JP2004073729A - ジェットバス - Google Patents
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Abstract
【課題】浴槽内に開口する吸込口と噴出口を接続する接続管路に対して、循環ポンプを配設すると共にエア吸引路を接続せしめて、循環ポンプで流通せしめられる浴湯の負圧力を利用して接続管路内に導入したエアを浴湯と共に噴出口から噴出させるようにしたジェットバスにおいて、吸込口に異物が吸い込まれた際に循環ポンプを非常停止させる安全機構を、簡単な構造をもって実現すること。
【解決手段】エア吸引路58から導入せしめられたエアの通路上に検出用電極46を配設し、吸込口が狭窄乃至は閉塞されて接続管路56内での循環ポンプ28による浴湯の吐出量が減少することに起因してエアの導入量が減少した際に、検出用電極46が浴湯に浸漬せしめられることにより異常信号を出力する異常検知手段116を設けて、かかる異常信号に基づいて循環ポンプ28を停止せしめるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】エア吸引路58から導入せしめられたエアの通路上に検出用電極46を配設し、吸込口が狭窄乃至は閉塞されて接続管路56内での循環ポンプ28による浴湯の吐出量が減少することに起因してエアの導入量が減少した際に、検出用電極46が浴湯に浸漬せしめられることにより異常信号を出力する異常検知手段116を設けて、かかる異常信号に基づいて循環ポンプ28を停止せしめるようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、浴槽内に開口した吸込口から吸引した浴湯をエアとともに噴出口から浴槽内に噴出させるようにしたジェットバスに係り、特に、吸込口に髪の毛やタオル等が吸い込まれた際に循環ポンプが自動的に非常停止せしめられ得る機構を備えたジェットバスに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、浴槽内に開口する吸込口と噴出口を設けて、それら吸込口と噴出口を接続する配管路上に循環ポンプを設置することにより、吸込口から吸引した浴湯を、別途吸引したエアとともに、噴出口から浴槽内に噴出せしめるようにしたジェットバスが知られている。そして、このようなジェットバスは、近年、公衆の浴場だけでなく、一般家庭の浴室への備え付けも増加しており、噴出口からエアとともに噴出される浴湯による快適な入浴を、家庭内でも楽しむようになってきている。
【0003】
ところで、かくの如きジェットバスにおいては、吸込口からの異物の吸い込みに起因する循環ポンプの損傷や機能低下を防止するために、従来から、例えば、(a)循環ポンプと噴出口を接続する配管内に圧力センサを設けて、かかる圧力センサからの信号により循環ポンプを停止する方法や、(b)吸込口と循環ポンプを接続する配管に負圧作動弁を設けて、負圧作動弁を吸込口から異物が吸い込まれた際に配管内の圧力が下がることによって開弁させると共に、かかる負圧作動弁の開弁で配管内に空気が吸い込まれることにより、循環ポンプを空運転状態とし、ポンプの吸引力を低下させる方法、(c)循環ポンプを駆動する駆動モータの回路に電流レベル検出手段を設け、かかる電流レベル検出手段によって検出した電流値が一定の範囲から逸脱した場合に循環ポンプを停止する方法等が、提案されている。
【0004】
しかしながら、上記(a)の方法においては、圧力センサが高価であるために、製造コストが高くなってしまうという問題がある。また、(b)の方法においては、異物を吸い込んでも循環ポンプが回転し続けることから、吸込口における吸引力は低下するものの、吸引力をなくすことは困難であり、安全性の面で不充分であるという問題がある。更に、(c)の方法においては、異物吸い込み時における駆動モータの電流値の変化がさほど大きくない場合があるため、異物の吸い込みを確実に検知することが難しいという問題があった。なお、このような問題に対処するために、小さな電流値の変化を検出することが出来る高精度な検出回路を使用することも考えられるが、製造コストが高くなってしまうという問題がある。
【0005】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、簡単な構造で異物吸込み等の異常発生を速やかに検知して、異常発生時に循環ポンプを直ちに停止させることが出来ると共に、安価なコストで容易に実施可能である、新規な構造のジェットバスを提供することにある。
【0006】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0007】
先ず、本発明の第一の態様は、浴槽内にそれぞれ開口する吸込口と噴出口を接続管路で接続せしめて該接続管路上に循環ポンプを配設すると共に、外部空間に開口するエア吸引路を該接続管路上で該循環ポンプと該噴出口の間に接続して、該循環ポンプで該吸込口から吸引した浴湯を該接続管路内で吐出せしめることによって生ぜしめられる負圧力を利用して該エア吸引路からエアを該接続管路に導入するエア導入部を設けて、該エア導入部で導入されたエアを該浴湯と共に該接続管路を通じて該噴出口から該浴槽内に噴出せしめるようにしたジェットバスであって、前記エア導入部において前記エア吸引路から導入せしめられたエアの通路上に検出用電極を配設すると共に、前記吸込口が狭窄乃至は閉塞されて前記接続管路内での前記循環ポンプによる浴湯の吐出量が減少することに起因して該接続管路へのエアの導入量が減少した際に、該検出用電極が浴湯に浸漬せしめられたことを電気的に検出して異常信号を出力する異常検知手段を設けて、該異常検知手段による該異常信号の出力に基づいて該循環ポンプを停止せしめる非常停止手段を設けたことを、特徴とする。
【0008】
このような本態様に従う構造とされたジェットバスにおいて、正常な運転状態下では、エア吸引路からエア導入部に連続的にエアが導入されて、該エア導入部に配設された検出用電極が浴湯に浸漬しない状態に保たれる一方、接続管路内の浴湯流量が減少乃至は停止すると、接続管路内へエアを導入する負圧が充分に発生せずにエア導入部にも多くの浴湯が侵入する結果、そこに配設された検出用電極が浴湯に浸漬せしめられることとなる。それ故、検出用電極が浴湯に浸漬されていない状態にあるか、或いは浴湯に浸漬された状態にあるかを、検出用電極で検出される電気信号によって検出することにより、接続管路を通じての浴湯の流れが正常状態にあるか異常状態になっているかを検出することか出来るのである。
【0009】
従って、本態様のジェットバスにおいては、吸込口に髪の毛やタオル等が吸い込まれると、接続管路を通じての浴湯流量が低下することに基づいて異常検知手段により異常信号が検出され、かかる異常信号に基づいて非常停止手段により循環ポンプが停止せしめられて、吸込口における異物の吸込力が速やかに解除され得るのである。
【0010】
なお、本態様において接続管路で接続される吸込口と噴出口は、それぞれ一つであっても良いし、複数であっても良い。また、浴槽におけるそれら吸込口や噴出口の配設位置は、何等、限定されるものでない。更にまた、異常信号により循環ポンプが一度停止せしめられた後は、検出用電極が浴湯への浸漬状態に保たれることから、一般に、循環ポンプひいてはジェットバスは、再度の起動操作をしなければ、自動的に再起動することはないが、より安全性を向上するために、異常信号によって循環ポンプが停止された後は、一定時間経過した後、或いは特別なリセットスイッチを押した後等でなければ循環ポンプが再起動しないように安全機構を採用することが望ましい。また、接続管路上のエア導入部において流体流路の断面積を小さくし、循環ポンプからの吐出浴湯流を絞って高速化することによりエア導入用の負圧力を大きくするためのオリフィスが形成されている場合には、かかるオリフィスの開口部付近まで検出用電極を突出させて位置せしめることが望ましく、それによって、吸込口への異物の吸込み等の異常に起因する浴湯流量の低下をより早く検知して循環ポンプを停止することが可能となる。
