JP2004074686A - 糸綴装置 - Google Patents

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菅 幸男
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Abstract

【課題】従来の、用紙の一端部あるいは直線折目に沿って、綴糸を用いて縫合を行うミシン綴装置においては、用紙を一定方向にのみ移動させながら縫合を行うものであり、用紙をミシンに対し往復駆動させての自動的な縫合は不可能であった。
【解決手段】用紙の一端部、又は直線折目部に沿って1乃至数個所に、糸を用いて綴部を形成した書籍、雑誌等の平綴本や中綴本など、あるいはカタログ等の冊子などの綴物を製造する糸綴製本装置において、折丁2を搬送ベルト30によって糸綴ミシン20に対し往復駆動させながら糸綴を行うように、糸綴製本装置を構成した。
【選択図】    図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙の一端部、又は直線折目部に沿って1乃至数個所に、糸を用いて綴部を形成した書籍、雑誌等の平綴本や中綴本など、あるいはカタログ等の冊子などの綴物を製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の綴物としては、重ね合わせ用紙(折丁など)の一端部あるいは直線折目に沿って連続的に、綴糸を用いてミシン綴装置によって縫い合わせたミシン綴方式による綴物がある。
あるいは、特開2001−239769の技術のように、用紙(折丁など)の一端部又は直線折目に沿って断続的に糸綴じ操作を行ない、綴物を製本綴する技術が公知である。
また、重ね合わせ用紙(折丁など)の一端部あるいは、直線折目に沿って断続的に、針金(ステッチ)を用いて針金綴装置(ステッチャー)によって綴じ合わせた針金綴方式による綴物がある。
さらに、上記綴糸や針金を使用せずに、重ね合わせ用紙(折丁など)の一端部あるいは直線折目に沿って連続的又は断続的に、接着剤(ニカワ、ホットメルト接着剤等の綴糊)を塗布して接着剤綴装置によって綴じ合わせた接着綴方式(無線綴方式とも云う)による綴物がある。そして、上記ミシン綴方式、針金綴方式、接着綴方式のいずれか2つを併用した方式の併用綴方式等が知られている。
【0003】
上記綴方式のうち、糸のみでの縫合により綴じ合わせるミシン綴方式の綴物には、針金や、接着剤として用いた樹脂が硬化して割れた際に生じる先端等によって手を傷つける可能性を防止でき、また廃棄の際の分別が不要で、故紙の再生においても糸はセルロースであるため除去の必要がないという利点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、糸綴じによって書籍や雑誌、カタログ等の綴物を製本する場合、特に自動的に縫合を行う装置においては、製本装置の搬送方向に沿って一方向に縫合する構成に限定され、ミシン装置の針を紙葉の縫合部に対して前後させて縫合するように構成することは困難であった。
また、特に重ね合わせ用紙(折丁など)の一端部あるいは直線折目に沿って連続的に、綴糸を用いてミシン綴装置によって縫い合わせた綴物においては、ミシン綴じされた綴部における綴糸の端部からホツレが生じ易いと云った欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、用紙の一端部、又は直線折目部に沿って1乃至数個所に、糸を用いて綴部を形成した綴物を製造する糸綴装置において、複数枚重ねた用紙もしくは折りたたんだ用紙をベルトによって往復駆動しながら、糸綴を行うものである。
【0007】
