JP2004074703A - コンクリート製品の製造方法、その製造方法によるコンクリート製品及びコンクリート製品製造用型枠 - Google Patents

コンクリート製品の製造方法、その製造方法によるコンクリート製品及びコンクリート製品製造用型枠 Download PDF

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Abstract

【課題】長さ寸法の大きいコンクリート製品を製造する場合に、型枠を水平に設置して打設したコンクリートから湧出する空気や余剰水分を取り除こうとすると、余剰水分等の量が多いために時間がかかった。
【解決手段】型枠にコンクリートを打設してコンクリート製品を製造するコンクリート製品の製造方法であって、外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、コンクリート製品の底部内面を成形する内型枠の内面に厚みを有する複数の溝形成部材を固定して型枠外と連通する複数の溝を形成し、かつ着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠に張り設けた型枠内へのコンクリートの打設の際に、その底部内面に集まる少なくとも空気及び余剰水分を、型枠内のコンクリートを締め固める間にフィルタークロスを透過させて溝内に滲出させて除去する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暗渠(ボックスカルバート等)又は防火用貯水槽、共同溝、地下道あるいは組立ガレージ等の構築に用いられる各種コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品及び製造に使用するコンクリート製品製造用型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートを打設してボックスカルバート等の筒状のコンクリート製品を製造する場合、コンクリート製品の底面内面の仕上がり状態を改善するために、以下のような型枠及び方法によりコンクリート製品を製造することが知られている。
【0003】
すなわち、第1の製造方法にあっては、型枠は、その底部内面の内型枠に一定の間隔で孔をあけるとともに中空枠である空気室を設けてあり、内型枠内面にはフィルタークロスを張力を与えて張りつけたものを使用する。そして型枠を水平に設置した状態でコンクリート打設後、空気室をコンプレッサで駆動する空気エジェクタで連続的に吸引して空気や余剰水分等を除去して、コンクリート製品を製造するものである。
【0004】
また、第2の製造方法にあっては、型枠は、その底部内面の内型枠に一定間隔で出水口を設け、内面にフィルタークロスを張力を与えて張りつけた孔明枠を具備するものを使用する。この型枠を水平に設置してコンクリート打設後、未硬化コンクリートの自重による内部の静圧を利用して前記出水口から底部内面からの空気や余剰水分等を滲み出させながらコンクリートの締め固めを行い、この締め固めの作業の間に滲み出して内型枠上に溜まった余剰水分等をバキュームクリーナで吸い上げて、コンクリート製品を製造するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者第1の製造方法では、底部内面の内型枠に各々専用の空気室が必要となり、しかもこの空気室に空気エジェクタをセットしてコンプレッサを長時間連続に稼働しなければならないため、量産に不向きで、施工も面倒になるものであった。また後者第2の製造方法では、孔明枠の上に滲出水がある程度溜まると、それ以上の水分の滲出が抑制されてコンクリート製品底部内面からの不要な空気や余剰水分等の除去が不完全となりやすい。
【0006】
加えて、製造するコンクリート製品が、2メートルを超える長尺のものである場合、型枠を垂直に設置しておいてコンクリートを打設する製造方法が考えられる。この場合、地上に型枠を設置すれば、型枠の上端は、2メートルを超える高所になり、その位置でコンクリートの打設作業を行うことは作業の安全性を確保しにくくなる。それゆえ、打設作業位置を低くするように、型枠長さより少し浅いピット等の設備を設け、その設備内に型枠を設置して作業することになる。このような工法では、余剰水分等は、型枠の上端側に浮き出てくるので、比較的容易に排出できるが、上記設備が複雑になるとともに、打設後、脱型の際にもピットから取り出し、水平にした状態で脱型を行う等、型枠を水平にして製造する場合に比べて工数が増加し、その結果製造コストを上昇させることとなった。
【0007】
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本願の請求項1に係る発明のコンクリート製品の製造方法は、型枠にコンクリートを打設してコンクリート製品を製造するコンクリート製品の製造方法であって、外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、コンクリート製品の底部内面を成形する内型枠の内面に厚みを有する複数の溝形成部材を固定して型枠外と連通するように形成した複数の溝を有し、かつ着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠に張り設けた型枠内へのコンクリートの打設の際に、その底部内面に集まる少なくとも空気及び余剰水分を、型枠内のコンクリートを締め固める間にフィルタークロスを透過させて溝内に滲出させて除去することを特徴とする。
