JP2004064571A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光データを用いてノイズや白キズの補正を行う撮像装置であって、撮影間隔を短くすることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】電荷蓄積時間設定部110にて設定されている電荷蓄積時間(露光時間)に応じた遮光データを取得して遮光データ記憶部107に記憶させ、この記憶した遮光データを電荷蓄積時間の設定が変更されるまで保持する。そして、撮像データのノイズや白キズの補正を行う場合には、遮光データ記憶部107に記憶している遮光データを用いるようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子を用いた撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(harge oupled evice)などの固体撮像素子を用いた電子スチルカメラなどの撮像装置が普及している。固体撮像素子には光電変換を行い電荷を蓄積するフォトダイオードが2次元状に配置されており、撮影時にはこれらフォトダイオードに電荷を蓄積し、この蓄積電荷を電流信号もしくは電圧信号に変換してA/D変換等の処理を行い、撮像データとして出力する。
【0003】
このような固体撮像素子を用いた撮像装置においては、解像度を高めるために高画素化が進んでいる。すなわち、画素サイズ(光電変換単位領域)を小さくし、画素数を増やす傾向にある。しかし、画素サイズが小さくなると1画素当たりの入射光量が減少するため、電荷蓄積量が減少して感度が悪くなり、暗所での撮影が困難になってくる。そのため、暗所では電荷蓄積時間(露光時間)を長くして撮影する必要があるが、電荷蓄積時間が長くなると、暗電流などが増加し、画像にノイズや白キズが目に見えて現れてくるという弱点がある。
【0004】
そこで、このようなノイズや白キズを補正するための従来の撮像装置として、長時間露光撮影時に、その都度、撮像データを得るのと同一の電荷蓄積時間で、かつ、固体撮像素子を遮蔽して光が入射しないようにした遮光状態で撮影動作を行ってノイズデータが含まれる遮光データを取得し、この遮光データを用いて撮像データの補正を行うものがある。
【0005】
このような従来の撮像装置における長時間露光撮影時の動作を説明する。まず、撮影者がシャッタボタン等を押すと、撮像装置に撮影動作の開始が設定され、撮像装置は、撮影対象を撮影して撮像データを取り込みメモリ等に記憶させる。続いて撮像装置は、固体撮像素子を遮蔽し、先の撮影時と同一の電荷蓄積時間で撮影動作を行って遮光データを取り込み、先程取り込んだ撮像データに対しこの遮光データを用いて補正を行う。
【0006】
しかしながら、このような従来の撮像装置では、撮像データを取り込む動作と遮光データを取り込む動作が一連の動作であるため、撮像データに対しノイズや白キズの補正を行う撮影を行うときには通常の撮影より二倍の撮影時間が必要となり、撮影間隔が長くなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑み、電荷蓄積時間の設定が変更されるまで遮光データを保持しつづけ、その保持している遮光データを用いて撮像データの補正を行うことにより、上記従来の技術を継承しつつ、撮影間隔を短くすることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の撮像装置は、2次元状にフォトダイオードが配置された固体撮像素子と、前記固体撮像素子への電荷蓄積時間を設定する電荷蓄積時間設定手段と、前記固体撮像素子を遮蔽して入射光を遮光する光遮蔽手段と、前記光遮蔽手段を閉じた完全遮蔽状態で前記電荷蓄積時間設定手段にて設定されている時間だけ前記固体撮像素子に蓄積された電荷から取得した遮光データを画素単位で記憶する遮光データ記憶手段と、前記遮光データ記憶手段の記憶する遮光データを用い、前記光遮蔽手段を開いた状態で前記電荷蓄積時間設定手段にて設定されている時間だけ前記固体撮像素子に蓄積された電荷から取得した撮像データを補正する撮像データ補正手段とを具備し、前記電荷蓄積時間設定手段にて電荷蓄積時間が設定されると、その設定された電荷蓄積時間に応じた遮光データを取得して前記遮光データ記憶手段に記憶し、その後新たに電荷蓄積時間が設定されるまでその遮光データを前記遮光データ記憶手段に保持することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2記載の撮像装置は、請求項1記載の撮像装置であって、前記撮像データ補正手段により撮像データを補正するか否かを選択する撮像データ補正選択手段を具備し、前記撮像データ補正選択手段にて撮像データの補正が選択されているときに電荷蓄積時間が設定されると、その設定された電荷蓄積時間に応じた遮光データを取得して前記遮光データ記憶手段に記憶し、前記撮像データ補正選択手段にて撮像データの補正が選択されているときに電荷蓄積時間が新たに設定されるまで、または前記撮像データ補正選択手段にて補正不可が選択されるまで、その遮光データを前記遮光データ記憶手段に保持することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3記載の撮像装置は、請求項1もしくは2のいずれかに記載の撮像装置であって、前記遮光データの取得動作中に、撮影者にそのことを教示する手段を具備することを特徴とする。
