JP2004067526A - アトピー性疾患の症状の予防・緩和に有効な組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リュウガン属(Dimocarpus)およびクコ属(Lycium)に属する植物から選択される1種もしくは2種以上を含有する組成物が、優れたアトピー性皮膚炎の症状の予防・緩和に有効であることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アトピー性疾患にかかる症状を予防もしくは緩和する効果を有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にアレルギーとは抗原抗体反応が生体に及ぼす影響のうちで、病的な過程を示すものである。アレルギーはI型からIV型に分類され、中でも、I型アレルギーは、アレルギーを引き起こす物質であるアレルゲンにより、マスト細胞からのヒスタミン、ロイコトリエン等の化学伝達物質の放出が誘導され、これらの物質が平滑筋の収縮や毛細血管透過性の増加をもたらし、最終的に周囲の組織が障害されて生じる生体反応であると理解されている。また、アレルゲンとしては、ダニ抗原や真菌類などのハウスダストや、黄色ブドウ球菌やフケ菌などの皮膚常在菌等の産生物質、ホルムアルデヒドなどの環境化学物質、卵やソバなどの食物などが挙げられる。
【0003】
これらのアレルゲンにより惹き起こされるI型アレルギーに分類される代表的な疾患の一つにアトピー性皮膚炎がある。近年の生活環境、食生活等の急激な変化に伴い、本疾患に罹患している患者数が著しく増加している。
【0004】
アトピー性皮膚炎の治療には、既に知られている抗アレルギー剤が用いられている。具体的には、ヒスタミン加免疫グロブリンまたはグリチルリチン等の注射剤や、副腎皮質ホルモンを有効成分として含有する皮膚外用剤などが知られている。しかしながら、注射剤であるヒスタミン加免疫グロブリンやグリチルリチン等は効果が大きい反面、注射時に疼痛を伴うため、乳幼児の治療には適さないという課題がある。また、副腎皮質ホルモンを治療に使用することも、効果が期待できる半面、皮膚の薄化および脆弱化、続発性副腎皮質機能不等の副作用が生じる危険性がある。
【0005】
このようにアトピー性疾患の治療には患者の負担が非常に大きく、これらの負担を軽減できるような方策が模索されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景を鑑み、患者の負担を軽減するために、ヒスタミン加免疫グロブリンやグリチルリチンなどの注射剤や、副腎脂質ホルモンの使用量や使用回数を低減でき、重篤な副作用を引き起こすことなく、摂取にも苦痛を伴わない、アトピー性疾患にかかる症状を予防もしくは緩和する効果を有する組成物を提供することを、本発明の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の植物を含有する組成物が、優れたアトピー性皮膚炎の症状の予防・緩和に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、リュウガン属(Dimocarpus)及びクコ属(Lycium)に属する植物から選択される1種もしくは2種以上の植物を含有してなるアトピー性疾患の症状の予防・緩和に有効な組成物、さらに詳しくは、リュウガン属植物がリュウガン(Dimocarpus longan)であるアトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物、及び/またはクコ属植物がクコ(Lycium chinense)もしくはナガバクコ(Lycium barbarum)であるアトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物を提供するものである。
【0008】
なお、漢方などの民間伝承療法において、リュウガンは、滋養強壮、濁尿の改善、感冒の治療、止血やフィラリアの駆虫などに用いられ、クコやナガバクコは、強壮や、高血圧、めまい、肝臓疾患、貧血、関節痛等の症状の改善を目的に用いられてはいるが、これらの植物がアトピー性疾患にかかる症状を予防もしくは緩和する効果を有することは、これまで全く知られておらず、本発明者らによって初めて見出されたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
