JP2004067928A - Polishing fluid composition - Google Patents

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Hiroaki Kitayama
北山 博昭
Toshiya Hagiwara
萩原 敏也
Shigeo Fujii
藤井 滋夫
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a polishing fluid composition which can reduce roll-off, a method for manufacturing a base by using the polishing fluid composition, and a method of reducing the roll-off of the base to be polished by using the above polishing fluid composition. <P>SOLUTION: The polishing fluid composition comprises 0.03-0.5 wt.% organic acid or its salt, a polishing agent, and water, and the surface potential of the polishing agent is -140 to 200 mV. The method for manufacturing the base comprises a step of polishing the base to be polished, and the method of reducing the roll-off of the base to be polished uses the polishing fluid composition. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロールオフが低減可能な研磨液組成物に関する。更には、該研磨液組成物を用いた基板の製造方法、該研磨液組成物を用いた被研磨基板のロールオフの低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクは、高容量化を推進する技術に対しての要望が高まっている。高容量化への有力な手段の一つとして、研磨工程で発生するロールオフ(被研磨基板の端面だれ)を小さくし、より外周部まで記録できることが望まれている。このようなロールオフを低減した基板を製造するため、研磨パッドを堅くする、研磨荷重を小さくするといった機械的条件が検討されている。しかしながら、このような機械的研磨条件は効果があるもののいまだ充分とは言えない。また、研磨工程に使用する研磨液組成物からロールオフを低減する観点から、水酸基を持つ有機酸に代表される特定の有機酸の使用(特開2002−12857号公報)が開示されているが、開示された濃度ではロールオフを充分低減し得るとは言い切れず、また、アルミニウム塩のゾル化生成物の使用(特開2002−20732号公報)などが検討されているがロールオフを充分に低減しえるとは言い切れないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ロールオフを低減し得る研磨液組成物、該研磨液組成物を用いた基板の製造方法及び、前記研磨液組成物を用いて被研磨基板のロールオフを低減する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 0.03〜0.5重量%の有機酸又はその塩と、研磨材と、水とを含有し、且つ該研磨材の表面電位が−140〜200mVである研磨液組成物、
〔2〕 前記〔1〕記載の研磨液組成物を用いて、被研磨基板を研磨する工程を有する基板の製造方法、並びに
〔3〕 研磨工程において前記〔1〕記載の研磨液組成物を用いて、被研磨基板のロールオフを低減する方法
に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の研磨液組成物は、0.03〜0.5重量%の有機酸又はその塩と、研磨材と、水とを含有し、且つ該研磨材の表面電位が−140〜200mVであることに一つの大きな特徴があり、かかる特徴を有する研磨液組成物を用いることで、被研磨基板のロールオフを有意に低減することができ、外周部まで記録できる基板を生産できるという顕著な効果が発現される。
【0006】
なお、研磨液組成物中の研磨材の表面電位が上記範囲にあることで被研磨基板のロールオフを低減させる作用機構については、詳細なことは不明ではあるが、以下のことが考えられる。即ち、前記特定量の有機酸又はその塩を研磨液組成物に配合することで、研磨材同士の凝集力がコントロールされ、結果的に研磨時にパッド変形に起因する高い圧力がかかる端面部では〔端面圧力>砥粒凝集力〕となり、砥粒凝集が崩壊され研磨速度が低下する。反対に、端面に比較して圧力の低い内側では〔内部圧力<凝集力〕となり、砥粒の再凝集が発生し、研磨速度は維持される。従って、内部と外部(端面部)の研磨速度差は小さくなり、ロールオフが低減すると考えられる。
【0007】
本発明において、研磨材の表面電位とは、該研磨材を含有する研磨液組成物を0.45μm フィルターで減圧濾過を行い、回収した濾過残査である研磨材0.1gを水70g に再分散し、流動電位検出装置を用いて5分後の電位(以下、特定表面電位ともいう)をいう。具体的には、後述の実施例に記載の方法に従って測定される値をいう。
【0008】
前記研磨液組成物中の該研磨材の表面電位は、−140〜200mVであれば特に限定はないが、好ましくは−120〜150mV、より好ましくは−120〜120mV、さらに好ましくは−110〜110mV、特に好ましくは−105〜105mVである。
【0009】
本発明に用いられる研磨材は、研磨用に一般に使用されている研磨材を使用することができる。該研磨材の例としては、金属;金属又は半金属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物;ダイヤモンド等が挙げられる。金属又は半金属元素は、周期律表(長周期型)の2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A又は8族由来のものである。研磨材の具体例として、α−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子、アルミナゾル、炭化ケイ素粒子、ダイヤモンド粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子等が挙げられ、中でも、研磨速度と経済性のバランスの観点から、α−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子、アルミナゾルなどのアルミナが好ましい。これらの研磨材を1種以上使用することは、研磨速度を向上させる観点から好ましい。また、研磨特性の必要性に応じてこれらの2種以上混合して使用してもよい。研磨材用途別ではNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板の粗研磨はα−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子、アルミナゾルなどのアルミナ粒子が好ましく、更にはα−アルミナ粒子、中間アルミナ粒子(なかでもθアルミナ)との組み合わせが速度向上、表面欠陥防止及び表面粗さ低減から特に好ましい。また、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板の仕上げ研磨はコロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子等のシリカ粒子が好ましい。ガラス材質の研磨には酸化セリウム粒子、アルミナ粒子が好ましい。半導体ウェハや半導体素子等の研磨では酸化セリウム粒子、アルミナ粒子、シリカ粒子が好ましい。
【0010】
研磨材の一次粒子の平均粒径は、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは0.01〜3 μm 、さらに好ましくは0.01〜0.8 μm 、特に好ましくは0.02〜0.5 μm である。さらに、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合は、同様に研磨速度を向上させる観点及び被研磨物の表面粗さを低減させる観点から、その二次粒子の平均粒径は、好ましくは0.02〜3 μm 、さらに好ましくは0.05〜1.5 μm 、特に好ましくは0.1 〜1.2 μm である。研磨材の一次粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で観察(好適には3000〜30000 倍)又は透過型電子顕微鏡で観察(好適には10000 〜300000倍)して画像解析を行い、粒径を測定することにより求めることができる。また、二次粒子の平均粒径はレーザー光回折法を用いて体積平均粒径として測定することができる。