【0011】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係るジェットバスにおいて、前記検出用電極を、一対の通電用電極で構成せしめて、かかる一対の通電用電極間での通電状態を検出し、該一対の通電用電極が前記浴湯に浸漬せしめられることにより通電状態となった際に前記異常信号を出力する通電回路によって前記異常検知手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様においては、一対の通電用電極間に所定の電位差を設定しておいて、それら通電用電極間での電気的な導通状態を抵抗値や電流値等として検出することにより、特別なセンサを用いることなく、異常検知手段をより管体な構造で安価に構成することが可能となる。なお、本態様において、一対の通電用電極は、配管路に接続されている噴出口が一つであるか複数であるかに関係なく、一つの噴出口に配設されていても良い。更に、本態様において、配管路に接続されている噴出口が複数の場合には、それら複数の噴出口の二つに対して、一対の通電用電極を構成する各電極を一つずつ配設しても良い。また、本態様において、一つの噴出口に一対の通電用電極を配設する場合には、一対の通電用電極の両方を、吸込口に異物が吸い込まれていない通常の状態で浴湯に浸漬しないようにしても良いし、一対の通電用電極の何れか一方を、吸込口に異物が吸い込まれていない通常の状態で浴湯に浸漬乃至は接触せしめても良く、かかる一方の通電用電極を、接続管路やエア導入部等によって構成することも可能である。
【0012】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係るジェットバスにおいて、前記噴出口を複数設けて、それら複数の噴出口が前記接続管路によって相互に直列的乃至は並列的に接続せしめると共に、かかる複数の噴出口の少なくとも一つに前記検出用電極を配設したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、複数の噴出口を備えたジェットバスに対して、本発明が適用され得る。そこにおいて、複数の噴出口のうちの全てでない幾つかにだけ検出用電極を配設した場合には、検出用電極の配設数と該検出用電極の検出信号に基づく制御系の構成、ひいてはジェットバスの構造がより簡略化され得る。なお、このように複数の噴出口を設けた場合でも、吸込口に異物が吸い込まれて吸引浴湯量が減少すると、全ての噴出口において浴湯の吐出量が減少することから、単一の噴出口にだけ検出用電極を設けた場合でも、吸込口への異物の吸い込みを高精度に検出することが出来るのである。
【0013】
また、本発明の第四の態様は、前記第三の態様に係るジェットバスにおいて、前記複数の噴出口の全てに前記検出用電極を配設せしめて前記異常検知手段を構成すると共に、前記非常停止手段において、それら複数の噴出口に配設した全ての該検出用電極により前記異常信号が出力せしめられたことを条件として前記循環ポンプを停止するようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、例えば複数の噴出口のうちの全てでない幾つかが、入浴者の身体で塞がれることにより、循環ポンプから当該噴出口への浴湯通路だけにおいて浴湯流量が低下した場合でも、他の噴出口によって正常なジェットバスの運転が行われていることによって、ジェットバスの作動が維持され得るのであり、誤作動的な循環ポンプの停止が回避され得る。
【0014】
また、本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に係るジェットバスにおいて、前記接続管路によって前記噴出口に接続される前記吸込口を単一としたことを、特徴とする。このような本態様においては、吸込口への異物の吸込等の異常によって、接続通路における浴湯流量の低下が一層顕著に惹起されることから、かかる異常を、より確実に検出して循環ポンプを非常停止することが可能となる。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0016】
先ず、図1には、本発明の一実施形態としてのジェットバス10の全体概略図が示されている。このジェットバス10は、浴槽12内に開口せしめられた吸込口14と噴出口16を備えており、吸込口14を通じて浴槽12内の浴湯を吸引し、別途吸引したエアと共に、噴出口16から浴槽12内に噴出せしめる構造とされている。そして、このようなジェットバス10においては、よく知られているように、噴出口16からエアと共に噴出せしめられた浴湯を背中や足等に当てることにより、快適な入浴を楽しむことが出来るようになっている。
【0017】
より詳細には、浴槽12は、従来から周知のものが何れも採用可能であるが、特に本実施形態では、上側に開口する矩形の箱形状のものが採用されている。そして、浴槽12の周壁部20の長手方向で対向位置せしめられる部分には、それぞれ、複数個(本実施形態では、2個)の噴出口16が形成されている。なお、以下の説明において、周壁部20における図1中の右上部分に形成された噴出口16を背中側噴出口16a,16bと称すると共に、周壁部20における図1中の左下部分に形成された噴出口16を足側噴出口16c,16dと称する。
【0018】
そして、これら足側および背中側の噴出口16a〜dは、足側および背中側の噴出ノズル22a〜dによって構成されている。これら各噴出ノズル22は、筒体形状をもってストレートに延びており、浴槽12の周壁部20を貫通するようにして配設されて周壁部20に固着されることによって、浴槽12内に開口せしめられていると共に、浴槽12から外方に突出せしめられている。
【0019】
さらに、浴槽12の周壁部20において幅方向一方の側(図1中、左上方に位置する側壁部)に位置する部分には、単一の吸込口14が形成されている。この吸込口14は、噴出口16と同様に、所定大きさの筒体形状でストレートに延びる吸込ノズル24によって構成されており、浴槽12の周壁部20に装着されている。
【0020】
更にまた、浴槽12の周壁部20の外方には、循環ポンプ26が配設されている。この循環ポンプ26は、従来から周知の各種構造のポンプが採用可能であって、例えば従来から公知の渦巻き型遠心ポンプによって構成され、循環ポンプ駆動モータ28によって駆動されるようになっている。そして、循環ポンプ26のポンプ吸込口30は、吸込口接続管路32を介して、吸込ノズル24と接続されていると共に、循環ポンプ26のポンプ吐出口34は、浴槽12の周壁部20の外周側に沿って浴槽12の略半周に亘って延びるように配設された背中側噴出口連結パイプ36を介して、背中側噴出ノズル22a,22bに接続されている。また、背中側噴出口連結パイプ36には、足側噴出口連結パイプ38が接続されており、かかる足側噴出口連結パイプ38を介して、循環ポンプ26のポンプ吐出口34と足側噴出ノズル22c,22dが接続されている。
【0021】
これにより、循環ポンプ26によって、浴槽12の吸込口14を構成する吸込ノズル24に接続された吸込口接続管路32を通じて吸引された浴湯が、足側噴出口連結パイプ38および背中側噴出口連結パイプ36を経て、足側および背中側の噴出口16a〜dから浴槽12内に噴出されるようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、吸込口接続管路32,足側噴出口連結パイプ38および背中側噴出口連結パイプ36を含んで接続管路が構成されていると共に、接続管路における噴出側の管路には複数の噴出口16a〜dが、相互に直列的乃至は並列的に設けられて相互に接続されている。
【0022】
