JP2004057376A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2004057376A
JP2004057376A JP2002218440A JP2002218440A JP2004057376A JP 2004057376 A JP2004057376 A JP 2004057376A JP 2002218440 A JP2002218440 A JP 2002218440A JP 2002218440 A JP2002218440 A JP 2002218440A JP 2004057376 A JP2004057376 A JP 2004057376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
winning
winning opening
special winning
ball
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002218440A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Ichihara
市原 高明
Yuji Kato
加藤 雄司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Shokai Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Shokai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Shokai Co Ltd filed Critical Daiichi Shokai Co Ltd
Priority to JP2002218440A priority Critical patent/JP2004057376A/ja
Publication of JP2004057376A publication Critical patent/JP2004057376A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】特別入賞装置内の特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間が不変であることに伴う、遊技趣向の低下や遊技者の慢心感に刺激を与えることができる遊技機を提供する。
【解決手段】可動片11,12の開放動作により開放される大入賞口15,16の内部に特定入賞口26と普通入賞口とを備え、特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段29を有する特別入賞装置を遊技盤面に備え、可動片の開放動作中に特定入賞口に入賞した場合、可動片の開放動作終了後に、可動片の開放動作を再度開始するように構成された遊技制御装置を有する。遊技制御装置が、可動片の開放動作に対応して特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間を抽選結果により可変に設定する設定手段を備える。
【選択図】       図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動片の開放動作により開放される大入賞口の内部に特定入賞口と普通入賞口とを備え、特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段を有する特別入賞装置を遊技盤面に備え、可動片の開放動作中に特定入賞口に入賞した場合、可動片の開放動作終了後に、可動片の開放動作を再度開始するように構成された弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤面に図柄の変動を開始させるための図柄始動口と、図柄表示装置と、可変入賞装置とを備え、図柄始動口への入賞を起因として図柄表示装置の図柄が変動し、変動を停止した図柄の組合せが所定の組み合わせ(所謂、大当り図柄)となると、可変入賞装置の開閉扉が所定の時間に亘って開成され、開閉扉の開成によって大入賞口に多数の打球の入賞が容易となる大当り遊技を行わせるように構成されたパチンコ遊技機が広く知られている。
【0003】
上記可変入賞装置は、大入賞口の内部に普通入賞領域(普通入賞口)と特別入賞領域である特定領域(特定入賞口)が設けられており、該特定入賞口には特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段が設けられている。大入賞口は、大当り遊技状態中、所定時間(例えば、29.5秒間)にわたって開放されるが、大入賞口の開放中に所定個数(例えば、10個)の入賞があった場合には、その時点で閉鎖される。大入賞口の開放中に特定入賞口に遊技球が通過した場合には(所謂、V入賞といわれている)、継続条件が成立し、この回に開成されている大入賞口が閉鎖された後、即ち、この回のラウンドが終了した後、新たに大入賞口が開放され、次の回のラウンドに移行する。このため、大当り遊技中は、大入賞口の開放中、打球の特定入賞口への入賞に遊技者の関心が高まる。特定入賞口への打球の入賞は、大入賞口の開放中以外は不可能とされているため、大入賞口の開放動作に対応して特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間が設けられている。
【0004】
また、遊技盤面に始動口と特別入賞装置とを備え、特別入賞装置は、一対の可動片によって開閉される大入賞口を通じて入球可能とされた内部の入賞空間内に特定入賞口と普通入賞口とを備えると共に、特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段を有し、始動口への打球の入賞により開放された大入賞口に受け入れられた打球が特定入賞口に入賞した場合に(所謂、V入賞という)、大当り遊技状態となり、大当り遊技状態にあっては、可動片の開放動作を所定回数繰り返す該大入賞口の連続開放動作を開始し、1回の大入賞口の連続開放動作中に特定入賞口に打球が入賞すると、今回の大入賞口の連続開放動作を終了して次回の大入賞口の連続開放動作を開始するように構成されたパチンコ遊技機(所謂、第2種と呼ばれている)が種々提案されている。斯るタイプのパチンコ遊技機においても、特定入賞口への打球の入賞は、大入賞口の開放中以外は不可能とされているため、大入賞口の開放動作に対応して特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間が設けられている。
【0005】
ところで、従来では、特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段(所謂、V入賞検出スイッチ)の入賞検出信号を有効とする有効期間は、大入賞口に打球が受け入れられて特定入賞口に落入する可能性(換言すれば、大入賞口に打球が受け入れられてから特定入賞口に落入するまでのタイムラグ)を十分考慮に入れた時間を有効期間として予め設定していた。このため、特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間は、予め定めた一定時間のまま変わることがなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、大当り遊技状態の継続条件の成立や大当り遊技状態の開始条件の成立を司る特別入賞装置内の特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間が不変であることに伴う、遊技趣向の低下や遊技者の慢心感に刺激を与えることができる遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の弾球遊技機は、始動口への入賞を条件として、可動片の開放動作により開放される大入賞口の内部に特定入賞口と普通入賞口とを備え、前記特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段を有する特別入賞装置を遊技盤面に備え、前記可動片の開放動作中に前記特定入賞口に入賞した場合、前記可動片の開放動作終了後に、前記可動片の開放動作を再度開始するように構成された遊技制御装置を有するものであって、上記課題を解決するために、前記遊技制御装置が、前記可動片の開放動作に対応して前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間を抽選結果により可変に設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の弾球遊技機は、遊技盤面に始動口と特別入賞装置とを備え、前記特別入賞装置は、一対の可動片によって開閉される大入賞口を通じて入球可能とされた内部の入賞空間内に特定入賞口と普通入賞口とを備えると共に、前記特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段を有し、前記始動口への打球の入賞により開放された前記大入賞口に受け入れられた打球が前記特定入賞口に入賞した場合に、大当り遊技状態となって前記可動片の開放動作を所定回数繰り返す該大入賞口の連続開放動作を開始し、1回の前記大入賞口の連続開放動作中に前記特定入賞口に入賞すると、今回の大入賞口の連続開放動作を終了して次回の大入賞口の連続開放動作を開始するように構成された遊技制御装置を有するものであって、上記課題を解決するために、前記遊技制御装置が、前記可動片の開放動作に対応して前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間を抽選結果により可変に設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の弾球遊技機は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記可動片の開放動作の開始タイミングに対して、前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間の開始タイミングを、前記抽選結果により後に可変にずらすことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に記載の弾球遊技機は、請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載のものにおいて、前記大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨を報知する報知手段を備え、前記遊技制御装置が、前記始動口への打球の入賞検出後であって、前記有効期間の開始タイミングよりも前に、前記報知手段によって前記旨を報知することを特徴とするものである。