【0011】
研磨材の比重は、分散性及び研磨装置への供給性や回収再利用性の観点から、その比重は2〜6であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。
研磨材の総含有量は、経済性及び表面粗さを小さくし、効率よく研磨することができるようにする観点から、研磨液組成物中において好ましくは1 〜40重量%、より好ましくは2 〜30重量%、さらに好ましくは3 〜25重量%である。
【0012】
また、本発明の研磨液組成物は、0.03〜0.5重量%の有機酸又はその塩を含有する。本発明において、かかる量の有機酸又はその塩を用いることで、前記研磨材の表面電位を特定の値に制御することができるという利点がある。本発明に用いられる有機酸とは、分子内に少なくとも炭素原子を1つ以上含有し、かつ、カルボン酸、スルフォン酸などのブレンステッド酸となり得る基を有する分子を指す。有機酸及びその塩は、該研磨材の特定表面電位を−140〜200mVに制御し得るものであれば特に限定はないが、好ましくはカルボン酸及びその塩である。カルボン酸及びその塩としては、モノ又は多価カルボン酸、アミノカルボン酸、アミノ酸及びそれらの塩などが挙げられる。これらの化合物はその特性から化合物群(A)と化合物群(B)に大別される。
【0013】
化合物群(A)に属する化合物は、単独で研磨速度を向上することも可能であるが、顕著な特徴としては化合物群(B)に代表される他の有機酸又はその塩を含有する研磨材組成物に添加することで添加しない場合に比較してロールオフを低減する作用をも有する化合物である。化合物群(A)の化合物としてはOH基又はSH基を含有するモノ又は多価カルボン酸、OH基又はSH基を含有しない炭素数2〜3のジカルボン酸、OH基又はSH基を含有しないモノカルボン酸及びそれらの塩より選ばれる1種以上の化合物である。OH基又はSH基を含有するモノ又は多価カルボン酸の炭素数は水への溶解性の観点から2〜20であり、2〜10が好ましく、より好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜6である。また、ロールオフ低減の観点から、α―ヒドロキシカルボキシル化合物が好ましい。OH基又はSH基を含有しないモノカルボン酸の炭素数は、水への溶解性の観点から1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜8が更に好ましく、1〜5が特に好ましい。炭素数2〜3のジカルボン酸とは即ちシュウ酸とマロン酸を指す。
【0014】
化合物群(A)中でのOH基又はSH基を有する炭素数2〜20のモノ又は多価カルボン酸の具体例としては、グリコール酸、メルカプトコハク酸、チオグリコール酸、乳酸、β− ヒドロキシプロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、アロクエン酸、グルコン酸、グリオキシル酸、グリセリン酸、マンデル酸、トロパ酸、ベンジル酸、サリチル酸等が挙げられる。OH基又はSH基を含有しないモノカルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸等が挙げられる。これら化合物群(A)の中で、酢酸、シュウ酸、マロン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グリオキシル酸、クエン酸及びグルコン酸が好ましく、さらに好ましくは、シュウ酸、マロン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グリオキシル酸、クエン酸及びグルコン酸であり、特に好ましくはリンゴ酸、酒石酸、クエン酸であり、最も好ましくはクエン酸である。
【0015】
これら化合物群(A)の塩としては、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、有機アミン等との塩が挙げられる。金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの金属の中でも、目詰まり低減の観点から1A、3A、3B、7A又は8族に属する金属が好ましく、1A、3A又は3B族に属する金属が更に好ましく、1A族に属するナトリウム、カリウムが最も好ましい。
【0016】
アルキルアンモニウムの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。
【0017】
有機アミン等の具体例としては、ジメチルアミン、トリメチルアミン、アルカノールアミン等が挙げられる。
【0018】
これらの塩の中では、アンモニウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩が特に好ましい。
【0019】
化合物群(A)は単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
【0020】
本発明に用いる化合物群(B)は、特に研磨速度向上の作用に優れる化合物である。化合物群(B)としては炭素数4以上のOH基又はSH基を有しない多価カルボン酸、アミノカルボン酸、アミノ酸及びそれらの塩などが挙げられる。
【0021】
研磨速度向上の観点からは炭素数4以上のOH基又はSH基を有しない多価カルボン酸中でも炭素数4〜20が好ましく、さらに水溶性向上の観点を加味すると炭素数4〜10が好ましい。また、そのカルボン酸価数は2〜10、好ましくは2〜6、特に好ましくは2〜4である。また、アミノカルボン酸としては、水溶性向上の観点から1分子中のアミノ基の数は1〜6が好ましく、更に1〜4が好ましい。そのカルボン酸基の数としては1〜12、更には2〜8が好ましい。また、炭素数としては1〜30が好ましく、更には1〜20が好ましい。同様の観点からアミノ酸の炭素数としては2〜20が好ましく、更に2〜10が好ましい。
【0022】
化合物群(B)の具体例としては、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、トリカルバル酸、アジピン酸、プロパン−1,1,2,3−テトラカルボン酸、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ジグリコール酸、ニトロトリ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ヒドロオキシエチルエチレンジアミンテトラ酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)、ジカルボキシメチルグルタミン酸(GLDA)、グリシン、アラニン等が挙げられる。
これらの中でもコハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、トリカルバル酸、アジピン酸、ジグリコール酸、ニトロトリ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸が好ましく、さらにコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、トリカルバル酸、ジグリコール酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸がより好ましい。
【0023】
これら化合物群(B)の塩としては、前記化合物群(A)と同様のものが挙げられる。
【0024】
化合物群(B)は単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。更には化合物群(A)と化合物群(B)を組み合わせることが研磨性能のバランスの上で特に好ましい。
【0025】
ロールオフ低減の観点から、本発明に用いる有機酸又はその塩としては、化合物群(A)又はその塩が好ましく、研磨速度の面からは、OH基又はSH基を含有する炭素数2〜10の多価カルボン酸又はその塩が最も好ましく、中でも、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシカルボン酸類及びその塩が最も好ましい。
【0026】
本発明の研磨液組成物中における有機酸又はその塩の含有量は、研磨材の特定表面電位の絶対値を小さくし、ロールオフを向上する観点から研磨液組成物中0.03〜0.5重量%であり、好ましくは0.04〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%、最も好ましくは0.05〜0.4重量%である。なお、有機酸又はその塩は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0027】
