JP2004061823A - 電子写真用感光体および電子写真用感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真用感光体および電子写真用感光体の製造方法 Download PDF

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櫃石 光治
Tatsuyuki Aoike
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Abstract

【課題】画像欠陥及び画像濃度むらがなく、電子写真特性に優れたアモルファスシリコンを主体とする電子写真用感光体及び電子写真用感光体の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムを主成分とする円筒状基体の、アモルファスシリコン層を堆積させる前の表面状態において、10μm×10μm範囲における表面粗さRaが2.5nm以下の範囲とする。電子写真用感光体の製造としてアルミニウムを主成分とする円筒状基体を切削加工し、その後、珪酸塩を含んだ水により洗浄をおこなうことで10μm×10μm範囲における表面粗さRaが2.5nm以下の範囲である被膜を形成し、その後、プラズマCVD法によりアモルファスシリコン層を堆積させる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性膜を形成した電子写真用感光体およびその製造方法に関する。特にアルミニウム合金からなる基体上にアモルファスシリコン感光層を形成した電子写真用感光体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アモルファスシリコン(以下a−Siと表記)は、その優れた光導電性、耐擦性、耐熱性等のために複写機等の感光体として利用されている。a−Si感光体の基体としては、ガラス、耐熱性合成樹脂、ステンレス、アルミニウムなどが提案されている。しかし、実用的には帯電、露光、現像、転写、クリーニングといった電子写真プロセスに耐え、また画質を落とさないために常に位置精度を高く保つため、金属を使用する場合が多い。中でもアルミニウムは加工性が良好で、コストが低く、重量が軽い点から電子写真用感光体の基体として最適な材料の1つである。基体の形状は円筒状、板状、ベルト状などであるが、主流は円筒形状である。感光体の製造は、アルミニウム合金を押出、引抜き加工することにより円筒形状に成形し、さらに切削により所定の基板形状に加工し、脱脂、洗浄工程を経て、基板表面にプラズマCVD法によってa−Si感光層を10〜100μmの厚さで成膜形成することより行われる。
【0003】
a−Si感光体の基体又は基体表面を処理する技術としては、特公平03−076747号公報、特開平11−143103号公報等に記載されている。特公平03−076747号公報には、表面に窪みの幅Dが500μm以下で窪みの曲率Rと幅Dとが0.035≦D/Rとされた複数の球状痕跡窪みによる凹凸を有することを特徴とする光導電部材用のアルミニウム合金基体に関する技術が開示されている。特開平11−143103号公報にはアルミニウム基体表面にa−Siを形成させる電子写真用感光体の製造方法において、電子写真用感光体を形成する工程の前に、特定の成分のインヒビターを含んだ水を用い、基体表面の洗浄をすることを特徴とした電子写真用感光体の製造方法に関する技術が開示されている。
【0004】
こうしたa−Si感光層の形成方法としては従来、スパッタリング法、熱により原料ガスを分解する方法(熱CVD法)、光により原料ガスを分解する方法(光CVD法)、プラズマにより原料ガスを分解する方法(プラズマCVD法)等、多数の方法が知られており、中でもプラズマCVD法、即ち、原料ガスを直流、高周波、又はマイクロ波グロー放電等によって分解し、基体上に薄膜状の堆積膜を形成する方法は、電子写真用a−Si感光層の形成方法に最適であり、現在実用化が非常に進んでいる。特開平11−092932号公報には、近年堆積膜形成方法として工業的にも注目されているVHF周波数帯(50〜450MHz)を用いたプラズマCVD法によるa−Si感光体の製造方法に関する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の電子写真用感光体、及び電子写真用感光体の製造方法は、従来の電子写真プロセスの要求する膜質の均一性、ならびに光学的及び電気的諸特性をある程度満足し、製品化に十分な水準であったが、近年のように、電子写真装置の高画質化、高速化が進み、帯電条件を中心とした複写プロセスが感光体に対して過酷になるに従い、感光体の均一性、ならびに光学的及び電気的諸特性への要求はますます高まる一方であり、特にフルカラー複写機への応用を考えた場合に顕著である。
【0006】
従来のa−Si電子写真用感光体は、プラズマCVD法による堆積膜中に異常成長の部分があり、その部分は微小な面積の表面電荷の乗らない部分となる。しかし、それらの表面電位の乗らない部分は基体の表面加工条件及び堆積条件の最適化を行えば最小限に抑制することができ、従来は現象の解像力又はそれ以下の程度であったため実用上問題は生じていなかった。
【0007】
さらに別の問題点として、プラズマCVD法で電子写真用感光体のような比較的厚い膜を形成する場合、量産効率を上げるために、堆積速度をさらに上げようとすると、基体表面からの膜剥れが起こる場合がある。
【0008】
本願発明は、上述のような問題点について鋭意検討した結果、プラズマCVDによる膜形成を行う前の基体の表面粗さを微視的に観察し、特定の範囲とすること、さらに、特定の成分を有するアルミニウム合金を用いることで上述の課題を克服したものである。
【0009】
つまり本発明の目的は、プラズマCVD法で特に顕著な画像欠陥の発生という問題点を解決して、堆積中の膜剥れを防止し、均一な高品位の画像を得ることが出来る電子写真用感光体およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の請求項1に係る電子写真用感光体は、アルミニウムを主成分とする円筒状基体と、基体上に設けられ、ケイ素原子を母体とする非晶質層とを有する電子写真用感光体において、非晶質層を堆積させる前の基体の10μm×10μmの範囲における表面粗さRaが、2.5nm以下の範囲である被膜を有する事を特徴とする。
【0011】
ここで、基体201はアルミニウムを主成分とするものであるが、アルミニウム含量は本発明の効果を奏する程度であれば良く、含量が特に限定されるわけではない。好ましくは基体中のアルミニウム含量は、99.0質量%以上99.9質量%以下であるのが良い。また、非晶質層がケイ素原子を母体とするとは、非晶質層中に本発明の効果を奏する程度にケイ素原子を含有していれば良く、含量が特に限定されるわけではない。本発明における微視的な表面粗さとは、原子間力顕微鏡(AFM)[商品名:Q−Scope250、Quesant社製]を用いて測定した表面粗さRaの値を指し、微視的な表面粗さを高い精度で再現性良く測定するために、10μm×10μmの測定範囲での結果を採用している。
【0012】
