JP2004057352A - 消臭・滅菌ガス発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス化効率の向上した消臭・滅菌効果の高い、且つ携帯性にも優れた消臭・滅菌ガス発生装置を提供すること。
【解決手段】消臭・滅菌ガスである安定化二酸化塩素の気化ガスを発生する装置において、気化ガスの吹き出し口が上方外側に設けてあり、装置本体の内部空間の上半部が規制板によって第1室と第2室との左右2室に区分されており、該第1室側にエア導入口が設けられており、該第2室側には、気化促進手段が上方内側に設けられると共に、その直下に薬剤容器載置部が設けられており、前記エア導入口の近傍又は前記吹き出し口の近傍にはファンが設けられており、前記規制板が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に、エア導入口からの空気流が直接吹き付けるのを規制すると共に、前記薬剤容器載置部に薬剤容器を配設する際の位置決めとなる構成を有していることを特徴とする消臭・滅菌ガス発生装置。
【選択図】 図1
【解決手段】消臭・滅菌ガスである安定化二酸化塩素の気化ガスを発生する装置において、気化ガスの吹き出し口が上方外側に設けてあり、装置本体の内部空間の上半部が規制板によって第1室と第2室との左右2室に区分されており、該第1室側にエア導入口が設けられており、該第2室側には、気化促進手段が上方内側に設けられると共に、その直下に薬剤容器載置部が設けられており、前記エア導入口の近傍又は前記吹き出し口の近傍にはファンが設けられており、前記規制板が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に、エア導入口からの空気流が直接吹き付けるのを規制すると共に、前記薬剤容器載置部に薬剤容器を配設する際の位置決めとなる構成を有していることを特徴とする消臭・滅菌ガス発生装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は消臭・滅菌ガス発生装置に関し、詳しくは、安定化二酸化塩素の気化ガスによって室内の消臭と滅菌を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
安定化二酸化塩素の気化ガスによって消臭・滅菌を行う技術としては、特開2000−202009号、同2001−314492号、特開平11−285525号等に記載の技術が知られている。
【0003】
特開2000−202009号には、安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させ、気化ガスの吹き出し口付近に設けられたファンによって前記気化ガスを装置横方向へ吹き出す技術が開示されている。
【0004】
また、特開2001−314492号には、安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させ、気化ガスの吹き出し口手前に設けられたファンによって前記気化ガスを装置上方の横方向へ吹き出す技術が開示されている。
【0005】
さらに、特開平11−285525号には、気化促進手段としてヒーターを用い、該ヒーターの横方向上流側に配設したファンによって安定化二酸化塩素に温風を吹き付けて気化ガスを発生させ、前記温風によって前記気化ガスを装置の横方向下流側へ吹き出す技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の技術はいずれも気化ガスを装置の横方向上流から取り込んだ空気流に乗せて横方向下流側に吹き出す技術であり、ファンによる空気流の大部分は装置の横方向上流から下流に突き抜けるだけであるので、装置が大型となるばかりでなく、気化ガスの拡散に対する寄与効率が低い。
【0007】
従って、気化ガス効率が低く、安定化二酸化塩素の消臭・滅菌効果の点で不充分であり、且つ携帯性の点でも不満足な装置であった。
【0008】
そこで本発明の課題は、ガス化効率の向上した消臭・滅菌効果の高い、且つ携帯性にも優れた消臭・滅菌ガス発生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題は下記構成によって達成される。
【0010】
1.消臭・滅菌剤である安定化二酸化塩素を収容する薬剤容器と、該薬剤容器内の安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させる気化促進手段と、気化ガスを空気流に載せて拡散せしめるファンとを有して成る消臭・滅菌ガス発生装置において、
