JP2004064517A - 固体撮像素子ならびに固体撮像装置の欠陥検出および欠陥補正方法 - Google Patents

固体撮像素子ならびに固体撮像装置の欠陥検出および欠陥補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な処理をなくし、対象画素に対する補正誤差を抑えることができる固体撮像素子ならびに固体撮像装置の欠陥検出および欠陥補正方法の提供。
【解決手段】受光素子10は、感光領域12を感光領域12a, 12bにポテンシャル障壁12cで分けて、感光領域12a, 12bからそれぞれ独立に信号電荷を読み出して、感光領域のいずれかにたとえば格子欠陥にともなって生じる暗電流の漏れ込みをポテンシャル障壁12cで防止したり、ゴミの付着等により使用できなくなっても、欠陥検出により受光素子10の位置および欠陥領域の情報を求め、これらの情報を用いて領域毎に信号電荷を読み出し、読み出した内、正常な領域で得られた信号電荷から感光領域12の全体に換算して欠陥画素の補正を行う。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子に関し、また、本発明は、固体撮像素子の欠陥を検出する方法に関し、さらに、本発明は、固体撮像素子の欠陥を補正する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、固体撮像素子に含まれる欠陥画素に対する傷補正は、欠陥画素の位置をあらかじめ記憶してこの欠陥画素に隣接する画素から得られる画素データを用いた補間処理によって行われている。この補間処理は、たとえば画像の濃淡境界が欠陥画素の直前にあると、処理結果が再生画像において目立ってしまうことがある。
【0003】
このため、補間処理を行う前に、欠陥画素近傍にある画素データの信号レベルを比較し、境界が存在する方向をパターン化する判別を行い、判別結果を基に傷補正に使用する画素を決定している。このように傷補正には、複雑な前処理が要求される。
【0004】
しかしながら、この傷補正は、あらかじめ記憶した位置の画素に対して行われるに過ぎず、たとえば動作にともなって固体撮像素子が高温に曝された場合に生じる傷や経年変化にともなう後天的に発生する傷等に対応できない。
【0005】
このような場合、さらには複雑な境界にも適切な傷補正を行う傷検出回路および傷補正回路が特開平6−319082号公報に提案されている。傷検出回路は、画素取込回路で対象画素およびその周囲の画素を取り込み、傷判断回路で対象画素と周囲の画素との相関関係を求め少なくとも一つでも対象画素と相関があれば、対象画素を正常と判断し、これ以外で欠陥が存在すると判断するようにして記憶によらない傷検出を行っている。また、傷補正回路は、画素取込回路と周辺画素の加算平均を演算する演算器を備えて、この演算器の出力を補間出力として置き換えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開平6−319082号公報の傷検出回路および傷補正回路は、後天的な欠陥にも対応するため、常に対象画素に対して周辺画素を取り込んで複雑なデータ処理が行われ、傷検出が行われることから、あらかじめ欠陥位置を記憶する場合に比べて時間がかかる。特に、傷補正回路は、対象画素に対する周辺画素の画素データを用いた補間処理を行う。補間処理では、対象画素と周辺画素との間にそれぞれの間隔が存在するが、間隔を考慮せずに使用する画素数を考慮した補間処理が行われる。この結果、対象画素のレベルに対する誤差が大きくなってしまう。
【0007】
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、複雑な処理をなくし、対象画素に対する補正誤差を抑えることができる固体撮像素子ならびに固体撮像装置の欠陥検出および欠陥補正方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するために、入射光を受ける感光領域でこの入射光を信号電荷に変換し、この信号電荷を形成されたポテンシャル井戸に蓄積する受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子において、この受光素子は、ポテンシャル井戸を仕切る障壁が形成され、この障壁により分けられた感光領域に形成されたポテンシャル井戸のそれぞれに蓄積した信号電荷を読み出す電荷読出し手段が独立して配設されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の固体撮像素子は、各受光素子のポテンシャル井戸を障壁で仕切ることにより、欠陥にともなって生じる暗電流の供給を防止し、仕切られたポテンシャル井戸に隣接して配設された電荷読出し手段を介してそれぞれ蓄積された信号電荷を独立して読み出すことにより、一受光素子として一つの位置情報に対応させながら、領域から信号電荷が得られる。これにより、各領域に一位置情報が割り当てられ、たとえば領域の一つに欠陥が生じても、これ以外の正常な領域から得られる信号電荷も同じ位置情報を持たせることができる。
【0010】