【0011】
以上のように、本発明によれば、実際に撮影を行うときにはすでに補正に使用する遮光データが用意されているため、遮光データを取り込む時間が省け、撮影間隔を大幅に短くすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態による固体撮像素子を用いた撮像装置を示すブロック構成図である。図1において、103は光電変換し電荷を蓄積するフォトダイオードが2次元状に配置された固体撮像素子であり、撮影対象の光像を電荷情報に変換し、蓄えられた電荷を読み出して電圧信号または電流信号に変換する。101は固体撮像素子103を遮蔽して光が入射しないようにする光遮蔽部(光遮蔽手段)、102は光遮蔽部101の開閉を制御する光遮蔽制御部、104は固体撮像素子103に蓄えられた電荷のリセットと蓄えられた電荷の読み出しのタイミングを制御するタイミングジェネレータ、105は固体撮像素子103からの電圧信号または電流信号をデジタル変換するA/D変換器、106はA/D変換器105から出力されるデジタルデータを遮光データ記憶部(遮光データ記憶手段)107と撮像データ補正部(撮像データ補正手段)108のいずれに出力するのか選択するセレクタ、107は遮光データを記憶する遮光データ記憶部、108は遮光データ記憶部107に記憶されている遮光データを用い撮像データに対してノイズや白キズの補正を行う撮像データ補正部、109は撮像データの補正を行うか否かを選択する撮像データ補正選択部(撮像データ補正選択手段)、110は固体撮像素子103の電荷蓄積時間(露光時間)を設定する電荷蓄積時間設定部(電荷蓄積時間設定手段)、111は当該撮像装置に撮影動作の開始を設定する撮影開始設定部、112は当該撮像装置全体を制御する制御部である。
【0013】
続いて、暗所での撮影時などにおいて、電荷蓄積時間設定部110にて露光時間(電荷蓄積時間)が設定され、撮像データの補正を行うように撮像データ補正選択部109が選択されたときの当該撮像装置の動作を、図2を用いて説明する。
【0014】
まず、制御部112は光遮蔽制御部102を制御して光遮蔽部101を完全に閉じるようにし(完全遮蔽状態)、タイミングジェネレータ104から出力されるリセットパルスにより固体撮像素子103の電荷をリセットしてから電荷蓄積時間設定部110に設定されているT時間だけ電荷を蓄積させる(ステップS1)。そして、タイミングジェネレータ104から出力される電荷読み出しパルスにより固体撮像素子103から電荷を読み出し、セレクタ106を制御してA/D変換器105でデジタルデータに変換した遮光データを遮光データ記憶部107に記憶する(ステップS2)。
【0015】
後は、撮影者が撮影対象を撮影するまで待ち、撮影者がシャッタボタン等を押し、撮影開始設定部111において当該撮像装置内部に撮影動作の開始が設定されると(ステップS3)、制御部112は、タイミングジェネレータ104から出力されるリセットパルスにより固体撮像素子103の電荷をリセットし、光遮蔽制御部102を制御して光遮蔽部101が電荷蓄積時間設定部110に設定されているT時間(ステップS1の遮光データ取得動作時と同一の時間)だけ開くように制御し、固体撮像素子103に電荷を蓄積する(フローS4)。そして、タイミングジェネレータ104から出力される電荷読み出しパルスにより固体撮像素子103から電荷を読み出し、セレクタ106を制御してA/D変換器105でデジタルデータに変換した撮像データを撮像データ補正部108に出力し、遮光データ記憶部107に記憶した遮光データを用いて撮像データの補正を行う(フローS5)。
【0016】
そして、当該撮像装置は、新たに露光時間(電荷蓄積時間)が設定されると、すぐさま図2に示す制御フローのステップS1、2をたどり、この新たに設定された電荷蓄積時間に応じた遮光データを取得する。
【0017】
なお、本実施の形態では、遮光データを先に取得して記憶しておき、撮像データの補正に用いるようにしたが、最初に遮光データを取得する際には、その逆でもよい。すなわち、最初に遮光データを取得する際には、従来の技術の如く、先に撮像データを取得し、続けて遮光データを取得する。そして、この遮光データを記憶しておき、その後はこの記憶した遮光データを用いて補正するようにしてもよい。
