JP2004057953A - 汚染土壌の原位置による浄化方法 - Google Patents

汚染土壌の原位置による浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汚染土壌の存する原位置において汚染物質が溶出し易い状態となるよう前処理を施したうえ、浄化処理施設での土壌洗浄システムと併せて汚染土壌の浄化効率をより一層向上させる汚染土壌の原位置による浄化方法を提供する。
【解決手段】土壌汚染された所定区域Bを、浄化処理すべき汚染土壌9の量、浄化処理施設Fの処理能力に応じることができるように、適切な大きさに画成するための区画壁8を打設する。次に、汚染物質の横方向及び縦方向の濃度分布に適合するように所望数及び所望深度に設定した洗浄液注入孔6を掘削し、該洗浄液注入孔6の地上の開口部近傍に配置した洗浄液タンク10から洗浄液11を注入する。洗浄液11の注入後、洗浄液11が汚染土壌9から汚染物質を溶出するに必要な一定時間そのまま放置し、経時的変化を観察して浄化処理施設Fに向け搬送可能な程度になった段階で所定量の前処理済み土壌12を掘削し、画成区分ごとに順次同様の動作を繰り返し実施する。
【選択図】
図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌の浄化方法、特に汚染土壌の存する原位置において汚染物質が溶出し易い状態となるよう前処理を施し、浄化処理施設での土壌洗浄システムと併せて汚染土壌の浄化効率をより一層向上させる汚染土壌の原位置による浄化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
わが国においては、近年、有害物質による土壌汚染事例の判明件数の増加が著しく、特に、都市部や比較的人口密集度の高い市街地に立地していた企業が移転又は廃業した後、工場跡地等における重金属や揮発性有機化合物等による土壌汚染が当該工場跡地等の再開発等に伴い顕在化するという状況にある。これらの有害物質を放置すれば人の健康に重大な影響が及ぶことが懸念されるため、先般、土壌汚染対策法が制定され、土壌に含まれることに起因して人の健康被害を生ずるおそれがあるもの、例えば鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の物質を特定有害物質として取り上げている。また、該土壌汚染対策法によれば、都道府県知事はこれら特定有害物質が環境基準に適合しない区域を指定区域とし、さらに指定区域内で人の健康被害が生ずるおそれがあると認めるときは、当該土地の所有者又は汚染原因者に対し、摂食又は皮膚接触による直接摂取リスクの場合は立入制限、舗装、覆土、封じ込め、浄化により、また、地下水等への溶出リスクの場合は地下水のモニタリング、封じ込め、浄化により、汚染の除去等の措置を命ずることができるとしている。
【0003】
かかる背景の下、汚染状況すなわち汚染物質の種類、汚染の程度や土地利用の現況と将来への見込みの見地から、汚染区域の地層条件、投入可能な処理経費、汚染対策の緊急度などを勘案の上、技術的、経済的又は社会的諸条件に見合うべく多くの土壌汚染対策の方法が提案又は実施されてきているところである。これらの方法については、汚染土壌を原位置から移動させて浄化処理施設まで搬送し該浄化処理施設内で処理する方法と、汚染土壌を移動させないで原位置で処理する方法とに大別することができる。
汚染土壌を移動させて処理する方法には、掘削した汚染土壌を焼却炉等により焼却処理したり、掘削した汚染土壌を浄化処理施設により洗浄する方法などがある。他方、汚染土壌を移動させないで原位置において処理する方法には、微生物を利用したバイオレメディエーション、コンクリート壁等の構築による汚染区域の封じ込めや固化物の流し込み等による固定安定化、汚染物質を気化させる曝気による除去方法又は地下水流を利用した汚染物質の洗浄などの方法がある。
【0004】
これらの方法の一例を示せば次のとおりである。
▲1▼土壌を移動させて浄化処理施設内で処理する方法は、例えば図6のフロー構成図に示す方法である。すなわち、まず汚染区域に於ける汚染土壌Lを掘削(ステップ1)のうえダンプカー等の運搬車両に積込(ステップ2)し、浄化処理施設Sまで運搬(ステップ3)する。該浄化処理施設Sには、一旦仮置(ステップ4)された汚染土壌Lのうち該浄化処理施設Sの処理能力に見合った量を搬入し、まず該汚染土壌Lと水道水とをドラム式洗浄装置1等で攪拌混合(ステップ5)する。次に、該汚染土壌Lと水道水の混合物を振動フルイ分け等の分級装置2に投入して粗粒分と細粒分を分級(ステップ6)したうえで、該粗粒分を二次洗浄装置3にて洗浄液によりさらに洗浄(ステップ7)し、該細粒分は場外に最終的に処分(ステップ8)される。ここで、ドラム式洗浄装置1等からの排出水道水と二次洗浄装置3からの排出洗浄液は、回収して一旦貯留水槽4に貯留された後、水処理設備5にて汚染物質を分離する処理(ステップ9)が行われ、汚染物質を含む汚泥は定められた方法により適正に処分(ステップ10)すると共に、処理された排水は下水道等に放流(ステップ11)される。一方、前記二次洗浄装置3に於いて洗浄された粗粒分は、回収して元の汚染区域に運搬して埋め戻すなどの再利用(ステップ12)が図られるものである。
【0005】
また、他の例を示せば次のとおりである。
