JPH10216693A - 汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置 - Google Patents
汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置Info
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- JPH10216693A JPH10216693A JP9027106A JP2710697A JPH10216693A JP H10216693 A JPH10216693 A JP H10216693A JP 9027106 A JP9027106 A JP 9027106A JP 2710697 A JP2710697 A JP 2710697A JP H10216693 A JPH10216693 A JP H10216693A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 汚染土壌洗浄法においては、汚染物質を土壌
から分離させた後に出る大量の廃液の後処理を行うため
に、土壌洗浄設備に廃液処理設備を設ける必要がある
等、設備コストが増大するといった問題がある。 【解決手段】 化学洗浄剤が添加された洗浄水Wを湛え
る洗浄槽2内に汚染土壌Bを収容して化学洗浄すること
により汚染土壌Bから汚染物質Aを分離させた後、空気
中の気体成分が過分に溶解した過飽和水を洗浄槽2内に
供給して洗浄水W中に微細気泡を発生させ、この微細気
泡を汚染物質Aに付着させることにより汚染物質Aを洗
浄水Wの水面に浮び上がらせて回収する汚染物質分離方
法を採用する。
から分離させた後に出る大量の廃液の後処理を行うため
に、土壌洗浄設備に廃液処理設備を設ける必要がある
等、設備コストが増大するといった問題がある。 【解決手段】 化学洗浄剤が添加された洗浄水Wを湛え
る洗浄槽2内に汚染土壌Bを収容して化学洗浄すること
により汚染土壌Bから汚染物質Aを分離させた後、空気
中の気体成分が過分に溶解した過飽和水を洗浄槽2内に
供給して洗浄水W中に微細気泡を発生させ、この微細気
泡を汚染物質Aに付着させることにより汚染物質Aを洗
浄水Wの水面に浮び上がらせて回収する汚染物質分離方
法を採用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚染土壌からの汚
染物質分離方法およびその装置に関する。
染物質分離方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、市街地の土壌汚染が顕著化するケ
ースが増加してきており、特に工場跡地を再利用する場
合の土地改変に伴って土壌汚染が判明する例が頻出して
いる。
ースが増加してきており、特に工場跡地を再利用する場
合の土地改変に伴って土壌汚染が判明する例が頻出して
いる。
【0003】このような市街地の土壌汚染については、
平成4年度に行われた土壌汚染対策の実施状況等に関す
る調査によって昭和50年以降の累計として232件の
事例が把握されており、その判明件数は近年さらに増加
傾向にある。
平成4年度に行われた土壌汚染対策の実施状況等に関す
る調査によって昭和50年以降の累計として232件の
事例が把握されており、その判明件数は近年さらに増加
傾向にある。
【0004】前述の調査報告における土壌汚染の原因
は、製造施設の破損等に伴う汚染原因物質の漏出、廃棄
物処理法施行前の工場敷地内での廃棄物の不適正な埋め
立て、汚染原因物質の不適切な取り扱いや不法な投棄等
となっており、事業別にみると、化学工業、電気鍍金
業、電気機械器具製造業に多い。また、汚染の原因とな
る物質は鉛、六価クロム、水銀等の重金属が挙げられる
が、有機塩素系化合物の増加も著しい。また、近年では
石油系汚染物質、タール系汚染物質、その他の有機物に
よる汚染も問題となっている。
は、製造施設の破損等に伴う汚染原因物質の漏出、廃棄
物処理法施行前の工場敷地内での廃棄物の不適正な埋め
立て、汚染原因物質の不適切な取り扱いや不法な投棄等
となっており、事業別にみると、化学工業、電気鍍金
業、電気機械器具製造業に多い。また、汚染の原因とな
る物質は鉛、六価クロム、水銀等の重金属が挙げられる
が、有機塩素系化合物の増加も著しい。また、近年では
石油系汚染物質、タール系汚染物質、その他の有機物に
よる汚染も問題となっている。