また、本発明は上述の課題を解決するために、入射光を受ける感光領域でこの入射光を信号電荷に変換する受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子の欠陥を検出する欠陥検出方法において、信号電荷を蓄積するポテンシャル井戸の領域を仕切り、この仕切った領域で蓄積された信号電荷をそれぞれ独立に読み出す固体撮像素子を用いて、一様な明るさの画像を撮像し、あらかじめ設定した閾値範囲内にこの撮像により得られた撮像データがあるか否かを判定し、この判定により欠陥の検出された受光素子の位置情報およびこの受光素子における欠陥領域の情報を保存する第1の工程を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の固体撮像素子の欠陥検出方法は、一様な明るさの画像を撮像した際に、閾値範囲内に撮像データがあるか判定し、受光素子の位置情報だけでなく、欠陥領域の情報も保存して、正常領域と異常(欠陥)領域とを区別して正常領域からの利用を促すことができる。
【0012】
さらに、本発明は上述の課題を解決するために、入射光を受ける感光領域で該入射光を信号電荷に変換する受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子の欠陥に応じて補正を施す欠陥補正方法において、信号電荷を蓄積するポテンシャル井戸の領域を仕切り、この仕切った領域で蓄積された信号電荷をそれぞれ独立に読み出す固体撮像素子を用いて、被写界を撮像し、受光素子の各領域から蓄積された信号電荷を読み出し、この撮像により得られた撮像データを保存する第1の工程と、この保存した撮像データのうち、固体撮像素子に関する欠陥検出によりあらかじめ得られている欠陥の位置情報および該欠陥領域の情報を基に欠陥のある受光素子で正常な領域から得られた撮像データを用い、この正常な領域の面積を感光領域全体に換算する第2の工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の固体撮像素子の欠陥補正方法は、領域それぞれの撮像データを保存し、欠陥の位置情報および欠陥領域の情報を基に欠陥を含む受光素子から正常な領域の撮像データを取り出して、この撮像データを受光素子の感光領域全体に換算して補正することにより、欠陥が生じているにもかかわらず、本来、受光素子で得られた撮像データを正確に求めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による固体撮像素子の一実施例を詳細に説明する。
【0015】
本実施例は、本発明の固体撮像素子を受光素子10に適用した場合である。本発明と直接関係のない部分について図示および説明を省略する。以下の説明で、信号はその現れる接続線の参照番号で指示する。
【0016】
受光素子10は、フォトダイオードで、光電変換を行う。本実施例が示すフォトダイオードは、npn構造を持っている。上方側から見ると、受光素子10は、図1(a)に示すように、感光領域12を八角形に形成し、感光領域12が感光領域12a, 12bに分割されている。感光領域12aは、感光領域12の全面積に対して3/4を占め、感光領域12bは全面積に対して1/4を占めている。この分割は、感光領域12の中心を通って行われている。感光領域12の分割には、感光領域12a, 12bを仕切るポテンシャル障壁12cとして酸化膜が形成されている。酸化膜には、本実施例でSiOを用いている。
【0017】
また、受光素子10には、トランスファゲート12d, 12e(黒丸記号)がそれぞれ形成されている。トランスファゲート12d, 12eは、感光領域12a, 12bに対応し、図示しない垂直転送レジスタに蓄積した信号電荷を独立に読み出すように形成されている。
【0018】
受光素子10を破断線Ib−Ibに沿って切断した断面を図1(b)に示す。受光素子10は、シリコン基板14上にpチャネル層16を形成し、pチャネル層16にn層18を埋め込んでいる。n層18の上面16aは、感光領域12に応じて形成し、n層18の上にはp+の薄膜20が形成される。上述したポテンシャル障壁12cは、シリコン基板14から薄膜20まで垂直に形成する。
【0019】
この受光素子10の上には、感光領域12の周縁にも入射光を入射させて光電変換効率を高めるように内部レンズ22が形成される。内部レンズ22は入射光側を平坦化させる。内部レンズ22と薄膜20が形成する面20aとの間には、透明な保護膜24を設けている。平坦化された内部レンズ22の上には、入射光を色分解する色フィルタ26が形成され、さらに、入射光側にオンチップマイクロレンズ28が形成される。オンチップマイクロレンズ28は、感光領域12に入射光を集光する役割と入射光の空間周波数をナイキスト周波数以下にするフィルタ機能とを有している。
【0020】
このように受光素子10は、感光領域12にポテンシャル障壁12cを形成することによって感光領域12を領域12a, 12bに分割し、たとえ領域12a, 12bの一方にたとえば格子欠陥が生じて光量に応じた信号電荷への変換が正確にできなくなっても欠陥領域で生じる暗電流の影響を防止して正常な領域に及ぼす悪影響を回避することができる。欠陥は、格子欠陥に限定されるものでなく、ゴミ等の感光領域への入射光を遮光するような不具合が生じる場合にも有効である。
【0021】
感光領域12の分割は、図1のように3:1に限定するものでなく、垂直転送レジスタ(図示せず)側の感光領域を複数に均等に分割してもよい。これにより、異常発生に対応する領域を増やすことができる。
【0022】
また、図2(a), (b)に示すように、受光素子10の各領域に蓄積した信号電荷を垂直転送レジスタに読み出すトランスファゲート12d, 12eをほぼ対向する位置関係に配設形成するとよい。トランスファゲートは、黒丸記号で示している。たとえ同時に垂直転送レジスタに読み出しても垂直転送レジスタでは、信号電荷が混合されないように独立したパケットを形成するように駆動して各領域の信号電荷を読み出す駆動を行う。
【0023】
