JP2004070550A - 所在管理システムおよび所在管理方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】所在案内サービスを効率良く実施する為に、キャリアカードの配布時および所在確認の問合せ時に行われる作業を大幅に簡素化して、迅速な対応を実現できるようにする。
【解決手段】案内人がグループの各利用者にキャリアカード4を配布する際、その携帯端末5を使用して各カード4から読み取ったカードIDをサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、グループIDを生成登録すると共に、各カードIDとグループIDとを対応付けて登録する。所在確認の問合せ要求を受けた場合、案内人は、その携帯端末5を使用して要求者所持のカード4からそのカードIDを読み取ってサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、このカードIDに基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているカード4を特定し、このカード4を所持している利用者の所在位置を案内する所在案内レコードを作成して携帯端末5へ案内出力させる。
【選択図】 図1
【解決手段】案内人がグループの各利用者にキャリアカード4を配布する際、その携帯端末5を使用して各カード4から読み取ったカードIDをサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、グループIDを生成登録すると共に、各カードIDとグループIDとを対応付けて登録する。所在確認の問合せ要求を受けた場合、案内人は、その携帯端末5を使用して要求者所持のカード4からそのカードIDを読み取ってサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、このカードIDに基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているカード4を特定し、このカード4を所持している利用者の所在位置を案内する所在案内レコードを作成して携帯端末5へ案内出力させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する所在管理システムおよび所在管理方法並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遊園地、テーマパーク等においては、例えば、迷子対策等を図る為に、各所に従業員を配備するようにしているが、多数の従業員を配備することは人件費の膨大化を招く為、従来においては、構内に居る利用者(入園者)の所在を検出して案内するようにした所在管理システムが提案されている。
この場合、入場受付の窓口において、各利用者に対して通信機能付きのデータキャリアカードと呼ばれるRF−ID(Radio Frequency Identification)カードを貸し出すようにしているが、その際、このキャリアカードとその利用者(貸出先)との対応関係を登録しておき、このカードを所持した利用者が構内の各所に配置されているゲート装置を通過する毎に、このゲート装置が設置されている場所(位置)をキャリアカードの位置として検出し、このカード位置をその利用者の所在位置として案内表示するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の所在管理システムにおいては、入場受け付け時にキャリアカードを貸し出す際、利用者毎にキャリアカードからカードIDを読み取ると共に、その貸出先の氏名をキー入力することにより、利用者とデータキャリアとを対応付けて登録するようにしている為、その受付に手間と時間を要し、特に、入場受け付けが混み合っている場合には、多くの係員を必要としたり、混乱を招くおそれがあった。
このことは、利用者全員にキャリアカードを貸し出す場合に限らず、希望者だけに貸し出す場合でも、希望者が多ければ、その受付に手間と時間を要し、同様の問題が起きる。
また、希望する利用者を探し出す場合でも、探し出す相手の氏名をキーワードとしてキー入力する必要がある為、特に、迷子になっている子供が親を探し出す場合に、例えば、言語能力が十分に発達していない幼児、親の名前を正確に伝えることができない幼児、パニック状態に陥っている幼児にあっては、迅速な対応が困難となる等の問題が起きる。
更に、この所在管理システムは、迷子対策に限らず、家族や仲間同士で入場し、各々が別行動しながら各施設を回り歩くような場合に、現在、他の人がどこに居るか確認し合う際にも利用可能であるが、このような場合でも、上述と同様の問題が起きる。
【0004】
この発明の課題は、構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して案内する所在案内サービスを効率良く実施する為に、データキャリアの配布時および所在確認の問合せ時に行われる作業を大幅に簡素化して、迅速な対応を実現できるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する所在管理システムであって、グループとして入場する複数の利用者に対してデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録する登録手段と、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定する特定手段と、この特定手段によって特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力させる案内手段とを具備するものである。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供し(請求項9記載の発明)、また、上述した請求項1記載の発明に示した主要手順にしたがった処理を行う所在管理方法を提供するものである(請求項10記載の発明)。
【0006】
したがって、請求項1、9、10記載の発明は、グループの各利用者に対してデータキャリアを配布する場合に、そのグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎にその識別情報を取得して登録しておき、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得し、このキャリア識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているデータキャリアを特定し、このデータキャリアを所持している利用者の所在位置を案内出力させるようにしたから、データキャリアを配布する際、従来のように利用者毎にその氏名をキー入力する必要はなく、データキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、また、所在の問合せ時にも、その対象者の氏名をキーワードとしてキー入力する必要はなく、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、キャリア配布時および所在問合せ時の作業を大幅に簡素化することができ、構内が混み合っている場合でも、迅速な対応が可能となると共に、少数の係員による効率的な運用も可能となる等、実用効果の高い所在管理システムを実現することができる。
【0007】
なお、請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
構内の各所に設置されているゲート装置からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているデータキャリアは、それに応答して自己のキャリア識別情報を発信出力し、このデータキャリアから応答を受けた場合に、前記ゲート装置を介して取得したキャリア識別情報と、このゲート装置の設置場所を示す位置情報とから当該データキャリアを所持している利用者の所在位置を当該ゲート装置の設置場所として検出する(請求項2記載の発明)。
したがって、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、構内の各所に設置されているゲート装置の設置場所を基準として、その近傍に位置している利用者の所在位置を検出するようにしたから、GPS等の大規模な位置測定システムを採用することなく、安価な近距離通信によって利用者の所在位置を細かく検出することができる。
【0008】
複数の前記ゲート装置を同一のデータキャリアが通過した際に、通過した各ゲート装置の設置場所を示す位置情報に基づいて当該データキャリアを所持している利用者の所在方向を検出する(請求項3記載の発明)。
したがって、請求項3記載の発明によれば、請求項1、2記載の発明と同様の効果を有する他に、複数のゲート装置を同一のデータキャリアが通過した際に、通過した各ゲート装置の設置場所に基づいて利用者の所在方向を検出するようにしたから、ゲート装置の設置数が少なくても、利用者の所在方向を検出することができ、その所在位置を容易に推測することが可能となる。
【0009】
前記ゲート装置が施設の出入口に設置されている場合に、このゲート装置を通過したデータキャリアが同じゲート装置を再度通過したか否かに基づいて当該データキャリアを所持している利用者が前記施設内に居るか否かを検出する(請求項4記載の発明)。
したがって、請求項4記載の発明によれば、請求項1、2記載の発明と同様の効果を有する他に、施設への専用入口、専用出口が設けられていなくても、つまり、出入兼用口であっても、利用者が施設内に居るか否かを容易に検出することができる。
【0010】
利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種の特徴情報の中から利用者毎に任意の特徴情報を選択する選択手段を設け、前記登録手段は、この選択手段によって選択された特徴情報をその利用者に配布するデータキャリアから取得したキャリア識別情報に対応付けて登録し、前記案内手段は、利用者の所在位置と共にその利用者の特徴情報も合わせて案内する為の案内情報を作成して出力させる(請求項5記載の発明)。
したがって、請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種の特徴情報の中から利用者毎に任意の特徴情報を選択しておくだけで、各利用者の所在位置と共に、その利用者の特徴情報も合わせて案内されるので、グループ内人数が多い場合でも、誰がどこに居るかを容易に確認することが可能となる。
【0011】
グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、前記特定手段は、構内の案内係員が所持している携帯端末を介してその要求者所持のデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定し、前記案内手段は、この特定手段によって特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して前記携帯端末へ送信する(請求項6記載の発明)。
したがって、請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、所在確認の問合せは、構内の案内係員が所持している携帯端末を介して行うことができると共に、この係員所持の携帯端末を介して案内情報を確認することができる。
【0012】
前記案内手段は、データキャリアを所持している利用者の所在位置を案内する場合に、当該利用者の所在位置を構内の地図上に明示する為の案内情報を作成する(請求項7記載の発明)。
したがって、請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、構内の地図上に利用者の所在位置が明示されるので、希望する利用者を容易に探し出すことが可能となる。
【0013】
前記キャリア識別情報に基づいてそれを所持している利用者の所在位置を検出する毎に、その位置を検出した際の検出時刻を取得する時刻取得手段を設け、前記案内手段は、データキャリアを所持している利用者の所在位置を案内する場合に、前記時刻取得手段によって得られた検出時刻も合わせて案内する案内情報を作成する(請求項8記載の発明)。
したがって、請求項8記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、利用者の所在位置と共に、この所在位置を検出した際の検出時刻も合わせて案内されるので、検出時刻と現在時刻との比較において、現在居る位置を容易に推測することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図13を参照してこの発明の一実施形態を説明する。
図1は、この実施形態における所在管理システムの全体構成を示したブロック図である。
この所在管理システムは、遊園地、テーマパーク等の構内に構築されており、その利用者(入園者)に対するサービスの一環として、構内に居る利用者の所在を検出して案内する所在案内サービスを実施するようにしている。
すなわち、構内の利用者(希望者)に対して通信機能付きのデータキャリアカード(後述する)を配布しておき、このデータキャリアカードを所持して構内を移動する利用者毎に、このキャリアカードからその識別情報(カードID)を受信して利用者の所在位置を検出管理すると共に、家族、仲間同士等のグループ利用者がそのグループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、このグループ利用者の所在位置を検索して案内する所在案内サービスを実施するようにしたものである。
この所在管理システムの中核を成すサーバ装置1は、構内の管理センタ側に設置されており、複数の中継装置を含む無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)2を介してサーバ装置1とゲート装置3との間で無線通信が行われる。
