JP2004065646A - リクライニング装置のベースアーム及びその製造用金型 - Google Patents

リクライニング装置のベースアーム及びその製造用金型 Download PDF

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Takeshi Kato
加藤 剛
Koji Fujii
藤井 浩治
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Abstract

【課題】異なるシートに対しても容易に装着でき、しかも、ガイド突起の負荷も軽減できるリクライニング装置のベースアームを実現することを課題とする。
【解決手段】ベースアーム100のラチェットとの対向面には、ポールに形成された突起が係合し、ポールを傾動の中心軸と直行する方向に案内する角穴100bが形成され、ラチェット130との対向面と反対側の面には、角穴100bと重なり、角穴100bと略同じ体積で、シートのシートバックフレーム、シートのシートクッションフレームのいずれか一方に取り付けるための円錐台状の結合用突起100a′を形成する。
【選択図】   図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートバックフレーム、シートクッションフレームのいずれか一方に取付られ、
傾動中心を中心とした内歯が形成されたラチェットを傾動可能に支持し、
前記ラチェットの内歯に噛合可能な外歯が形成されたポールの両側部を挟むように形成され、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する一対のガイド突起と、
が形成されたリクライニング装置のベースアーム、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、リクライニング装置の基本構成として、ベースアームとラチェットの対向面のうち、ラチェット側の対向面には、傾動中心を中心とする略円形の凹部が形成され、該凹部内周面には内歯が刻設され、ベースアーム側の対向面には、ラチェット側を向いたガイド突起が少なくとも一対形成され、該ガイド突起の対向するガイド面に挟まれて、ポールが傾動の中心軸と直交する方向に摺動案内され、ポールの外歯がラチェットの所望の内歯に噛合する構成は知られている。
【0003】
例えば特開2001−87073公報には、上記基本構成の他に、ラチェットをシートバック側に取り付け、ベースアームをシートクッション側に取り付けるリクライニング装置であって、ラチェットには、シートバック側に取り付けるための複数の結合用突起を配設し、ベースアームには、シートクッション側に取り付けるための二つの大きな鍔部を設けた構成も示されている。
【0004】
さらに上記公報には、ベースアームのガイド突起間の底面に一対の角穴を形成し、ポールにはこの角穴にそれぞれ嵌入する一対の突部を設け、追突時等にガイド突起にかかる負荷を軽減する構造も示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、リクライニング装置においても、基幹機構の共通化が求められており、異なるシートに対しても容易に装着できるリクライニング装置が要求されている。上記従来装置の場合、シートバック側については、シートバック側のバックフレーム(シートに固有の形状をしている)に、結合用突起が嵌入する嵌合穴を穿設しておけば、ラチェットの共通化が図れることになる。しかし、シートクッション側については、ベースアームに結合部として結合用突起ではなく鍔部が設けられており、ベースアームは一種類のシートに固有の形状となっている。このため、リクライニング装置の基幹機構中に個別のシートの専用部品が含まれることになり、基幹機構の共通化の要求に応えられない。
【0006】
一方、この種のリクライニング装置において、ベースアームには種々の部品が搭載されるため、ベースアーム上には、ガイド突起を含め多くの結合用突起が既に形成されており、ここに、結合用突起と上記の補強用の角穴とを形成することは、容易なことではない。しかし、基幹機構の共通化を図るためには、ベースアームに結合用突起とガイド突起の負荷軽減用の角穴とを他の結合用突起と干渉することなく形成する必要がある。
【0007】
本発明の課題は、上記問題を解決し、異なるシートに対しても容易に装着でき、しかも、ガイド突起の負荷も軽減できるリクライニング装置のベースアーム及びその製造用金型を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、シートバックフレーム、シートクッションフレームのいずれか一方に取付られ、傾動中心を中心とした内歯が形成されたラチェットを傾動可能に支持し、前記ラチェットの内歯に噛合可能な外歯が形成されたポールの両側部を挟むように形成され、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する一対のガイド突起とが形成されたリクライニング装置のベースアームにおいて、前記ラチェットとの対向面には、前記ポールに形成された突起が係合し、前記ポールを前記傾動の中心軸と直行する方向に案内する角穴が形成され、前記ラチェットとの対向面と反対側の面には、前記角穴と重なり、前記角穴と略同じ体積で、シートのシートバックフレーム、前記シートのシートクッションフレームのいずれか一方に取り付けるための円錐台状の結合用突起が形成されていることを特徴とするリクライニング装置のベースアームである。