【0009】
このような構成のものであれば、型枠内にコンクリートを打設すると、コンクリート製品の底部内面に対応する部分にある未硬化コンクリートから湧き出る余剰水分及び空気が、フィルタークロスを透過して溝付き枠の溝内に滲出する。この場合に、溝内に滲出した余剰水分等は、溝が型枠外と連通していることにより、型枠外に排出される。このように、フィルタークロスを介して溝内に滲出する余剰水分等は、溝内が飽和状態になることにより順次連続的に排出されるため、処理時間を短縮化することが可能になる。
【0010】
効率よく余剰水分等を除去するためには、コンクリートの打設の際に、型枠をその長手方向に所定勾配で傾斜させることが好ましい。この場合、所定勾配が、約5%以下であることが望ましい。所定勾配は、好ましくは0.1%〜2%に設定する。なお、所定勾配を5%を超えて設定すると、打設したコンクリートが型枠内で低い位置に移動つまり型枠内で流れることになり、型枠からこぼれ落ちると言った不具合が生じる。
【0011】
余剰水分等を除去する効率をさらに高くするためには、少なくとも空気及び余剰水分の除去に際して、溝付き枠部のそれぞれの溝内に気流を通過させ、前記空気及び余剰水分を、溝を通過する気流により除去することが好ましい。このように、溝内に気流を通過させることにより、溝内に滲出した余剰水分等が気流により加速され、余剰水分等の流量が多くなる。したがって、余剰水分等の量が多くとも、単位となる時間当たりの排出量が多くなり、処理時間をさらに短くすることが可能になる。
【0012】
溝に気流を発生させるに際して、均等な気流を発生させるとともにその構造を簡略化するためには、複数の溝のそれぞれの一方端を気流が通過し得る状態に連結し、かつ他方端を開放状態に維持し、連結した一方端から溝内に気流が発生し得るようにすることが好ましい。
【0013】
製造の効率化を促進するためには、型枠が、2メートルを超えて約10メートルまでの長さを有するものであるものが好ましい。約10メートルとは、荷台の長さが最長のトレーラに積載できる長さを指すものである。したがって、そのようなトレーラの積載限度内の長さに設定すればよく、10メートルを超える長さのものであってもよい。このように型枠の長さを長尺のものにしても、型枠を傾斜させているために余剰水分等の排出効率を低下させることなく、効率よくコンクリート製品を製造することが可能になる。
【0014】
また、本願の請求項7に係るコンクリート製品は、外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、コンクリート製品の底部内面を成形する内型枠の内面に厚みを有する複数の溝形成部材を固定して外部と連通するように形成した複数の溝を有し、かつ着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠に張り設けた型枠内へのコンクリートの打設の際に、その底部内面に集まる少なくとも空気及び余剰水分を、型枠内のコンクリートを締め固める間にフィルタークロスを透過させて溝内に滲出させて除去して製造し、2メートルを超えて約10メートルまでの長さを有することを特徴とする。
【0015】
このようなコンクリート製品は長尺であるため、接合部分を少なくして暗渠等を構築することを可能にし、接合作業時間を短縮することが可能となる。また、接合部分を減少させることが可能であるので、接合に要する部材の量を減量することが可能になる。また、接合部分が減少することにより、長い工事区間であっても施工が容易になり、しかも接合部分からの漏水等の不具合を低減することが可能になる。加えて、工事区間が長くなっても、長尺であるため、使用個数を減少させることが可能であり、輸送に際しての荷積み、荷下ろしに要する時間を低減することができる。したがって、輸送時及び施工時に、重機の使用時間が短縮でき、重機の損料を低減することが可能になる。
【0016】
本願の請求項8に係る発明のコンクリート製品製造用型枠は、外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、内型枠が、コンクリート製品の底部内面を成形するその内面に固定されて複数の溝を形成するための厚みを有する複数の溝形成部材を有してなり、コンクリートを打設する際に、着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠の内面に取り付けることを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、内型枠の内面に比較的容易に溝を形成することが可能になる。すなわち、内型枠の内面に複数の溝形成部材を固定するので、溝形成部材の形状や厚み、あるいは固定する際のピッチなどにより、溝形成部材間に所望の幅及び深さの溝を形成することが可能になる。したがって、形成された溝に、フィルタークロスを介して未硬化コンクリートから滲出する空気や余剰水を速やかに型枠外に排出することが可能になる。
【0018】