本発明の研磨液組成物中の水は、媒体として使用されるものであり、その含有量は被研磨物を効率良く研磨する観点から、好ましくは55〜98.98 重量%、より好ましくは60〜97.5重量%、さらに好ましくは70〜96.8重量%である。
【0028】
また、他の成分としては、無機酸及びその塩、酸化剤、防錆剤、塩基性物質等が挙げられる。無機酸及びその塩、並びに酸化剤の具体例としては、特開昭63−251163 号公報2頁左下欄7行〜14行、特開平1−205973号公報3 頁左上欄11行〜右上欄2 行、特開平3−115383号公報2 頁右下欄16行〜3 頁左上欄11行、特開平4−275387号公報2 頁右欄27行〜3 頁左欄12行等に記載されているものが挙げられる。これらの成分は単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。また、その含有量は、それぞれの機能を発現させる観点及び経済性の観点から、好ましくは研磨液組成物中0.05〜20重量%、より好ましくは0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%である。
【0029】
さらに他の成分として必要に応じて殺菌剤や抗菌剤などを配合することができる。これらの殺菌剤、抗菌剤の含有量は、機能を発現する観点、研磨性能への影響、経済面の観点から研磨液組成物中0.0001〜0.1 重量%、より好ましくは0.001 〜0.05重量%更に好ましくは0.002 〜0.02重量%である。
【0030】
尚、研磨液組成物中の各成分の濃度は、研磨する際の好ましい濃度であるが、該組成物の製造時の濃度であって良い。通常、研磨液組成物は濃縮液として製造され、これを使用時に希釈して用いる場合が多い。
【0031】
また、研磨液組成物は目的の添加物を任意の方法で添加、混合し製造することができる。
【0032】
研磨液組成物のpHは、被研磨物の種類や要求品質等に応じて適宜決定することが好ましい。例えば、研磨液組成物のpHは、被研磨物の洗浄性及び加工機械の腐食防止性、作業者の安全性の観点から、2 〜12が好ましい。また被研磨物がNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板等の金属を主対象とした精密部品用基板である場合、研磨速度の向上と表面品質の向上、パッド目詰まり防止の観点から、pHは2〜10が好ましく、2〜9がより好ましく、更に2〜7が好ましく、特に好ましくは2〜5である。さらに、半導体ウェハや半導体素子等の研磨、特にシリコン基板、ポリシリコン膜、SiO 2 膜等の研磨に用いる場合は、研磨速度の向上と表面品質の向上の観点から、7 〜12が好ましく、8 〜11がより好ましく、9 〜11が特に好ましい。該pHは、必要により、硝酸、硫酸等の無機酸、オキシカルボン酸、多価カルボン酸やアミノポリカルボン酸、アミノ酸等の有機酸、及びその金属塩やアンモニウム塩、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン等の塩基性物質を適宜、所望量で配合することで調整することができる。
【0033】
本発明の基板の製造方法は、前記研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を有している。
本発明の対象である被研磨基板に代表される被研磨物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン等の金属又は半金属、及びこれらの金属を主成分とした合金、ガラス、ガラス状カーボン、アモルファスカーボン等のガラス状物質、アルミナ、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化タンタル、窒化チタン等のセラミック材料、ポリイミド樹脂等の樹脂などが挙げられる。これらの中では、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅等の金属及びこれらの金属を主成分とする合金が被研磨物であるか、又はそれらの金属を含んだ半導体素子等の半導体基板が被研磨物であることが好ましい。特に、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金からなる基板を研磨する際に本発明の研磨液組成物を用いた場合、ロールオフを特に低減できるので好ましい。従って、本発明は、前記基板のロールオフの低減方法に関する。
【0034】
これらの被研磨物の形状には特に制限がなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状が本発明の研磨液組成物を用いた研磨の対象となる。その中でも、ディスク状の被研磨物の研磨に特に優れている。
【0035】
本発明の研磨液組成物は、精密部品用基板の研磨に好適に用いられる。例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の磁気記録媒体の基板、フォトマスク基板、液晶用ガラス、光学レンズ、光学ミラー、光学プリズム、半導体基板等の研磨に適している。半導体基板の研磨は、シリコンウェハ(ベアウェハ)のポリッシング工程、埋め込み素子分離膜の形成工程、層間絶縁膜の平坦化工程、埋め込み金属配線の形成工程、埋め込みキャパシタ形成工程等において行われる研磨がある。本発明のロールオフ低減組成物は、特に磁気ディスク基板の研磨に適している。
【0036】
本発明の研磨液組成物を用いて研磨することにより、被研磨基板のロールオフを顕著に低減できる。例えば、不織布状の有機高分子系の研磨布などを貼り付けた研磨盤で基板を挟み込み、本発明の研磨液組成物を研磨面に供給し、圧力を加えながら研磨盤や基板を動かすことにより、ロールオフを低減した基板を製造することができる。
【0037】
本発明において被研磨基板に発生したロールオフは、例えば、触針式、光学式などの形状測定装置を用いて端面部分の形状を測定し、そのプロファイルより端面部分がディスク中央部に比較してどれくらい多く削れているかを数値化することにより評価することが可能である。
【0038】
数値化の方法は、図1に示すように、ディスク中心からある距離離れたA点とB点とC点といった測定曲線(被研磨基板の端面部分の形状を意味する)上の3点をとり、A点とC点を結んだ直線をベースラインとし、B点とベースラインとの距離(D)を言うものである。ロールオフが良いとはD値がより0に近い値であることを意味する。ロールオフ値はDを研磨前後のディスクの厚さの変化量の1/2で除した値を言う。
【0039】
本発明の研磨液組成物は、ポリッシング工程において特に効果があるが、これ以外の研磨工程、例えば、ラッピング工程等にも同様に適用することができる。
【0040】
【実施例】
実施例1、2、比較例1〜3
〔研磨用研磨液組成物配合方法〕
研磨材20重量部〔一次粒径の平均粒径0.23μm 、二次粒子の平均粒径0.65μm のα−アルミナ(純度約99.9%)16重量部、中間アルミナ(θアルミナ、平均粒径0.22μm 、比表面積150m/g 、純度約99.9% )4 重量部〕、他の添加物として表1に記載の各実施例に用いた有機酸(クエン酸)を所定量、イオン交換水(残部)とを混合・攪拌し、研磨液組成物100重量部を得た。
【0041】
〔表面電位測定法〕
得られた研磨液組成物約20g を0.45μm 親水性PTFEフィルターで5時間減圧濾過を行い、濾過残査である研磨材を回収した。研磨材を20mLビーカーに移し、直径5mm のガラス棒にて1mm 程度の粒子が無くなるまですりつぶした。100mL ビーカーにこの研磨材0.1gと水70g を精評し、25mmの磁気攪拌子を入れた。流動電位検出装置(京都電子工業株式会社製電位差自動滴定装置、商品名:AT−410、流動電位検出ユニット、商品名:PCD−500)を用いてPISTを550 の目盛り、攪拌500 の目盛りにて表面電位の測定を開始し、5 分後の電位を特定表面電位とした。これらの結果を表1に示す。
【0042】
〔研磨方法〕
得られた研磨液組成物をイオン交換水で3倍希釈(vol/vol )し、ランク・テーラーホブソン社製のタリーステップ(触針先端サイズ:25μm ×25μm 、ハイパスフィルター:80μm 、測定長さ:0.64mm)によって測定した中心線平均粗さRaが0.2 μm 、厚さ1.27 mm 、直径3.5 インチ(直径95.0mm)のNi−Pメッキされたアルミニウム合金からなる基板の表面を両面加工機により、以下の両面加工機の設定条件でポリッシングし、磁気記録媒体用基板として用いられるNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板の研磨物を得た。