▲2▼土壌を移動させないで原位置で処理する方法は、例えば特開平7−82730号に開示されているように、まず汚染区域内の地下水位の深さまで止水壁を打設して汚染土壌を側面から取囲み、その領域内に注入孔と揚水孔を掘削する。該注入孔から水又は洗浄液を注入して領域内の地下水位を上昇せしめて汚染土壌付近を飽和状態とし、他方で該揚水孔から地下水を揚水して人為的に地下水流を発生させ、そしてこの地下水流に汚染物質を捕捉、輸送させようとするものである。最後に、前記揚水孔から揚水した汚染物質を含んだ地下水を専用の施設にて処理する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術は上述した構成であるので、次の課題が存在した。
▲1▼上記浄化処理施設内で処理する方法では、汚染土壌を直接掘削して指定の浄化処理施設まで運搬する必要があり、その移動途上に於いて汚染土壌がダンプカー等の運搬車両から飛散等することにより、二次汚染を移動ルート沿線に生ぜしめることとなり、特に市街地内を移動せざるを得ない場合には二次汚染が一層深刻となる問題点があった。また、浄化処理施設での浄化前の仮置の際、対象となる汚染土壌が大量の場合には浄化処理施設の敷地内外の仮置場に於いて長期間に渉って汚染土壌が滞留することとなり、雨水による周辺地への汚染土壌の流出や地下水への汚染物質の浸透などにより、建設残土や産業廃棄物の埋立場又は仮置場と類似の二次汚染が惹起されるという問題点があった。更に、洗浄等の浄化処理を浄化処理施設内ですべて行うため、浄化処理施設が相対的に大規模化することとなり、その設置条件が限定され汚染区域内若しくは所望区域内に浄化処理施設を設置することが困難となるばかりか、汚染区域と浄化処理施設が遠距離化して移動ルートが伸長され、前述の二次汚染区域の拡大と共に浄化後の土壌埋め戻しも含め運送コストが増大するという問題点があった。
【0007】
▲2▼上記原位置で処理する方法は、注入された水又は洗浄液により汚染物質を地下水流により捕捉しようとするものであるが、自然地盤内を通じての地下水循環、特に汚染区域が広範囲にわたる場合や不透水性地盤等である場合、この地下水循環は極めて緩慢であると共に、加圧注入したとしても注入した水又は洗浄液の浸透域を特定の汚染範囲に限定して制御することも困難であるという問題点があった。また、この方法によれば、地上においては土地利用を行いつつ地下では浄化を進め得るということは可能であるものの、環境基準を達成する程度に至るまでには多大な浄化処理時間ひいては多大な浄化処理費用が必要となるという問題点があった。また、汚染土壌の上で該汚染土壌の浄化処理と並行的に土地利用が行われる、すなわち人間活動が営まれることを想定しているため、例えば新規若しくは既存の上下水道設備が稼動した際に、該上下水道設備へ汚染物質を含んだ地下水が混入したり、汚染土壌の露出部分から飛散等により人体等へ思わぬ影響が出るなど、不測の事態が発生するとも限らないという問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、汚染土壌の存する原位置において汚染物質が溶出し易い状態となるよう前処理を施したうえ、浄化処理施設での土壌洗浄システムと併せて汚染土壌の浄化効率をより一層向上させる汚染土壌の原位置による浄化方法を提供することを目的としたものであって、次の構成、手段から成立するものである。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域に所定の洗浄液を注入し、又は該所定区域内を掘削して該洗浄液で満たした後に該所定区域から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該所定区域内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法である。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内に所定の洗浄液を注入し、又は該区画壁内を掘削して該洗浄液で満たした後に画成区分から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法である。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内の汚染土壌を掘削除去して当該各画成区分内の底盤処理を施し、所定の洗浄液と掘削土壌を該画成区分内に混合投入して一定時間まで放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法である。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、前記洗浄液が、汚染土壌のPH調整剤でなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚染土壌の原位置による前処理浄化方法である。
【0013】
請求項5記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内に所定の洗浄液を注入し、又は該区画壁内を掘削して該洗浄液で満たした後に画成区分から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化した後、分級装置で当該土壌を粗粒分と細粒分に分離し、土壌洗浄システムを介して汚染土壌を更に浄化し、掘削完了後の前記各画成区分内に浄化された土壌を埋戻しすることを特徴とする汚染土壌の原位置による浄化方法である。
【0014】
