JP2004072328A - テレビ監視システム - Google Patents

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山本 隆洋
Hideyuki Yamamoto
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Abstract

【課題】正確で細かい危険区域の設定・変更を可能にし、さらに、本発明のテレビ監視システムでは、センサー点に接触した物体の大きさ(センサー点の点数)やスピードを計算したり、センサー点に危険度を設定して警報を段階的に出力することを目的としたテレビ監視システムの提供。
【解決手段】テレビカメラ1と、モニタテレビ7と、警報発信機8と、これらを制御する制御装置5と、からなり、前記テレビカメラ1の映像をモニタテレビ7の画面で受像し、前記画面の全面に複数のセンサー点を配置し、前記画面上で監視区域となるセンサー点を設定し、このセンサー点に接触する移動画像を検知した際に警報発信機8から警報を発するテレビ監視システムにおいて、前記制御装置5が、画面上に表示されるポインタ7aを用いて監視区域となるセンサー点を設定するためのポインティングデバイス(マウス6)を備えることとした。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ監視システムにおいて、特に、容易な操作方法で正確な検知を可能にしたテレビ監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、様々な作業における重機のオペレータは、自分が操作する重機と障害物との距離を正確に把握することが困難であることから、地上に監視者を配置して、この監視者とトランシーバ等で連絡を取りながら重機と障害物との接触を避けるようにしている。
しかしながら、監視者の監視位置が不適当であったり、目視距離を誤ったり、見損なったり、警報を伝えるのが遅れたりして、重機による建物や高圧送電線の接触事故が相次いで発生している。
そこで、本発明者は、特許第1737576号に開示する技術を開発した。
この発明は、距離、地形、場所に関係なくモニタテレビの画面上の空間に監視区域を設定し、該区域に進入する物体を検知することを目的としたものである。具体的には、テレビカメラの映像をモニタテレビで受像し、このモニタテレビの画面上でセンサー点を設定した後、このセンサー点に物体が接触した際に検知して警報を発するというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のテレビ監視システムでは、センサー点を設定する際にライトペンをモニタテレビの画面に接することにより行っていたため、画面上で暗い個所はライトペンの電子ビームを位置検知回路が検知できず、この個所についてはセンサー点の設定及び検知が行えないという問題点があった。
また、ライトペンでモニタテレビの画面上の細かい位置を指定することは困難であり、センサー点の設定に時間がかかる上、修正時の操作も煩わしかった。
また、センサー点に接触した全ての物体が検知の対象となるため、例えば、画面上で通過する木の葉や小さな鳥や飛行機や雪などがセンサー点に接触した場合でも警報を発してしまい、大変使い勝手が悪かった。
さらに、従来のテレビ監視システムでは、早期的または段階的に警報の出力をすることができないため、警報が間に合わずに事故につながる虞があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ポインティングデバイスを用いてセンサー点の設定を行うことによって、どのような画面上でも正確で細かいセンサー点の設定・変更を可能にしたテレビ監視システムを提供することである。
さらに、本発明のテレビ監視システムでは、物体のセンサー点に接触した大きさ(センサー点の合計)や動くスピードなどを計算し、早期的または段階的な警報を出力することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載のテレビ監視システムでは、テレビカメラと、モニタテレビと、警報発信機と、これらを制御する制御装置と、からなり、前記テレビカメラの映像をモニタテレビの画面で受像し、前記画面の全面に複数のセンサー点を配置し、前記画面上で監視区域となるセンサー点を設定し、このセンサー点に接触する移動画像を検知した際に警報発信機から警報を発するテレビ監視システムにおいて、前記制御装置が、画面上に表示されるポインタを用いて監視区域となるセンサー点を設定するためのポインティングデバイスを備えることを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明では、請求項1記載のテレビ監視システムにおいて、移動画像に接触するセンサー点の合計やスピードを計算し、この値が所定値になったときに警報を発することを特徴とする。
