JP2004057871A - 排気洗浄装置 - Google Patents
排気洗浄装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004057871A JP2004057871A JP2002216668A JP2002216668A JP2004057871A JP 2004057871 A JP2004057871 A JP 2004057871A JP 2002216668 A JP2002216668 A JP 2002216668A JP 2002216668 A JP2002216668 A JP 2002216668A JP 2004057871 A JP2004057871 A JP 2004057871A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- baffle plate
- height
- adjusting
- cylindrical frame
- exhaust gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ventilation (AREA)
- Separation Of Particles Using Liquids (AREA)
Abstract
【課題】バッフルプレートの微妙な高さ調節を安定かつ容易に行うことができ、バッフルプレートの取付け強度を向上した排気洗浄装置を提供する。
【解決手段】排気用ファンを備えた排気ダクト20に連通する筒状枠10と、筒状枠10の底部に設けられた穴あきプレート30と、穴あきプレート30の下方に配置され、液体Aが貯留された液槽50と、筒状枠10の外壁から液槽50内に進入され、筒状枠10の外壁にネジ止め固定されたバッフルプレート40と、筒状枠10の外壁に設けられ、バッフルプレート40の下端の液体Aの液面に対する高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行う高さ調節手段90とが具備されてなる。
【選択図】 図1
【解決手段】排気用ファンを備えた排気ダクト20に連通する筒状枠10と、筒状枠10の底部に設けられた穴あきプレート30と、穴あきプレート30の下方に配置され、液体Aが貯留された液槽50と、筒状枠10の外壁から液槽50内に進入され、筒状枠10の外壁にネジ止め固定されたバッフルプレート40と、筒状枠10の外壁に設けられ、バッフルプレート40の下端の液体Aの液面に対する高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行う高さ調節手段90とが具備されてなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厨房等で発生する油脂分を含んだ排煙の油脂分を取り除いて屋外に排出するための排気洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の排気洗浄装置では、排気用ファンを備えた排気ダクトに連通する筒状枠の下方に水が貯留された液槽が設けられ、筒状枠から液槽内に進入するバッフルプレートが、筒状枠にネジ止め固定されている。
【0003】
そして、上流側に設置された排気用ファンによって吸引を行い、油脂分を含有した排煙の厨房等から排気ダクトへの流れを形成するが、その過程における排気ダクトへの引き込み前に、排煙流を水の中に潜らせ、排煙流によって水の泡立ちを発生させながら、排煙と水とを積極的に接触させ、排煙からの油脂分を除去し、清浄な気体を排気ダクトから屋外に排出している。
【0004】
このような排気洗浄装置において、排煙流によって水の泡立ちを効果的に行うためには、バッフルプレートの下端の水面に対する高さ位置を常に適切に調節する必要がある。
【0005】
そのため、バッフルプレートは、上下方向に延びる長穴を有し、この長穴の所定位置で蝶ネジを用いて筒状枠に固定することで、バッフルプレートを上下方向の適切な位置に固定している。この位置は、バッフルプレートの下端が、水の内部に浸漬するか或いは水面に略接触するように調節される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記排気洗浄装置では、バッフルプレートが、長穴に対して蝶ネジのみで締め付けられているため、振動等によって蝶ネジが緩み、バッフルプレートが、その自重によって長穴の最上部まで下降し、初期の調節位置が維持できないという事情がある。また、バッフルプレートが筒状枠より脱落してしまうという最悪の事態に至ることもある。
【0007】
