JP2004068827A - 緩衝ブッシュ - Google Patents
緩衝ブッシュ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004068827A JP2004068827A JP2002224453A JP2002224453A JP2004068827A JP 2004068827 A JP2004068827 A JP 2004068827A JP 2002224453 A JP2002224453 A JP 2002224453A JP 2002224453 A JP2002224453 A JP 2002224453A JP 2004068827 A JP2004068827 A JP 2004068827A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- buffer
- bush
- bushing
- load
- vibration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Springs (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】支軸ピン11の外周面に摺接可能に嵌合する緩衝ブッシュ1の内周側の摺動部2は、低摩擦係数の樹脂材で筒状に形成されている。この摺動部2の外側にゴム材を射出成形して緩衝部3を設けている。自動車のリヤサスペンション装置を実機搭載後、路面からの衝撃や振動が車輪から車体に伝わると、緩衝ブッシュ1の内周側摺動部2は低摩擦係数樹脂材であるため、支軸ピン11の外周との擦れによって回動方向へ摺接しても異音は発生しない。また、サスペンションメンバー13などから衝撃力や振動などによる負荷が緩衝ブッシュ1に作用すると、外周側の緩衝部3が弾性変形して負荷を吸収して緩衝し、頻繁に繰り返される負荷への強度的な耐久性を確保する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受部に用いられる緩衝ブッシュに係り、特に自動車のリヤサスペンション装置を構成する板ばねの端部をシャックルプレートなどのサスペンションメンバー(部材)を介して軸支する支軸シャフト上に装着され、車体振動を吸収する防振機能を備えるとともに、路面からの衝撃力を緩衝する緩衝ブッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のリヤサスペンション装置では、シャックルプレートを軸支する支軸シャフトの軸周りに緩衝ブッシュを装着することにより、走行中路面から受ける振動を吸収し、衝撃を緩衝するようになっている。ブッシュ全体がゴム製である場合、ポリウレタンゴムやNBRなどが使用されてきた。それに対して、ブッシュ全体を樹脂成形する場合はポリアミド樹脂やポリアセタール樹脂などが用いられてきた。また、ブッシュ全体を金属加工したものでは材質に鉄などが用いられたり、さらにそうした金属質ブッシュ表面にゴムを貼り合わせた二層からなる複合型のブッシュも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、ゴム製ブッシュとしてポリウレタンゴムやNBRなどのゴム材を用いると、摩擦係数が高いために支軸シャフトの外周を回動摺接する際に良好な摺動性を欠き、異音を発生し易く、異音防止対策にグリースなど潤滑油を充填する必要があって面倒である。また、樹脂製ブッシュとしてポリアミド樹脂やポリアセタール樹脂などの樹脂材を使用したものでは、機械的強度面のうちでも特に耐摩耗性に欠け、頻繁に荷重や衝撃力など負荷を繰り返し受ける部分の緩衝部材として不適である。また、鉄など金属製ブッシュの場合は、金属特有の硬さで打音を発生したり、振動や衝撃力を吸収するといった防振・緩衝の両効果を期待できない。また、ゴムと金属の二層からなる複合型ブッシュにあっては、製造コストが嵩み、重量的にも重くなって、厳しい規制が求められる車両用としては不利である。
【0004】
本発明の目的は、従来の各種ブッシュのそれぞれ問題点を解消すべく改良され、良好な摺動性および有効な緩衝性を備え、しかも低コストで製作できる緩衝ブッシュを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかる緩衝ブッシュは、筒状の内周側が低摩擦係数の樹脂材で形成されて軸受部の支軸外周に回動可能に摺接する摺動部となっており、この摺動部の外周に負荷を弾性変形でもって吸収するゴム材よりなる緩衝部を設けている。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる緩衝用ブッシュの実施の態様として、自動車のリヤサスペンション装置に用いられる緩衝用ブッシュについて図面を参照して説明する。
【0007】
図1は、リヤサスペンション装置におけるサスペンションメンバー13にシャックルプレート10を本発明でいう支軸シャフトとしてのボルト状支軸ピン11で回動自在に軸支する部分を示し、この支軸ピン11の軸周りに装着された本実施の態様による緩衝ブッシュ1の組立断面図である。図2は、本ブッシュ1のみを単体で示す側面断面図である。この場合、2つの本ブッシュ1を支軸ピン11の同軸上で向かい合わせに装着した例が示されている。
【0008】