請求項2においては、請求項1記載の糸綴装置において、用紙の複数箇所に糸綴を行うとともに、糸綴個所間の間隔を調節可能としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は冊子の製造構成を示す概念図、図2は製本装置の構成を示す斜視図、図3は同じく平面図、図4は折丁の搬送方向を示す概念図、図5は折丁の位置決め装置及び糸綴ミシンの構成を示す平面図、図6は糸綴ミシンの構成を示す側面図、図7は第二実施例における折丁の位置決め装置及び糸綴ミシンの構成を示す正面図、図8は糸綴ミシン及び搬送ベルトの構成を示す正面図、図9は糸綴ミシン及び搬送ベルトの制御機構を示す概念図、図10はカレンダの製造構成を示す概念図、図11はカレンダの製造装置の構成を示す概念図である。
【0009】
まず、図1を用いて、本発明の製本装置によって製造される冊子、及び該冊子の製造方法について説明する。
紙葉1は丁合機により折り畳まれ、折丁2となる。折丁2は平送りされ、縁部を仮綴個所A及びBで仮綴されてから、折丁2を二分する直線上で、糸綴ミシンにより二箇所を糸綴じされる。
この後、折丁2の二つの縫合個所C及びDに一致するように、一直線状にスジ押しがなされる。そして、該縫合個所を上側として、二つ折りされる。さらに、折丁の仮綴個所A・Bを含み、縫合個所C・Dを含まない折丁2の縁部3・4が裁断される。これにより、二箇所を糸綴した冊子を得ることが出来るものである。
【0010】
上記冊子は、糸のみにより綴じられており、他に接着剤などを使用するものではない。
上記の構成においては、冊子を折丁に縫合を施すことにより構成した。しかし、複数枚の紙葉を重ね、紙葉を整え位置決めした後に、一個所もしくは二箇所以上を糸綴して構成することも可能である。
【0011】
次に、図2及び図3を用いて、上記冊子を製造する、本発明による製本装置10の構成について説明する。
製本装置10は丁合機11、搬送機12、仮綴機13、糸綴ミシン20・20、スジ押し機14、二つ折り機15、プレスローラ16及び集積機17により構成されている。
紙葉1は丁合機11により折り畳まれ、折丁2となる。折丁2は搬送機12に供給され、該搬送機12に沿って施設される仮綴機13、糸綴ミシン20・20、スジ押し機14、二つ折り機15へと順番に供給される。
丁合機11より連続的に供給される折丁2は、まず仮綴機13で仮綴され、これによって以降の作業により折丁2にズレが生じることが防止される。仮綴機13には、例えば特開2001−39072に示されるような、仮綴刃を有し、該仮綴刃によって折丁2に孔を穿設し、仮綴じを行うものを用いることで、糸や金属線、あるいは接着剤等を用いずに仮綴が可能となる。
なお、本実施例における仮綴機13の代わりにステープラや糸綴装置等を用いた構成とすることもできる。
【0012】
仮綴された折丁2は糸綴ミシン20・20により縫合される。糸綴ミシン20・20は搬送機12の搬送方向に沿って、二台が配設されている。そして、糸綴ミシン20・20はそれぞれが折丁2を一箇所ずつで縫合し、その二つの縫合個所は搬送機12の搬送方向に平行な直線上に並ぶように構成される。
糸綴ミシン20・20の前後には搬送機12とは別に、独立して駆動し折丁2を前後に動かすことが可能な搬送ベルト30が施設される。該搬送ベルト30の構造については後述する。
本発明においては搬送方向と縫合方向を一致させているので、二箇所での縫合であっても一台の糸綴ミシン20・20で行うことが可能である。本実施例では二台の糸綴ミシン20・20を用い、一つの折丁2の二つの縫合個所を二台の糸綴ミシン20・20で分担して縫合することで、縫合にかかる時間を短縮し、生産性を向上させている。なお、製本装置10は上記の構成の他に、複数の糸綴ミシン20及び搬送機12を並列に配置する構成や、一台の糸綴ミシン20により縫合を行う構成とすることも可能である。
【0013】
糸綴ミシン20・20により縫合された折丁2は搬送機12によって送られ、スジ押し機14、二つ折り機15、プレスローラ16を介して、集積機17において集積されるものである。
搬送機12よりスジ押し機14に供給された折丁2は、スジ押し機14によりスジが通される。スジは、折丁2の縫合個所を結ぶ直線上に入れられるものである。
スジ押し機14としては、凸ローラと凹ローラを一対もしくは二対以上用いることにより、折丁2にスジを作るものや、凸状のプレートと凹状のプレートにより形押し、スジを作るものなどを使用することができる。