【0015】
ゲート装置3は、構内の入場口・退出口の他に、アトラクション会場、レストラン等の各種施設の入口、出口、更には、広場、遊歩道等の主要箇所に配置され、電磁誘導波による無線問合せ信号を常時発信出力するもので、このゲート装置3からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているデータキャリアカード4は、それに応答して自己のキャリア識別情報を発信出力し、このキャリアカード4から応答を受けた場合に、ゲート装置3は、このキャリアカード4から受信したカードIDをサーバ装置1へ送信するようにしている。
【0016】
なお、ゲート装置3は、従来の所在管理システムで採用されているゲート装置と基本的には同様であるが、従来のゲート装置に対して、この実施形態のゲート装置3には、例えば、迷子の発見を報知する為のブザーや表示画面、入退場を制限する為のゲート機構等は存在せず、キャリアカード4との間およびサーバ装置1との間で無線通信を行う通信機能を主体とする構成となっている。したがって、この実施形態におけるゲート装置3は、小型軽量なもので、例えば、壁掛け式、吊り下げ式等、その設置方法は任意であり、また、その設置位置から所定範囲内、例えば、半径3メートル以内に位置しているキャリアカード4を検知して、そのキャリアカード4からカードIDを受信取得し、サーバ装置1へカードIDを送信するキャリア検知装置として機能し、一般の大規模な位置測定システム(GPS/PHSシステム)のように、複数の基準局に対して利用者の位置を三角法によって測定するのではなく、ゲート装置3とキャリアカード4との間での近距離無線通信によって、ゲート装置3の設置位置をキャリアカード4の位置、つまり、利用者の所在位置として検出するようにしたものである。
【0017】
キャリアカード4は、構内の入場口付近において、構内を案内する係員(案内人)から希望者に対して貸し出されたもので、家族、仲間同士等のグループ利用者に対しては、そのグループ全員にキャリアカード4が貸し出される。キャリアカード4は、RF−ID(Radio Frequency Identification)カードによって構成され、ボタン電池を電源とする小型薄型化の通信機能付きカード型データ記録媒体であり、例えば、縦35mm、横52mm、厚さ4.5 mmのサイズとなっている。なお、キャリアカード4は、首掛け用の紐を有し、利用者は、このキャリアカード4を首に掛けて構内を移動するようにしている。
【0018】
このキャリアカード4内には、予めカード固有のカードIDが設定記憶されており、カードIDは、ゲート装置2からの無線問合せ信号に応答して発信出力される。また、キャリアカード4の表面には、上述のカードIDがバーコード情報として印刷形成されており、このバーコード情報は、案内人が所持しているバーコードリーダ付きの携帯端末5によって読み取られる。
ここで、入場時において所在案内サービスを希望するグループ利用者にキャリアカード4を貸し出す場合に、案内人(受付係)は、その携帯端末5によってキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ってサーバ装置1へ登録情報として送信するサービス受付作業を行う。
【0019】
また、案内人は、所在確認の問合せ要求を受けた場合に、その携帯端末5を使用して、その要求者所持のキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ってサーバ装置1へ問合せ情報として送信する所在照会作業を行う。
携帯端末5は、キーボード、表示画面、無線通信機能、位置測定機能(GPS機能)、プリンタ、バーコードリーダ等を備えたPDA等の携帯型情報機器である。
【0020】
図2は、所在案内サービスの申込を受け付けた際に、携帯端末5側で行われる受付処理を概念的に示した図である。
案内人(受付係)は、家族等のグループ内の各利用者毎に、キャリアカード4を貸し出す際に、その携帯端末5を使用して、キャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取る他に、携帯端末5内に予め設定されている利用者の特徴情報、つまり、性別・年齢に応じて利用者の顔をイメージした画像キャラクタを読み出して、その端末画面(受付画面)内に一覧表示させ、このキャラクタ一覧の中から利用者に相応しいキャラクタを利用者識別情報として選択し、このキャラクタをカードIDと共にサーバ装置1へ送信して登録させる登録処理を行う。
【0021】
なお、キャラクタ一覧画面の中から所望するキャラクタを選択する作業は、利用者自身が行うようにしてもよい。また、予め設定されている画像キャラクタ群は、家族用、女性グループ用等に対応して、ジャンル別のキャラクタファイル群(図示せず)に設定されているもので、任意に指定したジャンル対応のキャラクタ群が読み出されて一覧表示される。
また、端末画面(受付画面)内には、キャラクタ一覧画面の他に、グループ内の各利用者毎に、キャリアカード4から読み取ったカードIDと選択したキャラクタとを対応付けた内容の登録画面も合わせて表示される。
【0022】
また、携帯端末5は、貸し出したキャリアカード4の枚数に応じたレンタル料金を算出し、このレンタル料金を含むレンタル伝票を作成してプリンタから発行させる伝票発行処理も合わせて行うようにしている。なお、キャリアカード4は、顧客サービスの一環として貸し出すものであり、その破損、紛失等がない限り、無料貸出を原則としている。したがって、利用者が遊園地やテーマパーク等の構内から退出する際に、案内人に対して借受けたキャリアカード4を返却し、レンタル伝票を提示すると、案内人は、そのレンタル料金を利用者に返金するようにしている。
【0023】
図3は、所在確認の問合せ要求を受けた際に、携帯端末5側に表示される端末画面(案内画面)を示した図である。
案内人は、所在確認の問合せ要求を受けた場合に、その携帯端末5を使用して、この要求者所持のキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ってサーバ装置1へ照会情報として送信すると、サーバ装置1は、受信したカードIDに該当するグループを特定し、そのグループ内の各利用者毎に、その所在位置を含む案内情報(所在案内レコード)を作成して携帯端末5へ返送するようにしている。
【0024】
携帯端末5は、サーバ装置1から送信されて来た各利用者対応の所在案内レコードを受信すると、その端末画面(案内画面)内に、構内の地図を展開して、この地図上に各人の所在位置を明示したり、案内メッセージ文を表示する。
なお、図中、構内地図上に付した“G”は、各ゲート装置3が設置されている位置を示している。また、図中、斜線付きの四角マークは、各人の所在位置に対応して配置した利用者の顔キャラクタを示している。ここで、構内地図上にグループの各利用者に対応して配置されている顔キャラクタの中から任意のキャラクタを選択指定すると、そのキャラクタが点滅表示されると共に、その利用者に関する案内メッセージ文が表示される。この例では、対象者がE施設内に居る旨の案内メッセージ表示された場合であり、このメッセージエリア内には、更に、そのカードIDと共に、その所在位置を検出した際の検出時刻も合わせて表示されている。
【0025】
図4は、サーバ装置1側に設けられているゲート番号テーブル11の内容を示した図である。
このゲート番号テーブル11は、構内の各所に設置されているゲート装置3を管理するもので、ゲート装置3毎に、「ゲート番号」、「位置」、「施設」、「出入口フラグ」の各項目を記憶する構成となっている。
「ゲート番号」は、各ゲート装置3に予め割当てられたゲート識別情報であり、「位置」は、ゲート装置3が設置されている設置場所を示す位置情報であり、「施設」は、ゲート装置3が設置されている施設名(アトラクション会場、レストラン等の名称)を示している。なお、「施設」の項目に施設名がセットされていないゲート装置3は、広場、遊歩道等に設置されているゲートであることを示している。
【0026】
「出入口フラグ」は、「施設」の項目に“施設名”がセットされているゲート装置3に対応して、その施設の出入口の種類(専用入口、専用出口、出入兼用口)に応じてセットされるフラグであり、ゲート装置3が施設の専用入口に設置されている場合には、「出入口フラグ」として、“0”がセットされ、施設の専用出口に設置されている場合には、“1” がセットされ、施設の出入兼用口に設置されている場合には、“2” がセットされている。
なお、この実施形態においては、上述のようにゲート装置3とキャリアカード4との間での近距離無線通信によって、ゲート装置3の設置位置をキャリアカード4の位置(利用者の所在位置)として検出するようにしている為に、「出入口フラグ」は、その施設の出入口を基準として、利用者の所在方向を確認したり、利用者が施設内に居るか、施設から退出したか等を確認する為に参照されるフラグである。
【0027】
図5(A)は、サーバ装置1側に設けられている登録DB(データベース)12の内容を示した図、(B)は、位置履歴データベース13の内容を示した図、(C)は、登録データベース12、位置履歴データベース13の内容に基づいて作成された所在案内レコード14の内容を示した図である。
登録データベース12は、利用者毎に、その登録内容を記憶管理するもので、各登録レコードは、「グループID」、「カードID」、「キャラクタ番号」の各項目を記憶する構成となっている。「グループID」は、家族、仲間同士等のグループ利用者に対して自動生成されたグループ識別情報であり、サーバ装置1は、サービス受付にキャリアカード4から送信されて来たグループ人数分の登録情報としての「カードID」、「キャラクタ番号」を登録データベース12に格納する際に、「グループID」を自動生成し、そのグループに属する各利用者毎に、その登録レコード内に付加したものである。
【0028】
位置履歴データベース13は、利用者(カードID)毎に、その利用者の所在を示す「位置情報」と、その所在が検出された「検出時刻」とを対応付けてリアルタイムに順次記憶する構成となっている。
ここで、「位置情報」は、携帯端末5のGPS機能によって端末位置(利用者位置)が検出された場合には、その位置情報が格納され、利用者がゲート装置3を通過した場合には、このゲート装置3を特定するゲート番号が格納される。また、「検出時刻」は、その「位置情報」が検出された際の現在時刻を示している。
なお、「位置情報」は、携帯端末5のGPS機能によって検出された場合と、ゲート装置3の通過することによって検出された場合とでは、そのコード体系が異なっており、コード体系の種類に応じて「位置情報」は、ゲート番号か否かを判別するようにしている。
【0029】
図6は、サーバ装置1の基本的構成要素を示したブロック図である。
CPU101は、記憶装置102内のオペレーティングシステムや各種アプリケーションソフトにしたがってサーバ装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶装置102は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを有し、このプログラム記憶領域内には、オペレーティングシステムの他に、各種アプリケーションプログラムが格納され、また、データ記憶領域には、上述した登録データベース12、位置履歴データベース13等が格納され、磁気的、光学的、半導体メモリ等やその駆動系によって構成されている。
【0030】
この記録装置102はハードディスク等の固定的なメモリの他、CD−ROM、DVD等の着脱自在な記憶媒体を装着可能な構成であってもよい。この記憶装置102内のプログラムやデータは、必要に応じてRAM(例えば、スタティックRAM)103にロードされたり、RAM103内のデータが記憶装置102にセーブされる。なお、RAM103内には、プログラム実行領域と作業領域とを有している。更に、CPU101は通信装置104を介して他の電子機器側のプログラム/データを直接アクセスして使用したり、通信装置104を介してダウンロード受信することもできる。一方、CPU101にはその入出力周辺デバイスである入力装置105、表示装置106がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU101はそれらの動作を制御する。
【0031】
なお、携帯端末5の構成は、上述したサーバ装置1の構成要素と基本的に同様である為、その図示を省略したが、この携帯端末5には、サーバ装置1の構成要素に対応するCPU、記憶装置、RAM、通信装置、入力装置、表示装置の他に、特に、この実施形態においては、上述した位置測定用のGPS機能、レンタル伝票発行用のプリンタ、カードID読取用のバーコードリーダ等を備えた構成となっている。
また、ゲート装置3およびキャリアカード4は、基本的には通常と同様の構成となっている為、その図示を省略したが、ゲート装置3は、上述したように、報知機能やゲート機構等を備えておらず、単に、キャリアカード4の位置を検出する位置検出装置として機能するものである。
【0032】
次に、この実施形態における所在管理システムの動作アルゴリズムを図7〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作を逐次実行する。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードにしたがった動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0033】
図7および図8は、所在管理システムに関する携帯端末5側の動作を示したフローチャートである。
先ず、携帯端末5は、電源投入に伴ってトップメニュー画面を表示する(ステップA1)。このトップメニュー画面は、「1:サービス受付」、「2:照会」のメニュー項目を表示するもので、「1:サービス受付」は、所在案内サービスの申込を受け付けた場合に選択されるメニューであり、「2:照会」は、利用者の所在確認の問合せ要求を受けた場合に選択されるメニューである。ここで、携帯端末5は、メニュー選択が行われると(ステップA2)、選択されたメニュー項目の種類を判別する(ステップA3)。