支軸ピン11の外周面に摺接可能に嵌合する本ブッシュ1の本体部である内周側の摺動部2は、摩擦係数が0.3以下である高分子量ポリエチレン(分子量100万以上)、ポリカーボネートなどの低摩擦係数の樹脂材でもって筒状の一端側に鍔状のフランジ部2aを設けて成形されている。この内周側の摺動部2の外側にポリウレタンゴムやNBRなどのゴム材、特に耐摩耗性の高いポリウレタンゴムを射出成形して緩衝部3を設けている。この緩衝部3も一端側に鍔状のフランジ部3aを設けてあり、図1に示すようにサスペンションメンバー13の側面にその緩衝部フランジ部3aを当接させることで、サスペンションメンバー13の位置決めを側面左右から行うようになっている。
【0009】
以上の構成から、その組立例として、予めサスペンションメンバー13の両端から内部に2つの本ブッシュ1を向かい合わせにして嵌入させて組み付けておくことができる。次に、シャックルプレート10に支軸ピン11を挿通させ、同時にサスペンションメンバー13の内部に組み付けられている向かい合わせ2つの本ブッシュ1に支軸ピン11を挿通させる。それにより、支軸ピン11の外周に2つの本ブッシュ1が嵌合した形にする。支軸ピン11の先端部の雄ネジ部11aにナット12を螺合させて本締めを行い、組立を完了する。
【0010】
車両実機への搭載後、走行中に路面からの衝撃や振動が車輪から車体に伝わると、かかるリヤサスペンション装置によって吸収して緩衝される。その際、本ブッシュ1の内周側摺動部2は材質的に低摩擦係数の樹脂材であるため、支軸ピン11の外周との擦れによって回動方向へ摺接しても異音は発生しない。
【0011】
また、サスペンションメンバー13などの周辺の部材から衝撃力や振動などによる負荷が本ブッシュ1に作用すると、外周側の緩衝部3がゴム特有の弾性変形してそうした負荷を吸収して緩衝し、頻繁に繰り返される負荷への強度的な耐久性を確保する。
【0012】
一方、本ブッシュ1の製造コストについては、内周側の樹脂製摺動部2の外周上にゴム製緩衝部3を二色成形法など行って量産することができるので、従来のコスト高なゴムと金属との複合型ブッシュと比べると、極めて安価に製造でき、重量も軽量化できる利点がある。
【0013】
【発明の効果】
本発明にかかる緩衝ブッシュは、ブッシュ内周側の摺動部は材質的に低摩擦係数の樹脂材であるために、軸受部の支軸外周との擦れによって回動方向へ摺接しても異音は発生せず、高摺動性を発揮する。また、周辺の部材から衝撃力や振動などによる負荷を受けた場合、ブッシュ外周側の緩衝部がゴム特有の弾性変形をして負荷を吸収し、緩衝することによって頻繁に繰り返される負荷への強度的な耐久性を確保する。また、本ブッシュは、内周側の摺動部の外周上に緩衝部を二色成形法など行って量産することができ、従来のコスト高なゴムと金属との複合型ブッシュなどとと比べても、極めて安価に製造でき、重量的にも軽量化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる緩衝ブッシュの実施の態様として自動車など車両リヤサスペンション装置に装着した例を示す組立断面図である。
【図2】本実施の態様の緩衝ブッシュを単体で示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 緩衝ブッシュ
2 内周側の摺動部
3 外周側の緩衝部
10 シャックルプレート
11 支軸ピン(支軸シャフト)
11a 雄ネジ部
12 ナット
Claims (3)
- 筒状の内周側が低摩擦係数の樹脂材で形成されて軸受部の支軸外周に回動可能に摺接する摺動部となっており、この摺動部の外周に負荷を弾性変形でもって吸収するゴム材よりなる緩衝部を設けていることを特徴とする緩衝ブッシュ。
- 樹脂材が高分子量ポリエチレンまたはポリカーボネートである請求項1記載の緩衝ブッシュ。
- ゴム材がポリウレタンゴムである請求項1記載の緩衝ブッシュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002224453A JP2004068827A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 緩衝ブッシュ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002224453A JP2004068827A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 緩衝ブッシュ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004068827A true JP2004068827A (ja) | 2004-03-04 |
JP2004068827A5 JP2004068827A5 (ja) | 2005-08-11 |
Family
ID=32012405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002224453A Pending JP2004068827A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 緩衝ブッシュ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004068827A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112008001247T5 (de) | 2007-05-17 | 2010-03-04 | Mitsubishi Electric Corp. | Vorrichtungsklemmbuchse und Vorrichtungsklemmeinrichtung, welche selbige verwendet |