さらに、バッフルプレートの高さ位置を調節する場合には、作業者が、バッフルプレートの自重を支えながら、上下に移動させ高さ調節を行っているため、高さ調節を安定した状態で行うことが難しく、微妙な高さ調節が困難であるという事情がある。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッフルプレートの微妙な高さ調節を、安定かつ容易に行うことができるとともに、バッフルプレートの取付け強度を向上した排気洗浄装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る排気洗浄装置は、排気用ファンを備えた排気ダクトに連通する筒状枠と、前記筒状枠の底部に設けられた穴あきプレートと、前記穴あきプレートの下方に配置され、液体が貯留された液槽と、前記筒状枠の外壁から前記液槽内に進入され、前記筒状枠の外壁に固定されたバッフルプレートと、前記筒状枠の外壁に設けられ、前記バッフルプレートの下端部の前記液体の液面に対する高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行う高さ位置調節手段とを具備したことを特徴としている。
【0010】
このように、前記排気洗浄装置は、バッフルプレートの高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行うようにしたので、バッフルプレートの微妙な高さ調節が可能となる。
【0011】
請求項2に係る排気洗浄装置では、前記筒状枠は、取手を有する点検口蓋を備え、前記高さ調節手段は、前記取手の下部と前記点検口蓋の外壁に突設されたプレートとの間に、調節ころが軸回りに回動可能に支持され、前記バッフルプレートの上部に突設されたフランジ部に、調節ボルトが前記バッフルプレートの高さ調節方向に向けて螺合されるとともに、前記調節ころと前記調節ボルトとが同軸上に固定され、前記調節ボルトに、前記調節ボルトと前記フランジ部とを固定するための固定ナットが螺合されている。
【0012】
高さ調節手段を前記構成としたことによって、バッフルプレートは、調節ボルトを介して点検口蓋に支持された安定した状態で高さ調節されるので、バッフルプレートの高さ調節は、作業者に負担をかけることなく簡単に行うことができる。また、調節ころによって、調節ボルトを回転させることで、微妙な高さ調節が可能となる。
【0013】
さらに、振動等の外力が作用してバッフルプレートのフランジ部を下降させる方向に調節ボルトが回転しようとすると、固定ナットが調節ボルトとフランジ部を固定する方向に相対的に回転しようとするので、バッフルプレートの下降が阻止され、バッフルプレートの下端の初期の調節位置が確実に維持される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、排気洗浄装置の縦断面図を示している。
【0015】
図1において、排気洗浄装置は、ステンレススチール製等の筒状枠10を有しており、この筒状枠10は、厨房の天井に向かって拡開するように対向配置された傾斜側壁部11と、これら傾斜側壁部11の前後両端に配置された2つの垂直端壁(図示略す)とからなっている。
【0016】
また、前記傾斜側壁部11は、筒状枠10の水平部10aにつながる上方基端部11aと、この上方基端部11aに固定された矩形板状の点検口蓋11bとから構成されている。
【0017】
筒状枠10の上部は、天井に密封して取り付けられており、その内部は排気用ファン(図示略す)が設けられた排気ダクト20に連通している。
【0018】
筒状枠10の下端部には、穴あきプレート30が水平に配置されており、この穴あきプレート30には、表裏に貫通する多数の小孔31が全面に散在するように穿設され、この穴あきプレート30の下方には、液体、例えば水Aが貯留された液槽50が配設されている。
【0019】
前記液槽50は、その上方に向けた開口部が筒状枠10の下端部全体をカバーする開口広さを有している。即ち、筒状枠10の下端開口は、液槽50の上部開口内に納まっている。
【0020】
また、前記傾斜側壁部11は、図2、3に詳細を示した矩形板状の点検口蓋11bをそれぞれ有しており、これら点検口蓋11bの横方向両側には、略コ字形の2つの取手80が、その両端部を上下に位置させて裏側よりナット82によってそれぞれ固定されている(図4参照)。
【0021】
前記点検口蓋11bの下部には、その長手方向の略全長に亘って延びるバッフルプレート40が、蝶ネジ101によって液槽50に向かって高さ位置を調節可能に取り付けられ、その下端は液槽50の内部に進入している。
【0022】
また、バッフルプレート40の高さ位置の調節を可能にするために、バッフルプレート40には、上下方向に延びる長穴41が設けられ、この長穴41に、蝶ネジ101の軸部が緩く係合され、ネジ頭部が長穴41のバッフルプレート40面に衝合するようになっている。
【0023】
そして、前記バッフルプレート40は、傾斜側壁部11に対して上下方向に移動可能となっており、蝶ネジ101を、点検口蓋11bの裏側に配置されたナット102に締め付け、バッフルプレート40を点検口蓋11bに固定するようになっている。また、点検口蓋11bには、バッフルプレート40の高さ位置を微調節する高さ調節手段90が、左右の取手80の下部に位置するようにそれぞれ設けられている。
【0024】
