JP2004075332A - ホッパ - Google Patents
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Abstract
【課題】空気搬送用のホッパであって、吸込口近傍の領域の固形物(例えば建材)が吸い込まれた後に空間が形成されてしまうことを防止することが出来、吸込口近傍で固形物同士が噛みあい滞留してしまうことが防止出来る様なホッパの提供。
【解決手段】全体が角錐形状(例えば四角錐形)をしており、その底部(10b)に空気搬送用チューブ(12)に連通する吸い込み口(11)が形成されており、少なくとも1側面(例えば14v)が搬送対象物(例えば、砂利、砂、コンクリート、改良土等の建材S)の安息角以上の傾斜角度(水平面に対して55°以上:好ましくは90°)を有する様に構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】全体が角錐形状(例えば四角錐形)をしており、その底部(10b)に空気搬送用チューブ(12)に連通する吸い込み口(11)が形成されており、少なくとも1側面(例えば14v)が搬送対象物(例えば、砂利、砂、コンクリート、改良土等の建材S)の安息角以上の傾斜角度(水平面に対して55°以上:好ましくは90°)を有する様に構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば建材(粉体、砂利、砂その他)の様な固形物を、圧縮空気により搬送するための空気搬送システムに関する。より詳細には、本発明は、かかる空気搬送システムにおいて、空気搬送するべき対象物、例えば建材(粉体、砂利、砂その他)の様な固形物、が投入され、且つ、かかる搬送対象物を搬送用チューブに供給するための空気搬送用ホッパに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる空気搬送システムは、地下工事、屋上緑化、その他の工事における建材等を搬送するに際して、現地への出入りや配置に難があり、かつ使用経費が高価な建材搬送用の重機(クレーン等)を使用する必要がないため、かかる建材等の搬送手法として、近年、注目されている。
従来の空気搬送装置では、作業員が建材集積所で吸い込みノズル先端を建材に押し当てて、当該ノズルより建材を吸引して、搬送用チューブに供給し、空気搬送している。
【0003】
かかる従来の空気搬送装置では、吸い込みノズルの吸い込み量(吸い込み流量)が小さいため、単位時間当たりの搬送能力が低く限定されている。
また、従来の空気搬送装置では、吸い込みノズル先端近傍で、空気搬送するべき建材(砂、砂利、各種粉体等)が集合して塊(ブロック)を形成し、吸い込みノズル近傍の吸い込み回路(管路)を閉塞するという欠点がある。
【0004】
かかる問題を解決するため、空気搬送システムにおける建材の集積所に空気搬送用のホッパを設置することが考えられる。
しかしながら従来のホッパでは、空気搬送用チューブに連通する吸い込み口近傍で建材を吸い込んだ後、建材がホッパ下方の領域へ移動せず閉塞してしまうという問題が存在する。
図28及び図29は、吸い込み口近傍の閉塞状態を示す説明図である。
【0005】
図28は、粉状建材の搬送対象物SsがホッパH内の上部に滞留したまま、吸い込み口11方向に落下しないで、吸い込み口近傍の領域に空間C1が形成され、空気搬送用チューブ12に吸い込まれなくなった状態を示している。
【0006】
図29は、粒状建材の搬送対象物Sbが空気搬送用チューブ12に連通する吸い込み口近傍で粒状建材同士が噛み合い、吸い込み口11上方の領域C2を架橋する様に滞留して、建材の移動流れをとめた状態を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、空気搬送用のホッパであって、吸込口近傍の領域の固形物(例えば建材)が吸い込まれた後に空間が形成されてしまうことを防止することが出来て、吸込口近傍で固形物同士が噛みあい滞留してしまうことが防止出来る様なホッパの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のホッパは、全体が倒立した角錐形状(例えば四角錐形)をしており、その底部(10b)に空気搬送用チューブ(12)に連通する吸い込み口(11)が形成されており、少なくとも1側面(例えば14v)が搬送対象物(例えば、砂利、砂、コンクリート、改良土等の建材)の安息角以上の傾斜角度(水平面に対して55°以上:好ましくは90°)を有する様に構成されている(請求項1)。
【0009】
かかる構成を具備する本発明によれば、ホッパの側面の少なくとも1面を、搬送するべき対象物例えば砂の斜面に対する自由落下角である安息角を超えた角度(水平面に対して55°以上:好ましくは90°)に設定しているので、少なくとも搬送対象物は当該側面では自立或いは滞留すること無く、ホッパ下方の吸い込み口まで落下することが保証される。
【0010】
しかしながら、安息角を越えただけでは、ホッパ内部で砂利などが自立・滞留して、吸い込み口まで落下しない恐れがある。
それを防止するため、本発明の実施に際しては、安息角以上の傾斜角度を有する前記側面(14v)以外の側面(14b、14c、14d)の何れかに、流体噴射手段(例えば、エアノズル32)を設けるのが好ましい(請求項2)。
【0011】
その様に構成すれば、流体(例えば圧縮空気)を噴射することで、自立・滞留している搬送対象物を撹乱して、当該搬送対象物が吸い込み口まで落下することを促進して、且つ、搬送対象物の自立・滞留を防止出来る。
【0012】
噴射される流体がエアである場合には、搬送用エアを一部流用することが出来る。
また、エア以外の自立防止手段(液体または粒体噴射あるいは機械的剥離)も適用が可能である。
【0013】
かかる流体噴射手段は、ホッパ内で搬送対象物の自立・滞留が生じた場合に、滞留した搬送対象物がホッパ側面から最も効率良く剥離して、落下するような位置に設けられ、且つ、最も効率良く剥離、落下するような態様にて噴射されるのが好ましい。
【0014】
なお、エアノズルの数は、搬送対象物の性状その他に応じてケース・バイ・ケースで決定される。例えば、安息角以下の傾斜角度である全ての側面に設けることも可能であり、特定の側面にのみ設けることも、あるいは1つの側面に1つだけ設けても良いし、複数個設けることも可能である。
【0015】
エアノズルに代えて、エアハンマの様な振動付加手段を設けても、搬送対象物が滞留した領域を加振撹乱して、自立している搬送対象物を吸込口まで落下させることが出来る。
これに伴い、本発明において、安息角以上の傾斜角度を有する前記側面(14v)以外の側面(14b、14c、14d)の何れかに、振動付加手段(例えば、エアハンマ36)を設ける事も出来る(請求項3)。
【0016】
本発明において、前記安息角以上の傾斜角度を有する前記側面(14v)に沿って延在し、下端部(40u)が前記吸い込み口(11)近傍に位置しており、上端部(40t)がホッパ(10)上方の領域に開放されている中空の通気ロッド(40)を配置するのが好適である(請求項4)。
【0017】
上述した流体噴射や振動付加による技術は、砂等の粒径が小さい建材が搬送対象物である場合には好適であるが、砕石等の粒径が大きい建材では、搬送用吸い込み口近傍で建材同士が噛み合い、架橋するように滞留して、吸い込み口から搬送用チューブに至る移動をロックしてしまうという欠点がある。
【0018】
これに対して、上述した様な構成を具備した場合には、前記中空の通気用ロッドを介して、ホッパ上方から空気を吸い込み、空気搬送装置側に向う空気流を発生させる。この空気流により、相互に噛み合った砕石等を吸い込み口側に吸引する力が作用して、当該砕石等が緩み、搬送可能となる。
【0019】