【0034】
いま、家族等のグループから所在案内サービスを受ける旨の申し込みあった場合、その案内人(受付係)がその携帯端末5のトップメニュー画面から「1:サービス受付」のメニュー項目を選択指定すると、携帯端末5は、そのCPS機能によって現在位置(端末位置)を取得する(ステップA4)。ここで、案内人は、申し込みを受けたグループ人数分のキャリアカード4を各人に配布して貸し出す。その際、携帯端末5を使用して、キャリアカード4上のバーコード情報をスキャンし、カードIDを読み取る(ステップA5)。すると、携帯端末5は、予め設定されている各種のキャラクタを読み出してキャラクタ一覧画面を表示し、案内人あるいは利用者がこのキャラクタ一覧画面の中から利用者に相応しいキャラクタを選択指定すると(ステップA6)、選択されたキャラクタ番号とカードIDとを含む登録レコードを生成する(ステップA7)。以下、上述の動作は、グループ人数分繰り返し実行される結果、グループ人数分の登録レコードが生成される(ステップA5〜A8)。
【0035】
これによって、グループ人数分の受付処理が終了すると(ステップA8)、携帯端末5は、キャリアカード4の配布枚数に応じたレンタル料金を算出し(ステップA9)、グループ人数分のカードIDとレンタル料金を含むレンタル伝票を作成して印刷発行させる(ステップA10)。そして、このレンタル料金に対する精算処理を行った後(ステップA11)、サーバ装置1へ登録要求を行うと共に(ステップA12)、上述のようにして生成したグループ人数分の登録レコードと、携帯端末5のGPS機能によって取得した現在位置(端末位置)と、現在時刻(受付時刻)とをサーバ装置1へ送信する(ステップA13)。
これに応答してサーバ装置1から登録完了の応答を受信した場合には(ステップA14)、最初のトップメニュー画面に戻る(ステップA1)。
【0036】
図9〜図11は、電源投入に伴って実行開始されるサーバ装置1側の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、サーバ装置1は、携帯端末5から登録要求を受けた場合(ステップB1)、その携帯端末5から全ての登録レコード、現在位置(端末位置)、現在時刻(受付時刻)を受信した後(ステップB2)、そのグループを識別する為のグループIDを生成する(ステップB3)。このグループIDは、登録要求を受ける毎に更新される一連番号であり、サーバ装置1は、グループ固有の番号(グループID)を生成した後、登録レコード毎に、その「グループID」を付加して登録データベース12に新規登録する(ステップB4)。
そして、要求元の携帯端末5へ登録完了通知を送信した後に(ステップB5)、位置履歴データベース13への書き込みを行う為、各登録レコード内から「カードID」をそれぞれ読み出し、各「カードID」毎に、このカードIDに対応付けて現在位置(端末位置)および現在時刻(受付時刻)から成る位置レコードを作成し(ステップB6)、位置履歴データベース13に記録する(ステップB7)。
【0037】
図12は、ゲート装置3側の動作を示したフローチャートである。
上述のようにしてサービス受付を完了した利用者は、配布されたキャリアカード4を身に付けて各施設を回りながら構内を移動すると、各所に配置されているゲート装置3は、キャリアカード4を検知する。すなわち、ゲート装置3は、電磁誘導波による無線問合せ信号を常時発信出力しており(ステップC1)、この無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているキャリアカード4から応答を受けた場合に(ステップC2)、このキャリアカード4内に設定されているカードIDを受信し(ステップC3)、このカードIDを自己のゲート番号と共に無線発信し、サーバ装置1へ送信する(ステップC4)。以下、ステップC1戻り、上述の動作を繰り返す。
【0038】
ここで、サーバ装置1は、ゲート装置3からの送信を受け付けると(図9のステップB13)、ゲート装置3から送信されて来た「カードID」、「ゲート番号」を受信し(ステップB14)、このカードIDに基づいて位置履歴データベース13をアクセスして、該当する位置レコードを検索し、受信したゲート番号をこの位置レコード内に位置情報として追加記録すると共に、位置を検出した「検出時刻」として現在時刻を取得し、該当する位置レコード内にこの「検出時刻」を追加記録する(ステップB15)。そして、ステップB1に戻って他の要求を受け付ける。
このようにゲート装置3から「カードID」、「ゲート番号」が送信されて来る毎に、上述の動作が実行される結果、各利用者の所在がリアルタイムに位置履歴データベース13内に記録されることになる。
【0039】
ここで、所在確認の問合せを希望する利用者(要求者)は、近くに居る案内人に対してその旨を伝えると、案内人は、その携帯端末5のトップメニュー画面の中からメニュー項目として「2:照会」を選択指定する(図7のステップA2)。すると、携帯端末5は、そのGPS機能によって現在位置(端末位置)を取得する(ステップA15)。そして、案内人は、要求者所持のキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ると(ステップA16)、携帯端末5は、サーバ装置1に対して照会要求を発信すると共に(ステップA17)、GPS機能によって取得した「端末位置」とキャリアカード4から読み取った「カードID」とをサーバ装置1へ送信する(ステップA18)。
【0040】
ここで、サーバ装置1側では、携帯端末5からの照会要求を受け付けると(図9のステップB8)、その照会要求と共に携帯端末5から送信されて来た「端末位置」および「カードID」を受信し(ステップB9)、この「カードID」に基づいて位置履歴データベース13を検索して該当する位置レコードを指定し、受信した「端末位置」を指定レコード内に追加記録すると共に、現在時刻を取得して指定レコード内に追加記録する(ステップB10)。
また、サーバ装置1は、受信した「カードID」に基づいて登録データベース12を検索して該当する登録レコードを指定し、この指定レコード内から「グループID」を読み出すと共に、この「グループID」に基づいて登録データベース12を検索し、同一グループに属する全ての登録レコードを読み出す(ステップB11)。
【0041】
そして、図10のステップB16に移り、登録データベース12から読み出した同一グループに属する全ての登録レコードのうち、その何れか1つのレコードを処理対象として指定した後、この指定レコード内から「カードID」を読み出すと共に、この「カードID」に基づいて位置履歴データベース13を検索して該当する位置レコードを読み出す(ステップB17)。そして、この位置レコード内に順次記録されている複数の「位置情報」のうち、最後に検出された位置情報、つまり、「最終位置」と、その位置を検出した「検出時刻」とを当該位置レコードから取得し(ステップB18)、この「最終位置」と「検出時刻」とに基づいてメッセージを作成するメッセージ作成処理に移る(ステップB19)。
【0042】
図112は、サーバ装置1におけるメッセージ作成処理を示したフローチャートである。
先ず、サーバ装置1は、位置レコードから取得した「最終位置」のコード体系に基づいて、それはゲート番号かを判別し(ステップB31)、ゲート番号でなければ、携帯端末5のGPS機能によって取得した位置情報である為、ステップB32に移り、この位置情報に該当する施設を検索し、この検索位置を対象者の所在位置とするメッセージを作成する(ステップB33)。この場合、サーバ装置1は、構内地図データベース(図示せず)を参照して、位置情報に該当する施設を検索するようにしている。
【0043】
一方、「最終位置」がゲート番号であれば(ステップB31)、このゲート番号に基づいてゲート番号テーブル11を検索し、該当レコード内に「施設名」がセットされているか否かに基づいてゲート装置3の種類を判別する(ステップB34)。つまり、アトラクション会場、レストラン等に設置されているゲート装置3であれば、「施設名」がセットされているが、施設以外の広場、遊歩道等に配置されているゲート装置3であれば、「施設名」がセットされていないので、施設に設置されているゲート装置3か、施設以外の場所に設置されているゲート装置3かを「施設名」のセット有無に基づいて判別する。
【0044】
ここで、施設に配置されているゲート装置3であれば、更に、このゲート番号から該当する施設を特定し(ステップB36)、この施設対応の「出入口フラグ」を参照することによって、その出入口の種類(専用入口、専用出口、出入兼用口)を判別する(ステップB37、B38)。すなわち、上述のようにゲート装置3は、利用者の進行方向を検知するものではなく、ゲート装置3の設置位置をキャリアカード4の位置(利用者の所在位置)として検出するようにしている為、利用者の所在方向を確認したり、利用者が施設内に居るか、施設から退出したか等を施設の出入口の種類に応じて判定するようにしている。
【0045】
図13(A)は、アトラクション会場、レストラン等の施設の専用入口および専用出口にゲート装置3が設置されている場合(利用者が進行する方向性が決まっているロケーションの場合)、(B)は、施設の1箇所の出入兼用口にゲート装置3が設置されている場合(方向性が分からないロケーションの場合)、(C)は、施設の複数箇所の出入兼用口にゲート装置3が設置されている場合(複数のロケーションが関係する場合)、(D)は、施設以外の広場、遊歩道等にゲート装置3が配置されている場合(ロケーションが無関係の場合)を例示したものである。
【0046】
いま、施設以外の広場、遊歩道等に配置されているゲート装置3であれば(ステップB34でNO)、サーバ装置1は、この「最終位置」のゲート番号に対応する「設置位置」を対象者の所在位置とする旨のメッセージを作成する(ステップB35)。
また、施設に配置されているゲート装置3であれば、サーバ装置1は、このゲート番号に該当する施設対応の「出入口フラグ」を参照して、当該施設の出入口は、専用入口/専用出口か、出入兼用口かを判別し(ステップB37)、出入兼用口でなければ、専用入口か、専用出口かを判別する(ステップB38)。
【0047】
いま、ゲート装置3が専用入口/専用出口に設置されている場合であれば(ステップB37でYES)、利用者の進行方向が決まっている為、専用入口か専用出口に応じたメッセージ作成処理に移る。すなわち、専用入口であれば(ステップB38)、特定した施設内に利用者が居る旨のメッセージを作成し(ステップB39)、専用出口であれば(ステップB38)、特定した施設から利用者が退出した旨のメッセージを作成する(ステップB40)。
【0048】
また、ゲート装置3が出入兼用口に設置されている場合であれば(ステップB37)、出入兼用口の通過だけでは利用者の進行方向を決めることができない為に、上述の図10のステップB17で読み出した位置レコードにおいて、その「最終位置」から1つ前の「前回位置」を取得し、「前回位置」もゲート番号であれば(ステップB41)、「最終位置」と「前回位置」とのゲート番号は同一番号かをチェックし(ステップB42)、同一番号であることを条件として、特定した施設から利用者が退出した旨のメッセージを作成する(ステップB40)。また、「前回位置」がゲート番号で無い場合(ステップB41)、「前回位置」がゲート番号であっても、「最終位置」と「前回位置」とのゲート番号は一致しない場合には(ステップB42)、特定した施設内に利用者が居る旨のメッセージを作成する(ステップB43)。
【0049】
このようなメッセージ作成処理が終了すると、サーバ装置1は、構内地図を展開する表示画面上において、「最終位置」に相当する「表示座標」を上述の構内地図データベース(図示せず)から取得する(図10のステップB20)。そして、上述のステップB16で処理対象として指定した登録レコードに、「表示座標」、「作成メッセージ」、「検出時刻」を追加した所在案内レコードを作成する(ステップB21)。以下、同一グループ内の各登録レコード数に対応す所在案内レコードを作成するまで、上述の動作を繰り返す(ステップB16〜B22)。
これによって、グループ内の利用者数分に相当する数の所在案内レコードを作成し終わると、作成した全ての所在案内レコードを要求元の携帯端末5へ送信した後(ステップB23)、最初のステップB1に戻る。
【0050】
ここで、携帯端末5側においては、サーバ装置1からグループ人数分の所在案内レコードを受信すると(図8のステップA19)、その端末画面に構内地図を表示すると共に(ステップA20)、各所在案内レコード内に含まれている「キャラクタ番号」および「表示座標」を読み出し、この番号対応のキャラクタをその「表示座標」で示される位置に案内表示させる(ステップA21)。次に、グループ内の各所在案内レコードのうち、所在確認を要求した本人を除く、他の利用者の所在案内レコードを1つ選択して、その所在案内レコードを処理対象として指定した後に(ステップA22)、この所在案内レコードから「カードID」、「作成メッセージ」、「検出時刻」を読み出して、端末画面内のメッセージエリアに表示出力させると共に(ステップA23)、地図画面上に配置表示されている各キャラクタのうち、上述のステップA22で選択された利用者対応のキャラクタを明示する為に、それを点滅表示させる(ステップA24)。
【0051】
この状態において、地図画面上に配置表示されている各キャラクタの中から他のキャラクタがキー入力等によって指示されたかをチェックし(ステップA25)、任意のキャラクタが指示された場合には、指示されたキャラクタ対応の所在案内レコードを処理対象として選択指定した後(ステップA26)、この指定レコード内から「カードID」、「作成メッセージ」、「検出時刻」を読み出して、端末画面内のメッセージエリアに表示出力させると共に(ステップA23)、そのキャラクタを点滅表示させる(ステップA24)。以下、任意のキャラクタが指示される毎に、上述の動作が繰り返される。ここで、終了が指示された場合には(ステップA27)、最初のトップページ画面に戻る(ステップA1)。