【0014】
そして、二つ折り機15により折丁2に入れたスジが、背の部分になるように折丁が折られる。二つ折り機15は、折丁2のスジ方向に平行に配設された一対のローラ、及び折丁2をローラに導入する為のアームにより構成されている。
二つ折り機15に供給された折丁2は、アームの上方に位置し、該アームが上に上がることにより、折丁2がローラに導入されるものである。
アームは平板状に構成されており、折丁2のスジの位置に下方より当接するように構成されている。このため、折丁2はスジ押しした部分をアームに係止されてローラに導入される。
ローラは内側を上方に回動するように回転しており、ローラに導入された折丁2はスジ押しした部分より一対のローラに巻きこまれ、二つに折られるものである。
【0015】
二つ折りされた折丁2はプレスローラ16に導入され、プレスされた折丁2は集積機17へと搬送され、該集積機17に綴じられた折丁2がストックされてゆく。
プレスローラ16の後の工程に折丁2の縁部を裁断する装置を配設し、該折丁2を裁断した後に、集積機17にストックするように構成することも可能である。
また、上記構成において、折丁2は平送りされるため、簡便な搬送機により折丁2の搬送を行うことができる。
【0016】
次に、折丁2の流れについて図4を用いて説明する。
図4において、折丁2は丁合機11によって搬送機12へと、図4における右左方向に搬送され、搬送機12により上下方向に搬送される。折丁2は仮綴機13によって仮綴され、糸綴ミシン20・20により縫合される。この後に折丁2は、スジ押し機14においてスジ押しされ、二つ折り機15により二つ折りにされる。そして、二つ折り機15から図4における右左方向に搬送され、プレスローラ16でプレスされた折丁2は、集積機17にストックされる。
ここにおいて、丁合機11において丁合された折丁2は、搬送機12により縫合方向(図4においては上下方向)に搬送される。そして、搬送方向と平行にスジ押し及び二つ折りが行われるものである。
搬送方向と平行にスジ押し及び二つ折りを行うので、折丁2の位置が搬送方向において誤差を生じたとしても、図4における右左方向での位置が一致していれば、あらかじめ定めた縫合位置にスジを押し、二つ折りにすることが可能である。これにより、冊子の製造精度を上げることができるものである。
【0017】
また、搬送機12に対して、折丁2を供給する丁合機11、及び二つ折りにされた折丁2が搬送されるプレスローラ16は平面視直角に配設されている。該丁合機11及び該プレスローラ16が搬送機12に直角に接続するので、製造ラインの全長を短くすることができ、上記糸綴冊子の製本装置10をコンパクトに構成することができる。
【0018】
次に、糸綴ミシン20の構成について説明する。
図3及び図5に示す如く、糸綴ミシン20は搬送機12の側方に配設されており、該搬送機12の搬送方向に沿って一台または複数が配設されるものである。図5及び図6に示す如く、糸綴ミシン20は台21上に設置されており、該台21の上部に取り付けられたレール22上に摺動自在に配設されるものである。糸綴ミシン20は台21に対して固定可能に構成されており、任意の位置に摺動させ、固定することができる
糸綴ミシン20の下部には車輪部23が設けられており、該車輪部23には複数個の車輪が配設され、糸綴ミシン20がレール22に沿って円滑に摺動できるように構成されている。
これにより、糸綴ミシン20は搬送機12に対して位置を調節し、針24の位置を調節することにより、折丁2の縫合位置を調節できるものである。
【0019】
糸綴ミシン20の後部にはプーリ25・25が配設されており、該プーリ25・25が回動することにより、糸綴ミシン20に動力が伝達されるものである。該プーリ25・25とプーリ26・26にはタイミングベルト27・27が巻架されており、該プーリ26・26は駆動力伝達軸28に挿嵌固定されている。該駆動力伝達軸28は図示しないモータに接続されており、該モータの駆動力を、駆動力伝達軸28、タイミングベルト27・27を介して糸綴ミシン20に伝達するものである。