両面加工機の設定条件を下記に示す。
【0043】
<両面加工機の設定条件>
両面加工機:スピードファーム(株)製、9B型両面加工機
加工圧力:9.8kPa
研磨パッド:フジボウ(株)製、H9900(商品名)
定盤回転数:30rpm
研磨液組成物希釈品供給流量:125ml/min
研磨時間:3.5min
投入した基板の枚数:10枚
【0044】
〔研磨速度〕
研磨前後の各基板の重さを計り(Sartorius 社製、商品名:BP−210S )を用いて測定し、各基板の重量変化を求め、10枚の平均値を減少量とし、それを研磨時間で割った値を重量減少速度とした。重量の減少速度を下記の式に導入し、研磨速度(μm/min )に変換した。比較例3の研磨速度を基準値1として各実施例及び比較例の研磨速度の相対値(相対速度)を求めた。その結果を表1に示す。

Figure 2004067928
【0045】
〔ロールオフ〕
Zygo社製、Maxim 3D5700(商品名)を用いて以下の条件で測定した。
レンズ:Fizeau  ×1
解析ソフト:Zygo Metro Pro(商品名)
【0046】
上記の装置を用いて、ディスク中心から41.5mmから47.0mmまでのディスク端部の形状を測定し、図1のように、A、B及びC点の位置をディスク中心からそれぞれ41.5mm、47mm及び43mmにとり、解析ソフトを用いて前記測定方法により、Dを求めた。この求められたDを研磨前後のディスク研磨量の1/2で除した値をロールオフ値とした。
【0047】
表1に比較例3の測定値を基準値1としたときの相対速度、相対ロールオフ値を示す。表1よりクエン酸量が0.03〜0.5重量%でかつ表面電位−140〜200mVの範囲の実施例1、2から、比較例3に比較しロールオフが低減しかつ研磨速度も同等であることがわかる。また、研磨材の表面電位が200mVより大きすぎる比較例1ではロールオフが良好ではあるものの研磨速度が小さいことがわかる。
【0048】
【表1】
Figure 2004067928
【0049】
【発明の効果】
本発明の研磨液組成物を用いることにより、被研磨基板の基板のロールオフを著しく向上させる効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、測定曲線とロールオフとの関係を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polishing composition capable of reducing roll-off. Furthermore, the present invention relates to a method for producing a substrate using the polishing composition, and a method for reducing roll-off of a substrate to be polished using the polishing composition.
[0002]
[Prior art]
There is a growing demand for hard disk hardening technology. As one of the effective means for increasing the capacity, it is desired that the roll-off (driving of the end surface of the substrate to be polished) generated in the polishing step be reduced so that recording can be performed to the outer peripheral portion. In order to manufacture such a substrate with reduced roll-off, mechanical conditions such as making the polishing pad harder and reducing the polishing load have been studied. However, such mechanical polishing conditions, although effective, are still not satisfactory. Further, from the viewpoint of reducing roll-off from the polishing composition used in the polishing step, use of a specific organic acid represented by an organic acid having a hydroxyl group (JP-A-2002-12857) is disclosed. However, it cannot be said that the disclosed concentration can sufficiently reduce the roll-off, and the use of a sol product of an aluminum salt (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-20732) has been studied. At present, it cannot be said that it can be reduced.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a polishing composition capable of reducing roll-off, a method for producing a substrate using the polishing composition, and a method for reducing roll-off of a substrate to be polished using the polishing composition. The purpose is to:
[0004]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is:
[1] A polishing composition comprising 0.03 to 0.5% by weight of an organic acid or a salt thereof, an abrasive, and water, wherein the surface potential of the abrasive is -140 to 200 mV,
[2] A method for producing a substrate having a step of polishing a substrate to be polished using the polishing liquid composition according to [1], and [3] using the polishing liquid composition according to [1] in the polishing step. And a method for reducing roll-off of a substrate to be polished.
[0005]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The polishing composition of the present invention contains 0.03 to 0.5% by weight of an organic acid or a salt thereof, an abrasive, and water, and has a surface potential of -140 to 200 mV. In particular, there is one major feature. By using the polishing composition having such features, the roll-off of the substrate to be polished can be significantly reduced, and a remarkable effect that a substrate that can record to the outer peripheral portion can be produced. Is expressed.