このような溝形成部材としては、断面形状が台形で、かつ内型枠の内面の長さとほぼ等しい長さの帯状板からなり、幅の広い表面を内型枠の内面に密着させて固定するもの、断面形状が矩形で、かつ内型枠の内面の長さとほぼ等しい長さの帯状板からなり、内面の幅方向に所定のピッチで相互に離間して固定すること、内型枠の内面の長さとほぼ等しい長さのアングル材からなり、中空の凸条が形成されるように内型枠の内面に固定するもの、さらには、固定に要する平面を有する立体からなり、内型枠の内面のほぼ全面にわたって所定のピッチで固定してなるものなどが挙げられる。
【0019】
上記立体とは、円錘台、角錘台、円柱、角柱、立方体、直方体、半球体、半円柱、半楕円球体などを含むものである。それぞれの錘台にあっては、面積の広い平面を固定に要する平面として使用する。また、三角柱にあっては、1の平面を固定に要する平面とし、その平面に対向する頂辺がフィルタークロスと接するようにして使用する。また、半円柱にあっては、長方形の平面を固定に要する平面として、曲面がフィルタークロスと接するようにして使用する。これらの立体の大きさは、特に制限されるものではないが、内型枠の内面全体に複数を所定のピッチで固定できるものであればよく、高さについても形成される溝が特に深くならない程度のものが好ましい。
【0020】
上記したこれらの溝形成部材は、例えば鋼板やアルミニウムなどの金属、天然ゴムや合成ゴムなどの弾性素材、合成樹脂、セラミックスなどを素材とするものであってよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図面を参照して説明する。
【0022】
この実施の形態は、図1に示すコンクリート製品である、製品長さが4メートルのボックスカルバートBCの施工例を示すものである。
【0023】
この実施の形態の型枠100は、ボックスカルバートBCを製造する場合に使用するものである。このボックスカルバートBCは例えばその長さを4メートルに設定したものである。
【0024】
この実施の形態で使用する型枠100は、水平に置いた状態のものを図2に示すように、外型枠1と、内型枠本体21と内型枠本体21に一体化される溝付き枠22とからなる内型枠2と、両端を閉鎖する妻板1h(図7に示す)とで構成される。内型枠2は、ボックスカルバートBCの底版BC1、側壁BC2を形成するための空間をあけて、つまり外型枠1の内側に外型枠1から離間して取り付けられる。内型枠2は、内型枠本体21と溝付き枠22とを組み合わせて形成されるもので、内型枠本体21は分解あるいは折り畳んで成形したボックスカルバートBCから取り外すことができる構造である。溝付き枠22は、磁性材料である鋼板製であり、ボックスカルバートBCの底部内面すなわち底版BC1の内面を成形するその内面に、略平行で型枠100外と連通し、コンクリートの打設中、締め固め中及びその後に湧出する空気や余剰水分等を外部に排出するための複数の溝22aが設けてある。この溝付き枠22には、溝22aを覆って、フィルタークロス23が張力を与えた状態で張力を加えて取り付けてある。
【0025】
具体的には、溝付き枠22は、ボックスカルバートBCの製品長さより長い奥行き(長さ)寸法を有している。図3〜5(型枠100を水平においた状態で図示する)及び図6〜7に示すように、溝付き枠22は、溝付き枠本体22mと、溝付き枠本体22mに固定される例えば鋼板製の複数の溝形成部材22nと、一方の端部つまり一方の妻板1h近傍に設けられる管路接続部材22pとからなる。溝形成部材22nは、断面形状が台形で、溝付き枠本体22mのほぼ全長にわたる長さを有し、台形の長辺側の面を溝付き枠本体22mの内面に、隣り合うものを長辺部分で密着させて、例えば溶接により固定するものである。このように、溝形成部材22nの複数を固定することにより、溝形成部材22n間に断面形状が二等辺三角形の複数の溝22aが、内型枠2の幅方向すなわちボックスカルバートBCの製品内幅方向に所定のピッチで平行に形成される。
【0026】
そして、溝付き枠本体22mの外面には、この溝付き枠22を吊り下げて内型枠本体21の内外に移動するための吊り下げ部材22bが設けてある。また、管路接続部材22pは、溝付き枠22の幅にほぼ等しい長さを有し、例えば合成ゴムなどの弾性素材あるいは剛性の高い金属素材からなる。管路接続部材22pは、加圧空気を出力する外部のコンプレッサに空気管路を接続する接続管路22paを有し、内部にその接続管路22paに連通するとともにそれぞれの溝22aに連通して加圧空気をほぼ均等に溝22aに分配する分配管路22pbを有している。接続管路22paは、管路接続部材22pの長手方向に数カ所設けて、それぞれの分配管路22pbにほぼ均等に加圧空気が供給されるようにしてある。
【0027】
また、溝付き枠22は、フィルタークロス23に加えられる張力方向に対向する部位、つまりその幅方向の両側に、フィルタークロス23を案内する案内壁22cを有している。さらに、溝付き枠22には、フィルタークロス23の一方の縁部23aの固定位置を相対的に変更可能にするよう、しかもその一方の縁部23aを着脱可能に固定するように、フィルタークロス23の一方の縁部23aに設けられた貫通孔23bと係合する係合柱体22dが取付フランジ22eに所定間隔をあけて複数本固定してあるとともに、フィルタークロス23の他方の縁部23cが着脱可能に固定される固定フランジ22fがその案内壁22cから溝付き枠22の幅方向に突出して設けてある。取付フランジ22e及び固定フランジ22fは、それぞれ吊り下げ部材22bと接合してある。