また、背中側噴出ノズル22a,22bは、背中側エア供給管路40を介して、エア吸入用の一対の背中側電磁弁42a,42bに接続されていると共に、足側噴出ノズル22c,22dは、足側エア供給管路44を介して、エア吸入用の一対の足側電磁弁42c,42dに接続されている。これらの電磁弁42a〜dは、図面上には明示されていないが、何れも、外部から入力される電気信号によって、エア供給管路40,44の外部空間への接続部位において、外部空間への接続通路を開閉作動せしめると共に開口量を調節するようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、背中側および足側のエア供給管路40,44によってエア吸引路が構成されている。
【0023】
そうして、後述するベンチュリ管の原理乃至はオリフィスの原理に基づいて、背中側噴出ノズル22a,22bにおいて、背中側噴出ノズル22a,22bにおける流体流通によって生ぜしめられる負圧の作用に基づいて、電磁弁42a,42bの吸気口を通じて吸引された外部エアが、背中側エア供給管路40を通じて、背中側噴出ノズル22a,22bに導かれるようになっていると共に、足側噴出ノズル22c,22dにおいて、互いに異なる開口量が設定された電磁弁42c,42dの何れかを選択設定することにより、足側噴出ノズル22c,22dにおける流体流通によって生ぜしめられる負圧の作用に基づいて、電磁弁42c,42dの吸気口を通じて吸引された外部エアが、足側エア供給管路44を通じて、足側噴出ノズル22c,22dに導かれるようになっている。そして、それら足側噴出ノズル22c,22dおよび背中側噴出ノズル22a,22b内で、流通せしめられる浴湯と混合せしめられた後に、多数の泡状となって、気泡混合水流として、足側および背中側の噴出口16a〜dから浴槽12内に噴出せしめられるようになっている。
【0024】
そこにおいて、本実施形態では、図2に示されているように、二つの足側噴出口16c,16dを構成する二つの足側噴出ノズル22c,22dには、電極46が一つずつ配設されている。なお、二つの足側噴出ノズル22c,22dは、互いに同じ構造とされていることから、足側噴出ノズル22cのみを説明することとし、足側噴出ノズル22dの説明は省略する。
【0025】
より詳細には、足側噴出ノズル22cは、ノズル本体48を含んで構成されている。ノズル本体48は、硬質の合成樹脂材によって形成されており、略円筒形状の筒壁部50と、略円板形状の底壁部52を含んで構成されており、全体としてカップ形状を呈している。また、底壁部52の外周縁部は、筒壁部50に向かって次第に拡径して延びるテーパ筒形状とされており、かかる外周縁部によってテーパ筒部54が形成されている。更に、底壁部52には、円筒形状を有する浴湯導入部としての第一の接続部56が、その軸方向が筒壁部50の軸方向と直交するようにして底壁部52の外側に一体形成されており、かかる第一の接続部56に対して足側噴出口連結パイプ38が接続されるようになっている。更にまた、テーパ筒部54には、円筒形状を有するエア導入部を構成する第二の接続部58が、その軸方向が第一の接続部56と平行になるようにして、即ち、その軸方向が筒壁部50の軸方向と直交するようにしてテーパ筒部54の外側に一体形成されており、かかる第二の接続部58に対して足側エア供給管路44が接続されるようになっている。また、第一および第二の接続部56,58は、それぞれ、連通孔60,62によって、ノズル本体48内に連通せしめられている。更に、ノズル本体48には、噴出部としてのノズルピース64が設けられている。このノズルピース64は、略円錐台形状とされており、その大径端部から外方に突出するように一体形成されたねじ部66が底壁部52に形成された連通孔60に螺合せしめられることにより、ノズル本体48の内側において、底壁部52から開口端側に向かって突設されている。また、ノズルピース64には、貫通孔68が形成されており、かかる貫通孔68を介して第一の接続部56とノズル本体48内が連通されている。ここにおいて、貫通孔68の開口面積は、大径端部側よりも小径端部、即ち、突出先端側の方が小さくなるように、貫通孔68にテーパ面が付与されており、第一の接続部56よりも絞られて小径化された小径端部(開口部)によって吐出口が構成されている。
【0026】
このような構造とされたノズル本体48の開口部には、ホルダ70が螺着されている。ホルダ70は、硬質の合成樹脂材によって形成されており、円板形状の底壁部72と軸方向にストレートに延びる円筒状部74を備えたカップ形状とされていると共に、円筒状部74の開口端側には、径方向外方に広がるフランジ部76が一体形成されている。また、円筒状部74の外周面には、ノズル本体48の内周面に形成されたねじ溝部に螺合可能なねじ山部が形成されている。そして、噴出口16cが形成された周壁部20の外側に厚肉の円環形状を有するゴムパッキング78を介してノズル本体48が配設されていると共に、周壁部20の内側に厚肉の円環形状を有するゴムパッキング80および薄肉円環形状のリテーナ82を介してホルダ70が配設されており、ホルダ70のねじ山部がノズル本体48のねじ溝部に螺合されることにより、ノズル本体48が周壁部20の外側に固定されるようになっている。このようにホルダ70とノズル本体48が固定された状態下において、ホルダ70の底壁部72とノズル本体48の底壁部52の対向面間に第一の接続部56と第二の接続部58を相互に連通せしめる連通室84が形成されている。また、二つのゴムパッキング78,80は、周壁部20を介してホルダ70とノズル本体48によって圧接されており、その結果、噴出口16の内周縁部が流体密に閉塞されて、噴出口16から浴槽12の外部への浴湯の漏れが防止されるようになっている。
【0027】
また、ホルダ70には、ノズルボール86,ノズルボール座88およびカバー90が組み付けられている。このノズルボール86は、略球形状の摺動部92と摺動部92から外方に向けてテーパ状に開口する孔94を有する略円筒状の胴体部96を備えている。また、摺動部92には、胴体部96に形成された孔94に連続している貫通孔98が形成されており、かかる貫通孔98は、ホルダ70の底壁部72に形成された開口100に向けてテーパ状に開口するようになっている。一方、ノズルボール座88は、円環形状とされており、その中心孔はノズルボール86の摺動部92の外周面形状に対応した湾曲面を有している。また一方、カバー90は、略一定の円形断面でストレートに延びる筒状部102を有しており、かかる筒状部102の軸方向一方の端部には、径方向外方に突出する外フランジ部104が一体形成されていると共に、軸方向他方の端部付近には、径方向内方に突出する内フランジ部106が一体形成されている。また、筒状部102の外周面には、ホルダ70の内周面に形成されたねじ溝部に螺合可能なねじ山部が形成されている。そして、ホルダ70の底壁部にノズルボール座88が重ね合わせられて、ノズルボール座88の貫通孔にノズルボール86の摺動部92が嵌め入れられた後、カバー90のねじ山部がホルダ70のねじ溝部に螺合されることにより、ノズルボール座88とノズルボール86がホルダ70に組み付けられている。ここにおいて、カバー90とノズルボール86の摺動部92の間には、Oリング108が介在せしめられている。このようにノズルボール86が組み付けられた状態下において、ノズルボール86は、ホルダ70内で上下左右方向に連続して90度回動可能に保持されていると共に、足側噴出口連結パイプ38に接続された第一の接続部56から連通室84内に流入した浴湯をノズル状に噴出するようになっている。
【0028】