本発明の請求項2に係る電子写真感光体は、上記の被膜がAl、Si、Oを主成分とすることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項3に係る電子写真用感光体は、上記の被膜が珪酸塩を含んだ水により洗浄をおこなうことで形成されたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項4に係る電子写真用感光体は、上記の基体が、マグネシウムを0.5〜5.5質量%含有し、不純物として、Fe含有量が0.15質量%以下、Si含有量が0.15質量%以下、Ti含有量が0.05質量%以下であるアルミニウム合金であることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項5に係る電子写真用感光体は、上記のアルミニウム合金が、さらにZnを0.05質量%以下含有することを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項6に係る電子写真用感光体は、上記のアルミニウム合金に含まれる不純物の合計が0.1質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項7に係る電子写真用感光体は、上記の珪酸塩が、珪酸カリウムであることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項8に係る電子写真用感光体の製造方法は、アルミニウムを主成分とする円筒状基体上に、プラズマCVD法によりケイ素原子を母体とする非晶質層を堆積させる電子写真用感光体の製造方法において、前記基体を切削加工し、その後、珪酸塩を含んだ水により洗浄をおこなうことで前記非晶質層を堆積させる前の前記基体の10μm×10μm範囲における表面粗さRaを、2.5nm以下の範囲とすることを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項9に係る電子写真用感光体の製造方法は、上記の基体として、マグネシウムを0.5〜5.5質量%含有し、不純物として、Fe含有量が0.15質量%以下、Si含有量が0.15質量%以下、Ti含有量が0.05質量%以下であるアルミニウム合金で形成されていることを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項10に係る電子写真用感光体の製造方法は、上記のアルミニウム合金が、さらにZnを0.05質量%以下含有することを特徴とする。
【0021】
本発明の請求項11に係る電子写真用感光体の製造方法は、上記のアルミニウム合金に含まれる不純物の合計が0.1質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする。
【0022】
本発明の請求項12に係る電子写真用感光体の製造方法は、上記の珪酸塩が、珪酸カリウムであることを特徴とする。
【0023】
本発明の請求項13に係る電子写真用感光体の製造方法は、上記のプラズマCVD法が、30〜250MHzの周波数を用いたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
【0025】
本発明においてアルミニウム合金製基体は切削加工工程、並びに洗浄工程を経て堆積膜形成工程に移行される。この洗浄工程後、つまりプラズマCVDによる堆積膜の形成工程前の基体の表面性を制御し、10μm×10μm範囲における表面粗さRaを、2.5nm以下の範囲とすることが重要である。ここで、本発明における微視的な表面粗さとは、原子間力顕微鏡(AFM)[商品名:Q−Scope250、Quesant社製]を用いて測定した表面粗さRaの値を指し、微視的な表面粗さを高い精度で再現性良く測定するために、10μm×10μmの測定範囲での結果を採用している。
【0026】
ここで、表面粗さRaを2.5nm以下とすることで、例えば、プラズマCVDによる堆積膜中に異常成長の部分が生じず、微少な面積においても電荷が乗らない部分が生じるといった問題が起こらない。従って、良好な画像の均一性を達成することができる。この表面性を得るためには、例えば鏡面切削後の基体を、珪酸塩を含んだ水で洗浄し、被膜を形成することで可能であり、その珪酸塩溶液の濃度、温度、pH、超音波の出力および浸漬時間を調整することが手法の一つとして挙げられる。それぞれの条件は、アルミニウム基体の組成や切削後の表面性によって異なるため適宜設定されるものである。例えば、洗浄時に超音波を使用する場合、洗浄時の超音波の出力を上げていくと表面粗さは大きくなる。また、浸漬時間を長くすると表面粗さが大きくなる。
【0027】
次に本発明の電子写真用感光体の製造方法における、アルミニウム基体の切削加工から、洗浄工程、プラズマCVDによる堆積形成工程のそれぞれについて説明する。アルミニウム合金製基体の切削加工は例えば次のような手順によって行われる。
【0028】
まず、精密切削用のエアダンパー付旋盤(商品名:PNEUMO、PRECLSION INC.社製)にダイヤモンドバイト(商品名:ミラクルバイト:東京ダイヤモンド社製)を、シリンダー中心角に対して5°の角のすくい角を得るようにセットする。次に、この旋盤の回転フランジに、アルミニウム合金製シリンダーを真空チャックし、付設したノズルから白燈油噴霧、同じく付設した真空ノズルから切り粉の吸引を併用しつつ、周速1000m/min、送り速度0.01mm/R(回転)の条件で所定の外径となるように鏡面切削を施す。
【0029】
鏡面切削された基体は、図2の洗浄装置を用いて洗浄される。基体洗浄装置は、処理部202と基体搬送機構203よりなっている。処理部202は、基体投入台211、脱脂洗浄槽221、被膜形成層231、リンス槽241、引き上げ乾燥槽251、基体搬出台261よりなっている。脱脂洗浄槽221、被膜形成層231、リンス槽241、引き上げ乾燥槽251とも液の温度を一定に保つための温度調節装置(図示せず)が付いている。搬送機構203は、搬送レール275と搬送アーム271よりなり、搬送アーム271は、レール275上を移動する移動機構272、基体201を保持するチャッキング機構273及びチャッキング機構273を上下させるためのエアーシリンダー274よりなっている。
【0030】
切削後、投入台上211に置かれた基体201は、搬送機構203により脱脂洗浄槽221に搬送される。脱脂洗浄槽221中においては、洗浄液である界面活性剤222中で超音波処理されることにより表面に付着している塵、油脂の脱洗浄が行なわれる。
【0031】
次に、基体201は、搬送機構203により被膜形成層231に運ばれ、例えば珪酸塩が含まれる洗浄液である溶液232中により基体表面へ被膜の形成が行われる。
【0032】
次に、基体201は、リンス槽241へ運ばれ、25℃の温度に保たれた純水等により更にすすぎ洗浄が行われる。純水等は工業用導電率計(商品名:α900R/C、堀場製作所製)により一定に制御される。次に、基体201は搬送機構203により温純水等による引き上げ乾燥槽251へ移動され、60℃の温度に保たれた温純水等にて昇降装置(図示せず)により引き上げ乾燥が行われる。