本発明において用いるリュウガン属に属する植物は、ムクロジ科に属する双子葉植物であり、東南アジアを中心にリュウガンなど数種の植物が分布する。リュウガンは、常緑性の高木であり、果実、果皮、種子、葉、樹皮、木部、根皮、根などの任意の部分を用いることができる。また、果実を乾燥させた「竜眼肉」、果皮を乾燥させた「竜眼売」、種子を乾燥させた「竜眼核」等の生薬も用いることができ、特に原料入手の容易性から生薬である「竜眼肉」を用いることが好ましい。なお、分類によっては、リュウガン属はユーフォリア属(Euphoria)と称されることもある。これに伴い、リュウガンの学名はユーフォリア・ロンガン(Euphoria longan)と称される場合もある。また、これとは別に、リュウガンは、ランブータン属(Nephelium)に分類され、ネフェリウム・ロンガン(Nephelium longan)と称されることもある。
【0011】
また、本発明において用いるクコ属は、ナス科に属する双子葉植物であり、南半球を中心にクコを含めた約100種の植物から構成される。クコおよびナガバクコは、落葉性の小低木で、果実、種子、葉、木部、樹皮、根皮、根等の任意の部分を用いることができる。また、葉を乾燥させた「枸杞葉」、果実を乾燥させた「枸杞子」、根皮を乾燥させた「地骨皮」等の生薬も用いることができるが、原料入手の容易性から「枸杞子」を用いることが好ましい。
【0012】
本発明にかかる植物は、そのまま用いても、粉砕したものを用いても、さらには抽出物を用いても良い。また、抽出物を用いる場合は、その抽出方法は常法であればよく、各部位を生のまま、或いは乾燥・粉砕後に、抽出することができる。
【0013】
本発明において使用する植物抽出物を調製する方法について、さらに述べるが、これらの抽出溶媒および抽出方法に限定されるものではない。抽出溶媒としては、水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクチルアルコールなどのアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等の多価アルコール又はその誘導体、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル等のエーテル類などの極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒が好適に使用でき、また、リン酸緩衝生理食塩水や尿素水溶液を用いることができる。
【0014】
なお、上記溶媒のうち、水、アルコール及び多価アルコール又はその誘導体類(エタノール、メタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等)およびそれらの混合溶媒については、その溶媒を留去せずに抽出物として構わない。
【0015】
或いは、石油エーテル、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ブタン、n−オクタン、シクロヘキサン、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、ベンゼン、トルエンなどの低極性もしくは無極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒も好適に使用することもできる。
【0016】
なお、これらの低極性、無極性の溶媒のうち流動パラフィンやスクワランなどに関しては、その溶媒を留去せずに抽出物として構わない。
【0017】
さらには、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種または2種以上の超臨界流体や亜臨界流体も用いることもできる。
【0018】
抽出方法としては、常圧、若しくは加圧,減圧下で、室温、冷却又は加熱した状態で含浸させて抽出する方法、水蒸気蒸留などの蒸留法を用いて抽出する方法、本発明にかかる植物を圧搾して抽出物を得る圧搾法などが例示され、これらの方法を単独で、又は2種以上を組み合わせて抽出することもできる。
【0019】
このようにして得られた植物抽出物は、抽出物をそのまま用いることもできるが、その効果を失わない範囲で、脱臭、脱色、濃縮などの精製操作を加えたり、さらにはカラムクロマトグラフィーなどを用いて分画物として用いてもよい。これらの抽出物や、その精製物、分画物は、これらから溶媒を除去することによって乾固物とすることもでき、さらに、アルコールなどの溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤の形態で用いることができる。
【0020】
本発明により、アトピー性疾患にかかる症状を予防もしくは緩和する効果に優れた組成物を提供することができる。
【0021】
本発明にかかる植物抽出物の組成物への配合量としては、乾燥物として一般的に合計量で0.0001重量%〜10.00重量%であり、好ましくは、0.001重量%〜5.00重量%、さらに好ましくは、0.001重量%〜1.00重量%である。また、植物体を抽出せずに用いる場合は、植物体そのものを用いたり、本発明にかかる植物体を混合して組成物としても良く、その配合量は0.10重量%以上であれば良い。