【0020】
糸綴ミシン20としては、下糸自動供給装置29を有するものを使用する。
これは、ボビンの取り出し、装着、残り糸除去、糸巻き、糸仕掛け、糸きりなどの下糸交換に伴う一連の作業を自動的に行うものである。下糸自動供給装置29としては、下糸を自動で交換できるものであれば良く、特に限定するものではない。例えば、特開2000−5477号公報に記載されたミシンを用いることにより、折丁を平送りにより供給する製本装置においても、作業を中断することなく、連続的に縫合の処理を行うことが可能である。
【0021】
図5に示す如く、搬送機12の搬送方向における糸綴ミシン20の前後には位置決め装置50・51が施設される。該位置決め装置50・51は搬送機12のベルト部12aの両脇に配設されたレール52・52上に、位置決め装置50・51の下面とベルト部12aの上面との間に、折丁2が通過できる程度の隙間が生じるように載置され、該レール52・52に沿って、モータ等の動力によって自動的に、搬送機12の搬送方向に平行に前後動可能に構成されている。なお、レール52の長さは、用いる折丁2の搬送方向の長さが、位置決め装置50・51がレール52上を移動することで互いにとり得る距離Rの範囲内に収まるように構成する。
また、搬送方向上流側の位置決め装置50の、下流側の端部には折丁受け50aが、搬送方向下流側の位置決め装置51の、上流側の端部には折丁受け51aがそれぞれ施設され、また該ベルト部12aの糸綴ミシン20の前後の位置には切り欠き部12b・12bが設けられている。該折丁受け50a・51aは位置決め装置50・51に対し上下動できるように構成し、通常はベルト部12aより上にあり、下方へと移動することで、切り欠き部12b・12bに、折丁受け50a・51aの下面に設けられた図示しない突起部が入り込み、該折丁受け50a・51aの下面がベルト部12aの上面に密着できるように構成する。
そして、折丁2が糸綴ミシン20の縫合位置の前後に搬送されると、まず折丁受け50a・51aが下方へと移動し、次に位置決め装置50・51が折丁2を挟み込むように移動し、折丁受け50a・51aを折丁2に接触させ、挟み込むことで、折丁2の搬送方向でのずれを修正するとともに、折丁2を縫合開始位置に合わせることができる。
このように位置決め装置を構成することにより、搬送機12の、位置決め装置50・51に挟まれる区間の上方には、位置決め装置に関する部材等が配置されず空きスペースとなるため、糸綴ミシンの位置の設定をより自由に行えるようになり、製本する冊子等の形状の制限がより少なくなる。また、位置決め装置50・51が大型となり、該位置決め装置50・51の前後動のための動力等にもより多くのスペースを用意できるので、より重量の大きい冊子等の製本が可能となる。
また、搬送機のベルト部12aに切り欠き部12bを設け、折丁受け50a・51aの下面がベルト部12上面に密着できるように構成したことで、ベルト部12の上面と折丁受け50a・51aとの間に隙間が生じることがない。従って、ベルト部12上を搬送される紙葉等の一部が該隙間をすり抜けてしまったり、あるいは紙葉等のずれの修正が不完全になるといったことを防止できる。
【0022】
図5に示す如く、搬送機のベルト部12aを構成する円筒12c・12c・・・の向きを搬送方向直角から若干ずらせることで、搬送機12上の折丁2に加わる力を搬送方向から若干ずらし、搬送機のベルト部12aの両端に設けた縁部12dに、折丁2の搬送方向に対する左右方向の端部が接触するように構成しているので、搬送を行いながら、折丁2の搬送方向に対する左右方向のずれを修正することができる。
【0023】
また、位置決め装置の構成は以下のようにもできる。
