JP2004069614A - 変位情報生成装置および駆動制御装置 - Google Patents

変位情報生成装置および駆動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分割誤差による影響を低減するようにした変位情報生成装置を得る。
【解決手段】モータMの回転にともなう疑似正弦波信号を、2値化回路15によって低分解能で検出するとともに、細分化回路16および周波数シンセサイザ17によって高分解能で検出する。モータMの変位情報(回転角)は、低分解能の検出値と選択した高分解能の検出値とによって得る。細分化回路16は、2相の疑似正弦波信号の中間の位相差を有する疑似正弦波信号をさらに生成し、疑似正弦波信号の1周期xを内挿分割する。細分化回路16による検出値は、x>T(TはモータMの変位情報をコントローラ24へ送信する周期)が成立する場合、およびt<T/2(tは細分化回路16が有する分割誤差の周期)が成立する場合に選択する。周波数シンセサイザ17は、疑似正弦波信号の1周期xを分周して内挿分割を行う。周波数シンセサイザ17による検出値は、t≧T/2が成立する場合に選択する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクチュエータの変位情報生成装置および駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータなどのアクチュエータの駆動量および駆動速度を制御する駆動制御技術が提案されている。特開2001−178193号公報には、ステッピングモータの駆動を制御する技術が開示されている。モータの回転角度は、モータの回転に応じた互いに90度の位相差を有する2相の疑似正弦波信号の周期を内挿(細分化)することによって検出される。細分化は、疑似正弦波信号の1周期をより細かく分割して読み取るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記2相の疑似正弦波信号間には、理想的な正弦波信号と異なって直流オフセットおよび振幅の差による信号差が生じている他、両信号にそれぞれ波形歪みが存在する。この結果、従来技術による疑似正弦波信号の分割時に分割誤差が生じる。この分割誤差は、アクチュエータの高速駆動時に比べて低速駆動時に問題となりやすい。
【0004】
本発明の目的は、アクチュエータの速度にかかわらず正しい変位を得るようにした変位情報生成装置および駆動制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明による変位情報生成装置は、第1の分解能でアクチュエータの変位を検出する第1の変位検出手段と、第1の分解能より高分解能な第2の分解能でアクチュエータの変位を検出する第2の変位検出手段と、第1の分解能より高分解能な第3の分解能でアクチュエータの変位を検出する第3の変位検出手段と、第1の変位検出手段による検出値から得られる速度情報に基づいて、第2の変位検出手段による検出値および第3の変位検出手段による検出値のいずれか一方を選択する選択手段と、第1の変位検出手段による検出値、および選択手段によって選択された検出値を用いてアクチュエータの変位情報を生成する変位情報生成手段とを備えることにより、上述した目的を達成する。
第2の変位検出手段は、(1)アクチュエータの変位に応じた疑似正弦波信号から互いに位相が異なる複数相の信号を生成し、複数相の信号値に基づいて疑似正弦波信号の周期分割を行う、もしくは、(2)アクチュエータの変位に応じた互いに90度の位相差を有する2相の疑似正弦波信号の信号値に基づいた内挿演算によって疑似正弦波信号の周期分割を行い、第3の変位検出手段は、アクチュエータの変位に応じた疑似正弦波信号を周波数逓倍回路の逓倍率で分割することによって疑似正弦波信号の周期分割を行うように構成してもよい。
変位情報生成手段は、所定周期Tごとに変位情報を生成してもよく、この場合の変位情報生成装置はさらに、第1の変位検出手段による第1の分解能に対応する時間xを計時する速度計時手段と、第1の分解能に対する第2の分解能の比、および計時時間xに基づいて、第2の変位検出手段による分割誤差の周期tを算出する算出手段とを備えるとよい。このときの選択手段は、(1)t<T/2が成立する場合に第2の変位検出手段による検出値を選択し、(2)t≧T/2が成立する場合に第3の変位検出手段による検出値を選択し、(3)x>Tが成立する場合に第2の変位検出手段による検出値を選択することもできる。
【0006】