【0022】
本発明にかかる植物を有効成分として使用する場合、洗浄剤、クリーム、軟膏、ローション、乳液、錠剤、散剤など任意の剤型とすることができる。その際、本発明の効果を損なわない範囲内で、水、油性成分、賦形剤、調味料、界面活性剤、保湿剤、顔料、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料、防菌防黴剤等の一般的な食品添加物、医薬品もしくは化粧料などに用いられる原料や、細胞賦活剤、抗炎症剤等の生理活性成分をも含有させることができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明のアトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0024】
但し、本発明は以下の実施例により、何ら制限されるものではない。
【0025】
〔試験例1〕
アトピー性皮膚炎モデル動物として汎用されているNCマウス(以下NC/Ngaと略す)を用いて薬理試験を行った。4週齢に達したマウスを普通マウス用餌(以下MF飼料と略す)を用いて、4日間予備飼育を行なった。その後、各マウスの腹部を毛刈し、10重量%2,4−ジニトロクロロベンゼン(以下DNCBと略す)−アセトン溶液を20μL塗布し、3日目に感作を確認した。DNCB−アセトン溶液の塗布と同時に、1重量%の実施例1もしくは実施例2の植物含有MF飼料(表1)に切り替えた群と、陰性対照として植物を含有しないMF飼料(比較例1)をそのまま与え続ける群に、3匹で一群になるようにわけた。ただし、各実施例の飼料に配合した植物は乾燥したものを用いた。腹部塗布の一週間後、耳介に0.5重量%DNCB−アセトン溶液を10μL塗布することでアトピー性皮膚炎を誘導した。以降、誘発を週1回、合計4回繰り返した。5週目以降は、DNCBの塗布によるアトピー性皮膚炎を誘導せずに、治癒の確認を目視にて行なった。尚、アトピー性皮膚炎のスコアについては、表2に示したように「紅斑」、「浮腫」、「肌荒れ」、「糜爛」の計4項目についてそれぞれ、5段階評価を行い、その評点の合計点の平均値および標準偏差を求めアトピーアトピー性皮膚炎スコアとした。その結果を表3および図1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
表3および図1より明らかなように、実施例1摂取群、実施例2摂取群の何れもが、比較例1摂取群よりもアトピー性皮膚炎の症状が軽減される傾向にあることが明らかとなった。特に、アトピー性皮膚炎を誘導した最後である4週目には、両実施例ともに、アトピー性皮膚炎の症状を有意に軽減し、アトピー性皮膚炎の誘導中断後の治癒も早いことがわかった。すなわち、乾燥したリュウガンの果実もしくは乾燥したナガバクコの果実を含有する組成物を摂取させることで、顕著なアトピー性疾患の症状の予防効果、および改善効果が観察された。
【0030】
一方、実施例1、実施例2および比較例1をそれぞれ摂取した各群ごとに、試験期間中のNCマウス1匹の1日に摂取した飼料の量を求め表4に示した。また、試験開始時および試験終了時のNCマウスの平均体重を各群ごとに表5および図2に示した。表4からは、飼料の種類によって、摂取量に大きな差は見られず、表5からは、実施例1摂取群および実施例2摂取群と、比較例1摂取群で体重の変化に差異は無く、体重の減少などの異常は見られないことがわかった。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
〔試験例2〕
アトピー性皮膚炎症状を呈している6〜12才の男女10名を1群として、通常の各家庭での食事に加えて、下に示すゼリー状食品を毎朝食時に摂取させた。なお、試験に用いたゼリー状食品の処方については、表6に示した通りである。竜眼肉配合の実施例3を摂取させた群、枸杞子配合の実施例4を摂取させた群、および、植物未配合の比較例2を摂取させた群に分け、60日間の試験を行なった。60日後、専門の問診員に「アトピー性皮膚炎の症状」について質問した。それぞれの回答の結果を表7に示す。
【0034】
【表6】
【0035】
(製法):(1)および(4)を(5)に加え、60℃まで加熱し、均一に溶解した。溶解確認後冷却し、45℃にて、実施例3では(2)を、実施例4では(3)をそれぞれ粉砕して加え、50mL容量の容器にそれぞれ分注し、3℃にて1時間冷却してゼリー状食品を得た。
【0036】
【表7】
【0037】
