JP2004061784A - オートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】失敗写真を少なくし、被写体を捉えてから撮影終了するまでの時間を短縮したオートフォーカスとスナップモードの双方を備えたカメラを提供する。
【解決手段】撮影者が予め設定された複数の距離の中から選択して撮影するスナップモードを設定する手段と、オートフォーカス手段と、スナップモード設定手段およびオートフォーカス手段によりそれぞれ設定された距離にレンズを駆動する手段と、スナップモード設定手段により選択設定した距離とオートフォーカス手段により測距した距離とを比較する手段と、比較手段の比較結果を表示する手段とを備え、レリーズボタンの押下時に、表示手段に選択設定した距離と被写体の測距距離との比較結果を表示させ、比較結果の差が大きい場合にはシャッタを作動させず、差が小さい場合にはシャッタを作動させるようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】撮影者が予め設定された複数の距離の中から選択して撮影するスナップモードを設定する手段と、オートフォーカス手段と、スナップモード設定手段およびオートフォーカス手段によりそれぞれ設定された距離にレンズを駆動する手段と、スナップモード設定手段により選択設定した距離とオートフォーカス手段により測距した距離とを比較する手段と、比較手段の比較結果を表示する手段とを備え、レリーズボタンの押下時に、表示手段に選択設定した距離と被写体の測距距離との比較結果を表示させ、比較結果の差が大きい場合にはシャッタを作動させず、差が小さい場合にはシャッタを作動させるようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラに関し、特に、失敗写真を少なくし、被写体をファインダ内で確定してから撮影終了するまでの時間を短縮したオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オートフォーカス機能とスナップモード機能(次に説明する)の双方を備えたカメラ(双方機能具備のカメラ)が知られている。
この双方機能具備のカメラを用いて、オートフォーカス機能を用いて撮影を行う場合の動作は、次のようなものであった。
即ち、撮影者がカメラを構えて撮影構図を決め、オートフォーカス装置によりファインダ内の被写体を測距して合焦する距離を求め、その距離に撮影レンズを駆動して焦点距離を合せて撮影していた。
【0003】
一方、スナップモード機能とは、撮影レンズの撮影距離を、複数の所定距離に予め設定しておき、撮影者がその複数の所定距離の中から選択して撮影する機能をいう。
このスナップモードの具体例としては、例えば図7に示すように、LCDモニタ31の画面下方に、接写の場合(例えば1m、チューリップで示す)と、近距離の場合(例えば2m、被写体を一人で示す)、中距離の場合(例えば5m、被写体を数人で示す)、遠方の場合(例えば無限遠、山で示す)とを、それぞれのマークで示しておく。
そして、撮影者がカメラを被写体に向けてファインダ内に確定後、マークの何れか(例えば、数人の被写体)を選択すると自動的にレンズ駆動装置が作動し、その選択位置にレンズを移動させる。この状態で撮影者がレリーズ釦を押すと、ピントの合った写真を撮ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カメラを使用する撮影者の立場からすると、当然ながら、次のような要望がある。
▲1▼ 失敗写真を少なくしたい。
▲2▼ 被写体をファインダ内で確定してから撮影終了するまでの時間を短縮したい。
しかしながら、従来の双方機能具備のカメラを使用する場合には、オートフォーカス機能またはスナップモード機能の何れかの機能を単独で使用しており、双方機能を巧みに使用して前記▲1▼と▲2▼の要望を満たすようにした双方機能具備のカメラは存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたもので、失敗写真を少なくし、被写体をファインダ内で確定してから撮影終了するまでの時間を短縮したオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明は、撮影レンズの撮影距離を、複数の所定距離に予め設定しておき、撮影者がその複数の所定距離の中から選択して撮影するスナップモードを設定するスナップモード設定手段と、
被写体を繰り返し測距し、合焦距離を自動的に決定するオートフォーカス手段と、
前記スナップモード設定手段およびオートフォーカス手段によりそれぞれ設定された距離に撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記スナップモード設定手段により選択設定した距離と前記オートフォーカス手段により測距した距離とを比較する比較手段と、
該比較手段の比較結果を表示する表示手段とを備え、
レリーズボタンの押下時に、前記表示手段に前記選択設定した距離と被写体の測距距離との比較結果を表示させ、前記比較結果の差が大きい場合にはシャッタを作動させず、前記差が小さい場合にはシャッタを作動させるようにした構成としてある。
【0007】
このようにすれば、スナップモード機能とオートフォーカス機能の双方を持ったカメラにおいて、撮影者は被写体にカメラを向けスナップモード設定手段で或る距離(例えば、図7において「一人マーク(近距離マーク)」:1m)を選択設定したとする。一方、オートフォーカス手段は、被写体を現実に測距して別の或る距離(例えば、2m)を生成する。即ち、撮影者の設定した距離とオートフォーカス手段が測距した距離とが異なっている。このまま撮影するとスナップモード機能の距離が優先されるので、合焦写真はとれず、失敗写真となる。
そこで、表示手段にスナップモード機能で選択設定した距離と、オートフォーカス機能で測距した距離とに差があることを表示し、撮影者に再考を促す。
【0008】
