JP2004066356A - 金属部材の穿孔方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴射弁の先端部にノズル孔を千穿設するため回転ドリルに超音波与える振動複合加工でのバリの発生を抑制する金属部材の穿孔方法を提供。
【解決手段】燃料噴射弁の先端部に肌焼鋼からなる燃料噴射弁先端部3の表面上に金属部材の表面に硬化層を形成し、ビッカース硬さが450以上であり、深さが0.01mm以上である硬化層4を浸炭焼入により形成し、次いでドリル2を用いて穿孔する。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料噴射弁の先端部に肌焼鋼からなる燃料噴射弁先端部3の表面上に金属部材の表面に硬化層を形成し、ビッカース硬さが450以上であり、深さが0.01mm以上である硬化層4を浸炭焼入により形成し、次いでドリル2を用いて穿孔する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属部材の穿孔方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属部材に穿孔するために、例えば燃料噴射弁の先端部にノズル孔を穿設するために、回転するドリルに超音波振動を与えるようにした超音波振動複合加工法が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような超音波振動複合加工法を用いて燃料噴射弁の先端部に穿孔しようとすると燃料噴射弁の被加工面が塑性流動し、その結果穿孔周りの被加工面上にバリが発生するという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために1番目の発明では、金属部材の表面に浸炭焼入により硬化層を形成し、次いで硬化層が形成されている金属部材をドリルを用いて穿孔するようにしている。
【0005】
2番目の発明では1番目の発明において、金属材料が肌焼鋼からなり、硬化層のビッカース硬さが450以上であり、硬化層の深さが0.01mm以上である。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は超音波振動複合ドリル加工機1のドリル2によって金属部材、図1に示す実施例では燃料噴射弁の先端部3にノズル孔を穿設しているところを示しており、このドリル2はその軸線方向に超音波振動が付与されつつ回転せしめられている。
【0007】
図1に示される加工機1では、振動周波数が20KHz 〜40KHz で1μm から2μm の振幅の超音波振動がドリル2に与えられており、このような状態でドリル2の回転数は6000r.p.m.とされ、ドリル2の送り速度は1分間当り2mmとされている。また、図1に示す実施例ではドリル2の直径は0.08mmである。
【0008】
一方、燃料噴射弁の先端部3は肌焼鋼の一つであるSCM420鋼から形成されている。本発明による実施例では金属部材の表面、図1に示される実施例では燃料噴射弁の先端部3の表面に浸炭焼入による硬化層4が形成される。
【0009】
図2は硬化層4のビッカース硬さHvとバリの大きさの関係を示しており、図3は硬化層4の深さD(mm)とバリとの大きさの関係を示している。なお、図2および図3におけるバリの大きさは被加工物の表面から測ったバリの高さを表わしている。
【0010】
図2に示されるようにバリの大きさは硬化層4の硬度が高くなるほど小さくなり、硬化層4のビッカース硬度Hvがほぼ450よりも高くなるとバリの大きさはかなり小さくなる。一方、図3に示されるようにバリの大きさは硬化層4の深さDが大きくなるほど小さくなり、硬化層4の深さがほぼ0.01mmよりも大きくなるとバリの大きさがかなり小さくなる。即ち、硬化層4のビッカース硬度Hvをほぼ450以上とし、硬化層4の深さDをほぼ0.01mm以上にするとバリの大きさはかなり小さくなる。
【0011】
このように硬化層4を形成するとドリル2によって穿孔作業をしたときに被加工面の表面が塑性流動しなくなり、斯くしてバリが発生するのが抑制される。なお、このような硬化層4を形成していないビッカース硬度Hvが200の燃料噴射弁の先端部3に穿孔した場合に比べると本発明による穿孔方法を用いた場合にはバリの大きさが1/5になることが実験により確認されている。
【0012】
【発明の効果】
バリが発生するのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】穿孔加工作業時を示す図である。
【図2】バリの大きさを示す図である。
【図3】バリの大きさを示す図である。
【符号の説明】
2…ドリル
3…燃料噴射弁の先端部
4…硬化層
【発明の属する技術分野】
本発明は金属部材の穿孔方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属部材に穿孔するために、例えば燃料噴射弁の先端部にノズル孔を穿設するために、回転するドリルに超音波振動を与えるようにした超音波振動複合加工法が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような超音波振動複合加工法を用いて燃料噴射弁の先端部に穿孔しようとすると燃料噴射弁の被加工面が塑性流動し、その結果穿孔周りの被加工面上にバリが発生するという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために1番目の発明では、金属部材の表面に浸炭焼入により硬化層を形成し、次いで硬化層が形成されている金属部材をドリルを用いて穿孔するようにしている。
【0005】