【0011】
請求項5に記載の弾球遊技機は、請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載のものにおいて、前記可動片の開放動作の開始タイミングに対して、前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間の終了タイミングを、前記抽選結果により可変にすることを特徴とするものである。
【0012】
請求項6に記載の弾球遊技機は、請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載のものにおいて、前記大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨を報知する報知手段を備え、前記遊技制御装置が、前記有効期間の開始タイミング後であって、前記有効期間の終了タイミングよりも前に、前記報知手段によって前記旨を報知することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の正面中央には遊技盤2が配設されている。遊技盤2には、その表面に略円形状にレール3が配設され、レール3によって囲まれた遊技領域4に、キャラクタ体20や羽根11,12を備える電動役物装置8(請求項でいう特別入賞装置)、始動口センサ53〜55を備える始動口9a、9b、10等の各種遊技装置が配設されている。また、遊技盤2の下方に発射装置(図示省略)を操作するためのハンドル5、賞球の受け皿である上皿6、上皿6でオーバーフローしたパチンコ球の受け皿である下皿7等が配設されている。この遊技領域4には、ハンドル5を操作することで発射装置から発射されたパチンコ球が打ち込まれ、このパチンコ球が遊技領域4内を流下する(釘等によってパチンコ球の進行方向が変化する)ことで各種遊技装置が作動するようになっている。
【0014】
次に、電動役物装置8の構成について図2、図3を参照して説明する。図2は、電動役物装置8の正面図であり、図3は、図2のA−A線縦断面図である。図2に示す電動役物装置8は、「センター役物」とも呼ばれ、遊技盤2に取り付けられる枠体8aをアウトラインとして構成される、枠体8aの上部には、入賞すると規定個数(本実施形態では5個)の賞球が払出される天入賞口13が設けられ、さらには、複数のLEDで構成される大当り遊技(特別遊技状態に相当する)のラウンド回数等を表示する図柄表示器14が配備されている。枠体8aの左右には、電動役物装置8内へのパチンコ球の入賞口である大入賞口15,16が設けられている。大入賞口15,16を開閉する羽根11,12(左羽根11、右羽根12)(請求項でいう可動片)は、約90度の角度範囲内で回動可能に枠体8aに取り付けられている。枠体8aの左羽根11、右羽根12の隣接する部位には、それぞれ検出部17が設けられ、これら検出部17は大入賞口15,16から入賞したパチンコ球の電動役物装置8内への通過路となっている。各検出部17には、電動役物装置8内に進入したパチンコ球を検出する大入賞口センサ18が一体化して取り付けられている。
【0015】
電動役物装置8の中央には、枠体8aの一部として形作られた部分と、枠体8aに上下方向に揺動可能な態様で取り付けられた第1可動片19によって、恐竜を連想させるキャラクタ体20が形成されている。第1可動片19は、キャラクタ体20の下顎(あるいは口)を模した凹形の部材であり、凹形部分にパチンコ球を一球停留できるようになっている。
【0016】
枠体8aの一部を構成している上棚部21は、入賞したパチンコ球をキャラクタ体20の方向に誘導する突出部22,23と膨出部24を有し、キャラクタ体20に向けて僅かに下るように傾斜している。上棚部21の下方に位置し、同じく枠体8aの一部を構成している下棚部25は、前方(遊技者側)に僅かに下がるように傾斜している。下棚部25の前方中央には、当該下棚部25に近接して、打球が通過すると大当り遊技に移行する特定入賞区域26(請求項に記載の特定入賞口に相当)(以下、Vゾーンという)が設けられ、該特別入賞区域26の左右に、打球が通過しても大当り遊技とならない普通入賞区域27,27(請求項に記載の普通入賞口に相当)(以下、Nゾーンという)が設けられている。また、下棚部25には、Vゾーン或いはNゾーンにパチンコ球を導く誘導部28が形成されている。枠体8aの下方には、Vゾーン26を通過したパチンコ球を検出するVゾーンセンサ29(請求項に記載の特定入賞口入賞検出手段に相当)が一体化して取り付けられている。
【0017】
また、図3に示すように、枠体8aの裏面部には、羽根11,12を駆動するための第1ソレノイド30や、第1可動片19を駆動するモータ31や、モータ31で発生した回転トルクを第1可動片19へ伝達するトルク伝達機構32が設けられている。さらには、枠体8aの下方には、下棚部25に設けられた孔部33から出没運動する第2可動片34を備える。第2可動片34の一端には従動部35が固定されており、この従動部35は直動カム36が第2ソレノイド37によって往復運動することで回動するようになっている。また、キャラクタ体20の内部にはパチンコ球が通過することができる空洞部38が形成されており、キャラクタ体15の背後には空洞部38を照らすランプ39が取り付けられている。
【0018】
次に、上述の電動役物装置8の具体的な作動態様について図2、図3を参照して説明する。始動口9a,9b,10にパチンコ球が入賞すると。第1ソレノイド30への電力供給がオンとなり、左羽根11が矢印D1の左回り方向、右羽根12が矢印D2の右回り方向に同時に回動されて大入賞口15,16が開放された状態となる(図2の実線で示した状態)。このとき、羽根11,12は電動役物装置8側にそれぞれ僅かに傾斜し、遊技領域4を流下するパチンコ球を電動役物装置8内に誘導するようになっている。大入賞口15,16が開放されて所定時間が経過すると、第1ソレノイド30ヘの電力供給がオフとなり、左羽根11が矢印D1の右回り方向、右羽根12が矢印D2の左回り方向に同時に回動されて大入賞口15,16が閉鎖された状態となる(図2の羽根11、12の破線で示した状態)。なお、始動口9a,9bにパチンコ球が入賞した場合は1回、始動口10に入賞した場合は2回、上述の羽根12,13の駆動が行なわれる。
【0019】
第1可動片19は、モータ31が出力する回転トルクがトルク伝達機構32を介して伝達され、矢印D7(図3参照)に示す上下方向の往復運動を行なう。この往復運動は、始動入賞遊技中は一定の間隔で行なわれ、大当り遊技中は所定のタイミングでなされる。以下、第1可動片19が矢印D7の上方向に移動し、キャラクタ体20の口が閉じられている状態を閉鎖状態(図3における実線で示した状態)という。また、第1可動片19が矢印D7の下方向に移動し、キャラクタ体20の口が開かれている状態を開放状態(図3における破線で示した状態)という。なお、第1可動片19は、開放状態では一球のパチンコ球を停留することができ、開放状態から閉鎖状態に移行すると第1可動片19の上部への移動に伴ない停留していたパチンコ球を空洞部38に誘導する。
【0020】
第2可動片34は、以下のように作動する。第2ソレノイド37への電力供給がオフになると、第2ソレノイド37は直動カム36を矢印D9の左方向に直線運動させる。この直線運動によって直動カム36の上部に形成された丸みを帯びた凸部40が左に移動し、従動部35の左側が凸部40で押上げられ、第2可動片34が矢印D8の上方向に移動する(図3参照)。また、第2ソレノイド37への電力供給がオンになると、第2ソレノイド37は、直動カム36を右方向へ移動させる。この移動により凸部40が右に移動し、従動部35の左側の押上げがなくなることによって第2可動片34が矢印D8の下方向に移動する。以下、第2可動片34が矢印D8の上方向に移動し、第2可動片34が下棚部25から突出した状態(図3の破線で示した状態)を突出状態、矢印D8の下方向に移動し、下棚部25よりも下方に位置した状態(図3の実線で示した状態)を非突出状態という。また、図柄表示器14での表示は算用数字1桁であり、1〜9を示す値を表示する場合には単純な点灯表示とする一方、10以上を示す値を表示する場合には10の0乗の位1桁のみを点滅表示する。
【0021】
次に、上述のように作動する電動役物装置8に入賞したパチンコ球の移動態様について図4,5を参照にして説明する。図4,5は、一部を破断した電動役物装置7の斜視図である。図4は、第1可動片19が開放状態であり、第2可動片34が非突出状態である場合を示している。図5は、第1可動片19が開放状態であり、第2可動片34が突出状態である場合を示している。
【0022】
図4に示すように、大入賞口15に入賞したパチンコ球Bは、通常矢印D10に沿って移動する。すなわち、左羽根11に拾われたパチンコ球Bは、左羽根11の傾斜に沿って電動役物装置8の内部へ進入するように転がる。そして、大入賞ロセンサ18を備えた検出部17を通過し、上棚部21上の突出部22と膨出部24とで形成される溝に達する。上棚部21の溝に達したパチンコ球Bは、上棚部21のキャラクタ体20側への傾斜によって溝内をキャラクタ体20の方向に転がり、開放状態である第1可動片19で停留される。第1可動片19が開放状態から閉鎖状態に移行すると、パチンコ球Bは、キャラクタ体20の内部の空洞部38(図4では図示省略:ただし、図3に示している)の形状に沿って矢印D11の方向に移動し、下棚部25上の振り分け部41に達する。振り分け部41に達したパチンコ球Bは、矢印D11の方向に移動してきた慣性によってその方向の運動を続け、矢印D12の方向へ移動する。すなわち、下棚部25上の誘導部28,28で形成された溝に進入し、溝内を転がることによってVゾーン26に入賞する。
【0023】