【0005】こういった問題は日本国内のみならず、米
国においても有害廃棄物の処分地や地下タンクからの汚
染物質の漏洩が数多く発生し、土壌汚染、地下水汚染が
深刻な問題となっており、スーパーファンド法の制定に
より積極的にこの問題に対する取組みがなされている。
国においても有害廃棄物の処分地や地下タンクからの汚
染物質の漏洩が数多く発生し、土壌汚染、地下水汚染が
深刻な問題となっており、スーパーファンド法の制定に
より積極的にこの問題に対する取組みがなされている。
【0006】上記のような土壌汚染に対して従来は汚染
物質を土壌とともに取り出して焼却炉等で焼却する焼却
法、汚染された領域をコンクリート等で封じ込めて固化
・安定化する固化・安定化法等が実施されてきた。
物質を土壌とともに取り出して焼却炉等で焼却する焼却
法、汚染された領域をコンクリート等で封じ込めて固化
・安定化する固化・安定化法等が実施されてきた。
【0007】ところが、焼却法の場合、有機系化合物を
燃焼させるとダイオキシンを発生すること、水銀等の重
金属を燃焼させるとこれら重金属がガス化すること、石
油系化合物を燃焼させると煤塵や亜硫酸ガス、さらに有
害な物質を発生すること等の危険な問題を抱えている。
また、固化・安定化法の場合、処理した後に汚染物質の
流出あるいは漏洩を防止するために経時的監視が必要と
なり、さらに土壌をそのまま固化・安定化させないため
に膨大な量の封じ込めを行なう必要がある等、作業性、
コストの面から判断して実施には至り難いものである。
燃焼させるとダイオキシンを発生すること、水銀等の重
金属を燃焼させるとこれら重金属がガス化すること、石
油系化合物を燃焼させると煤塵や亜硫酸ガス、さらに有
害な物質を発生すること等の危険な問題を抱えている。
また、固化・安定化法の場合、処理した後に汚染物質の
流出あるいは漏洩を防止するために経時的監視が必要と
なり、さらに土壌をそのまま固化・安定化させないため
に膨大な量の封じ込めを行なう必要がある等、作業性、
コストの面から判断して実施には至り難いものである。
【0008】これら従来の方法とは異なり、汚染土壌に
含まれる対象汚染物質を除去する方法として、近年、土
壌洗浄法が試みられている。この土壌洗浄方法は、界面
活性剤を使用して汚染土壌から汚染物質を分離させると
いうもので、従来の固化・安定化法に比べて安価に実施
できるとして注目されている。
含まれる対象汚染物質を除去する方法として、近年、土
壌洗浄法が試みられている。この土壌洗浄方法は、界面
活性剤を使用して汚染土壌から汚染物質を分離させると
いうもので、従来の固化・安定化法に比べて安価に実施
できるとして注目されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
土壌洗浄法においては、汚染物質を土壌から分離させた
後に出る大量の廃液の後処理を行わなければならず、し
たがって土壌洗浄設備に高い処理能力を備える廃液処理
設備を併設する必要がある等、設備コストが増大すると
いった別の問題を抱えている。
土壌洗浄法においては、汚染物質を土壌から分離させた
後に出る大量の廃液の後処理を行わなければならず、し
たがって土壌洗浄設備に高い処理能力を備える廃液処理
設備を併設する必要がある等、設備コストが増大すると
いった別の問題を抱えている。
【0010】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、土壌洗浄後の廃液処理設備を含めた処理工程を
簡略化し、設備コストの削減を図ることで容易に実施可
能な汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置を
提供することを目的としている。
であり、土壌洗浄後の廃液処理設備を含めた処理工程を
簡略化し、設備コストの削減を図ることで容易に実施可
能な汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置を
提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、化学洗浄剤が添加された洗浄水を湛え
る洗浄槽内に汚染土壌を収容して化学洗浄することによ
り汚染土壌から汚染物質を分離させた後、空気中の気体
成分が過分に溶解した過飽和水を洗浄槽内に供給して洗
浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気泡を汚染物質
に付着させることにより汚染物質を洗浄水の水面に浮び