請求項4に記載の発明による駆動制御装置は、アクチュエータと、第1の分解能でアクチュエータの変位を検出する第1の変位検出手段と、第1の分解能より高分解能な第2の分解能でアクチュエータの変位を検出する第2の変位検出手段と、第1の分解能より高分解能な第3の分解能でアクチュエータの変位を検出する第3の変位検出手段と、第1の変位検出手段による検出値から得られる速度情報に基づいて、第2の変位検出手段による検出値および第3の変位検出手段による検出値のいずれか一方を選択する選択手段と、第1の変位検出手段による検出値、および選択手段によって選択された検出値を用いてアクチュエータの変位情報を生成する変位情報生成手段と、変位情報生成手段によって生成された変位情報を用いてアクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備えることにより、上述した目的を達成する。
駆動制御手段は、所定周期Tごとにアクチュエータに駆動制御信号を送出してもよく、この場合の駆動制御装置はさらに、第1の変位検出手段による第1の分解能に対応する時間xを計時する速度計時手段と、第1の分解能に対する第2の分解能の比、および計時時間xに基づいて第2の変位検出手段による分割誤差の周期tを算出する算出手段とを備えるとよい。この場合の選択手段は、(1)t<T/2が成立する場合に第2の変位検出手段による検出値を選択し、(2)t≧T/2が成立する場合に第3の変位検出手段による検出値を選択し、(3)x>Tが成立する場合に第2の変位検出手段による検出値を選択することもできる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による変位情報生成装置を用いてロータリモータの回転角を検出し、モータの回転速度を制御するシステムの構成図である。図1において、変位情報生成装置は、発光素子11と、ディスク12と、受光素子13と、増幅回路14と、2値化回路15と、細分化回路16と、周波数シンセサイザ17と、カウンタ18および19と、データセレクタ20と、速度検知回路21と、位置データ合成回路22と、外部通信回路23とを有する。外部通信回路23は、コントローラ24との間で通信を行う。コントローラ24は、モータMを駆動制御する信号を生成し、モータ駆動回路25へ出力する。モータ駆動回路25は、駆動制御信号に応じてモータMを駆動する。
【0008】
ディスク12は、その中心OをモータMの回転軸に一致させて配設されている。ディスク12の外周部には、外周に沿って複数のスリット12aが設けられている。発光素子11および受光素子13は、両者の間にディスク12のスリット12aを挟むように配設される。発光素子11から発した光をディスク12のスリット12aに照射し、スリット12aを通過した光を受光素子13で受光する。受光素子13は、受光した光の強さに応じて検出信号を出力する。
【0009】
モータMの回転にともなってディスク12が回転すると、受光素子13で受光される光は、スリット12aを通過する状態とスリットとスリットとの間で妨げられる状態とが繰り返されて強弱を繰り返す。このように強弱を繰り返す信号は疑似正弦波信号と呼ばれる。疑似正弦波信号は増幅回路14で増幅され、2値化回路15および細分化回路16へそれぞれ出力される。
【0010】
受光素子13は、90度の位相差を有する2つの検出信号を出力するように構成されている。すなわち、受光素子13は、ディスク12に設けられているスリット12aの間隔をΔhとすると、Δh/4の間隔を隔てて配設される2つの受光素子13aおよび13b(不図示)によって構成される。これにより、受光素子13aによる検出信号(疑似正弦波信号)に対し、位相が360/4=90度遅れた受光素子13bによる検出信号(疑似正弦波信号)が得られる。
【0011】
図2は、受光素子13aによる検出信号sigA、および受光素子13bによる検出信号sigBの信号波形を示す図である。図2において、横軸は疑似正弦波信号の位相角θであり、縦軸は受光レベルである。横軸の角度θは、360度がスリット12aの間隔Δhに対応する。したがって、モータMが1スリット間隔回転すると、疑似正弦波信号が一周期変動する。検出信号sigBをsinθで表すと、検出信号sigAはcosθで表される。なお、信号sigCについては後述する。
【0012】
変位情報生成装置は、上述した疑似正弦波信号を2値化回路15によって低分解能で検出するとともに、細分化回路16および周波数シンセサイザ17によってそれぞれ高分解能で検出することに特徴を有する。モータMによる変位(回転角)は、低分解能の検出値と選択した高分解能の検出値とによって得る。
【0013】
2値化回路15は、検出信号sigA(もしくは検出信号sigB)が正の値を有する区間で1、負の値を有する区間で0の信号を出力する。図3に検出信号sigA(疑似正弦波信号)を示す曲線31、および2値化された信号を示す直線32を示す。2値化信号32は、周波数シンセサイザ17、カウンタ19および速度検知回路21へそれぞれ出力される。
