましく用いられる鎖延長剤として、2〜14の炭素原子を有する脂肪族ジオール、例えば、エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、およびジプロピレングリコールが挙げられる。しかしながら、テレフタル酸と2〜4個の炭素原子を有するグリコールとのジエステル(例えば、テレフタル酸ビスエチレングリコールまたはテレフタル酸ビス-1,4-ブタンジオール)、ヒドロキノンのヒドロキシアルキレンエーテル(例えば1,4-ジ(β−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン)、エトキシル化ビスフェノール(例えば、1,4-ジ(β−ヒドロキシエチル)ビスフェノールA;(環状)脂肪族ジアミン(例えばイソホロンジアミン、エチレンジアミン、1,2-プロピレンジアミン、1,3-プロピレンジアミン、N−メチルプロピレン-1,3-ジアミン、およびN,N'-ジメチル-エチレンジアミン、ならびに芳香族ジアミン(例えば2,4-トリレンジアミン、2,6-トリレンジアミン、3,5-ジエチル-2,4-トリレンジアミン、または3,5-ジエチル-2,6-トリレンジアミン)、または、1級モノ−、ジ−、トリ−もしくはテトラアルキル置換4,4'-ジアミノジフェニルメタンもまた、適している。エタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ジ(β−ヒドロキシエチル)ヒドロキノンまたは1,4-ジ(β−ヒドロキシエチル)ビスフェノールAは、鎖延長剤として特に好ましく使用される。上述の鎖延長剤の混合物もまた使用することができる。加えて、比較的少量のトリオールをも加えることができる。
 イソシアネートに関して一官能性である化合物を、いわゆる鎖延長剤として使用することができる。これらの鎖延長剤は、TPUの全重量を基準として、2重量%までの量で存在してよい。適当な化合物は、例えば、モノアミン、例えば、ブチル−およびジブチルアミン、オクチルアミン、ステアリルアミン、N−メチルステアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、またはシクロヘキシルアミン、ならびに、モノアルコール、例えばブタノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、種々のアミルアルコール、シクロヘキサノール、およびエチレングリコールモノメチルエーテルである。
 本発明において、成分D)として使用するのに適した難燃剤は、ツェレウィチノフ活性水素原子を平均で1.5以上3.0以下、好ましくは1.8〜2.5、特に好ましくは2つ有する。これらのツェレウィチノフ活性水素原子は、好ましくはアルコールまたはアミンをベースとする。
 難燃剤D)は、60〜10000、好ましくは100〜5000、特に好ましくは100〜1000の数平均分子量Mnを有する。
 難燃剤D)は、好ましくはホスホネートまたはホスフィンオキシドをベースとする。
 ホスホネートとして好ましく用いられる化合物は、一般式(I)に相当するものである。
Figure 2004076014
 式中、RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン(aralkylene)基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン(alkarylene)基を示し;
 Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール(alkaryl)基を示し;
 xおよびyはそれぞれ独立して1〜50の数を示す。
 ホスフィンオキシドとして好ましく用いられる化合物は、一般式(II)に相当するものである。
Figure 2004076014
 式中、Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール(alkaryl)基を示し;
 RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン(aralkylene)基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン(alkarylene)基を示す。
 本発明の成分D)である難燃剤は、TPUの全重量を基準として、好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%の量で用いられる。
 従来技術で公知の難燃剤を、難燃剤として、即ち、本発明の成分F)として、使用することができる。これらの難燃剤は、例えば、H. Zweifelの「プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbook)」第5版、Hanser Verlag、ミュンヘン、2001、第12章;J. Green、J. of Fire Sciences、1997、15、第52頁〜第67頁;またはカークオスマー化学辞典(Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)第4版、第10巻、John Willey & Sons、ニューヨーク、第930頁〜第998頁で説明されている。
 成分B)、C)およびD)の相対量は、好ましくは、成分A)におけるイソシアネート(NCO)基の合計と、成分B)、C)およびD)におけるツェレウィチノフ活性水素原子の合計の比が、0.85:1〜1.2:1、好ましくは0.95:1〜1.1:1となるように選択される。