さらに、このパイプをホッパ内で揺動することにより、結着して閉塞した砕石を機械的に緩離させる事が出来る。
【0020】
本発明の実施に際して、ホッパ入口部分には、ホッパ下方の吸い込み口の1/3程度よりも細かい篩目(30mm程度以下の篩目)を設けることが好ましい。
かかる篩目を設けることにより、ホッパ底部の閉塞の要因である搬送対象物の大きな塊をホッパ投入時に除外する事が出来るからである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図8において、本発明の第1実施形態を示している。
全体構成を示す図1〜図3において、ホッパ10は上部が搬送対象物を投入する投入口10Iを形成する筒状の筒体14Aで構成され、その下端部が側面14v、14b、14c及び14dで形成される4角中空の錐形の上部に固着して、概略4角錐状に形成されている。
【0022】
図2及び図3に示すように、側面14vは、ほぼ鉛直に配置されて、搬送対象物の砂、その他と側面とが密接して落下しない安息角(ほぼ55°以上)を充分に超えていて、側面14b、14c及び14dは傾斜角θがほぼ50°に配置されている。本例では、安息角を超えた側面は最低限としての1面のみだが、複数面でもよい。
【0023】
図4及び図5も参照して、ホッパ10の底部10bに円筒状の吸い込み口11が設けられ、その吸い込み口11は水平に対する好ましい傾斜角β(15°〜35°)で、円筒状の空気搬送装置20を介して空気搬送用チューブ12に連通されている。
【0024】
底部10bの最底部にドレン抜き10cが設けられ、随時のドレン抜き取りが可能に構成されている。
【0025】
図6は、吸い込み口11の位置と傾斜角βを検討するための図であって、傾斜角βがほぼ90°の鉛直となるように設けられている。このような形態の長所としては、搬送対象物が吸い込み口11近傍で停滞して自立、滞留の要因をつくることがない反面、空気搬送用チューブ12への連通が直角などの急角度エルボによって管路抵抗が増大し、ひいては搬送対象物を滞留させることと、ホッパ10の投入口10Iの高さが高くなって投入が不便になるので、実用上の最適角度が前記数値である。
【0026】
吸い込み口11のホッパ10の外部に、外気に通じる通気孔φaが設けられ、搬送対象物を吸い込み搬送するときに吸い込み口11内に生じる負圧によって外気が吸入されるよう構成されている。
【0027】
吸い込み口11の外端部に、空気搬送機(エアプレスホッパー)20の負圧側の端部20fが装着され、高圧側の端部20eは空気搬送用チューブ12に連通されている。
空気搬送機20に、高圧圧縮空気が供給されるノズル21、21が装着され、高圧チューブ30a、30bによって後記するエアーチャンバー30に連通されている。
【0028】
空気搬送機20は、通常のエジェクタ真空ポンプと同様の機能を有し、ノズル21、21から搬送路に噴射された高圧圧縮空気の随伴流としてホッパ10内の空気を搬送対象物と共に吸引するよう構成されている。
【0029】
側面14dの中央部に、ホッパ10の内部に向けて流体を、この場合は高圧圧縮空気を噴射する流体噴射手段32が装着され、高圧チューブ30cによって次記するエアーチャンバー30に連通されている。
流体噴射手段の装着の形態は、図9及び図10の第2実施形態で詳細記述をする。
【0030】
エアーチャンバー30は、前記空気搬送機20及び流体噴射手段32への高圧圧縮空気を脈動なく一定圧で供給する容量、機能を有して構成され、次記する枠体15Aに取付けられ、高圧チューブ28によって後記するコンプレッサーCoに連通されている。
【0031】
ホッパ10の全体は、上部の4角枠17と、底部の4角枠15と、上、底部の4角枠17、15を連結する4角枠柱16とで構成される枠体15Aによって支持されている。この枠体15Aによって搬送対象物の投入位置を自由に移動して配置できる。
【0032】
図1に戻って、ホッパ10の上方に投入口10Iを覆う篩網50が周枠の一片を枕木49によって傾斜して載置され、投入される搬送対象物の大きさを限定するように形成されている。とくに、搬送対象物が残土に生石灰を加えた改良土では団子状の塊となりやすいので、例えば30mmの網目でほぐしながら篩ってホッパ底面10b、吸い込み口11、空気搬送機20或いは空気搬送用チューブ12内での閉塞を避けるよう設けられている。
【0033】
なお、搬送対象物の通路における閉塞は通路径によって異なるが、吸い込み口11では、搬送対象物の径が吸い込み口径の1/3以下が好ましく、網目のサイズは吸い込み口11の口径サイズを勘案して選択するとよい。
【0034】
上記構成によるホッパ10は、バッチ或いは、連続に投入された搬送対象物がホッパ10内に自立、滞留或いは閉塞することなく、空気搬送機20と空気搬送用チューブ12によって任意の位置に搬送させることができる。
【0035】
なお、閉塞により吸い込み口11の近傍で負圧が大きくなりホッパ10からの吸い込み量が低減する際には、通気孔φaから外気が吸入され、搬送対象物の移動を支援してホッパ10内の流れを助長させる。
【0036】
図7は、空気搬送機20に供給する圧縮空気の湿分を除去して乾燥空気にし、搬送対象物への湿分付与を避けさせるようにした装置である。
【0037】
コンプレッサーCoとエアーチャンバー30とは、ドライヤーDyを介装した管28Aで連通されていて、管28AにドライヤーDyをバイパスするバイパス管28Bが配置されている。
【0038】
バイパス管28Bは、ドライヤーDy前部の管28Aに設けられた分岐部B1と、ドライヤーDy後部の管28Aに設けられた合流部B2とを連通していて開閉弁V3が介装されている。
【0039】
管28Aの、コンプレッサーCoと分岐部B1の間にエアフィルターF1が介装され、合流部G1とエアーチャンバー30との間にエアフィルターF2、F2が介装されて圧縮空気の浄化をはかるよう構成されている。
【0040】
分岐部B1とドライヤーDyの間に開閉弁V1が、ドライヤーDyと合流部G1の間に開閉弁V2が介装され、ドライヤーDyの点検時等に閉弁してバイパス管28Bによってバイパスが可能に構成されている。
【0041】
合流部G1とフィルターF2の間に流量調整弁Vaが介装されて、エアーチャンバー30への圧縮空気量の調整をするようになっている。
上記の乾燥空気を供給する装置によって、空気搬送装置20及び空気搬送用チューブ12内を乾燥させ、かつ搬送対象物の除湿を行っている。
【0042】
図8は、ホッパ10の水平レベルを保持させるための装置構成を示している。
ホッパ10を支持する枠体15Aを構成する底部の4角枠15の、各角部に、本例では150mm径の皿座15bと、皿座15bの上平面に対して揺動自在に連結された調整ボルト15aとが装着されている。そして、皿座15bの水平方向角度の調整機能と、調整ボルト15aの高さ方向調整によって、ホッパ10の水平レベルを保持すると共に、吸い込み口11の方向を適正にして搬送対象物の閉塞のない搬送を保証させる。
この装置によって、従来は地面の凹凸をならし、枕木を敷いていた作業が簡便になる
【0043】
図9及び図10は、本発明の第2実施形態を示している。
通常、ホッパ内の搬送対象物は、安息角を超えた傾斜角によって落下し、吸い込まれるが、自立・滞留して落下しないことがある。本第2実施形態は、エア噴射によって側面に付着し自立した粉状の搬送対象物Psを強制剥離させる装置を示している。
【0044】
図9において、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14dに、流体噴射手段の高圧エアノズル32がホッパ10の内方に向けて装着されている。エアノズル32の装着位置は、実績または試装によって確認した、例えばホッパ10の高さの中央部近傍で滞留物の剥離に効果のある位置がよい。
【0045】