図1および図2(a)の受光素子10には感光領域12を時計の針が3時を示すときのようにポテンシャル障壁12cが形成されている。また、図2(b)の受光素子10は、受光素子10の右半分を4等分するようにポテンシャル障壁12cが形成されている。この場合、受光素子10には、右半分にトランスファゲート120e, 122e, 124e, 126eが形成されている。
【0024】
なお、この領域分割の条件を満たして独立に信号電荷を読み出すようにトランスファゲートの形成する位置を考慮し、信号電荷が読み出せるならば、受光素子10に形成するポテンシャル障壁12cを中心線に対して線対称に形成してもよい。すなわち、図2(a)の感光領域12を4等分にするポテンシャル障壁12cの形成と図2(b)の場合、受光素子10における左半分の感光領域も4等分するポテンシャル障壁12cの形成を行ってもよい。
【0025】
次に受光素子10を形成した固体撮像素子を用いたディジタルカメラ30について図3を参照しながら説明する。ディジタルカメラ30には、光学レンズ系32、絞り調節機構34、撮像部36、前処理部38、バッファ40、信号処理部42、操作部44、システム制御部46、欠陥データメモリ48、タイミング信号生成部50、ドライバ52、モニタ54およびストレージ56含む。光学レンズ系32には、光学レンズの配置を自動的に変位調節して被写体を焦点の合った位置関係に調節するオートフォーカス(AF: Automatic Focus)調節機構が含まれている。機構のそれぞれには、上述した位置に光学レンズを移動させるためモータが配設されている。これらの機構は、各モータにドライバ52からそれぞれ供給される駆動信号52aに応動して動作している。
【0026】
絞り調節機構34は、具体的に図示しないが入射光量を調節するAE(Automatic Exposure)調節機構であり、ドライバ52からの駆動信号52bに応じてリング部を回転させる。リング部は、羽根を部分的に重ならせてアイリスの形状を丸く形成し、入射する光束を通すようにアイリスを形成する。このようにして絞り調節機構34はアイリスの口径を変えている。絞り調節機構34は、メカニカルシャッタをレンズシャッタとして光学レンズ系32に組み込んでもよい。
【0027】
撮像部36は、受光素子10を2次元アレイ状に配設した固体撮像素子36aを用いている。固体撮像素子36aにおいて受光素子10には、前述したように色フィルタ26およびオンチップマイクロレンズ28が入射光側に向かって順次形成されている。色フィルタ26は、たとえば三原色RGBの色フィルタセグメントが個々の受光素子(photosensitive cell)10と一対一に所定の位置関係に配されたフィルタである。したがって、色フィルタは、受光素子10の配置に依存する。
【0028】
固体撮像素子36aには、電荷結合素子(CCD: Charge Coupled Device)や金属酸化膜半導体素子(MOS: Metal Oxide Semiconductor)タイプがある。本実施例では、固体撮像素子36aにCCDを用いる。CCDは、図1に示す特徴を有している。すなわち、図1(a)に示す受光素子10は、感光領域12を2つの感光領域12a, 12bに分割して形成され、感光領域12a, 12bのそれぞれから独立して読み出す構造を有している。感光領域12a, 12bのセンサ感度は同じであり、感光領域の面積が異なっているだけである。
【0029】
固体撮像素子36aには、ドライバ52から駆動信号52cが供給されている。固体撮像素子36aは、動作モードに応じて駆動信号52cが供給される。動作モードのうち、欠陥検出モードおよび撮影モード等に応じて受光素子10のそれぞれから露光時に光電変換して生成した信号電荷を読出しゲートを介して垂直転送レジスタにフィールドシフトさせる。
【0030】
ただし、上述したフィールドシフトの信号電荷読出しは、アレイ状に配列された受光素子10が有する感光領域12のうち、感光領域12aまたは感光領域12bのいずれかを選択的に読み出す。この読出しの後、他方の感光領域に蓄積した信号電荷を読み出す。垂直転送レジスタにおいて、感光領域12a, 12bの信号電荷を同時に読み出しても混合しない場合、同時読出しが可能になる。
【0031】
そして、垂直転送レジスタの信号電荷は、垂直転送レジスタに直交する方向、すなわち水平方向に配設された水平転送レジスタに転送した信号電荷をシフトさせ、水平転送する。水平転送された信号電荷は、出力アンプにフローティングディフュージョンアンプ(FDA: Floating Diffusion Amplifier)を用いて電圧信号にQ/V変換される。撮像部36は、Q/V変換されたアナログ信号36bを前処理部38に出力する。
【0032】
前処理部38には、ノイズ除去に相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling: CDS)回路、ゲイン調整アンプ(GCA: Gain Control Amplifier)、およびA/D変換器(Analog−to−Digital Converter)が含まれている(図示せず)。前処理部38は、供給されるアナログ信号36bに対してノイズ除去、波形整形、ディジタル化を行って得られた撮像データのすべてを画像データ38aとしてシステムバス100、データバス40aを介してバッファ40に出力する。
【0033】
バッファ40は、不揮発性メモリであり、一つの画像に対して領域毎に読み出した画像データ38aを格納する点ではテンポラリメモリでもある。バッファ40には、システム制御部46からの制御信号46aが制御信号40bとして供給され、制御信号40bに応動して画像データ38aに対する書込み/読出し制御が行われる。バッファ40が格納する画像データ38aは、一つの受光素子10に対して得られる各領域の画像データだけでなく、感光領域12全体としてまとめた画像データも格納するようにデータ容量を持たせるとよい。