次に、図4とは異なるパチンコ球の移動態様の一例を図5を参照して説明する。図5においても、左羽根11に拾われたパチンコ球は、図4の場合と同様の移動態様で矢印D17、D18の方向に移動し、振り分け部41に達する。振り分け部41に達したパチンコ球Bは、突出状態の第2可動片34に衝突することによって、矢印D19に示す方向に移動方向が変わり、Nゾーン27に入賞する。このように、第2可動片34が突出状態の場合は、誘導部28,28で形成された溝に進入しようとするパチンコ球Bが第2可動片34で進行方向を変えられるため、パチンコ球BがVゾーン26に入賞する可能性は極めて低くなる。上述の説明から明らかなように、第2可動片34が突出状態か非突出状態かによってVゾーン26へのパチンコ球の入賞確率が異なることとなる。
【0024】
続いて、上記構成を有するパチンコ遊技機1の電動役物装置8を制御する制御構成について図6を参照にして説明する。図6はパチンコ遊技機1の制御系の概略構成を示すブロック図である。図6に示すように、遊技動作を制御する制御回路部(請求項でいう遊技制御装置)42は、CPU43,RAM44,ROM45、入力ポート46、出力ポート47で構成されている。CPU43は、ROM45に格納された遊技制御プログラムに従って遊技盤2に装備された各種装置を総括的に制御する、ROM45に格納される遊技制御プログラムには、コマンドデータを作成する処理や、その作成したコマンドデータを出力ポート47を介して各回路部(ソレノイド駆動回路部49、ランプ点灯回路部50等)に出力する処理等を実現するためのプログラムが含まれている、RAM44はワークメモリとして使用されるメイン記憶素子であって、大当り遊技のラウンド回数、大当り遊技の遊技時間等が各種プログラムの実行に応じて格納される。このCPU43、RAM44及びROM45はバス52によって入力ポート46及び出力ポート47と相互に接続されている。
【0025】
入力ポート46には、始動口9a,9b,10への入賞球を検出する始動口センサ53〜55や、電動役物装置8の内部に設けられてVゾーン26を通過したパチンコ球を検出するVゾーンセンサ29、大入賞口15,16への入賞を検出する大入賞口センサ18が接続されている。これらの各センサは、パチンコ球を検出すると検出信号を入力ポート46に出力する。出力ポート47には、モーター駆動回路部48、ソレノイド駆動回路部49、ランプ点灯回路部50、表示回路部51が接続されている。モータ駆動回路部48、ソレノイド駆動回路部49は、制御回路部42からの信号に基いてモータ31、第1ソレノイド30、第2ソレノイド37の駆動を行なう。詳しくは、制御回路部42からの信号を受信したモータ駆動回路部48、ソレノイド駆動回路部49は、電力供給のオン−オフを行なうことによってモータ31、第1ソレノイド30、第2ソレノイド37を駆動する。また、ランプ点灯回路部50、表示回路部51、制御回路部42からの信号に基いてランプ39や図柄表示器14を構成するLEDの点灯、消灯、点滅を行なう。
【0026】
なお、制御回路部42や各回路部は、いずれも遊技盤2の裏面側の所定部位に装着されている。また、本実施例に係る遊技盤2には、上記の各回路部以外にも、賞球処理を行う払出駆動回路部、スピーカから効果音やBGMを発生させる処理を行う音声回路部等が設けられる。しかし、これらについては公知である従来のパチンコ機の制御構成と同一であればよく、本発明を特に特徴づけるわけではないので、その詳細な説明は省略する。
【0027】
以上のように構成された実施形態のパチンコ遊技機において、可動片(羽根11,12)の開放動作に対応して特定入賞口入賞検出手段(Vゾーンセンサ29)の入賞検出信号を有効とする有効期間の可変設定について説明する。図7は、羽根11,12を開閉駆動するための(換言すると大入賞口15,16を開放するための)第1ソレノイド30と、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間との関係を示すタイムチャートである。ここで説明する第1実施形態では、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間として有効期間A、有効期間B及び有効期間Cの3つのパターンが予めROM45に記憶されている。なお、図7に示す有効期間A〜Cの3つのパターンの何れも、始動口9a,9bへの入賞に起因して動作する羽根11,12の1回開放動作を行う場合について設定されているものである。また、第1実施形態の有効期間は、有効期間A〜Cの3つのパターンの何れもが、始動口入賞検出時から予め定められた開放前時間t1(インターバル時間)を経過した時点で、有効期間の始まりとなる。すなわち、有効期間A〜Cの3つのパターンは、何れも有効期間の開始タイミングは同じである。
【0028】
図7において、第1ソレノイド30の動作時間(ソレノイドをオンする時点からオフする時点までの時間であって、この時間を大入賞口の開放時間と定義する)をt2、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とするパターンAの有効期間(有効期間A)を時間ta、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とするパターンBの有効期間(有効期間B)を時間tb、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とするパターンCの有効期間(有効期間C)を時間tcで表している。図7に示すように、有効期間A〜Cの3つのパターンの何れもが、有効期間の開始タイミングは大入賞口の開放開始のタイミングに一致し、有効期間A〜Cの各有効時間ta,tb,tcは、何れも大入賞口の開放時間t2よりも長い。また、第1実施形態では、有効期間A〜Cの各有効時間ta,tb,tcは、有効時間taが1番長く、有効時間tbは有効時間taよりも短い時間であり、有効時間tcは有効時間tbよりも短い時間(有効時間tcが1番短い)に設定されている。有効期間A〜Cの3つのパターンの何れも有効期間の開始タイミングが同じであるため、有効期間Aの有効時間taが1番長いので遊技者にとって1番有利となる。
【0029】
また、有効期間A〜Cの3つのパターンの何れが、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間として設定されるかは、始動口9a或いは始動口9bの入賞検出時に、例えば、乱数手段(乱数カウンタ)の値を抽選し、その抽選結果に応じて設定する。従って、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間は可変となり、始動口9a或いは始動口9bの入賞検出毎に、抽選結果に応じてランダムに設定される。
【0030】
次に、実施形態のパチンコ遊技機に配備された制御回路部42のCPU43が実行するVゾーンセンサ29の有効期間の設定に関わる有効期間設定処理及び大入賞口の1回開放動作に関わる大入賞口開放閉鎖処理について説明する。図8は、CPU43が実行する処理のメインルーチンの概略を表したフローチャートである。なお、メインルーチンは所定周期で繰り返し実行されるものである。有効期間設定処理及び大入賞口開放閉鎖処理は、CPU43が実行する処理のメインルーチンにおいて実行される処理である。また、大入賞口開放閉鎖処理は、有効期間設定処理に続いて実行される。
【0031】
図9は、CPU43が実行する有効期間設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。CPU43は、有効期間設定処理を開始すると、まず、大入賞口15,16の1回開放動作を行わせる始動口入賞(始動口9a,9bへの入賞)があるか否かを判別する(ステップA11)。即ち,CPU43は、始動口9a,9bに配備された始動口センサ53又は始動口センサ54の入賞検出信号があるか否かを判別する。始動口入賞がない場合、CPU43はステップA11を偽と判別し、有効期間設定処理を終えてメインルーチンに戻る。即ち、始動口入賞がない場合には、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の設定処理は、実質的に行われない。
【0032】
一方、始動口入賞がある場合、CPU43はステップA11を真と判別し、ステップA12に進み、大入賞口開放閉鎖処理の実行/非実行に関わる実行フラグに1(実行)をセットする(ステップA12)。次いで、CPU43は、有効期間用乱数カウンタの値を読み出し(ステップA13)、読み出した有効期間用乱数カウンタの値に応じて有効期間を設定する。なお、有効期間用乱数カウンタの値は、メインルーチンで行われる乱数更新処理(図示せず)において、例えば、1乃至9の範囲内で+1ずつ更新アップされるものである。但し、更新アップした該カウンタの値が10となると、1に書き換えられる。
【0033】
CPU43は、ステップA13を行うと、読み出した有効期間用乱数カウンタの値が有効期間Aを設定する値が否かを判別する(ステップA14)。本実施形態では、有効期間用乱数カウンタの値が「1」、「4」、「7」の何れかである場合に有効期間Aを設定するものとする。読み出した有効期間用乱数カウンタの値が有効期間Aを設定する値の場合、CPU43はステップA14を真と判別し、有効時間記憶レジスタXに有効期間Aの有効時間taをセットし(ステップA15)、ステップA19に進む。
【0034】
一方、読み出した有効期間用乱数カウンタの値が有効期間Aを設定する値でない場合、CPU43は、ステップA14を偽と判別し、ステップA16に進み、読み出した有効期間用乱数カウンタの値が有効期間Bを設定する値が否かを判別する(ステップA16)。本実施形態では、有効期間用乱数カウンタの値が「2」、「5」、「8」の何れかである場合に有効期間Bを設定するものとする。読み出した有効期間用乱数カウンタの値が有効期間Bを設定する値の場合、CPU43はステップA16を真と判別し、有効時間記憶レジスタXに有効期間Bの有効時間tbをセットし(ステップA17)、ステップA19に進む。
【0035】
一方、読み出した有効期間用乱数カウンタの値が有効期間Bを設定する値でない場合、CPU43は、ステップA16を偽と判別し、ステップA18に進む。ステップA18に進む場合、読み出した有効期間用乱数カウンタの値が「3」、「6」、「9」の何れかであることになり、本実施形態では、有効時間記憶レジスタXに有効期間Cの有効時間tcをセットし(ステップA18)、ステップA19に進む。