そのエアノズル32は、高圧チューブ30cによってエアーチャンバー30に連通され、エア噴射は付着、自立状況に応じて随時あるいは常時行われるよう構成されている。なお、エアノズル32の装着は複数の側面に行ってもよい。
【0046】
上記の構成によって、側面14dに付着した搬送対象物Psは、エアノズル32から噴射される高圧圧縮空気によって剥離され、ホッパ底面に落下して、吸い込み口11から図示のない空気搬送装置を経て空気搬送用チューブ12に送られる。
【0047】
図10の形態においては、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14dに、流体噴射手段の高圧エアノズル32がホッパ10の内下方に向けて装着されている。そのエアノズル32の先方に、高圧圧縮空気流を反射して下方に変向させる反射板14rが装着されている。なお、エアノズル32と反射板14rの装着は複数の側面に行ってもよい。
【0048】
エアノズル32は、高圧チューブ30cによってエアーチャンバー30に連通され、エア噴射は付着状況に応じて随時あるいは常時行われるよう構成されている。
【0049】
上記の構成によって、側面14dに付着した粉状の搬送対象物Psは、エアノズル32から噴射される高圧圧縮空気の反射変向流Jrによって剥離され、ホッパ底面に落下して吸い込み口11から図示のない空気搬送装置を経て空気搬送用チューブ12に送られる。
【0050】
図11は、本発明の第3実施形態を示している。
本第3実施形態は、エアハンマリングによって側面に付着した搬送対象物Psを強制剥離させる装置を示している。
【0051】
図11において、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14cに、振動付加手段のエアハンマ36が装着されている。そのエアハンマ36は高圧チューブ30gによって制御装置39に連通され、制御装置39はエアフィルターF4、圧力計Mp及びエアフィルターF4を介してエアーチャンバー30に連通されている。
なお、エアハンマ36の装着は複数の側面に行ってもよい。
また、エアハンマに代えて、電力で作動する電動ハンマでもよい。
【0052】
制御装置39は、タイマーが内蔵され、ハンマリングの大きさと時間当りの頻度、あるいは周期を決定してエアハンマ36を作動させる機能を有して構成されている。
【0053】
上記の構成によって、側面14cに付着した粉状の搬送対象物Psは、エアハンマ36による衝撃によって剥離され、ホッパ底面に落下して吸い込み口11から空気搬送装置20を経て空気搬送用チューブ12に送られる。なお、複数のエアハンマ36が設けられている場合は、付着、自立の状況に応じて、衝撃が有効なもののみを作動させるようにすればよい。
【0054】
図12〜図17は、本発明の第4実施形態を示している。
本第4実施形態は、ホッパ10内に取付けたロッドによって粒状搬送対象物BLを落下させる装置を示している。
【0055】
図12において、ホッパ10の安息角以上の側面14vに沿って、中空の通気ロッド40が上下方向に延在している。通気ロッド40の上部40tはホッパ10の上方まであり、下部40uは吸い込み口11の近傍に位置して配置されている。これによって、ホッパ10に搬送対象物が充満停滞していても、吸い込み口11は通気ロッド40を介して外気に連通するようになっている。
【0056】
図13は、図12の構成によるホッパ10の効果を示している。
図13において、ホッパ10内で砕石等の粒径の大きい搬送対象物BLが噛み合ってロックしている場合に、通気ロッド40が吸い込み口11に外気を連通して気流Jaが空気搬送用チューブ12に向って流れる。
【0057】
この気流Jaによる空気振動と随伴流作用によってロックされた搬送対象物BLが崩落して空気搬送装置20により吸引され搬送される。
【0058】
図14は、図12における中空の通気ロッド40をホッパ10内で揺動自在に配設した実施形態を示したものである。
作用は、搬送対象物BLのロック状態で、気流Jaの前記効果に加えて通気ロッド40の揺動MSによってロック状態を崩落させ、側面に付着、自立した粒子の小さい搬送対象物Psを剥離させて落下させ搬送させる。
【0059】
図15は、前記図12と類似の実施形態であって、側面14vに延在させた通気ロッド40の下部40uがホッパ10の底面と密接することによる通気の阻害発生を回避する構成である。
【0060】
図15において、ホッパ10の底面が、球皿状の曲面10cに形成されている。この曲面10cと軸心の垂直方向に切断され開口された通気ロッド40の下部40uの外側端が点接触するので、密接による開口面積の減少がないように接触する。そして、ロッド40の開口面積が保証され、吸い込み口11は通気ロッド40を介して外気に連通するようになっている。
【0061】
図16及び図17は、前記図12とやや類似の実施形態であって、側面14vに密接して延在させたL形状の通気ロッド40Lによって、吸い込み口11が外気に連通するようになっている。
【0062】
図16及び図17において、ホッパ10の安息角以上の側面14vに沿って、本例ではL形材の開放部を側面14vに密接して配設されている。
ロッド40Lの上部40Ltはホッパ10の上方まで、本例では10〜15cm上方まであり、下部40Luは屈曲して吸い込み口11の近傍に位置して配設されている。
【0063】
そして、ホッパ10が搬送対象物で充満して閉塞していても、吸い込み口11は通気ロッド40Lを介して外気に連通するようになっている。
【0064】
図18は、本発明の第5実施形態であって、エアノズルと、通気ロッドとの組み合わせによって搬送対象物によるホッパ内の閉塞を回避するよう構成されている。
【0065】
図18において、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14dに、流体噴射手段の高圧エアノズル32がホッパ10の内方に向けて装着されている。そのエアノズル32は、高圧チューブ30cによってエアーチャンバー30に連通され、エア噴射は搬送対象物の流動状況に応じて随時あるいは常時行われるよう構成されている。
【0066】
側面14dの上部から相対する側面14vの下部に向って通気ロッド40Mが傾斜状態で配置されている。
通気ロッド40Mは、L形材の山角部を背に、開放部を下向きにして配置され、上部40Mtをエアノズル32の上方に、下部40Muを吸い込み口11の近傍まで延在している。
【0067】
上記構成によって、ホッパ10内の吸い込み口11近傍にはエアノズル20からの噴射流が通気ロッド40Mに沿って下方に流れ、搬送対象物の滞留、閉塞を回避させる。さらに、投入され落下する搬送対象物の1部はロッド40Mの山角部に衝突して細分化され滞留、閉塞を回避させるよう作用して、吸い込み口11と空気搬送用チューブ12とを、常時連通させている。
【0068】
本第5実施形態は、団子状の塊になり易い性質を有する改良土の搬送に好適である。
【0069】
また、図19及び図20に示す実施形態は、前記図16及び図17に示したL形状の通気ロッド40Lの下部を屈曲し、吸い込み口11近傍に位置して配設した実施形態に対し、さらにエアノズル32を組み合わせたものである。
図19に示すように、ホッパ10の安息角以上の側面14v上部に鋼板Pを取り付け、止めナットNの緩締によって通気ロッド40Lを上下方向に調整可能とし、ロッド屈曲部40Luと底部10bとの間隔Hを最適位置に選択している。その結果では、ロッド屈曲部40Luの先端が吸い込み口11を指す位置にして搬送時間を短縮することができた。そして、エアノズル32の位置を下げ、ロッドの屈曲部40Luに向けてエアを噴射するようにし(図20には、図19のX矢視でホッパの底部を示している)、搬送時間をさらに短縮できることが実証できた。