また、本発明の別の使用方法としては、例えば、中距離にある長い壁を背景にこちらに向けて動いている被写体(例えばランニング中の人)を近距離で撮影する場合に、オートフォーカス機能では長い壁を測距しているが、スナップモードを優先させれば「その被写体がある距離(近距離)に到達した時に撮影する」という撮り方が可能になる。
【0009】
次に請求項2記載の発明は、請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
撮影モードが前記スナップモード設定手段によりスナップモードにされた段階で、前記レンズ駆動手段が撮影レンズの焦点距離を、スナップモード設定手段により選択設定した撮影距離の位置に調整する構成としてある。
このようにすれば、撮影前にレンズを調整しておくので、撮影までのタイムラグが少なく、撮影チャンスを逃さないことに加えて、ピントが合っている被写体が何であるかを撮影者が認識できるので、被写体を取り逃がすことも防止できる。
【0010】
次に請求項3記載の発明は、請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
前記比較手段により、前記測距結果と予め設定した撮影距離とを比較する際に用いる予め設定した条件には、撮影レンズの性能および撮影時の絞り値で決定する被写界深度を含む構成としてある。
このようにすれば、予め決めた撮影距離とオートフォーカスで測距した被写体距離の比較判定にその時の被写界深度を使うので、深度が浅い場合=ピントが合いにくい条件下で失敗写真を撮ることを防止するとともに、深度が深い場合=ピントが合いやすい条件下で厳しく比較判定しすぎてシャッタチャンスを逃すことも防止できる。
【0011】
次に請求項4記載の発明は、請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
前記オートフォーカス手段は、被写体の複数領域の測距を繰り返し行うマルチオートフォーカス機能を備え、
前記比較手段は、前記マルチオートフォーカス機能を備えたオートフォーカス手段が測距した被写体の複数領域の測距距離と、予め設定した撮影距離とを比較するマルチ比較機能を備え、
前記表示手段に表示させた、前記マルチ比較機能を備えた比較手段による比較結果の差が、いずれも大きい場合にはシャッタを作動させず、前記差に小さいものがあった場合には、その小さい結果が出たタイミングでシャッタを作動させる構成としてある。
【0012】
このようにすれば、オートフォーカス装置が複数の被写体の測距が可能なマルチフォーカスになっており、予め決めた撮影距離と近い距離の被写体を複数のエリアから求めることが可能である。
また通常のマルチフォーカスは測距した複数の被写体の中で最も近い距離の被写体を選ぶものであるが、本発明はそれとは異なり、「撮影したい距離」にある被写体を選ぶことが可能であり、撮影者の撮影意図に一層とマッチすることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
(1)第1の実施形態
図1は本実施形態のカメラのブロック図である。
図1に示すように、オートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラCAは、システムコントロールユニット10と、オートフォーカス(AF)ユニット20と、表示部30と、レンズ駆動部40と、撮影レンズユニット50と、シャッタ部60と、スナップモードスイッチ(スナップモードSW)70と、レリーズスイッチ80とを備えてなる。
【0014】
システムコントロールユニット10はカメラ全体の動作を制御し、マイクロコンピュータ回路により構成する。また、システムコントロールユニット10は、オートフォーカスを制御するAF制御部11と、該AF制御部11により確定したオートフォーカスの距離を記憶するAF測距距離記憶部12と、スナップモードにより撮影する距離を設定するスナップモード撮影距離設定部13と、該スナップモード撮影距離設定部13が設定した距離とAF制御部11により確定した距離との比較を行う「スナップモード撮影距離とAF結果比較部」14とを備える。
表示部30は、液晶モニタ(LCDモニタ)31と、LCDモニタ駆動回路32とを備える。LCDモニタ31の表示例を図7に示す。
【0015】
図7は撮影に関係する表示が全点灯した場合のイメージ図である。
中央部の符号91はAFターゲットマークであり、中央下側の符号92はスナップモードの設定距離を示している。即ち、スナップモードには、接写の場合(例えば1m、チューリップで示す)と、近距離の場合(例えば2m、一人で示す)、中距離の場合(例えば5m、数人で示す)、遠方の場合がある(例えば、無限遠、山で示す)。
【0016】
スナップモードSW70は、撮影モードを設定するための操作部材である。
レリーズスイッチ80は、レリーズ釦の半押しを行う第1のレリーズスイッチ(RLSW1)81と、レリーズ釦の全押しを行う第2のレリーズスイッチ(RLSW2)82からなる。
前記AFユニット20とAF制御部11とにより、オートフォーカス機能を実現する。
【0017】
次に、本実施形態の動作を、図2と図3のフローチャート図を参照して説明する。
図2はスナップモードの設定のフローチャート図、図3はスナップモードで設定された距離と、オートフォーカスにより測距した距離とを比較して撮影する場合のフローチャート図である。
<スナップモードの設定>
スナップモードの設定は、図2に示すように、カメラを撮影可能状態(撮影スタンバイ)とし(ステップS1)、カメラのスナップモードSW(70)をONにすると(ステップS2)、カメラはスナップモードにセットされる(ステップS3)。
【0018】
<スナップモード設定の距離と、オートフォーカス測距の距離との比較撮影>…請求項1に対応
この場合は、図3に示すように、カメラを撮影スタンバイとし(ステップS11)、第1のレリーズスイッチ(レリーズ釦の半押し)81をONすると(ステップS12:Yes)、AFユニット20によりオートフォーカス動作を繰り返し行う(ステップS13)。もしカメラが前述のようにしてスナップモードに設定されていれば(ステップS14:Yes)、スナップモードで設定された距離と、オートフォーカスにより測距した距離を繰り返し比較する(ステップS15)。