請求項6記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内の汚染土壌を掘削除去して当該各画成区分内の底盤処理を施し、所定の洗浄液と掘削土壌を該画成区分内に混合投入して一定時間まで放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化した後、分級装置で当該土壌を粗粒分と細粒分に分離し、土壌洗浄システムを介して汚染土壌を更に浄化し、掘削完了後の前記各画成区分内に浄化された土壌を埋戻しすることを特徴とする汚染土壌の原位置による浄化方法である。
【0015】
請求項7記載の発明によれば、前記区画壁が、止水壁で構成されたことを特徴とする請求項2、3、5又は6記載の汚染土壌の原位置による前処理浄化方法又は浄化方法である。
【0016】
請求項8記載の発明によれば、前記土壌洗浄システムが、土壌の不溶化処理を含むことを特徴とする請求項5又は6記載の汚染土壌の原位置による浄化方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る汚染土壌の原位置による浄化方法の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態1】
図1は、本発明に係る汚染土壌の原位置による前処理浄化方法の実施の形態1の一例を示しており、(a)は土壌汚染された所定区域の全域を示した平面図、(b)は土壌汚染された所定区域を画成区分した際の一部を示す平面図、(c)は(b)の矢視A−A方向に於ける断面図、(d)は汚染土壌の原位置の前処理を実施中の画成区分を中心に前処理工程の流れを示した断面図である。
【0019】
本発明の実施の形態1は、土壌汚染された所定区域Bが透水性地盤L1である場合に於ける実施例である。図1(a)は、土壌汚染された該所定区域Bの面積、地質条件、汚染土壌の量又は周辺地の状況等により、該所定区域Bの全域を一つの区分として取扱う場合を示すものであって、ボーリング等の事前調査によって判明した土壌汚染の深さ方向の浸透程度に応じて、透水性地盤L1の中に所望数及び所望深度の洗浄液注入孔6を設けてある。当該図1(a)では洗浄液注入孔6を設けた場合を図示しているが、この他にも洗浄液注入孔6を設けることなく、該所定区域Bの全域若しくは一部を所望深度に達するまで掘削し、掘削後の空間に洗浄液を満たした後に該所定区域Bから掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置する方法でもよい(図示せず)。7は、土壌汚染された該所定区域Bすなわち浄化処理の対象区域と非汚染区域Cすなわち浄化処理の非対象区域を仕切る隔壁であって、処理に伴って溶出し易い状態となっている汚染物質が土壌汚染された該所定区域Bから非汚染区域Cへ流出することを防止するため、止水壁により構成されている。
尚、該隔壁7は、現場の条件によっては設けなくともよい。
【0020】
図1(b)は土壌汚染された前記所定区域Bを所定面積に画成した場合を示しており、8は区画壁であって、1区画の画成の大きさはボーリング等による事前調査によって判明した土壌汚染の深さ方向の浸透程度に応じて、掘削容量と処理施設の能力がバランスするように区画壁8の打設間隔W1、W2及び打設深度Hを設定している。また、区画壁8は、処理前の画成区分81と処理中の画成区分82若しくは処理後の画成区分83との間で汚染物質が移動することを防止するため、止水壁で構成されている。図1(c)では、区画壁8の打設深度Hを土壌汚染の浸透が及ばない不透水域Gまで区画壁8を貫入させた場合を図示しているが、事前調査の結果によっては不透水域Gの深さまで該区画壁8を貫入することなく、浄化処理に必要な深度までに設定してもよい。
【0021】
9は浄化処理対象となる透水性の汚染土壌であって、前処理を施す順番に該当する画成区分82内の汚染土壌9の中には、図1(b)に示すように洗浄液注入孔6が設けられており、地上に配置された洗浄液タンク10から洗浄液11を注入する。この注入に際しては、汚染土壌9の物理特性により必要に応じてポンプ(図示せず)による加圧注入としてもよい。また、洗浄液注入孔6を設けることなく、該画成区分82を所望深度に達するまで掘削し、掘削後の空間に洗浄液11を満たした後に該画成区分82から掘削した汚染土壌9を該洗浄液11に投入して一定時間まで浸漬放置する方法でもよい(図示せず)。洗浄液11の注入後又は洗浄液11内への投入後所定の期間放置された汚染土壌9は、該汚染土壌9の中に浸透している鉛等の汚染物質が溶出し易い状態へと経時的変化を辿り、前処理済み土壌12となる。図中、13は該前処理済み土壌12を浄化処理施設内で浄化した後の最終処理済み土壌であり、元の画成区分若しくは別の適宜な画成区分内に埋め戻して再利用するものである。
【0022】
次に、本発明に係る汚染土壌の原位置による前処理浄化方法の実施の形態1の動作について説明する。
土壌汚染された所定区域の存在につき情報が得られた後、まず次のような事前調査を行う。汚染原因の確認、汚染現場及び周辺地区の植生状況調査、被害発生の聞き取り等で概略を調査した後、ボーリングによる汚染土壌のサンプル採取や地下水採取を行い、汚染物質の種類、横方向及び縦方向の汚染範囲と濃度分布、浄化処理対象の汚染土壌の重量と容積等を把握し、これら基礎的な情報に基づき浄化処理計画を策定する。
【0023】