【0070】
図21は、本発明の第6実施形態であって、ホッパ10内に攪拌装置を設けて搬送対象物を強制攪拌して滞留、閉塞を回避するよう構成されている。
【0071】
図21において、ホッパ10内にスクリューブレード68を設けた回転軸69が、ホッパ10の外部に設けられた軸受66によって、回転あるいは回動可能に配置されている。
回転軸69の端部に固定されたプーリ63bが軸受66の外部に配設され、プーリ63bはベルト64を介して電動モータ62で駆動されるプーリ63aに連通されている。電動モータ62は、配電の容易な100ボルト仕様が好ましい。
【0072】
上記構成によって、ホッパ投入口10Iから投入された搬送対象物はスクリューブレード68の回転あるいは回動によって攪拌され、自立、滞留、閉塞なく吸い込み口11に向い、空気搬送機20及び空気運搬用チューブ12によって搬送される。
【0073】
図22〜26は、本発明の第7実施形態であって、ホッパの振動によって内部の搬送対象物の自立、滞留、閉塞を回避させるように構成されている。
【0074】
図22において、ホッパ10を支持する枠体15Aの4角枠柱16と底部の4角枠15との間に弾性体70が介装されている。
【0075】
図23では、弾性体であるコイルばねアッシ70Aが、枠柱16に固着された上部受板16aと、図25に明示された下部受板15dとの間に介装された状態を示している。
【0076】
図24は、ばねアッシ70Aの構成を示すもので、コイルばね70の上、下にキャップ70aと70bが遊嵌され、ばね70の脱落防止と挫屈(バックリング)防止をはかるよう構成されている。そして、キャップ70aと70bに固定されたボルトによって、4角枠柱16と底部の4角枠15とが弾性結合されホッパ10が振動するよう構成されている。
【0077】
上記の構成によって、搬送対象物の投入による衝撃あるいはホッパ10の重量変化により、ホッパ10は主として上下振動を繰り返し、搬送対象物を揺すって自立、滞留等を防止する。
【0078】
なお、コイルばね70のばね特性(定数)の選択によっては、ホッパ10を前後あるいは左右に揺動させることも可能で、搬送対象物の特性その他の条件を勘案して振動形態(モード)を決定してもよい。
【0079】
図26は、別形態のばねアッシ70Bを示している。
弾性体であるコイルばねアッシ70Bが、枠柱16に固着された上部受板16bと下部受板15fの間に介装されている。
【0080】
ばねアッシ70Bは、コイルばね70とその上、下に配置された棒状体16c、16cとで構成されていて、上部の棒状体16cは受板16bの下部に固着され、下部の棒状体16cは受板15fの上部に固着されている。
【0081】
棒状体16cは、弾性体のゴム材で形成され、ばね70の脱落防止と挫屈(バックリング)防止をはかるよう装着されている。上下の棒状体16c、16cの間には空隙があって、ばね70がこの空隙を越える圧縮撓みにならないよう、ホッパ10が不安定な姿勢にならぬよう構成されている。
【0082】
そして、4角枠柱16と底部の4角枠15とが弾性結合されホッパ10が振動するよう構成されている。
本構成によるコイルばねアッシ70Bは、コイルばねの伸縮時に外部と干渉の懸念がなく、棒状体16c、16cが衝突する所定値以上の圧縮でも衝撃が少ない長所がある。
圧縮量を制限する機能以外のコイルばねアッシ70Bの作用は、前記コイルばねアッシ70Aの作用と同じである。
【0083】
図27は、本発明の第8実施形態であって、搬送対象物のサイズによってホッパ底部の吸い込み口近傍領域を交換できるように構成されている。
【0084】
図27において、ホッパ10Sは、前記までのホッパ10を上下に分割して脱着可能に構成した形態を示している。
【0085】
投入口を含む上部ホッパ10uは、下端に設けられたフランジ10fと、吸い込み口11及びドレン抜き10cを含む下部ホッパ10dの上端に設けられたフランジ10eにボルト締結されている。
【0086】
下部ホッパ10dは、吸い込み口11の口径が、例えば1インチ口径〜4インチ口径までの各種サイズを有する各種ホッパが準備され、搬送対象物のサイズに適した下部ホッパ10dを選択して装着するよう構成されている。
【0087】
上記構成によって、搬送対象物に応じた下部ホッパ10dに付け替えて搬送機能を最適にするように活用する。
【0088】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列挙する。
(1) 従来、1立方メートル/1hの搬送量が、本発明のホッパを用いれば、5立方メートル/1h程度まで増加した。
(2) クレーン等の重機使用に比較して、搬送コストが安くかつ、操作が容易である。
(3) 搬送用空気を乾燥させる方法を採れば、搬送対象物を除湿できる。
(4) ホッパ側面から圧縮空気を噴射させる方法を採れば、付着した搬送対象物を剥離させ、ホッパ内の閉塞を回避できる。
(5) ホッパ側面からハンマリングさせる方法を採れば、付着した搬送対象物を剥離させ、ホッパ内の閉塞を回避できる。
(6) ホッパ内にホッパ上方の外気に通じる通気ロッドを配設すれば、搬送対象物の滞留、閉塞を回避できる。
(7) ホッパ内に攪拌スクリューを配設すれば、搬送対象物の滞留、閉塞を回避できる。
(8) ホッパを弾性支持すれば、ホッパの振動によって搬送対象物の停滞、閉塞を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示すホッパの構成斜視図。
【図2】図1の構成におけるホッパと枠体を示す正面図。
【図3】図1の構成におけるホッパと枠体を示す側面図。
【図4】図1の吸い込み口の近傍を示す斜視図。
【図5】図1の吸い込み口の近傍を示す側面図。
【図6】吸い込み口の取付け位置の検討図。
【図7】圧縮空気の乾燥装置を示すブロック図
【図8】ホッパの水平レベルを調整する装置の取付け斜視図。
【図9】本発明の第2実施形態で、ホッパに付着した搬送対象物をエアノズルで剥離させる構成図。
【図10】ホッパに付着した搬送対象物をエアノズルで剥離させる別の構成図。
【図11】本発明の第3実施形態で、ホッパにエアハンマを装着した構成を示す斜視図。
【図12】本発明の第4実施形態で、ホッパ内に通気ロッドを設けた構成を示す側面図。
【図13】図12の作用説明図。
【図14】ホッパ内に揺動可能な通気ロッドを設けた構成を示す側面図。
【図15】ホッパ底部を球皿状に形成して、通気ロッドの下端の通気口を閉塞させないよう構成した側面図。
【図16】ホッパ内にL形材の通気ロッドを設けた構成を示す側面図。
【図17】図16の斜視図。
【図18】本発明の第5実施形態で、ホッパ内にL形状の通気ロッドを傾斜して設けエアノズルを備えた構成を示す側面図。
【図19】屈曲したL形材の通気ロッドとエアノズルとを設けた構成を示す側面図。
【図20】図19の底部を示す斜視図。
【図21】本発明の第6実施形態で、ホッパ内に攪拌装置のスクリューを設けた斜視構成。
【図22】本発明の第7実施形態で、ホッパを揺動可能に弾性支持した構成を示す正面図。
【図23】弾性体の装着状態を示す斜視図。
【図24】弾性体の構成図。
【図25】弾性体の下部を固定する下部枠体の斜視図。
【図26】弾性体の別の形態を示す斜視図。
【図27】本発明の第8実施形態で、ホッパ底部を交換可能に構成した斜視図。
【図28】搬送対象物がホッパ内の上部に滞留したまま、吸い込み口方向に落下しないで、吸い込み口近傍の領域に空間が形成された状態を示す図。
【図29】搬送対象物がホッパの内部に滞留して閉塞した状態を示す図。
【符号の説明】
10・・ホッパ
10b・・底面
11・・吸い込み口
12・・空気搬送用チューブ
14・・側面
14v・・安息角以上の急傾斜角度を有する側面
14b、14c、14d・・安息角以下の緩傾斜角度を有する側面
20・・空気搬送装置
