JP2004075673A - 化合物およびこれを用いた有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機電界発光素子(以下、電界発光を「EL」と略記する場合がある。)の構成材料として有用な化合物、及びこの化合物を材料として使用し優れた発光効率を有する有機EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、蛍光性色素としては種々の構造および発光色の色素が知られているが、高輝度で発光し、更に堅牢性、溶解性などの優れた化合物は未だ多くない。
そうした中、置換ビフェニル又はターフェニル型骨格をもつ化合物が有機電界発光素子(有機EL素子)の発光色素として用いられる事は広く知られている。例えば、下記構造式(IIIa)で示される化合物を用いて緑色発光が得られることは知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【化7】
また、下記構造式(IIIb)および(IIIc)で表される化合物を、有機電界発光素子の発光層に使用することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【化8】
【0005】
【化9】
【0006】
【特許文献1】
特開平5−222360号公報
【特許文献2】
特開2001−97949号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記化合物(IIIa)および(IIIb)に代表されるビフェニルまたはターフェニル型骨格を有する化合物はピロロピリジン環やベンゾチアジアゾール環に直接フェニル環が置換されており、フェニル環の水素原子とベンゾチアジアゾール環の水素原子の立体障害により分子の平面性が損なわれ、蛍光波長の短波長化が起こるため、黄色〜赤色等より長波長の発光を示す色素に関しては、更に改善が必要であった。
また前記化合物(IIIc)は、エチレン性不飽和二重結合を介して隣接するベンゼン環の間に結合が生じて、化合物が容易に分解する傾向があり、化合物の安定性に欠けるため好ましくない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、例えば上記化合物におけるベンゾチアジアゾール環に、不飽和二重結合基を介して芳香族炭化水素環または複素環を結合させることにより、上記問題を解決できることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明の概要は以下の通りである。
〔1〕下記一般式(I)で表される化合物
【0009】
【化10】
〔(式中、Ar1は一般式(II)で表される(m+n)価の複素環基であり、mおよびnは各々独立に1または2である。
【0010】
Ar2およびAr3は各々独立に、5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環基または芳香族複素環基を表し、これらは置換基を有していてもよい。
R1およびR2は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいエステル基、置換基を有していてもよい非芳香族炭化水素環基、または置換基を有していてもよい非芳香族複素環基を表す。
【0011】
R3およびR4は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、または置換基を有していてもよいエステル基を表す。)
【0012】
【化11】
(式(II)中、環Aと環Zは炭素原子を2個共有して縮合した環を表し、−CR1=CR3−Ar2基および−CR2=CR4−Ar3基は、各々環Aおよび環Zのいずれに結合していてもよい。
【0013】
環Zは置換基を有していてもよい、5または6員環の、単環又は2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環または複素環を表す。環Aは置換基を有していてもよい5員環の複素環を表す。)〕〔2〕一般式(I)においてAr1とAr2及びAr1とAr3が何れもトランス配置である、前記〔1〕項に記載の化合物。〔3〕一般式(I)において、R1〜R4がいずれも水素原子である、前記〔1〕項または〔2〕項に記載の化合物。
〔4〕一般式(II)が下記一般式(IIa)〜(IId)のいずれかで表される、前記〔1〕項から〔3〕項の何れか一項に記載の化合物。
【0014】
【化12】
〔式(IIa)中、環Zは(m+n)価の基であって、置換基を有していてもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環または複素環であり、YはO、S、Se又はN−R5を示す。但し、R5は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、あるいは置換基を有していてもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環基または複素環基を表す。〕
【0015】
【化13】
〔式(IIb)中、環Zは一般式(IIa)におけると同義、R6は一般式(IIa)におけるR5 と同義であり、XはO、S、Se、N−R7(但し、R7は一般式(IIa)におけるR5と同義である。)又は−CR8R9−(但し、R8およびR9は各々独立に、一般式(IIa)におけるR5と同義である。)を示す。〕
【0016】
【化14】
〔式(IIc)中、環Z及びYは一般式(IIa)におけると同義であり、R10およびR11は各々独立に、一般式(IIa)におけるR5と同義である。〕
【0017】
【化15】
〔式(IId)中、環Z’は{(m+n)−2}価の基であって、置換基を有していてもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる芳香族炭化水素環または複素環であり、Yは一般式(IIa)におけると同義である。〕〔5〕 一般式(I)においてm+n=2である、前記〔1〕項ないし〔4〕項の何れか一項に記載の化合物。
〔6〕 一般式(I)において、環Zが5または6員環の単環である、前記〔1〕項ないし〔5〕項の何れか一項に記載の化合物。
〔7〕 一対の電極間に、主として有機物からなる層を有する有機電界発光素子であって、該有機物層のうち少なくとも一層が、前記一般式(I)で表される化合物を含有する、有機電界発光素子。
〔8〕 前記一般式(I)で表される化合物を含む層が発光層である、前記〔7〕項に記載の有機電界発光素子。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の化合物は前記一般式(I)で示される化合物であって、Ar1とAr2及びAr1とAr3との間に不飽和二重結合を有している化合物であることが特徴である。
一般式(I)において、Ar1は一般式(II)で表される互いに2つの炭素原子を共有する2つの環状構造からなる(m+n)価の複素環基である。
【0019】
【化16】
式(II)中、環Aと環Zは炭素原子を2個共有して縮合した環を表し、−CR1=CR3−Ar2基および−CR2=CR4−Ar3基は、各々環Aおよび環Zのいずれに結合していてもよい。
【0020】