【0036】
ステップA19に進むと、CPU43は、大入賞口開放閉鎖処理における動作状態を規定する動作フラグに1(開放前、インターバル中)をセットし(ステップA19)、タイマT1にインターバル時間t1をセットし(ステップA20)、有効期間設定処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0037】
CPU43は、有効期間設定処理を終えてメインルーチンに戻ると、続いて大入賞口開放閉鎖処理を実行する。図10は、CPU43が実行する大入賞口開放閉鎖処理のフローチャートである。CPU43は、大入賞口開放閉鎖処理を開始すると、まず、実行フラグがセットされているか否かを判別する(ステップA31)。なお、実行フラグは、先に説明した有効期間設定処理において始動口入賞があった場合にセットされるフラグであり、有効期間設定処理において始動口入賞がない場合には実行フラグは0クリアされている状態にある。実行フラグがセットされていなければ、CPU43はステップA31を偽と判別し、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。即ち、実行フラグがセットされていない場合には、大入賞口15,16の開放閉鎖に関わる大入賞口開放閉鎖処理は、実質的に行われない。
【0038】
一方、実行フラグがセットされている場合には、CPU43はステップA31を真と判別し、ステップA32に進み、動作フラグが「1」(インターバル中)であるか否かを判別する(ステップA32)。大入賞口開放閉鎖処理を実質的に開始した時点では、先に説明した有効期間設定処理において動作フラグに「1」がセットされている。CPU43は、動作フラグが「1」である場合、ステップA33に進み、V入賞フラグを0クリアし(ステップA33)、大当りフラグを0クリアし(ステップA34)、インターバル時間t1をセットしたタイマT1がアップ(タイマ値が0となっているか)したか否かを判別する(ステップA35)。インターバル時間t1をセットしたタイマT1がアップしていなければ、CPU43は、ステップA35を偽と判別し、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。なお、タイマT1及び後述のタイマT2に関する処理は、所定の周期で行われる(例えば、4ms毎)タイマ処理にて、そのタイマの値が0でない場合にタイマ値が1ずつ減算される。
【0039】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクル以降、CPU43は、実行フラグが「1」及び動作フラグが「1」に基いて、インターバル時間t1が経過するまでの間、ステップA31〜ステップA35を繰り返す。
【0040】
そして、インターバル時間t1が経過すると、タイマT1がアップすることになり、CPU43は、ステップA35を真と判別すると、タイマT1に大入賞口15,16の開放時間t2に対応するタイマ値をセットし(ステップA36)、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効時間を計時するためのタイマT2に有効時間記憶レジスタXにセットされている有効時間(図9のステップA15、ステップA17、ステップA18参照)をセットし(ステップA37)、第1ソレノイド30をオンすることで大入賞口15,16を開放し(ステップA38)、動作フラグに「2」(開放中)をセットし(ステップA39)、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0041】
なお、大入賞口15,16が開放されることにより、電動役物装置8内に打球の入球が可能となる。また、タイマT2には、有効時間ta,tb,tcのうちの何れかがセットされており、大入賞口15,16の開放と同時に、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の開始とし、タイマT2がアップするまでの間、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間となる。
【0042】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクルでは、CPU43は、動作フラグが「2」である結果、ステップA31を真、ステップA32を偽と判別し、ステップA40に進み、動作フラグが「2」であるか否かを真と判別し、ステップA41に進み、大入賞口の開放時間t2をセットしたタイマT1がアップしたか否かを判別する(ステップA41)。大入賞口の開放時間t2をセットしたタイマT1がアップしていなければ、CPU43は、ステップA41を偽と判別し、ステップA44に進み、有効時間ta,tb,tcの何れかがセットされたタイマT2がアップしたか否かを判別する(ステップA44)。CPU43は、有効時間をセットしたタイマT2がアップしていなければ(換言すると、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間中であれば)、ステップA44を偽と判別し、V入賞したか否かを判別する(ステップA45)。即ち、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号があるか否かを判別する。V入賞がなければ、CPU43は、ステップA45を偽と判別して大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。一方、V入賞があれば、CPU43は、ステップA45を真と判別し、V入賞フラグに1をセットし(ステップA46)、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0043】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクル以降、CPU43は、実行フラグが「1」及び動作フラグが「2」に基いて、大入賞口の開放時間t2が経過するまでの間、ステップA31を真、ステップA32を偽、ステップA40を真、ステップA41を偽、ステップA44を偽と判別し、V入賞があればステップA45を真と判別してステップA46を行う一方、V入賞がなければステップA45を偽と判別する処理ルーチンを繰り返す。
【0044】
そして、大入賞口の開放時間t2が経過すると、タイマT1がアップすることになり、CPU43は、ステップA41を真と判別すると、第1ソレノイド30をオフすることで大入賞口15,16を閉鎖し(ステップA42)、動作フラグに「3」(閉鎖中)をセットし(ステップA43)、ステップA44に進む。そして、CPU43は,ステップA44を偽と判別し、V入賞があればステップA45を真と判別してステップA46を行い、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る一方、V入賞がなければステップA45を偽と判別し、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0045】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクルでは、CPU43は、動作フラグが「3」である結果、ステップA31を真、ステップA32を偽、ステップA40を偽と判別し、ステップA47に進み、動作フラグが「3」であるか否かを真と判別すると、ステップA44にジャンプする。そして、CPU43は,ステップA44を偽と判別し、V入賞があればステップA45を真と判別してステップA46を行い、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る一方、V入賞がなければステップA45を偽と判別し、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0046】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクル以降、CPU43は、実行フラグが「1」及び動作フラグが「3」に基いて、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効時間が経過するまでの間、ステップA31を真、ステップA32を偽、ステップA40を偽、ステップA47を真、ステップA44を偽と判別し、V入賞があればステップA45を真と判別してステップA46を行う一方、V入賞がなければステップA45を偽と判別する処理ルーチンを繰り返す。
【0047】
そして、有効時間が経過すると(有効期間の終了)、タイマT2がアップすることになり、CPU43は、ステップA44を真と判別すると、V入賞フラグがセットされているか否かを判別する(ステップA48)。V入賞フラグがセットされていない場合、CPU43は、ステップA48を偽と判別してステップA51にジャンプし、動作フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップA51)、実行フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップA52)、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0048】
一方、V入賞フラグがセットされている場合には、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間内に特定入賞区域(Vゾーン)26に打球の入賞があったことになり、この場合には、CPU43は、ステップA48を真と判別してステップA49に進み、大当りフラグに1をセットし(ステップA49)、V入賞フラグを0クリアしてステップA51に進み(ステップA50)、動作フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップA51)、実行フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップA52)、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。なお、大当りフラグに1がセットされる結果、規定の大当り遊技処理が実行されることになる。