このような構造とされた背中側噴出ノズル22cの連通室84内に通電用電極としての一つの電極46が配設されている。この電極46は、銅等の導電性の材料によって形成されており、略一定の断面形状で延びるロッド形状とされている。そして、電極46は、第二の接続部58に形成された貫通孔110に長手方向一方の端部が嵌着固定された状態でノズル本体48に固定的に取り付けられており、長手方向他方の端部が第二の接続部58と連通室84を相互に連通せしめる連通孔62から、連通室84内に突出せしめられている。なお、電極46には、第二の接続部58から連通室84内に突出するように適当な形状が付与されており、本実施形態では、電極46は、長手方向中央部分で屈曲せしめられている。そこにおいて、本実施形態では、電極46の長手方向他方の端部、即ち、連通室84側への突出先端部は、ノズルピース64の突出先端付近に位置せしめられており、電極46の連通室84側への突出先端部の底壁部52からの高さは、ノズルピース64の底壁部52からの高さよりも僅かに小さくされている。
【0029】
このような構造とされたジェットバス10には、循環ポンプ26や電磁弁42a〜d等の作動を制御する制御ユニット112と、かかる制御ユニット112との間でコントロール信号や表示信号を送受する操作パネル114を備えており、操作パネル114を操作して制御ユニット112、延いては、ジェットバス10の作動を制御するようになっている。
【0030】
そこにおいて、本実施形態では、吸込口14に髪の毛やタオル等の異物が吸い込まれた際には、背中側噴出ノズル22c,22dに配設された一対の通電用電極としての一対の電極46,46間の通電を検知することよって、循環ポンプ26の作動が停止せしめられるようになっている。
【0031】
具体的には、吸込口14に髪の毛やタオル等の異物が吸い込まれていない状態では、ノズルピース64から連通室84内に噴出せしめられる浴湯の勢いが強いことから、連通室84内に浴湯を噴出せしめることによって生ぜしめられる負圧力も大きくなる。従って、かかる負圧力の作用で連通室84内に勢いよくエアが吸引されることから、ノズルピース64から連通室84内に噴出された浴湯が電極46の突出先端部分まで達しないようになっており、それによって、電極46が浴湯に浸漬せしめられていない状態となり、浴湯を介しての電極46,46間の通電が生ぜしめられていない状態となる。即ち、かかる状態下では、各電極46における検電部位の全てが、第二の接続部58から導入されるエアの通路上に位置せしめられるようになっており、一対の電極46,46がエア中に配設された状態が維持されるようになっている。
【0032】
ところが、吸込口14に髪の毛やタオル等の異物が吸い込まれた状態では、吸込口14から浴湯を吸引する吸引力が小さくなってしまい、それによって、ノズルピース64から連通室84内に噴出せしめられる浴湯の勢いが弱くなる。従って、連通室84内に浴湯を噴出せしめることによって生ぜしめられる負圧力も小さくなって、かかる負圧力によって吸引されるエアの勢いも弱くなることから、浴湯が電極46の突出先端部分まで達するようになり、それによって、電極46が第二の接続部58から導入されるエアの通路から外れてしまい、電極46が浴湯に浸漬されることとなる。
【0033】
そして、二つの背中側噴出ノズル46c,46dに配設された一対の電極46,46が、それぞれ、浴湯に浸漬されることによって、浴湯を介してそれら一対の電極46,46間の通電が生ぜしめられることとなり、かかる一対の電極46,46間の通電が制御ユニット112に設けられた通電検知部116で検知されると、通電検知部116から制御ユニット112に設けられたCPU118に検知信号が出力されて、かかる検知信号に基づいて電源回路120が遮断されることにより、循環ポンプ駆動モータ28への電源122からの給電が停止されて、循環ポンプ26の作動が停止されるようになっている。
【0034】
従って、このような構造とされたジェットバス10においては、二つの背中側噴出ノズル22c,22dに一つずつ配設された電極46,46間の通電を検知するという極めて簡単な方法により、吸込口14における異物吸込状態を検知することが可能となり、それによって、吸込口14に異物が吸い込まれた際に循環ポンプ26の作動を停止することが出来るジェットバス10を製造コストを抑えつつ実現することが出来るのである。要するに、本実施形態では、一対の電極46,46を検出子とする水位センサが構成されており、この水位センサによって、エア導入部における水位を監視することで、ジェットバスの作動状態を検出することが出来るのであり、従って、従来から周知の水位センサの技術を利用して、本発明を容易に実施することが可能となるのである。
【0035】
また、本実施形態では、二つの背中側噴出ノズル16c,16dに一つずつ配設された電極46,46で一対の通電用電極が構成されて、それら一対の電極46,46間の通電が検知されるようになっていることから、単一の噴出ノズルに一対の電極が配設されている場合に比して、吸込口14における異物吸込み状態を検知する精度を向上することが可能となる。
【0036】
なお、上述の説明から明らかなように、前記実施形態では、循環ポンプ26から導かれた浴湯を接続管路36内において高速で吐出せしめるノズルピース64や、該ノズルピース64から吐出せしめられる浴湯流で生ぜしめられる負圧によって大気(エア)を接続管路36内に導き入れる第二の接続部58、更に接続管路36内で浴湯とエアを合流させる連通室84を含んで、エア導入部が構成されている。また、前記実施形態では、浴湯を導く管体だけでなく、管体に接続されて浴湯の流路を協働して形成するノズル本体48等を含んで、接続管路が構成されている。更にまた、前記実施形態では、一対の電極46,46間での電気的通電状態を検知する通電検知部116によって異常検知手段が構成されており、この通電検知部116において、一対の電極46,46間の電気抵抗が予め設定された基準抵抗値より低くなったり、一対の電極46,46間での通電量が予め設定された基準通電量よりも大きくなること等で、一対の電極46,46が浸漬することを検知した際にCPUに出力される電気信号が、異常信号とされる。そして、この異常信号としての電気信号を通電検知部116から受信することにより、循環ポンプ28への給電を停止するCPU118によって非常停止手段が構成されている。なお、このCPUは、一般に、ジェットバスにおける浴湯の吐出量や、エアの混入量等を制御したり、ジェットバスの作動時間を制御したりする、メイン制御装置を構成するものを利用して構成され得る。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0038】
例えば、本発明が適用されるジェットバスにおける吸込口や噴出口の配設位置や数等は、浴槽の形状や大きさ、浴槽の設置スペース等を考慮して適宜に設定されるものであり、何等、限定されるものでない。また、そこにおいて採用される噴出ノズルの構造も、前記実施形態のものに限定されることなく、各種の構造が採用可能であり、更に、かかる噴出ノズルの構造や大きさ、或いは噴出される浴湯の流量等に応じて、検出用電極の配設位置や設置構造も適宜に変更,設定可能である。
【0039】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたジェットバスにおいては、検出用電極を組み込むだけの極めて簡単な構造によって、吸込口における異物の吸込みを検知した際に循環ポンプを直ちに停止せしめる安全機構が実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのジェットバスの斜視図である。
【図2】図1に示されたジェットバスを構成する背中側噴出口の断面図である。
【符号の説明】
10 ジェットバス
12 浴槽
14 吸込口
16 噴出口
26 循環ポンプ
32 吸込口接続管路
36 背中側噴出口連結パイプ
38 足側噴出口連結パイプ
46 電極
56 第一の接続部
58 第二の接続部
84 連通室
【技術分野】