温純水等は工業用導電率計(商品名:α900R/C、堀場製作所社製)により一定に制御される。
【0033】
乾燥工程の終了した基体201は、搬送機構203により搬出台261に運ばれる。
【0034】
本発明において、珪酸塩を添加し被膜形成をすることは所定の表面性を得る上で重要な工程であるが、珪酸塩を含んだ水で処理する方法としては、図2に示したような界面活性剤による脱脂洗浄槽と珪酸塩を添加した被膜形成槽、純水によるリンス槽を別々に設ける方法だけではなく、切削後の脱脂洗浄の為の基体洗浄槽の界面活性剤中に珪酸塩を含有させる方法や、リンス槽の純水等の中に珪酸塩を含有させる方法等があり、何れも本発明には適している。また、上記のように被膜形成がなされると、被膜形成直後のリンス槽での洗浄や、乾燥槽での洗浄は、純水、二酸化炭素を導入して溶解させた水、珪酸塩を含有した水のいずれか、または2種類以上の組み合わせにより洗浄しても本発明においては効果的である。
【0035】
また、本発明では洗浄装置を用いる場合の乾燥手段として、温純水、二酸化炭素を溶解した温純水、珪酸塩を含んだ温純水のいずれか、又は、2種以上の組み合わせにより引き上げ乾燥することが好ましい。
【0036】
本発明における被膜形成工程で用いられる珪酸塩としては、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム等が上げられいずれも可能であるが、環境への配慮から、珪酸カリウムを用いることが好ましい。
【0037】
本発明においてアルミニウム基体上に形成される被膜の膜厚を適度に設定することにより、所定の表面性およびアルミニウム基体との導電性を得ることができる。この為、被膜の膜厚としては2nm以上15nm以下、好ましくは3nm以上13nm以下、より好ましくは4nm以上12nm以下が良い。また、円筒状アルミニウム基体は断面直径が20mm以上150mm以下であることが好ましい。
【0038】
本発明においてアルミニウム基体上に形成されるAl−Si−O被膜の組成比を適度な組成比に設定することにより、十分な被膜で、適度な導電性を達成することができる。原子比でAlを1とした時にSiは0.1以上1.0以下、好ましくは0.15以上0.8以下、より好ましくは0.2以上0.6以下が良い。
またAlを1とした時にOは1以上5以下、好ましくは1.5以上4以下、より好ましくは2以上3.5以下が良い。被膜は実質的にAl、Si、O原子のみからなり、通常はこれら3つの原子の合計が被膜を構成する全ての原子の95原子%以上であるのが良い。
【0039】
本発明において洗浄工程で用いられる界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、またはそれらの混合したもの等いずれのものでも可能である。中でも、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、燐酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤または、脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤は、特に本発明では効果的である。
【0040】
本発明の基体の洗浄工程において使用される水の水質は、いずれでも可能であるが、特に半導体グレードの純水、特に超LSIグレードの超純水が望ましい。具体的には、水温25℃の時の抵抗率として、下限値は1MΩ・cm以上、好ましくは3MΩ・cm以上、最適には5MΩ・cm以上が本発明には適している。
上限値は理論抵抗値(18.25MΩ・cm)までの何れの値でも可能であるが、コスト、生産性の面から17MΩ・cm以下、好ましくは15MΩ・cm以下、より好ましくは13MΩ・cm以下が本発明では良い。微粒子量としては、0.2μm以上の微粒子が1ミリリットル中に10000個以下、好ましくは1000個以下、より好ましくは100個以下が本発明では良い。微生物量としては、総生菌数が1ミリリットル中に100個以下、好ましくは10個以下、より好ましくは1個以下が本発明では良い。有機物量(TOC)は、1リットル中に10mg以下、好ましくは1mg以下、より好ましくは0.2mg以下が本発明では良い。
【0041】
上記の水質の水を得る方法としては、活性炭法、蒸留法、イオン交換法、フィルター濾過法、逆浸透法、紫外線殺菌法等があるが、これらの方法を複数組み合わせて用い、要求される水質まで高めることが望ましい。
【0042】
本発明に於て、被膜形成工程における珪酸塩の濃度を適度な範囲に設定することにより、液跡によるシミが発生せず、堆積膜の剥れ等も起こらない。この為、界面活性剤を含有した水に含まれる珪酸塩の濃度は、珪酸カリウム溶液を使用した場合には0.05質量%以上2%質量以下、好ましくは0.1質量%以上1.5%質量以下、より好ましくは0.2質量%以上1%質量以下が本発明では良い。
【0043】
本発明の洗浄に於ける脱脂工程あるいは、珪酸塩を含有した被膜形成の水の温度を適度に設定することによって液跡によるシミが発生せず、堆積膜の剥れも起こらない。また、大きな脱脂効果、被膜効果を得ることができる。この為、水の温度としては、10℃以上90℃以下、好ましくは15℃以上70℃以下、より好ましくは20℃以上60℃以下が本発明では良く、脱脂洗浄工程より被膜形成工程で用いる水の温度を低くすることが望ましい。
【0044】
本発明の洗浄の被膜形成工程において、珪酸塩を含有した処理液のpHを適度に設定することによって、液跡によるシミが発生せず、堆積膜の剥れ等も起こらない。また、被膜効果が大きく、本発明の効果を充分に得ることができる。この為、珪酸塩を含有した界面活性剤のpHは、8以上12.5以下、好ましくは9以上12以下、より好ましくは10以上11.5以下が本発明では良く、脱脂洗浄工程より成膜工程のpHを大きくすることが望ましい。
【0045】
本発明の洗浄工程で、特に脱脂工程或は、被膜形成工程において超音波を用いることは本発明の効果を出す上で有効である。超音波の周波数は、好ましくは100Hz以上10MHz以下、より好ましくは1kHz以上5MHz以下、更に好ましくは10kHz以上100kHz以下が効果的である。超音波の出力は、好ましくは0.1W/リットル以上1kW/リットル以下、更に好ましくは1W/リットル以上100Wリットル以下が良いが、出力は脱脂洗浄工程より被膜形成工程の方が、小さくすることが望ましい。
【0046】
本発明の洗浄工程において、二酸化炭素を溶解した水を用いる場合、水に溶解する二酸化炭素の量は飽和溶解度までのいずれの量でも本発明は可能だが、適度な量に設定することによって、水温が変動したときに泡が発生し、基体表面に付着することによりスポット上のシミが発生するといった問題が起こらない。更に、溶解した多量の二酸化炭素によってpHが小さくなるため基体にダメージを与えず、また、表面反応抑制の効果を十分に得ることができる。
【0047】
基体に要求される品質等を考慮しながら、状況に合わせて二酸化炭素の溶解量を最適化する必要がある。
【0048】