【0049】
以上に説明したVゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の設定に関わる第1実施形態では、有効期間の開始タイミングは、有効期間A、B、Cの何れも同じタイミングであるが、有効時間の長さは、有効期間Aの有効時間taが最も長く、次いで有効期間Bの有効時間tb、有効期間Cの有効時間tcが最も短く、有効期間A、B、Cで有効時間の長さが異なるので、始動口入賞毎に行われる抽選結果によって有効期間A、B、Cのどれが設定されるかによって、遊技者にとっての有利/不利が発生する。したがって、遊技者は、同じと思われるタイミングで特定入賞区域(Vゾーン)26に打球が入賞しても、場合によってはV入賞扱いにならないことがあり、緊張感を持って遊技することになり、遊技者の慢心感に刺激を与えることができる。
【0050】
なお、本実施形態では、パターンA,B,Cの抽選比率は1:1:1としてあるが、抽選比率を1:2:3のように変えてもよい。例えば、有効期間が一番短いパターンCが設定される場合、可動片19,34の動きとの関係を考慮して設定するとよい。可動片19,34は、打球ができるだけ特定入賞しやすいように作動させるようにする。遊技者は、大入賞口15,16に入球さえすれば、特定入賞区域26に向けて打球が導かれるため、期待が大きくなる。しかしながら、特定入賞区域26への入賞タイミングによっては、V入賞扱いにならないことがあり、緊張感を持って遊技することになる。さらにまた、ホール側でパターンA,B,Cの抽選比率が可変設定できるように設定キーを設けてもよい。このようにすると、ホールの営業形態に合わせて抽選比率を変更することができる。
【0051】
Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の設定に関わる第2実施形態について説明する。第2実施形態は、有効期間の設定処理自体は、始動口9a,9bへの打球の入賞に応じて抽選を行い、その抽選結果に応じて決定する点は同じである。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、羽根(可動片)11,12の開放動作の開始タイミングに対して、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の開始タイミングを、抽選結果により後に可変にずらす点である。また、有効期間の開始タイミングが何時も同じでなく変化するので、始動口9a,9bへの打球の入賞検出後であって、有効期間の開始タイミングよりも前に、大入賞口15,16に入賞させるべきタイミングである旨を報知手段(報知ランプ等)により遊技者に報知する。ここでいう大入賞口15,16に入賞させるべきタイミングとは、大入賞口15,16に入球した打球がVゾーンに打球が到達するまでのタイムラグを見込んだ時間を意味するものであり、有効時間の開始タイミングよりもタイムラグ時間だけ前に、報知ランプ等を点灯させるなりして大入賞口15,16に入賞させるべきタイミングである旨を報知する。
【0052】
なお、実施形態の電動役物装置8において報知手段は具体的に特定していないが、一例として、図3に示すランプ39を報知手段として用い、上記タイミングに合わせてランプ39を点灯させ、キャラクタ体5の背後の空洞部38を明るく光らせることで、遊技者にそのタイミングであることを報知する。従って、パネル中央に設けた電動役物装置8内に備えたランプ38によりタイミングを報知するので、始動入賞後は電動役物装置8の大入賞口15,16の開放に目が行くために遊技者に認知されやすく、打球発射に順応しやすい。
【0053】
図11は、羽根11,12を開閉駆動するための(換言すると大入賞口15,16を開放するための)第1ソレノイド30と、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間との関係を示す第2実施形態のタイムチャートである。第2実施形態では、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間としてパターン1として有効期間A、パターン2として有効期間B及びパターン3として有効期間Cの3つのパターンが予めROM45に記憶されている。図11に示すように、パターン1として有効期間Aは、有効期間Aの開始タイミングは大入賞口の開放開始のタイミングに一致している。また、パターン2として有効期間Bは、有効期間Bの開始タイミングは大入賞口の開放時間中のほぼ真中に一致している。パターン3として有効期間Cは、有効期間Cの開始タイミングは大入賞口の閉鎖のタイミングに一致している。このように、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の開始タイミングが、有効期間Bと有効時間Cは大入賞口の開放動作の開始タイミングに対して、後にずれる。
【0054】
また、有効時間の長さは、パターン2の有効時間tbが最も長く、次いで、パターン3の有効時間tcが2番目に長く、パターン1の有効時間tcが最も短い。但し、パターン1の有効時間tcは大入賞口の開放時間t2よりは長い。また、図8において、時間t3は、大入賞口15,16に入球した打球がVゾーンに打球が到達するまでのタイムラグを見込んだタイムラグ時間であり、パターン1乃至パターン3の何れにおいても有効時間の開始タイミングよりもタイムラグ時間だけ前の時点で、報知ランプ39を点灯させる。
【0055】
以上のような第2実施形態において、CPU43が実行する有効期間設定処理について説明する。図12は、第2実施形態におけるCPU43が実行する有効期間設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。図12のフローチャートのステップB11において、始動口入賞がない場合、CPU43はステップB11を偽と判別し、有効期間設定処理を終えてメインルーチンに戻る。即ち、始動口入賞がない場合には、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間の設定処理は、実質的に行わない。
【0056】
一方、始動口入賞がある場合、CPU43はステップB11を真と判別し、ステップB12に進み、大入賞口開放閉鎖処理の実行/非実行に関わる実行フラグに1(実行)をセットする(ステップB12)。次いで、CPU43は、有効期間用乱数カウンタの値を読み出し(ステップB13)、ステップB14に進む。なお、第2実施形態では、読み出した有効期間用乱数カウンタの値が「1」、「4」、「7」の何れかである場合に図11に示すパターン1の有効期間Aを設定するものとし、有効期間用乱数カウンタの値が「2」、「5」、「8」の何れかである場合に図11に示すパターン2の有効期間Bを設定するものとし、有効期間用乱数カウンタの値が「3」、「6」、「9」の何れかである場合に図11に示すパターン3の有効期間Cを設定するものとする。
【0057】
CPU43は、読み出した有効期間用乱数カウンタの値がパターン1を設定する値が否かを判別する(ステップB14)。読み出した有効期間用乱数カウンタの値がパターン1を設定する値であれば、CPU43は、ステップB14を真と判別し、有効時間記憶レジスタXにパターン1における有効期間Aの有効時間taをセットし(ステップB15)、時間記憶レジスタYにパターン1の報知ランプ点灯までの時間t4(図11参照)をセットし(ステップB16)、ステップB22に進む。
【0058】
読み出した有効期間用乱数カウンタの値がパターン1を設定する値でなければ、CPU43は、ステップB14を偽と判別し、ステップB17に進み、読み出した有効期間用乱数カウンタの値がパターン2を設定する値であるか否かを判別する(ステップB17)。読み出した有効期間用乱数カウンタの値がパターン2を設定する値であれば、CPU43は、ステップB17を真と判別し、有効時間記憶レジスタXにパターン2における有効期間Bの有効時間tbをセットし(ステップB18)、時間記憶レジスタYにパターン2の報知ランプ点灯までの時間t5(図11参照)をセットし(ステップB19)、ステップB22に進む。一方、読み出した有効期間用乱数カウンタの値がパターン2を設定する値でなければ、読み出した有効期間用乱数カウンタの値はパターン3を設定する値であることになる。この場合には、有効時間記憶レジスタXにパターン3における有効期間Cの有効時間tcをセットし(ステップB20)、時間記憶レジスタYにパターン3の報知ランプ点灯までの時間t6(図11参照)をセットし(ステップB21)、ステップB22に進む。
【0059】
ステップA22に進むと、CPU43は、大入賞口開放閉鎖処理における大入賞口の動作状態を規定する動作フラグに1(インターバル中)をセットし(ステップA22)、タイマT1にインターバル時間t1をセットし(ステップA23)、大入賞口開放閉鎖処理における有効時間の状態を規定する状態フラグに1(インターバル中)をセットし(ステップB24)、タイマT2に時間記憶レジスタYにセットされた報知ランプ点灯までの時間をセットし(ステップB25)、有効期間設定処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0060】
CPU43は、有効期間設定処理を終えてメインルーチンに戻ると、続いて大入賞口開放閉鎖処理を実行する。図13は、第2実施形態におけるCPU43が実行する大入賞口開放閉鎖処理のフローチャートである。CPU43は、大入賞口開放閉鎖処理を開始すると、まず、実行フラグがセットされているか否かを判別する(ステップB31)。なお、実行フラグは、先に説明した有効期間設定処理において始動口入賞があった場合にセットされるフラグであり、有効期間設定処理において始動口入賞がない場合には実行フラグは0クリアされている状態にある。実行フラグがセットされていなければ、CPU43はステップB31を偽と判別し、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。即ち、実行フラグがセットされていない場合には、大入賞口15,16の開放閉鎖に関わる大入賞口開放閉鎖処理は、実質的に行われない。
【0061】