該浄化処理計画に従い、図1(a)に示すように土壌汚染された前記所定区域Bの全域を囲む隔壁7を必要に応じて打設した後、洗浄液11を注入する方法にあっては、汚染物質の横方向及び縦方向の濃度分布に適合するように所望数及び所望深度に設定した洗浄液注入孔6を掘削する。該洗浄液注入孔6の地上の開口部近傍には洗浄液タンク10を配置し、浄化処理すべき汚染土壌の量、処理施設の処理能力に応じることができるように、一斉に若しくは順次に洗浄液注入孔6から洗浄液11を注入する。洗浄液11の注入後、洗浄液11が汚染土壌9から汚染物質を溶出するに必要な一定時間そのまま放置し、経時的変化を観察して浄化処理施設に向け搬送可能な程度になった段階で所定量の前処理済み土壌12を掘削する。
他方、洗浄液11を満たした後に汚染土壌9を投入する方法にあっては、土壌汚染された前記所定区域Bの全域を囲む隔壁7を必要に応じて打設した後、該所定区域Bの全域若しくは一部を所望深度に達するまで掘削する。掘削後の空間に洗浄液11を満たした後に該所定区域Bから掘削した汚染土壌9を該洗浄液11に投入して一定時間まで浸漬放置し、経時的変化を観察して浄化処理施設に向け搬送可能な程度になった段階で所定量の前処理済み土壌12を掘削する。(図示せず)。
【0024】
次に、土壌汚染された所定区域Bを画成区分する場合の動作を説明する。土壌汚染された所定区域Bの全域を囲む隔壁7を必要に応じて打設した後、全域又は必要な一部区域について浄化処理すべき汚染土壌9の量、浄化処理施設の処理能力に応じることができるように、適切な大きさに画成するための区画壁8を図1(b)ないし(d)に示すように打設(ステップ13)する。次に、洗浄液11を注入する方法にあっては、汚染物質の横方向及び縦方向の濃度分布に適合するように所望数及び所望深度に設定した洗浄液注入孔6を掘削し、該洗浄液注入孔6の地上の開口部近傍に配置した洗浄液タンク10から洗浄液11を注入(ステップ14)する。図1(d)には1つの画成区分に1本の洗浄液注入孔6を図示しているが、必要に応じて複数本の洗浄液注入孔6を設けても差支えない。洗浄液11の洗浄液注入孔6への注入後、洗浄液11が汚染土壌9から汚染物質を溶出するに必要な一定時間そのまま放置し、経時的変化を観察して浄化処理施設に向け搬送可能な程度になった段階で所定量の前処理済み土壌12を掘削(ステップ15)する。以下、図1(d)に示す上記ステップ13からステップ15のように、画成区分ごとに順次同様の動作を繰り返し実施する。
他方、洗浄液11を満たした後に汚染土壌9を投入する方法にあっては、区画壁8を打設した後、該画成区分を所望深度に達するまで掘削する。掘削後の空間に洗浄液11を満たした後に該画成区分から掘削した汚染土壌9を該洗浄液11に投入して一定時間まで浸漬放置し、経時的変化を観察して浄化処理施設に向け搬送可能な程度になった段階で所定量の前処理済み土壌12を掘削する。(図示せず)
【0025】
次に、洗浄液の注入による汚染土壌の洗浄作用について、添付図面に基づき説明する。
図2は、汚染物質として鉛(Pb)、洗浄液11として例えばクエン酸水溶液を用いた場合の試験結果を示す図であって、(a)は試験結果を示す図、(b)は試験結果の数値を示す図である。図2(a)の左側縦軸及び縦棒グラフは汚染物質すなわち鉛(Pb)の除去率δ1(%)、同右側縦軸及び折れ線グラフは汚染土壌のpH値、同横軸は洗浄液11すなわちクエン酸水溶液の濃度及び汚染土壌と洗浄液11の固液比αの組合せによる4つの試験条件を、それぞれ示している。ここで、鉛(Pb)の除去率δ1(%)={1−(D1/D2)}×100である。但し、D1は前処理後の汚染土壌に含まれる汚染物質すなわち鉛(Pb)の濃度(mg/kg)、D2は前処理前の汚染土壌に含まれる汚染物質すなわち鉛(Pb)の濃度(mg/kg)である。固液比αは試験に供した汚染土壌の重量(g)と、試験に供した洗浄液すなわちクエン酸水溶液の重量(g)の比である。
【0026】
試験は、汚染土壌9としては鉛濃度(Pb)が2700(mg/kg)の実際の汚染現場から採取した土壌9を、洗浄液11としてはクエン酸水溶液をそれぞれ使用し、クエン酸水溶液の濃度と前述の固液比αで表される添加量を変化させて4つの条件設定を行い、いずれも14日間浸漬させることにより実施した。ここで、該試験に於いてクエン酸水溶液を洗浄液11として使用した理由は、クエン酸が自然界の土壌中に含まれる有機酸の1つであって、適度な濃度であれば土壌環境に無害であること、同じく有機酸である酢酸が強臭気かつ通常液体であるのに対しクエン酸は無臭かつ粉末で扱い易いこと、大量生産が可能で安価であること、建設分野で地盤改良工事に於けるpH調整剤として使用されていることなどから採用したものである。
尚、図2(a)、(b)に示す条件のうちの1つに「(振)」とあるのは、浸漬した供試体を振盪させたことを意味しており、他の3つは振盪させていない。
【0027】
試験結果をみると、洗浄液11すなわちクエン酸水溶液の濃度が3.0(%wt)かつ固液比αが1:1.0の場合に、鉛(Pb)の残留濃度が1750(mg/kg)となり鉛(Pb)の除去率δ1が35.2(%)と最も高くなるものの、一方でpH値が6.18と中性の7.0を下回り酸性が強くなるため地盤環境への悪影響が懸念される。従って、鉛(Pb)の除去率δ1が30(%)前後であってpH値も8.0以上となっている濃度1.0(%)程度のクエン酸水溶液を目安とするのが妥当と判断される。但し、土壌には緩衝作用と称する現象があり、浸漬期間を延長することによりpH値が7.0〜8.0に収束することが知られており、浄化後の土壌の性状についてはクエン酸水溶液の濃度による問題は解消することができる。