【0018】
以上のように当該撮像装置では、暗所撮影などで遮光データを用いてノイズや白キズの補正を行う場合において、実際に撮影を行うときには補正に使用する遮光データがすでに用意されているため、遮光データを取り込む時間が省け、撮影間隔を大幅に短くすることができる。このように撮影間隔を短くすることができるので、シャッターチャンスを逃すこと等が防止され、撮影者にとって利便性の高いものとなる。
【0019】
また、新たに露光時間(電荷蓄積時間)が設定されると、すぐさまその時間に応じた遮光データを取得するので、適切な遮光データが常に用意され、撮影画像の画質の劣化を回避することができる。
【0020】
また、新たに露光時間(電荷蓄積時間)の設定を行わない限り、遮光データ記憶部に記憶されている遮光データを用いて撮像データの補正を行うので、消費電力を低下させることができる。
【0021】
なお、新たに露光時間(電荷蓄積時間)が設定される毎に遮光データを取得するのではなく、補正を行うように撮像データ補正選択部が選択されているときに露光時間(電荷蓄積時間)が設定されると、その時間に応じた遮光データを取得するようにし、撮像データ補正選択手段にて撮像データの補正が選択されているときに新たに電荷蓄積時間が設定されるか、または、撮像データ補正選択手段にて補正不可が選択されるまで遮光データを保持することにより、消費電力を低下させることができる。
また、遮光データの取得動作中に、撮影者に遮光データ取得動作中であることを教示する手段を設けておけば、撮影者が誤ってシャッタ等を押すことがなくなる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、実際に撮影を行うときには補正に使用する遮光データがすでに用意されているため、遮光データを取り込む時間を省け、撮影間隔を大幅に短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による撮像装置を示すブロック構成図
【図2】本発明の実施の形態による撮像装置における撮像データ補正動作の制御フローを説明するための図
【符号の説明】
101 光遮蔽部
102 光遮蔽制御部
103 固体撮像素子
104 タイミングジェネレータ
105 A/D変換器
106 セレクタ
107 遮光データ記憶部
108 撮像データ補正部
109 撮像データ補正選択部
110 電荷蓄積時間設定部
111 撮影開始設定部
112 制御部

Claims (3)

  1. 2次元状にフォトダイオードが配置された固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子への電荷蓄積時間を設定する電荷蓄積時間設定手段と、
    前記固体撮像素子を遮蔽して入射光を遮光する光遮蔽手段と、
    前記光遮蔽手段を閉じた完全遮蔽状態で前記電荷蓄積時間設定手段にて設定されている時間だけ前記固体撮像素子に蓄積された電荷から取得した遮光データを画素単位で記憶する遮光データ記憶手段と、
    前記遮光データ記憶手段の記憶する遮光データを用い、前記光遮蔽手段を開いた状態で前記電荷蓄積時間設定手段にて設定されている時間だけ前記固体撮像素子に蓄積された電荷から取得した撮像データを補正する撮像データ補正手段と
    を具備し、前記電荷蓄積時間設定手段にて電荷蓄積時間が設定されると、その設定された電荷蓄積時間に応じた遮光データを取得して前記遮光データ記憶手段に記憶し、その後新たに電荷蓄積時間が設定されるまでその遮光データを前記遮光データ記憶手段に保持することを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1記載の撮像装置であって、前記撮像データ補正手段により撮像データを補正するか否かを選択する撮像データ補正選択手段を具備し、前記撮像データ補正選択手段にて撮像データの補正が選択されているときに電荷蓄積時間が設定されると、その設定された電荷蓄積時間に応じた遮光データを取得して前記遮光データ記憶手段に記憶し、前記撮像データ補正選択手段にて撮像データの補正が選択されているときに電荷蓄積時間が新たに設定されるまで、または前記撮像データ補正選択手段にて補正不可が選択されるまで、その遮光データを前記遮光データ記憶手段に保持することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1もしくは2のいずれかに記載の撮像装置であって、前記遮光データの取得動作中に、撮影者にそのことを教示する手段を具備することを特徴とする撮像装置。
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