環Zは置換基を有していてもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる芳香族炭化水素環または複素環を表す。環Aは置換基を有していてもよい5員環の複素環を表す。
環Zが複素環である場合、芳香族環であっても、非芳香族環であってもよい。好ましくは芳香族環である。環Zに含有されるヘテロ原子としては特に制限はないが、通常O、S、Se、N、P、Siなどの各原子が挙げられる。これらのヘテロ原子は環Z中に1個含まれていてもよく、2個以上含まれていてもよい。2個以上含まれる場合は同じ原子であっても異なる原子であってもよい。
【0021】
一般式(II)中の環Aは環Zと共有する2つの炭素原子とともに、置換基を有していてもよい複素環を表し、複素環を構成するヘテロ原子としては前記環Zに含有されるヘテロ原子と同様である。
次に、一般式(I)のAr1について、さらに好ましい実施態様について説明する。その好ましい実施態様としてのAr1は、一般式(IIa)〜(IId)のいずれかで表される、互いに2つの炭素原子を共有する2つの環状構造からなる(m+n)価の複素環基である。
一般式(IIa)は次のように表される。
【0022】
【化17】
そして、この一般式(IIa)中の環Zは、(m+n)価の基であって、置換基を有してもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環または複素環を表す。
【0023】
環Zの具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、ピリジン環、チオフェン環、ピロール環、フラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、イミダゾール環、キノリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、チアゾール環、ジベンゾチオフェン環等が挙げられる。
【0024】
また、YはO、S、Se又はN−R5を示す。但し、R5は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環基または複素環基を表す。
アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、ドデシル基、ステアリル基、などの炭素数1〜20程度の直鎖または分岐のアルキル基が挙げられる。
【0025】
シクロアルキル基としては、シクロペンタン基、シクロヘキサン基、ジメチルシクロヘキサン基などの炭素数3〜7程度の基が挙げられる。
5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基などが挙げられる。
5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる複素環基としては、ピロ−ル基、ピラゾ−ル基、イミダゾ−ル基、トリアゾ−ル基、ピリジン基、ピラジン基、インド−ル基、キノリン基、イソキノリン基、キノキサリン基、カルバゾ−ル基、チアジアゾ−ル基、トリアゾ−ル基、ベンゾオキサゾ−ル基、ベンゾチアゾ−ル基、ベンゾトリアゾ−ル基、ベンゾイミダゾ−ル基、ジベンゾチオフェン基、フェノチアジン基、ピロリジン基、ジオキサン基、モルフォリン基など一価の複素環基が挙げられる。
R5におけるアルキル基、シクロアルキル基、芳香族炭化水素環基および複素環基が有しうる置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基、チエニル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、および−SiRaRbRc基(但しRa、RbおよびRcは各々独立に、水素原子または炭素数1〜2のアルキル基を表す)等が挙げられる。
好ましい実施態様としてのAr1である一般式(IIb)は次式で表される。
【0026】
【化18】
この式(IIb)中、環Zは一般式(IIa)の環Zと、R6は一般式(IIa)のR5と同義であり、XはO、S、Se、N−R7又は−CR8R9−である。ここで、R7、R8、R9は各々独立に、いずれも一般式(IIa)のR5と同義である。
次いでAr1の好ましい実施態様である一般式(IIc)は次の通りである。
【0027】
【化19】
この式(IIc)中、環Zは一般式(IIa)の環Zと、Yは一般式(IIa)のYと同義であり、R10およびR11は各々独立に、一般式(IIa)のR5と同義である。
さらに、Ar1の好ましい実施態様である一般式(IId)は次の通りである。
【0028】
【化20】
そして一般式(IId)中、環Z’は{(m+n)−2}価の基であって、置換基を有していてもよい5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる芳香族炭化水素環または複素環であり、Yは一般式(IIa)のYと同義である。
【0029】
一般式(IId)は、複素5員環が2つの結合手を有しており、一般式(IId)の結合手の総数は(m+n)価である。
式(II)において、好ましくはm+n=2である。また、環Aまたは環Zのうちいずれか一方が、すべての結合手を有していることが好ましい。
上記Ar1の代表例としては、つぎのものが挙げられる。
【0030】
【化21】
【0031】
【化22】
次に、一般式(I)中のAr2及びAr3について説明する。一般式(I)中のAr2およびAr3は各々独立に、5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表し、これらは置換基を有していてもよい。
【0032】
ここで芳香族炭化水素環基としては、フェニル基,ナフチル基,アントラニル基,フェナンスリル基,ピレニル基などが挙げられるが、これらの中でも、フェニル基,2−ナフチル基が不飽和二重結合の置換基R3又はR4と、芳香族炭化水素環基または芳香族複素環基であるAr2またはAr3との立体障害が減少するために好ましい。
【0033】
一方、芳香族複素環基の例としては、フラン、チオフェン、ピロール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、1−ベンゾチオフェン、2−ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、カルバゾール、キサンテン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、フェナンスリジン、アクリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、ベンゾイミダゾール、1,8−ナフチリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンなど由来の一価の複素環基が挙げられる。このAr2及びAr3は、たがいに同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0034】
そして、これらAr1〜Ar3 が有していてもよい置換基(但し、Ar1が前記式(IIa)ないし(IId)のいずれかで表される場合、Ar1についてはR5〜R11以外に有していてもよい置換基)としては、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基、炭素数1〜9のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜18のアラルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基で置換されたアミノ基、ニトロ基、シアノ基、炭素数2〜7のエステル基、ハロゲン原子または水酸基などである。