一般的に本発明による好ましい二酸化炭素の溶解量は飽和溶解度の60%以下、更に好ましくは40%以下の条件である。二酸化炭素の溶解量は水の導電率またはpHで管理することが実用的であるが、導電率で管理した場合、好ましい範囲は2μS/cm以上40μS/cm以下、より好ましくは4μS/cm以上30μS/cm以下、更に好ましくは6μS/cm以上25μS/cm以下、pHで管理した場合、好ましい範囲は3.8以上6.0以下、更に好ましくは4.0以上5.0以下が本発明では良い。導電率の測定は導電率計等により行い、値としては温度補正により25℃に換算した値を用いる。
【0049】
二酸化炭素を溶解させた水の温度は、5℃以上90℃以下、好ましくは10℃以上55℃以下、より好ましくは15℃以上40℃以下が本発明では良い。また、二酸化炭素を水に溶解する方法はバブリングによる方法、隔膜を用いる方法等いずれでも良い。
【0050】
このようにして得られた二酸化炭素を溶解した水を洗浄工程ならびにリンス等の後処理工程に使用するときは、ディッピングにより洗浄する方法、水圧を掛けて吹き付ける方法等がある。
【0051】
ディッピングにより洗浄する場合、二酸化炭素を溶解した水を導入した水槽に基体を浸積することが基本であるが、その際に超音波を印加する、水流を与える、空気等を導入することによりバブリングを行う等を併用すると更に効果的なものとなる。
【0052】
吹き付ける場合、水の圧力を適度に設定することにより、良好な洗浄効果が得られ、電子写真感光体の画像上、特にハーフトーンの画像上で梨肌状の模様が発生しない。この為、水の圧力としては、2×10〜3×10Pa、好ましくは1×10〜2×10Pa以下、より好ましくは2×10〜1.4×10Pa以下が本発明では良い。
【0053】
水を吹き付ける方法には、ポンプにより高圧化した水をノズルから吹き付ける方法、または、ポンプで汲み上げた水を高圧空気とノズルの手前で混合して、空気の圧力により吹き付ける方法等がある。
【0054】
水の流量としては、洗浄の効果と経済性から基体1本当り1リットル/min以上200リットル/min以下、好ましくは2リットル/min以上100リットル/min以下、より好ましくは5リットル/min以上50リットル/min以下が本発明では良い。
【0055】
二酸化炭素を溶解した水による処理時間は、10秒以上30分以下、好ましくは20秒以上20分以下、より好ましくは30秒以上10分以下が本発明では良い。
【0056】
次に本発明において基体として好適に使用されるアルミニウム合金の含有成分および成分について説明する。まず、Mgは強度を向上させる元素であり、含有量を0.5〜5.5質量%とすることによって切削、研磨等の加工時に変形しにくく、画質が阻害されず、また、良好な熱間加工性が得られる。よつて、Mg含有量は、0.5〜5.5質量%が好ましい。
【0057】
また、Fe、Siは共にアルミニウム合金中に不純物として含有され、FeおよびSiの含有量を適度に設定することによって、Al―FeまたはAl―Fe―Si系の晶出物を形成して画質不良を起こさない。また、FeはMnと同時に含有されるとAl(MnFe)晶出物の形成を促進し、SiはMgと同時に含有されるとMgSiの晶出物を形成し、画質不良を顕著にするのでFeおよびSi含有量については特に注意しなければならない。本発明においてはアルミニウム合金中のFe含有量およびSi含有量は0.15質量%以下に抑制するのが良い。
【0058】
Tiは、結晶粒を微細化する効果があるが、巨大化合物が晶出せず適度な量として、本発明においては0.05質量%以下とするのが良い。さらにZnは切削表面仕上り性を高めるための元素であり、適度な量を含有することによってアモルフアスシリコンの蒸着を阻害せずにAlマトリツクス中に固溶し、切削時に潤滑効果をもたらして仕上り性を向上させることができる。好ましくはZn含有量は、0.05質量%以下が良い。
【0059】
なお、上記に説明した元素Fe、Si、Ti以外にMn、Cr、B、Cuを不純物として含有しても良いが、Mn含有量を0.3質量%以下にすることでAlMnの晶出物の形成、また、Cr含有量を0.2質量%以下にすることでAlCrの晶出物の形成による画質不良を抑えることができる。よって、Mn含有量は0.3質量%以下、Cr含有量は0.2質量%以下に抑制するのが良い。またBは特性を劣化させることがないので含有量は0.05質量%以下が良く、また、Cuは不純物として0.3質量%以下に含有するのが良い。
【0060】
またアルミ合金中に含まれる不純物(不純物にAl、Mgは含まない)の総量は0.1質量%以上1.0質量%以下とすることが好ましい。不純物の総量が0.1質量%以上1.0質量%以下であると結晶粒界が適度な大きさとなり、洗浄時に被膜を形成しても覆うことができ、結果として画像欠陥となる異常成長の核にならない。また、材料のコストも安くなるため好ましい。
【0061】
次に図4の装置を用いた場合の堆積膜形成の概略を以下に説明する。まず、反応容器402内に円筒状基体401を、図4(b)に示すように同心円状に設置し、不図示の排気装置により排気配管407を通して反応容器402内を排気する。続いて、円筒状基体401の内部に設置されたヒーター(不図示)により円筒状基体401を200℃〜400℃程度の所定の温度に加熱・制御する。
【0062】
円筒状基体401が所定の温度となったところで、不図示の原料ガス供給手段を介して、原料ガスを反応容器402内に導入する。原料ガスの流量が設定流量となり、また、反応容器402内の圧力が安定したのを確認した後、高周波電力を高周波電源408よりマッチングボックス409を介して高周波電極404へ供給する。これにより、反応容器402内に高周波電力が導入され、反応容器402内にグロー放電が生起し、このグロー放電のエネルギーによって、原料ガスの成分が分解してプラズマイオンが生成され、基体402の表面に珪素を主体としたa−Si堆積層が形成される。このとき使用される高周波電力の周波数としては30〜250MHzのVHF周波数帯のものが好適に用いられる。
【0063】
通常、a−Si感光体は多層構造の光受容層で構成されるが、それぞれの層に応じたガス種、ガス導入量、ガス導入比率、圧力、基体温度、投入電力、膜厚などのパラメータを調整することにより様々な特性のa−Si堆積層を形成すること可能であり、電子写真特性を制御することが出来る。
【0064】
それぞれの層は連続放電による条件変更であっても良いし、層界面で一旦放電をストップさせる不連続放電であっても構わない。
【0065】
また、堆積膜形成中、回転軸410を介して円筒状基体401をモーター411により所定の速度で回転させることにより、円筒状基体401表面全周に渡って堆積膜が形成される。
【0066】
次に本発明に係わるa−Si感光体の層構成の一例について図1に示した断面図を用いて説明する。
【0067】
本発明の電子写真感光体は、図1(a)、(b)に示すように、Al合金からなる基体101上に、所定の表面粗さに調整された被膜102が形成され、その上に多層構成の光受容層103が形成されている。図1(a)は光受容層103として電荷注入阻止層106、光導電層104、表面保護層105を順次積層したものであり、図1(b)は光受容層103の表面側に最表面層105および、中間層107を配したもので、中間層107を極性に応じた上部阻止層とすることも可能である。尚、上記においては特に説明していないが、これらの層の他に、例えば反射防止層などの種々の機能層を必要に応じて設けても良い。