 本発明の熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、常套の補助物質および添加剤であるG)を、TPUの全重量を基準として、最大で20重量%含んでよい。典型的な補助物質および添加剤として、潤滑剤および離型剤(例えば、脂肪酸エステル、それらの金属セッケン、脂肪酸アミド、脂肪酸エステルアミド、およびシリコーン化合物)、粘着防止剤、反応抑制剤、加水分解防止剤、光安定剤、熱安定剤、変色防止剤、着色剤、顔料、無機および/または有機充填剤、可塑剤(例えば、ホスフェート、フタレート、アジペート、セバケート、およびアルキルスルホン酸エステル)、殺菌作用または静菌作用を有する物質、ならびに充填材およびその混合物、ならびに補強剤が挙げられる。補強剤としては、具体的には、従来技術に従って調製され、サイズ剤を付与し得る繊維状の補強材、例えば、無機繊維がある。前述の補助物質および添加剤に関するさらなる詳細は、技術文献、例えば、J.H. Saunders およびK. C. Frischによるモノグラフ「高分子物質(High Polymers)」、第XVI巻、ポリウレタン(Polyurethane)、part 1 and 2、Verlag Interscience Publishers、1962年および1964年、R. GaechterおよびH. Muellerによる「合成物質−添加剤ポケット版(Taschenbuch fuer Kunststoff-Additive)」(Hanser Verlag、ミュンヘン、1990)、または独国特許出願公開明細書(DE−A)第2901774号に記載されており、その開示事項は引用により本明細書に組み込まれる。
  TPUに組み込まれ得る別の添加剤は、熱可塑性樹脂、例えば、ポリカーボネートおよびアクリロニトリル/ブタジエン/スチレンターポリマー、特にABSである。他のエラストマー、例えば、ゴム、エチレン/ビニルアセテートコポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマーおよび他のTPUもまた、使用することができる。
 本発明に従って成分E)として使用するのに適した触媒として、従来技術で公知の常套の四級アミン、例えば、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、2−(ジメチルアミノエトキシ)エタノール、ジアザビシクロ−[2,2,2]−オクタン等、ならびに、好ましくは有機金属化合物、例えば、チタン酸エステル、鉄化合物またはスズ化合物、例えば、錫ジアセテート、錫ジオクトエート、錫ジラウレート、または脂肪族カルボン酸の錫ジアルキル塩、例えば、ジブチル錫ジアセテートまたはジブチル錫ジラウレート等がある。好ましい触媒は有機金属化合物、特にチタン酸エステルならびに鉄および錫の化合物である。一般的に、本発明によれば、TPUの触媒の全重量は、TPUの全重量を基準として、約0〜5重量%であり、好ましくは0〜2重量%である。
 本発明はまた、>35MPaの引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、収縮(または収縮率)が<3%であり、自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)を製造する方法に関する。この方法は、
(I)NCO基を含むプレポリマーa)を、
A)少なくとも1つの有機ジイソシアネートを
B)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および450〜10000の数平均分子量Mnを有する、少なくとも1つのポリオールと
反応させることにより調製すること、
(II)前記プレポリマーa)を、
C)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および60〜400の数平均分子量Mnを有する、鎖延長剤としての少なくとも1つの低分子量ポリオールまたはポリアミンおよび
D)平均で1.5以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および60〜10000の数平均分子量Mnを有し、下記の構造式に相当する、
Figure 2004076014
(式中、式中、RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン(aralkylene)基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン(alkarylene)基を示し;
 Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール(alkaryl)基を示し;
 xおよびyはそれぞれ独立して1〜50の数を示す)
Figure 2004076014
(式中、Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール(alkaryl)基を示し;
 RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン(aralkylene)基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン(alkarylene)基を示す)
ホスホネートまたはホスフィンオキシドをベースとする、TPUの全重量を基準として1〜15重量%の少なくとも1つの有機リン含有化合物
と反応させることを含み、工程(I)および(II)を、場合により、
E)1または複数の触媒
の存在下で、場合により
F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および
G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
を添加して実施し、
イソシアネートインデックスを85〜120とする、
方法である。
 本発明の製造方法は、好ましくは、下記のように実施される。
 TPUを調製する方法は、不連続的に又は連続的に実施し得る。TPUは、例えば、ミキシング・ヘッド/ベルト・プロセス、またはいわゆる押出機プロセスで、連続的に製造することができる。
 プレポリマーが、成分A)およびB)からまず調製され、その後、成分C)およびD)がこのプレポリマーと反応させられる。この手順において、プレポリマーは、押出機の一部において又は独立した先のプレポリマーユニットにおいて、最初にバッチ式に導入することも、あるいは連続的に調製することもできる。成分C)およびD)は、一緒に又は別々にプレポリマーに添加し得る。