前記高さ調節手段90は、図4に示すように、取手80の下部と点検口蓋11bの外壁より略直角方向に突設されたサポートプレート91との間に調節ころ92が配置されている。この調節ころ92は、取手80とサポートプレート91との間に架け渡された調節ボルト93によって支持されている。前記調節ころ92と調節ボルト93とは、セットネジ95によって同軸上に固定されており、一体となって軸回りに回動可能になっている。なお、前記調節ボルト93は、その上端部94が、取手80の下部に穿設された支持穴83に回動可能に支持されており、下端部がバッフルプレート40の高さ調節方向に向けられている。また、前記サポートプレート91は、略L字形に形成され、取手80とともに点検口蓋11bに取り付けられている。
【0025】
前記バッフルプレート40は、その上部の一部を外側に向けて略L字状に屈曲形成したフランジ部42を有しており、調節ボルト93は、フランジ部42の下面に溶接された溶接ナット96に螺合されている。前記サポートプレート91とフランジ部42との間には、調節ボルト93とフランジ部42とを固定するための固定ナット97が配置され、この固定ナット97は、調節ボルト93に螺合している。
【0026】
図1に示されている液槽50は、バッフルプレート40の外壁に沿って下方に延出され、その上端を内側に屈曲させた側部51とバッフルプレート40との間には排気を導入するための間隙52が設けられ、液槽50の両端部は、筒状枠10の端壁と同一面上にある端壁55によって閉鎖されている。そして、液槽50には、その底部に排水口53が設けられ、この排水口53は排水管に通じている。
【0027】
筒状枠10内の穴あきプレート30の上方には、水滴除去部材60が設けられ、傾斜側壁11には、水滴除去部材60および筒状枠10の内面に付着した油脂を洗い落とすための洗浄ノズル70が装着されている。
【0028】
排気洗浄装置は、以上のように構成されているので、バッフルプレート40の下端位置と液槽50内の水面の高さ位置関係を良好な状態とするためのバッフルプレート40の高さ調節は、先ず、調節ころ92を回動させ、調節ボルト93を回す。これによって、調節ボルト93に螺合されている溶接ナット96およびフランジ部42が上下方向に移動され、バッフルプレート40が、液槽50内の水面に下端縁を接するか、あるいは同下端縁が多少水Aに浸漬するように、その高さ位置が調節される。
【0029】
そして、所望の高さ位置において、固定ナット97をフランジ部42に締め付けた後、蝶ネジ101を締め付け、バッフルプレート40を点検口蓋11bに固定する。
【0030】
このように、前記高さ調節手段90によれば、バッフルプレート40の高さ位置の調節が、調節ころ92によって、調節ボルト93を回転させることで行われるので、バッフルプレート40の下端の微妙な高さ調節が可能になる。また、高さ調節手段90は、点検口蓋11bの横方向両側に2つ設けられているので、バッフルプレート40の下端縁の全域が水面に対して良好な位置関係を保つように容易に調節される。
【0031】
即ち、天井の傾斜や経時変化により、装置全体の取付け状態に若干の傾斜が生じている場合でも各々の高さ調節手段90を調節することで、その傾斜にも容易に対応することができる。
【0032】
また、調整ボルト93を介して点検口蓋11bに支持された安定した状態で高さ調節されるので、バッフルプレート40の高さ調節が、作業者に負担をかけることなく簡単に行える。
【0033】
さらに、振動等の外力が作用し、調節ボルト93に対してバッフルプレート40のフランジ部42を下降させる方向に力が加えられた場合でも、固定ナット97には、調節ボルト93とフランジ部42を固定する方向に相対的に力が加わるので、バッフルプレート40の下降が阻止され、バッフルプレート40の下端の初期の調節位置が確実に維持される。
【0034】
即ち、調節ボルト93が左回りに回転し、バッフルプレート40を下降させようとする場合、固定ナット97は、フランジ部42を調節ボルト93に固定する方向、つまり右回りに相対的に回転するので、バッフルプレート40の下降が阻止されることになる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態の排気洗浄装置について詳述したが、本発明は、上記実施の形態記載の排気洗浄装置に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施の形態の排気洗浄装置では、高さ調節手段90は、取手80を利用して取付けられているが、取手80を持たない排気洗浄装置であっても適用可能である。なお、その際、調節ころ92の取手80に代わるものとして、サポートプレート91のような支持部材を新たに設ける必要がある。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、バッフルプレートの高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行うようにしたので、バッフルプレートの微妙な高さ調節が可能となる。また、高さ調節は、バッフルプレートを点検口蓋に支持した安定した状態で行われるので、作業者に負担をかけることなく容易に行われる。さらに、調節後のバッフルプレートの調節位置が確実に維持され、取付け強度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る排気洗浄装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す点検口蓋およびバッフルプレートの側面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図1に示す高さ調節手段の正面図である。