而して、本発明によれば汚染土壌9に含まれる鉛(Pb)を大幅に除去でき、かつ、クエン酸水溶液による洗浄液11により土壌のpH値を調整することが判明した。
【0028】
図3は、汚染物質としてカドミウム(Cd)、洗浄液11として例えばクエン酸水溶液を用いた場合の試験結果を示す図であって、(a)は試験結果を示す図、(b)は試験結果の数値を示す図である。図2(a)の左側縦軸及び縦棒グラフは汚染物質すなわちカドミウム(Cd)の除去率δ2(%)、同右側縦軸及び折れ線グラフは汚染土壌のpH値、同横軸は洗浄液11すなわちクエン酸水溶液の濃度及び汚染土壌と洗浄液11の固液比αの組合せによる3つの試験条件を、それぞれ示している。ここで、カドミウム(Cd)の除去率δ2(%)={1−(D3/D4)}×100である。但し、D3は前処理後の汚染土壌に含まれる汚染物質すなわちカドミウム(Cd)の濃度(mg/kg)、D4は前処理前の汚染土壌に含まれる汚染物質すなわちカドミウム(Cd)の濃度(mg/kg)である。固液比αは試験に供した汚染土壌の重量(g)と、試験に供した洗浄液すなわちクエン酸水溶液の重量(g)の比である。
【0029】
試験は、汚染土壌9としてはカドミウム濃度(Cd)が0.8(mg/kg)の実際の汚染現場から採取した土壌9を、洗浄液11としてはクエン酸水溶液をそれぞれ使用し、クエン酸水溶液の濃度と前述の固液比αで表される添加量を変化させて3つの条件設定を行い、いずれも14日間浸漬させることにより実施した。ここで、該試験に於いてクエン酸水溶液を洗浄液11として使用した理由は、クエン酸が自然界の土壌中に含まれる有機酸の1つであって、適度な濃度であれば土壌環境に無害であること、同じく有機酸である酢酸が強臭気かつ通常液体であるのに対しクエン酸は無臭かつ粉末で扱い易いこと、大量生産が可能で安価であること、建設分野で地盤改良工事に於けるpH調整剤として使用されていることなどから採用したものである。
【0030】
試験結果をみると、洗浄液11すなわちクエン酸水溶液の濃度が3.0(%wt)かつ固液比αが1:1.0の場合と、それぞれが1.0(%wt)かつ1:1.5の場合が共に、カドミウム(Cd)の残留濃度が0.3(mg/kg)となりカドミウム(Cd)の除去率δ2が62.5(%)と最も高くなるものの、一方で前者のpH値が6.18と中性の7.0を下回り酸性が強くなるため地盤環境への悪影響が懸念される。従って、カドミウム(Cd)の除去率δ2が50〜60(%)前後であってpH値も7.0以上となっている濃度1.0(%)程度のクエン酸水溶液を目安とするのが妥当と判断される。但し、土壌には緩衝作用と称する現象があり、浸漬期間を延長することによりpH値が7.0〜8.0に収束することが知られており、浄化後の土壌の性状についてはクエン酸水溶液の濃度による問題は解消することができる。
而して、本発明によれば汚染土壌9に含まれるカドミウム(Cd)を大幅に除去でき、かつ、クエン酸水溶液による洗浄液11により土壌のpH値を調整することが判明した。
【0031】
【発明の実施の形態2】
図4は、本発明に係る汚染土壌の原位置による浄化方法の実施の形態2の一例を示しており、(a)は土壌汚染された所定区域を画成区分した際の一部を示す平面図、(b)は(a)の矢視E−E方向に於ける断面図、(c)は汚染土壌の原位置の前処理を実施中の画成区分を中心に前処理工程の流れを示した断面図である。
【0032】
本発明の実施の形態2は、土壌汚染された所定区域Bが不透水性地盤L2である場合に於ける実施例である。図4(a)は土壌汚染された所定区域Bを所定面積に画成した場合を示しており、8は区画壁であって、1区画の画成の大きさはボーリング等による事前調査によって判明した土壌汚染の深さ方向の浸透程度に応じて、掘削容量と処理施設の能力がバランスするように区画壁8の打設間隔W1、W2及び打設深度Hを設定している。また、区画壁8は、処理前の画成区分81と処理中の画成区分82若しくは処理後の画成区分83との間で汚染物質が移動することを防止するため、止水壁で構成されている。図1(c)では、区画壁8の打設深度Hを土壌汚染の浸透が及ばない不透水域Gまで区画壁8を貫入させた場合を図示しているが、事前調査の結果によっては不透水域Gの深さまで該区画壁8を貫入することなく、浄化処理に必要な深度までとしてもよい。
【0033】
14は処理対象となる不透水性の汚染土壌であって、まず単数又は複数の特定の画成区分82に於ける汚染土壌14を掘削した後に該汚染土壌14を近傍に一時仮置し、本発明の実施の形態2の動作にて後述するように、本発明の実施の形態2では当該画成区分82を前処理専用のスペースとして使用するので、作業性及び安全性を確保するのに必要な底盤処理15を、例えばセメントミルク注入による固化等の方法により施す。その後、掘削して近傍に一時仮置しておいた汚染土壌14と、図4(c)に示すように地上に配置された洗浄液タンク10に充填されている洗浄液11を混合して投入する。洗浄液11と汚染土壌14を混合投入後、所定の期間放置された汚染土壌14は、該汚染土壌14の中に浸透している鉛等の汚染物質が溶出し易い状態へと経時的変化を辿り、前処理済み土壌12となる。13は該前処理済み土壌12を浄化処理施設内で完全処理した後の最終処理済み土壌であり、元の画成区分若しくは別の適宜な画成区分内に埋め戻すものである。
【0034】
次に、本発明に係る汚染土壌の原位置による浄化方法の実施の形態2の動作について説明する。