気化ガスの吹き出し口が上方外側に設けてあり、装置本体の内部空間の上半部が規制板によって第1室と第2室との左右2室に区分されており、
該第1室側にエア導入口が設けられており、
該第2室側には、気化促進手段が上方内側に設けられると共に、その直下に薬剤容器載置部が設けられており、
前記エア導入口の近傍又は前記吹き出し口の近傍にはファンが設けられており、
前記規制板が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に、エア導入口からの空気流が直接吹き付けるのを規制すると共に、前記薬剤容器載置部に薬剤容器を配設する際の位置決めとなる構成を有していることを特徴とする消臭・滅菌ガス発生装置。
【0011】
2.前記規制板は、気化促進手段側の面が紫外線を反射する構成であることを特徴とする上記1に記載の消臭・滅菌ガス発生装置。
【0012】
3.気化ガスの吹き出し口の方向及び/又は角度を変更可能な構成であることを特徴とする上記1又は2に記載の消臭・滅菌ガス発生装置。
【0013】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の詳細について説明する。
【0014】
図1は本発明に係る消臭・滅菌ガス発生装置(以下、単にガス発生装置と言うこともある。)の一実施例を示す内部透視概略正面図、図2は図1の内部透視概略平面図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、消臭・滅菌ガス発生装置1は、消臭・滅菌剤である安定化二酸化塩素を収容して薬剤容器載置部2に載置される薬剤容器2Aと、該薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素に紫外線照射して気化ガスを発生させる気化促進手段3と、気化ガスを空気流に乗せて拡散せしめるファン4と、上方外側に設けられた気化ガスの吹き出し口5とから主として構成されている。
【0016】
尚、図1及び図2において、7Aはエア導入口7に配設された空気流浄化用のエアフィルター、8は薬剤容器2A等の交換時用の開閉ドア部である。
【0017】
また、ガス発生装置1には、電源スイッチ、タイマー等の制御部、各種電源・バッテリー等に対応するコンセント等の電源部、ファン4の駆動部、グローランプ、各種配線、移動用の持ち手等が必要に応じて備えられ、これらは機器室9に収容されるが、本実施例では図示を省略する。この機器室9を除く部分がガス発生装置1の本体の内部空間を形成している。
【0018】
更に、図1及び図2に示すように、ガス発生装置1の本体の内部空間上半部は規制板6によって第1室と第2室との左右2室に区分されている。
【0019】
第1室側にはエア導入口7及びエアフィルター7A並びにファン4が設けられており、第2室側には上方内側に気化促進手段3が設けられると共に、該気化促進手段3の直下に薬剤容器載置部2が設けられている。尚、ファン4の配設位置はエア導入口7近傍に限らず、吹き出し口5の近傍であってもよい。
【0020】
規制板6は、エア導入口7からの空気流が、気化促進手段3及び薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素に直接吹き付けるのを規制することにより、薬剤容器2A内において空気流の影響を受けることなく紫外線照射によって充分なガス化反応が行われるものである。
【0021】
薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素は、紫外線照射によってガス化反応が安定に且つ充分に作用して発生し気化ガスとなり、この気化ガスは、薬剤容器2A外へ移動し、規制板6によってガス発生装置1内を上昇気流となるように流れている空気流に乗り、吹き出し口5から室内へ拡散されることになる。従って、気化ガス効率が高く、安定化二酸化塩素の消臭・滅菌効果の点で充分な効果を発揮することができる。
【0022】
次に、消臭・滅菌剤として用いられる安定化二酸化塩素について説明する。