【0035】
ここで、炭素数1〜9のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。
炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、アントラニル基、フェナンスリル基、ピレニル基などが挙げられる。
【0036】
炭素数1〜9のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基などが挙げられる。
炭素数6〜20のアリールオキシ基の例としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−フリルオキシ基などが挙げられる。
【0037】
炭素数7〜18のアラルキルオキシ基の例としては、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ナフチルメトキシ基などが挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基で置換されたアミノ基の例としては、ジフェニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ナフチルフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジ(2−チエニル)アミノ基、ジ(2−フリル)アミノ基、フェニル(2−チエニル)アミノ基などが挙げられる。
【0038】
炭素数2〜7のエステル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基などが挙げられる。
ハロゲン原子の例としては、フッ素原子,塩素原子,臭素原子などが挙げられる。
【0039】
また、Ar2およびAr3における隣接する置換基同士が結合して、環状構造をなしてもよい。例えばフェノキサチン、フェノキサジン、フェノチアジンなどは、Ar2またはAr3であるベンゼン環に対し、該ベンゼン環が有する置換基同士が結合して形成された
【0040】
【化23】
等の環構造が、縮合してなる構造である。
次に、一般式(I)中のR1およびR2について説明する。
【0041】
一般式(I)中のR1およびR2として具体的には、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルコキシ基、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基で置換されたアミノ基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルキル基で置換されたアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7のエステル基、置換基を有していてもよい炭素数5〜20の非芳香族炭化水素環基、置換基を有していてもよい5または6員環の単環または2〜3縮合環である非芳香族複素環基などである。これらの中でも水素原子もしくはアルコキシ基が、不飽和二重結合の置換基であるR1又はR2と、Ar1との立体障害が減少するために好ましい。
【0042】
前述のR1およびR2のうち、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールアミノ基およびエステル基の具体例としては、Ar1ないしAr3が有しうる置換基として挙げたものと同様の基が挙げられる。
また、炭素数1〜9のアルキル基で置換されたアミノ基の例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−ペンチル)アミノ基、ジ(1−メチル−1−ブチル)アミノ基、ジ(n−ノニル)アミノ基、メチルエチルアミノ基、メチル−n−プロピルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基等が挙げられる。
非芳香族炭化水素環基の例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、アダマンチル基、シクロペンテン−1−イル基、シクロペンテン−3−イル基等が挙げられる。
非芳香族複素環基の例としては、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリニル基、ピペリジル基、モルフォリル基、キヌクリジニル基等が挙げられる。
【0043】
このR1およびR2は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
一般式(I)中のR3およびR4として具体的には、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルコキシ基、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基で置換されたアミノ基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルキル基で置換されたアミノ基、ニトロ基、シアノ基、炭素数2〜7のエステル基などであり、これらの中でも水素原子もしくはアルコキシ基が、不飽和二重結合の置換基であるR3又はR4と、芳香族炭化水素環基または芳香族複素環基であるAr2又はAr3との立体障害が減少するために好ましい。
これらの具体例は上記のR1およびR2と同様である。
【0044】
このR3およびR4は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記R1〜R4として挙げた、アルキル基、アルコキシ基、アリールアミノ基、アルキルアミノ基、エステル基、非芳香族炭化水素基および非芳香属複素環基が有しうる置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基、チエニル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、および−SiRaRbRc基(但しRa、RbおよびRcは各々独立に、水素原子または炭素数1〜2のアルキル基を表す)等が挙げられる。
前記一般式(I)で表わされる有機化合物としては、例えば下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
【化24】
【0046】
【化25】
本発明の一般式(I)で表される化合物の製造方法としては特に制限はなく、様々な方法を用いることができるが、例えば以下に示す方法により、所望の化合物を効率よく製造することができる。
一般式(I)において、Ar2=Ar3、m=n=1及びR1=R2=R3=R4=Hの場合の例について説明すると、一般式(V)
【0047】
【化26】
(式中、Ar1は前記式(I)におけると同義である。)で表されるハロゲン化合物を一般式(VI)
【0048】
【化27】