【0028】
係合柱体22dは、貫通孔23bとともに係合手段を構成するもので、その上端近傍に、フィルタークロス23の抜け落ちを防止するための例えば2本の係止突起22da,22dbを備えている。フィルタークロス23を係合させる場合、係止突起22da,22dbは、離間して設けられており、いずれか一方にフィルタークロス23を引っ掛けることにより、フィルタークロス23の固定位置を変更し得るようになっている。固定フランジ22fは、案内壁22c上端から鋭角を形成して下向きに設けてある。さらに、溝付き枠22は、外型枠1が組み立てられた状態で、そのボックスカルバートBCの製品長さ方向において外型枠1からその両端が延出する長さを有している。
【0029】
このように、溝付き枠22は、溝22aを溝形成部材22nにより形成するので、溝形成部材22nの幅や固定ピッチを調整することにより、所望の幅の溝22aを容易に形成することができる。また、溝付き枠22には、空気や余剰水分等を通過させるための貫通孔が設けてないので、機械的強度の低下を抑制することができ、よって耐久性を向上させることができる。加えて、溝22aは、所定ピッチで設けられているので、セメントペースト等が付着した場合であっても、フィルタークロス23を取り除いた状態で溝22a内の付着状態を容易に目視確認することができ、保守作業に要する時間を短縮することができる。
【0030】
フィルタークロス23は、その一方の縁部23aに、上記したように、貫通孔23bが設けてあり、またその他方の縁部23cには、固定のために、面固定部材として機能する板状磁石3が面ファスナ4を介して着脱可能に取り付けてある。フィルタークロス23は、溝付き枠22の内面に、溝22aを塞ぐようにして張力を与えた状態で取り付けられる。このフィルタークロス23は、溝22a内へのコンクリート中の骨材その他のセメント有用成分の通過を阻止し、気泡や余剰水分及びレイタンス等の除去目的のもののみが選択的に通過するように、その繊維の通気度乃至通水度が選ばれるとともに、メッシュが調整してある。そして、フィルタークロス23の他方の縁部23cに、面ファスナ雌材41が固定してあり、これに対応して板状磁石3には面ファスナ雄材42が固定してある。したがって、板状磁石3は、面ファスナ雄材42が面ファスナ雌材41と係合することにより、フィルタークロス23の所定の位置に取り付けられる。板状磁石3は、例えば、フィルタークロス23の長さ方向の全長とほぼ同じ長さを有している。なお、板状磁石3は、フィルタークロス23の全長より短いものの複数を、所定間隔をあけて取り付けるようにしたものであってもよい。この場合、板状磁石3の長さ及びその所定間隔は、フィルタークロス23に皺や弛みが発生しないように設定すればよい。
【0031】
以上の構成において、フィルタークロス23は、次の手順で溝付き枠22に取り付ける。まず、フィルタークロス23の一方の縁部23aの貫通孔23bを、係止突起22da,22dbのいずれかを下にして係合柱体22dに掛ける。複数回の着脱を経て部分的に磨耗が生じかけているフィルタークロス23では、その問題部分が角部等に重なり合わないように、それまで使用していた例えば係止突起22dbを使用せずに、係止突起22daを使用する。これによって、取り付けられた際のフィルタークロス23の一方の縁部23aの縁から角部までの距離がかわるので、フィルタークロスの一部分が、それまでと同じ位置で角部と接触することがなくなる。また、同様にして、内型枠本体21に溝付き枠22をセットした場合に、内型枠本体21と接触する部分についても、内型枠本体21との相対位置関係を変更できることになる。したがって、それらの問題部分におけるフィルタークロス23の損傷を軽微な状態で維持することができ、耐久性を向上させることができる。このため、長期にわたっての使用が可能であり、経済性に優れたものとなる。
【0032】
このようにして、フィルタークロス23の一方の縁部23aを係合柱体22dに係合させた後、フィルタークロス23を引っ張りながら溝付き枠22の内面に沿わせる。この場合、皺や弛みができないように、十分にフィルタークロス23を引っ張る。そして、フィルタークロス23の他方の縁部23c、つまり、板状磁石3を面ファスナ4で取り付けている縁部を、溝付き枠22の固定フランジ22fまで持っていく。そして、他方の縁部23cを固定フランジ22fに沿って下側に引っ張り、フィルタークロス23に張力を与える。弛みや皺なく張力をフィルタークロス23に与えた状態で、フィルタークロス23に取り付けた板状磁石3を固定フランジ22fに載置して、磁力によりフィルタークロス23の他方の縁部23cを固定する。
【0033】
フィルタークロス23のこの他方の縁部23cは、このようにして板状磁石3が磁性材料製の溝付き枠22に磁力で吸着することにより固定されるので、板状磁石3の全長にわたってほぼ一度の固定作業により固定することができる。万一、弛みあるいは皺がフィルタークロス23に生じている場合は、板状磁石3の位置を移動させて、弛みや皺を除去する。この場合にあっても、板状磁石3の位置変更のみで弛みや皺が除去できるので、作業を容易にすることができる。
【0034】