表7の結果から明らかなように、実施例3及び実施例4においては、「アトピー性皮膚炎の症状がやや軽くなった」以上の評価を回答した症例が90%以上を占めるのに対し、板ゼラチンを摂取しつづけた比較例2においては、「アトピー性皮膚炎の症状がやや軽くなった」以上の評価を回答した症例がわずかに10%であった。このことから、竜眼肉配合の実施例3もしくは、枸杞子配合の実施例4を摂取することで、アトピー性皮膚炎の症状の緩和されることがわかった。また、実施例3および実施例4のいずれかを摂取した群における「アトピー性皮膚炎の症状がやや軽くなった」以上の評価の具体的な内容としては、副腎皮質ホルモン剤の使用量や使用頻度が減少したという意見であった。なお、試験期間中に体調の異常を訴えるパネルはいなかった。
【0038】
〔試験例3〕
試験2と同様の試験を、外用剤を用いて行なった。試験に用いた抽出物の製造方法を次に示す。
【0039】
<リュウガンエキス1>
乾燥したリュウガンの果実を粉砕し、50重量%エタノールを用いて室温にて7日間浸漬した後、残渣をろ過、溶媒を減圧下留去し、リュウガンエキス1を得た。
【0040】
<クコエキス1>
乾燥したクコの実を粉砕し、50重量%エタノールを用いて室温にて7日間浸漬した後、残渣をろ過、溶媒を減圧下留去し、クコエキス1を得た。
【0041】
アトピー性皮膚炎症状を呈している6〜12才の男女10名を1群として、リュウガンエキス1を3.0重量%含有白色ワセリン(実施例5)、クコエキス1を3.0重量%含有白色ワセリン(実施例6)、白色ワセリンのみ(比較例3)を、それぞれ起床時と就寝前の1日2回、連続60日間患部に使用させた。試験終了後、専門の問診員に「アトピー性皮膚炎の症状」について質問させた。それぞれの回答の結果を表8に示す。
【0042】
【表8】
【0043】
表8より、実施例5使用群および実施例6使用群に於いては、全ての症例に於いて「アトピー性皮膚炎の症状がやや軽くなった」以上の評価が成されたのに対し、有効成分を含有しない比較例3使用群においては、「アトピー性皮膚炎の症状がやや軽くなった」以上の評価を回答した症例がわずかに10%であった。このことから、リュウガンエキス1配合の実施例5もしくはクコエキス1配合の実施例6を連続塗布することで、アトピー性皮膚炎の症状の緩和されることがわかった。また、実施例5使用群および実施例6使用群における「アトピー性皮膚炎の症状がやや軽くなった」以上の評価の具体的な内容としては、副腎皮質ホルモン剤の使用量や使用頻度が減少したという意見であった。なお、試験期間中に体調の異常を訴えるパネルはいなかった。
【0044】
以下に、本発明にかかる、その他の実施例を具体的に示す。
【0045】
<リュウガンエキス2>
乾燥したリュウガンの葉を粉砕し、10重量倍量の50重量%1,3−ブチレングリコール水溶液を用いて、40℃3日間浸漬した。残渣をろ過し、リュウガンエキス2とした。
【0046】
<クコエキス2>
乾燥したクコの葉を粉砕し、10重量倍量の精製水を用いて50℃にて3日間浸漬した。残渣をろ過し、クコエキス2とした。
【0047】
<リュウガンエキス3>
乾燥したリュウガンの種子を粉砕し、加圧条件下超臨界状態の二酸化炭素にて抽出を行い、常圧に戻してリュウガンエキス3を得た。
【0048】
<クコエキス3>
乾燥したナガバクコの樹皮を粉砕し、加圧条件下超臨界状態の二酸化炭素を用いて抽出を行い、常圧に戻してクコエキス3を得た。
【0049】
<実施例7> 水性組成物
(1)濃グリセリン 3.00(重量%)
(2)乳酸ナトリウム(50重量%水溶液) 1.00
(3)エタノール 5.00
(4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.25
(5)リュウガンエキス2 0.50
(6)精製水 100とする残部
製法:(1)〜(5)を均一に混合した後、(6)を加え均一になるまで十分に撹拌する。
【0050】
<実施例8> 乳液状組成物
(1)ジステアリン酸ポリグリセリル 2.50(重量%)
(2)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.00
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 0.50
(4)ベヘニルアルコール 0.50
(5)濃グリセリン 5.00
(6)精製水 100とする残部
(7)キサンタンガム(1重量%水溶液) 40.00
(8)エタノール 4.00
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.15
(10)クコエキス2 1.00
製法:(1)〜(4)の油相と、(5)〜(7)の水相をそれぞれ80℃まで加熱溶解する。両相を混合し、ホモミキサーを用いて均一に乳化する。45℃まで冷却後、(8)〜(10)を併せたアルコール相を加え、均一に撹拌する。
