JP2004071051A - 符号化装置および方法、復号化装置および方法、記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置 - Google Patents
符号化装置および方法、復号化装置および方法、記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】符号化率が高く符号化利得が得られるような記録符号化を行う。
【解決手段】記録データを1バイト毎にインターリーブしたA及びBブロックに夫々独立的に内符号を付加したデータに対し、A及びBブロック夫々の1バイトからなる2バイトに1ビットを付加し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化する。復号時には、符号語中で信頼性の低いビットを反転して誤り訂正した符号語を復号した後Aブロックを内符号訂正する。このデータとビット反転により誤り訂正し復号したデータのAブロック部分とを比較し、一致した復号データに対してBブロックを内符号訂正する。同様の処理をBブロック部分にも行い、得られた復号データのAブロックを内符号訂正する。一方のブロックと一致する復号データを選択することで、誤りの存在するビットが限定され、他方のブロックの誤り訂正の精度が向上される。
【選択図】 図11
【解決手段】記録データを1バイト毎にインターリーブしたA及びBブロックに夫々独立的に内符号を付加したデータに対し、A及びBブロック夫々の1バイトからなる2バイトに1ビットを付加し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化する。復号時には、符号語中で信頼性の低いビットを反転して誤り訂正した符号語を復号した後Aブロックを内符号訂正する。このデータとビット反転により誤り訂正し復号したデータのAブロック部分とを比較し、一致した復号データに対してBブロックを内符号訂正する。同様の処理をBブロック部分にも行い、得られた復号データのAブロックを内符号訂正する。一方のブロックと一致する復号データを選択することで、誤りの存在するビットが限定され、他方のブロックの誤り訂正の精度が向上される。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、16−17変換による記録符号化を用いてより大きな符号化利得を得ることができる符号化装置および方法、復号化装置および方法、記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばハードディスクのような磁気記録媒体を用いてディジタルデータの記録および/または再生を行う場合、ビット値「0」および「1」の長い連続は、クロック再生が困難になる、磁気記録で再生が困難な低域までスペクトラムが広がるなど、高密度記録を行う上で、不具合を生じさせる。そのため、従来から、8ビットの記録データを9ビットの記録符号に変換して記録する、8−9変換と称される記録符号化方式が採用されていた。8−9変換では、9ビットで表現可能な512個の符号の中から、ビット値「0」および「1」が長く連続しない256個の符号を選択し、8ビットの記録データにそれぞれ割り当てる。
【0003】
この8−9変換では、8ビットのデータを記録するために9ビットを要し、符号化率が8/9となってしまうため、記録線密度が下がってしまう。そのため、近年では、特にハードディスクドライブの分野において、16ビットの記録データを17ビットの記録符号に変換する、16−17変換が広く用いられている。この16−17変換では、記録データの2バイト(16ビット)を組にして、この2バイトの組に対して1ビットの冗長ビットを付加し、16ビットの記録データを17ビットの記録符号に変換する。この方式によれば、符号化率が16/17となり、上述の8−9変換に比べ、符号化率が改善される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術による16−17変換では、2バイトからなる記録データに付加される1ビットは、上述した、長く連続するビット値「0」や「1」を禁止するためだけの機能しか持たず、この1ビットによる符号化利得が得られていないという問題点があった。
【0005】
今後、記録媒体の高密度化を追求していく上で、より符号化率が高く、また、符号化利得が得られるような記録符号化方式が望まれている。
【0006】
したがって、この発明の目的は、より符号化率が高く符号化利得が得られるような記録符号化方式を実現する符号化装置および方法、復号化装置および方法、記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決するために、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化する符号化装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、パリティビット付加手段によりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段とを有することを特徴とする符号化装置である。
【0008】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化する符号化方法において、データが1バイト毎にインターリーブされて構成された第1および第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティのステップと、第1のブロックに属する1バイトのデータと第2のブロックに属する1バイトのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加のステップと、パリティビット付加のステップによりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成のステップとを有することを特徴とする符号化方法である。
【0009】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語を復号する復号化装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が入力され、入力された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、誤り訂正手段によりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正手段により第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号手段と、符号語訂正復号手段から出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段とを有することを特徴とする復号化装置である。
【0010】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語を復号する復号化方法において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が入力され、入力された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正のステップと、誤り訂正のステップによりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正のステップと、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正のステップにより第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号のステップと、第1の符号語訂正復号のステップから出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正のステップとを有することを特徴とする復号化方法である。
【0011】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録する記録装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、パリティビット付加手段によりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と、符号語生成手段により符号化された符号語を記録媒体に記録する記録手段とを有することを特徴とする記録装置である。
【0012】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録する記録方法において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加のステップと、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加のステップと、パリティビット付加のステップによりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成のステップと、符号語生成のステップにより符号化された符号語を記録媒体に記録する記録のステップとを有することを特徴とする記録方法である。
【0013】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語が記録された記録媒体を再生し、再生した符号語を復号して出力する再生装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録された記録媒体を再生する再生手段と、再生手段で再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、誤り訂正手段によりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正手段により第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号手段と、符号語訂正復号手段から出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段とを有することを特徴とする再生装置である。
【0014】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語が記録された記録媒体を再生し、再生した符号語を復号して出力する再生方法において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録された記録媒体を再生する再生のステップと、再生のステップで再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正のステップと、誤り訂正のステップによりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正のステップと、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正のステップにより第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号のステップと、符号語訂正復号のステップから出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正のステップとを有することを特徴とする再生方法である。
【0015】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録し、記録媒体に記録された符号語を再生し復号化して出力する記録再生装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、パリティビット付加手段によりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と、符号語生成手段により符号化された符号語を記録媒体に記録する記録手段と、記録媒体に記録された符号語を再生する再生手段と、再生手段で再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、誤り訂正手段によりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正手段により第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号手段と、符号語訂正復号手段から出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段とを有することを特徴とする記録再生装置である。
【0016】
上述したように、請求項1および6に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成するようにしているため、符号語の復号時に、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットを限定することができると共に、パリティビットを用いることで符号の拘束性を利用した誤り訂正を行うことができる。
【0017】
また、請求項7および11に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転することで誤り訂正を行い、ビット反転により誤り訂正された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行い、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1のブロックが内符号パリティによる誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力し、この復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行うようにしているため、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットが限定されると共に、パリティビットにより符号の拘束性を利用した誤り訂正がなされ、より高精度に誤り訂正が行われる。
【0018】
また、請求項12および17に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録媒体に記録されるため、記録媒体から再生された符号語の復号時に、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットを限定することができると共に、パリティビットを用いることで符号の拘束性を利用した誤り訂正を行うことができる。
【0019】
また、請求項18および22に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化された符号語が記録された記録媒体が再生され、再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転することで誤り訂正を行い、ビット反転により誤り訂正された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行い、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1のブロックが内符号パリティによる誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力し、この復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行うようにしているため、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットが限定されると共に、パリティビットにより符号の拘束性を利用した誤り訂正がなされ、記録媒体から再生された符号語がより高精度に誤り訂正される。
【0020】
また、請求項23に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録媒体に記録され、記録媒体から再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転することで誤り訂正を行い、ビット反転により誤り訂正された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行い、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1のブロックが内符号パリティによる誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力し、この復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行うようにしているため、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットが限定されると共に、パリティビットにより符号の拘束性を利用した誤り訂正がなされ、記録媒体から再生された符号語がより高精度に誤り訂正される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態について説明する。この発明では、記録符号化方式として2バイト1組の16ビットのデータに1ビットの冗長ビットを付加する16−17変換を用い、その際に、付加される1ビットに誤り検出機能を持たせる。16−17変換の際に付加される1ビットを用いて誤り訂正を行うことで、より大きな符号化利得を得ることが可能で、記録データに対して高密度記録に適した記録符号化を行うことができる。
【0022】
図1は、この発明を適用可能な記録再生装置200の一例の構成を概略的に示す。この記録再生装置200は、例えば記録媒体14としてハードディスクを用いてディジタルビデオ信号の記録および/または再生を行う、ディジタルビデオ記録再生装置である。記録データが端子10から入力される。
【0023】
端子10に入力された記録データは、例えばリード・ソロモン符号を用いた積符号によってエラー訂正符号化される。すなわち、端子10に入力された記録データは、図示されない外符号付加部により、外符号系列に外符号パリティが付加され、外符号が付加された記録データに対して内符号付加部11により内符号系列に内符号パリティが付加される。内符号付加部11では、連続する2バイトのデータの1バイト目および2バイト目がそれぞれ異なるブロックに属するように、バイト単位でデータがインターリーブされ、ブロック毎に独立的に内符号パリティが付加される。
【0024】
エラー訂正符号化された記録データは、同期信号付加部12に供給され、内符号系列毎に、先頭に所定の同期信号が付加される。同期信号が付加された記録データは、記録符号化部13に供給され、所定に記録符号化される。この実施の一形態では、記録符号化部13での記録符号化方式として、データの2バイト毎に1ビットの冗長ビットが付加される16−17変換を用いる。変換される2バイトに基づく偶数パリティが1ビットの冗長ビットとして付加される。
【0025】
記録符号化部13から出力された記録信号は、記録媒体14に記録される。記録媒体14としては、ハードディスクを適用することができる。なお、記録媒体14は、ハードディスクに限らず、光ディスクや、光磁気ディスクを適用することも可能である。記録媒体14として、磁気テープを用いることもできる。
【0026】
記録媒体14から再生された再生信号が再生等化部15に供給され、所定に等化処理され、2値識別部16で2値信号が識別され、ディジタルデータとされる。この再生ディジタルデータは、復号化部17で記録時になされた記録符号化処理と逆の処理が行われ、復号化される。復号化部17の出力は、誤り訂正部18に供給されて誤り訂正され、再生復号データとされて端子19に導出される。この実施の一形態では、誤り訂正部18による誤り訂正は、記録時に付加された内符号パリティおよび1ビットの冗長ビット、ならびに、再生信号の信頼度を用いて行われる。
【0027】
なお、記録再生装置200は、図示されないシステムコントローラより全体の動作が制御される。システムコントローラは、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)やROMといったメモリなどを有し、記録再生装置200の各部と通信を行いステータスやコマンドのやりとりを行いながら、各部を制御する。
【0028】
次に、記録再生装置200における記録時の処理について、より詳細に説明する。先ず、理解を容易とするために、図2を用いて、外符号パリティおよび内符号パリティによる、積符号を用いたエラー訂正符号化を概略的に説明する。例えば1バイトのデータを単位とし、先ず、2次元配列されたデータが図2のY方向に1バイト毎に読み出され、外符号パリティが生成される。次に、データおよび外符号パリティがX方向に1バイト毎に読み出され、内符号パリティが生成される。なお、外符号パリティが生成されるY方向の1列を外符号系列と称し、内符号パリティが生成される1行を、内符号系列と称する。
【0029】
誤り訂正は、誤り訂正符号化とは逆の順序に行われ、先ず、内符号系列について内符号パリティを用いた誤り訂正が行われ、次に、外符号系列について外符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。内符号パリティおよび外符号パリティの持つ誤り訂正能力を超えて誤りが存在するときは、その系列における誤り訂正は行われず、誤り訂正が行われなかった旨を示すフラグが出力される。
【0030】
なお、上述したように、この実施の一形態では、外符号パリティおよび内符号パリティとして、リード・ソロモン符号が用いられる。各内符号系列には、先頭に所定の同期信号(SYNC)が付加される。
【0031】
図3は、内符号系列についてより詳細に示す。図3では、一般的な例(図3A)とこの実施の一形態による例(図3B)とが対比されて示されている。図3中の「○(白丸)」および「●(黒丸)」は、それぞれ1バイトのデータを示す。
【0032】
一般的には、図3Aに一例が示されるように、内符号系列の先頭の1バイトから順にデータが読み出され、例えば1バイト単位の2m個のデータに対して、1バイト単位の2n個の内符号パリティが生成される。再生時、すなわち誤り訂正時には、内符号系列の先頭のデータから順に2m個のデータが読み出され、続けて、2n個の内符号パリティが読み出され、読み出された2n個の内符号パリティを用いて2m個のデータの誤り訂正が行われる。