また、このフィルタークロス23では、板状磁石3を面ファスナ4によりフィルタークロス23に着脱可能に取り付けるようにしているので、フィルタークロス23が板状磁石3より先に使用不能になった場合でも、板状磁石3だけを他のフィルタークロス23あるいは新しいフィルタークロス23に転用することができる。このため、比較的高価な板状磁石3を無駄にすることなく、使用効率を高くすることができる。
【0035】
フィルタークロス23を取り付けた溝付き枠22は、内型枠本体21に取り付けられて、打設されたコンクリートから湧出する水や空気を型枠外に排出するものである。この溝付き枠22にあっては、溝22aが所定のピッチで形成されているので、発生するフィルタークロス23や溝22aの目詰まりを抑制することができる。仮に溝22aが目詰まりした場合にでも、フィルタークロス23は、板状磁石3を溝付き枠22から取り外すことにより、容易に溝付き枠22から取り外すことができるので、溝22aの清掃を容易にすることができる。
【0036】
以下に、上述した型枠100を使用するボックスカルバートBCの製造について、図8〜11により説明する。なお、型枠100は、後述するようコンクリートの打設前に所定勾配にまで傾けられるものであるが、図8、図10及び図11においては、端面より後方の構成については、図示を省略している。なお、この実施の形態では、型枠100に勾配を付与した状態でボックスカルバートBCを製造する方法を説明するが、長さの短いコンクリート製品を製造する場合にあっては、勾配を付与せずに溝22aに加圧空気を供給するものであってよい。
【0037】
まず、台板6上に型枠100を組み上げる。この場合、図8に示すように、始めに外型枠1と内型枠本体21とを組み立てて所要の形状を形成する。つまり、内型枠2は、ボックスカルバートBCの底部内面を成形するための溝付き枠22を取り外してその取付部位を開口部とした状態でセットしている。なお、型枠100の両端は、妻板1hにより閉鎖してあり、型枠100の上側が開放してある。
【0038】
このようにして組み上がった型枠100の長手方向の一方の端部側が高くなるように、対応する台板6の端部を例えばクレーンで吊るし上げて、台板6の吊るし上げた端部の下面側に空隙を形成し、図8に示すように、型枠100が所定勾配で傾斜するように、所定勾配に対応して設定された厚みを有する勾配部材7を形成された空隙に挿入する。勾配部材7は、例えば底面の幅が広い断面三角形の棒部材、あるいは断面形状正方形の角材がよい。このような勾配部材7の挿入位置は、台板6の吊るし上げた端部の最も外側位置とする。この挿入位置が台板6の中央寄りになると、勾配は若干異なることになるが、設定範囲内であるので問題はない。所定勾配は、5%以下に設定されるもので、具体的には0.1%〜2%の範囲内で設定される。この実施の形態における4メートルのボックスカルバートBC用の型枠100において、1%の所定勾配とする場合では、勾配部材7の高さは、約40ミリメートルに設定すればよい。そしてこのようにして型枠100を傾斜させた状態で、まず溝付き枠22の組み込まれていない型枠100の底版上にコンクリートを打ち込み、ボックスカルバートBCの底部に相当する型枠100内の部分にのみコンクリートを十分に充填するようにする。
【0039】
ここで使用されるコンクリートのセメント、水の各単位量及び水セメント比の配合は、通常、次のような範囲に調整される。
セメント  ;300Kg/m〜500Kg/m
水     ;110l/m〜200l/m
水セメント比;55%〜32%
次いで、図10に示すように、開口部とした内型枠2の部分、すなわちボックスカルバートBCの底部内面を成形する部分に溝付き枠22を配置し、内型枠本体21と一体に結合する。具体的には、フィルタークロス23を張り付けた状態の溝付き枠22は、内型枠本体21内の上方から内型枠本体21内に設置される。そして、溝付き枠22が内型枠本体21の所定の取付位置に到達した状態で、外型枠1から延出し外型枠1のアングル材1a(図9)に載置されている部分を固定して、溝付き枠22と内型枠本体21とを一体化する。この場合、溝付き枠22は、管路接続部材22pが取り付けられた端部を、外型枠1の持ち上げられた端部側に位置させて外型枠1に固定する。そして管路接続部材22pのそれぞれの接続管路22paには、加圧空気が漏洩しないように気密にコンプレッサからの配管を接続する。
【0040】
このようにして、溝付き枠22を内型枠2に一体化した型枠100の内部に、外型枠1と内型枠2の間隙から図10に示す矢印のように順次コンクリートを打ち込んで行き、図11のようにブロック側壁及び頂版部に相当する型枠100内の部分に順次コンクリートを打設してコンクリートで完全に充填する。打設中及び打設後、外部振動機及びコンクリート内に挿入する棒状振動機等の内部振動機を作動させて、振動による締め固め作用を生じさせるとともに、型枠100の底部にその側壁や頂版部から負担されるコンクリートの自重による大きな締め固め作用により、溝付き枠22の接するボックスカルバートBCの底部内面には、未硬化コンクリート中の余剰水分が気泡やレイタンス等の有害成分とともに集められる。
【0041】