上がらせて回収する汚染物質分離方法を採用する。
めの手段として、化学洗浄剤が添加された洗浄水を湛え
る洗浄槽内に汚染土壌を収容して化学洗浄することによ
り汚染土壌から汚染物質を分離させた後、空気中の気体
成分が過分に溶解した過飽和水を洗浄槽内に供給して洗
浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気泡を汚染物質
に付着させることにより汚染物質を洗浄水の水面に浮び
上がらせて回収する汚染物質分離方法を採用する。
【0012】そして、上記の汚染物質分離方法を実施す
るために、化学洗浄剤が添加された洗浄水を湛え、汚染
土壌を収容して化学洗浄する洗浄槽と、水を内部に滞留
させるとともに、同じく内部に空気を加圧供給すること
によって空気中の気体成分が過分に溶解した過飽和水を
作成する加圧水作成槽と、この加圧水作成槽において作
成された過飽和水を洗浄槽内に供給する配水管とを備え
る汚染物質分離装置を採用する。この装置を使用し、洗
浄槽内で汚染土壌を化学洗浄して汚染土壌から汚染物質
を分離させるとともに、洗浄槽内に過飽和水を供給して
洗浄水に微細気泡を発生させ、この微細気泡を土壌から
分離された汚染物質に付着させて洗浄水の水面に浮び上
がらせ、スカム状となった汚染物質を回収する。
るために、化学洗浄剤が添加された洗浄水を湛え、汚染
土壌を収容して化学洗浄する洗浄槽と、水を内部に滞留
させるとともに、同じく内部に空気を加圧供給すること
によって空気中の気体成分が過分に溶解した過飽和水を
作成する加圧水作成槽と、この加圧水作成槽において作
成された過飽和水を洗浄槽内に供給する配水管とを備え
る汚染物質分離装置を採用する。この装置を使用し、洗
浄槽内で汚染土壌を化学洗浄して汚染土壌から汚染物質
を分離させるとともに、洗浄槽内に過飽和水を供給して
洗浄水に微細気泡を発生させ、この微細気泡を土壌から
分離された汚染物質に付着させて洗浄水の水面に浮び上
がらせ、スカム状となった汚染物質を回収する。
【0013】この汚染物質分離装置に、洗浄槽内の洗浄
水を抽出してこの洗浄水を加圧水作成槽に供給する洗浄
水供給手段を設置し、洗浄水を過飽和水として洗浄槽内
に供給することで洗浄水を循環させてもよい。
水を抽出してこの洗浄水を加圧水作成槽に供給する洗浄
水供給手段を設置し、洗浄水を過飽和水として洗浄槽内
に供給することで洗浄水を循環させてもよい。
【0014】また、洗浄槽に湛えた洗浄水を汚染土壌と
ともに攪拌する攪拌機を設置することで汚染物質の洗浄
作用を促進することが可能である。さらに、洗浄水の水
面に浮遊する汚染物質を回収する手段としてレーキを採
用すれば、汚染物質の回収作業を迅速に行うことが可能
である。
ともに攪拌する攪拌機を設置することで汚染物質の洗浄
作用を促進することが可能である。さらに、洗浄水の水
面に浮遊する汚染物質を回収する手段としてレーキを採
用すれば、汚染物質の回収作業を迅速に行うことが可能
である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る汚染土壌からの汚染
物質分離方法およびその装置の一実施形態を図1に示し
て説明する。図1には本発明に係る汚染物質分離装置1
を示している。この汚染物質分離装置1には、洗浄水W
を湛えておく洗浄槽2が備えられている。洗浄水Wには
化学洗浄剤が添加させており、その化学洗浄剤として
は、水酸化ナトリウムや珪酸ナトリウム等のアルカリ剤
の他、ノニオン系およびアニオン系界面活性剤等が単
独、もしくは混合されて使用されている。また、洗浄槽
2上には、汚染物質Aの分解が進むにつれて希薄になる
化学洗浄剤を補充する化学洗浄剤供給手段3が設置され
ている。
物質分離方法およびその装置の一実施形態を図1に示し
て説明する。図1には本発明に係る汚染物質分離装置1
を示している。この汚染物質分離装置1には、洗浄水W
を湛えておく洗浄槽2が備えられている。洗浄水Wには
化学洗浄剤が添加させており、その化学洗浄剤として
は、水酸化ナトリウムや珪酸ナトリウム等のアルカリ剤
の他、ノニオン系およびアニオン系界面活性剤等が単
独、もしくは混合されて使用されている。また、洗浄槽
2上には、汚染物質Aの分解が進むにつれて希薄になる
化学洗浄剤を補充する化学洗浄剤供給手段3が設置され
ている。
【0016】洗浄槽2には、内部に水および空気を供給
して密閉可能な加圧水作成槽4が併設されており、この
加圧水作成槽4には、洗浄槽2内の洗浄水Wを抽出し、