【符号の説明】
10 筒状体
11 傾斜側壁部
11b 点検口蓋
30 穴あきプレート
40 バッフルプレート
42 フランジ部
50 液槽
80 取手
90 高さ調節手段
91 サポートプレート
92 調節ころ
93 調節ボルト
95 セットネジ
96 溶接ナット
97 固定ナット
A 水
【発明の属する技術分野】
本発明は、厨房等で発生する油脂分を含んだ排煙の油脂分を取り除いて屋外に排出するための排気洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の排気洗浄装置では、排気用ファンを備えた排気ダクトに連通する筒状枠の下方に水が貯留された液槽が設けられ、筒状枠から液槽内に進入するバッフルプレートが、筒状枠にネジ止め固定されている。
【0003】
そして、上流側に設置された排気用ファンによって吸引を行い、油脂分を含有した排煙の厨房等から排気ダクトへの流れを形成するが、その過程における排気ダクトへの引き込み前に、排煙流を水の中に潜らせ、排煙流によって水の泡立ちを発生させながら、排煙と水とを積極的に接触させ、排煙からの油脂分を除去し、清浄な気体を排気ダクトから屋外に排出している。
【0004】
このような排気洗浄装置において、排煙流によって水の泡立ちを効果的に行うためには、バッフルプレートの下端の水面に対する高さ位置を常に適切に調節する必要がある。
【0005】
そのため、バッフルプレートは、上下方向に延びる長穴を有し、この長穴の所定位置で蝶ネジを用いて筒状枠に固定することで、バッフルプレートを上下方向の適切な位置に固定している。この位置は、バッフルプレートの下端が、水の内部に浸漬するか或いは水面に略接触するように調節される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記排気洗浄装置では、バッフルプレートが、長穴に対して蝶ネジのみで締め付けられているため、振動等によって蝶ネジが緩み、バッフルプレートが、その自重によって長穴の最上部まで下降し、初期の調節位置が維持できないという事情がある。また、バッフルプレートが筒状枠より脱落してしまうという最悪の事態に至ることもある。
【0007】
さらに、バッフルプレートの高さ位置を調節する場合には、作業者が、バッフルプレートの自重を支えながら、上下に移動させ高さ調節を行っているため、高さ調節を安定した状態で行うことが難しく、微妙な高さ調節が困難であるという事情がある。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バッフルプレートの微妙な高さ調節を、安定かつ容易に行うことができるとともに、バッフルプレートの取付け強度を向上した排気洗浄装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る排気洗浄装置は、排気用ファンを備えた排気ダクトに連通する筒状枠と、前記筒状枠の底部に設けられた穴あきプレートと、前記穴あきプレートの下方に配置され、液体が貯留された液槽と、前記筒状枠の外壁から前記液槽内に進入され、前記筒状枠の外壁に固定されたバッフルプレートと、前記筒状枠の外壁に設けられ、前記バッフルプレートの下端部の前記液体の液面に対する高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行う高さ位置調節手段とを具備したことを特徴としている。
【0010】
このように、前記排気洗浄装置は、バッフルプレートの高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行うようにしたので、バッフルプレートの微妙な高さ調節が可能となる。
【0011】
請求項2に係る排気洗浄装置では、前記筒状枠は、取手を有する点検口蓋を備え、前記高さ調節手段は、前記取手の下部と前記点検口蓋の外壁に突設されたプレートとの間に、調節ころが軸回りに回動可能に支持され、前記バッフルプレートの上部に突設されたフランジ部に、調節ボルトが前記バッフルプレートの高さ調節方向に向けて螺合されるとともに、前記調節ころと前記調節ボルトとが同軸上に固定され、前記調節ボルトに、前記調節ボルトと前記フランジ部とを固定するための固定ナットが螺合されている。
【0012】
高さ調節手段を前記構成としたことによって、バッフルプレートは、調節ボルトを介して点検口蓋に支持された安定した状態で高さ調節されるので、バッフルプレートの高さ調節は、作業者に負担をかけることなく簡単に行うことができる。また、調節ころによって、調節ボルトを回転させることで、微妙な高さ調節が可能となる。
【0013】