安定化二酸化塩素、即ち、アンチウム・ディオキシサイドは、水溶液又は水溶液を適宜物体に含浸若しくは吸着せしめたものであってもよく、好ましくはゲル化されたものである。ゲル化するには、例えば、寒天、ゼラチン等に架橋剤を混入してゲル化する方法等の周知手段により製造することができる。二酸化塩素の化学的性質として、二重結合部分並びにベンゼン核等には強く反応し、その他シアン化合物、硫化水素、蛋白質等とも反応するが、飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸とは反応し難いことが知られており、かかる性質を利用し、飽和脂肪酸、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸と、不飽和脂肪酸、例えば、オレイン酸、リノール酸等のナトリウム塩と、ゼラチンとを混合したゲル化剤を利用し、安定化二酸化塩素水溶液をゲル状化することができる。
【0023】
このゲル状化安定化二酸化塩素からの気化速度は、ゲル化剤に含有させるエチルアルコールの量と収納容器の蒸発面積によって調節可能であるが、当然、気化反応の速度に重大な影響を及ぼす紫外線照射量や加熱温度等によっても左右される。なお、安定化二酸化塩素はpH度によって変化するが、pH9程度が最も安定しているため、アルカリ性物質を適宜添加することによりpH9程度に保持することが望ましい。
【0024】
尚、安定化二酸化塩素はゲル状化すると水溶液の状態に比して、保管、輸送、取扱い等にとって有利であり、安全に利用することができる。
【0025】
気化されて空気中に混在せしめられる二酸化塩素の濃度は0.3ppm前後が人体への影響及び消臭・滅菌効果の点から好ましい。
【0026】
上記説明した安定化二酸化塩素は、ガス発生装置1内の薬剤容器2Aに収納されるが、該薬剤容器2Aに収納される量としては、用いられる安定化二酸化塩素の濃度や、消臭・滅菌が行われる部屋の大きさに応じて適宜調整されるものであり、消臭・滅菌が複数回、行える分量が収納されていてもよいし、1回分のみ収納されていてもよい。消臭・滅菌が確実に終了し、室内の安全を容易に確保できる点では、1回分の分量のみが収納される構成であることが好ましい。
【0027】
薬剤容器2Aに収納する安定化二酸化塩素は、予め1回分の使用量に小分けして包装されていてもよいし、大瓶ボトルなどに多数回分の使用量が包装されていてもよいが、取扱性及び安全性確保の点から1回分の使用量に小分けしてあることが好ましい。
【0028】
薬剤容器2Aは、収納する安定化二酸化塩素を消費した際等に入れ替え或いは詰め替えられる。この際、薬剤容器2Aの取り出し及び再収納は、ガス発生装置1の左側面に設けられた開閉ドア部8を開けることにより行われる(開けた状態を一点鎖線で示す。)が、前述したエア導入口7からの空気流を規制する規制板6が、薬剤容器2Aを薬剤容器載置部2に配設する際の位置決めとなる構成を有している。即ち、空ないしは減量した薬剤容器2Aを取り出して、満杯或いは新規の薬剤容器2Aをガス発生装置1内の薬剤容器載置部2に配設する際、該薬剤容器2Aが規制板6に当接する位置まで押し込み配置することで適切な配設位置に収納することができる。
【0029】
次に、紫外線照射による気化促進手段3について説明する。
気化促進手段3は、薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素に紫外線を照射して該安定化二酸化塩素を気化させる紫外線照射ランプを該薬剤容器2Aの直上に配設する。紫外線照射ランプとしては、照明用蛍光ランプと同様の構造を有する水銀蒸気入り放電管を、紫外線領域成分を多量に発生するような構造にした蛍光ケミカルランプを使用することができる。紫外線照射ランプによる紫外線照射量を適宜調整することで、安定化二酸化塩素の気化量を制御することができる。紫外線照射量の調整は、紫外線照射ランプの放射自体を調節する以外に、フィルターや部分的シャッターを照射経路に介在せしめることによって調節することができる。
【0030】
気化促進手段3の紫外線照射によるガス化反応をより効率良く高めるために、前述した規制板6の表面の内、気化促進手段3側の面を紫外線反射構成とすることが好ましい。紫外線反射構成としては、規制板6の一部ないし全部をステンレスやアルミ等の金属板で形成して表面を鏡面加工したり、或いはメッキ加工したり、更には鏡を取り付ける等の構成が挙げられる。さらに規制板6だけでなく、ガス発生装置1の内側であって、気化促進手段3側の面を紫外線反射構成とすることで、ガス化反応を更に向上させることができる。
【0031】