【0034】
後段の欠陥検出においてさらに説明するが、前者の画像データはいずれの領域の欠陥かを判定するために用い、後者の画像データは受光素子10の欠陥判定に用いる。最終的に、バッファ40には、供給される一つの画像に対して欠陥補正が施された後の欠陥を含まない画像データが格納されるようになる。バッファ40は、一画像に対する画像データ40aをシステムバス100、データバス42aを介して信号処理部42に出力する。
【0035】
信号処理部42は、図示しない信号発生回路、メモリ、ガンマ補正回路、評価値算出部、画素補間処理回路、マトリクス処理回路、および圧縮/伸長処理回路が含まれている。メモリは、バッファ40と共用してもよい。信号処理部42には、システム制御部46から制御信号46aがシステムバス100を経て制御線を介した制御信号46bとして供給されている。信号処理部42の信号発生回路(図示しない)は制御信号46bに応動して動作する。信号発生回路は、複数の周波数を生成することができるPLL(Phase Locked Loop)回路を有している。信号発生回路は、源発の発振周波数を基準クロックとして逓倍して複数種類のクロック信号42bを生成し、システムバス100を介してクロック信号42cとしてシステム制御部46およびタイミング信号生成部50に出力する。
【0036】
また、信号処理部42には、図示しないがタイミング信号生成部50からタイミング信号が供給されている。このタイミング信号は、水平同期信号HD、垂直同期信号VDおよび後述する各部の動作クロック等を含んでいる。
【0037】
メモリには、画像データ40aがシステムバス100、信号の入出力を行うデータバス42aを介して入力され、一時的に記憶される。メモリには、特に、動画撮影モードにてたとえば、垂直方向に1/4間引きされた信号電荷から得られた画像データが供給される。メモリは、読出しに際してアスペクト比および信号読出しの高速化等を図るため水平方向に間引き読出しも行うとよい。この場合も本来の色配列パターンを崩さないように画像データの読出しが行われる。メモリは、水平方向の間引きを行う。
【0038】
メモリは、記憶した画像データをガンマ補正回路に供給する。また、メモリは、繰り返し読出しを行う場合、前述したように不揮発性メモリを用いることが好ましい。ガンマ補正回路には、たとえばガンマ補正用のルックアップテーブルが含まれている。ガンマ補正回路は、画像処理における前処理の一つとして供給される画像データをテーブルのデータを用いてガンマ補正する。ガンマ補正回路は、ガンマ補正した画像データを図示しない評価値算出部および画素補間処理回路にそれぞれ供給する。
【0039】
評価値算出部には、絞り値・シャッタ速度、ホワイトバランス(WB: White Balance)調整および階調補正等を行う演算回路が含まれている。評価値算出部は、上述した回路にて、供給される画像データを基にシーンの情報だけでなく、適切な各パラメータを演算処理により算出している。これらの算出結果は、データバス42a、システムバス100、データバス46cを介してパラメータとしてシステム制御部46に供給される。
【0040】
なお、評価値算出部は、信号処理部42への配設に限定することなく、システム制御部46に配設するようにしてもよい。この場合、信号処理部42は、ガンマ補正した画像データをシステム制御部46に供給する。
【0041】
画素補間処理回路は、画素データを補間生成して算出する機能を有している。撮像部36は単板の色フィルタ26を用いているため、実際の色フィルタセグメントの色以外の色が撮像素子から得られない。そこで、画素補間処理回路は、静止画撮影モードにおいて、この得られない色の画素データを補間により生成する。画素補間処理回路は、プレーンな画像データをマトリクス処理回路に供給する。
【0042】
なお、画素補間処理回路は、生成した画素データを広帯域化する機能を含んでもよい。また、画素補間処理回路は、前述したように、いわゆるハニカムタイプの固体撮像素子36aを撮像部36にて用いている場合、このガンマ補正した画像データを用いて実際に画素の存在する位置(実画素)や画素の存在しない位置(仮想画素)に三原色RGBの画素データを補間処理により生成する。
【0043】
マトリクス処理回路は、画素補間処理回路から供給される画像データと所定の係数を用いて輝度データYと色データCb, Crを生成する。生成した画像データは、圧縮/伸長処理回路に供給される。
【0044】
圧縮/伸長処理回路は、静止画モードにおいて供給される画像データ(Y/C)にJPEG(Joint Photographic coding Experts Group)や動画(ムービ)モードにおいて供給される画像データ(Y/C)にMPEG(Moving Picture coding ExpertsGroup)−1, MPEG−2等の規格でそれぞれ、圧縮処理を施す。圧縮/伸長処理回路は、データバス42a、システムバス100、データバス56aを介して圧縮処理した画像データをストレージ56に送って記録する。圧縮/伸長処理部は、ストレージ56に記録した画像データをデータバス56a、システムバス100、データバス42aを介して供給して伸長処理を施す。この伸長処理は、圧縮処理の逆処理である。
【0045】
また、信号処理部42は、生成した画像データや再生にともなって伸長した画像データ(Y/C)に対してRGB変換を行い、このRGB変換した画像データ42aをシステムバス100、データバス54aを介してモニタ54に供給する。モニタ54は、図示しない表示コントローラにより制御され、画像データ54aが表示デバイスにて画像として表示される。