32・・流体噴射手段(エアノズル)
36・・振動付加手段(エアハンマ)
40・・通気ロッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば建材(粉体、砂利、砂その他)の様な固形物を、圧縮空気により搬送するための空気搬送システムに関する。より詳細には、本発明は、かかる空気搬送システムにおいて、空気搬送するべき対象物、例えば建材(粉体、砂利、砂その他)の様な固形物、が投入され、且つ、かかる搬送対象物を搬送用チューブに供給するための空気搬送用ホッパに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる空気搬送システムは、地下工事、屋上緑化、その他の工事における建材等を搬送するに際して、現地への出入りや配置に難があり、かつ使用経費が高価な建材搬送用の重機(クレーン等)を使用する必要がないため、かかる建材等の搬送手法として、近年、注目されている。
従来の空気搬送装置では、作業員が建材集積所で吸い込みノズル先端を建材に押し当てて、当該ノズルより建材を吸引して、搬送用チューブに供給し、空気搬送している。
【0003】
かかる従来の空気搬送装置では、吸い込みノズルの吸い込み量(吸い込み流量)が小さいため、単位時間当たりの搬送能力が低く限定されている。
また、従来の空気搬送装置では、吸い込みノズル先端近傍で、空気搬送するべき建材(砂、砂利、各種粉体等)が集合して塊(ブロック)を形成し、吸い込みノズル近傍の吸い込み回路(管路)を閉塞するという欠点がある。
【0004】
かかる問題を解決するため、空気搬送システムにおける建材の集積所に空気搬送用のホッパを設置することが考えられる。
しかしながら従来のホッパでは、空気搬送用チューブに連通する吸い込み口近傍で建材を吸い込んだ後、建材がホッパ下方の領域へ移動せず閉塞してしまうという問題が存在する。
図28及び図29は、吸い込み口近傍の閉塞状態を示す説明図である。
【0005】
図28は、粉状建材の搬送対象物SsがホッパH内の上部に滞留したまま、吸い込み口11方向に落下しないで、吸い込み口近傍の領域に空間C1が形成され、空気搬送用チューブ12に吸い込まれなくなった状態を示している。
【0006】
図29は、粒状建材の搬送対象物Sbが空気搬送用チューブ12に連通する吸い込み口近傍で粒状建材同士が噛み合い、吸い込み口11上方の領域C2を架橋する様に滞留して、建材の移動流れをとめた状態を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、空気搬送用のホッパであって、吸込口近傍の領域の固形物(例えば建材)が吸い込まれた後に空間が形成されてしまうことを防止することが出来て、吸込口近傍で固形物同士が噛みあい滞留してしまうことが防止出来る様なホッパの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のホッパは、全体が倒立した角錐形状(例えば四角錐形)をしており、その底部(10b)に空気搬送用チューブ(12)に連通する吸い込み口(11)が形成されており、少なくとも1側面(例えば14v)が搬送対象物(例えば、砂利、砂、コンクリート、改良土等の建材)の安息角以上の傾斜角度(水平面に対して55°以上:好ましくは90°)を有する様に構成されている(請求項1)。
【0009】
かかる構成を具備する本発明によれば、ホッパの側面の少なくとも1面を、搬送するべき対象物例えば砂の斜面に対する自由落下角である安息角を超えた角度(水平面に対して55°以上:好ましくは90°)に設定しているので、少なくとも搬送対象物は当該側面では自立或いは滞留すること無く、ホッパ下方の吸い込み口まで落下することが保証される。
【0010】
しかしながら、安息角を越えただけでは、ホッパ内部で砂利などが自立・滞留して、吸い込み口まで落下しない恐れがある。
それを防止するため、本発明の実施に際しては、安息角以上の傾斜角度を有する前記側面(14v)以外の側面(14b、14c、14d)の何れかに、流体噴射手段(例えば、エアノズル32)を設けるのが好ましい(請求項2)。
【0011】
その様に構成すれば、流体(例えば圧縮空気)を噴射することで、自立・滞留している搬送対象物を撹乱して、当該搬送対象物が吸い込み口まで落下することを促進して、且つ、搬送対象物の自立・滞留を防止出来る。
【0012】
噴射される流体がエアである場合には、搬送用エアを一部流用することが出来る。
また、エア以外の自立防止手段(液体または粒体噴射あるいは機械的剥離)も適用が可能である。
【0013】
かかる流体噴射手段は、ホッパ内で搬送対象物の自立・滞留が生じた場合に、滞留した搬送対象物がホッパ側面から最も効率良く剥離して、落下するような位置に設けられ、且つ、最も効率良く剥離、落下するような態様にて噴射されるのが好ましい。
【0014】
なお、エアノズルの数は、搬送対象物の性状その他に応じてケース・バイ・ケースで決定される。例えば、安息角以下の傾斜角度である全ての側面に設けることも可能であり、特定の側面にのみ設けることも、あるいは1つの側面に1つだけ設けても良いし、複数個設けることも可能である。
【0015】
エアノズルに代えて、エアハンマの様な振動付加手段を設けても、搬送対象物が滞留した領域を加振撹乱して、自立している搬送対象物を吸込口まで落下させることが出来る。
これに伴い、本発明において、安息角以上の傾斜角度を有する前記側面(14v)以外の側面(14b、14c、14d)の何れかに、振動付加手段(例えば、エアハンマ36)を設ける事も出来る(請求項3)。
【0016】
本発明において、前記安息角以上の傾斜角度を有する前記側面(14v)に沿って延在し、下端部(40u)が前記吸い込み口(11)近傍に位置しており、上端部(40t)がホッパ(10)上方の領域に開放されている中空の通気ロッド(40)を配置するのが好適である(請求項4)。
【0017】
上述した流体噴射や振動付加による技術は、砂等の粒径が小さい建材が搬送対象物である場合には好適であるが、砕石等の粒径が大きい建材では、搬送用吸い込み口近傍で建材同士が噛み合い、架橋するように滞留して、吸い込み口から搬送用チューブに至る移動をロックしてしまうという欠点がある。
【0018】
これに対して、上述した様な構成を具備した場合には、前記中空の通気用ロッドを介して、ホッパ上方から空気を吸い込み、空気搬送装置側に向う空気流を発生させる。この空気流により、相互に噛み合った砕石等を吸い込み口側に吸引する力が作用して、当該砕石等が緩み、搬送可能となる。
【0019】
さらに、このパイプをホッパ内で揺動することにより、結着して閉塞した砕石を機械的に緩離させる事が出来る。
【0020】
本発明の実施に際して、ホッパ入口部分には、ホッパ下方の吸い込み口の1/3程度よりも細かい篩目(30mm程度以下の篩目)を設けることが好ましい。
かかる篩目を設けることにより、ホッパ底部の閉塞の要因である搬送対象物の大きな塊をホッパ投入時に除外する事が出来るからである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図8において、本発明の第1実施形態を示している。
全体構成を示す図1〜図3において、ホッパ10は上部が搬送対象物を投入する投入口10Iを形成する筒状の筒体14Aで構成され、その下端部が側面14v、14b、14c及び14dで形成される4角中空の錐形の上部に固着して、概略4角錐状に形成されている。
【0022】
図2及び図3に示すように、側面14vは、ほぼ鉛直に配置されて、搬送対象物の砂、その他と側面とが密接して落下しない安息角(ほぼ55°以上)を充分に超えていて、側面14b、14c及び14dは傾斜角θがほぼ50°に配置されている。本例では、安息角を超えた側面は最低限としての1面のみだが、複数面でもよい。