上記の如き気化促進手段3により安定化二酸化塩素からなる消臭・滅菌剤の気化した気体による消臭・滅菌であるため、室内の隅々までムラなく行き渡らせることが可能であり、既に汚れてしまっているベッド等の什器類等や室外から持ち込まれた汚染物質等に対しても充分な除菌効果及び消臭効果を期待することができる。さらに、従来の水溶液の噴霧のように、ミスト、霧状体ないしは水滴等を含む消臭・滅菌とは異なり、室内の湿度を上げてしまうことがなく、各種医療機器や電話機等の各種電子機器への影響がない。
【0032】
以上の如く説明したガス発生装置1による室内の消臭・滅菌は、タイマー設定しておき、無人状態にて行うものである。
【0033】
また、気化ガスを室内の隅々まで隈なく拡散させるために、気化ガスの吹き出し口5の方向及び/又は角度は変更可能であることが好ましく、吹き出し口5を回動式ないしは角度可変式としたり、或いはファン4の駆動源等を利用して自動的に回動ないしは角度可変としてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス化効率の向上した消臭・滅菌効果の高い、且つ携帯性にも優れた消臭・滅菌ガス発生装置を提供することができる。
【0035】
特に、装置本体の内部空間上半部を規制板によって区分けしてエア導入口からの空気流が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に直接吹き付けるのを規制した構成により、薬剤容器内の安定化二酸化塩素は、紫外線照射によってガス化反応が安定に且つ充分に作用して気化ガスが発生するので、気化ガス効率が高く、安定化二酸化塩素の消臭・滅菌効果の点で充分な効果を発揮することができる。
【0036】
また規制板は、薬剤容器を薬剤容器載置部へ配設する際の位置決めとなるので、該薬剤容器を適切な配設位置に収納することができる。
【0037】
さらに規制板は、気化促進手段側の面を紫外線反射構成とすれば、ガス化反応をより効率良く高めることができる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消臭・滅菌ガス発生装置の一実施例を示す内部透視概略正面図
【図2】図1の内部透視概略平面図
【符号の説明】
1 消臭・滅菌ガス発生装置
2 薬剤容器載置部
2A 薬剤容器
3 気化促進手段
4 ファン
5 吹き出し口
6 規制板
7 エア導入口
7A エアフィルター
8 開閉ドア部
9 機器室
【発明の属する技術分野】
本発明は消臭・滅菌ガス発生装置に関し、詳しくは、安定化二酸化塩素の気化ガスによって室内の消臭と滅菌を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
安定化二酸化塩素の気化ガスによって消臭・滅菌を行う技術としては、特開2000−202009号、同2001−314492号、特開平11−285525号等に記載の技術が知られている。
【0003】
特開2000−202009号には、安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させ、気化ガスの吹き出し口付近に設けられたファンによって前記気化ガスを装置横方向へ吹き出す技術が開示されている。
【0004】
また、特開2001−314492号には、安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させ、気化ガスの吹き出し口手前に設けられたファンによって前記気化ガスを装置上方の横方向へ吹き出す技術が開示されている。
【0005】
さらに、特開平11−285525号には、気化促進手段としてヒーターを用い、該ヒーターの横方向上流側に配設したファンによって安定化二酸化塩素に温風を吹き付けて気化ガスを発生させ、前記温風によって前記気化ガスを装置の横方向下流側へ吹き出す技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の技術はいずれも気化ガスを装置の横方向上流から取り込んだ空気流に乗せて横方向下流側に吹き出す技術であり、ファンによる空気流の大部分は装置の横方向上流から下流に突き抜けるだけであるので、装置が大型となるばかりでなく、気化ガスの拡散に対する寄与効率が低い。
【0007】
従って、気化ガス効率が低く、安定化二酸化塩素の消臭・滅菌効果の点で不充分であり、且つ携帯性の点でも不満足な装置であった。
【0008】
