JP2004068207A

JP2004068207A - ブラジャー

Info

Publication number: JP2004068207A
Application number: JP2002229886A
Authority: JP
Inventors: Kazue Matsuno; 松野　和恵
Original assignee: PEACHARM KK
Current assignee: PEACHARM KK
Priority date: 2002-08-07
Filing date: 2002-08-07
Publication date: 2004-03-04

Abstract

【課題】Ｅカップ、Ｆカップ、Ｇカップ、Ｈカップのような大きなカップのものを使用する人、トップバストとアンダーバストの差が大きいバストを有する人或いはバストの張りが減退している人等にとって、バストの下垂を確実に防止して理想的なバストラインを現出できると共に、圧迫感なしに快適に着用できるブラジャーを提供する。
【解決手段】各カップ部に非伸縮性の材料により作成されたバスト保持シートをそれぞれ有している。各バスト保持シートは、バストの円周方向の長さであるバスト回りの下側、最大約２分の１までの領域で、バストトップからバストの基部に向かって垂直に下方へ引いた線上に位置するバストトップ直下位置からバストトップまでの長さのバストトップ直下位置側、最大約３分の２までの領域を実質的に保持するように形成される。
【選択図】　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はブラジャー、主として、バストサイズの大きな人のためのブラジャーに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
Ｅカップ、Ｆカップ、Ｇカップ、Ｈカップのような大きなカップのものを使用する人、トップバストとアンダーバストの差が大きいバストを有する人或いはバストの張りが減退している人等にとって、バストはそれ自体の重みによって下がり、下垂してしまう。そのため、ブラジャーを着用したとき、バストがブラジャーの下方に移動してブラジャーの上辺が肌から浮かび上がり、垂れ下がったバストラインになってしまい易いものであった。
【０００３】
このようなバストの下垂を防止するために、特開２０００−９６３１１号「女性用衣類」では、カップ部の下縁に沿って所謂ワイヤを設けることによりバストが横へ広がるのを防止できるブラジャーが提案されている。また、特開２００１−２５４２０７号「カップ部を有する衣類」では、カップ部の下縁からバストトップが位置すべきバストトップ位置に向かって三角形状に延びるバスト持上げ布を設け、そのバスト持上げ布を肩紐で直接引っ張ることによりバスト全体を持ち上げることができるブラジャーが提案されている。
【０００４】
しかしながら、前者のワイヤを用いる手段では、バストの横への広がりを防止することはできるが、バストの下垂を防止することはできなかった。一方、後者のバスト持上げ布を用いる手段では、形の上ではバストの下垂を防止することはできるが、バストトップを押さえつけているために圧迫感が強く、また、特に、バストの張りが減退しているような場合、バスト持上げ布の両脇からバストが盛り上がった状態となり、理想的なバストラインを保持することはできないものであった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に、Ｅカップ、Ｆカップ、Ｇカップ、Ｈカップのような大きなカップのブラジャーを使用する人、トップバストとアンダーバストの差が大きいバストを有する人或いはバストの張りが減退している人等にとって、バストの下垂を確実に防止して理想的なバストラインを現出できると共に、圧迫感なしに快適に着用できるブラジャーを提供しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明によるブラジャーは、各カップ部に非伸縮性の材料により作成されたバスト保持シートをそれぞれ有している。各バスト保持シートは、バストの円周方向の長さであるバスト回りの下側、最大約２分の１までの領域で、バストトップからバストの基部に向かって垂直に下方へ引いた線上に位置するバストトップ直下位置からバストトップまでの長さのバストトップ直下位置側、最大約３分の２までの領域を実質的に保持するように形成される。