【0023】
図4及び図5も参照して、ホッパ10の底部10bに円筒状の吸い込み口11が設けられ、その吸い込み口11は水平に対する好ましい傾斜角β(15°〜35°)で、円筒状の空気搬送装置20を介して空気搬送用チューブ12に連通されている。
【0024】
底部10bの最底部にドレン抜き10cが設けられ、随時のドレン抜き取りが可能に構成されている。
【0025】
図6は、吸い込み口11の位置と傾斜角βを検討するための図であって、傾斜角βがほぼ90°の鉛直となるように設けられている。このような形態の長所としては、搬送対象物が吸い込み口11近傍で停滞して自立、滞留の要因をつくることがない反面、空気搬送用チューブ12への連通が直角などの急角度エルボによって管路抵抗が増大し、ひいては搬送対象物を滞留させることと、ホッパ10の投入口10Iの高さが高くなって投入が不便になるので、実用上の最適角度が前記数値である。
【0026】
吸い込み口11のホッパ10の外部に、外気に通じる通気孔φaが設けられ、搬送対象物を吸い込み搬送するときに吸い込み口11内に生じる負圧によって外気が吸入されるよう構成されている。
【0027】
吸い込み口11の外端部に、空気搬送機(エアプレスホッパー)20の負圧側の端部20fが装着され、高圧側の端部20eは空気搬送用チューブ12に連通されている。
空気搬送機20に、高圧圧縮空気が供給されるノズル21、21が装着され、高圧チューブ30a、30bによって後記するエアーチャンバー30に連通されている。
【0028】
空気搬送機20は、通常のエジェクタ真空ポンプと同様の機能を有し、ノズル21、21から搬送路に噴射された高圧圧縮空気の随伴流としてホッパ10内の空気を搬送対象物と共に吸引するよう構成されている。
【0029】
側面14dの中央部に、ホッパ10の内部に向けて流体を、この場合は高圧圧縮空気を噴射する流体噴射手段32が装着され、高圧チューブ30cによって次記するエアーチャンバー30に連通されている。
流体噴射手段の装着の形態は、図9及び図10の第2実施形態で詳細記述をする。
【0030】
エアーチャンバー30は、前記空気搬送機20及び流体噴射手段32への高圧圧縮空気を脈動なく一定圧で供給する容量、機能を有して構成され、次記する枠体15Aに取付けられ、高圧チューブ28によって後記するコンプレッサーCoに連通されている。
【0031】
ホッパ10の全体は、上部の4角枠17と、底部の4角枠15と、上、底部の4角枠17、15を連結する4角枠柱16とで構成される枠体15Aによって支持されている。この枠体15Aによって搬送対象物の投入位置を自由に移動して配置できる。
【0032】
図1に戻って、ホッパ10の上方に投入口10Iを覆う篩網50が周枠の一片を枕木49によって傾斜して載置され、投入される搬送対象物の大きさを限定するように形成されている。とくに、搬送対象物が残土に生石灰を加えた改良土では団子状の塊となりやすいので、例えば30mmの網目でほぐしながら篩ってホッパ底面10b、吸い込み口11、空気搬送機20或いは空気搬送用チューブ12内での閉塞を避けるよう設けられている。
【0033】
なお、搬送対象物の通路における閉塞は通路径によって異なるが、吸い込み口11では、搬送対象物の径が吸い込み口径の1/3以下が好ましく、網目のサイズは吸い込み口11の口径サイズを勘案して選択するとよい。
【0034】
上記構成によるホッパ10は、バッチ或いは、連続に投入された搬送対象物がホッパ10内に自立、滞留或いは閉塞することなく、空気搬送機20と空気搬送用チューブ12によって任意の位置に搬送させることができる。
【0035】
なお、閉塞により吸い込み口11の近傍で負圧が大きくなりホッパ10からの吸い込み量が低減する際には、通気孔φaから外気が吸入され、搬送対象物の移動を支援してホッパ10内の流れを助長させる。
【0036】
図7は、空気搬送機20に供給する圧縮空気の湿分を除去して乾燥空気にし、搬送対象物への湿分付与を避けさせるようにした装置である。
【0037】
コンプレッサーCoとエアーチャンバー30とは、ドライヤーDyを介装した管28Aで連通されていて、管28AにドライヤーDyをバイパスするバイパス管28Bが配置されている。
【0038】
バイパス管28Bは、ドライヤーDy前部の管28Aに設けられた分岐部B1と、ドライヤーDy後部の管28Aに設けられた合流部B2とを連通していて開閉弁V3が介装されている。
【0039】
管28Aの、コンプレッサーCoと分岐部B1の間にエアフィルターF1が介装され、合流部G1とエアーチャンバー30との間にエアフィルターF2、F2が介装されて圧縮空気の浄化をはかるよう構成されている。
【0040】
分岐部B1とドライヤーDyの間に開閉弁V1が、ドライヤーDyと合流部G1の間に開閉弁V2が介装され、ドライヤーDyの点検時等に閉弁してバイパス管28Bによってバイパスが可能に構成されている。
【0041】
合流部G1とフィルターF2の間に流量調整弁Vaが介装されて、エアーチャンバー30への圧縮空気量の調整をするようになっている。
上記の乾燥空気を供給する装置によって、空気搬送装置20及び空気搬送用チューブ12内を乾燥させ、かつ搬送対象物の除湿を行っている。
【0042】
図8は、ホッパ10の水平レベルを保持させるための装置構成を示している。
ホッパ10を支持する枠体15Aを構成する底部の4角枠15の、各角部に、本例では150mm径の皿座15bと、皿座15bの上平面に対して揺動自在に連結された調整ボルト15aとが装着されている。そして、皿座15bの水平方向角度の調整機能と、調整ボルト15aの高さ方向調整によって、ホッパ10の水平レベルを保持すると共に、吸い込み口11の方向を適正にして搬送対象物の閉塞のない搬送を保証させる。
この装置によって、従来は地面の凹凸をならし、枕木を敷いていた作業が簡便になる
【0043】
図9及び図10は、本発明の第2実施形態を示している。
通常、ホッパ内の搬送対象物は、安息角を超えた傾斜角によって落下し、吸い込まれるが、自立・滞留して落下しないことがある。本第2実施形態は、エア噴射によって側面に付着し自立した粉状の搬送対象物Psを強制剥離させる装置を示している。
【0044】
図9において、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14dに、流体噴射手段の高圧エアノズル32がホッパ10の内方に向けて装着されている。エアノズル32の装着位置は、実績または試装によって確認した、例えばホッパ10の高さの中央部近傍で滞留物の剥離に効果のある位置がよい。
【0045】
そのエアノズル32は、高圧チューブ30cによってエアーチャンバー30に連通され、エア噴射は付着、自立状況に応じて随時あるいは常時行われるよう構成されている。なお、エアノズル32の装着は複数の側面に行ってもよい。
【0046】
上記の構成によって、側面14dに付着した搬送対象物Psは、エアノズル32から噴射される高圧圧縮空気によって剥離され、ホッパ底面に落下して、吸い込み口11から図示のない空気搬送装置を経て空気搬送用チューブ12に送られる。
【0047】
図10の形態においては、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14dに、流体噴射手段の高圧エアノズル32がホッパ10の内下方に向けて装着されている。そのエアノズル32の先方に、高圧圧縮空気流を反射して下方に変向させる反射板14rが装着されている。なお、エアノズル32と反射板14rの装着は複数の側面に行ってもよい。
【0048】
エアノズル32は、高圧チューブ30cによってエアーチャンバー30に連通され、エア噴射は付着状況に応じて随時あるいは常時行われるよう構成されている。
【0049】