【0014】
周波数シンセサイザ17は、疑似正弦波信号の1周期(=2値化信号32の1周期)を分周することによって内挿(分割)を行う。図4は、周波数シンセサイザ17を説明する図である。周波数シンセサイザ17は、位相比較器171と、低域通過フィルタ172と、電圧制御発振器(VCO)173と、分周回路174と有する。位相比較器171は、2値化回路15から入力される周波数fi(基準周波数とする)の2値化信号、および分周回路174から入力される周波数fo/N(比較周波数とする)のパルス信号の位相を比較し、位相差に応じた信号を出力する。
【0015】
低域通過フィルタ172は、上記位相差に応じた信号の低周波数成分を濾波してVCO(Voltage Control Oscillator)173へ出力する。VCO173は、入力信号の電圧に応じた周波数fo=N×fiのパルス信号を生成して出力する。分周回路174は、周波数foのパルス信号を1/Nの周波数に分周して位相比較器171へフィードバックする。このようなPLL回路により、2値化信号fiおよびパルス信号fo/Nの周波数を同じにするようにフィードバック制御される。図3のsigfoは、N=16の場合に周波数シンセサイザ17から出力されるパルス信号波形である。このように、周波数シンセサイザ17は疑似正弦波信号の1周期を正確に内挿する。
【0016】
カウンタ18は、周波数シンセサイザ17から出力されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの両エッジを検出し、検出エッジをカウントする。カウンタ18によるカウント出力は、検出信号sigA(疑似正弦波信号)1周期を正確に32分割(カウント出力で0〜31)するものである。カウンタ18のカウント出力は、内挿結果としてデータセレクタ20のチャネルAに入力される。
【0017】
細分化回路16は、上述した2相の疑似正弦波信号、すなわち検出信号sigAと検出信号sigBとの中間の位相を有する疑似正弦波信号をさらに生成することにより、疑似正弦波信号の1周期を内挿(分割)する。図5は、2相の疑似正弦波信号の中間の位相を有する疑似正弦波信号を生成する抵抗分割回路を示す図である。図5において、抵抗器R1を介して入力される検出信号sigAと、抵抗器R2を介して入力される検出信号sigBとが合成される。抵抗器R1およびR2の抵抗値を等しくすると、sigAおよびsigBに対してそれぞれ45度の位相差を有し、振幅が(sigA+sigB)/2の合成信号sigC(図2参照)が出力される。なお、検出信号sigAおよび検出信号sigBの直流成分、振幅などは等しく調整されているものとする。細分化回路16は、検出信号sigA、検出信号sigAに対して45度位相遅れの合成信号sigC、および合成信号sigCに対してさらに45度位相遅れの検出信号sigBを用いて、検出信号sigA(疑似正弦波信号)の1周期を内挿する。
【0018】
細分化回路15は、たとえば、上記3つの検出信号が有する以下の6通りの組み合わせによって内挿(分割)を行う。
▲1▼検出信号の全てが正の値をとる区間
▲2▼検出信号sigAのみが負の値をとる区間
▲3▼検出信号sigBのみが正の値をとる区間
▲4▼検出信号の全てが負の値をとる区間
▲5▼検出信号sigAのみが正の値をとる区間
▲6▼検出信号sigBのみが負の値をとる区間
細分化回路15は、上記区間を示す内挿結果をデータセレクタ20へ出力する。細分化回路15の出力は、データセレクタ20のチャネルBに入力される。
【0019】
カウンタ19は、2値化回路15から出力される2値化信号32(図3)の立ち上がりエッジを検出し、検出エッジをカウントする。これにより、カウンタ19は、検出信号sigA(疑似正弦波信号)が何周期分出力されたかをカウントする。カウンタ19のカウント出力は、低分解能の検出値として位置データ合成回路22へ入力される。
【0020】
データセレクタ20は、チャネルAに入力されている信号と、チャネルBに入力されている信号のいずれかを選択信号SELに応じて出力する。選択信号SELは、速度検知回路21から入力される。データセレクタ20の出力は、高分解能の検出値として位置データ合成回路22へ入力される。
【0021】
位置データ合成回路22は、低分解能の検出値および高分解能の検出値を用いて、モータMによる変位(回転角)を演算する。回転角は、カウンタ19によるカウント値と、データセレクタ20から出力される内挿(分割)結果とを加算して得る。位置データ合成回路22は、演算した変位情報を外部通信回路23へ出力する。
【0022】