【0019】
比較した結果、両者の差が少ない場合は「OK」の流れに進み(ステップS16:OK)、差が大きい場合は「NG」の流れに進む(ステップS16:NG)。
「OK」の場合は(ステップS16:OK)、「OK表示▲1▼」を表示して(図8参照、次に説明する)(ステップS17)、第2のレリーズスイッチ(レリーズ釦の全押し)82がONされていれば、スナップモード撮影を行う(ステップS19)。もし第2のレリーズスイッチ82がONされていなかった場合は、前記ステップS12に戻り同じ動作を繰り返し行う。
【0020】
前記図8は、スナップモードの設定距離が「近距離」(被写体が一人のマーク)の場合で、その距離に近い距離の被写体を測距した時にファインダ中央の表示の形が変化して(例えば、正方形の左右のカギ括弧から、正方形のみに変化)、両者の距離の差が少ないことを表している。
このようにすれば、撮影者に実際の被写体までの距離とカメラの設定距離とが少ないことが容易に分かるので、スナップモード撮影で合焦した写真を撮ることができる。
【0021】
また、ステップS16において「NG」の場合は(ステップS16:NG)、「NG表示▲1▼」を表示して(図9参照、次に説明する)(ステップS20)、第2のレリーズスイッチ82の全押しを禁止(レリーズ禁止)し(ステップS21)、第1のレリーズスイッチ81がONされていれば、前記ステップS13に戻り、ステップS13〜ステップS16を繰り返し行う。
前記図9は、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合で、測距した被写体の距離との差が大きかった時に、ファインダ中央の表示の形が変化するとともに点滅し、両者の距離の差が大きいことを表している。
このようにすれば、撮影者に実際の被写体までの距離とカメラの設定距離とが異なっていることが容易に分かるので、失敗写真を防止することができる。
【0022】
<撮影時間の短縮>…請求項2に対応
次に、本実施形態の別の動作を、図4のフローチャート図を参照して説明する。図4は撮影時間の短縮を行う場合のフローチャート図である。本動作は、シャッタを作動させる前に、レンズユニットの駆動を完了させる場合である。
図4に示すように、カメラを撮影スタンバイ状態にし(ステップS31)、カメラのスナップモードSWをONにすると(ステップS32)、カメラはスナップモードにセットされ、撮影距離を表示する(ステップS33)。
そして、スナップモードで設定された撮影距離にレンズユニット50を駆動して、その位置に固定する。
このようにすれば、シャッタが作動する前にレンズユニットの駆動が完了しているので、レリーズ釦を押してから、撮影が終了するまでの時間を短縮することができる。
【0023】
<被写界深度に応じた比較判定>…請求項3に対応
次に、本実施形態の更に別の動作を、前記図3のフローチャート図を参照して説明する。本動作は、図3のステップS16で「距離の比較」の際に、被写界深度に応じた判定を行う場合である。
即ち、予め決めた撮影距離とオートフォーカスで測距した被写体距離の比較判定に、その時の被写界深度を使う。
このようにすれば、深度が浅い場合=ピントが合いにくい条件下で、失敗写真を撮ることを防止するとともに、深度が深い場合=ピントが合いやすい条件下で、厳しく比較判定しすぎてシャッタチャンスを逃すことも防止できる。
【0024】
(2)第2の実施形態
図5は本実施形態のカメラのブロック図である。
本実施形態と前記第1の実施形態との相違点は、「AFユニット20」が「マルチAFユニット20A」になり、それに伴って「AF制御部11」も「マルチAF制御部11A」になった点である。その他の構成部材は、前記第1の実施形態と同一である。
図10は、本実施形態のLCDモニタ31の表示例を示す図である。
本実施形態のAF装置は7点測距のマルチAFであり、図10は本実施形態に関係する表示が全点灯した時のイメージ図である。
中央部の符号91AはAFターゲットマークであり、中央下側の符号92はスナップモードの設定距離(第1の実施形態に同じ)を示している。
【0025】
次に、本実施形態の動作を、図6のフローチャート図を参照して説明する。
図6に示すように、カメラを撮影スタンバイ状態にし(ステップS41)、第1のレリーズスイッチ(レリーズ釦の半押し)81をONにすると(ステップS42:Yes)、マルチAFユニット20Aによりマルチオートフォーカス動作を繰り返し行う(ステップS43)。このようにすれば、設定距離と近い被写体が存在しないことを、表示によって撮影者が知ることができる。
【0026】
もしカメラがスナップモードであれば(ステップS44:Yes)、スナップモードで設定された距離と、マルチオートフォーカスにより測距した複数の被写体距離を繰り返し比較する(ステップS45)。比較した結果、両者の差が少ないものがあった場合は、「OK」の流れに進み(ステップS46:OK)、差が少ないものがひとつも無い場合は、「NG」の流れに進む(ステップS46:NG)。
【0027】
「OK」の場合、「OK表示▲2▼」を表示して(図11参照、次に説明する)(ステップS47)、第2のレリーズスイッチ(レリーズ釦の全押し)82がONされていれば、スナップモード撮影を行う(ステップS48:Yes)。もし第2のレリーズスイッチ82がONされていなかった時は(ステップS48:No)、前記ステップS43に戻り、ステップS43〜ステップS48の動作を繰り返し行う。
【0028】
前記図11は、スナップモードの設定距離が「近距離」の場合で、被写体を測距してスナップモードの設定距離との差が小さい物があった時に、AFターゲットマークの形が変化して、両者の距離の差がもっとも少ない被写体位置を示している。即ち、図11の場合は、中央より左よりの被写体が、チューリップ(近接)の距離であることを示している。
このようにすれば、焦点が合っている被写体がどれなのかも撮影者は認識することができる。
【0029】