【0009】
本発明のベースプレートは、前記ラチェットとの対向面には、前記ポールに形成された突起が係合し、前記ポールを前記傾動の中心軸と直行する方向に案内する角穴が形成されていることにより、ガイド突起の負荷も軽減できる。
【0010】
又、前記ラチェットとの対向面には、角穴が形成され、前記ラチェットとの対向面と反対側の面には、前記角穴と重なり、前記角穴と略同じ体積で、シートのシートバックフレーム、前記シートのシートクッションフレームのいずれか一方に取り付けるための円錐台状の結合用突起が形成されていることにより、ガイド突起の負荷軽減用の角穴が占めるベースアーム上の面積は、ほとんど無視でき、結合用突起やガイド突起の負荷軽減用の角穴をベースアームに容易に形成できる。よって、リクライニング装置のシートクッション側及びシートバック側への取り付けを結合用突起を介して行うことができる。すなわち、本発明によれば、異なるシートに対しても容易に装着でき、しかも、ガイド突起の負荷も軽減できるリクライニング装置を実現できる。
【0011】
又、パンチとダイとを用いて、前記角穴と結合用突起とを形成する場合、角穴の体積が結合用突起の体積より大きい場合、結合用突起を形成するダイに大きな負担がかかり、ダイの寿命が短くなる。又、逆に、結合用突起の体積が角穴の体積より大きい場合、ダイの穴に回る板材の量が少なくなるので結合用突起の形状にダレが起こる。しかし、本発明はで、前記角穴と結合用突起とは、略同じ体積であるので、結合用突起にダレができたり、ダイに負担を掛けることがない。
【0012】
更に、結合用突起は円錐台状であるので、ダイから抜くときに容易に抜ける。請求項2記載の発明は、板材の一方の面を押して前記板材に対して角穴を形成するパンチと、前記板材の他方の面側が載置され、前記パンチが形成する角穴と重なる部分には、奥に行くに従って漸次径が小さくなる丸穴が形成されたダイと、前記丸穴に移動可能に設けられ、前記丸穴によって形成された前記板材の円錐台状の結合用突起を押す払いピンとを有することを特徴とするリクライニング装置のベースアームの製造用金型である。
【0013】
板材の一方の面をパンチで押して角穴を形成すると、板材の他方の面側がダイの丸穴に入り込み、前記角穴の体積と略同じ体積の円錐台状の結合用突起が形成される。
【0014】
そして、パンチを板材から離反させると共に、払いピンで円錐台状の結合用突起を押すことで、板材はダイより離れる。
パンチとダイとを用いて、前記角穴と結合用突起とを形成する場合、角穴の体積が結合用突起の体積より大きい場合、結合用突起を形成するダイに大きな負担がかかり、ダイの寿命が短くなる。又、逆に、結合用突起の体積が角穴の体積より大きい場合、ダイの穴に回る板材の量が少なくなるので結合用突起の形状にダレが起こる。しかし、本発明はで、前記角穴と結合用突起とは、略同じ体積であるので、結合用突起にダレができたり、ダイに負担を掛けることがない。
【0015】
更に、結合用突起は円錐台状であるので、ダイから抜くときに容易に抜ける。請求項3記載の発明は、前記ダイの丸穴の周面は、炭化チタンの皮膜が形成されていることを特徴とする請求項2記載のリクライニング装置のベースアームの製造用金型である。
【0016】
前記ダイの丸穴の周面は、炭化チタンの皮膜が形成されていることにより、加工後、板材がダイより抜けやすくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜図10を用いて本発明の実施の形態例を説明する。本形態例のリクライニング装置では、シートクッション側のフレーム201に、ベースアーム100がロアアームとして取り付けられ、シートバック側のバックフレーム202に、ラチェット130が取り付けられる(図3〜図5参照)。
【0018】
特に図3〜図6及び図10に示すように、ベースアーム100には、回動シャフト120の円柱部121を回転可能に支持する嵌合穴101が中央部に形成され、さらに、この嵌合穴101の周囲には、嵌合穴101と同軸的に、ラチェット130側に突き出た二つの同一形状の断面円弧状支持部102,103が対向するように形成されている。
【0019】