外部通信回路23は、コントローラ24との間で所定時間ごとに通信を行い、モータMの変位情報を送出する。コントローラ24は、受信した変位情報を前回受信した変位情報と比較し、比較結果に基づいてモータMの回転速度を演算する。コントローラ24はさらに、所定の回転速度を得るための制御値を演算し、モータ駆動回路25へ出力する。モータ駆動回路25は、コントローラ24からの制御値に応じてモータMに供給する電流を制御する。これにより、モータMの回転速度が所定値に制御される。
【0023】
データセレクタ20による出力の切り換えについて説明する。図6は、細分化回路16が有する分割誤差を示す図である。図6において、横軸は図2と同様の疑似正弦波信号の位相角θを示し、1周期がスリット12aの間隔Δhに対応する。疑似正弦波の縦軸は、受光素子13の受光レベルに応じた電圧であり、分割誤差曲線の縦軸は、分割誤差の大きさを示す。図6は、疑似正弦波の周波数に対し、ほぼ2倍の周波数で変動する誤差成分が存在することを示している。このような分割誤差は、疑似正弦波信号が有する直流オフセット、振幅、および波形歪みなどに起因するものである。
【0024】
モータMの変位情報をコントローラ24へ所定時間ごとに送信する場合、変位情報の送信間隔と分割誤差曲線の周期との関係によって速度ムラを生じるおそれがある。そこで、速度ムラの可能性が高い条件下において、高分解能の検出値として周波数シンセサイザ17による検出値を選択する。反対に、速度ムラの可能性が低い条件下では、高分解能の検出値として細分化回路16による検出値を選択する。
【0025】
図7は、モータMの回転速度が低速時の分割誤差曲線および送信間隔(通信周期)Tの関係を示す図である。図7において、横軸は疑似正弦波信号の位相角θを示す。疑似正弦波の縦軸は、受光素子13の受光レベルに応じた電圧であり、分割誤差曲線の縦軸は、分割誤差の大きさを示す。サンプリング周期Tは、モータMの変位情報がコントローラ24へ送信される間隔である。分割誤差曲線の周期tと変位情報の送信周期Tとがほぼ等しい(t≧T/2が成立する)と、送信周期Tの前後で検出される変位差が小さくなり、誤差の影響を受けやすい。誤差の影響を含む変位情報を用いて演算された制御値で回転速度を制御することは、速度ムラの要因になりやすい。このため、t≧T/2が成立する場合は、データセレクタ20に周波数シンセサイザ17による高分解能の検出値を選択させる。
【0026】
図8は、モータMの回転速度が高速時の分割誤差曲線および送信間隔(通信周期)Tの関係を示す図である。図8において、分割誤差曲線の周期tが変位情報の送信周期Tの1/2未満(t<T/2が成立する)になると、送信周期Tの前後で検出される変位差が大きくなり、誤差の影響を受けにくい。誤差の影響が少ない変位情報を用いて演算された制御値で回転速度を制御するので、速度ムラを抑えることができる。このため、t<T/2が成立する場合は、データセレクタ20に細分化回路16による高分解能の検出値を選択させる。
【0027】
データセレクタ20に対する選択信号SELは、速度検知回路21が生成する。速度生成回路21は、2値化回路15から出力される2値化信号32(図3)の立ち上がりエッジを検出し、検出間隔(疑似正弦波信号の1周期)の1/2を分割誤差曲線の周期tとする。速度検知回路21は、外部通信回路23およびコントローラ24間の通信間隔Tと分割誤差曲線の周期tとを比較し、上述した条件で選択信号SELの信号レベルを変化させる。たとえば、データセレクタ20にチャネルAの信号を出力させるときHレベルに、データセレクタ20にチャネルBの信号を出力させるときLレベルにする。
【0028】
周波数シンセサイザ17は、疑似正弦波信号の1周期(xとする)を分周することによって内挿するので、x>Tが成立する場合は周波数シンセサイザ17が働かない。そこで、x>Tが成立する場合にも、データセレクタ20に細分化回路16による高分解能の検出値を選択させる。
【0029】
以上説明した実施の形態についてまとめる。
(1)モータMの回転にともなう疑似正弦波信号を、2値化回路15によって低分解能(周期x)で検出するとともに、細分化回路16および周波数シンセサイザ17によってそれぞれ高分解能(たとえば、x/N)で検出する。モータMの変位情報(回転角)は、低分解能の検出値と選択した高分解能の検出値とによって得る。
(2)細分化回路16は、2相の疑似正弦波信号(検出信号sigAと検出信号sigB)の中間の位相差を有する疑似正弦波信号をさらに生成し、疑似正弦波信号の1周期xを内挿(分割)する。細分化回路16は、周波数シンセサイザ17と異なり、x>T(TはモータMの変位情報をコントローラ24へ送信する周期)が成立する場合でも、内挿不可能になることがない。そこで、x>Tの場合に細分化回路16による内挿結果を高分解能の検出値として選択するようにした結果、送信間隔Tの前後で変位差が検出されないほどの低速でも速度制御を行うことができる。