【0068】
光導電層104としては、本発明ではシリコン原子を母体とし、更に水素原子及び/又はハロゲン原子を含む非晶質材料(「a−Si(H,X)」と略記する)で構成される。
【0069】
a−Si膜は、プラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によって作成可能であるが、プラズマCVD法を用いて作成した膜は特に高品質の膜が得られるため好ましい。原料としてはSiH、Si、Si、Si10等のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)を原料ガスとして用い、高周波電力によって分解することによって作成可能である。
更に層作製時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH、Siが好ましいものとして挙げられる。
【0070】
このとき、基体の温度は、200℃〜450℃、より好ましくは250℃〜350℃程度の温度に保つことが特性上好ましい。これは基体表面での表面反応を促進させ、充分に構造緩和をさせるためである。また、これらのガスに更にHあるいはハロゲン原子を含むガスを所望量混合して層形成することも特性向上の上で好ましい。ハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効なのは、弗素ガス(F)、BrF、ClF、ClF、BrF、BrF、IF等のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF、Si等の弗化珪素が好ましいものとして挙げることができる。また、これらの炭素供給用の原料ガスを必要に応じてH、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用しても良い。
【0071】
光導電層104の層厚は、所望の電子写真特性および経済的効果等の観点から決定され、好ましくは20〜50μm、より好ましくは23〜45μm、最適には25〜40μmとされるのが望ましい。層厚が20μm以上であれば十分な帯電能や感度等を確保でき、50μm以下であれば電子写真特性を低下させることなく作製時間を短縮でき製造コストを低減できる。
【0072】
更に、特性を向上させる為に光導電層104を複数の層構成にしても良い。例えば、よりバンドギャップの狭い層を表面側に、よりバンドギャップの広い層を基板側に配置することで光感度や帯電特性を同時に向上させることができる。特に、半導体レーザーの様に、比較的長波長であって且つ波長ばらつきのほとんどない光源に対しては、こうした層構成の工夫によって画期的な効果が現れる。
【0073】
電荷注入阻止層106は、一般的にa−Si(H、X)をベースとし、13族元素、15族元素などのドーパントを含有させることにより伝導型を制御し、基体からのキャリアの注入阻止能を持たせることが可能である。この場合、必要に応じて、C、N、Oから選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含有させることで応力を調整し、感光層の密着性向上の機能を持たせることもできる。電荷注入阻止層106の層厚としては0.1〜5μmが良い。好ましくは0.3〜4μmが良い。より好ましくは0.5〜3μmが良い。層厚が0.1μm以上のとき、基体からの電荷の注入を十分阻止でき、5μm以下のとき、電子写真特性を低下させることなく作製時間を短縮でき製造コストを低減できる。
【0074】
電荷注入阻止層106のドーパントとして用いられる13族元素、15族元素としては前記記載のものが用いられる。また、第13族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導入用としては、B、B10、B、B11、B10、B12、B14等の水素化硼素、BF、BCl、BBr等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、AlCl、GaCl、Ga(CH、InCl、TlCl等も挙げることができる。中でもBは取り扱いの面からも好ましい原料物質の一つである。
【0075】
第15族原子導入用の原料物質として有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH,P等の水素化燐、PF,PF,PCl,PCl,PBr,PI等のハロゲン化燐、さらにPHI等が挙げられる。この他、AsH、AsF、AsCl、AsBr、AsF、SbH、SbF、SbF、SbCl、SbCl、BiH、BiCl、BiBr等が第15族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げられる。
【0076】
ドーパントの原子の含有量としては、好ましくは1×10−2〜1×10原子ppm、より好ましくは5×10−2〜5×10原子ppm、最適には1×10−1〜1×10原子ppmとされるのが望ましい。
【0077】
中間層105を上部阻止層とする場合は、感光体が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、表面側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能は発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、上部阻止層105には伝導性を制御する不純物原子を適切に含有させることが必要である。そのような目的で用いられる不純物原子としては、本発明においてはp型伝導特性を与える第13族原子、あるいはn型伝導特性を与える第15族原子を用いることができる。このような第13族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に硼素が好適である。第15族原子としては、具体的にはリン(P)、砒素(As),アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にリンが好適である。
【0078】
上部阻止層105に含有される伝導性を制御する不純物原子の必要な含有量は、上部阻止層105の組成や製造方法により一概にはいえないが、一般的にはネットワーク構成原子に対して100原子ppm以上30000原子ppm以下とされることが好ましい。
【0079】
上部阻止層105に含有される伝導性を制御する原子は、上部阻止層105中に万偏なく均一に分布されていても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していても良い。しかしながら、いずれの場合にも基体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0080】