そこで本発明の課題は、ガス化効率の向上した消臭・滅菌効果の高い、且つ携帯性にも優れた消臭・滅菌ガス発生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題は下記構成によって達成される。
【0010】
1.消臭・滅菌剤である安定化二酸化塩素を収容する薬剤容器と、該薬剤容器内の安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させる気化促進手段と、気化ガスを空気流に載せて拡散せしめるファンとを有して成る消臭・滅菌ガス発生装置において、
気化ガスの吹き出し口が上方外側に設けてあり、装置本体の内部空間の上半部が規制板によって第1室と第2室との左右2室に区分されており、
該第1室側にエア導入口が設けられており、
該第2室側には、気化促進手段が上方内側に設けられると共に、その直下に薬剤容器載置部が設けられており、
前記エア導入口の近傍又は前記吹き出し口の近傍にはファンが設けられており、
前記規制板が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に、エア導入口からの空気流が直接吹き付けるのを規制すると共に、前記薬剤容器載置部に薬剤容器を配設する際の位置決めとなる構成を有していることを特徴とする消臭・滅菌ガス発生装置。
【0011】
2.前記規制板は、気化促進手段側の面が紫外線を反射する構成であることを特徴とする上記1に記載の消臭・滅菌ガス発生装置。
【0012】
3.気化ガスの吹き出し口の方向及び/又は角度を変更可能な構成であることを特徴とする上記1又は2に記載の消臭・滅菌ガス発生装置。
【0013】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の詳細について説明する。
【0014】
図1は本発明に係る消臭・滅菌ガス発生装置(以下、単にガス発生装置と言うこともある。)の一実施例を示す内部透視概略正面図、図2は図1の内部透視概略平面図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、消臭・滅菌ガス発生装置1は、消臭・滅菌剤である安定化二酸化塩素を収容して薬剤容器載置部2に載置される薬剤容器2Aと、該薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素に紫外線照射して気化ガスを発生させる気化促進手段3と、気化ガスを空気流に乗せて拡散せしめるファン4と、上方外側に設けられた気化ガスの吹き出し口5とから主として構成されている。
【0016】
尚、図1及び図2において、7Aはエア導入口7に配設された空気流浄化用のエアフィルター、8は薬剤容器2A等の交換時用の開閉ドア部である。
【0017】
また、ガス発生装置1には、電源スイッチ、タイマー等の制御部、各種電源・バッテリー等に対応するコンセント等の電源部、ファン4の駆動部、グローランプ、各種配線、移動用の持ち手等が必要に応じて備えられ、これらは機器室9に収容されるが、本実施例では図示を省略する。この機器室9を除く部分がガス発生装置1の本体の内部空間を形成している。
【0018】
更に、図1及び図2に示すように、ガス発生装置1の本体の内部空間上半部は規制板6によって第1室と第2室との左右2室に区分されている。
【0019】
第1室側にはエア導入口7及びエアフィルター7A並びにファン4が設けられており、第2室側には上方内側に気化促進手段3が設けられると共に、該気化促進手段3の直下に薬剤容器載置部2が設けられている。尚、ファン4の配設位置はエア導入口7近傍に限らず、吹き出し口5の近傍であってもよい。
【0020】
規制板6は、エア導入口7からの空気流が、気化促進手段3及び薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素に直接吹き付けるのを規制することにより、薬剤容器2A内において空気流の影響を受けることなく紫外線照射によって充分なガス化反応が行われるものである。
【0021】
薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素は、紫外線照射によってガス化反応が安定に且つ充分に作用して発生し気化ガスとなり、この気化ガスは、薬剤容器2A外へ移動し、規制板6によってガス発生装置1内を上昇気流となるように流れている空気流に乗り、吹き出し口5から室内へ拡散されることになる。従って、気化ガス効率が高く、安定化二酸化塩素の消臭・滅菌効果の点で充分な効果を発揮することができる。