【0046】
また、信号処理部42は、画像データを外部の機器と入出力する場合、図示しないが外部I/F回路を配するとよい。外部I/F回路としては、たとえば、PIO (Programmed Input/Output)、UART (Universal Asynchronous Receiver/Transmitter:非同期シリアル通信用送受信回路)、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394規格(the Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子技術者協会)に基づくインタフェース等がある。
【0047】
操作部44には、図示しないがモード選択スイッチおよびレリーズシャッタボタンが含まれている。モード選択スイッチは、欠陥検出モードと撮影モードのいずれのモードにするかを選択する機能を有する。モード選択スイッチは、選択したモード信号44aをシステム制御部46に出力する。レリーズシャッタボタンは、2段階のストロークを有するボタンで、第1段のストロークでディジタルカメラ30を予備撮像の段階(S1)にし、第2段のストロークで本撮像の段階(S2)にするトリガ信号44bをシステム制御部46に出力する。操作部44には、この他、ズーム選択スイッチおよび十字ボタンを設けてもよく、液晶表示パネルに表示される条件を選択する機能を持たせてもよい。
【0048】
システム制御部46は、カメラ全体の汎用な部分やディジタル処理を行う部分を制御するマイクロコンピュータまたはCPU(Central Processing Unit)である。
システム制御部46は、供給されるモード信号44aに応じてディジタルカメラ30を欠陥検出モードまたは撮影モードに設定する。また、システム制御部46は、モードに関わらず、モニタ54に被写界像を表示するスルー画表示を行うように制御信号46aを生成している。
【0049】
そして、システム制御部46は、この設定するモード信号44aと、レリーズシャッタボタンから撮像タイミングを報知するトリガ信号44bとを受けて、撮像記録にともなう制御信号46aも生成する。このように生成した制御信号46aは、システムバス100を介して信号処理部42ならびにタイミング信号生成部50およびドライバ52にそれぞれ制御信号46d, 46eとして供給される。
【0050】
システム制御部46は、信号処理部42内におけるライン補間や信号発生回路に対する制御、および信号処理を行う上での制御をも考慮した制御信号46aも生成する。また、図示しないが、システム制御部46は、前処理部38、ストレージ56における読出し/書込み制御も行っている。
【0051】
本実施例においてシステム制御部46には、欠陥検出機能部460および欠陥補正機能部462が含まれている。欠陥検出機能部460は、バッファ40から供給される画像データ40aを読み込んで受光素子10のそれぞれに対して設定した許容範囲を示す閾値との比較判定による欠陥検出およびこの比較判定により欠陥の受光素子における感光領域12a, 12bの欠陥検出を行う機能を有している。欠陥検出機能部460は、欠陥検出された受光素子10の位置情報および領域の情報を一組にして欠陥データメモリ48に書き込む。
【0052】
なお、書き込む情報には、欠陥検出された受光素子10の内、正常な領域を全感光領域に換算する係数もともに記憶しておくとよい。欠陥補正を行う際に有効である。
【0053】
欠陥補正機能部462は、画像データ40aを受光素子10の感光領域12に合成する処理と、欠陥データメモリ48が有する組それぞれに対応する画素データに対して正常な領域からのデータを用いた全感光領域の面積換算処理を行う機能を有している。ただし、受光素子10の欠陥が全体に及んでいる場合、欠陥補正機能部462は、これまでと同様に欠陥対象の受光素子近傍の画素データを用いた加算平均処理によって欠陥補正を行う。
【0054】
欠陥データメモリ48は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read−Only Memory)等の不揮発性メモリを用いる。欠陥検出モードが選択された際に、欠陥データメモリ48は、記憶しているデータをたとえば、バッファ40またはストレージ56に転送し、退避する。欠陥データメモリ48は、転送後、システム制御部46の制御によりメモリ内容を消去する。欠陥データメモリ48は、システム制御部46の制御により欠陥の受光素子に関するデータの組を書き込む。システム制御部46は、このとき読出し位置の順序を考慮して退避しているデータの組と欠陥検出されたデータの組とを比較しながら書込み制御を行う。これにより、欠陥データメモリ48は、供給される画像データ40aの順序に応じて欠陥データを提供することができる。
【0055】
タイミング信号生成部50は、信号処理部42から供給されるクロック信号42cを基準にシステム制御部46から供給される制御信号46dに応じてタイミング信号を生成する。タイミング信号は、垂直同期信号、水平同期信号、フィールドシフトパルス、垂直転送信号および水平転送信号等がある。タイミング信号生成部50は、これら生成したタイミング信号50aを動作に応じてそれぞれ、ドライバ52、前処理部38、図示しないが信号処理部42およびシステム制御部46に供給している。
【0056】