ラチェット130の中央部の嵌合穴131(図8参照)には、断面円弧状支持部102,103が回転自在に嵌合しており、このため、ベースアーム100に対してラチェット130は傾動可能となっている。そして、ベースアーム100の外周部とラチェット130の外周部とは、取り付け金具205により、相対回転可能に接合されている。ラチェット130のベースアーム100との対向面には、図8に示すように、ラチェット130の傾動中心を中心とする略円形の凹部132が形成され、該角穴内周面には内歯133,134が刻設されている。
【0020】
ベースアーム100上の、ラチェット130の凹部132との対向面にも、凹部104(図6参照)が形成され、該凹部104の底面上部には、ラチェット130に向けてガイド突起105,106が突設され、底面下部には、ラチェット130に向けてガイド突起107,108が突設されている。
【0021】
ベースアーム100におけるラチェット130側とは反対側の面には、シートクッション側のフレーム201に取り付けるための複数の結合用突起100aが、嵌合穴101(ラチェット130の傾動中心)を中心とする同一円周上に等間隔で配設されている。一方、ラチェット130におけるベースアーム100側とは反対側の面には、シートバック側のバックフレーム202に取り付けるための複数の結合用突起130aが、嵌合穴131(ラチェット130の傾動中心)を中心とする同一円周上に等間隔で配設されている。
【0022】
ポール140は、特に図2,図6及び図10に示すように、ガイド突起105,106のガイド面105a,106aに挟まれて、上記傾動の中心軸と直交する方向に摺動案内され、前端部の外歯141がラチェット130の内歯133に噛合できるように構成されている。ポール150についても同様に、ガイド突起107,108のガイド面107a,108aに挟まれて、上記傾動の中心軸と直交する方向に摺動案内され、前端部の外歯151がラチェット130の内歯134に噛合できるように構成されている。
【0023】
ベースアーム100をラチェット130側から見たとき、特に図6に示すように、ガイド突起105,106のガイド面105a,106aは、結合用突起100aの背面部を両側から挟むような位置にあり、図10に示すように、ポール140は、ベースアーム100上の結合用突起100aと重なる位置にある。さらに、図6に示すように、ポール140と重なる結合用突起100aの背面部には、ガイド突起105,106のガイド面105a,106aと平行な一対の側壁面100b1,100b2を持つ角穴100bが形成され、ポール140には、角穴100bに嵌入する角柱状の突起144が設けられている。突起144の平面が角穴100bの側壁面100b1,100b2に当接することになるので、当接強度は大きい。
【0024】
同様に、特に図6に示すように、ガイド突起107,108のガイド面107a,108aは、結合用突起100aの背面部を両側から挟むような位置にあり、図10に示すように、ポール150も、ベースアーム100上の他の結合用突起100aと重なる位置にある。さらに、図6に示すように、ポール150と重なる結合用突起100aの背面部にも、ガイド突起107,108のガイド面107a,108aと平行な一対の側壁面100c1,100c2を持つ角穴100cが形成され、ポール150には、角穴100cに嵌入する角柱状の突起154を設けられている。突起154の平面が角穴100cの側壁面100c1,100c2に当接することになる。
【0025】
そして、ラチェット130の結合用突起130aは円柱状をしている。又、図7に示すように、ベースアーム100の結合用突起100aのうち、角穴100b,角穴100cと重なる結合用突起100a′は、角穴100bと略同じ体積で、円錐台状となっている。更に、結合用突起100a′以外の結合用突起100aは円柱状である。
【0026】
上記角柱状の突起144,154は、明確には図示されていないが、矩形の角穴100b,100cの側壁面間隔よりも若干小さい幅を有した矩形断面形状を有しており、角穴100b,100cに嵌合し、この中で、ポール140,150の摺動方向に移動できるものである。
【0027】
図6〜図7に示すように、ガイド突起105〜108のガイド面105a〜108aは、凹部104の底面から立ち上がっている。ガイド突起105〜108の先端は、ラチェット130の凹部132の空間内まで突き出ているが、該凹部132の空間内への突出部分には、ポール140,150と摺接するガイド面は形成されておらず、代わりに、ガイド突起105〜108の先端に行くほど開口幅がV字状に広がるように、ガイド面105a〜108aと連続して、傾斜面109〜112が形成されている。
【0028】
さらに、ガイド面105a〜108aと交叉する凹部104の底面には、ポール140,150の摺動方向に延びた矩形断面の溝104hが形成されている。この溝104hの存在により、ポール140,150は、凹部104の底面やガイド面105a〜108aに密着でき、ポール140,150が凹部104の底面から浮き上がるという事態を回避できる。
【0029】