前記ステップS46において「NG」の場合(ステップS46:NG)、「NG表示▲2▼」を表示して(図12参照、次に説明する)(ステップS50)、第2のレリーズスイッチ82の動作を禁止し(ステップS51)、第1のレリーズスイッチ81がОNされていれば(ステップS52:Yes)前記ステップS43に戻り、ステップS43〜ステップS48の動作を繰り返し行う。
【0030】
前記図12は、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合で、被写体を測距してスナップモードの設定距離との差が小さい物が無かった時に、AFターゲットマークの形が変化するとともに点滅して、両者の距離の差が大きいことを表している。
前記ステップS44においてスナップモードフラグが「1」でなければ(ステップS44:No)、通常撮影(マルチオートフォーカス撮影)を行う(ステップS53)。
【0031】
なお、前記各実施形態ではデジタルカメラの場合を説明したが、本発明をアナログ式の銀塩式カメラにも適用可能であるのは、勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下の効果を発揮することができる。
請求項1記載の発明によれば、予め撮影したい距離を決めておき、被写体の距離と比較しながら、シャッタータイミングを合わせて撮影することになる。動いている被写体などを撮影する場合、「その被写体がある距離に到達した時に撮影する」という撮り方が可能になる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、撮影前にレンズを調節制御しておくので、撮影までのタイムラグが少なく、撮影チャンスを逃さないことに加えて、ピントが合っている被写体が何であるかを撮影者が認識できるので、被写体を取り逃がすことも防止できる。
請求項3記載の発明によれば、予め決めた撮影距離とオートフォーカスで測距した被写体距離の比較判定にその時の被写界深度を使うので、深度が浅い場合=ピントが合いにくい条件下で失敗写真を撮ることを防止するとともに、深度が深い場合=ピントが合いやすい条件下で厳しく比較判定しすぎてシャッタチャンスを逃すことも防止できる。
【0034】
請求項4記載および請求項5記載の発明によれば、オートフォーカス装置が複数の被写体の測距が可能なマルチフォーカスになっており、予め決めた撮影距離と近い距離の被写体を複数のエリアから求めることが可能である。
また通常のマルチフォーカスは測距した複数の被写体の中で最も近い距離の被写体を選ぶものであるが、本発明はそれとは異なり、「撮影したい距離」にある被写体を選ぶことが可能であり、撮影者の撮影意図に一層とマッチすること可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を適用するカメラのブロック図である。
【図2】同第1の実施形態における、スナップモードの設定の動作を示すフローチャート図である。
【図3】同第1の実施形態における、スナップモードで設定された距離と、オートフォーカスにより測距した距離とを比較して撮影する場合のフローチャート図である。
【図4】同第1の実施形態における、撮影時間の短縮を行う場合のフローチャート図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を適用するカメラのブロック図である。
【図6】同第2の実施形態における、動作を示すフローチャート図である。
【図7】同第1の実施形態における、撮影に関係する表示が全点灯した場合のイメージ図である。
【図8】同第1の実施形態における、スナップモードの設定距離が「近距離」の被写体を測距した時にファインダの表示変化を示す図である。
【図9】同第1の実施形態における、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合に、測距した被写体の距離との差が大きかった時に、ファインダの表示変化を示す図である。
【図10】同第2の実施形態における、撮影に関係する表示が全点灯した場合のイメージ図である。
【図11】同第2の実施形態における、スナップモードの設定距離が「近距離」の場合に、AFターゲットマークの形が変化する様子を示す図である。
【図12】同第2の実施形態における、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合に、AFターゲットマークの形が変化する様子を示す図である。
【符号の説明】
CA…カメラ
10…システムコントロールユニット
11…AF制御部
12…AF測距距離記憶部
13…スナップモード撮影距離設定部
14…スナップモード撮影距離とAF結果比較部
20…オートフォーカスユニット
30…表示部
31…液晶モニタ(LCDモニタ)
32…LCDモニタ駆動回路
40…レンズ駆動部
50…撮影レンズユニット
60…シャッタ部
70…スナップモードスイッチ
80…レリーズスイッチ
81…第一の第1のレリーズスイッチ(RLSW1)
82…第二の第2のレリーズスイッチ
91…AFターゲットマーク
92…スナップモードの設定距離マーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラに関し、特に、失敗写真を少なくし、被写体をファインダ内で確定してから撮影終了するまでの時間を短縮したオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オートフォーカス機能とスナップモード機能(次に説明する)の双方を備えたカメラ(双方機能具備のカメラ)が知られている。
この双方機能具備のカメラを用いて、オートフォーカス機能を用いて撮影を行う場合の動作は、次のようなものであった。
即ち、撮影者がカメラを構えて撮影構図を決め、オートフォーカス装置によりファインダ内の被写体を測距して合焦する距離を求め、その距離に撮影レンズを駆動して焦点距離を合せて撮影していた。
【0003】
一方、スナップモード機能とは、撮影レンズの撮影距離を、複数の所定距離に予め設定しておき、撮影者がその複数の所定距離の中から選択して撮影する機能をいう。