ドライバ52は、供給されるタイミング信号50aや制御信号46eを基に駆動信号52a, 52b, 52cを生成する駆動回路を有している。ドライバ52は、制御信号46eを基に駆動信号52a, 52bを光学レンズ系32および絞り調節機構34にそれぞれ供給してAF調節やAE調節を行わせる。また、ドライバ52は、タイミング信号50aを基に生成した駆動信号52cを固体撮像素子36aに供給し、各受光素子10(感光領域12a, 12b)にて光電変換により得られた信号電荷を露光期間中に蓄積させ、少なくとも一方の感光領域から蓄積した信号電荷を垂直転送レジスタに読み出し、読み出した信号電荷を垂直転送し、信号電荷をラインシフトさせて水平転送レジスタに供給した後、水平転送させている。
【0057】
モニタ54には、信号処理部42から画像データ42aがシステムバス100、データバス54aを介して供給される。モニタ54には、一般的に液晶モニタが用いられる。液晶モニタには、液晶表示コントローラが配設されている。液晶コントローラは、画像データ42aを基に液晶分子の並び方や電圧の印加によりスイッチング制御している。この制御により液晶モニタは、画像を表示する。モニタ54は、液晶モニタに限定されず、小型、画像の確認および電力の消費が抑えられる表示機器であれば十分に用いることができることは言うまでもない。
【0058】
ストレージ56は、半導体メモリ等を記録媒体として用いて、信号処理部42から供給される画像データをデータバス42a、システムバス100、データバス56aを介して記録する。記録媒体には、光ディスクや光磁気ディスク等を用いてもよい。ストレージ56は、各記録媒体に適したピックアップやピックアップと磁気ヘッドを組み合わせて記録再生用ヘッドを用いてデータの書込み/読出しを行う。データの書込み/読出しは、図示しないがシステム制御部46の制御に応じて行われる。
【0059】
次にディジタルカメラ30の動作について図4および図5を参照しながら説明する。電源を投入後、初期設定を行う(ステップS10)。この後、撮影のモード選択を行う(ステップS12)。モード選択は、操作部44で選択し、設定する。本実施例には、欠陥検出モード、撮影モードおよび再生表示モード等があり、いずれか一つのモードを選択する。この設定後、欠陥検出モードか否かの判断に進む(ステップS14へ)。
【0060】
次に選択したモードが欠陥検出か否かを判断する(ステップS14)。欠陥検出モードが設定されている場合(YES)、欠陥検出処理に進む(サブルーチンSUB1)。これ以外のモードが設定されている場合(NO)、撮影モードか否かの判断に進む(ステップS16へ)。欠陥検出処理は、システム制御部46の欠陥検出機能部460にてバッファ40から供給される画像データ40aに対して行われる。詳細な説明は後段で行う。欠陥検出機能部460は、システム制御部46の制御により検出された欠陥の情報を欠陥データメモリ48に供給している。
【0061】
欠陥検出処理後、処理手順をモード選択(ステップS12)に戻す。欠陥検出は、ユーザが所望するときに行えばよい処理だからである。そして、モード選択を行い、上述したこの選択設定以降の処理を繰り返す。
【0062】
撮像モードか否かの判断を行う(ステップS16)。撮影モードの場合(YES)、固体撮像素子36aから領域毎の信号電荷読出しに進む(ステップS18へ)。ここで、図示しないがステップS18までの間には、撮影に関する一連の設定が行われ、撮像タイミングが操作部44からシステム制御部46に供給され、露光が行われている。また、撮影モード以外のモードが選択設定されている場合(NO)、該当モードの処理手順に進む。本実施例では、たとえば再生表示モードに進む。
【0063】
露光後、ディジタルカメラ30は、撮像部36を駆動して受光素子10の領域からそれぞれ区別して蓄積した信号電荷を図示しない垂直転送レジスタに読み出す(ステップS18)。信号電荷は、Q/V変換によりアナログ信号に変換され、前処理部38に供給される。前処理部では、供給された信号に対してディジタル変換処理を施して得られた画像データ38aがシステムバス100を介してバッファ40に供給される。
【0064】
次に正常な受光素子10における感光領域12に対応する画素データの生成を行い、欠陥受光素子に対しては欠陥補正処理が施される(ステップS20)。画素データの生成とは、受光素子10におけるそれぞれの感光領域12a, 12bで得られた信号電荷に対応する画素データを合成することにより、通常、受光素子10から得られる画素データにする。また、欠陥補正では、欠陥データメモリ48にあらかじめ記憶されている欠陥受光素子の位置情報、欠陥領域の情報および係数を読み出して対象の受光素子の画素データに対する処理が施される。
【0065】
欠陥補正は、欠陥受光素子の内、正常な感光領域から得られた画素データに係数を乗算してこの受光素子における全感光領域12により得られる画素データに換算して行われる。したがって、換算に用いる係数は、正常な感光領域の面積に対する全感光領域の面積の比である。このように欠陥受光素子の画素データを換算することにより、加算平均処理にともなって発生する誤差を少なく抑えることができる。
【0066】
バッファ40には、欠陥補正が施された画像データ40aが最終的に記憶され、信号処理部42に読み出される。そして、信号処理部42では、供給される画像データ40aにガンマ補正、WB調整、階調補正、画素補間処理、マトリクス処理および圧縮/伸長処理が施される(ステップS22)。
【0067】
次に信号処理の施された画像がシステム制御部46の制御に応じてストレージ56に書き込まれる(ステップS24)。この書込みにより、ストレージ56への記録が行われる。この後、撮像モードを終了するか否かの判断を行う(ステップS26)。終了の判定条件には、ストレージ56の記録容量や図示しないバッテリ容量、ユーザからの強制終了等がある。判定条件を満たしていない場合(NO)、撮影モードにて前述した撮影手順を繰り返す。また、判定条件を満足している場合(YES)、ディジタルカメラ30の動作を停止させて終了する。
