JP2004073590A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御の負担を増大させることなく、リーチ変動表示が連続した場合の遊技者の期待感を高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】特図表示部43と、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞した場合にして変動開始条件を満足する場合に、特図表示部43において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて特図の変動表示を行う。特図の変動結果が大当たりとすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するか又はその選択の確率を高くする。一方、表示結果をハズレとし、かつ、前回の特図の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであった場合には、リーチ変動パターン以外の変動パターンを選択するか又はその選択の確率を高くする。
【選択図】 図1
【解決手段】特図表示部43と、普通可変入賞球装置6に遊技球が入賞した場合にして変動開始条件を満足する場合に、特図表示部43において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて特図の変動表示を行う。特図の変動結果が大当たりとすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するか又はその選択の確率を高くする。一方、表示結果をハズレとし、かつ、前回の特図の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであった場合には、リーチ変動パターン以外の変動パターンを選択するか又はその選択の確率を高くする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に係り、特にリーチ変動パターンを使用した識別情報の変動表示を用いて遊技を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当たり」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当たり」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
ここで、特図ゲームにおいて大当たりとなり、特別電動役物が開放状態となることにより、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、可変表示装置に表示される表示図柄の停止図柄態様が予め定められた特定表示態様となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
このように、遊技者にとって特図ゲームは、停止図柄態様が特定表示態様となって「大当たり」となるか否かに最大の関心が払われることになる。このため、「大当たり」となるか否かを判別することのできる停止図柄態様の確定までの間は、遊技興趣を高めるための様々な演出表示を行うものがある。
【0006】
演出表示の1つとしてリーチ演出表示がある。リーチ演出表示は、例えば、3つの識別情報を順番に停止し、最初に停止した2つの識別情報が同一となった場合に、さまざまな演出表示等を行った後、最後の識別情報を停止して、最終的な停止図柄を決定し、これにより、大当たり、ハズレ、等の遊技結果(特図遊技の遊技結果)を導出するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このリーチ演出表示は、遊技の興趣を高めるために非常に有効な手段であり、さまざまな態様で使用されている。例えば、特図ゲームの開始条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないために保留状態となっている数を保留メモリに記憶し、保留されている特図ゲームの表示結果が大当たりに相当するものとすることが決定されている場合に、各特図ゲームで強制的にリーチ変動パターンで変動表示を行うこと、または、リーチ演出表示になる確率を高くすることにより、連続的にリーチ演出を行うものがあった。
【0008】
しかし、この場合、保留状態にある各特図ゲームにより導出されるべき表示結果をそれぞれの変動表示の開始前に判定する必要がある。このため、変動結果を事前に判別・制御するための処理が複雑で制御の負担が大きいという問題がある。さらに、遊技者の期待感を高めるために偽の連続するリーチを出現させること等も行われているが、本来設計したリーチ出現率以上にリーチが出現することになり、リーチの大当たりへの期待度がかえって低下し、遊技者の期待感を高めるためのリーチ演出表示がその役割を果たせない場合があった。
【0009】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、制御の負担を増大させることなく、興趣性を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
また、この発明は、リーチ変動表示が連続した場合の遊技者の期待感を高めることができる遊技機を提供することを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、予め設定された変動開始条件を満足する場合に、前記可変表示手段において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて識別情報の変動表示を行う変動表示制御手段と、該変動表示制御手段による識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定の遊技価値を付与する価値付与手段とを備える遊技機であって、
前記変動表示制御手段は、
前記表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定する表示結果決定手段と、
変動表示に用いる変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンが前記リーチ変動パターンか否かを判定する前回リーチ判定手段と、を備え、
前記変動パターン選択手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとして前記リーチ変動パターンを選択し、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前記前回リーチ判定手段により前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する。
【0011】
この構成によれば、表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択するので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0012】
上記目的を達成するため、本願の請求項2に記載の遊技機は、表示内容を可変表示可能な可変表示手段と、予め設定された変動開始条件を満足する場合に、前記可変表示手段において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて識別情報の変動表示を行う変動表示制御手段と、該変動表示制御手段による識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定の遊技価値を付与する価値付与手段とを備える遊技機であって、
前記変動表示制御手段は、
前記表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定する表示結果決定手段と、
変動表示に用いる変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンが前記リーチ変動パターンか否かを判定する前回リーチ判定手段と、を備え、
前記変動パターン選択手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとして前記リーチ変動パターンを選択し、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前記前回リーチ判定手段により前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターンを選択する確率を前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されなかったときよりも低下させる。
【0013】
この構成によれば、変動表示の表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する確率を低下させるので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0014】
また、請求項3の構成によれば、前記変動表示制御手段は、所定期間における識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行された頻度が、所定頻度よりも高いか低いかを判定するリーチ頻度判定手段と、リーチ頻度判定手段により、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低いと判定されたときに、前記変動パターン選択手段は、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率を識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも高いと判定されたときよりも向上するリーチ頻度向上手段と、をさらに備える。
【0015】
この構成によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率が向上する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0016】
また、請求項4の構成によれば、前記変動表示制御手段は、所定期間における識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行された頻度が、所定頻度よりも高いか低いかを判定するリーチ頻度判定手段をさらに備え、リーチ頻度判定手段により、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低いと判定されたときに、変動パターン選択手段は変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。この構成によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0017】
請求項5の構成によれば、表示結果が特定表示結果となる確率が異なるように複数種類のリーチ変動パターンが定められ、前記リーチ頻度向上手段により、変動パターンとして、リーチ変動パターンを用いるときには、前記変動パターン選択手段は、前記複数種類の変動パターンのうち、表示結果が特定の表示結果となる確率が低い変動パターンを選択する。この構成によれば、リーチ変動パターンとして、表示結果が特定の表示結果となる確率が低いリーチ変動パターンが選択される。従って、遊技者は、例えばリーチ変動が開始したとしても、誇大な期待感を持つことはなく、遊技者の射幸心を不必要に煽ることもない。
【0018】
請求項6の構成によれば、前記リーチ頻度判定手段は、リーチ変動パターンを用いて変動表示が行われてからの識別情報の変動表示の回数を計数する変動回数カウント手段を含み、該変動回数カウント手段の計数結果に基づき頻度を判定する。この構成によれば、比較的簡単な手法で、リーチパターンによる変動表示の頻度を求めることができる。
【0019】
請求項7の構成によれば、前記可変表示手段は、それぞれ識別情報を変動表示可能な複数の可変表示部を含み、前記変動パターン選択手段により選択された変動パターンに基づいて、表示結果として各可変表示部に導出表示する識別情報の組み合わせを決定する。この構成によれば、使用する変動パターンに応じた表示結果を導出することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明においてリーチ演出表示とは、最終停止図柄となる表示図柄以外の表示図柄が、例えば、大当たりとなる特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小あるいは変形している状態(以下、これらの状態を仮停止という)、すなわち、所定領域内に一定期間継続的に更新表示を停止している状態、又は、表示図柄の表示位置が入れ替わっている状態、又は、複数の表示図柄が同期して更新表示を行っている状態のように、最終結果が表示される前段階において表示結果が特定表示態様となる可能性が見かけ上高められる演出表示のことを指す。
【0021】
また、リーチ表示態様とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、特定の表示態様(当り表示態様)となる表示条件から外れていない表示態様であり、可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、当り表示態様が表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。