本発明は、浴槽内に開口した吸込口から吸引した浴湯をエアとともに噴出口から浴槽内に噴出させるようにしたジェットバスに係り、特に、吸込口に髪の毛やタオル等が吸い込まれた際に循環ポンプが自動的に非常停止せしめられ得る機構を備えたジェットバスに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、浴槽内に開口する吸込口と噴出口を設けて、それら吸込口と噴出口を接続する配管路上に循環ポンプを設置することにより、吸込口から吸引した浴湯を、別途吸引したエアとともに、噴出口から浴槽内に噴出せしめるようにしたジェットバスが知られている。そして、このようなジェットバスは、近年、公衆の浴場だけでなく、一般家庭の浴室への備え付けも増加しており、噴出口からエアとともに噴出される浴湯による快適な入浴を、家庭内でも楽しむようになってきている。
【0003】
ところで、かくの如きジェットバスにおいては、吸込口からの異物の吸い込みに起因する循環ポンプの損傷や機能低下を防止するために、従来から、例えば、(a)循環ポンプと噴出口を接続する配管内に圧力センサを設けて、かかる圧力センサからの信号により循環ポンプを停止する方法や、(b)吸込口と循環ポンプを接続する配管に負圧作動弁を設けて、負圧作動弁を吸込口から異物が吸い込まれた際に配管内の圧力が下がることによって開弁させると共に、かかる負圧作動弁の開弁で配管内に空気が吸い込まれることにより、循環ポンプを空運転状態とし、ポンプの吸引力を低下させる方法、(c)循環ポンプを駆動する駆動モータの回路に電流レベル検出手段を設け、かかる電流レベル検出手段によって検出した電流値が一定の範囲から逸脱した場合に循環ポンプを停止する方法等が、提案されている。
【0004】
しかしながら、上記(a)の方法においては、圧力センサが高価であるために、製造コストが高くなってしまうという問題がある。また、(b)の方法においては、異物を吸い込んでも循環ポンプが回転し続けることから、吸込口における吸引力は低下するものの、吸引力をなくすことは困難であり、安全性の面で不充分であるという問題がある。更に、(c)の方法においては、異物吸い込み時における駆動モータの電流値の変化がさほど大きくない場合があるため、異物の吸い込みを確実に検知することが難しいという問題があった。なお、このような問題に対処するために、小さな電流値の変化を検出することが出来る高精度な検出回路を使用することも考えられるが、製造コストが高くなってしまうという問題がある。
【0005】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、簡単な構造で異物吸込み等の異常発生を速やかに検知して、異常発生時に循環ポンプを直ちに停止させることが出来ると共に、安価なコストで容易に実施可能である、新規な構造のジェットバスを提供することにある。
【0006】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0007】
先ず、本発明の第一の態様は、浴槽内にそれぞれ開口する吸込口と噴出口を接続管路で接続せしめて該接続管路上に循環ポンプを配設すると共に、外部空間に開口するエア吸引路を該接続管路上で該循環ポンプと該噴出口の間に接続して、該循環ポンプで該吸込口から吸引した浴湯を該接続管路内で吐出せしめることによって生ぜしめられる負圧力を利用して該エア吸引路からエアを該接続管路に導入するエア導入部を設けて、該エア導入部で導入されたエアを該浴湯と共に該接続管路を通じて該噴出口から該浴槽内に噴出せしめるようにしたジェットバスであって、前記エア導入部において前記エア吸引路から導入せしめられたエアの通路上に検出用電極を配設すると共に、前記吸込口が狭窄乃至は閉塞されて前記接続管路内での前記循環ポンプによる浴湯の吐出量が減少することに起因して該接続管路へのエアの導入量が減少した際に、該検出用電極が浴湯に浸漬せしめられたことを電気的に検出して異常信号を出力する異常検知手段を設けて、該異常検知手段による該異常信号の出力に基づいて該循環ポンプを停止せしめる非常停止手段を設けたことを、特徴とする。
【0008】
このような本態様に従う構造とされたジェットバスにおいて、正常な運転状態下では、エア吸引路からエア導入部に連続的にエアが導入されて、該エア導入部に配設された検出用電極が浴湯に浸漬しない状態に保たれる一方、接続管路内の浴湯流量が減少乃至は停止すると、接続管路内へエアを導入する負圧が充分に発生せずにエア導入部にも多くの浴湯が侵入する結果、そこに配設された検出用電極が浴湯に浸漬せしめられることとなる。それ故、検出用電極が浴湯に浸漬されていない状態にあるか、或いは浴湯に浸漬された状態にあるかを、検出用電極で検出される電気信号によって検出することにより、接続管路を通じての浴湯の流れが正常状態にあるか異常状態になっているかを検出することか出来るのである。
【0009】
従って、本態様のジェットバスにおいては、吸込口に髪の毛やタオル等が吸い込まれると、接続管路を通じての浴湯流量が低下することに基づいて異常検知手段により異常信号が検出され、かかる異常信号に基づいて非常停止手段により循環ポンプが停止せしめられて、吸込口における異物の吸込力が速やかに解除され得るのである。
【0010】
なお、本態様において接続管路で接続される吸込口と噴出口は、それぞれ一つであっても良いし、複数であっても良い。また、浴槽におけるそれら吸込口や噴出口の配設位置は、何等、限定されるものでない。更にまた、異常信号により循環ポンプが一度停止せしめられた後は、検出用電極が浴湯への浸漬状態に保たれることから、一般に、循環ポンプひいてはジェットバスは、再度の起動操作をしなければ、自動的に再起動することはないが、より安全性を向上するために、異常信号によって循環ポンプが停止された後は、一定時間経過した後、或いは特別なリセットスイッチを押した後等でなければ循環ポンプが再起動しないように安全機構を採用することが望ましい。また、接続管路上のエア導入部において流体流路の断面積を小さくし、循環ポンプからの吐出浴湯流を絞って高速化することによりエア導入用の負圧力を大きくするためのオリフィスが形成されている場合には、かかるオリフィスの開口部付近まで検出用電極を突出させて位置せしめることが望ましく、それによって、吸込口への異物の吸込み等の異常に起因する浴湯流量の低下をより早く検知して循環ポンプを停止することが可能となる。
【0011】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係るジェットバスにおいて、前記検出用電極を、一対の通電用電極で構成せしめて、かかる一対の通電用電極間での通電状態を検出し、該一対の通電用電極が前記浴湯に浸漬せしめられることにより通電状態となった際に前記異常信号を出力する通電回路によって前記異常検知手段を構成したことを、特徴とする。このような本態様においては、一対の通電用電極間に所定の電位差を設定しておいて、それら通電用電極間での電気的な導通状態を抵抗値や電流値等として検出することにより、特別なセンサを用いることなく、異常検知手段をより管体な構造で安価に構成することが可能となる。なお、本態様において、一対の通電用電極は、配管路に接続されている噴出口が一つであるか複数であるかに関係なく、一つの噴出口に配設されていても良い。更に、本態様において、配管路に接続されている噴出口が複数の場合には、それら複数の噴出口の二つに対して、一対の通電用電極を構成する各電極を一つずつ配設しても良い。また、本態様において、一つの噴出口に一対の通電用電極を配設する場合には、一対の通電用電極の両方を、吸込口に異物が吸い込まれていない通常の状態で浴湯に浸漬しないようにしても良いし、一対の通電用電極の何れか一方を、吸込口に異物が吸い込まれていない通常の状態で浴湯に浸漬乃至は接触せしめても良く、かかる一方の通電用電極を、接続管路やエア導入部等によって構成することも可能である。