【0068】
次に欠陥検出処理について説明する。均一な輝度を有する被写界を撮像し、この後、図5に示すように、受光素子10のそれぞれに対して領域の区別なく、同じタイミングでトランスファゲートが開くように駆動し、図示しない垂直転送レジスタに読み出す(サブステップSS10)。受光素子10毎に読み出した信号電荷を画素データにして一画像分の各画素データをバッファ40に格納する。
【0069】
次に受光素子10のそれぞれに対する欠陥判定を行う(サブステップSS12)。バッファ40は、欠陥検出機能部460に格納している画像データ40aを読み出す。欠陥検出機能部460には、あらかじめ許容閾値範囲が設定されている。欠陥検出機能部460では、画像データ40aの画素データが許容上限以上のレベルを示した場合、白傷と判断する。また、欠陥検出機能部460では、画像データ40aの画素データが許容下限以下のレベルを示した場合、黒傷と判断する。したがって、画素データが許容閾値範囲内にある画素データは正常と判断される。ここで、白傷および黒傷と判断された受光素子10の位置は、バッファ40に一時的に記憶される。
【0070】
次に再び同じ画像を露光した後、領域毎に区別して信号電荷を図示しない垂直転送レジスタに読み出す(サブステップSS14)。領域毎に読み出した信号電荷を画素データにしてバッファ40に格納する。バッファ40には、受光素子数を分割した画素領域数倍分した画素データが格納される。受光素子からの信号電荷読出しは、1ライン単位に駆動して読み出して、欠陥受光素子だけを読み出す駆動が行えないから、個々の領域毎に区別して信号電荷を読み出すことになる。
【0071】
各領域の画素データに対する係数を乗算して全感光領域12の画素データに換算する(サブステップSS16)。係数は、前述したように領域の面積に対する全感光領域の面積の比である。図1の場合感光領域12aを全感光領域12に換算する係数は、(全感光領域の面積)/(感光領域12aの面積)であるから、4/3である。また感光領域12bに換算する係数は、4/1で4である。
【0072】
次に各領域の換算した画素データに対する欠陥判定を行う(サブステップSS18)。判定基準は、前述した許容閾値範囲を用いる。この欠陥判定は、先に得られた欠陥受光素子に対して行う。欠陥受光素子の位置情報は、バッファ40に格納されている。該当する領域それぞれの画素データだけを読み出して判定する。この許容閾値範囲に入る正常な受光素子の領域か否かを判定することにより、領域の欠陥を検出する。この一連の欠陥検出処理により、欠陥受光素子における位置情報、欠陥の発生している領域の情報および正常な領域に対する(換算)係数を一組の欠陥検出データとして欠陥データメモリ48に記憶する(サブステップSS20)。欠陥データメモリ48は、欠陥検出モードが選択設定されたとき、最初にシステム制御部46の制御により現在格納している欠陥検出データを退避させ、この後、内容を消去させている。欠陥データメモリ48には、システム制御部46の制御により読出し順序に合わせて欠陥検出データが書き込まれる。
【0073】
この欠陥データメモリ48への書込み保存が終了したならば、リターンに移行してサブルーチンSUB1を終了する。
【0074】
このように領域に分けても欠陥検出を行うことができる。本実施例では2回撮像して欠陥検出を行ったが1回の撮像で済ませてもよい。この場合、信号電荷の読出しは領域毎に行う。受光素子の位置を決める処理は後で行うようにすればよい。
【0075】
以上のように構成することにより、受光素子10にポテンシャル障壁12cを形成して領域に分けているので、欠陥領域から正常な領域への暗電流の漏れ込みを防ぐことができる。正常な領域から得られる画素データを全感光領域12に換算することで、加算平均処理により得られる欠陥補正よりも生じる誤差を抑えることができる。複雑な判別処理を行わなくて済むことから、処理の簡素化も図ることができる。
【0076】
欠陥検出は、受光素子における感光領域の分割を適用し、許容閾値範囲を満たすか否かで欠陥位置を検出し、欠陥がある受光素子の内、各領域の画素データを全感光領域に換算して許容閾値範囲を満たすか否かで欠陥領域を検出する。これにより、欠陥位置情報および欠陥領域を得ることができ、これらの情報を欠陥補正に有利に役立てることができる。
【0077】
欠陥補正は、領域毎に区別して信号電荷の読出しを行い、正常な受光素子に対して領域毎の画素データを加算して全感光領域での画素データに生成し、欠陥検出された受光素子の正常な領域から得られた画素データに係数を乗算して全感光領域での画素データに換算することにより、これまでの周辺画素データを用いた加算平均処理よりも誤差の少ない補正を行うことができる。この補正では、複雑な境界判別を行うことなく、欠陥位置の画素データをほぼ再現することができる点で有利である。
【0078】
【発明の効果】
このように本発明の固体撮像素子によれば、各受光素子のポテンシャル井戸を障壁で仕切ることにより、欠陥にともなって生じる暗電流の供給を防止し、仕切られたポテンシャル井戸に隣接して配設された電荷読出し手段を介してそれぞれ蓄積された信号電荷を独立して読み出すことにより、一受光素子として一つの位置情報に対応させながら、領域から信号電荷が得られる。これにより、各領域に一位置情報が割り当てられ、たとえば領域の一つに欠陥が生じても、これ以外の正常な領域から得られる信号電荷も同じ位置情報を持たせることができる。さらに、この正常な領域の面積で得られた撮像データをこの受光素子における感光領域全体の面積で得られた撮像データに換算して用いていると、複雑な判別処理を行わなくても、受光素子から欠陥のない画素データが容易に得られ、処理の簡素化も図ることができる。画素データは、これまでの周辺画素データを用いた加算平均処理に比べて誤差の少ないデータにすることができる点で優れている。