【0022】
本実施例における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機を例に採って説明する。しかし、適用対象となる遊技機としては、これに限るものではなく、例えば、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機にも適用可能である。
【0023】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0024】
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。
【0025】
遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域のほぼ中央位置には、表示装置4が設けられ、この表示装置4の下側には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置6が配置されている。さらに、普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置7が配置されている。また、遊技領域内には、通過部材5a〜5dが配置されている。
【0026】
表示装置4には、普通図表示部41と、普通図保留表示部42と、特図表示部43と、特図保留表示部44と、が配置されている。
【0027】
普通図表示部41は、第1の可変表示手段として機能する可変表示装置4の上部に配置され、当たりとハズレを示す図柄(図1では、○(丸)と×(ばつ)を表す図柄)の表示素子41aと41bとから構成され、通過装置5a〜5dのいずれかを遊技球が通過することが実行条件となる普通図ゲームにおいて、所定時間交互に表示され、最終的に当たり表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片6a・6bを所定時間が経過するまで開放制御する。
【0028】
普通図保留表示部42は、普通図柄の変動の保留数を表示する。即ち、通過装置5a〜5dのいずれかを遊技球が通過して、普通図表示部41の可変表示の実行条件が成立しても、従前の普通図ゲームが実行中である等の理由のために、未だ開始条件が成立していない実行条件が発生する場合がある。図示せぬ普通図保留メモリは、この開始条件が成立していない状態を上限値まで記憶する。この普通図保留表示部42は、普通図保留メモリ31の記憶数を表示するものである。
【0029】
特図表示部43は、可変表示手段として機能し、液晶表示装置などから構成され、3つの可変表示部を備え、普通入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる特図ゲームにおいて、数字、文字、図柄から構成され、識別情報として機能する3つの特別図柄の可変表示を開始し、一定時間が経過すると、例えば左・右・中の順で特別図柄を確定する。確定された図柄の組み合せが所定の大当り組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに、この遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止めるようになっている。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。
【0030】
普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動は、所定回数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ32(図4)に記憶され、その旨が特図保留表示部44に表示される。
【0031】
通過部材5a〜5dは、それぞれ、その上端開口から受け入れた遊技球を下側に誘導する通路を備え、通路の途中には通過玉検出器が設けられている。該通過玉検出器が通路を通過する遊技球を検出すると、普通図表示部41に表示される普通図柄の変動による普通図ゲームの実行条件が成立する。
【0032】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片6a、6bを有するチューリップ型役物として構成されている。
【0033】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板71を備える。開閉板71は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて特図表示部43による特図ゲームが行われた結果、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)なった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放(開放サイクル)する状態となるように設定され、その開放している間遊技盤1の表面を落下する打玉を受け止める。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。特別可変入賞球装置7に入賞した打球は、図示せぬ検出部により検出される。入賞打球の検出に応答し、後述する遊技制御部11と払出制御部16とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0034】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、ランプを内蔵した風車21、アウト口22、等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0035】
図2は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、詳細を後述するように、電源基板(電源部)10と、主制御基板(遊技制御部)11と、図柄制御基板(表示制御部)13と、音声制御基板(音声制御部)14と、ランプ制御基板(ランプ制御部)15と、払出制御基板(払出制御部)16と、外部端子基板(情報出力部)17とを備え、それぞれ適所に配設されている。
【0036】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。本実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)10と、遊技制御部(主制御基板)11と、入出力部12と、表示制御部(図柄制御基板)13と、音声制御部(音声制御基板)14と、ランプ制御部(ランプ制御基板)15と、払出制御部(払出制御基板)16と、情報出力部(外部端子基板)17とを備えている。
【0037】
電源部10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0038】
遊技制御部11は、メイン側の制御基板である遊技制御基板内に設けられた各種回路から構成されており、普通図ゲーム及び特図ゲームの制御機能、入出力部12を介して信号の入出力を行う機能、表示制御部13、音声制御部14、ランプ制御部15及び払出制御部16に対し、それぞれ制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対し、各種情報を出力する機能等を備えている。
【0039】
また、遊技制御部11は、図4に示すように、普通図保留メモリ31と、特図保留メモリ32,前回リーチフラグメモリ33,変動回数カウンタ34,変動パターンテーブルメモリ35を備える。
【0040】
普通図保留メモリ31は、遊技球が通過部材5a〜5dを通過して普通図ゲームの実行条件が成立したが、開始条件が成立していない普通図ゲームの保留状態を記憶する。
【0041】
特図保留メモリ32は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特図ゲームの実行条件が成立したが、まだ、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために開始条件が成立していない特図ゲームの保留状態を記憶する。この特図保留メモリ32は、図4に示すように、4つのエントリを備え、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞順に保留番号とその入賞により抽出された乱数値が対応付けて格納されている。特図ゲームが1回終了すると、最上位の情報に基づいた特図ゲームが実行され、第2位以下の登録情報が1位ずつ繰り上がる。また、遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0042】
前回リーチフラグメモリ33には、直前の特図変動表示でリーチ変動パターンを使用したか否かを示すフラグが設定される。このフラグは、各特図変動表示で、リーチ変動パターンが使用されればセットされ、されなければ(通常変動パターンが使用されれば)リセットされる。
【0043】
変動回数カウンタ34には、普通変動パターンによる(リーチ変動パターンを使用しない)特図変動表示が何回連続したかを示す値が設定される。この値は、特図変動表示でリーチ変動パターンが使用されるとリセットされ、リーチ変動パターンが使用されないと+1される。
【0044】
変動パターンテーブルメモリ35は、状況にあわせて選択される複数の変動パターン選択テーブルを記憶する。各変動パターンテーブルには、1又は複数の変動パターンが設定されており、0〜99の範囲内で抽出される乱数値で特定される変動パターンが特図の変動表示に使用される。
【0045】
具体的には、変動パターンテーブルメモリ35には、図5(a)〜(e)に示すような、通常時変動パターン選択テーブル51、リーチ時変動パターン選択テーブル52、前回リーチ時変動パターン選択テーブル53、リーチ補正時変動パターン選択テーブル54、大当たり時変動パターン選択テーブル55、が格納される。
【0046】
図5(a)に示す通常時変動パターン選択テーブル51は、図6(a)に示すように、リーチ演出を行わずに、ハズレの最終図柄を導出する変動パターンを選択するためのテーブルである。このテーブルは、基本的には、10/11の確率で選択される。
【0047】
リーチ時変動パターン選択テーブル52は、リーチ演出を行ってハズレの最終図柄を導出する変動パターンを選択するためのテーブルであり、基本的には、1/11の確率で選択される。このテーブル52には、図6(b)に示すような、通常のリーチパターンから、図6(c)に一部の例を示すような特徴的な3種類のリーチパターン(A,B,C)が用意されている。
【0048】
前回リーチ時変動パターン選択テーブル53は、今回の変動表示の結果がハズレと決定され、且つ、前回の特図変動表示がリーチパターンで実行されている場合に選択されるテーブルであり、リーチ演出が選択されるされる確率が1/50に設定されている(0〜99の100個の乱数値のうち、98と99でのみでリーチ変動パターンが選択される)。なお、各変動パターンによる表示の変化は、図6に示すものと同様である。
【0049】
リーチ補正時変動パターン選択テーブル54は、今回の変動表示の結果がハズレと決定され、且つ、特図変動表示が通常の変動パターン(リーチ変動パターン以外の変動パターン)で連続して所定回数以上実行されている場合に選択されるテーブルである。ここでは、乱数値が30〜99の場合にリーチパターンが選択されることになり、リーチ変動パターンが選択される確率が通常時の1/11から7/10に高められている。なお、各変動パターンによる表示の変化は、図6に示すものと同様である。
【0050】
大当たり時変動パターン選択テーブル55は、大当たり時に選択されるテーブルであり、4種類のリーチ変動パターンが用意されている。リーチパターンは、図7(a)に示すような、通常のリーチ変動パターンと、図7(b)に例示するような特徴的な3種類のリーチパターン(A,B,C)が用意されている。
【0051】
変動パターン選択テーブル51〜55を用いて選択・設定される各リーチパターンの信頼度又は期待度(そのリーチパターンで特図の変動が行われた際に、大当たりとなる確率)は、通常リーチ変動パターン<リーチA変動パターン<リーチB変動パターン<リーチC変動パターン、に設定されている。従って、例えば、図5(c)に示す前回リーチ時変動パターン選択テーブル53が選択された場合には、高い確率(98%)で通常変動パターンが選択される。但し、リーチ変動パターンが選択された際には、リーチB変動パターン、リーチC変動パターンといった信頼度が高いリーチパターンが選択されることになる。従って、リーチが連続したことで遊技者の期待感を向上し、さらに、信頼度の高いリーチ変動パターンを使用することで、遊技者の期待感を高めることができる。また、例えば、図5(d)に示すリーチ補正時変動パターン選択テーブル54が選択された場合には、7/10の確率で通常リーチ変動パターン又はリーチA変動パターンが選択され、通常時にリーチ変動パターンが選択される確率(1/11)よりも確率が高まるが、信頼度の比較的低いリーチ変動パターンが選択されるので、遊技者の期待感を煽るようなことはない。
【0052】
図3の入出力部12は、遊技球の検出や役物の開閉動作を行うためのものであり、センサやソレノイドを備える。センサとしては、特別可変入賞球装置7に配置されている入賞玉検出器、等がある。また、ソレノイドとしては、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a、6bを傾動位置に可動制御するためのソレノイドや、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成するためのソレノイドがある。