土壌汚染された所定区域の存在につき情報が得られた後、まず前記本発明の実施の形態1に示したと同様の事前調査を行って、処理計画を策定する。
【0035】
該処理計画に従い、図4(b)に示すように、土壌汚染された所定区域Bの全域を囲む隔壁7を必要に応じて打設した後、全域又は必要な一部区域を画成するための区画壁8を打設(ステップ16)する。画成区分が了した後、単数又は複数の画成区分を適宜に選択し、当該画成区分82内の汚染土壌14を掘削、一時仮置のうえ、当該画成区分82の底面に例えばセメントミルク等の地盤固化材を投入して底盤処理15を行った後、一時仮置した汚染土壌14と洗浄液11を当該画成区分内82に混合投入(ステップ17)する。
【0036】
この底盤処理15は、一旦汚染土壌14を掘り返して洗浄液11と共に混合投入する際の作業性及び安全性を確保するために必要となるものであるが、この底盤処理15を全ての画成区分で行えば土壌汚染された所定区域Bの全域の地下に例えばセメント層が形成されることとなる。このことは、処理後すなわち浄化された土壌を埋め戻した後の土地利用に際し、土地利用の内容によっては不都合な作用をもたらすことが危惧されるため、底盤処理15を施す画成区分を可能な限り限定することとし、単数又は複数の画成区分を処理専用スペースとして使用するものである。
【0037】
前記単数又は複数の前処理専用画成区分内への汚染土壌14と洗浄液11の混合投入後、洗浄液11が汚染土壌14から汚染物質を溶出するに必要な一定時間そのまま放置し、経時的変化を観察して浄化処理施設に向け搬送可能な程度になった段階で前処理済み土壌12を掘削(ステップ18)する。当該前処理済み土壌12を掘削し浄化処理施設に搬送した後、他の画成区分の汚染土壌14を掘削して前記単数又は複数の前処理専用画成区分82に洗浄液11と共に混合投入する。以下、画成区分ごとに順次同様の動作を反復しすべての画成区分内の汚染土壌14を処理する。
【0038】
【発明の実施の形態3】
図5は、前処理済み土壌12を処理する浄化処理施設F内の土壌洗浄システムを示すフロー構成図である。
前述の本発明の実施の形態1及び2で前処理を施された前処理済み土壌12は、いずれも汚染物質が溶出し易い状態で図5に示すような浄化処理施設Fに搬入され、環境基準を満足する程度までに洗浄されることとなる。
まず、前記ステップ15又はステップ18にて汚染区域Bの画成区分から掘削された前処理済み土壌12を、ダンプカー等の運搬車両にて浄化処理施設Fまで運搬(ステップ19)する。この際、該浄化処理施設Fの処理能力に見合った量の前処理済み土壌12が運搬されてくるので、該浄化処理施設Fの敷地内に前処理済み土壌12がほとんど滞留することなく、円滑に該浄化処理施設Fに搬入されることとなる。
【0039】
浄化処理施設F内の工程については、まず該前処理済み土壌12と洗浄液11の混合物を振動フルイ分け等の分級装置16に投入して粗粒分と細粒分を分級(ステップ20)したうえで、該粗粒分及び細粒分の一部を例えばドラム式洗浄装置17にて洗浄溶液によりさらに洗浄(ステップ21)し、細粒分の残りは場外に最終的に処分(ステップ22)される。ステップ21を経て環境基準を満足する程度にまで汚染物質の濃度が低下した粗粒分及び細粒分の一部は、浄化処理の一連の工程で汚染物質の可溶性が高まっており、このままでは埋め戻し等の再利用に供することができないので、ドラム式洗浄装置18にて不溶化処理を最後に施す(ステップ23)。
【0040】
ここで、ドラム式洗浄装置17からの排出洗浄溶液とドラム式洗浄装置18からの排出不溶化溶液は、回収して一旦貯留水槽19に貯留された後、各々の洗浄溶液処理設備20、不溶化溶液処理設備21に於いて処理(ステップ24)され、再利用が図られることとなる。また、該再利用した後の廃液は、前記分級装置16から回収された原位置による前処理で使用された洗浄液と併せて水処理設備22にて汚染物質を分離する処理(ステップ25)が行われ、汚染物質を含む汚泥は定められた方法により適正に処分(ステップ26)すると共に、処理された排水は下水道等に放流(ステップ27)される。一方、前記ドラム式洗浄装置18に於いて不溶化処理された粗粒分及び細粒分の一部は、最終処理済み土壌13として回収し元の汚染区域に運搬して埋め戻すなどの再利用(ステップ28)が図られるものである。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る汚染土壌の原位置による浄化方法は、叙上の構成、動作を有するので次の効果がある。
【0042】
請求項1記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域に所定の洗浄液を注入し、又は該所定区域内を掘削して該洗浄液で満たした後に該所定区域から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該所定区域内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法を提供する。
このような構成としたので、土壌汚染された所定区域に所定の洗浄液を所望量かつ所望時間注入し、又は該洗浄液の中に汚染土壌を浸漬することにより、汚染土壌を原位置から移動させることなく前処理を施すことができる効果がある。その結果、浄化処理施設の全体を相対的に小規模化することができ、該浄化処理施設を土壌汚染された所定区域内若しくは近傍に設置することが可能となり、汚染土壌の搬送による飛散等がもたらす移動ルート沿線上への二次汚染を防止し運送コストの低減を図ると共に、浄化処理施設への汚染土壌の搬入に際して仮置場等に於ける管理がし易く二次汚染をも防止できる効果がある。