【0022】
次に、消臭・滅菌剤として用いられる安定化二酸化塩素について説明する。
安定化二酸化塩素、即ち、アンチウム・ディオキシサイドは、水溶液又は水溶液を適宜物体に含浸若しくは吸着せしめたものであってもよく、好ましくはゲル化されたものである。ゲル化するには、例えば、寒天、ゼラチン等に架橋剤を混入してゲル化する方法等の周知手段により製造することができる。二酸化塩素の化学的性質として、二重結合部分並びにベンゼン核等には強く反応し、その他シアン化合物、硫化水素、蛋白質等とも反応するが、飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸とは反応し難いことが知られており、かかる性質を利用し、飽和脂肪酸、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸と、不飽和脂肪酸、例えば、オレイン酸、リノール酸等のナトリウム塩と、ゼラチンとを混合したゲル化剤を利用し、安定化二酸化塩素水溶液をゲル状化することができる。
【0023】
このゲル状化安定化二酸化塩素からの気化速度は、ゲル化剤に含有させるエチルアルコールの量と収納容器の蒸発面積によって調節可能であるが、当然、気化反応の速度に重大な影響を及ぼす紫外線照射量や加熱温度等によっても左右される。なお、安定化二酸化塩素はpH度によって変化するが、pH9程度が最も安定しているため、アルカリ性物質を適宜添加することによりpH9程度に保持することが望ましい。
【0024】
尚、安定化二酸化塩素はゲル状化すると水溶液の状態に比して、保管、輸送、取扱い等にとって有利であり、安全に利用することができる。
【0025】
気化されて空気中に混在せしめられる二酸化塩素の濃度は0.3ppm前後が人体への影響及び消臭・滅菌効果の点から好ましい。
【0026】
上記説明した安定化二酸化塩素は、ガス発生装置1内の薬剤容器2Aに収納されるが、該薬剤容器2Aに収納される量としては、用いられる安定化二酸化塩素の濃度や、消臭・滅菌が行われる部屋の大きさに応じて適宜調整されるものであり、消臭・滅菌が複数回、行える分量が収納されていてもよいし、1回分のみ収納されていてもよい。消臭・滅菌が確実に終了し、室内の安全を容易に確保できる点では、1回分の分量のみが収納される構成であることが好ましい。
【0027】
薬剤容器2Aに収納する安定化二酸化塩素は、予め1回分の使用量に小分けして包装されていてもよいし、大瓶ボトルなどに多数回分の使用量が包装されていてもよいが、取扱性及び安全性確保の点から1回分の使用量に小分けしてあることが好ましい。
【0028】
薬剤容器2Aは、収納する安定化二酸化塩素を消費した際等に入れ替え或いは詰め替えられる。この際、薬剤容器2Aの取り出し及び再収納は、ガス発生装置1の左側面に設けられた開閉ドア部8を開けることにより行われる(開けた状態を一点鎖線で示す。)が、前述したエア導入口7からの空気流を規制する規制板6が、薬剤容器2Aを薬剤容器載置部2に配設する際の位置決めとなる構成を有している。即ち、空ないしは減量した薬剤容器2Aを取り出して、満杯或いは新規の薬剤容器2Aをガス発生装置1内の薬剤容器載置部2に配設する際、該薬剤容器2Aが規制板6に当接する位置まで押し込み配置することで適切な配設位置に収納することができる。
【0029】
次に、紫外線照射による気化促進手段3について説明する。
気化促進手段3は、薬剤容器2A内の安定化二酸化塩素に紫外線を照射して該安定化二酸化塩素を気化させる紫外線照射ランプを該薬剤容器2Aの直上に配設する。紫外線照射ランプとしては、照明用蛍光ランプと同様の構造を有する水銀蒸気入り放電管を、紫外線領域成分を多量に発生するような構造にした蛍光ケミカルランプを使用することができる。紫外線照射ランプによる紫外線照射量を適宜調整することで、安定化二酸化塩素の気化量を制御することができる。紫外線照射量の調整は、紫外線照射ランプの放射自体を調節する以外に、フィルターや部分的シャッターを照射経路に介在せしめることによって調節することができる。
【0030】
気化促進手段3の紫外線照射によるガス化反応をより効率良く高めるために、前述した規制板6の表面の内、気化促進手段3側の面を紫外線反射構成とすることが好ましい。紫外線反射構成としては、規制板6の一部ないし全部をステンレスやアルミ等の金属板で形成して表面を鏡面加工したり、或いはメッキ加工したり、更には鏡を取り付ける等の構成が挙げられる。さらに規制板6だけでなく、ガス発生装置1の内側であって、気化促進手段3側の面を紫外線反射構成とすることで、ガス化反応を更に向上させることができる。