【0053】
表示制御部13は、遊技制御部11から送信される制御コマンド信号に基づいて、表示装置4を制御するためのものであり、普通図ゲームにおける普通図の表示制御、特図ゲームにおける特図表示制御、普通図保留数の表示制御、特図保留数の表示制御などを行う。
【0054】
音声制御部14、ランプ制御部15は、遊技制御部11から送信される制御コマンド信号に基づいて、音声出力制御、ランプ表示制御を、それぞれ遊技制御部11とは独立して実行するサブ側の制御部である。
【0055】
払出制御部16は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。即ち、入出力部12が普通可変入賞球装置6或いは特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞を検出すると、入出力部12は、これを検出し遊技制御部11に通知する。遊技制御部11は、この通知に応答して、払出制御部16に賞球の払出を指示する。払出制御部16は、この指示に応答して、所定数の賞球を遊技者に払い出す。情報出力部17は、各種遊技関連情報を外部に出力するためのものである。
【0056】
ここで、普通図表示部41及び特図表示部43上に表示される表示図柄の変動態様、最終表示図柄等は、遊技制御部11から出力される制御コマンドに従って一意に定まっている。すなわち、表示制御部13、音声制御部14及びランプ制御部15は、制御コマンドを受け取ったタイミングから、表示装置4上における表示図柄の変動、スピーカ8L、8Rからの音声出力及びランプ9の明滅表示が連動して行われるように制御を行っている。
【0057】
次に、本実施例のパチンコ遊技機の動作(作用)を説明する。まず、本実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れの概略について説明する。
【0058】
パチンコ遊技機1の右下位置に設けられたハンドルを操作することにより、遊技領域中に遊技球が発射される。遊技制御部11は、入出力部12内の通過玉検出器や特別図柄始動スイッチ等の入力の有無を監視しており、遊技球が通過部材5a〜5dに形成された通路を通過すると、乱数値を求め、この乱数値を図示せぬ普通図保留メモリの空きエントリの先頭に登録する。そして、保管されている乱数値が先頭エントリから順次読み出され、読み出された乱数値に基づいて、遊技制御部11が普通図の最終的な表示図柄を当たり図柄(○図柄)とするか、ハズレ図柄(×図柄)とするかを決定する。
【0059】
遊技制御部11は表示制御部13へ、普通図表示部41の変動表示を指令する表示制御コマンドを送信する。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、普通図表示部41を制御し、当たり図柄とハズレ図柄とを交互に点灯させる変動表示処理を一定期間行い、最終的な図柄を表示するという普通図ゲームを実行する。最終表示図柄が当たり図柄であれば、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a・6bを傾動させて、拡大開放させ、遊技球を入賞し易くし、ひいては、特図遊技を発生し易くする。
【0060】
遊技球が特別可変入賞球装置7に入賞した場合(可動翼片6a・6bが垂直状態でも、傾動状態でもよい)、特別図柄始動スイッチにより遊技球の入賞が検出される。すると、遊技制御部11は、入出力部12を介してその旨の通知を受け、乱数値を発生し、得られた乱数値を図4に示す特図保留メモリ32の空きエントリの先頭に登録する。遊技制御部11は、特図保留メモリ32に記憶されている乱数値を先頭エントリから順次読み出し、読み出した乱数値に従って大当たりとハズレとを決定する。また、図5に示す複数の変動パターン選択テーブルのうちから状況に応じたものを選択し、さらに、そのテーブル内に設定されているいずれかの変動パターンを選択する。この決定に従って、遊技制御部11は表示制御部13へ、特図表示部43の表示制御を指令する表示制御コマンドを送信する。
【0061】
遊技制御部11から表示制御部13へ送信される表示制御コマンドは、例えば、変動表示に使用する変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、左右中予定停止図柄(最終停止図柄)をそれぞれ指令する左、中、右の3つの停止図柄コマンド等からなる。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、図6及び図7に例示するように、特図を変動させ、順次停止して、最終的な図柄を表示するという特図ゲームを実行する。最終停止図柄が、図7(a)又は(b)に例示するような大当り図柄(通常、3つの図柄が揃った状態)であれば、遊技機1は大当り状態(特定遊技状態)となり、特別可変入賞球装置7の開閉板71が一定時間又は一定数の遊技球が入賞するまで開成し、開閉を一定サイクル繰り返す。一方、最終停止図柄が、図6(a)〜(c)に例示するようなハズレ図柄であれば、特別可変入賞球装置7の開閉板71の開成等は行わない。
【0062】
遊技者は、このようにして普通図ゲーム及び特図ゲームを行いながら、普通可変入賞球装置6又は特別可変入賞球装置7に遊技球を入賞させ、払出制御部16により払い出される賞球を獲得する。
【0063】
以下、遊技制御部11が実行する特図ゲームの処理について、図8〜図10のフローチャートを参照して説明する。
【0064】
遊技制御部11は、例えば、200m秒毎のタイマ割り込み等で、図8のフローチャートに示す特別図柄ゲームを開始する。遊技制御部11は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、始動玉検出器の出力をチェックすることにより検出する(ステップS11)。遊技球が入賞した場合(ステップS11;Yes)、特図保留メモリ32の保留数が上限値の4以上であるか否かを判別する(ステップS12)。4以上であれば、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効とされる(ステップS12;Yes)。
【0065】
一方、保留数が上限値4の未満であると判別された場合には(ステップS12;No)、乱数プログラムを起動して乱数値を抽出し、これを、特図保留メモリ32の空エントリの先頭にセットする(ステップS13)。
【0066】
続いて、特図が変動中であるか否かを判別する(ステップS14)。特図が変動中であれば(ステップS14;Yes)、後述する図9のステップS24にジャンプし、特図が変動中でなければ(ステップS14;No)、特図の停止図柄表示期間中であるか否かを判別する(ステップS15)。即ち、特図ゲームを行って、特図表示部43上で特図を可変表示させた後、最終停止図柄を一定時間表示するが、この期間に該当するか否かを判別する。停止期間中であれば(ステップS15;Yes)、図9の後述するステップS26にジャンプし、停止期間中でなければ(ステップS15;No)、特図保留メモリ32が記憶している保留数が0か否かを判別する(ステップS16)。保留数が0であれば(ステップS16;Yes)、表示制御部13を介して特図表示部43上にデモンストレーション画面を表示し(ステップS17)、処理を終了する。
【0067】
一方、ステップS16で、保留数が0ではないと判断すると(ステップS16;No)、図9のステップS18に進み、特図保留メモリ32の各エントリに格納されている乱数値を、1エントリずつ上位にシフトして、先頭エントリの乱数値を取り出し(ステップS18)、その乱数値が大当りに相当するか、ハズレに相当するかを判別する(ステップS19)。
【0068】
大当りに相当する場合(ステップS19;Yes)、大当り時の最終停止図柄(3つの同一値)を設定し(ステップS20)、ハズレの場合(ステップS19;No)、ハズレ時の最終停止図柄を設定する(ステップS21)。
【0069】
次に、特図の最終図柄を導出するまでの変動パターンとして、いずれの変動パターンを使用するかを設定(決定)する(ステップS22)。
【0070】
この変動パターン設定処理を、図10を参照して説明する。
図10の処理が起動すると、まず、0〜10の範囲内で乱数を発生してリーチテーブル判定値を抽出し、次に、2)0〜99の範囲内で乱数を発生して変動パターン選択値を抽出する(ステップS31)。
【0071】
次に、ステップS31で抽出したリーチテーブル判定値が0であるか、1〜10のいずれであるかを判別する(ステップS32)。
【0072】
抽出したリーチテーブル判定値が0であれば、図5(b)に示すリーチ時変動パターン選択テーブルを、変動パターン選択テーブルとして選択する(ステップS33)。一方、抽出したリーチテーブル判定値が1〜10のいずれかの値であれば、図5(a)に示す通常時変動パターン選択テーブルを、変動パターン選択テーブルとして選択する(ステップS34)。
【0073】
即ち、1/11の確率で、図5(b)に示すリーチ時変動パターン選択テーブルを選択し、10/11の確率で、図5(a)に示す通常時変動パターン選択テーブルを選択する(ステップS34)。
【0074】
次に、特図保留メモリ32からステップS18で読み出した乱数値が、大当たりに相当する値であるか、ハズレに相当する値であるかを判別する(ステップS35)。
大当たりに相当すると判別した場合には(ステップS35;Yes)、図5(e)に示す大当たり時変動パターン選択テーブルを、ステップS33又はS34で選択・設定した変動パターン選択テーブルに代えて、選択する(ステップS36)。この変動パターン選択テーブルが選択されることにより、大当たり時には、必ず、リーチ変動パターンが選択されることになる。
【0075】
一方、ステップS35で、大当たりではない(即ち、ハズレ)と判別した場合には(ステップS35;No)、前回リーチフラグ記憶部33にリーチフラグが設定されているか否かを判別する(ステップS37)。
【0076】
ステップS37で、リーチフラグが設定されていると判別された場合(ステップS37;Yes)、前回リーチフラグをクリアし(ステップS38)、さらに、図5(c)に示す前回リーチ時に変動パターン選択テーブルを、ステップS33又はS34で選択した変動パターン選択テーブルに代えて選択する(ステップS36)。この変動パターン選択テーブルを選択することにより、ハズレで且つ前回の変動表示がリーチ変動パターンで実行された変動表示については、リーチ変動パターンが選択される確率が1/50まで低下する。
【0077】
ステップS37で、前回リーチフラグがオフであると判別された場合(ステップS37;No)、変動回数カウンタ34のカウント値が基準値n(例えば、20)よりも大きいか、否かを判別する(ステップS40)。
【0078】
ステップS40で、変動回数のカウント値が基準値nよりも大きいと判別された場合(ステップS40;Yes)、図5(d)に示すリーチ補正時変動パターン選択テーブル54を、ステップS33又はS34で選択した変動パターン選択テーブルに代えて選択する(ステップS41)。これにより、リーチ変動パターンが選択される確率が通常の1/11から7/10に高められる。即ち、普通変動パターンによる変動表示がn回よりも多く続いた場合には、リーチ変動パターンが選択される確率が通常よりも高くなる。
【0079】
一方、ステップS40で、変動回数のカウント値が基準値n以下であると判別された場合(ステップS40;No)、そのまま、後述するステップS42に進む。即ち、ステップS33又はS34で選択した変動変動パターン選択テーブルがそのまま使用される。
【0080】
以上の処理の後、ステップS42では、選択された変動パターン選択テーブルに設定されている変動パターンのうちから、ステップS31で抽出した変動パターン選択用乱数値で特定される変動パターンを決定する。
【0081】
例えば、リーチテーブル判定値が3で、大当たりで、変動パターン選択値が66の場合、ステップS34で通常時変動パターン選択テーブルが設定されるが、ステップS36で大当たり時変動パターン選択テーブル55に置換される。そして、このテーブル上で、変動パターン選択値66に相当する「リーチB(当たり)変動パターン」を、変動表示に使用される変動パターンとして決定する。
【0082】
同様に、例えば、リーチテーブル判定値が0で、ハズレで、前回の変動がリーチパターンで行われており、変動パターン選択値が99の場合、ステップS33でリーチ時変動パターン選択テーブル52が設定されるが、ステップS39で前回リーチ時変動パターン選択テーブル53に置換される。そして、このテーブル上で、変動パターン選択値99に相当する「リーチC(ハズレ)変動パターン」を、変動表示に使用される変動パターンとして決定する。
【0083】
続いて、決定された変動パターンが、リーチ変動パターンであるか否かを判別する(ステップS43)。リーチ変動パターンであると判別された場合には、変動回数カウンタ34をクリアし(ステップS44)、前回リーチフラグをオンする(ステップS45)。
【0084】
また、ステップS43で、決定された変動パターンが、リーチ変動パターンではないとと判別すると(ステップS43;No)、変動回数カウンタ34に1を加算する。
【0085】
以上のようにして、図9のステップS22での変動パターンが選択される。
【0086】