このスナップモードの具体例としては、例えば図7に示すように、LCDモニタ31の画面下方に、接写の場合(例えば1m、チューリップで示す)と、近距離の場合(例えば2m、被写体を一人で示す)、中距離の場合(例えば5m、被写体を数人で示す)、遠方の場合(例えば無限遠、山で示す)とを、それぞれのマークで示しておく。
そして、撮影者がカメラを被写体に向けてファインダ内に確定後、マークの何れか(例えば、数人の被写体)を選択すると自動的にレンズ駆動装置が作動し、その選択位置にレンズを移動させる。この状態で撮影者がレリーズ釦を押すと、ピントの合った写真を撮ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カメラを使用する撮影者の立場からすると、当然ながら、次のような要望がある。
▲1▼ 失敗写真を少なくしたい。
▲2▼ 被写体をファインダ内で確定してから撮影終了するまでの時間を短縮したい。
しかしながら、従来の双方機能具備のカメラを使用する場合には、オートフォーカス機能またはスナップモード機能の何れかの機能を単独で使用しており、双方機能を巧みに使用して前記▲1▼と▲2▼の要望を満たすようにした双方機能具備のカメラは存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたもので、失敗写真を少なくし、被写体をファインダ内で確定してから撮影終了するまでの時間を短縮したオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明は、撮影レンズの撮影距離を、複数の所定距離に予め設定しておき、撮影者がその複数の所定距離の中から選択して撮影するスナップモードを設定するスナップモード設定手段と、
被写体を繰り返し測距し、合焦距離を自動的に決定するオートフォーカス手段と、
前記スナップモード設定手段およびオートフォーカス手段によりそれぞれ設定された距離に撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記スナップモード設定手段により選択設定した距離と前記オートフォーカス手段により測距した距離とを比較する比較手段と、
該比較手段の比較結果を表示する表示手段とを備え、
レリーズボタンの押下時に、前記表示手段に前記選択設定した距離と被写体の測距距離との比較結果を表示させ、前記比較結果の差が大きい場合にはシャッタを作動させず、前記差が小さい場合にはシャッタを作動させるようにした構成としてある。
【0007】
このようにすれば、スナップモード機能とオートフォーカス機能の双方を持ったカメラにおいて、撮影者は被写体にカメラを向けスナップモード設定手段で或る距離(例えば、図7において「一人マーク(近距離マーク)」:1m)を選択設定したとする。一方、オートフォーカス手段は、被写体を現実に測距して別の或る距離(例えば、2m)を生成する。即ち、撮影者の設定した距離とオートフォーカス手段が測距した距離とが異なっている。このまま撮影するとスナップモード機能の距離が優先されるので、合焦写真はとれず、失敗写真となる。
そこで、表示手段にスナップモード機能で選択設定した距離と、オートフォーカス機能で測距した距離とに差があることを表示し、撮影者に再考を促す。
【0008】
また、本発明の別の使用方法としては、例えば、中距離にある長い壁を背景にこちらに向けて動いている被写体(例えばランニング中の人)を近距離で撮影する場合に、オートフォーカス機能では長い壁を測距しているが、スナップモードを優先させれば「その被写体がある距離(近距離)に到達した時に撮影する」という撮り方が可能になる。
【0009】
次に請求項2記載の発明は、請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
撮影モードが前記スナップモード設定手段によりスナップモードにされた段階で、前記レンズ駆動手段が撮影レンズの焦点距離を、スナップモード設定手段により選択設定した撮影距離の位置に調整する構成としてある。
このようにすれば、撮影前にレンズを調整しておくので、撮影までのタイムラグが少なく、撮影チャンスを逃さないことに加えて、ピントが合っている被写体が何であるかを撮影者が認識できるので、被写体を取り逃がすことも防止できる。
【0010】
次に請求項3記載の発明は、請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
前記比較手段により、前記測距結果と予め設定した撮影距離とを比較する際に用いる予め設定した条件には、撮影レンズの性能および撮影時の絞り値で決定する被写界深度を含む構成としてある。
このようにすれば、予め決めた撮影距離とオートフォーカスで測距した被写体距離の比較判定にその時の被写界深度を使うので、深度が浅い場合=ピントが合いにくい条件下で失敗写真を撮ることを防止するとともに、深度が深い場合=ピントが合いやすい条件下で厳しく比較判定しすぎてシャッタチャンスを逃すことも防止できる。
【0011】
次に請求項4記載の発明は、請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
前記オートフォーカス手段は、被写体の複数領域の測距を繰り返し行うマルチオートフォーカス機能を備え、
前記比較手段は、前記マルチオートフォーカス機能を備えたオートフォーカス手段が測距した被写体の複数領域の測距距離と、予め設定した撮影距離とを比較するマルチ比較機能を備え、
前記表示手段に表示させた、前記マルチ比較機能を備えた比較手段による比較結果の差が、いずれも大きい場合にはシャッタを作動させず、前記差に小さいものがあった場合には、その小さい結果が出たタイミングでシャッタを作動させる構成としてある。
【0012】
このようにすれば、オートフォーカス装置が複数の被写体の測距が可能なマルチフォーカスになっており、予め決めた撮影距離と近い距離の被写体を複数のエリアから求めることが可能である。