図7に示す如く、搬送機12上面の、糸綴ミシン20による縫合位置の前後にあたる位置に2本の支柱53・53を設け、該支柱53・53によって、ベルト部12a上の、糸綴ミシン20による縫合位置の上方に、棒状のレール54を搬送方向に平行に渡設している。該レール54上には、搬送方向上流側に、エアシリンダ等で移動可能に構成した位置決め装置55が配設され、下流側に、ボルト等によりレール54上の任意の位置に固定可能に構成した位置決め装置56が配設される。
位置決め装置55・56の下部には折丁受け55a・56aが施設される。該折丁受け55a・56aは、図5に示す折丁受け50a・51aと同様に、位置決め装置55・56に対し上下動できるように構成し、通常は搬送機のベルト部12aより上にあり、下方へと移動することで、搬送機の図示しない切り欠き部に、折丁受け55a・56aの下面に設けられた図示しない突起部が入り込み、該折丁受け55a・56aの下面がベルト部12aの上面に密着できるように構成する。
そして、折丁2が糸綴ミシン20の縫合位置の前後に搬送されると、まず折丁受け55a・56aが下方へと移動し、次に位置決め装置55が位置決め装置56の側へと、折丁2を挟み込むように移動し、折丁受け50a・51aを折丁2に接触させ、挟むことで、折丁2の搬送方向でのずれを修正するとともに、折丁2を糸綴ミシン20の縫合位置に合わせることができる。
位置決め装置をこのように構成した場合、位置決め装置の移動のための構造の簡略化が可能であり、また位置決め装置56の固定位置を変更するのみで縫合位置の調整が可能であるため、操作が容易であるという利点がある。
【0024】
次に、搬送機12上の、糸綴ミシン20の前後における折丁2の搬送機構について説明する。
図8に示す如く、糸綴ミシン20の前後には、搬送機12の搬送方向に対し、針24の上流から下流へと折丁2を送る搬送ベルト30が施設される。該搬送ベルト30は、搬送機12によって搬送される折丁2を挟み込むように配設されたベルト31・31’によって構成される。該ベルト31・31’に内接するように動輪32・32が施設され、該動輪32・32が回動することでベルト31・31’に駆動力を伝達し、動作させる。
上下のベルト31・31’の動きの不一致により、折丁2の縫合位置に誤差が生じることを防ぐために、ベルト31・31’には内側に滑り止め31a・31a・・・を有するタイミングベルトを用いている。
下側のベルト31’は、その上面が搬送機12の折丁2が載る面と略同一面上となるように配置される。また、上側に位置するベルト31の内側には保持輪33・33が施設され、それぞれアーム34・34で保持され、上側のベルト31の下面に対し上下動可能に構成される。
そして、保持輪33・33が下方へと移動し、上側のベルト31を押圧し、該ベルト31の下面と、下側のベルト31’の上面により、折丁2を挟み込むことで折丁2を保持する。このように構成することで、縫合時に折丁2を保持し、折丁2の位置に誤差が生じることを防止できるのである。
【0025】
糸綴ミシン20の、折丁2の搬送方向下流側にはノズル35が施設される。該ノズル35の一方の端部は針24の近くに配置され、もう一方の端部は図示しない吸気ポンプに接続される。該吸気ポンプの動作は、糸綴ミシン20及び搬送ベルト30による折丁2の縫合の進行に連動するように制御され、縫合後に切断された糸の端部を、次の縫合開始までの間、ノズル35が吸引することによって、糸のからまり等を防止し、縫合をより円滑に行うことが可能となる。
【0026】
次に、糸綴ミシン20及び搬送ベルト30の駆動制御について、図9を用いて説明する。
糸綴ミシン20及び搬送ベルト30は、それぞれミシン駆動モータ41、搬送ベルト駆動モータ42によって駆動力を得るように構成している。ミシン駆動モータ41及び搬送ベルト駆動モータ42は制御装置40に接続され、該制御装置40はミシン駆動モータ41から情報を入力され、針24の動きに合わせて搬送ベルト30を搬送方向に往復駆動させるように、搬送ベルト駆動モータ42の動作を制御する。また、搬送ベルト30の搬送方向上流側に、制御装置40に情報を入力するセンサ43を設け、該センサ43により折丁2の位置を検知し、搬送ベルトの保持輪33・33、及び前記位置決め装置50・51の動作や、糸綴ミシン20による縫合開始のタイミングを制御するように構成する。