EP3081407A1 (en) * | 2015-04-16 | 2016-10-19 | Sampa Otomotiv Sanayi Ve Ticaret Anonim Sirketi | A leaf spring suspension system comprising a washer |
JP2018046666A (ja) * | 2016-09-14 | 2018-03-22 | 株式会社デンソー | 車載電動機器、および車載電気機器の製造方法 |
CN110562034A (zh) * | 2019-10-25 | 2019-12-13 | 江苏赛麟汽车科技有限公司 | 一种新型变速箱悬置 |
CN115837467A (zh) * | 2022-12-08 | 2023-03-24 | 水利部杭州机械设计研究所 | 一种超高水头冲击式水轮机水斗抗冲击磨蚀方法 |
-
2002
- 2002-08-01 JP JP2002224453A patent/JP2004068827A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112008001247T5 (de) | 2007-05-17 | 2010-03-04 | Mitsubishi Electric Corp. | Vorrichtungsklemmbuchse und Vorrichtungsklemmeinrichtung, welche selbige verwendet |
EP3081407A1 (en) * | 2015-04-16 | 2016-10-19 | Sampa Otomotiv Sanayi Ve Ticaret Anonim Sirketi | A leaf spring suspension system comprising a washer |
JP2018046666A (ja) * | 2016-09-14 | 2018-03-22 | 株式会社デンソー | 車載電動機器、および車載電気機器の製造方法 |
CN110562034A (zh) * | 2019-10-25 | 2019-12-13 | 江苏赛麟汽车科技有限公司 | 一种新型变速箱悬置 |
CN115837467A (zh) * | 2022-12-08 | 2023-03-24 | 水利部杭州机械设计研究所 | 一种超高水头冲击式水轮机水斗抗冲击磨蚀方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8783702B2 (en) | Single-axis damping joint for connecting chassis components for vehicles | |
US8382129B2 (en) | Vehicle stabilizer | |
EP1347883A1 (en) | Vibration isolation ball joint for steering and suspension arrangement | |
JP2003535740A (ja) | 懸架装置の支持装置 | |
JP2004068827A (ja) | 緩衝ブッシュ | |
JP5038377B2 (ja) | ブッシュ | |
JP5096969B2 (ja) | ワッシャ・ブシュ、車両のキャビン・サスペンション、及びそのようなワッシャ・ブシュの使用 | |
US20060272911A1 (en) | Jounce bumper, rate cup, and strut mount bottom plate | |
JP2008222217A5 (ja) | ||
KR102663539B1 (ko) | 차량용 스테빌라이저의 부시 장치 | |
JP2002248923A (ja) | 防振ブッシュ付スタビライザーバー | |
JP2002089623A (ja) | 防振ブッシュ | |
JP2015068455A (ja) | 防振ボールジョイント及びトルクロッド | |
KR100456887B1 (ko) | 자동차의 트레일링암부시 어셈블리 | |
JP7457635B2 (ja) | 防振装置 | |
KR20180068573A (ko) | 서스펜션용 인슐레이터 | |
CN216407579U (zh) | 一种车辆减震器衬套结构 | |
WO2023189287A1 (ja) | 滑り軸受およびサスペンション | |
KR100448784B1 (ko) | 자동차의 트레일링암 | |
KR101795239B1 (ko) | 부시 조립체 | |
KR20240058326A (ko) | 자동차의 파워트레인 마운팅용 인슐레이터 구조 | |
JP5876267B2 (ja) | スタビライザブッシュおよび軸受装置 | |
KR101445073B1 (ko) | 차량용 도어 힌지 조립체 | |
CN116968490A (zh) | 减振器总成和汽车 | |
JP2007255641A (ja) | 筒型マウント |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050114 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050126 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070927 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080115 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080603 |