2番目の発明では1番目の発明において、金属材料が肌焼鋼からなり、硬化層のビッカース硬さが450以上であり、硬化層の深さが0.01mm以上である。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は超音波振動複合ドリル加工機1のドリル2によって金属部材、図1に示す実施例では燃料噴射弁の先端部3にノズル孔を穿設しているところを示しており、このドリル2はその軸線方向に超音波振動が付与されつつ回転せしめられている。
【0007】
図1に示される加工機1では、振動周波数が20KHz 〜40KHz で1μm から2μm の振幅の超音波振動がドリル2に与えられており、このような状態でドリル2の回転数は6000r.p.m.とされ、ドリル2の送り速度は1分間当り2mmとされている。また、図1に示す実施例ではドリル2の直径は0.08mmである。
【0008】
一方、燃料噴射弁の先端部3は肌焼鋼の一つであるSCM420鋼から形成されている。本発明による実施例では金属部材の表面、図1に示される実施例では燃料噴射弁の先端部3の表面に浸炭焼入による硬化層4が形成される。
【0009】
図2は硬化層4のビッカース硬さHvとバリの大きさの関係を示しており、図3は硬化層4の深さD(mm)とバリとの大きさの関係を示している。なお、図2および図3におけるバリの大きさは被加工物の表面から測ったバリの高さを表わしている。
【0010】
図2に示されるようにバリの大きさは硬化層4の硬度が高くなるほど小さくなり、硬化層4のビッカース硬度Hvがほぼ450よりも高くなるとバリの大きさはかなり小さくなる。一方、図3に示されるようにバリの大きさは硬化層4の深さDが大きくなるほど小さくなり、硬化層4の深さがほぼ0.01mmよりも大きくなるとバリの大きさがかなり小さくなる。即ち、硬化層4のビッカース硬度Hvをほぼ450以上とし、硬化層4の深さDをほぼ0.01mm以上にするとバリの大きさはかなり小さくなる。
【0011】
このように硬化層4を形成するとドリル2によって穿孔作業をしたときに被加工面の表面が塑性流動しなくなり、斯くしてバリが発生するのが抑制される。なお、このような硬化層4を形成していないビッカース硬度Hvが200の燃料噴射弁の先端部3に穿孔した場合に比べると本発明による穿孔方法を用いた場合にはバリの大きさが1/5になることが実験により確認されている。
【0012】
【発明の効果】
バリが発生するのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】穿孔加工作業時を示す図である。
【図2】バリの大きさを示す図である。
【図3】バリの大きさを示す図である。
【符号の説明】
2…ドリル
3…燃料噴射弁の先端部
4…硬化層
Claims (2)
- 金属部材の表面に浸炭焼入により硬化層を形成し、次いで該硬化層が形成されている金属部材をドリルを用いて穿孔するようにした金属部材の穿孔方法。
- 上記金属材料が肌焼鋼からなり、上記硬化層のビッカース硬さが450以上であり、硬化層の深さが0.01mm以上である請求項1に記載の金属部材の穿孔方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002225175A JP2004066356A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 金属部材の穿孔方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002225175A JP2004066356A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 金属部材の穿孔方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004066356A true JP2004066356A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32012918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002225175A Pending JP2004066356A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 金属部材の穿孔方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004066356A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106735388A (zh) * | 2016-12-27 | 2017-05-31 | 重庆维庆液压机械有限公司 | 一种阀门十字交叉孔的钻孔方法 |
CN111168324A (zh) * | 2020-03-16 | 2020-05-19 | 沈阳飞机工业(集团)有限公司 | Af1410钢零件淬火后钻孔方法 |
-
2002
- 2002-08-01 JP JP2002225175A patent/JP2004066356A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106735388A (zh) * | 2016-12-27 | 2017-05-31 | 重庆维庆液压机械有限公司 | 一种阀门十字交叉孔的钻孔方法 |
CN106735388B (zh) * | 2016-12-27 | 2018-09-21 | 重庆维庆液压机械有限公司 | 一种阀门十字交叉孔的钻孔方法 |
CN111168324A (zh) * | 2020-03-16 | 2020-05-19 | 沈阳飞机工业(集团)有限公司 | Af1410钢零件淬火后钻孔方法 |
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