【0006】
請求項3記載の発明では、請求項1または2記載のテレビ監視システムにおいて、センサー点によって複数の監視区域を設定し、この監視区域に移動画像が接触する度に警報を発することを特徴とする。
【0007】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載のテレビ監視システムにおいて、制御装置が、画面上での距離をセンサー点の数またはポインタの大きさで実際の距離に換算して表示することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1を説明する。
図1は本発明の実施の形態のテレビ監視システムAの全体構成図、図2は本実施の形態のテレビ監視システムAをクレーン作業の現場に適用した場合を示す図、図3は本実施の形態の制御装置5とモニタテレビ7とマウス6を説明する図である。
図4は本実施の形態のテレビカメラ1aからの映像(a)と、テレビカメラ1bからの映像(b)を示すモニタテレビ7の画面を示す図、図5は本実施の形態のクレーンに接触したセンサー点が点滅する様子及び複数の監視区域を設定した際を説明する図、図6は本実施の形態の制御装置5が備えるテレビカメラ1a用とテレビカメラ1b用の回路図である。
【0009】
図1に示すように、本実施の形態のテレビ監視システムAは、テレビカメラ1と、制御装置5と、モニタテレビ7と、警報発信機8と、を主要な構成としている。
【0010】
前記テレビカメラ1は、現場をリアルタイムで撮影するためのものであって、レンズ2は遠近ズームが可能となっており現場から離れた場所でも撮影が可能となっている。
また、前記テレビカメラ1は、カメラハウジング3内に収納され、三脚4でしっかりと固定されるため、風雨や埃を受けても影響がないように配慮されている。
前記三脚4は現場の状況に合わせて手動式の雲台であったり電動式の旋回台であったりする。
【0011】
前記制御装置5は、前記テレビカメラ1の映像を受像して分析し、各種の命令制御を行うためのものであって、ポインディングデバイスとしてのマウス6と、モニタテレビ7と、警報発信機8とがそれぞれ接続されている。
【0012】
前記警報発信機8は、送信機8aと各種の受信機8b(携帯受信機、回転灯、スピーカ、サイレン、テレビ受信機など)とからなり、送信機8aが各種の受信機8bに有線または無線を介して指示を送ることにより、音、光、振動、映像などの警報が出力されるようになっている。
【0013】
以下、本実施の形態のテレビ監視システムAをクレーン作業の現場に適用した場合の動作について説明する。
図2に示すように、先ず、テレビカメラ1aを障害物に対して正面に設置し、一方、テレビカメラ1bは側面に設置して撮影する。
【0014】
次に、テレビカメラ1a,1bのいずれか一方で撮影された映像をモニタテレビ7で受像し、クレーン作業における危険区域(監視区域)にセンサー点を設定する。
具体的には、図3に示すように、制御装置5のボタン5aを押すと、画面上にポインタ7aが表示される。
前記ポインタ7aはマウス6を動かすと動かした方向に画面上を移動していく。
そして、マウス6の左ボタンを一回押す度にポインタ7aの位置にセンサー点が1個表示され、左ボタンを押しながらマウス6を移動させると移動方向にセンサー点が連続的に表示される。
一方、マウス6の右ボタンを一回押す度にポインタ7aの位置のセンサー点が1個消去され、右ボタンを押しながらマウス6を移動させると移動方向にセンサー点が連続的に消去される。
【0015】
続いて、上述した方法で、制御装置5の5c、5fのいずれか一方のボタンをおしてテレビカメラ1aまたはテレビカメラ1bの映像を受像し、危険区域にセンサー点を設定する(図4(a),(b)参照)。
次に、ボタン5bを押して警報を発するタイミングを1〜99の範囲で設定する。例えば、所定値を6に設定した場合、画面上でクレーンがセンサー点に接触してその合計が6になった場合に警報が出力されるようになっている。
例えばクレーンの後方で鳥が飛来してセンサー点に触れても設定値6以下であるためにセンサー点が感知しても警報は出力されない。鳥の大きさがクレーンの大きさに写ったとしても、クレーンの動くスピードに設定されいるため鳥の飛ぶスピードが速いために警報を出力しない。
次に、再びボタン5aを押すと検知が開始される。
【0016】
検知の待機中は制御装置5が移動画像を監視し、画面上のセンサー点にクレーンが接触して、接触したセンサー点の合計が前記所定値になると送信機8aにその信号を伝える。
一方、送信機8aは各種の受信機8bに警報を出力させて、クレーンのオペレータにクレーンがセンサー点に接触していることを知らせる。
【0017】