続いて、遊技制御部11は、ステップS22で設定した変動パターンを用いて、ステップS20又はS21で設定した最終図柄を得られるように、特図の変動表示を行う旨の変動指示コマンドを表示制御部13に送信すると共に図柄変動時間の測定を開始する(ステップS23)、その後この割り込み処理を終了し、メインフローにリターンする。
【0087】
このコマンドに応答して、表示制御部13は、ステップS22で選択された変動パターンを用いた特図ゲームを実行する。
具体的に説明すると、ステップS18で特図保留メモリ32から読み出した乱数が大当たりに相当する場合には、ステップS36で設定された図5(d)に示す大当たり時変動パターン選択テーブル55を用いて選択されたリーチ変動パタンによる特図ゲームが実行される。この場合、リーチ変動パターンによる変動表示となるので、遊技者の期待感が高まる。
【0088】
また、ステップS18で特図保留メモリ32から読み出した乱数がハズレに相当し、かつ、前回の特図ゲームがリーチ変動パターンによるものであった場合には、ステップS39で設定された図5(c)に示す前回リーチ時変動パターン選択テーブル53を用いて選択された変動パターンを用いた特図ゲームが実行される。従って、高い確率(98%)で通常変動パターンが選択されるが、リーチ変動パターンが選択された際には、リーチB変動パターン又はリーチC変動パターンといった信頼度が高いリーチ変動パターンにより変動表示が行われることになり、リーチが連続したことと信頼度の高いリーチ変動パターンが出現することで、遊技者の期待感が高まる。
【0089】
さらに、通常変動パターン(リーチ変動パターン以外)による特図変動表示がn回より多く連続して発生している場合には、ステップS41で選択された図5(d)に示すリーチ補正時変動パターン選択テーブル54を用いて選択された変動パターンで特図ゲームが行われる。このとき、7/10という通常時よりも高い確率で通常リーチ変動パターン又はリーチA変動パターンが選択される。ただし、信頼度の比較的低いリーチ変動パターンであるので、遊技者の期待感を煽るようなことはない。
【0090】
それ以外の場合には、ステップS33又はS34で選択されたリーチ時変動パターン選択テーブル52又は通常時変動パターン選択テーブル51を用いて選択された変動パターンによる特図ゲームが実行される。
【0091】
一方、ステップS14で、特図が変動中であると判別された場合には(ステップS14;Yes)、ステップS24に進み、特図の変動時間が経過したか否かを判別する。変動時間が経過していないと判別した場合には(ステップS24;No)、この割り込み処理を終了し、メインルーチンにリターンする。一方、変動時間が経過した場合には(ステップS24;Yes)、停止コマンドを送出して、図柄の変動を停止させる(ステップS25)。表示制御部13は、ステップS23の変動指示コマンドに応答して、ステップS22で選択された変動パターンに従って特図の変動表示を行っており、この停止コマンドに応答して、ステップS20又はS21で設定した最終停止図柄で特図を停止させる。
【0092】
続いて、最終停止図柄が大当りであるか否かを判別する(ステップS26)。大当りの場合(ステップS26;Yes)には、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成して、大当り状態とする等の大当たり制御を行う(ステップS27)。この大当たり制御では、通常のパチンコ遊技機械と同様に、遊技制御部11は、入出力部12を介して特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成して、大量の賞球を遊技者に提供する。
【0093】
一方、最終停止図柄がハズレ図柄の場合(ステップS26;No)には、この割り込み処理を終了してメインルーチンにリターンする。
【0094】
以上説明したように、この実施の形態によれば、特図の表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定し、表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。従って、リーチ変動パターンへの期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の特図の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターンを選択する確率を低下させる。従って、特図ゲーム全体としてのリーチ変動の割合を従来と同程度に維持することも可能である。さらに、特図の変動で、リーチ変動パターンが選択されていない回数がn回よりも多い場合には、リーチ変動パターンを選択する確率を1/11から7/10に確率を向上すので、前回リーチ時にリーチ変動パターンの選択を避けることによる、リーチパターンの選択を頻度の低下を補償することができる。
【0095】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態においては、特図変動の表示結果がハズレに相当し、且つ、前回の特図変動で使用した変動パターンがリード変動パターンであった場合に、リーチの確率を通常時よりも下げるようにしたが、リーチ変動パターンを選択しないようにすることも可能である。この場合には、例えば、図10のステップS39で、図5(a)に示す選択テーブル(通常パターンだけを選択できる選択テーブル)を選択するようにすればよい。
【0096】
また、選択した変動パターンに基づいて、表示結果として導出表示する識別情報の組み合わせを決定するようにしてもよい。例えば、リーチA変動パターンを選択した場合には、左、中、右の最終停止図柄として、777を選択させ, リーチB変動パターンを選択した場合には、111,333,555,999,を選択させ、リーチC変動パターンを選択した場合には、000,222,444,666,888を表示させるようにしてもよい。この場合には、図9のステップS20と21で最終図柄を設定するのではなく、例えば、ステップS22の後に、最終図柄を設定するステップを配置すればよい。
【0097】
また、上記実施の形態においては、特図変動の表示結果がハズレに相当し、且つ、変動回数カウンタ34の値がnより大きい場合に、通常よりもリーチ変動パターンを選択する確率を高めた(1/11から7/10へ)が、この場合に、必ずリーチ変動パターンを選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、図10のステップS41で、図5(e)に示す大当たり時変動パターン選択テーブル55(リーチ変動パターンだけを選択できる選択テーブル)を選択するようにすればよい(但し、結果はハズレとする)。
【0098】
さらに、上記実施の形態においては、リーチ変動パターンによる特図変動表示が実施される頻度を測定するために、変動回数カウンタ34により、リート変動パターンが連続して選択されていない回数をカウントしたが、図11に示すように、過去の一定回数(図では50回)分の特図変動で使用した変動パターンを記録し、実際にリーチ変動パターンが選択されている頻度(割合)を計算し、計算された頻度に従ってリーチ補正時変動パターン選択テーブル54を選択するようにしてもよい。例えば、計算した頻度(=リーチ回数/50)が、所定値(例えば、1割)より小さい場合に、リーチ補正時のテーブルを選択するようにしてもよい。
【0099】
なお、図3及び図4に示すブロック構成やフローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0100】
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0101】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
【0103】
請求項1に記載した構成の遊技機によれば、表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択するので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0104】
請求項2に記載した構成の遊技機によれば、変動表示の表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する確率を低下させるので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0105】
請求項3に記載した構成の遊技機によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率が向上する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0106】
請求項4に記載した構成の遊技機によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0107】
請求項5に記載した構成の遊技機によれば、リーチ変動パターンとして、表示結果が特定の表示結果となる確率が低いリーチ変動パターンが選択される。従って、遊技者は、例えばリーチ変動が開始したとしても、誇大な期待感を持つことはなく、遊技者の射幸心を不必要に煽ることもない。
【0108】
請求項6に記載した構成の遊技機によれば、比較的簡単な手法で、リーチパターンによる変動表示の頻度を求めることができる。
【0109】
請求項7に記載した構成の遊技機によれば、使用する変動パターンに応じた表示結果を導出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】遊技制御基板上に配置される普通図保留メモリ、特図保留メモリ、前回リーチフラグメモリ、変動回数カウンタ、変動パターンテーブルメモリを示す図である。
【図5】変動パターンテーブルメモリに格納される変動パターン選択テーブルの例を示す図である。
【図6】特図の変動例を示す画面例である。
【図7】特図の変動例を示す画面例である。
【図8】特図ゲームにおける、遊技制御基板の動作を中心とする処理例を示すフローチャートである。
【図9】特図ゲームにおける、遊技制御基板の動作を中心とする処理例を示すフローチャートである。
【図10】図9に示す変動パターン設定処理の詳細を示す図である。
【図11】選択変動パターン履歴メモリの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機(遊技機)
2 … 遊技盤(ゲージ盤)
3 … 遊技機用枠(台枠)
4 … 表示装置(特別図柄表示装置)
5a〜5d … 通過部材
6 … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … ランプ
10 … 電源部(電源基板)
11 … 遊技制御部(主制御基板)
12 … 入出力部
13 … 表示制御部(図柄制御基板)
14 … 音声制御部(音声制御基板)
15 … ランプ制御部(ランプ制御基板)
16 … 払出制御部(払出制御基板)
17 … 情報出力部(外部端子基板)
31 … 普通図保留メモリ
32 … 特図保留メモリ
33 … 前回リーチフラグメモリ
41 … 普通図表示部
42 … 普通図保留表示部
43 … 特図表示部
44 … 特図保留表示部
71 … 開閉板
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に係り、特にリーチ変動パターンを使用した識別情報の変動表示を用いて遊技を行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当たり」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当たり」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
ここで、特図ゲームにおいて大当たりとなり、特別電動役物が開放状態となることにより、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、可変表示装置に表示される表示図柄の停止図柄態様が予め定められた特定表示態様となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
このように、遊技者にとって特図ゲームは、停止図柄態様が特定表示態様となって「大当たり」となるか否かに最大の関心が払われることになる。このため、「大当たり」となるか否かを判別することのできる停止図柄態様の確定までの間は、遊技興趣を高めるための様々な演出表示を行うものがある。
【0006】
演出表示の1つとしてリーチ演出表示がある。リーチ演出表示は、例えば、3つの識別情報を順番に停止し、最初に停止した2つの識別情報が同一となった場合に、さまざまな演出表示等を行った後、最後の識別情報を停止して、最終的な停止図柄を決定し、これにより、大当たり、ハズレ、等の遊技結果(特図遊技の遊技結果)を導出するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このリーチ演出表示は、遊技の興趣を高めるために非常に有効な手段であり、さまざまな態様で使用されている。例えば、特図ゲームの開始条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないために保留状態となっている数を保留メモリに記憶し、保留されている特図ゲームの表示結果が大当たりに相当するものとすることが決定されている場合に、各特図ゲームで強制的にリーチ変動パターンで変動表示を行うこと、または、リーチ演出表示になる確率を高くすることにより、連続的にリーチ演出を行うものがあった。