(3)周波数シンセサイザ17は、疑似正弦波信号の1周期xをPLL回路で正確に分周し、内挿(分割)を行う。周波数シンセサイザ17は、細分化回路16と異なり、内挿結果に周期的に変動する分割誤差を含まないので、t≧T/2が成立する場合でも正しくモータMの変位情報を得ることができる。そこで、t≧T/2の場合に周波数シンセサイザ17による内挿結果を高分解能の検出値として選択するようにした結果、分割誤差に起因する速度ムラを抑えることができる。
(4)t<T/2が成立する場合は、細分化回路16による内挿結果を高分解能の検出値として選択するようにした。上記(3)の分割誤差の影響が少ない高速領域で周波数シンセサイザ17を用いないので、周波数シンセサイザ17を構成する部品に高周波用部品が不要になり、コスト低減の効果が得られる。
【0030】
上述した説明では、細分化回路16として2相の検出信号sigAと検出信号sigBとの中間の位相差を有する疑似正弦波信号を生成する例を説明した。抵抗器の数を変えると、さらに細かく分割することができる。たとえば、検出信号sigAおよび検出信号sigB間に抵抗値が等しい4つの抵抗器A〜Dを接続し、各抵抗器の接続点から信号を取り出すと、90/4=22.5度ずつの位相差を有する疑似正弦波信号を生成できる。生成する疑似正弦波信号の数は、必要な内挿分解能(分割数)に応じて決定してよい。
【0031】
細分化回路16の例として2相の検出信号sigAと検出信号sigBとの中間の位相差を有する疑似正弦波信号をアナログ回路で生成する例を示したが、ディジタル回路を用いて生成してもよい。この場合には、2相の検出信号sigAと検出信号sigBとを、それぞれA/D変換回路によってディジタル値に変換し、変換後の信号値に対して所定の位相に応じた加算処理もしくは減算処理を行う。たとえば、検出信号sigAに対して45度の位相に対応する減算処理を行うことにより、検出信号sigAに対して45度位相遅れの疑似正弦波信号が得られる。
【0032】
細分化回路16の代わりに、三角関数演算によって内挿する回路を用いてもよい。90度の位相差を有する2相の検出信号sigAと検出信号sigBとを、それぞれA/D変換回路によってディジタル値に変換し、変換後の信号値を用いて内挿演算を行う。上述したように、検出信号sigBをsinθで表すと検出信号sigAはcosθで表されるので、θ=tan−1(sinθ/cosθ)によって位相角θを算出することができる。
【0033】
以上の説明では、ロータリモータMの回転角を光学的に検出する場合を例に上げて説明したが、磁気的に検出するものでもよい。
【0034】
また、本発明をリニアモータによる変位の検出に適用してもよい。
【0035】
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明する。第1の分解能は、たとえば、疑似正弦波信号の1周期xが対応する。アクチュエータは、たとえば、モータMが対応する。第1の変位検出手段は、たとえば、2値化回路15によって構成される。第2の分解能は、たとえば、▲1▼〜▲6▼の各区間長が対応する。第2の変位検出手段は、たとえば、細分化回路16によって構成される。第3の分解能は、たとえば、x/Nが対応する。選択手段は、たとえば、データセレクタ20によって構成される。変位情報生成手段は、たとえば、位置データ合成回路22によって構成される。周波数逓倍回路は、たとえば、周波数シンセサイザ17によって構成される。逓倍率は、Nが対応する。速度計時手段は、たとえば、速度検知回路21によって構成される。駆動制御手段は、たとえば、コントローラ24およびモータ駆動回路25によって構成される。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、アクチュエータの速度にかかわらず正しい変位を得るようにしたアクチュエータの変位情報生成装置が得られる。
請求項4に記載の発明では、アクチュエータの速度にかかわらず正しい変位情報で駆動制御する駆動制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による変位情報生成装置を用いてロータリモータの回転速度を制御するシステムの構成図である。
【図2】受光素子による検出信号波形を示す図である。
【図3】疑似正弦波信号および2値化信号を示す図である。
【図4】周波数シンセサイザを説明する図である。
【図5】抵抗分割回路を示す図である。
【図6】細分化回路が有する分割誤差を示す図である。
【図7】低速時の分割誤差曲線および送信間隔(通信周期)を示す図である。