さらに、振動等の外力が作用してバッフルプレートのフランジ部を下降させる方向に調節ボルトが回転しようとすると、固定ナットが調節ボルトとフランジ部を固定する方向に相対的に回転しようとするので、バッフルプレートの下降が阻止され、バッフルプレートの下端の初期の調節位置が確実に維持される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、排気洗浄装置の縦断面図を示している。
【0015】
図1において、排気洗浄装置は、ステンレススチール製等の筒状枠10を有しており、この筒状枠10は、厨房の天井に向かって拡開するように対向配置された傾斜側壁部11と、これら傾斜側壁部11の前後両端に配置された2つの垂直端壁(図示略す)とからなっている。
【0016】
また、前記傾斜側壁部11は、筒状枠10の水平部10aにつながる上方基端部11aと、この上方基端部11aに固定された矩形板状の点検口蓋11bとから構成されている。
【0017】
筒状枠10の上部は、天井に密封して取り付けられており、その内部は排気用ファン(図示略す)が設けられた排気ダクト20に連通している。
【0018】
筒状枠10の下端部には、穴あきプレート30が水平に配置されており、この穴あきプレート30には、表裏に貫通する多数の小孔31が全面に散在するように穿設され、この穴あきプレート30の下方には、液体、例えば水Aが貯留された液槽50が配設されている。
【0019】
前記液槽50は、その上方に向けた開口部が筒状枠10の下端部全体をカバーする開口広さを有している。即ち、筒状枠10の下端開口は、液槽50の上部開口内に納まっている。
【0020】
また、前記傾斜側壁部11は、図2、3に詳細を示した矩形板状の点検口蓋11bをそれぞれ有しており、これら点検口蓋11bの横方向両側には、略コ字形の2つの取手80が、その両端部を上下に位置させて裏側よりナット82によってそれぞれ固定されている(図4参照)。
【0021】
前記点検口蓋11bの下部には、その長手方向の略全長に亘って延びるバッフルプレート40が、蝶ネジ101によって液槽50に向かって高さ位置を調節可能に取り付けられ、その下端は液槽50の内部に進入している。
【0022】
また、バッフルプレート40の高さ位置の調節を可能にするために、バッフルプレート40には、上下方向に延びる長穴41が設けられ、この長穴41に、蝶ネジ101の軸部が緩く係合され、ネジ頭部が長穴41のバッフルプレート40面に衝合するようになっている。
【0023】
そして、前記バッフルプレート40は、傾斜側壁部11に対して上下方向に移動可能となっており、蝶ネジ101を、点検口蓋11bの裏側に配置されたナット102に締め付け、バッフルプレート40を点検口蓋11bに固定するようになっている。また、点検口蓋11bには、バッフルプレート40の高さ位置を微調節する高さ調節手段90が、左右の取手80の下部に位置するようにそれぞれ設けられている。
【0024】
前記高さ調節手段90は、図4に示すように、取手80の下部と点検口蓋11bの外壁より略直角方向に突設されたサポートプレート91との間に調節ころ92が配置されている。この調節ころ92は、取手80とサポートプレート91との間に架け渡された調節ボルト93によって支持されている。前記調節ころ92と調節ボルト93とは、セットネジ95によって同軸上に固定されており、一体となって軸回りに回動可能になっている。なお、前記調節ボルト93は、その上端部94が、取手80の下部に穿設された支持穴83に回動可能に支持されており、下端部がバッフルプレート40の高さ調節方向に向けられている。また、前記サポートプレート91は、略L字形に形成され、取手80とともに点検口蓋11bに取り付けられている。
【0025】
前記バッフルプレート40は、その上部の一部を外側に向けて略L字状に屈曲形成したフランジ部42を有しており、調節ボルト93は、フランジ部42の下面に溶接された溶接ナット96に螺合されている。前記サポートプレート91とフランジ部42との間には、調節ボルト93とフランジ部42とを固定するための固定ナット97が配置され、この固定ナット97は、調節ボルト93に螺合している。
【0026】
図1に示されている液槽50は、バッフルプレート40の外壁に沿って下方に延出され、その上端を内側に屈曲させた側部51とバッフルプレート40との間には排気を導入するための間隙52が設けられ、液槽50の両端部は、筒状枠10の端壁と同一面上にある端壁55によって閉鎖されている。そして、液槽50には、その底部に排水口53が設けられ、この排水口53は排水管に通じている。
【0027】
筒状枠10内の穴あきプレート30の上方には、水滴除去部材60が設けられ、傾斜側壁11には、水滴除去部材60および筒状枠10の内面に付着した油脂を洗い落とすための洗浄ノズル70が装着されている。
【0028】