【0033】
一方、この発明の実施の一形態では、内符号付加部11において、図3Bに一例が示されるように、内符号系列におけるデータ部のデータが1バイト毎にインターリーブされ、インターリーブされたそれぞれの系列に対して独立的に内符号パリティが生成される。すなわち、図3Bに「○(白丸)」で示されるように、先頭の1バイト目から1バイトおきにデータが用いられ、m個のデータからn個の内符号パリティが生成される。同様にして、図3Bに「●(黒丸)」で示されるように、先頭から2バイト目のデータから開始されて1バイトおきにデータが用いられ、m個のデータからn個の内符号パリティが生成される。
【0034】
生成された内符号パリティは、データ部の「○(白丸)」から生成された内符号パリティと、データ部の「●(黒丸)」から生成された内符号パリティとが、図3Bの右側に示されるように、データ部と同様にして交互に配置される。
【0035】
以下では、1内符号系列における「○(白丸)」で示されるデータにより構成されるブロックを、Aブロックと称し、「●(黒丸)」で示されるデータにより構成されるブロックを、Bブロックと称する。
【0036】
なお、上述では、内符号系列におけるデータ部のデータが1バイト毎にインターリーブされて内符号パリティが生成されているが、これはこの例に限定されない。すなわち、内符号系列におけるデータ部の、連続する2バイトのデータが異なるブロックに属するようにすれば、他の方法でデータのインターリーブを行ってもよい。例えば、インターリーブの長さは、1バイトに限られない。また、図3Bにおいて「○(白丸)」および「●(黒丸)」で示されるインターリーブ長は、異なっていてもよい。
【0037】
このようにして誤り訂正符号化された記録データは、同期信号付加部12で内符号系列毎に同期信号SYNCを付加されてシンクブロックが形成される。このシンクブロックが記録符号化部13に供給される。図4は、シンクブロックの一例のデータ構造を示す。シンクブロックは、例えばデータ幅が8ビット、すなわち1バイトとされ、先頭に2バイトの同期信号SYNCが配される。
【0038】
同期信号SYNCの後ろに、1内符号系列のリード・ソロモン符号列が配される。図4の例では、シンクブロックの直後に内符号系列のデータが格納されるデータ部が配され、データ部の後ろに内符号パリティが格納されるパリティ部が配される。データ部およびパリティ部は、「○(白丸)」で示されるAブロックのデータと、「●(黒丸)」で示されるBブロックのデータとがバイト毎に交互に配置される。例えば、データD1、D3、・・・、D2m−1およびパリティP1、P3、・・・、P2n−1がAブロック、データD2、D4、・・・、D2mおよびパリティP2、P4、・・・、P2nがBブロックにそれぞれ属する。
【0039】
なお、実際には、図4では省略されているが、例えば同期信号SYNCおよびデータ部の間に、このシンクブロックの識別情報などが記述されたID部が配される。
【0040】
このシンクブロックが記録符号化部13に供給される。記録符号化部13では、供給されたシンクブロックの、リード・ソロモン符号列の先頭から2バイトずつを組にしてデータを取り出す。すなわち、上述したAブロックの1バイトと、Bブロックの1バイトとが一組とされて取り出される。記録符号化部13では、このAブロックの1バイトとBブロックの1バイトとからなる2バイトのデータに対して、1ビットの冗長ビットが付加され、さらに所定の符号化規則に従い変換されて、16ビットのデータが17ビットの符号語に変換される。
【0041】
この、記録符号化部13において行われる、この発明の実施の一形態に適用される記録符号化処理について、図5のフローチャートを用いてより詳細に説明する。先ず、最初のステップS10で、上述したように、Aブロックの1バイトとBブロックの1バイトとからなる記録データの2バイトの組に対し、1ビットの偶数パリティが付加される。図6は、ステップS10で生成される17ビットのデータの一例を示す。パリティビットPAは、ビットA7〜A0からなるAブロックおよびビットB7〜B0からなるBブロックの連結部に付加される。このステップS10では、それぞれビット配列の異なる216=65536個の符号語が生成可能である。
【0042】
次のステップS11で、ステップS10で生成された17ビットの符号語において、同値のビットが9ビット以上連続するか否かが判断される。それと共に、ステップS11で、当該符号語において、CDS(符号語累積電荷)の絶対値が10以上であるか否かが判断される。対象の符号語において同値ビットが9ビット以上連続する、および/または、CDSの絶対値が10以上であると判断されれば、処理はステップS12に移行され、当該符号語が除去される。このステップS11およびS12の処理では、それぞれビット配列の異なる1789個の符号語が除去対象とされる。
【0043】
ステップS12で符号語が除去されると、次のステップS13で、除去された符号語の代わりに、偶数パリティを満足しない他の符号語が割り当てられる。後述するが、このステップS13での符号語の割り当ては、例えばROM(Read Only Memory)に予め記憶されたテーブルに基づき行われる。以下では、ステップS13で用いられるこのテーブルを、テーブル1とする。
【0044】
ステップS13で符号語の割り当てが行われると、処理はステップS19に移行し、割り当てられた符号語が、上述のステップS10で用いられた、Aブロックの1バイトおよびBブロックの1バイトからなる2バイト(16ビット)のデータに対応するものとされる。
【0045】
上述のステップS11で、対象となる符号語において同値ビットが9ビット以上連続せず、且つ、CDSの絶対値が10未満であると判断されれば、処理はステップS14に移行する。ステップS14では、上述のステップS11を通過した符号語において、前端および後端の、前後の符号語に対する連結部分で同値のビットが5ビット以上連続するか否かが判断される。すなわち、図6を参照して、少なくともビットA7〜A3またはビットB4〜B0が同値であれば、連結部分で同値のビットが5ビット以上連続しているとされる。
【0046】
判断の結果、連結部分における同値5ビット以上の連続が無いと判断されれば、処理はステップS19に移行し、ステップS14を通過した当該符号語が上述のステップS10で用いられた2バイトのデータに対応するものとされる。
【0047】
一方、ステップS14で、連結部分において同値ビットが5ビット以上連続していると判断されれば、処理はステップS15に移行され、当該符号語が除去される。このステップS14およびS15の処理では、それぞれビット配列の異なる7052個の符号語が除去対象とされる。
【0048】
ステップS15で符号語が除去されると、次のステップS16で、除去された符号語の代わりに、偶数パリティを満足しない他の符号語が割り当てられる。後述するが、このステップS16での符号語の割り当ては、例えばROM(Read Only Memory)に予め記憶されたテーブルに基づき行われる。以下では、ステップS16で用いられるこのテーブルを、テーブル2とする。
【0049】
次のステップS17では、上述のステップS10で符号語を生成後、ステップS14およびS15で除去された符号語に対し、当該符号語の前後に連結される符号語との連結部におけるビット値の連続性が判断される。すなわち、テーブル2による代替符号語が割り当てられる以前の当該符号語に対し、前および後に連結される符号語がそれぞれ参照され、それぞれの符号語と当該符号語との連結部における同値ビットの連続が8ビット以下であるか否かが判断される。例えば、上述した図4を参照し、データD3およびD4の組による符号語が対象とされている場合、当該符号語とデータD1およびD2の組による符号語との連結部、ならびに、当該符号語とデータD5およびD6(図示しない)の組による符号語との連結部におけるビット値の連続性が参照される。
【0050】
若し、ステップS17で、当該符号語の前後に連結される符号語との連結部における同値ビットの連続が8ビット以下であると判断されれば、処理はステップS18に移行し、ステップS16において代替符号語が割り当てられる以前の、元の符号語が復活される。そして、処理はステップS19に移行され、復活された符号語が上述のステップS10で用いられた2バイトのデータに対応するものとされる。
【0051】
一方、ステップS17で、当該符号語の前後に連結される符号語との連結部において9ビット以上、同値ビットが連続すると判断されれば、処理はステップS19に移行され、上述のステップS16で割り当てられた代替符号語が上述のステップS10で用いられた2バイトのデータに対応するものとされる。
【0052】
以上のアルゴリズムにより得られる符号は、d=0:k=7:(0,7)符号である。
【0053】
図7は、図5のフローチャートによる記録符号化を実現するための記録符号化部13の一例の構成を示す。2バイトで組にされたデータの、Aブロックの1バイト(8ビット)が端子20に、Bブロックの1バイトが端子21にそれぞれ入力され、メインROMテーブル22およびサブROMテーブル30にそれぞれ供給される。メインROMテーブル22およびサブROMテーブル30において、供給されたデータに対して1ビットの偶数パリティが付加され、17ビットのデータが生成される。
【0054】
例えばメインROMテーブル22は、17ビットで表現されるデータのうち、同値ビットが9ビット以上連続するデータと、CDSの絶対値が10以上になるデータと、前後の連結部すなわち先頭および/または末尾において同値ビットが5ビット以上連続するデータとが予め格納される(テーブルAとする)。さらに、メインROMテーブル22は、図5のフローチャートにおけるステップS13およびS16で説明した、テーブル1および2を有する。
【0055】
入力データに1ビットの偶数パリティが付加された17ビットの符号語と、テーブルAとが比較され、供給された符号語がテーブルAの何れかのデータと一致した場合、供給された符号語が除去される。そして、除去された符号語に応じてテーブル1または2が参照され、除去された符号語に対応する代替符号語が供給された符号語に代えて出力される。
【0056】
このように、メインROMテーブル22を用いて、上述した図5のフローチャートにおけるステップS10〜S16までの処理が全て行われる。なお、メインROMテーブル22に供給されたデータに1ビット付加された符号語がテーブルAに記憶された何れのデータとも一致しない場合、当該符号語は、そのままメインROMテーブル22から出力される。
【0057】
メインROMテーブル22から出力された符号語は、例えばそれぞれ1クロック毎にラッチするラッチ回路23、24および25を介してスイッチ回路26の入力端26Aに入力される。ラッチ回路23および25の出力は、さらに、ランレングスチェック回路35に供給される。
【0058】
一方、サブROMテーブル30は、17ビットで表現されるデータのうち、例えば前後の連結部すなわち17ビットの前端および/または後端において同値ビットが5ビット以上連続するデータが予め格納される(テーブルBとする)。入力データに1ビットの偶数パリティが付加された17ビットの符号語と、テーブルBとが比較され、供給された符号語がテーブルBの何れかのデータと一致した場合、サブROMテーブル30からフラグが出力される。フラグは、遅延回路34で2クロック分の遅延を与えられてランレングスチェック回路35に供給される。
【0059】
また、サブROMテーブル30から、入力データに1ビットの偶数パリティが付加された17ビットの符号語がそのまま出力される。この符号語は、それぞれ1クロック毎にラッチするラッチ回路31、32および33を介してスイッチ回路26の入力端26Bに入力される。ラッチ回路32の出力は、さらに、ランレングスチェック回路35の供給される。
【0060】
ランレングスチェック回路35では、サブROMテーブル30から遅延回路34を介して供給されたフラグに基づき、ラッチ回路23、25および32から供給された符号語を時系列に従って連結した際の、連結部分における同値ビットの連続するビット数がチェックされる。このチェック結果に基づき、スイッチ回路26が制御され、入力端26Aおよび26Bのうち一方が選択される。
【0061】
すなわち、サブROMテーブル30から出力される符号語が、前後の連結部すなわち前端および/または後端において同値ビットが5ビット以上連続している場合、その旨がフラグによってランレングスチェック回路35に伝えられる。ランレングスチェック回路35では、ラッチ回路32から供給される、フラグに対応する符号語について、ラッチ回路23および25から供給される、当該符号語の前後に位置する符号語との連結部における同値ビットの連続数がチェックされる。
【0062】
チェックの結果、若し、連結部における同値ビットの連続数が8ビット以下であれば、スイッチ回路26で入力端26Bが選択されるように制御される。一方、連結部における同値ビットの連続が8ビットを超える場合には、スイッチ回路26で入力端26Aが選択されるように制御される。これにより、上述した図5のフローチャートにおけるステップS17およびS18の処理が行われる。スイッチ回路26から出力された符号語は、記録符号化データとして端子27に導出され、記録媒体14に記録される。
【0063】
次に、記録再生装置200における再生時の処理について、より詳細に説明する。図8は、この発明の実施の一形態による再生系の一例の構成を示す。この図8に示される構成は、上述した図1の再生系の構成に対応するものである。記録媒体14から再生された再生信号が端子40に入力され、ナイキスト等化回路41に供給される。再生信号は、ナイキスト等化回路41でナイキスト等化される。等化された再生信号がクロック発生回路43に供給され、クロック信号が抽出される。このクロック信号を用いて、A/D変換回路42により、ナイキスト等化された再生信号がディジタル信号に変換される。このディジタル信号は、例えば、再生信号が積分等化されて+32〜−32のダイナミックレンジを有する信号である。
【0064】
A/D変換回路42から出力されたディジタル信号が2値識別回路44に供給される。2値識別回路44では、例えば積分等化によるゼロクロス識別により、供給されたディジタル信号の2値識別を行い、ディジタル信号を「0」および「1」のビット表現されたディジタルデータに変換する。なお、2値識別回路44による2値識別は、これに限らず、PRML(Pertial Response−Maximum Likelihood detection)やビットバイビットにより行ってもよい。2値識別回路44から出力されたデータは、誤り訂正回路46に供給される。
【0065】
A/D変換回路42から出力されたディジタル信号は、誤差信号検出回路45にも供給される。誤差信号検出回路45では、供給された信号に基づき信頼性の低いと推測されるデータを検出し、検出結果を誤差信号として出力する。誤差信号は、誤り位置フラグ発生回路48に供給される。一方、2値識別回路44から出力されたディジタルデータである2値識別データは、同期検出回路47にも供給され同期検出される。この同期検出結果に基づき、2値識別回路44から出力された2値識別データが符号語を構成する17ビットに切り出される。例えば、シンクブロックの先頭に付加された同期信号SYNCを検出し、クロックに基づきビットをカウントすることで、符号語を切り出すことができる。また、図8では省略されているが、2値識別回路44から出力され誤り訂正回路46に供給される2値識別データも、同期信号に基づき符号語に切り出される。
【0066】
同期検出回路47から出力される同期信号SYNCは、誤り位置フラグ発生回路48に供給される。誤り位置フラグ発生回路48では、この同期信号SYNCと上述の誤差信号検出回路45から出力された誤差信号とに基づき、誤差信号により示されるデータの符号語内での位置が検出される。検出結果は、誤り位置フラグとして誤り訂正回路46に供給される。
【0067】
誤り訂正回路46では、この誤り位置フラグや、記録時にデータに付加された内符号パリティおよび冗長ビットを用いて、2値識別回路44から供給されたデータの復号化および誤り訂正を行う。誤り訂正回路46で復号化および誤り訂正されたデータは、再生復号データとして端子19に導出される。
【0068】
誤差信号検出回路45の動作について説明する。この発明では、記録符号化の際に2バイトのデータの組に付加された、偶数パリティの1ビットを用いて誤り検出を行い、若し誤りが検出された場合、1符号語を構成する17ビットのうち最も信頼性の低い1ビットを訂正する。この訂正されるべき1ビットは、再生信号が2値識別の基準値から最も離れているビットを検出することで選択できる。
【0069】
例えば、A/D変換回路42から出力されたディジタル信号に対し、2値識別回路44でゼロクロス識別を行い、信号のレベルが正であれば「1」、負であれば「0」として2値識別する。このとき、識別に用いた信号のレベルが0に近いとき、2値識別された値の信頼性が低いと考えることができる。したがって、1符号語の17ビット中、2値識別に用いた信号レベルが最も0に近いビットを、最も信頼性が低いビットとする。誤差信号検出回路45では、A/D変換回路42から供給されたディジタル信号に対し、0レベルとの差分の絶対値を検出し、検出結果の例えば逆数に対応する信号を誤差信号として出力する。すなわち、誤差信号は、信頼性が低いビットにおいてより大きな値を取る。
【0070】
なお、2値識別を行う方法は、ゼロクロス識別に限られない。例えば、2値識別にビタビ復号を用いることができる。2値識別をビタビ復号により行った場合は、メトリックがより大きくなったビットを信頼性の低いビットとすることができる。
【0071】
図9は、誤り位置フラグ発生回路48の一例の構成を示す。誤り位置フラグ発生回路48は、誤差信号検出回路45から供給された誤差信号に基づき、1符号語の17ビット中、どのビットが最も誤差信号が大きいか、また、次に誤差信号が大きいビットはどれかを検出し、検出されたビットを示すフラグを出力する。
【0072】
誤差信号検出回路45から出力された誤差信号が端子50に入力される。また、同期検出回路47から出力された同期信号が端子60に入力される。アドレスカウンタ61は、同期信号でリセットされ、17ビット周期のタイミングを発生し、1符号語内でのビット毎のアドレスをカウントする。このカウント値は、MAX(A)レジスタ51A、MAX(B)レジスタ51B、MAX(A)アドレスレジスタ62A、MAX(B)アドレスレジスタ62B、レジスタ(A)63A、レジスタ(B)63B、アドレス(A)一致検出回路64Aおよびアドレス(B)一致検出回路64Bにそれぞれ供給される。
【0073】
端子50に入力された誤差信号が比較器(A)52Aの入力端P、比較器(B)52Bの入力端P、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bにそれぞれ供給される。このとき、タイミング信号の制御に基づき、MAX(A)レジスタ51Aでは、17ビットで構成された符号語の最初のビットに対応する誤差信号が取り込まれる。MAX(A)レジスタ51Aに取り込まれたビットの次のビットに対応する誤差信号がMAX(B)レジスタ51Bに取り込まれる。
【0074】
また、MAX(A)レジスタ51Aに取り込まれた誤差信号に対応する、符号語の17ビット中のアドレスがMAX(A)アドレスレジスタ62Aに取り込まれる。同様に、MAX(B)レジスタ51Bに取り込まれた誤差信号に対応する、符号語の17ビット中のアドレスがMAX(B)アドレスレジスタ62Bに取り込まれる。MAX(A)レジスタ51Aに、符号語の17ビットにおける最初のビットが取り込まれている場合、MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bには、それぞれ「0」および「1」が取り込まれることになる。
【0075】
MAX(A)レジスタ51Aの出力が比較器(A)52Aの入力端Qおよび比較器(C)52Cの入力端Pに供給される。MAX(B)レジスタ51Bの出力が比較器(B)52Bの入力端Qおよび比較器(C)52Cの入力端Qに供給される。比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cでは、それぞれ、入力端PおよびQに入力された誤差信号を比較し、P>Qである場合に、”H”レベルの信号が出力される。P≦Qの場合には、”L”レベルの信号が出力される。
【0076】
上述のようにMAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bに誤差信号が取り込まれた後、次のビットに対応する誤差信号が端子50から入力されると、比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cにおいて、入力端PおよびQに入力された誤差信号の比較が行われる。すなわち、比較器(A)52Aでは、当該ビットに対応する誤差信号と、当該ビットの1つ前のビットに対応する誤差信号とが比較される。比較器(B)52Bでは、当該ビットに対応する誤差信号と、当該ビットの2つ前のビットに対応する誤差信号とが比較される。比較器(C)52Cでは、当該ビットの1つ前および2つ前のビットにそれぞれ対応する誤差信号が比較される。
【0077】
こうして、比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cにおいて、連続する3ビットにそれぞれ対応する誤差信号が互いに比較される。比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cによる比較結果は、MAX信号メモリコントロール回路35に供給される。MAX信号メモリコントロール回路53では、供給された比較結果に基づき、図10に示されるように、MAX(A)レジスタ51A、MAX(B)レジスタ51B、MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bに対して、取り込んだデータの保持および新たなデータの取り込み(LOAD)が指示される。
【0078】
なお、以下の図10の説明において、端子50に新たに入力された誤差信号の値をa、MAX(A)レジスタ51Aに取り込まれた誤差信号の値をb、MAX(B)レジスタ51Bに取り込まれた誤差信号の値をcとする。
【0079】