【0012】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係るジェットバスにおいて、前記噴出口を複数設けて、それら複数の噴出口が前記接続管路によって相互に直列的乃至は並列的に接続せしめると共に、かかる複数の噴出口の少なくとも一つに前記検出用電極を配設したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、複数の噴出口を備えたジェットバスに対して、本発明が適用され得る。そこにおいて、複数の噴出口のうちの全てでない幾つかにだけ検出用電極を配設した場合には、検出用電極の配設数と該検出用電極の検出信号に基づく制御系の構成、ひいてはジェットバスの構造がより簡略化され得る。なお、このように複数の噴出口を設けた場合でも、吸込口に異物が吸い込まれて吸引浴湯量が減少すると、全ての噴出口において浴湯の吐出量が減少することから、単一の噴出口にだけ検出用電極を設けた場合でも、吸込口への異物の吸い込みを高精度に検出することが出来るのである。
【0013】
また、本発明の第四の態様は、前記第三の態様に係るジェットバスにおいて、前記複数の噴出口の全てに前記検出用電極を配設せしめて前記異常検知手段を構成すると共に、前記非常停止手段において、それら複数の噴出口に配設した全ての該検出用電極により前記異常信号が出力せしめられたことを条件として前記循環ポンプを停止するようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、例えば複数の噴出口のうちの全てでない幾つかが、入浴者の身体で塞がれることにより、循環ポンプから当該噴出口への浴湯通路だけにおいて浴湯流量が低下した場合でも、他の噴出口によって正常なジェットバスの運転が行われていることによって、ジェットバスの作動が維持され得るのであり、誤作動的な循環ポンプの停止が回避され得る。
【0014】
また、本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に係るジェットバスにおいて、前記接続管路によって前記噴出口に接続される前記吸込口を単一としたことを、特徴とする。このような本態様においては、吸込口への異物の吸込等の異常によって、接続通路における浴湯流量の低下が一層顕著に惹起されることから、かかる異常を、より確実に検出して循環ポンプを非常停止することが可能となる。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0016】
先ず、図1には、本発明の一実施形態としてのジェットバス10の全体概略図が示されている。このジェットバス10は、浴槽12内に開口せしめられた吸込口14と噴出口16を備えており、吸込口14を通じて浴槽12内の浴湯を吸引し、別途吸引したエアと共に、噴出口16から浴槽12内に噴出せしめる構造とされている。そして、このようなジェットバス10においては、よく知られているように、噴出口16からエアと共に噴出せしめられた浴湯を背中や足等に当てることにより、快適な入浴を楽しむことが出来るようになっている。
【0017】
より詳細には、浴槽12は、従来から周知のものが何れも採用可能であるが、特に本実施形態では、上側に開口する矩形の箱形状のものが採用されている。そして、浴槽12の周壁部20の長手方向で対向位置せしめられる部分には、それぞれ、複数個(本実施形態では、2個)の噴出口16が形成されている。なお、以下の説明において、周壁部20における図1中の右上部分に形成された噴出口16を背中側噴出口16a,16bと称すると共に、周壁部20における図1中の左下部分に形成された噴出口16を足側噴出口16c,16dと称する。
【0018】
そして、これら足側および背中側の噴出口16a〜dは、足側および背中側の噴出ノズル22a〜dによって構成されている。これら各噴出ノズル22は、筒体形状をもってストレートに延びており、浴槽12の周壁部20を貫通するようにして配設されて周壁部20に固着されることによって、浴槽12内に開口せしめられていると共に、浴槽12から外方に突出せしめられている。
【0019】
さらに、浴槽12の周壁部20において幅方向一方の側(図1中、左上方に位置する側壁部)に位置する部分には、単一の吸込口14が形成されている。この吸込口14は、噴出口16と同様に、所定大きさの筒体形状でストレートに延びる吸込ノズル24によって構成されており、浴槽12の周壁部20に装着されている。
【0020】
更にまた、浴槽12の周壁部20の外方には、循環ポンプ26が配設されている。この循環ポンプ26は、従来から周知の各種構造のポンプが採用可能であって、例えば従来から公知の渦巻き型遠心ポンプによって構成され、循環ポンプ駆動モータ28によって駆動されるようになっている。そして、循環ポンプ26のポンプ吸込口30は、吸込口接続管路32を介して、吸込ノズル24と接続されていると共に、循環ポンプ26のポンプ吐出口34は、浴槽12の周壁部20の外周側に沿って浴槽12の略半周に亘って延びるように配設された背中側噴出口連結パイプ36を介して、背中側噴出ノズル22a,22bに接続されている。また、背中側噴出口連結パイプ36には、足側噴出口連結パイプ38が接続されており、かかる足側噴出口連結パイプ38を介して、循環ポンプ26のポンプ吐出口34と足側噴出ノズル22c,22dが接続されている。
【0021】
これにより、循環ポンプ26によって、浴槽12の吸込口14を構成する吸込ノズル24に接続された吸込口接続管路32を通じて吸引された浴湯が、足側噴出口連結パイプ38および背中側噴出口連結パイプ36を経て、足側および背中側の噴出口16a〜dから浴槽12内に噴出されるようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、吸込口接続管路32,足側噴出口連結パイプ38および背中側噴出口連結パイプ36を含んで接続管路が構成されていると共に、接続管路における噴出側の管路には複数の噴出口16a〜dが、相互に直列的乃至は並列的に設けられて相互に接続されている。
【0022】
また、背中側噴出ノズル22a,22bは、背中側エア供給管路40を介して、エア吸入用の一対の背中側電磁弁42a,42bに接続されていると共に、足側噴出ノズル22c,22dは、足側エア供給管路44を介して、エア吸入用の一対の足側電磁弁42c,42dに接続されている。これらの電磁弁42a〜dは、図面上には明示されていないが、何れも、外部から入力される電気信号によって、エア供給管路40,44の外部空間への接続部位において、外部空間への接続通路を開閉作動せしめると共に開口量を調節するようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、背中側および足側のエア供給管路40,44によってエア吸引路が構成されている。
【0023】
そうして、後述するベンチュリ管の原理乃至はオリフィスの原理に基づいて、背中側噴出ノズル22a,22bにおいて、背中側噴出ノズル22a,22bにおける流体流通によって生ぜしめられる負圧の作用に基づいて、電磁弁42a,42bの吸気口を通じて吸引された外部エアが、背中側エア供給管路40を通じて、背中側噴出ノズル22a,22bに導かれるようになっていると共に、足側噴出ノズル22c,22dにおいて、互いに異なる開口量が設定された電磁弁42c,42dの何れかを選択設定することにより、足側噴出ノズル22c,22dにおける流体流通によって生ぜしめられる負圧の作用に基づいて、電磁弁42c,42dの吸気口を通じて吸引された外部エアが、足側エア供給管路44を通じて、足側噴出ノズル22c,22dに導かれるようになっている。そして、それら足側噴出ノズル22c,22dおよび背中側噴出ノズル22a,22b内で、流通せしめられる浴湯と混合せしめられた後に、多数の泡状となって、気泡混合水流として、足側および背中側の噴出口16a〜dから浴槽12内に噴出せしめられるようになっている。
【0024】
そこにおいて、本実施形態では、図2に示されているように、二つの足側噴出口16c,16dを構成する二つの足側噴出ノズル22c,22dには、電極46が一つずつ配設されている。なお、二つの足側噴出ノズル22c,22dは、互いに同じ構造とされていることから、足側噴出ノズル22cのみを説明することとし、足側噴出ノズル22dの説明は省略する。