【0008】
しかし、この場合、保留状態にある各特図ゲームにより導出されるべき表示結果をそれぞれの変動表示の開始前に判定する必要がある。このため、変動結果を事前に判別・制御するための処理が複雑で制御の負担が大きいという問題がある。さらに、遊技者の期待感を高めるために偽の連続するリーチを出現させること等も行われているが、本来設計したリーチ出現率以上にリーチが出現することになり、リーチの大当たりへの期待度がかえって低下し、遊技者の期待感を高めるためのリーチ演出表示がその役割を果たせない場合があった。
【0009】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、制御の負担を増大させることなく、興趣性を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
また、この発明は、リーチ変動表示が連続した場合の遊技者の期待感を高めることができる遊技機を提供することを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、予め設定された変動開始条件を満足する場合に、前記可変表示手段において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて識別情報の変動表示を行う変動表示制御手段と、該変動表示制御手段による識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定の遊技価値を付与する価値付与手段とを備える遊技機であって、
前記変動表示制御手段は、
前記表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定する表示結果決定手段と、
変動表示に用いる変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンが前記リーチ変動パターンか否かを判定する前回リーチ判定手段と、を備え、
前記変動パターン選択手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとして前記リーチ変動パターンを選択し、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前記前回リーチ判定手段により前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する。
【0011】
この構成によれば、表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択するので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0012】
上記目的を達成するため、本願の請求項2に記載の遊技機は、表示内容を可変表示可能な可変表示手段と、予め設定された変動開始条件を満足する場合に、前記可変表示手段において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて識別情報の変動表示を行う変動表示制御手段と、該変動表示制御手段による識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定の遊技価値を付与する価値付与手段とを備える遊技機であって、
前記変動表示制御手段は、
前記表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定する表示結果決定手段と、
変動表示に用いる変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンが前記リーチ変動パターンか否かを判定する前回リーチ判定手段と、を備え、
前記変動パターン選択手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとして前記リーチ変動パターンを選択し、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前記前回リーチ判定手段により前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターンを選択する確率を前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されなかったときよりも低下させる。
【0013】
この構成によれば、変動表示の表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する確率を低下させるので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0014】
また、請求項3の構成によれば、前記変動表示制御手段は、所定期間における識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行された頻度が、所定頻度よりも高いか低いかを判定するリーチ頻度判定手段と、リーチ頻度判定手段により、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低いと判定されたときに、前記変動パターン選択手段は、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率を識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも高いと判定されたときよりも向上するリーチ頻度向上手段と、をさらに備える。
【0015】
この構成によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率が向上する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0016】
また、請求項4の構成によれば、前記変動表示制御手段は、所定期間における識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行された頻度が、所定頻度よりも高いか低いかを判定するリーチ頻度判定手段をさらに備え、リーチ頻度判定手段により、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低いと判定されたときに、変動パターン選択手段は変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。この構成によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0017】
請求項5の構成によれば、表示結果が特定表示結果となる確率が異なるように複数種類のリーチ変動パターンが定められ、前記リーチ頻度向上手段により、変動パターンとして、リーチ変動パターンを用いるときには、前記変動パターン選択手段は、前記複数種類の変動パターンのうち、表示結果が特定の表示結果となる確率が低い変動パターンを選択する。この構成によれば、リーチ変動パターンとして、表示結果が特定の表示結果となる確率が低いリーチ変動パターンが選択される。従って、遊技者は、例えばリーチ変動が開始したとしても、誇大な期待感を持つことはなく、遊技者の射幸心を不必要に煽ることもない。
【0018】
請求項6の構成によれば、前記リーチ頻度判定手段は、リーチ変動パターンを用いて変動表示が行われてからの識別情報の変動表示の回数を計数する変動回数カウント手段を含み、該変動回数カウント手段の計数結果に基づき頻度を判定する。この構成によれば、比較的簡単な手法で、リーチパターンによる変動表示の頻度を求めることができる。
【0019】
請求項7の構成によれば、前記可変表示手段は、それぞれ識別情報を変動表示可能な複数の可変表示部を含み、前記変動パターン選択手段により選択された変動パターンに基づいて、表示結果として各可変表示部に導出表示する識別情報の組み合わせを決定する。この構成によれば、使用する変動パターンに応じた表示結果を導出することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明においてリーチ演出表示とは、最終停止図柄となる表示図柄以外の表示図柄が、例えば、大当たりとなる特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小あるいは変形している状態(以下、これらの状態を仮停止という)、すなわち、所定領域内に一定期間継続的に更新表示を停止している状態、又は、表示図柄の表示位置が入れ替わっている状態、又は、複数の表示図柄が同期して更新表示を行っている状態のように、最終結果が表示される前段階において表示結果が特定表示態様となる可能性が見かけ上高められる演出表示のことを指す。
【0021】
また、リーチ表示態様とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、特定の表示態様(当り表示態様)となる表示条件から外れていない表示態様であり、可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、当り表示態様が表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。
【0022】
本実施例における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機を例に採って説明する。しかし、適用対象となる遊技機としては、これに限るものではなく、例えば、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機にも適用可能である。
【0023】
また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0024】
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。
【0025】
遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域のほぼ中央位置には、表示装置4が設けられ、この表示装置4の下側には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置6が配置されている。さらに、普通可変入賞球装置6の下側には、特別可変入賞球装置7が配置されている。また、遊技領域内には、通過部材5a〜5dが配置されている。
【0026】
表示装置4には、普通図表示部41と、普通図保留表示部42と、特図表示部43と、特図保留表示部44と、が配置されている。
【0027】
普通図表示部41は、第1の可変表示手段として機能する可変表示装置4の上部に配置され、当たりとハズレを示す図柄(図1では、○(丸)と×(ばつ)を表す図柄)の表示素子41aと41bとから構成され、通過装置5a〜5dのいずれかを遊技球が通過することが実行条件となる普通図ゲームにおいて、所定時間交互に表示され、最終的に当たり表示素子41aが表示されると、「普通図当たり」状態となり、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片6a・6bを所定時間が経過するまで開放制御する。
【0028】
普通図保留表示部42は、普通図柄の変動の保留数を表示する。即ち、通過装置5a〜5dのいずれかを遊技球が通過して、普通図表示部41の可変表示の実行条件が成立しても、従前の普通図ゲームが実行中である等の理由のために、未だ開始条件が成立していない実行条件が発生する場合がある。図示せぬ普通図保留メモリは、この開始条件が成立していない状態を上限値まで記憶する。この普通図保留表示部42は、普通図保留メモリ31の記憶数を表示するものである。
【0029】
特図表示部43は、可変表示手段として機能し、液晶表示装置などから構成され、3つの可変表示部を備え、普通入賞球装置6に遊技球が入賞することが実行条件となる特図ゲームにおいて、数字、文字、図柄から構成され、識別情報として機能する3つの特別図柄の可変表示を開始し、一定時間が経過すると、例えば左・右・中の順で特別図柄を確定する。確定された図柄の組み合せが所定の大当り組合せ(例えば、同一図柄のゾロ目)となったときに、この遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置7が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放され、開放している間、遊技盤1の表面を落下する遊技球を受け止めるようになっている。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。
【0030】
普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動は、所定回数(本実施形態では、4回)まで後述する特図保留メモリ32(図4)に記憶され、その旨が特図保留表示部44に表示される。
【0031】
通過部材5a〜5dは、それぞれ、その上端開口から受け入れた遊技球を下側に誘導する通路を備え、通路の途中には通過玉検出器が設けられている。該通過玉検出器が通路を通過する遊技球を検出すると、普通図表示部41に表示される普通図柄の変動による普通図ゲームの実行条件が成立する。
【0032】
普通可変入賞球装置6は、ソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片6a、6bを有するチューリップ型役物として構成されている。