図10において、比較器(A)52Aおよび比較器(B)52Bの出力が共に”L”レベルであれば、b,c≧aであるので、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bに取り込まれた値が保持される。
【0080】
比較器(A)52Aの出力が”H”レベルで比較器(B)52Bの出力が”L”レベルであれば、c≧a>bであるので、MAX(A)レジスタ51Aに対して端子50に新たに入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(B)レジスタ51Bの値が保持される。これとは逆に、比較器(B)52Bの出力が”H”レベル、比較器(A)52Aの出力が”L”レベルであれば、b≧a>cであるので、MAX(B)レジスタ51Bに対して端子50に新たに入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(A)レジスタ51Aの値が保持される。
【0081】
上述の3つの場合ついては、比較器(C)52Cの出力は、無視できるので、図10においては「×」で示してある。
【0082】
比較器(A)51Aおよび比較器(B)51Bが”H”レベルで、比較器(C)51Cが”L”レベルであれば、a>c≧bであるので、MAX(A)レジスタ51Aに対して新たに端子50に入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(B)レジスタ51Bの値が保持される。また、比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cの出力が全て”H”レベルであれば、a>b>cであるので、MAX(B)レジスタ51Bに対して、新たに端子50に入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(A)レジスタ51Aの値が保持される。
【0083】
なお、MAX(A)レジスタ51Aの値が保持される場合、対応するMAX(A)アドレスレジスタ62Aの値も保持される。MAX(A)レジスタ51Aに対して、新たに端子50に入力された誤差信号が取り込まれる場合には、対応するMAX(A)アドレスレジスタ62Aに対して、新たに端子50に入力された誤差信号に対応するアドレスが取り込まれる。MAX(B)レジスタ51BおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bについても、同様である。
【0084】
このようにして、端子50に入力される誤差信号に対して、ビット毎に順次、比較処理を繰り返す。1符号語の17ビットまで処理が終了した時点で、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bには、当該符号語における最大誤差信号および2番目に大きい誤差信号が残っていることになる。また、MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bには、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bに残っている誤差信号に対応したアドレスが格納されていることになる。
【0085】
MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bに格納されたアドレスは、アドレスカウンタ61のカウント値に基づき、現在処理対象とされている1符号語の最後に、レジスタ(A)63Aおよびレジスタ(B)63Bにそれぞれ移される。アドレス(A)一致検出回路64Aで、レジスタ(A)63Aに格納されたアドレスとアドレスカウンタ61のカウント値とが比較され、両者が一致したタイミングで、誤り訂正フラグ(フラグAとする)が出力される。同様に、アドレス(B)一致検出回路64Bで、レジスタ(B)63Bに格納されたアドレスとアドレスカウンタ61のカウント値とが比較され、両者が一致したタイミングで、誤り訂正フラグ(フラグBとする)が出力される。
【0086】
フラグAおよびBは、フラグ切り替え回路65に供給される。また、フラグ切り替え回路65には、比較器(C)52CによるMAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bの比較結果が、遅延回路67を介して供給される。遅延回路67は、入力信号に対してアドレスカウンタ61の(17+1)カウント分の遅延を与える回路で、比較器(C)52Cによる、1符号語の最後に出力された比較結果を1符号語分と1ビットだけ遅延させ、符号語の先頭に対応するタイミングで出力させる。
【0087】
フラグAおよびBは、アドレス(A)一致検出回路64Aおよびアドレス(B)一致検出回路64Bから出力された時点では、何方が最大の誤差信号に対応したビットを示しているのか、一義的に決まらない。そこで、1符号語分遅延された比較器(C)52Cの出力に基づき、フラグ切り替え回路65で、最大の誤差信号に対応したビットを示しているフラグを決定する。最大の誤差信号に対応したビットを示しているフラグをフラグ1、次に大きい誤差信号に対応したビットを示しているフラグをフラグ2とする。
【0088】
なお、ここでは、誤り位置フラグ発生回路48の最終的な出力として、最大の誤差信号および次に大きな誤差信号についてそれぞれフラグを出力しているが、これはこの例に限定されない。例えば、各レジスタ、比較器などを所定数設けることで、3番目に大きな誤差信号に対応したビットを示すフラグ(フラグ3とする)など、さらに多くの順位に対応したフラグを出力することができる。
【0089】
図11は、誤り訂正回路46の一例の構成を示す。誤り訂正回路46では、2値識別回路44から出力された符号語に対し、誤り位置フラグ発生回路48から出力された誤り訂正フラグ(フラグ1および2)と、リード・ソロモン符号を用いた内符号パリティとによる誤り訂正を行う。
【0090】
2値識別回路44から出力された2値識別データが端子70から入力され、誤り検出回路71に供給される。また、端子70に供給された2値識別データは、遅延回路77Aを介して符号語訂正復号回路(A)78Aに供給されると共に、遅延回路77Bをさらに介して符号語訂正復号回路(B)78Bに供給される。また、上述の誤り位置フラグ発生回路48から出力されたフラグ1および2が端子80Aおよび80Bから入力される。誤り位置フラグ発生回路48においてフラグ3まで出力する場合には、フラグ3が端子80Cから入力される。フラグ1および2(およびフラグ3)は、符号語訂正復号回路(A)78Aおよび符号語訂正復号回路(B)78Bにそれぞれ供給される。また、フラグ1は、符号語訂正回路72にも供給される。
【0091】
2値識別データは、誤り検出回路71において、記録符号語に含まれるデータであるか否かが調べられ、若し、記録符号語に含まれないデータであるとされた場合、当該符号語が誤っていることを示すフラグと、当該2値識別データとが出力される。図12は、誤り検出回路71の一例の構成を示す。2値識別データが端子90に入力され、ROMテーブル91に供給される。ROMテーブル91は、上述した図5のフローチャートで示される変換処理により生成され得る全ての記録符号語がテーブルとして格納される。
【0092】
このとき、ROMテーブル91に格納された記録符号語中の、上述したテーブル2に該当する記録符号語が識別可能なようにされる。また、記録時にテーブル2により割り当てられる元の符号も、テーブル2に該当する記録符号語と関連付けられて、ROMテーブル91に格納される。
【0093】
2値識別データは、ROMテーブル91が参照されて記録符号語に含まれるか否かがチェックされる。チェック結果は、遅延回路95を介して誤りフラグ発生回路99に供給される。誤りフラグ発生回路99において、供給されたチェック結果に基づき、端子90から供給された2値識別データが記録符号語に含まれないとされた場合に、当該2値識別データに誤りが含まれることを示す誤りフラグが出力される。
【0094】
一方、ROMテーブル91でチェックされた2値識別データが上述のテーブル2に該当する場合、当該2値識別データに対応する、記録時にテーブル2で割り当てられる元の符号がROMテーブル91により復号され、出力される。すなわち、記録時には、図5のステップS14〜S16の処理で説明したように、符号語の前端および/または後端で同値ビットが5ビット以上連続している符号語が除去され、除去された符号語に対してテーブル2の所定データが代替値として割り当てられる。したがって、テーブル2のデータから、図5におけるステップS15で除去される前の、元の符号語を求めることができる。この復号データは、ラッチ回路96Aでラッチされて前端部ラン長チェック回路98に供給されると共に、ラッチ回路96Bでラッチされて後端部ラン長チェック回路97に供給される。
【0095】
後端部ラン長チェック回路97では、端子90から供給された2値識別データと、ラッチ回路96Bから出力された、ROMテーブル91から出力された上述の復号データとの連結部における、同値ビットの連続長がチェックされる。同様にして、前端部ラン長チェック回路98では、端子90から供給されラッチ回路92Aおよび92Bを介して2符号語分のタイミングでラッチされた2値識別データと、ラッチ回路96Aで1符号語分のタイミングでラッチされた、ROMテーブル91から出力された上述の復号データとの連結部における、同値ビットの連続長がチェックされる。これら後端部ラン長チェック回路97および前端部ラン長チェック回路98のチェック結果は、それぞれ誤りフラグ発生回路99に供給される。
【0096】
誤りフラグ発生回路99では、上述のROMテーブル91を参照したチェック結果に基づく誤りフラグ出力に加えて、後端部ラン長チェック回路97および前端部ラン長チェック回路98のチェック結果に基づく誤りフラグ出力も行う。これらチェック回路97および98では、当該符号語がROMテーブル91においてテーブル2に基づく復号がなされた復号データに対し、前および後にそれぞれ連結される符号語との連結部分における同値ビットの連続長が規定内、すなわち8ビット以内であるか否かがチェックされる。チェックの結果、若し、規定内であるとされれば、当該符号語が誤りを含んでいるとされる。
【0097】
すなわち、上述したように、テーブル2に該当する符号は、本来一義的に決まるはずである。しかしながら、符号語に誤りが含まれている場合は、記録符号化において偶数パリティを満足させるように符号化された符号語がテーブル2に該当する可能性がある。この可能性をできるだけ排除するために、記録時にテーブル2の符号語をできるだけ使わないように、当該符号語の前後のラン状態を考慮して符号化が行われている(図5のステップS17およびS18参照)。誤り検出回路71において、上述のチェックを行うことにより、再生時にテーブル2に該当するとされた符号語の記録符号化がテーブル2を用いて行われているか否かを確認する。
【0098】
つまり、テーブル2による復号データの元の符号語が、若しその前後の連結部で規定のランレングスを満たしている場合、当該復号データに対応する符号語は、記録符号化の際に偶数パリティによる符号化がなされているはずである。したがって、この符号語がテーブル2に該当する符号語になったのは、誤りによるものと推定される。
【0099】
なお、端子90に入力された2値識別データは、遅延回路93で、誤りフラグ発生回路99から出力される誤りフラグとタイミングが合うように遅延され、端子94から出力される。
【0100】
図11を参照し、誤り検出回路71から出力された誤りフラグおよび2値識別データは、符号語訂正回路72に供給される。符号語訂正回路72は、図13に一例の構成が示されるように、AND回路122およびEXOR回路124により構成できる。誤り検出回路71から出力された誤りフラグが端子120に入力される。誤りフラグは、例えばこの図13に示されるように、誤りフラグにより誤りが含まれるとされる2値識別データに対応して、17ビット長の”H”レベルの信号として入力される。一方、端子121に対して、上述した図9の誤り位置フラグ発生回路48から出力された、当該2値識別データにおいて最も誤差信号が大きいと判断されたビット位置を表すフラグ1が入力される。
【0101】
これら端子120および121に入力された信号は、AND回路122でANDをとられて、EXOR回路124の一方の入力端に供給される。EXOR回路124の他方の入力端には、端子123から入力された、17ビットの符号語である2値識別データが供給される。EXOR回路124において、AND回路122の出力が”H”レベルのビットで、端子123から入力された2値識別データが反転される。
【0102】
符号訂正回路72から出力された、1ビットが反転された2値識別データが復号回路73に供給され、17ビットの符号語が16ビットのデータに復号される。この復号回路73では、供給された全ての符号語は、ROMテーブルを用いて一義的に復号化することが可能である。復号回路73から出力されたデータは、誤訂正や見逃し誤りが含まれる可能性がある。復号回路73で復号されたデータは、内符号訂正回路74Aに供給され、内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。
【0103】
内符号訂正回路74Aでは、上述した、内符号系列におけるAブロック(図3Bで「○(白丸)」で示されるデータ)に属するデータの誤り訂正が行われる。例えば、内符号訂正回路74Aでは、復号回路73から出力された復号データがバッファメモリなどに1内符号系列分、格納されると、格納された内符号系列のうち、Aブロックに属するデータのみに対して内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。データは、例えば1バイトを単位として誤り訂正される。誤り訂正された復号データは、記録時と同様にして、Aブロックに属する1バイトのデータとBブロックに属する1バイトのデータとからなる2バイトが一組とされて出力される。内符号訂正回路74Aの出力は、データ位相調整回路75に供給されると共に、遅延回路79Aを介して符号語訂正復号回路(A)78Aに供給される。
【0104】
なお、内符号訂正回路74Aで誤り訂正が行われたデータを含む符号語は、上述の符号訂正回路72で誤訂正されたか、あるいは、誤り検出回路71における誤り検出の際に見逃し誤りがあったかの何れかである。内符号訂正回路74Aの出力は、符号語訂正復号回路(A)78Aにおいて、再度、ビット反転による誤り訂正が行われる。
【0105】
図14は、符号語訂正復号回路(A)78Aの一例の構成を示す。端子70から入力された2値識別データが遅延回路77Aを介して端子110に入力される。ここで入力される2値識別データは、符号語を構成する17ビットのうち、例えば前端側の8ビットがAブロックに属するデータで、後端側の8ビットがBブロックに属するデータである。
【0106】
また、図9の誤り位置フラグ発生回路48から出力されたフラグ1および2が端子80Aおよび80Bに入力される。なお、誤り位置フラグ発生回路48においてフラグ3も出力される場合には、フラグ3が端子80Cに入力される。ここでは、フラグ1、2および3が入力されるものとする。
【0107】
フラグ1、2および3は、それぞれ端子80A、80Bおよび80Cからフラグ組み合わせ回路117に供給される。フラグ組み合わせ回路117では、フラグ1、2および3により可能な全ての組み合わせによる誤り位置フラグをそれぞれ出力する。フラグ組み合わせ回路117から出力された誤り位置フラグは、フラグ1、2および3により可能な全ての組み合わせの数だけ設けられた訂正回路111A、111B、・・・、111nにそれぞれ供給される。また、端子110に入力された2値識別データが訂正回路11A、111B、・・・、111nにそれぞれ供給される。
【0108】
フラグ1、2および3の、3の誤り位置フラグが供給されるこの例では、例えば7個の訂正回路111が設けられる。なお、誤り位置フラグに基づく訂正を行わない構成を追加してもよい。
【0109】
訂正回路111A、111B、・・・、111nのそれぞれは、例えばEXOR回路を用いて構成することができる。例えば訂正回路111Aにおいて、端子110から供給された2値識別データと、フラグ組み合わせ回路117から供給された誤り位置フラグとのEXORをとり、2値識別データにおける、誤り位置フラグで示されるビットに対応したビットが反転され、誤り訂正が試みられる。このようにして、フラグ1、2および3の全ての組み合わせについて、訂正回路111A、111B、・・・、111nによりそれぞれ誤り訂正が試みられた2値識別データは、それぞれ対応するROMテーブル113A、113B、・・・、113nに供給される。
【0110】
ROMテーブル113A、113B、・・・、113nは、例えば上述した復号回路73が有するROMテーブルと同様のものであり、17ビットの符号語が16ビットのデータに復号される。ROMテーブル113A、113B、・・・、113nで復号された復号データは、それぞれ対応する比較回路114A、114B、・・・、114nの一方の入力端に入力されると共に、データ選択回路116の対応する入力端にそれぞれ入力される。
【0111】
内符号訂正回路74Aでの、Aブロックに対する内符号パリティによる誤り訂正結果が、遅延回路79Aを介して符号語訂正復号回路(A)78Aに供給され、端子112に入力される。この誤り訂正結果は、比較回路114A、114B、・・・、114nそれぞれの一方の入力端に入力される。比較回路114A、114B、・・・114nのそれぞれにおいて、一方および他方の入力端に入力されたデータのAブロックに対応する部分が比較され、比較結果がデータ選択信号発生回路115に供給される。
【0112】
データ選択信号発生回路115では、比較回路114A、114B、・・・、114nのそれぞれから供給された比較結果に基づき、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果とROMテーブル113A、113B、・・・、113nによる復号結果とが一致しているか否かが検出される。検出の結果、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nの復号データのうち、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果と一致している復号データを選択するようなデータ選択信号が発生される。
【0113】
このデータ選択信号は、データ選択回路116に供給される。このデータ選択信号に基づき、データ選択回路116において、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nから供給された復号データから1の復号データが選択される。選択された復号データは、端子118に導出され、内符号訂正回路74Bに供給される。
【0114】
なお、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果に対して、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nの復号データの複数が一致している場合も有り得る。そのため、例えばデータ選択信号発生回路115において、比較回路114A、114B、・・・、114nの出力に対して予め優先順位を設けておくと好ましい。この場合、誤り位置フラグに基づく訂正を行わない復号データと、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果とが一致した場合、当該復号データが選択される。
【0115】
上述したように、符号語訂正復号回路78Aでは、比較回路114A、114B、・・・、114nにおいて、Aブロックのデータが内符号訂正回路74Aで訂正されたデータと、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nの復号データとが比較される。そのため、この符号語訂正復号回路78Aに入力される2値識別データによる符号語の誤りビットがBブロック側に限定されることになる。
【0116】
例えば、フラグ1で示される位置のビットがこの限定されたビットでない場合には、フラグ2を用いて誤り訂正を行うことができる。なお、フラグ2で示される位置のビットも、限定されるビットではない場合があるので、そのために、フラグ3を発生させておくとより好ましい。また、複数のビットが誤っている可能性もあるため、複数のフラグの組み合わせによる訂正も行う必要がある。
【0117】
上述したように、この発明の実施の一形態では、フラグ1、2および3の全ての組み合わせによる誤り訂正を試み、それらの誤り訂正の結果をそれぞれROMテーブルにより復号化した、フラグ1、2および3の組み合わせ毎の復号データのAブロックに対応する部分と、内符号訂正回路74AによるAブロックの誤り訂正結果とが一致するような、誤り位置フラグに基づく誤り訂正を選択している。このように誤り位置フラグに基づく誤り訂正を選択することで、同一の内符号ブロックにおけるBブロックのデータが正しく訂正されている確率が高くなる。
【0118】
説明は図11に戻り、符号語訂正復号回路(A)78Aの端子118に導出された復号データが内符号訂正回路74Bに供給される。内符号訂正回路74Bでは、供給された復号データのうち、Bブロックに属するデータに対して内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。例えば、内符号訂正回路74Bでは、符号語訂正復号回路(A)78Aから出力された復号データがバッファメモリなどに1内符号系列分、格納されると、格納された内符号系列の内、Bブロックに属するデータのみに対して内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。
【0119】
誤り訂正された復号データは、記録時と同様にして、Aブロックに属する1バイトのデータとBブロックに属する1バイトのデータとからなる2バイトが一組とされて出力される。内符号訂正回路74Bの出力は、データ位相調整回路75に供給されると共に、遅延回路79Bを介して符号語訂正復号回路(B)78Bに供給される。
【0120】
符号語訂正復号回路(B)78Bは、上述の符号語訂正復号回路(A)78Aと同様の構成を有し、遅延回路77Bから供給された2値識別データと、内符号訂正回路74Bから遅延回路79Bを介して供給されたデータに対して、上述した符号語訂正復号回路(A)78Aと同様の処理を行う。