【0025】
より詳細には、足側噴出ノズル22cは、ノズル本体48を含んで構成されている。ノズル本体48は、硬質の合成樹脂材によって形成されており、略円筒形状の筒壁部50と、略円板形状の底壁部52を含んで構成されており、全体としてカップ形状を呈している。また、底壁部52の外周縁部は、筒壁部50に向かって次第に拡径して延びるテーパ筒形状とされており、かかる外周縁部によってテーパ筒部54が形成されている。更に、底壁部52には、円筒形状を有する浴湯導入部としての第一の接続部56が、その軸方向が筒壁部50の軸方向と直交するようにして底壁部52の外側に一体形成されており、かかる第一の接続部56に対して足側噴出口連結パイプ38が接続されるようになっている。更にまた、テーパ筒部54には、円筒形状を有するエア導入部を構成する第二の接続部58が、その軸方向が第一の接続部56と平行になるようにして、即ち、その軸方向が筒壁部50の軸方向と直交するようにしてテーパ筒部54の外側に一体形成されており、かかる第二の接続部58に対して足側エア供給管路44が接続されるようになっている。また、第一および第二の接続部56,58は、それぞれ、連通孔60,62によって、ノズル本体48内に連通せしめられている。更に、ノズル本体48には、噴出部としてのノズルピース64が設けられている。このノズルピース64は、略円錐台形状とされており、その大径端部から外方に突出するように一体形成されたねじ部66が底壁部52に形成された連通孔60に螺合せしめられることにより、ノズル本体48の内側において、底壁部52から開口端側に向かって突設されている。また、ノズルピース64には、貫通孔68が形成されており、かかる貫通孔68を介して第一の接続部56とノズル本体48内が連通されている。ここにおいて、貫通孔68の開口面積は、大径端部側よりも小径端部、即ち、突出先端側の方が小さくなるように、貫通孔68にテーパ面が付与されており、第一の接続部56よりも絞られて小径化された小径端部(開口部)によって吐出口が構成されている。
【0026】
このような構造とされたノズル本体48の開口部には、ホルダ70が螺着されている。ホルダ70は、硬質の合成樹脂材によって形成されており、円板形状の底壁部72と軸方向にストレートに延びる円筒状部74を備えたカップ形状とされていると共に、円筒状部74の開口端側には、径方向外方に広がるフランジ部76が一体形成されている。また、円筒状部74の外周面には、ノズル本体48の内周面に形成されたねじ溝部に螺合可能なねじ山部が形成されている。そして、噴出口16cが形成された周壁部20の外側に厚肉の円環形状を有するゴムパッキング78を介してノズル本体48が配設されていると共に、周壁部20の内側に厚肉の円環形状を有するゴムパッキング80および薄肉円環形状のリテーナ82を介してホルダ70が配設されており、ホルダ70のねじ山部がノズル本体48のねじ溝部に螺合されることにより、ノズル本体48が周壁部20の外側に固定されるようになっている。このようにホルダ70とノズル本体48が固定された状態下において、ホルダ70の底壁部72とノズル本体48の底壁部52の対向面間に第一の接続部56と第二の接続部58を相互に連通せしめる連通室84が形成されている。また、二つのゴムパッキング78,80は、周壁部20を介してホルダ70とノズル本体48によって圧接されており、その結果、噴出口16の内周縁部が流体密に閉塞されて、噴出口16から浴槽12の外部への浴湯の漏れが防止されるようになっている。
【0027】
また、ホルダ70には、ノズルボール86,ノズルボール座88およびカバー90が組み付けられている。このノズルボール86は、略球形状の摺動部92と摺動部92から外方に向けてテーパ状に開口する孔94を有する略円筒状の胴体部96を備えている。また、摺動部92には、胴体部96に形成された孔94に連続している貫通孔98が形成されており、かかる貫通孔98は、ホルダ70の底壁部72に形成された開口100に向けてテーパ状に開口するようになっている。一方、ノズルボール座88は、円環形状とされており、その中心孔はノズルボール86の摺動部92の外周面形状に対応した湾曲面を有している。また一方、カバー90は、略一定の円形断面でストレートに延びる筒状部102を有しており、かかる筒状部102の軸方向一方の端部には、径方向外方に突出する外フランジ部104が一体形成されていると共に、軸方向他方の端部付近には、径方向内方に突出する内フランジ部106が一体形成されている。また、筒状部102の外周面には、ホルダ70の内周面に形成されたねじ溝部に螺合可能なねじ山部が形成されている。そして、ホルダ70の底壁部にノズルボール座88が重ね合わせられて、ノズルボール座88の貫通孔にノズルボール86の摺動部92が嵌め入れられた後、カバー90のねじ山部がホルダ70のねじ溝部に螺合されることにより、ノズルボール座88とノズルボール86がホルダ70に組み付けられている。ここにおいて、カバー90とノズルボール86の摺動部92の間には、Oリング108が介在せしめられている。このようにノズルボール86が組み付けられた状態下において、ノズルボール86は、ホルダ70内で上下左右方向に連続して90度回動可能に保持されていると共に、足側噴出口連結パイプ38に接続された第一の接続部56から連通室84内に流入した浴湯をノズル状に噴出するようになっている。
【0028】
このような構造とされた背中側噴出ノズル22cの連通室84内に通電用電極としての一つの電極46が配設されている。この電極46は、銅等の導電性の材料によって形成されており、略一定の断面形状で延びるロッド形状とされている。そして、電極46は、第二の接続部58に形成された貫通孔110に長手方向一方の端部が嵌着固定された状態でノズル本体48に固定的に取り付けられており、長手方向他方の端部が第二の接続部58と連通室84を相互に連通せしめる連通孔62から、連通室84内に突出せしめられている。なお、電極46には、第二の接続部58から連通室84内に突出するように適当な形状が付与されており、本実施形態では、電極46は、長手方向中央部分で屈曲せしめられている。そこにおいて、本実施形態では、電極46の長手方向他方の端部、即ち、連通室84側への突出先端部は、ノズルピース64の突出先端付近に位置せしめられており、電極46の連通室84側への突出先端部の底壁部52からの高さは、ノズルピース64の底壁部52からの高さよりも僅かに小さくされている。
【0029】
このような構造とされたジェットバス10には、循環ポンプ26や電磁弁42a〜d等の作動を制御する制御ユニット112と、かかる制御ユニット112との間でコントロール信号や表示信号を送受する操作パネル114を備えており、操作パネル114を操作して制御ユニット112、延いては、ジェットバス10の作動を制御するようになっている。
【0030】
そこにおいて、本実施形態では、吸込口14に髪の毛やタオル等の異物が吸い込まれた際には、背中側噴出ノズル22c,22dに配設された一対の通電用電極としての一対の電極46,46間の通電を検知することよって、循環ポンプ26の作動が停止せしめられるようになっている。
【0031】
具体的には、吸込口14に髪の毛やタオル等の異物が吸い込まれていない状態では、ノズルピース64から連通室84内に噴出せしめられる浴湯の勢いが強いことから、連通室84内に浴湯を噴出せしめることによって生ぜしめられる負圧力も大きくなる。従って、かかる負圧力の作用で連通室84内に勢いよくエアが吸引されることから、ノズルピース64から連通室84内に噴出された浴湯が電極46の突出先端部分まで達しないようになっており、それによって、電極46が浴湯に浸漬せしめられていない状態となり、浴湯を介しての電極46,46間の通電が生ぜしめられていない状態となる。即ち、かかる状態下では、各電極46における検電部位の全てが、第二の接続部58から導入されるエアの通路上に位置せしめられるようになっており、一対の電極46,46がエア中に配設された状態が維持されるようになっている。