また通常のマルチフォーカスは測距した複数の被写体の中で最も近い距離の被写体を選ぶものであるが、本発明はそれとは異なり、「撮影したい距離」にある被写体を選ぶことが可能であり、撮影者の撮影意図に一層とマッチすることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
(1)第1の実施形態
図1は本実施形態のカメラのブロック図である。
図1に示すように、オートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラCAは、システムコントロールユニット10と、オートフォーカス(AF)ユニット20と、表示部30と、レンズ駆動部40と、撮影レンズユニット50と、シャッタ部60と、スナップモードスイッチ(スナップモードSW)70と、レリーズスイッチ80とを備えてなる。
【0014】
システムコントロールユニット10はカメラ全体の動作を制御し、マイクロコンピュータ回路により構成する。また、システムコントロールユニット10は、オートフォーカスを制御するAF制御部11と、該AF制御部11により確定したオートフォーカスの距離を記憶するAF測距距離記憶部12と、スナップモードにより撮影する距離を設定するスナップモード撮影距離設定部13と、該スナップモード撮影距離設定部13が設定した距離とAF制御部11により確定した距離との比較を行う「スナップモード撮影距離とAF結果比較部」14とを備える。
表示部30は、液晶モニタ(LCDモニタ)31と、LCDモニタ駆動回路32とを備える。LCDモニタ31の表示例を図7に示す。
【0015】
図7は撮影に関係する表示が全点灯した場合のイメージ図である。
中央部の符号91はAFターゲットマークであり、中央下側の符号92はスナップモードの設定距離を示している。即ち、スナップモードには、接写の場合(例えば1m、チューリップで示す)と、近距離の場合(例えば2m、一人で示す)、中距離の場合(例えば5m、数人で示す)、遠方の場合がある(例えば、無限遠、山で示す)。
【0016】
スナップモードSW70は、撮影モードを設定するための操作部材である。
レリーズスイッチ80は、レリーズ釦の半押しを行う第1のレリーズスイッチ(RLSW1)81と、レリーズ釦の全押しを行う第2のレリーズスイッチ(RLSW2)82からなる。
前記AFユニット20とAF制御部11とにより、オートフォーカス機能を実現する。
【0017】
次に、本実施形態の動作を、図2と図3のフローチャート図を参照して説明する。
図2はスナップモードの設定のフローチャート図、図3はスナップモードで設定された距離と、オートフォーカスにより測距した距離とを比較して撮影する場合のフローチャート図である。
<スナップモードの設定>
スナップモードの設定は、図2に示すように、カメラを撮影可能状態(撮影スタンバイ)とし(ステップS1)、カメラのスナップモードSW(70)をONにすると(ステップS2)、カメラはスナップモードにセットされる(ステップS3)。
【0018】
<スナップモード設定の距離と、オートフォーカス測距の距離との比較撮影>…請求項1に対応
この場合は、図3に示すように、カメラを撮影スタンバイとし(ステップS11)、第1のレリーズスイッチ(レリーズ釦の半押し)81をONすると(ステップS12:Yes)、AFユニット20によりオートフォーカス動作を繰り返し行う(ステップS13)。もしカメラが前述のようにしてスナップモードに設定されていれば(ステップS14:Yes)、スナップモードで設定された距離と、オートフォーカスにより測距した距離を繰り返し比較する(ステップS15)。
【0019】
比較した結果、両者の差が少ない場合は「OK」の流れに進み(ステップS16:OK)、差が大きい場合は「NG」の流れに進む(ステップS16:NG)。
「OK」の場合は(ステップS16:OK)、「OK表示▲1▼」を表示して(図8参照、次に説明する)(ステップS17)、第2のレリーズスイッチ(レリーズ釦の全押し)82がONされていれば、スナップモード撮影を行う(ステップS19)。もし第2のレリーズスイッチ82がONされていなかった場合は、前記ステップS12に戻り同じ動作を繰り返し行う。
【0020】
前記図8は、スナップモードの設定距離が「近距離」(被写体が一人のマーク)の場合で、その距離に近い距離の被写体を測距した時にファインダ中央の表示の形が変化して(例えば、正方形の左右のカギ括弧から、正方形のみに変化)、両者の距離の差が少ないことを表している。
このようにすれば、撮影者に実際の被写体までの距離とカメラの設定距離とが少ないことが容易に分かるので、スナップモード撮影で合焦した写真を撮ることができる。
【0021】
また、ステップS16において「NG」の場合は(ステップS16:NG)、「NG表示▲1▼」を表示して(図9参照、次に説明する)(ステップS20)、第2のレリーズスイッチ82の全押しを禁止(レリーズ禁止)し(ステップS21)、第1のレリーズスイッチ81がONされていれば、前記ステップS13に戻り、ステップS13〜ステップS16を繰り返し行う。
前記図9は、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合で、測距した被写体の距離との差が大きかった時に、ファインダ中央の表示の形が変化するとともに点滅し、両者の距離の差が大きいことを表している。
このようにすれば、撮影者に実際の被写体までの距離とカメラの設定距離とが異なっていることが容易に分かるので、失敗写真を防止することができる。
【0022】
<撮影時間の短縮>…請求項2に対応
次に、本実施形態の別の動作を、図4のフローチャート図を参照して説明する。図4は撮影時間の短縮を行う場合のフローチャート図である。本動作は、シャッタを作動させる前に、レンズユニットの駆動を完了させる場合である。
図4に示すように、カメラを撮影スタンバイ状態にし(ステップS31)、カメラのスナップモードSWをONにすると(ステップS32)、カメラはスナップモードにセットされ、撮影距離を表示する(ステップS33)。
そして、スナップモードで設定された撮影距離にレンズユニット50を駆動して、その位置に固定する。