一方、実行フラグがセットされている場合には、CPU43はステップB31を真と判別し、ステップB32に進み、動作フラグが「1」(インターバル中)であるか否かを判別する(ステップB32)。大入賞口開放閉鎖処理を実質的に開始した時点では、先に説明した有効期間設定処理において動作フラグに「1」がセットされている。CPU43は、動作フラグが「1」である場合、ステップB33に進み、V入賞フラグを0クリアし(ステップB33)、大当りフラグを0クリアし(ステップB34)、インターバル時間t1をセットしたタイマT1がアップ(タイマ値が0となっているか)したか否かを判別する(ステップB35)。インターバル時間t1をセットしたタイマT1がアップしていなければ、CPU43は、ステップB35を偽と判別し、ステップB43の有効期間処理のサブルーチンに進む。なお、ステップB43の有効期間処理については後述する。CPU43は、ステップB43の有効期間処理のサブルーチンを抜けると、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0062】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクル以降、CPU43は、実行フラグが「1」及び動作フラグが「1」に基いて、インターバル時間t1が経過するまでの間、CPU43は、ステップB31〜ステップB35及びステップB43の有効期間処理のサブルーチンを繰り返す。
【0063】
そして、インターバル時間t1が経過すると、タイマT1がアップすることになり、CPU43は、ステップB35を真と判別すると、タイマT1に大入賞口15,16の開放時間t2に対応するタイマ値をセットし(ステップB36)、第1ソレノイド30をオンすることで大入賞口15,16を開放し(ステップB37)、動作フラグに「2」(開放中)をセットし(ステップB38)、ステップB43の有効期間処理のサブルーチンを行うと、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。なお、大入賞口15,16が開放されることにより、電動役物装置8内に打球の入球が可能となる。
【0064】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクルでは、CPU43は、動作フラグが「2」である結果、CPU43は、ステップB31を真、ステップB32を偽と判別し、ステップB39に進み、動作フラグが「2」であるか否かを真と判別し、ステップB40に進み、大入賞口の開放時間t2をセットしたタイマT1がアップしたか否かを判別する(ステップA40)。大入賞口の開放時間t2をセットしたタイマT1がアップしていなければ、CPU43は、ステップA40を偽と判別し、ステップB43の有効期間処理のサブルーチンを行うと、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0065】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクル以降、CPU43は、実行フラグが「1」及び動作フラグが「2」に基いて、大入賞口の開放時間t2が経過するまでの間、CPU43は、ステップB31を真、ステップB32を偽、ステップB39を真、ステップB40を偽と判別し、ステップB43の有効期間のサブルーチンを行う処理ルーチンを繰り返す。
【0066】
そして、大入賞口の開放時間t2が経過すると、タイマT1がアップすることになり、CPU43は、ステップB40を真と判別すると、第1ソレノイド30をオフすることで大入賞口15,16を閉鎖し(ステップB41)、動作フラグに「0」をセットして初期状態に戻し(ステップB42)、ステップB43の有効期間処理のサブルーチンを行うと、大入賞口開放閉鎖処理を終えてメインルーチンに戻る。
【0067】
大入賞口開放閉鎖処理において、次サイクル以降、CPU43は、実行フラグが「1」及び動作フラグが「0」に基いて、CPU43は、ステップB31を真、ステップB32を偽、ステップB39を偽、ステップB43の有効期間のサブルーチンを行う処理ルーチンを繰り返す。なお、該処理ルーチンの実行は、有効期間処理のサブルーチンにおいて有効期間の計時の満了がなされることで実行フラグが0クリアされるまで行われる。
【0068】
次に、有効期間処理について説明する。図14は、CPU43が実行する有効期間処理のサブルーチンを示すフローチャートである。CPU43は、有効期間処理を開始すると、状態フラグが1(インターバル中)であるかを判別する(ステップB431)。有効期間設定処理が行われた場合には、状態フラグに1がセットされている。状態フラグが1(インターバル中)である場合、CPU43は、ステップB431を真と判別し、ステップB432に進み、報知ランプを点灯させるまでのインターバル時間(図11の時間t4,t5,t6のうちの何れか)がセットされたタイマT2がアップしたか否かを判別する(ステップB432)。CPU43は、有効時間をセットしたタイマT2がアップしていなければ、ステップB433を偽と判別し、有効期間処理のサブルーチンを終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。なお、有効期間処理において、次サイクル以降、タイマT2がアップするまで、CPU43は、ステップB431を真、ステップB432を偽と判別するルーチンを繰り返す。
【0069】
そして、報知ランプを点灯させるまでのインターバル時間が経過すると、タイマT2がアップすることになり、CPU43は、ステップB432を真と判別すると、報知ランプを点灯して大入賞口に打球を入賞させるべきタイミングである旨を遊技者に対して報知し(ステップB433)、タイマT2に有効期間の開始までのタイムラグ時間t3をセットし(ステップB434)、状態フラグに2(タイムラグ時間中)をセットし(ステップB435)、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。
【0070】
有効期間処理において、次サイクルでは、CPU43は、状態フラグが2である結果、CPU43は、ステップB431を偽と判別し、ステップB436に進み、状態フラグが2(タイムラグ時間中)であるかを判別する(ステップB436)。CPU43は、ステップB436を真と判別してステップB437に進む。CPU43は、タイマT2のタイマ値が報知ランプの消灯タイミングとなっているか否かを判別する(ステップB437)。タイマT2のタイマ値が報知ランプの消灯タイミングとなっていなければ、ステップB437を偽と判別し、ステップB439に進み、タイマT2がアップしたか否かを判別する(ステップB439)。タイマT2がアップしていなければ、ステップB439を偽と判別し、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。
【0071】
有効期間処理において、次サイクル以降、タイマT2のタイマ値が報知ランプの消灯タイミングとなるまで、ステップB431を偽、ステップB436を真、ステップS437を偽、ステップB439を偽と判別するルーチンを繰り返す。タイマT2のタイマ値が報知ランプの消灯タイミングとなると、CPU43は、ステップB437を真と判別し、報知ランプを消灯し、ステップB439を偽と判別し、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。有効期間処理において、次サイクル以降は、タイマT2のタイマ値が報知ランプの消灯タイミングを超過するので、ステップB437の判定結果は偽となる。CPU43は、タイマT2がアップするまで、ステップB431を偽、ステップB436を真、ステップS437を偽、ステップB439を偽と判別するルーチンを繰り返す。
【0072】
そして、タイムラグ時間t3が経過すると、タイマT2がアップすることになり、CPU43は、ステップB439を真と判別すると、タイマT2に有効時間記憶レジスタXにセットされている有効時間(図11の時間ta,tb,tc参照)をセットし(ステップB440)、状態フラグに3(有効期間中)をセットし(ステップB441)、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。
【0073】
有効期間処理において、次サイクルでは、CPU43は、状態フラグが3(有効期間中)である結果、CPU43は、ステップB431を偽と判別し、ステップB436を偽と判別してステップB442に進み、状態フラグが3であるかを判別する(ステップB442)。CPU43は、ステップB442を真と判別してステップB443に進み、有効時間ta,tb,tcの何れかがセットされたタイマT2がアップしたか否かを判別する(ステップB443)。CPU43は、有効時間をセットしたタイマT2がアップしていなければ(換言すると、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間中であれば)、ステップB443を偽と判別し、ステップB444に進んでV入賞したか否かを判別する(ステップA444)。V入賞がなければ、CPU43は、ステップB444を偽と判別して有効期間処理を終え、大入賞口開放閉鎖処理に戻る。一方、V入賞があれば、CPU43は、ステップB444を真と判別し、V入賞フラグに1をセットし(ステップB445)、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。
【0074】
有効期間処理において、次サイクル以降、状態フラグが3であること基いて、ステップB431を偽、ステップB436を偽、ステップB442を真、ステップB443を偽と判別し、V入賞があればステップB444を真と判別してステップB445を行う一方、V入賞がなければステップB444を偽と判別する処理ルーチンを繰り返す。
【0075】
そして、有効時間が経過すると(有効期間の終了)、タイマT2がアップすることになり、CPU43は、ステップB443を真と判別すると、V入賞フラグがセットされているか否かを判別する(ステップB446)。V入賞フラグがセットされていない場合、即ち、有効期間内に特定入賞区域(Vゾーン)26に打球の入賞がなかったことになり、CPU43は、ステップB446を偽と判別してステップB449にジャンプし、実行フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップB449)、状態フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップB450)、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。