【0121】
すなわち、遅延回路77Bから供給された2値識別データによる符号語に対して、フラグ1、2および3の組み合わせによる誤り位置に基づく誤り訂正が行われ、誤り訂正結果がROMテーブルにより16ビットのデータに復号される。そして、それぞれの誤り訂正結果に基づく復号データのBブロックに対応する部分と、内符号訂正回路74BによりBブロックに対して内符号パリティを用いてなされた誤り訂正結果とが比較され、両者が一致する復号データが選択され出力される。
【0122】
符号語訂正復号回路(B)78Bから出力された復号データは、内符号訂正回路74Cに供給される。この内符号訂正回路74Cでは、上述の内符号訂正回路74Aと同様にして、Aブロックに属するデータにのみ内符号パリティによる誤り訂正が行われる。内符号訂正回路74Cの出力は、データ位相調整回路75に供給される。
【0123】
データ位相調整回路75では、内符号訂正回路74A、74Bおよび74Cから供給されたデータに対し、AブロックおよびBブロックの順序を正しく並べ替えてデータの位相を調整する。すなわち、このデータ位相回路75で、記録時に内符号系列について1バイト毎にインターリーブされたデータの順序が、元の順序に復元される。位相調整されたデータは、再生復号データとして端子19に導出される。
【0124】
次に、上述した、この発明の実施の一形態による記録符号化処理および記録符号化されたデータの再生復号処理について、図15を用いてより具体的に説明する。図15Aは、記録すべき2バイト組のデータの例が示される。この2バイトのデータは、内符号系列内において1バイト単位でインターリーブされ、AブロックおよびBブロックの、互いに異なる内符号ブロックに属する。なお、図15では、左端側が先行ビットとされ、左端のビットを1ビット目とする。図15Aにおいては、先行の8ビットがAブロック、後ろの8ビットがBブロックに属する。
【0125】
この2バイトのデータに対して、図15Bに示されるように、AブロックおよびBブロックの連結部に1ビットの偶数パリティが付加され、17ビットの符号語が生成される。この符号語が記録符号化され、記録媒体14に所定に記録される。
【0126】
図15Cは、図15Bの符号語が記録媒体14から再生され2値識別された符号語である再生2値識別データを示す。図15Cの例では、再生2値識別データに1ビットの誤りが含まれ、図15Bに示す記録時の符号語に対して、12ビット目が異なる値とされている。
【0127】
この図15Cに示される再生2値識別データは、誤り訂正回路46における誤り検出回路71において、記録符号に含まれないとされ、誤りがあるとされて符号語訂正回路72により誤り訂正がなされる。この誤り訂正は、誤り位置フラグ発生回路48から出力されたフラグ1に基づき、符号語の17ビット中、最も信頼性の低い、すなわち、2値識別の際の閾値に最も近いビットが反転されることで行われる。
【0128】
図15Dは、この誤り訂正により誤った訂正が行われた例を示す。図15Dの例では、誤って6ビット目および12ビット目が反転されてしまっている。この符号語が復号回路73で復号されると、復号結果は、当然のことながら誤ったものとなる。例えば、図15Eに一例が示されるように、本来、図15Aに示したビット列になるべきデータが、全く異なったビット列に復号されてしまっている。
【0129】
復号回路73による復号結果が内符号訂正回路74Aに供給され、Aブロックに対して内符号パリティによる誤り訂正がなされる。この結果、図15Fに一例が示されるように、Aブロックに対応する先行バイト部分が図15Aに示される記録データと一致する。このAブロックに対応するバイトを訂正したことは分かるので、このバイトを含む17ビットの符号語が誤っていることが分かる。
【0130】
そこで、図15Cに示される、誤りが含まれる再生2値識別データに対して、再度、誤り訂正が行われる。このとき、誤り位置フラグに基づく最初の誤り訂正、すなわち、最も信頼性が低いとされたビットの反転による誤り訂正が間違っていたとされ、その次に信頼性が低いビットを反転して誤り訂正を行う。この誤り訂正結果を復号し、復号データのAブロック部分が内符号パリティにより誤り訂正されたAブロックのデータと一致しているかが調べられる。さらに誤りが含まれる場合は、3番目に信頼性の低いビットを反転して誤り訂正を行い、復号して復号結果を同様に調べる。
【0131】
なお、実際には、上述したように、符号語訂正復号回路(A)78Aでは、フラグ1、2および3の組み合わせのそれぞれによる誤り訂正および復号が行われるので、最も信頼性の低いビットを反転しての誤り訂正、次に信頼性の低いビットを反転しての誤り訂正、3番目に信頼性の低いビットを反転しての誤り訂正、・・・は、並列的に処理される。
【0132】
この結果、若し、誤り位置フラグに基づき誤り訂正された先行バイト、すなわちAブロックに対応するバイトと、内符号訂正回路74AによりAブロックに関して内符号パリティによる誤り訂正がなされたバイトとが一致していれば、誤り位置フラグによる誤り訂正が正しい可能性が非常に高いといえる。その結果、再生2値識別データのもう一方の1バイト、すなわちBブロックに対応する部分のバイトも正しく復号されることになる。
【0133】
この処理を、1内符号系列全体にわたって行うことで、Bブロックに含まれるバイトの殆どは、正しく復号されることになり、Bブロックにおける、内符号パリティの誤り訂正能力を超えた誤りの存在が抑えられる。したがって、Bブロックのデータは、その殆どが誤りを含まない正しいデータとされる。この結果を用いて、符号語訂正復号回路(B)78Bにより、Aブロックに対して再度、上述した処理を行うことで、Aブロックのデータがより正しいものとなり、Aブロックにおける、内符号パリティの誤り訂正能力を超えた誤りの存在がより抑えられる。
【0134】
このように、この発明の実施の一形態では、1ビットのパリティビットの付加と、再生信号の信頼性を用いた誤り訂正と、リード・ソロモン符号を用いた内符号パリティによる誤り訂正を組み合わせることで、より少ない冗長度で、効果的な誤り訂正を実現することができる。
【0135】
図16は、この発明の実施の一形態による一例の再生復号処理を示すフローチャートである。最初のステップS30では、記録媒体14から再生された再生信号が2値識別された2値識別データに対して、ROMテーブルを用いて誤り検出が行われる。一方、記録媒体14から再生された再生信号に対して、例えば2値識別の際の閾値(この例では0レベル)との比較に基づき、1符号語を構成する17ビットのうち最も信頼性の低い1ビットが検出され、当該ビットの1符号語中での位置を示す誤り位置フラグが求められる。ステップS31で、ステップS30の誤り検出により誤りが検出された2値識別データに対して、誤り位置フラグで示されるビットが反転されて誤り訂正される。
【0136】
ビット反転により誤り訂正された17ビットの符号語は、ステップS32で、ROMテーブルを参照することにより、16ビットのデータに復号される。ステップS33で、復号された復号データのうちAブロックに属するデータが内符号パリティにより誤り訂正される。
【0137】
次のステップS34では、内符号パリティによる誤り訂正されたデータを含む符号語に対して、誤り位置フラグで示されるビットを反転することによる誤り訂正が行われる。このとき、Aブロックに属するバイトのデータは、正しいことが分かっているので、誤りが含まれるビットが限定される。そこで、誤りが含まれるとして限定されたビットについて、最も信頼性の低いとされるビットが反転される。そして、ステップS35で、ビット反転されたデータのAブロックに対応する部分と、上述のステップS33で内符号パリティによりAブロックの誤り訂正が行われたデータとが比較される。
【0138】
比較の結果、両者が一致していなければ、処理はステップS36に移行され、次に信頼性の低いビットを示す誤り位置フラグが設定される。そして、処理はステップS34に戻され、ステップS36で設定された誤り位置フラグで示されるビットが反転され、誤り訂正が行われる。
【0139】
一方、ステップS35による比較の結果、両者が一致していれば、処理はステップS37に移行され、Bブロックに属するデータに対して内符号パリティによる誤り訂正が行われる。
【0140】
次のステップS38では、ステップS37で内符号パリティによる誤り訂正されたデータを含む符号語に対して、誤り位置フラグで示されるビットを反転することによる誤り訂正が行われる。このとき、Bブロックに属するバイトのデータは、正しいことが分かっているので、誤りが含まれるビットが限定される。そこで、誤りが含まれるとして限定されたビットについて、最も信頼性の低いとされるビットが反転される。そして、ステップS39で、ビット反転されたデータのBブロックに対応する部分と、上述のステップS37で内符号パリティによりBブロックの誤り訂正が行われたデータとが比較される。
【0141】
比較の結果、両者が一致していなければ、処理はステップS40に移行され、次に信頼性の低いビットを示す誤り位置フラグが設定される。そして、処理はステップS38に戻され、ステップS40で設定された誤り位置フラグで示されるビットが反転され、誤り訂正が行われる。
【0142】
一方、ステップS39による比較の結果、両者が一致していれば、処理はステップS41に移行され、Aブロックに属するデータに対して、再び内符号パリティによる誤り訂正が行われる。
【0143】
このように、この発明の実施の一形態では、符号語を構成する2バイトのデータのそれぞれを、異なる内符号パリティによる誤り訂正を行う内符号ブロックに属するようにしている。そのため、2バイトのデータのうち一方のバイトが誤り訂正できた場合、符号の誤りが含まれるビットを限定することができるので、内符号パリティによる誤り訂正の確率を高めることができる。
【0144】
なお、上述では、記録媒体14がハードディスクであるとして説明したが、これはこの例に限定されない。この発明では、記録媒体14として、磁気テープや光ディスクといった、記録データを記録符号化して記録する他の方式の記録媒体にも適用することができる。また、記録再生装置200も、ディジタルビデオ記録再生装置に限定されない。記録再生装置200は、ハードディスクを用いて汎用のデータの記録再生を行うハードディスクドライブや、光ディスクを用いてデータの記録再生を行う光ディスクドライブ、さらには、磁気テープを用いてディジタルデータの記録再生を行う記録再生装置としてもよい。
【0145】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、ディジタル信号を記録符号化する際に、2バイト(16ビット)のデータに対して1ビットのパリティを付加することにより、ランレングスの制限を与えると共に、符号に誤り訂正能力を持たせているため、符号自体で誤り訂正を行うことが可能であるという効果がある。
【0146】
また、この発明では、2バイトのデータに付加された1ビットのパリティによる誤り訂正を行うと共に、符号化単位の2バイトのデータのそれぞれのバイトを、異なる内符号パリティを用いて誤り訂正を行うブロックでリード・ソロモン符号化している。そして、これら2方式による誤り訂正を連接化し、繰り返して復号を行うことにより、少ない冗長性で極めて高い誤り訂正能力を得ることができるという効果がある。
【0147】
またそのため、この発明による記録符号化を行うことで、高い符号化利得を得ることができるという効果がある。
【0148】
したがって、この発明をハードディスクドライブやディジタルビデオ記録再生装置などに適用することで、より高密度の記録を行うことが可能で、高いロバスト性を有する装置を実現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用可能な記録再生装置の一例の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】積符号を用いたエラー訂正符号化を説明するための図である。
【図3】内符号系列についてより詳細に示す略線図である。
【図4】シンクブロックの一例のデータ構造を示す略線図である。
【図5】この発明の実施の一形態に適用される記録符号化処理の一例の処理を示すフローチャートである。
【図6】記録データの2バイトの組に対して1ビットの偶数パリティが付加されることを説明するための図である。
【図7】この発明の実施の一形態による記録符号化部の一例の構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の実施の一形態による再生系の一例の構成を示すブロック図である。
【図9】誤り位置フラグ発生回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図10】MAX信号メモリコントロール回路の処理を説明するための図である。
【図11】誤り訂正回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図12】誤り検出回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図13】符号語訂正回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図14】符号語訂正復号回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図15】この発明の実施の一形態による記録符号化処理および記録符号化されたデータの再生復号処理について説明するための図である。
【図16】この発明の実施の一形態による一例の再生復号処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11・・・内符号付加部、12・・・同期信号付加部、13・・・記録符号化部、14・・・記録媒体、15・・・再生等化部、16・・・2値識別部、17・・・復号化部、18・・・誤り訂正部、22・・・メインROMテーブル、30・・・サブROMテーブル、35・・・ランレングスチェック回路、44・・・2値識別回路、45・・・誤差信号検出回路、46・・・誤り訂正回路、48・・・誤り位置フラグ発生回路、51A・・・MAX(A)レジスタ、51B・・・MAX(B)レジスタ、52A・・・比較器(A)、52B・・・比較器(B)、52C・・・比較器(C)、53・・・MAX信号メモリコントロール回路、61・・・アドレスカウンタ、62A・・・MAX(A)アドレスレジスタカウンタ、62B・・・MAX(B)アドレスレジスタカウンタ、65・・・フラグ切り替え回路、71・・・誤り検出回路、72・・・符号語訂正回路、73・・・復号回路、74A,74B,74C・・・内符号訂正回路、75・・・データ位相調整回路、78A・・・符号語訂正復号回路(A)、78B・・・符号語訂正復号回路(B)、91・・・ROMテーブル、99・・・誤りフラグ発生回路、111A〜111n・・・訂正回路、113A〜113n・・・ROMテーブル、114A〜114n・・・比較回路、116・・・データ選択回路
【発明の属する技術分野】
この発明は、16−17変換による記録符号化を用いてより大きな符号化利得を得ることができる符号化装置および方法、復号化装置および方法、記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばハードディスクのような磁気記録媒体を用いてディジタルデータの記録および/または再生を行う場合、ビット値「0」および「1」の長い連続は、クロック再生が困難になる、磁気記録で再生が困難な低域までスペクトラムが広がるなど、高密度記録を行う上で、不具合を生じさせる。そのため、従来から、8ビットの記録データを9ビットの記録符号に変換して記録する、8−9変換と称される記録符号化方式が採用されていた。8−9変換では、9ビットで表現可能な512個の符号の中から、ビット値「0」および「1」が長く連続しない256個の符号を選択し、8ビットの記録データにそれぞれ割り当てる。
【0003】
この8−9変換では、8ビットのデータを記録するために9ビットを要し、符号化率が8/9となってしまうため、記録線密度が下がってしまう。そのため、近年では、特にハードディスクドライブの分野において、16ビットの記録データを17ビットの記録符号に変換する、16−17変換が広く用いられている。この16−17変換では、記録データの2バイト(16ビット)を組にして、この2バイトの組に対して1ビットの冗長ビットを付加し、16ビットの記録データを17ビットの記録符号に変換する。この方式によれば、符号化率が16/17となり、上述の8−9変換に比べ、符号化率が改善される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術による16−17変換では、2バイトからなる記録データに付加される1ビットは、上述した、長く連続するビット値「0」や「1」を禁止するためだけの機能しか持たず、この1ビットによる符号化利得が得られていないという問題点があった。
【0005】
今後、記録媒体の高密度化を追求していく上で、より符号化率が高く、また、符号化利得が得られるような記録符号化方式が望まれている。
【0006】
したがって、この発明の目的は、より符号化率が高く符号化利得が得られるような記録符号化方式を実現する符号化装置および方法、復号化装置および方法、記録装置および方法、再生装置および方法、ならびに、記録再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決するために、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化する符号化装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、パリティビット付加手段によりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段とを有することを特徴とする符号化装置である。
【0008】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化する符号化方法において、データが1バイト毎にインターリーブされて構成された第1および第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティのステップと、第1のブロックに属する1バイトのデータと第2のブロックに属する1バイトのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加のステップと、パリティビット付加のステップによりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成のステップとを有することを特徴とする符号化方法である。
【0009】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語を復号する復号化装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が入力され、入力された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、誤り訂正手段によりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正手段により第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号手段と、符号語訂正復号手段から出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段とを有することを特徴とする復号化装置である。
【0010】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語を復号する復号化方法において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が入力され、入力された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正のステップと、誤り訂正のステップによりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正のステップと、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正のステップにより第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号のステップと、第1の符号語訂正復号のステップから出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正のステップとを有することを特徴とする復号化方法である。
【0011】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録する記録装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、パリティビット付加手段によりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と、符号語生成手段により符号化された符号語を記録媒体に記録する記録手段とを有することを特徴とする記録装置である。
【0012】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録する記録方法において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加のステップと、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加のステップと、パリティビット付加のステップによりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成のステップと、符号語生成のステップにより符号化された符号語を記録媒体に記録する記録のステップとを有することを特徴とする記録方法である。