上部阻止層105は、a−Si系の材料であればいずれの材質でも可能であるが、表面層107と同様の材料で構成することが好ましい。すなわち、「a−SiC:H,X」、「a−SiO:H,X」、「a−SiN:H,X」、「a−SiCON:H,X」等の材料が好適に用いられる。上部阻止層105に含有される炭素原子または窒素原子または酸素原子は、該層中に万偏なく均一に分布されても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していても良い。
しかしながら、いずれの場合にも基体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0081】
本発明における上部阻止層105の全層領域に含有される炭素原子および/または窒素原子および/または酸素原子の含有量は、本発明の目的が効果的に達成されるように適宜決定されるが、1種類の場合はその量として、2種類以上の場合はその総和量として、シリコンとの総和に対して10原子%から70原子%の範囲とするのが好ましい。上部阻止層105の層厚は、光導電層104および表面層105の層厚や、求められる電子写真特性などによって総合的に判断して決定される。表面からの電荷注入の阻止能力を十分発揮し、かつ画像品質に影響を与えない観点から、通常は0.01μm〜1.0μmで設計する。
【0082】
また、本発明においては上部阻止層105に水素原子および/またはハロゲン原子が含有されることが必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特性を向上させるために必須不可欠である。水素原子の含有量は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子%、好適には35〜65原子%、最適には40〜60原子%とするのが望ましい。また、ハロゲン原子の含有量として、通常の場合は0.01〜15原子%、好ましくは0.1〜10原子%、より好ましくは0.5〜5原子%とされるのが望ましい。
【0083】
上部阻止層105は光導電層104側から表面層107に向かって組成を連続的に変化させることも好ましく、密着性の向上や干渉防止等に効果がある。
【0084】
本発明の目的を達成し得る特性を有する上部阻止層105を形成するには、Si供給用のガスとCおよび/またはNおよび/またはO供給用のガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに基体の温度を適宜設定することが必要である。
【0085】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2〜1×10Pa、好ましくは5×10−2〜5×10Pa、より好ましくは1×10−1〜1×10Paとするのが良い。
【0086】
さらに、基体の温度は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150〜350℃、より好ましくは180〜330℃、更に好ましくは200〜300℃とするのが良い。
【0087】
本発明においては、上部阻止層105を形成するための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電力、基体温度の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、これらの層作成ファクターは通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的かつ有機的関連性に基づいて各層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0088】
本発明の感光体としては必要に応じて、上部阻止層105の上に、さらにa−Si系の表面層107を設けても良い。この表面層107は自由表面110を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性の改善に効果が得られる。
【0089】
また、本発明におけるa−Si系の表面層107は、光導電層104と表面層107とを形成する非晶質材料の各々がシリコン原子という共通の構成要素を有しているので、積層界面において化学的な安定性の確保が十分成されている。表面層107の材質としてa−Si系の材料を用いる場合は、炭素、窒素、酸素より選ばれた元素を少なくとも1つ含むシリコン原子との化合物が好ましく、特にa−SiCを主成分としたものが好ましい。
【0090】
表面層107が炭素、窒素、酸素のいずれか一つ以上を含む場合、これらの原子の含有量はネットワークを構成する全原子に対して30原子%から90原子%の範囲が好ましい。
【0091】
また、本発明において、表面層107中に水素原子および/またはハロゲン原子が含有されることが必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特性を向上させるために必須不可欠である。水素原子の含有量は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子%、好ましくは35〜65原子%、より好ましくは40〜60原子%とするのが望ましい。また、弗素原子の含有量として、通常の場合は0.01〜15原子%、好ましくは0.1〜10原子%、より好ましくは0.5〜5原子%とされるのが望ましい。
【0092】
これらの水素および/または弗素原子の含有量の範囲内で形成される感光体は、実際面において優れたものとして充分適用させ得るものである。すなわち、表面層107内に存在する欠陥(主にシリコン原子や炭素原子のダングリングボンド)は、電子写真用感光体としての特性に悪影響を及ぼすことが知られている。
例えば、自由表面から電荷の注入による帯電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度のもとで表面構造が変化することによる帯電特性の変動、更にコロナ帯電時や光照射時に光導電層より表面層に電荷が注入され、前記表面層内の欠陥に電荷がトラップされることによる繰り返し使用時の残像現象の発生等が、この悪影響として挙げられる。
【0093】
しかしながら、前記表面層107内の水素原子の含有量を30原子%以上に制御することで表面層内の欠陥が大幅に減少し、その結果、従来に比べて電気的特性面及び高速連続使用性において向上を図ることができる。
【0094】
一方、前記表面層107中の水素原子の含有量が70原子%以下とすることで硬度を適度にすることができ、繰り返し使用に耐えうるようになる。従って、水素原子の含有量を前記の範囲内に制御することが優れた所望の電子写真特性を得る上で重要な因子の1つである。表面層107中の水素原子の含有量は、原料ガスの流量(比)、基体温度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。
【0095】
また、前記表面層107中の弗素原子の含有量を0.01原子%以上の範囲に制御することで表面層内のシリコン原子と炭素原子との結合の発生をより効果的に達成することが可能となる。さらに、弗素原子の働きとして、コロナ等のダメージによるシリコン原子と炭素原子との結合の切断を効果的に防止することができる。
【0096】