このようにすれば、シャッタが作動する前にレンズユニットの駆動が完了しているので、レリーズ釦を押してから、撮影が終了するまでの時間を短縮することができる。
【0023】
<被写界深度に応じた比較判定>…請求項3に対応
次に、本実施形態の更に別の動作を、前記図3のフローチャート図を参照して説明する。本動作は、図3のステップS16で「距離の比較」の際に、被写界深度に応じた判定を行う場合である。
即ち、予め決めた撮影距離とオートフォーカスで測距した被写体距離の比較判定に、その時の被写界深度を使う。
このようにすれば、深度が浅い場合=ピントが合いにくい条件下で、失敗写真を撮ることを防止するとともに、深度が深い場合=ピントが合いやすい条件下で、厳しく比較判定しすぎてシャッタチャンスを逃すことも防止できる。
【0024】
(2)第2の実施形態
図5は本実施形態のカメラのブロック図である。
本実施形態と前記第1の実施形態との相違点は、「AFユニット20」が「マルチAFユニット20A」になり、それに伴って「AF制御部11」も「マルチAF制御部11A」になった点である。その他の構成部材は、前記第1の実施形態と同一である。
図10は、本実施形態のLCDモニタ31の表示例を示す図である。
本実施形態のAF装置は7点測距のマルチAFであり、図10は本実施形態に関係する表示が全点灯した時のイメージ図である。
中央部の符号91AはAFターゲットマークであり、中央下側の符号92はスナップモードの設定距離(第1の実施形態に同じ)を示している。
【0025】
次に、本実施形態の動作を、図6のフローチャート図を参照して説明する。
図6に示すように、カメラを撮影スタンバイ状態にし(ステップS41)、第1のレリーズスイッチ(レリーズ釦の半押し)81をONにすると(ステップS42:Yes)、マルチAFユニット20Aによりマルチオートフォーカス動作を繰り返し行う(ステップS43)。このようにすれば、設定距離と近い被写体が存在しないことを、表示によって撮影者が知ることができる。
【0026】
もしカメラがスナップモードであれば(ステップS44:Yes)、スナップモードで設定された距離と、マルチオートフォーカスにより測距した複数の被写体距離を繰り返し比較する(ステップS45)。比較した結果、両者の差が少ないものがあった場合は、「OK」の流れに進み(ステップS46:OK)、差が少ないものがひとつも無い場合は、「NG」の流れに進む(ステップS46:NG)。
【0027】
「OK」の場合、「OK表示▲2▼」を表示して(図11参照、次に説明する)(ステップS47)、第2のレリーズスイッチ(レリーズ釦の全押し)82がONされていれば、スナップモード撮影を行う(ステップS48:Yes)。もし第2のレリーズスイッチ82がONされていなかった時は(ステップS48:No)、前記ステップS43に戻り、ステップS43〜ステップS48の動作を繰り返し行う。
【0028】
前記図11は、スナップモードの設定距離が「近距離」の場合で、被写体を測距してスナップモードの設定距離との差が小さい物があった時に、AFターゲットマークの形が変化して、両者の距離の差がもっとも少ない被写体位置を示している。即ち、図11の場合は、中央より左よりの被写体が、チューリップ(近接)の距離であることを示している。
このようにすれば、焦点が合っている被写体がどれなのかも撮影者は認識することができる。
【0029】
前記ステップS46において「NG」の場合(ステップS46:NG)、「NG表示▲2▼」を表示して(図12参照、次に説明する)(ステップS50)、第2のレリーズスイッチ82の動作を禁止し(ステップS51)、第1のレリーズスイッチ81がОNされていれば(ステップS52:Yes)前記ステップS43に戻り、ステップS43〜ステップS48の動作を繰り返し行う。
【0030】
前記図12は、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合で、被写体を測距してスナップモードの設定距離との差が小さい物が無かった時に、AFターゲットマークの形が変化するとともに点滅して、両者の距離の差が大きいことを表している。
前記ステップS44においてスナップモードフラグが「1」でなければ(ステップS44:No)、通常撮影(マルチオートフォーカス撮影)を行う(ステップS53)。
【0031】
なお、前記各実施形態ではデジタルカメラの場合を説明したが、本発明をアナログ式の銀塩式カメラにも適用可能であるのは、勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下の効果を発揮することができる。
請求項1記載の発明によれば、予め撮影したい距離を決めておき、被写体の距離と比較しながら、シャッタータイミングを合わせて撮影することになる。動いている被写体などを撮影する場合、「その被写体がある距離に到達した時に撮影する」という撮り方が可能になる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、撮影前にレンズを調節制御しておくので、撮影までのタイムラグが少なく、撮影チャンスを逃さないことに加えて、ピントが合っている被写体が何であるかを撮影者が認識できるので、被写体を取り逃がすことも防止できる。
請求項3記載の発明によれば、予め決めた撮影距離とオートフォーカスで測距した被写体距離の比較判定にその時の被写界深度を使うので、深度が浅い場合=ピントが合いにくい条件下で失敗写真を撮ることを防止するとともに、深度が深い場合=ピントが合いやすい条件下で厳しく比較判定しすぎてシャッタチャンスを逃すことも防止できる。
【0034】
請求項4記載および請求項5記載の発明によれば、オートフォーカス装置が複数の被写体の測距が可能なマルチフォーカスになっており、予め決めた撮影距離と近い距離の被写体を複数のエリアから求めることが可能である。
また通常のマルチフォーカスは測距した複数の被写体の中で最も近い距離の被写体を選ぶものであるが、本発明はそれとは異なり、「撮影したい距離」にある被写体を選ぶことが可能であり、撮影者の撮影意図に一層とマッチすること可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を適用するカメラのブロック図である。