上記の構成によって、側面14dに付着した粉状の搬送対象物Psは、エアノズル32から噴射される高圧圧縮空気の反射変向流Jrによって剥離され、ホッパ底面に落下して吸い込み口11から図示のない空気搬送装置を経て空気搬送用チューブ12に送られる。
【0050】
図11は、本発明の第3実施形態を示している。
本第3実施形態は、エアハンマリングによって側面に付着した搬送対象物Psを強制剥離させる装置を示している。
【0051】
図11において、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14cに、振動付加手段のエアハンマ36が装着されている。そのエアハンマ36は高圧チューブ30gによって制御装置39に連通され、制御装置39はエアフィルターF4、圧力計Mp及びエアフィルターF4を介してエアーチャンバー30に連通されている。
なお、エアハンマ36の装着は複数の側面に行ってもよい。
また、エアハンマに代えて、電力で作動する電動ハンマでもよい。
【0052】
制御装置39は、タイマーが内蔵され、ハンマリングの大きさと時間当りの頻度、あるいは周期を決定してエアハンマ36を作動させる機能を有して構成されている。
【0053】
上記の構成によって、側面14cに付着した粉状の搬送対象物Psは、エアハンマ36による衝撃によって剥離され、ホッパ底面に落下して吸い込み口11から空気搬送装置20を経て空気搬送用チューブ12に送られる。なお、複数のエアハンマ36が設けられている場合は、付着、自立の状況に応じて、衝撃が有効なもののみを作動させるようにすればよい。
【0054】
図12〜図17は、本発明の第4実施形態を示している。
本第4実施形態は、ホッパ10内に取付けたロッドによって粒状搬送対象物BLを落下させる装置を示している。
【0055】
図12において、ホッパ10の安息角以上の側面14vに沿って、中空の通気ロッド40が上下方向に延在している。通気ロッド40の上部40tはホッパ10の上方まであり、下部40uは吸い込み口11の近傍に位置して配置されている。これによって、ホッパ10に搬送対象物が充満停滞していても、吸い込み口11は通気ロッド40を介して外気に連通するようになっている。
【0056】
図13は、図12の構成によるホッパ10の効果を示している。
図13において、ホッパ10内で砕石等の粒径の大きい搬送対象物BLが噛み合ってロックしている場合に、通気ロッド40が吸い込み口11に外気を連通して気流Jaが空気搬送用チューブ12に向って流れる。
【0057】
この気流Jaによる空気振動と随伴流作用によってロックされた搬送対象物BLが崩落して空気搬送装置20により吸引され搬送される。
【0058】
図14は、図12における中空の通気ロッド40をホッパ10内で揺動自在に配設した実施形態を示したものである。
作用は、搬送対象物BLのロック状態で、気流Jaの前記効果に加えて通気ロッド40の揺動MSによってロック状態を崩落させ、側面に付着、自立した粒子の小さい搬送対象物Psを剥離させて落下させ搬送させる。
【0059】
図15は、前記図12と類似の実施形態であって、側面14vに延在させた通気ロッド40の下部40uがホッパ10の底面と密接することによる通気の阻害発生を回避する構成である。
【0060】
図15において、ホッパ10の底面が、球皿状の曲面10cに形成されている。この曲面10cと軸心の垂直方向に切断され開口された通気ロッド40の下部40uの外側端が点接触するので、密接による開口面積の減少がないように接触する。そして、ロッド40の開口面積が保証され、吸い込み口11は通気ロッド40を介して外気に連通するようになっている。
【0061】
図16及び図17は、前記図12とやや類似の実施形態であって、側面14vに密接して延在させたL形状の通気ロッド40Lによって、吸い込み口11が外気に連通するようになっている。
【0062】
図16及び図17において、ホッパ10の安息角以上の側面14vに沿って、本例ではL形材の開放部を側面14vに密接して配設されている。
ロッド40Lの上部40Ltはホッパ10の上方まで、本例では10〜15cm上方まであり、下部40Luは屈曲して吸い込み口11の近傍に位置して配設されている。
【0063】
そして、ホッパ10が搬送対象物で充満して閉塞していても、吸い込み口11は通気ロッド40Lを介して外気に連通するようになっている。
【0064】
図18は、本発明の第5実施形態であって、エアノズルと、通気ロッドとの組み合わせによって搬送対象物によるホッパ内の閉塞を回避するよう構成されている。
【0065】
図18において、ホッパ10の安息角以下の緩傾斜側面14dに、流体噴射手段の高圧エアノズル32がホッパ10の内方に向けて装着されている。そのエアノズル32は、高圧チューブ30cによってエアーチャンバー30に連通され、エア噴射は搬送対象物の流動状況に応じて随時あるいは常時行われるよう構成されている。
【0066】
側面14dの上部から相対する側面14vの下部に向って通気ロッド40Mが傾斜状態で配置されている。
通気ロッド40Mは、L形材の山角部を背に、開放部を下向きにして配置され、上部40Mtをエアノズル32の上方に、下部40Muを吸い込み口11の近傍まで延在している。
【0067】
上記構成によって、ホッパ10内の吸い込み口11近傍にはエアノズル20からの噴射流が通気ロッド40Mに沿って下方に流れ、搬送対象物の滞留、閉塞を回避させる。さらに、投入され落下する搬送対象物の1部はロッド40Mの山角部に衝突して細分化され滞留、閉塞を回避させるよう作用して、吸い込み口11と空気搬送用チューブ12とを、常時連通させている。
【0068】
本第5実施形態は、団子状の塊になり易い性質を有する改良土の搬送に好適である。
【0069】
また、図19及び図20に示す実施形態は、前記図16及び図17に示したL形状の通気ロッド40Lの下部を屈曲し、吸い込み口11近傍に位置して配設した実施形態に対し、さらにエアノズル32を組み合わせたものである。
図19に示すように、ホッパ10の安息角以上の側面14v上部に鋼板Pを取り付け、止めナットNの緩締によって通気ロッド40Lを上下方向に調整可能とし、ロッド屈曲部40Luと底部10bとの間隔Hを最適位置に選択している。その結果では、ロッド屈曲部40Luの先端が吸い込み口11を指す位置にして搬送時間を短縮することができた。そして、エアノズル32の位置を下げ、ロッドの屈曲部40Luに向けてエアを噴射するようにし(図20には、図19のX矢視でホッパの底部を示している)、搬送時間をさらに短縮できることが実証できた。
【0070】
図21は、本発明の第6実施形態であって、ホッパ10内に攪拌装置を設けて搬送対象物を強制攪拌して滞留、閉塞を回避するよう構成されている。
【0071】
図21において、ホッパ10内にスクリューブレード68を設けた回転軸69が、ホッパ10の外部に設けられた軸受66によって、回転あるいは回動可能に配置されている。
回転軸69の端部に固定されたプーリ63bが軸受66の外部に配設され、プーリ63bはベルト64を介して電動モータ62で駆動されるプーリ63aに連通されている。電動モータ62は、配電の容易な100ボルト仕様が好ましい。
【0072】
上記構成によって、ホッパ投入口10Iから投入された搬送対象物はスクリューブレード68の回転あるいは回動によって攪拌され、自立、滞留、閉塞なく吸い込み口11に向い、空気搬送機20及び空気運搬用チューブ12によって搬送される。
【0073】
図22〜26は、本発明の第7実施形態であって、ホッパの振動によって内部の搬送対象物の自立、滞留、閉塞を回避させるように構成されている。
【0074】
図22において、ホッパ10を支持する枠体15Aの4角枠柱16と底部の4角枠15との間に弾性体70が介装されている。
【0075】