【0043】
請求項2記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内に所定の洗浄液を注入し、又は該区画壁内を掘削して該洗浄液で満たした後に画成区分から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法を提供する。
このような構成としたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成したうえで前処理を施すため、該所定区域が広範囲にわたって処理すべき汚染土壌が大量となる場合であっても、浄化処理施設の処理能力と適合させたきめ細かな浄化処理作業が可能となり、搬送や仮置場等での二次汚染をより一層防止できる効果がある。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内の汚染土壌を掘削除去して当該各画成区分内の底盤処理を施し、所定の洗浄液と掘削土壌を該画成区分内に混合投入して一定時間まで放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法を提供する。
このような構成としたので、不透水性地盤に於いても、請求項2記載の発明と同様な結果を得ることができる効果がある。
【0045】
請求項4記載の発明によれば、前記洗浄液が、汚染土壌のpH調整剤でなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚染土壌の原位置による前処理浄化方法を提供する。
このような構成としたので、建設分野で地盤改良工事に於いて使用されているpH調整剤、自然界の土壌中に含まれる有機酸の1つである例えばクエン酸等を洗浄液として活用するため、適度な濃度であれば塩酸や硝酸のような強酸とは異なり土壌の成分や養分までも溶出することはなく自然環境に順応でき、また、クエン酸であれば無臭かつ粉末で扱い易くかつ汚染土壌の浄化処理の作業性を高めると同時に処理コストの低廉化を図ることができる効果がある。
【0046】
請求項5記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内に所定の洗浄液を注入し、又は該区画壁内を掘削して該洗浄液で満たした後に画成区分から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化した後、分級装置で当該土壌を粗粒分と細粒分に分離し、土壌洗浄システムを介して汚染土壌を更に浄化し、掘削完了後の前記各画成区分内に浄化された土壌を埋戻しすることを特徴とする汚染土壌の原位置による浄化方法を提供する。
このような構成としたので、画成区分ごとに原位置に於ける前処理、浄化処理施設での洗浄及び浄化処理済み土壌の埋め戻しが順次ローテーションを組んでトータル的に汚染土壌の浄化を実施でき、汚染土壌の前処理から最終処理まで一連の処理工程で汚染状態のない完全な土壌を作り上げる効果がある。また、土壌汚染された所定区域について土地利用と浄化処理を同時並行的に行う場合のリスクがなく、浄化された土壌の埋め戻しを完了した画成区分から可能な範囲で新たな土地利用を安全に行うことができる効果がある。また、前記ローテーションが画成区分ごとに行われることにより、汚染土壌の管理がし易く二次汚染事故等の未然防止や発生した二次汚染事故等の被害拡大を防止し、汚染土壌の浄化処理を短期間で行うことができる効果がある。
【0047】
請求項6記載の発明によれば、土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内の汚染土壌を掘削除去して当該各画成区分内の底盤処理を施し、所定の洗浄液と掘削土壌を該画成区分内に混合投入して一定時間まで放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化した後、分級装置で当該土壌を粗粒分と細粒分に分離し、土壌洗浄システムを介して汚染土壌を更に浄化し、掘削完了後の前記各画成区分内に浄化された土壌を埋戻しすることを特徴とする汚染土壌の原位置による浄化方法を提供する。
このような構成としたので、不透水性地盤に於いても、請求項5記載の発明と同様な結果を得ることができる効果がある。
【0048】
請求項7記載の発明によれば、前記区画壁が、止水壁で構成されたことを特徴とする請求項2、3、5又は6記載の汚染土壌の原位置による前処理浄化方法又は浄化方法を提供する。
このような構成としたので、前処理前の画成区分内の汚染物質が、洗浄液の効果により溶出して降雨や地下水により前処理中若しくは前処理後の画成区分内に浸入することが防止でき、画成区分ごとの汚染物質の濃度管理が正確かつ計画どおりに行える効果がある。
【0049】
請求項8記載の発明によれば、前記土壌洗浄システムが、土壌の不溶化処理を含むことを特徴とする請求項5又は6記載の汚染土壌の原位置による浄化方法を提供する。
このような構成としたので、最終処理済み土壌を原位置に埋め戻した後に、一連の浄化処理工程に於いて可溶化された汚染物質の一部が残留汚染物質として溶出することを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚染土壌の原位置による前処理浄化方法の実施の形態1の一例を示す構成図であって、(a)は土壌汚染された所定区域の全域を示した平面図、(b)は土壌汚染された所定区域を画成区分した際の一部を示す平面図、(c)は(b)の矢視A−A方向に於ける断面図、(d)は汚染土壌の原位置の前処理を実施中の画成区分を中心に前処理工程の流れを示した断面図である。