【0013】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語が記録された記録媒体を再生し、再生した符号語を復号して出力する再生装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録された記録媒体を再生する再生手段と、再生手段で再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、誤り訂正手段によりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正手段により第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号手段と、符号語訂正復号手段から出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段とを有することを特徴とする再生装置である。
【0014】
また、この発明は、ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語が記録された記録媒体を再生し、再生した符号語を復号して出力する再生方法において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録された記録媒体を再生する再生のステップと、再生のステップで再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正のステップと、誤り訂正のステップによりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正のステップと、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正のステップにより第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号のステップと、符号語訂正復号のステップから出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正のステップとを有することを特徴とする再生方法である。
【0015】
また、この発明は、ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録し、記録媒体に記録された符号語を再生し復号化して出力する記録再生装置において、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、パリティビット付加手段によりパリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と、符号語生成手段により符号化された符号語を記録媒体に記録する記録手段と、記録媒体に記録された符号語を再生する再生手段と、再生手段で再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、誤り訂正手段によりビットを反転された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1の内符号訂正手段により第1のブロックが誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力する符号語訂正復号手段と、符号語訂正復号手段から出力された復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段とを有することを特徴とする記録再生装置である。
【0016】
上述したように、請求項1および6に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成するようにしているため、符号語の復号時に、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットを限定することができると共に、パリティビットを用いることで符号の拘束性を利用した誤り訂正を行うことができる。
【0017】
また、請求項7および11に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転することで誤り訂正を行い、ビット反転により誤り訂正された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行い、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1のブロックが内符号パリティによる誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力し、この復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行うようにしているため、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットが限定されると共に、パリティビットにより符号の拘束性を利用した誤り訂正がなされ、より高精度に誤り訂正が行われる。
【0018】
また、請求項12および17に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録媒体に記録されるため、記録媒体から再生された符号語の復号時に、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットを限定することができると共に、パリティビットを用いることで符号の拘束性を利用した誤り訂正を行うことができる。
【0019】
また、請求項18および22に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対してデータに基づく1ビットのパリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化された符号語が記録された記録媒体が再生され、再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転することで誤り訂正を行い、ビット反転により誤り訂正された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行い、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1のブロックが内符号パリティによる誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力し、この復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行うようにしているため、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットが限定されると共に、パリティビットにより符号の拘束性を利用した誤り訂正がなされ、記録媒体から再生された符号語がより高精度に誤り訂正される。
【0020】
また、請求項23に記載の発明は、データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録媒体に記録され、記録媒体から再生された符号語に対して、パリティビットおよび符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転することで誤り訂正を行い、ビット反転により誤り訂正された符号語を符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち第1のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行い、符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を符号化規則に従い復号化した復号データと、第1のブロックが内符号パリティによる誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が誤り訂正されたデータと一致した復号データを出力し、この復号データのうち第2のブロックのデータに対して内符号パリティによる誤り訂正を行うようにしているため、第1のブロックに対してのみ内符号パリティによる誤り訂正を行うことで誤りを含むビットが限定されると共に、パリティビットにより符号の拘束性を利用した誤り訂正がなされ、記録媒体から再生された符号語がより高精度に誤り訂正される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態について説明する。この発明では、記録符号化方式として2バイト1組の16ビットのデータに1ビットの冗長ビットを付加する16−17変換を用い、その際に、付加される1ビットに誤り検出機能を持たせる。16−17変換の際に付加される1ビットを用いて誤り訂正を行うことで、より大きな符号化利得を得ることが可能で、記録データに対して高密度記録に適した記録符号化を行うことができる。
【0022】
図1は、この発明を適用可能な記録再生装置200の一例の構成を概略的に示す。この記録再生装置200は、例えば記録媒体14としてハードディスクを用いてディジタルビデオ信号の記録および/または再生を行う、ディジタルビデオ記録再生装置である。記録データが端子10から入力される。
【0023】
端子10に入力された記録データは、例えばリード・ソロモン符号を用いた積符号によってエラー訂正符号化される。すなわち、端子10に入力された記録データは、図示されない外符号付加部により、外符号系列に外符号パリティが付加され、外符号が付加された記録データに対して内符号付加部11により内符号系列に内符号パリティが付加される。内符号付加部11では、連続する2バイトのデータの1バイト目および2バイト目がそれぞれ異なるブロックに属するように、バイト単位でデータがインターリーブされ、ブロック毎に独立的に内符号パリティが付加される。
【0024】
エラー訂正符号化された記録データは、同期信号付加部12に供給され、内符号系列毎に、先頭に所定の同期信号が付加される。同期信号が付加された記録データは、記録符号化部13に供給され、所定に記録符号化される。この実施の一形態では、記録符号化部13での記録符号化方式として、データの2バイト毎に1ビットの冗長ビットが付加される16−17変換を用いる。変換される2バイトに基づく偶数パリティが1ビットの冗長ビットとして付加される。
【0025】
記録符号化部13から出力された記録信号は、記録媒体14に記録される。記録媒体14としては、ハードディスクを適用することができる。なお、記録媒体14は、ハードディスクに限らず、光ディスクや、光磁気ディスクを適用することも可能である。記録媒体14として、磁気テープを用いることもできる。
【0026】
記録媒体14から再生された再生信号が再生等化部15に供給され、所定に等化処理され、2値識別部16で2値信号が識別され、ディジタルデータとされる。この再生ディジタルデータは、復号化部17で記録時になされた記録符号化処理と逆の処理が行われ、復号化される。復号化部17の出力は、誤り訂正部18に供給されて誤り訂正され、再生復号データとされて端子19に導出される。この実施の一形態では、誤り訂正部18による誤り訂正は、記録時に付加された内符号パリティおよび1ビットの冗長ビット、ならびに、再生信号の信頼度を用いて行われる。
【0027】
なお、記録再生装置200は、図示されないシステムコントローラより全体の動作が制御される。システムコントローラは、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)やROMといったメモリなどを有し、記録再生装置200の各部と通信を行いステータスやコマンドのやりとりを行いながら、各部を制御する。
【0028】
次に、記録再生装置200における記録時の処理について、より詳細に説明する。先ず、理解を容易とするために、図2を用いて、外符号パリティおよび内符号パリティによる、積符号を用いたエラー訂正符号化を概略的に説明する。例えば1バイトのデータを単位とし、先ず、2次元配列されたデータが図2のY方向に1バイト毎に読み出され、外符号パリティが生成される。次に、データおよび外符号パリティがX方向に1バイト毎に読み出され、内符号パリティが生成される。なお、外符号パリティが生成されるY方向の1列を外符号系列と称し、内符号パリティが生成される1行を、内符号系列と称する。
【0029】
誤り訂正は、誤り訂正符号化とは逆の順序に行われ、先ず、内符号系列について内符号パリティを用いた誤り訂正が行われ、次に、外符号系列について外符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。内符号パリティおよび外符号パリティの持つ誤り訂正能力を超えて誤りが存在するときは、その系列における誤り訂正は行われず、誤り訂正が行われなかった旨を示すフラグが出力される。
【0030】
なお、上述したように、この実施の一形態では、外符号パリティおよび内符号パリティとして、リード・ソロモン符号が用いられる。各内符号系列には、先頭に所定の同期信号(SYNC)が付加される。
【0031】
図3は、内符号系列についてより詳細に示す。図3では、一般的な例(図3A)とこの実施の一形態による例(図3B)とが対比されて示されている。図3中の「○(白丸)」および「●(黒丸)」は、それぞれ1バイトのデータを示す。
【0032】
一般的には、図3Aに一例が示されるように、内符号系列の先頭の1バイトから順にデータが読み出され、例えば1バイト単位の2m個のデータに対して、1バイト単位の2n個の内符号パリティが生成される。再生時、すなわち誤り訂正時には、内符号系列の先頭のデータから順に2m個のデータが読み出され、続けて、2n個の内符号パリティが読み出され、読み出された2n個の内符号パリティを用いて2m個のデータの誤り訂正が行われる。
【0033】
一方、この発明の実施の一形態では、内符号付加部11において、図3Bに一例が示されるように、内符号系列におけるデータ部のデータが1バイト毎にインターリーブされ、インターリーブされたそれぞれの系列に対して独立的に内符号パリティが生成される。すなわち、図3Bに「○(白丸)」で示されるように、先頭の1バイト目から1バイトおきにデータが用いられ、m個のデータからn個の内符号パリティが生成される。同様にして、図3Bに「●(黒丸)」で示されるように、先頭から2バイト目のデータから開始されて1バイトおきにデータが用いられ、m個のデータからn個の内符号パリティが生成される。
【0034】
生成された内符号パリティは、データ部の「○(白丸)」から生成された内符号パリティと、データ部の「●(黒丸)」から生成された内符号パリティとが、図3Bの右側に示されるように、データ部と同様にして交互に配置される。
【0035】
以下では、1内符号系列における「○(白丸)」で示されるデータにより構成されるブロックを、Aブロックと称し、「●(黒丸)」で示されるデータにより構成されるブロックを、Bブロックと称する。
【0036】
なお、上述では、内符号系列におけるデータ部のデータが1バイト毎にインターリーブされて内符号パリティが生成されているが、これはこの例に限定されない。すなわち、内符号系列におけるデータ部の、連続する2バイトのデータが異なるブロックに属するようにすれば、他の方法でデータのインターリーブを行ってもよい。例えば、インターリーブの長さは、1バイトに限られない。また、図3Bにおいて「○(白丸)」および「●(黒丸)」で示されるインターリーブ長は、異なっていてもよい。
【0037】
このようにして誤り訂正符号化された記録データは、同期信号付加部12で内符号系列毎に同期信号SYNCを付加されてシンクブロックが形成される。このシンクブロックが記録符号化部13に供給される。図4は、シンクブロックの一例のデータ構造を示す。シンクブロックは、例えばデータ幅が8ビット、すなわち1バイトとされ、先頭に2バイトの同期信号SYNCが配される。
【0038】
同期信号SYNCの後ろに、1内符号系列のリード・ソロモン符号列が配される。図4の例では、シンクブロックの直後に内符号系列のデータが格納されるデータ部が配され、データ部の後ろに内符号パリティが格納されるパリティ部が配される。データ部およびパリティ部は、「○(白丸)」で示されるAブロックのデータと、「●(黒丸)」で示されるBブロックのデータとがバイト毎に交互に配置される。例えば、データD1、D3、・・・、D2m−1およびパリティP1、P3、・・・、P2n−1がAブロック、データD2、D4、・・・、D2mおよびパリティP2、P4、・・・、P2nがBブロックにそれぞれ属する。
【0039】
なお、実際には、図4では省略されているが、例えば同期信号SYNCおよびデータ部の間に、このシンクブロックの識別情報などが記述されたID部が配される。
【0040】
このシンクブロックが記録符号化部13に供給される。記録符号化部13では、供給されたシンクブロックの、リード・ソロモン符号列の先頭から2バイトずつを組にしてデータを取り出す。すなわち、上述したAブロックの1バイトと、Bブロックの1バイトとが一組とされて取り出される。記録符号化部13では、このAブロックの1バイトとBブロックの1バイトとからなる2バイトのデータに対して、1ビットの冗長ビットが付加され、さらに所定の符号化規則に従い変換されて、16ビットのデータが17ビットの符号語に変換される。
【0041】
この、記録符号化部13において行われる、この発明の実施の一形態に適用される記録符号化処理について、図5のフローチャートを用いてより詳細に説明する。先ず、最初のステップS10で、上述したように、Aブロックの1バイトとBブロックの1バイトとからなる記録データの2バイトの組に対し、1ビットの偶数パリティが付加される。図6は、ステップS10で生成される17ビットのデータの一例を示す。パリティビットPAは、ビットA7〜A0からなるAブロックおよびビットB7〜B0からなるBブロックの連結部に付加される。このステップS10では、それぞれビット配列の異なる216=65536個の符号語が生成可能である。
【0042】
次のステップS11で、ステップS10で生成された17ビットの符号語において、同値のビットが9ビット以上連続するか否かが判断される。それと共に、ステップS11で、当該符号語において、CDS(符号語累積電荷)の絶対値が10以上であるか否かが判断される。対象の符号語において同値ビットが9ビット以上連続する、および/または、CDSの絶対値が10以上であると判断されれば、処理はステップS12に移行され、当該符号語が除去される。このステップS11およびS12の処理では、それぞれビット配列の異なる1789個の符号語が除去対象とされる。
【0043】
ステップS12で符号語が除去されると、次のステップS13で、除去された符号語の代わりに、偶数パリティを満足しない他の符号語が割り当てられる。後述するが、このステップS13での符号語の割り当ては、例えばROM(Read Only Memory)に予め記憶されたテーブルに基づき行われる。以下では、ステップS13で用いられるこのテーブルを、テーブル1とする。
【0044】
ステップS13で符号語の割り当てが行われると、処理はステップS19に移行し、割り当てられた符号語が、上述のステップS10で用いられた、Aブロックの1バイトおよびBブロックの1バイトからなる2バイト(16ビット)のデータに対応するものとされる。
【0045】
上述のステップS11で、対象となる符号語において同値ビットが9ビット以上連続せず、且つ、CDSの絶対値が10未満であると判断されれば、処理はステップS14に移行する。ステップS14では、上述のステップS11を通過した符号語において、前端および後端の、前後の符号語に対する連結部分で同値のビットが5ビット以上連続するか否かが判断される。すなわち、図6を参照して、少なくともビットA7〜A3またはビットB4〜B0が同値であれば、連結部分で同値のビットが5ビット以上連続しているとされる。
【0046】
判断の結果、連結部分における同値5ビット以上の連続が無いと判断されれば、処理はステップS19に移行し、ステップS14を通過した当該符号語が上述のステップS10で用いられた2バイトのデータに対応するものとされる。
【0047】
一方、ステップS14で、連結部分において同値ビットが5ビット以上連続していると判断されれば、処理はステップS15に移行され、当該符号語が除去される。このステップS14およびS15の処理では、それぞれビット配列の異なる7052個の符号語が除去対象とされる。
【0048】
ステップS15で符号語が除去されると、次のステップS16で、除去された符号語の代わりに、偶数パリティを満足しない他の符号語が割り当てられる。後述するが、このステップS16での符号語の割り当ては、例えばROM(Read Only Memory)に予め記憶されたテーブルに基づき行われる。以下では、ステップS16で用いられるこのテーブルを、テーブル2とする。
【0049】
次のステップS17では、上述のステップS10で符号語を生成後、ステップS14およびS15で除去された符号語に対し、当該符号語の前後に連結される符号語との連結部におけるビット値の連続性が判断される。すなわち、テーブル2による代替符号語が割り当てられる以前の当該符号語に対し、前および後に連結される符号語がそれぞれ参照され、それぞれの符号語と当該符号語との連結部における同値ビットの連続が8ビット以下であるか否かが判断される。例えば、上述した図4を参照し、データD3およびD4の組による符号語が対象とされている場合、当該符号語とデータD1およびD2の組による符号語との連結部、ならびに、当該符号語とデータD5およびD6(図示しない)の組による符号語との連結部におけるビット値の連続性が参照される。
【0050】
若し、ステップS17で、当該符号語の前後に連結される符号語との連結部における同値ビットの連続が8ビット以下であると判断されれば、処理はステップS18に移行し、ステップS16において代替符号語が割り当てられる以前の、元の符号語が復活される。そして、処理はステップS19に移行され、復活された符号語が上述のステップS10で用いられた2バイトのデータに対応するものとされる。
【0051】
一方、ステップS17で、当該符号語の前後に連結される符号語との連結部において9ビット以上、同値ビットが連続すると判断されれば、処理はステップS19に移行され、上述のステップS16で割り当てられた代替符号語が上述のステップS10で用いられた2バイトのデータに対応するものとされる。
【0052】
以上のアルゴリズムにより得られる符号は、d=0:k=7:(0,7)符号である。
【0053】
図7は、図5のフローチャートによる記録符号化を実現するための記録符号化部13の一例の構成を示す。2バイトで組にされたデータの、Aブロックの1バイト(8ビット)が端子20に、Bブロックの1バイトが端子21にそれぞれ入力され、メインROMテーブル22およびサブROMテーブル30にそれぞれ供給される。メインROMテーブル22およびサブROMテーブル30において、供給されたデータに対して1ビットの偶数パリティが付加され、17ビットのデータが生成される。