【0052】
以上のように、この実施形態においては、案内人がグループの各利用者に対してキャリアカード4を配布するサービス受付時に、その携帯端末5を使用して各キャリアカード4から読み取ったカードIDをサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、当該グループを識別するグループIDを生成して登録すると共に、配布したキャリアカード4毎にそのカードIDをグループIDに対応付けて登録するようにしたから、キャリアカード4を配布する際、従来のように利用者毎にその氏名をキー入力する必要はなく、キャリアカード4からカードIDを読み取るだけでよく、受付作業を大幅に簡素化することができる。また、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、案内人は、その携帯端末5を使用して、要求者が所持しているキャリアカード4からそのカードIDを読み取ってサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、このカードIDに基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているキャリアカード4を特定して、このキャリアカード4を所持している利用者の所在位置を案内する所在案内レコードを作成して、要求元の携帯端末5へ送信して案内出力させるようにしたから、所在の問合せ時にも、その対象者の氏名をキーワードとしてキー入力する必要はなく、その要求者所持のキャリアカード4からそのカードIDを読み取るだけでよく、所在問合せ時の作業を大幅に簡素化することができる。したがって、構内が混み合っている場合でも、迅速な対応が可能となり、少数の係員による効率的な運用も可能となる等、実用効果の高い所在管理システムを実現することができる。
【0053】
ゲート装置3は、構内の各所に設置されており、このゲート装置3からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているキャリアカード4は、それに応答して自己のカードIDを発信出力し、このキャリアカード4から応答を受けた場合、サーバ装置1は、ゲート装置3を介して取得したカードIDと、このゲート装置3の設置場所を示す位置情報とから当該キャリアカード4を所持している利用者の所在位置をゲート装置3の設置場所として検出するようにしたから、ゲート装置3の設置場所を基準として、その近傍に位置している利用者の所在位置を検出することができ、GPS等の大規模な位置測定システムを採用することなく、安価な近距離通信によって利用者の所在位置を細かく検出することが可能となる。
【0054】
この場合、複数のゲート装置3を同一のキャリアカード4が通過した際に、通過した各ゲート装置3の設置場所を示す位置情報に基づいて当該キャリアカード4を所持している利用者の所在方向を検出するようにしたから、ゲート装置3の設置数が少なくても、利用者の所在方向を検出することができ、その所在位置を容易に推測することが可能となる。
また、ゲート装置3が施設の出入口に設置されている場合に、このゲート装置3を通過したキャリアカード4が同じゲート装置3を再度通過したか否かに基づいて当該キャリアカード4を所持している利用者が施設内に居るか否かを検出するようにしたから、施設への専用入口、専用出口が設けられていなくても、つまり、出入兼用口であっても、利用者が施設内に居るか否かを容易に検出することができる。
【0055】
サービス受付時に、携帯端末5は、利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種のキャラクタを一覧表示し、その中から利用者に相応しいキャラクタを利用者毎に選択してサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、利用者毎に、そのカードIDに対応付けてキャラクタを登録しておき、所在照会時に、利用者の所在位置と共にその利用者のキャラクタも合わせて案内する為の所在案内レコードを作成し、この所在案内レコードを要求元の携帯端末5へ送信して携帯端末5に案内出力させるようにしたから、グループ内人数が多い場合でも、誰がどこに居るかを容易に確認することが可能となる。
【0056】
この場合、サーバ装置1によって作成された所在案内レコードには、利用者の所在位置を構内の地図上に明示する表示座標が含まれている為、携帯端末5側では、構内の地図上に利用者の所在位置を明示することができ、これによって、希望する利用者を容易に探し出すことが可能となる。
また、サーバ装置1によって作成された所在案内レコードには、利用者の所在位置を検出した際の検出時刻も含まれているので、検出時刻と現在時刻との比較において、現在居る位置を容易に推測することが可能となる。
【0057】
なお、上述した実施形態においては、グループ内の各利用者の所在を容易に識別可能とする為に、利用者に相応しいキャラクタを利用者毎に選択してキャリアカード4と利用者とを対応付けて登録するようにしたが、登録キャラクタを利用する別の利用方法としては、登録キャラクタの種類に基づいて性別・年齢を判別し、性別・年齢別にアトラクション会場での滞在時間等を検出して収集分析するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、所在案内を端末画面に表示するようにしたが、各利用者の所在を視覚障害者でも認識可能とする為にも、音声メッセージも合わせて出力するようにしてもよい。更に、任意に指定した利用者の居場所までの道順を案内するようにしてもよい。
【0058】
更に、上述した実施形態においては、キャリアカード4の表面にバーコード情報(カードID)を印刷形成するようにしたが、その内部メモリに設定されているカードIDを携帯端末5によって読み取るようにしてもよく、または、キャリアカード4の表面にカードIDを磁気記録しておき、携帯端末5に設けた磁気読取装置によってカードIDを読み取るようにしてもよい。更に、データキャリアの形状は、カード型に限らず、持ち運びが便利なものであれば、その形状は問わない。
【0059】
また、上述した実施形態においては、サービス受付時において、案内人所持の携帯端末5を使用して、配布対象のキャリアカード4から「カードID」を読み取るようにしたが、入場受付窓口において、その窓口に設置されているパーソナルコンピュータ等を使用して、各キャリアカード4から「カードID」を取得(例えば、磁気読取)するようにしてもよい。
また、サービス受付窓口に、キャリアカード4を自動貸出する貸出機を設置し、希望者にグループ人数分のキャリアカード4を自動貸出するようにしてもよい。このことは、テーマパーク等から退出する場合であっても同様であり、キャリアカード4の自動返却およびレンタル料金の自動返却を行うようにしてもよい。
【0060】
その他、上述した実施形態においては、所在管理システムを遊園地、テーマパーク等に構築するようにしたが、例えば、展覧会等のイベント会場やデパート内あるいは屋外の商店街、繁華街等に構築するようにしてもよい。
なお、デパート等の大型店舗や商店街に所在管理システムを構築した場合に、各売場や店舗毎にゲート装置3を設置しておけば、例えば、家族が別々に買い物をしていても、各人が買い物をしている売場、店舗を所在案内によって何時でも自由に知ることができるので、家族の所在を気にすることなく、買い物に集中することが可能となり、顧客サービスや売上促進を図る上でも有効なものとなる。このように所在管理システムを構築する場所は任意であり、家族や仲間が別々に行動するような構内に構築するようにすれば、相手の所在を互いに確認し合いながら行動することが可能となり、特に、子供、お年寄り、障害者等を含むグループにとっては、一層、利便性の高いものとなる。
【0061】
一方、コンピュータに対して、上述した各手段を実行させるためのプログラムコードをそれぞれ記録した記録媒体(例えば、CD−ROM、フロッピィデスク、RAMカード等)を提供するようにしてもよい。
すなわち、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、グループの各利用者に対して通信機能付きのデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録する機能と、構内の利用者に対して配布したデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する機能と、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定する機能と、特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】
この発明(請求項1記載の発明)によれば、グループの各利用者に対してデータキャリアを配布する場合に、そのグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎にその識別情報を取得して登録しておき、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得し、このキャリア識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているデータキャリアを特定し、このデータキャリアを所持している利用者の所在位置を案内出力するようにしたから、データキャリアを配布する際、従来のように利用者毎にその氏名をキー入力する必要はなく、データキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、また、所在の問合せ時にも、その対象者の氏名をキーワードとしてキー入力する必要はなく、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、キャリア配布時および所在問合せ時の作業を大幅に簡素化することができ、構内が混み合っている場合でも、迅速な対応が可能となると共に、少数の係員による効率的な運用も可能となる等、実用効果の高い所在管理システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】所在管理システムの全体構成を示したブロック図。
【図2】所在案内サービスの申込を受け付けた際に、携帯端末5側で行われる受付処理を概念的に示した図。
【図3】所在確認の問合せ要求を受けた際に、携帯端末5側に表示される案内画面を示した図。
【図4】サーバ装置1側に設けられているゲート番号テーブル11の内容を示した図。
【図5】(A)は、サーバ装置1側に設けられている登録データベース12の内容を示した図、(B)は、位置履歴データベース13の内容を示した図、(C)は、登録データベース12、位置履歴データベース13の内容に基づいて作成された所在案内レコード14の内容を示した図。
【図6】サーバ装置1の基本的構成要素を示したブロック図。
【図7】所在管理システムに関する携帯端末5側の動作を示したフローチャート。
【図8】図7に続く、携帯端末5側の動作を示したフローチャート。
【図9】サーバ装置1側の全体動作を示したフローチャート。
【図10】図9に続く、サーバ装置1側の全体動作を示したフローチャート。
【図11】図10で示したメッセージ作成処理を詳述するフローチャート。
【図12】ゲート装置3の動作を示したフローチャート。
【図13】(A)は、施設の専用入口および専用出口にゲート装置が設置されている場合(B)は、施設の1箇所の出入兼用口にゲート装置が設置されている場合、(C)は、施設の複数箇所の出入兼用口にゲート装置が設置されている場合、(D)は、施設以外の場所にゲート装置が配置されている場合を例示した図。
【符号の説明】
1 サーバ装置
2 無線LAN
3 ゲート装置
4 データキャリアカード
5 案内人所持の携帯端末
11 ゲート番号テーブル
12 登録データベース
13 位置履歴データベース
14 所在案内レコード
101 CPU
102 記憶装置
104 通信装置
105 入力装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する所在管理システムおよび所在管理方法並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遊園地、テーマパーク等においては、例えば、迷子対策等を図る為に、各所に従業員を配備するようにしているが、多数の従業員を配備することは人件費の膨大化を招く為、従来においては、構内に居る利用者(入園者)の所在を検出して案内するようにした所在管理システムが提案されている。
この場合、入場受付の窓口において、各利用者に対して通信機能付きのデータキャリアカードと呼ばれるRF−ID(Radio Frequency Identification)カードを貸し出すようにしているが、その際、このキャリアカードとその利用者(貸出先)との対応関係を登録しておき、このカードを所持した利用者が構内の各所に配置されているゲート装置を通過する毎に、このゲート装置が設置されている場所(位置)をキャリアカードの位置として検出し、このカード位置をその利用者の所在位置として案内表示するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の所在管理システムにおいては、入場受け付け時にキャリアカードを貸し出す際、利用者毎にキャリアカードからカードIDを読み取ると共に、その貸出先の氏名をキー入力することにより、利用者とデータキャリアとを対応付けて登録するようにしている為、その受付に手間と時間を要し、特に、入場受け付けが混み合っている場合には、多くの係員を必要としたり、混乱を招くおそれがあった。
このことは、利用者全員にキャリアカードを貸し出す場合に限らず、希望者だけに貸し出す場合でも、希望者が多ければ、その受付に手間と時間を要し、同様の問題が起きる。