【図8】高速時の分割誤差曲線および送信間隔(通信周期)を示す図である。
【符号の説明】
11…発光素子、          12…ディスク、
13…受光素子、          15…2値化回路、
16…細分化回路、         17…周波数シンセサイザ、
18,19…カウンタ、       20…データセレクタ、
21…速度検知回路、        22…位置データ合成回路、
23…外部通信回路、        24…コントローラ、
M…モータ

Claims (5)

  1. 第1の分解能でアクチュエータの変位を検出する第1の変位検出手段と、
    前記第1の分解能より高分解能な第2の分解能で前記アクチュエータの変位を検出する第2の変位検出手段と、
    前記第1の分解能より高分解能な第3の分解能で前記アクチュエータの変位を検出する第3の変位検出手段と、
    前記第1の変位検出手段による検出値から得られる速度情報に基づいて、前記第2の変位検出手段による検出値および前記第3の変位検出手段による検出値のいずれか一方を選択する選択手段と、
    前記第1の変位検出手段による検出値、および前記選択手段によって選択された検出値を用いて前記アクチュエータの変位情報を生成する変位情報生成手段とを備えることを特徴とする変位情報生成装置。
  2. 請求項1に記載の変位情報生成装置において、
    前記第2の変位検出手段は、(1)前記アクチュエータの変位に応じた疑似正弦波信号から互いに位相が異なる複数相の信号を生成し、前記複数相の信号値に基づいて前記疑似正弦波信号の周期分割を行う、もしくは、(2)前記アクチュエータの変位に応じた互いに90度の位相差を有する2相の疑似正弦波信号の信号値に基づいた内挿演算によって前記疑似正弦波信号の周期分割を行い、
    前記第3の変位検出手段は、前記アクチュエータの変位に応じた疑似正弦波信号を周波数逓倍回路の逓倍率で分割することによって前記疑似正弦波信号の周期分割を行うことを特徴とする変位情報生成装置。
  3. 請求項1または2に記載の変位情報生成装置において、
    前記変位情報生成手段は、所定周期Tごとに変位情報を生成し、
    前記第1の変位検出手段による前記第1の分解能に対応する時間xを計時する速度計時手段と、
    前記第1の分解能に対する前記第2の分解能の比、および前記計時時間xに基づいて、前記第2の変位検出手段による分割誤差の周期tを算出する算出手段とをさらに備え、
    前記選択手段は、
    (1)t<T/2が成立する場合に前記第2の変位検出手段による検出値を選択し、
    (2)t≧T/2が成立する場合に前記第3の変位検出手段による検出値を選択し、
    (3)x>Tが成立する場合に前記第2の変位検出手段による検出値を選択することを特徴とする変位情報生成装置。
  4. アクチュエータと、
    第1の分解能で前記アクチュエータの変位を検出する第1の変位検出手段と、前記第1の分解能より高分解能な第2の分解能で前記アクチュエータの変位を検出する第2の変位検出手段と、
    前記第1の分解能より高分解能な第3の分解能で前記アクチュエータの変位を検出する第3の変位検出手段と、
    前記第1の変位検出手段による検出値から得られる速度情報に基づいて、前記第2の変位検出手段による検出値および前記第3の変位検出手段による検出値のいずれか一方を選択する選択手段と、
    前記第1の変位検出手段による検出値、および前記選択手段によって選択された検出値を用いて前記アクチュエータの変位情報を生成する変位情報生成手段と、
    前記変位情報生成手段によって生成された変位情報を用いて前記アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを備えることを特徴とする駆動制御装置。
  5. 請求項4に記載の駆動制御装置において、
    前記駆動制御手段は、所定周期Tごとに前記アクチュエータに駆動制御信号を送出し、
    前記第1の変位検出手段による前記第1の分解能に対応する時間xを計時する速度計時手段と、
    前記第1の分解能に対する前記第2の分解能の比、および前記計時時間xに基づいて前記第2の変位検出手段による分割誤差の周期tを算出する算出手段とをさらに備え、
    前記選択手段は、
    (1)t<T/2が成立する場合に前記第2の変位検出手段による検出値を選択し、
    (2)t≧T/2が成立する場合に前記第3の変位検出手段による検出値を選択し、
    (3)x>Tが成立する場合に前記第2の変位検出手段による検出値を選択することを特徴とする駆動制御装置。
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