この空気や余剰水分等は、型枠100内の静圧によりフィルタークロス23でろ過されて溝付き枠22の溝22a内へと滲出する。この場合に、型枠100は、勾配部材7により傾斜させているので、溝22a内に滲出した余剰水分等は、その自重により勾配部材7を挿入した一方端とは反対側の他方端に向かって流れる。このように、溝22a内に気流が存在しない状態で、溝22a内に滲出した余剰水分等は順次溝22aの低い側の端部から流れだし、溝22a内には勾配により自然に水流が生じるものである。そしてこの流れは、それぞれの溝22aにコンプレッサから加圧空気が送出されているので、溝22a内に生じる気流により加速される。そして、自重による流れと気流との相乗効果により、溝22a内の空気や余剰水分等は溝22aの他方端から効率よく排出される。
【0042】
また、気流が溝22a内に形成されることから、溝22a内の気圧が低下し、フィルタークロス23を介して順次溝22a内に滲出するが、集まった空気や余剰水分等は、加圧空気は連続してそれぞれの溝22aに供給されるので、溝22a内に貯留することなく溝22aの開放された他方端から排出される。この場合に、溝22a内の余剰水分等は、自重で充分に流れだすものであるので、気流を形成するための加圧空気の圧力は比較的低圧力のものであってよい。このような低圧力の加圧空気とすることにより、加圧空気を供給する端部において、フィルタークロス23の下にある未硬化のコンクリートが加圧空気により削られることを未然に防止することができる。
【0043】
この後、コンクリートが硬化した後、勾配部材7を台板6の下から引き抜いて、台板6を水平な状態にする。このように、台板6を水平な状態に戻した後、外型枠1及び内型枠2を取り除いて、脱型作業を行い、ボックスカルバートBCを製造する。脱型に際して、台板6が水平になっているので、ボックスカルバートBCが台板6からずり落ちることはなく、安全に作業を遂行することができる。
【0044】
このように、型枠100を傾斜させてコンクリートを打設するものであるので、空気や余剰水分等は、所定のピッチで形成された溝22aに滲出してコンクリートの表面に平行に移動して除去される。この場合、余剰水分等はその自重で型枠100の吊り上げられていない端部に向かって流れ、しかも溝22a内に発生させる気流により加速されるので、製造しているコンクリート製品が4メートル、あるいはそれ以上の長尺のものであっても、短時間で打設したコンクリートから発生した空気や余剰水分等を排出することができる。また、このような長尺のボックスカルバートBCと同等の長さとするべく、短尺のボックスカルバートBCを組み合わせる場合に比べて、型枠100を組み立てる工数、剥離剤塗布の工数、脱型に要する工数、打設の工数等を短縮することができる。したがって、製造に要する時間を短縮することができるので、製造コストを低減することができる。
【0045】
以上のようにして製造したボックスカルバートBCは、長尺であるため、接合部分を少なくして暗渠等を構築することができ、接合作業時間を短縮することが可能となるとともに、接合に要する部材の量を減量することが可能になる。このように、接合部分が減少することにより、長い工事区間であっても施工が容易になり、しかも接合部分からの漏水等の不具合を低減することができる。加えて、工事区間が長くなっても、使用するボックスカルバートBCの1個の長さが長いために、使用個数を減少させることができ、輸送に際しての荷積み、荷下ろしに要する時間を低減することができる。したがって、輸送時及び施工時に、重機の使用時間が短縮でき、重機の損料を低減することができる。
【0046】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0047】
上記の実施の形態では、コンクリートを打設する前に台板6を吊り上げて、その台板6の下側に勾配部材7を挿入して型枠100に傾斜を付与したが、台板6の下面に勾配部材7を固定しておくものであってもよい。このような勾配部材7を固定しておくものでは、例えば、10メートルのコンクリート製品を製造するための最長の台板に所定勾配が1%となるように設定した勾配部材を固定しておけば、10メートル以下の長さのコンクリート製品を製造する場合に、台板の上に型枠を組み立てることにより、型枠を所定勾配に傾斜させた状態でコンクリート製品を製造することができる。
【0048】
フィルタークロス23は、基本的に溝付き枠22から取り外せることができ、張力を与えた状態で溝付き枠22に取り付けることができるものであればその取付構造は問わない。例えば、フィルタークロス23を溝付き枠22の内面に密着させて、フィルタークロス23の幅方向の両端部を、弾性のある例えばゴムベルト等で相互に近づく方向に引っ張ることにより、張力を与えて取り付けるもので、そのゴムベルトを両端部から外すことによりフィルタークロス23を取り外せるようにしたもの等が挙げられる。
【0049】
上記実施の形態では、係合柱体22dを取付フランジ22eに固定したものを説明したが、係合柱体22dを溝付き枠22の外面に直接設けるものであってもよい。また、係合柱体22dのかわりに取付フランジ22e表面に、フィルタークロス23の張力方向に離間して、貫通孔23bと係合する係合突起を設けるものであってもよい。また、貫通孔23bを、フィルタークロス23の張力方向に離間して、複数設けるものであってもよい。
【0050】
さらには、係合柱体22dを設けることなく、代わりにこの側縁部分にあっても、板状磁石3を面ファスナ4によりフィルタークロス23に着脱可能に取り付けるものであってもよい。すなわち、フィルタークロス23の両側縁部分に板状磁石3を着脱可能に取り付ける構成である。このように板状磁石3を両側縁部分に取り付けることにより、一方の縁部分が固定された取付位置とならないので、フィルタークロス23が経時変化により伸びた場合にも容易に張力を与えて溝付き枠22に取り付けることができる。