【0051】
<実施例9> クリーム状組成物
(1)スクワラン 10.00(重量%)
(2)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00
(3)水素添加大豆リン脂質 0.20
(4)バチルアルコール 3.00
(5)硬化油 2.00
(6)ステアリン酸 1.50
(7)親油型モノステアリン酸グリセリン 1.50
(8)モノステアリン酸ポリグリセリル 1.50
(9)ベヘニルアルコール 0.80
(10)モノミリスチン酸ポリグリセリル 0.70
(11)サラシミツロウ 0.30
(12)混合脂肪酸トリグリセリド 0.10
(13)d−δ−トコフェロール 0.05
(14)精製水 100とする残部
(15)キサンタンガム(1重量%水溶液) 20.00
(16)1,3−ブチレングリコール 15.00
(17)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(18)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 2.00
(19)香料 0.15
(20)エタノール 2.00
(21)クコエキス3 0.80
製法:(1)〜(14)の油相成分及び(15)〜(17)の水相成分をそれぞれ80℃に加熱し、混合均一化した後、水相に油相を添加する。(18)を加えてホモミキサーにて乳化する。撹拌しながら冷却し、40℃で予め混合、溶解した(19)〜(21)を添加し、撹拌、均一化する。
【0052】
<実施例10> 洗浄剤組成物
(1)ステアリン酸 10.00(重量%)
(2)パルミチン酸 10.00
(3)ミリスチン酸 12.00
(4)ラウリン酸 4.00
(5)オレイルアルコール 1.50
(6)ラノリンアルコール 1.00
(7)水酸化カリウム 6.00
(8)精製水 100とする残部
(9)濃グリセリン 20.00
(10)リュウガンエキス2 1.00
(11)クコエキス2 1.00
(12)香料 0.10
製法:(1)〜(6)の油相及び(7)〜(9)の水相をそれぞれ混合し、75℃まで加熱溶解した後、油相に水相を加えてケン化する。冷却後40℃で(10)〜(12)を添加して混合する。
【0053】
<実施例11> 油性組成物
(1)オリーブ油 100とする残部(重量%)
(2)d−δ−トコフェロール 0.30
(3)リュウガンエキス3 1.00
(4)クコエキス3 0.50
製法:(1)〜(4)を室温にて均一に撹拌する。
【0054】
<実施例12> 飲料用組成物
(1)精製水 100とする残部(重量%)
(2)ショ糖 3.00
(3)グリシン 0.10
(4)L−バリン 0.10
(5)塩化カリウム 0.10
(6)クコエキス2 10.00
製法:(1)〜(8)を室温にて均一に撹拌する。
【0055】
<実施例13> 錠剤
(1)リュウガンエキス1 5.00(重量%)
(2)リュウガンエキス3 3.00
(3)ステアリン酸マグネシウム 92.00
製法:(1)〜(3)を均一に混練し、打錠機にて重量300mgの錠剤に成型する。
【0056】
【発明の効果】
以上、詳細に述べてきたように、リュウガン属(Dimocarpus)及びクコ属(Lycium)に属する植物より選ばれる1種もしくは2種以上の植物を配合させることにより、アトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物を提供できることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1、実施例2と比較例1をそれぞれ摂取した各群のマウスのアトピー性皮膚炎スコアの平均値の推移を表したものである。
Claims (3)
- リュウガン属(Dimocarpus)及びクコ属(Lycium)に属する植物より選ばれる1種もしくは2種以上の植物を含有してなるアトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物。
- リュウガン属(Dimocarpus)に属する植物が、リュウガン(Dimocarpus longan)である請求項1記載のアトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物。
- クコ属(Lycium)に属する植物が、クコ(Lycium chinense)もしくはナガバクコ(Lycium barbarum)である請求項1記載のアトピー性疾患にかかる症状の予防・緩和に有効な組成物。
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