この洗浄水Wを加圧水作成槽4の内部に供給する洗浄水
供給手段5と、同じく加圧水作成槽4の内部に空気を供
給するエアコンプレッサ等の空気供給手段6とが設けら
れている。
して密閉可能な加圧水作成槽4が併設されており、この
加圧水作成槽4には、洗浄槽2内の洗浄水Wを抽出し、
この洗浄水Wを加圧水作成槽4の内部に供給する洗浄水
供給手段5と、同じく加圧水作成槽4の内部に空気を供
給するエアコンプレッサ等の空気供給手段6とが設けら
れている。
【0017】洗浄水供給手段5は、水面に近い洗浄槽2
から加圧水作成槽4に接続された給水管5aと、この給
水管5aの途中に設置されたポンプ5bとを備えてい
る。また、空気供給手段6は、ポンプ5bより後段に位
置する給水管5aに接続されている。
から加圧水作成槽4に接続された給水管5aと、この給
水管5aの途中に設置されたポンプ5bとを備えてい
る。また、空気供給手段6は、ポンプ5bより後段に位
置する給水管5aに接続されている。
【0018】さらに加圧水作成槽4には、洗浄槽2の底
部から洗浄槽2内に向けて過飽和水を供給する配水管7
が備えられている。洗浄槽2内には配水管7の供給口7
aが適宜間隔を空けて複数設けられており、各供給口7
aごとに過飽和水の供給量を調節するバルブ8が設けら
れている。
部から洗浄槽2内に向けて過飽和水を供給する配水管7
が備えられている。洗浄槽2内には配水管7の供給口7
aが適宜間隔を空けて複数設けられており、各供給口7
aごとに過飽和水の供給量を調節するバルブ8が設けら
れている。
【0019】また、洗浄槽2には洗浄水Wの水面を浮遊
する汚染物質Aのスカムを回収するレーキ9が水面に沿
って設置されている。レーキ9の後方にあたる洗浄槽2
の縁は一部が切り欠かれた形状とされており、レーキ9
によって掻き集められた汚染物質Aはこの切り欠き部分
から洗浄槽2外に放出され、廃棄されるようになってい
る。
する汚染物質Aのスカムを回収するレーキ9が水面に沿
って設置されている。レーキ9の後方にあたる洗浄槽2
の縁は一部が切り欠かれた形状とされており、レーキ9
によって掻き集められた汚染物質Aはこの切り欠き部分
から洗浄槽2外に放出され、廃棄されるようになってい
る。
【0020】さらに、洗浄槽2には、洗浄水Wとこれに
浸漬された汚染土壌Bとを攪拌する攪拌機10が設置さ
れている。攪拌機10はモーター10aによって駆動さ
れる旋回羽根10bを有しており、この旋回羽根10b
を洗浄水W中で旋回させて攪拌を行うようになってい
る。
浸漬された汚染土壌Bとを攪拌する攪拌機10が設置さ
れている。攪拌機10はモーター10aによって駆動さ
れる旋回羽根10bを有しており、この旋回羽根10b
を洗浄水W中で旋回させて攪拌を行うようになってい
る。
【0021】上記のように構成された汚染物質分離装置
1を使用し、汚染土壌Bに含まれる汚染物質Aを除去す
る工程を説明する。まず、化学洗浄剤が添加された洗浄
水Wを湛える洗浄槽2に回収した汚染土壌Bを収容し、
攪拌機10を作動させて洗浄水Wとともに汚染土壌Bを
攪拌する。これにより汚染物質Aの分離が促進され、洗
浄された土壌は洗浄槽2の底に沈殿し、分離された汚染
物質Aは洗浄水W中や沈殿した土壌中に点在した状態と
なる。
1を使用し、汚染土壌Bに含まれる汚染物質Aを除去す
る工程を説明する。まず、化学洗浄剤が添加された洗浄
水Wを湛える洗浄槽2に回収した汚染土壌Bを収容し、
攪拌機10を作動させて洗浄水Wとともに汚染土壌Bを
攪拌する。これにより汚染物質Aの分離が促進され、洗
浄された土壌は洗浄槽2の底に沈殿し、分離された汚染
物質Aは洗浄水W中や沈殿した土壌中に点在した状態と
なる。
【0022】洗浄槽2において汚染土壌Bの洗浄を行う
工程と並行して、加圧水作成槽4の内部に洗浄槽2から
洗浄水Wを循環供給して滞留させるとともに、洗浄水W
と同時に加圧水作成槽4の内部に空気を供給して内圧を
上昇させ、洗浄水Wを加圧する。加圧された洗浄水Wに
は空気中の気体成分が溶解し、これら気体成分が過分に
溶解された過飽和水となる。このとき、加圧水作成槽4
内の空気圧は少なくとも2kg/cm2、加圧水作成槽
内での洗浄水Wの滞留時間は少なくとも5分以上とする
のが望ましい。
工程と並行して、加圧水作成槽4の内部に洗浄槽2から
洗浄水Wを循環供給して滞留させるとともに、洗浄水W
と同時に加圧水作成槽4の内部に空気を供給して内圧を
上昇させ、洗浄水Wを加圧する。加圧された洗浄水Wに