回動シャフト120の第1の断面小判形部分122には、レリーズ操作部としてのレリーズレバー160の小判穴が嵌合し、回動シャフト120の第2の断面小判形部分123には、カム170の小判穴171が嵌合している。このため、回動シャフト120には、レリーズレバー160とカム170とが相対回転不可状態に嵌合していることになる。このカム170には、ベースアーム100の断面円弧状支持部102,103が遊嵌する円弧状長穴172,173が穿設されており、カム170はベースアーム100に対して一定範囲内で回転できるようになっている。
【0030】
すなわち、カム170は、回動シャフト120とともに回転し、押圧部174,175でもって、ポール140,150の背面142,152をその外歯141,151方向に押して、ポール140,150の外歯141,151をラチェット130の内歯133,134に噛合させるものである。
【0031】
このカム170には、ラチェット130側に突き出た突起176,177が形成されており、この突起176,177がレリーズプレート180の穴181,182に嵌合されている。このため、カム170とレリーズプレート180とは連動して回転することになる。このレリーズプレート180には、ポール140,150の板厚方向の突起143,153に嵌合する長穴状のカム穴183,184が形成されており、このカム穴183,184の形状は、レリーズレバー160をロック解除方向に回転させたとき、カム穴183,184のカム面が突起143,153を押圧し、ポール140,150を背面側に後退させ、前端部の外歯141,151をラチェット130の内歯133、134から離脱させるように形成されている。
【0032】
付勢手段としてのスパイラルスプリング191,195は、内端がベースアーム100のフック111,112に掛止され、外端がカム170の段部178,179に掛止され、カム170がポール140,150の背面を押すようにカム170を回動付勢するものである。
【0033】
回動シャフト120の第3の断面小判形部分124には、回動シャフト120の回転を他方のシート側部に設けたリクライニング機構の回動シャフトに伝達するために、コネクティングパイプ(図示せず)が連結されている。
【0034】
本形態例では、回動シャフト120の第2の断面小判形部分123とカム170の小判穴171との円弧状嵌合部に、セレーションが切られている。又、回動シャフト120の抜け止めのために、回動シャフト120には止輪207が嵌着されている。
【0035】
次に、図11を用いて角穴100cと結合用突起100a′とを形成する金型の説明を行なう。図において、板材1000の一方の面側には、板材1000に対して角穴100cを形成するパンチ1001が配設されている。板材1000の他方の面側には、板材1000が載置され、パンチ1001が形成する角穴100cと重なる部分には、奥に行くに従って漸次径が小さくなる丸穴1005が形成されたダイ1003が配設されている。 更に、丸穴1005によって形成された板材1000の円錐台状の結合用突起100a′を押す払いピンが丸穴1005に対して移動可能に設けられている。
【0036】
更に、本実施の形態例では、ダイ1003の丸穴1005の周面は、炭化チタン(TiC)の皮膜を形成した。
このような金型では、板材1000の一方の面をパンチ1001で押して角穴100cを形成すると、板材1000の他方の面側がダイ1003の丸穴1005に入り込み、角穴100cの体積と略同じ体積の円錐台状の結合用突起100aが形成される。
【0037】
そして、パンチ1001を板材1000から離反させると共に、払いピン1007で円錐台状の結合用突起100a′を押すことで、板材1000はダイ1003より離れる。
【0038】
尚、角穴100cと結合用突起100a′においても、図11と同様なので、重複する説明は省略する。
上記構成のリクライニング装置の作動を説明する。通常は、スパイラルスプリング191,195の付勢力により、カム170がポール140,150の背面を押し、ポール140,150の外歯141,151がラチェット130の内歯133,134に噛合し、ラチェット(シートバック)130の回転が禁止されている(ロック状態)。
【0039】
レリーズレバー160を図1において上方に持ち上げると、スパイラルスプリング191,195の付勢力に抗して回動シャフト120,カム170,レリーズプレート180が図2における時計方向に回転する。
【0040】
すると、カム170のポール140,150の背面への押圧が解除されるとともに、レリーズプレート180のカム穴183,184のカム面がポール140,150の突起143,153を押圧し、ポール140,150を背面側に後退させる。このため、ポール140,150はガイド突起105〜108のガイド面105a〜108aに案内されて、背面側に移動し、ポール140,150の外歯141,151とラチェット130の内歯133,134との噛合が解除され、ラチェット(シートバック)130は、傾動可能となる(アンロック状態)。