【０００７】
バスト保持シートが上述の如く形成されているため、着用時、バスト保持シートはバストトップを押さえつけることはなく、バストを下方から全体的に包み込んだ形で持ち上げて支えることができ、それにより、着用時に圧迫感を感じることなしに、理想的なバストラインを現出することができる。
【０００８】
バスト保持シートは、理想的なバストラインの現出と同時にバストとの接触面積をより小さくして着用時のソフトさを現出するために、バストトップ直下位置においてバストトップ位置の方向に延びる伸延長が最も大きく、バストの側方に行くに従って漸次に小さくなるように形成することもできる。
【０００９】
また、着用時にバストが体側に広がってしまうのを防止するために、バスト保持シートを、バストトップ直下位置から脇方向の端部までの長さがバストトップ直下位置から相互に隣接する側の端部までの長さよりも長くなるように設けることもできる。
【００１０】
バスト保持シートは、非伸縮性を有すると同時に、良好な肌触りを確保するために、ウレタンシートの両面に織布を付着させて圧縮成形することにより作成されたシート材料により形成するのが好ましい。また、バスト保持シートをカップ部に設けられたポケットに着脱自在に設けることにより、好みに応じて取り外したり、洗濯時によって型崩れしないように取り外したりすることもできるが、カップ部と一体に設けてもよい。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例によるブラジャーは、図１に示すように、ブラジャーのカップ部１にバスト保持シート２が設けられている。バスト保持シート２は非伸縮性のシート材料により作成される。この非伸縮性材料は、一般的に「圧縮ウレタンフォーム」と称されものであり、図２に示すように、ポリエーテル・タイプまたはポリウレタン・タイプのウレタンシート３ａの両面に織布３ｂを付着させて圧縮成形することにより作成されるシート材料３である。バスト保持シート２に用いられる圧縮ウレタンフォームは、微細セル構造の発泡体で、非伸縮性を有すると同時に、軽く、柔軟性に富み、クッション性や保温性等を備え、良好な肌触りを現出することができる。
【００１２】
バスト保持シート２は、図３（Ａ）および（Ｂ）に示すように、バスト回りＢの下側、最大約２分の１までの領域Ｒ１で、かつ、バストトップＰ１から垂直に下方へ延びる線がバストの付根と交わる位置であるバストトップ直下位置Ｐ２からバストトップＰ１までの伸延長Ｌのバストトップ直下位置側、最大約３分の２までの領域Ｒ２でバストを保持するように形成されている。
【００１３】
このバスト保持シート２の大きさに関しては、領域Ｒ１がバスト回りＢの約２分の１よりも大きくなると、着用時にバスト保持シート２がバストを絞り込んで圧迫感を生じてしまい、また、領域Ｒ２が伸延長Ｌの約３分の２よりも大きくなると、着用時にバスト保持シート２がバストを押さえつけてトップのシルエットがシャープになり過ぎてしまう。領域Ｒ１およびＲ２の最小寸法については、基本的に、バストを下方から全体的に包み込んだ形で持ち上げて支えることができなくなるまでの大きさであり、望ましくは、領域Ｒ１に関してはバスト回りＢの約３分の１程度までであり、領域Ｒ２に関しては伸延長Ｌの約４分の１程度までである。
【００１４】
一方、バスト保持シート２の取付位置は、バストトップ直下位置Ｐ２を中心として左右に均等に位置するように設けることもできるが、好ましくは、バストトップ直下位置Ｐ２から脇方向の端部Ｐ３までの長さＬ１が、バストトップ直下位置Ｐ２から相互に隣接する側の端部Ｐ４までの長さＬ２よりも長くなるように設けることによって、着用時にバストが横に広がってしまうのを防止することができる。このとき、脇方向の端部Ｐ３は、バスト保持シート２が過剰に上方へ延びることによって着用時にバストの片側を異常に持ち上げて歪に変形させてしまうのを防止するために、バストトップＰ１から水平に延びる線を過剰に越えた位置とならないように選定されるべきである。
【００１５】