排気洗浄装置は、以上のように構成されているので、バッフルプレート40の下端位置と液槽50内の水面の高さ位置関係を良好な状態とするためのバッフルプレート40の高さ調節は、先ず、調節ころ92を回動させ、調節ボルト93を回す。これによって、調節ボルト93に螺合されている溶接ナット96およびフランジ部42が上下方向に移動され、バッフルプレート40が、液槽50内の水面に下端縁を接するか、あるいは同下端縁が多少水Aに浸漬するように、その高さ位置が調節される。
【0029】
そして、所望の高さ位置において、固定ナット97をフランジ部42に締め付けた後、蝶ネジ101を締め付け、バッフルプレート40を点検口蓋11bに固定する。
【0030】
このように、前記高さ調節手段90によれば、バッフルプレート40の高さ位置の調節が、調節ころ92によって、調節ボルト93を回転させることで行われるので、バッフルプレート40の下端の微妙な高さ調節が可能になる。また、高さ調節手段90は、点検口蓋11bの横方向両側に2つ設けられているので、バッフルプレート40の下端縁の全域が水面に対して良好な位置関係を保つように容易に調節される。
【0031】
即ち、天井の傾斜や経時変化により、装置全体の取付け状態に若干の傾斜が生じている場合でも各々の高さ調節手段90を調節することで、その傾斜にも容易に対応することができる。
【0032】
また、調整ボルト93を介して点検口蓋11bに支持された安定した状態で高さ調節されるので、バッフルプレート40の高さ調節が、作業者に負担をかけることなく簡単に行える。
【0033】
さらに、振動等の外力が作用し、調節ボルト93に対してバッフルプレート40のフランジ部42を下降させる方向に力が加えられた場合でも、固定ナット97には、調節ボルト93とフランジ部42を固定する方向に相対的に力が加わるので、バッフルプレート40の下降が阻止され、バッフルプレート40の下端の初期の調節位置が確実に維持される。
【0034】
即ち、調節ボルト93が左回りに回転し、バッフルプレート40を下降させようとする場合、固定ナット97は、フランジ部42を調節ボルト93に固定する方向、つまり右回りに相対的に回転するので、バッフルプレート40の下降が阻止されることになる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態の排気洗浄装置について詳述したが、本発明は、上記実施の形態記載の排気洗浄装置に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施の形態の排気洗浄装置では、高さ調節手段90は、取手80を利用して取付けられているが、取手80を持たない排気洗浄装置であっても適用可能である。なお、その際、調節ころ92の取手80に代わるものとして、サポートプレート91のような支持部材を新たに設ける必要がある。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、バッフルプレートの高さ位置の調節を、ネジの進退動に連動して行うようにしたので、バッフルプレートの微妙な高さ調節が可能となる。また、高さ調節は、バッフルプレートを点検口蓋に支持した安定した状態で行われるので、作業者に負担をかけることなく容易に行われる。さらに、調節後のバッフルプレートの調節位置が確実に維持され、取付け強度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る排気洗浄装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す点検口蓋およびバッフルプレートの側面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図1に示す高さ調節手段の正面図である。
【符号の説明】
10 筒状体
11 傾斜側壁部
11b 点検口蓋
30 穴あきプレート
40 バッフルプレート
42 フランジ部
50 液槽
80 取手
90 高さ調節手段
91 サポートプレート
92 調節ころ
93 調節ボルト
95 セットネジ
96 溶接ナット
97 固定ナット
A 水
Claims (2)
- 排気用ファンを備えた排気ダクトに連通する筒状枠と、
前記筒状枠の下端部に設けられた穴あきプレートと、
前記筒状枠の下方に配置され、液体が貯留された液槽と、
前記筒状枠の外壁から前記液槽内に進入するように、前記筒状枠の外壁に固定されたバッフルプレートと、
前記筒状枠の外壁に設けられ、前記バッフルプレートの下端の前記液体の液面に対する高さ位置の調節のため、ネジの進退動に連動させて前記バッフルプレートの下端の高さを調節する高さ調節手段と、