(式中、Ar2は前記式(I)におけると同義である。)で表される芳香族炭化水素環を有するアルケニル基とカップリングさせることにより、一般式(VII)
【0049】
【化28】
(式中、Ar1〜Ar3は前記式(I)におけると同義である。)で表される化合物が効率よく得られる。
このようにして得られた化合物は、高輝度で発光し、更に堅牢性、溶解性などに優れており、色素としても有用である。
【0050】
次に、本発明の有機電界発光素子について説明する。
本発明の有機電界発光素子において、前記一般式(I)で表される化合物は、対向する陽極と陰極(一対の電極)の間に存在する有機物層に含まれる。かかる有機物層としては特に限定されないが、後述する如く、発光層、正孔輸送層や電子輸送層等が挙げられる。中でも、上述のように、一般式(I)で表される化合物の色素としての有用性から、発光層に含まれていることが好ましい。
【0051】
本発明における有機電界発光素子の層構成としては例えば、下記構造が挙げられる。
基板/陽極/発光層/陰極
基板/陽極/陽極バッファ層/発光層/陰極
基板/陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
基板/陽極/陽極バッファ層/正孔輸送層/発光層/陰極
基板/陽極/発光層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/陽極バッファ層/発光層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/陽極バッファ層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/陽極バッファ層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
基板/陽極/陽極バッファ層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
これら有機電界発光素子構造中の各有機層は、単層または2層以上の積層構造であっても良い。また基板が陰極側にある反転構造であっても良い。以降の説明は、該化合物を発光層に含む場合を例に行う。
【0052】
なお本発明における「有機物層」とは、実質的に有機物からなる層であって、本発明の性能を損わない範囲で無機物を含んでいても良い。
以下に、図面を参照して本発明の有機電界発光素子の構成を詳細に説明する。図1は本発明の有機電界発光素子の、基本的な実施形態を示す模式的な断面図であり、1は基板、2は陽極、4は正孔輸送層、5は発光層、7は電子輸送層、8は陰極を各々表わす。基板1は有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板またはフィルムが好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリヤ性が低すぎると、基板を通過する外気により有機電界発光素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板のどちらか片側もしくは両側に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
【0053】
基板1上には陽極2が設けられるが、陽極2は正孔輸送層4への正孔注入の役割を果たすものである。この陽極は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジウム及び/又はスズの酸化物などの金属酸化物、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、カーボンブラック、或は、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子などにより構成される。陽極2の形成は通常、スパッタリング法、真空蒸着法などにより行われることが多い。また、銀などの金属微粒子、ヨウ化銅などの微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末などの場合には、適当なバインダー樹脂溶液に分散し、基板1上に塗布することにより陽極2を形成することもできる。さらに、導電性高分子の場合は電解重合により直接基板1上に薄膜を形成したり、基板1上に導電性高分子を塗布して陽極2を形成することもできる(Appl. Phys. Lett., 60 巻, 2711頁, 1992年)。陽極2は異なる2種以上の物質を積層して形成することも可能である。陽極2の厚みは、必要とする透明性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常、60%以上、好ましくは80%以上とすることが望ましく、この場合、厚みの下限は通常5nm、好ましくは10nm程度であり、上限は通常1000nm、好ましくは500nm程度である。不透明でよい場合は陽極2は基板1の厚みと同程度でもよい。また更に、上記の陽極2の上に異なる導電材料を積層することも可能である。
【0054】
図1に示す構成の素子において、陽極2の上には正孔輸送層4が設けられる。正孔輸送層4に用いられる正孔輸送性材料としては、陽極からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔を効率よく輸送することができることが必要である。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光の光に対して透明性が高く、しかも正孔移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが要求される。上記の一般的要求以外に、車載表示用の応用を考えた場合、素子にはさらに耐熱性が要求される。従って、Tgとして70℃以上の値を有する材料が望ましい。
【0055】
このような正孔輸送材料としては、例えば、1,1−ビス(4−ジ−p− トリルアミノフェニル)シクロヘキサン等の3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特開昭59−194393号公報)、4,4’− ビス[N−(1−ナフチル)−N− フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族アミン(特開平5−234681号公報)、トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト構造を有する芳香族トリアミン(米国特許第4,923,774 号明細書)、N,N’− ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族ジアミン(米国特許第4,764,625 号明細書)、α, α, α’,α’−テトラメチル− α, α’−ビス(4−ジ−p− トリルアミノフェニル)−p− キシレン(特開平3−269084号公報)、分子全体として立体的に非対称なトリフェニルアミン誘導体(特開平4−129271号公報)、ピレニル基に芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−175395号公報)、エチレン基で3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン(特開平4−264189号公報)、スチリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4−290851号公報)、チオフェン基で芳香族3級アミンユニットを連結したもの(特開平4−304466号公報)、スターバースト型芳香族トリアミン(特開平4−308688号公報)、ベンジルフェニル化合物(特開平4−364153号公報)、フルオレン基で3級アミンを連結したもの(特開平5−25473 