バスト保持シート２の形状は、図３に図示されているように、同一の幅を有するように形成してもよいが、好ましくは、図４に示すように、バストトップ直下位置Ｐ２においてバストトップＰ１の方向に延びる長さ（幅）Ｗが最も大きく、バスト側方に行くに従って漸次に小さくなるように形成される。このことは、バスト保持シート２によって理想的なバストラインの現出を行う同時に、バスト保持シート２とバストとの接触面積をより小さくして着用時のソフトさを現出することができる。
【００１６】
バスト保持シート２は、カップ部１の構成部品としてその中に組み入れて縫製することができるが、必要ならば、図４に示すように、カップ部１の内面にポケット４を設け、その中に挿脱自在に取り付けることもできる。バスト保持シート２が着脱自在であることは、着用者の好みに応じてバスト保持シート２を取り外して着用したり、型崩れしないようにバスト保持シート２を取り外して洗濯時することができる利点を有する。
【００１７】
【発明の効果】
本発明によれば、バスト保持シート２がバストを下方から全体的に包み込んだ形で持ち上げて支えることができるため、着用時にバストトップが押さえつけられて圧迫感を生じるようなことはなく、理想的なバストラインを現出することができる。また、バスト保持シート２のバストトップの方向に延びる伸延長をバストトップ直下位置Ｐ２において最も大きく、側方に行くに従って漸次に小さく形成することにより、より圧迫感をなくすことができ、バストトップ直下位置から脇方向の端部までの長さがバストトップ直下位置から相互に隣接する側の端部までの長さよりも長くなるようにバスト保持シート２を設けることにより、バストの体側への広がりを効果的に防止でき、理想的なバストラインにより一層近づけることができる。さらに、バスト保持シート２をウレタンシートの両面に織布を付着させて圧縮成形することにより作成されたシート材料により形成することにより、所要のバスト保持機能を発揮させると共に、着用時の肌触りを良くすることができ、また、バスト保持シート２をカップ部１の内面に設けたポケット４に着脱自在に設けることにより、着用者の好みに対応できると共に、洗濯時の型崩れを防止することができる。
【００１８】
上述の説明において、フルカップタイプのブラジャーを図示して説明したが、３／４カップタイプ、１／２カップタイプ等のようなその他のタイプのブラジャーにも同様に適用される。また、本発明についてブラジャーに限定して説明したが、ボディースーツやスリーインワン等のようなカップ部を有する衣類についても同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例によるブラジャーを示す斜視図である。
【図２】バスト保持シートを形成するシート材料の部分断面図である。
【図３】図１に示すブラジャーの部分正面図および断面側面図である。
【図４】バスト保持シートの変形例を示す部分正面図である。
【図５】バスト保持シートの取付例を示す内面側の部分図である。
【符号の説明】
１　　カップ部　　　　　　　　　　　２　　バスト保持シート
３　　シート材料　　　　　　　　　　３ａ　ウレタンシート
３ｂ　織布　　　　　　　　　　　　　４　　ポケット
Ｂ　　バスト回り　　　　　　　　　　Ｐ１　バストトップ
Ｐ２　バストトップ直下位置

Claims

各カップ部に非伸縮性の材料により作成されたバスト保持シートをそれぞれ有し、前記各バスト保持シートはバスト回りの下側最大約２分の１までの領域でかつバストトップからバストトップ直下位置までの伸延長のバストトップ直下位置側最大約３分の２までの領域を実質的に保持するように形成される、ブラジャー。
前記バスト保持シートはバストトップの方向に延びる伸延長がバストトップ直下位置において最も大きく、側方に行くに従って漸次に小さくなるように形成される、請求項１に記載のブラジャー。
前記バスト保持シートはバストトップ直下位置から脇方向の端部までの長さがバストトップ直下位置から相互に隣接する側の端部までの長さよりも長くなるように設けられる、請求項１または２に記載のブラジャー。
前記バスト保持シートはウレタンシートの両面に織布を付着させて圧縮成形することにより作成されたシート材料により形成される、請求項１、２または３に記載のブラジャー。
前記バスト保持シートはカップ部の内面に設けられたポケットに着脱自在に設けられる、請求項１〜４のいずれか一項に記載のブラジャー。