 本発明により製造されるTPUは、必要に応じて、例えばポリマーをシートまたはブロックの形態に整える、シュレッダーまたはミルで粉砕または造粒する、あるいは溶融してガス抜きおよび造粒することにより、更に加工することができる。好ましくは、ポリマーは、連続的なガス抜きおよび押出品形成のためのユニットを通過させられる。このユニットは、例えば、多軸スクリューマシーン(または多軸スクリュー押出機)(ZSK)であり得る。
 本発明のTPUは、好ましくは、射出成形物品および押出物品を製造するために用いられる。
 本明細書で使用されている、イソシアネートインデックスという用語(一般的には、固有値とも称される)は、成分A)に由来するイソシアネート基と成分B)、C)およびD)のツェレウィチノフ活性水素原子の合計の当量比に100を乗じた指数である数を示す。請求の範囲のTPUのイソシアネートインデックスは、約85〜120である。
 本発明は、下記の実施例によって、より詳細に説明される。
 下記の成分を実施例において使用した。
 Terathane(登録商標)1000:数平均分子量Mnが1000g/モルであるポリエーテル;デュポン・ドゥ・ヌムール(Du Pont de Nemours)の市販品。
 イソシアネート:メチレン-4,4'−(フェニルイソシアネート)、一般にMDIと称される。
 Exolit(登録商標)OP560:ツェレウィチノフ活性水素原子を有するジオール−ホスホネート系難燃剤、クラリアント社(Clariant GmbH)から市販されている。
 Exolit(登録商標)OP910:クラリアント社のホスホネート系難燃剤(ツェレウィチノフ活性水素原子を有しない)。
 Levagard(登録商標)4090N:バイエル社(Bayer AG)の難燃剤(OP(OCCHN(COH))。
 Cyagard(登録商標)RF-1243:サイテック社(Cytec Inc.)のジオール−ホスフィンオキシド系難燃剤。
 BDO:1,4-ブタンジオール。
 Irganox(登録商標)1010:チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals Inc.)のテトラキス(メチレン−(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシシンナメート))メタン。
 Licowax(登録商標)C:エチレンビスステアリルアミド、クラアリアント・ブルツ社(Clariant Wuerz GmbH)から市販されている離型剤。
 実施例1(比較):
 欧州特許(B)第0617079号明細書の実施例1を再加工した。この実施例において、数平均分子量が1000であるポリオキシメチレングリコール、MDIおよびBDOから成る、ショアA硬度が85であるTPUの成形物品を、約180℃の温度にて、ベルト・プロセスにより製造した。25重量%のメラミンシアヌレートおよび4重量%のリン酸1,3-フェニレンテトラキシレニルエステルを難燃剤として添加した。結果は、表に示す。
 実施例2(比較):
 1159gのTerathane(登録商標)1000、139gのBDO、200gのExolit(登録商標)OP910、7gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、1分につき500回転(rpm)の速度にてブレード・スターラーで撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、684gのMDIを添加した。それから、混合物を110秒間混合し、次いで、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを、切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を、表に示す。
 実施例3(比較):
 1045gのTerathane(登録商標)1000、125gのBDO、100gのExolit(登録商標)OP560、6.3gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、713gのMDIを添加した。それから、混合物を110秒間混合し、次いで、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを、切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、収縮、ブルーミング特性、およびUL−94試験を求めた。これらの測定の結果を、表に示す。
 実施例4(比較):
 1045gのTerathane(登録商標)1000、100gのExolit(登録商標)OP560、6.3gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、500rpmの速度にてブレード・スターラーで撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、713gのMDIを添加した。最高反応温度に達した後、混合物を引き続き30秒間撹拌し、その後、125gのBDOを添加した。それから、混合物を100秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを、切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、収縮、ブルーミング特性、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を、表に示す。
 実施例5(本発明):
 1045gのTerathane(登録商標)1000、6.3gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、713gのMDIを添加した。最高反応温度に達した後、混合物を引き続き30秒間撹拌し、その後、125gのBDOおよび100gのExolit(登録商標)OP560を添加した。それから、混合物を100秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を、表に示す。
 実施例6(本発明):