また、希望する利用者を探し出す場合でも、探し出す相手の氏名をキーワードとしてキー入力する必要がある為、特に、迷子になっている子供が親を探し出す場合に、例えば、言語能力が十分に発達していない幼児、親の名前を正確に伝えることができない幼児、パニック状態に陥っている幼児にあっては、迅速な対応が困難となる等の問題が起きる。
更に、この所在管理システムは、迷子対策に限らず、家族や仲間同士で入場し、各々が別行動しながら各施設を回り歩くような場合に、現在、他の人がどこに居るか確認し合う際にも利用可能であるが、このような場合でも、上述と同様の問題が起きる。
【0004】
この発明の課題は、構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して案内する所在案内サービスを効率良く実施する為に、データキャリアの配布時および所在確認の問合せ時に行われる作業を大幅に簡素化して、迅速な対応を実現できるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する所在管理システムであって、グループとして入場する複数の利用者に対してデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録する登録手段と、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定する特定手段と、この特定手段によって特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力させる案内手段とを具備するものである。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供し(請求項9記載の発明)、また、上述した請求項1記載の発明に示した主要手順にしたがった処理を行う所在管理方法を提供するものである(請求項10記載の発明)。
【0006】
したがって、請求項1、9、10記載の発明は、グループの各利用者に対してデータキャリアを配布する場合に、そのグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎にその識別情報を取得して登録しておき、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得し、このキャリア識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているデータキャリアを特定し、このデータキャリアを所持している利用者の所在位置を案内出力させるようにしたから、データキャリアを配布する際、従来のように利用者毎にその氏名をキー入力する必要はなく、データキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、また、所在の問合せ時にも、その対象者の氏名をキーワードとしてキー入力する必要はなく、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、キャリア配布時および所在問合せ時の作業を大幅に簡素化することができ、構内が混み合っている場合でも、迅速な対応が可能となると共に、少数の係員による効率的な運用も可能となる等、実用効果の高い所在管理システムを実現することができる。
【0007】
なお、請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
構内の各所に設置されているゲート装置からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているデータキャリアは、それに応答して自己のキャリア識別情報を発信出力し、このデータキャリアから応答を受けた場合に、前記ゲート装置を介して取得したキャリア識別情報と、このゲート装置の設置場所を示す位置情報とから当該データキャリアを所持している利用者の所在位置を当該ゲート装置の設置場所として検出する(請求項2記載の発明)。
したがって、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、構内の各所に設置されているゲート装置の設置場所を基準として、その近傍に位置している利用者の所在位置を検出するようにしたから、GPS等の大規模な位置測定システムを採用することなく、安価な近距離通信によって利用者の所在位置を細かく検出することができる。
【0008】
複数の前記ゲート装置を同一のデータキャリアが通過した際に、通過した各ゲート装置の設置場所を示す位置情報に基づいて当該データキャリアを所持している利用者の所在方向を検出する(請求項3記載の発明)。
したがって、請求項3記載の発明によれば、請求項1、2記載の発明と同様の効果を有する他に、複数のゲート装置を同一のデータキャリアが通過した際に、通過した各ゲート装置の設置場所に基づいて利用者の所在方向を検出するようにしたから、ゲート装置の設置数が少なくても、利用者の所在方向を検出することができ、その所在位置を容易に推測することが可能となる。
【0009】
前記ゲート装置が施設の出入口に設置されている場合に、このゲート装置を通過したデータキャリアが同じゲート装置を再度通過したか否かに基づいて当該データキャリアを所持している利用者が前記施設内に居るか否かを検出する(請求項4記載の発明)。
したがって、請求項4記載の発明によれば、請求項1、2記載の発明と同様の効果を有する他に、施設への専用入口、専用出口が設けられていなくても、つまり、出入兼用口であっても、利用者が施設内に居るか否かを容易に検出することができる。
【0010】
利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種の特徴情報の中から利用者毎に任意の特徴情報を選択する選択手段を設け、前記登録手段は、この選択手段によって選択された特徴情報をその利用者に配布するデータキャリアから取得したキャリア識別情報に対応付けて登録し、前記案内手段は、利用者の所在位置と共にその利用者の特徴情報も合わせて案内する為の案内情報を作成して出力させる(請求項5記載の発明)。
したがって、請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種の特徴情報の中から利用者毎に任意の特徴情報を選択しておくだけで、各利用者の所在位置と共に、その利用者の特徴情報も合わせて案内されるので、グループ内人数が多い場合でも、誰がどこに居るかを容易に確認することが可能となる。
【0011】
グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、前記特定手段は、構内の案内係員が所持している携帯端末を介してその要求者所持のデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定し、前記案内手段は、この特定手段によって特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して前記携帯端末へ送信する(請求項6記載の発明)。
したがって、請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、所在確認の問合せは、構内の案内係員が所持している携帯端末を介して行うことができると共に、この係員所持の携帯端末を介して案内情報を確認することができる。
【0012】
前記案内手段は、データキャリアを所持している利用者の所在位置を案内する場合に、当該利用者の所在位置を構内の地図上に明示する為の案内情報を作成する(請求項7記載の発明)。
したがって、請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、構内の地図上に利用者の所在位置が明示されるので、希望する利用者を容易に探し出すことが可能となる。
【0013】
前記キャリア識別情報に基づいてそれを所持している利用者の所在位置を検出する毎に、その位置を検出した際の検出時刻を取得する時刻取得手段を設け、前記案内手段は、データキャリアを所持している利用者の所在位置を案内する場合に、前記時刻取得手段によって得られた検出時刻も合わせて案内する案内情報を作成する(請求項8記載の発明)。
したがって、請求項8記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を有する他に、利用者の所在位置と共に、この所在位置を検出した際の検出時刻も合わせて案内されるので、検出時刻と現在時刻との比較において、現在居る位置を容易に推測することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図13を参照してこの発明の一実施形態を説明する。
図1は、この実施形態における所在管理システムの全体構成を示したブロック図である。
この所在管理システムは、遊園地、テーマパーク等の構内に構築されており、その利用者(入園者)に対するサービスの一環として、構内に居る利用者の所在を検出して案内する所在案内サービスを実施するようにしている。
すなわち、構内の利用者(希望者)に対して通信機能付きのデータキャリアカード(後述する)を配布しておき、このデータキャリアカードを所持して構内を移動する利用者毎に、このキャリアカードからその識別情報(カードID)を受信して利用者の所在位置を検出管理すると共に、家族、仲間同士等のグループ利用者がそのグループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、このグループ利用者の所在位置を検索して案内する所在案内サービスを実施するようにしたものである。
この所在管理システムの中核を成すサーバ装置1は、構内の管理センタ側に設置されており、複数の中継装置を含む無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)2を介してサーバ装置1とゲート装置3との間で無線通信が行われる。
【0015】
ゲート装置3は、構内の入場口・退出口の他に、アトラクション会場、レストラン等の各種施設の入口、出口、更には、広場、遊歩道等の主要箇所に配置され、電磁誘導波による無線問合せ信号を常時発信出力するもので、このゲート装置3からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているデータキャリアカード4は、それに応答して自己のキャリア識別情報を発信出力し、このキャリアカード4から応答を受けた場合に、ゲート装置3は、このキャリアカード4から受信したカードIDをサーバ装置1へ送信するようにしている。
【0016】
なお、ゲート装置3は、従来の所在管理システムで採用されているゲート装置と基本的には同様であるが、従来のゲート装置に対して、この実施形態のゲート装置3には、例えば、迷子の発見を報知する為のブザーや表示画面、入退場を制限する為のゲート機構等は存在せず、キャリアカード4との間およびサーバ装置1との間で無線通信を行う通信機能を主体とする構成となっている。したがって、この実施形態におけるゲート装置3は、小型軽量なもので、例えば、壁掛け式、吊り下げ式等、その設置方法は任意であり、また、その設置位置から所定範囲内、例えば、半径3メートル以内に位置しているキャリアカード4を検知して、そのキャリアカード4からカードIDを受信取得し、サーバ装置1へカードIDを送信するキャリア検知装置として機能し、一般の大規模な位置測定システム(GPS/PHSシステム)のように、複数の基準局に対して利用者の位置を三角法によって測定するのではなく、ゲート装置3とキャリアカード4との間での近距離無線通信によって、ゲート装置3の設置位置をキャリアカード4の位置、つまり、利用者の所在位置として検出するようにしたものである。
【0017】
キャリアカード4は、構内の入場口付近において、構内を案内する係員(案内人)から希望者に対して貸し出されたもので、家族、仲間同士等のグループ利用者に対しては、そのグループ全員にキャリアカード4が貸し出される。キャリアカード4は、RF−ID(Radio Frequency Identification)カードによって構成され、ボタン電池を電源とする小型薄型化の通信機能付きカード型データ記録媒体であり、例えば、縦35mm、横52mm、厚さ4.5 mmのサイズとなっている。なお、キャリアカード4は、首掛け用の紐を有し、利用者は、このキャリアカード4を首に掛けて構内を移動するようにしている。
【0018】
このキャリアカード4内には、予めカード固有のカードIDが設定記憶されており、カードIDは、ゲート装置2からの無線問合せ信号に応答して発信出力される。また、キャリアカード4の表面には、上述のカードIDがバーコード情報として印刷形成されており、このバーコード情報は、案内人が所持しているバーコードリーダ付きの携帯端末5によって読み取られる。
ここで、入場時において所在案内サービスを希望するグループ利用者にキャリアカード4を貸し出す場合に、案内人(受付係)は、その携帯端末5によってキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ってサーバ装置1へ登録情報として送信するサービス受付作業を行う。
【0019】
また、案内人は、所在確認の問合せ要求を受けた場合に、その携帯端末5を使用して、その要求者所持のキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ってサーバ装置1へ問合せ情報として送信する所在照会作業を行う。
携帯端末5は、キーボード、表示画面、無線通信機能、位置測定機能(GPS機能)、プリンタ、バーコードリーダ等を備えたPDA等の携帯型情報機器である。
【0020】
図2は、所在案内サービスの申込を受け付けた際に、携帯端末5側で行われる受付処理を概念的に示した図である。