【図2】同第1の実施形態における、スナップモードの設定の動作を示すフローチャート図である。
【図3】同第1の実施形態における、スナップモードで設定された距離と、オートフォーカスにより測距した距離とを比較して撮影する場合のフローチャート図である。
【図4】同第1の実施形態における、撮影時間の短縮を行う場合のフローチャート図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を適用するカメラのブロック図である。
【図6】同第2の実施形態における、動作を示すフローチャート図である。
【図7】同第1の実施形態における、撮影に関係する表示が全点灯した場合のイメージ図である。
【図8】同第1の実施形態における、スナップモードの設定距離が「近距離」の被写体を測距した時にファインダの表示変化を示す図である。
【図9】同第1の実施形態における、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合に、測距した被写体の距離との差が大きかった時に、ファインダの表示変化を示す図である。
【図10】同第2の実施形態における、撮影に関係する表示が全点灯した場合のイメージ図である。
【図11】同第2の実施形態における、スナップモードの設定距離が「近距離」の場合に、AFターゲットマークの形が変化する様子を示す図である。
【図12】同第2の実施形態における、スナップモードの設定距離が「中距離」の場合に、AFターゲットマークの形が変化する様子を示す図である。
【符号の説明】
CA…カメラ
10…システムコントロールユニット
11…AF制御部
12…AF測距距離記憶部
13…スナップモード撮影距離設定部
14…スナップモード撮影距離とAF結果比較部
20…オートフォーカスユニット
30…表示部
31…液晶モニタ(LCDモニタ)
32…LCDモニタ駆動回路
40…レンズ駆動部
50…撮影レンズユニット
60…シャッタ部
70…スナップモードスイッチ
80…レリーズスイッチ
81…第一の第1のレリーズスイッチ(RLSW1)
82…第二の第2のレリーズスイッチ
91…AFターゲットマーク
92…スナップモードの設定距離マーク
Claims (4)
- 撮影レンズの撮影距離を、複数の所定距離に予め設定しておき、撮影者がその複数の所定距離の中から選択して撮影するスナップモードを設定するスナップモード設定手段と、
被写体を繰り返し測距し、合焦距離を自動的に決定するオートフォーカス手段と、
前記スナップモード設定手段およびオートフォーカス手段によりそれぞれ設定された距離に撮影レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記スナップモード設定手段により選択設定した距離と前記オートフォーカス手段により測距した距離とを比較する比較手段と、
該比較手段の比較結果を表示する表示手段とを備え、
レリーズボタンの押下時に、前記表示手段に前記選択設定した距離と被写体の測距距離との比較結果を表示させ、前記比較結果の差が大きい場合にはシャッタを作動させず、前記差が小さい場合にはシャッタを作動させるようにしたことを特徴とするオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラ。 - 請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
撮影モードが前記スナップモード設定手段によりスナップモードにされた段階で、前記レンズ駆動手段が撮影レンズの焦点距離を、スナップモード設定手段により選択設定した撮影距離の位置に調整することを特徴とするオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラ。 - 請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
前記比較手段により前記測距結果と予め設定した撮影距離とを比較する際に用いる予め設定した条件には、撮影レンズの性能および撮影時の絞り値で決定する被写界深度を含むことを特徴とするオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラ。 - 請求項1記載のオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラにおいて、
前記オートフォーカス手段は、被写体の複数領域の測距を繰り返し行うマルチオートフォーカス機能を備え、
前記比較手段は、前記マルチオートフォーカス機能を備えたオートフォーカス手段が測距した被写体の複数領域の測距距離と、予め設定した撮影距離とを比較するマルチ比較機能を備え、
前記表示手段に表示させた、前記マルチ比較機能を備えた比較手段による比較結果の差が、いずれも大きい場合にはシャッタを作動させず、前記差に小さいものがあった場合には、その小さい結果が出たタイミングでシャッタを作動させるようにしたことを特徴とするオートフォーカス機能とスナップモード機能の双方を備えたカメラ。
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Cited By (3)
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WO2022209363A1 (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 富士フイルム株式会社 | 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム |
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2002
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