【0027】
そして、搬送機12によって折丁2が、糸綴ミシン20による縫合位置に搬送されると、まずセンサ43が折丁2を検知し、位置決め装置50・51によって折丁2のずれが修正されるとともに、折丁2が縫合開始位置に合わせられる。その後、保持輪33・33が下方へと移動し折丁2が搬送ベルト30によって保持され、またノズル35に吸引されていた綴じ糸の端部が放出された後に、該搬送ベルト30と糸綴ミシン20が連動して動作し、折丁2を搬送方向に対し往復駆動させつつ、縫合が行われる。
縫合が完了すると、綴じ糸が切断され、該綴じ糸の端部をノズル35が再度吸引し、からまりを防ぐとともに、搬送ベルト30によって折丁2が送られ、保持輪33・33が上方へと移動し保持が解除されることで、搬送ベルト30から縫合の完了した折丁2が排出され、搬送機12によって搬送方向下流へと送られ、次の工程へと進む。そして、上流から新たな折丁2が搬送されると、センサ43がこれを検知し、上記の工程を繰り返す。
【0028】
なお、ミシン駆動モータ41から制御装置40へ直接情報の入力を行う代わりに、糸綴ミシン20に針24の動きを検知するセンサ44を設け、該センサ44から針24の動きを制御装置40へと入力する構成とすることも可能である。
また、折丁2の位置を検知するセンサ43は、糸綴ミシン20に折丁2を手差し等により供給して用いる場合は、施設しないで構成することもできる。
【0029】
なお、本発明の実施例の構成において、折丁2は紙葉を重ね合わせたものと置き換えることが可能である。
【0030】
次に、本発明の糸綴装置を用いた、上記とは別の実施例として、カレンダの製造について図10及び図11を用いて示す。本発明の糸綴装置を用いて製造するカレンダ60は、厚紙61と、カレンダ紙葉62・62・・・からなり、これらを糸綴することで構成する。
縫合の前に、カレンダ紙葉62には、カレンダ60から不要になった紙葉62をちぎり取る際、これを容易とするためのミシン目62aを切り込んでおく。また、厚紙61には、後述する折り曲げ作業のために、折り目となる左右方向に引いた直線上に、スジ押し機でスジ61a・61bを通したものを用いる。厚紙61の上下幅は、後述する折り返し部61cの上下幅の2倍に、カレンダ紙葉62の上下幅を加えた値と略同一としておく。また、厚紙61の上端と上側のスジ61aとの距離、及び該スジ61aと下側のスジ61bとの距離は、略一致し、かつ前記折り返し部61cの上下幅に等しく構成する。
ミシン目62aを切り込んだカレンダ紙葉62を、必要な枚数を順番に重ね合わせて紙葉束63とし、この上に厚紙61を、上端を揃えて重ねる。重ねた厚紙61及び紙葉束63を位置決め機等によって整えた後、搬送機71に載せ、仮綴機72、糸綴ミシン73・73へと順番に搬送する。
重ねた厚紙61及び紙葉束63は、仮綴機72によって、該厚紙61・紙葉束63の上端近くの仮綴位置E・Fで仮綴され、その後糸綴ミシンによって、縫合位置G・Hで糸を用いて左右方向に縫合される。なお、仮綴位置E・Fと縫合位置G・Hとは、両者の位置が重複しないように構成する。
そして、縫合された厚紙61及び紙葉束63を搬送機71から降ろし、該厚紙61を、まず上側のスジ61aに沿って上方へ180度折り曲げる。その後、スジ61bに沿って、厚紙61の端部を紙葉束63の裏側に回りこませ、厚紙61の端部と紙葉束63の下端を揃えるように、厚紙61を下方へ180度折り曲げることで、紙葉束63の上端に折り返し部61cを形成する。
折り曲げの後で、厚紙61及び紙葉束63を搬送機74に載せ、プレス機75、糸綴ミシン73・73、パンチ機76へと順番に搬送する。まず折り返し部61cをプレス機75でプレスし、その後厚紙61と紙葉束63を、糸綴ミシン73・73によって、折り返し部61cの左右方向端部の縫合位置J・Kで左右方向に縫合し、壁等からカレンダ60を吊るすための孔60aを、パンチ機76によって、折り返し部61cの中央に厚紙61と紙葉束63を貫通して穿設することで、カレンダ60が完成する。