案内人(受付係)は、家族等のグループ内の各利用者毎に、キャリアカード4を貸し出す際に、その携帯端末5を使用して、キャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取る他に、携帯端末5内に予め設定されている利用者の特徴情報、つまり、性別・年齢に応じて利用者の顔をイメージした画像キャラクタを読み出して、その端末画面(受付画面)内に一覧表示させ、このキャラクタ一覧の中から利用者に相応しいキャラクタを利用者識別情報として選択し、このキャラクタをカードIDと共にサーバ装置1へ送信して登録させる登録処理を行う。
【0021】
なお、キャラクタ一覧画面の中から所望するキャラクタを選択する作業は、利用者自身が行うようにしてもよい。また、予め設定されている画像キャラクタ群は、家族用、女性グループ用等に対応して、ジャンル別のキャラクタファイル群(図示せず)に設定されているもので、任意に指定したジャンル対応のキャラクタ群が読み出されて一覧表示される。
また、端末画面(受付画面)内には、キャラクタ一覧画面の他に、グループ内の各利用者毎に、キャリアカード4から読み取ったカードIDと選択したキャラクタとを対応付けた内容の登録画面も合わせて表示される。
【0022】
また、携帯端末5は、貸し出したキャリアカード4の枚数に応じたレンタル料金を算出し、このレンタル料金を含むレンタル伝票を作成してプリンタから発行させる伝票発行処理も合わせて行うようにしている。なお、キャリアカード4は、顧客サービスの一環として貸し出すものであり、その破損、紛失等がない限り、無料貸出を原則としている。したがって、利用者が遊園地やテーマパーク等の構内から退出する際に、案内人に対して借受けたキャリアカード4を返却し、レンタル伝票を提示すると、案内人は、そのレンタル料金を利用者に返金するようにしている。
【0023】
図3は、所在確認の問合せ要求を受けた際に、携帯端末5側に表示される端末画面(案内画面)を示した図である。
案内人は、所在確認の問合せ要求を受けた場合に、その携帯端末5を使用して、この要求者所持のキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ってサーバ装置1へ照会情報として送信すると、サーバ装置1は、受信したカードIDに該当するグループを特定し、そのグループ内の各利用者毎に、その所在位置を含む案内情報(所在案内レコード)を作成して携帯端末5へ返送するようにしている。
【0024】
携帯端末5は、サーバ装置1から送信されて来た各利用者対応の所在案内レコードを受信すると、その端末画面(案内画面)内に、構内の地図を展開して、この地図上に各人の所在位置を明示したり、案内メッセージ文を表示する。
なお、図中、構内地図上に付した“G”は、各ゲート装置3が設置されている位置を示している。また、図中、斜線付きの四角マークは、各人の所在位置に対応して配置した利用者の顔キャラクタを示している。ここで、構内地図上にグループの各利用者に対応して配置されている顔キャラクタの中から任意のキャラクタを選択指定すると、そのキャラクタが点滅表示されると共に、その利用者に関する案内メッセージ文が表示される。この例では、対象者がE施設内に居る旨の案内メッセージ表示された場合であり、このメッセージエリア内には、更に、そのカードIDと共に、その所在位置を検出した際の検出時刻も合わせて表示されている。
【0025】
図4は、サーバ装置1側に設けられているゲート番号テーブル11の内容を示した図である。
このゲート番号テーブル11は、構内の各所に設置されているゲート装置3を管理するもので、ゲート装置3毎に、「ゲート番号」、「位置」、「施設」、「出入口フラグ」の各項目を記憶する構成となっている。
「ゲート番号」は、各ゲート装置3に予め割当てられたゲート識別情報であり、「位置」は、ゲート装置3が設置されている設置場所を示す位置情報であり、「施設」は、ゲート装置3が設置されている施設名(アトラクション会場、レストラン等の名称)を示している。なお、「施設」の項目に施設名がセットされていないゲート装置3は、広場、遊歩道等に設置されているゲートであることを示している。
【0026】
「出入口フラグ」は、「施設」の項目に“施設名”がセットされているゲート装置3に対応して、その施設の出入口の種類(専用入口、専用出口、出入兼用口)に応じてセットされるフラグであり、ゲート装置3が施設の専用入口に設置されている場合には、「出入口フラグ」として、“0”がセットされ、施設の専用出口に設置されている場合には、“1” がセットされ、施設の出入兼用口に設置されている場合には、“2” がセットされている。
なお、この実施形態においては、上述のようにゲート装置3とキャリアカード4との間での近距離無線通信によって、ゲート装置3の設置位置をキャリアカード4の位置(利用者の所在位置)として検出するようにしている為に、「出入口フラグ」は、その施設の出入口を基準として、利用者の所在方向を確認したり、利用者が施設内に居るか、施設から退出したか等を確認する為に参照されるフラグである。
【0027】
図5(A)は、サーバ装置1側に設けられている登録DB(データベース)12の内容を示した図、(B)は、位置履歴データベース13の内容を示した図、(C)は、登録データベース12、位置履歴データベース13の内容に基づいて作成された所在案内レコード14の内容を示した図である。
登録データベース12は、利用者毎に、その登録内容を記憶管理するもので、各登録レコードは、「グループID」、「カードID」、「キャラクタ番号」の各項目を記憶する構成となっている。「グループID」は、家族、仲間同士等のグループ利用者に対して自動生成されたグループ識別情報であり、サーバ装置1は、サービス受付にキャリアカード4から送信されて来たグループ人数分の登録情報としての「カードID」、「キャラクタ番号」を登録データベース12に格納する際に、「グループID」を自動生成し、そのグループに属する各利用者毎に、その登録レコード内に付加したものである。
【0028】
位置履歴データベース13は、利用者(カードID)毎に、その利用者の所在を示す「位置情報」と、その所在が検出された「検出時刻」とを対応付けてリアルタイムに順次記憶する構成となっている。
ここで、「位置情報」は、携帯端末5のGPS機能によって端末位置(利用者位置)が検出された場合には、その位置情報が格納され、利用者がゲート装置3を通過した場合には、このゲート装置3を特定するゲート番号が格納される。また、「検出時刻」は、その「位置情報」が検出された際の現在時刻を示している。
なお、「位置情報」は、携帯端末5のGPS機能によって検出された場合と、ゲート装置3の通過することによって検出された場合とでは、そのコード体系が異なっており、コード体系の種類に応じて「位置情報」は、ゲート番号か否かを判別するようにしている。
【0029】
図6は、サーバ装置1の基本的構成要素を示したブロック図である。
CPU101は、記憶装置102内のオペレーティングシステムや各種アプリケーションソフトにしたがってサーバ装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶装置102は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とを有し、このプログラム記憶領域内には、オペレーティングシステムの他に、各種アプリケーションプログラムが格納され、また、データ記憶領域には、上述した登録データベース12、位置履歴データベース13等が格納され、磁気的、光学的、半導体メモリ等やその駆動系によって構成されている。
【0030】
この記録装置102はハードディスク等の固定的なメモリの他、CD−ROM、DVD等の着脱自在な記憶媒体を装着可能な構成であってもよい。この記憶装置102内のプログラムやデータは、必要に応じてRAM(例えば、スタティックRAM)103にロードされたり、RAM103内のデータが記憶装置102にセーブされる。なお、RAM103内には、プログラム実行領域と作業領域とを有している。更に、CPU101は通信装置104を介して他の電子機器側のプログラム/データを直接アクセスして使用したり、通信装置104を介してダウンロード受信することもできる。一方、CPU101にはその入出力周辺デバイスである入力装置105、表示装置106がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU101はそれらの動作を制御する。
【0031】
なお、携帯端末5の構成は、上述したサーバ装置1の構成要素と基本的に同様である為、その図示を省略したが、この携帯端末5には、サーバ装置1の構成要素に対応するCPU、記憶装置、RAM、通信装置、入力装置、表示装置の他に、特に、この実施形態においては、上述した位置測定用のGPS機能、レンタル伝票発行用のプリンタ、カードID読取用のバーコードリーダ等を備えた構成となっている。
また、ゲート装置3およびキャリアカード4は、基本的には通常と同様の構成となっている為、その図示を省略したが、ゲート装置3は、上述したように、報知機能やゲート機構等を備えておらず、単に、キャリアカード4の位置を検出する位置検出装置として機能するものである。
【0032】
次に、この実施形態における所在管理システムの動作アルゴリズムを図7〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作を逐次実行する。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードにしたがった動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体の他、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0033】
図7および図8は、所在管理システムに関する携帯端末5側の動作を示したフローチャートである。
先ず、携帯端末5は、電源投入に伴ってトップメニュー画面を表示する(ステップA1)。このトップメニュー画面は、「1:サービス受付」、「2:照会」のメニュー項目を表示するもので、「1:サービス受付」は、所在案内サービスの申込を受け付けた場合に選択されるメニューであり、「2:照会」は、利用者の所在確認の問合せ要求を受けた場合に選択されるメニューである。ここで、携帯端末5は、メニュー選択が行われると(ステップA2)、選択されたメニュー項目の種類を判別する(ステップA3)。
【0034】
いま、家族等のグループから所在案内サービスを受ける旨の申し込みあった場合、その案内人(受付係)がその携帯端末5のトップメニュー画面から「1:サービス受付」のメニュー項目を選択指定すると、携帯端末5は、そのCPS機能によって現在位置(端末位置)を取得する(ステップA4)。ここで、案内人は、申し込みを受けたグループ人数分のキャリアカード4を各人に配布して貸し出す。その際、携帯端末5を使用して、キャリアカード4上のバーコード情報をスキャンし、カードIDを読み取る(ステップA5)。すると、携帯端末5は、予め設定されている各種のキャラクタを読み出してキャラクタ一覧画面を表示し、案内人あるいは利用者がこのキャラクタ一覧画面の中から利用者に相応しいキャラクタを選択指定すると(ステップA6)、選択されたキャラクタ番号とカードIDとを含む登録レコードを生成する(ステップA7)。以下、上述の動作は、グループ人数分繰り返し実行される結果、グループ人数分の登録レコードが生成される(ステップA5〜A8)。
【0035】
これによって、グループ人数分の受付処理が終了すると(ステップA8)、携帯端末5は、キャリアカード4の配布枚数に応じたレンタル料金を算出し(ステップA9)、グループ人数分のカードIDとレンタル料金を含むレンタル伝票を作成して印刷発行させる(ステップA10)。そして、このレンタル料金に対する精算処理を行った後(ステップA11)、サーバ装置1へ登録要求を行うと共に(ステップA12)、上述のようにして生成したグループ人数分の登録レコードと、携帯端末5のGPS機能によって取得した現在位置(端末位置)と、現在時刻(受付時刻)とをサーバ装置1へ送信する(ステップA13)。
これに応答してサーバ装置1から登録完了の応答を受信した場合には(ステップA14)、最初のトップメニュー画面に戻る(ステップA1)。
【0036】
図9〜図11は、電源投入に伴って実行開始されるサーバ装置1側の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、サーバ装置1は、携帯端末5から登録要求を受けた場合(ステップB1)、その携帯端末5から全ての登録レコード、現在位置(端末位置)、現在時刻(受付時刻)を受信した後(ステップB2)、そのグループを識別する為のグループIDを生成する(ステップB3)。このグループIDは、登録要求を受ける毎に更新される一連番号であり、サーバ装置1は、グループ固有の番号(グループID)を生成した後、登録レコード毎に、その「グループID」を付加して登録データベース12に新規登録する(ステップB4)。
そして、要求元の携帯端末5へ登録完了通知を送信した後に(ステップB5)、位置履歴データベース13への書き込みを行う為、各登録レコード内から「カードID」をそれぞれ読み出し、各「カードID」毎に、このカードIDに対応付けて現在位置(端末位置)および現在時刻(受付時刻)から成る位置レコードを作成し(ステップB6)、位置履歴データベース13に記録する(ステップB7)。
【0037】
図12は、ゲート装置3側の動作を示したフローチャートである。
上述のようにしてサービス受付を完了した利用者は、配布されたキャリアカード4を身に付けて各施設を回りながら構内を移動すると、各所に配置されているゲート装置3は、キャリアカード4を検知する。すなわち、ゲート装置3は、電磁誘導波による無線問合せ信号を常時発信出力しており(ステップC1)、この無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているキャリアカード4から応答を受けた場合に(ステップC2)、このキャリアカード4内に設定されているカードIDを受信し(ステップC3)、このカードIDを自己のゲート番号と共に無線発信し、サーバ装置1へ送信する(ステップC4)。以下、ステップC1戻り、上述の動作を繰り返す。