[0006]
The mechanism for reducing the roll-off of the substrate to be polished when the surface potential of the abrasive in the polishing composition is within the above range is not known in detail, but the following may be considered. That is, by blending the specific amount of the organic acid or a salt thereof in the polishing composition, the cohesive force between the abrasives is controlled, and consequently at the end face portion where a high pressure due to pad deformation is applied during polishing. End face pressure> abrasive grain cohesion force], and the agglomerate agglomeration collapses to lower the polishing rate. Conversely, on the inner side where the pressure is lower than the end face, [internal pressure <cohesive force], and the re-aggregation of the abrasive grains occurs, and the polishing rate is maintained. Therefore, it is considered that the difference in polishing rate between the inside and the outside (end face portion) becomes small, and the roll-off is reduced.
[0007]
In the present invention, the surface potential of the abrasive is defined as the polishing solution composition containing the abrasive, which is subjected to filtration under reduced pressure through a 0.45 μm filter, and 0.1 g of the recovered filtration residue, which is 0.1 g of the abrasive, is reconstituted in 70 g of water. Dispersed and refers to a potential after 5 minutes using a streaming potential detection device (hereinafter also referred to as a specific surface potential). Specifically, it refers to a value measured according to a method described in Examples described later.
[0008]
The surface potential of the abrasive in the polishing composition is not particularly limited as long as it is −140 to 200 mV, but is preferably −120 to 150 mV, more preferably −120 to 120 mV, and still more preferably −110 to 110 mV. And particularly preferably -105 to 105 mV.
[0009]
As the abrasive used in the present invention, an abrasive generally used for polishing can be used. Examples of the abrasive include: metals; metal or metalloid carbides, nitrides, oxides, borides; diamonds and the like. The metal or metalloid element is derived from group 2A, 2B, 3A, 3B, 4A, 4B, 5A, 6A, 7A or 8 of the periodic table (long period type). Specific examples of the abrasive include α-alumina particles, intermediate alumina particles, alumina sol, silicon carbide particles, diamond particles, magnesium oxide particles, zinc oxide particles, cerium oxide particles, zirconium oxide particles, colloidal silica particles, fumed silica particles, and the like. Among them, alumina such as α-alumina particles, intermediate alumina particles, and alumina sol is preferable from the viewpoint of the balance between the polishing rate and economy. It is preferable to use one or more of these abrasives from the viewpoint of improving the polishing rate. Further, two or more of these may be used as a mixture depending on the necessity of polishing characteristics. According to the abrasive material application, alumina particles such as α-alumina particles, intermediate alumina particles, and alumina sol are preferable for rough polishing of the Ni-P plated aluminum alloy substrate, and α-alumina particles, intermediate alumina particles (particularly θ alumina) ) Is particularly preferable from the viewpoint of improving speed, preventing surface defects and reducing surface roughness. Further, for the final polishing of the Ni-P plated aluminum alloy substrate, silica particles such as colloidal silica particles and fumed silica particles are preferable. For polishing a glass material, cerium oxide particles and alumina particles are preferable. Cerium oxide particles, alumina particles, and silica particles are preferred for polishing semiconductor wafers and semiconductor elements.
[0010]
The average particle diameter of the primary particles of the abrasive is preferably from 0.01 to 3 μm, more preferably from 0.01 to 0.8 μm, particularly preferably from 0.02 to 0.5, from the viewpoint of improving the polishing rate. μm. Furthermore, when the primary particles are aggregated to form secondary particles, similarly from the viewpoint of improving the polishing rate and reducing the surface roughness of the object to be polished, the average particle size of the secondary particles is The thickness is preferably 0.02 to 3 μm, more preferably 0.05 to 1.5 μm, and particularly preferably 0.1 to 1.2 μm. The average particle size of the primary particles of the abrasive is observed with a scanning electron microscope (preferably 3000 to 30,000 times) or observed with a transmission electron microscope (preferably 10,000 to 300,000 times), and image analysis is performed. It can be determined by measuring the diameter. The average particle size of the secondary particles can be measured as a volume average particle size using a laser light diffraction method.
[0011]
The specific gravity of the abrasive is preferably from 2 to 6, more preferably from 2 to 5, from the viewpoints of dispersibility, supply to the polishing apparatus, and recovery and reuse.
The total content of the abrasive is preferably from 1 to 40% by weight, more preferably from 2 to 40% by weight in the polishing composition, from the viewpoint of economical efficiency, reduction of surface roughness, and efficient polishing. It is 30% by weight, more preferably 3 to 25% by weight.
[0012]
In addition, the polishing composition of the present invention contains 0.03 to 0.5% by weight of an organic acid or a salt thereof. In the present invention, there is an advantage that the surface potential of the abrasive can be controlled to a specific value by using such an amount of the organic acid or a salt thereof. The organic acid used in the present invention refers to a molecule containing at least one carbon atom in the molecule and having a group that can be a Bronsted acid such as carboxylic acid and sulfonic acid. The organic acid and a salt thereof are not particularly limited as long as the specific surface potential of the abrasive can be controlled at -140 to 200 mV, but a carboxylic acid and a salt thereof are preferable. Examples of the carboxylic acids and salts thereof include mono- or polyvalent carboxylic acids, aminocarboxylic acids, amino acids, and salts thereof. These compounds are roughly classified into a compound group (A) and a compound group (B) based on their properties.
[0013]
The compound belonging to the compound group (A) can improve the polishing rate by itself, but a remarkable feature is that the abrasive containing another organic acid represented by the compound group (B) or a salt thereof. It is a compound that has an effect of reducing roll-off by being added to the composition as compared with the case where it is not added. Examples of the compounds in the compound group (A) include mono- or polyvalent carboxylic acids containing an OH group or an SH group, dicarboxylic acids having 2 to 3 carbon atoms not containing an OH group or an SH group, and mono- or carboxylic acids containing no OH group or an SH group. One or more compounds selected from carboxylic acids and salts thereof. The carbon number of the mono- or polyvalent carboxylic acid containing an OH group or SH group is 2 to 20, preferably 2 to 10, more preferably 2 to 8, and further preferably 2 to 2 from the viewpoint of solubility in water. 6. From the viewpoint of reducing roll-off, α-hydroxycarboxyl compounds are preferred. The carbon number of the monocarboxylic acid containing no OH group or SH group is preferably from 1 to 20, more preferably from 1 to 10, still more preferably from 1 to 8, particularly preferably from 1 to 5, from the viewpoint of solubility in water. . Dicarboxylic acids having 2 to 3 carbon atoms refer to oxalic acid and malonic acid.