は空気中の気体成分が溶解し、これら気体成分が過分に
溶解された過飽和水となる。このとき、加圧水作成槽4
内の空気圧は少なくとも2kg/cm2、加圧水作成槽
内での洗浄水Wの滞留時間は少なくとも5分以上とする
のが望ましい。
【0023】次に、汚染物質Aの分離が進む洗浄槽2
に、加圧水作成槽4で作成された過飽和水を配水管7を
通して供給する。過飽和水の供給量の調節は配水管7に
設けられたバルブ8を開閉することによって行う。洗浄
槽2内では過飽和水から微細気泡が発生し、この微細気
泡が洗浄水W中や沈殿した土壌中に点在する汚染物質A
に付着することで汚染物質Aが洗浄水Wの水面に浮び上
がる。
に、加圧水作成槽4で作成された過飽和水を配水管7を
通して供給する。過飽和水の供給量の調節は配水管7に
設けられたバルブ8を開閉することによって行う。洗浄
槽2内では過飽和水から微細気泡が発生し、この微細気
泡が洗浄水W中や沈殿した土壌中に点在する汚染物質A
に付着することで汚染物質Aが洗浄水Wの水面に浮び上
がる。
【0024】洗浄水Wの水面を浮遊する汚染物質Aのス
カムをレーキ9を作動させて掻き集め、洗浄槽2外に放
出して廃棄処分する。汚染物質Aの浮上が認められなく
なったら各機関を停止して洗浄槽2から洗浄された土壌
を取り出す。
カムをレーキ9を作動させて掻き集め、洗浄槽2外に放
出して廃棄処分する。汚染物質Aの浮上が認められなく
なったら各機関を停止して洗浄槽2から洗浄された土壌
を取り出す。
【0025】上記のようにして汚染土壌Bの浄化を行え
ば、洗浄水Wから汚染物質Aのみを回収することができ
るので、従来のように高い処理能力を備えた廃液処理設
備を併設する必要がなくなり、簡略化された洗浄処理シ
ステムの構築が可能となって設備コストの大幅な削減が
期待できる。
ば、洗浄水Wから汚染物質Aのみを回収することができ
るので、従来のように高い処理能力を備えた廃液処理設
備を併設する必要がなくなり、簡略化された洗浄処理シ
ステムの構築が可能となって設備コストの大幅な削減が
期待できる。
【0026】洗浄水Wを過飽和水として洗浄槽2内に供
給して洗浄水Wを循環させることにより、洗浄水Wを繰
り返し使用して洗浄水Wの総量を最小限に留め、過飽和
水の供給に費やされるコストを削減することができる。
給して洗浄水Wを循環させることにより、洗浄水Wを繰
り返し使用して洗浄水Wの総量を最小限に留め、過飽和
水の供給に費やされるコストを削減することができる。
【0027】また、洗浄水Wを汚染土壌Bとともに攪拌
して汚染物質Aの分離作用を速めること、汚染物質Aの
スカムをレーキ9で回収して汚染物質Aの回収作業を迅
速に行うことで洗浄処理の効率化を図ることができる。
して汚染物質Aの分離作用を速めること、汚染物質Aの
スカムをレーキ9で回収して汚染物質Aの回収作業を迅
速に行うことで洗浄処理の効率化を図ることができる。
【0028】なお、上記の実施形態に示した洗浄水W
に、汚染物質の土壌からの剥離を促進するために洗浄水
Wに過酸化水素を加えること、発泡反応促進剤としてマ
ンガン、鉄等の金属、カタラーゼ等の酵素を加えること
も可能である。また、汚染物質が土壌から分離しやすい
性質であれば、化学洗浄剤を添加しない水を使用するこ
とも可能である。
に、汚染物質の土壌からの剥離を促進するために洗浄水
Wに過酸化水素を加えること、発泡反応促進剤としてマ
ンガン、鉄等の金属、カタラーゼ等の酵素を加えること
も可能である。また、汚染物質が土壌から分離しやすい
性質であれば、化学洗浄剤を添加しない水を使用するこ
とも可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた汚染土壌からの汚染物質分離方法によれば、空気の
気体成分を過分に含む過飽和水を洗浄槽内に供給するこ
とで洗浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気泡を分
離された汚染物質に付着させて浮び上がらせることによ
り、汚染物質のみを回収することができるので、廃液処
理工程を必要としない簡略化された洗浄処理システムを
構築することができる。
れた汚染土壌からの汚染物質分離方法によれば、空気の
気体成分を過分に含む過飽和水を洗浄槽内に供給するこ
とで洗浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気泡を分
離された汚染物質に付着させて浮び上がらせることによ
り、汚染物質のみを回収することができるので、廃液処