号公報)、トリアミン化合物(特開平5−239455号公報)、ビスジピリジルアミノビフェニル(特開平5−320634号公報)、N,N,N−トリフェニルアミン誘導体(特開平6−1972号公報)、フェノキサジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−138562号公報)、ジアミノフェニルフェナントリジン誘導体(特開平7−252474号公報)、ヒドラゾン化合物(特開平2−311591号公報)、シラザン化合物(米国特許第4,950,950 号明細書)、シラナミン誘導体(特開平6−49079 号公報)、ホスファミン誘導体(特開平6−25659 号公報)、キナクリドン化合物等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて、各々、混合して用いてもよい。
【0056】
上記の化合物以外に、正孔輸送層4の材料として、ポリビニルカルバゾールやポリシラン(Appl. Phys. Lett. ,59巻,2760頁,1991年)、ポリフォスファゼン(特開平5−310949号公報)、ポリアミド(特開平5−310949号公報)、ポリビニルトリフェニルアミン(特開平7−53953 号公報)、トリフェニルアミン骨格を有する高分子(特開平4−133065号公報)、トリフェニルアミン単位をメチレン基等で連結した高分子(Synthetic Metals,55−57 巻,4163頁,1993年)、芳香族アミンを含有するポリメタクリレート(J. Polym. Sci., Polym. Chem.Ed. ,21巻,969 頁,1983年)等の高分子材料が挙げられる。
【0057】
上記の正孔輸送材料を塗布法或は真空蒸着法により前記陽極2上に積層することにより正孔輸送層4を形成する。塗布法の場合は、正孔輸送材料を1種又は2種以上と、必要により正孔のトラップにならないバインダー樹脂や塗布性改良剤などの添加剤とを添加し、溶解して塗布溶液を調製し、スプレー法、印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法などの通常のコーティング法や、インクジェット法などにより陽極2上に塗布し、乾燥して正孔輸送層4を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、通常、50重量%以下が好ましい。または、フィルム、基板、ロール等の媒体に、前述の薄膜形成方法によってあらかじめ薄膜を形成しておき、媒体上の薄膜を熱転写または圧力転写することにより薄膜形成することも出来る。
【0058】
真空蒸着法の場合には、正孔輸送材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度にまで排気した後、ルツボを加熱して、正孔輸送材料を蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた基板1上の陽極2上に正孔輸送層4を形成させる。正孔輸送層4の膜厚の下限は通常10nm、好ましくは30nm程度であり、上限は通常300nm、好ましくは100nm程度である。この様に薄い膜を一様に形成するためには、一般に真空蒸着法がよく用いられる。
【0059】
図1に示す素子において、正孔輸送層4の上には発光層5が設けられる。発光層5は、好ましくは前記一般式(I)で表される化合物を含有するが、実質的に該化合物のみからなる層であってもよいし、前述の正孔輸送層4または後述の電子輸送層7の材料として挙げた各種電荷輸送性材料、或いは公知の電荷輸送性材料から選択した材料をホスト材料とし、このホスト材料に対して、前記一般式(I)で表される化合物をドープすることにより形成された層であってもよい。好ましくは、前記一般式(I)で表される化合物を、ホスト材料に対してドープすることにより形成された層である。
【0060】
ホスト材料としては、正孔輸送層4または電子輸送層7の材料と同一の材料を使用しても良く、両層のいずれとも異なる材料を使用しても良い。また、発光層5中のホスト材料は1種類でもよいが、複数種併用しても良い。さらに、該ホスト材料は、低分子材料・高分子材料のいずれであってもよく、両者を併用してもよい。
なお、高分子材料を使用する場合は、例えば正孔輸送層4材料の例として挙げたような正孔輸送性の高分子材料と、さらに電子輸送性化合物を含有しても良い。
【0061】
前記一般式(I)で表される化合物は、発光層5中に1種類のみ含まれていてもよく、複数種含まれていてもよい。
また、本発明の性能を損なわない限り、他の蛍光色素などを併用しても良い。併用しても良い他の蛍光色素としては、例えば、ペリレン系化合物誘導体、ピレン系化合物誘導体、アントラセン系化合物誘導体、クマリン系化合物誘導体、キナクリドン系化合物誘導体、ナフタル酸系化合物誘導体等が挙げられる。
【0062】
なお、本発明の化合物は、特開2000−164362号公報に記載されている如く、他のドーパントの発光を助ける励起エネルギー移動用のドーパントとして用いることもできる。
前記一般式(I)で表される化合物がドープされる領域は、発光層5の、層全体であってもその一部分であってもよく、各層の膜厚方向において均一にドープされても、膜厚方向において濃度分布があっても構わない。なお、前記一般式(I)で表される化合物のドープされる量は、ホスト材料に対して10−3重量%以上が好ましく、0.1重量%以上であればなお好ましい。また20重量%以下が好ましく、10重量%以下であればより好ましい。
【0063】
前記一般式(I)で表される化合物の発光層へのドープは、前述した正孔輸送層4の形成方法と同様に、塗布法あるいは真空蒸着法等にて行われる該層形成時に行われる。
塗布法の場合は、例えばホスト材料と、前記一般式(I)で表される化合物、さらに必要により、電子のトラップや発光の消光剤とならないバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調製し、スプレー法、印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法などの通常のコーティング法や、インクジェット法等により正孔輸送層4上に塗布し、乾燥して発光層5を薄膜形成することができる。
【0064】
また、前記一般式(I)で表される化合物と、前記正孔輸送性高分子材料と、電子輸送材料を1種または2種以上と、必要により電子のトラップにならないバインダー樹脂や塗布性改良剤などの添加剤とを添加し、溶解して塗布溶液を調製し、同様に発光層を形成することもできる。
バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔/電子移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、50重量%以下が好ましい。または、フィルム、基板、ロール等の媒体に、前述の薄膜形成方法によってあらかじめ薄膜を形成しておき、媒体上の薄膜を熱転写または圧力転写することにより薄膜形成することも出来る。