図23では、弾性体であるコイルばねアッシ70Aが、枠柱16に固着された上部受板16aと、図25に明示された下部受板15dとの間に介装された状態を示している。
【0076】
図24は、ばねアッシ70Aの構成を示すもので、コイルばね70の上、下にキャップ70aと70bが遊嵌され、ばね70の脱落防止と挫屈(バックリング)防止をはかるよう構成されている。そして、キャップ70aと70bに固定されたボルトによって、4角枠柱16と底部の4角枠15とが弾性結合されホッパ10が振動するよう構成されている。
【0077】
上記の構成によって、搬送対象物の投入による衝撃あるいはホッパ10の重量変化により、ホッパ10は主として上下振動を繰り返し、搬送対象物を揺すって自立、滞留等を防止する。
【0078】
なお、コイルばね70のばね特性(定数)の選択によっては、ホッパ10を前後あるいは左右に揺動させることも可能で、搬送対象物の特性その他の条件を勘案して振動形態(モード)を決定してもよい。
【0079】
図26は、別形態のばねアッシ70Bを示している。
弾性体であるコイルばねアッシ70Bが、枠柱16に固着された上部受板16bと下部受板15fの間に介装されている。
【0080】
ばねアッシ70Bは、コイルばね70とその上、下に配置された棒状体16c、16cとで構成されていて、上部の棒状体16cは受板16bの下部に固着され、下部の棒状体16cは受板15fの上部に固着されている。
【0081】
棒状体16cは、弾性体のゴム材で形成され、ばね70の脱落防止と挫屈(バックリング)防止をはかるよう装着されている。上下の棒状体16c、16cの間には空隙があって、ばね70がこの空隙を越える圧縮撓みにならないよう、ホッパ10が不安定な姿勢にならぬよう構成されている。
【0082】
そして、4角枠柱16と底部の4角枠15とが弾性結合されホッパ10が振動するよう構成されている。
本構成によるコイルばねアッシ70Bは、コイルばねの伸縮時に外部と干渉の懸念がなく、棒状体16c、16cが衝突する所定値以上の圧縮でも衝撃が少ない長所がある。
圧縮量を制限する機能以外のコイルばねアッシ70Bの作用は、前記コイルばねアッシ70Aの作用と同じである。
【0083】
図27は、本発明の第8実施形態であって、搬送対象物のサイズによってホッパ底部の吸い込み口近傍領域を交換できるように構成されている。
【0084】
図27において、ホッパ10Sは、前記までのホッパ10を上下に分割して脱着可能に構成した形態を示している。
【0085】
投入口を含む上部ホッパ10uは、下端に設けられたフランジ10fと、吸い込み口11及びドレン抜き10cを含む下部ホッパ10dの上端に設けられたフランジ10eにボルト締結されている。
【0086】
下部ホッパ10dは、吸い込み口11の口径が、例えば1インチ口径〜4インチ口径までの各種サイズを有する各種ホッパが準備され、搬送対象物のサイズに適した下部ホッパ10dを選択して装着するよう構成されている。
【0087】
上記構成によって、搬送対象物に応じた下部ホッパ10dに付け替えて搬送機能を最適にするように活用する。
【0088】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列挙する。
(1) 従来、1立方メートル/1hの搬送量が、本発明のホッパを用いれば、5立方メートル/1h程度まで増加した。
(2) クレーン等の重機使用に比較して、搬送コストが安くかつ、操作が容易である。
(3) 搬送用空気を乾燥させる方法を採れば、搬送対象物を除湿できる。
(4) ホッパ側面から圧縮空気を噴射させる方法を採れば、付着した搬送対象物を剥離させ、ホッパ内の閉塞を回避できる。
(5) ホッパ側面からハンマリングさせる方法を採れば、付着した搬送対象物を剥離させ、ホッパ内の閉塞を回避できる。
(6) ホッパ内にホッパ上方の外気に通じる通気ロッドを配設すれば、搬送対象物の滞留、閉塞を回避できる。
(7) ホッパ内に攪拌スクリューを配設すれば、搬送対象物の滞留、閉塞を回避できる。
(8) ホッパを弾性支持すれば、ホッパの振動によって搬送対象物の停滞、閉塞を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示すホッパの構成斜視図。
【図2】図1の構成におけるホッパと枠体を示す正面図。
【図3】図1の構成におけるホッパと枠体を示す側面図。
【図4】図1の吸い込み口の近傍を示す斜視図。
【図5】図1の吸い込み口の近傍を示す側面図。
【図6】吸い込み口の取付け位置の検討図。
【図7】圧縮空気の乾燥装置を示すブロック図
【図8】ホッパの水平レベルを調整する装置の取付け斜視図。
【図9】本発明の第2実施形態で、ホッパに付着した搬送対象物をエアノズルで剥離させる構成図。
【図10】ホッパに付着した搬送対象物をエアノズルで剥離させる別の構成図。
【図11】本発明の第3実施形態で、ホッパにエアハンマを装着した構成を示す斜視図。
【図12】本発明の第4実施形態で、ホッパ内に通気ロッドを設けた構成を示す側面図。
【図13】図12の作用説明図。
【図14】ホッパ内に揺動可能な通気ロッドを設けた構成を示す側面図。
【図15】ホッパ底部を球皿状に形成して、通気ロッドの下端の通気口を閉塞させないよう構成した側面図。
【図16】ホッパ内にL形材の通気ロッドを設けた構成を示す側面図。
【図17】図16の斜視図。
【図18】本発明の第5実施形態で、ホッパ内にL形状の通気ロッドを傾斜して設けエアノズルを備えた構成を示す側面図。
【図19】屈曲したL形材の通気ロッドとエアノズルとを設けた構成を示す側面図。
【図20】図19の底部を示す斜視図。
【図21】本発明の第6実施形態で、ホッパ内に攪拌装置のスクリューを設けた斜視構成。
【図22】本発明の第7実施形態で、ホッパを揺動可能に弾性支持した構成を示す正面図。
【図23】弾性体の装着状態を示す斜視図。
【図24】弾性体の構成図。
【図25】弾性体の下部を固定する下部枠体の斜視図。
【図26】弾性体の別の形態を示す斜視図。
【図27】本発明の第8実施形態で、ホッパ底部を交換可能に構成した斜視図。
【図28】搬送対象物がホッパ内の上部に滞留したまま、吸い込み口方向に落下しないで、吸い込み口近傍の領域に空間が形成された状態を示す図。
【図29】搬送対象物がホッパの内部に滞留して閉塞した状態を示す図。
【符号の説明】
10・・ホッパ
10b・・底面
11・・吸い込み口
12・・空気搬送用チューブ
14・・側面
14v・・安息角以上の急傾斜角度を有する側面
14b、14c、14d・・安息角以下の緩傾斜角度を有する側面
20・・空気搬送装置
32・・流体噴射手段(エアノズル)
36・・振動付加手段(エアハンマ)
40・・通気ロッド
Claims (4)
- 全体が角錐形状をしており、その底部に空気搬送用チューブに連通する吸い込み口が形成されており、少なくとも1側面が搬送対象物の安息角以上の傾斜角度を有する様に構成されていることを特徴とするホッパ。
- 安息角以上の傾斜角度を有する前記側面以外の側面の何れかに、流体噴射手段を設けた請求項1のホッパ。
- 安息角以上の傾斜角度を有する前記側面以外の側面の何れかに、振動付加手段を設けた請求項1のホッパ。
- 前記安息角以上の傾斜角度を有する前記側面に沿って延在し、下端部が前記吸い込み口近傍に位置しており、上端部がホッパ上方の領域に開放されている中空の通気ロッドを配置した請求項1〜3の何れか1項のホッパ。
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-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002239655A patent/JP2004075332A/ja active Pending
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