【0051】
板状磁石3を面ファスナ4によりフィルタークロス23に着脱可能に取り付けたものを説明したが、フィルタークロス23の他方の縁部23cに帯状の面ファスナ雄材42を取り付けておき、一方、溝付き枠22の固定フランジ22f全面に面ファスナ雄材42より幅の広い面ファスナ雌材41を、例えば接着剤等で固定しておく構成であってもよい。このように構成することにより、面ファスナ雄材42を面ファスナ雌材41の所望の位置に係合させることができるので、フィルタークロス23を容易に溝付き枠22に取り付けることができる。この場合、フィルタークロス23の他方の縁部23cを筒状に縫合しておき、その筒状に縫合した内部に芯材となる棒体を挿入して、他方の縁部23cがほぼ均一に引っ張れるようにするものであってもよい。加えて、上述した面ファスナ雄材42と面ファスナ雌材41とからなる面ファスナにより係合手段を実現する場合、面ファスナはフィルタークロス23に皺や弛みが発生しない最小限の長さで設ければよく、例えば、フィルタークロス23に所定長さの帯状の面ファスナ雄材42を複数、所定の間隔をあけて取り付けるものであってもよい。
【0052】
また、溝22aを形成するための溝形成部材として、上記実施の形態では断面形状が台形のものを説明したが、断面形状が矩形のものであってもよい。この断面形状が矩形のものでは、溝付き枠22の幅方向に、相互に離間して所定のピッチで固定することにより、それぞれの溝形成部材間に溝を形成するものである。
【0053】
さらには、溝形成部材材としては、三角形のアングル材22s、立体である半球体22u、立体である直方体22wを使用するものであってもよい。
【0054】
アングル材22sの場合には、その長さは溝付き枠22の溝付き枠本体22mの長さとほぼ同じ長さであり、図12に示すように、アングル材22sの頂点、つまり二面により形成される角部を型枠100の内面に向けて、中空の凸条が形成されるように、内型枠2の内面に幅方向に所定のピッチで固定する。これにより、アングル材22s間に、隣り合うアングル材22sをその底辺部分で密着させて固定した場合には断面形状が三角形の溝22tが、底辺間を間隔をあけて固定した場合には断面形状が台形の溝が、それぞれ形成される。
【0055】
溝形成部材が半球体22uの場合にあっては、図13〜14に示すように、その半球面を型枠内方に向けて溝付き枠22の内面のほぼ全面にわたって所定のピッチで固定するものである。この場合、半球体22sは、例えば全数を、相互に接触するようにして固定されるものであってよく、また、相互に等距離をあけて固定されるものであってもよい。このように、半球体22sを溝形成部材とした場合には、溝付き枠22に上記実施の形態のような直線の溝は形成されないが、半球面であるので、フィルタークロス23を貼ることにより、フィルタークロス23と半球面のと間に空間が形成され、その空間により溝付き枠22の内面に網の目状の溝が形成されるものである。
【0056】
さらに、溝形成部材が直方体22wの場合にあっては、溝付き枠22の内面のほぼ全面にわたって所定のピッチで固定するものである。この場合、図15に示すように、それぞれの直方体22wを所定の間隔をあけて固定し、半球体22sの場合と同様に網の目状の溝が形成されるものである。図15に示した例では、直方体22wの大きさに対して比較的細い溝が形成されるように所定のピッチを設定しているが、ピッチを大きくして、直方体22wとほぼ同じ幅の溝、あるいはそれ以上の幅の溝が形成されるように設定するものであってよい。
【0057】
なお、直方体22wに代えて、円錘台、角錘台、円柱、角柱、立方体、半球体、半円柱、半楕円球体などを同様にして固定し、溝を網の目状に形成するものであってよい。
【0058】
その他、各部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、型枠内にコンクリートを打設すると、コンクリート製品の底部内面に対応する部分にある未硬化コンクリートから湧き出る余剰水分及び空気が、フィルタークロスを透過して溝付き枠の溝内に滲出するが、溝内に滲出した余剰水分等が、溝が型枠外と連通していることにより、それら余剰水分等を型枠外に排出することができる。したがって、型枠の構造を複雑化することなく、効率よく余剰水分等を排出することができ、コンクリート製品の製造に要する時間を短縮することができる。
【0060】
また、本発明のコンクリート製品は長尺であるため、接合部分を少なくして暗渠等を構築することを可能にし、接合作業時間を短縮することができる。また、接合部分を減少させることが可能であるので、接合に要する部材の量を減量することができる。加えて、接合部分が減少することにより、長い工事区間であっても施工が容易になり、しかも接合部分からの漏水等の不具合を低減することができる。加えて、工事区間が長くなっても、長尺であるため、使用個数を減少させることが可能であり、輸送に際しての荷積み、荷下ろしに要する時間を低減することができる。したがって、輸送時及び施工時に、重機の使用時間が短縮でき、重機の損料を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるボックスカルバートを示す斜視図。