[0014]
Specific examples of the mono- or polyvalent carboxylic acid having 2 to 20 carbon atoms having an OH group or an SH group in the compound group (A) include glycolic acid, mercaptosuccinic acid, thioglycolic acid, lactic acid, β-hydroxypropion Acids, malic acid, tartaric acid, citric acid, isocitric acid, allocitric acid, gluconic acid, glyoxylic acid, glyceric acid, mandelic acid, tropic acid, benzylic acid, salicylic acid and the like. Specific examples of the monocarboxylic acid containing no OH group or SH group include formic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, isobutyric acid, valeric acid, isovaleric acid, hexanoic acid, heptanoic acid, 2-methylhexanoic acid, and octanoic acid. , 2-ethylhexanoic acid, nonanoic acid, decanoic acid, lauric acid and the like. Among these compound groups (A), acetic acid, oxalic acid, malonic acid, glycolic acid, lactic acid, malic acid, tartaric acid, glyoxylic acid, citric acid and gluconic acid are preferred, and oxalic acid, malonic acid, glycol are more preferred. Acid, lactic acid, malic acid, tartaric acid, glyoxylic acid, citric acid and gluconic acid, particularly preferably malic acid, tartaric acid and citric acid, most preferably citric acid.
[0015]
The salt of the compound group (A) is not particularly limited, and specific examples thereof include salts with metals, ammonium, alkylammonium, organic amines, and the like. Specific examples of metals include metals belonging to Group 1A, 1B, 2A, 2B, 3A, 3B, 4A, 6A, 7A, or 8 of the Periodic Table (Long Period Type). Among these metals, metals belonging to groups 1A, 3A, 3B, 7A or 8 are preferred from the viewpoint of reducing clogging, metals belonging to groups 1A, 3A or 3B are more preferred, and sodium and potassium belonging to group 1A are most preferred. preferable.
[0016]
Specific examples of the alkyl ammonium include tetramethyl ammonium, tetraethyl ammonium, tetrabutyl ammonium and the like.
[0017]
Specific examples of the organic amine and the like include dimethylamine, trimethylamine, and alkanolamine.
[0018]
Among these salts, ammonium salts, sodium salts and potassium salts are particularly preferred.
[0019]
The compound group (A) may be used alone or in combination of two or more.
[0020]
The compound group (B) used in the present invention is a compound which is particularly excellent in the action of improving the polishing rate. Examples of the compound group (B) include polycarboxylic acids, aminocarboxylic acids, amino acids, and salts thereof having no OH group or SH group having 4 or more carbon atoms.
[0021]
From the viewpoint of improving the polishing rate, a polyvalent carboxylic acid having no OH group or SH group having 4 or more carbon atoms preferably has 4 to 20 carbon atoms, and more preferably has 4 to 10 carbon atoms in view of improving water solubility. The carboxylic acid valence is 2 to 10, preferably 2 to 6, particularly preferably 2 to 4. As the aminocarboxylic acid, the number of amino groups in one molecule is preferably 1 to 6, and more preferably 1 to 4, from the viewpoint of improving water solubility. The number of the carboxylic acid groups is preferably 1 to 12, more preferably 2 to 8. Further, the number of carbon atoms is preferably 1 to 30, and more preferably 1 to 20. From the same viewpoint, the number of carbon atoms of the amino acid is preferably 2 to 20, and more preferably 2 to 10.
[0022]
Specific examples of compound group (B) include succinic acid, maleic acid, fumaric acid, glutaric acid, citraconic acid, itaconic acid, tricarbalic acid, adipic acid, propane-1,1,2,3-tetracarboxylic acid, butane -1,2,3,4-tetracarboxylic acid, diglycolic acid, nitrotriacetic acid, ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA), diethylenetriaminepentaacetic acid (DTPA), hydroxyethylethylenediaminetetraacetic acid (HEDTA), triethylenetetraminehexaacetic acid ( TTHA), dicarboxymethylglutamic acid (GLDA), glycine, alanine and the like.
Among these, succinic acid, maleic acid, fumaric acid, glutaric acid, citraconic acid, itaconic acid, tricarbalic acid, adipic acid, diglycolic acid, nitrotriacetic acid, ethylenediaminetetraacetic acid, diethylenetriaminepentaacetic acid are preferable, and further succinic acid, maleic acid , Fumaric acid, citraconic acid, itaconic acid, tricarbalic acid, diglycolic acid, ethylenediaminetetraacetic acid, and diethylenetriaminepentaacetic acid are more preferred.
[0023]
Examples of the salt of the compound group (B) include those similar to the compound group (A).
[0024]
The compound group (B) may be used alone or in combination of two or more. Further, a combination of the compound group (A) and the compound group (B) is particularly preferable in terms of balance of polishing performance.
[0025]
From the viewpoint of roll-off reduction, the organic acid or salt thereof used in the present invention is preferably a compound group (A) or a salt thereof, and from the viewpoint of polishing rate, has 2 to 10 carbon atoms containing an OH group or SH group. Are most preferable, and among them, hydroxycarboxylic acids such as citric acid, malic acid and tartaric acid and salts thereof are most preferable.
[0026]
The content of the organic acid or a salt thereof in the polishing composition of the present invention is preferably 0.03 to 0.3 in the polishing composition from the viewpoint of reducing the absolute value of the specific surface potential of the abrasive and improving roll-off. 5% by weight, preferably 0.04 to 0.5% by weight, more preferably 0.05 to 0.5% by weight, and most preferably 0.05 to 0.4% by weight. The organic acids or salts thereof can be used alone or in combination of two or more.