【0032】
ところが、吸込口14に髪の毛やタオル等の異物が吸い込まれた状態では、吸込口14から浴湯を吸引する吸引力が小さくなってしまい、それによって、ノズルピース64から連通室84内に噴出せしめられる浴湯の勢いが弱くなる。従って、連通室84内に浴湯を噴出せしめることによって生ぜしめられる負圧力も小さくなって、かかる負圧力によって吸引されるエアの勢いも弱くなることから、浴湯が電極46の突出先端部分まで達するようになり、それによって、電極46が第二の接続部58から導入されるエアの通路から外れてしまい、電極46が浴湯に浸漬されることとなる。
【0033】
そして、二つの背中側噴出ノズル46c,46dに配設された一対の電極46,46が、それぞれ、浴湯に浸漬されることによって、浴湯を介してそれら一対の電極46,46間の通電が生ぜしめられることとなり、かかる一対の電極46,46間の通電が制御ユニット112に設けられた通電検知部116で検知されると、通電検知部116から制御ユニット112に設けられたCPU118に検知信号が出力されて、かかる検知信号に基づいて電源回路120が遮断されることにより、循環ポンプ駆動モータ28への電源122からの給電が停止されて、循環ポンプ26の作動が停止されるようになっている。
【0034】
従って、このような構造とされたジェットバス10においては、二つの背中側噴出ノズル22c,22dに一つずつ配設された電極46,46間の通電を検知するという極めて簡単な方法により、吸込口14における異物吸込状態を検知することが可能となり、それによって、吸込口14に異物が吸い込まれた際に循環ポンプ26の作動を停止することが出来るジェットバス10を製造コストを抑えつつ実現することが出来るのである。要するに、本実施形態では、一対の電極46,46を検出子とする水位センサが構成されており、この水位センサによって、エア導入部における水位を監視することで、ジェットバスの作動状態を検出することが出来るのであり、従って、従来から周知の水位センサの技術を利用して、本発明を容易に実施することが可能となるのである。
【0035】
また、本実施形態では、二つの背中側噴出ノズル16c,16dに一つずつ配設された電極46,46で一対の通電用電極が構成されて、それら一対の電極46,46間の通電が検知されるようになっていることから、単一の噴出ノズルに一対の電極が配設されている場合に比して、吸込口14における異物吸込み状態を検知する精度を向上することが可能となる。
【0036】
なお、上述の説明から明らかなように、前記実施形態では、循環ポンプ26から導かれた浴湯を接続管路36内において高速で吐出せしめるノズルピース64や、該ノズルピース64から吐出せしめられる浴湯流で生ぜしめられる負圧によって大気(エア)を接続管路36内に導き入れる第二の接続部58、更に接続管路36内で浴湯とエアを合流させる連通室84を含んで、エア導入部が構成されている。また、前記実施形態では、浴湯を導く管体だけでなく、管体に接続されて浴湯の流路を協働して形成するノズル本体48等を含んで、接続管路が構成されている。更にまた、前記実施形態では、一対の電極46,46間での電気的通電状態を検知する通電検知部116によって異常検知手段が構成されており、この通電検知部116において、一対の電極46,46間の電気抵抗が予め設定された基準抵抗値より低くなったり、一対の電極46,46間での通電量が予め設定された基準通電量よりも大きくなること等で、一対の電極46,46が浸漬することを検知した際にCPUに出力される電気信号が、異常信号とされる。そして、この異常信号としての電気信号を通電検知部116から受信することにより、循環ポンプ28への給電を停止するCPU118によって非常停止手段が構成されている。なお、このCPUは、一般に、ジェットバスにおける浴湯の吐出量や、エアの混入量等を制御したり、ジェットバスの作動時間を制御したりする、メイン制御装置を構成するものを利用して構成され得る。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0038】
例えば、本発明が適用されるジェットバスにおける吸込口や噴出口の配設位置や数等は、浴槽の形状や大きさ、浴槽の設置スペース等を考慮して適宜に設定されるものであり、何等、限定されるものでない。また、そこにおいて採用される噴出ノズルの構造も、前記実施形態のものに限定されることなく、各種の構造が採用可能であり、更に、かかる噴出ノズルの構造や大きさ、或いは噴出される浴湯の流量等に応じて、検出用電極の配設位置や設置構造も適宜に変更,設定可能である。
【0039】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたジェットバスにおいては、検出用電極を組み込むだけの極めて簡単な構造によって、吸込口における異物の吸込みを検知した際に循環ポンプを直ちに停止せしめる安全機構が実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのジェットバスの斜視図である。
【図2】図1に示されたジェットバスを構成する背中側噴出口の断面図である。
【符号の説明】
10 ジェットバス
12 浴槽
14 吸込口
16 噴出口
26 循環ポンプ
32 吸込口接続管路
36 背中側噴出口連結パイプ
38 足側噴出口連結パイプ
46 電極
56 第一の接続部
58 第二の接続部
84 連通室
Claims (5)
- 浴槽内にそれぞれ開口する吸込口と噴出口を接続管路で接続せしめて該接続管路上に循環ポンプを配設すると共に、外部空間に開口するエア吸引路を該接続管路上で該循環ポンプと該噴出口の間に接続して、該循環ポンプで該吸込口から吸引した浴湯を該接続管路内で吐出せしめることによって生ぜしめられる負圧力を利用して該エア吸引路からエアを該接続管路に導入するエア導入部を設けて、該エア導入部で導入されたエアを該浴湯と共に該接続管路を通じて該噴出口から該浴槽内に噴出せしめるようにしたジェットバスであって、
前記エア導入部において前記エア吸引路から導入せしめられたエアの通路上に検出用電極を配設すると共に、前記吸込口が狭窄乃至は閉塞されて前記接続管路内での前記循環ポンプによる浴湯の吐出量が減少することに起因して該接続管路へのエアの導入量が減少した際に、該検出用電極が浴湯に浸漬せしめられたことを電気的に検出して異常信号を出力する異常検知手段を設けて、該異常検知手段による該異常信号の出力に基づいて該循環ポンプを停止せしめる非常停止手段を設けたことを特徴とするジェットバス。 - 前記検出用電極を、一対の通電用電極で構成せしめて、かかる一対の通電用電極間での通電状態を検出し、該一対の通電用電極が前記浴湯に浸漬せしめられることにより通電状態となった際に前記異常信号を出力する通電回路によって前記異常検知手段を構成した請求項1に記載のジェットバス。
- 前記噴出口を複数設けて、それら複数の噴出口が前記接続管路によって相互に直列的乃至は並列的に接続せしめると共に、かかる複数の噴出口の少なくとも一つに前記検出用電極を配設した請求項1又は2に記載のジェットバス。
- 前記複数の噴出口の全てに前記検出用電極を配設せしめて前記異常検知手段を構成すると共に、前記非常停止手段において、それら複数の噴出口に配設した全ての該検出用電極により前記異常信号が出力せしめられたことを条件として前記循環ポンプを停止するようにした請求項3に記載のジェットバス。
- 前記接続管路によって前記噴出口に接続される前記吸込口を単一とした請求項1乃至4の何れかに記載のジェットバス。
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- 2002-08-22 JP JP2002241831A patent/JP2004073729A/ja active Pending
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