【0065】
真空蒸着法の場合には、例えば、ホスト材料となる電子輸送性材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、前記一般式(I)で表される化合物を別のルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度にまで排気した後、各々のルツボを同時に加熱して蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた基板上に層を形成する。また、他の方法として、上記の材料を予め所定比で混合したものを同一のルツボを用いて蒸発させてもよい。正孔輸送性材料にドープする場合も、同様に行う。
【0066】
これらの層形成方法のうち、通常は真空蒸着法が用いられる。
発光層5の膜厚は、下限は1nm、好ましくは5nmであり、上限は300nm、好ましくは100nmである。
発光層5上には、電子輸送層7が形成される。電子輸送層7に用いられる電子輸送性材料としては、陰極8からの電子注入効率が高く、かつ、注入された電子を正孔輸送層4の方向に効率よく輸送することができる化合物であることが必要である。そのためには、電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れトラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくい材料であることが要求される。
【0067】
このような条件を満たす材料としては、テトラフェニルブタジエンなどの芳香族化合物(特開昭57−51781号公報)、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10− ヒドロキシベンゾ[h] キノリンの金属錯体(特開平6−322362号公報)、混合配位子アルミニウムキレート錯体(特開平5−198377号公報、特開平5−198378号公報、特開平5−214332号公報、特開平6−172751号公報)、シクロペンタジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、ペリノン誘導体(特開平2−289676号公報)、オキサジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報、同2−222484号公報)、ペリレン誘導体(特開平2−189890号公報、同3−791号公報)、クマリン化合物(特開平2−191694号公報、同3− 792号公報)、希土類錯体(特開平1−256584号公報)、ジスチリルピラジン誘導体(特開平2−252793号公報)、p−フェニレン化合物(特開平3−33183号公報)、チアジアゾロピリジン誘導体(特開平3− 37292号公報)、ピロロピリジン誘導体(特開平3−37293号公報)、ナフチリジン誘導体(特開平3−203982号公報)、シロール誘導体(日本化学会第70春季年会,2D1 02及び2D1 03,1996年)などが挙げられる。
【0068】
電子輸送層7の膜厚は、下限は、通常10nm、好ましくは30nmであり、上限は、通常200nm、好ましくは100nmである。電子輸送層も正孔輸送層と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
陰極8は、電子輸送層7に電子を注入する役割を果たす。陰極8として用いられる材料は、前記陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属又はそれらの合金が用いられる。陰極7の膜厚は通常、陽極2と同様である。低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的で、この上にさらに、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層することは素子の安定性を増すため好ましい。この目的のために、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。
【0069】
図1の構成の素子では、正孔輸送層4は陽極2から正孔を受けとる(正孔注入)機能と、受けとった正孔を発光層5の方へ運ぶ(正孔輸送)機能を果たしており、電子輸送層7は、陰極8から電子を受け取る(電子注入)機能、陰極8から受け取った電子を発光層5へ運ぶ(電子輸送)機能、及び発光層5から陰極8に正孔が到達するのを阻止する(正孔阻止)機能をも果たしている。しかし本発明の素子の、更なる発光特性や駆動安定性の向上のために、例えば図2に示す様に、電子輸送層7と発光層5の間に正孔阻止層6を設けたり、図2および図3に示す様に陽極2と正孔輸送層4の間に陽極バッファ層3を設けるなど、機能毎に層を分ける構造、すなわち機能分離型の素子にすることも可能である。
【0070】
図2に示すように、電子輸送層7と発光層5の間に正孔阻止層6を設けることにより、正孔が発光層内で再結合することなく陰極に到達することによる、発光効率の低下が抑制され、素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。この正孔阻止層6に用いられる材料には、電子の輸送能力が大きく、正孔の輸送能力が小さいことが要求される。この様な材料としては、シラノールアルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体(特開平11−40367号公報)、トリス(5,7−ジクロル−8−ヒドロキシキノリノ)アルミニウム(特開平2−195683号公報)、シラシクロペンタジエン(特開平9−87616号公報)、1,2,4−トリアゾール誘導体(特開平7−41759号公報)等が挙げられる。正孔阻止層6の膜厚は、下限は、通常5nm、好ましくは10nm、上限は、通常200nm、好ましくは100nmである。
【0071】
さらに、陽極2と正孔輸送層4のコンタクトを向上させるために、図2または図3に示す様に、陽極バッファ層3を設けることが考えられる。陽極バッファ層に用いられる材料に要求される条件としては、陽極とのコンタクトがよく均一な薄膜が形成でき、熱的に安定、すなわち、融点及びガラス転移温度が高く、融点としては 300℃以上、ガラス転移温度としては 100℃以上が好ましい。さらに、イオン化ポテンシャルが低く陽極からの正孔注入が容易なこと、正孔移動度が大きいことが挙げられる。
【0072】
この目的のために、これまでに銅フタロシアニン等のフタロシアニン化合物(特開昭63−295695号公報)、ポリアニリン(Appl. Phys. Lett., 64巻、1245頁,1994年)、ポリチオフェン(Optical Materials, 9巻、125頁、1998年)等の有機化合物や、スパッタ・カーボン膜(Synth. Met., 91巻、73頁、1997年)や、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、モリブデン酸化物等の金属酸化物(J.Phys. D, 29巻、2750頁、1996年)が報告されている。
【0073】