【0041】
又、回動シャフト120の動きは、コネクティングパイプを介して、他方のシート側部に設けられたリクライニング機構の回動シャフトへ伝達される。
シートバックを所望の角度まで傾動させ、レリーズレバー160への操作力を解除すると、スパイラルスプリング191,195の付勢力により、カム170がポール140,150の背面を押し、ポール140,150の外歯141,151がラチェット130の内歯133,134に再び噛合し、ラチェット(シートバック)130の回転が禁止された状態に復帰する。
【0042】
前面衝突や追突等により、シートバック側のバックフレーム202に大きな力がかかると、この力は、ラチェット130及びポール140,150を介して、ガイド突起105〜108(ガイド突起105,108あるいはガイド突起106,107)にかかり、ガイド突起105〜108の変形が進むが、このような場合には、ポール140,150の突起144,154が角穴100b,100cの側壁面100b1,100b2,100c1,100c2(側壁面100b2,100c2あるいは側壁面100b1,100c1)に当接し、ガイド突起105〜108と協働して、負荷を支えることになる。
【0043】
本形態例では、ベースアーム100において、結合用突起100aの背面部を有効利用し、ここに、ガイド突起105〜108の負荷軽減用の角穴100b,100cを形成しているため、ガイド突起105〜108の負荷軽減用の角穴100b,100cを形成するために新たなスペースを必要とせず、角穴100b,100cが占めるベースアーム100上の面積は、ほとんど無視でき、この結果、結合用突起100aやガイド突起105〜108の負荷軽減用の角穴100b,100cの双方をベースアーム100に容易に形成できる。よって、リクライニング装置のシートクッション側(フレーム201)及びシートバック側(バックフレーム202)への取り付けを結合用突起100a,130aを介して行うように構成することができ、異なるシートに対しても容易に装着できる。
【0044】
又、ガイド突起105〜108の負荷軽減用の角穴100b,100cと円柱状の結合用突起100a,130aとをベースアーム100の表裏に形成することは、ハーフブロー成形(エンボス成形)等で容易に行える。しかも、結合用突起100a,130aを円柱状にすると、これらを高精度かつ容易に形成できる。しかも、結合用突起100a,130aが円柱状であれば、結合用突起100a,130aの外周面とその嵌合穴の内壁面との良好な面接触状態を容易に確保できるため、衝突時等にバックフレーム202に大きな荷重がかかった場合にも、荷重が接触面に均等にかかり、嵌合穴の内壁面に亀裂や割れが発生することを回避できる。
【0045】
さらに、結合用突起100a,130aの配設が、それぞれ、ラチェット130の傾動中心を中心とする同一円周上に等間隔で位置するようになされているため、例えば、バックフレーム202とラチェット130との相対的な取り付け角度については、結合用突起130a間の開き角を調整単位にして変更でき、取り付け自由度が向上する。又、プレス成形の精度向上や熱処理歪みの発生防止も図れる。
【0046】
又、パンチとダイとを用いて、角穴100cと結合用突起100a′とを形成する場合、角穴100cの体積が結合用突起100a′の体積より大きい場合、結合用突起を形成するダイに大きな負担がかかり、ダイの寿命が短くなる。又、逆に、結合用突起の体積が角穴の体積より大きい場合、ダイの穴に回る板材の量が少なくなるので結合用突起の形状にダレが起こる。しかし、本実施の形態例では、角穴100cと結合用突起100a′とは、略同じ体積であるので、結合用突起100a′にダレができたり、ダイに負担を掛けることがない。
【0047】
更に、結合用突起100aは円錐台状であるので、ダイ1003から抜くときに容易に抜ける。
又、ダイ1003の丸穴1005の周面は、炭化チタンの皮膜が形成されていることにより、加工後、板材1000がダイ1003より抜けやすくなる。
【0048】
尚、本発明は上記形態例に限定されるものではない。例えば、シートクッション側のフレーム201に、ラチェット130をロアアームとして取り付け、シートバック側のバックフレーム202に、ベースアーム100を取り付けるようにしてもよい。又、ポール(140,150)の数は、1個でも3個以上でもよく、カム170の付勢も上記スパイラルスプリング191,195による方法に限らない。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、ベースプレートは、前記ラチェットとの対向面には、前記ポールに形成された突起が係合し、前記ポールを前記傾動の中心軸と直行する方向に案内する角穴が形成されていることにより、ガイド突起の負荷も軽減できる。
【0050】