[0027]
The water in the polishing composition of the present invention is used as a medium, and its content is preferably 55 to 98.98% by weight, more preferably 60 to 98% by weight, from the viewpoint of efficiently polishing the object to be polished. To 97.5% by weight, more preferably 70 to 96.8% by weight.
[0028]
Other components include inorganic acids and salts thereof, oxidizing agents, rust inhibitors, basic substances, and the like. Specific examples of the inorganic acids and salts thereof and the oxidizing agent are described in JP-A-63-251163, page 2, lower left column, lines 7 to 14, and JP-A-1-205973, page 3 upper left column, line 11 to upper right column 2, Line, page 2, lower right column, line 16 to page 3, upper left column 11 line, JP-A-4-275387, page 2, right column, line 27 to page 3, left column 12 line, etc. Things. These components may be used alone or in combination of two or more. Further, the content thereof is preferably 0.05 to 20% by weight, more preferably 0.05 to 10% by weight, more preferably 0.05 to 20% by weight in the polishing composition, from the viewpoints of expressing the respective functions and the economical efficiency. It is 0.05 to 5% by weight.
[0029]
Further, a bactericide, an antibacterial agent and the like can be added as other components, if necessary. The content of these bactericides and antibacterial agents is 0.0001 to 0.1% by weight, more preferably 0.001% by weight, in the polishing composition from the viewpoints of expressing functions, affecting polishing performance, and economic aspects. -0.05% by weight, more preferably 0.002-0.02% by weight.
[0030]
The concentration of each component in the polishing composition is a preferable concentration when polishing, but may be a concentration when the composition is manufactured. Usually, the polishing composition is produced as a concentrated solution, which is often diluted at the time of use.
[0031]
The polishing liquid composition can be produced by adding and mixing desired additives by any method.
[0032]
It is preferable that the pH of the polishing composition is appropriately determined according to the type of the object to be polished, required quality, and the like. For example, the pH of the polishing composition is preferably from 2 to 12, from the viewpoints of the cleaning property of the object to be polished, the corrosion prevention property of the processing machine, and the safety of the operator. When the object to be polished is a precision component substrate mainly for a metal such as an aluminum alloy substrate plated with Ni-P, from the viewpoint of improving the polishing rate, improving the surface quality, and preventing pad clogging, the pH is set as follows. 2-10 are preferable, 2-9 are more preferable, 2-7 are more preferable, and 2-5 are especially preferable. Further, when used for polishing a semiconductor wafer, a semiconductor element, and the like, particularly for polishing a silicon substrate, a polysilicon film, a SiO 2 film, and the like, 7 to 12 are preferable, and 8 to 12 are preferable from the viewpoint of improvement in polishing rate and surface quality. To 11 are more preferable, and 9 to 11 are particularly preferable. The pH may be, if necessary, an inorganic acid such as nitric acid or sulfuric acid, an oxycarboxylic acid, a polyvalent carboxylic acid or an aminopolycarboxylic acid, an organic acid such as an amino acid, a metal salt or an ammonium salt thereof, ammonia, sodium hydroxide, or water. It can be adjusted by appropriately mixing a basic substance such as potassium oxide or an amine in a desired amount.
[0033]
The method for manufacturing a substrate according to the present invention includes a step of polishing a substrate to be polished using the polishing composition.
The material of the object to be polished represented by the substrate to be polished which is the subject of the present invention is, for example, a metal or semi-metal such as silicon, aluminum, nickel, tungsten, copper, tantalum, titanium, and these metals as main components. Alloys, glassy materials such as glass, vitreous carbon and amorphous carbon, ceramic materials such as alumina, silicon dioxide, silicon nitride, tantalum nitride and titanium nitride, and resins such as polyimide resins. Among these, metals such as aluminum, nickel, tungsten, and copper and alloys containing these metals as main components are the objects to be polished, or semiconductor substrates such as semiconductor elements containing such metals are objects to be polished. It is preferable that In particular, it is preferable to use the polishing composition of the present invention when polishing a substrate made of an Ni-P plated aluminum alloy, because roll-off can be particularly reduced. Accordingly, the present invention relates to a method for reducing the roll-off of the substrate.
[0034]
There is no particular limitation on the shape of the object to be polished. For example, the polishing liquid of the present invention may have a shape having a flat portion such as a disk, a plate, a slab, or a prism, or a shape having a curved portion such as a lens. It is an object of polishing using the composition. Among them, it is particularly excellent in polishing a disk-shaped object to be polished.
[0035]
The polishing composition of the present invention is suitably used for polishing a substrate for precision parts. For example, it is suitable for polishing a substrate of a magnetic recording medium such as a magnetic disk, an optical disk, and a magneto-optical disk, a photomask substrate, a glass for liquid crystal, an optical lens, an optical mirror, an optical prism, and a semiconductor substrate. Polishing of a semiconductor substrate includes polishing performed in a polishing step of a silicon wafer (bare wafer), a step of forming a buried element isolation film, a step of flattening an interlayer insulating film, a step of forming a buried metal wiring, a step of forming a buried capacitor. The roll-off reducing composition of the present invention is particularly suitable for polishing a magnetic disk substrate.
[0036]
By polishing using the polishing composition of the present invention, the roll-off of the substrate to be polished can be significantly reduced. For example, by sandwiching the substrate with a polishing plate to which a nonwoven organic polymer polishing cloth or the like is attached, supplying the polishing liquid composition of the present invention to the polishing surface, and moving the polishing plate or the substrate while applying pressure. Thus, a substrate with reduced roll-off can be manufactured.
[0037]
Roll-off generated on the substrate to be polished in the present invention, for example, the shape of the end face portion is measured using a shape measuring device such as a stylus type or an optical type, and the end face portion is compared with the disk center portion from the profile thereof. It is possible to evaluate how much is cut off by quantifying it.
[0038]
As shown in FIG. 1, a method of digitizing is to take three points on a measurement curve (meaning the shape of the end face portion of the substrate to be polished) such as point A, point B and point C, which are at a certain distance from the center of the disk. , A straight line connecting points A and C is defined as a baseline, and the distance (D) between point B and the baseline is referred to. A good roll-off means that the D value is closer to 0. The roll-off value is a value obtained by dividing D by 1/2 of the amount of change in the thickness of the disk before and after polishing.