【0033】
特別可変入賞球装置7は、ソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板71を備える。開閉板71は、通常時には閉成し、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞に基づいて特図表示部43による特図ゲームが行われた結果、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)なった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放(開放サイクル)する状態となるように設定され、その開放している間遊技盤1の表面を落下する打玉を受け止める。そして、この開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。特別可変入賞球装置7に入賞した打球は、図示せぬ検出部により検出される。入賞打球の検出に応答し、後述する遊技制御部11と払出制御部16とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
【0034】
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、ランプを内蔵した風車21、アウト口22、等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L、8Rが設けられている。
【0035】
図2は、パチンコ遊技機1の背面図であり、主要基板の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、詳細を後述するように、電源基板(電源部)10と、主制御基板(遊技制御部)11と、図柄制御基板(表示制御部)13と、音声制御基板(音声制御部)14と、ランプ制御基板(ランプ制御部)15と、払出制御基板(払出制御部)16と、外部端子基板(情報出力部)17とを備え、それぞれ適所に配設されている。
【0036】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。本実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)10と、遊技制御部(主制御基板)11と、入出力部12と、表示制御部(図柄制御基板)13と、音声制御部(音声制御基板)14と、ランプ制御部(ランプ制御基板)15と、払出制御部(払出制御基板)16と、情報出力部(外部端子基板)17とを備えている。
【0037】
電源部10は、パチンコ遊技機1内の各回路に所定の電源電圧を供給するものである。
【0038】
遊技制御部11は、メイン側の制御基板である遊技制御基板内に設けられた各種回路から構成されており、普通図ゲーム及び特図ゲームの制御機能、入出力部12を介して信号の入出力を行う機能、表示制御部13、音声制御部14、ランプ制御部15及び払出制御部16に対し、それぞれ制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対し、各種情報を出力する機能等を備えている。
【0039】
また、遊技制御部11は、図4に示すように、普通図保留メモリ31と、特図保留メモリ32,前回リーチフラグメモリ33,変動回数カウンタ34,変動パターンテーブルメモリ35を備える。
【0040】
普通図保留メモリ31は、遊技球が通過部材5a〜5dを通過して普通図ゲームの実行条件が成立したが、開始条件が成立していない普通図ゲームの保留状態を記憶する。
【0041】
特図保留メモリ32は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特図ゲームの実行条件が成立したが、まだ、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために開始条件が成立していない特図ゲームの保留状態を記憶する。この特図保留メモリ32は、図4に示すように、4つのエントリを備え、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞順に保留番号とその入賞により抽出された乱数値が対応付けて格納されている。特図ゲームが1回終了すると、最上位の情報に基づいた特図ゲームが実行され、第2位以下の登録情報が1位ずつ繰り上がる。また、遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
【0042】
前回リーチフラグメモリ33には、直前の特図変動表示でリーチ変動パターンを使用したか否かを示すフラグが設定される。このフラグは、各特図変動表示で、リーチ変動パターンが使用されればセットされ、されなければ(通常変動パターンが使用されれば)リセットされる。
【0043】
変動回数カウンタ34には、普通変動パターンによる(リーチ変動パターンを使用しない)特図変動表示が何回連続したかを示す値が設定される。この値は、特図変動表示でリーチ変動パターンが使用されるとリセットされ、リーチ変動パターンが使用されないと+1される。
【0044】
変動パターンテーブルメモリ35は、状況にあわせて選択される複数の変動パターン選択テーブルを記憶する。各変動パターンテーブルには、1又は複数の変動パターンが設定されており、0〜99の範囲内で抽出される乱数値で特定される変動パターンが特図の変動表示に使用される。
【0045】
具体的には、変動パターンテーブルメモリ35には、図5(a)〜(e)に示すような、通常時変動パターン選択テーブル51、リーチ時変動パターン選択テーブル52、前回リーチ時変動パターン選択テーブル53、リーチ補正時変動パターン選択テーブル54、大当たり時変動パターン選択テーブル55、が格納される。
【0046】
図5(a)に示す通常時変動パターン選択テーブル51は、図6(a)に示すように、リーチ演出を行わずに、ハズレの最終図柄を導出する変動パターンを選択するためのテーブルである。このテーブルは、基本的には、10/11の確率で選択される。
【0047】
リーチ時変動パターン選択テーブル52は、リーチ演出を行ってハズレの最終図柄を導出する変動パターンを選択するためのテーブルであり、基本的には、1/11の確率で選択される。このテーブル52には、図6(b)に示すような、通常のリーチパターンから、図6(c)に一部の例を示すような特徴的な3種類のリーチパターン(A,B,C)が用意されている。
【0048】
前回リーチ時変動パターン選択テーブル53は、今回の変動表示の結果がハズレと決定され、且つ、前回の特図変動表示がリーチパターンで実行されている場合に選択されるテーブルであり、リーチ演出が選択されるされる確率が1/50に設定されている(0〜99の100個の乱数値のうち、98と99でのみでリーチ変動パターンが選択される)。なお、各変動パターンによる表示の変化は、図6に示すものと同様である。
【0049】
リーチ補正時変動パターン選択テーブル54は、今回の変動表示の結果がハズレと決定され、且つ、特図変動表示が通常の変動パターン(リーチ変動パターン以外の変動パターン)で連続して所定回数以上実行されている場合に選択されるテーブルである。ここでは、乱数値が30〜99の場合にリーチパターンが選択されることになり、リーチ変動パターンが選択される確率が通常時の1/11から7/10に高められている。なお、各変動パターンによる表示の変化は、図6に示すものと同様である。
【0050】
大当たり時変動パターン選択テーブル55は、大当たり時に選択されるテーブルであり、4種類のリーチ変動パターンが用意されている。リーチパターンは、図7(a)に示すような、通常のリーチ変動パターンと、図7(b)に例示するような特徴的な3種類のリーチパターン(A,B,C)が用意されている。
【0051】
変動パターン選択テーブル51〜55を用いて選択・設定される各リーチパターンの信頼度又は期待度(そのリーチパターンで特図の変動が行われた際に、大当たりとなる確率)は、通常リーチ変動パターン<リーチA変動パターン<リーチB変動パターン<リーチC変動パターン、に設定されている。従って、例えば、図5(c)に示す前回リーチ時変動パターン選択テーブル53が選択された場合には、高い確率(98%)で通常変動パターンが選択される。但し、リーチ変動パターンが選択された際には、リーチB変動パターン、リーチC変動パターンといった信頼度が高いリーチパターンが選択されることになる。従って、リーチが連続したことで遊技者の期待感を向上し、さらに、信頼度の高いリーチ変動パターンを使用することで、遊技者の期待感を高めることができる。また、例えば、図5(d)に示すリーチ補正時変動パターン選択テーブル54が選択された場合には、7/10の確率で通常リーチ変動パターン又はリーチA変動パターンが選択され、通常時にリーチ変動パターンが選択される確率(1/11)よりも確率が高まるが、信頼度の比較的低いリーチ変動パターンが選択されるので、遊技者の期待感を煽るようなことはない。
【0052】
図3の入出力部12は、遊技球の検出や役物の開閉動作を行うためのものであり、センサやソレノイドを備える。センサとしては、特別可変入賞球装置7に配置されている入賞玉検出器、等がある。また、ソレノイドとしては、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a、6bを傾動位置に可動制御するためのソレノイドや、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成するためのソレノイドがある。
【0053】
表示制御部13は、遊技制御部11から送信される制御コマンド信号に基づいて、表示装置4を制御するためのものであり、普通図ゲームにおける普通図の表示制御、特図ゲームにおける特図表示制御、普通図保留数の表示制御、特図保留数の表示制御などを行う。
【0054】
音声制御部14、ランプ制御部15は、遊技制御部11から送信される制御コマンド信号に基づいて、音声出力制御、ランプ表示制御を、それぞれ遊技制御部11とは独立して実行するサブ側の制御部である。
【0055】
払出制御部16は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。即ち、入出力部12が普通可変入賞球装置6或いは特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞を検出すると、入出力部12は、これを検出し遊技制御部11に通知する。遊技制御部11は、この通知に応答して、払出制御部16に賞球の払出を指示する。払出制御部16は、この指示に応答して、所定数の賞球を遊技者に払い出す。情報出力部17は、各種遊技関連情報を外部に出力するためのものである。
【0056】
ここで、普通図表示部41及び特図表示部43上に表示される表示図柄の変動態様、最終表示図柄等は、遊技制御部11から出力される制御コマンドに従って一意に定まっている。すなわち、表示制御部13、音声制御部14及びランプ制御部15は、制御コマンドを受け取ったタイミングから、表示装置4上における表示図柄の変動、スピーカ8L、8Rからの音声出力及びランプ9の明滅表示が連動して行われるように制御を行っている。
【0057】
次に、本実施例のパチンコ遊技機の動作(作用)を説明する。まず、本実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れの概略について説明する。
【0058】
パチンコ遊技機1の右下位置に設けられたハンドルを操作することにより、遊技領域中に遊技球が発射される。遊技制御部11は、入出力部12内の通過玉検出器や特別図柄始動スイッチ等の入力の有無を監視しており、遊技球が通過部材5a〜5dに形成された通路を通過すると、乱数値を求め、この乱数値を図示せぬ普通図保留メモリの空きエントリの先頭に登録する。そして、保管されている乱数値が先頭エントリから順次読み出され、読み出された乱数値に基づいて、遊技制御部11が普通図の最終的な表示図柄を当たり図柄(○図柄)とするか、ハズレ図柄(×図柄)とするかを決定する。
【0059】
遊技制御部11は表示制御部13へ、普通図表示部41の変動表示を指令する表示制御コマンドを送信する。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、普通図表示部41を制御し、当たり図柄とハズレ図柄とを交互に点灯させる変動表示処理を一定期間行い、最終的な図柄を表示するという普通図ゲームを実行する。最終表示図柄が当たり図柄であれば、普通可変入賞球装置6の可動翼片6a・6bを傾動させて、拡大開放させ、遊技球を入賞し易くし、ひいては、特図遊技を発生し易くする。
【0060】
遊技球が特別可変入賞球装置7に入賞した場合(可動翼片6a・6bが垂直状態でも、傾動状態でもよい)、特別図柄始動スイッチにより遊技球の入賞が検出される。すると、遊技制御部11は、入出力部12を介してその旨の通知を受け、乱数値を発生し、得られた乱数値を図4に示す特図保留メモリ32の空きエントリの先頭に登録する。遊技制御部11は、特図保留メモリ32に記憶されている乱数値を先頭エントリから順次読み出し、読み出した乱数値に従って大当たりとハズレとを決定する。また、図5に示す複数の変動パターン選択テーブルのうちから状況に応じたものを選択し、さらに、そのテーブル内に設定されているいずれかの変動パターンを選択する。この決定に従って、遊技制御部11は表示制御部13へ、特図表示部43の表示制御を指令する表示制御コマンドを送信する。