【0054】
例えばメインROMテーブル22は、17ビットで表現されるデータのうち、同値ビットが9ビット以上連続するデータと、CDSの絶対値が10以上になるデータと、前後の連結部すなわち先頭および/または末尾において同値ビットが5ビット以上連続するデータとが予め格納される(テーブルAとする)。さらに、メインROMテーブル22は、図5のフローチャートにおけるステップS13およびS16で説明した、テーブル1および2を有する。
【0055】
入力データに1ビットの偶数パリティが付加された17ビットの符号語と、テーブルAとが比較され、供給された符号語がテーブルAの何れかのデータと一致した場合、供給された符号語が除去される。そして、除去された符号語に応じてテーブル1または2が参照され、除去された符号語に対応する代替符号語が供給された符号語に代えて出力される。
【0056】
このように、メインROMテーブル22を用いて、上述した図5のフローチャートにおけるステップS10〜S16までの処理が全て行われる。なお、メインROMテーブル22に供給されたデータに1ビット付加された符号語がテーブルAに記憶された何れのデータとも一致しない場合、当該符号語は、そのままメインROMテーブル22から出力される。
【0057】
メインROMテーブル22から出力された符号語は、例えばそれぞれ1クロック毎にラッチするラッチ回路23、24および25を介してスイッチ回路26の入力端26Aに入力される。ラッチ回路23および25の出力は、さらに、ランレングスチェック回路35に供給される。
【0058】
一方、サブROMテーブル30は、17ビットで表現されるデータのうち、例えば前後の連結部すなわち17ビットの前端および/または後端において同値ビットが5ビット以上連続するデータが予め格納される(テーブルBとする)。入力データに1ビットの偶数パリティが付加された17ビットの符号語と、テーブルBとが比較され、供給された符号語がテーブルBの何れかのデータと一致した場合、サブROMテーブル30からフラグが出力される。フラグは、遅延回路34で2クロック分の遅延を与えられてランレングスチェック回路35に供給される。
【0059】
また、サブROMテーブル30から、入力データに1ビットの偶数パリティが付加された17ビットの符号語がそのまま出力される。この符号語は、それぞれ1クロック毎にラッチするラッチ回路31、32および33を介してスイッチ回路26の入力端26Bに入力される。ラッチ回路32の出力は、さらに、ランレングスチェック回路35の供給される。
【0060】
ランレングスチェック回路35では、サブROMテーブル30から遅延回路34を介して供給されたフラグに基づき、ラッチ回路23、25および32から供給された符号語を時系列に従って連結した際の、連結部分における同値ビットの連続するビット数がチェックされる。このチェック結果に基づき、スイッチ回路26が制御され、入力端26Aおよび26Bのうち一方が選択される。
【0061】
すなわち、サブROMテーブル30から出力される符号語が、前後の連結部すなわち前端および/または後端において同値ビットが5ビット以上連続している場合、その旨がフラグによってランレングスチェック回路35に伝えられる。ランレングスチェック回路35では、ラッチ回路32から供給される、フラグに対応する符号語について、ラッチ回路23および25から供給される、当該符号語の前後に位置する符号語との連結部における同値ビットの連続数がチェックされる。
【0062】
チェックの結果、若し、連結部における同値ビットの連続数が8ビット以下であれば、スイッチ回路26で入力端26Bが選択されるように制御される。一方、連結部における同値ビットの連続が8ビットを超える場合には、スイッチ回路26で入力端26Aが選択されるように制御される。これにより、上述した図5のフローチャートにおけるステップS17およびS18の処理が行われる。スイッチ回路26から出力された符号語は、記録符号化データとして端子27に導出され、記録媒体14に記録される。
【0063】
次に、記録再生装置200における再生時の処理について、より詳細に説明する。図8は、この発明の実施の一形態による再生系の一例の構成を示す。この図8に示される構成は、上述した図1の再生系の構成に対応するものである。記録媒体14から再生された再生信号が端子40に入力され、ナイキスト等化回路41に供給される。再生信号は、ナイキスト等化回路41でナイキスト等化される。等化された再生信号がクロック発生回路43に供給され、クロック信号が抽出される。このクロック信号を用いて、A/D変換回路42により、ナイキスト等化された再生信号がディジタル信号に変換される。このディジタル信号は、例えば、再生信号が積分等化されて+32〜−32のダイナミックレンジを有する信号である。
【0064】
A/D変換回路42から出力されたディジタル信号が2値識別回路44に供給される。2値識別回路44では、例えば積分等化によるゼロクロス識別により、供給されたディジタル信号の2値識別を行い、ディジタル信号を「0」および「1」のビット表現されたディジタルデータに変換する。なお、2値識別回路44による2値識別は、これに限らず、PRML(Pertial Response−Maximum Likelihood detection)やビットバイビットにより行ってもよい。2値識別回路44から出力されたデータは、誤り訂正回路46に供給される。
【0065】
A/D変換回路42から出力されたディジタル信号は、誤差信号検出回路45にも供給される。誤差信号検出回路45では、供給された信号に基づき信頼性の低いと推測されるデータを検出し、検出結果を誤差信号として出力する。誤差信号は、誤り位置フラグ発生回路48に供給される。一方、2値識別回路44から出力されたディジタルデータである2値識別データは、同期検出回路47にも供給され同期検出される。この同期検出結果に基づき、2値識別回路44から出力された2値識別データが符号語を構成する17ビットに切り出される。例えば、シンクブロックの先頭に付加された同期信号SYNCを検出し、クロックに基づきビットをカウントすることで、符号語を切り出すことができる。また、図8では省略されているが、2値識別回路44から出力され誤り訂正回路46に供給される2値識別データも、同期信号に基づき符号語に切り出される。
【0066】
同期検出回路47から出力される同期信号SYNCは、誤り位置フラグ発生回路48に供給される。誤り位置フラグ発生回路48では、この同期信号SYNCと上述の誤差信号検出回路45から出力された誤差信号とに基づき、誤差信号により示されるデータの符号語内での位置が検出される。検出結果は、誤り位置フラグとして誤り訂正回路46に供給される。
【0067】
誤り訂正回路46では、この誤り位置フラグや、記録時にデータに付加された内符号パリティおよび冗長ビットを用いて、2値識別回路44から供給されたデータの復号化および誤り訂正を行う。誤り訂正回路46で復号化および誤り訂正されたデータは、再生復号データとして端子19に導出される。
【0068】
誤差信号検出回路45の動作について説明する。この発明では、記録符号化の際に2バイトのデータの組に付加された、偶数パリティの1ビットを用いて誤り検出を行い、若し誤りが検出された場合、1符号語を構成する17ビットのうち最も信頼性の低い1ビットを訂正する。この訂正されるべき1ビットは、再生信号が2値識別の基準値から最も離れているビットを検出することで選択できる。
【0069】
例えば、A/D変換回路42から出力されたディジタル信号に対し、2値識別回路44でゼロクロス識別を行い、信号のレベルが正であれば「1」、負であれば「0」として2値識別する。このとき、識別に用いた信号のレベルが0に近いとき、2値識別された値の信頼性が低いと考えることができる。したがって、1符号語の17ビット中、2値識別に用いた信号レベルが最も0に近いビットを、最も信頼性が低いビットとする。誤差信号検出回路45では、A/D変換回路42から供給されたディジタル信号に対し、0レベルとの差分の絶対値を検出し、検出結果の例えば逆数に対応する信号を誤差信号として出力する。すなわち、誤差信号は、信頼性が低いビットにおいてより大きな値を取る。
【0070】
なお、2値識別を行う方法は、ゼロクロス識別に限られない。例えば、2値識別にビタビ復号を用いることができる。2値識別をビタビ復号により行った場合は、メトリックがより大きくなったビットを信頼性の低いビットとすることができる。
【0071】
図9は、誤り位置フラグ発生回路48の一例の構成を示す。誤り位置フラグ発生回路48は、誤差信号検出回路45から供給された誤差信号に基づき、1符号語の17ビット中、どのビットが最も誤差信号が大きいか、また、次に誤差信号が大きいビットはどれかを検出し、検出されたビットを示すフラグを出力する。
【0072】
誤差信号検出回路45から出力された誤差信号が端子50に入力される。また、同期検出回路47から出力された同期信号が端子60に入力される。アドレスカウンタ61は、同期信号でリセットされ、17ビット周期のタイミングを発生し、1符号語内でのビット毎のアドレスをカウントする。このカウント値は、MAX(A)レジスタ51A、MAX(B)レジスタ51B、MAX(A)アドレスレジスタ62A、MAX(B)アドレスレジスタ62B、レジスタ(A)63A、レジスタ(B)63B、アドレス(A)一致検出回路64Aおよびアドレス(B)一致検出回路64Bにそれぞれ供給される。
【0073】
端子50に入力された誤差信号が比較器(A)52Aの入力端P、比較器(B)52Bの入力端P、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bにそれぞれ供給される。このとき、タイミング信号の制御に基づき、MAX(A)レジスタ51Aでは、17ビットで構成された符号語の最初のビットに対応する誤差信号が取り込まれる。MAX(A)レジスタ51Aに取り込まれたビットの次のビットに対応する誤差信号がMAX(B)レジスタ51Bに取り込まれる。
【0074】
また、MAX(A)レジスタ51Aに取り込まれた誤差信号に対応する、符号語の17ビット中のアドレスがMAX(A)アドレスレジスタ62Aに取り込まれる。同様に、MAX(B)レジスタ51Bに取り込まれた誤差信号に対応する、符号語の17ビット中のアドレスがMAX(B)アドレスレジスタ62Bに取り込まれる。MAX(A)レジスタ51Aに、符号語の17ビットにおける最初のビットが取り込まれている場合、MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bには、それぞれ「0」および「1」が取り込まれることになる。
【0075】
MAX(A)レジスタ51Aの出力が比較器(A)52Aの入力端Qおよび比較器(C)52Cの入力端Pに供給される。MAX(B)レジスタ51Bの出力が比較器(B)52Bの入力端Qおよび比較器(C)52Cの入力端Qに供給される。比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cでは、それぞれ、入力端PおよびQに入力された誤差信号を比較し、P>Qである場合に、”H”レベルの信号が出力される。P≦Qの場合には、”L”レベルの信号が出力される。
【0076】
上述のようにMAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bに誤差信号が取り込まれた後、次のビットに対応する誤差信号が端子50から入力されると、比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cにおいて、入力端PおよびQに入力された誤差信号の比較が行われる。すなわち、比較器(A)52Aでは、当該ビットに対応する誤差信号と、当該ビットの1つ前のビットに対応する誤差信号とが比較される。比較器(B)52Bでは、当該ビットに対応する誤差信号と、当該ビットの2つ前のビットに対応する誤差信号とが比較される。比較器(C)52Cでは、当該ビットの1つ前および2つ前のビットにそれぞれ対応する誤差信号が比較される。
【0077】
こうして、比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cにおいて、連続する3ビットにそれぞれ対応する誤差信号が互いに比較される。比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cによる比較結果は、MAX信号メモリコントロール回路35に供給される。MAX信号メモリコントロール回路53では、供給された比較結果に基づき、図10に示されるように、MAX(A)レジスタ51A、MAX(B)レジスタ51B、MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bに対して、取り込んだデータの保持および新たなデータの取り込み(LOAD)が指示される。
【0078】
なお、以下の図10の説明において、端子50に新たに入力された誤差信号の値をa、MAX(A)レジスタ51Aに取り込まれた誤差信号の値をb、MAX(B)レジスタ51Bに取り込まれた誤差信号の値をcとする。
【0079】
図10において、比較器(A)52Aおよび比較器(B)52Bの出力が共に”L”レベルであれば、b,c≧aであるので、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bに取り込まれた値が保持される。
【0080】
比較器(A)52Aの出力が”H”レベルで比較器(B)52Bの出力が”L”レベルであれば、c≧a>bであるので、MAX(A)レジスタ51Aに対して端子50に新たに入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(B)レジスタ51Bの値が保持される。これとは逆に、比較器(B)52Bの出力が”H”レベル、比較器(A)52Aの出力が”L”レベルであれば、b≧a>cであるので、MAX(B)レジスタ51Bに対して端子50に新たに入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(A)レジスタ51Aの値が保持される。
【0081】
上述の3つの場合ついては、比較器(C)52Cの出力は、無視できるので、図10においては「×」で示してある。
【0082】
比較器(A)51Aおよび比較器(B)51Bが”H”レベルで、比較器(C)51Cが”L”レベルであれば、a>c≧bであるので、MAX(A)レジスタ51Aに対して新たに端子50に入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(B)レジスタ51Bの値が保持される。また、比較器(A)52A、比較器(B)52Bおよび比較器(C)52Cの出力が全て”H”レベルであれば、a>b>cであるので、MAX(B)レジスタ51Bに対して、新たに端子50に入力された誤差信号が取り込まれ、MAX(A)レジスタ51Aの値が保持される。
【0083】
なお、MAX(A)レジスタ51Aの値が保持される場合、対応するMAX(A)アドレスレジスタ62Aの値も保持される。MAX(A)レジスタ51Aに対して、新たに端子50に入力された誤差信号が取り込まれる場合には、対応するMAX(A)アドレスレジスタ62Aに対して、新たに端子50に入力された誤差信号に対応するアドレスが取り込まれる。MAX(B)レジスタ51BおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bについても、同様である。
【0084】
このようにして、端子50に入力される誤差信号に対して、ビット毎に順次、比較処理を繰り返す。1符号語の17ビットまで処理が終了した時点で、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bには、当該符号語における最大誤差信号および2番目に大きい誤差信号が残っていることになる。また、MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bには、MAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bに残っている誤差信号に対応したアドレスが格納されていることになる。
【0085】
MAX(A)アドレスレジスタ62AおよびMAX(B)アドレスレジスタ62Bに格納されたアドレスは、アドレスカウンタ61のカウント値に基づき、現在処理対象とされている1符号語の最後に、レジスタ(A)63Aおよびレジスタ(B)63Bにそれぞれ移される。アドレス(A)一致検出回路64Aで、レジスタ(A)63Aに格納されたアドレスとアドレスカウンタ61のカウント値とが比較され、両者が一致したタイミングで、誤り訂正フラグ(フラグAとする)が出力される。同様に、アドレス(B)一致検出回路64Bで、レジスタ(B)63Bに格納されたアドレスとアドレスカウンタ61のカウント値とが比較され、両者が一致したタイミングで、誤り訂正フラグ(フラグBとする)が出力される。
【0086】
フラグAおよびBは、フラグ切り替え回路65に供給される。また、フラグ切り替え回路65には、比較器(C)52CによるMAX(A)レジスタ51AおよびMAX(B)レジスタ51Bの比較結果が、遅延回路67を介して供給される。遅延回路67は、入力信号に対してアドレスカウンタ61の(17+1)カウント分の遅延を与える回路で、比較器(C)52Cによる、1符号語の最後に出力された比較結果を1符号語分と1ビットだけ遅延させ、符号語の先頭に対応するタイミングで出力させる。
【0087】
フラグAおよびBは、アドレス(A)一致検出回路64Aおよびアドレス(B)一致検出回路64Bから出力された時点では、何方が最大の誤差信号に対応したビットを示しているのか、一義的に決まらない。そこで、1符号語分遅延された比較器(C)52Cの出力に基づき、フラグ切り替え回路65で、最大の誤差信号に対応したビットを示しているフラグを決定する。最大の誤差信号に対応したビットを示しているフラグをフラグ1、次に大きい誤差信号に対応したビットを示しているフラグをフラグ2とする。
【0088】
なお、ここでは、誤り位置フラグ発生回路48の最終的な出力として、最大の誤差信号および次に大きな誤差信号についてそれぞれフラグを出力しているが、これはこの例に限定されない。例えば、各レジスタ、比較器などを所定数設けることで、3番目に大きな誤差信号に対応したビットを示すフラグ(フラグ3とする)など、さらに多くの順位に対応したフラグを出力することができる。
【0089】
図11は、誤り訂正回路46の一例の構成を示す。誤り訂正回路46では、2値識別回路44から出力された符号語に対し、誤り位置フラグ発生回路48から出力された誤り訂正フラグ(フラグ1および2)と、リード・ソロモン符号を用いた内符号パリティとによる誤り訂正を行う。
【0090】
2値識別回路44から出力された2値識別データが端子70から入力され、誤り検出回路71に供給される。また、端子70に供給された2値識別データは、遅延回路77Aを介して符号語訂正復号回路(A)78Aに供給されると共に、遅延回路77Bをさらに介して符号語訂正復号回路(B)78Bに供給される。また、上述の誤り位置フラグ発生回路48から出力されたフラグ1および2が端子80Aおよび80Bから入力される。誤り位置フラグ発生回路48においてフラグ3まで出力する場合には、フラグ3が端子80Cから入力される。フラグ1および2(およびフラグ3)は、符号語訂正復号回路(A)78Aおよび符号語訂正復号回路(B)78Bにそれぞれ供給される。また、フラグ1は、符号語訂正回路72にも供給される。
【0091】
2値識別データは、誤り検出回路71において、記録符号語に含まれるデータであるか否かが調べられ、若し、記録符号語に含まれないデータであるとされた場合、当該符号語が誤っていることを示すフラグと、当該2値識別データとが出力される。図12は、誤り検出回路71の一例の構成を示す。2値識別データが端子90に入力され、ROMテーブル91に供給される。ROMテーブル91は、上述した図5のフローチャートで示される変換処理により生成され得る全ての記録符号語がテーブルとして格納される。
【0092】
このとき、ROMテーブル91に格納された記録符号語中の、上述したテーブル2に該当する記録符号語が識別可能なようにされる。また、記録時にテーブル2により割り当てられる元の符号も、テーブル2に該当する記録符号語と関連付けられて、ROMテーブル91に格納される。
【0093】
2値識別データは、ROMテーブル91が参照されて記録符号語に含まれるか否かがチェックされる。チェック結果は、遅延回路95を介して誤りフラグ発生回路99に供給される。誤りフラグ発生回路99において、供給されたチェック結果に基づき、端子90から供給された2値識別データが記録符号語に含まれないとされた場合に、当該2値識別データに誤りが含まれることを示す誤りフラグが出力される。
【0094】
一方、ROMテーブル91でチェックされた2値識別データが上述のテーブル2に該当する場合、当該2値識別データに対応する、記録時にテーブル2で割り当てられる元の符号がROMテーブル91により復号され、出力される。すなわち、記録時には、図5のステップS14〜S16の処理で説明したように、符号語の前端および/または後端で同値ビットが5ビット以上連続している符号語が除去され、除去された符号語に対してテーブル2の所定データが代替値として割り当てられる。したがって、テーブル2のデータから、図5におけるステップS15で除去される前の、元の符号語を求めることができる。この復号データは、ラッチ回路96Aでラッチされて前端部ラン長チェック回路98に供給されると共に、ラッチ回路96Bでラッチされて後端部ラン長チェック回路97に供給される。
【0095】
後端部ラン長チェック回路97では、端子90から供給された2値識別データと、ラッチ回路96Bから出力された、ROMテーブル91から出力された上述の復号データとの連結部における、同値ビットの連続長がチェックされる。同様にして、前端部ラン長チェック回路98では、端子90から供給されラッチ回路92Aおよび92Bを介して2符号語分のタイミングでラッチされた2値識別データと、ラッチ回路96Aで1符号語分のタイミングでラッチされた、ROMテーブル91から出力された上述の復号データとの連結部における、同値ビットの連続長がチェックされる。これら後端部ラン長チェック回路97および前端部ラン長チェック回路98のチェック結果は、それぞれ誤りフラグ発生回路99に供給される。