【0031】
上記のように製造過程を構成することで、カレンダ60は紙と糸のみで、金属部品や接着剤等を用いずに構成できる。
本実施例においては、折り返し部61cによって仮綴位置E・F及び縫合位置G・Hを隠すように構成したことで、これらの仮綴部及び縫合部によってカレンダ60の美観が損なわれることを防止でき、また、縫合部を露出させないことで、糸のほつれによる強度の低下も防止できる。仮綴は紙葉束63の下端等、別の位置で行うことも可能だが、折り返し部61cによって隠れる位置で仮綴を行うことで、縫合の後に仮綴部を含む端部を裁断して除去するといった手間を省くことが可能である。
【0032】
本実施例では二台の搬送機71・74によってカレンダ60の製造装置を構成しているが、折り曲げ部61cを設けるための折り曲げの工程を機械化し、仮綴から孔60aの穿設までの工程全てを一台の搬送機の上で自動的に行うように構成することも可能である。
また、本実施例では縫合位置G・Hでの縫合、及び縫合位置J・Kでの縫合にそれぞれ2台ずつの糸綴ミシン73・73を用いる構成とすることで、縫合の工程に要する時間を削減しているが、これらは各1台の糸綴ミシン73で行うように構成することも可能である。また、搬送機71・74を用いずに手差しによって厚紙61及び紙葉束63を糸綴ミシン73に供給する構成とすることで、全ての縫合を1台の糸綴ミシン73のみで行うこともできる。
【0033】
孔60aは仮綴の前に、厚紙61及びカレンダ紙葉62・62・・・に個々に設けておくように構成することもできる。
【0034】
また、本実施例においては折り返し部61cを設けた後にカレンダ60の裏面に生じる厚紙61の余剰部分を、カレンダ紙葉62と略同一形状となるように構成し、該余剰部分がカレンダ60の台紙となるように構成しているが、該余剰部分は、上下幅が折り返し部61cの上下幅と略同一か、あるいはそれ以上の長さであれば、任意の形状に構成することも可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0036】
即ち、請求項1に示す如く、用紙の一端部、又は直線折目部に沿って1乃至数個所に、糸を用いて綴部を形成した綴物を製造する糸綴装置において、複数枚重ねた用紙もしくは折りたたんだ用紙をベルトによって往復駆動しながら、糸綴を行うので、より耐久性に優れた縫合が可能となり、また縫合部と縫合部の間隔の調整が容易となるのである。
【0037】
請求項2に示す如く、請求項1記載の糸綴装置において、用紙の複数箇所に糸綴を行うとともに、糸綴個所間の間隔を調節可能としたので、同一の製本装置を用いても、さまざまな大きさの冊子の製造に容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冊子の製造構成を示す概念図。
【図2】製本装置の構成を示す斜視図。
【図3】同じく平面図。
【図4】折丁の搬送方向を示す概念図。
【図5】折丁の位置決め装置及び糸綴ミシンの構成を示す平面図。
【図6】糸綴ミシンの構成を示す側面図。
【図7】第二実施例における折丁の位置決め装置及び糸綴ミシンの構成を示す正面図。
【図8】糸綴ミシン及び搬送ベルトの構成を示す正面図。
【図9】糸綴ミシン及び搬送ベルトの制御機構を示す概念図。
【図10】カレンダの製造構成を示す概念図。
【図11】カレンダの製造装置の構成を示す概念図。
【符号の説明】
2 折丁
20 糸綴ミシン
30 搬送ベルト

Claims (2)

  1. 用紙の一端部、又は直線折目部に沿って1乃至数個所に、糸を用いて綴部を形成した綴物を製造する糸綴装置において、複数枚重ねた用紙もしくは折りたたんだ用紙をベルトによって往復駆動しながら、糸綴を行うことを特徴とする糸綴装置。
  2. 請求項1記載の糸綴装置において、用紙の複数箇所に糸綴を行うとともに、糸綴個所間の間隔を調節可能としたことを特徴とする糸綴装置。
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