理工程を必要としない簡略化された洗浄処理システムを
構築することができる。
【0030】請求項2に記載された汚染土壌からの汚染
物質分離装置によれば、空気の気体成分を過分に含む過
飽和水を作成し、この過飽和水を洗浄槽内に供給するこ
とで洗浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気泡を分
離された汚染物質に付着させて浮び上がらせることによ
り、汚染物質のみを回収することができるので、従来の
ように高い処理能力を備えた廃液処理設備を併設する必
要がなくなり、設備コストの大幅な削減が可能である。
物質分離装置によれば、空気の気体成分を過分に含む過
飽和水を作成し、この過飽和水を洗浄槽内に供給するこ
とで洗浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気泡を分
離された汚染物質に付着させて浮び上がらせることによ
り、汚染物質のみを回収することができるので、従来の
ように高い処理能力を備えた廃液処理設備を併設する必
要がなくなり、設備コストの大幅な削減が可能である。
【0031】請求項3に記載された汚染土壌からの汚染
物質分離装置によれば、洗浄槽内の洗浄水を抽出して加
圧水作成槽に供給し、この洗浄水を過飽和水として洗浄
槽内に供給して洗浄水を循環させることにより、洗浄水
を繰り返し使用して洗浄水の総量を最小限に留め、過飽
和水の供給に費やされるコストを削減することができ
る。
物質分離装置によれば、洗浄槽内の洗浄水を抽出して加
圧水作成槽に供給し、この洗浄水を過飽和水として洗浄
槽内に供給して洗浄水を循環させることにより、洗浄水
を繰り返し使用して洗浄水の総量を最小限に留め、過飽
和水の供給に費やされるコストを削減することができ
る。
【0032】請求項4に記載された汚染土壌からの汚染
物質分離装置によれば、攪拌機を使用して洗浄水を汚染
土壌とともに攪拌することにより、汚染土壌からの汚染
物質の分離作用を速めて洗浄処理の効率化を図ることが
できる。
物質分離装置によれば、攪拌機を使用して洗浄水を汚染
土壌とともに攪拌することにより、汚染土壌からの汚染
物質の分離作用を速めて洗浄処理の効率化を図ることが
できる。
【0033】請求項5に記載された汚染土壌からの汚染
物質分離装置によれば、洗浄水の水面に浮遊する汚染物
質をレーキを使用して回収することにより、汚染物質の
回収作業を迅速に行って洗浄処理の効率化を図ることが
できる。
物質分離装置によれば、洗浄水の水面に浮遊する汚染物
質をレーキを使用して回収することにより、汚染物質の
回収作業を迅速に行って洗浄処理の効率化を図ることが
できる。
【図1】 本発明に係る汚染土壌からの汚染物質分離方
法およびその装置の実施形態を示す概略図である。
法およびその装置の実施形態を示す概略図である。
1 汚染物質分離装置 2 洗浄槽 4 加圧水作成槽 5 洗浄水供給手段 7 配水管 9 レーキ 10 攪拌機 A 汚染物質 B 汚染土壌 W 洗浄水
Claims (5)
- 【請求項1】 化学洗浄剤が添加された洗浄水を湛える
洗浄槽内に汚染土壌を収容して化学洗浄することにより
汚染土壌から汚染物質を分離させた後、 空気中の気体成分が過分に溶解した過飽和水を洗浄槽内
に供給して洗浄水中に微細気泡を発生させ、この微細気
泡を汚染物質に付着させることにより汚染物質を洗浄水
の水面に浮び上がらせて回収することを特徴とする汚染
土壌からの汚染物質分離方法。 - 【請求項2】 化学洗浄剤が添加された洗浄水を湛え、
汚染土壌を収容して化学洗浄する洗浄槽と、 水を内部に滞留させるとともに、同じく内部に空気を加
圧供給することによって空気中の気体成分が過分に溶解
した過飽和水を作成する加圧水作成槽と、 該加圧水作成槽において作成された過飽和水を洗浄槽内
に供給する配水管とを備えることを特徴とする汚染土壌
からの汚染物質分離装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載された汚染土壌からの汚
染物質分離装置において、 前記洗浄槽内の洗浄水を抽出して前記加圧水作成槽に供
給する洗浄水供給手段を備え、この洗浄水を過飽和水と
して洗浄槽内に供給することで洗浄水を循環させること
を特徴とする汚染土壌からの汚染物質分離装置。 - 【請求項4】 請求項2または3に記載された汚染土壌
からの汚染物質分離装置において、 前記洗浄槽内の洗浄水を汚染土壌とともに攪拌する攪拌