 1045gのTerathane(登録商標)1000、6.3gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、795gのMDIを添加した。最高反応温度に達した後、混合物を引き続き30秒間撹拌し、その後、125gのBDOおよび220gのExolit(登録商標)OP560を添加した。それから、混合物を100秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を、表に示す。
 実施例7(本発明):
 1045gのTerathane(登録商標)1000、6.3gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、686gのMDIを添加した。最高反応温度に達した後、混合物を引き続き30秒間撹拌し、その後、125gのBDOおよび80gのCyagard(登録商標)RF-1243を添加した。それから、混合物を100秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を、表に示す。
 実施例8(比較:独国特許明細書(C)第2520180号):
 1000gのTerathane(登録商標)1000、119gのBDO、23gのLevagard(登録商標)4090N、6gのIrganox(登録商標)1010、および9gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、615gのMDIを添加した。それから、混合物を110秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該物質を80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを、切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を表に示す。
 実施例9(比較:独国特許明細書(C)第2520180号):
 1000gのTerathane(登録商標)1000、23gのLevagard(登録商標)4090N、6gのIrganox(登録商標)1010、および9gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、615gのMDIを添加した。最高温度に達した後、混合物を引き続き30秒間撹拌し、その後、119gのBDOを添加した。それから、混合物を100秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該材料を30分間、80℃にて後処理した。
 得られたTPUを、切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を表に示す。
 実施例10(本発明):
 1045gのTerathane(登録商標)1000、80gのExolit(登録商標)OP910、6.3gのIrganox(登録商標)1010、および10gのLicowax(登録商標)Cの混合物を、ブレード・スターラーで500rpmの速度にて撹拌しながら、160℃にまで加熱し、その後、600gのMDIを添加した。最高反応温度に達した後、混合物を引き続き30秒間撹拌し、その後、125gのBDOおよび60gのExolit(登録商標)OP560を添加した。それから、混合物を100秒間撹拌し、その後、TPUを流出させた。最後に、当該物質を、80℃にて30分間後処理した。
 得られたTPUを、切断し、造粒し、射出成形して、試験片とし、その後、引張強さ、ブルーミング特性、収縮、およびUL試験を求めた。これらの測定の結果を表に示す。
 引張強さの測定:
 引張強さを、EN ISO527−3の規格に従って、2mmの厚さを有する試験片タイプ5について、引張速度200mm/分として測定した。
 収縮の測定:
 長さの後収縮(after−shrinkage)を、厚さ2.0mm、幅51.96mm、長さ128mmの寸法を有する射出成形シートについて、DIN53464に従って、収縮として測定した。
 射出成形機で射出成形した後、シートを室温にて72時間保存し、その後、試験片の長さを測定した。次に、収縮は、下記の式に従って求めた。
Figure 2004076014
 ブルーミング特性の測定:
 難燃剤のブルーミング特性は、次の試験により求めた。試験片を室温にて、大気湿度80%にて、1週間保存した。それから、試験片の表面を、析出した(または滲み出した)物質について、目視で観察した。
 耐炎特性の測定:
 耐炎特性を、アンダーライターズラボラトリーズ(Underwriters Laboratoriesの安全規格「デバイスおよび器具のパーツ用のプラスチック材料の燃焼試験(Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances)」(第14頁以下、ノースブルック、1998)およびJ. Triotzschの「国際プラスチック燃焼性ハンドブック(International Plastics Flammability Handbook)」(第346頁以下、Hanser Verlag、ミュンヘン、1990)で説明されているように、UL94Vに従って、試験片の厚さ3mmにて測定した。この試験において、等級V0は不燃性のドリッピングを意味する。したがって、この等級を有する製品は耐炎性と称される。等級V2は、燃焼性ドリッピング、即ち、低い耐炎性を意味する。
Figure 2004076014
 組み込まれ得ない難燃剤を、比較の実施例1および2において使用している。機械特性は、メラミンシアヌレートの使用に起因して劣っている(引張強さ25MPa)。難燃剤のブルーミングは、実施例2で観察され、これは粘着性の増加を招いた。
 組み込まれ得る難燃剤を、ワンショット・プロセスで使用する場合(実施例3および8参照)、所望のV−0等級は実際に達成されるが、製品は大きい収縮を示す。
 プレポリマーの調製において、組み込まれ得る難燃剤をポリオール(成分B)とともに使用すると(実施例4および9参照)、明らかに耐炎性が低下する。
 独国特許明細書(C)第2520180号によれば、難燃剤Levagard(登録商標)4090Nを使用すると、良好な特性を有するポリウレタンフォームが得られる。しかしながら、この難燃剤を用いて製造したTPUは、非常に大きい収縮を示す。