また、図5に示すように、制御装置5のボタン5aを押したままの状態でセンサー点を設定すると、このセンサー点にクレーンが接触した時、センサー点が点滅し、各種の受信機8bによって同時に警報が出力される。
また、同図に示すように、クレーンの手前や後方にセンサー点による複数の監視区域を設定すると、この監視区域にクレーンが接触する度に警報が発せられクレーンのオペレータに段階的な警報を伝える。
【0018】
以下、図6を用いて制御装置5が備えるテレビカメラ1a用とテレビカメラ1b用の回路について説明する。
なお、制御装置5のテレビカメラ1a用とテレビカメラ1b用の回路は全く同一の回路であるため、符号は同一の符号を付して説明する。
制御装置5にはテレビカメラ1aの回路基板とテレビカメラ1b用の回路基板の2枚を収納している。
回路基板1枚でテレビカメラ1a用とテレビカメラ1b用の映像を時間差で解析処理する方法もあるがクレーンとセンサー点の接触による警報出力のレスポンスを最速にするために本発明装置にはテレビカメラ1a用とテレビカメラ1b用それぞれ個別の回路基板を使用した。
図において、テレビカメラ1aまたはテレビカメラ1bで撮像されたアナログ映像信号は、映像入力回路10と映像出力回路11にそれぞれ送られる。
次に、映像入力回路10に送られてきたテレビカメラ1aまたはテレビカメラ1bの単位時間毎の映像信号は、カラーバースト除去回路12でカラーバーストを取り除かれた後、クランプ回路13に送られる。
カラーのテレビカメラの場合、検出に必要なのは輝度信号だけであるので、前記テレビカメラ1aまたはテレビカメラ1Bからの映像信号に含まれるカラー信号はここで事前に除去するのである。
なお、現在ではカラーの監視カメラが普及しているが、カラー信号を除去して処理する方が回路設計も簡単となり安価に設けることができる。
【0019】
前記クランプ回路13では、映像の変化によってシンクレベルが変化しないように映像信号をペデスタルクランプして電圧を一定にした後、安定した輝度信号をA/D変換回路14に送る。
前記A/D変換回路14では、前記クランプ回路13から出力された輝度信号を3Vから5Vの範囲で8ビットのデジタル信号に変換し、後述するプログランマブルロジックデバイス(以後CPLDと略す:Complex Programmable Logic Device)と映像メモリRAM15に送る。
一方、入力同期分離回路16では、前記クランプ回路13から出力された輝度信号を水平同期信号、垂直同期信号、フレーム信号に分離してCPLDに送る。
【0020】
CPLD内では前記水平同期信号、垂直同期信号、フレーム信号によって1画面(1フィールド)の水平方向と垂直方向を任意のセンサー点(アドレス)に分割する。
前記センサー点はモニタテレビ7の画面上に縦56個、横64個の合計3584個配置されている。図7はモニタテレビ7の画面の全面に配置される複数のセンサー点を示したものであり、17はセンサー点である。
そして、CPLDは、マウス6で監視区域として設定されたセンサー点の位置をマウス制御用マイコン20を介して受け取り、この位置に対応するセンサー点を濃度の検知位置として設定する。
続いて、前記センサー点に入力されてくる輝度信号の濃度は、任意のフレーム間隔でハードウェア比較演算処理され、その輝度レベルの変化がアラーム用RAM21に記憶される。
【0021】
ワンチップマイコン(以後マイコンと略す)22は、前記アラーム用RAM21を常時監視し、その輝度レベルの変化が予め設定された許容値範囲外であればCPLDを介してアラーム用リレー23で警報発信機8に警報を出力するよう命令すると共に、前記アラーム用RAM21のデータをマーク表示用RAM24に転送し、映像出力回路12を介してテレビカメラ1a,1bのうち、移動画像が接触した側の映像がモニタテレビ7に出力させる。
また、制御装置5に備えられたテレビカメラ1a用のアラーム用リレー23はボタン5cに接続され、一方、テレビカメラ1b用のアラーム用リレー23はボタン5fにそれぞれ接続されている。
そして、前記ボタン5c及びボタン5fを押した状態にしてボタン5dを押すと、2台のテレビカメラ1a,1bのアラーム用リレー23がつながるようになっている。
つまり、この状態のときは、テレビカメラ1a,1bが同時にセンサー点に接触した場合に警報が発信するように設定されている。
この機能によって通常の監視カメラシステムは平面の監視しか出来ないが、本機能を付帯することで、奥行きを含む3次元の危険距離を検知することが可能になる。
また、マイコン22は、センサー点の輝度レベルの変化が許容値範囲となったセンサー点の合計やスピードを計算し、画面上を通過する鳥、飛行機、雨や雪と判断して誤作動を回避している。