を具備したことを特徴とする排気洗浄装置。 - 前記筒状枠は、取手を有する点検口蓋を備え、前記高さ調節手段は、前記取手の下部と前記点検口蓋の外壁に突設されたプレートとの間に、調節ころが軸回りに回動可能に支持され、前記バッフルプレートの上部に突設されたフランジ部に、調節ボルトが前記バッフルプレートの高さ調節方向に向けて螺合されるとともに、前記調節ころと前記調節ボルトとが同軸上に固定され、前記調節ボルトに、前記調節ボルトと前記フランジ部とを固定するための固定ナットが螺合されたことを特徴とする請求項1に記載の排気洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002216668A JP2004057871A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 排気洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002216668A JP2004057871A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 排気洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004057871A true JP2004057871A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31938364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002216668A Pending JP2004057871A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 排気洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004057871A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005288207A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Daido Plant Kogyo Kk | 排煙浄化装置 |
CN108786326A (zh) * | 2018-07-02 | 2018-11-13 | 黑龙江兰德超声科技股份有限公司 | 工业废气处理用陶瓷过滤管装置 |
CN113983581A (zh) * | 2021-11-02 | 2022-01-28 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种厨房空调 |
-
2002
- 2002-07-25 JP JP2002216668A patent/JP2004057871A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005288207A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Daido Plant Kogyo Kk | 排煙浄化装置 |
CN108786326A (zh) * | 2018-07-02 | 2018-11-13 | 黑龙江兰德超声科技股份有限公司 | 工业废气处理用陶瓷过滤管装置 |
CN113983581A (zh) * | 2021-11-02 | 2022-01-28 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种厨房空调 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20160083171A (ko) | 기화식 및 초음파식 겸용 가습기 | |
JP2008138932A (ja) | 冷風扇 | |
KR101670464B1 (ko) | 가습기용 낙수 소음 방지구 | |
JP2004057871A (ja) | 排気洗浄装置 | |
JP2006140492A (ja) | 半導体素子製造に使用される乾式クリーニング装置 | |
US3494815A (en) | Apparatus for etching a printing plate | |
JP2005345018A (ja) | 除水機 | |
JP2002273139A (ja) | 空気清浄器 | |
JP2004174436A (ja) | 排気洗浄装置 | |
JP5913937B2 (ja) | カップおよび基板処理装置 | |
KR101824060B1 (ko) | 연기 및 냄새없는 그릴 | |
JP2002126433A (ja) | 排気方法および排気装置 | |
JP2002126433A5 (ja) | ||
KR20080012617A (ko) | 싱크대용 세척기 | |
CN218222513U (zh) | 一种新型不锈钢操作台 | |
JP2000201555A (ja) | 小動物飼育装置 | |
KR20070063615A (ko) | 기판세정장치 | |
JP2722514B2 (ja) | 噴流式自動半田付装置 | |
JPH06343593A (ja) | 食器洗浄装置 | |
KR200230362Y1 (ko) | 빵틀 | |
KR102277540B1 (ko) | 기판 처리 장치 및 컵 유닛 | |
JPH091118A (ja) | 生ゴミ処理装置 | |
JP2005280280A (ja) | 金型洗浄装置 | |
JP6691830B2 (ja) | 排気中の不純物除去方法及び装置 | |
JP3064241U (ja) | 空気清浄装置 |