【0061】
遊技制御部11から表示制御部13へ送信される表示制御コマンドは、例えば、変動表示に使用する変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、左右中予定停止図柄(最終停止図柄)をそれぞれ指令する左、中、右の3つの停止図柄コマンド等からなる。この表示制御コマンドに従って、表示制御部13は、図6及び図7に例示するように、特図を変動させ、順次停止して、最終的な図柄を表示するという特図ゲームを実行する。最終停止図柄が、図7(a)又は(b)に例示するような大当り図柄(通常、3つの図柄が揃った状態)であれば、遊技機1は大当り状態(特定遊技状態)となり、特別可変入賞球装置7の開閉板71が一定時間又は一定数の遊技球が入賞するまで開成し、開閉を一定サイクル繰り返す。一方、最終停止図柄が、図6(a)〜(c)に例示するようなハズレ図柄であれば、特別可変入賞球装置7の開閉板71の開成等は行わない。
【0062】
遊技者は、このようにして普通図ゲーム及び特図ゲームを行いながら、普通可変入賞球装置6又は特別可変入賞球装置7に遊技球を入賞させ、払出制御部16により払い出される賞球を獲得する。
【0063】
以下、遊技制御部11が実行する特図ゲームの処理について、図8〜図10のフローチャートを参照して説明する。
【0064】
遊技制御部11は、例えば、200m秒毎のタイマ割り込み等で、図8のフローチャートに示す特別図柄ゲームを開始する。遊技制御部11は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、始動玉検出器の出力をチェックすることにより検出する(ステップS11)。遊技球が入賞した場合(ステップS11;Yes)、特図保留メモリ32の保留数が上限値の4以上であるか否かを判別する(ステップS12)。4以上であれば、今回の入賞による特図ゲームの始動は無効とされる(ステップS12;Yes)。
【0065】
一方、保留数が上限値4の未満であると判別された場合には(ステップS12;No)、乱数プログラムを起動して乱数値を抽出し、これを、特図保留メモリ32の空エントリの先頭にセットする(ステップS13)。
【0066】
続いて、特図が変動中であるか否かを判別する(ステップS14)。特図が変動中であれば(ステップS14;Yes)、後述する図9のステップS24にジャンプし、特図が変動中でなければ(ステップS14;No)、特図の停止図柄表示期間中であるか否かを判別する(ステップS15)。即ち、特図ゲームを行って、特図表示部43上で特図を可変表示させた後、最終停止図柄を一定時間表示するが、この期間に該当するか否かを判別する。停止期間中であれば(ステップS15;Yes)、図9の後述するステップS26にジャンプし、停止期間中でなければ(ステップS15;No)、特図保留メモリ32が記憶している保留数が0か否かを判別する(ステップS16)。保留数が0であれば(ステップS16;Yes)、表示制御部13を介して特図表示部43上にデモンストレーション画面を表示し(ステップS17)、処理を終了する。
【0067】
一方、ステップS16で、保留数が0ではないと判断すると(ステップS16;No)、図9のステップS18に進み、特図保留メモリ32の各エントリに格納されている乱数値を、1エントリずつ上位にシフトして、先頭エントリの乱数値を取り出し(ステップS18)、その乱数値が大当りに相当するか、ハズレに相当するかを判別する(ステップS19)。
【0068】
大当りに相当する場合(ステップS19;Yes)、大当り時の最終停止図柄(3つの同一値)を設定し(ステップS20)、ハズレの場合(ステップS19;No)、ハズレ時の最終停止図柄を設定する(ステップS21)。
【0069】
次に、特図の最終図柄を導出するまでの変動パターンとして、いずれの変動パターンを使用するかを設定(決定)する(ステップS22)。
【0070】
この変動パターン設定処理を、図10を参照して説明する。
図10の処理が起動すると、まず、0〜10の範囲内で乱数を発生してリーチテーブル判定値を抽出し、次に、2)0〜99の範囲内で乱数を発生して変動パターン選択値を抽出する(ステップS31)。
【0071】
次に、ステップS31で抽出したリーチテーブル判定値が0であるか、1〜10のいずれであるかを判別する(ステップS32)。
【0072】
抽出したリーチテーブル判定値が0であれば、図5(b)に示すリーチ時変動パターン選択テーブルを、変動パターン選択テーブルとして選択する(ステップS33)。一方、抽出したリーチテーブル判定値が1〜10のいずれかの値であれば、図5(a)に示す通常時変動パターン選択テーブルを、変動パターン選択テーブルとして選択する(ステップS34)。
【0073】
即ち、1/11の確率で、図5(b)に示すリーチ時変動パターン選択テーブルを選択し、10/11の確率で、図5(a)に示す通常時変動パターン選択テーブルを選択する(ステップS34)。
【0074】
次に、特図保留メモリ32からステップS18で読み出した乱数値が、大当たりに相当する値であるか、ハズレに相当する値であるかを判別する(ステップS35)。
大当たりに相当すると判別した場合には(ステップS35;Yes)、図5(e)に示す大当たり時変動パターン選択テーブルを、ステップS33又はS34で選択・設定した変動パターン選択テーブルに代えて、選択する(ステップS36)。この変動パターン選択テーブルが選択されることにより、大当たり時には、必ず、リーチ変動パターンが選択されることになる。
【0075】
一方、ステップS35で、大当たりではない(即ち、ハズレ)と判別した場合には(ステップS35;No)、前回リーチフラグ記憶部33にリーチフラグが設定されているか否かを判別する(ステップS37)。
【0076】
ステップS37で、リーチフラグが設定されていると判別された場合(ステップS37;Yes)、前回リーチフラグをクリアし(ステップS38)、さらに、図5(c)に示す前回リーチ時に変動パターン選択テーブルを、ステップS33又はS34で選択した変動パターン選択テーブルに代えて選択する(ステップS36)。この変動パターン選択テーブルを選択することにより、ハズレで且つ前回の変動表示がリーチ変動パターンで実行された変動表示については、リーチ変動パターンが選択される確率が1/50まで低下する。
【0077】
ステップS37で、前回リーチフラグがオフであると判別された場合(ステップS37;No)、変動回数カウンタ34のカウント値が基準値n(例えば、20)よりも大きいか、否かを判別する(ステップS40)。
【0078】
ステップS40で、変動回数のカウント値が基準値nよりも大きいと判別された場合(ステップS40;Yes)、図5(d)に示すリーチ補正時変動パターン選択テーブル54を、ステップS33又はS34で選択した変動パターン選択テーブルに代えて選択する(ステップS41)。これにより、リーチ変動パターンが選択される確率が通常の1/11から7/10に高められる。即ち、普通変動パターンによる変動表示がn回よりも多く続いた場合には、リーチ変動パターンが選択される確率が通常よりも高くなる。
【0079】
一方、ステップS40で、変動回数のカウント値が基準値n以下であると判別された場合(ステップS40;No)、そのまま、後述するステップS42に進む。即ち、ステップS33又はS34で選択した変動変動パターン選択テーブルがそのまま使用される。
【0080】
以上の処理の後、ステップS42では、選択された変動パターン選択テーブルに設定されている変動パターンのうちから、ステップS31で抽出した変動パターン選択用乱数値で特定される変動パターンを決定する。
【0081】
例えば、リーチテーブル判定値が3で、大当たりで、変動パターン選択値が66の場合、ステップS34で通常時変動パターン選択テーブルが設定されるが、ステップS36で大当たり時変動パターン選択テーブル55に置換される。そして、このテーブル上で、変動パターン選択値66に相当する「リーチB(当たり)変動パターン」を、変動表示に使用される変動パターンとして決定する。
【0082】
同様に、例えば、リーチテーブル判定値が0で、ハズレで、前回の変動がリーチパターンで行われており、変動パターン選択値が99の場合、ステップS33でリーチ時変動パターン選択テーブル52が設定されるが、ステップS39で前回リーチ時変動パターン選択テーブル53に置換される。そして、このテーブル上で、変動パターン選択値99に相当する「リーチC(ハズレ)変動パターン」を、変動表示に使用される変動パターンとして決定する。
【0083】
続いて、決定された変動パターンが、リーチ変動パターンであるか否かを判別する(ステップS43)。リーチ変動パターンであると判別された場合には、変動回数カウンタ34をクリアし(ステップS44)、前回リーチフラグをオンする(ステップS45)。
【0084】
また、ステップS43で、決定された変動パターンが、リーチ変動パターンではないとと判別すると(ステップS43;No)、変動回数カウンタ34に1を加算する。
【0085】
以上のようにして、図9のステップS22での変動パターンが選択される。
【0086】
続いて、遊技制御部11は、ステップS22で設定した変動パターンを用いて、ステップS20又はS21で設定した最終図柄を得られるように、特図の変動表示を行う旨の変動指示コマンドを表示制御部13に送信すると共に図柄変動時間の測定を開始する(ステップS23)、その後この割り込み処理を終了し、メインフローにリターンする。
【0087】
このコマンドに応答して、表示制御部13は、ステップS22で選択された変動パターンを用いた特図ゲームを実行する。
具体的に説明すると、ステップS18で特図保留メモリ32から読み出した乱数が大当たりに相当する場合には、ステップS36で設定された図5(d)に示す大当たり時変動パターン選択テーブル55を用いて選択されたリーチ変動パタンによる特図ゲームが実行される。この場合、リーチ変動パターンによる変動表示となるので、遊技者の期待感が高まる。
【0088】
また、ステップS18で特図保留メモリ32から読み出した乱数がハズレに相当し、かつ、前回の特図ゲームがリーチ変動パターンによるものであった場合には、ステップS39で設定された図5(c)に示す前回リーチ時変動パターン選択テーブル53を用いて選択された変動パターンを用いた特図ゲームが実行される。従って、高い確率(98%)で通常変動パターンが選択されるが、リーチ変動パターンが選択された際には、リーチB変動パターン又はリーチC変動パターンといった信頼度が高いリーチ変動パターンにより変動表示が行われることになり、リーチが連続したことと信頼度の高いリーチ変動パターンが出現することで、遊技者の期待感が高まる。
【0089】
さらに、通常変動パターン(リーチ変動パターン以外)による特図変動表示がn回より多く連続して発生している場合には、ステップS41で選択された図5(d)に示すリーチ補正時変動パターン選択テーブル54を用いて選択された変動パターンで特図ゲームが行われる。このとき、7/10という通常時よりも高い確率で通常リーチ変動パターン又はリーチA変動パターンが選択される。ただし、信頼度の比較的低いリーチ変動パターンであるので、遊技者の期待感を煽るようなことはない。
【0090】
それ以外の場合には、ステップS33又はS34で選択されたリーチ時変動パターン選択テーブル52又は通常時変動パターン選択テーブル51を用いて選択された変動パターンによる特図ゲームが実行される。
【0091】
一方、ステップS14で、特図が変動中であると判別された場合には(ステップS14;Yes)、ステップS24に進み、特図の変動時間が経過したか否かを判別する。変動時間が経過していないと判別した場合には(ステップS24;No)、この割り込み処理を終了し、メインルーチンにリターンする。一方、変動時間が経過した場合には(ステップS24;Yes)、停止コマンドを送出して、図柄の変動を停止させる(ステップS25)。表示制御部13は、ステップS23の変動指示コマンドに応答して、ステップS22で選択された変動パターンに従って特図の変動表示を行っており、この停止コマンドに応答して、ステップS20又はS21で設定した最終停止図柄で特図を停止させる。
【0092】
続いて、最終停止図柄が大当りであるか否かを判別する(ステップS26)。大当りの場合(ステップS26;Yes)には、特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成して、大当り状態とする等の大当たり制御を行う(ステップS27)。この大当たり制御では、通常のパチンコ遊技機械と同様に、遊技制御部11は、入出力部12を介して特別可変入賞球装置7の開閉板71を開成して、大量の賞球を遊技者に提供する。
【0093】
一方、最終停止図柄がハズレ図柄の場合(ステップS26;No)には、この割り込み処理を終了してメインルーチンにリターンする。
【0094】
以上説明したように、この実施の形態によれば、特図の表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定し、表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。従って、リーチ変動パターンへの期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の特図の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターンを選択する確率を低下させる。従って、特図ゲーム全体としてのリーチ変動の割合を従来と同程度に維持することも可能である。さらに、特図の変動で、リーチ変動パターンが選択されていない回数がn回よりも多い場合には、リーチ変動パターンを選択する確率を1/11から7/10に確率を向上すので、前回リーチ時にリーチ変動パターンの選択を避けることによる、リーチパターンの選択を頻度の低下を補償することができる。