【0096】
誤りフラグ発生回路99では、上述のROMテーブル91を参照したチェック結果に基づく誤りフラグ出力に加えて、後端部ラン長チェック回路97および前端部ラン長チェック回路98のチェック結果に基づく誤りフラグ出力も行う。これらチェック回路97および98では、当該符号語がROMテーブル91においてテーブル2に基づく復号がなされた復号データに対し、前および後にそれぞれ連結される符号語との連結部分における同値ビットの連続長が規定内、すなわち8ビット以内であるか否かがチェックされる。チェックの結果、若し、規定内であるとされれば、当該符号語が誤りを含んでいるとされる。
【0097】
すなわち、上述したように、テーブル2に該当する符号は、本来一義的に決まるはずである。しかしながら、符号語に誤りが含まれている場合は、記録符号化において偶数パリティを満足させるように符号化された符号語がテーブル2に該当する可能性がある。この可能性をできるだけ排除するために、記録時にテーブル2の符号語をできるだけ使わないように、当該符号語の前後のラン状態を考慮して符号化が行われている(図5のステップS17およびS18参照)。誤り検出回路71において、上述のチェックを行うことにより、再生時にテーブル2に該当するとされた符号語の記録符号化がテーブル2を用いて行われているか否かを確認する。
【0098】
つまり、テーブル2による復号データの元の符号語が、若しその前後の連結部で規定のランレングスを満たしている場合、当該復号データに対応する符号語は、記録符号化の際に偶数パリティによる符号化がなされているはずである。したがって、この符号語がテーブル2に該当する符号語になったのは、誤りによるものと推定される。
【0099】
なお、端子90に入力された2値識別データは、遅延回路93で、誤りフラグ発生回路99から出力される誤りフラグとタイミングが合うように遅延され、端子94から出力される。
【0100】
図11を参照し、誤り検出回路71から出力された誤りフラグおよび2値識別データは、符号語訂正回路72に供給される。符号語訂正回路72は、図13に一例の構成が示されるように、AND回路122およびEXOR回路124により構成できる。誤り検出回路71から出力された誤りフラグが端子120に入力される。誤りフラグは、例えばこの図13に示されるように、誤りフラグにより誤りが含まれるとされる2値識別データに対応して、17ビット長の”H”レベルの信号として入力される。一方、端子121に対して、上述した図9の誤り位置フラグ発生回路48から出力された、当該2値識別データにおいて最も誤差信号が大きいと判断されたビット位置を表すフラグ1が入力される。
【0101】
これら端子120および121に入力された信号は、AND回路122でANDをとられて、EXOR回路124の一方の入力端に供給される。EXOR回路124の他方の入力端には、端子123から入力された、17ビットの符号語である2値識別データが供給される。EXOR回路124において、AND回路122の出力が”H”レベルのビットで、端子123から入力された2値識別データが反転される。
【0102】
符号訂正回路72から出力された、1ビットが反転された2値識別データが復号回路73に供給され、17ビットの符号語が16ビットのデータに復号される。この復号回路73では、供給された全ての符号語は、ROMテーブルを用いて一義的に復号化することが可能である。復号回路73から出力されたデータは、誤訂正や見逃し誤りが含まれる可能性がある。復号回路73で復号されたデータは、内符号訂正回路74Aに供給され、内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。
【0103】
内符号訂正回路74Aでは、上述した、内符号系列におけるAブロック(図3Bで「○(白丸)」で示されるデータ)に属するデータの誤り訂正が行われる。例えば、内符号訂正回路74Aでは、復号回路73から出力された復号データがバッファメモリなどに1内符号系列分、格納されると、格納された内符号系列のうち、Aブロックに属するデータのみに対して内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。データは、例えば1バイトを単位として誤り訂正される。誤り訂正された復号データは、記録時と同様にして、Aブロックに属する1バイトのデータとBブロックに属する1バイトのデータとからなる2バイトが一組とされて出力される。内符号訂正回路74Aの出力は、データ位相調整回路75に供給されると共に、遅延回路79Aを介して符号語訂正復号回路(A)78Aに供給される。
【0104】
なお、内符号訂正回路74Aで誤り訂正が行われたデータを含む符号語は、上述の符号訂正回路72で誤訂正されたか、あるいは、誤り検出回路71における誤り検出の際に見逃し誤りがあったかの何れかである。内符号訂正回路74Aの出力は、符号語訂正復号回路(A)78Aにおいて、再度、ビット反転による誤り訂正が行われる。
【0105】
図14は、符号語訂正復号回路(A)78Aの一例の構成を示す。端子70から入力された2値識別データが遅延回路77Aを介して端子110に入力される。ここで入力される2値識別データは、符号語を構成する17ビットのうち、例えば前端側の8ビットがAブロックに属するデータで、後端側の8ビットがBブロックに属するデータである。
【0106】
また、図9の誤り位置フラグ発生回路48から出力されたフラグ1および2が端子80Aおよび80Bに入力される。なお、誤り位置フラグ発生回路48においてフラグ3も出力される場合には、フラグ3が端子80Cに入力される。ここでは、フラグ1、2および3が入力されるものとする。
【0107】
フラグ1、2および3は、それぞれ端子80A、80Bおよび80Cからフラグ組み合わせ回路117に供給される。フラグ組み合わせ回路117では、フラグ1、2および3により可能な全ての組み合わせによる誤り位置フラグをそれぞれ出力する。フラグ組み合わせ回路117から出力された誤り位置フラグは、フラグ1、2および3により可能な全ての組み合わせの数だけ設けられた訂正回路111A、111B、・・・、111nにそれぞれ供給される。また、端子110に入力された2値識別データが訂正回路11A、111B、・・・、111nにそれぞれ供給される。
【0108】
フラグ1、2および3の、3の誤り位置フラグが供給されるこの例では、例えば7個の訂正回路111が設けられる。なお、誤り位置フラグに基づく訂正を行わない構成を追加してもよい。
【0109】
訂正回路111A、111B、・・・、111nのそれぞれは、例えばEXOR回路を用いて構成することができる。例えば訂正回路111Aにおいて、端子110から供給された2値識別データと、フラグ組み合わせ回路117から供給された誤り位置フラグとのEXORをとり、2値識別データにおける、誤り位置フラグで示されるビットに対応したビットが反転され、誤り訂正が試みられる。このようにして、フラグ1、2および3の全ての組み合わせについて、訂正回路111A、111B、・・・、111nによりそれぞれ誤り訂正が試みられた2値識別データは、それぞれ対応するROMテーブル113A、113B、・・・、113nに供給される。
【0110】
ROMテーブル113A、113B、・・・、113nは、例えば上述した復号回路73が有するROMテーブルと同様のものであり、17ビットの符号語が16ビットのデータに復号される。ROMテーブル113A、113B、・・・、113nで復号された復号データは、それぞれ対応する比較回路114A、114B、・・・、114nの一方の入力端に入力されると共に、データ選択回路116の対応する入力端にそれぞれ入力される。
【0111】
内符号訂正回路74Aでの、Aブロックに対する内符号パリティによる誤り訂正結果が、遅延回路79Aを介して符号語訂正復号回路(A)78Aに供給され、端子112に入力される。この誤り訂正結果は、比較回路114A、114B、・・・、114nそれぞれの一方の入力端に入力される。比較回路114A、114B、・・・114nのそれぞれにおいて、一方および他方の入力端に入力されたデータのAブロックに対応する部分が比較され、比較結果がデータ選択信号発生回路115に供給される。
【0112】
データ選択信号発生回路115では、比較回路114A、114B、・・・、114nのそれぞれから供給された比較結果に基づき、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果とROMテーブル113A、113B、・・・、113nによる復号結果とが一致しているか否かが検出される。検出の結果、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nの復号データのうち、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果と一致している復号データを選択するようなデータ選択信号が発生される。
【0113】
このデータ選択信号は、データ選択回路116に供給される。このデータ選択信号に基づき、データ選択回路116において、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nから供給された復号データから1の復号データが選択される。選択された復号データは、端子118に導出され、内符号訂正回路74Bに供給される。
【0114】
なお、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果に対して、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nの復号データの複数が一致している場合も有り得る。そのため、例えばデータ選択信号発生回路115において、比較回路114A、114B、・・・、114nの出力に対して予め優先順位を設けておくと好ましい。この場合、誤り位置フラグに基づく訂正を行わない復号データと、内符号訂正回路74Aによる誤り訂正結果とが一致した場合、当該復号データが選択される。
【0115】
上述したように、符号語訂正復号回路78Aでは、比較回路114A、114B、・・・、114nにおいて、Aブロックのデータが内符号訂正回路74Aで訂正されたデータと、ROMテーブル113A、113B、・・・、113nの復号データとが比較される。そのため、この符号語訂正復号回路78Aに入力される2値識別データによる符号語の誤りビットがBブロック側に限定されることになる。
【0116】
例えば、フラグ1で示される位置のビットがこの限定されたビットでない場合には、フラグ2を用いて誤り訂正を行うことができる。なお、フラグ2で示される位置のビットも、限定されるビットではない場合があるので、そのために、フラグ3を発生させておくとより好ましい。また、複数のビットが誤っている可能性もあるため、複数のフラグの組み合わせによる訂正も行う必要がある。
【0117】
上述したように、この発明の実施の一形態では、フラグ1、2および3の全ての組み合わせによる誤り訂正を試み、それらの誤り訂正の結果をそれぞれROMテーブルにより復号化した、フラグ1、2および3の組み合わせ毎の復号データのAブロックに対応する部分と、内符号訂正回路74AによるAブロックの誤り訂正結果とが一致するような、誤り位置フラグに基づく誤り訂正を選択している。このように誤り位置フラグに基づく誤り訂正を選択することで、同一の内符号ブロックにおけるBブロックのデータが正しく訂正されている確率が高くなる。
【0118】
説明は図11に戻り、符号語訂正復号回路(A)78Aの端子118に導出された復号データが内符号訂正回路74Bに供給される。内符号訂正回路74Bでは、供給された復号データのうち、Bブロックに属するデータに対して内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。例えば、内符号訂正回路74Bでは、符号語訂正復号回路(A)78Aから出力された復号データがバッファメモリなどに1内符号系列分、格納されると、格納された内符号系列の内、Bブロックに属するデータのみに対して内符号パリティを用いた誤り訂正が行われる。
【0119】
誤り訂正された復号データは、記録時と同様にして、Aブロックに属する1バイトのデータとBブロックに属する1バイトのデータとからなる2バイトが一組とされて出力される。内符号訂正回路74Bの出力は、データ位相調整回路75に供給されると共に、遅延回路79Bを介して符号語訂正復号回路(B)78Bに供給される。
【0120】
符号語訂正復号回路(B)78Bは、上述の符号語訂正復号回路(A)78Aと同様の構成を有し、遅延回路77Bから供給された2値識別データと、内符号訂正回路74Bから遅延回路79Bを介して供給されたデータに対して、上述した符号語訂正復号回路(A)78Aと同様の処理を行う。
【0121】
すなわち、遅延回路77Bから供給された2値識別データによる符号語に対して、フラグ1、2および3の組み合わせによる誤り位置に基づく誤り訂正が行われ、誤り訂正結果がROMテーブルにより16ビットのデータに復号される。そして、それぞれの誤り訂正結果に基づく復号データのBブロックに対応する部分と、内符号訂正回路74BによりBブロックに対して内符号パリティを用いてなされた誤り訂正結果とが比較され、両者が一致する復号データが選択され出力される。
【0122】
符号語訂正復号回路(B)78Bから出力された復号データは、内符号訂正回路74Cに供給される。この内符号訂正回路74Cでは、上述の内符号訂正回路74Aと同様にして、Aブロックに属するデータにのみ内符号パリティによる誤り訂正が行われる。内符号訂正回路74Cの出力は、データ位相調整回路75に供給される。
【0123】
データ位相調整回路75では、内符号訂正回路74A、74Bおよび74Cから供給されたデータに対し、AブロックおよびBブロックの順序を正しく並べ替えてデータの位相を調整する。すなわち、このデータ位相回路75で、記録時に内符号系列について1バイト毎にインターリーブされたデータの順序が、元の順序に復元される。位相調整されたデータは、再生復号データとして端子19に導出される。
【0124】
次に、上述した、この発明の実施の一形態による記録符号化処理および記録符号化されたデータの再生復号処理について、図15を用いてより具体的に説明する。図15Aは、記録すべき2バイト組のデータの例が示される。この2バイトのデータは、内符号系列内において1バイト単位でインターリーブされ、AブロックおよびBブロックの、互いに異なる内符号ブロックに属する。なお、図15では、左端側が先行ビットとされ、左端のビットを1ビット目とする。図15Aにおいては、先行の8ビットがAブロック、後ろの8ビットがBブロックに属する。
【0125】
この2バイトのデータに対して、図15Bに示されるように、AブロックおよびBブロックの連結部に1ビットの偶数パリティが付加され、17ビットの符号語が生成される。この符号語が記録符号化され、記録媒体14に所定に記録される。
【0126】
図15Cは、図15Bの符号語が記録媒体14から再生され2値識別された符号語である再生2値識別データを示す。図15Cの例では、再生2値識別データに1ビットの誤りが含まれ、図15Bに示す記録時の符号語に対して、12ビット目が異なる値とされている。
【0127】
この図15Cに示される再生2値識別データは、誤り訂正回路46における誤り検出回路71において、記録符号に含まれないとされ、誤りがあるとされて符号語訂正回路72により誤り訂正がなされる。この誤り訂正は、誤り位置フラグ発生回路48から出力されたフラグ1に基づき、符号語の17ビット中、最も信頼性の低い、すなわち、2値識別の際の閾値に最も近いビットが反転されることで行われる。
【0128】
図15Dは、この誤り訂正により誤った訂正が行われた例を示す。図15Dの例では、誤って6ビット目および12ビット目が反転されてしまっている。この符号語が復号回路73で復号されると、復号結果は、当然のことながら誤ったものとなる。例えば、図15Eに一例が示されるように、本来、図15Aに示したビット列になるべきデータが、全く異なったビット列に復号されてしまっている。
【0129】
復号回路73による復号結果が内符号訂正回路74Aに供給され、Aブロックに対して内符号パリティによる誤り訂正がなされる。この結果、図15Fに一例が示されるように、Aブロックに対応する先行バイト部分が図15Aに示される記録データと一致する。このAブロックに対応するバイトを訂正したことは分かるので、このバイトを含む17ビットの符号語が誤っていることが分かる。
【0130】
そこで、図15Cに示される、誤りが含まれる再生2値識別データに対して、再度、誤り訂正が行われる。このとき、誤り位置フラグに基づく最初の誤り訂正、すなわち、最も信頼性が低いとされたビットの反転による誤り訂正が間違っていたとされ、その次に信頼性が低いビットを反転して誤り訂正を行う。この誤り訂正結果を復号し、復号データのAブロック部分が内符号パリティにより誤り訂正されたAブロックのデータと一致しているかが調べられる。さらに誤りが含まれる場合は、3番目に信頼性の低いビットを反転して誤り訂正を行い、復号して復号結果を同様に調べる。
【0131】
なお、実際には、上述したように、符号語訂正復号回路(A)78Aでは、フラグ1、2および3の組み合わせのそれぞれによる誤り訂正および復号が行われるので、最も信頼性の低いビットを反転しての誤り訂正、次に信頼性の低いビットを反転しての誤り訂正、3番目に信頼性の低いビットを反転しての誤り訂正、・・・は、並列的に処理される。
【0132】
この結果、若し、誤り位置フラグに基づき誤り訂正された先行バイト、すなわちAブロックに対応するバイトと、内符号訂正回路74AによりAブロックに関して内符号パリティによる誤り訂正がなされたバイトとが一致していれば、誤り位置フラグによる誤り訂正が正しい可能性が非常に高いといえる。その結果、再生2値識別データのもう一方の1バイト、すなわちBブロックに対応する部分のバイトも正しく復号されることになる。
【0133】
この処理を、1内符号系列全体にわたって行うことで、Bブロックに含まれるバイトの殆どは、正しく復号されることになり、Bブロックにおける、内符号パリティの誤り訂正能力を超えた誤りの存在が抑えられる。したがって、Bブロックのデータは、その殆どが誤りを含まない正しいデータとされる。この結果を用いて、符号語訂正復号回路(B)78Bにより、Aブロックに対して再度、上述した処理を行うことで、Aブロックのデータがより正しいものとなり、Aブロックにおける、内符号パリティの誤り訂正能力を超えた誤りの存在がより抑えられる。
【0134】
このように、この発明の実施の一形態では、1ビットのパリティビットの付加と、再生信号の信頼性を用いた誤り訂正と、リード・ソロモン符号を用いた内符号パリティによる誤り訂正を組み合わせることで、より少ない冗長度で、効果的な誤り訂正を実現することができる。
【0135】
図16は、この発明の実施の一形態による一例の再生復号処理を示すフローチャートである。最初のステップS30では、記録媒体14から再生された再生信号が2値識別された2値識別データに対して、ROMテーブルを用いて誤り検出が行われる。一方、記録媒体14から再生された再生信号に対して、例えば2値識別の際の閾値(この例では0レベル)との比較に基づき、1符号語を構成する17ビットのうち最も信頼性の低い1ビットが検出され、当該ビットの1符号語中での位置を示す誤り位置フラグが求められる。ステップS31で、ステップS30の誤り検出により誤りが検出された2値識別データに対して、誤り位置フラグで示されるビットが反転されて誤り訂正される。
【0136】
ビット反転により誤り訂正された17ビットの符号語は、ステップS32で、ROMテーブルを参照することにより、16ビットのデータに復号される。ステップS33で、復号された復号データのうちAブロックに属するデータが内符号パリティにより誤り訂正される。
【0137】
次のステップS34では、内符号パリティによる誤り訂正されたデータを含む符号語に対して、誤り位置フラグで示されるビットを反転することによる誤り訂正が行われる。このとき、Aブロックに属するバイトのデータは、正しいことが分かっているので、誤りが含まれるビットが限定される。そこで、誤りが含まれるとして限定されたビットについて、最も信頼性の低いとされるビットが反転される。そして、ステップS35で、ビット反転されたデータのAブロックに対応する部分と、上述のステップS33で内符号パリティによりAブロックの誤り訂正が行われたデータとが比較される。
【0138】
比較の結果、両者が一致していなければ、処理はステップS36に移行され、次に信頼性の低いビットを示す誤り位置フラグが設定される。そして、処理はステップS34に戻され、ステップS36で設定された誤り位置フラグで示されるビットが反転され、誤り訂正が行われる。
【0139】
一方、ステップS35による比較の結果、両者が一致していれば、処理はステップS37に移行され、Bブロックに属するデータに対して内符号パリティによる誤り訂正が行われる。
【0140】
次のステップS38では、ステップS37で内符号パリティによる誤り訂正されたデータを含む符号語に対して、誤り位置フラグで示されるビットを反転することによる誤り訂正が行われる。このとき、Bブロックに属するバイトのデータは、正しいことが分かっているので、誤りが含まれるビットが限定される。そこで、誤りが含まれるとして限定されたビットについて、最も信頼性の低いとされるビットが反転される。そして、ステップS39で、ビット反転されたデータのBブロックに対応する部分と、上述のステップS37で内符号パリティによりBブロックの誤り訂正が行われたデータとが比較される。
【0141】
比較の結果、両者が一致していなければ、処理はステップS40に移行され、次に信頼性の低いビットを示す誤り位置フラグが設定される。そして、処理はステップS38に戻され、ステップS40で設定された誤り位置フラグで示されるビットが反転され、誤り訂正が行われる。
【0142】
一方、ステップS39による比較の結果、両者が一致していれば、処理はステップS41に移行され、Aブロックに属するデータに対して、再び内符号パリティによる誤り訂正が行われる。
【0143】
このように、この発明の実施の一形態では、符号語を構成する2バイトのデータのそれぞれを、異なる内符号パリティによる誤り訂正を行う内符号ブロックに属するようにしている。そのため、2バイトのデータのうち一方のバイトが誤り訂正できた場合、符号の誤りが含まれるビットを限定することができるので、内符号パリティによる誤り訂正の確率を高めることができる。