【0031】
上記の如き気化促進手段3により安定化二酸化塩素からなる消臭・滅菌剤の気化した気体による消臭・滅菌であるため、室内の隅々までムラなく行き渡らせることが可能であり、既に汚れてしまっているベッド等の什器類等や室外から持ち込まれた汚染物質等に対しても充分な除菌効果及び消臭効果を期待することができる。さらに、従来の水溶液の噴霧のように、ミスト、霧状体ないしは水滴等を含む消臭・滅菌とは異なり、室内の湿度を上げてしまうことがなく、各種医療機器や電話機等の各種電子機器への影響がない。
【0032】
以上の如く説明したガス発生装置1による室内の消臭・滅菌は、タイマー設定しておき、無人状態にて行うものである。
【0033】
また、気化ガスを室内の隅々まで隈なく拡散させるために、気化ガスの吹き出し口5の方向及び/又は角度は変更可能であることが好ましく、吹き出し口5を回動式ないしは角度可変式としたり、或いはファン4の駆動源等を利用して自動的に回動ないしは角度可変としてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス化効率の向上した消臭・滅菌効果の高い、且つ携帯性にも優れた消臭・滅菌ガス発生装置を提供することができる。
【0035】
特に、装置本体の内部空間上半部を規制板によって区分けしてエア導入口からの空気流が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に直接吹き付けるのを規制した構成により、薬剤容器内の安定化二酸化塩素は、紫外線照射によってガス化反応が安定に且つ充分に作用して気化ガスが発生するので、気化ガス効率が高く、安定化二酸化塩素の消臭・滅菌効果の点で充分な効果を発揮することができる。
【0036】
また規制板は、薬剤容器を薬剤容器載置部へ配設する際の位置決めとなるので、該薬剤容器を適切な配設位置に収納することができる。
【0037】
さらに規制板は、気化促進手段側の面を紫外線反射構成とすれば、ガス化反応をより効率良く高めることができる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消臭・滅菌ガス発生装置の一実施例を示す内部透視概略正面図
【図2】図1の内部透視概略平面図
【符号の説明】
1 消臭・滅菌ガス発生装置
2 薬剤容器載置部
2A 薬剤容器
3 気化促進手段
4 ファン
5 吹き出し口
6 規制板
7 エア導入口
7A エアフィルター
8 開閉ドア部
9 機器室
Claims (3)
- 消臭・滅菌剤である安定化二酸化塩素を収容する薬剤容器と、該薬剤容器内の安定化二酸化塩素に紫外線を照射して気化ガスを発生させる気化促進手段と、気化ガスを空気流に載せて拡散せしめるファンとを有して成る消臭・滅菌ガス発生装置において、
気化ガスの吹き出し口が上方外側に設けてあり、装置本体の内部空間の上半部が規制板によって第1室と第2室との左右2室に区分されており、
該第1室側にエア導入口が設けられており、
該第2室側には、気化促進手段が上方内側に設けられると共に、その直下に薬剤容器載置部が設けられており、
前記エア導入口の近傍又は前記吹き出し口の近傍にはファンが設けられており、
前記規制板が、気化促進手段及び薬剤容器内の安定化二酸化塩素に、エア導入口からの空気流が直接吹き付けるのを規制すると共に、前記薬剤容器載置部に薬剤容器を配設する際の位置決めとなる構成を有していることを特徴とする消臭・滅菌ガス発生装置。 - 前記規制板は、気化促進手段側の面が紫外線を反射する構成であることを特徴とする請求項1に記載の消臭・滅菌ガス発生装置。
- 気化ガスの吹き出し口の方向及び/又は角度を変更可能な構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の消臭・滅菌ガス発生装置。
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-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002218107A patent/JP2004057352A/ja active Pending
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