一方、前記表面層107中の弗素原子の含有量が15原子%以下とすることによって表面層内のシリコン原子と炭素原子との結合の発生の効果およびコロナ等のダメージによるシリコン原子と炭素原子との結合の切断を防止する効果が得られる。さらに、過剰の弗素原子が表面層中のキャリアの走行性を阻害するため、残留電位や画像メモリーが顕著に認められてくる。従って、弗素原子の含有量を前記範囲内に制御することが所望の電子写真特性を得る上で重要な因子の1つである。前記表面層107中の弗素原子の含有量は、水素原子の含有量と同様に原料ガスの流量(比)、基体温度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。
【0097】
さらに本発明においては、表面層107には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させても良い。伝導性を制御する原子は、表面層中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があっても良い。前記の伝導性を制御する原子としては、半導体分野におけるいわゆる不純物を挙げることができ、p型伝導特性を与える第13族原子、またはn型伝導特性を与える第15族原子を用いることができる。
【0098】
表面層107の層厚としては、通常0.01〜3μm、好ましくは0.05〜2μm、より好ましくは0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚を0.01〜3μmとすることで、感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層107が失われず、残留電位の増加等の電子写真特性の低下がみられない。
【0099】
本発明の目的を達成し得る特性を有する表面層107を形成するには、基体の温度、反応容器内のガス圧を所望により適宜設定する必要がある。基体温度(Ts)は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150〜350℃、より好ましくは180〜330℃、更に好ましくは200〜300℃とするのが良い。
【0100】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2〜1×10Pa、好ましくは5×10−2〜5×10Pa、更に好ましくは1×10−1〜1×10Paとするのが良い。
【0101】
本発明においては、表面層107を形成するための基体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、処理条件は、通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0102】
【実施例】
以下、本発明の効果を、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0103】
[実施例1][比較例1]
基体は、マグネシウムを約2.5質量%添加し、不純物としてFeを0.04質量%、Siを0.04質量%、Tiを0.01質量%含有したAl−Mg合金からなり、表面を切削、鏡面加工を施した後の寸法で直径108mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒形状のものを用いた。
【0104】
ダイヤモンドバイト(商品名:ミラクルバイト、東京ダイヤモンド社製)を付設したエアダンパー付旋盤(商品名:PNEUMO、PRECLSION INC.社製)を用いて、周速1000m/min、送り速度0.01mm/R(回転)で鏡面切削加工の後、第2図に示される洗浄装置により表1(A,B)および表2に示される条件で基体表面の洗浄ならびに被膜の形成を行った。なお、表1−Bに示されるような珪酸塩被膜工程(珪酸カリウムの0.4質量%溶液)の処理時間並びに超音波出力を変化させることで、被膜表面の粗さを制御することができた。
【0105】
こうして得られた円筒状基体の微視的表面粗さ(Ra)を測定した後、第3図に示されるRFプラズマCVD装置にセットし、表2の条件に従ってa−Si感光体の作成を行った。
【0106】
作製した感光体を電子写真装置(キヤノン製GP605を実験用に改造、プロセススピードを可変、像露光ユニットを変更可能)にセットして、画質の評価を行った。
【0107】
このとき、プロセススピードは380mm/sec、像露光は680nmのレーザーで、スポット径を走査方向で60μmとして画像評価を行った。
画像評価:全面ハーフトーン画像及び、A3白紙を画像サンプルとし、画像濃度の均一性ならびに画像欠陥を評価した。
【0108】
「画像濃度の均一性」の評価は、前面ハーフトーン画像の画像濃度を反射式濃度計(Macbeth社製:RD914)で平均1.20として、出力画像を反射式マクベス濃度計を用い画像濃度の均一性を測定し、平均画像濃度からのずれ幅を算出することにより評価した。測定点は10cmの枠内で100ポイントを測定した。例えば、ずれ幅がA%のとき、100ポイントの全ての側定点の画像濃度は、1.20×(1−0.01×A)〜1.20×(1+0.01×A)の範囲に入っていることとなる。平均画像濃度からのずれ幅が2%未満:◎(非常に良好)、2〜4%未満:○(良好)、4〜6%未満:△(実用上問題なし)、6%以上:×(実用上やや難有り)とした。
【0109】
「画像欠陥」の評価は、A3白紙を原稿として、得られた画像上の直径0.1mm以上の黒ポチの個数を数えた。得られた結果は、比較例1での黒ポチの個数を100%とした場合の相対比較でランク付けを行った。65%未満:◎(非常に良好)、65%以上95%未満:○(良好)、95%以上105%未満:△(実用上問題なし)、105%以上:×(実用上やや難有り)とした。微視的表面粗さ(Ra)ならびに感光体の画像濃度の均一性ならびに画像欠陥について表3に示す。
【0110】
【表1】
Figure 2004061823
「――」は超音波処理を行なわず
【0111】
【表2】
Figure 2004061823
【0112】
【表3】
Figure 2004061823
【0113】
【表4】
Figure 2004061823
表3の結果より、微視的表面粗さ(Ra)を2.5nm以下とすることで、画像濃度の均一性、ならびに画像欠陥の程度が向上することが分かる。
【0114】
[実施例2]
マグネシウムを約2.5質量%添加し、不純物としてFeを0.11質量%、Siを0.06質量%、Tiを0.01質量%、Znを0.01質量%含有したAl−Mg合金からアルミニウム合金の円筒状基体を使用した以外は、実施例1と同様にしてa−Si感光体の作成を行った。微視的表面粗さ(Ra)ならびに感光体の画質特性について表4に示す。
【0115】
【表5】
Figure 2004061823
表4の結果より、実施例1と同様に微視的表面粗さ(Ra)を2.5nm以下とすることで、画像欠陥のランクが向上し、さらに実施例1イ、ロのように微視的表面粗さ(Ra)を1.7nm以下とすることで画像濃度の均一性ならびに画像欠陥のランクが向上することが分かる。
【0116】
[実施例3]