【0144】
なお、上述では、記録媒体14がハードディスクであるとして説明したが、これはこの例に限定されない。この発明では、記録媒体14として、磁気テープや光ディスクといった、記録データを記録符号化して記録する他の方式の記録媒体にも適用することができる。また、記録再生装置200も、ディジタルビデオ記録再生装置に限定されない。記録再生装置200は、ハードディスクを用いて汎用のデータの記録再生を行うハードディスクドライブや、光ディスクを用いてデータの記録再生を行う光ディスクドライブ、さらには、磁気テープを用いてディジタルデータの記録再生を行う記録再生装置としてもよい。
【0145】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、ディジタル信号を記録符号化する際に、2バイト(16ビット)のデータに対して1ビットのパリティを付加することにより、ランレングスの制限を与えると共に、符号に誤り訂正能力を持たせているため、符号自体で誤り訂正を行うことが可能であるという効果がある。
【0146】
また、この発明では、2バイトのデータに付加された1ビットのパリティによる誤り訂正を行うと共に、符号化単位の2バイトのデータのそれぞれのバイトを、異なる内符号パリティを用いて誤り訂正を行うブロックでリード・ソロモン符号化している。そして、これら2方式による誤り訂正を連接化し、繰り返して復号を行うことにより、少ない冗長性で極めて高い誤り訂正能力を得ることができるという効果がある。
【0147】
またそのため、この発明による記録符号化を行うことで、高い符号化利得を得ることができるという効果がある。
【0148】
したがって、この発明をハードディスクドライブやディジタルビデオ記録再生装置などに適用することで、より高密度の記録を行うことが可能で、高いロバスト性を有する装置を実現することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用可能な記録再生装置の一例の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】積符号を用いたエラー訂正符号化を説明するための図である。
【図3】内符号系列についてより詳細に示す略線図である。
【図4】シンクブロックの一例のデータ構造を示す略線図である。
【図5】この発明の実施の一形態に適用される記録符号化処理の一例の処理を示すフローチャートである。
【図6】記録データの2バイトの組に対して1ビットの偶数パリティが付加されることを説明するための図である。
【図7】この発明の実施の一形態による記録符号化部の一例の構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の実施の一形態による再生系の一例の構成を示すブロック図である。
【図9】誤り位置フラグ発生回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図10】MAX信号メモリコントロール回路の処理を説明するための図である。
【図11】誤り訂正回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図12】誤り検出回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図13】符号語訂正回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図14】符号語訂正復号回路の一例の構成を示すブロック図である。
【図15】この発明の実施の一形態による記録符号化処理および記録符号化されたデータの再生復号処理について説明するための図である。
【図16】この発明の実施の一形態による一例の再生復号処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11・・・内符号付加部、12・・・同期信号付加部、13・・・記録符号化部、14・・・記録媒体、15・・・再生等化部、16・・・2値識別部、17・・・復号化部、18・・・誤り訂正部、22・・・メインROMテーブル、30・・・サブROMテーブル、35・・・ランレングスチェック回路、44・・・2値識別回路、45・・・誤差信号検出回路、46・・・誤り訂正回路、48・・・誤り位置フラグ発生回路、51A・・・MAX(A)レジスタ、51B・・・MAX(B)レジスタ、52A・・・比較器(A)、52B・・・比較器(B)、52C・・・比較器(C)、53・・・MAX信号メモリコントロール回路、61・・・アドレスカウンタ、62A・・・MAX(A)アドレスレジスタカウンタ、62B・・・MAX(B)アドレスレジスタカウンタ、65・・・フラグ切り替え回路、71・・・誤り検出回路、72・・・符号語訂正回路、73・・・復号回路、74A,74B,74C・・・内符号訂正回路、75・・・データ位相調整回路、78A・・・符号語訂正復号回路(A)、78B・・・符号語訂正復号回路(B)、91・・・ROMテーブル、99・・・誤りフラグ発生回路、111A〜111n・・・訂正回路、113A〜113n・・・ROMテーブル、114A〜114n・・・比較回路、116・・・データ選択回路
Claims (19)
- ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化する符号化装置において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、
上記第1のブロックに属するpビットのデータと上記第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、該2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、
上記パリティビット付加手段により上記パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と
を有することを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置において、
上記符号語生成手段は、上記同値ビットの連続数が所定値m以上である、および/または、上記符号語の前端および/または後端からの上記同値ビットの連続数が上記所定値m/2以上であれば、上記パリティビットを満足しない他の符号語を割り当てるようにしたことを特徴とする符号化装置。 - 請求項2に記載の符号化装置において、
上記他の符号語は、上記同値ビットの連続数が上記所定値m−1以下であり、且つ、該他の符号語の前端および/または後端からの上記同値ビットの連続数が上記所定値m/2未満であることを特徴とする符号化装置。 - 請求項2に記載の符号化装置において、
上記符号語生成手段は、さらに、符号語の前端および/または後端からの上記同値ビットの連続数が上記所定値m/2以上であった符号語のうち、上記他の符号語が割り当てられる以前の元の符号語について、該元の符号語の前後に接続される符号語との連結部での同値ビットの連続数が所定値m−1以内であれば、上記割り当てられた上記符号語の代わりに上記元の符号語を用いるようにしたことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置において、
上記内符号パリティ付加手段では、リード・ソロモン符号による上記内符号パリティを付加することを特徴とする符号化装置。 - ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化する符号化方法において、
データが1バイト毎にインターリーブされて構成された第1および第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティのステップと、
上記第1のブロックに属する1バイトのデータと上記第2のブロックに属する1バイトのデータとを組にした2バイトのデータに対して、該2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加のステップと、
上記パリティビット付加のステップにより上記パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成のステップと
を有することを特徴とする符号化方法。 - ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語を復号する復号化装置において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して該データに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が入力され、
入力された上記符号語に対して、上記パリティビットおよび上記符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、
上記誤り訂正手段により上記ビットを反転された上記符号語を上記符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち上記第1のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、
上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を上記符号化規則に従い復号化した復号データと、上記第1の内符号訂正手段により上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が上記誤り訂正されたデータと一致した上記復号データを出力する符号語訂正復号手段と、
上記符号語訂正復号手段から出力された上記復号データのうち上記第2のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段と
を有することを特徴とする復号化装置。 - 請求項7に記載の復号化装置において、
さらに、
上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を上記符号化規則に従い復号化した復号データと、上記第2の内符号訂正手段により上記第2のブロックが上記誤り訂正されたデータとが一致した上記復号データを出力する他の符号語訂正復号手段と、
上記他の符号訂正復号手段から出力された上記復号データのうち上記第1のブロックに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第3の内符号訂正手段と
を有することを特徴とする復号化装置。 - 請求項7に記載の復号化装置において、
上記符号語訂正復号手段は、さらに、上記符号語を構成するビットの中の信頼性の低い複数のビットをそれぞれ反転した複数の上記符号語について、上記第1の内符号訂正手段により上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータと比較するようにしたことを特徴とする復号化装置。 - 請求項9に記載の復号化装置において、
上記符号語訂正復号手段は、さらに、上記符号語を構成するビットの中の信頼性の低い複数のビットの組み合わせのそれぞれについて反転した複数の上記符号語について、上記第1の内符号訂正手段により上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータと比較するようにしたことを特徴とする復号化装置。 - 請求項7に記載の復号化装置において、
上記符号化規則は、上記同値ビットの連続数が所定値m以上である、および/または、上記符号語の前端および/または後端からの上記同値ビットの連続数が上記所定値m/2以上であれば、上記パリティビットを満足しない他の符号語を割り当てるようにしたことを特徴とする復号化装置。 - 請求項11に記載の復号化装置において、
上記他の符号語は、上記同値ビットの連続数が上記所定値m−1以下であり、且つ、該他の符号語の前端および/または後端からの上記同値ビットの連続数が上記所定値m/2未満であることを特徴とする復号化装置。 - 請求項11に記載の復号化装置において、
上記符号化規則は、さらに、符号語の前端および/または後端からの上記同値ビットの連続数が上記所定値m/2以上であった符号語のうち、上記他の符号語が割り当てられる以前の元の符号語について、該元の符号語の前後に接続される符号語との連結部での同値ビットの連続数が所定値m−1以内であれば、上記割り当てられた上記符号語の代わりに上記元の符号語を用いるようにしたことを特徴とする復号化装置。 - ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語を復号する復号化方法において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して該データに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が入力され、
入力された上記符号語に対して、上記パリティビットおよび上記符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正のステップと、
上記誤り訂正のステップにより上記ビットを反転された上記符号語を上記符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち上記第1のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正のステップと、
上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を上記符号化規則に従い復号化した復号データと、上記第1の内符号訂正のステップにより上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が上記誤り訂正されたデータと一致した上記復号データを出力する符号語訂正復号のステップと、
上記第1の符号語訂正復号のステップから出力された上記復号データのうち上記第2のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正のステップと
を有することを特徴とする復号化方法。 - ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録する記録装置において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、
上記第1のブロックに属するpビットのデータと上記第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、該2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、
上記パリティビット付加手段により上記パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と、
上記符号語生成手段により符号化された上記符号語を記録媒体に記録する記録手段と
を有することを特徴とする記録装置。 - ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録する記録方法において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加のステップと、
上記第1のブロックに属するpビットのデータと上記第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、該2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加のステップと、
上記パリティビット付加のステップにより上記パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成のステップと、
上記符号語生成のステップにより符号化された上記符号語を記録媒体に記録する記録のステップと
を有することを特徴とする記録方法。 - ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語が記録された記録媒体を再生し、再生した符号語を復号して出力する再生装置において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して該データに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録された記録媒体を再生する再生手段と、
上記再生手段で再生された上記符号語に対して、上記パリティビットおよび上記符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、
上記誤り訂正手段により上記ビットを反転された上記符号語を上記符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち上記第1のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、
上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を上記符号化規則に従い復号化した復号データと、上記第1の内符号訂正手段により上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が上記誤り訂正されたデータと一致した上記復号データを出力する符号語訂正復号手段と、
上記符号語訂正復号手段から出力された上記復号データのうち上記第2のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段と
を有することを特徴とする再生装置。 - ディジタルデータが積符号を用いて誤り訂正符号化され、誤り訂正符号化されたデータが同値ビットの連続数に基づく符号化規則に基づき符号化された符号語が記録された記録媒体を再生し、再生した符号語を復号して出力する再生方法において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加すると共に、第1のブロックに属するpビットのデータと第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して該データに基づく1ビットのパリティビットを付加し、パリティビットが付加されたデータに対して同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い生成された符号語が記録された記録媒体を再生する再生のステップと、
上記再生のステップで再生された上記符号語に対して、上記パリティビットおよび上記符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正のステップと、
上記誤り訂正のステップにより上記ビットを反転された上記符号語を上記符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち上記第1のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正のステップと、
上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を上記符号化規則に従い復号化した復号データと、上記第1の内符号訂正のステップにより上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が上記誤り訂正されたデータと一致した上記復号データを出力する符号語訂正復号のステップと、
上記符号語訂正復号のステップから出力された上記復号データのうち上記第2のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正のステップと
を有することを特徴とする再生方法。 - ディジタルデータを積符号を用いて誤り訂正符号化し、誤り訂正符号化したデータを同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い記録符号化して記録媒体に記録し、記録媒体に記録された符号語を再生し復号化して出力する記録再生装置において、
データが(pビット+qビット=16ビット)であるpビットおよびqビットの組でインターリーブされて構成された、pビットのデータが属する第1のブロックおよびqビットのデータが属する第2のブロックに対してそれぞれ独立的に内符号パリティを付加する内符号パリティ付加手段と、
上記第1のブロックに属するpビットのデータと上記第2のブロックに属するqビットのデータとを組にした2バイトのデータに対して、該2バイトのデータに基づく1ビットのパリティビットを付加するパリティビット付加手段と、
上記パリティビット付加手段により上記パリティビットが付加されたデータに対し、同値ビットの連続数に基づく符号化規則に従い符号化を行い符号語を生成する符号語生成手段と、
上記符号語生成手段により符号化された上記符号語を記録媒体に記録する記録手段と、
上記記録媒体に記録された上記符号語を再生する再生手段と、
上記再生手段で再生された上記符号語に対して、上記パリティビットおよび上記符号化規則に基づき誤り検出を行い、誤りが検出された場合、上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転する誤り訂正手段と、
上記誤り訂正手段により上記ビットを反転された上記符号語を上記符号化規則に従い復号化し、復号化されたデータのうち上記第1のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第1の内符号訂正手段と、
上記符号語を構成するビットの中で最も信頼性の低いビットを反転した符号語を上記符号化規則に従い復号化した復号データと、上記第1の内符号訂正手段により上記第1のブロックが上記誤り訂正されたデータとを比較し、比較結果が上記誤り訂正されたデータと一致した上記復号データを出力する符号語訂正復号手段と、
上記符号語訂正復号手段から出力された上記復号データのうち上記第2のブロックのデータに対して上記内符号パリティによる誤り訂正を行う第2の内符号訂正手段と
を有することを特徴とする記録再生装置。
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