【図2】汚染物質として鉛(Pb)、洗浄液としてクエン酸水溶液を用いた場合の洗浄作用の試験結果を示す図であって、(a)は試験結果を示す図、(b)は試験結果の数値を示す図である。
【図3】汚染物質としてカドミウム(Cd)、洗浄液としてクエン酸水溶液を用いた場合の洗浄作用の試験結果を示す図であって、(a)は試験結果を示す図、(b)は試験結果の数値を示す図である。
【図4】本発明に係る汚染土壌の原位置による前処理浄化方法の実施の形態2の一例を示す構成図であって、(a)は土壌汚染された所定区域を画成区分した際の一部を示す平面図、(b)は(a)の矢視E−E方向に於ける断面図である。(c)は汚染土壌の原位置の前処理を実施中の画成区分を中心に前処理工程の流れを示した断面図である。
【図5】前処理済み汚染土壌を処理する浄化処理施設内の土壌洗浄システムを示すフロー構成図である。
【図6】従来の技術に於ける土壌を移動させて浄化処理施設内で汚染土壌を浄化処理する方法の一例を示すフロー構成図である。
【符号の説明】
6     洗浄液注入孔
7     隔壁
8     区画壁
81    浄化処理前の画成区分
82    浄化処理中の画成区分
83    浄化処理後の画成区分
9     汚染土壌
10    洗浄液タンク
11    洗浄液
12    前処理済み土壌
13    最終処理済み土壌
14    汚染土壌
15    底盤処理
16    分級装置
17    ドラム式洗浄装置
18    ドラム式洗浄装置(不溶化処理用)
19    貯留水槽
20    洗浄溶液処理設備
21    不溶化溶液処理設備
22    水処理設備
B     土壌汚染された所定区域
C     非汚染区域
F     浄化処理施設
G     不透水域
H     区画壁の打設深度
L1    透水性地盤
L2    不透水性地盤
W1、W2 区画壁の打設間隔
δ1    鉛(Pb)の除去率
δ2    カドミウム(Cd)の除去率
α     固液比

Claims (8)

  1. 土壌汚染された所定区域に所定の洗浄液を注入し、又は該所定区域内を掘削して該洗浄液で満たした後に該所定区域から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該所定区域内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法。
  2. 土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内に所定の洗浄液を注入し、又は該区画壁内を掘削して該洗浄液で満たした後に画成区分から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法。
  3. 土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内の汚染土壌を掘削除去して当該各画成区分内の底盤処理を施し、所定の洗浄液と掘削土壌を該画成区分内に混合投入して一定時間まで放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化することを特徴とする汚染土壌の原位置による前処理浄化方法。
  4. 前記洗浄液が、汚染土壌のPH調整剤でなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚染土壌の原位置による前処理浄化方法。
  5. 土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内に所定の洗浄液を注入し、又は該区画壁内を掘削して該洗浄液で満たした後に画成区分から掘削した汚染土壌を該洗浄液に投入して一定時間まで浸漬放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化した後、分級装置で当該土壌を粗粒分と細粒分に分離し、土壌洗浄システムを介して汚染土壌を更に浄化し、掘削完了後の前記各画成区分内に浄化された土壌を埋戻しすることを特徴とする汚染土壌の原位置による浄化方法。
  6. 土壌汚染された所定区域を所定面積に画成し、かつ、所定深さを有する区画壁を汚染土壌に打設し、該区画壁の打設完了後に該区画壁で取囲まれた各々の画成区分内の汚染土壌を掘削除去して当該各画成区分内の底盤処理を施し、所定の洗浄液と掘削土壌を該画成区分内に混合投入して一定時間まで放置し、当該各画成区分内の土壌を順次浄化した後、分級装置で当該土壌を粗粒分と細粒分に分離し、土壌洗浄システムを介して汚染土壌を更に浄化し、掘削完了後の前記各画成区分内に浄化された土壌を埋戻しすることを特徴とする汚染土壌の原位置による浄化方法。
  7. 前記区画壁が、止水壁で構成されたことを特徴とする請求項2、3、5又は6記載の汚染土壌の原位置による前処理浄化方法又は浄化方法。
  8. 前記土壌洗浄システムが、土壌の不溶化処理を含むことを特徴とする請求項5又は6記載の汚染土壌の原位置による浄化方法。
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