また、センサー点の計算機能は、ある一定以上の合計数になったら逆に検知しないようになっている、即ちテレビカメラの前を人や鳥が横切ったり、太陽光やライトが入ってセンサー点に大きく触れたときはクレーンでは有りえないのでキャンセルするように組み込まれている。
25はスーパーインポーズ回路であり、モニタテレビ7の画面に月、日、時、分、センサー点設定、スピード設定、輝度レベル設定などが文字表示で行われる。
また、RS−232Cなどの外部接続インターフェースを介してパソコン26と接続することで、センサー点の数、感度などの詳細な設定が行えるようになっている。なお、27はバックアップ用RAMである。
【0022】
よって、本実施の形態のテレビ監視システムAでは、センサー点を設定する際にポインティングデバイスとしてのマウス6を用いたため、従来のように画面が暗くてセンサー点の設定や検知ができないということはないし、明暗に関係なく画面上の細かい個所を指定して設定することができる。
2台のテレビカメラ1a,1bを設置することにより三次元的な立体監視が可能である。
ボタン5c及びボタン5fを押した状態にしてボタン5dを押すと、テレビカメラ1a,1bが同時にセンサー点に接触した場合に警報が発信するように設定されるため、検知の信頼性をより向上させることができる。
【0023】
また、センサー点によって複数の監視区域を設定して危険を早目に検知することにより、オペレータに段階的な警報を送ることができ、従来のように警報が遅れたために発生した事故を未然に防ぐことができる。
【0024】
さらに、ワンチップマイコン22はセンサー点の輝度レベルの変化が許容値範囲となったセンサー点の合計を計算するため、画面上を通過する鳥、飛行機、雨や雪などによる誤作動を大幅に軽減できる。
【0025】
<実施の形態2>
以下、本発明の実施の形態2を説明する。
本実施の形態のテレビ監視システムBは、図8に示すように、前記実施の形態1の制御装置5が、基準となる距離を設定するためのボタン30と、ポインタの大きさを設定するためのボタン31が備えられていること以外は前記実施の形態1と同様であるため、同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略する。
【0026】
以下、図8,9に基づいて本実施の形態のテレビ監視システムBの動作について説明する。
図9はテレビカメラ1bの映像をモニタテレビ7で受像して危険区域(監視区域)となるセンサー点を設定する際を説明する図である。
本実施の形態のテレビ監視システムBでは、図9(a)に示すように、クレーンの付近に1m間隔でマークが付けられたポールを立設する。
そして、危険区域となるセンサー点の設定を行う際に、ボタン30を押した状態にして、1m間隔のa点とb点をマウス6でそれぞれ指定する(図9(b)参照)。
そして、再びボタン30を元に戻すと、制御装置5が画面上でa点とb点との間に位置するセンサー点の数を1mと認識する。
つづいて、ボタン31でポインタの大きさを設定する。例えば2を設定した場合、制御装置5は2mに相当するセンサー点の数を計算し、直径が2mに相当する円形のポインタを表示する。
【0027】
以後、センサー点は、前記ポインタに含まれるセンサー点を1単位として処理されるため、広い範囲を同時にセンサー点として設定したり、障害物との距離を考慮しながらセンサー点を設定できるようになっている(図9(c)参照)。
よって、本実施の形態のテレビ監視ステムBでは、制御装置5が、画面上での距離(センサー点の数)を実際の距離に換算して計算し、ポインタの大きさを実際の距離に換算して表示することにより、センサー点を設定する際に実際の距離を考慮して正確に行うことができる。
また、広い範囲の監視区域を一度に設定できる。
【0028】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態のポインティングデバイスとしてマウス6を使用したものについて説明したが、これ以外にもジョイスティック、ボールポイントマウス、トラックボール、タッチパッド、ディジタイザなどを代用しても良い。
【0029】
また、本実施の形態では、クレーン作業の現場に適用した例について説明したが、この他の監視の例として、重機同士の監視(図10(a)参照)や線路に近接した工事の監視(同図(b)参照)、高圧送電線付近での工事の監視(同図(c))に活用することは当然考えられる。また、危険区域、管理区域等にも採用しても良い。
【0030】
警報の種類は設定したセンサー点毎に適宜組み合わせて段階的に行えるようにすることもできる。
また、警報が発せられた際に、テレビカメラ1a,1bの映像をパソコン26のハードディスクに記録するように設定することもできる。
【0031】