又、前記ラチェットとの対向面には、角穴が形成され、前記ラチェットとの対向面と反対側の面には、前記角穴と重なり、前記角穴と略同じ体積で、シートのシートバックフレーム、前記シートのシートクッションフレームのいずれか一方に取り付けるための円錐台状の結合用突起が形成されていることにより、ガイド突起の負荷軽減用の角穴が占めるベースアーム上の面積は、ほとんど無視でき、結合用突起やガイド突起の負荷軽減用の角穴をベースアームに容易に形成できる。よって、リクライニング装置のシートクッション側及びシートバック側への取り付けを結合用突起を介して行うことができる。すなわち、本発明によれば、異なるシートに対しても容易に装着でき、しかも、ガイド突起の負荷も軽減できるリクライニング装置を実現できる。
【0051】
又、パンチとダイとを用いて、前記角穴と結合用突起とを形成する場合、角穴の体積が結合用突起の体積より大きい場合、結合用突起を形成するダイに大きな負担がかかり、ダイの寿命が短くなる。又、逆に、結合用突起の体積が角穴の体積より大きい場合、ダイの穴に回る板材の量が少なくなるので結合用突起の形状にダレが起こる。しかし、本発明はで、前記角穴と結合用突起とは、略同じ体積であるので、結合用突起にダレができたり、ダイに負担を掛けることがない。
【0052】
更に、結合用突起は円錐台状であるので、ダイから抜くときに容易に抜ける。請求項2記載の発明によれば、板材の一方の面をパンチで押して角穴を形成すると、板材の他方の面側がダイの丸穴に入り込み、前記角穴の体積と略同じ体積の円錐台状の結合用突起が形成される。従って、前記角穴と結合用突起とは、略同じ体積であるので、結合用突起にダレができたり、ダイに負担を掛けることがない。
【0053】
更に、結合用突起は円錐台状であるので、ダイから抜くときに容易に抜ける。請求項3記載の発明によれば、前記ダイの丸穴の周面は、炭化チタンの皮膜が形成されていることにより、加工後、板材がダイより抜けやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の外観を示す正面図である。
【図2】図1からベースアームを取り除いた正面図である。
【図3】図1及び図2の切断線C−Cにおける断面図である。
【図4】図1及び図2の切断線D−Dにおける断面図である。
【図5】図1及び図2の切断線E−Eにおける断面図である。
【図6】本発明の実施の形態例中のベースアームの背面図である。
【図7】図6の切断線F−Fにおける断面図である。
【図8】本発明の実施の形態例中のラチェットの正面図である。
【図9】本発明の実施の形態例中のカムの背面図である。
【図10】本発明の実施の形態例中の主要部の概略分解斜視図である。
【図11】図7の角穴と結合用突起とを形成する金型を説明する図である。
【符号の説明】
100        ベースアーム
100a,100a′ 結合用突起
100b,100c 角穴
102,103    断面円弧状支持部
104     凹部
105〜108  ガイド突起
105a〜108a  ガイド面
120     回動シャフト
130     ラチェット
130a   結合用突起
132     凹部
133,134 内歯
140,150  ポール
141,151  外歯
144,154  突起
160     レリーズレバー
170     カム

Claims (3)

  1. シートバックフレーム、シートクッションフレームのいずれか一方に取付られ、
    傾動中心を中心とした内歯が形成されたラチェットを傾動可能に支持し、
    前記ラチェットの内歯に噛合可能な外歯が形成されたポールの両側部を挟むように形成され、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する一対のガイド突起と、
    が形成されたリクライニング装置のベースアームにおいて、
    前記ラチェットとの対向面には、前記ポールに形成された突起が係合し、前記ポールを前記傾動の中心軸と直行する方向に案内する角穴が形成され、
    前記ラチェットとの対向面と反対側の面には、前記角穴と重なり、前記角穴と略同じ体積で、シートのシートバックフレーム、前記シートのシートクッションフレームのいずれか一方に取り付けるための円錐台状の結合用突起が形成されていることを特徴とするリクライニング装置のベースアーム。
  2. 板材の一方の面を押して前記板材に対して角穴を形成するパンチと、
    前記板材の他方の面側が載置され、前記パンチが形成する角穴と重なる部分には、奥に行くに従って漸次径が小さくなる丸穴が形成されたダイと、
    前記丸穴に移動可能に設けられ、前記丸穴によって形成された前記板材の円錐台状の結合用突起を押す払いピンと、
    を有することを特徴とするリクライニング装置のベースアームの製造用金型。
  3. 前記ダイの丸穴の周面は、炭化チタンの皮膜が形成されていることを特徴とする請求項2記載のリクライニング装置のベースアームの製造用金型。
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