[0039]
The polishing composition of the present invention is particularly effective in the polishing step, but can be similarly applied to other polishing steps, for example, a lapping step.
[0040]
【Example】
Examples 1 and 2, Comparative Examples 1 to 3
(Method of compounding polishing liquid composition for polishing)
20 parts by weight of abrasive [16 parts by weight of α-alumina (purity: about 99.9%) having an average primary particle diameter of 0.23 μm and an average secondary particle diameter of 0.65 μm, intermediate alumina (θ alumina, average Particle size: 0.22 μm, specific surface area: 150 m 2 / g, purity: about 99.9%) 4 parts by weight], and a predetermined amount of organic acid (citric acid) used in each example described in Table 1 as another additive. And ion-exchanged water (remainder) were mixed and stirred to obtain 100 parts by weight of a polishing composition.
[0041]
(Surface potential measurement method)
About 20 g of the obtained polishing composition was filtered under reduced pressure with a 0.45 μm hydrophilic PTFE filter for 5 hours, and an abrasive as a filtration residue was recovered. The abrasive was transferred to a 20 mL beaker and ground with a glass rod having a diameter of 5 mm until particles of about 1 mm disappeared. 0.1 g of this abrasive and 70 g of water were precisely evaluated in a 100 mL beaker, and a 25 mm magnetic stirrer was put therein. Using a streaming potential detector (Kyoto Denshi Kogyo Co., Ltd., automatic potentiometric titrator, trade name: AT-410, streaming potential detection unit, trade name: PCD-500), PIST was measured at 550 scale and stirring at 500 scale. The measurement of the surface potential was started, and the potential 5 minutes later was defined as a specific surface potential. Table 1 shows the results.
[0042]
[Polishing method]
The obtained polishing composition was diluted three times (vol / vol) with ion-exchanged water, and a tally step manufactured by Rank Taylor Hobson (tip size: 25 μm × 25 μm, high-pass filter: 80 μm, measurement length: A substrate made of a Ni-P plated aluminum alloy having a center line average roughness Ra of 0.2 μm, a thickness of 1.27 mm, and a diameter of 3.5 inches (95.0 mm in diameter) measured according to 0.64 mm). The surface was polished by a double-side processing machine under the following setting conditions of the double-side processing machine to obtain a polished product of a Ni-P plated aluminum alloy substrate used as a substrate for a magnetic recording medium.
The setting conditions of the double-sided processing machine are shown below.
[0043]
<Setting conditions for double-sided processing machine>
Double-side processing machine: Speed Farm Co., Ltd., 9B type double-side processing machine Processing pressure: 9.8 kPa
Polishing pad: H9900 (trade name) manufactured by Fujibo Co., Ltd.
Platen rotation speed: 30 rpm
Supply flow rate of polishing composition diluted product: 125 ml / min
Polishing time: 3.5min
Number of input substrates: 10
(Polishing rate)
The weight of each substrate before and after polishing was measured using a weigher (manufactured by Sartorius, trade name: BP-210S), the weight change of each substrate was determined, and the average value of 10 substrates was defined as the reduction amount, and the polishing time was used. The value divided by was defined as the weight loss rate. The rate of weight loss was introduced into the following equation and converted into a polishing rate (μm / min). Using the polishing rate of Comparative Example 3 as the reference value 1, the relative value (relative speed) of the polishing rate of each Example and Comparative Example was determined. Table 1 shows the results.
Figure 2004067928
[0045]
[Roll-off]
The measurement was carried out using Maxim 3D5700 (trade name) manufactured by Zygo under the following conditions.
Lens: Fizeau x1
Analysis software: Zygo Metro Pro (trade name)
[0046]
Using the above apparatus, the shape of the end of the disk from 41.5 mm to 47.0 mm from the center of the disk was measured. As shown in FIG. 1, the positions of points A, B and C were each 41.5 mm from the center of the disk. , 47 mm and 43 mm, D was determined by the above-described measurement method using analysis software. The value obtained by dividing the obtained D by の of the disk polishing amount before and after polishing was defined as a roll-off value.
[0047]
Table 1 shows the relative speed and the relative roll-off value when the measured value of Comparative Example 3 is set to the reference value 1. From Table 1, the roll-off is reduced and the polishing rate is the same as in Comparative Example 3 from Examples 1 and 2 in which the amount of citric acid is 0.03 to 0.5% by weight and the surface potential is in the range of -140 to 200 mV. It can be seen that it is. Further, in Comparative Example 1 in which the surface potential of the abrasive was larger than 200 mV, it was found that the roll-off was good but the polishing rate was low.
[0048]
[Table 1]
Figure 2004067928
[0049]
【The invention's effect】
By using the polishing composition of the present invention, the effect of significantly improving the roll-off of the substrate to be polished is exhibited.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a relationship between a measurement curve and roll-off.

Claims (5)

0.03〜0.5重量%の有機酸又はその塩と、研磨材と、水とを含有し、且つ該研磨材の表面電位が−140〜200mVである研磨液組成物。A polishing composition comprising 0.03 to 0.5% by weight of an organic acid or a salt thereof, an abrasive, and water, wherein the surface potential of the abrasive is -140 to 200 mV. 研磨材がアルミナである請求項1記載の研磨液組成物。The polishing composition according to claim 1, wherein the abrasive is alumina. 有機酸がOH基又はSH基を含有する、炭素数2〜10の多価カルボン酸である請求項1又は2記載の研磨液組成物。The polishing composition according to claim 1, wherein the organic acid is a polyvalent carboxylic acid having 2 to 10 carbon atoms containing an OH group or an SH group. 請求項1〜3いずれか記載の研磨液組成物を用いて、被研磨基板を研磨する工程を有する基板の製造方法。A method for producing a substrate, comprising a step of polishing a substrate to be polished using the polishing composition according to claim 1. 研磨工程において請求項1〜3いずれか記載の研磨液組成物を用いて、被研磨基板のロールオフを低減する方法。A method for reducing roll-off of a substrate to be polished by using the polishing composition according to claim 1 in the polishing step.
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