【0076】
一方、V入賞フラグがセットされている場合には、Vゾーンセンサ29の入賞検出信号を有効とする有効期間内に特定入賞区域(Vゾーン)26に打球の入賞があったことになり、この場合には、CPU43は、ステップB446を真と判別してステップB447に進み、大当りフラグに1をセットし(ステップB447)、V入賞フラグを0クリアし(ステップB448)、ステップB449に進み、実行フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップB449)、状態フラグを0クリアして初期状態に戻し(ステップB450)、有効期間処理を終えて大入賞口開放閉鎖処理に戻る。なお、大当りフラグに1がセットされる結果、規定の大当り遊技処理が実行されることになる。
【0077】
第2実施形態の有効期間の設定による遊技性の相違について説明すると、パターン1の場合では、始動口9a,9bへの入賞と同じタイミングで大入賞口15,16に入球すると、有効期間の間にV入賞する可能性がある。しかしながら、始動口9a,9bへの入賞時よりも大入賞口15,16への入球が少し遅れると、有効期間の時間taが短いため、打球がV入賞しても無効となる可能性がある。従って、パターン1が設定された場合は、遊技者にとって不利となる。
【0078】
パターン2の場合では、始動口9a,9bへの入賞によって大入賞口15,16が開放されたことを視認して打球を発射し、発射した打球が大入賞口15,16に入球すると、有効期間の間にV入賞する可能性がある。また、有効期間の時間tbは最も長い時間であるため、打球がV入賞した場合に有効となる可能性が高い。従って、パターン2が設定された場合は、遊技者にとって大変有利となる。
【0079】
パターン3の場合では、大入賞口15,16の開放タイミングに比べて、有効期間の開始タイミングが遅いので、遊技者にとって打球の発射タイミングが難しくなる。報知ランプの点灯をたよりに打球を発射させることになる。しかしながら、打球発射のタイミングが少し遅れると、大入賞口が閉鎖してしまうので、大入賞口に打球を入球させることができなくなってしまう。従って、パターン3が設定された場合は、遊技者にとって不利となる。
【0080】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記した実施形態では、図11のタイムチャートから明らかなように、可動片(羽根11,12)の開放動作の開始タイミングに対して、特定入賞口入賞検出手段(Vゾーンセンサ29)の入賞検出信号を有効とする有効期間の終了タイミングも抽選結果により可変に設定される。
【0081】
また、上記した実施形態では、大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨の報知を有効時間の開始タイミングより前で打球が大入賞口に至るまでのタイムラグだけ前としているが、有効期間の開始タイミング後であって、前記有効期間の終了タイミングよりも前に、この後に大入賞口に入球しても有効期間外となってV入賞扱いにならないという最終タイミングである旨を報知するようにしてもよい。また、入賞させるべきタイミング、最終タイミングの順で、報知ランプの発光色を青、赤というようにいろを変えて報知するようにしてもよい。
【0082】
また、上記した実施形態では、始動口への打球の入賞により開放された大入賞口に受け入れられた打球が特定入賞口に入賞した場合に、大当り遊技状態となって可動片(羽根11,12)の開放動作を所定回数繰り返す該大入賞口の連続開放動作を開始するタイプ(所謂第2種)のパチンコ遊技機で説明したが、本発明は、第2種のパチンコ遊技機に限らず、図柄表示装置において大当りが発生した場合に、特別入賞装置の大入賞口の開放が行われるタイプ(所謂第1種)のパチンコ遊技機にも適用することができる。
【0083】
本発明を第1種のパチンコ遊技機に適用する場合、有効期間の抽選のタイミングは、例えば、遊技制御装置の内部処理タイミングにおいて大当り遊技の実行が確定した場合に行うようにする。従来、第1種のパチンコ遊技機は、大当りが確定すると、ほぼ100%連続開閉動作を継続させることができる。そこで、継続条件となる特定入賞口への入賞の有効期間を、大入賞口の開放を契機に抽選する。従来、遊技者は、大当りが確定した場合、単に大入賞口に向けて球を打つだけだったが、特定入賞口に有効期間を設けることにより、緊張感を持って打球遊技することになる。なお、ラウンド毎に有効期間の抽選を行ってもよいし、初回のみ、或いは途中で抽選を行うようにしてもよい。
【0084】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に記載の構成によれば、遊技制御装置が、可動片の開放動作に対応して特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間を抽選結果により可変に設定するので、抽選結果によって有効期間が可変に設定ひとによって、遊技者にとっての有利/不利が発生し、遊技者は、同じと思われるタイミングで特定入賞口に打球が入賞しても、場合によっては特定入賞扱いにならないことがあるため、遊技者が緊張感を持って遊技することになり、遊技者の慢心感に刺激を与えることができる。
【0085】
請求項3に記載の構成によれば、可動片の開放動作の開始タイミングに対して、特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間の開始タイミングを、抽選結果により後に可変にずらすので、有効期間の開始タイミングが可動片の開放動作の開始タイミングに対して後にずれた場合には、大入賞口へ打球を入球させるタイミングによって、特定入賞口に打球が入賞しても、V入賞扱いとなる場合とV入賞扱いにならない場合とに分かれることになり、遊技者の弾発技能が試されることになるため、さらに遊技者が緊張感を持って遊技することになり、遊技者の慢心感に刺激を与えることができる。
【0086】
請求項4に記載の構成によれば、遊技制御装置が、始動口への打球の入賞検出後であって、有効期間の開始タイミングよりも前に、報知手段によって大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨を報知するので、遊技者は、報知手段による前記旨の報知を目安として打球を発射させて大入賞口への打球の入球を狙えるため、遊技の興趣を高めることができる。
【0087】
請求項5に記載の構成によれば、可動片の開放動作の開始タイミングに対して、特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間の終了タイミングを、抽選結果により可変にするので、大入賞口へ打球を入球させるタイミングによって、特定入賞口に打球が入賞しても、有効期間の終了タイミングと特定入賞口への打球が入賞タイミングとの関係によって、V入賞扱いとなる場合とV入賞扱いにならない場合とに分かれることになり、遊技者の弾発技能が試されることになるため、さらに遊技者が緊張感を持って遊技することになり、遊技者の慢心感に刺激を与えることができる。
【0088】
請求項6に記載の構成によれば、大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨を報知する報知手段を備え、遊技制御装置が、有効期間の開始タイミング後であって、有効期間の終了タイミングよりも前に、報知手段によって前記旨を報知するので、遊技者は、報知手段による前記旨の報知がなされた後では、特定入賞扱いにならないので、報知手段による前記旨の報知がなされる前に打球を発射させて大入賞口への打球の入球を狙うことになり、遊技者の弾発技能が試されることになるため、さらに遊技者が緊張感を持って遊技することになり、遊技の興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機に配備された遊技盤面の正面図
【図2】実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤面に配設された電動役物装置(特別入賞装置)の正面図
【図3】図2のA−A線縦断面図
【図4】入賞したパチンコ球の移動態様を説明するための電動役物装置(特別入賞装置)の斜視図(第1可動片19が開放状態であり、第2可動片34が非突出状態)
【図5】入賞したパチンコ球の移動態様を説明するための電動役物装置(特別入賞装置)の斜視図(第1可動片19が開放状態であり、第2可動片34が突出状態)
【図6】実施形態のパチンコ遊技機に配備された制御系の概略構成を示すブロック図
【図7】大入賞口を開放するための第1ソレノイドと、特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間との関係(第1実施形態の関係)を示すタイムチャート
【図8】実施形態のパチンコ遊技機に配備された制御回路部のCPUが実行する処理のメインルーチンの概略を表したフローチャート
【図9】同上のCPUが実行する有効期間設定処理のサブルーチンを示すフローチャート
【図10】同上のCPUが実行する大入賞口開放閉鎖処理のフローチャート
【図11】大入賞口を開放するための第1ソレノイドと、特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間との関係を示す第2実施形態のタイムチャート
【図12】第2実施形態におけるCPUが実行する有効期間設定処理のサブルーチンを示すフローチャート
【図13】第2実施形態におけるCPUが実行する大入賞口開放閉鎖処理のフローチャート
【図14】第2実施形態におけるCPUが実行する有効期間処理のサブルーチンを示すフローチャート
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
3 レール
4 遊技領域
5 ハンドル
6 上皿
7 下皿
8 電動役物装置(特別入賞装置)
9 始動口
10 始動口
11 羽根
12 羽根
13 天入賞口
14 図柄表示器
15 大入賞口