【図2】同実施の形態を水平な状態で示す正面断面図。
【図3】同実施の形態の内型枠を構成する溝付き枠にフィルタークロスを取り付けた状態を示す斜視図。
【図4】同実施の形態の内型枠の要部を示す正面図。
【図5】同実施の形態のフィルタークロスの取付状態を拡大して示す正面図。
【図6】同実施の形態における溝付き枠の一部省略拡大斜視図。
【図7】同実施の形態における溝付き枠の溝が形成された面の平面図。
【図8】同実施の形態におけるボックスカルバートの製造方法を示す工程説明図。
【図9】同実施の形態の型枠の傾斜状態を示す側面断面図。
【図10】同実施の形態におけるボックスカルバートの製造方法を示す工程説明図。
【図11】同実施の形態におけるボックスカルバートの製造方法を示す工程説明図。
【図12】溝形成部材の他の例を示す一部省略断面図。
【図13】溝形成部材の第二の他の例を示す一部省略斜視図。
【図14】溝形成部材の第二の他の例における溝付き枠の溝が形成された面の平面図。
【図15】溝形成部材の第3の他の例における溝付き枠の溝が形成された面の平面図。
【符号の説明】
1…外型枠
2…内型枠
22…溝付き枠
22a…溝
23…フィルタークロス

Claims (12)

  1. 型枠にコンクリートを打設してコンクリート製品を製造するコンクリート製品の製造方法であって、外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、コンクリート製品の底部内面を成形する内型枠の内面に厚みを有する複数の溝形成部材を固定して型枠外と連通する複数の溝を形成し、かつ着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠に張り設けた型枠内へのコンクリートの打設の際に、その底部内面に集まる少なくとも空気及び余剰水分を、型枠内のコンクリートを締め固める間にフィルタークロスを透過させて溝内に滲出させて除去することを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
  2. コンクリートの打設の際に、型枠をその長手方向に所定勾配で傾斜させることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製品の製造方法。
  3. 所定勾配が、約5%以下であることを特徴とする請求項2記載のコンクリート製品の製造方法。
  4. 少なくとも空気及び余剰水分の除去に際して、溝付き枠部のそれぞれの溝内に気流を通過させ、前記空気及び余剰水分を、溝を通過する気流により除去することを特徴とする請求項1、2又は3記載のコンクリート製品の製造方法。
  5. 複数の溝のそれぞれの一方端を気流が通過し得る状態に連結し、かつ他方端を開放状態に維持し、連結した一方端から溝内に気流が発生し得るようにすることを特徴とする請求項4記載のコンクリートブロックの製造方法。
  6. 型枠が、2メートルを超えて約10メートルまでの長さを有するものであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のコンクリート製品の製造方法。
  7. 外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、コンクリート製品の底部内面を成形する内型枠の内面に厚みを有する複数の溝形成部材を固定して外部と連通するように形成した複数の溝を有し、かつ着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠に張り設けた型枠内へのコンクリートの打設の際に、その底部内面に集まる少なくとも空気及び余剰水分を、型枠内のコンクリートを締め固める間にフィルタークロスを透過させて溝内に滲出させて除去して製造し、2メートルを超えて約10メートルまでの長さを有することを特徴とするコンクリート製品。
  8. 外型枠と、その外型枠内に空間をあけて着脱可能に組み付けられる内型枠とを備え、内型枠が、コンクリート製品の底部内面を成形するその内面に固定されて複数の溝を形成するための厚みを有する複数の溝形成部材を有してなり、コンクリートを打設する際に、着脱可能なフィルタークロスを張力を与えた状態で内型枠の内面に取り付けることを特徴とするコンクリート製品製造用型枠。
  9. 溝形成部材が、断面形状が台形で、かつ内型枠の内面の長さとほぼ等しい長さの帯状板からなり、幅の広い表面を内型枠の内面に密着させて固定することを特徴とする請求項8記載のコンクリート製品製造用型枠。
  10. 溝形成部材が、断面形状が矩形で、かつ内型枠の内面の長さとほぼ等しい長さの帯状板からなり、内面の幅方向に所定のピッチで相互に離間して固定することを特徴とする請求項8記載のコンクリート製品製造用型枠。
  11. 溝形成部材が、内型枠の内面の長さとほぼ等しい長さのアングル材からなり、中空の凸条が形成されるように内型枠の内面に固定することを特徴とする請求項8記載のコンクリート製品製造用型枠。
  12. 溝形成部材が、固定に要する平面を有する立体からなり、内型枠の内面のほぼ全面にわたって所定のピッチで固定してなることを特徴とする請求項8記載のコンクリート製品製造用型枠。
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