【0038】
ここで、サーバ装置1は、ゲート装置3からの送信を受け付けると(図9のステップB13)、ゲート装置3から送信されて来た「カードID」、「ゲート番号」を受信し(ステップB14)、このカードIDに基づいて位置履歴データベース13をアクセスして、該当する位置レコードを検索し、受信したゲート番号をこの位置レコード内に位置情報として追加記録すると共に、位置を検出した「検出時刻」として現在時刻を取得し、該当する位置レコード内にこの「検出時刻」を追加記録する(ステップB15)。そして、ステップB1に戻って他の要求を受け付ける。
このようにゲート装置3から「カードID」、「ゲート番号」が送信されて来る毎に、上述の動作が実行される結果、各利用者の所在がリアルタイムに位置履歴データベース13内に記録されることになる。
【0039】
ここで、所在確認の問合せを希望する利用者(要求者)は、近くに居る案内人に対してその旨を伝えると、案内人は、その携帯端末5のトップメニュー画面の中からメニュー項目として「2:照会」を選択指定する(図7のステップA2)。すると、携帯端末5は、そのGPS機能によって現在位置(端末位置)を取得する(ステップA15)。そして、案内人は、要求者所持のキャリアカード4からバーコード情報(カードID)を読み取ると(ステップA16)、携帯端末5は、サーバ装置1に対して照会要求を発信すると共に(ステップA17)、GPS機能によって取得した「端末位置」とキャリアカード4から読み取った「カードID」とをサーバ装置1へ送信する(ステップA18)。
【0040】
ここで、サーバ装置1側では、携帯端末5からの照会要求を受け付けると(図9のステップB8)、その照会要求と共に携帯端末5から送信されて来た「端末位置」および「カードID」を受信し(ステップB9)、この「カードID」に基づいて位置履歴データベース13を検索して該当する位置レコードを指定し、受信した「端末位置」を指定レコード内に追加記録すると共に、現在時刻を取得して指定レコード内に追加記録する(ステップB10)。
また、サーバ装置1は、受信した「カードID」に基づいて登録データベース12を検索して該当する登録レコードを指定し、この指定レコード内から「グループID」を読み出すと共に、この「グループID」に基づいて登録データベース12を検索し、同一グループに属する全ての登録レコードを読み出す(ステップB11)。
【0041】
そして、図10のステップB16に移り、登録データベース12から読み出した同一グループに属する全ての登録レコードのうち、その何れか1つのレコードを処理対象として指定した後、この指定レコード内から「カードID」を読み出すと共に、この「カードID」に基づいて位置履歴データベース13を検索して該当する位置レコードを読み出す(ステップB17)。そして、この位置レコード内に順次記録されている複数の「位置情報」のうち、最後に検出された位置情報、つまり、「最終位置」と、その位置を検出した「検出時刻」とを当該位置レコードから取得し(ステップB18)、この「最終位置」と「検出時刻」とに基づいてメッセージを作成するメッセージ作成処理に移る(ステップB19)。
【0042】
図112は、サーバ装置1におけるメッセージ作成処理を示したフローチャートである。
先ず、サーバ装置1は、位置レコードから取得した「最終位置」のコード体系に基づいて、それはゲート番号かを判別し(ステップB31)、ゲート番号でなければ、携帯端末5のGPS機能によって取得した位置情報である為、ステップB32に移り、この位置情報に該当する施設を検索し、この検索位置を対象者の所在位置とするメッセージを作成する(ステップB33)。この場合、サーバ装置1は、構内地図データベース(図示せず)を参照して、位置情報に該当する施設を検索するようにしている。
【0043】
一方、「最終位置」がゲート番号であれば(ステップB31)、このゲート番号に基づいてゲート番号テーブル11を検索し、該当レコード内に「施設名」がセットされているか否かに基づいてゲート装置3の種類を判別する(ステップB34)。つまり、アトラクション会場、レストラン等に設置されているゲート装置3であれば、「施設名」がセットされているが、施設以外の広場、遊歩道等に配置されているゲート装置3であれば、「施設名」がセットされていないので、施設に設置されているゲート装置3か、施設以外の場所に設置されているゲート装置3かを「施設名」のセット有無に基づいて判別する。
【0044】
ここで、施設に配置されているゲート装置3であれば、更に、このゲート番号から該当する施設を特定し(ステップB36)、この施設対応の「出入口フラグ」を参照することによって、その出入口の種類(専用入口、専用出口、出入兼用口)を判別する(ステップB37、B38)。すなわち、上述のようにゲート装置3は、利用者の進行方向を検知するものではなく、ゲート装置3の設置位置をキャリアカード4の位置(利用者の所在位置)として検出するようにしている為、利用者の所在方向を確認したり、利用者が施設内に居るか、施設から退出したか等を施設の出入口の種類に応じて判定するようにしている。
【0045】
図13(A)は、アトラクション会場、レストラン等の施設の専用入口および専用出口にゲート装置3が設置されている場合(利用者が進行する方向性が決まっているロケーションの場合)、(B)は、施設の1箇所の出入兼用口にゲート装置3が設置されている場合(方向性が分からないロケーションの場合)、(C)は、施設の複数箇所の出入兼用口にゲート装置3が設置されている場合(複数のロケーションが関係する場合)、(D)は、施設以外の広場、遊歩道等にゲート装置3が配置されている場合(ロケーションが無関係の場合)を例示したものである。
【0046】
いま、施設以外の広場、遊歩道等に配置されているゲート装置3であれば(ステップB34でNO)、サーバ装置1は、この「最終位置」のゲート番号に対応する「設置位置」を対象者の所在位置とする旨のメッセージを作成する(ステップB35)。
また、施設に配置されているゲート装置3であれば、サーバ装置1は、このゲート番号に該当する施設対応の「出入口フラグ」を参照して、当該施設の出入口は、専用入口/専用出口か、出入兼用口かを判別し(ステップB37)、出入兼用口でなければ、専用入口か、専用出口かを判別する(ステップB38)。
【0047】
いま、ゲート装置3が専用入口/専用出口に設置されている場合であれば(ステップB37でYES)、利用者の進行方向が決まっている為、専用入口か専用出口に応じたメッセージ作成処理に移る。すなわち、専用入口であれば(ステップB38)、特定した施設内に利用者が居る旨のメッセージを作成し(ステップB39)、専用出口であれば(ステップB38)、特定した施設から利用者が退出した旨のメッセージを作成する(ステップB40)。
【0048】
また、ゲート装置3が出入兼用口に設置されている場合であれば(ステップB37)、出入兼用口の通過だけでは利用者の進行方向を決めることができない為に、上述の図10のステップB17で読み出した位置レコードにおいて、その「最終位置」から1つ前の「前回位置」を取得し、「前回位置」もゲート番号であれば(ステップB41)、「最終位置」と「前回位置」とのゲート番号は同一番号かをチェックし(ステップB42)、同一番号であることを条件として、特定した施設から利用者が退出した旨のメッセージを作成する(ステップB40)。また、「前回位置」がゲート番号で無い場合(ステップB41)、「前回位置」がゲート番号であっても、「最終位置」と「前回位置」とのゲート番号は一致しない場合には(ステップB42)、特定した施設内に利用者が居る旨のメッセージを作成する(ステップB43)。
【0049】
このようなメッセージ作成処理が終了すると、サーバ装置1は、構内地図を展開する表示画面上において、「最終位置」に相当する「表示座標」を上述の構内地図データベース(図示せず)から取得する(図10のステップB20)。そして、上述のステップB16で処理対象として指定した登録レコードに、「表示座標」、「作成メッセージ」、「検出時刻」を追加した所在案内レコードを作成する(ステップB21)。以下、同一グループ内の各登録レコード数に対応す所在案内レコードを作成するまで、上述の動作を繰り返す(ステップB16〜B22)。
これによって、グループ内の利用者数分に相当する数の所在案内レコードを作成し終わると、作成した全ての所在案内レコードを要求元の携帯端末5へ送信した後(ステップB23)、最初のステップB1に戻る。
【0050】
ここで、携帯端末5側においては、サーバ装置1からグループ人数分の所在案内レコードを受信すると(図8のステップA19)、その端末画面に構内地図を表示すると共に(ステップA20)、各所在案内レコード内に含まれている「キャラクタ番号」および「表示座標」を読み出し、この番号対応のキャラクタをその「表示座標」で示される位置に案内表示させる(ステップA21)。次に、グループ内の各所在案内レコードのうち、所在確認を要求した本人を除く、他の利用者の所在案内レコードを1つ選択して、その所在案内レコードを処理対象として指定した後に(ステップA22)、この所在案内レコードから「カードID」、「作成メッセージ」、「検出時刻」を読み出して、端末画面内のメッセージエリアに表示出力させると共に(ステップA23)、地図画面上に配置表示されている各キャラクタのうち、上述のステップA22で選択された利用者対応のキャラクタを明示する為に、それを点滅表示させる(ステップA24)。
【0051】
この状態において、地図画面上に配置表示されている各キャラクタの中から他のキャラクタがキー入力等によって指示されたかをチェックし(ステップA25)、任意のキャラクタが指示された場合には、指示されたキャラクタ対応の所在案内レコードを処理対象として選択指定した後(ステップA26)、この指定レコード内から「カードID」、「作成メッセージ」、「検出時刻」を読み出して、端末画面内のメッセージエリアに表示出力させると共に(ステップA23)、そのキャラクタを点滅表示させる(ステップA24)。以下、任意のキャラクタが指示される毎に、上述の動作が繰り返される。ここで、終了が指示された場合には(ステップA27)、最初のトップページ画面に戻る(ステップA1)。
【0052】
以上のように、この実施形態においては、案内人がグループの各利用者に対してキャリアカード4を配布するサービス受付時に、その携帯端末5を使用して各キャリアカード4から読み取ったカードIDをサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、当該グループを識別するグループIDを生成して登録すると共に、配布したキャリアカード4毎にそのカードIDをグループIDに対応付けて登録するようにしたから、キャリアカード4を配布する際、従来のように利用者毎にその氏名をキー入力する必要はなく、キャリアカード4からカードIDを読み取るだけでよく、受付作業を大幅に簡素化することができる。また、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、案内人は、その携帯端末5を使用して、要求者が所持しているキャリアカード4からそのカードIDを読み取ってサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、このカードIDに基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているキャリアカード4を特定して、このキャリアカード4を所持している利用者の所在位置を案内する所在案内レコードを作成して、要求元の携帯端末5へ送信して案内出力させるようにしたから、所在の問合せ時にも、その対象者の氏名をキーワードとしてキー入力する必要はなく、その要求者所持のキャリアカード4からそのカードIDを読み取るだけでよく、所在問合せ時の作業を大幅に簡素化することができる。したがって、構内が混み合っている場合でも、迅速な対応が可能となり、少数の係員による効率的な運用も可能となる等、実用効果の高い所在管理システムを実現することができる。
【0053】
ゲート装置3は、構内の各所に設置されており、このゲート装置3からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているキャリアカード4は、それに応答して自己のカードIDを発信出力し、このキャリアカード4から応答を受けた場合、サーバ装置1は、ゲート装置3を介して取得したカードIDと、このゲート装置3の設置場所を示す位置情報とから当該キャリアカード4を所持している利用者の所在位置をゲート装置3の設置場所として検出するようにしたから、ゲート装置3の設置場所を基準として、その近傍に位置している利用者の所在位置を検出することができ、GPS等の大規模な位置測定システムを採用することなく、安価な近距離通信によって利用者の所在位置を細かく検出することが可能となる。
【0054】
この場合、複数のゲート装置3を同一のキャリアカード4が通過した際に、通過した各ゲート装置3の設置場所を示す位置情報に基づいて当該キャリアカード4を所持している利用者の所在方向を検出するようにしたから、ゲート装置3の設置数が少なくても、利用者の所在方向を検出することができ、その所在位置を容易に推測することが可能となる。
また、ゲート装置3が施設の出入口に設置されている場合に、このゲート装置3を通過したキャリアカード4が同じゲート装置3を再度通過したか否かに基づいて当該キャリアカード4を所持している利用者が施設内に居るか否かを検出するようにしたから、施設への専用入口、専用出口が設けられていなくても、つまり、出入兼用口であっても、利用者が施設内に居るか否かを容易に検出することができる。
【0055】