【0095】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態においては、特図変動の表示結果がハズレに相当し、且つ、前回の特図変動で使用した変動パターンがリード変動パターンであった場合に、リーチの確率を通常時よりも下げるようにしたが、リーチ変動パターンを選択しないようにすることも可能である。この場合には、例えば、図10のステップS39で、図5(a)に示す選択テーブル(通常パターンだけを選択できる選択テーブル)を選択するようにすればよい。
【0096】
また、選択した変動パターンに基づいて、表示結果として導出表示する識別情報の組み合わせを決定するようにしてもよい。例えば、リーチA変動パターンを選択した場合には、左、中、右の最終停止図柄として、777を選択させ, リーチB変動パターンを選択した場合には、111,333,555,999,を選択させ、リーチC変動パターンを選択した場合には、000,222,444,666,888を表示させるようにしてもよい。この場合には、図9のステップS20と21で最終図柄を設定するのではなく、例えば、ステップS22の後に、最終図柄を設定するステップを配置すればよい。
【0097】
また、上記実施の形態においては、特図変動の表示結果がハズレに相当し、且つ、変動回数カウンタ34の値がnより大きい場合に、通常よりもリーチ変動パターンを選択する確率を高めた(1/11から7/10へ)が、この場合に、必ずリーチ変動パターンを選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、図10のステップS41で、図5(e)に示す大当たり時変動パターン選択テーブル55(リーチ変動パターンだけを選択できる選択テーブル)を選択するようにすればよい(但し、結果はハズレとする)。
【0098】
さらに、上記実施の形態においては、リーチ変動パターンによる特図変動表示が実施される頻度を測定するために、変動回数カウンタ34により、リート変動パターンが連続して選択されていない回数をカウントしたが、図11に示すように、過去の一定回数(図では50回)分の特図変動で使用した変動パターンを記録し、実際にリーチ変動パターンが選択されている頻度(割合)を計算し、計算された頻度に従ってリーチ補正時変動パターン選択テーブル54を選択するようにしてもよい。例えば、計算した頻度(=リーチ回数/50)が、所定値(例えば、1割)より小さい場合に、リーチ補正時のテーブルを選択するようにしてもよい。
【0099】
なお、図3及び図4に示すブロック構成やフローチャートの構成は任意に変更及び修正が可能である。
【0100】
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0101】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、以下に示す効果を有する。
【0103】
請求項1に記載した構成の遊技機によれば、表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択するので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0104】
請求項2に記載した構成の遊技機によれば、変動表示の表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択するようにしたので、リーチ及び連続リーチに対する遊技者の期待を高めることができる。また、表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前回の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する確率を低下させるので、特定の表示結果とする場合にリーチ変動パターンを選択するとしても、全体としてリーチの出現率(期待度)に大きな変化が起こらない。また、表示結果の判定に複雑な処理が必要なく、制御負担が増大することもない。
【0105】
請求項3に記載した構成の遊技機によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率が向上する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0106】
請求項4に記載した構成の遊技機によれば、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低い場合に、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する。従って、請求項1及び2の変動パターン選択手段により、リーチ変動パターンを選択する頻度が低下した場合に、これを補正することできる。
【0107】
請求項5に記載した構成の遊技機によれば、リーチ変動パターンとして、表示結果が特定の表示結果となる確率が低いリーチ変動パターンが選択される。従って、遊技者は、例えばリーチ変動が開始したとしても、誇大な期待感を持つことはなく、遊技者の射幸心を不必要に煽ることもない。
【0108】
請求項6に記載した構成の遊技機によれば、比較的簡単な手法で、リーチパターンによる変動表示の頻度を求めることができる。
【0109】
請求項7に記載した構成の遊技機によれば、使用する変動パターンに応じた表示結果を導出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】遊技制御基板上に配置される普通図保留メモリ、特図保留メモリ、前回リーチフラグメモリ、変動回数カウンタ、変動パターンテーブルメモリを示す図である。
【図5】変動パターンテーブルメモリに格納される変動パターン選択テーブルの例を示す図である。
【図6】特図の変動例を示す画面例である。
【図7】特図の変動例を示す画面例である。
【図8】特図ゲームにおける、遊技制御基板の動作を中心とする処理例を示すフローチャートである。
【図9】特図ゲームにおける、遊技制御基板の動作を中心とする処理例を示すフローチャートである。
【図10】図9に示す変動パターン設定処理の詳細を示す図である。
【図11】選択変動パターン履歴メモリの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 … パチンコ遊技機(遊技機)
2 … 遊技盤(ゲージ盤)
3 … 遊技機用枠(台枠)
4 … 表示装置(特別図柄表示装置)
5a〜5d … 通過部材
6 … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … ランプ
10 … 電源部(電源基板)
11 … 遊技制御部(主制御基板)
12 … 入出力部
13 … 表示制御部(図柄制御基板)
14 … 音声制御部(音声制御基板)
15 … ランプ制御部(ランプ制御基板)
16 … 払出制御部(払出制御基板)
17 … 情報出力部(外部端子基板)
31 … 普通図保留メモリ
32 … 特図保留メモリ
33 … 前回リーチフラグメモリ
41 … 普通図表示部
42 … 普通図保留表示部
43 … 特図表示部
44 … 特図保留表示部
71 … 開閉板
Claims (7)
- 識別情報を変動表示可能な可変表示手段と、予め設定された変動開始条件を満足する場合に、前記可変表示手段において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて識別情報の変動表示を行う変動表示制御手段と、該変動表示制御手段による識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定の遊技価値を付与する価値付与手段とを備える遊技機であって、
前記変動表示制御手段は、
前記表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定する表示結果決定手段と、
変動表示に用いる変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンが前記リーチ変動パターンか否かを判定する前回リーチ判定手段と、を備え、
前記変動パターン選択手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとして前記リーチ変動パターンを選択し、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前記前回リーチ判定手段により前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターン以外の変動パターンを選択する、
ことを特徴とする遊技機。 - 表示内容を可変表示可能な可変表示手段と、予め設定された変動開始条件を満足する場合に、前記可変表示手段において、予め定められたリーチ変動パターンを含む複数の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを用いて識別情報の変動表示を行う変動表示制御手段と、該変動表示制御手段による識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定の遊技価値を付与する価値付与手段とを備える遊技機であって、
前記変動表示制御手段は、
前記表示結果を特定の表示結果とするか否かを識別情報の変動表示の開始以前に決定する表示結果決定手段と、
変動表示に用いる変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンが前記リーチ変動パターンか否かを判定する前回リーチ判定手段と、を備え、
前記変動パターン選択手段は、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果とすることが決定されたときには識別情報の変動表示に用いる変動パターンとして前記リーチ変動パターンを選択し、
前記表示結果決定手段により表示結果を特定の表示結果としないことが決定され、かつ、前記前回リーチ判定手段により前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されたときに、変動表示に用いる変動パターンとして、リーチ変動パターンを選択する確率を前回の識別情報の変動表示に用いられた変動パターンがリーチ変動パターンであったと判定されなかったときよりも低下させる、
ことを特徴とする遊技機。 - 前記変動表示制御手段は、
所定期間における識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行された頻度が、所定頻度よりも高いか低いかを判定するリーチ頻度判定手段と、
リーチ頻度判定手段により、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低いと判定されたときに、前記変動パターン選択手段は、変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する確率を識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも高いと判定されたときよりも向上するリーチ頻度向上手段と、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記変動表示制御手段は、所定期間における識別情報の変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行された頻度が、所定頻度よりも高いか低いかを判定するリーチ頻度判定手段をさらに備え、
リーチ頻度判定手段により、変動表示がリーチ変動パターンを用いて実行されている頻度が所定頻度よりも低いと判定されたときに、変動パターン選択手段は変動表示に用いる変動パターンとしてリーチ変動パターンを選択する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 表示結果が特定表示結果となる確率が異なるように複数種類のリーチ変動パターンが定められ、
前記リーチ頻度向上手段により、変動パターンとして、リーチ変動パターンを用いるときには、前記変動パターン選択手段は、前記複数種類の変動パターンのうち、表示結果が特定の表示結果となる確率が低い変動パターンを選択する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。 - 前記リーチ頻度判定手段は、リーチ変動パターンを用いて変動表示が行われてからの識別情報の変動表示の回数を計数する変動回数カウント手段を含み、該変動回数カウント手段の計数結果に基づき頻度を判定する、
ことを特徴とする請求項3、4又は5に記載の遊技機。 - 前記可変表示手段は、それぞれ識別情報を変動表示可能な複数の可変表示部を含み、
前記変動パターン選択手段により選択された変動パターンに基づいて、表示結果として各可変表示部に導出表示する識別情報の組み合わせを決定する、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遊技機。
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