さらに、制御装置5が画面上でa点とb点との間に位置するセンサー点の数を1mと認識することとしたが、この認識する距離は任意に設定できることはいうまでもない。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上説明してきたように構成されるので、作業現場における重機のオペレータは監視人を配置する必要がなく、人為的なミスによる重機の接触事故を回避できる。
また、センサー点を設定する際は、ポインティングデバイスによる快適で正確な操作性が得られ、これによりセンサー点の設定及び検知時におけるシステムの信頼性を向上できる。
【0033】
また、前記移動画像に接触するセンサー点の合計やスピードを計算し、この値が所定値になったときに警報を発するようにしたので、鳥や飛行機などによる警報の誤報を低減させ、かつ、警報を出力させるタイミングを任意に設定できる。
【0034】
また、センサー点によって複数の監視区域を設定し、この監視区域に移動画像が接触する度に警報を発することとしたため、段階的に警報を出力することができ、従来のように、警報が遅れたために生じていた事故を未然に防止できるばかりでなく、目測の判断ミスによる事故を大幅に軽減させることができる。
【0035】
さらに、前記制御装置が、画面上での距離をセンサー点の数またはポインタの大きさで実際の距離に換算して表示することとしたため、従来と比べて著しく正確性及び信頼性を向上した検知の設定及び検知が行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のテレビ監視システムAの全体構成図である。
【図2】本実施の形態のテレビ監視システムAをクレーン作業の現場に適用した図である。
【図3】本実施の形態の制御装置5とモニタテレビ7とマウス6を説明する図である。
【図4】本実施の形態のテレビカメラ1aからの映像(a)と、テレビカメラ1bからの映像(b)を示すモニタテレビ7の画面を示す図である。
【図5】本実施の形態のクレーンに接触したセンサー点が点滅する様子及び複数の危険区域(監視区域)を設定した際を説明する図である。
【図6】本実施の形態の制御装置5が備えるテレビカメラ1a用とテレビカメラ1b用の回路図である。
【図7】本実施の形態のモニタテレビ7の画面の全面に配置される複数のセンサー点を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2のテレビ監視システムBの制御装置5とモニタテレビ7とマウス8を説明する図である。
【図9】本発明の本実施の形態2の危険区域(監視区域)となるセンサー点を設定する際の動作を説明する図である。
【図10】本発明のテレビ監視システムを重機同士の監視(a)、線路に近接した工事の監視(b)、高圧送電線付近での工事の監視(c)に活用した例を示す図である。
【符号の説明】
A、B テレビ監視システム
1a、1b テレビカメラ
2 レンズ
3 カメラハウジング
4 三脚
5 制御装置
5a、5b、5c、5d、5e、5f、30、31 ボタン
6 マウス
7 モニタテレビ
7a ポインタ
8 警報発信機
8a 送信機
8b 各種の受信機
10 映像入力回路
11 映像出力回路
12 カラーバースト除去回路
13 クランプ回路
14 A/D変換回路
15 映像メモリRAM
16 入力同期分離回路
17 センサー点
20 マウス制御用マイコン
21 アラーム用RAM
22 マイコン
23 アラーム用リレー
24 マーク表示用RAM
25 スーパーインポーズ
26 パソコン
27 バックアップ用RAM

Claims (4)

  1. テレビカメラと、モニタテレビと、警報発信機と、これらを制御する制御装置と、からなり、
    前記テレビカメラの映像をモニタテレビの画面で受像し、
    前記画面の全面に複数のセンサー点を配置し、
    前記画面上で監視区域となるセンサー点を設定し、
    このセンサー点に接触する移動画像を検知した際に警報発信機から警報を発するテレビ監視システムにおいて、
    前記制御装置が、画面上に表示されるポインタを用いて監視区域となるセンサー点を設定するためのポインティングデバイスを備えることを特徴とするテレビ監視システム。
  2. 前記移動画像に接触するセンサー点の合計やスピードを計算し、この値が所定値になったときに警報を発することを特徴とする請求項1記載のテレビ監視システム。
  3. 前記センサー点によって複数の監視区域を設定し、この監視区域に移動画像が接触する度に警報を発することを特徴とする請求項1または2記載のテレビ監視システム。
  4. 前記制御装置が、画面上での距離をセンサー点の数またはポインタの大きさで実際の距離に換算して表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のテレビ監視システム。
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