サービス受付時に、携帯端末5は、利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種のキャラクタを一覧表示し、その中から利用者に相応しいキャラクタを利用者毎に選択してサーバ装置1へ送信すると、サーバ装置1は、利用者毎に、そのカードIDに対応付けてキャラクタを登録しておき、所在照会時に、利用者の所在位置と共にその利用者のキャラクタも合わせて案内する為の所在案内レコードを作成し、この所在案内レコードを要求元の携帯端末5へ送信して携帯端末5に案内出力させるようにしたから、グループ内人数が多い場合でも、誰がどこに居るかを容易に確認することが可能となる。
【0056】
この場合、サーバ装置1によって作成された所在案内レコードには、利用者の所在位置を構内の地図上に明示する表示座標が含まれている為、携帯端末5側では、構内の地図上に利用者の所在位置を明示することができ、これによって、希望する利用者を容易に探し出すことが可能となる。
また、サーバ装置1によって作成された所在案内レコードには、利用者の所在位置を検出した際の検出時刻も含まれているので、検出時刻と現在時刻との比較において、現在居る位置を容易に推測することが可能となる。
【0057】
なお、上述した実施形態においては、グループ内の各利用者の所在を容易に識別可能とする為に、利用者に相応しいキャラクタを利用者毎に選択してキャリアカード4と利用者とを対応付けて登録するようにしたが、登録キャラクタを利用する別の利用方法としては、登録キャラクタの種類に基づいて性別・年齢を判別し、性別・年齢別にアトラクション会場での滞在時間等を検出して収集分析するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、所在案内を端末画面に表示するようにしたが、各利用者の所在を視覚障害者でも認識可能とする為にも、音声メッセージも合わせて出力するようにしてもよい。更に、任意に指定した利用者の居場所までの道順を案内するようにしてもよい。
【0058】
更に、上述した実施形態においては、キャリアカード4の表面にバーコード情報(カードID)を印刷形成するようにしたが、その内部メモリに設定されているカードIDを携帯端末5によって読み取るようにしてもよく、または、キャリアカード4の表面にカードIDを磁気記録しておき、携帯端末5に設けた磁気読取装置によってカードIDを読み取るようにしてもよい。更に、データキャリアの形状は、カード型に限らず、持ち運びが便利なものであれば、その形状は問わない。
【0059】
また、上述した実施形態においては、サービス受付時において、案内人所持の携帯端末5を使用して、配布対象のキャリアカード4から「カードID」を読み取るようにしたが、入場受付窓口において、その窓口に設置されているパーソナルコンピュータ等を使用して、各キャリアカード4から「カードID」を取得(例えば、磁気読取)するようにしてもよい。
また、サービス受付窓口に、キャリアカード4を自動貸出する貸出機を設置し、希望者にグループ人数分のキャリアカード4を自動貸出するようにしてもよい。このことは、テーマパーク等から退出する場合であっても同様であり、キャリアカード4の自動返却およびレンタル料金の自動返却を行うようにしてもよい。
【0060】
その他、上述した実施形態においては、所在管理システムを遊園地、テーマパーク等に構築するようにしたが、例えば、展覧会等のイベント会場やデパート内あるいは屋外の商店街、繁華街等に構築するようにしてもよい。
なお、デパート等の大型店舗や商店街に所在管理システムを構築した場合に、各売場や店舗毎にゲート装置3を設置しておけば、例えば、家族が別々に買い物をしていても、各人が買い物をしている売場、店舗を所在案内によって何時でも自由に知ることができるので、家族の所在を気にすることなく、買い物に集中することが可能となり、顧客サービスや売上促進を図る上でも有効なものとなる。このように所在管理システムを構築する場所は任意であり、家族や仲間が別々に行動するような構内に構築するようにすれば、相手の所在を互いに確認し合いながら行動することが可能となり、特に、子供、お年寄り、障害者等を含むグループにとっては、一層、利便性の高いものとなる。
【0061】
一方、コンピュータに対して、上述した各手段を実行させるためのプログラムコードをそれぞれ記録した記録媒体(例えば、CD−ROM、フロッピィデスク、RAMカード等)を提供するようにしてもよい。
すなわち、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、グループの各利用者に対して通信機能付きのデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録する機能と、構内の利用者に対して配布したデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する機能と、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定する機能と、特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】
この発明(請求項1記載の発明)によれば、グループの各利用者に対してデータキャリアを配布する場合に、そのグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎にその識別情報を取得して登録しておき、グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得し、このキャリア識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者が所持しているデータキャリアを特定し、このデータキャリアを所持している利用者の所在位置を案内出力するようにしたから、データキャリアを配布する際、従来のように利用者毎にその氏名をキー入力する必要はなく、データキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、また、所在の問合せ時にも、その対象者の氏名をキーワードとしてキー入力する必要はなく、その要求者所持のデータキャリアからその識別情報を取得するだけでよく、キャリア配布時および所在問合せ時の作業を大幅に簡素化することができ、構内が混み合っている場合でも、迅速な対応が可能となると共に、少数の係員による効率的な運用も可能となる等、実用効果の高い所在管理システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】所在管理システムの全体構成を示したブロック図。
【図2】所在案内サービスの申込を受け付けた際に、携帯端末5側で行われる受付処理を概念的に示した図。
【図3】所在確認の問合せ要求を受けた際に、携帯端末5側に表示される案内画面を示した図。
【図4】サーバ装置1側に設けられているゲート番号テーブル11の内容を示した図。
【図5】(A)は、サーバ装置1側に設けられている登録データベース12の内容を示した図、(B)は、位置履歴データベース13の内容を示した図、(C)は、登録データベース12、位置履歴データベース13の内容に基づいて作成された所在案内レコード14の内容を示した図。
【図6】サーバ装置1の基本的構成要素を示したブロック図。
【図7】所在管理システムに関する携帯端末5側の動作を示したフローチャート。
【図8】図7に続く、携帯端末5側の動作を示したフローチャート。
【図9】サーバ装置1側の全体動作を示したフローチャート。
【図10】図9に続く、サーバ装置1側の全体動作を示したフローチャート。
【図11】図10で示したメッセージ作成処理を詳述するフローチャート。
【図12】ゲート装置3の動作を示したフローチャート。
【図13】(A)は、施設の専用入口および専用出口にゲート装置が設置されている場合(B)は、施設の1箇所の出入兼用口にゲート装置が設置されている場合、(C)は、施設の複数箇所の出入兼用口にゲート装置が設置されている場合、(D)は、施設以外の場所にゲート装置が配置されている場合を例示した図。
【符号の説明】
1 サーバ装置
2 無線LAN
3 ゲート装置
4 データキャリアカード
5 案内人所持の携帯端末
11 ゲート番号テーブル
12 登録データベース
13 位置履歴データベース
14 所在案内レコード
101 CPU
102 記憶装置
104 通信装置
105 入力装置
Claims (10)
- 構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する所在管理システムであって、
グループとして入場する複数の利用者に対してデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録する登録手段と、
グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定する特定手段と、
この特定手段によって特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力させる案内手段と、
を具備したことを特徴とする所在管理システム。 - 構内の各所に設置されているゲート装置からの無線問合せ信号に対して、その近傍に位置しているデータキャリアは、それに応答して自己のキャリア識別情報を発信出力し、
このデータキャリアから応答を受けた場合に、前記ゲート装置を介して取得したキャリア識別情報と、このゲート装置の設置場所を示す位置情報とから当該データキャリアを所持している利用者の所在位置を当該ゲート装置の設置場所として検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の所在管理システム。 - 複数の前記ゲート装置を同一のデータキャリアが通過した際に、通過した各ゲート装置の設置場所を示す位置情報に基づいて当該データキャリアを所持している利用者の所在方向を検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の所在管理システム。 - 前記ゲート装置が施設の出入口に設置されている場合に、このゲート装置を通過したデータキャリアが同じゲート装置を再度通過したか否かに基づいて当該データキャリアを所持している利用者が前記施設内に居るか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の所在管理システム - 利用者の特徴を特定する為に予め用意されている各種の特徴情報の中から利用者毎に任意の特徴情報を選択する選択手段を設け、
前記登録手段は、この選択手段によって選択された特徴情報をその利用者に配布するデータキャリアから取得したキャリア識別情報に対応付けて登録し、
前記案内手段は、利用者の所在位置と共にその利用者の特徴情報も合わせて案内する為の案内情報を作成して出力させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の所在管理システム。 - グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、前記特定手段は、構内の案内係員が所持している携帯端末を介してその要求者所持のデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定し、
前記案内手段は、この特定手段によって特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して前記携帯端末へ送信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の所在管理システム。 - 前記案内手段は、データキャリアを所持している利用者の所在位置を案内する場合に、当該利用者の所在位置を構内の地図上に明示する為の案内情報を作成する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の所在管理システム。 - 前記キャリア識別情報に基づいてそれを所持している利用者の所在位置を検出する毎に、その位置を検出した際の検出時刻を取得する時刻取得手段を設け、
前記案内手段は、データキャリアを所持している利用者の所在位置を案内する場合に、前記時刻取得手段によって得られた検出時刻も合わせて案内する案内情報を作成する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の所在管理システム。 - コンピュータに対して、
グループの各利用者に対して通信機能付きのデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録する機能と、
構内の利用者に対して配布したデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する機能と、
グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定する機能と、
特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力する機能と、
を実現させるためのプログラム。 - 構内の利用者に対して配布した通信機能付きのデータキャリアの位置をその利用者の所在位置として検出して管理する所在管理方法であって、
グループの各利用者に対してデータキャリアをそれぞれ配布する場合に、当該グループを識別するグループ識別情報を生成して登録すると共に、このグループ内の各利用者に配布するデータキャリア毎に、各データキャリアから取得したキャリア識別情報を前記グループ識別情報に対応付けて登録し、
グループ内の何れの利用者から当該グループに属する他の利用者の所在を確認する為の問合せ要求を受けた場合に、その要求者が所持しているデータキャリアから取得したキャリア識別情報に基づいて対応する前記グループ識別情報を特定すると共に、このグループ識別情報に基づいて当該グループに属する他の利用者所持のデータキャリアを特定し、
特定されたデータキャリアに基づいてそれを所持している利用者の所在位置を案内する為の案内情報を作成して出力させる、
ようにしたことを特徴とする所在管理方法。
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