図4に示したVHFプラズマCVD装置を用い、表5の条件に従ってa−Si感光体の作成を行った以外は、実施例1と同様にしてa−Si感光体の作成を行った。微視的表面粗さ(Ra)ならびに感光体の画質特性について表6に示す。
【0117】
【表6】
Figure 2004061823
【0118】
【表7】
Figure 2004061823
表6の結果より、VHFプラズマCVD法においても実施例1と同様に微視的表面粗さ(Ra)を2.5nm以下とすることで、画像濃度の均一性、ならびに画像欠陥が向上することが分かる。さらにVHFプラズマCVDを用いることで実施例1のRFプラズマCVD法に比べて画像欠陥のランクが向上することが分かる。
【0119】
【発明の効果】
以上述べたように、アルミニウムを主体とする基体の微視的表面粗さを特定の範囲に形成し、プラズマCVDでアモルファスシリコン感光体を作成することで画像欠陥及び画像濃度むらがなく、電子写真特性に優れたアモルファスシリコンを主体とする電子写真感光体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は電子写真用感光体の層構成の一例を示す断面図であり、図1(b)は電子写真感光体の層構成の他の例を示す断面図である。
【図2】本発明の電子写真用感光体を実施するために使用される洗浄装置の一例を示す概略図である。
【図3】図3はRFプラズマCVD法により円筒状基体上に堆積膜を形成するための堆積膜形成装置の概略縦断面図である。
【図4】図4(a)はVHFプラズマCVD法により円筒状基体上に堆積膜を形成するための堆積膜形成装置の概略縦断面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A’での概略横断面図である。
【符号の説明】
100 電子写真用感光体
101 基体
102 被膜
103 光受容層
104 光導電層
105 表面層
106 電荷注入阻止層
107 中間層
110 自由表面
201 基体
202 処理部
203 基体搬送機構
211 基体投入台
221 脱脂洗浄槽
231 被膜形成槽
241 リンス槽
251 引き上げ乾燥槽
261 基体搬出台
222、232、242、252 洗浄液
271 搬送アーム
272 移動機構
273 チャッキング機構
274 エアーシリンダー
275 搬送レール
3100 堆積装置
3111 カソード電極
3112 円筒状基体
3113 支持体加熱用ヒーター
3114 原料ガス導入管
3115 マッチングボックス
3116 原料ガス配管
3117 反応容器リークバルブ
3118 メイン排気バルブ
3119 真空計
3200 原料ガス供給装置
3211〜3216 マスフローコントローラー
3221〜3226 原料ガスボンベ
3231〜3236 原料ガスボンベバルブ
3241〜3246 ガス流入バルブ
3251〜3256 ガス流出バルブ
3260 補助バルブ
3261〜3266 圧力調整器
400 堆積膜形成装置
401 円筒状基体
402 反応容器
403 成膜空間
404 カソード電極
405 原料ガス導入管
406 キャップ
407 排気管
408 高周波電源
409 マッチングボックス
410 回転軸
411 モーター
412 減速ギア
413 電力分岐板
414 シールド

Claims (13)

  1. アルミニウムを主成分とする円筒状基体と、前記基体上に設けられ、ケイ素原子を母体とする非晶質層とを有する電子写真用感光体において、
    前記非晶質層を堆積させる前の前記基体の10μm×10μmの範囲における表面粗さRaが、2.5nm以下の範囲である被膜を有する事を特徴とする電子写真用感光体。
  2. 前記被膜はAl、Si、Oを主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用感光体。
  3. 前記被膜は珪酸塩を含んだ水により洗浄をおこなうことで形成されたことを特徴とする請求項2に記載の電子写真用感光体。
  4. 前記基体が、マグネシウムを0.5〜5.5質量%含有し、不純物として、Fe含有量が0.15質量%以下、Si含有量が0.15質量%以下、Ti含有量が0.05質量%以下であるアルミニウム合金で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電子写真用感光体。
  5. 前記アルミニウム合金が、さらにZnを0.05質量%以下含有することを特徴とする請求項4に記載の電子写真用感光体。
  6. 前記アルミニウム合金に含まれる不純物の合計が0.1質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする請求項4または5に記載の電子写真用感光体。
  7. 前記珪酸塩が、珪酸カリウムであることを特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載の電子写真用感光体。
  8. アルミニウムを主成分とする円筒状基体上に、プラズマCVD法によりケイ素原子を母体とする非晶質層を堆積させる電子写真用感光体の製造方法において、前記基体を切削加工し、その後、珪酸塩を含んだ水により洗浄をおこなうことで前記非晶質層を堆積させる前の前記基体の10μm×10μm範囲における表面粗さRaを、2.5nm以下の範囲とすることを特徴とする電子写真用感光体の製造方法。
  9. 前記基体として、マグネシウムを0.5〜5.5質量%含有し、不純物として、Fe含有量が0.15質量%以下、Si含有量が0.15質量%以下、Ti含有量が0.05質量%以下であるアルミニウム合金で形成されていることを特徴とする請求項8に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  10. 前記アルミニウム合金が、さらにZnを0.05質量%以下含有することを特徴とする請求項9に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  11. 前記アルミニウム合金に含まれる不純物の合計が0.1質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする請求項9または10に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  12. 前記珪酸塩が、珪酸カリウムであることを特徴とする請求項8に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  13. 前記プラズマCVD法が、30〜250MHzの周波数を用いたことを特徴とする請求項8乃至12の何れかに記載の電子写真用感光体の製造方法。
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JP2012087331A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Canon Inc 円筒状基体の洗浄方法及びそれを用いた電子写真感光体の製造方法

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