機が設置されていることを特徴とする汚染土壌からの汚
染物質分離装置。 - 【請求項5】 請求項2、3、4のいずれかに記載され
た汚染土壌からの汚染物質分離装置において、 前記洗浄槽内の洗浄水の水面に浮遊する汚染物質を回収
するレーキが設置されていることを特徴とする汚染土壌
からの汚染物質分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9027106A JPH10216693A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9027106A JPH10216693A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10216693A true JPH10216693A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12211843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9027106A Withdrawn JPH10216693A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 汚染土壌からの汚染物質分離方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10216693A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002059151A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-02-26 | Kankyo Eng Co Ltd | 土壌中の揮発性有機化合物の除去方法 |
JP2002136962A (ja) * | 2000-08-24 | 2002-05-14 | Mayekawa Mfg Co Ltd | 汚染土壌浄化方法及びその装置 |
JP2002192142A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Fudo Constr Co Ltd | 汚染地盤の浄化方法 |
JP2004057953A (ja) * | 2002-07-30 | 2004-02-26 | Okumura Corp | 汚染土壌の原位置による浄化方法 |
JP2011131143A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Sintokogio Ltd | 固形物質からの汚染物質除去方法および除去システム |
-
1997
- 1997-02-10 JP JP9027106A patent/JPH10216693A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002059151A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-02-26 | Kankyo Eng Co Ltd | 土壌中の揮発性有機化合物の除去方法 |
JP2002136962A (ja) * | 2000-08-24 | 2002-05-14 | Mayekawa Mfg Co Ltd | 汚染土壌浄化方法及びその装置 |
JP4636738B2 (ja) * | 2000-08-24 | 2011-02-23 | 株式会社前川製作所 | 汚染土壌浄化方法及びその装置 |
JP2002192142A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Fudo Constr Co Ltd | 汚染地盤の浄化方法 |
JP2004057953A (ja) * | 2002-07-30 | 2004-02-26 | Okumura Corp | 汚染土壌の原位置による浄化方法 |
JP2011131143A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Sintokogio Ltd | 固形物質からの汚染物質除去方法および除去システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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