また、正孔注入・輸送性の低分子有機化合物と電子受容性化合物を含有する層(特開平11−251067号公報、特開2000−159221号公報等に記載)や、芳香族アミノ基等を有する非共役系高分子化合物に、必要に応じて電子受容性化合物をドープしてなる層(特開平11−135262号公報、特開平11−283750号公報、特開2000−36390号公報、特開2000−150168号公報、特開2001−223084号公報、WO97/33193号公報など)またはポリチオフェン等の導電性ポリマーを含む層(特開平10−92584号公報)なども挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0074】
陽極バッファ層3も、正孔輸送層4などと同様にして薄膜形成可能であるが、無機物の場合には、さらに、スパッタ法や抵抗加熱蒸着法(真空蒸着法)、電子ビーム蒸着法、プラズマCVD法が用いられる。
高分子化合物を用いる場合は、例えば、前記高分子化合物や電子受容性化合物、さらに必要により、正孔のトラップとならない、バインダー樹脂やレベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調製し、スプレー法、印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法などの通常のコーティング法や、インクジェット法等により陽極2上に塗布し、乾燥することにより陽極バッファー層3を薄膜形成することができる。バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は該層中の含有量が多いと正孔/電子移動度を低下させる虞があるので、少ない方が望ましく、50重量%以下が好ましい。
【0075】
また、フィルム、支持基板、ロール等の媒体に、前述の薄膜形成方法によってあらかじめ薄膜を形成しておき、媒体上の薄膜を、陽極2上に熱転写または圧力転写することにより、薄膜形成することも出来る。
以上の様にして形成される陽極バッファー層3の、膜厚の下限は通常5nm、好ましくは10nm程度であり、上限は通常1000nm、好ましくは500nm程度である。
【0076】
図1〜図3は、本発明で採用される素子構造の一例を示すものであって、本発明は何ら図示のものに限定されるものではない。例えば、図1とは逆の構造、すなわち、基板上に陰極8、電子輸送層7、発光層5、正孔輸送層4、陽極2の順に積層することも可能であり、既述したように少なくとも一方が透明性の高い2枚の基板の間に本発明の有機電界発光素子を設けることも可能である。同様に、図2および図3に示した前記各層構成とは逆の構造に積層することも可能である。さらに、本発明の性能を損なわない範囲で、上述した各層の間に任意の層を有していてもよい。
【0077】
本発明は、有機電界発光素子が、単一の素子、アレイ状に配置された構造からなる素子、陽極と陰極がX−Yマトリックス状に配置された構造のいずれにおいても適用することができる。
【0078】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
実施例1(化合物I−1の合成)
窒素雰囲気下、酢酸パラジウム(56mg、0.25mmol)及びo−トリルホスフィン(151mg、0.5mmol)をトリエチルアミン(8mL)に溶解させた後、ジブロモベンゾチアジアゾ−ル(882mg、3mmol)、スチレン(1060mg、10.2mmol)を加えて8時間還流した。反応生成物を10%塩酸中に注ぎ、トルエンで抽出した。有機層を水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下に溶媒を留去した。残差をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し、橙色固体(512mg、収率50%)を得た。
【0079】
この化合物に関するNMRスペクトルの測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(CDCl3(δ= ppm)): 7.32(d, 2H, J = 7.0 Hz), 7.38−7.43(4H, m), 7.62−7.70(8H, m), 8.00(d, 2H, J = 16.1 Hz)
実施例2(化合物I−2の合成)
窒素雰囲気下、酢酸パラジウム(56mg、0.25mmol)、o−トリルホスフィン(151mg、0.5mmol)をトリエチルアミン(8mL)に溶解させた後、ジブロモベンゾチアジアゾ−ル(882mg、3mmol)、p−tert−ブチルスチレン(1630mg、10.2mmol)を加えて4時間還流した。反応生成物を10%塩酸中に注ぎ、トルエンで抽出した。有機層を水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下に溶媒を留去した。残差をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し、橙色固体(314mg、収率23%)を得た。
【0080】
この化合物に関するNMRスペクトルの測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(CDCl3(δ= ppm)): 1.36(s, 18H), 7.43(d, 4H, J = 8.6 Hz), 7.60(d, 4H, J = 8.6 Hz), 7.62(d, 2H, J = 16.5 Hz), 7.68(s, 2H), 7.97(d, 2H, J = 16.5 Hz)
【0081】
実施例3
図2に示す構造を有する有機電界発光素子を以下の方法で作製した。
ガラス基板上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を 120nm堆積したもの(ジオマテック社製;電子ビーム成膜品;シート抵抗15Ω/□)を通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングを用いて 2mm幅のストライプにパターニングして陽極を形成した。パターン形成したITO基板を、アセトンによる超音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールによる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行って、真空蒸着装置内に設置した。上記装置の粗排気を油回転ポンプにより行った後、装置内の真空度が2 × 10−6 Torr(約2.7 × 10−4 Pa)以下になるまで液体窒素トラップを備えた油拡散ポンプを用いて排気した。
陽極バッファー層3の材料として、下記に示す構造式で表される銅フタロシアニン
【0082】
【化29】
をモリプデンポートを用いて、蒸着速度0.16nm/秒、真空度1.3×10−6Torr(約1.7×10−4Pa)で、10nmの膜厚で陽極2の上に成膜した。上記装置内に配置されたセラミックルツボに入れた、下記構造式(H1)で表される芳香族アミン化合物を、
【0083】
【化30】
ルツボの周囲のTa線ヒーターで加熱して真空容器内で蒸発させた。ルツボの温度は240 〜 260 ℃の範囲で、蒸発時の真空度は1.8 × 10−6 Torr(約2.4 × 10−4 Pa)、蒸着速度は0.1 〜 0.2 nm /秒であった。このようにして、膜厚60nmの正孔輸送層4を蒸着した。引続き、発光層5の材料として、以下の構造式(E1)に示すアルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体