16 大入賞口
17 検出部
18 大入賞口センサ
19 第1可動片
20 キャラクタ体
21 上棚部
22 突出部
23 突出部
24 膨出部
25 下棚部
26 特定入賞区域
27 普通入賞区域
28 誘導部
29 Vゾーンセンサ
30 第1ソレノイド
31 モータ
32 トルク伝達機構
33 孔部
34 第2可動片
35 従動部
36 直動カム
37 第2ソレノイド
38 空洞部
39 ランプ
40 凸部
41 振り分け部
42 制御回路部
43 CPU
44 RAM
45 ROM
46 入力ポート
47 出力ポート
48 モータ駆動回路部
49 ソレノイド駆動回路部
50 ランプ点灯回路部
51 表示回路部
52 バス
53 始動口センサ
54 始動口センサ
55 始動口センサ

Claims (6)

  1. 始動口への入賞を条件として、可動片の開放動作により開放される大入賞口の内部に特定入賞口と普通入賞口とを備え、前記特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段を有する特別入賞装置を遊技盤面に備え、前記可動片の開放動作中に前記特定入賞口に入賞した場合、前記可動片の開放動作終了後に、前記可動片の開放動作を再度開始するように構成された遊技制御装置を有する弾球遊技機において、前記遊技制御装置が、前記可動片の開放動作に対応して前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間を抽選結果により可変に設定する設定手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 遊技盤面に始動口と特別入賞装置とを備え、前記特別入賞装置は、一対の可動片によって開閉される大入賞口を通じて入球可能とされた内部の入賞空間内に特定入賞口と普通入賞口とを備えると共に、前記特定入賞口への打球の入賞を検出する特定入賞口入賞検出手段を有し、前記始動口への打球の入賞により開放された前記大入賞口に受け入れられた打球が前記特定入賞口に入賞した場合に、大当り遊技状態となって前記可動片の開放動作を所定回数繰り返す該大入賞口の連続開放動作を開始し、1回の前記大入賞口の連続開放動作中に前記特定入賞口に入賞すると、今回の大入賞口の連続開放動作を終了して次回の大入賞口の連続開放動作を開始するように構成された遊技制御装置を有する弾球遊技機において、前記遊技制御装置が、前記可動片の開放動作に対応して前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間を抽選結果により可変に設定する設定手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 前記可動片の開放動作の開始タイミングに対して、前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間の開始タイミングを、前記抽選結果により後に可変にずらすことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨を報知する報知手段を備え、前記遊技制御装置が、前記始動口への打球の入賞検出後であって、前記有効期間の開始タイミングよりも前に、前記報知手段によって前記旨を報知することを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の弾球遊技機。
  5. 前記可動片の開放動作の開始タイミングに対して、前記特定入賞口入賞検出手段の入賞検出信号を有効とする有効期間の終了タイミングを、前記抽選結果により可変にすることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の弾球遊技機。
  6. 前記大入賞口に入賞させるべきタイミングである旨を報知する報知手段を備え、前記遊技制御装置が、前記有効期間の開始タイミング後であって、前記有効期間の終了タイミングよりも前に、前記報知手段によって前記旨を報知することを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載の弾球遊技機。
JP2002218440A 2002-07-26 2002-07-26 弾球遊技機 Withdrawn JP2004057376A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002218440A JP2004057376A (ja) 2002-07-26 2002-07-26 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002218440A JP2004057376A (ja) 2002-07-26 2002-07-26 弾球遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004057376A true JP2004057376A (ja) 2004-02-26

Family

ID=31939630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002218440A Withdrawn JP2004057376A (ja) 2002-07-26 2002-07-26 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004057376A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006061271A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Sophia Co Ltd 遊技機
JP2006296878A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Okumura Yu-Ki Co Ltd パチンコ機
JP2007111276A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Samii Kk 弾球遊技機
JP2014103994A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Universal Entertainment Corp 遊技機
JP2014103995A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Universal Entertainment Corp 遊技機
JP2018183199A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 株式会社ソフイア 遊技機
JP2018183198A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 株式会社ソフイア 遊技機
JP2019030483A (ja) * 2017-08-08 2019-02-28 株式会社三共 遊技機

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006061271A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Sophia Co Ltd 遊技機
JP4520799B2 (ja) * 2004-08-25 2010-08-11 株式会社ソフイア 遊技機
JP2006296878A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Okumura Yu-Ki Co Ltd パチンコ機
JP2007111276A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Samii Kk 弾球遊技機
JP2014103994A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Universal Entertainment Corp 遊技機
JP2014103995A (ja) * 2012-11-22 2014-06-09 Universal Entertainment Corp 遊技機
JP2018183199A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 株式会社ソフイア 遊技機
JP2018183198A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 株式会社ソフイア 遊技機
JP2019030483A (ja) * 2017-08-08 2019-02-28 株式会社三共 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004121729A (ja) パチンコ遊技機
JP2004057376A (ja) 弾球遊技機
JP5996032B2 (ja) 遊技機
JP2006305134A (ja) 遊技機およびシミュレーションプログラム
JP5813050B2 (ja) 遊技機
JP2012157723A (ja) 遊技機
JP3567580B2 (ja) パチンコ機
JP5675880B2 (ja) 遊技機
JP5554912B2 (ja) 遊技機
JP6395772B2 (ja) 遊技機
JP4639318B2 (ja) 弾球遊技機
JP3584872B2 (ja) パチンコ機
JP5981620B2 (ja) 遊技機
JP3589173B2 (ja) パチンコ機
JP5981619B2 (ja) 遊技機
JP6063511B2 (ja) 遊技機
JP6063512B2 (ja) 遊技機
JP5981618B2 (ja) 遊技機
JP3762858B2 (ja) パチンコ機
JP5913552B2 (ja) 遊技機
JP2000167148A (ja) 遊技機
JP5675879B2 (ja) 遊技機
JP5813049B2 (ja) 遊技機
JP2013146626A (ja) 遊技機
JP2017047331A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090701