 (本発明の)実施例5、6、7および10は、組み込まれ得る難燃剤の使用を示し、その使用は、耐燃特性および低い収縮の両方を同時に有し、機械特性のレベルが高く、ブルーミングの無いTPUをもたらす。
 本発明を、例示のために上記において詳細に説明したが、その詳細は例示のためだけのものであって、請求の範囲により制限され得ることを除いて、本発明の思想および範囲から逸脱しないで、当業者が変形例を作製し得ることが理解されるべきである。
 即ち、本発明は、第1の態様として、>35MPaの引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、<3%の収縮を有し、自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)であって、
(1)A)少なくとも1つの有機ジイソシアネートと、
B)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および450〜10000の数平均分子量Mnを有する、少なくとも1つのポリオールとを、
場合により、
E)1または複数の触媒、
F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および/または
G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
の存在下で、反応させて得た反応生成物を含んで成る、NCO基を有するプレポリマーと、
C)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および60〜400の数平均分子量Mnを有する、鎖延長剤としての少なくとも1つの低分子量ポリオールまたはポリアミンと
D)平均で1.5以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および60〜10000の数平均分子量Mnを有し、上記構造式(I)および(II)に相当する、ホスホネートおよびホスフィンオキシドから成る、1〜15重量%(TPUの全重量を基準とする)の少なくとも1つの有機リン含有化合物とを、
場合により、
E)1または複数の触媒、
F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および/または
G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
の存在下で反応させた得た反応生成物であって、反応のイソシアネートデックスを85〜120とした反応生成物を含んで成るTPUを提供する。
 本発明は、第2の態様として、>35MPaの引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、<3%の収縮を有し、自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)を製造する方法であって、
(I)NCO基を含むプレポリマーa)を、
A)少なくとも1つの有機ジイソシアネートを
B)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および450〜10000の数平均分子量Mnを有する、少なくとも1つのポリオール
と反応させることにより調製すること、
(II)前記プレポリマーa)を、
C)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および60〜400の数平均分子量Mnを有する、鎖延長剤としての少なくとも1つの低分子量ポリオールまたはポリアミンおよび
D)平均で1.5以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および60〜10000の数平均分子量Mnを有し、上記構造式(I)および(II)に相当する、ホスホネートおよびホスフィンオキシドから選択される、1〜15重量%(TPUの全重量を基準としする)の少なくとも1つの有機リン含有化合物
と反応させることを含み、工程(I)および(II)を、場合により、
E)1または複数の触媒
の存在下で、場合により
F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および/または
G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
を添加して実施し、
イソシアネートインデックスを85〜120とする、
方法を提供する。
 本発明は、第3の態様として、上記第2の態様において、反応性成分C)およびD)が同時にプレポリマーに加えられる方法を提供する。
 本発明は、第4の態様として、上記第2の態様において、成分C)がプレポリマーに最初に加えられ、成分D)がそれから加えられる方法を提供する。
 本発明は、第5の態様として、上記第2の態様において、成分D)がプレポリマーに最初に加えられ、成分C)がそれから加えられる方法を提供する。
 本発明は、第6の態様として、上記第2の態様において、有機ジイソシアネートである前記A)が芳香族ジイソシアネートを含んで成る方法を提供する。
 本発明は、第7の態様として、上記第2の態様において、ポリオールである前記B)がポリエーテルポリオールを含んで成る方法を提供する。
 本発明は、第8の態様として、上記第2の態様において、低分子量ポリオールである前記C)がエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、1,4-ジ-(β−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン、または1,4-ジ-(β−ヒドロキシエチル)ビスフェノールAを含んで成る方法を提供する。
 本発明は、第9の態様として、上記第2の態様において、成分D)が平均で2つの官能価を有する方法を提供する。

Claims (2)

  1.  >35MPaの引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、<3%の収縮を有し、自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)であって:
    (1)NCO基を含むプレポリマーであって、
    A)少なくとも1つの有機ジイソシアネート、および
    B)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および450〜10000の数平均分子量Mnを有する、少なくとも1つのポリオール
    の反応生成物を含んで成るプレポリマーと、
    C)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および60〜400の数平均分子量Mnを有する、鎖延長剤としての少なくとも1つの低分子量ポリオールまたはポリアミンと
    D)平均で1.5以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および60〜10000の数平均分子量Mnを有し、下記の構造式に相当する、
    Figure 2004076014
    (式中、式中、RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン基を示し;
     Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール基を示し;
     xおよびyはそれぞれ独立して1〜50の数を示す)
    Figure 2004076014
    (式中、Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール基を示し;
     RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン基を示す)
    ホスホネートおよびホスフィンオキシドから成る群から選択される、TPUの全重量を基準として1〜15重量%の少なくとも1つの有機リン含有化合物とを、
    場合により、
    E)1または複数の触媒、
    F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および/または
    G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
    を存在させて、
    イソシアネートインデックスを85〜120として、
    反応させた反応生成物を含んで成る、ポリウレタンエラストマー。
  2.  >35MPaの引張強さ(EN ISO527−3に従って測定される)を有し、<3%の収縮を有し、自己消炎性を有する、熱可塑的に加工可能なポリウレタンエラストマー(TPU)を製造する方法であって、
    (I)NCO基を含むプレポリマーa)を、
    A)少なくとも1つの有機ジイソシアネートを
    B)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および450〜10000の数平均分子量Mnを有する、少なくとも1つのポリオールと
    反応させることにより調製すること、
    (II)前記プレポリマーa)を、
    C)平均で1.8以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子、および60〜400の数平均分子量Mnを有する、鎖延長剤としての少なくとも1つの低分子量ポリオールまたはポリアミンおよび
    D)平均で1.5以上3.0以下のツェレウィチノフ活性水素原子および60〜10000の数平均分子量Mnを有し、下記の構造式に相当する、
    Figure 2004076014
    (式中、式中、RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン基を示し;
     Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール基を示し;
     xおよびyはそれぞれ独立して1〜50の数を示す)
    Figure 2004076014
    (式中、Rは、水素原子、1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキル基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリール基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキル基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリール基を示し;
     RおよびRは、同一であっても、あるいは異なっていてもよく、各々は独立して1〜24の炭素原子を有する分岐した若しくは分岐していないアルキレン基、6〜20の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアリーレン基、6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアラルキレン基、または6〜30の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルカリーレン基を示す)
    ホスホネートおよびホスフィンオキシドから選択される、TPUの全重量を基準として1〜15重量%の少なくとも1つの有機リン含有化合物
    と反応させることを含み、工程(I)および(II)を、場合により、
    E)1または複数の触媒
    の存在下で、場合により
    F)TPUの全重量を基準として0〜70重量%の少なくとも1つの別の難燃剤であって、ツェレウィチノフ活性水素原子を含まず、60〜10000の数平均分子量Mnを有する難燃剤、および/または
    G)TPUの全重量を基準として、0〜20重量%の別の補助物質および添加剤
    を添加して実施し、
    イソシアネートインデックスを85〜120とする、
    方法。
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