【0079】
また、本発明の固体撮像装置における欠陥検出方法によれば、一様な明るさの画像を撮像した際に、閾値範囲内に撮像データがあるか判定し、受光素子の位置情報だけでなく、欠陥領域の情報も保存して、正常領域と異常(欠陥)領域とを区別して正常領域からの利用を促すことができる。
【0080】
さらに、本発明の固体撮像装置における欠陥補正方法によれば、 領域それぞれの撮像データを保存し、欠陥の位置情報および欠陥領域の情報を基に欠陥を含む受光素子から正常な領域の撮像データを取り出して、この撮像データを受光素子の感光領域全体に換算して補正することにより、複雑な判定処理を行うことなく、欠陥が生じているにもかかわらず、本来、受光素子で得られる撮像データの誤差を抑えてほぼ正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像素子を適用した受光素子の上方から見た平面図と受光素子を破断線Ib−Ibで破断した断面図である。
【図2】図1の受光素子が有する感光領域の分割およびトランスファゲートの形成位置についての例を示す図である。
【図3】図1の受光素子を適用したディジタルカメラの概略的な構成を示すブロック図である。
【図4】図3のディジタルカメラにおける欠陥検出モードおよび撮像モードでの動作手順を説明するフローチャートである。
【図5】図4の欠陥検出モードにおける動作手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 受光素子
12, 12a, 12b 感光領域
12c ポテンシャル障壁
12d, 12e トランスファゲート
26 色フィルタ
28 オンチップマイクロレンズ
30 ディジタルカメラ
36 撮像部
40 バッファ
42 信号処理部
46 システム制御部
48 欠陥データメモリ
460 欠陥検出機能部
462 欠陥補正機能部

Claims (5)

  1. 入射光を受ける感光領域で該入射光を信号電荷に変換し、該信号電荷を形成されたポテンシャル井戸に蓄積する受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子において、
    該受光素子は、前記ポテンシャル井戸を仕切る障壁が形成され、
    該障壁により分けられた感光領域に形成されたポテンシャル井戸のそれぞれに蓄積した信号電荷を読み出す電荷読出し手段が独立して配設されていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 請求項1に記載の受光素子において、前記電荷読出し手段は、正常な感光領域に蓄積された信号電荷を選択的に読み出すことを特徴とする固体撮像素子。
  3. 入射光を受ける感光領域で該入射光を信号電荷に変換する受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子の欠陥を検出する欠陥検出方法において、該方法は、
    前記信号電荷を蓄積するポテンシャル井戸の領域を仕切り、該仕切った領域で蓄積された信号電荷をそれぞれ独立に読み出す固体撮像素子を用いて、一様な明るさの画像を撮像し、あらかじめ設定した閾値範囲内に該撮像により得られた撮像データがあるか否かを判定し、該判定により欠陥の検出された受光素子の位置情報および該受光素子における欠陥領域の情報を保存する第1の工程を含むことを特徴とする固体撮像素子の欠陥検出方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、第1の工程は、一様な明るさの画像を撮像し、あらかじめ設定した閾値範囲内に該撮像により得られた撮像データがあるか否かを判定する第2の工程と、
    該判定により異常な撮像データに対応する前記受光素子に対して仕切られた領域から前記信号電荷をそれぞれ読み出す第3の工程と、
    該読み出した信号電荷のそれぞれから得られたデータを前記受光素子の前記感光領域面積全体に換算する第4の工程と、
    該換算したデータが前記閾値範囲内から外れている領域を欠陥と判定する第5の工程と、
    該欠陥のある受光素子の位置情報および該欠陥のある領域に関する情報を保存する第6の工程とを含むことを特徴とする固体撮像素子の欠陥検出方法。
  5. 入射光を受ける感光領域で該入射光を信号電荷に変換する受光素子が2次元アレイ状に配設された固体撮像素子の欠陥に応じて補正を施す欠陥補正方法において、該方法は、
    前記信号電荷を蓄積するポテンシャル井戸の領域を仕切り、該仕切った領域で蓄積された信号電荷をそれぞれ独立に読み出す固体撮像素子を用いて、被写界を撮像し、前記受光素子の各領域から蓄積された信号電荷を読み出し、該撮像により得られた撮像データを保存する第1の工程と、
    該保存した撮像データのうち、前記固体撮像素子に関する欠陥検出によりあらかじめ得られている欠陥の位置情報および該欠陥領域の情報を基に欠陥のある受光素子で正常な領域から得られた撮像データを用い、該正常な領域の面積を前記感光領域全体に換算する第2の工程とを含むことを特徴とする固体撮像素子の欠陥補正方法。
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