【0084】
【化31】
及びドープする化合物として下記化合物(D1)(例示化合物I−1)
【0085】
【化32】
を、各々、別々のルツボを用いて、同時に加熱して蒸着を行った。この時の各ルツボの温度は、アルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体に対しては 280 〜 290 ℃の範囲、化合物(D1)に対しては153℃で制御した。蒸着時の真空度は1.3 × 10−6 Torr(約1.7 × 10−4 Pa)、アルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体の蒸着速度は0.15 〜 0.19 nm/秒であった。結果として、膜厚30nmで化合物(D1)が錯体(E1)に対して1.0重量%ドープされた発光層5が得られた。さらに、化合物(D1)の加熱を停止し、アルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体のみを 280 〜 290 ℃の範囲で温度制御し、膜厚45nmの電子輸送層6を蒸着した。このときの真空度は1.3 × 10−6 Torr(約1.7 × 10−4 Pa)、蒸着速度は0.15 〜 0.20 nm/秒であった。
【0086】
ここで、電子輸送層6までの蒸着を行った素子を一度前記真空蒸着装置内より大気中に取り出して、陰極蒸着用のマスクとして 2mm幅のストライプ状シャドーマスクを、陽極のITOストライプとは直交するように素子に密着させて、別の真空蒸着装置内に設置して有機層と同様にして装置内の真空度が2 × 10−6 Torr(約2.7 × 10−4 Pa)以下になるまで排気した。陰極として、まずフッ化リチウム(LiF)をモリブデンボートを用いて、蒸着速度0.08 nm/秒、真空度3.0×10−6Torr(約4.0×10−4Pa)で、0.5 nmの膜厚で電子輸送層の上に成膜した。次に、アルミニウムを同様にモリブデンボートを用いて加熱し、蒸着速度0.5 nm/秒、真空度6.0×10−6Torr(約8×10−4Pa)で、80 nmの膜厚でフッ化リチウムの上に成膜した。
【0087】
以上の様にして、2mm ×2mm のサイズの発光面積部分を有する有機電界発光素子が得られた。この素子の発光特性を表−1及び表−2に示す。表−1において、発光輝度は250mA/cm2 の電流密度での値、発光効率は 100cd/m2での値、輝度/電流は輝度−電流密度特性の傾きを、駆動電圧は 100cd/m2での値を各々示す。また、安定性評価として、作製した素子に大気中25℃で電流密度が250mA/cm2 となる定電流を30秒間通電し、通電前後での素子の発光輝度を測定した。測定結果を表−3に示す。表−3において、通電による輝度低下の割合は、通電終了時の発光輝度を通電開始時の発光輝度で除した値を百分率で示したものである。この素子は、黄色の一様な発光を示し、連続通電による発光輝度の低下がほとんど無い安定した発光特性をもたらすことが示された。
【0088】
実施例4
ドープする化合物として化合物(D1)の代わりに、下記化合物(D2)(例示化合物I−2)を用いた以外は実施例3と同様にして有機電界発光素子を作成した。この素子の発光特性を表−1及び表−2に、安定性評価結果を表−3に示す。この素子は、高い効率で黄色の一様な発光を示し、連続通電による発光輝度の低下がほとんど無い安定した発光特性をもたらすことが示された。
【0089】
【化33】
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
【発明の効果】
以上記述した通り、本発明によれば、特定の複素環基に不飽和二重結合基を介して芳香族炭化水素環または複素環を直接結合させることにより、分子の平面性を損なわずに、蛍光波長の短波長化を防ぎ、より長波長の発光を示す色素を得ることが出来、これらの化合物を含有させることにより、発光特性および安定性が向上した有機電界発光素子を得ることが出来る。従って、本発明による有機電界発光素子はフルカラー表示可能なフラットパネル・ディスプレイ(例えばOAコンピュータ用や壁掛けテレビ)、発光スペクトルが可視長波長領域にわたる面発光体としての特徴を生かした光源(例えば、複写機の光源、液晶ディスプレイや計器類のバックライト光源、計器類の表示光源)、その他表示板、標識灯への応用が考えられ、その技術的価値は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機電界発光素子の実施の形態の一例を示した模式断面図である。
【図2】有機電界発光素子の実施の形態の別の例を示した模式断面図である。
【図3】有機電界発光素子の実施の形態の別の例を示した模式断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 陽極バッファ層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 陰極
Claims (8)
- 下記一般式(I)で表される化合物
Ar2およびAr3は各々独立に、5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる、芳香族炭化水素環基または芳香族複素環基を表し、これらは置換基を有していてもよい。
R1およびR2は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいエステル基、置換基を有していてもよい非芳香族炭化水素環基、または置換基を有していてもよい非芳香族複素環基を表す。
R3およびR4は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、または置換基を有していてもよいエステル基を表す。)
環Zは置換基を有していてもよい、5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなる芳香族炭化水素環または複素環を表す。環Aは置換基を有していてもよい5員環の複素環を表す。)〕 - 一般式(I)において、Ar1とAr2及びAr1とAr3が何れもトランス配置である、請求項1記載の化合物。
- 一般式(I)において、R1〜R4がいずれも水素原子である、請求項1または2記載の化合物。
- 一般式(II)が下記一般式(IIa)〜(IId)のいずれかで表される、請求項1から3の何れか一項に記載の化合物。
- 一般式(I)においてm+n=2である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の化合物。
- 一般式(I)において、環Zが5または6員環の単環である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の化合物。
- 一対の電極間に、主として有機物からなる層を有する有機電界発光素子であって、該有機物層のうち少なくとも一層が、前記一般式(I)で表される化合物を含有する、有機電界発光素子。
- 前記一般式(I)で表される化合物を含む層が発光層である、請求項7記載の有機電界発光素子。
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